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技術 日和見微生物感染症の症状の長期抑制または予防のための複合微生物製剤

出願人 バイオエージェンスリサーチアンドディベロップメント-バード、エス.アール.オー.
発明者 スハーネク、マルティンクリメシュ、ラディム
出願日 2016年1月15日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2017-537954
公開日 2018年3月15日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-507185
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 現場実験 身体負荷 局所状態 増加曲線 長期評価 現場試験 表面容量 形成強度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題・解決手段

複合微生物製剤は、微視的なピシウムオリガンドラムおよび生理学微生物叢の成分を含有する。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび生理学的微生物叢成分は、それらの発、その後の標的組織からの増殖およびコロニー形成を促進する形態で複合製剤中に存在する。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムは、一適用サイクル当たり103〜107CFU(コロニー形成単位)、好ましくは104〜105CFUの量で含まれる。生理学的微生物叢成分は、一適用サイクル当たり5×106〜5×1010CFU、好ましくは5×107〜5×109を含む。卵菌ピシウム・オリガンドラムに見られる発酵基質は、両方の微生物成分栄養源である。複合微生物製剤は、乾燥剤緩衝系の成分、固結防止物質および生理学的浸透圧環境を生成するための薬剤を含む群から少なくとも1つの補助物質を含有する。生理学的微生物叢成分は、ヒト微生物叢の成分、緑色複合体の微生物の1つ、例えば、細菌カプノシトファガ・スプティゲナ、または健康な皮膚微生物の成分の1つ、例えば、細菌スタフィロコッカスエピデルミディス、または健康な膣微生物叢の成分の1つ、例えば、過酸化物産生ラクトバチルスクリスパタスである。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムまたは生理学的微生物叢成分のいずれかが、不活性化細胞細胞抽出物または単離細胞分画の形態で複合微生物製剤中に存在する。卵菌ピシウム・オリガンドラムの微生物活性化剤は、複合微生物製剤の総量の0.1〜10重量%の量の酵母自己消化物である。補助物質は、軟膏クリームオイルもしくは坐剤での形態で、または液体水性製剤での形態で適用が可能なように調節される。

概要

背景

日和見微生物感染症、炎症を起こした非治癒性創傷侵襲性形態の共生酵母による感染症および皮膚糸状菌による真菌感染症発生率上昇傾向にあり、これらの問題は現在、人口のかなりの部分に影響を及ぼしている。これは主に、このような病気の発生率の増加が、通常、外部の疫学要因によって、または宿主免疫反応生理学プログラム根本的な破壊を引き起こす遺伝的欠陥によって引き起こされているのではないという事実による。今日の日和見微生物感染症の主な原因は、最も一般的には、スポーツマン女性、激しい労働者または免疫反応の自然な弱化を伴う高齢者生体に対するストレス、過酷なライフスタイル過度の負担の結果としての、免疫系と自然防御反応の一時的な弱化である。また、糖尿病肥満食物アレルギー自己免疫疾患などの重篤合併症兆候の影響の結果でもあり得る。大部分の日和見微生物感染症の一般的で顕著な付随兆候は、人体の個々の部分に特徴的な健康な微生物叢の構成の生理学的バランス崩壊を意味するディスバイオシスである。したがって、上記の兆候は、病気の従来原因(傷害、感染症、遺伝的欠陥)よりも重大となることが推測され、集団病状に影響を及ぼす。

日和見微生物感染症の既存の治療は、生体内の微妙なバランスを特に長期的な観点から理解することなく進行している。抗生物質抗真菌性物質殺菌性物質を頻繁に使用すると、毒性副作用がないことは稀である反応性化学物質で生体に負担をかける危険性がある。さらに、アゾール系抗真菌薬には内分泌撹乱作用があり、これが生体の天然ホルモン調節を破壊する。抗生物質の無分別な使用が知られており、批判されているが、それにもかかわらず継続的に行われており、これは日和見微生物感染症の治療に対する非生理学的因果関係のないアプローチの典型的な例であり、皮膚の表面およびさまざまな粘膜表面における天然の細菌叢の繊細なバランスの長期破壊の原因である。抗生物質は、天然の細菌叢の有益な微生物成分を最も一般的に破壊し、病原性微生物、特に微生物バイオフィルムを産生できる病原性微生物に対して最小限の影響しか及ぼさない。その後の長期間にわたる抗生物質の使用は、抗生物質、抗真菌薬殺菌剤による耐性の形成につながるだけであり、これらの物質はすぐに残りの効力を失うことになる。利用可能な抗生物質に対する耐性は罹患率を上昇させており、医療専門家の間で危惧される理由となっており、一般大衆にとっても同様である。日和見微生物感染症は、生命を直接脅かす病気の中で最も一般的ではないが、生活の質を根本的に悪化させる。これらの感染症の治療において化学製剤を使用することの不適切さは、その後、これらの感染症の頻繁な再発および以前の「成功した」治療後のそれらの症状に現れる。このプロセスによって、感染、治療、再感染、治療などの永続的なサイクル内に患者閉じ込められるまで、感染症の再発の頻度は継続的に上昇する。

日和見微生物感染症の最も重要な事例の中には、歯肉炎および歯周病、非治癒性創傷における合併症を引き起こす微生物性炎症、泌尿生殖路の膜に影響を及ぼす日和見性酵母感染症、ヒトおよび動物皮膚糸状菌症、ならびにバイオフィルムの形成により悪化する微生物性感染症がある。すべての感染性疾患と同様に、これらの病気すべてに強力な環境の影響が組み込まれている。このため、清浄作業環境および生活環境への配慮は、感染性疾患の現代の効率的な治療の不可欠な部分と考えられる。

急性歯肉炎および慢性歯周病は、口腔内でのディスバイオシスの二段階であり、免疫系の炎症反応を引き起こし、歯周構造の破壊および歯周組織の弱化および最終的にはその完全な喪失をもたらす[20]。口腔の侵襲性環境において、ディスバイオシス条件下で非生理学的に増殖した口腔の病原性細菌は、多微生物群集、いわゆるバイオフィルムの一部となり、免疫系の防御反応ならびに局所的または全体的のいずれかで投与される抗生物質に耐え得るようになる[30]、[9]、[4]、[5]、[27]。現代の研究では、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ベイロネラ属(Veilonella)、ゲメラ属(Gemella)、グラニュリカテラ属(Granulicatella)、エイケネラ属(Eikenela)およびカプノシトファガ属(Cypnocytophaga)の細菌を含む緑色の微生物複合体の存在を特徴とする健康な口腔微生物ならびにその発生は進行したディスバイオシスの典型である、橙色および赤色の微生物複合体を特徴とする、G+好気性細菌からG−嫌気性型への、プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)、フソバクテリウムヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)、ポルフィロモナスジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、タンネレラ・フォーサシア(Tannerella forsythia)およびトレポネーラ・デンティコラ(Treponema denticola)の移行の両方を十分な精度ですでに同定している[1]、[11]、[19]。口腔内の病原性細菌の過剰な繁殖は、特に、PBI指数乳頭出血指数(Papilla Bleeding Index))の値によって特徴付けられる歯肉出血ならびにWHOによる地域歯周疾患処置必要度指数(Community Periodontal Index of Treatment Needs)(CPITN)によって特徴付けられる歯の状態およびそれらの予後の一般的な悪化をもたらす[2]、[25]。局所的または全体的な抗生物質、局所消毒剤クロルヘキシジンなど)の使用、または単に歯の物理的な清浄化およびホワイトニングからなる既存のアプローチは、期待される長期効果をもたらさない[5]。プロバイオティクスの使用からなる別のアプローチは、これまでに使用されてきた「保護的な」微生物成分が、口腔以外の人体の環境における正常な微生物叢に由来しているため、あまり効果的ではない[35]。

創傷の微生物性炎症は、糖尿病に罹患している人々の間で静脈瘤性潰瘍を治療するうえで重大な悪化因子の1つであり、糖尿病に罹患していない人々にとっても同様である[5]。この疾患の社会的負担は、労働能力不足および罹患者に対する社会的差別の観点からの長期的結果、そして主にEU(欧州連合)国々だけで年に980,000件に及ぶ巨大広がりにある。また、EU加盟国で約65億ユーロと推定される膨大な治療費も言及する価値がある[12]。静脈瘤性潰瘍それ自体の慢性経過は、皮膚障壁の損傷、循環の問題および免疫系の防御反応の阻害の結果として、感染症に対する感受性を増加させる[37]。感染症の臨床症状としては、特に、発赤、痛み、浮腫の発生、臭いの症状および膿性分泌物があり、これは生命を脅かす敗血症に至る可能性がある[8]。EWMA(欧州創傷管理学会(European Wound Management Association))による最近の出版物は、局所抗生物質または殺菌剤を使用した微生物感染症の治療に非常に批判的であり、新しい解決法が求められている。しかし、革新的なアプローチの数は極めて限られており、非治癒性創傷の炎症を排除する製品の世界市場の85%は、我々が現在正常な皮膚微生物叢の詳細な知識を有するにもかかわらず、未だに古代から知られている銀製品の使用に基づいている[18]、[13]。

皮膚および粘膜表面の病原性酵母による日和見感染症病因に関する我々の知識は、近年飛躍的に増えているが、残念なことに新しい治療法の設計において限られた範囲にのみ現れているにすぎない。カンジダアルビカンス(Candida albicans)およびその関連種の病原性酵母としての実際の命名は完全に正確ではない。カンジダ・アルビカンスは、環境中に豊富に存在し、ヒトの皮膚および粘膜表面の共生微生物として生活し、健康な個体にはほとんど無害生物である。しかし、それは一時的ではあるが、免疫の弱化を認識するのが得意であり、免疫無防備状態の個体に侵襲的に作用し始める。同時に、それは、分子的性状が1990年代からよく理解されている個々の病原因子、例えば、宿主の上皮細胞の表面への強力な結合に関与する接着タンパク質単一細胞から菌子型への形態変化に関与する因子ならびに分泌されたアスパラギン酸プロテアーゼまたはホスホリパーゼにより例示される加水分解酵素を使用する[6]。他の病原因子として、単球サイトカインシグナル伝達を抑制し、さらにTリンパ球に依存する特異的免疫を阻害する可溶性グルカン放出性を有し[29]、カンジダ(単細胞酵母)はその後、永続的に免疫抑制された患者において循環中に生存し、致命的な感染症を引き起こすことがあるので、これらの患者にとって著しい脅威となる[14]。しかし、口腔およびカンジダ感染症は、免疫がわずかに弱化しただけの個体では非常に一般的であり[21]、カンジダ感染症の自然な機序に関する知識は今までは最小限しか使用されていなかった。上記の病原因子すべてに対する抗体は検査室試験段階で見出され、分泌されたアスパラギン酸プロテアーゼの化学的阻害剤に関しても同様である。しかし、それらはまだ大きな臨床的使用に到達しておらず[10]、酵母に対する免疫応答の機序は進歩しているが、これらの生物学的な敵はこれまでに同定されていない[16]。

カンジダ(酵母)感染症と同様に、皮膚糸状菌症においても、免疫系の永続的弱化は系の感染症を引き起こす可能性がある。いくつかの皮膚糸状菌のゲノムの最近の配列決定は、これらの感染性遺伝子を同定し、分子診断を開発する道を開いた[3]。しかし、別な方法では、これらの疾患の治療は主に、その副作用および一時的に感染を抑制するだけという事実が悪名高い化学抗真菌薬の使用に依存している。

皮膚糸状菌症は、ヒトおよび動物に同様に広範に存在する真菌感染症の1つである。ヒトにおいては、この感染症は多くの場合動物に起因するので、本発明者らはこの感染症を人畜共通感染症として分類している。当然のことながら、ヒトから動物への逆の伝染も可能である。真菌感染症は、食品として繁殖させた動物および直接接触する飼育者を意味する農民だけに影響を及ぼすわけではなく[28]、家庭飼育され、毎日その所有者親密に生活しているペットとの密接な接触を介して感染症の伝染が生じる、都市に生活する人々にも影響を及ぼすので[24]、この種の伝染の危険性もまた現在上昇している。完全に健康な個体の場合、動物において感染が確立されることはあまりない。しかし、このような感染症の発生は、免疫系が弱化した、ストレスを受けたペットおよび皮膚疾患遺伝的素因を有する品種の間では比較的一般的である。このような病気はまた、基礎疾患の経過を著しく妨げる二次感染症の形で生じる。皮膚糸状菌感染症は多くの品種に一般的である。突発的発生は主に、新規動物の到着時に検疫が保持されていない場合や、品種間で動物飼育条件が注意深く観察されない場合に発生する。家畜を繁殖させる場合、これは重大な経済的損失をもたらす可能性がある。トリコフィトン(Trichophyton)属の病原体により引き起こされる人畜共通感染症は、管轄当局報告しなければならず、これは義務となっている。したがって、古典的な化学製品を使用してこれらの感染症を治療することは、動物およびその所有者にとって負担となる。肉や牛乳などの製品が食物連鎖に及ぶ動物において、このような治療によって、使用された治療薬残留物によって消費者が危険にさらされないように、設定された保護期限内にこれらの原材料を処理することが不可能になる。

日和見微生物感染症の問題へのアプローチが、広範な大規模な研究とその原因についての優れた知識に基づき、いわゆる生物学的治療に関連付けられた効果的な自然法を同時に強調した複雑な方法に焦点を当て着手されるようになったのはごく最近である。生物学的アプローチの人気の上昇に関する1つの基本的な利点は、分子遺伝学の現代的方法に基づき、皮膚、粘膜表面および呼吸器系、消化系、泌尿生殖路に発生する個々の生理学的微生物群集の詳細な分析を実施するヒト・マイクロバイオームプロジェクトコンソーシアム(Human Microbiome Project Consortium)によりもたらされた最近の流れの形に至った[22]。国際的に検証され、継続的に補足されたこれらの分析に基づいて、科学界および医学界は、その時点では部分的にだけ解明された事実であったが、健康な個体由来の、十分な統計的に有意なデータセットに基づいて、人体のさまざまな部分における微生物群集の構成をまず理解した。これにより、これらの個体差、経時的安定性、特に、よく特徴付けられた病態の下でのこれらの群集の変化に関して全く新しい観点が可能になった。

ヒト・マイクロバイオーム・プロジェクト・コンソーシアムによる結果の発表後、科学界および医学界は、この知識を迅速に使用して、とりわけ微生物のディスバイオシスとの関連が大量の証拠によって裏付けられている日和見微生物感染症の治療の分野において、新規で効果的な治療手順を促進することを期待した。上記の期待の観点から、上記の革命的知識を用いて実際に試験された治療手順の数および任意の生物学的な治療方法に基づく手順の数は、予想よりもずっと遅れたままであるとコメントすることができる。日和見感染症を治療する生物学的方法を使用する観点からチェコ共和国第9883U号明細書(2000年4月18日)[36]について述べる価値があり、当該文献は、ピシウムオリガンドラムを皮膚糸状菌症の原因菌を抑えるための生物製剤の形で使用し、その活性成分として前述の生物を卵胞子の形態で、製剤1g当たり総数最大2×105で含有する、皮膚を保護する製品を記載している。

真菌および他の感染症との生物学的戦い道具としての微生物ピシウム・オリガンドラム(Pythium oligandrum)の使用は、その後、本発明の出願人によって出願され、所有されているチェコ共和国第302297号明細書(2011年2月9日)[34]において有意に広がった。本発明は、真菌、細菌または他の起源によるヒトの疾患および動物の疾患を抑制し、ヒトおよび獣医学医薬品に使用される外来物質上のバイオフィルムを破壊し、人間や動物と接触するさまざまな品目から細菌叢を排除することを意図した、真菌生物ピシウム・オリガンドラムを含む抗真菌混合物を記載する。設計された抗真菌混合物は、卵菌ピシウム・オリガンドラムの活性物質不活性成分と混合して使用する。「真菌」生物ピシウム・オリガンドラムの活性は、湿気と接触した瞬間に混合物中に生じる。チェコ共和国第302297号明細書[34]による解決策は、真菌起源の疾患のさまざまな病気の症状を抑制するために、卵菌ピシウム・オリガンドラムの医学的使用に関して考えられている。この特許に基づいて、その所有者であり、同時に本発明の出願の出願人は、一連化粧品を開発、試験および販売することを決定した。これらの製品は、EUの要件に従って、関連する欧州化粧品ポータル届け出を行い、チェコ共和国において薬局およびの獣医師から販売されている。医学的使用に関して、低い毒性が強調されなければならず、事実は、一方では現在多くのユーザーの経験により裏付けられており、他方では管轄国による化粧品の安全性を評価するために指定されている実験室試験により裏付けられている。活性物質ピシウム・オリガンドラムを含むこの本質的に単一成分製剤の長期使用は、非常に成功していることが証明されている。それにもかかわらず、特定の患者には長期にわたることが適切ではないことが示された。これらの患者は、免疫が弱化しているか、または破壊されていることが示されている。

