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技術 暗モードおよび明モードで表示する電気光学ディスプレイおよび関連する装置及び方法

出願人 イーインクコーポレイション
発明者 シム,テックピンエメリー,ピエール-イブスクラウンス,ケネスアール.ベン-ドブ,ユヴァル
出願日 2016年2月4日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2017-540833
公開日 2018年3月1日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-506069
状態 特許登録済
技術分野 陰極線管以外の表示装置の制御
主要キーワード 連続的印加 下方駆動 残余電圧 通常波形 駆動場 製造バッチ間 最良性能 作業寿命
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月1日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、エッジアーチファクト残影、および明滅更新を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動させ、白色テキスト黒色背景上に表示する(「暗モード」)ための方法およびそのための関連装置を提供する。本発明は、特殊遷移によって導入されるDC不平衡を管理するための方法とともに、アルゴリズムに従って、特殊波形遷移をエッジ領域に適用することによって、エッジアーチファクトの蓄積を低減させる。エッジアーチファクトを取り除くことは、反転トップオフパルス(「iTopパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受けるための特殊エッジピクセル識別し、iTopパルスがDC不平衡であるため、続いて、残余電圧ディスプレイから放電させることによって、達成され得る。

概要

背景

本開示の側面は、暗モードで表示する、電気光学ディスプレイ、特に、双安定性電気光学ディスプレイと、暗モード表示のための方法および装置とに関する。より具体的には、本発明は、残影エッジアーチファクト、および明滅更新を低減させることが可能であり得る、暗モードにおける、すなわち、白色テキスト黒色背景上に表示するときの、駆動方法に関する。加えて、本開示の側面は、これらの駆動方法を明モード、すなわち、黒色テキストを白色または明背景上に表示するときに適用することに関し、残影、エッジアーチファクト、および明滅更新を低減させることが可能であり得る。

概要

本発明は、エッジアーチファクト、残影、および明滅更新を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動させ、白色テキストを黒色背景上に表示する(「暗モード」)ための方法およびそのための関連装置を提供する。本発明は、特殊遷移によって導入されるDC不平衡を管理するための方法とともに、アルゴリズムに従って、特殊波形遷移をエッジ領域に適用することによって、エッジアーチファクトの蓄積を低減させる。エッジアーチファクトを取り除くことは、反転トップオフパルス(「iTopパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受けるための特殊エッジピクセル識別し、iTopパルスがDC不平衡であるため、続いて、残余電圧ディスプレイから放電させることによって、達成され得る。

目的

本発明は、エッジアーチファクト、残影、および明滅更新を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動させ、白色テキストを黒色背景上に表示する(「暗モード」)ための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動し、暗モードで表示する方法であって、アクティブ遷移を受ける少なくとも1つの基本近隣ピクセルを有する、黒色/黒色遷移を受けるピクセルを識別するステップと、前記ピクセルに、前記ピクセルをその黒色状態に向かって駆動する極性を有するトップオフパルス印加するステップと、を含む、方法。

請求項2

前記アクティブ遷移を受ける少なくとも1つの基本近隣は、黒色ではない現在のグレートーンを有する、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記アクティブ遷移を受ける少なくとも1つの基本近隣は、黒色ではない現在のグレートーンと、黒色の次のグレートーンとを有する、請求項1に記載の方法。

請求項4

黒色/黒色遷移を受ける前記ピクセルの全4つの基本近隣は、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣は、黒色ではない現在のグレートーンを有する、請求項1に記載の方法。

請求項5

黒色/黒色遷移を受ける前記ピクセルの全4つの基本近隣および4つの対角線近隣は、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣は、黒色ではない現在のグレートーンを有する、請求項1に記載の方法。

請求項6

印加されるトップオフパルスサイズは、2〜20である、請求項1に記載の方法。

請求項7

印加されるトップオフパルスパッドは、0〜50である、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項1に記載の方法。

請求項9

残留電圧放電アルゴリズムを適用するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項9に記載の方法。

請求項11

複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動し、暗モードで表示する方法であって、黒色から黒色に遷移しない少なくとも1つの基本近隣ピクセルを有する、黒色/黒色遷移を受けるピクセルを識別するステップと、前記ピクセルに、前記ピクセルをその白色状態に向かって駆動する極性を有する、第1の駆動パルスと、前記ピクセルをその黒色状態に向かって駆動する極性を有する、第2の駆動パルスとを印加するステップであって、前記第1の駆動パルスおよび第2の駆動パルスはともに、DC不平衡である、ステップと、を含む、方法。

請求項12

前記黒色/黒色遷移を受けるピクセルは、黒色から黒色に遷移しない少なくとも2つの基本近隣ピクセルを有する、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記黒色/黒色遷移を受けるピクセルは、黒色から黒色に遷移しない少なくとも3つの基本近隣ピクセルを有する、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記黒色/黒色遷移を受けるピクセルは、黒色から黒色に遷移しない全4つの基本近隣ピクセルを有する、請求項11に記載の方法。

請求項15

前記印加される第1の駆動パルスは、1〜20のインパルスサイズを有する、請求項11に記載の方法。

請求項16

前記第1の駆動パルスと第2の駆動パルスとの間のギャップは、0〜10である、請求項11に記載の方法。

請求項17

前記印加される第2の駆動パルスは、2〜20のサイズを有する、請求項11に記載の方法。

請求項18

前記第2の駆動パルス後のパッドは、0〜50である、請求項11に記載の方法。

請求項19

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項11に記載の方法。

請求項20

残留電圧放電アルゴリズムを適用するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。

請求項21

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項20に記載の方法。

請求項22

複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動し、暗モードで表示する方法であって、黒色/黒色遷移を受けるピクセルを識別するステップと、前記ピクセルに、前記ピクセルをその白色状態に向かって駆動する極性を有する、第1の駆動パルスと、前記ピクセルをその黒色状態に向かって駆動する極性を有する、第2の駆動パルスとを印加するステップであって、前記第1の駆動パルスおよび第2の駆動パルスはともに、DC不平衡である、ステップと、を含む、方法。

