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課題・解決手段

第1の管腔、第1の管腔に位置付けられる第1の可撓性チューブ、および、第1の管腔に位置付けられる第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルを含む、低侵襲手技を行うためのシステムを含む内視鏡手術を行うための改善された方法および装置が提供される。第1の管腔は、内視鏡受容するように構成されかつ寸法取りされる第1の空間を画定する。第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブは、近位部分が固定され、かつカテーテルの第1の管腔内で浮動するように構成される。第1の可撓性ガイドおよび第2の可撓性ガイドは、第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第1の器具を受容するように寸法取りされ、第1の可撓性ガイドおよび第2の可撓性ガイドは、長手軸に対してある角度位置に移動可能である。術空間拡開システムは、可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられ、非拡開挿入位置から、体腔内の術空間を拡開するための拡開区域を形成する拡開位置まで移動可能である。

概要

背景

胃腸系に関わる内視鏡手技には、従来の外科手術に対して、侵襲が少なくかつ可視化をもたらすことができる利点がある。これらの手技は、当業者によって特定される処置の問題に対処しかつ新しい方法を提供するために進化し続けている。

1つの現在の問題には、ともすれば、手術療法中に標的病変部および欠損周り閉縮する可能性がある標的組織に隣接する安定した術空間の最適な低侵襲的拡開のための技術がないことが含まれる。術空間を効果的に拡開しかつ最適に再構成する(再形成する)能力を有することは、腔内手術を著しく促進させる可能性がある。より良く拡開され、安定的かつ最適に構成された術空間によって、器具および内視鏡を独立して操作することができ、かつ標的組織の周りを適正に可視化できる。参照、研修、および外科手術演習のために、標的組織およびその周りの解剖学的構造の両方を見てアプローチする能力を有することを、当業者は理解するであろう。

別の現在の問題には、標的組織および周辺組織両方を拡開するだけでなく、付着させかつ再形成するための内視鏡技術がないことが含まれる。腸では、例えば、このような安定的な術空間は、限定された蠕動か無蠕動、および/または、腸腔における特定の箇所に付着した、閉縮がないか少ない空間を含むことが可能である。固定箇所は、例えば、患者臀部などの、患者の身体のある固定箇所に関連して固定させると考えることができる。著しい排便は、例えば、難しい不安定な手術環境を生じさせる恐れがあるため、腸における体腔内手術中は、極めて望ましくないと考えられる。このような排便は、当然ながら、鎮静状態の患者においても通常のことであり、例えば、空気漏れ、蠕動、呼吸、およびスコープおよび器具の移動による腸の閉縮によって引き起こされる可能性がある。この問題を克服するための技術を有することは、手術環境の当業者によって臨床的に所望される、安定的な手術空間を提供するのに役立つであろう。

別の現在の問題には、例えば、調節可能な組織リトラクト構造を通して、該構造の拡開または閉縮の制御された度合いを可能にして、器具および標的組織の周りで所望される術空間をさらに構成するために、組織を動的にリトラクトさせるための内視鏡技術がないことが含まれる。このような制御によって、術空間とその周辺の、リトラクタのみならず組織の布置を調節する方法を効果的にもたらすことができる。リトラクタ上の張力を増加させかつ解放することによって、術空間に布置される組織量は、例えば、手技中により正確に標準に合わせることができ、かつ、制御可能である。さらには、組織のリトラクト、とりわけ、牽引−逆牽引は、手術中に、所望の切除面を生じさせる、または組織をより最適に位置付ける助けとなるように促進させることができる。この問題を克服するための技術を有することは、組織の切開、リトラクト、切断、および組織の除去にとってより望ましい手術環境を生じさせるのに役立つであろう。

別の現在の問題には、処置のための術空間を最大化できるように、内視鏡、器具、および術空間を編成するための内視鏡技術がないことが含まれる。術空間が広くなると、体外から低侵襲的に器具および内視鏡を操作する能力を改善できる。すなわち、当業者は、標的組織にアプローチしかつこれを可視化する際のさらなる柔軟性を与えるために、ことによると、標的組織に向かって、すなわち、例えば、標的組織の切開面に少なくとも略垂直に器具の軌道を選択するためにより広い手術室を提供するように、標的組織から実際的な範囲内で器具を進入させる箇所を有する術空間を有することを望んでいる。この問題を克服するための技術を有することは、当業者に組織の除去にとってより望ましいシステムおよび手技を与えるであろう。

少なくとも上記を考慮して、内視鏡的胃腸外科治療の当業者は、(i)管腔術空間の低侵襲的な拡開、(ii)付着、とりわけ、安定的な手術空間を提供する助けとするために、標的組織および周辺組織両方の延伸のない再構成または延伸による再構成を含む付着、(iii)器具と標的組織との間の術空間をさらに構成するために部分的なまたは完全な拡開もしくは閉縮を可能にする、組織の動的なリトラクト、および、(iv)術空間および操縦性を最大化して、標的組織にアプローチしかつこれを可視化する際の最大限の柔軟性を可能にするためのリトラクタおよび術具などの内視鏡器具の編成のうちの1つまたは複数を提供する、本明細書に教示される技術を理解するであろう。このように改善させることによって、技術的複雑性を低減し、ともすれば複雑な内視鏡手術の有効性および安全性を高めることになることは理解されるべきである。さらに、この改善法を低費用で行う一方で、外傷のないように、かつ、従来の結腸内視鏡検査の流れを実質的に乱さないように、対象者に導入される手なシステムを使用することは、内視鏡外科的手技の分野におけるかなり大幅な進展として当業者には理解されるであろう。

概要

第1の管腔、第1の管腔に位置付けられる第1の可撓性チューブ、および、第1の管腔に位置付けられる第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルを含む、低侵襲手技を行うためのシステムを含む内視鏡手術を行うための改善された方法および装置が提供される。第1の管腔は、内視鏡を受容するように構成されかつ寸法取りされる第1の空間を画定する。第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブは、近位部分が固定され、かつカテーテルの第1の管腔内で浮動するように構成される。第1の可撓性ガイドおよび第2の可撓性ガイドは、第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第1の器具を受容するように寸法取りされ、第1の可撓性ガイドおよび第2の可撓性ガイドは、長手軸に対してある角度位置に移動可能である。術空間拡開システムは、可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられ、非拡開挿入位置から、体腔内の術空間を拡開するための拡開区域を形成する拡開位置まで移動可能である。、

目的

これらの手技は、当業者によって特定される処置の問題に対処しかつ新しい方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

患者体腔内の術空間における低侵襲手技を行うためのシステムであって、内壁外壁、第1の管腔、前記第1の管腔に位置付けられる第1の可撓性チューブ、および、前記第1の管腔に位置付けられる第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルであって、前記第1の管腔は内視鏡受容するように構成されかつ寸法取りされる第1の空間を画定し、前記第1の可撓性チューブおよび前記第2の可撓性チューブの近位部分が固定され、かつ前記可撓性カテーテルの前記第1の管腔内で浮動するように構成される、可撓性カテーテルと、前記第1の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第1の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされる、第1の可撓性ガイドであって、長手軸、および前記第1の可撓性ガイドの前記長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分を有する、第1の可撓性ガイドと、前記第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第2の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされる、第2の可撓性ガイドであって、長手軸、および前記第2の可撓性ガイドの前記長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分を有する、第2の可撓性ガイドと、前記可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられ、非拡開挿入位置から、体内の前記術空間を拡開するための拡開区域を形成する拡開位置まで移動可能である、術空間拡開システムであって、前記第1の可撓性ガイドの前記遠位部分および前記第2の可撓性ガイドの前記遠位部分は、前記拡開区域内の角度位置まで移動可能である、術空間拡開システムと、を備えるシステム。

請求項2

前記術空間拡開システム用のカバーリングであって、体組織を受容するための開口部を有する、カバーリングをさらに備える、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記第1の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられていない、請求項1に記載のシステム。

請求項4

前記第2の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられていない、請求項3に記載のシステム。

請求項5

前記第1の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられている、請求項1に記載のシステム。

請求項6

前記第2の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられている、請求項5に記載のシステム。

請求項7

前記可撓性カテーテル内に位置付けられる第1の管状支持体をさらに備え、前記第1の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられていないため、前記第1の可撓性チューブは、前記可撓性カテーテルが十分な量で屈曲するように、前記第1の管状支持体内で伸縮自在である、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記可撓性カテーテル内に位置付けられる第2の管状支持体をさらに備え、前記第2の可撓性チューブは遠位端で前記可撓性カテーテルに取り付けられていないため、前記第2の可撓性チューブは、前記カテーテルが十分な量で屈曲するように、前記第2の管状支持体に対して伸縮自在である、請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記第1の可撓性チューブは前記術空間拡開システムによって形成される前記拡開区域に広げるために伸縮自在であるように寸法取りされる、請求項7に記載のシステム。

請求項10

前記第2の可撓性チューブは前記術空間拡開システムによって形成される前記拡開区域に広げるために伸縮自在であるように寸法取りされる、請求項8に記載のシステム。

請求項11

前記術空間拡開システムは複数の可撓性要素を備え、前記術空間拡開システムが前記拡開位置まで拡開されると、前記複数の可撓性要素の第1の可撓性要素および第2の可撓性要素は、これらの閉縮挿入位置から、前記可撓性カテーテルの長手軸から離れて外方に前記拡開位置へ移動し、前記複数の可撓性要素の第3の可撓性要素および第4の可撓性要素は実質的に前記非拡開挿入位置に留まる、請求項1に記載のシステム。

請求項12

前記術空間拡開システムの安定性および剛性を高めるために第1の位置から第2の位置まで移動可能なスタビライザをさらに備える、請求項1に記載のシステム。

請求項13

前記可撓性要素の少なくとも1つは、前記術空間拡開システムを安定させるのに十分な剛性を有する、請求項11に記載のシステム。

請求項14

前記可撓性カテーテルの近位区域に位置付けられ、かつ、前記閉縮位置と前記拡開位置との間で前記第1の要素および前記第2の要素を移動させるために前記術空間拡開システムに動作可能に連結されるアクチュエータをさらに備える、請求項11に記載のシステム。

請求項15

前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素の近位部分を保持するための近位カプラと、前記第1の可撓性要素および前記第2の可撓性要素の遠位部分を保持するための遠位カプラとをさらに備え、前記近位カプラおよび前記遠位カプラは、前記可撓性カテーテルが前記内視鏡上でバックロードされる時に前記内視鏡をその中を通して受容するように寸法取りされた管腔を含む、請求項14に記載のシステム。

請求項16

患者の体腔内の術空間における低侵襲手技を行うためのシステムであって、第1の管腔を有する可撓性主チューブであって、第1の可撓性チューブは前記第1の管腔内に位置付けられ、かつ第1の可撓性チューブの少なくとも中間部分が前記第1の管腔内で径方向に移動するように前記チューブの前記第1の管腔内で浮動し、前記第1の管腔は内視鏡を受容するようにさらに構成されかつ寸法取りされ、前記第1の管腔は前記第1の管腔内の前記内視鏡の浮動による移動を可能にする、可撓性主チューブと、前記第1の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられる第1の可撓性ガイドであって、該ガイドにおける軸方向移動のための第1の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされ、長手軸、および、前記第1の可撓性ガイドの前記長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分を有する、第1の可撓性ガイドと、前記カテーテルの遠位部分に位置付けられる術空間拡開システムであって、非拡開挿入位置から、体腔内の前記術空間を拡開するための拡開ケージを形成する拡開位置まで移動可能であり、前記第1の可撓性ガイドの前記遠位部分は前記拡開ケージ内で移動可能である、術空間拡開システムと、を備えるシステム。

請求項17

前記第1の管腔内に位置付けられる第2の可撓性チューブをさらに含み、前記第2の可撓性チューブは、前記第2の可撓性チューブの少なくとも中間部分が前記第1の可撓性チューブ内で径方向に移動するように、かつ、第2の可撓性ガイドは前記第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられるように、該チューブの前記第1の管腔内で浮動し、前記第2の可撓性ガイドは、該ガイドにおける軸方向移動のための第2の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされ、前記第2の可撓性ガイドは、長手軸、および、前記長手軸に対してある角度位置に移動可能なチューブ遠位部分を有する、請求項16に記載のシステム。

請求項18

前記第1の可撓性チューブおよび前記第2の可撓性チューブの1つまたは両方は、遠位部分で取り付けられていないため、前記可撓性カテーテル内で伸縮自在である、請求項17に記載のシステム。

請求項19

前記術空間拡開システムは前記ケージを剛性化するための安定化構造を含む、請求項16に記載のシステム。

請求項20

患者の体腔内の術空間において低侵襲手技を行うためのシステムであって、内壁、外壁、第1の可撓性チューブ、および第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルを備え、前記可撓性カテーテルは、内視鏡が前記可撓性カテーテル内で受容されるように前記内視鏡上で挿入可能であり、前記第1の可撓性チューブおよび前記第2の可撓性チューブは、前記可撓性カテーテルの近位端に取り付けられて第1の浮動管腔および第2の浮動管腔を提供して前記可撓性カテーテルの硬化性を低減し、前記第1の可撓性チューブは、a)該チューブにおける軸方向移動のための第1の可撓性ガイド、またはb)該チューブにおける軸方向移動のための第1の内視鏡術具の1つまたは両方を受容するように構成されかつ寸法取りされ、前記第2の可撓性チューブは、a)該チューブにおける軸方向移動のための第2の可撓性ガイド、またはb)該チューブにおける軸方向移動のための第2の内視鏡術具の1つまたは両方を受容するように構成され、術空間拡開システムは前記可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられ、前記術空間拡開システムは、非拡開挿入位置から、体腔内の前記術空間を拡開するための拡開ケージを形成する拡開位置まで移動可能であり、前記第1の可撓性ガイドおよび前記第2の可撓性ガイドの前記遠位部分は前記拡開ケージ内で移動可能であるシステム。

技術分野

0001

本願は、2009年12月16日に出願された米国特許仮出願第61/287,077号(特許文献1)からの優先権を主張する、現在は、米国特許第8,506,479号(特許文献2)である、2010年12月16日に出願された米国特許出願第12/970,604号(特許文献3)の一部継続出願である、2013年6月9日に出願された米国特許出願第13/913,466号(特許文献4)の一部継続出願であり、かつ、2012年6月22日に出願された米国特許出願第13/531,477号(特許文献5)の一部継続出願である。これら特許出願のそれぞれの内容全体は参照することにより本明細書に組み込まれる。

0002

本明細書に提供される教示は、一般に、安定しながらも動的な手術環境において内視鏡的にかつ低侵襲的に胃腸障害手術治療するための改善された方法および装置を対象とする。

背景技術

0003

胃腸系に関わる内視鏡手技には、従来の外科手術に対して、侵襲が少なくかつ可視化をもたらすことができる利点がある。これらの手技は、当業者によって特定される処置の問題に対処しかつ新しい方法を提供するために進化し続けている。

0004

1つの現在の問題には、ともすれば、手術療法中に標的病変部および欠損周り閉縮する可能性がある標的組織に隣接する安定した術空間の最適な低侵襲的拡開のための技術がないことが含まれる。術空間を効果的に拡開しかつ最適に再構成する(再形成する)能力を有することは、腔内手術を著しく促進させる可能性がある。より良く拡開され、安定的かつ最適に構成された術空間によって、器具および内視鏡を独立して操作することができ、かつ標的組織の周りを適正に可視化できる。参照、研修、および外科手術演習のために、標的組織およびその周りの解剖学的構造の両方を見てアプローチする能力を有することを、当業者は理解するであろう。

0005

別の現在の問題には、標的組織および周辺組織両方を拡開するだけでなく、付着させかつ再形成するための内視鏡技術がないことが含まれる。腸では、例えば、このような安定的な術空間は、限定された蠕動か無蠕動、および/または、腸腔における特定の箇所に付着した、閉縮がないか少ない空間を含むことが可能である。固定箇所は、例えば、患者臀部などの、患者の身体のある固定箇所に関連して固定させると考えることができる。著しい排便は、例えば、難しい不安定な手術環境を生じさせる恐れがあるため、腸における体腔内手術中は、極めて望ましくないと考えられる。このような排便は、当然ながら、鎮静状態の患者においても通常のことであり、例えば、空気漏れ、蠕動、呼吸、およびスコープおよび器具の移動による腸の閉縮によって引き起こされる可能性がある。この問題を克服するための技術を有することは、手術環境の当業者によって臨床的に所望される、安定的な手術空間を提供するのに役立つであろう。

0006

別の現在の問題には、例えば、調節可能な組織リトラクト構造を通して、該構造の拡開または閉縮の制御された度合いを可能にして、器具および標的組織の周りで所望される術空間をさらに構成するために、組織を動的にリトラクトさせるための内視鏡技術がないことが含まれる。このような制御によって、術空間とその周辺の、リトラクタのみならず組織の布置を調節する方法を効果的にもたらすことができる。リトラクタ上の張力を増加させかつ解放することによって、術空間に布置される組織量は、例えば、手技中により正確に標準に合わせることができ、かつ、制御可能である。さらには、組織のリトラクト、とりわけ、牽引−逆牽引は、手術中に、所望の切除面を生じさせる、または組織をより最適に位置付ける助けとなるように促進させることができる。この問題を克服するための技術を有することは、組織の切開、リトラクト、切断、および組織の除去にとってより望ましい手術環境を生じさせるのに役立つであろう。

0007

別の現在の問題には、処置のための術空間を最大化できるように、内視鏡、器具、および術空間を編成するための内視鏡技術がないことが含まれる。術空間が広くなると、体外から低侵襲的に器具および内視鏡を操作する能力を改善できる。すなわち、当業者は、標的組織にアプローチしかつこれを可視化する際のさらなる柔軟性を与えるために、ことによると、標的組織に向かって、すなわち、例えば、標的組織の切開面に少なくとも略垂直に器具の軌道を選択するためにより広い手術室を提供するように、標的組織から実際的な範囲内で器具を進入させる箇所を有する術空間を有することを望んでいる。この問題を克服するための技術を有することは、当業者に組織の除去にとってより望ましいシステムおよび手技を与えるであろう。