日和見感染症からの保護としての生物学的製剤の使用はまた、いくつかの外国特許および特許出願の対象でもある。米国特許第5,190,746号明細書(1993年3月2日)[7]は、口腔微生物ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)から単離された分子量959の六糖の使用を、この連鎖球菌と、細菌性歯垢の成分であるカプノシトファガ・オクラチエ(Capnocytophaga ochracea)との相互作用遮断するために提案する。オリゴ糖の効果は実験室試験で確立されただけであるにもかかわらず、この発明においては、例えば歯磨き粉またはマウスウォシュに使用される場合、歯垢中の微生物沈着物の予防、阻害または破壊に有効であり得ることが想定されている。カナダ特許第2374938号明細書(2001年11月30日)[31]は、プロバイオティック生物を創傷に直接適用することからなる哺乳動物における創傷の感染阻害方法を記載しており、プロバイオティック生物として、乳酸桿菌のいくつかの菌株、例えば、ラクトバチルスラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)などが挙げられている。同じ方法が、非治癒性創傷ではなく、さまざまな手術器具上におけるバイオフィルムの形成を阻害するために提案されている。国際公開第2008/077251A号パンフレット(2008年7月3日)[32]は、実験室試験に基づいて、メチシリン耐性病原体である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を排除するための乳酸桿菌の使用を扱っている。国際公開第2013/122931A2号パンフレット(2013年8月22日)[26]は、皮膚の生理学的状態および外観を改善する目的で、皮膚における健康な共生生物、すなわち、細菌ストレプトコッカス・エピデルミディス(Streptococcus epidermidis)、コリネバクテリウム・ジェイケイウム(Corynebacterium jeikeium)およびプロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacterium acnes)の発生を支持するプレバイオティクスの使用を記載している。これらの微生物のコロニー形成は、インビボ試験を用いて証明された。しかし、このようにして皮膚に適用された微生物または治療におけるこれらの使用のプラスの効果について、この研究において証拠は存在しない。

乳酸桿菌を用いて外陰膣酵母感染症の再発に対する女性の耐性を増加させた成功結果が、科学的および医学的文献に記録された。ワシトン大学が後援した臨床試験においてOsel社により製造された製剤Lactin Vで得られた結果は特に言及する価値がある。科学的刊行物[参考文献33を参照されたい]において利用可能なこれらの研究の段階11aおよび11bの結果は、泌尿生殖路の感染症の再発が、Lactin Vで治療された女性の15%において生じたが、未治療の女性群における発生率は約27%で、より高かった。添加された乳酸桿菌によるコロニー形成は遺伝子検査を用いて証明され、このように同定されたコロニー形成と、膣感染症および泌尿生殖路の感染症の再発減少との間に統計的に有意な相関が確認された。

概要

複合微生物製剤は、微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび生理学的微生物叢の成分を含有する。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび生理学的微生物叢成分は、それらの発、その後の標的組織からの増殖およびコロニー形成を促進する形態で複合製剤中に存在する。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムは、一適用サイクル当たり103〜107CFU(コロニー形成単位)、好ましくは104〜105CFUの量で含まれる。生理学的微生物叢成分は、一適用サイクル当たり5×106〜5×1010CFU、好ましくは5×107〜5×109を含む。卵菌ピシウム・オリガンドラムに見られる発酵基質は、両方の微生物成分の栄養源である。複合微生物製剤は、乾燥剤緩衝系の成分、固結防止物質および生理学的浸透圧環境を生成するための薬剤を含む群から少なくとも1つの補助物質を含有する。生理学的微生物叢成分は、ヒト微生物叢の成分、緑色複合体の微生物の1つ、例えば、細菌カプノシトファガ・スプティゲナ、または健康な皮膚微生物叢の成分の1つ、例えば、細菌スタフィロコッカス・エピデルミディス、または健康な膣微生物叢の成分の1つ、例えば、過酸化物産生ラクトバチルス・クリスパタスである。微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムまたは生理学的微生物叢成分のいずれかが、不活性化細胞細胞抽出物または単離細胞分画の形態で複合微生物製剤中に存在する。卵菌ピシウム・オリガンドラムの微生物活性化剤は、複合微生物製剤の総量の0.1〜10重量%の量の酵母自己消化物である。補助物質は、軟膏クリームオイルもしくは坐剤での形態で、または液体水性製剤での形態で適用が可能なように調節される。

目的

この解決策の主な利点は、微生物複合製剤の両方の基本成分が、宿主の免疫系と共に互いに強化し合い、互いに(相乗的な)機序で作用して、特定の病態の原因物質および状況を排除することである

効果

実績

技術文献被引用数
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- 件

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請求項1

日和見微生物感染症の症状、特にディスバイオシスにより引き起こされる症状の長期抑制または予防のための複合微生物製剤であって、相互に相乗作用する2種の基本的微生物成分、すなわち、微視的なピシウムオリガンドラムと、微生物叢成分とを含み、前記微生物叢成分は、ヒトもしくは動物起源生理学的微生物叢の成分または環境由来の微生物叢成分であることを特徴とする複合微生物製剤。

請求項2

前記微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび前記生理学的微生物叢成分が、標的組織におけるそれらの発、並びにその後の増殖およびコロニー形成を促進する形態で存在することを特徴とする、請求項1に記載の複合微生物製剤。

請求項3

前記微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムが、1g当たり103〜107CFU(コロニー形成単位)の量で含まれることを特徴とする、請求項1および請求項2に記載の複合微生物製剤。

請求項4

前記微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムが、1g当たり104〜105CFU(コロニー形成単位)の量で含まれることを特徴とする、請求項1から請求項3に記載の複合微生物製剤。

請求項5

前記生理学的微生物叢成分が、1g当たり5×106〜5×1010CFU(コロニー形成単位)の量で含まれることを特徴とする、請求項1から請求項4に記載の複合微生物製剤。

請求項6

前記生理学的微生物叢成分が、1g当たり5×107〜5×109CFU(コロニー形成単位)の量で含まれることを特徴とする、請求項1から請求項5に記載の複合微生物製剤。

請求項7

前記卵菌ピシウム・オリガンドラムに見られる発酵した基質が、両方の微生物成分の栄養源であることを特徴とする、請求項1から請求項6に記載の複合微生物製剤。

請求項8

二酸化ケイ素などの乾燥剤クエン酸重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムなどの緩衝系の成分、ソルビトールまたはポリエチレングリコールなどの固結防止物質、ならびに塩化ナトリウムなどの生理学的浸透圧環境を生成するための薬剤、を含む群から少なくとも1つの補助成分をさらに含有することを特徴とする、請求項1から請求項7に記載の複合微生物製剤。

請求項9

前記生理学的微生物叢成分が、前記ヒト微生物叢成分、すなわち健康な口腔微生物の成分の1つ、例えば細菌カプノシトファガ・スプティゲナであることを特徴とする、請求項1から請求項8に記載の複合微生物製剤。

請求項10

前記生理学的微生物叢成分が、前記ヒト微生物叢成分、すなわち健康な皮膚微生物叢の成分の1つ、例えば細菌スタフィロコッカスエピデルミディスであることを特徴とする、請求項1から請求項8に記載の複合微生物製剤。

請求項11

前記生理学的微生物叢成分が、前記ヒト微生物叢成分、すなわち、健康な膣微生物叢の成分の1つ、例えば、過酸化物を産生するラクトバチルスクリスパタスであることを特徴とする、請求項1から請求項8に記載の複合微生物製剤。

請求項12

前記微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムまたは前記ヒトもしくは動物起源の生理学的微生物叢の成分のいずれかが、死滅細胞細胞抽出物または単離された細胞分画などの非生存成分の形態で存在することを特徴とする、請求項1に記載の複合微生物製剤。

請求項13

前記卵菌ピシウム・オリガンドラムのための微生物活性化剤が、複合製剤の総量の0.1〜10重量%の量の酵母自己分解物であることを特徴とする、請求項12に記載の複合微生物製剤。

請求項14

前記補助物質が、軟膏クリームオイルもしくは座薬の形態での、または液体水性製剤の形態での適用が可能なように調節されることを特徴とする、請求項1から請求項15に記載の複合微生物製剤。

請求項15

前記環境由来の微生物成分が、1g当たり105〜1012CFU(コロニー形成単位)の量で含まれることを特徴とする、請求項1に記載の複合微生物製剤。

請求項16

前記環境由来の微生物成分が、細菌バチルスアミロリケファシエンスであることを特徴とする、請求項15に記載の複合微生物製剤。

技術分野

0001

本発明は、日和見微生物感染症、特にディスバイオシス(dysbiosis)(微生物バランス破壊)によって引き起こされる日和見微生物感染症の症状の長期抑制のための複合微生物製剤に関する。

背景技術

0002

日和見微生物感染症、炎症を起こした非治癒性創傷侵襲性形態の共生酵母による感染症および皮膚糸状菌による真菌感染症発生率上昇傾向にあり、これらの問題は現在、人口のかなりの部分に影響を及ぼしている。これは主に、このような病気の発生率の増加が、通常、外部の疫学要因によって、または宿主免疫反応生理学プログラム根本的な破壊を引き起こす遺伝的欠陥によって引き起こされているのではないという事実による。今日の日和見微生物感染症の主な原因は、最も一般的には、スポーツマン女性、激しい労働者または免疫反応の自然な弱化を伴う高齢者生体に対するストレス、過酷なライフスタイル過度の負担の結果としての、免疫系と自然防御反応の一時的な弱化である。また、糖尿病肥満食物アレルギー自己免疫疾患などの重篤合併症兆候の影響の結果でもあり得る。大部分の日和見微生物感染症の一般的で顕著な付随兆候は、人体の個々の部分に特徴的な健康な微生物叢の構成の生理学的バランスの崩壊を意味するディスバイオシスである。したがって、上記の兆候は、病気の従来原因(傷害、感染症、遺伝的欠陥)よりも重大となることが推測され、集団病状に影響を及ぼす。

0003

日和見微生物感染症の既存の治療は、生体内の微妙なバランスを特に長期的な観点から理解することなく進行している。抗生物質抗真菌性物質殺菌性物質を頻繁に使用すると、毒性副作用がないことは稀である反応性化学物質で生体に負担をかける危険性がある。さらに、アゾール系抗真菌薬には内分泌撹乱作用があり、これが生体の天然ホルモン調節を破壊する。抗生物質の無分別な使用が知られており、批判されているが、それにもかかわらず継続的に行われており、これは日和見微生物感染症の治療に対する非生理学的因果関係のないアプローチの典型的な例であり、皮膚の表面およびさまざまな粘膜表面における天然の細菌叢の繊細なバランスの長期破壊の原因である。抗生物質は、天然の細菌叢の有益な微生物成分を最も一般的に破壊し、病原性微生物、特に微生物バイオフィルムを産生できる病原性微生物に対して最小限の影響しか及ぼさない。その後の長期間にわたる抗生物質の使用は、抗生物質、抗真菌薬殺菌剤による耐性の形成につながるだけであり、これらの物質はすぐに残りの効力を失うことになる。利用可能な抗生物質に対する耐性は罹患率を上昇させており、医療専門家の間で危惧される理由となっており、一般大衆にとっても同様である。日和見微生物感染症は、生命を直接脅かす病気の中で最も一般的ではないが、生活の質を根本的に悪化させる。これらの感染症の治療において化学製剤を使用することの不適切さは、その後、これらの感染症の頻繁な再発および以前の「成功した」治療後のそれらの症状に現れる。このプロセスによって、感染、治療、再感染、治療などの永続的なサイクル内に患者閉じ込められるまで、感染症の再発の頻度は継続的に上昇する。

0004

日和見微生物感染症の最も重要な事例の中には、歯肉炎および歯周病、非治癒性創傷における合併症を引き起こす微生物性炎症、泌尿生殖路の膜に影響を及ぼす日和見性酵母感染症、ヒトおよび動物皮膚糸状菌症、ならびにバイオフィルムの形成により悪化する微生物性感染症がある。すべての感染性疾患と同様に、これらの病気すべてに強力な環境の影響が組み込まれている。このため、清浄作業環境および生活環境への配慮は、感染性疾患の現代の効率的な治療の不可欠な部分と考えられる。

0005

急性歯肉炎および慢性歯周病は、口腔内でのディスバイオシスの二段階であり、免疫系の炎症反応を引き起こし、歯周構造の破壊および歯周組織の弱化および最終的にはその完全な喪失をもたらす[20]。口腔の侵襲性環境において、ディスバイオシス条件下で非生理学的に増殖した口腔の病原性細菌は、多微生物群集、いわゆるバイオフィルムの一部となり、免疫系の防御反応ならびに局所的または全体的のいずれかで投与される抗生物質に耐え得るようになる[30]、[9]、[4]、[5]、[27]。現代の研究では、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ベイロネラ属(Veilonella)、ゲメラ属(Gemella)、グラニュリカテラ属(Granulicatella)、エイケネラ属(Eikenela)およびカプノシトファガ属(Cypnocytophaga)の細菌を含む緑色の微生物複合体の存在を特徴とする健康な口腔微生物ならびにその発生は進行したディスバイオシスの典型である、橙色および赤色の微生物複合体を特徴とする、G+好気性細菌からG−嫌気性型への、プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)、フソバクテリウムヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)、ポルフィロモナスジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、タンネレラ・フォーサシア(Tannerella forsythia)およびトレポネーラ・デンティコラ(Treponema denticola)の移行の両方を十分な精度ですでに同定している[1]、[11]、[19]。口腔内の病原性細菌の過剰な繁殖は、特に、PBI指数乳頭出血指数(Papilla Bleeding Index))の値によって特徴付けられる歯肉出血ならびにWHOによる地域歯周疾患処置必要度指数(Community Periodontal Index of Treatment Needs)(CPITN)によって特徴付けられる歯の状態およびそれらの予後の一般的な悪化をもたらす[2]、[25]。局所的または全体的な抗生物質、局所消毒剤クロルヘキシジンなど)の使用、または単に歯の物理的な清浄化およびホワイトニングからなる既存のアプローチは、期待される長期効果をもたらさない[5]。プロバイオティクスの使用からなる別のアプローチは、これまでに使用されてきた「保護的な」微生物成分が、口腔以外の人体の環境における正常な微生物叢に由来しているため、あまり効果的ではない[35]。

0006

創傷の微生物性炎症は、糖尿病に罹患している人々の間で静脈瘤性潰瘍を治療するうえで重大な悪化因子の1つであり、糖尿病に罹患していない人々にとっても同様である[5]。この疾患の社会的負担は、労働能力不足および罹患者に対する社会的差別の観点からの長期的結果、そして主にEU(欧州連合)国々だけで年に980,000件に及ぶ巨大広がりにある。また、EU加盟国で約65億ユーロと推定される膨大な治療費も言及する価値がある[12]。静脈瘤性潰瘍それ自体の慢性経過は、皮膚障壁の損傷、循環の問題および免疫系の防御反応の阻害の結果として、感染症に対する感受性を増加させる[37]。感染症の臨床症状としては、特に、発赤、痛み、浮腫の発生、臭いの症状および膿性分泌物があり、これは生命を脅かす敗血症に至る可能性がある[8]。EWMA(欧州創傷管理学会(European Wound Management Association))による最近の出版物は、局所抗生物質または殺菌剤を使用した微生物感染症の治療に非常に批判的であり、新しい解決法が求められている。しかし、革新的なアプローチの数は極めて限られており、非治癒性創傷の炎症を排除する製品の世界市場の85%は、我々が現在正常な皮膚微生物叢の詳細な知識を有するにもかかわらず、未だに古代から知られている銀製品の使用に基づいている[18]、[13]。