請求項23

前記印加される第1の駆動パルスは、1〜20のインパルスサイズを有する、請求項21に記載の方法。

請求項24

前記第1の駆動パルスと第2の駆動パルスとの間のギャップは、0〜10である、請求項21に記載の方法。

請求項25

前記印加される第2の駆動パルスは、2〜20のサイズを有する、請求項21に記載の方法。

請求項26

前記第2の駆動パルス後のパッドは、0〜50である、請求項21に記載の方法。

請求項27

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項21に記載の方法。

請求項28

残留電圧放電アルゴリズムを適用するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。

請求項29

前記電気光学ディスプレイは、電気泳動ディスプレイである、請求項28に記載の方法。

技術分野

0001

(関連出願の参照)
本願は、2015年2月4日に出願された米国仮出願第62/112,060号および2015年6月24日に出願された米国仮出願第62/184,076号の利益を主張するものである。

0002

本願は、米国特許第5,930,026;6,445,489;6,504,524;6,512,354;6,531,997;6,753,999;6,825,970;6,900,851;6,995,550;7,012,600;7,023,420;7,034,783;7,116,466;7,119,772;7,193,625;7,202,847;7,259,744;7,304,787;7,312,794;7,327,511;7,453,445;7,492,339;7,528,822;7,545,358;7,583,251;7,602,374;7,612,760;7,679,599;7,688,297;7,729,039;7,733,311;7,733,335;7,787,169;7,952,557;7,956,841;7,999,787;8,077,141;および8,558,783;米国特許出願公開第2003/0102858;2005/0122284;2005/0253777;2006/0139308;2007/0013683;2007/0091418;2007/0103427;2007/0200874;2008/0024429;2008/0024482;2008/0048969;2008/0129667;2008/0136774;2008/0150888;2008/0291129;2009/0174651;2009/0179923;2009/0195568;2009/0256799;2009/0322721;2010/0045592;2010/0220121;2010/0220122;2010/0265561;2011/0285754;2013/0194250および2014/0292830;PCT公開出願第WO2015/017624;ならびに米国特許出願第15/014,236(出願日2016年2月3日)に関連している。

0003

上記特許および出願は、以後、便宜上、集合的に”MEDOD” (MEthodsfor Driving Electro−Optic Displays)出願として参照され得る。これらの特許および同時係属中の出願ならびに以下に言及される全てのその他の米国特許および公開されたおよび同時係属中の出願の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。

背景技術

0004

本開示の側面は、暗モードで表示する、電気光学ディスプレイ、特に、双安定性電気光学ディスプレイと、暗モード表示のための方法および装置とに関する。より具体的には、本発明は、残影エッジアーチファクト、および明滅更新を低減させることが可能であり得る、暗モードにおける、すなわち、白色テキスト黒色背景上に表示するときの、駆動方法に関する。加えて、本開示の側面は、これらの駆動方法を明モード、すなわち、黒色テキストを白色または明背景上に表示するときに適用することに関し、残影、エッジアーチファクト、および明滅更新を低減させることが可能であり得る。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、エッジアーチファクト、残影、および明滅更新を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動させ、白色テキストを黒色背景上に表示する(「暗モード」)ための方法を提供する。より具体的には、本駆動方法は、「残影」およびエッジアーチファクトの低減と、特に、白色テキストを黒色背景上に表示するときと、黒色テキストを白色または明背景上に表示する(「明モード」)とき、そのようなディスプレイ内の明滅の低減とを可能にする。本発明は、特殊遷移によって導入されるDC不平衡を管理するための方法とともに、アルゴリズムに従って、特殊波形遷移をエッジ領域に適用することによって、エッジアーチファクトの累積を低減させる。いくつかの側面では、本発明は、暗モードで表示するとき、ヌル遷移(すなわち、電圧が、本遷移の間にピクセルに印加されない)を使用して、1つのピクセルが非黒色トーンから黒色状態に遷移しており、他のピクセルが、黒色から黒色に遷移しているとき、隣接ピクセル間出現し得る、白色エッジを取り除くことを対象とする。そのようなシナリオでは、エッジアーチファクトを取り除くことは、そのような隣接ピクセル遷移対を識別することによって、かつ反転トップオフパルス(「iTopパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受けるための黒色/黒色ピクセルマークすることによって、達成され得る。iTopパルスは、DC不平衡であるため、蓄積された電荷を除去するために、特殊遷移を適用した更新が完了した後、残余電圧放電が、適用され得る。さらに、明モードで表示するとき、これらの特殊波形は、残影、エッジアーチファクト、および明滅を低減させるために、反転して(反対極性)印加され得る。

0006

さらに、本発明は、暗モードで表示するとき、ヌル遷移またはゼロ遷移(すなわち、無電圧またはゼロ電圧が、本遷移の間にピクセルに印加される)を使用して、1つのピクセルが、黒色から非黒色トーンに遷移しており、他のピクセルが黒色から黒色に遷移しているとき、隣接ピクセル間に出現し得る、白色エッジを取り除くことを対象とする。そのようなシナリオでは、黒色/黒色ピクセルが、反転フルパルス遷移(「iFullパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受けるために識別される。さらに、明モードで表示するとき、本発明は、反対極性を伴う特殊iFullパルス遷移を適用することによって、1つのピクセルが、白色から非白色に遷移しており、他が、白色/白色ヌル遷移であるとき、隣接ピクセル間に出現し得る、黒色エッジを取り除くことを対象とする。

図面の簡単な説明

0007

本願の種々の側面および実施形態が、以下の図を参照して説明される。図は、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことを理解されたい。複数の図中に現れる項目は、それらが現れる全図において、同一参照番号によって示される。