0008

少なくとも上記を考慮して、内視鏡的胃腸外科治療の当業者は、(i)管腔術空間の低侵襲的な拡開、(ii)付着、とりわけ、安定的な手術空間を提供する助けとするために、標的組織および周辺組織両方の延伸のない再構成または延伸による再構成を含む付着、(iii)器具と標的組織との間の術空間をさらに構成するために部分的なまたは完全な拡開もしくは閉縮を可能にする、組織の動的なリトラクト、および、(iv)術空間および操縦性を最大化して、標的組織にアプローチしかつこれを可視化する際の最大限の柔軟性を可能にするためのリトラクタおよび術具などの内視鏡器具の編成のうちの1つまたは複数を提供する、本明細書に教示される技術を理解するであろう。このように改善させることによって、技術的複雑性を低減し、ともすれば複雑な内視鏡手術の有効性および安全性を高めることになることは理解されるべきである。さらに、この改善法を低費用で行う一方で、外傷のないように、かつ、従来の結腸内視鏡検査の流れを実質的に乱さないように、対象者に導入される手なシステムを使用することは、内視鏡外科的手技の分野におけるかなり大幅な進展として当業者には理解されるであろう。

先行技術

0009

米国特許仮出願第61/287,077号
米国特許第8,506,479号
米国特許出願第12/970,604号
米国特許出願第13/913,466号
米国特許出願第13/531,477号

発明が解決しようとする課題

0010

本明細書に提供される教示は、一般に、安定しながらも動的な手術環境において内視鏡的にかつ低侵襲的に胃腸障害を手術治療するための改善された方法および装置を対象とする。このシステムは例えば、内視鏡手術スイートを含む。この手術スイートは、対象者体内の安定的な手術環境を提供するように拡開する可逆的に拡開可能なリトラクタを有することができる。この拡開は、術具、およびいくつかの実施形態では内視鏡のための空間を最大化して、それぞれ、標的組織を可視化し、かつ患者体外から標的組織を低侵襲的に処置するために独立して扱われるように、スタビライザサブシステムの周りを非対称とすることができる。本明細書に教示される実施形態によって、他の改善策の中でも、標的組織に対する術具の操縦性および三角配置を改善するために、ならびに視野をより広くするように改善するために、術具ポートと標的組織との間の距離を長くすることをもたらす。

課題を解決するための手段

0011

いくつかの実施形態では、固定チャネルの使用と比較して、該システムの柔軟性を高めるために、浮動チャネルが設けられる。浮動チャネルは、術具用のチャネルを提供する可撓性器具用ガイド受容する。代替的には、術具は浮動チャネル内に直接挿入できる。

0012

本開示の1つの態様では、胃腸管などにおける、患者の体腔内の術空間における低侵襲手技を行うためのシステムであって、内壁外壁、第1の管腔、第1の管腔に位置付けられる第1の可撓性チューブ、および、第1の管腔に位置付けられる第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルを備えるシステムが提供される。第1の管腔は、内視鏡を受容するように構成されかつ寸法取りされる第1の空間を画定する。第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブの近位部分が固定され、かつ可撓性カテーテルの第1の管腔内で浮動するように構成される。第1の可撓性ガイドは、第1の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第1の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされる。第1の可撓性ガイドは、長手軸と、第1の可撓性ガイドの長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分とを有する。第2の可撓性ガイドは、第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、該チューブにおける軸方向移動のために第2の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされる。第2の可撓性ガイドは、長手軸と、第2の可撓性ガイドの長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分とを有する。身体の術空間拡開システムは、可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられ、非拡開挿入位置から、体腔内の術空間を拡開するための拡開区域を形成する拡開位置まで移動可能である。第1の可撓性ガイドの遠位部分および第2の可撓性ガイドの遠位部分は、拡開区域内の角度位置まで移動可能である。

0013

いくつの実施形態では、システムは、体組織を受容するための開口部を有する拡開システム用のカバーリングを含む。いくつかの実施形態におけるカバーリングにおける開口部は、例えば糸または縫合糸によって閉鎖可能である。

0014

いくつかの実施形態では、第1の可撓性チューブおよび/または第2の可撓性チューブは、遠位端で可撓性カテーテルに取り付けられていない。他の実施形態では、第1の可撓性チューブおよび/または第2の可撓性チューブは、遠位端で可撓性カテーテルに取り付けられている。

0015

システムは、可撓性カテーテル内に位置付けられる第1の管状支持体をさらに含むことができる。この場合、第1の可撓性チューブは遠位端で可撓性カテーテルに取り付けられていないため、第1の可撓性チューブは、可撓性カテーテルが十分な量で屈曲するように、第1の管状支持体内で伸縮自在である。システムは、可撓性カテーテル内に位置付けられる第2の管状支持体をさらに含むことができる。この場合、第2の可撓性チューブは遠位端で可撓性カテーテルに取り付けられていないため、第2の可撓性チューブは、該カテーテルが十分な量で屈曲するように、第2の管状支持体に対して伸縮自在である。

0016

いくつかの実施形態では、第1の可撓性チューブおよび/または第2の可撓性チューブは、拡開システムによって形成される拡開区域に広げるために伸縮自在であるように寸法取りされる。

0017

いくつかの実施形態では、拡開システムは複数の可撓性要素を備え、拡開システムが拡開位置まで拡開されると、複数の可撓性要素の第1の可撓性要素および第2の可撓性要素は、これらの閉縮挿入位置から、カテーテルの長手軸から離れて外方に拡開位置へ移動する。複数の可撓性要素の第3の可撓性要素および第4の可撓性要素は、いくつかの実施形態では、実質的に非拡開挿入位置に留まる。

0018

システムは、拡開システムの安定性および剛性を高めるために第1の位置から第2の位置まで移動可能なスタビライザをさらに含むことができる。他の実施形態では、可撓性要素の少なくとも1つは、拡開システムを安定化させるのに十分な剛性を有する。

0019

システムは、カテーテルの近位区域に位置付けられ、かつ、非拡開位置と拡開位置との間で第1の要素および第2の要素を移動させるために術空間拡開システムに動作可能に連結されるアクチュエータを含むことができる。

0020

いくつかの実施形態では、システムは、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素の近位部分を保持するための近位カプラと、第1の可撓性要素および第2の可撓性要素の遠位部分を保持するための遠位カプラとを含み、近位カプラおよび遠位カプラは、カテーテルが内視鏡上でバックロードされる時に内視鏡をその中を通して受容するように寸法取りされた管腔を含む。

0021

本開示の別の態様によると、患者の体腔内の術空間における低侵襲手技を行うためのシステムであって、第1の管腔を有する可撓性主チューブを備え、第1の可撓性チューブは、第1の管腔内に位置付けられ、かつ第1の可撓性チューブの少なくとも中間部分が第1の管腔内で径方向に移動するように該チューブの第1の管腔内で浮動するシステムが提供される。第1の管腔は、内視鏡を受容するようにさらに構成されかつ寸法取りされ、第1の管腔は、第1の管腔内の内視鏡の浮動による移動を可能にする。第1の可撓性ガイドは、第1の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられ、第1の可撓性ガイドは、該ガイドにおける軸方向移動のための第1の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされ、第1の可撓性ガイドは、長手軸と、長手軸に対してある角度位置に移動可能な遠位部分とを有する。術空間拡開システムはカテーテルの遠位部分に位置付けられ、拡開システムは、非拡開挿入位置から、体腔内の術空間を拡開するための拡開ケージを形成する拡開位置まで移動可能である。第1の可撓性ガイドの遠位部分は拡開ケージ内で移動可能である。

0022

いくつかの実施形態では、システムは、第1の管腔内に位置付けられる第2の可撓性チューブをさらに含む。第2の可撓性チューブは、第2の可撓性チューブの少なくとも中間部分が第1の管腔内で径方向に移動するように、かつ、第2の可撓性ガイドが第2の可撓性チューブ内に摺動可能に位置付けられるように、該チューブの単一の管腔内で浮動する。第2の可撓性ガイドは、該ガイドにおける軸方向移動のための第2の器具を受容するように構成されかつ寸法取りされ、第2の可撓性ガイドは、長手軸と、長手軸に対してある角度位置に移動可能なチューブ遠位部分とを有する。

0023

いくつかの実施形態では、第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブの1つまたは両方は、遠位端で取り付けられていないため、可撓性カテーテル内で伸縮自在である。拡開システムはケージを剛性化するための安定化構造をさらに含むことができる。

0024

本開示の別の態様によると、患者の体腔内の術空間において低侵襲手技を行うためのシステムが提供される。該システムは、近位部分および遠位部分を有する可撓性カテーテルと、遠位部分に位置付けられる術空間拡開システムとを備える。拡開システムは、非拡開挿入位置から、非対称術空間を形成するために、体腔内の術空間を拡開するための拡開区域を形成する拡開位置まで移動可能であり、拡開システムは、体腔内の術空間を拡開するように横方向外方に移動可能な第1の可撓性リトラクタ要素および第2の可撓性リトラクタ要素を含む。拡開システムは第3の要素をさらに含み、第3の要素は、縦方向伸長し、かつ構造の剛性を高めるように構成される。

0025

本開示の別の態様によると、患者の体腔内の術空間において低侵襲手技を行うためのシステムが提供される。該システムは、内壁、外壁、第1の可撓性チューブ、および第2の可撓性チューブを有する可撓性カテーテルを備える。該カテーテルは、内視鏡が可撓性カテーテル内で受容されるように内視鏡上で挿入可能である。第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブは、カテーテルの近位端に取り付けられて第1の浮動管腔および第2の浮動管腔を提供して可撓性カテーテルの硬化性を低減する。第1の可撓性チューブは、a)該チューブにおける軸方向移動のための第1の可撓性ガイド、またはb)該チューブにおける軸方向移動のための第1の内視鏡術具の1つまたは両方を受容するように構成されかつ寸法取りされる。第2の可撓性チューブは、a)該チューブにおける軸方向移動のための第2の可撓性ガイド、またはb)該チューブにおける軸方向移動のための第2の内視鏡術具の1つまたは両方を受容するように構成されかつ寸法取りされる。術空間拡開システムは、可撓性カテーテルの遠位部分に位置付けられる、拡開システムは、非拡開挿入位置から、体腔内の術空間を拡開するための拡開ケージを形成する拡開位置まで移動可能であり、いくつかの実施形態では、非対称術空間を形成するために非対称形状である。第1の可撓性ガイドおよび第2の可撓性ガイドの遠位部分は、拡開ケージ内で移動可能である。

0026

いくつかの実施形態では、可撓性ガイドの遠位先端部は、カテーテル内に位置付けられる時には長手軸に実質的に整合可能であり、第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブから露出する時には角度位置に戻ることができる。

0027

システムは、第1のアクチュエータおよび/または第2のアクチュエータを含むことができる。第1のアクチュエータは、カテーテルの近位区域に位置付けられ、安定化要素に動作可能に連結されて、第1の位置と第2の位置との間で安定化要素を移動させてケージの安定化および剛性を高めることができる。第2のアクチュエータは、カテーテルの近位区域に位置付けられ、再形成システムの第1の可撓性要素および第2の可撓性要素に動作可能に連結されて、非拡開位置と拡開位置との間で第1の要素および第2の要素を移動させることができる。

0028

いくつかの実施形態におけるシステムは、再形成システムの第1の要素および第2の要素の近位部分を保持するための近位カプラと、第1の要素および第2の要素の遠位部分を保持するための遠位カプラとを含み、近位カプラおよび遠位カプラは、カテーテルが内視鏡上でバックロードされる時に内視鏡をその中を通して受容するように寸法取りされた開口部を含むことができる。

0029

いくつかの実施形態では、第1の横ブリッジ部材および/または第2の横ブリッジ部材を設けることができる。第1の横ブリッジ部材は、拡開システムの剛性を高めるために、拡開システムの第1の可撓性要素と第2の可撓性要素とを接合するように設けることができる。第2の横ブリッジ部材は、拡開システムの剛性を高めるために、第3の要素および第4の要素を接合するように設けることができる。

0030

いくつかの実施形態では、第1の可撓性チューブおよび第2の可撓性チューブは、独立して軸方向に移動可能であり、かつ独立して回転可能であり、カテーテルから取り外し可能に挿入可能であり、カテーテルに取り付けられていないままである。

0031

いくつかの実施形態では、第1の内視鏡術具および第2の内視鏡術具は、標的組織との三角配置を実現するように、標的組織の方へ角度が付けられる。

0032

いくつかの実施形態において、術具は、内視鏡のワーキングチャネルを通して、拡開システムによって生じた術空間内に挿入可能である。

0033

いくつかの実施形態では、可撓性ガイドから挿入可能な器具には、例として、把持具鉗子スネアクランプハサミメス切開器具、内視鏡ステープラ、組織ループクリップアプライヤ、縫合糸送達器具、またはエネルギーによる組織凝固器具もしくは組織切断器具を含むことができる。

0034

浮動システムを利用するシステムのいくつかの実施形態の使用中、チャネル(ガイド)および内視鏡は、(v)アウタチューブの長さ全体にわたって管腔に付着させる、術具および内視鏡用別個の管腔を有する第2のこのようなシステム上のシステムの柔軟性を少なくとも実質的に高める、少なくとも略浮動配置構成を形成する。浮動システムを生じさせるように可撓性を高めることで、標的組織の処置のために対象者体内にシステムを位置付ける容易さを促進させる。

0035

本明細書に提供されるシステムは、いくつかの異なる処置方法使用可能である。例えば、システムは、病変部への多方向および多角度アプローチを使用して胃腸病変部を処置する方法において使用できる。この方法は、対象者の胃腸管内において該システムを位置付けることであって、処置する標的病変部に近接してリトラクタを布置することを含む、位置付けることと、術具を使用するための処置空間を生じさせるためにリトラクタを拡開させることと、例えば組織がリトラクトおよび安定化される時にいくつかの病変部がはるかに良好に見えるように可視化を改善することと、例えば十二指腸乳頭の位置を最適化することによって手技中のそのカニュレーションを容易にするように、術具に対して標的組織を最適に位置付けることと、術具によって標的組織を処置することと、リトラクタを閉縮させることと、対象者からシステムを抜去することとを含むことができる。病変として、例えば、穿孔組織病変ポリープ腫瘍出血憩室炎潰瘍癌組織、血管異常、または盲腸を含むことができる。