0007

皮膚および粘膜表面の病原性酵母による日和見感染症病因に関する我々の知識は、近年飛躍的に増えているが、残念なことに新しい治療法の設計において限られた範囲にのみ現れているにすぎない。カンジダアルビカンス(Candida albicans)およびその関連種の病原性酵母としての実際の命名は完全に正確ではない。カンジダ・アルビカンスは、環境中に豊富に存在し、ヒトの皮膚および粘膜表面の共生微生物として生活し、健康な個体にはほとんど無害生物である。しかし、それは一時的ではあるが、免疫の弱化を認識するのが得意であり、免疫無防備状態の個体に侵襲的に作用し始める。同時に、それは、分子的性状が1990年代からよく理解されている個々の病原因子、例えば、宿主の上皮細胞の表面への強力な結合に関与する接着タンパク質単一細胞から菌子型への形態変化に関与する因子ならびに分泌されたアスパラギン酸プロテアーゼまたはホスホリパーゼにより例示される加水分解酵素を使用する[6]。他の病原因子として、単球サイトカインシグナル伝達を抑制し、さらにTリンパ球に依存する特異的免疫を阻害する可溶性グルカン放出性を有し[29]、カンジダ(単細胞酵母)はその後、永続的に免疫抑制された患者において循環中に生存し、致命的な感染症を引き起こすことがあるので、これらの患者にとって著しい脅威となる[14]。しかし、口腔およびカンジダ感染症は、免疫がわずかに弱化しただけの個体では非常に一般的であり[21]、カンジダ感染症の自然な機序に関する知識は今までは最小限しか使用されていなかった。上記の病原因子すべてに対する抗体は検査室試験段階で見出され、分泌されたアスパラギン酸プロテアーゼの化学的阻害剤に関しても同様である。しかし、それらはまだ大きな臨床的使用に到達しておらず[10]、酵母に対する免疫応答の機序は進歩しているが、これらの生物学的な敵はこれまでに同定されていない[16]。

0008

カンジダ(酵母)感染症と同様に、皮膚糸状菌症においても、免疫系の永続的弱化は系の感染症を引き起こす可能性がある。いくつかの皮膚糸状菌のゲノムの最近の配列決定は、これらの感染性遺伝子を同定し、分子診断を開発する道を開いた[3]。しかし、別な方法では、これらの疾患の治療は主に、その副作用および一時的に感染を抑制するだけという事実が悪名高い化学抗真菌薬の使用に依存している。

0009

皮膚糸状菌症は、ヒトおよび動物に同様に広範に存在する真菌感染症の1つである。ヒトにおいては、この感染症は多くの場合動物に起因するので、本発明者らはこの感染症を人畜共通感染症として分類している。当然のことながら、ヒトから動物への逆の伝染も可能である。真菌感染症は、食品として繁殖させた動物および直接接触する飼育者を意味する農民だけに影響を及ぼすわけではなく[28]、家庭飼育され、毎日その所有者親密に生活しているペットとの密接な接触を介して感染症の伝染が生じる、都市に生活する人々にも影響を及ぼすので[24]、この種の伝染の危険性もまた現在上昇している。完全に健康な個体の場合、動物において感染が確立されることはあまりない。しかし、このような感染症の発生は、免疫系が弱化した、ストレスを受けたペットおよび皮膚疾患遺伝的素因を有する品種の間では比較的一般的である。このような病気はまた、基礎疾患の経過を著しく妨げる二次感染症の形で生じる。皮膚糸状菌感染症は多くの品種に一般的である。突発的発生は主に、新規動物の到着時に検疫が保持されていない場合や、品種間で動物飼育条件が注意深く観察されない場合に発生する。家畜を繁殖させる場合、これは重大な経済的損失をもたらす可能性がある。トリコフィトン(Trichophyton)属の病原体により引き起こされる人畜共通感染症は、管轄当局報告しなければならず、これは義務となっている。したがって、古典的な化学製品を使用してこれらの感染症を治療することは、動物およびその所有者にとって負担となる。肉や牛乳などの製品が食物連鎖に及ぶ動物において、このような治療によって、使用された治療薬残留物によって消費者が危険にさらされないように、設定された保護期限内にこれらの原材料を処理することが不可能になる。

0010

日和見微生物感染症の問題へのアプローチが、広範な大規模な研究とその原因についての優れた知識に基づき、いわゆる生物学的治療に関連付けられた効果的な自然法を同時に強調した複雑な方法に焦点を当て着手されるようになったのはごく最近である。生物学的アプローチの人気の上昇に関する1つの基本的な利点は、分子遺伝学の現代的方法に基づき、皮膚、粘膜表面および呼吸器系、消化系、泌尿生殖路に発生する個々の生理学的微生物群集の詳細な分析を実施するヒト・マイクロバイオームプロジェクトコンソーシアム(Human Microbiome Project Consortium)によりもたらされた最近の流れの形に至った[22]。国際的に検証され、継続的に補足されたこれらの分析に基づいて、科学界および医学界は、その時点では部分的にだけ解明された事実であったが、健康な個体由来の、十分な統計的に有意なデータセットに基づいて、人体のさまざまな部分における微生物群集の構成をまず理解した。これにより、これらの個体差、経時的安定性、特に、よく特徴付けられた病態の下でのこれらの群集の変化に関して全く新しい観点が可能になった。

0011

ヒト・マイクロバイオーム・プロジェクト・コンソーシアムによる結果の発表後、科学界および医学界は、この知識を迅速に使用して、とりわけ微生物のディスバイオシスとの関連が大量の証拠によって裏付けられている日和見微生物感染症の治療の分野において、新規で効果的な治療手順を促進することを期待した。上記の期待の観点から、上記の革命的知識を用いて実際に試験された治療手順の数および任意の生物学的な治療方法に基づく手順の数は、予想よりもずっと遅れたままであるとコメントすることができる。日和見感染症を治療する生物学的方法を使用する観点からチェコ共和国第9883U号明細書(2000年4月18日)[36]について述べる価値があり、当該文献は、ピシウムオリガンドラムを皮膚糸状菌症の原因菌を抑えるための生物製剤の形で使用し、その活性成分として前述の生物を卵胞子の形態で、製剤1g当たり総数最大2×105で含有する、皮膚を保護する製品を記載している。

0012

真菌および他の感染症との生物学的戦い道具としての微生物ピシウム・オリガンドラム(Pythium oligandrum)の使用は、その後、本発明の出願人によって出願され、所有されているチェコ共和国第302297号明細書(2011年2月9日)[34]において有意に広がった。本発明は、真菌、細菌または他の起源によるヒトの疾患および動物の疾患を抑制し、ヒトおよび獣医学医薬品に使用される外来物質上のバイオフィルムを破壊し、人間や動物と接触するさまざまな品目から細菌叢を排除することを意図した、真菌生物ピシウム・オリガンドラムを含む抗真菌混合物を記載する。設計された抗真菌混合物は、卵菌ピシウム・オリガンドラムの活性物質不活性成分と混合して使用する。「真菌」生物ピシウム・オリガンドラムの活性は、湿気と接触した瞬間に混合物中に生じる。チェコ共和国第302297号明細書[34]による解決策は、真菌起源の疾患のさまざまな病気の症状を抑制するために、卵菌ピシウム・オリガンドラムの医学的使用に関して考えられている。この特許に基づいて、その所有者であり、同時に本発明の出願の出願人は、一連化粧品を開発、試験および販売することを決定した。これらの製品は、EUの要件に従って、関連する欧州化粧品ポータル届け出を行い、チェコ共和国において薬局およびの獣医師から販売されている。医学的使用に関して、低い毒性が強調されなければならず、事実は、一方では現在多くのユーザーの経験により裏付けられており、他方では管轄国による化粧品の安全性を評価するために指定されている実験室試験により裏付けられている。活性物質ピシウム・オリガンドラムを含むこの本質的に単一成分製剤の長期使用は、非常に成功していることが証明されている。それにもかかわらず、特定の患者には長期にわたることが適切ではないことが示された。これらの患者は、免疫が弱化しているか、または破壊されていることが示されている。

0013

日和見感染症からの保護としての生物学的製剤の使用はまた、いくつかの外国特許および特許出願の対象でもある。米国特許第5,190,746号明細書(1993年3月2日)[7]は、口腔微生物ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)から単離された分子量959の六糖の使用を、この連鎖球菌と、細菌性歯垢の成分であるカプノシトファガ・オクラチエ(Capnocytophaga ochracea)との相互作用遮断するために提案する。オリゴ糖の効果は実験室試験で確立されただけであるにもかかわらず、この発明においては、例えば歯磨き粉またはマウスウォシュに使用される場合、歯垢中の微生物沈着物の予防、阻害または破壊に有効であり得ることが想定されている。カナダ特許第2374938号明細書(2001年11月30日)[31]は、プロバイオティック生物を創傷に直接適用することからなる哺乳動物における創傷の感染阻害方法を記載しており、プロバイオティック生物として、乳酸桿菌のいくつかの菌株、例えば、ラクトバチルスラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)などが挙げられている。同じ方法が、非治癒性創傷ではなく、さまざまな手術器具上におけるバイオフィルムの形成を阻害するために提案されている。国際公開第2008/077251A号パンフレット(2008年7月3日)[32]は、実験室試験に基づいて、メチシリン耐性病原体である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を排除するための乳酸桿菌の使用を扱っている。国際公開第2013/122931A2号パンフレット(2013年8月22日)[26]は、皮膚の生理学的状態および外観を改善する目的で、皮膚における健康な共生生物、すなわち、細菌ストレプトコッカス・エピデルミディス(Streptococcus epidermidis)、コリネバクテリウム・ジェイケイウム(Corynebacterium jeikeium)およびプロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacterium acnes)の発生を支持するプレバイオティクスの使用を記載している。これらの微生物のコロニー形成は、インビボ試験を用いて証明された。しかし、このようにして皮膚に適用された微生物または治療におけるこれらの使用のプラスの効果について、この研究において証拠は存在しない。

0014

乳酸桿菌を用いて外陰膣酵母感染症の再発に対する女性の耐性を増加させた成功結果が、科学的および医学的文献に記録された。ワシトン大学が後援した臨床試験においてOsel社により製造された製剤Lactin Vで得られた結果は特に言及する価値がある。科学的刊行物[参考文献33を参照されたい]において利用可能なこれらの研究の段階11aおよび11bの結果は、泌尿生殖路の感染症の再発が、Lactin Vで治療された女性の15%において生じたが、未治療の女性群における発生率は約27%で、より高かった。添加された乳酸桿菌によるコロニー形成は遺伝子検査を用いて証明され、このように同定されたコロニー形成と、膣感染症および泌尿生殖路の感染症の再発減少との間に統計的に有意な相関が確認された。

発明が解決しようとする課題

0015

しかし、上記の発明は、いくつかの基本的な欠点を有する。提示されたすべての原理は、実験室試験のみ、またはほとんどの場合、動物実験モデルでのみ証明されていた。動物モデルで得られた結果がヒトの治療の場合に必ずしも適用されるとは限らず、動物の治療においても普遍的に適用されるとは限らない(すなわち、1種の動物において為された発見が必ずしも別の種の動物に効果的に適用できるとは限らない)ことが当業者に知られているため、この欠点は根本的なものである。さらに、治療領域に生理学的に関連しない微生物、最も一般的には膣微生物叢優勢な微生物成分を構成するが、他の微生物叢には実際には生理学的に生じないラクトバチルスがプロバイオティック生物として使用された。米国特許第5,190,734号明細書[7]および国際公開第2013/122931A2号パンフレット[26]による解決策の場合にのみ、天然の生理学的微生物叢の成分がそれぞれ口腔または皮膚に使用された。しかし、これらの場合、これらの成分はプレバイオティクスを含み、プロバイオティクスは含まなかった。プレバイオティクスは、必ずしもそうである必要はないが、関連するプロバイオティック生物の成長および繁殖を刺激することができる化合物である。この事例においても、これらの製剤の有効性は実験室試験でのみ証明され、臨床研究で証明された実際の状況ではないという異議が起こる。

課題を解決するための手段

0016

上記の欠点は、症状の長期抑制のため、または特にディスバイオシスにより引き起こされる日和見微生物感染症の予防のための、本発明による複合微生物製剤により排除されるか、または著しく制限される。本発明の本質は、複合微生物製剤が2種の基本的な微生物成分、微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび微生物叢の成分を含むことであり、生理学的微生物叢成分はヒトまたは動物起源の微生物叢成分または環境中に存在する微生物群集である。微視的な卵菌は、栄養繁殖体ならびに分離不可能な一成分として、高分子および低分子のさまざまな放出物質の形態で存在する。

0017

第2の成分は、臨床研究で検証された生理学的微生物叢に見られる細菌であり、ヒトまたは動物の生体に必要な微生物バランスが確立されるまで複合微生物製剤に供給される。生理学的微生物叢成分は、ヒトまたは動物起源であるか、または環境由来である。ヒト起源の生理学的微生物叢成分は、ヒトにおいてディスバイオシスによって引き起こされる症状を排除し、予防するために使用され、このディスバイオシスのトポロジー的局在化が考慮されることが不可欠である。例えば、口の微生物叢の成分の使用は、口腔に対してのみ検討される。動物起源の生理学的微生物叢成分は、動物においてディスバイオシスによって引き起こされる症状を排除し、予防するために使用され、このディスバイオシスのトポロジー的局在化が考慮されることが不可欠である。例えば、皮膚微生物叢の成分の使用は、皮膚または動物の毛皮の皮膚糸状菌による感染症に対してのみ検討される。環境由来の微生物叢は、生活環境および作業環境からの真菌および酵母の排除および予防に有利な微生物バランスを確立するために使用される。

0018

本発明の主な利点は、複合微生物製剤が、適用領域における健康な微生物叢の連続的かつ長期的な安定化状態をもたらすことである。この解決策の主な利点は、微生物複合製剤の両方の基本成分が、宿主の免疫系と共に互いに強化し合い、互いに(相乗的な)機序で作用して、特定の病態の原因物質および状況を排除することである。ピシウム・オリガンドラム特有の活性によって促進された病原性毒素の排除の後で、この卵菌は適用領域において休止状態のままであり、一方第2の微生物成分が正常で健康な微生物叢のうちの弱化した生理学的成分を強化し、その代謝過程を通して、適用領域において必要とされる健全微小環境を安定化および確立する。

0019

1つの非常に重要な利点は、本発明による複合微生物製剤の長期的なプラス効果であり、これは通常、短期効果のみを有する代替の化学製剤とは異なる。この短期効果は、化学製剤を繰り返し使用することによってのみ補うことができるが、その間に標的病原生物はこれらの化合物に耐性を示し始める。この耐性を克服する唯一の方法は化学製剤の用量を徐々に高めていくことであり、それは、これらの化学物質の副作用および毒性作用を明らかに増強する。生物学的製剤の使用は全く異なる機序を用いるという疑う余地のない利点を有し、この機序は、病原体感染症の排除および長期安定効果により適合して作用する。

0020

本発明により提案された複合微生物製剤の特定の事例において、結果は、使用された2種の微生物のそれぞれが、適用領域におけるそれらの生物学的特性から生じる、それら独自の個体数増加曲線を示すことを示している。1つの成分、ピシウム・オリガンドラムは、潜在的な真菌または酵母の栄養素の存在に依存して初期段階で急速に増加し、最終的に、適用領域を清浄化し、病原体を抑制した後に胞子形成された形態で適用領域に生存する。正常で健康な微生物叢の第2の安定化成分は、適用領域において長期間生存し、すでに存在する正常な細菌叢がその安定化を助けるというプラス効果を強化する。

0021

本発明による複合微生物製剤は、ヒトおよび動物における日和見性の真菌、酵母および細菌による感染症の抑制および排除、ならびにストレス、不健康なライフスタイル、肉体疲労または個人衛生における化学物質の過剰使用の結果として崩壊した、口腔および非治癒性創傷表面および酵母感染症に侵された粘膜表面における健康な微生物叢の創生に寄与する。