0008

図1Aは、エッジアーチファクト蓄積が最小限である、暗モードにおける電気光学ディスプレイを示す。
図1Bは、エッジアーチファクトが蓄積した、暗モードにおける電気光学ディスプレイを示す。
図2は、いくつかの実施形態による、反転トップオフパルスのグラフ図である。
図3は、いくつかの実施形態による、ある範囲のiTop調整パラメータに関して測定されたエッジ強度のグラフ図である。
図4は、いくつかの実施形態による、反転トップオフパルスを適用するための面積として、暗モードにおけるテキスト上のエッジ領域を示す。
図5Aは、エッジ領域アルゴリズムのバージョン1に従って画定されたエッジ領域を示す、例証図である。
図5Bは、エッジ領域アルゴリズムのバージョン3に従って画定されたエッジ領域を示す、例証図である。
図5Cは、エッジ領域アルゴリズムのバージョン4に従って画定されたエッジ領域を示す、例証図である。
図6Aは、暗GLアルゴリズムを特定の更新シーケンスに適用後の電気光学ディスプレイを示す。
図6Bは、エッジ領域アルゴリズムのバージョン3を、iTopパルスおよび残留電圧放電とともに、特定の更新シーケンスに適用後の電気光学ディスプレイを示す。
図7Aは、いくつかの実施形態による、3つの異なる暗モードアルゴリズムのための暗モードシーケンスの数に対する残留電圧値グラフ表現である。
図7Bは、いくつかの実施形態による、3つの異なる暗モードアルゴリズムのための暗モードシーケンスの数に対するL* 値における対応するグレートーン配置シフトのグラフ表現である。
図7Cは、いくつかの実施形態による、3つの異なる暗モードアルゴリズムのための暗モードシーケンスの数に対するL* 値における残影のグラフ表現である。
図8Aは、異なる波形を印加するときの25℃での明モード表示のためのL* におけるエッジスコアを示す、グラフ表現である。
図8Bは、図8Aにおける値に対応するパーセントにおけるエッジ低減有効性を示す、グラフ表現である。
図9は、グレートーン1(黒色)とグレートーン2のディザ処理された格子模様パターンを示す、電気泳動ディスプレイ拡大画像であって、以前の画像は、グレートーン1(黒色)であって、結果として生じるエッジアーチファクトは、より明るいグレートーン/白色で示される。
図10は、いくつかの実施形態による、電圧およびフレーム数によるiFullパルスのグラフ図である。
図11は、いくつかの実施形態による、グレートーン1とグレートーン2のディザ処理された格子模様パターンのための印加されたiFullパルスのフレームサイズに対するL* 値における明度誤差を測定する、グラフ表現であって、以前の画像は、グレートーン1であった。
図12は、暗モードおよび明モードの組み合わせにおける画像を表示する、電気光学ディスプレイを示す。
図13は、ドリフト補償の有無によって暗状態ドリフトを経時的に測定する、グラフ表現である。

実施例

0009

本発明は、電気光学ディスプレイ、特に、双安定性電気光学ディスプレイを暗モードで駆動する方法と、そのような方法において使用するための装置とに関する。より具体的には、本発明は、「残影」およびエッジアーチファクトの低減と、白色テキストを黒色背景上に表示するとき、そのようなディスプレイにおける明滅の低減とを可能にし得る、駆動方法に関する。本発明は、特に、排他的ではないが、1つまたはそれを上回るタイプの荷電粒子が、流体中に存在し、電場の影響下で流体を通して移動され、ディスプレイの外観を変化させる、粒子ベースの電気泳動ディスプレイと併用するために意図される。

0010

用語「電気光学」は、材料またはディスプレイに適用されたときに、画像化技術分野におけるその従来的な意味で使用され、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する材料であって、材料への電場の印加によって、その第1からその第2の表示状態に変化される、材料を指すために、本明細書で使用される。光学特性は、典型的には、ヒトの眼に知覚可能な色であるが、光学透過率反射率ルミネッセンス、または機械読取のために意図されるディスプレイの場合、可視範囲外電磁波長反射の変化の意味における擬似色等の別の光学特性であってもよい。

0011

用語「グレー状態」は、画像化技術分野におけるその従来的な意味で本明細書で使用され、2つの極限ピクセルの光学的状態の中間の状態を指し、必ずしも黒色と白色とのこれらの2つの極限状態の間の遷移を意味するわけではない。例えば、上記に参照されたE−INKの特許および公開された出願は、極限状態が白色および濃青色であり、中間のグレー状態が実際には薄青になる電気泳動ディスプレイを説明している。実際、既述のように、光学的状態の変化は、色の変化では全くない場合もある。用語「黒色」および「白色」は、ディスプレイの2つの極限光学的状態を指すように以降で使用される場合があり、例えば、前述の白色および濃青色状態等の厳密には黒色および白色ではない極限光学的状態を通常含むものとして理解されるべきである。用語「単色」は、以降、介在グレー状態を伴わず、ピクセルをその2つの極限光学状態のみに駆動させる、駆動スキームを指すために使用され得る。

0012

以下の議論の多くは、初期グレーレベル(または「グレートーン」)から最終グレーレベル(初期グレーレベルと異なってもよい、またはそうではなくてもよい)への遷移を通して電気光学ディスプレイの1つまたはそれを上回るピクセルを駆動するための方法に焦点を当てるであろう。用語「グレー状態」、「グレーレベル」、および「グレートーン」は、本明細書では、同じ意味で使用され、極限光学状態ならびに中間グレー状態を含む。現在のシステムにおける可能性として考えられるグレーレベルの数は、典型的には、ディスプレイドライバフレームレートおよび温度感度によって課される駆動パルス離散性等の限界に起因して、2〜16である。例えば、16グレーレベルを有する、黒色および白色ディスプレイでは、通常、グレーレベル1は、黒色であって、グレーレベル16は、白色であるが、しかしながら、黒色および白色グレーレベル指定は、逆であってもよい。本明細書では、グレートーン1は、黒色を指定するために使用されるであろう。グレートーン2は、グレートーンがグレートーン16(すなわち、白色)に向かって進展するので、黒色のより明るい陰影となるであろう。