図面の簡単な説明

0036

いくつかの実施形態に従って、安定しながらも動的な手術環境において内視鏡的にかつ低侵襲的に胃腸障害を手術治療するためのシステムを示す図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、上行結腸の病変部を処置するためにどのように位置付けできるのかを示す図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、上行結腸の病変部を処置するためにどのように位置付けできるのかを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、システムが結腸内に挿入され、リトラクタを被覆するシースを有することを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、非拡開位置にあるリトラクタを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、非対称術空間を生じさせるように拡開位置にあるリトラクタを示し、連接位置にある内視鏡をさらに示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、それぞれの術具チャネルから伸長する2つの内視鏡器具を示す、図3Cと同様の図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、術具チャネル、および標的病変部の方へ屈曲される内視鏡器具を示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、病変部が内視鏡器具によって結腸壁から除去されることを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、病変部が結腸壁から除去され、リトラクタ内に位置付けられることを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、内視鏡器具が術具チャネルから伸長し、結腸壁の方へ屈曲されて、病変部の除去から生じる結腸壁の欠損を修復することを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、結腸壁における組織欠損を閉じるためにクランプを布置することを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、病変部を捕捉して結腸から除去するために閉縮位置にあるリトラクタを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、結腸からの除去のためにリトラクタがシース内に封入されていることを示す図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムを、該システムを遠近法で示すために破断図で示される、結腸における病変部を除去する際にどのように使用できるかを示し、外科的手技の完了後の閉鎖された組織欠損を示す図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図で、スタビライザサブシステムを含んで示し、非拡開(閉縮)位置におけるリトラクタを有するシステムの側面図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図で、スタビライザサブシステムを含んで示し、非拡開位置におけるリトラクタを有するシステムの軸方向図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図で、スタビライザサブシステムを含んで示し、拡開位置におけるリトラクタを有するシステムの軸方向図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図で、スタビライザサブシステムを含んで示す、図4Aの位置におけるシステムの斜視図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図で、スタビライザサブシステムを含んで示し、拡開位置におけるリトラクタを示す図4Dと同様の図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および上面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、非拡開(閉縮)位置におけるリトラクタを有するシステムの側面図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および上面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、拡開位置におけるリトラクタを示す図5Aと同様の側面図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および上面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの上面図であって、図5Aの非拡開位置におけるリトラクタを有するシステムの上面図である。
いくつかの代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および上面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの上面図であって、図5Bの拡開位置におけるリトラクタを有するシステムの上面図である。
いくつかの他の代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および断面図の、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、非拡開(閉縮)位置におけるリトラクタを有するシステムの側面図である。
いくつかの他の代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および断面図の、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、システムの内部構成要素を示すためにハウジングの半分が除去されている、図6Aと同様の側面図である。
いくつかの他の代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および断面図の、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、拡開位置におけるリトラクタを示す図6Aと同様の側面図である。
いくつかの他の代替的な実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および断面図の、本明細書に教示されるようなシステムの側面図であって、拡開位置におけるリトラクタを示す図6Bと同様の側面図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタの拡開状態および閉縮状態の構成要素を示す、本明細書に教示されるようなシステムのアウタチューブの遠位端の破断図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムのアウタチューブの遠位端を示し、システムの構成要素は対象者体内にシステムを位置付けるために可撓性を向上させるようにアウタチューブ内で浮動できることを示す、図7の破断図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるような術具を誘導するために使用できるワーキングチャネルの側面図である。
いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるような術具を誘導するために使用できる浮動チャネルの側面図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタシースが本明細書に教示されるようなシステムのリトラクタを被覆する、システムの代替的な実施形態を示し、非拡開(閉縮)位置におけるリトラクタを有するシステムの上面図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタシースが本明細書に教示されるようなシステムのリトラクタを被覆する、システムの代替的な実施形態を示し、非拡開位置におけるシステムの斜視図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタシースが本明細書に教示されるようなシステムのリトラクタを被覆する、システムの代替的な実施形態を示し、非拡開位置におけるリトラクタを有するシステムの側面図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタシースが本明細書に教示されるようなシステムのリトラクタを被覆する、システムの代替的な実施形態を示し、拡開位置におけるリトラクタを示すシステムの上面図である。
いくつかの実施形態に従って、リトラクタシースが本明細書に教示されるようなシステムのリトラクタを被覆する、システムの代替的な実施形態を示し、拡開位置におけるリトラクタを示すシステムの側面図である。
カテーテルおよび2つの術具チャネルを示すシステムの代替的な実施形態の斜視図である。
図13の内視鏡の近位端上で(内視鏡を結腸内に挿入する前に)挿入される図11のカテーテルの斜視図であって、リトラクタシステムが閉縮位置において示されている図である。
結腸を通る内視鏡の挿入を示す図である。
図13の内視鏡上でさらに前進している図11のカテーテルを示す斜視図であって、リトラクタシステムが閉縮位置において示されている図である。
内視鏡上で、標的組織に隣接した所望の位置に完全に前進させてカテーテルを示す斜視図であって、リトラクタシステムが閉縮(非拡開)位置において示されている図である。
図11のカテーテルの近位端の斜視図である。
リトラクタシステムを補強するために剛性化構造を前進させるように、近位位置から遠位位置までのアクチュエータの移動を示す一部断面の側面図である。
リトラクタシステムを補強するために剛性化構造を前進させるように、近位位置から遠位位置までのアクチュエータの移動を示す一部断面の側面図である。
剛性化構造の代替的な実施形態を示す図15と同様の斜視図である。
可撓性要素上で前進させた、図17Cの剛性化構造を示す図17Cと同様の斜視図である。
図11のカテーテルの近位端に隣接した2つの術具チャネル(ガイド)の、そのカテーテルの中への挿入を示す斜視図である。
図11のカテーテル内へ挿入された術具チャネルを示す斜視図である。
術具チャネルの代替的な実施形態を示す斜視図である。
リトラクタシステムを拡開位置まで移動させるために近位位置から遠位位置までのアクチュエータの移動を示す一部断面の側面図である。
リトラクタシステムを拡開位置まで移動させるために近位位置から遠位位置までのアクチュエータの移動を示す一部断面の側面図である。
拡開位置にあるリトラクタシステムを示し、リトラクタシステムの拡開によって生じた術空間(チャンバ)内へ術具チャネルを前進させることをさらに示す、図15と同様の図である。
術具チャネルを、リトラクタシステムの拡開前にカテーテルから前進させる、代替的な実施形態を示す図21Aと同様の図である。
第1の術具チャネルから前進させた第1の内視鏡器具(術具)を示す、図21Aと同様の図である。
第2の術具チャネルから前進させた第2の内視鏡器具(術具)を示す、図22と同様の図である。
術具チャネルからさらに前進させた両方の内視鏡器具を示す、図23と同様の図である。
結腸壁上の病変部を切開するために術具チャネルからさらに前進させた内視鏡器具を示す、図24と同様の図である。
リトラクタシステム内に布置される切開器具によって結腸壁から除去されている病変部を示す、図25と同様の図である。
結腸からの除去のためにリトラクタシステムを閉縮位置に戻すためのアクチュエータの近位側移動を示すカテーテルの近位端の斜視図である。
閉縮位置におけるリトラクタシステムを示す、図26と同様の図である。
除去する病変部を封入するように閉鎖されたカバーリング部材を示す、図28と同様の図である。
リトラクタシステムの拡開位置におけるシステムの正面図であって、カテーテルから伸長する2つの術具チャネルを示す図である。
カバーリング(バッグ)を閉鎖する縫合糸を保持するためのスイッチを示す断面図である。
カバーリング(バッグ)を閉鎖する縫合糸を保持するためのスイッチを示す断面図である。
2つの浮動チャネルがあることを示すシステムの代替的な実施形態のアウタチューブ(カテーテル)の遠位端の斜視図である。
図32のシステムの近位部分の斜視図である。
図32の浮動チャネルのうちの1つを示すクローズアップの破断図である。
浮動チャネルの代替的な実施形態を示す、図34と同様の図である。
浮動チャネルが固定された遠位側チューブ内で前進しているのを示す、図35Aと同様の図である。
固定された遠位側チューブを超えた浮動チャネルの移動を示す、図35Bと同様の図である。
結腸内に示されている、図32および図33のシステムの正面図である。
アウタチューブの管腔内の浮動チャネルの中間部分の径方向移動を示す、アウタチューブの横断面図である。
アウタチューブの管腔内の浮動チャネルの中間部分の径方向移動を示す、アウタチューブの横断面図である。
図35A図35Cのアウタチューブの屈曲、および浮動チャネルの移動を示す断面図である。
アウタチューブの屈曲、および浮動チャネルの移動の影響を示す、図38のシステムの遠位部分の側部斜視図であって、リトラクタシステムが非拡開構成において示されている図である。
アウタチューブの屈曲、および浮動チャネルの移動の影響を示す、図38のシステムの遠位部分の側部斜視図であって、リトラクタシステムが非拡開構成において示されている図である。
図39Aのリトラクタシステムの底部斜視図である。
リトラクタシステムが閉縮挿入位置で示されているシステムの代替的な実施形態の縦断面図である。
リトラクタシステムが非拡開構成で示されている、図40のシステムの底部斜視図である。
図41のシステムの側部斜視図である。

実施例

0037

本明細書で提供される教示は、一般に、安定しながらも動的な手術環境において内視鏡的にかつ低侵襲的に胃腸障害を手術治療するための改善された方法および装置を対象とする。該システムは、例えば、本明細書に開示されるシステムによって生じさせる内視鏡手術スイートを含む。手術スイートは、対象者体内の安定的な手術環境を提供するために拡開する可逆的に拡開可能なリトラクタを有することができる。いくつかの実施形態では、標的組織を可視化しかつ患者体外から標的組織を低侵襲的に処置するためにそれぞれが独立して扱われる術具および内視鏡のための空間を最大化するために、スタビライザサブシステムの周りを非対称とすることができる。本明細書に教示される実施形態によって、他の改善策の中でも、標的組織に対する術具のそれぞれの独立した操縦性および三角配置を向上させるために術具ポートと標的組織との間の距離を長くすることができる。このように距離を長くすることで、より広い視野を得るやり方も提供できる。本明細書に教示されるシステムにより、例えば、(i)体外からの制御を使用して、術空間を、胃腸管などの蛇行した体腔および身体開口内で標的組織の周りに動的に構成可能とすること、(ii)内視鏡および把持具などの多数の外科手術具および器具を体外から標的組織に向けて通すための可撓性通路を提供すること、(iii)術空間における術具を編成および/または制約すること、(iv)処置する標的組織および周囲組織を少なくとも実質的に固定化および/または安定化させること、および/または、(v)体外から術空間における把持具などの器具の幾何学的位置および向きに対する制御を可能にすること、ができるようにする。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態では、カテーテルのチャネルを通して連接型内視鏡を挿入させ、他の実施形態では、システムを、従来の結腸内視鏡などの可撓性内視鏡上でバックロードし、次いで、内視鏡は標的組織に隣接した位置に挿入後、カテーテルは可撓性内視鏡上で前進するため、再形成(リトラクタ)システム(ケージ)は標的組織の隣になる。

0038

本明細書に開示されるいくつかの実施形態では、標的組織を処置するための内視鏡手術用器具(術具)を、多腔型カテーテルのそれぞれの管腔またはチャネルから直接挿入させる。器具(術具)をカテーテルの管腔またはチャネル内に直接挿入させるこれらの実施形態では、手術用器具は、遠位端に湾曲を有することができ、これによって、カテーテルから露出される時の湾曲位置が自動的に想定されるため、標的組織の方へ湾曲でき、あるいは、手術用器具は遠位先端部を連接する/角度付けするために使用者によってアクティブに制御される機構を有することができる。他の実施形態では、内視鏡手術用器具(術具)をカテーテルのチャネルまたは管腔内に直接挿入させるのではなく、カテーテルの管腔またはチャネルの中に、可撓性チューブは挿入され、かつ器具のためのガイドとして機能する。すなわち、まず、可撓性チューブをカテーテルの管腔またはチャネルに挿入させて、その後、内視鏡器具をそれぞれの可撓性チューブに挿入させる。可撓性チューブは、遠位端に湾曲を有し、これによって、カテーテルから露出される時の湾曲位置が自動的に想定されるため、標的組織の方へ湾曲でき、あるいは、可撓性チューブは遠位先端部を連接する/角度付けするために使用者によってアクティブに制御される機構を有することができる。可撓性チューブを利用するこれらの実施形態では、可撓性チューブの湾曲および操縦性によって、内視鏡器具の位置付けおよび向きが制御されるため、内視鏡器具は、あらかじめ湾曲させた先端部または連接機構を備える必要はない。

0039

好ましい実施形態では、本明細書に開示されるシステムは、体腔内に非対称術空間を生じさせるリトラクタを含む。より詳細には、結腸などの密閉された体腔内での術時に、管腔の拡開は限定されるが、これは、管腔を、その通常の状態に戻る能力を超えて延伸させる恐れがあるような過度の拡開は望まれないから、または管腔を裂傷させる危険性がより大きいからである。本明細書に開示される非対称術空間は、体腔内の円筒状空間の、非円筒状の非対称の空間への体腔変形(すなわち、外形の変更)を再構成または再形成して、その空間を標的組織の周りに移行させることで標的組織の周りにより大きい術空間を生じさせて、視覚的改善および機械的改善両方を提供するように設計される。別のやり方を述べると、円筒状術空間において、未使用空間の多くの領域があり、本明細書に開示される実施形態の再形成時には、その空間は、未使用空間を低減し、かつ、組織へのアクセスおよび処置のためのより広い領域を生じさせるために移動させるまたは移行させる。

0040

本明細書で使用される「処置する」、「処置」、および「処置している」という用語は、例えば、疾患もしくは障害の防止、疾患もしくは障害の抑制、および/または疾患もしくは障害の症状の改良における治療上のおよび/または予防上の使用を含む。「対象者」および「患者」という用語は、例えば、ネズミ、およびハツカネズミなどの非霊長類、および、例えば、または人などの霊長類を含むがこれらに限定されない哺乳動物などの動物と区別せずに使用できかつこれらに言及することができる。

0041

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムは、可撓性のトルク伝達可能なマルチチャネルシャフトの遠位端に動的に再構成可能な非対称リトラクタ構造を含むことができ、この非対称リトラクタ構造は、リトラクタの拡開によって形成される術空間の硬化性および外形の両方に対する制御を可能にするハンドルを有する。いくつかの実施形態では、リトラクタは、2〜8、3〜5、4〜6、またはこれらのうちの任意の範囲の数の可撓性リトラクタ要素を有するスタビライザサブシステムを含むことができる。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、患者体内での位置付けのために完全に閉縮する時少なくとも互いに略平行に整合可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、互いに約5〜30度、約10〜25度、約15〜20度、約15度、またはこれらのうちの任意の範囲の角度である平面上に整合される。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、約4〜12cm、6〜10cm、7〜9cm、5〜11cmの範囲、またはこれらのうちの任意の範囲の長さを有するフレームを形成する。いくつかの実施形態では、フレームは、約8cmの長さである。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、約1〜5cm、2〜4cmの範囲、またはこれらのうちの任意の範囲の幅を有するフレームを形成する。いくつかの実施形態では、フレームの幅は約3cmである。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、約1〜5cm、2〜4cmの範囲、またはこれらのうちの任意の範囲の高さを有するフレームを形成する。いくつかの実施形態では、フレームの高さは約3cmである。当業者であれば、本明細書に説明される目的のためにリトラクタ要素を作るために使用できる多数の適した材料があることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、ニチノールから作ることができる。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、マルチフィラメント鋼線またはポリマーコードを含むことができる。ポリマー材料には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロンポリエステルポリカーボネートポリウレタン、またはポリエチレンを含むことができる。リトラクタ要素の標準寸法は、材料によって変わる可能性がある。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、直径が約0.020インチ〜0.40インチの範囲のワイヤを含むことができる。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素は、直径が約0.030インチである。

0042

「約」という語は、実施形態で使用できる量または範囲における可能な変動値を説明するために本明細書における教示で使用される。「約」は、例えば、指定された正確な量または範囲、および機能に実質的な差異を生じさせないであろう変動値を含めるために実施形態で使用できる。機能上の差異は、例えば、いくつかの実施形態では、差異が20%未満で、他の実施形態では15%未満で、さらに他の実施形態では10%未満で、さらに別の実施形態では、おそらく僅か5%未満で実質的でないと言える。当業者であれば理解するであろうが、実質的であるために必要な機能における差異の比率は、比較される実施形態自体の機能によって決まることになる。

0043

本明細書に教示される方法、装置、およびシステムは、低侵襲手技に使用できる。非侵襲手技は、対照的に、皮膚または粘膜を傷つけることも、体の任意の他の組織に大きな損傷を与えることも含まない手技として定義可能である。他方で、低侵襲外科手術は、外科手術中にアクセスのための最小の外傷および側副組織の最小の損傷を伴う。「最小の」、「最小化する」、「最小化している」、「最小化された」、「回避する」、「回避している」、「回避された」という用語は、いくつかの実施形態では区別せずに使用可能である。低侵襲外科手術は、例えば、組織の損傷もしくは組織の損傷のリスクを最小化または回避することによって、患者の外傷を減らし、治癒過程を速め、リスクを低減し、ひいては入院の期間および費用を少なくするため望ましい。組織の損傷またはそのリスクは、例えば、手技が、ともすれば手技に関連付けできる不要な組織との接触を最小化または回避するように設計されている場合は、最小化または回避可能である。本明細書に教示される体に優しい手技は、胃腸外科手術中に組織を温存することを対象とする。

0044

本明細書に教示されるシステムは、例えば、組織のリトラクトが、器具と標的組織との間の距離の増減を容易にするリトラクタの部分的または完全な拡開もしくは閉縮を含むことができるように、いくつかの実施形態では動的とすることができ、このことは、術空間の再構成および術具の軸方向移動の支援に有用である。張力の増大および解放により、術空間内に布置される組織の量を、手技中により正確に標準に合わせることができ、例えば、組織の牽引−収縮−牽引を容易にして、組織の除去中の切開面を生じさせる際に役立つ可能性がある。当業者であれば理解するであろうが、術空間を動的に再構成し、かつ標的組織に対する牽引−収縮−牽引を最適化する能力を有することで、外科手術操作を容易にすることができる。

0045

本明細書に開示されるシステムは三角配置を実現することもできる。組織が2つの内視鏡器具間に三角配置される組織の三角配置は、アクセスおよび操縦性を向上させる。

0046

図1は、いくつかのの実施形態に従って、安定しながらも動的な手術環境において内視鏡的にかつ低侵襲的に胃腸障害を手術治療するためのシステムを示す。システム100は、対象者体内での位置付けを容易にするための多腔型カテーテルリトラクタシステムを含むことができ、このようなシステムは、対象者の低侵襲性処置を提供するように設計することができる。システム100は、このシステム100内で1つまたは複数のチャネル110および内視鏡115を誘導するように構成された可撓性アウタチューブ105を有することができる。可撓性アウタチューブ105は、例えば、システム100の使用中にチャネル(複数可)および内視鏡を収容するために管腔(図示せず)、近位端(図示せず)、および遠位端108を有することができる。管腔は、近位端から遠位端まで伸長することができるため、術具チャネル110を、使用者が近位端で操作することができる。代替的には、アウタチューブ105は、多腔型チューブとすることができるため、別個の管腔が、内視鏡および個々の術具チャネルに対応し、システム100の使用中に、チャネル110が、ガイドとしての役割を果たすことができ、このガイドを通して、術具120、125は挿入でき、対象者の胃腸管195(または他の領域)における標的組織190の処置で操作できる。チャネル110は、例えば、独立に操作可能かつ連接可能な術具と動作可能に接触することができ、このチャネルは、屈曲可区分を動かすための挙上構成要素を有する。そのため、いくつかの実施形態におけるチャネルの長さは、使用者による操作のためにアウタチューブ105の近位端からチャネルが伸長できる十分な長さである。術具チャネルは、遠位端で屈曲可能または連接可能であるため、長手軸から離れて標的組織190に向かう角度が付けられる。このような屈曲性は、形状記憶材料の術具チャネル(ガイド)110が、図1に示されるような形状記憶屈曲位置を有するようにすることによって実現可能である。術具チャネル110は、挿入のためにアウタチューブ105の管腔内に収納されると、略一直線状の位置となり、アウタチューブ105の遠位端から前進すると、図1の屈曲位置に戻ることになる。他の材料も利用することができる。代替的な実施形態では、術具チャネル110は、使用者が引っ張ってまたはアクチュエータが引っ張って術具チャネルを屈曲位置に移動させることができる、遠位端に取り付けられた挙上構成要素または制御ワイヤなどの機構を有することができる。術具チャネルの屈曲性(連接)を実現するこれらの種々のやり方は、本明細書に説明されるシステムのさまざまな実施形態に使用できる。