0022

出願した本発明は、ストレス、過剰な身体負荷、生体の弱化、遺伝的障害または他の病気の事象においてその天然のバランスが崩れた、正常で健康な生理学的微生物叢を安定化させることに基づいて多数の病状を抑制することに主に適している。出願した発明は、微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムの相乗作用に基づいており、その主な役割は、適用微小環境の清浄化、真菌または酵母負荷の除去、適用領域における微生物バイオフィルムの破壊、および病原性細菌および健康的な生理学的微生物叢の優勢な微生物成分の成長の抑制である。

0023

微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムおよび生理学的微生物叢成分が、標的組織におけるそれらの発、並びにその後の増殖およびコロニー形成を促進する形態で存在し、それらが局所状態に依存してそれらの正常な代謝活性、例えばそれらの周囲に生物学的に活性な高分子または低分子物質を放出する能力を適用する場合に有益である。同時に、生理的微生物叢成分が過剰量供給される場合には、表面構造容量が急速に飽和し、余分な成分は自動的に除去されるので、生理学的調節機序ならびに皮膚および粘膜の限られた表面容量は、生理的微生物叢成分の過剰量供給の可能性を効果的に防ぐ。

0024

本発明による複合微生物製剤は、両方の基本成分の有効な同定範囲を最適に含有し、すなわち、製剤1グラム当たり103〜107、好ましくは104〜105のコロニー形成単位(CFU)の量の微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムと、製剤1グラム当たり5×106〜5×1010、好ましくは5×107〜5×109のコロニー形成単位(CFU)の量の関連微生物叢の優勢成分とを組み合わせて含有する。特許請求する成分の範囲の値が低いほど効果は十分ではなくなるが、値が高いほど不必要に人間の生体に負担をかける可能性があることが確認された。同時に、使用する両方の微生物成分の比は、使用する両方の微生物の生合成能力の相互比に対して適切に割り出され、これは本質的に使用される両方の細胞型体積の比によって規定される。従って、平均サイズが卵菌ピシウム・オリガンドラムは18×18×18μm、細菌は1×1×2μmであることを考慮して、それは換算率約2350によって特徴付けられる。

0025

卵菌ピシウム・オリガンドラムの成長中に発酵された基質は、本発明による複合微生物製剤中の両方の微生物成分の栄養源として作用し得る。栄養素およびプレバイオティックスは、両方の微生物成分の代謝を潜在的に支援することができる。

0026

本発明による複合微生物製剤の最適な適用は、下記の各群の補助成分の少なくとも1つを含有する補助成分によって支援される:二酸化ケイ素などの乾燥剤;適用の間、適切なpHをもたらす、クエン酸重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムなどの緩衝系の成分;ソルビトールまたはポリエチレングリコールなどの固結防止物質;ならびに塩化ナトリウムなどの生理学的浸透圧環境を生成するための薬剤

0027

人体のさまざまな部分に近い条件下における相互作用の特異性試験により、それぞれの表面位置の条件下で関連する微生物叢の標的微生物成分が、常にその関連する微生物叢の優勢な微生物成分であることが特定された。

0028

歯周病の症状の長期抑制および健康な口腔の長期維持のためには、健康なヒトの微生物叢の成分が、健康な口の微生物叢の成分、すなわち、カプノシトファガ・スプティゲナ(Capnocytophaga sputigena)などの緑色複合体の微生物の1つであり、その量的量は生理学的微生物叢におけるこの成分の含有量に対応する場合に有利である。

0029

同様に、非糖尿病患者の非治癒性創傷における臨床感染の症状の長期的な抑制ならびに微生物ステノトロフォモナスマルトフィリア(Stenotrophomonas maltophila)およびシュードモナスエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)によって引き起こされるバイオフィルムを含む非治癒性創傷におけるバイオフィルムの破壊ならびに健康な皮膚の長期維持を確保するために、ヒトの微生物叢成分、すなわち、細菌スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphyloccocus epidermidis)などの健康な皮膚微生物叢の成分の1つが生理学的量で使用される場合に有益である。

0030

泌尿生殖路ならびに皮膚および膣膜の酵母感染症の長期抑制を確実にするために、ヒトの微生物叢成分、すなわち過酸化物を産生するラクトバチルス・クリスパタス(Lactobacillus crispatus)などの健康な膣微生物叢成分の1つが、生理学的な微生物叢成分である場合に有益である。

0031

美容目的または免疫力が弱化した患者では、微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムまたはヒトもしくは動物起源の生理学的微生物叢成分のいずれかが、死滅細胞細胞抽出物または単離された細胞分画などの非生存成分の形態で複合微生物製剤中に存在する場合に有益である。

0032

動物の皮膚の真菌性疾患の原因物質を排除し、健康な皮膚の長期維持を確保するためには、複合微生物製剤の総量の0.1%〜10重量%の量の酵母自己消化物を、卵菌ピシウム・オリガンドラムに対する微生物活性化剤として使用した場合に有益であることが特定された。

0033

本発明による複合微生物製剤のより容易な適用を確保するために、補助物質軟膏オイルクリームもしくは坐剤の形態または液体水性製剤の形態で提供される場合に適切である。

0034

微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムの成長限界温度に関しては、本発明による複合微生物製剤の適用温度が、常に生理学的温度より低い温度、例えば約35℃の温度であるべきである。この限界は、実際には、本発明による複合微生物製剤の内用を事実上除外する。このため、その使用は、口腔および泌尿生殖路の皮膚および粘膜に限定され、人体の温度よりも幾分低い温度で、提案された製剤の水溶液によりすすぐことが可能である。

0035

適用すると、複合微生物製剤は水分と接触して活性化される。混合物中の複合微生物製剤の活性は、製剤が水分または湿潤不活性成分と接触したときに生じる。湿潤により活性化された製剤の適用は、主に患部をすすぐことによって、もしくは湿潤適用の他の方法によって行われるか、またはこれらの成分は、軟膏、クリーム、オイルまたは坐剤の形態、これらの化粧品に含有される凍結乾燥混合物の形態または液体水性製剤の形態で提供され得る。

0036

ステノトロフォモナス・マルトフィリアまたはシュードモナス・エルギノーサなどの微生物によって引き起こされるバイオフィルムを抑制する際に個々の成分の作用に対しては耐性であるバイオフィルムを破壊するために、ならびに真菌、酵母および病原性細菌を環境から排除するために、微生物成分が、環境中の真菌の発生を抑制することができる細菌の1種、特にバチルスであり、1グラム当たり105〜1012コロニー形成単位(CFU)の量で存在する場合に有益である。バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)菌は、優先的に環境に由来する微生物成分である。

0037

本発明を、実施例においてさらに詳細に記載し、添付の概略図においてより詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0038

図1A、図1Bおよび図1Cは、個々の患者(番号が付いている)の口腔に関する複合微生物製剤の有効性試験を示し、左の「応答性患者」は本発明による複合微生物製剤の適用に対応した条件下であり、右の「非応答性」患者は発明チェコ共和国第302297B6号明細書によるピシウム・オリガンドラムに基づく一成分製剤の適用に対応した条件下であり、および より詳細には、図1Aは、適用前、適用後2ヶ月および適用後6ヶ月の、歯肉のPBI(乳頭出血指数)の依存性を示し、図1Bは、表記した微生物複合体に関する微生物の1分当たりの分裂数(dpm)に対応するハイブリダイゼーション強度の依存性を相対単位(r.u.)で示し、図1Cは、ハイブリダイゼーションシグナルパーセンテージとして表した緑色複合体カプノシトファガ・スプティゲナおよびエイケネラ・コローデンス(Eikenella corrodens)の細菌含有量の依存性を示す。
図2は、口腔内の歯肉炎(歯肉の炎症)および歯周病の症状を治療するための複合微生物製剤の成分の時間安定性を示し、それぞれ、ピシウム・オリガンドラムおよびカプノシトファガ・スプティゲナについての保存月数に対するコロニー形成単位(CFU)数の依存性を示している。
図3は、元の状態に対するパーセンテージで示した非治癒性創傷のための複合製剤の有効性を示し、左の「応答性患者」は、本発明による複合微生物製剤の適用に対応した条件下であり、右の「非応答性」患者は、発明チェコ共和国第302297B6号明細書によるピシウム・オリガンドラムに基づく一成分製剤の適用に対応した条件下である。
図4は、非治癒性創傷のための複合微生物製剤の成分の時間安定性、すなわち、それぞれ、ピシウム・オリガンドラムおよびスタフィロコッカス・エピデルミディスについての保存月数に対するコロニー数の依存性を示す。
図5A、図5B、図5Cは、個々の患者の酵母に感染しやすい粘膜のための複合製剤の有効性試験を示し、左の「応答性患者」は本発明による複合微生物製剤の適用に対応した条件下であり、右の「非応答性」患者は発明チェコ共和国第302297B6号明細書によるピシウム・オリガンドラムに基づく一成分製剤の適用に対応した条件下であり、および図5Aは、適用前および適用後3ヶ月の臨床評価を1〜6のスケールで示しており、「1」は、不快感、刺激、灼熱感、分泌物、疼痛、発赤として示される症状のうちの1つの排除を表し、6は6つすべての症状の排除を表し、図5Bは、酵母の数を任意単位で示しており、それぞれ適用前および適用後3ヶ月の、「1」は培養直後の発生を示し、「2」は散発を、「3」は頻発を、「4」は大量発生を示し、図5Cは、適用前および適用後3ヶ月のラクトバチルス数を上記の任意単位で示す。
図6は、病原性酵母細胞の増殖に感受性の皮膚および膜のための複合微生物製剤の時間安定性を示し、それぞれ、ピシウム・オリガンドラムおよびラクトバチルス・クリスパタスについての保存月数に対するコロニー数の依存性を示す。
図7は、足の真菌症のための複合微生物製剤のインビトロ有効性試験を示し、プラセボに対するコロニー形成単位(CFU)の数の依存性を%で示し、Kはプラセボに対応する対照であり、POはピシウム・オリガンドラムであり、KAは酵母自己消化物であり、PO+KAはピシウム・オリガンドラムおよび酵母自己消化物であり、皮膚糸状菌の被験株は、収集株のトリコフィトン・インターギターレ(Trichophyton interdigitale)DMF2477(TiDMF2477)、トリコフィトン・インタージギターレDMF3857(TiDMF3857)、トリコフィトン・エリナセイ(Trichophyton erinacei)P837(TeP837)、トリコフィトン・エリナセイP852(TeP852)、ミクロスポルム・フロコースム(Microsporum floccosum)ME1236(MfME1236)、ミクロスポルム・フロッコースムP245)(MfP245)およびミクロスポルム・カニス(Microsporum canis)DMF2374(McDMF2374)であった。
図8A、図8Bは、大気中の真菌胞子の数の影響試験ならびに壁に真菌アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)およびクラドスポリウム属(Cladosporium spp.)が優勢に発生している2つの異なる部屋における掻き取りによる真菌汚染試験の結果を示し、ここで、CKは、全く治療を受けていない対照に対応する値であり、P.o.は発明チェコ共和国第302297B6号明細書によるピシウム・オリガンドラムに基づく一成分製剤の使用に対応する値であり、B.aは、桿菌バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)単独の適用に対応する値であり、P.o.+B.aは、本発明による複合微生物製剤の適用に対応する値であり、図8Aは、ペトリ皿への「落下菌」の収集後、Omeljan法を用いて同定された、汚染室内の空気1m3当たりの真菌胞子数を示しており、WHO基準によりこの値は限界値500未満でなければならず、図8Bは、微生物試料および掻き取りによる培養の結果を、1〜4の医療評価のスケールを任意単位で表したものであり、「1」は培養直後の発生、「2」は散発、「3」は頻発、「4」は大量発生を示す。

実施例

0039

本発明者らが提案する解決策は、上記の特許チェコ共和国第302297B6号明細書[34]に基づく化粧品の実験室試験および実地試験の結果の詳細な分析に基づいて使用可能であり、その詳細な処方は、例えば日和見感染症の症状の排除の支援に関する製品、口腔にはChytra houba(登録商標)Pythie(登録商標)BioPlus、非治癒性創傷の領域にはBiomycosin、泌尿生殖路の膜表面にはFeelFresh、皮膚の真菌感染症の原因物質の排除に関してはChytra houba(登録商標)Pythie(登録商標)Biodeur(登録商標)Nailおよび獣医学製品のChytra houba(登録商標)Ecosinのために最適化された。ピシウム・オリガンドラムのみを活性物質として含有するこれらの製剤はすべて、最適化された処方で化粧品の欧州通知の原則に従った毒性学的および安全性の試験を受けるか、または獣医製剤の場合には、Institute for State Control of Veterinary Biologicals and Medicines(Ustav pro statni kontrolu biopreparatu a leciv Brno)から承認され、それによって製剤の安全性評価をCPNP欧州届出ポータル(European notification portal)から利用可能である。このように処方された個々の製剤を、医薬品の開発に必要な臨床試験の第ii相に対応した条件下で、臨床試験において試験した。

0040

実施例1
図1A、図1B、図1C、図2

0041

発泡錠形態の製剤Chytra houba(登録商標)Pythie(登録商標)BioPlusを、3つの口腔診療所および1つの臨床微生物学部門を組み込んだ多施設研究として試験した。歯周病(歯周炎)に罹患した研究参加者の群は、チェコ共和国のプラハおよびクラドノならびにスロバキア共和国のコシツェの3つの歯科医院に集められた。プラハの群は、7人の参加者、クラドノの群は15人の参加者、コシツェの群は22人の参加者で構成された。したがって、研究参加者の総数は44人であった。対照群は生物学的ではなく、古典的化学製剤であるクロルヘキシジンゲルを与えられ、同じ方法を用いて並行して治療された。研究参加者は、歯肉の炎症の即時の状態を反映するPBI(乳頭出血指数)の測定、および歯の長期状態の指標であり、その治療観点からの必要性の予測であるCPITN(地域歯周疾患処置必要度指数)の測定値を用いて定期的にモニターした。研究は、二重盲検法を用いて進め、二重盲検法では、製剤を含む封筒を用意し、実際に研究の過程に関与していない管理者によって番号を付けた。歯科衛生の実施およびインフォームドコンセントへの署名後、個々の患者は彼らの夕方の歯科衛生および本製剤の適用の方法の指導を受けた。適用は、口腔衛生を完了後、毎晩すすぎの形で5日間連続して行った。研究の開始時、2ヶ月後および6ヶ月後に歯科検診を実施し、それによって歯の状態をチェックし、6ヶ月後の研究終了時に、健康な口腔微生物叢の微生物のコロニー形成を遺伝子検査に基づいて評価した。

0042

結果の統計学的評価において、化学消毒剤であるクロルヘキシジンの効果は短期間でしかないことが確認され、わずか2ヶ月のモニタリングの後にp≦0.05でPBIの統計的に有意な低下が存在したが、4ヶ月後の研究の終了時には存在しなかった。対照的に、生物学的製剤を使用する群における長期間の結果は優れていた。短期評価においてPBIの統計的に有意な低下が達成され(p≦0.05)、長期評価ではPBIの統計的に非常に有意な低下(p≦0.01)が達成された。さらに、研究参加者をモニターした6ヶ月後の歯の状態の安定化が観察された。しかし、結果は、最大の参加者群であるコシツェの歯科医院においては異なり、上記の2つの群とは対照的に、統計的評価後に期待される治療効果は達成されなかった。この状況を明らかにするために、臨床記録の詳細を使用し、この群の参加者において、製剤を適用する前に遺伝子検査を用いて口腔細菌叢の完全な微生物プロファイルをモニターした。臨床結果実験室結果相互相関により、この異種群は、低リスク、中リスク高リスクの群として示される3つの部分群からなることが明らかになった。高リスク群の顕著な特徴は、被分析菌株エイケネラ・コローデンスおよびカプノシトファガ・スプティゲナを組み込んだ、いわゆる緑色保護複合細菌である生理学的口腔内細菌の含有量が低いことである。

0043

結果を図1A、1Bおよび1Cに示す。図1Aは、一方は、ピシウム・オリガンドラムを含む製剤の適用に対応した条件下で「非応答性患者」としてグラフに示された患者についての、他方は複合微生物製剤の適用に対応した条件下で「応答性患者」としてグラフに示された患者についての、適用前、適用後2ヶ月および適用後6ヶ月のPBI(乳頭出血指数)の値を示す。