0013

用語「双安定」および「双安定性」は、当技術分野におけるそれらの従来の意味で、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する表示要素を備えるディスプレイであって、第1または第2の表示状態のうちのいずれか一方を呈するように、有限持続時間のアドレス指定パルスを用いて、所与の要素が駆動されてから、アドレス指定パルスが終了した後に、表示要素の状態を変化させるために必要とされるアドレス指定パルスの最小持続時間の少なくとも数倍、例えば、少なくとも4倍、その状態が続くようなディスプレイを指すために、本明細書で使用される。米国特許第7,170,670号では、グレースケール対応のいくつかの粒子ベースの電気泳動ディスプレイが、その極限黒色および白色状態においてだけではなく、また、その中間グレー状態においても、安定しており、同じことは、いくつかの他のタイプの電気光学ディスプレイにも当てはまることが示されている。本タイプのディスプレイは、適切には、双安定性ではなく、「多安定性」と呼ばれるが、便宜上、用語「双安定性」が、本明細書では、双安定性および多安定性ディスプレイの両方を網羅するために使用され得る。

0014

用語「インパルス」は、時間に対する電圧の積分のその従来の意味で本明細書で使用される。しかしながら、いくつかの双安定性電気光学媒体は、電荷変換器として作用し、そのような媒体では、インパルスの代替定義、すなわち、経時的電流の積分(印加される総電荷に等しい)が、使用されてもよい。インパルスの適切な定義は、媒体が電圧−時間インパルス変換器または電荷インパルス変換器として作用するかどうかに応じて使用されるべきである。

0015

用語「残留電圧」は、本明細書では、アドレス指定パルス(電気光学媒体の光学状態を変化させるために使用される電圧パルス)が終了された後、電気光学ディスプレイ内に残り得る、持続的または減弱電場を指すために使用される。そのような残留電圧は、限定ではないが、ディスプレイが書き換えられた後、以前の画像の痕跡が依然として可視である、いわゆる「残影」現象を含む、電気光学ディスプレイ上に表示される画像上における望ましくない影響につながり得る。出願第2003/0137521号は、直流(DC)不平衡波形がどのように残留電圧が生成される結果となり得るかを説明しており、本残留電圧は、ディスプレイピクセル開回路電気化学電位を測定することによって確認可能である。

0016

用語「波形」は、ある具体的初期グレーレベルから具体的最終グレーレベルへの遷移をもたらすために使用される、時間曲線に対する電圧全体を示すために使用されるであろう。典型的には、そのような波形は、複数の波形要素を備え、これらの要素は、本質的に、長方形(すなわち、所与の要素が、ある時間期間の間、一定電圧の印加を備える)であって、要素は、「パルス」または「駆動パルス」と呼ばれ得る。用語「駆動スキーム」は、具体的ディスプレイのためのグレーレベル間の全可能性として考えられる遷移をもたらすために十分な波形のセットを示す。ディスプレイは、1つを上回る駆動スキームを利用してもよく、例えば、前述の米国特許第7,012,600号は、駆動スキームが、ディスプレイの温度またはその寿命の間に動作する時間等のパラメータに応じて、修正される必要があり得ることを教示しており、したがって、ディスプレイは、異なる温度等で使用されるべき複数の異なる駆動スキームが提供され得る。このように使用される駆動スキームのセットは、「関連駆動スキームのセット」と称され得る。また、前述のMEDEOD出願のうちのいくつかに説明されるように、1つを上回る駆動スキームを同一ディスプレイの異なる面積上で同時に使用することも可能性として考えられ、このように使用される駆動スキームのセットは、「同時駆動スキームのセット」と称され得る。

0017

いくつかのタイプの電気光学ディスプレイが、公知である。1つのタイプの電気光学ディスプレイは、例えば、米国特許第5,808,783号、第5,777,782号、第5,760,761号、第6,054,071号、6,055,091号、第6,097,531号、第6,128,124号、第6,137,467号、および第6,147,791号に説明されるような回転二色部材タイプである(本タイプのディスプレイは、多くの場合、「回転二色ボール」ディスプレイと称されるが、前述の特許のうちのいくつかでは、回転部材が球状ではないため、用語「回転二色部材」の方がより正確なものとして好ましい)。そのようなディスプレイは、異なる光学特性を伴う2つまたはそれを上回る区分と、内部双極子とを有する、多数の小さい本体(典型的には、球状または円筒形)を使用する。これらの本体は、マトリクス内に液体充填された空胞の中に懸濁され、空胞は、本体が自由に回転するように、液体で充填されている。ディスプレイの外観は、そこに電場を印加し、したがって、本体を種々の位置に回転させ、視認表面を通して見られる本体の区分を変動させることによって、変更される。本タイプの電気光学媒体は、典型的には、双安定性である。

0018

別のタイプの電気光学ディスプレイは、エレクトロクロミック媒体、例えば、少なくとも部分的に半導体金属酸化物から形成される電極と、電極に付着して色の変化を反転可能な複数の染色分子とから成る、ナノクロミックフィルムの形態におけるエレクトロクロミック媒体を使用する。例えば、O’Regan, B., et al, Nature 1991,353,737,およびWood, D., Information Display,18(3),24(2002年3月)を参照されたい。また、Bach, U., et al, Adv. Mater.,2002,14(11),845も参照されたい。本タイプのナノクロミックフィルムはまた、例えば、米国特許第6,301,038号、第6,870,657号、および第6,950,220号にも説明されている。本タイプの媒体もまた、典型的には、双安定性である。

0019

別のタイプの電気光学ディスプレイは、Philipsによって開発され、Hayes, R.A., et al,「Video−Speed Electronic Paper Based on Electrowetting」,Nature,425,383−385(2003年)に説明されている、エレクトロウェッティングディスプレイである。米国特許第7,420,549号には、そのようなエレクトロウェッティングディスプレイが双安定性となり得ることが示されている。