0047

いくつかの実施形態では、術具チャネルの中に挿入される術具は、当業者に既知の任意の術具とすることができる。例えば、術具120、125は、把持具、鉗子、スネア、ハサミ、メス、切開器具、クランプ、内視鏡ステープラ、組織ループ、クリップアプライヤ、縫合糸送達器具、またはエネルギーによる組織凝固器具もしくは組織切断器具を含むことができる。チャネル110の遠位端である場合が多い屈曲可能区分を動かすためのチャネル110の屈曲性により、チャネル110内に位置付けられた術具120、125が操作される、すなわち、屈曲する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのチャネル110および/または内視鏡115は、手術中にアウタチューブ105内で移動する少なくとも実質的な自由度を有する、または「浮動する」ことができることで、システム100は、浮動式多腔型カテーテルリトラクタシステムと見なすことができる。「術具」および「器具」という用語は、本明細書に教示されるいくつかの実施形態では区別せずに使用可能であることは理解されるべきである。理解できると思うが、術具120、125は、術具チャネル110が上述されるように屈曲する時に、その内部に位置付けられた術具も屈曲するように、少なくとも遠位端に可撓性を持たせることができる。代替的には、術具120、125は、連接可能にもしくは制御可能に屈曲可能にする、または形状記憶材料もしくは他の材料から構成することで、術具チャネル110の屈曲性に頼らずに屈曲できることも考えられる。

0048

2つの術具チャネル110が示されているが、2つ以上の術具チャネルまたは1つのみの術具チャネルを有するシステムも利用できることも理解されるべきである。さらに、内視鏡は、把持具または切開器具などの手術用器具の挿入のためのワーキングチャネルを有することができる。

0049

術具は、術具チャネルを必要とすることなく、アウタチューブ105の管腔を通して直接挿入できるように屈曲特性を備えることができることも考えられる。これらの実施形態では、術具自体は、標的組織の方への屈曲/角度付けを術具チャネルに頼らないように屈曲可能または連接可能な特徴を有する。

0050

いくつかの実施形態では、システムは、図1に示されるように、対象者体内で拡開して処置空間または術チャンバ160を形成する、可逆的に拡開可能なリトラクタ150を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境を含むことができる。リトラクタ150は、例えば、アウタチューブ105の遠位端108の遠位側で拡開するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタは、処置のために標的組織190を少なくとも実質的に無蠕動にすることができる。リトラクタ150は、例えば、胃腸管195内の足場として機能するようにさまざまな構成を有することができる。例えば、リトラクタ150は、リトラクタ要素151、152、153、154と共に、リトラクタ要素151、152、153、154に少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、これらのリトラクタ要素151、152、153、154に動作可能に接続される近位カプラ198、および、これらのリトラクタ要素151、152、153、154との動作可能な接続の遠位点となる遠位ネクサスまたはハブ(またはカプラ)199を含むことができる。

0051

図1の実施形態では、リトラクタ要素151は、第1の角度で近位カプラ198から伸長する近位部分151a、好ましくは第1の角度とは異なる第2の角度で遠位ハブまたはカプラ199から伸長する遠位部分151b、および近位部分151aと遠位部分151bとの間に伸長する、組織に係合する係合部分151cを有する可撓性要素である。示されるように、近位部分151aは、長手軸に対して遠位部分151cよりも大きい角度で伸長して、リトラクタ要素自体の非対称拡開をもたらしている。そのため、遠位部分151bの長さは、近位部分151aの長さを超えている。リトラクタ要素152は、リトラクタ要素151と同様の構成および角度とすることもできるし、あるいは、異なる構成および角度とすることもできる。代替的には、リトラクタ要素151および/または152は、近位部分および遠位部分が同じ長さおよび角度となるように構成可能である。リトラクタ要素151、152は、長手軸の片側の方向に拡開することは留意されたい。この非対称拡開は、後述される非対称チャンバを生じさせる。

0052

リトラクタ150は、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができ、拡開時に非対称処置空間160を形成する。そして、リトラクタ150は、対象者体内でのシステム100の位置付けの容易さを促進させるように設計されたリトラクタ150の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ150の拡開を可逆的に補強するように構成できる。リトラクタ150の安定化は、いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるように、リトラクタ150を安定化させるスタビライザサブシステムを含むことができ、このスタビライザは、例えば、拡開されたリトラクタ150を支持する少なくとも略剛性のビーム175を有する。

0053

本明細書のさまざまな実施形態で開示されるような、すなわち、略剛性のビームを利用することによる、リトラクタシステムの剛性化は、リトラクタシステムを有利に安定化させる、すなわち、拡開中に組織の反力によって生じる可能性がある遠位先端部の屈曲を限定する。そのため、スタビライザは、荷重に耐え、かつより安定したチャンバを生じさせるように作用する。いくつかの実施形態では、ビーム175は、略矩形の断面、略円形の断面、または他の形状の断面にすることができる。ビーム175を、リトラクタ要素よりも硬化性の高い材料からもたらすことができる。いくつかの実施形態では、ビームは、リトラクタ要素の断面寸法よりも大きい断面寸法を有することができる。図1に示されるように、ビーム175は、リトラクタ要素によって形成されたチャンバの基部にあり、リトラクタ要素は、このビーム175から離れる径方向(横方向)に伸長している。ビーム175は、リトラクタ要素が拡開のためにアウタチューブから露出される時に露出されるより剛性の高い要素によって形成可能である、あるいは、以下により詳細に説明される実施形態のいくつかにおけるようにアウタチューブ内から独立して前進させることができる。

0054

いくつかの実施形態では、アウタチューブは、本明細書に教示される目的のために、当業者にとって有用であると考えられる任意の寸法を有することができる。例えば、アウタチューブは、約3mm〜約30mm、約5mm〜約25mm、約7mm〜約22mm、約9mm〜約20mm、約11mm〜約18mm、約8mm〜約15mm、約10mm〜約16mmの範囲、またはこれらのうちの範囲の中で1mm増分された任意の範囲の外径を有することができる。アウタチューブの長さは、例えば、約30インチ〜約72インチ、約31インチ〜約36インチ、約28インチ〜約80インチ、約32インチ〜約40インチ、約34インチ〜約38インチの範囲、またはこれらの範囲の中で1インチ増分された任意の範囲とすることができる。

0055

アウタチューブは、本明細書に教示される目的のために、当業者にとって有用であることが知られている任意の材料から製造できる。例えば、アウタチューブは、ポリマー、またはことによると埋め込みワイヤ補強を有するポリマーを含むことができる。このワイヤ補強は、メッシュ編組螺旋コイル、またはこれらの任意の組み合わせとすることができる。ワイヤ補強は、本明細書で説明される目的にとって有用であると当業者が考える任意の材料を含むことができる。例えば、ワイヤ補強は、ポリマーチューブよりも約1〜3桁程度高弾性係数を有する材料を含むことができる。ワイヤ材料は、例えば、約0.003インチ〜約0.017インチ、約0.005インチ〜約0.015インチ、約0.010インチ〜約0.012インチの範囲、またはこれらのうちの範囲に約0.001インチ増分された任意の範囲の直径を有するステンレス鋼を含むことができる。チューブの硬さ、またはデュロメータは、本明細書に記載される目的にとって有用であると当業者には分かるであろう任意の硬さにすることができる。例えば、硬さは、例えば、約50ショアA〜約60ショアA、約40ショアA〜約80ショアA、約45ショアA〜約70ショアAの範囲、またはこれらのうちの範囲に1ショアA増分された任意の範囲とすることができる。当業者であれば理解するであろうが、アウタチューブは、可撓性で弾性的に屈曲可能であるが、ハンドルまたはシステムの近位端からリトラクタまたはシステムの遠位端にトルクを伝達するために十分なじり剛性を有するべきである。

0056

アウタチューブは、いくつかの実施形態では近位カプラと本明細書において呼ばれるリングに遠位端で接続でき、このリングは、リトラクタ要素が中を通って摺動するようにその中に形成されたポータルを有すると共に、内視鏡および少なくとも1つの術具のためのチャネルの所望の向き設定および位置付けを可能にすることで、リトラクタ要素、内視鏡、および少なくとも1つの術具が、術空間の増大、切開面の視野の向上、または当業者に関心があると思われる任意の他の手技変数などの特定の機能を実現する所定のやり方で互いに対して編成される。例えば、図1に示される実施形態では、リトラクタ要素のポータルは、内視鏡および術具チャネルのポータルから径方向外方に離間している。

0057

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるリトラクタ構造は、処置の際に望まれる程度に病変部を略固定化するためのものである。例えば、平坦または底部が広いポリープ、例えば、基部が約1cm以上の幅のポリープについての現在のループの使用および断片除去では、明確な外科的縁をもたらさないかもしれないのに対して、本明細書に教示されるシステムは、いくつかの実施形態では、処置領域の周りの腸壁の全周囲を固定化するまたは付着させ、かつ明確な外科的縁の生成を容易にすることができる。当業者であれば理解するであろうが、本明細書に教示されるシステムによってもたらすことができる術空間について、(i)少なくとも略閉縮しない、(ii)少なくとも実質的に無蠕動である、および(iii)例えば、臀部のような任意の体の固定箇所に関連する腹腔内の特定の箇所に少なくとも実質的に付着される。これは、既存のシステムに対する大幅な改善である。というのも、既存のシステムは、例えば、術空間からの空気漏れによって生じ得る腸の閉縮、鎮静状態の患者でも一般的である蠕動、および、患者の呼吸、スコープもしくは他の器具の操作の移動、またはことによると処置領域を移動させる周囲の蠕動によっても引き起こされるさらなる所望されない腸の運動を含む、多数の既存の問題に対処していないためである。このような問題は、本明細書に教示されるシステムによって対処される。そのように、本明細書に教示されるシステムは、胃腸の内視鏡手技中に典型的には生じる腹部におけるさまざまな動く力に対する少なくとも実質的な抵抗を有する剛性の安定した構造を与えることができる。当業者であれば、術空間に対するこれらの動く力の影響を小さくすることが、固有の技術的な複雑さ、限定された有効性、および内視鏡手技中の安全性の低下に役立つことを理解するであろう。

0058

上記の利点を有する術空間を生じさせることに加えて、この術空間は、処置、例えば、ポリープ切開のための術具の十分な術距離をもたらして個々の術具の操縦性および操作性を向上させて、組織の三角配置を可能にするために形成される。術空間の距離はまた、標的組織の視認性を向上させるために有利に形成される。

0059

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムは、使用中に内視鏡上を摺動可能に位置付けできる。これらの実施形態では、まず内視鏡が標的組織に隣接した位置まで挿入され、次いで、多腔型チューブまたはカテーテルを内視鏡上で前進させ、内視鏡が、この内視鏡を受容するアウタチューブまたはカテーテルの管腔(チャネル)上を摺動する。実際、現状技術の手技で当業者によって既に使用されている、本明細書に教示されるシステムを使用するさまざまな方法があることは理解されるべきである。例えば、この方法は、多腔型チューブをオーバーチューブカバー、またはシースの中に挿入することを含むことができる。そして、いくつかの実施形態では、内視鏡は結腸鏡とすることができる。多くの実施形態では、使用方法にかかわらず、リトラクタ構造は、標的病変部と対向壁との間の距離、および最もリトラクトされているが可視化された位置にある器具と病変との間の距離を長くして効果的な術空間を増大させるために結腸壁の片側を非対称に機械的にリトラクトさせることができる。

0060

いくつかの実施形態では、システムは、術具および内視鏡を操作するための少なくとも2つのワーキングチャネルを有する多腔型カテーテルを含むことができ、2つのワーキングチャネルのそれぞれは、互いにかつ内視鏡から独立的に6度の自由度を有する。内視鏡および術具を独立に操作する能力により、例えば、1つの器具が組織または病変部を別の器具、例えば、切開器具に対して離れるようにまたは略垂直にリトラクトさせ、独立に内視鏡の位置、ひいては、処置領域の視野を最適化することが可能である。これは、明確な縁で組織の除去を容易にする。チャネルは、数度の自由度、いくつかの実施形態では6度の自由度で術具を操作することができ、現状技術のシステムと比較すると、術領域の操縦性が大幅に向上している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの独立に操作可能かつ連接可能な術具は、術領域で最大約360度、約315度、約270度、約225度、約180度、約135度、または約90度の角度に、独立に回転可能とすることができる。加えて、術具は、術領域の少なくとも一方向に最大約180度、約135度、約90度、または約45度の角度まで独立に屈曲可能とすることができる。

0061

本明細書に教示されるシステムは、システムの柔軟性の改善をさらに促進するために、浮動チャネルの向きを整えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、近位カプラ、すなわち、アウタチューブの遠位端に取り付けることができるリングを使用して、術具および内視鏡を特定の配置構成に整えて、これらがシャフトから出て、リトラクタによって生じた術空間の中に入る際の術具の特定の位置付けを容易にすることができる。いくつかの実施形態では、術具チャネルは、最も拡開するリトラクタ要素から、内視鏡よりも遠くに布置できる。同様に、アウタチューブの近位端は、チャネルのそれぞれに対応する開口部を有することもでき、これらの開口部は、例えば、1つまたは複数のチャネルをアウタチューブに動作可能に接続する、ハンドルカプラの一部またはハンドルそのものとすることができる。アウタチューブとチャネルとの動作可能な接続によって、例えば、患者体外から内視鏡および術具を制御することができる。リングは、本明細書において論じられる目的に適していると当業者が考える任意の材料から作ることができる。例えば、リングは、ステンレス鋼、またはことによると、ポリカーボネートもしくはアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などのプラスチックから作ることができる。

0062

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムは、構成要素の任意の組み合わせを含むことができ、選択されるこれら構成要素の組み合わせは、このシステムとは別個に得られる構成要素とともに動作可能となるように設計されることは理解されるべきである。例えば、システムは、アウタチューブおよびリトラクタ構成要素を含むことができ、アウタチューブは、別個に得られる少なくとも1つのチャネルおよび別個に得られる内視鏡と共に動作可能である。同様に、システムは、アウタチューブ、リトラクタ、および内視鏡を含むことができ、チャネルは別個に得られる、または、アウタチューブ、リトラクタ、およびチャネルを含むことができ、内視鏡は別個に得られる。さらに、システムは、アウタチューブ、リトラクタ、内視鏡、および少なくとも1つのチャネル、または、ハンドル、アウタチューブ、リトラクタ、内視鏡、少なくとも1つのチャネル、および少なくとも1つの術具を含むことができる。

0063

「実質的な」および「実質的に」という用語は、例えば、パラメータの相対的指標に言及するために使用できる。これらの用語は、いくつかの実施形態では、例えば、量、性能、またはある他の特性に関連する変化または機能の程度に言及するために使用できる。以下は、一般的な実施形態の説明における例示を目的とする。説明されるように、システムは、浮動システムと見なすことができ、いくつかの実施形態では、浮動チャネル、浮動内視鏡、複数の浮動チャネル、またはこれらの組み合わせを有することができる。例えば、「システム内の少なくとも実質的に浮動する配置構成」という語句は、別のシステムの構成要素に対して少なくとも一方向の移動を制限するある取り付け部、このような移動の制限を最小限に抑える最小の取り付け部を有することができる、またはことによると取り付け部を有していない配置構成、例えば、チャネルまたは内視鏡の配置構成に言及することができる。例えば、チャネルまたは内視鏡は、第2のこのようなシステムの柔軟性を向上させるために、または第2のこのようなシステムの柔軟性の向上を本質的に実現するために浮動型配置構成を使用しないこのような第2のシステムに対して、アウタチューブにおいて少なくとも実質的に浮動するように配置可能である。そのように、多くの実施形態では、内視鏡および/またはチャネルは、その配置構成の実質的な部分がシステム内に取り付けられないようにすることができ、これによって、この実質的な部分が、アウタチューブ内を「浮動する」または実質的に自由に移動することができる。「実質的な部分」は、例えば、第2のこのようなシステムの柔軟性を向上させるために、または第2のこのようなシステムの柔軟性の向上を本質的に実現するために浮動型配置構成を使用しないこのような第2のシステムと比較すると、システムの柔軟性の向上といった性能特性をもたらすためにシステム内に取り付けられないままにすべきである配置構成の比率とすることができる。

0064

「処置のために標的組織を少なくとも実質的に無蠕動にする」という語句は、例えば、処置を容易にする標的組織の移動の制御などの性能特性をもたらす通常の使用条件下で、いくらかの最小の蠕動を有する、またはことによると蠕動のない標的組織に言及することができる。「少なくとも実質的に取り付けられた」、例えば、「アウタチューブの管腔に少なくとも実質的に取り付けられた」という語句は、例えば、固定取り付け部または可動取り付け部を有する構成要素に言及することができる。いくつかの実施形態では、取り付け部は、構成要素と管腔との間とすることができ、それによって、構成要素の移動の自由度が少なくとも1度低下する。例えば、構成要素は、摺動および/または回転が管腔上の特定の固定箇所に対して生じる限り、アウタチューブの管腔に対して摺動および/または回転することができる。同様に、「少なくとも実質的に取り付けられた」は、当然ながら、いくつかの実施形態では、「固定された」または「可逆的に固定された」などを意味することができる。同様に、「少なくとも摺動可能に取り付けられた」は、ポートとチューブとの間の摺動の動きといった、少なくとも構成要素間の摺動の動きを可能にする構成要素間の取り付けに言及することができる。いくつかの実施形態では、内視鏡は、少なくとも摺動可能に取り付けることができ、この場合、例えば、このスコープは、その中心軸の方向に摺動してポートに対して出入りすることができることで、スコープがポートを越えて伸長する距離が調節可能である。そして、いくつかの実施形態では、構成要素は、「少なくとも摺動可能に取り付けられる」ことができ、この場合、構成要素は、摺動することができ、さらに他の方向に移動することができる。例えば、ポートは、いくつかの実施形態では、スコープよりも実質的に大きくすることができ、これによって、スコープは、軸方向に摺動でき、かつ左右に移動でき、その中心軸がアウタチューブの中心軸に対して平行になるように整合でき、またはことによると、その中心軸がアウタチューブの中心軸に対して平行にならないようにずらすことができる。