0044

研究の開始時である適用前(黒色カラム)には、これらの群の間に統計的有意差はなかった。「非応答性患者」はPBI値が38.8±5.8であり、「応答性患者」はPBI値が44.6±4.7であった。両群の相違確率値はp=0.121であり、したがって、両群の患者が統計的に有意に異なっていなかったことを意味する。試験の終了時である6ヵ月後に、ピシウム・オリガンドラムの適用に対応した条件下の「非応答性患者」は、本発明による複合微生物製剤の適用に対応した条件下の「応答性患者」よりも統計的に高いPBI値を示す。計算された出血指数値は、ピシウム・オリガンドラム単独の適用に対応した条件下の患者については6ヶ月後に39.4±10.8であったが、本発明による複合微生物製剤の適用に対応した条件下の値は10.6±2.4であった。両群の相違の確率値は、p=0.0003であった。CPITN(地域歯周疾患処置必要度指数)に関連する結果は類似していたが、これは、口腔の状態に対する反応が遅いことを考えると、それほど直接的な指標ではなく、むしろ長期的な傾向を反映している。

0045

図1Bは、緑色、橙色または赤色複合体に関する個々の口腔微生物群を検出する遺伝子プローブのハイブリダイゼーション強度の依存性を示す。図1Bは、放射標識されたDNAプローブの1分当たりの崩壊数に対応する単位で示された、緑色口腔複合体(明灰色カラム)、橙色口腔複合体(暗灰色カラム)および赤色口腔複合体(黒色カラム)の選択された微生物の存在の遺伝子分析の結果を示す。Chytra houba(登録商標)Pythie(登録商標)BioPlusの適用に対応した条件下の対照群の参加者(図1Bの右側)および複合微生物製剤の適用に対応した条件下の実験群の参加者(図1Bの左側)は、橙色および赤色複合体の微生物の含有量が高く、このことは重篤な歯周病の診断を裏付けている。2つの群の間に統計学的有意差は観察されなかった。しかし、「応答性患者」の実験群では、緑色複合体の細菌が統計的に有意に高い含有量:2750±1171ruに対して14908±1489ru、p<0.001であることが明らかであり、図1Cに示すように特にカプノシトファガ菌が多い(暗いカラム)。

0046

これらの結果により、口腔に使用するための本発明による複合微生物製剤が、標準的な製剤と比較して統計的に有意に優れた結果を示すことが確認された。これらの結果に基づき、本発明者らは、歯周炎および歯肉炎の症状を排除するための卵菌ピシウム・オリガンドラムの効果的かつ長期的な効果の解決策を検討および探求し、この微生物ピシウム・オリガンドラムと健康な口腔微生物叢の微生物成分、特に細菌カプノシトファガ・スプティゲナとの協同作用を証明するための実験を行い、発展させた。

0047

口腔内に使用するために、合計3つのバージョンの複合微生物製剤を調製し、このような製剤の安定性を証明し、歯周病患者において臨床試験も実施した。得られた結果の詳細な説明を、本発明のこの例示的実施形態において、より詳細に以下に提示する。全体的に、この試験の結果により、本発明による複合微生物製剤を、一成分製剤の大部分の使用者によって好まれる形態である口腔をすすぐための発泡錠の形態で適用した場合、乾燥状態での保存中にいずれかの成分の安定性に対するマイナスの影響は存在しなかったことが証明された。使用者のための簡単なプロセスである口腔をすすぐための形態で複合製剤を適用後、正常な口腔微生物叢の成分の効果的なコロニー形成および強化が行われ、標準的指標に従った評価に基づき人々の症状の排除の成功率が有意に増加した。

0048

1.口腔内の歯肉炎および歯周病の症状を排除するのに適した複合微生物製剤の調製、管理および有効性試験
1.1 口腔内に使用するための複合微生物製剤の調製のためのプロトコル
1.1.1 技術製剤ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472の調製

0049

微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラム、M1株ATCC38472を培養するための接種材料は、「マスターセルバンク」−「ワーキングセルバンク統合システムを用いて調製した。所有菌株ピシウム・オリガンドラムM1 ATCC 38472は、長期間の凍結乾燥によってマスターセルバンクに保存されていた。繁殖世代数が合計50を超えないように、プロトコルに従って、ワーキングセルバンクのためにマスターセルバンクから一定量のアリコートを作製する。これにより、所有株の遺伝的安定性が確保される。接種材料の培養は、10.5cm、96回の揺れ/分の揺れを有する往復振とう器において28℃の温度において48時間進行させた。

0050

その間、本発明者らはピシウム・オリガンドラムM1の固体培養用のキビ基質を調製し、−150℃の液体窒素中で長期凍結された500gのキビ、パニカム・ミリアセウム(Panicum miliaceum)の外皮を除去した。次いで、200mlの蒸留水に50mgのZnSO4、150mgのKH2PO4、50mgのMgSO4および250mgのCaCl2を溶解する。次いで、この溶液沸点まで加熱し、洗浄したキビに注ぐ沸騰後、キビを入れた容器を覆い、30分間放置する。次に、キビの薄層ろ紙上に広げ、放冷して乾燥させる。

0051

このように調製したキビ30グラムを次いで500ミリリットルのエリエンマイヤーフラスコに加え、蒸気オートクレーブ中で温度120℃において40分間滅菌処理した。24時間後に滅菌を繰り返し、滅菌の各サイクルの後にキビを少し振り混ぜる。

0052

上記の手順を用いて調製した接種材料4mlを滅菌したキビに接種する。接種後、キビを接種材料と完全に振り混ぜ、最終的に軽いタップで均一な層に均等化した。

0053

キビ基質上での固体培養は、温度28℃、相対湿度70%のサーマルレギュレーターにおいて14日間実施する。次いで、ピシウム・オリガンドラム培養成長した発酵基質を、最終湿度5%に達するまで、30℃において乾燥機中で48時間乾燥させる。

0054

このようにして得られた発酵基質を、ボールミルを用いて0.6mm未満の粒子粉砕する。

0055

製剤1g当たりの胞子数および生存率を、このようにして調製した技術的品質の製剤において以下に示す手順に従って決定する。調製した約1gの技術製剤ピシウム・オリガンドラムを正確に分析用で秤量し、正確に2g/リットルの濃度を維持するように蒸留水中にミキサーで1分間混合した。次いで、約1mlの懸濁液をSedgewick−Rafter計数チャンバーに移し、合計で最低100個の胞子が数えられるように、個々の特徴的な胞子およびクラスター中の胞子を顕微鏡下で数える。測定全体を3回繰り返し、その際、胞子の懸濁液を注意深く混合し、その後、各試料をチャンバーに採取する。最後に、製剤1g当たりの胞子数を、下記の式を用いて計算する。

0056

n=(a.c)/(b.d.e)
(式中、
aは同定された胞子数であり、
bはチャンバー内の1平方容積であり(1×1×0.1mm=1×10−4ml)、
cは、試料の調製に使用する蒸留水のml単位の体積であり(500ml)、
dはg単位の試料の重量であり(1g)、
eは、同定胞子数を実際に計測したチャンバーの平方数である)

0057

技術製剤ピシウム・オリガンドラムの発芽(生存率)は、約10mgの技術製剤を分析用秤で正確に秤量し、ボルテックスミキサーを用いて水に1mg/mlの濃度で混合することによって決定する。このようにして調製した懸濁液を用いて、その後3種の10倍希釈液を調製し、次いで100μlの各希釈液MEA麦芽エキス寒天培地プレーティングした。

0058

本発明者らは、28℃の乾燥機で8時間および16時間の培養後に発芽を読み取り、その後7日間の培養後に最終的なコロニー数を読み取った。

0059

得られた胞子数は、使用するバッチに応じて、本発明による製剤1グラム当たり0.8〜1.4×106の範囲である。発芽(生存率)は通常2〜10%の範囲である。実施態様1の実施例で使用したバッチは、1g当たり1.0×106胞子を有し、発芽率は13.1%であり、1g当たり0.131×106コロニー形成単位(CFU)を含有することを意味する。

0060

1.1.2 技術製剤カプノシトファガ・スプティゲナCCM3712の調製

0061

元のカプノシトファガ・スプティゲナCCM3712培養物は、微生物のコレクションから届けられた後、−70℃の温度で保存される。培養のために、まず少量の培養物を、0.1%酵母エキスおよび5%脱繊維化ウマ血液を含むトリプチカーゼ大豆寒天を含む「チョコレート寒天」が入った皿に移す。この皿を5%CO2、37℃で一晩培養した。翌日、コロニーを、0.1%酵母エキス、0.002%ウマヘミンIII、0.0001%メナジオンおよび0.1%重炭酸ナトリウムを含むトリプチカーゼ大豆基質を含有する液体培養に移した。培養液を、オービタルシェーカーにおいて200回転/分で5%CO2の雰囲気中で振とうした。培養液が対数期の中間である109細胞/mlに達したらすぐに、細菌を10000×gav、20分間の遠心分離で沈降させ、次いで0.1Mのクエン酸三ナトリウム緩衝液、pH6.0で3回洗浄した。最後の洗浄の後、細菌沈降物を残りの緩衝液から注意深く分離し、フリーズドライ(凍結乾燥(lyophyilization))を用いて乾燥させた。

0062

この手順を用いて1リットルの培養液から、粉末ミリグラム当たり109CFUを含有する、1グラムの凍結乾燥細菌を得た。

0063

1.1.3口腔内に使用するための複合製剤の最終処方物の調製

0064

細菌カプノシトファガ・スプティゲナCCM3712の相対含量が互いに異なる3種の異なるバージョンの製剤を使用して、最終処方物を調製した。これらの3つのバージョンには、PlaqueA、PlaqueBおよびPlaqueCの略称を付けた。製剤は、1回の適用につき総重量3gの発泡錠にプレスするために調製されたものであり、このため、個々の処方はこの重量に変換される。個々の製剤の成分を表1に示す。

0065

ピシウム・オリガンドラム成分は、複合微生物製剤PlaqueA、PlaqueBおよびPlaqueCに、1g当たり0.6663×104CFUの量で含まれる。

0066

カプノシトファガ・スプティゲナCCM3712成分は、複合微生物製剤PlaqueAには1g当たり0.333×108CFUの量、製剤PlaqueBには1g当たり0.333CFU×109の量、および製剤PlaqueCには、1g当たり3.333×1010CFUの量で含まれる。

0067

0068

1.2口腔内に使用するための複合微生物製剤の安定性試験

0069

口腔内に使用するための複合微生物製剤の安定性の試験は、調製した製剤の保存期間中、少なくともインビトロおよびインビボの有効性試験実施期間中、両方の微生物成分が互いに負に作用したかどうかを確認しなければならない。製剤PlaqueA、PlaqueBまたはPlaqueCを含む1つの錠剤を、約35℃の温度の100mlのぬるま湯に溶解する。完全に溶解させた後、ピシウムの発芽を決定するために1mlを採取し、カプノシトファガのCFUを決定するために0.1mlを採取する。

0070

カプノシトファガのCFUを決定するために、本発明者らは10倍連続希釈した一連の試料を用いて試料を希釈した。CFUを決定するために、本発明者らはPlaqueAの3回目の希釈液、例えば×103希釈液、PlaqueBの4回目の希釈液、例えば×104希釈液、およびPlaqueCの5回目の希釈液、例えば×105希釈液を使用する。

0071

安定性試験を、製剤の製造直後ならびに1、2、3、4、5および6ヶ月後に再度実施する。典型的な安定性試験の結果を図2に示し、図2は、保存月に対するコロニー数の依存性を表している。この結果から、製剤を6ヶ月間保存し、その後使用したときのピシウムの出現は、まず幾分減少し、その後、最初に宣言された名目値の約75%に相当する値で安定化したと結論することができる。対照的に、カプノシトファガについては、試験期間中の生存率に有意な変化はなく、生存率は最初に宣言された値にとどまった。図2に示す結果は、PlaqueBと名付けた製剤に関する。製剤PlaqueAおよびPlaqueCにより得られた結果は本質的に同一であったため、(より明確なグラフを確保するために)グラフには示していない。

0072

したがって、本発明による複合微生物製剤を使用する前に、元の活性成分を発泡錠にプレスすることも、その活性化も、口腔に使用するための複合製剤のいずれの成分の生存能力も有意に低下させなかったということができる。

0073

1.3インビトロ試験を使用した調製混合物の有効性試験

0074

インビトロ有効性試験の目的は、卵菌ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、緑色口腔複合体の細菌カプノシトファガ・スプティゲナCCM3712のとの組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。この観点から、チェコのパルドゥビツエ病院臨床分離株から得られた、病原性酵母カンジダ・アルビカンスの3種の異なる菌子形成株の成長を抑制する標準的な実験室試験を選択し、さらなる実験のためにチェコ科学アカデミーの微生物学研究所(Dr.Kolafik研究室)へ移管した。試験の実際の実施は、ピシウム単独を含む錠剤(Chytra houba(登録商標)Pythie(登録商標)BioPlus製品)またはPlaqueA、PlaqueBおよびPlaqueCと名付けた上記試験錠剤の1つを溶解することによって常に開始される標準的な適用記録の使用で構成した。錠剤を、約35℃の温度の100mlのぬるま湯に溶解した。次いで、12.5ml量のこの懸濁液を、12.5mlの、2倍濃度のCDA(ツァペック−ドックス寒天)寒天プレート調製用混合物と直接混合した。
105の病原性酵母カンジダ・アルビカンスを、このようにして調製後冷却したプレートに均一に塗布した。この試験の結果を以下の表2に示す。結果は、ピシウム・オリガンドラム単独でも、実験皿中の酵母の成長抑制に有意な影響を及ぼしたが、カプノシトファガとの組み合わせが、臨床分離株から得られた3種すべての病原性酵母にさらに強力な効果を発揮したことを示した。28℃において1週間培養後、対照の皿と比較して形成コロニー数を読み取り、対照とは大きく異なるコロニー数の減少がピシウムの有効性の判定基準である。インビトロ条件下で酵母株に最も効果的な製剤は製剤PlaqueBであり、PlaqueAおよびPlaqueCと名付けた製剤はこの有効性の約80%を達成した。

0075

本発明による複合微生物製剤を多量に用いて実施する厳しい性質の臨床試験に関して、最も有効な製剤であるPlaqueBを、前臨床および臨床試験のための製剤として選択した。

0076

0077

実施例2
図3図4

0078

活性成分ピシウム・オリガンドラムを含む化粧品製剤Biomycosinを、パルドゥビツエの地方病院の要請により、微生物性炎症を起こしている非治癒性創傷を有する、糖尿病患者と非糖尿病患者との2群において試験した。研究の参加者は無作為化されていなかったが、糖尿病の状態をモニターしたので、研究終了時に糖尿病群非糖尿病群に分けることができた。非糖尿病患者に関する限り、その平均年齢は63.7±13.1であり、患者は37〜79歳の年齢範囲内にあった。モニターされた患者の総数は19人であり、炎症性静脈瘤性潰瘍の発生率は男性よりも女性で高いため、女性14人および男性5人であった。Biomycosinの適用は、医療スタッフ監督下で病院において実施した。外来患者は、製剤の適用期間入院させた。1パックのBiomycosinを3回(8時間ごと)の湿潤適用に使用し、合計で連続4日間にわたって適用した。微生物検査ために最終適用の3日後に試料を採取し、外来患者を退院させた。その後、外来患者および入院患者において、適用後6ヶ月間、定期的な月次管理を行った。結果は、特にG−桿菌、嫌気性微生物および病原性酵母の微生物負荷の有意な減少を明らかに示した。G9+球菌の微生物負荷の減少と非糖尿病患者の臨床感染状態の改善との間の負の相関が、このような患者について得られた結果の相関分析において明らかに証明された。この負の相関は、「他のブドウ球菌」のカテゴリー、中でも特に皮膚にとって基本的に重要な細菌スタフィロコッカス・エピデルミディスに対して特に顕著であった。他のブドウ球菌に対する負の相関(y)は、式y=−0.56x+85.8によって特徴付けられ、相関係数R2=0.87であった。