0020

長年にわたり研究および開発の関心の対象である、あるタイプの電気光学ディスプレイは、粒子ベースの電気泳動ディスプレイであって、複数の帯電粒子が、電場の影響下で流体を通って移動する。電気泳動ディスプレイは、液晶ディスプレイと比較したときに、良好な輝度および対比、広視野角、状態双安定、ならびに低電力消費属性を有することができる。それにもかかわらず、これらのディスプレイの長期の画像品質に伴う問題は、その広範な利用を妨げている。例えば、電気泳動ディスプレイを構成する粒子は、沈降する傾向があり、これらのディスプレイの不十分な使用可能寿命をもたらす。

0021

上述のように、電気泳動媒体は、流体の存在を必要とする。殆どの先行技術の電気泳動媒体では、この流体は、液体であるが、電気泳動媒体は、ガス状流体を使用して産生され得る(例えば、Kitamura, T., et al. Electrical toner movement for electronic paper−like display,IDWJapan,2001,Paper HCS1−1、およびYamaguchi, Y., et al., Toner display using insulative particles charged triboelectricaily, IDW Japan,2001,Paper AMD4−4参照)。同様に、米国特許第7,321,459号および第7,236,291号も参照されたい。そのようなガスベース電気泳動媒体は、例えば、媒体が垂直プレーンに配置される看板等、媒体がそのような沈降を可能にする配向で使用されるときに、粒子沈降のために液体ベース電気泳動媒体と同じ種類の問題の影響を受けやすいと考えられる。実際、粒子沈降は、電気泳動粒子のより高速の沈降を可能にする流体の粘度と比較して、ガス状濁流体のより低い粘度のため、液体ベース電気泳動媒体よりもガスベース電気泳動媒体において深刻な問題であると考えられる。

0022

Massachusetts Institute of Technology(MIT)およびE Ink Corporationに譲渡された、またはそれらの名義の多数の特許および出願は、カプセル化された電気泳動および他の電気光学媒体に使用される種々の技術を説明している。そのようなカプセル化された媒体は、多数の小型カプセルを含み、そのそれぞれはそれ自体、電気泳動により移動可能な粒子を流体媒体中に含有する内相と、内相を包囲するカプセル壁とを含む。典型的には、カプセルはそれ自体が、ポリマー接着剤内に保持され、2つの電極間位置付けられる密着した層を形成する。これらの特許および出願に説明される技術としては、以下が挙げられる。
(a)電気泳動粒子、流体、および流体添加物(例えば、米国特許第7,002,728号および第7,679,814号参照)
(b) カプセル、結合剤、およびカプセル化プロセス(例えば、米国特許第6,922,276号および第7,411,719号参照)
(c)電気光学材料を含有するフィルムおよびサブアセンブリ(例えば、米国特許第6,982,178号および第7,839,564号参照)
(d)ブラック平面、接着剤層、および他の補助層、ならびにディスプレイにおいて使用される方法(例えば、米国特許第7,116,318号および第7,535,624号参照)
(e) 色形成および色調節(例えば、米国特許第7,075,502号および米国特許出願公開第2007/0109219号参照)
(f) ディスプレイを駆動させるための方法(例えば、前述のMEDEOD出願参照)
(g) ディスプレイの適用(例えば、米国特許第7,312,784号および米国特許出願公開第2006/0279527号参照)
(h) 非電気泳動ディスプレイ(米国特許第6,241,921号、第6,950,220号、および第7,420,549号、ならびに米国特許出願公開第2009/0046082号参照)

0023

前述の特許および出願の多くは、カプセル化電気泳動媒体内の離散マイクロカプセルを囲繞する壁が、連続相置換され得、したがって、いわゆる高分子分散電気泳動ディスプレイを産生し、その中で、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の離散液滴と、高分子材料の連続相とを備え、そのような高分子分散電気泳動ディスプレイ内の電気泳動流体の離散液滴が、離散カプセル膜が各個々の液滴と関連付けられない場合でも、カプセルまたはマイクロカプセルと見なされ得ることを認識する。例えば、前述の米国特許第6,866,760号を参照されたい。故に、本願の目的のために、そのような高分子分散電気泳動媒体は、カプセル化電気泳動媒体の亜種と見なされる。

0024

関連タイプの電気泳動ディスプレイは、いわゆる「マイクロセル電気泳動ディスプレイ」である。マイクロセル電気泳動ディスプレイでは、帯電粒子および流体は、マイクロカプセル内にカプセル化されないが、代わりに、担体媒体、典型的には、高分子フィルム内に形成される、複数の空洞内に保持される。例えば、米国特許第6,672,921号および第6,788,449号を参照されたい(両方とも、Sipix Imaging, Incに譲渡されている)。

0025

多くの場合、電気泳動媒体は不透明であり(例えば、多くの電気泳動媒体では、粒子は、ディスプレイを通る可視光の透過を実質的に遮断するため)、反射モードで動作するが、多くの電気泳動ディスプレイは、1つのディスプレイ状態が実質的に不透明であり、1つは、光透過性である、いわゆる「遮蔽」モードで動作するように作製され得る。例えば、米国特許第5,872,552号、第6,130,774号、第6,144,361号、第6,172,798号、第6,271,823号、第6,225,971号、および第6,184,856号を参照されたい。誘電泳動ディスプレイは、電気泳動ディスプレイと類似するが、電場強度の変動に依存し、類似のモードで動作し得る。米国特許第4,418,346号を参照されたい。他の種類の電気光学ディスプレイもまた、遮蔽モードで動作することが可能なことがある。遮蔽モードで動作する電気光学媒体は、フルカラーディスプレイ用の多層構造で使用されることができ、そのような構造では、ディスプレイの画面に隣接する少なくとも1つの層は、遮蔽モードで動作して、画面からより遠くにある第2の層を露出させる、または隠す。