0065

「柔軟性を少なくとも実質的に高める」という語句は、構成要素の別の向きおよび設計と比較すると、システムの柔軟性を向上させる構成要素の向きに言及ことができる。例えば、「第2のこのようなシステムに対してシステムの柔軟性を少なくとも実質的に高める」という語句は、システムの柔軟性が、標的組織の処置のための対象者体内でのシステムの位置付けの容易さを改善する最小限の増加を有するような通常の使用条件下で浮動配置構成を有していない第2のシステムに対する特許請求されるシステムの柔軟性の比較に言及することができる。

0066

「少なくとも略剛性の構成要素」という語句は、通常の使用で生じる力の下で、所望の機能が得られるような剛性または十分に剛性を有する構成要素に言及ことができる。例えば、所望の機能は、対象者体内でのリトラクタの拡開時に、リトラクタの長さに沿った1つまたは複数の箇所での剛性構成要素の曲げモーメントの発生を防止または抑制することとしてよい。いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムは、4つのリトラクタ要素を有するリトラクタを有することができ、このうちの少なくとも2つは、処置のための術空間を生じさせるために対象者体内で拡開可能である。この例では、術空間を生じさせるための少なくとも2つのリトラクタ要素の標的組織の方への拡開は、組織をリトラクトさせるために十分な力を必要とし、かつ剛性構成要素に曲げモーメントを生じさせ得る反対方向の反力を生じさせる。当業者であれば、このような曲げモーメントは問題である可能性があり、例えば、このような曲げモーメントは、標的組織の処置中のリトラクタの位置に対する使用者の制御に影響を及ぼす不安定性の原因となることを理解すべきである。このような実施形態では、曲げモーメントを防止または抑制する構成要素は、「少なくとも略剛性」とすることができ、例えば、この場合、使用者が、標的組織のリトラクト中のリトラクタの位置に対する所望のレベルの制御、または少なくとも十分な制御を保持する。いくつかの実施形態では、曲げモーメントを防止または抑制する構成要素は、対象者の体内または体外にあるかどうかに関わらず、少なくとも略剛性とすることができ、この場合、リトラクタの拡開による構成要素の屈曲は、0.0〜約5度、約1.0度〜約10度、約2.0度〜約12度、約3.0度〜約10度、約1.0度〜約15度、約1.0度〜約9.0度、約1.0度〜約8.0度、約1.0度〜約7.0度、約1.0度〜約6.0度、約1.0度〜約5.0度、約1.0度〜約4.0度の範囲、またはこれらのうちの範囲に約0.1度増分された任意の範囲の偏りを生じさせる。いくつかの実施形態では、剛性構成要素の偏りは、約1.0度、約2.0度、約3.0度、約4.0度、約5.0度、約6.0度、約7.0度、約8.0度、約9.0度、約10.0度、またはこれらのうち0.1度増分された任意の値を超えることができない。屈曲は、例えば、拡開によって剛性構成要素に対して生じた力により剛性構成要素の軸の元の位置から偏った箇所として測定できる。

0067

「実質的な」または「実質的に」という用語は、いくつかの実施形態では区別せずに使用でき、当業者によって許容可能な任意の相対指標を使用して説明できる。例えば、相対的な比率は、実質的な量、実質的な変化、実質的な差異、または実質的な機能などを指示するために使用可能である。いくつかの実施形態では、比率は、10%超、20%超、30%超、40%超、または50%超とすることができる。いくつかの実施形態では、比率は、60%超、70%超、または80%超とすることができる。そして、いくつかの実施形態では、比率は、90%超、95%超、またはいくつかの実施形態では、99%超にもすることができる。例えば、「実質的な「量」」または「実質的な「変化」」は、基準パラメータに対する任意の量または変化を含むことができる。量または変化は、例えば、基準パラメータに対する増加または減少を含むことができ、かつパラメータの基準点と比較することができる。基準点からの偏差は、例えば、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、またはこれらのうち1%増分された任意の値とすることができる。また、例えば、「実質的な「機能」」または「実質的に「機能する」」の限定は、基準機能パラメータに対する比較としての役割を果たして、意図する機能をなお果たすことになる偏差を指示することができる。基準機能としては、例えば、浮動、無蠕動、取り付け、曲げ、剛性、および別の物体に対する位置または位置付けなどを含むことができる。基準点からの偏差は、例えば、1%未満、3%未満、5%未満、10%未満、15%未満、20%未満、25%未満、30%未満、35%未満、40%未満、45%未満、またはこれらのうち0.1%増分された任意の値とすることができる。例えば、構成要素は、基準から許容可能な偏差未満外れた時の許容可能な実質的な「機能」を有することができる。

0068

そのように、システムは、対象者体内での位置付けを容易にするための浮動式多腔型カテーテルリトラクタシステムを含むことができ、このようなシステムは、対象者の低侵襲性処置をもたらすように設計できる。いくつかの実施形態では、システムは、浮動チャネルおよび/または浮動内視鏡をシステム内の少なくとも実質的に浮動する配置構成に誘導するように構成された可撓性の高いアウタチューブを備える。この可撓性アウタチューブは、管腔、近位端、および遠位端を有することができる。そして、システムの使用中に、浮動チャネルは、ガイドとしての役割を果たし、このガイドを通して、術具は対象者体内の標的組織の処置で操作される。いくつかの実施形態では、術具には、把持具、鉗子、ハサミ、メス、切開器具、内視鏡ステープラ、組織ループ、クリップアプライヤ、縫合糸送達器具、またはエネルギーによる組織凝固器具もしくは組織切断器具を含むことができる。そして、いくつかの実施形態では、浮動チャネルは、術具を操作するために屈曲可能区分を動かすための挙上構成要素を有することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのチャネルおよび/または内視鏡は、手術中にアウタチューブ内で移動するまたは「浮動する」少なくとも実質的な自由度を有することができ、それによって、システムは、本明細書に教示される浮動式多腔型カテーテルリトラクタシステムと見なすことができる。

0069

同様に、システムは、拡開して対象者体内で処置空間を形成する可逆的に拡開可能なリトラクタ(術空間拡開システム)を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境も含むことができる。リトラクタは、例えば、アウタチューブの遠位端の遠位側で拡開して、処置のために標的組織を少なくとも実質的に無蠕動にするように構成することができ、対象者体内でシステムの使用中に、浮動チャネルは、第1の近位地点および第1の遠位地点におけるアウタチューブの管腔に少なくとも実質的に取り付け可能であり、かつ、第1の近位地点と第1の遠位地点との間でアウタチューブの管腔において少なくとも実質的に浮動することができる。同様に、システムの使用中に、浮動内視鏡は、第2の近位地点および第2の遠位地点でアウタチューブの管腔に少なくとも摺動可能に取り付け可能であり、かつ、第2の近位地点と第2の遠位地点との間でアウタチューブの管腔において少なくとも実質的に浮動することができる。そして、システムの使用中に、少なくとも実質的に浮動する配置構成は、第2のこのようなシステムに対するシステムの柔軟性を少なくとも実質的に高めることができ、第2のこのようなシステムは、アウタチューブの近位端と遠位端との間でアウタチューブの全長にわたって管腔に付着された術具および内視鏡用の管腔を有する。少なくとも実質的に浮動する配置構成の高められた可撓性は、標的組織の処置のための対象者体内でのシステムの位置付けの容易さを促進させることができる。さらに、リトラクタは、拡開時に非対称処置空間を形成するように、可逆的に安定化され、かつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができる。そして、リトラクタは、その可撓性配置構成を可逆的に補強するように構成することができ、この可撓性配置構成は、対象者体内でシステムの位置付けの容易さを促進させるように、かつリトラクタの拡開のために可逆的に補強するように設計される。

0070

図2Aおよび図2Bは、いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるシステムが上行結腸における病変部の処置のためにどのように位置付け可能であるかを示す。位置付け200に有用であることが当業者に既知である任意の一連のステップおよび方法を本明細書に教示されるシステムと共に使用できることは理解されるべきである。図2Aは、上行結腸295の一部分において病変部の標的組織290を探すために内視鏡215がどのように使用できるかを示す。図2Bは、標的組織290の処置におけるシステムの位置付け200のガイドとして内視鏡215を使用して、多腔型カテーテルリトラクタシステム201がどのように標的組織290に誘導できるかを示す。理解できるように、多腔型カテーテルは、図2Bに示されるように内視鏡215上を前進させる。

0071

図3A図3Lは、いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステムが結腸における病変部の除去にどのように使用できるかを示す。上記のように、システムは、患者の身体の他の領域において使用して、他の標的組織を処置することもできる。結腸壁からのポリープの除去に関する本明細書における説明は、システム(および本明細書に開示される他のシステム)を他の外科応用例および他の体の空間に使用することができる例として示されかつ記載される。システムは、胃腸病変部390の処置300において図2Aおよび図2Bにあるように位置付けでき、病変部への多方向および多角度アプローチが使用可能である。例えば、図2Aおよび図2Bにあるように、このアプローチは、内視鏡315を使用して対象者の胃腸管腔の病変部を特定することと、標的組織の胃腸病変部390を処置するための、略剛性の安定した管腔内術領域を形成することとを含むことができる。図3Aでは、システムは、病変部390で位置付けされ、図3Bでは、拡開可能なリトラクタ350は、後に拡開して非対称術空間360(図3C)を生じさせるために露出されている。図3Aでは、シースまたはカバー355は、挿入を容易にするためにリトラクタ要素上に位置付けされており、シース355の遠位端が、遠位カプラ399に当接する、あるいは遠位カプラに覆い被さっている。標的部位まで挿入後、図3Bに示されるように、シース(またはアウタチューブ)355は除去されて、後の拡開のためにリトラクタ要素を露出させる。代替的には、リトラクタ要素は、拡開位置に付勢でき、かつシース355によって閉縮送達位置に保持できることも理解されるべきである。このような実施形態では、リトラクタ要素を露出させるシース355の除去により、リトラクタ要素が、図3Cのその拡開位置に自動的に拡開することができるようになる。

0072

図3Cおよび図3Dは、体腔内の術空間360を生じさせること、および、内視鏡315および術具320、325の操作を示す。リトラクタ350を病変部390に近接して位置付け後、リトラクタ350は拡開されて、病変部390の処置のための非対称術空間360を形成する。いくつかの実施形態におけるリトラクタ350は、遠位カプラ399と近位カプラ398とを互いに対して移動させることによって拡開でき、カプラ399とカプラ398との間の距離が短くなると、リトラクタ要素は、アウタチューブ(カテーテル)305の長手軸に対してさらに横方向に押される。代替的な実施形態では、リトラクタ要素は、アクチュエータに動作可能に接続できることで、アクチュエータは、以下に詳細に論じられる図11の実施形態にあるようにリトラクタ要素を反らせるように移動させる。さらに他の代替的な実施形態では、リトラクタ要素は、アウタチューブまたはシースから露出される時、リトラクタ要素がその拡開構成、例えば、それらの形状記憶拡開構成に自動的に戻るように、形状記憶材料または他の材料から構成可能である。このような形状記憶リトラクタ要素が利用される時、これらのリトラクタ要素は、露出されると、図3Bの位置から図3Cの位置に自動的に移動するようになる。

0073

システムは、(i)病変部390を見る際に使用される少なくとも1つの独立に操作可能かつ連接可能なスコープ315、(ii)病変部390の処置に使用される少なくとも1つの独立に操作可能かつ連接可能な術具320、325のための少なくとも1つの術具チャネル310、および(iii)非対称に拡開可能な構造とすることができるリトラクタ350といった、本明細書に教示される任意の構成を有することができる。いくつかの実施形態では、リトラクタ350は、病変部390の方へ非対称に拡開でき、この拡開には、リトラクタ350の一部分が、病変部390の周囲組織を押し付けて、非対称術領域をもたらすことによって身体の空間(体腔)内の術領域(空間)を増大し、ひいては、処置のために病変部390の術領域360内への進入を容易にすることが含まれる。リトラクタ350は、アウタチューブ305の遠位端の遠位側に位置することができ、非対称術領域360は、病変部390の処置を容易にするために、独立に操作可能かつ連接可能なスコープ315および少なくとも1つの術具320、325に対して実質的な剛性かつ安定性を有することができる。病変部390の処置は、例えば、(i)病変部390を連接型スコープ315で見ること、および(ii)非対称術領域360における病変部390への多方向および多角度アプローチによって、病変部390の処置に少なくとも1つの術具320、325を使用することを含むことができる。

0074

図3A図3Jの実施形態では、4つのリトラクタ要素が設けられている。2つのリトラクタ要素353、354が、リトラクタシステムの基部にあり、外方に反れる形状または弓形形状、代替的には略一直線形状を有する、または、弓形部分および略一直線部分を有することができる。2つのリトラクタ要素351、352は、さらに径方向外方に拡開して、病変部が発見された結腸壁に対して力を加える。これらのリトラクタ要素については、以下にさらに詳細に説明される。

0075

いくつかの実施形態では、独立に操作可能かつ連接可能なスコープ315および少なくとも1つの術具320、325は、術領域360において独立に軸方向に移動可能であり、術領域360において独立に回転可能であり、術領域360において少なくとも一方向に独立に屈曲可能とすることができる。従って、いくつかの実施形態では、病変部390の周囲組織を押し付けるリトラクタ350の一部分、例えば、リトラクタ要素351、352は、アウタチューブ305の遠位端の中心軸307から、リトラクタの他の部分よりもさらに拡開して、アウタチューブ305の遠位端の中心軸307を中心に単に対称的に拡開する第2のこのような構造と比較する時、病変部390の処置のためのより一層大きい術領域360をもたらすことができる。これは、過度に伸張させて結腸に損傷または裂傷を与えることなく、標的領域における結腸の構成を変更させる、すなわち、この結腸を再形成することによって実現される、器具の先端部から標的組織までの最も長い術距離を生じさせることが望ましいという事実によるものである。

0076

リトラクタシステムが図3Cに示されるように拡開された後に、視認性を改善するために内視鏡315が、術空間360において標的病変部390の方へ連接できることは留意されたい。

0077

図3Eは、病変部390への多方向および多角度アプローチを例示し、病変部390に対して、術領域360、内視鏡315、および術具320、325を位置付けするステップを示す。リトラクタ350が、図3Cに示されるように拡開された後に、システムの使用者は、病変部390を見て、術空間360内のほとんど全ての所望の角度から術具320、325によって病変部390に接近することができる。術具チャネル310は、多腔型カテーテルまたはチューブにおける各管腔を通して前進させ、内視鏡術具または器具は、術具チャネル310から挿入され、術具の遠位端は、図3Dに示されるように術具チャネル310の遠位側に伸長する。術具チャネルの利点は、図11の実施形態と併せてより詳細に後述され、このような利点は、術具チャネルを利用するこの実施形態および他の実施形態に適用可能である。上記のように、代替的な実施形態では、屈曲可能/連接可能な術具チャネルを使用せずに内視鏡術具の操作を可能にする、上述された屈曲/連接特性を内視鏡術具が有するのであれば、術具チャネルを使用せずに、内視鏡術具はカテーテルまたはチューブの管腔内に直接挿入できることも考えられる。

0078

図3Fは、術具320を使用して独立に選択された第1の角度から病変部390を除去することで病変部390を切除しながら、術具325を使用して独立に選択された第2の角度から病変部390を把持でき、内視鏡315を使用して独立に選択された第3の角度から病変部390を見ることができるステップを示す、システムの多様性を示す。示されるように、術具320、325の異なる角度は、病変部に対するアクセス、操縦性、および除去を促進する組織の三角配置を有利に実現する。切開具320によって胃腸管395から病変部390を除去後、組織欠損部397が残る。切開具320は、いくつかの実施形態では、電気外科器具の形態とすることができるが、他の切開具/切除具も利用できることは留意されたい。図3Gは、手技の完了の準備の際に切除病変部390をリトラクタセンブリ内に放出するステップを示す。図3Hおよび図3Iは、組織欠損部397を閉じるステップを例示し、病変部390の切除のための術具320が、病変部を閉じるための術具322に置き換えられていることを示している。この病変部は、機械式(例えば、クリップステープル、または構造物)、接着剤電気外科用エネルギーといった、さまざまな方法によって閉じることができる。図3Jおよび図3Kは、術具323を使用して除去するために病変部390を捕捉するステップと、対象者からシステムを除去する準備の際に、閉縮したリトラクタ要素351、352、353、354内に病変部390を捕捉して収めるためにリトラクタ350を閉縮させるステップとを示し、閉縮されたリトラクタ要素内に保持された病変部をさらに封入するためにカテーテル上を摺動させることができる任意選択リトラクタカバー355、または他のシースもしくはスリーブの使用も含む。図3Lは、組織欠損部が閉じられた後、処置が完了した図である。

0079

いくつかの実施形態では、例えば、図3B図3Jに示されるように、システムは、対象者体内で処置空間360を形成するために拡開する、可逆的に拡開可能なリトラクタ350を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境を含むことができる。リトラクタ350は、例えば、アウタチューブ(カテーテル)305の遠位端308の遠位側で拡開するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタは、処置のために標的組織390を少なくとも実質的に無蠕動にすることができる。リトラクタ350は、例えば、胃腸管395内の足場として機能するさまざまな構成を有することができる。例えば、リトラクタ350は、リトラクタ要素351、352、353、354と共に、リトラクタ要素351、352、353、354に少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、これらのリトラクタ要素351、352、353、354に動作可能に接続された近位カプラまたはハブ398と、リトラクタ要素351、352、353、354との動作可能な接続の遠位点となる遠位ネクサスまたはカプラ399とを含むことができる。遠位ネクサスまたはハブ399は、リングの形状で示されているが、円錐半球、および球といった、当業者に望まれる事実上どんな形状にもすることができ、システムの遠位端を越える内視鏡の通過のためのポートを含んでもよいし、含まなくてもよい。上記のように、いくつかの実施形態では、近位カプラ398は遠位カプラ399の方へ移動させる、遠位カプラは近位カプラ398の方へ移動させる、または両方のカプラは互いに向かって移動させることで、これらカプラの距離を縮めて、リトラクタ要素を径方向外方に押すことができる。リトラクタ要素の外方拡開の程度は、近位カプラ398と遠位カプラ399との間の距離を制御することによって制御できる。リトラクタは、近位カプラ398と遠位カプラ399との間の距離を調節することによって、要望通りに拡開位置とリトラクト位置との間で繰り返し移動させることができる。このようなリトラクタ要素の制御された拡開は、図11の実施形態にあるように、リトラクタ要素の近位端をアクチュエータに動作可能に連結することによっても実現できる。代替的には、上記のように、リトラクタ要素は、例えば形状記憶材料といった材料から構成して、カテーテルまたはシースが露出される時自動的に拡開することができる。