0079

この病気における治療過程年齢および性別への依存性に関して、女性はより感受性であるため、患者をまず2群に分け、年齢および性別に応じて無作為化しなければならなかった。P.オリガンドラムのみを含む製剤による治療の条件に対応する対照群の患者の平均年齢は77.6±9.8歳であった。このパラメーターは、複合製剤による治療に対応する実験群では78.0±10.3歳であった。したがって、両群における患者の年齢間に統計的有意差はなかった。3人の女性と2人の男性が両群に含まれていたため、両群の女性の割合は67%で、同じであった。両方の適用方法の後に得られた結果を図3に示す。除去されたブドウ球菌の量と感染症の臨床症状の改善の減少との間の相反する関係は、得られた結果から全く明らかである。卵菌P.オリガンドラムを含有する製剤による治療の間ブドウ球菌が高い含有量を維持することは、図3の左側に示す臨床応答性患者にとって完全に明らかであり、感染症の臨床的徴候の有意な改善、主に元の状態の20%〜50%も明らかである。対照的に、図3の右側に結果を示した臨床的に非応答性患者の群は、培養によって同定されたブドウ球菌数(スタフィロコッカス・エピデルミディス株を含む)の非常に顕著な減少を示すが、これらの患者において、感染症の臨床症状の除去の進行は非常に低かった。

0080

これらの結果に基づいて、特定のG+球菌を抑制することは、代表的な生理学的細菌叢に影響を与えたので望ましくないという仮説を立て、検証した。本発明者らは、非治癒性創傷における臨床感染の症状の長期的排除に使用するための、本発明による複合微生物製剤の合計3つのバージョンを調製することにより、この作業仮説を試験した。このような製剤の安定性を証明し、その有効性を関連する実験室試験を用いてモニターした。得られた結果の詳細な説明をこの実施例でさらに詳細に以下に示す。全体として、この試験の結果は、乾燥製剤の形態を保存する際に複合製剤の成分のいずれにもマイナスの影響がなかったことを証明した。これまで使用されてきたピシウム・オリガンドラムベースの一成分製剤と比較して、微生物複合製剤を使用した場合に、微生物酵母負荷の統計的に有意な低下および臨床感染進行の改善が見られた。

0081

2.非糖尿病患者の非治癒性創傷における臨床感染の症状を排除するために適した複合微生物製剤の調製、管理および有効性試験
2.1 非糖尿病患者の非治癒性創傷に使用するための複合微生物製剤の調製のためのプロトコル
2.1.1 技術製剤ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472の調製

0082

この調製に使用される手順は、1.1.1の項で説明した手順と同じである。
例示的実施形態2で使用したバッチは、1g当たり1.1×10e胞子を有し、発芽率は14.3%であり、1g当たり0.157×106コロニー形成単位(CFU)を含有することを意味する。

0083

2.1.2 技術製剤スタフィロコッカス・エピデルミディスCCM2124の調製

0084

元のスタフィロコッカス・エピデルミディスCCM2124培養物は、微生物のコレクションから届けられた後、−70℃の温度で保存される。培養のために、まず少量の培養物を、トリプトン大豆寒天CM131 Oxoidが入った皿に移す。この皿を37℃の温度において一晩培養した。10個の十分分離したコロニーを、30g/リットルのペプトン、10g/リットルの酵母自己消化物、5g/lのNaCl、0.1gのCaCl2・2H2Oおよび1mlのトリブチリンを含む500mlの培地の入った2リットルのエリエンマイヤーフラスコに移し、培地のpHを8.0に調整した。細菌を対数期の中間まで培養し、10000×gav、20分間の遠心分離で沈降させ、次いで0.1Mのクエン酸三ナトリウム緩衝液、pH6.0で3回洗浄した。最後の洗浄の後、細菌の沈降物を残りの緩衝液から注意深く分離し、フリーズドライ(凍結乾燥)を用いて乾燥させた。

0085

1リットルの培養液から、粉末1ミリグラム当たり108CFUを含有する、約0.6gの凍結乾燥細菌を得た。

0086

2.1.3非糖尿病患者の非治癒性創傷に使用するための複合微生物製剤の最終処方物の調製

0087

最終処方物を調製するために、細菌スタフィロコッカス・エピデルミディスCCM2124の相対含量が異なる3種の異なるバージョンの製剤を使用し、これらの3種のバージョンに、NonhealA、NonhealBおよびNonhealCの省略仮称を名付けた。製剤は、1回の適用のために、10gの粉末状製剤を含有する1パッケージを使用するように調製した。個々の製剤の成分を、次の頁の表3に提示する。

0088

ピシウム・オリガンドラム成分は、複合微生物製剤NonhealAおよびNonhealBには1g当たり7.85×103CFUの量で含まれ、NonhealCにも1g当たり7.85×103CFUの量で含まれる。

0089

スタフィロコッカス・エピデルミディスCCM2124成分は、複合微生物製剤NonhealA中に1g当たり1×106CFUの量で含まれ、製剤NonhealBには1g当たり1×107CFUの量で、製剤NonhealCには1g当たり1×108CFUの量で含まれる。

0090

2.2非糖尿病患者の非治癒性創傷に使用するための複合微生物製剤の安定性試験

0091

非治癒性創傷に使用するための複合微生物製剤の安定性の試験は、調製した製剤の保存期間中、少なくともインビトロおよびインビボの有効性試験実施期間中、両方の微生物成分が互いに負に作用したかどうかを確認しなければならない。1パッケージの、10gの製剤NonhealA、NonhealBまたはNonhealCを、約35℃の温度の9g/l NaClぬるま湯生理学的溶液250mlに再懸濁する。完全に再懸濁した後、ピシウムの発芽を決定するために1mlを採取し、ブドウ球菌のCFUを決定するために0.1mlを採取する。ブドウ球菌のCFUを決定するために、本発明者らは10倍連続希釈を用いて試料をさらに希釈し、NonhealAについて1回の希釈、例えば×10希釈液、NonhealBについては2回の希釈、例えば×102希釈液およびNonhealCについては3回の希釈、例えば×103希釈液を使用する。安定性試験を、製剤の製造直後ならびに1、2、3、4、5および6ヶ月後に再度実施する。典型的な安定性試験の結果を図4に示す。この結果から、製剤を6ヶ月間保存し、その後に使用したときのピシウムの生存率は、まず幾分減少し、その後、最初に宣言された名目値の約75%に相当する値で安定化したと結論することができる。対照的に、ブドウ球菌については、試験期間中の生存率に有意な変化はなく、生存率はほぼ最初に宣言された値にとどまった。図4に示す結果は、NonhealBと名付けた製剤に関する。製剤NonhealAおよびNonhealCにより得られた結果は非常に類似していたため、(より明確なグラフを確保するために)グラフには示していない。

0092

0093

したがって、非治癒性創傷に使用するための複合微生物製剤の成分の生存率はいずれも、元の活性成分を乾燥させ、シリカゲルの存在下で活性化させずにそれらを保存し、その後本発明による製剤を使用することによって減少しなかったと言うことができる。

0094

2.3インビトロ試験を使用した複合微生物製剤の調製混合物の有効性試験

0095

インビトロ有効性試験の目的は、卵菌ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、正常な皮膚微生物叢の細菌スタフィロコッカス・エピデルミディスCCM2124との組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。この観点から、チェコのパルドゥビツエの病院で臨床分離株から得られた、病原性酵母カンジダ・アルビカンスの3種の異なる菌子形成株の成長を抑制する標準的な実験室試験を選択し、さらなる実験のためにチェコ科学アカデミーの微生物学研究所へ移管した。実際の試験の実施は、ピシウムのみを含有する乾燥製剤(Biomycosin製剤)またはNonhealA、BもしくはCと名付けた上記試験製剤の1つを、再懸濁することによって常に開始される標準的な適用プロトコルの使用で構成した。製剤を、約35℃の温度のぬるま湯生理学的溶液250mlに再懸濁した。次いで、12.5ml量のこの懸濁液を、12.5mlの、2倍濃度のCDA(ツァペック−ドックス寒天)寒天プレート調製用混合物と直接混合した。次いで、臨床分離株から得られた105のカンジダ・アルビカンス病原性酵母を、このように調製後冷却したプレートに均一に塗布した。28℃において1週間培養後、対照の皿と比較してコロニー数を読み取り、対照とは大きく異なるコロニー数の減少がピシウムの有効性の判定基準である。この試験の結果を以下の表4に示す。結果は、ピシウム単独でも実験皿中の酵母の成長抑制に有意な影響を及ぼしたが、ブドウ球菌との組み合わせがさらに強力な効果を発揮したことを示した。インビトロ条件下で3種の病原性酵母株に最も効果的な製剤はNonhealB製剤であり、NonhealAおよびNonhealCと呼ぶ製剤はこの有効性の約50%を達成した。

0096

本発明による複合微生物製剤を多量に用いて実施する厳しい性質の臨床試験に関して、最も効果的な製剤であるNonhealBを前臨床および臨床試験のための出発製剤として提案した。

0097

0098

ここに示した実施例は、複合微生物製剤の使用を、明記した皮膚の非治癒性創傷に関するこの例示的実施形態に限定するものではない。ここで明記していない他の使用可能性も存在し、例えば、アトピー性湿疹および乾癬のような、皮膚のディスバイオシスに関係する日和見微生物感染症の異なる症状に用いることができる。

0099

実施例3
図5A、図5B、図5C、図6

0100

口腔の健康、非治癒性創傷のケアおよび膣カンジダ症における酵母の抑制の領域における臨床観察から、ピシウム・オリガンドラムが病原性酵母のカンジダおよびマラセチア株を抑制し、死滅させるという説得力のある証拠が得られた。この結論は、プラハのチェコ科学アカデミーの微生物学研究所の実験室培養試験によって独自に確認された。パルドゥビツエ病院で単離された病原性酵母カンジダ・アルビカンスの合計4種の臨床株を、実験室競合試験で試験したところ、菌糸の成長に達する能力が確認され、菌糸の成長は、これらの菌株の臨床侵襲性の証拠として機能する。関与する菌株は、カンジダ・アルビカンス2508、2548、2558および2944であった。ピシウム・オリガンドラムは、MEA(麦芽エキス寒天)を培地として使用した場合、およびPDA(ジャガイモデキストロース寒天)を培地として使用した場合の競合試験において、4種類の被験株すべてを完全に凌駕した。実験がいったん終了を迎えたことを意味する実験10日後、ピシウムにより凌駕された酵母株の残りをCDA培地(ツァペック−ドックス寒天)に移した。酵母はこの培地中で成長するが、ピシウム・オリガンドラムは成長しない。それにもかかわらず、この試験培地において酵母は成長せず、ピシウム・オリガンドラムは病原性酵母細胞を凌駕しただけでなく、それらを死滅させたことを示している。そこで、これらの実験質試験結果の結果に続いて、系統的研究を、プラハ、リフノフ・ナト・クニェジュノウ(Rychnov nad Kneznou)、ヴィーソケー・ミート(Vysoke Myto)、クラーシュテレツ・ナト・オフリー(Klasterec nad Ohri)、ピルゼン(Pilsen)、ウフリーシュスケー・ヤノヴィツェ(Uhlifske Janovice)の婦人科手術医師協力して実施し、化学抗真菌薬のクロトリマゾールおよびFeelFresh製剤の効果を膣カンジダ症の再発を伴う女性の間で比較した。女性の臨床評価は、不快感、膣分泌物の存在、刺激、痛み、灼熱感および発赤を検討した6点スケールについて、試験開始時に医師によって実施された。病原性酵母カンジダ(Candida)株および正常な膣微生物叢の優勢微生物であるラクトバチルス(lactobacilli)の存在を同定するために、最初の微生物学的検査を実施した。適用は、連続5日間、クロトリマゾールを適用するか、またはFeelFresh製剤を用いた腰湯のいずれかで行った。次いで、10日後および1ヶ月後に微生物制御を行った。その後、最終臨床研究および微生物制御を適用3ヶ月後に実施した。クロトリマゾールを適用した対照群およびFeelFreshを適用した実験群の臨床症状の強度は、試験開始時に同等であった。しかし、3ヶ月後、臨床症状を評価した結果(同定された臨床症状の数)は、FeelFreshを適用した群で化学抗真菌剤のクロトリマゾールと比較して統計的に良好であった:2.57±0.53および1.00±1.52、p=0.035。10日後、1ヶ月後および3ヶ月後に培養することにより、酵母感染症の強度をモニターすることが可能であり、これは臨床画像よりも頻度が高いこと意味する。これらの結果は、10日後にクロトリマゾールに対する病原性酵母発生率が急速かつ統計的に有意に減少したことから非常に興味深いものであり、クロトリマゾールおよびFeelFreshの適用の初期値は任意単位で3.71±0.75および3.71±0.48であった。しかし、10日後、対応する値は任意単位で、1.28±0.48および1.85±0.38、p=0.04であった。それにもかかわらず、1ヶ月後または3ヶ月後であっても、状況は完全に逆転し、病原性酵母の減少レベルはFeelFreshを用いた患者の間でのみ安定し、対照および適用の1ヶ月後の値は任意単位で2.42±0.53および1.28±0.48、p=0.008であった。3ヵ月後の値は任意単位で、3.14±0.69および1.42±0.78、p=0.007であった。一方では臨床状態の改善とラクトバチルスの濃度の間の、また他方では酵母感染症の排除とラクトバチルスの濃度との間の正の相関も非常に興味深いものであった。これらの結果は、先に提示された実施例と同様に、FeelFresh製剤中に含まれる微生物ピシウム・オリガンドラムの治療効果が、健康な細菌叢、この場合はラクトバチルスの存在によって有意に増強されることを明らかに示している。これらの結果から、ラクトバチルスの存在は、卵菌ピシウム・オリガンドラムを介した酵母の抑制の有効性を有意に増加させるという作業仮説を引き出すことができる。

0101

ラクトバチルスの役割を証明するための研究は二重盲検法を用いて進め、二重盲検法では、製剤を含む封筒を用意し、実際に研究の過程に関与していない管理者によって番号を付けた。最初の微生物学試料で臨床診断を確認した後、患者はインフォームドコンセントに署名し、製剤の適用方法の指導を受けた。適用は、提供された膣アプリケータを使用して連続5日間にわたってすすぎの形態で行われた。婦人科医は、研究の開始時および3ヵ月後に専門検査に着手し、酵母感染症のレベルおよびラクトバチルスによる膣膜のコロニー形成レベルを常にチェックした。臨床研究の結果を、図5A、5Bおよび5Cにグラフ形式で明確に示す。

0102

研究の開始時と終了時の臨床評価の観点から、ピシウム・オリガンドラムのみを含有する古典的製剤を適用した対照群はばらつきがあり、特定の女性の間で症状の効果的な排除があったが、他の患者では認められず、このことは図5Aから明らかである。このため、患者を、図5の左側の臨床的応答性患者と、図の右側の臨床的非応答性患者の2群に分けた。

0103

臨床的応答性患者の間で酵母カンジダ・アルビカンスの発生率はすべての症例において3カ月後に有意に減少したが、非応答性患者の間ではこのような減少は存在しなかった(実際には1人の患者では増加した−図5B)。それにもかかわらず、ラクトバチルスの発生率は、すべての症例において応答性患者の方がはるかに高かったが、研究中生理学的に高い値に上昇し(図5C)、一方、非応答性患者の間では酵母の発生率が著しく低く、2つの症例においてはさらに減少した。

0104

これらの結果により、病原性酵母の抑制および排除に使用するための複合微生物製剤が、すべてのパラメーターにおいて標準的な製剤と比較して統計的に有意に良好な結果を示すことが確認された。

0105

したがって、本発明者らは、この仮説を検証し、試験した:本発明による複合微生物製剤の合計3つのバージョンを膣カンジダ症、口腔に使用するために調製し、このような製剤の安定性を証明し、このような診断を受けた患者において臨床試験を実施し、得られた結果の詳細な説明を、以下の本発明のための実施例3に示す。この試験の集計結果は、有効な微生物学的成分が乾燥および乾燥条件下での保存の間に互いにマイナスの影響を及ぼさないことを示した。実験室試験の結果は、複合製剤VaginalBにおいて最も有効であることを示している。

0106

3.病原性酵母の発生に感受性の皮膚および膜へ適用するための本発明の複合微生物製剤の調製、管理および有効性試験
3.1 酵母発生に感受性の皮膚および膜へ適用するための複合微生物製剤の調製のためのプロトコル
3.1.1 技術製剤ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472の調製