0026

カプセル化された電気泳動ディスプレイは、典型的には、従来的な電気泳動機器クラスタ化および沈降故障モードに悩まされることがなく、多様な柔軟性および剛性基材上にディスプレイを印刷またはコーティングする能力等のさらなる利点を提供する。(印刷という語の使用は、全ての形態の印刷およびコーティングを含むことが意図され、限定ではないが、前計量コーティング、例えば、パッチダイコーティングスロットまたは押出コーティングスライドまたはカスケードコーティング、カーテンコーティング等、ロールコーティング、例えば、ナイフオーバーロールコーティング、フォワードおよびリバースロールコーティング等、グラビアコーティング、浸漬コーティング、吹き付けコーティング、メニスカスコーティング、スピンコーティングブラシコーティング、エアナイフコーティングシルクスクリーン印刷プロセス、静電気印刷プロセス、熱印刷プロセス、インクジェット印刷プロセス電気泳動析出(米国特許第7,339,715号参照)、ならびに他の同様の技術が挙げられる。)したがって、得られるディスプレイは、柔軟性であり得る。さらに、ディスプレイ媒体は(種々の方法を使用して)印刷され得るため、ディスプレイ自体は、安価に作製され得る。

0027

他のタイプの電気光学媒体が、本発明のディスプレイで使用されてもよい。

0028

粒子ベースの電気泳動ディスプレイおよび類似挙動を示す他の電気光学ディスプレイ(そのようなディスプレイは、以降、便宜上、「インパルス駆動ディスプレイ」と称され得る)の双安定性または多安定性挙動は、従来の液晶(「LC」)ディスプレイのものと著しく対照的である。ねじれネマティック液晶は、双安定性または多安定性ではないが、所与の電場をそのようなディスプレイのピクセルに印加することが、ピクセルに以前に存在したグレーレベルにかかわらず、ピクセルに具体的グレーレベルを生成するように、電圧変換器として作用する。さらに、LCディスプレイは、一方向(非透過性または「暗」から透過性または「明」)にのみ駆動され、より明るい状態からより暗い状態への逆遷移は、電場を低減または排除することによってもたらされる。最後に、LCディスプレイのピクセルのグレーレベルは、電場の極性にではなく、その大きさのみに敏感であって、実際、技術的理由から、市販のLCディスプレイは、通常、頻繁な間隔で駆動場の極性を逆転する。対照的に、双安定性電気光学ディスプレイは、大雑把には、ピクセルの最終状態が、印加される電場および本場が印加される時間だけではなく、また、電場の印加に先立つピクセルの状態にも依存し得るように、インパルス変換器として作用する。

0029

使用される電気光学媒体が双安定性であるかどうかにかかわらず、高分解能ディスプレイを得るために、ディスプレイの個々のピクセルは、隣接ピクセルからの干渉を伴わずに、アドレス指定可能でなければならない。本目的を達成するための1つの方法は、「アクティブマトリクス」ディスプレイを生成するために、各ピクセルと関連付けられた少なくとも1つの非線形要素を伴う、トランジスタまたはダイオード等の非線形要素のアレイを提供することである。1つのピクセルをアドレス指定する、アドレス指定またはピクセル電極は、関連付けられた非線形要素を通して、適切な電圧源に接続される。典型的には、非線形要素がトランジスタであるとき、ピクセル電極は、トランジスタのドレインに接続され、本配列は、以下の説明において仮定されるが、本質的に、恣意的であって、ピクセル電極は、トランジスタのソースにも接続され得る。従来、高分解能アレイでは、ピクセルは、任意の具体的ピクセルが、1つの規定された行および1つの規定された列の交差点によって一意に画定されるように、行および列の2次元アレイで配列される。各列内の全トランジスタのソースは、単一列電極に接続される一方、各行内の全トランジスタのゲートは、単一行電極に接続される。再び、行へのソースおよび列へのゲートの割当は、従来のものであるが、本質的に、恣意的であって、所望に応じて、逆転され得る。行電極は、行ドライバに接続され、これは、本質的に、任意の所与の瞬間において、1つのみの行が選択されることを確実にする、すなわち、選択された行電極に、選択された行内の全トランジスタが伝導性であることを確実にするような電圧が印加される一方、全他の行に、これらの選択されていない行内の全トランジスタが非伝導性のままであることを確実にするような電圧が印加される。列電極は、列ドライバに接続され、これは、種々の列電極上に、選択された行内のピクセルをその所望の光学状態に駆動するように選択された電圧をかける。(前述の電圧は、従来、電気光学媒体の非線形アレイと反対側に提供され、全体的ディスプレイを横断して延在する、共通正面電極に対するものである。)「ラインアドレス時間」として知られる事前に選択された間隔後、選択された行は、選択解除され、次の行が、選択され、列ドライバ上の電圧は、ディスプレイの次のラインが書き込まれるように変化される。本プロセスは、ディスプレイ全体が行毎様式で書き込まれるように繰り返される。

0030

最初は、そのようなインパルス駆動電気光学ディスプレイをアドレス指定するための理想的方法は、コントローラが、各ピクセルが、直接、その初期グレーレベルからその最終グレーレベルに遷移するように、画像の各書換を配列する、いわゆる「総合グレースケール画像フロー」であろうと考えられ得る。しかしながら、不可避的に、インパルス駆動ディスプレイ上の書換画像内にいくつかの誤差が存在する。実際に遭遇されるいくつかのそのような誤差は、以下を含む。
(a) 以前の状態依存性;少なくともいくつかの電気光学媒体を用いると、ピクセルを新しい光学状態に切り替えるために要求されるインパルスは、現在のおよび所望の光学状態だけではなく、また、ピクセルの以前の光学状態にも依存する。
(b)滞留時間依存性;少なくともいくつかの電気光学媒体を用いると、ピクセルを新しい光学状態に切り替えるために要求されるインパルスは、ピクセルがその種々の光学状態において費やした時間に依存する。本依存性の精密な性質は、あまり分かっていないが、一般に、より多くのインパルスが、ピクセルがその現在の光学状態にあったものより長く要求される。
(c)温度依存性;ピクセルを新しい光学状態に切り替えるために要求されるインパルスは、温度に大きく依存する。
(d)湿度依存性;ピクセルを新しい光学状態に切り替えるために要求されるインパルスは、少なくともいくつかのタイプの電気光学媒体を用いると、周囲湿度に依存する。
(e)機械的均一性;ピクセルを新しい光学状態に切り替えるために要求されるインパルスは、ディスプレイ内の機械的変動、例えば、電気光学媒体または関連付けられた積層接着剤の厚さの変動によって影響され得る。他のタイプの機械的非均一性も、媒体の異なる製造バッチ間の不可避な変動、製造公差、および材料変動から生じ得る。
(f)電圧誤差;ピクセルに印加される実際のインパルスは、ドライバによって送達される電圧内の不可避の若干の誤差のため、理論的に印加されるものと不可避的に若干異なるであろう。