0080

示されているリトラクタ要素の拡開位置では、リトラクタ要素351は、第1の角度で近位カプラ398から伸長する近位部分351aと、好ましくは第1の角度とは異なる第2の角度で遠位ハブまたはカプラ399から伸長する遠位部分351bと、近位部分351aと遠位部分351bとの間に伸長する、組織を係合する係合部分351cとを有する可撓性要素である。示されるように、近位部分351aは、長手軸に対して遠位部分351bよりも大きい角度で伸長して、リトラクタ要素自体の非対称拡開をもたらす。よって、遠位部分351bの長さは、近位部分351aの長さを超えている。リトラクタ要素352は、リトラクタ要素351と同様の構成および角度、あるいは異なる構成および角度とすることができる。リトラクタ要素351および/または352は、代替的には、近位部分および遠位部分が同じ長さおよび角度となるように構成可能である。リトラクタ要素351、352は、長手軸の片側の方向に拡開することは留意されたい。この非対称拡開により、非対称チャンバ(術空間)が生じる。リトラクタ要素351、352は、上述のように状もしくは弧状に、または略一直線状に伸長できる。いくつかの実施形態では、リトラクタ要素351、352は、カテーテルの長手方向軸に対して一方向にのみ拡開するため、これらのリトラクタ要素は、長手軸を含有する長手面より上(図3Dの向きで見ると)に保持される。いくつかの実施形態では、要素351、352のみが拡開し、リトラクタ(ケージ)の基部を形成する要素353、354は、リトラクタの挿入(閉縮)位置および拡開位置において実質的に同じ位置のままである。図1のリトラクタ要素と同様に、後述される図10Aの実施形態にあるように、覆われたチャンバを生じさせるために要素351、352、353、354はプラスチックまたは他の材料で覆うことができることは留意されたい。

0081

リトラクタ350は、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができ、リトラクタ350は拡開時に非対称の処置空間360を形成できる。そして、リトラクタ350は、対象者体内でのシステム300の位置付けの容易さを促進するように設計された、リトラクタ350の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつリトラクタ350の拡開を可逆的に補強するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタ350の安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムを含むことができ、このスタビライザは、例えば、拡開したリトラクタ350を支持するために、少なくとも略剛性のビーム375を有する。略剛性のビーム375は、略矩形の断面、略円形の断面、または他の断面形状にすることができる。ビーム375は、リトラクタ要素と同じまたはこれよりも硬い材料で提供できる。これは、本明細書に記載されるような、より安定化したチャンバを生じさせるのに役立つ。示されるように、ビーム375はリトラクタ要素によって形成されるチャンバの基部にあり、リトラクタ要素はビーム375から離れて径方向(横方向)に拡開する。ビーム375は、以下により詳細に記載される実施形態のいくつかにあるように、リトラクタ要素が拡開のためにアウタチューブから露出される時に露出されるより高い剛性を有する要素によって形成可能であり、あるいは、アウタチューブから独立して前進でき、または剛性化構造の前進によって形成可能である。

0082

図4A図4Eは、いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるような代替システムの細部を、拡開構成および閉縮構成の側面図、軸方向図、および斜め図でスタビライザサブシステムを含んで示す。図は多腔型カテーテルシステムの一例を示しており、このシステムは、対象者の低侵襲処置のための可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタを有するという点で、図3A図3Kのシステムと同様である。図4A図4Cは、システム400が、システム300と同じ様に、システム400内で術具チャネル(図示せず)および内視鏡(図示せず)を誘導するための可撓性アウタチューブ(またはカテーテル)405を備えることができることを示す、側面図および軸方向図を示す。可撓性アウタチューブ405は、管腔、近位端(図示せず)、および遠位端408を有する。1つまたは複数の術具チャネル(図示せず)は、図3Gの術具チャネル310が術具320、325を操作するのと同じ様に、内視鏡器具(図示せず)が対象者体内の標的組織の処置において中で操作可能であるガイドとしての役割を果たす。いくつかの実施形態では、リトラクタ450は、拡開時に処置空間を形成し、かつアウタチューブ405の遠位端408の遠位側で拡開するように構成される、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタ450とすることができる。リトラクタ450は、対象者体内でのシステムの位置付けを容易にするように設計された、リトラクタ450の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ450の拡開を可逆的に補強するように設計できる。これらの実施形態では、リトラクタ450の可逆的に補強された配置構成は、リトラクタ450の拡開のための構造的支持体として可撓性ビーム470から少なくとも略剛性のビーム475を形成できる。いくつかの実施形態では、スタビライザサブシステムは、可撓性チューブを含むことができる可撓性ビーム470、および少なくとも略剛性のビーム475を生じさせるためのやり方を含むことができる。このやり方は、本明細書に教示されるように、例えば、リトラクタを拡開する前に、可撓性のロッドまたはビーム470内で少なくとも略剛性のロッドまたはビームを摺動可能に係合させるための機構を含む、本明細書に教示される全ての実施形態を含むことができる。いくつかの実施形態では、「ロッド」および「ビーム」という用語は区別せずに使用でき、いくつかの実施形態では、「ビーム」および「チューブ」という用語は区別せずに使用可能である。ビーム475は、本明細書に記載される代替策を含む、ビーム375について上述されるのと同じ様に構成かつ機能できる。

0083

いくつかの実施形態では、開示される実施形態のそれぞれにおける、本明細書に教示される可撓性ビームは、ポリイミドポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ナイロン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルPVC)、PEEK、またはポリテトラフルオロエチレン(TEFLON)などのポリマーを含むことができる。当業者には理解されるであろうが、可撓性ビームは、当技術分野で既知の構成要素および設計から作られる強化チューブとすることができる。可撓性ビームは、例えば、ステンレス鋼またはニチノールなどの金属を含む、例えば、金属のワイヤ、編組、またはコイル強化された可撓性チューブとすることができる。いくつかの実施形態では、可撓性チューブは耐キンク性を有することができ、かつトルクを伝達できる。そして、いくつかの実施形態では、可撓性チューブは可撓性区分および剛性区分の両方の組み合わせを含むことができる。これらの実施形態では、例えば、可撓性区分は剛性区分の間に置くことができる。いくつかの実施形態では、このような可撓性チューブは、エポキシまたはシアノアクリレートを使用した接着を含む、当業者に既知の任意の方法を使用して接合される重複チューブの複合材料を含むことができる。

0084

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムのいずれかは、リトラクタに安定性を追加するためのブリッジ部材を含むことができる。例えば、リトラクタシステム450は、拡開中、リトラクタ要素451、452、453、454の所望の向きを維持するように構成されるブリッジ部材444を含むことができ、ブリッジ部材444は、4つのリトラクタ要素451、452、453、454のうちの少なくとも2つ451、452を動作可能に安定化させる。すなわち、図4Aの実施形態では、ブリッジ部材444は、組織壁を拡開または再構成するために横方向外方に拡開するように構成される2つのリトラクタ要素451、452に取り付けられる。ブリッジ部材444は要素451、452に対して横構造を生じさせることで、左右の移動を限定する。示されるように、ブリッジ部材444は、ブリッジ444、ならびにリトラクタ要素453および454に接続される第2のブリッジ区分444aを含むことによって、全ての4つのリトラクタ要素451、452、453、454を接続することもできる。示されるように、上面は(図4Bの向きで見ると)弓状とすることができる。ブリッジ部材444は、リトラクタ要素451、452の1つ/両方と別個の構成要素とすることができる、あるいは一体的に形成可能である。ブリッジ部材は、要素451、452と同様の材料から構成可能である、または異なる材料から構成可能である。

0085

追加のブリッジ部材は、安定性を高めるためにリトラクタ要素451、452上に設けられることが可能である。1つまたは複数のブリッジ部材が本明細書に開示される他のリトラクタの実施形態によって使用可能であることは留意されたい。いくつかの実施形態において、ブリッジ部材444は、閉縮位置では図4Bおよび図4Dなどにあるように長手軸から径方向外方に角度を付けることができるが、図4Cおよび図4Eの拡開位置では、より径方向内方に角度を付けるように変更できることは留意されたい。

0086

さらに、追加のブリッジ部材(または複数のブリッジ部材)は、ブリッジ部材444から独立して、(図4Cの向きに見ると)2つの下側リトラクタ要素453、454の間に伸長することができる。これらの要素453、454はリトラクタシステムの下側区分を開く助けとなることができ、ブリッジ部材は、ブリッジ444から独立しているまたはこれに接続されているかどうかに関わらず、これらの要素を安定化させる、例えば左右の移動を限定する助けとなることができる。下側リトラクタ要素上のこのようなブリッジ部材は、本明細書に開示される他のリトラクタの実施形態によって使用可能である。

0087

いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムのそれぞれは、メッシュまたは編組といったワイヤ強化されるアウタチューブを有することで、システムに耐キンク性およびトルク伝達性がもたらされるばかりでなく、対象者体内におけるシステムの位置付けがさらに容易となる可能性がある。

0088

図4Dおよび図4Eは、閉縮構成および拡開構成のシステム400の斜め図を示す。多腔型概念は、システム400におけるカテーテル405における複数の管腔406a、406b、406cを示すことで、これらの図において明確に提示される。管腔406aは上述される内視鏡315などの内視鏡(図示せず)を収めることができ、管腔406bは第1の内視鏡術具(図示せず)のための第1のワーキングチャネル410bを収めることができ、管腔406cは第2の内視鏡術具(図示せず)のための第2のワーキングチャネル410cを収めることができる。管腔406b、406cは、直接その中に第1および第2の術具を受容可能であり、あるいは、上述される術具チャネル310のような、摺動可能にその中に位置付けられる内視鏡術具に角度を付けるための術具チャネル(可撓性ガイド)410b、410cを受容可能である。図4Dは、閉縮構成のシステムを示し、図4Eは拡開構成のシステムを示す。図4Eでは、術具チャネル(可撓性ガイド)410bおよび410cは、それらの遠位端が湾曲位置にあるようにカテーテル405から露出して示されている。術具チャネルは軸方向にさらに前進することで、湾曲した遠位端を標的組織と整合できる。

0089

システム400はまた、リトラクタ要素451、452、453、および454を含む。リトラクタシステムはさらに、閉縮構成において可撓性チューブまたはビーム470を含むのに対し、拡開構成では、リトラクタシステムは可撓性ビーム470から形成された剛性ビーム475を有する。いくつかの実施形態では、剛性ビームは、可撓性ビームを構成する可撓性チューブ内に剛性ロッドを摺動可能に挿入することによって、可撓性ビームから形成可能である。より具体的には、この実施形態では、可撓性ビーム470はその上に剛性ロッドなどの安定化または剛性化構造を摺動可能に受容する。剛性化(安定化)構造は、剛性化構造に動作可能に接続される摺動可能なレバーなどの制御を作動させることによって、使用者により独立して作動可能であることで、アクチュエータの移動は可撓性ビーム470上で剛性化構造を遠位に前進させ、それによってビームを補強する。代替的には、可撓性ビーム470は、その中に剛性ロッドなどの剛性化構造を摺動可能に受容するための管腔を有することができる。いずれかのバージョンの構造は、任意選択により可撓性ビーム470からリトラクトされ、システムを元のより柔軟な状態に戻して、リトラクタシステムの閉縮を支援することができる。ビーム470は断面を略円形とすることができるが、他の断面形状も考えられる。前述の実施形態にあるように、剛性ビームはカテーテルの遠位端の偏りを限定し、そうでない場合は、体腔壁によって遠位端に加えられる圧力によってこの偏りが生じる可能性がある。

0090

多くの実施形態では、「術具チャネル」という用語は、「ワーキングチャネル」または「術具ガイド」という用語と区別せずに使用できる。そして、いくつかの実施形態では、チャネルは、アウタチューブ内部に布置された別個の構成要素とすることができる、またはチャネルは、アウタチューブに布置された別個の構成要素の間でアウタチューブの管腔に残る空間とすることができ、別個の構成要素には、例えば、内視鏡、ワーキングチャネル、器具、およびガイドなどが含まれる。

0091

いくつかの実施形態では、例えば図4A図4Eに示されるように、システムは対象者体内において処置空間460を形成するために拡開する、可逆的に拡開可能なリトラクタ450を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境を含むことができる。リトラクタ450は、例えば、アウタチューブ405の遠位端408の遠位側で拡開するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタは処置のために標的組織490を少なくとも実質的に無蠕動にすることができる。リトラクタ450は、例えば胃腸管495内の足場として機能するようにさまざまな構成を有することができる。例えば、リトラクタ450は、リトラクタ要素451、452、453、454と共に、リトラクタ要素451、452、453、454に少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、これらのリトラクタ要素451、452、453、454に動作可能に接続される近位カプラ498、および、これらのリトラクタ要素451、452、453、454との動作可能な接続の遠位点となる遠位ネクサスまたはカプラ499を含むことができる。上述されるように、カプラ498、499の相対移動により、リトラクタ要素は拡開させることができる。代替的には、上述されるように、リトラクタ要素は近位アクチュエータに動作可能に取り付け可能であり、この近位アクチュエータは固定された遠位部分に対して近位部分を移動させて、リトラクタ要素を外方に反らせることができ、好ましい実施形態では、(他の材料も考えられるが)超弾性材料から作ることができる、または形状記憶リトラクタ要素が利用可能である。

0092

リトラクタ要素451および452は、カバーリング451a、452aをそれぞれ有することができ、これらはリトラクタ要素451、452の断面直径を増大させることによって、これら要素にバルクを追加する。これについては、図6A図6Dの実施形態と併せて以下により詳細に説明する。

0093

さらに、リトラクタ450は、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができ、リトラクタ450は拡開時に非対称処置空間を形成することができる。そして、リトラクタ450は、対象者体内におけるシステム400の位置付けの容易さを促進させるように設計されたリトラクタ450の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ450の拡開を可逆的に補強するように構成できる。いくつかの実施形態では、リトラクタ450の安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムによるリトラクタ450を含むことができ、このスタビライザは、例えば、拡開したリトラクタ450を支持するために、少なくとも略剛性のビーム475を有する。

0094

図5A図5Dは、いくつかの実施形態に従って、拡開構成および閉縮構成の側面図および上面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの側面図および上面図を示す。本明細書に記載されるものと同様である術具チャネルおよび術具は、明確にするために省略される。図5Aおよび5Bは、システム500を使用する内視鏡手技中に形成可能である非対称術空間の一例を示す、閉縮構成および拡開構成のシステム500の側面図を示す。そして、図5Bに示されるように、先述の実施形態と同様に、拡開は処置空間または術空間560を増大させるように剛性ビーム575の反管腔側557よりも剛性ビーム575の管腔側559で不均衡により大量で生じる可能性があり、処置空間560は剛性ビーム575の周りに非対称に分散された容積を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるさまざまなリトラクタシステムの拡開は、剛性ビーム575の反管腔側557よりも剛性ビーム575の管腔側559で少なくとも5倍多い量で生じる可能性がある。そして、いくつかの実施形態では、拡開はビームの反管腔側よりもビームの管腔側で、少なくとも1.1倍大きい、少なくとも1.3倍大きい、少なくとも1.5倍大きい、少なくとも2.0倍大きい、少なくとも2.5倍大きい、少なくとも3.0倍大きい、少なくとも3.5倍大きい、少なくとも4.0倍大きい、少なくとも4.5倍大きい、少なくとも5.0倍大きい、少なくとも5.5倍大きい、少なくとも6.0倍大きい、少なくとも6.5倍大きい、少なくとも7.0倍大きい、少なくとも7.5倍大きい、少なくとも8.0倍大きい、少なくとも8.5倍大きい、少なくとも9.0倍大きい、少なくとも9.5倍大きい、少なくとも10.0倍大きい、またはこの範囲内のうち0.1倍増分した任意のものとすることができる。