0107

この調製に使用される手順は、1.1.1の項で説明した手順と同じである。例示的実施形態3で使用したバッチは、1g当たり0.8×106胞子を有し、発芽率は12.8%であり、製剤1g当たり0.102×106コロニー形成単位(CFU)を含有することを意味する。

0108

3.1.2 技術製剤ラクトバチルス・クリスパタスCCM7010の調製

0109

元のラクトバチルス・クリスパタスCCM7010培養物は、微生物のコレクションから届けられた後、−70℃の温度で保存される。培養のために、まず少量の培養物を、5g/リットルの酵母自己消化物、10g/リットルのウシ抽出物、10g/リットルのペプトン、20g/リットルのグルコース、5ml/リットルのTween80、2g/LのK2HPO4、5g/リットルの酢酸ナトリウム、2g/リットルのクエン酸ジアモニウム、0.2g/リットルのMgSO4.7H2Oおよび0.05g/リットルのMnSO4.7H2Oを含む乳酸桿菌培養用培地の入った寒天皿に移す。本発明者らは、すべての成分を添加した後にpH6.2〜6.6の値でpHを調節する。この皿を37℃の温度において一晩培養した。10個の十分分離したコロニーを、500mlの、上記の成分を有する培地6を含有する2リットルのエルレンマイヤーフラスコに移した。細菌を対数期の中間まで培養し、10000×gav、20分間の遠心分離で沈降させ、次いで0.1Mクエン酸三ナトリウム緩衝液pH6.0で3回洗浄した。最後の洗浄の後、細菌の沈降物を残りの緩衝液から注意深く分離し、フリーズドライ(凍結乾燥)を用いて乾燥させた。

0110

1リットルの培養液から、粉末1ミリグラム当たり109CFUを含有する、約0.8gの凍結乾燥細菌を得た。

0111

3.1.3酵母発生に感受性の皮膚および膜へ適用するための複合微生物製剤の最終処方物の調製

0112

最終処方物を調製するために、細菌ラクトバチルス・クリスパタスCC7010の相対含量が互いに異なる3種の異なるバージョンの製剤を使用し、これらの3種のバージョンに、VaginalA、VaginalBおよびVaginalCの略称を使用して名付けた。製剤は、1回の適用のための、2gの粉末状製剤を含有する1パッケージで使用するように調製した。個々の製剤の成分を、次の頁の表5に提示する。製剤中の活性成分は、ピシウムおよびラクトバチルスである。両方の活性成分の本来の特性および出現を保存するために、シリカゲルを乾燥剤として添加する。少量の塩化ナトリウムの添加は生物剤のより良い活性化を助け、カモミール香り香料として作用する。

0113

ピシウム・オリガンドラム成分は、複合微生物製剤VaginalAおよびVaginalBに1g当たり19.2×103CFUの量で含まれ、VaginalCにも1g当たり19.2×103CFUの量で含まれる。

0114

ラクトバチルス・クリスパタスCCM7010成分は、複合微生物製剤VaginalA中に1g当たり0.5×108CFUの量で含まれ、VaginalB製剤には1g当たり0.5×109CFUの量で、VaginalC製剤には1g当たり0.5×1010CFUの量で含まれる。

0115

3.2酵母発生に感受性の皮膚および膜に使用するための複合製剤の安定性試験

0116

酵母発生に感受性の皮膚および膜に使用するための複合微生物製剤の安定性試験は、調製した製剤の保存期間中、少なくともインビトロおよびインビボの有効性試験実施期間中、両方の微生物成分が互いに負に作用したかどうかを確認しなければならない。製剤VaginalA、VaginalBまたはVaginalCの2gの1パックを、約35℃の温度のぬるま湯500mlに再懸濁する。完全に再懸濁した後、ピシウム・オリガンドラムの発芽を決定するために1mlを採取し、乳酸桿菌ユニットのCFUを決定するために0.1mlを採取する。乳酸桿菌のCFUを決定するために、本発明者らは10倍連続希釈を用いて試料をさらに希釈し、VaginalAについては1回の希釈(×100希釈液)、VaginalBについては2回の希釈(×103希釈液)およびVaginalCについては3回の希釈(×104希釈液)を使用する。安定性試験を、製剤の混合直後ならびに1、2、3、4、5および6ヶ月後に再度実施する。典型的な安定性試験の結果を図6に示す。この結果から、製剤を6ヶ月間保存し、その後に使用したときのピシウムの生存率は、まず幾分減少し、その後、最初に宣言された名目値の約80%に相当する値で安定化したと結論することができる。対照的に、試験期間中の乳酸桿菌の生存率はわずか約10%低下しただけであった。図6に示す結果は、VaginalBと名付けた製剤に関する。製剤VaginalAおよびVaginalCにより得られた結果は非常に類似していたため、(より明確なグラフを確保するために)グラフには示していない。

0117

0118

したがって、口腔に使用するための複合微生物製剤の成分の出現はいずれも、元の活性成分を乾燥させ、シリカゲルの存在下でそれらを保存することによって、または本発明による製剤の使用前の活性化によって有意に減少しなかったと言うことができる。

0119

3.3インビトロ試験を使用した調製混合物の有効性試験

0120

インビトロ有効性試験の目的は、ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、正常な膣微生物叢の健康な細菌ラクトバチルス・クリスパタスCCM7010との組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。この観点から、チェコのパルドゥビツエの病院で臨床分離株から得られた、病原性酵母カンジダ・アルビカンスの3種の異なる菌子形成株の成長を抑制する標準的な実験室試験を選択し、さらなる実験のためにチェコ科学アカデミーの微生物学研究所(Dr.Kolafik研究室)へ移管した。試験の実際の実施は、ピシウム・オリガンドラムのみを含有する乾燥製剤(FeelFresh製剤)またはVaginalA、VaginalBもしくはVaginalCとして名付けた上記の試験製剤の1つを再懸濁することによって常に開始される標準的な適用プロトコルの使用で構成した。製剤を、約35℃の温度のぬるま湯500mlに再懸濁し、次にこの懸濁液12.5mlを、12.5mlの、45℃の温度に冷却した、2倍濃度のCDA(ツァペック−ドックス寒天)寒天プレート調製用混合物と直接混合した。臨床分離株から得られた105のカンジダ・アルビカンス病原酵母を、このようにして調製後に冷却したプレートに均一に適用した。28℃において1週間培養後、対照の皿と比較して成長コロニー数を読み取り、対照とは大きく異なるコロニー数の減少がピシウム・オリガンドラムの有効性の判定基準である。この試験の結果を以下の表6に示す。結果は、ピシウム・オリガンドラム単独でも実験皿中の酵母の成長抑制に重要な影響を及ぼしたが、乳酸桿菌との組み合わせがさらに強力な効果を発揮したことを示した。インビトロ条件下で3種の病原性酵母株に最も効果的な製剤はVaginalB製剤であり、VaginalAおよびVaginalCと呼ばれる製剤はこの有効性の約50%を達成した。

0121

多量の製剤を用いて実施する厳しい性質の臨床試験に関して、最も効果的な複合微生物製剤であるVaginalBが、前臨床試験および臨床試験のために選択された。

0122

実施例4
図7

0123

酵母の存在と、非治癒性創傷における感染症の臨床状態の改善との間の有意な正の相関が、糖尿病患者および非糖尿病患者についても同様に見られた。関連する相関係数は0.4および1.0であった。

0124

0125

この相関関係は、酵母またはそれらの成分の存在が微生物ピシウム・オリガンドラムの活性化を引き起こすかどうかの考察につながった。3種の異なる微生物を同時に含む生物学的試験が、その実行および評価の観点から非常に複雑であるという事実に関連して、一般に市販されている、いわゆる酵母自己消化物の形の死んだサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)パン酵母を含む選択肢が選択された。MEA寒天における標準プレート試験を使用した。その成分は以下の通りであった:20g/Lの麦芽エキス、20g/Lのグルコース、1g/Lのペプトンおよび20g/Lの寒天。卵菌ピシウム・オリガンドラムと、以前に試験を実施して、成長が約50%阻害されないことが示された皮膚糸状菌トリコフィトン・インタージギターレDMF2477およびミクロスポルム・フルブム(Microsporum fulvum)P245との相互作用をモニターした。しかし、ピシウムは、1g/Lの濃度の酵母エキスを寒天担体に加えた後に活性化され、成長阻害の増加はトリコフィトンに対して75%、ミクロスポルムについては80%に増加した。したがって、この結果は、特定の皮膚糸状菌を抑制するピシウムの生物学的能力がその生物学的状態に依存しており、その生物学的能力は、不活性化された標的生物であってもその存在によって、または別の形態のそれらの処理された成分および抽出物、この場合は市販の酵母自己消化物の存在によって有意に増強可能であることを示している。これらの結果から、不活性化された酵母であっても、卵菌ピシウム・オリガンドラムの有効性の増加に影響を及ぼすという作業仮説を引き出すことができる。

0126

真菌症(皮膚糸状菌症)の原因物質を排除するための最適な複合製剤を、足の裏、足の指の間の皮膚糸状菌感染症および爪の下の皮膚糸状菌感染症(爪甲真菌症)を組み入れた足の真菌性疾患を患っている患者において試験した。治療効果は皮膚科医によって臨床的に評価し、検討中の期間の始めと終わりに微生物学的検査も行った。患者を無作為に2群に分けた。第1群において、卵菌ピシウム・オリガンドラム含む一成分製剤を用いて治療を行い、第2群において、酵母自己消化物を含む複合製剤を投与した。結果は、ピシウム・オリガンドラムのみを含有する製剤について良好な臨床効果を示したが、複合微生物製剤の臨床効果はさらに良好であった(対照群3.0±0、実験群3.6±0.5、t−検定、p=0.01)。図9Cの微生物学的改善も同様であった(対照群2.0±0、実験群2.6±0.5、t−検定、p=0.01)。

0127

これらの結果により、足の真菌症に使用するための本発明による複合微生物製剤が、標準的な一成分製剤と比較して統計的に有意に良好な結果を示すことが確認された。

0128

合計25頭のモルモットCavia porceilus、を、卵菌ピシウム・オリガンドラムを含有する一成分製剤の効果をモニターするための研究に用いた。製剤の効果は獣医師によって評価され、検討の期間の始めと終わりに微生物学的試料を採取することによって確認し、それによって実験の終了時にすべての検体が皮膚糸状菌および酵母の存在について陰性であった。製剤の効果の臨床評価の全体的スコアは、1=優れた効果および4=効果なしとして、1.72±0.87、p<0.05であった。科学者が頻繁に記述する皮膚糸状菌感染症の人畜共通感染であるという特徴により、動物におけるこれらの感染症の機序がヒトの真菌感染症と同一であることが保証される。厳しい性質の臨床試験と、一成分製剤の有効性を評価する際に得られた結果が、ヒトと動物との被験群の比較において得られた結果に対応しているという事実に関連して、4.3の項において、複合製剤の有効性のさらなる検証について述べることができる。

0129

上で実施した両方の一連の実験により、皮膚糸状菌症の原因物質の排除において、ピシウム・オリガンドラムを含む製剤の有効性についての酵母またはその代謝産物増強効果が示された。この増強効果は、生きた酵母による活性化、または生きた酵母の発生を直ちに要求するものではなくその代謝物の活性化によって引き起こされる可能性がある。最終的な選択肢は体系的な研究にある可能性が高いことを示しており、酵母の代謝に関連する特定の成分によって皮膚糸状菌を排除するその能力においてピシウム・オリガンドラムが刺激されるという仮説が提唱された。

0130

したがって、この作業仮説を試験した。本発明による複合微生物製剤の合計3種のバージョンを足の真菌症に使用するために調製し、このような製剤の安定性を証明し、さらにこの疾患を有する患者に臨床試験を実施した。得られた結果の詳細な説明を本発明のための実施例4に提示する。全体として、この試験の結果は、生存バージョンの複合微生物製剤と比較して、比較的多量の不活性化された死んだパートナー微生物またはその成分を添加しなければならず、被験酵母自己消化物の場合、最大約10重量%の添加により有効性が証明された。実際に、古典的な一成分製剤と比較して、このようにして調製した製剤の有効性は統計的に有意に増加した。この増加は、症例の約20%に起こる自然発生的な共感染の結果として、酵母感染症が内生的に現れた場合に観察された増加と同等であった。

0131

4. 人の爪甲真菌症および動物の皮膚糸状菌症を含む足の真菌症の場合の適用に適した、本発明による複合微生物製剤の調製、管理および有効性試験
4.1 ヒトおよび動物の真菌症に使用するための複合製剤の調製のためのプロトコル
4.1.1 技術製剤ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472の調製

0132

この調製に使用される手順は、1.1.1の項で説明した手順と同じである。例示的実施形態4で使用したバッチは、1g当たり1.3×106胞子を有し、発芽率は14.5%であり、製剤1g当たり0.189×106コロニー形成単位(CFU)を含有することを意味する。

0133

4.1.2 製剤中の第2成分である酵母自己消化物をOxoidから購入した
4.1.3真菌症に適用するための複合製剤の最終処方物の調製

0134

酵母自己消化物の相対含量が互いに異なる3種の異なるバージョンの製剤を使用して、最終処方物を調製した。これらの3種のバージョンに、MycosinA、MycosinBおよびMycosinCの略称を与えた。これらの製剤は、総重量3gの発泡錠にプレスするために調製されたので、個々の処方はこの重量に変換される。個々の製剤の成分を以下の表7に示す。

0135

ピシウム・オリガンドラム成分は、複合微生物製剤MycosinA、MycosinBおよびMycosinCに、1g当たり12.6×103CFUの量で含まれる。

0136

酵母自己消化物の含有量は、複合微生物製剤MycosinA中に、50mg/3g錠剤の量で含まれ、1錠に対して1.66重量%の量を意味し、製剤MycosinBには100mg/3g錠剤の量で含まれ、1錠当たり3.33%の量を意味し、製剤MycosinCには150mg/3g錠剤の量で含まれ、3gの錠剤1個に対して5重量%を意味する。

0137

0138

4.2真菌症および皮膚糸状菌症の症例への適用に適した複合製剤の安定性試験

0139

乾燥製剤中の酵母自己消化物の存在が卵菌ピシウム・オリガンドラムの特性に影響を与えないことが、文献情報源からよく知られているので、問題の製剤について安定性試験は行わなかった。

0140

4.3インビトロ試験を使用した調製混合物の有効性試験

0141

インビトロ有効性試験の目的は、卵菌ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、酵母自己消化物中に含まれる不活性化酵母成分との組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。この観点から、人畜共通感染症であることが特徴の真菌性疾患の公知の原因物質として証明されている、4種の皮膚糸状菌の成長を抑制する標準的実験室試験を選択した。詳細には、4種の一般的な皮膚糸状菌:トリコフィトン・インタージギターレ(Ti)、トリコフィトン・エリナセイ(Te)、ミクロスポルム・フルブム(Mf)およびミクロスポルム・カニス(Mc)について、それぞれ2種の異なる菌株を使用して試験を実施した。個々の製剤の活性を決定した結果を図7に提示し、皮膚糸状菌の形成コロニー数は、活性物質を含まない対照と関連している。図7に示される結果は、製剤MycosinBに関するものであり、製剤MycosinAおよびMycosinCを用いて得られた結果は定性的に類似しているが、得られた皮膚糸状菌を抑制する能力は対照に対してわずか約30%の増加であった。図7の結果は、ピシウム・オリガンドラムのみを活性物質として含有する単純な製剤が皮膚糸状菌を抑制する能力を有し、対照の成長の50〜60%のレベルの抑制が達成されることを明確に示している。酵母自己消化物自体は、この試験に使用した皮膚糸状菌の成長を抑制する能力を有さず、その結果は対照実験とほぼ同じレベルであった。複合製剤では、対照試料の約10%のレベルの感染で、統計学的に有意な有効性の増加が示された。