0031

総合グレースケール画像フローは、「誤差の蓄積」現象に悩まされる。例えば、温度依存性が、各遷移において正方向に0.2L* (L* は、以下の通常のCIE定義を有する。
L* =116(R/R0)1/3−16
式中、Rは、反射率であって、R0は、標準反射率値である)誤差をもたらすと想像されたい。50遷移後、本誤差は、10L* まで蓄積するであろう。おそらく、より現実的には、ディスプレイの理論的反射率と実際の反射率との間の差異の観点から表される、各遷移における平均誤差が、±0.2L* であると仮定されたい。100連続遷移後、ピクセルは、2L* のその予期される状態から平均偏差を示すであろう。そのような偏差は、平均観察者にとって、あるタイプの画像上で明白である。

0032

誤差現象の本蓄積は、温度に起因する誤差だけではなく、また、前述の全タイプの誤差にも当てはまる。前述の米国特許第7,012,600号に説明されるように、そのような誤差の補償が、可能性として考えられるが、限定された精度までにすぎない。例えば、温度誤差は、温度センサおよびルックアップテーブルを使用することによって補償され得るが、温度センサは、限定された分解能を有し、電気光学媒体のものと若干異なる温度を読み取り得る。同様に、以前の状態依存性は、以前の状態を記憶し、多次元遷移マトリクスを使用して補償され得るが、コントローラメモリは、記録され得る状態の数および記憶され得る遷移マトリクスのサイズを限定し、本タイプの補償の精度に限界を課す

0033

したがって、総合グレースケール画像フローは、良好な結果を与えるために、印加されるインパルスの非常に精密な制御を要求し、実験的に、電気光学ディスプレイの技術の本状態では、総合グレースケール画像フローは、市販のディスプレイにおいて実行不可能であることが分かっている。

0034

前述の第US2013/0194250号は、明滅およびエッジ残影を低減させるための技法を説明している。「選択的総合更新」または「SGU」方法と称される、1つのそのような技法は、全ピクセルが各遷移において駆動される、第1の駆動スキームと、いくつかの遷移を受けるピクセルが駆動されない、第2の駆動スキームとを使用して、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動することを伴う。第1の駆動スキームは、ディスプレイの第1の更新の間、非ゼロの少ない割合のピクセルに適用される一方、第2の駆動スキームは、第1の更新の間、残りのピクセルに適用される。第1の更新に続く第2の更新の間、第1の駆動スキームは、異なる非ゼロの少ない割合のピクセルに適用される一方、第2の駆動スキームは、第2の更新の間、残りのピクセルに適用される。典型的には、SGU方法は、白色背景内の少ない割合のピクセルのみ、任意の1つのディスプレイ更新の間、更新を受けるが、背景の全ピクセルが、明滅更新のいかなる必要性も伴わずに、白色背景からグレーカラーへのドリフトが回避されるよう徐々に更新されるように、テキストまたは画像を囲繞する白色背景のリフレッシュに適用される。SGU方法の適用は、各遷移において更新を受けることになる個々のピクセルのための特殊波形(以降、「F」波形または「F−遷移」と称される)を要求することが、電気光学ディスプレイの当業者に容易に明白となるであろう。

0035

前述の第US2013/0194250号はまた、エッジアーチファクトを生じさせる可能性があると識別され得、かつ平衡パルス対がエッジアーチファクトを消去または低減させる際に有効であるような時空間構成内にある、ピクセル内の白色/白色遷移の間の1つまたはそれを上回る平衡パルス対(平衡パルス対または「BPP」は、平衡パルス対の正味インパルスが実質的にゼロであるよう反対極性の一対の駆動パルスである)の印加を伴う、「平衡パルス対白色/白色遷移駆動スキーム」または「BPPWWTDS」を説明している。望ましくは、BPPが印加されるピクセルは、BPPが他の更新アクティビティによってマスクされるように選択される。1つまたはそれを上回るBPPの印加は、各BPPが、本質的に、ゼロ正味インパルスを有し、したがって、駆動スキームのDC平衡を改変しないため、駆動スキームの望ましいDC平衡に影響を及ぼさないことに留意されたい。「白色/白色トップオフパルス駆動スキーム」または「WWTOPDS」と称される、第2のそのような技法は、エッジアーチファクトを生じさせる可能性があると識別され得、かつトップオフパルスがエッジアーチファクトを消去または低減させる際に有効であるような時空間構成内にある、ピクセル内の白色/白色遷移の間の「トップオフ」パルスの印加を伴う。BPPWWTDSまたはWWTOPDSの印加は、再び、各遷移において更新を受けることになる個々のピクセルのための特殊波形(以降、「T」波形または「T−遷移」と称される)を要求する。TおよびF波形は、通常、白色/白色遷移を受けるピクセルのみに印加される。包括的限定された駆動スキームでは、白色/白色波形は、空である(すなわち、一連のゼロ電圧パルスから成る)一方、全他の波形は、空ではない。故に、適用可能であるとき、非空のTおよびF波形が、包括的限定された駆動スキームにおける空の白色/白色波形に取って代わる