0095

いくつかの実施形態では、例えば図5A図5Dに示されるように、システムは、対象者体内において処置空間560を形成するために拡開する、可逆的に拡開可能なリトラクタ550を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境を含むことができる。リトラクタ550は、例えば、アウタチューブ505の遠位端508の遠位側で拡開するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタは処置のために標的組織590を少なくとも実質的に無蠕動にすることができる。リトラクタ550は、例えば胃腸管595内の足場として機能するようにさまざまな構成を有することができる。例えば、リトラクタ550は、リトラクタ要素551、552、553、554と共に、リトラクタ要素551、552、553、554に少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、これらのリトラクタ要素551、552、553、554に動作可能に接続される近位カプラ598、および、これらのリトラクタ要素551、552、553、554との動作可能な接続の遠位点となる遠位ネクサスまたはカプラ599を含むことができる。カプラ598、599は、例えばカプラ198、199といった、上述されるカプラと同じ様に、リトラクタ要素551、552(および、任意選択により、拡開可能である実施形態では、要素553、554)を拡開するために相対的に移動可能である。代替的には、リトラクタ要素は、本明細書に記載されるさまざまな実施形態にあるように、例えば遠位カプラ599にそれらの遠位端で固定して取り付け可能であり、アクチュエータに近位端で動作可能に接続され、または形状記憶材料などの自己拡長性材料から作られることが可能である。図5Bの実施形態におけるそれぞれのリトラクタ要素551、552は、実質的に均一な(対称の)弓形形状に拡開するが、代替的には、該リトラクタ要素はそれぞれ、上述される実施形態にあるように、非均一な(非対称の)形状に拡開するように構成可能である。リトラクタ要素551、552が個々に実質的に対称の形状に拡開するこの実施形態では、多腔型アウタチューブ505の片側において、すなわち、長手軸が通過する長手面の片側のみに拡開されることに留意されたい。従って、リトラクタシステムに対するこのリトラクタ要素の拡開は非対称であるが、それらの個々の拡開形状は対称である可能性がある。リトラクタ要素553、554は、リトラクタ要素353、354と同様のわずかに反れた構成を有する。図5Aの向きで見るとケージの下部要素として位置付けられるリトラクタ要素553、554は、限定された拡開を有することができる、またはリトラクタシステムが拡開する時にそれら要素は拡開せず、その代わりにほぼ同じ位置に残るように設けられることが可能である。このような実施形態では、拡開リトラクタ要素551、552はアクチュエータに動作可能に接続可能であり、下部要素553、554は固定的(非可動)にカテーテルに、例えば固定された近位カプラおよび遠位カプラに取り付け可能である。このような取り付けの代替策は、本明細書に開示される他の実施形態にも適用可能であり、この場合、下部リトラクタ要素はリトラクタシステムの閉縮位置および拡開位置においてほぼ同じ位置を維持することが開示されている。

0096

さらに、本明細書において上述されるリトラクタと同様に、リトラクタ550は、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができ、リトラクタ550は拡開時に非対称処置空間560を形成する。そして、リトラクタ550は、対象者体内でのシステム500の位置付けの容易さを促進させるように設計されたリトラクタ550の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ550の拡開を可逆的に補強するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタ550の安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムによってリトラクタ550を安定化させることを含むことができ、このスタビライザは、例えば、拡開したリトラクタ550を支持するために、少なくとも略剛性のビーム575を有する。図5A図5Dの実施形態では、剛性ビーム575は、図1のビーム175のように永久的な補強条件で設けられることが可能であり、あるいは、上述されるようなアクチュエータによって可撓性要素上に、または可撓性管状部材の管腔内に剛性化(安定化)構造を前進させることによって形成可能である。いずれの場合でも、ビームは、標的組織に対するアクセスおよび操作を容易にするために、安定した非対称術空間を生じさせる非対称構成でリトラクタシステムを剛性化する。

0097

図6A図6Dは、いくつかの実施形態に従って、システムの拡開構成および閉縮構成の側面図および断面図を有する、本明細書に教示されるようなシステムの側面図を示す。図は、対象者の低侵襲処置のための可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタを有する多腔型カテーテルシステムの一例を示す。図6Aおよび図6Bは、システム600が、システム600内に上述される術具チャネルと同様の1つまたは複数の術具チャネル(図示せず)、および上述される内視鏡と同様の内視鏡(図示せず)を誘導するための可撓性アウタチューブ605を含むことができることを示す側面図を示す。可撓性アウタチューブ605は、管腔と、ハンドル680内に伸長する近位端と、遠位端608とを有する。それぞれの術具チャネルは、中を通って、術具(図示せず)が対象者体内の標的組織の処置において操作可能であるガイドとしての役割を果たす。すなわち、術具チャネルは、上述される実施形態にあるように、その中を通って挿入される術具を受容かつ再配向するように構成される。いくつかの実施形態では、リトラクタ650は拡開時に処置空間660を形成し、かつアウタチューブ605の遠位端608の遠位側で拡開するように構成される、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタ650とすることができる。リトラクタ650は、対象者体内でのシステムの位置付けを容易にするように設計されたリトラクタ650の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ650の拡開を可逆的に補強するように設計可能である。これらの実施形態では、リトラクタ650の可逆的に補強された配置構成は、リトラクタ650の拡開のための構造的支持体として可撓性ビーム670から少なくとも略剛性のビーム675を形成できる。

0098

ハンドル680は、近位端において内視鏡(図示せず)および/または術具(図示せず)のための入口ポート609など、システムと外部構成要素とを動作可能に組み合わせるための入口ポートを含む。ハンドル680はまた、アウタチューブ605の近位端に動作可能に接続され、かつハンドル680からアウタチューブ605内への出口ポートを有することができる。いくつかの実施形態では、システムはスタビライザサブシステムを含むことができる。例えば、スタビライザアクチュエータ612は、ハンドル680上に含まれることで、可撓性ビーム670を可逆的に補強して、リトラクタ650の拡開のための少なくとも略剛性のビーム675が生じさせることができる。リトラクタアクチュエータ614はハンドル680上に含まれることで、リトラクタ650を可逆的に拡開できる。リトラクタ650は閉縮(非拡開)条件で図6Aおよび図6Bに示されている。

0099

図6Cおよび図6Dは、拡開構成のシステム600の斜め図を示す。拡開構成は、典型的には、対象者体内での位置付けのための閉縮状態において存在する可撓性ビームから形成された剛性ビーム675を有する。いくつかの実施形態では、剛性ビーム675は、剛性部材(例えば、ロッド)を、可撓性ビームを構成する可撓性部材上、あるいはその中のどちらかに摺動可能に挿入することによって可撓性ビームから形成されて、可撓性ビームをより硬く、より高い剛性のビームに変換することができる。図6Bおよび図6Dに示されるように、スタビライザアクチュエータ612は、ロッドカプラ613を通して剛性ロッド672などの剛性部材(安定化構造)に動作可能に接続される。この結果、例えば、近位位置から遠位方向といった第1方向へのアクチュエータ612の移動によって、安定化構造672は可撓性ビーム670上を前進し、(ビーム675を形成して)それを剛性化することでリトラクタシステムが安定化され、アクチュエータ612の近位位置に戻る逆方向、例えば近位方向におけるアクチュエータ612の移動により、安定化構造672を可撓性ビーム670からリトラクトして、可撓性ビーム670はそのより柔軟な条件に戻ることになる。

0100

リトラクタアクチュエータ614は、要素カプラ611を通してリトラクタ要素651、652に動作可能に接続される。いくつかの実施形態では、スタビライザアクチュエータ612および/またはリトラクタアクチュエータ614はハンドル680と可逆的に係合可能とすることができ、それによって、スタビライザアクチュエータ612および/またはリトラクタアクチュエータ614はハンドル680に対して適所に可逆的に固定可能である。いくつかの実施形態では、スタビライザアクチュエータ612および/またはリトラクタアクチュエータ614は、リトラクタの拡開および/または閉縮のための少なくとも3つの位置を有する、複数位置にある可能性がある。いくつかの実施形態では、スタビライザアクチュエータ612および/またはリトラクタアクチュエータ614は複数のラチェット歯616を有することで、リトラクタの拡開または閉縮中に適所にスタビライザを可逆的に固定する、および/またはリトラクタを可逆的に固定するための複数の位置を提供可能である。図6Bに示されるように、リトラクタアクチュエータ614の近位位置では、カプラ611は近位位置にあり、リトラクタ要素は非拡開位置にある。図6Dに示されるように、リトラクタ要素を拡開するためにリトラクタアクチュエータ614は遠位に摺動されて、取り付けられたカプラ611を遠位に移動させ、それによって、取り付けられた要素651、652は遠位カプラ699に対する要素651、652の遠位端でのそれらの固定された接続によって、外方に屈曲する。

0101

ハンドルが、システムの動作のために所望のまたは人間工学的な位置を提供するようにさまざまな形状のいずれかとすることができることは、当業者には理解されるであろう。例として、リトラクタアクチュエータは、リトラクタ要素を拡開または閉縮するためにハンドル680におけるスロットを通して前後に摺動する、ハンドル680上の指で作動されるボタンとして構成できる。リトラクタの位置を動的に調節するまたはつめ車で動かすための手段は、リトラクタアクチュエータのボタンが押下されていない時、リトラクタ要素の位置を適所に留めるためにハンドルスロットに沿って設けられることが可能である。ハンドルの反対側のボタンはスタビライザサブシステムに動作可能に接続されて、可撓性ビームを剛性ビームに変換する、または剛性ビームを可撓性ビームに変換することが可能である。ハンドルは、例えば、ハンドルの本体内に、かつアウタチューブに術具および内視鏡を導入するためのポートと連通した、軸方向に経路設定された内部チャネルを有することができる。いくつかの実施形態では、ハンドルは、リトラクタアクチュエータが稼働可能である前に、スタビライザアクチュエータが稼働されることを必要とし、システムの動作における「安全」機構としての役割を果たすように構成可能である。

0102

そのように、いくつかの実施形態では、例えば図6A図6Dに示されるように、システムは、対象者体内において処置空間または術チャンバ660を形成するために拡開する可逆的に拡開可能なリトラクタ650を含むことができるような、安定しながらも動的な手術環境を含むことができる。リトラクタ650は、例えば、アウタチューブ605の遠位端608の遠位側で拡開するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタは処置のために標的組織690を少なくとも実質的に無蠕動にすることができる。リトラクタ650は、例えば胃腸管695内の足場として機能するようにさまざまな構成を有することができる。例えば、リトラクタ650は、リトラクタ要素651、652、653、654と共に、リトラクタ要素651、652、653、654に少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、これらのリトラクタ要素651、652、653、654に動作可能に接続される近位カプラ698、および、これらのリトラクタ要素651、652、653、654との動作可能な接続の遠位点となる遠位ネクサスまたはカプラ699を含むことができる。より具体的には、リトラクタ要素651、652の遠位端は、遠位カプラ699の近位端においてスロットまたは開口部内に取り付けられる。リトラクタ要素651、652の近位端は、カテーテル内で管腔を通して近位に伸長して、可動カプラ611に取り付けられる。このように、リトラクタ要素651、652の遠位端が固定されていることで、カプラ611の遠位側への移動は、示されるようにリトラクタ要素を外方に反らすようにする。リトラクタ要素653、654は遠位カプラ699に取り付け可能であり、いくつかの実施形態では、これらのリトラクタ要素653、654のいくらかの拡開が所望される場合、それら要素は可動カプラ611に取り付け可能であり、あるいは、拡開が望まれておらず、かつ拡開がリトラクタ要素651、652に限定される場合、該要素はカテーテルに固定して取り付け可能である。

0103

図6A図6Dに開示されるリトラクタ要素の拡開のためのこのようなカプラが、本明細書に開示されるリトラクタシステムの他の実施形態によって利用可能であることは理解されるべきである。加えて、リトラクタ要素を拡開するための代替的なやり方が、例えば、カプラ198、199などの上述されるカプラと同じ様に、リトラクタ要素651、652(任意選択として653、654)を拡開するために、相対的に移動可能なカプラ698、699を提供することを含めて、利用可能であることは理解されるべきである。リトラクタ要素も代替的には、形状記憶材料などの自己拡張式材料から作られることが可能である。

0104

図6A図6Dの実施形態におけるリトラクタ要素651、652のそれぞれは、略対称的な弓形形状に拡開するが、代替的には、それら要素は上述される実施形態にあるように、非対称形状に拡開するように構成可能である。リトラクタ要素651、652が略対称的な形状に拡開するこの実施形態では、それらの拡開は、多腔型チューブのアウタチューブ(カテーテル)605の長手軸の片側で生じることに留意されたい。従って、リトラクタシステムの拡開は非対称である一方、リトラクタ要素の個々の拡開した形状は略対称である。リトラクタ要素653、654は、任意選択として、反った構成でわずかに外方に拡開できる。リトラクタ要素651は、その上にカバーリングを有することができる。同様に、リトラクタ要素652は、その上にカバーリングを有することができる。カバーリングは要素651、652の中間部分上で伸長し、かつ熱収縮チュビングの形態とすることができる。カバーリングは可撓性の低い区域を提供することによって、拡開を制御するのに役立つ。このカバーリングは、図4Dおよび図4Eの実施形態のカバーリング451aおよび452aと同様である。

0105

本明細書に説明されるように、リトラクタ650は、可逆的に安定化されかつ可逆的に拡開可能なリトラクタとすることができ、リトラクタ650は拡開時に非対称の処置空間660を形成する。そして、リトラクタ650は、対象者体内でのシステム600の位置付けの容易さを促進させるように設計されたリトラクタ650の可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、リトラクタ650の拡開を可逆的に補強するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタ650の安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムによってリトラクタ650を安定化させる手段を含むことができ、スタビライザは、例えば、拡開したリトラクタ650を支持するために、少なくとも略剛性のビーム675を有する。

0106

剛性ロッドは、剛性材料、例えば、ステンレス鋼、または別の金属もしくは合金から成る一直線状の構成要素とすることができ、可撓性チューブの内径(管腔)の内外で摺動可能である。そのように、スタビライザサブシステムは、ハンドルに動作可能に接続された機構を通して剛性ロッドを引き戻すことによって、可撓性チューブの近位側に(すなわち、肛門に向かって)剛性ロッドを摺動させることによって、可撓性ビームまたは剛性ビームを有することができる。剛性ロッドは、上述される実施形態にあるように、可撓性チューブを補強かつ一直線状にするために、前方に(すなわち、口腔に向かって)押されて可撓性チューブに入ることができる。可撓性チューブの長さにわたって剛性ロッドを押すことによって、可撓性チューブまたは可撓性ビームは剛性かつ一直線状になり、実際には、全リトラクタ構造が少なくとも略剛性かつ一直線状となることで、リトラクタシステムを安定化させることができる。生体内で可逆的に可撓性構成要素を補強する任意の機構がいくつかの実施形態において使用可能であることは当業者には理解されるであろう。例えば、可撓性チューブまたは可撓性ビームはまた、チューブの管腔を通過する可撓性かつ非延伸性ケーブルを有する一連の剛性チューブを含むことができる。ケーブルが弛緩する時、一連の剛性チューブは、例えば、一連の剛性チューブのそれぞれの間にばねなどの圧縮可能な構成要素を使用して分離させて、可撓性かつ非重複の構成を提供することができる。ケーブルが張力を受けると、圧縮可能な構成要素は圧縮され、剛性チューブは重複して、可撓性ビームを剛性ビームに変換する。このような代替的な機構は、本明細書に記載される実施形態のいずれかによって利用可能である。

0107

本明細書に記載されるような可逆的に安定化されるリトラクタは、位置付けのために可撓性を持たせ、かつ、後にリトラクタの拡開のために剛性を持たせることが可能であるため、標的組織の処置部位において術空間を位置付ける際に有用である。本明細書に教示されるシステムを蛇行した体腔内、例えば結腸内に導入中、リトラクタは非拡開とし、かつ可撓性とすることができる。この可撓性により、リトラクタは蛇行した体腔内の屈曲に適合するように屈曲することができるため、リトラクタは容易に前進し、かつ体腔に外傷を生じさせないようにすることが可能となる。リトラクタ要素を共に保つリングはまた、内視鏡などのガイドの通過を可能にする管腔を有することができる。このような実施形態では、リトラクタが導入のための可撓性モードにある時、例えば、リングはシステムが前進する際にガイド上を自由に摺動することができる。いくつかの実施形態では、リングの管腔はガイドの直径に対して十分に大きく、ガイドに対するシステムの傾斜および平行移動を可能にすることができ、口腔に向かうまたは肛門に向かうシステムの前進中にシステムをガイドの屈曲に適合させるのに役立つ。リトラクタが体腔内の標的位置まで前進すると、リトラクタの可撓性ビームは、本明細書に記載されるように一直線状としかつ補強することができる。システムは可撓性およびねじり剛性を有することができるため、近位シャフトまたはハンドルは標的病変部の地点に対して所望の通りに容易に回転可能である。

0108

リトラクタ要素は、所望の角度で外方を向くピークを有する予備成形された少なくとも1つのペアを有することができる。いくつかの実施形態では、角度は剛性ビームの片側において互いから約45度〜約135度、約60度〜約120度の範囲とすることができ、本明細書に提供される図において見られるように、頂角は剛性ビームの中心軸にある。いくつかの実施形態では、角度はリトラクタ要素間で約90度である。拡開時には、リトラクタ要素は他のリトラクタ要素よりも片側において不均衡に外方に膨らみ、リトラクタの非対称な拡開をもたらすことになる。少なくとも略剛性のビームは拡開時にリトラクタに対して力が生じる間に、リトラクタの変形を防止または抑制し、かつカテーテル先端部の屈曲を防止または抑制する。力には、組織を非対称に外方に拡開することによる力、および非対称な術空間を生じさせるためにリトラクタ要素に加えられる初期の力が含まれる。

0109

いくつかの実施形態では、標的病変部は最も拡開したリトラクタ要素側に位置するため、処置すべき病変部と内視鏡および術具が術空間内に導入されるポータルとの間の距離の最大化または増大を容易にすることができる。内視鏡および術具は独立して扱われるもので、例えば、最先端のシステムを使用して現在臨床的に得ることができる角度よりも大きな角度の範囲で病変部にアクセスすることが可能である。この操縦性の向上によって、病変部を見ること、および病変部を操作および切開する能力を改善することができる。例えば、本明細書に教示されるマルチチャネルシステムを通して、把持具は、器具チャネルから出て術空間内に前進し、ポリープに向かって曲がり、ポリープを把持し、組織をリトラクトさせて、ポリープの基部を露出させることで切開具によって切開可能である。時には、処置すべき病変部と、内視鏡および術具が術空間内に導入されるポータルとの間の距離を短くすることも所望される可能性がある。例えば、病変部を最小に拡開したリトラクタ要素側に位置させて、病変部と内視鏡チャネルとを体腔壁に略平行により良く整合させることが所望される可能性がある。ポリープが最も拡開した側に向かって把持具によってリトラクトされる間、このような構成は臨床的に最適である場合がある。このような実施形態では、切開具はチャネルを通してポリープの基部で前進し、体腔壁に貼り付いたポリープの基部を切開可能であり、一方で、内視鏡の位置によってポリープの基部を近接して見ることができ、切開のための所望の縁を特定するのに役立たせることができる。