0142

本発明による製剤を多量に用いて実施する厳しい性質の臨床試験に関して、最も効果的な製剤であるMycosinBを前臨床および臨床試験のための出発製剤として提案した。

0143

実施例5

0144

健康な細菌叢の成分による、微視的な卵菌ピシウム・オリガンドラムの他の特有な能力の活性化も注目に値する。本発明者らの技術物質であるピシウム・オリガンドラムが、非治癒性創傷に生息する病原性細菌によって形成されたバイオフィルムを破壊する特有の能力は、本発明者らの以前の研究で証明されていた。研究の結果は、パルドゥビツエ大学の健康学部で1月23日および24日に開催された第12回国際「創傷および皮膚欠損の治療における学際的連携会議で発表された。実施した測定は、非治癒性創傷から臨床的に分離された160種の被験細菌株のうち129種がバイオフィルムを形成したことを示した。製剤Biomycosinを使用して、卵菌ピシウム・オリガンドラムの発芽を添加後に、バイオフィルム陽性株においてバイオフィルム形成が70%減少したことが証明されており、被験株の43%においてバイオフィルムの減少が非常に有意であり、バイオフィルム形成活性の50%超の減少が発生した。インビトロで検査した菌株の17%においてバイオフィルムの形成強度の変化は記録されず、モニターした菌株の残りの13%で再現性のある結果は得られなかった。観察したステノトロフォモナス・マルトフィリアおよびシュードモナス・エルギノーサ株の場合、少なくともインビトロでバイオフィルムの産生に影響を与えることができた。しかし、卵菌の発芽に加えて、正常な皮膚微生物叢の細菌であるスタフィロコッカス・エピデルミディスをインキュベーション混合物に添加した場合、前記2種の扱いにくい菌株においてもバイオフィルムの形成が50%超減少した。このような興味深い現象は、すでに公表されている知識[32]とともに、代謝調節機能に加えて、正常な生理学的微生物叢の成分が、病原性微生物の関与によって形成されるバイオフィルムの強度を低下させる役割を果たし得ることを示している。

0145

インビトロ有効性試験の目的は、卵菌類ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、正常な皮膚微生物叢の健康な細菌との組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌類ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。検証すべきもう一つの非常に重要な要素は、このような作用の特異性である。生理学的微生物叢の成分は、プロバイオティック製剤の過去に行われた実験においてしばしば適用され、当然のことながらトポロジー的特異性は維持されなかった。このように提供された製剤の有効性は大部分が非常に低く、このことは、外部環境への曝露レベルの違いおよび代謝ニッシェの違いを有するトポロジー的に異なる人体部位における生理学的微生物叢の微生物の構成の違いとよく相関している。したがって、この例示的実施形態に記載するように、バイオフィルム形成の簡単な実験室試験を使用して、この仮説を検証した。バイオフィルムの形成は、バイオフィルムの形成の強度を表す青色微生物染料の吸収に基づいて測定され、各実験は3連で独立して3回実施した[38]。バイオフィルム中の微生物の生存率への影響を証明するために、文献[39]による生存染色の試験を用いてこの生存率を測定した。

0146

一方で発明チェコ共和国第302297B号明細書による微視的な卵菌P.オリガンドラムのみを含む製剤を用いて、および他方で本発明による例示的実施形態1、2および3に記載の最適化された複合微生物製剤を用いて実施したこれらの決定の結果により、関連するトポロジーの微生物叢に含まれる生理学的微生物成分を含む複合製剤の場合にのみ、常にバイオフィルムの最適な破壊が起こることが明確に示された。したがって、口腔のバイオフィルムは、この場所の優勢な生理学的微生物を含む複合微生物製剤によって最も効果的に破壊されたが、他の生理学的成分の効果は軽微であった。特異性の同様の証拠は、皮膚および膣の微生物叢の場合にも示された。

0147

このようにして得られた結果は、日和見微生物感染症の症状の長期間抑制に適した万能なプロバイオティックまたは複合微生物製剤が存在しないこと−トポロジー的に関連する微生物成分を含む製剤のみが常に効果的であることを示しているため、非常に重要である。

0148

0149

5.1口腔細菌を含むバイオフィルムの破壊に対する複合微生物製剤の影響

0150

この試験では、2種の口腔細菌、ストレプトコッカス・ゴルドニ(Streptococcus gordonii)およびフソバクテリウム・ヌクレアタムをモニタリング成分として使用して、バイオフィルムの形成および生存率について簡単な実験室試験を行った。これらの細菌は両方とも、口腔の微生物バイオフィルムの形成において重要な役割を果たし、ストレプトコッカスは、口腔の侵襲性環境において歯のエナメル質を直接捕捉することができる唯一の細菌であるが、(寸法に関して)大型細菌であるフソバクテリウム(Fusobacterium)属は、侵襲性病原体のアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcommitans)の橙色および赤色複合体の細菌のコロニー形成のための重要な保持センターを作り出す。実験室試験の結果を表8(上記)に示す。結果は、卵菌P.オリガンドラムのみを含有する単純な製剤ではバイオフィルムに対する影響が小さく、複合製剤PlaqueBの使用のみが、口腔バイオフィルムの生存能力の著しい破壊および制限をもたらしたことを明らかに示している。FeelFresh製剤およびVaginalBに起因するバイオフィルムのいくらか大きい破壊は、この製剤中のピシウム含量の高い割合に帰することができる。

0151

5.2非治癒性創傷の細菌含有バイオフィルムの破壊に対する複合微生物製剤の影響

0152

この試験において、非治癒性創傷にバイオフィルムを形成する2種の細菌、ステノトロフォモナス・マルトフィリアおよびシュードモナス・エルギノーサをモニタリング成分として用いて、バイオフィルムの形成および生存に関する簡単な実験室試験を実施した。パルドゥビツエ病院の臨床微生物学科のKarel Mend博士により実施された過去の実験において、これらの2種の菌株が、卵菌ピシウム・オリガンドラムのみを有する単純な製剤を用いたバイオフィルムの破壊に耐性であったことからこれらの細菌を使用した。表9に示す結果は、非治癒性創傷において臨床感染を改善することを意図し、正常な皮膚微生物叢成分であるスタフィロコッカス・エピデルミディスを含有する複合微生物製剤が、この欠点を効果的に克服し、これらの耐性型のバイオフィルムの効果的な破壊を確保することを明らかに示している。このような活性が記載されている乳酸桿菌を含有する製剤VaginalBについては、明確な影響が少なかったことも記録されている[33]。

0153

0154

5.3病原性酵母によって形成されたバイオフィルムの破壊に対する複合微生物製剤の影響

0155

この試験において、酵母カンジダ・アルビカンスをモニタリング成分として使用して、バイオフィルムの形成および生存率について簡単な実験室試験を行った。上記の表10に示す結果から明らかなように、このバイオフィルムのより効果的な破壊が、複合微生物製剤VaginalBの使用により生じた。病原性酵母カンジダ・アルビカンスが頻繁に組み入れられるため、この知識は一般的に重要であり得る。

0156

0157

5.3.病原性酵母によって形成されたバイオフィルムの破壊に対する複合微生物製剤の影響

0158

この実験において、モニタリング成分としてカンジダ・アルビカンスを使用して、バイオフィルムの生存率についての単純な実験室試験が用いられた。上記の表10の結果から明らかなように、このバイオフィルムの最も効果的な破壊が、複合微生物製剤VaginalBの使用により生じた。病原性酵母カンジダ・アルビカンスは、しばしば特定のタイプの病原性細菌を組み入れて複合微生物バイオフィルムを形成するため、これらの知識は一般的重要性を有する可能性がある。

0159

実施例6
図8A、図8B)

0160

出願した発明による複合微生物製剤の主要な利点は、予防のためにこれらを使用する機会であり、適用時点の効果的なコロニー形成および長期増殖の可能性に基づいて、使用する活性成分の値を1/10まで低くすることができる。卵菌P.オリガンドラムの効果的な菌寄生および特定の他の微生物株抗真菌作用を、生活環境および作業環境をカビから保護するために使用できることも明らかである。医学文献において、生活環境および作業環境で発生するカビが周囲に有害な胞子を射出することがよく記載されている。大気中の生存胞子の平均濃度が500個/1m3の値を超える場合、世界保健機関(WHO)の基準によればアレルギー呼吸器系疾患およびうつ病につながる有害な影響が完全に現れる。

0161

P.オリガンドラムを含有し、主に壁、天井、床および汚染された部屋の他の領域からカビを排除するために使用される抗カビ製品BioRepelが開発され、発明チェコ共和国第302297B6号明細書に基づいて使用に成功している。抗生物質の原理に基づいてカビを排除でき、このような目的のために、広範囲に用いられている桿菌バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)を主に使用する他の微生物製剤もこの目的に使用される。

0162

上記の2種の微生物の組み合わせに基づく、生活環境からのカビおよび酵母の排除における複合製剤の有効性を、それらの実際の使用条件下での現場実験で試験する。実験対象は、例えば、黒カビアルペルギルス・ニガーが発生している湿った部屋の壁であり、その部屋において適用前および適用後6ヶ月間の部屋内の胞子の濃度を測定し、標準的な方法で壁から採取した材料の塗抹標本中のカビの存在を直接定量的に評価する。適用のために、3gの製剤を2つのバッグ、1gの製剤を含有するバッグAおよび2gの製剤を含有するバッグBに分割する。バッグAを10リットルのぬるま湯に再懸濁し、カビの生えた領域全体を、この製剤に浸したスポンジで擦る。穏やかに乾燥させた後、同じ領域を、バッグBを1.5リットルのぬるま湯に再懸濁することによって調製した溶液Bに浸したスポンジで擦る。有効性を確認するための試料は、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後に採取し、その時点で現場実験は終了する。製剤は、落下胞子数が500(WHO基準)未満に減少し、培養試験によって確認されたカビの存在がレベル1(培養後のみ散発的に存在する)に減少した場合に有効であると考えられる。2箇所の異なる場所における現場実験の具体的な結果を図8に表す。両方の成分とも対照に対して一定の減少を示したが、大気中の胞子濃度の所要の減少が、複合製剤を使用した場合にのみ両方の観察場所において500未満の値に減少したことは明らかである(図8A)。同様に、塗抹標本試験によって証明されたように、複合製剤のみが、壁上の実際のカビの発生を約1.0の目標値に下げた。この場合もまた、単一製剤の効果は部分的であり、目標値は達成されなかった(図8B)。これらの結果は、生活環境からカビおよび酵母を排除するための複合微生物製剤が、標準的な製剤よりも良好な結果を示すという仮説を裏付けている。

0163

本発明者らはさらに、この仮説を試験し、検証した。この検証の一部として、本発明者らは、この例示的実施形態に記載の手順に従って、3種の異なるバージョンの複合製剤を調製し、インビトロ条件下で標的カビに対するそれらの有効性を検証した。

0164

6.生活環境からカビおよび酵母を排除するために適した複合微生物製剤の調製、管理および有効性試験
6.1 生活環境からカビおよび酵母を排除するために使用する複合微生物製剤の調製のためのプロトコル
6.1.1. 技術製剤ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472の調製

0165

この調製に使用される手順は、1.1.1の項で説明した手順と同じである。例示的実施形態6で使用したバッチは、1g当たり胞子1.0×106を有し発芽率は12.6%であり、製剤1g当たり0.126×106コロニー形成単位(CFU)を含有することを意味する。

0166

6.1.2. 技術製剤バチルス・アミロリケファシエンスCCM1084の調製

0167

元のバチルス・アミロリケファシエンスCCM1084培養物は、微生物のコレクションから届けられた後、−70℃の温度で保存される。培養のために、少量の培養物をまず、寒天と、5g/リットルのペプトン、3g/リットルのウシ抽出物および0.01g/リットルのMnSO4.H2Oを含む桿菌培養用培地10とが入った皿に移し、培地のpHを7.0に調整した。この皿を37℃の温度において一晩培養した。10個の十分分離したコロニーを、上記の成分を有する培地10、500mlを含有する2リットルのエルレンマイヤーフラスコに移した。細菌を対数期の中間まで培養し、10000×gav、20分間の遠心分離で沈降させ、次いで0.1Mクエン酸三ナトリウム緩衝液pH6.0で3回洗浄した。最後の洗浄の後、細菌の沈降物を残りの緩衝液から注意深く分離し、フリーズドライ(凍結乾燥)を用いて乾燥させた。

0168

1リットルの培養液から、粉末1グラム当たり108CFUを含有する、約0.6gの凍結乾燥細菌を得た。

0169

6.1.3.生活環境からカビおよび酵母を排除するために使用する複合製剤の最終処方物の調製

0170

最終処方物を調製するために、細菌バチルス・アミロリケファシエンスCCM1084の相対含量が互いに異なる3種の異なるバージョンの製剤を使用し、これらの3種のバージョンには、MoldA、MoldBおよびMoldCの略称を使用して名付けた。製剤は、3gの粉末状製剤(1gを含有するバッグAおよび2gのゆるい製剤を含有するバッグB)を含有する1パックで使用するように調製した。個々の製剤の成分を以下の表11に示す。

0171

0172

6.2生活環境からカビおよび酵母を排除するための複合製剤の安定性試験

0173

生活環境からカビおよび酵母を排除するために使用する複合製剤の安定性試験は、調製した製剤の保存期間中、少なくともインビトロおよびインビボの有効性試験実施期間中、両方の微生物成分が互いに負に作用したかどうかを確認しなければならない。製剤MoldA、MoldBまたはMoldCの1パック(3g)を10000mlのぬるま湯(温度約35℃)に再懸濁する。完全に再懸濁した後、ピシウムの発芽を決定するために10mlを採取し、桿菌のCFUを測定するために1mlを採取する。桿菌のCFUを決定するために、本発明者らは10倍連続希釈を用いて試料をさらに希釈し、MoldAは未希釈製剤(1倍希釈)、MoldBは1回の希釈(10倍希釈)およびMoldCは2回の希釈(×102希釈)を使用する。安定性試験を、製剤の製造直後ならびに1、2、3、4、5および6ヶ月後に再度実施する。この結果から、製剤を6ヶ月間保存し、その後に使用したときのピシウムの生存率は、まず幾分減少し、その後、最初に宣言された名目値の約75%に相当する値で安定化したと結論することができる。対照的に、桿菌については、試験期間中の生存率に有意な変化はなく、生存率はほぼ最初に宣言された値にとどまった。

0174

したがって、複合製剤のいずれかの成分の出現は、元の活性成分を乾燥させ、シリカゲルの存在下でそれらを保存することによって有意に影響されないと結論付けることができる。

0175

6.3インビトロ試験を使用した調製混合物の有効性試験

0176

インビトロ有効性試験の目的は、卵菌類ピシウム・オリガンドラムM1ATCC38472と、環境細菌のバチルス・アミロリケファシエンスとの組み合わせが相乗的に作用することを証明することであり、このことは卵菌類ピシウム・オリガンドラムのインビトロ活性が測定可能に増加することを意味する。この観点から、壁面の汚染カビであるアスペルギルス・ニガーの成長を抑制する標準的な実験室試験を選択した。実際の試験の実施は、ピシウムのみを含有する乾燥製剤(BioRepel製剤)またはMoldA、BもしくはCと名付けた上記試験製剤の1つを、再懸濁することによって常に開始される標準的な適用プロトコルの使用で構成した。製剤を約35℃の温度の生理食塩水250mlに再懸濁し、12.5mlのこの懸濁液を、12.5mlの、2倍濃度のMEA寒天プレート調製用混合物と直接混合した。次いで、このようにして調製して冷却した後のプレートに、105の真菌小分生子アスペルギルス・ニガーを均等に塗布した。28℃において1週間培養後、対照の皿と比較して形成コロニー数を読み取り、対照とは大きく異なるコロニー数の減少がピシウムの有効性の判定基準である。この試験の結果を以下の表12に示す。結果は、ピシウム単独でも実験皿中の酵母の成長抑制に有意な影響を及ぼしたが、ブドウ球菌との組み合わせがさらに強力な効果を発揮したことを示した。インビトロ条件下での3種の病原性酵母株に最も効果的な製剤はMoldB製剤であり、MoldAおよびMoldCと呼ばれる製剤はこの有効性の約50%を達成した。厳しい性質の現場試験に関して、最も有効な製剤MoldBを、さらなる現場試験のために提案する。

0177

0178

ここに示した実施例は、本例示的実施形態に明記した複合微生物製剤の使用を、周囲環境からのカビまたは酵母の排除に限定するものではない。このタイプの複合微生物製剤は、生活環境および作業環境におけるカビおよび酵母の発生の予防として前向きに使用することができ、このことは、日和見微生物感染症に罹患している人々にとって重要であり得る。

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