0110

本明細書に教示されるシステムのいずれかはブリッジ部材を含むことができ、この部材はリトラクタに安定性を追加するために構造的支持を与える。ブリッジ部材は、拡開された収縮部の安定性および剛性を高めるまたは強めるための足場などの追加の支持体を提供するための、当業者によって考えられる任意の構成を含むことができる。例えば、ブリッジ部材644は、拡開中にリトラクタ要素651、652、653、654の所望の向きを維持するように構成され、ブリッジ部材644は、4つのリトラクタ要素651、652、653、654のうちの少なくとも2つ651、652を動作可能に安定化させる。示されるように、リトラクタ650の閉縮位置でのブリッジ部材の外側部分は径方向外方に伸長し、拡開位置では、より遠位に伸長する(図6Dを参照)。1つのブリッジ部材644のみが示されているが、2つ以上のブリッジ部材がリトラクタ要素651、652を接続するために提供可能であることも考えられる。加えて、1つまたは複数のブリッジ部材はリトラクタ要素653、654を接続するために設けられて、これらの要素の左右の移動もまた安定化かつ限定可能である。さらに、いくつかの実施形態では、本明細書に教示されるシステムのそれぞれは、メッシュまたは編組などのワイヤ強化される、例えばアウタチューブ605などのアウタチューブを有することで、システムに耐キンク性およびトルク伝達性をもたらすばかりでなく、対象者体内でのシステムの位置付けをさらに容易にすることができる。いくつかの実施形態では、ブリッジ部材644は、使用中に周囲組織からの抗力を低減するように構成可能である。例えば、図6Aおよび図6Bに示されるように、口腔に向かう前方移動を容易にするように傾斜される前方構成要素644a、および肛門に向かう逆の移動を容易にするように傾斜される後退構成要素644bを含むようにブリッジ部材644を設計することによって、ブリッジ部材644は胃腸管におけるシステムの移動を容易にするように構成可能である。

0111

ブリッジ部材はリトラクタ要素に接続されて、例えば、リトラクタ要素が胃腸組織に対して拡開する際に、例えば、リトラクタ要素の所望の向きを維持することができる。リトラクタが拡開されると、ブリッジ部材もまた外方に拡開される。いくつかの実施形態では、ブリッジ部材は、例えば図6におけるリトラクタ要素651、652などの最も拡開するリトラクタ要素のみに動作可能に接続され、そのブリッジ部材は、拡開時に非対称術空間を生じさせるために加えられる不均衡な圧力によってリトラクタへの大部分の誘起力を受ける部材とすることができる。いくつかの実施形態では、ブリッジはリトラクタ要素が互いに向かって閉縮する、または互いから離れて屈曲することを防ぐために曲がるように設計可能であり、一方でまた、システムにいくらかのばねまたは弾性を提供して組織と徐々に適合可能である。ブリッジ部材が所望の材料特性を提供する任意の適した材料を含むことができることは、当業者には理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、ブリッジは湾曲したニチノールワイヤから形成可能である。ニチノールワイヤの端部は、本明細書に教示される生体内での使用のために当業者によって適していると考えられる任意の製造プロセスを使用してリトラクタ要素に接続可能であり、このようなプロセスには、例えばチューブコネクタ、接着剤、またははんだが含まれる。

0112

図7は、いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるようなシステム700のアウタチューブの遠位端の破断図を示し、リトラクタの拡開および閉縮における構成要素を示している。図はアウタチューブ705の遠位端708を示す。遠位端708は、拡開するリトラクタ要素751の向きを制御するためのスロットガイド755、および下部リトラクタ要素754を動作可能に受容/支持するためのポート754aを含む。別のスロットガイド(図示せず)は、別のリトラクタ要素の向きを制御するために設けられることが可能である。管腔706cは、手術用器具を挿入するための上述されるような術具チャネルの挿入のために、あるいは術具チャネルなしで手術用器具を直接挿入するために、ワーキングチャネル710cを収めるように設けられることが可能である。アウタチューブ705の管腔706はまた、遠位端708において出口ポートを通して内視鏡(図示せず)を誘導するために使用可能である。リトラクタ構成要素751、754、770の一部分のみが、いくつかの実施形態におけるアウタチューブ705とリトラクタとの間の関係を部分的に説明するために示される。リトラクタは、例えば、アウタチューブ705の遠位端708の遠位側で拡開するように構成可能である。例えば、リトラクタは、上述される実施形態にあるように4つのリトラクタ要素を含むことができ、ここでは、リトラクタ要素751および754が示されており、他の2つのリトラクタ要素は破断図のために示されていない。近位カプラ798は、4つのリトラクタ要素に少なくとも実質的に取り付けられるおよび/または少なくとも摺動可能に係合されるかどうかに関わらず、該リトラクタ要素に動作可能に接続される。リトラクタは、対象者体内でのシステム700の位置付けの容易さを促進させるように設計されたリトラクタの可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、対象者体内でのリトラクタの拡開を可逆的に補強するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタの安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムによってリトラクタを安定化させることを含むことができ、スタビライザは、例えば、拡開されたリトラクタが支持するために、可撓性ビーム770との動作可能な接続時に本明細書に教示されるような剛性または略剛性の構成要素772を摺動可能に係合することによって、少なくとも略剛性のビーム775に変換可能である可撓性ビーム770を有する。可撓性ビーム770は、他の実施形態の可撓性ビームに関して本明細書に記載されるやり方で補強可能である。

0113

図8は、この実施形態では浮動チャネルシステムが提供されていることを除いて、図7と同様の破断図を示している。すなわち、図8は、本明細書に教示されるようなシステムのアウタチューブの遠位端を示しており、いくつかの実施形態に従って、システムの構成要素は、対象者体内でのシステムの位置付けのための可撓性を高めるように、アウタチューブ内で浮動することができる。図はアウタチューブ805の遠位端808を示す。遠位端808は、拡開するリトラクタ要素851の向きを制御するためのスロットガイド855、および下部リトラクタ要素854のための開口部811を含む。第2のスロットガイドおよび第2の開口部(図示せず)は、それぞれ別の上部リトラクタ要素および下部リトラクタ要素を受容するために設けられる。管腔806cは、手術用器具を誘導するための術具チャネルを受容する、あるいは、直接手術用器具を受容するワーキングチャネル810cを収めるように設けられることが可能である。アウタチューブ805の管腔806は、内視鏡815を誘導するために使用される。リトラクタ構成要素851、854の一部分のみが、アウタチューブ805とリトラクタとの間の関係の一実施形態を部分的に説明するために示されている。リトラクタは、例えば、アウタチューブ805の遠位端808の遠位側で拡開するように構成可能である。例えば、リトラクタは、上述されるのと同じように4つのリトラクタ要素を含むことができ、これらのうちの2つのみが示される(要素851および854)。近位カプラ898は、リトラクタ要素に、少なくとも実質的に取り付けられている、および/または少なくとも摺動可能に係合されているかどうかに関わらず、リトラクタ要素に動作可能に接続される。リトラクタは、対象者体内でのシステム800の位置付けの容易さを促進するように設計された、リトラクタの可撓性配置構成を可逆的に補強するように、かつ、対象者体内でのリトラクタの拡開を可逆的に補強するように構成可能である。いくつかの実施形態では、リトラクタの安定化は、本明細書に教示されるようなスタビライザサブシステムによってリトラクタを安定化させることを含むことができ、スタビライザは、例えば、可撓性ビームの剛性化に関して本明細書に記載されるやり方のいずれかで、例えば、拡開されたリトラクタが支持するために、可撓性ビーム870との動作可能な接続時に本明細書に教示されるような剛性または略剛性の構成要素872を摺動可能に係合するように、少なくとも略剛性のビームに変換可能である可撓性ビーム870を有する。本明細書に説明される他の実施形態にあるように、剛性化構造に動作可能に連結されて、剛性化構造を可撓性ビーム870に対して前進かつリトラクトさせるアクチュエータが利用可能である。

0114

リトラクタ要素は、上述される実施形態にあるように、非対称の術チャンバを形成するために、閉縮挿入位置と拡開位置との間で移動可能である。

0115

システム800の使用中、ワーキングチャネル810cは浮動チャネルとすることができ、この浮動チャネルは、(i)第1の近位地点(図示せず)および第1の遠位地点806cでアウタチューブの管腔に少なくとも実質的に取り付けられ、かつ(ii)第1の近位地点(図示せず)と第1の遠位地点806cとの間でアウタチューブ805の管腔806において少なくとも実質的に浮動する。同様に、システム800の使用中、内視鏡815は浮動内視鏡815とすることができ、この内視鏡815は、(iii)第2の近位地点(図示せず)および第2の遠位地点806aでアウタチューブ805の管腔806に少なくとも摺動可能に取り付けられ、かつ(iv)第2の近位地点(図示せず)と第2の遠位地点806aとの間でアウタチューブ805の管腔806において少なくとも実質的に浮動する。そして、システム800の使用中、ワーキングチャネル810cおよび内視鏡815はまた、浮動配置構成の別個の浮動構成要素を形成し、これは、(v)術具および内視鏡のための別個の管腔を有する第2のそのようなシステム上でのシステム800の柔軟性を少なくとも実質的に高め、別個の管腔は、アウタチューブの近位端と遠位端との間でアウタチューブの全長にわたって管腔に付着させ、柔軟性を高めることによって、標的組織を処置するための対象者体内でのシステム800の位置付けの容易さが促進される。いくつかの実施形態では、内視鏡815用の専用ポート(図示せず)を通して内視鏡815を挿入することによって、内視鏡815はアウタチューブ805の遠位端808に少なくとも摺動可能に取り付け可能であることで、システム800はアウタチューブ805の遠位端808の内外での摺動移動に実質的に限定されるように構成される。そして、いくつかの実施形態では、内視鏡815は内視鏡815よりも実質的に大きいポート806aにおいても浮動可能とすることもできるため、内視鏡の摺動運動、および左右の移動のための空間も提供される。

0116

図9Aおよび図9Bは、いくつかの実施形態に従って、本明細書に教示されるような術具を誘導するために使用可能であるワーキングチャネルおよび/または浮動チャネルの側面図を示す。本明細書に論じられるように、ワーキングチャネルは、対象者体内でのシステムの位置付け中にアウタチューブの可撓性をさらに向上させるために、図8と同じまたは同様のやり方でアウタチューブの管腔において浮動する少なくとも一部分を有することができる。いくつかの実施形態では、「チャネル」、「浮動チャネル」、および「術具チャネル」という用語は区別せずに使用可能である。それぞれの術具チャネルは、リトラクタアクチュエータおよび/またはスタビライザアクチュエータに対して本明細書に教示される動作可能な接続と同じまたは同様のやり方で、ハンドル980に動作可能に接続できる。図9Aは、実質的に延長した位置における術具チャネル910の先端部910aを示しているのに対し、図9Bは、実質的に屈曲した位置における術具チャネル910の先端部910aを示しており、遠位先端部910aは術具チャネル910の中心軸に対して略垂直に偏っている。本明細書に教示される他のシステムと整合性のあるシステム900は、例えば、入口ポート909、入口ポート909から挿入される術具チャネル91、ワイヤカプラ911、ラチェット歯916、ワーキングチャネル910の先端部910aを曲げるまたは延ばすための引張りワイヤ917、およびワイヤアクチュエータ919を含むことができる。術具チャネル910の先端部910aを曲げる能力によって、対象者体内での標的組織の処置において術具(図示せず)の独立した位置付けが容易になる。いくつかの実施形態では、ワイヤアクチュエータ919は、術具チャネル910の先端部910aを屈曲させるための少なくとも3つの位置を有する、複数位置とすることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤアクチュエータ919はハンドルハウジング915において複数のラチェット歯916のうちの1つと係合可能な歯を有して、対象者体内での標的組織の処置において術具(図示せず)を使用中に、屈曲先端部910aを適所に可逆的に固定するための複数の位置を提供することができる。より具体的には、ワイヤアクチュエータ919が図9Aのその遠位位置からより近位位置に移動する時、引張りワイヤ917を引っ張り、引張りワイヤ917は術具チャネル910の先端部910aに取り付けられ、先端部910aに近位に張力をかけることで、先端部910aを図9Bの構成に屈曲させる。歯916とアクチュエータ919の歯との係合によって、アクチュエータ919の位置が維持されるため、先端部910aの屈曲位置が維持される。先端部は術具チャネル910の長手軸に対して実質的に90度屈曲されて示されているが、他の角度への屈曲も考えられることには留意されたい。また、いくつかの実施形態では、アクチュエータ919は、引張りワイヤ917の近位へのリトラクトの程度を制御することによって、先端部910aの角度を制御するように設けられており、さらなるリトラクトは先端部910aをさらに屈曲し、より少ないリトラクトはより小さい角度に先端部910aを屈曲する。2つ以上の術具チャネルを設けることができ、複数の術具チャネルはアクチュエータ919によって制御可能であり、あるいは別個のアクチュエータ919をそれぞれの術具チャネルのために設けることができる。また、さまざまな機構は、アクチュエータ919を適所に留めて、術具チャネルの先端部の屈曲位置を維持するために利用可能である。

0117

術具チャネルを制御するために、他の機構も利用可能である。代替的には、1つまたは複数の術具チャネルはあらかじめ屈曲された(あらかじめ湾曲した)先端部を有することができ、これは多腔型チューブ(カテーテル)の範囲内で挿入位置にある時には略一直線状であり、かつカテーテルの範囲から露出した時にはあらかじめ屈曲された位置に戻る。

0118

本明細書に説明されるように、チャネルはリトラクタによって生じた術空間で鉗子などの器具の軌道および位置を制御するように構成可能である。いくつかの実施形態では、チャネルは、単独で、またはガイドとして使用されてもよい追加のチャネルの内部で、システムのアウタチューブから除去可能である、またはアウタチューブを通して挿入可能である。チャネルは、実質上、本明細書に説明されるシステムにおいて有用であると当業者によって考えられる任意のサイズとすることができる。例えば、チャネルは、約1mm〜約5mm、約2mm〜約4mm、約1mm〜約3mmの範囲、またはこれらの中の任意の範囲の内径を有することができる。チャネルの長さは、当然ながらシステムの長さを補わなければならない。例えば、チャネルは、約40インチ〜約72インチ、約48インチ〜約60インチ、約42インチ〜約70インチ、約44インチ〜約68インチの範囲、またはこれらのうちの範囲に1インチ増分された任意の範囲の長さを有することができる。

0119

チャネルはまた、本明細書に記載される使用に適していることが当業者には既知の任意の材料または構成を含むことができる。例えば、チャネルは、単一のポリマー層、複数のポリマー層、ワイヤ強化層、またはこれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネルは、(i)チャネルの内径の滑りすい管腔表面のための、例えば、TEFLON(登録商標)またはポリエチレンなどのポリマーの内層、(ii)内層を覆う、編組、メッシュ、または螺旋コイル層の構成でのワイヤ強化としての、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、またはコバルトクロムなどの金属、および(iii)例えば、PEBAX、ポリウレタン、ポリエチレン、シリコーン、PVC、またはナイロンなどのポリマーの外層を含むことができる。

0120

いくつかの実施形態では、外層が(iv)約60ショアD〜約80ショアDの硬度を有して、チャネルの近位区分(すなわち、チャネルの最初の約12インチ〜約24インチ)において最も剛性を有し、(v)約50ショアD〜約72ショアDの硬度を有して、中央区分(すなわち、チャネルの次の約12インチ〜約36インチ)において中程度の硬化性を有し、(vi)約20ショアD〜約50ショアDの硬度を有して、遠位区分(すなわち、チャネルの次の約0.5インチ〜約2インチ)において最も可撓性を有するように、チャネルは構成可能である。いくつかの実施形態では、チャネルの遠位区分は曲がる区分とすることができ、チャネルの遠位側約1インチとすることができる。いくつかの実施形態では、例えば、チャネルを通して挿入される器具が胃腸処置中に組織を把持する時など、先端部に曲げモーメントがある時、この可撓性区分を一直線状のままにするためにチャネルは遠位区分のすぐ近位側に剛性区分を有することができる。チャネルの剛性区分の長さは、例えば、約1cm〜約10cm、約2cm〜約8cm、約3cm〜約7cm、約4cm〜約6cmの範囲、約6cm、またはこの中の範囲で1cm増分された任意の範囲とすることができる。剛性区分は、外側ポリマー層内側ポリマー層との間に埋め込まれる、例えばステンレス鋼もしくはニチノールなどの強化材料、またはPEEKもしくはポリイミドなどのポリマーを含む剛性チューブが含むことができる。剛性区分は、システムにおいてその機能を果たすのに適した任意の長さを有することができる。いくつかの実施形態では、剛性区分は約0.001インチ〜約0.005インチの範囲の長さを有することができる。

0121

チャネルの内層の厚さは、約0.0005インチ〜約0.005インチ、約0.001インチ〜約0.004インチ、約0.002インチ〜約0.003インチの範囲、約0.001インチ、またはこれらの中で0.0005インチ増分された任意の範囲とすることができる。強化層の厚さは、約0.001インチ〜約0.006インチ、約0.002インチ〜約0.005インチ、約0.003インチ〜約0.005インチ、約0.001インチ〜約0.003インチの範囲、約0.002インチ、またはこれらの中で0.0005インチ増分された任意の範囲とすることができる。外層の厚さは、約0.003インチ〜約0.012インチ、約0.004インチ〜約0.010インチ、約0.005インチ〜約0.009インチ、約0.005インチ〜約0.008インチの範囲、約0.10インチ、またはこれらの中で0.001インチ増分された任意の範囲とすることができる。

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