0036

いくつかの状況下では、単一ディスプレイが、複数の駆動スキームを利用することが望ましくあり得る。例えば、2つを上回るグレーレベルが可能なディスプレイは全可能性として考えられるグレーレベル間の遷移をもたらし得る、グレースケール駆動スキーム(「GSDS」)と、2つのグレーレベル間のみに遷移をもたらし得る、単色駆動スキーム(「MDS」)とを利用してもよく、MDSは、GSDSより迅速なディスプレイの書換を提供する。MDSは、ディスプレイの書換の間に変化されている全ピクセルが、MDSによって使用される2つのグレーレベル間のみに遷移をもたらしているときに使用される。例えば、前述の米国特許第7,119,772号は、グレースケール画像を表示可能であって、また、ユーザが、表示される画像に関連するテキストを入力することを可能にする、単色対話ボックスも表示可能な電子書籍または類似デバイスの形態におけるディスプレイを説明している。ユーザが、テキストを入力しているとき、高速MDSが、対話ボックスの迅速な更新のために使用され、したがって、ユーザに、入力されているテキストの高速確認を提供する。一方、ディスプレイ上に示されるグレースケール画像全体が変更されているときは、より低速のGSDSが、使用される。

0037

代替として、ディスプレイは、GSDSを「直接更新」駆動スキーム(「DUDS」)と同時に利用してもよい。DUDSは、2つまたは2つを上回り、典型的には、GSDSより少ないグレーレベルを有し得るが、DUDSの最も重要な特性は、遷移が、多くの場合、GSDSにおいて使用される、「間接」遷移とは対照的に、初期グレーレベルから最終グレーレベルへの単純一方向性駆動によって取り扱われることであって、少なくともいくつかの遷移では、ピクセルは、初期グレーレベルからある極限光学状態に、次いで、最終グレーレベルへと逆方向に駆動され、ある場合には、遷移は、初期グレーレベルからある極限光学状態に、そこから、反対極限光学状態に、そしてその後のみ、最終極限光学状態に駆動することによってもたらされ得る(例えば、前述の米国特許第7,012,600号の図11Aおよび11Bに図示される駆動スキーム参照)。したがって、本電気泳動ディスプレイは、グレースケールモードでは、飽和パルスの長さ(「飽和パルスの長さ」は、ディスプレイのピクセルをある極限光学状態から他の極限光学状態に駆動するために足りる、具体的電圧における時間期間として定義される)の約2〜3倍、すなわち、約700〜900ミリ秒の更新時間を有し得る一方、DUDSは、飽和パルスの長さに等しい、すなわち、約200〜300ミリ秒の最大更新時間を有する。

0038

しかしながら、駆動スキームにおける変動は、使用されるグレーレベルの数における差異に制約されない。例えば、駆動スキームは、駆動電圧が、包括的更新駆動スキーム(より正確には、「包括的完全」または「GC」駆動スキームと称される)が適用されている領域(全体的ディスプレイまたはいくつかの画定されたその一部であってもよい)内のピクセル毎に印加される、包括的駆動スキームと、駆動電圧が、非ゼロ遷移(すなわち、初期および最終グレーレベルが相互に異なる遷移)を受けているピクセルのみに印加されるが、無駆動電圧またはゼロ電圧が、ゼロ遷移またはヌル遷移(初期および最終グレーレベルが同一である)の間、印加される、部分的更新駆動スキームとに分割されてもよい。本明細書で使用されるように、用語「ゼロ遷移」および「ヌル遷移」は、同じ意味で使用される。駆動スキームの中間形態(「包括的限定」または「GL」駆動スキームとして指定される)は、GC駆動スキームに類似するが、駆動電圧は、ゼロ白色/白色遷移を受けるピクセルに印加されない。例えば、電子書籍リーダとして使用されるディスプレイでは、黒色テキストを白色背景上に表示すると、特に、余白およびテキストのライン間に、テキストのあるページから次のページにかけて不変のままである、多数の白色ピクセルが存在する。故に、これらの白色ピクセルを書き換えないことは、ディスプレイ書換の見掛け「明滅」を実質的に低減させる。

0039

しかしながら、ある問題が、本種類のGL駆動スキームに残っている。第1に、前述のMEDEOD出願のいくつかにおいて詳細に議論されるように、双安定性電気光学媒体は、典型的には、完全に双安定性ではなく、1つの極限光学状態に配置されるピクセルは、中間グレーレベルに向かって、数分から数時間の期間にわたって、徐々にドリフトする。特に、白色に駆動されるピクセルは、明グレー色に向かって、緩やかにドリフトする。したがって、GL駆動スキームにおいて、白色ピクセルが、他の白色ピクセル(例えば、テキスト文字の部分を形成するもの)が駆動される間、いくつかのページ捲りを通して非駆動のままであることを許可される場合、新しく更新された白色ピクセルは、非駆動の白色ピクセルよりもわずかに明るくなり、最終的に、差異は、訓練されていないユーザにも明白となるであろう。

0040

第2に、非駆動のピクセルが更新されているピクセルに隣接して位置するとき、「焦点ぼけ」として知られる現象が発生し、駆動されるピクセルの駆動は、駆動されるピクセルのものよりもわずかに大きな領域にわたって、光学状態に変化を生じさせ、この領域は、隣接するピクセルの領域内に侵入する。そのような焦点ぼけ自体は、エッジ効果として、非駆動のピクセルが駆動されるピクセルに隣接して位置するエッジに沿って現れる。類似エッジ効果は、局地的更新(例えば、画像を示すために、ディスプレイの特定領域のみが更新される)を使用するとき発生するが、局地的更新に伴って、エッジ効果が更新されている領域の境界において発生することを除く。経時的に、そのようなエッジ効果は、視覚的に気を散らすようになり、取り除かれなくてはならない。従来は、そのようなエッジ効果(および非駆動白色ピクセルにおける色ドリフトの効果)は、典型的には、間隔を空けた単一GC更新を使用することによって除去されていた。残念ながら、そのような時々のGC更新の使用は、「明滅」更新の問題を再導入し、実際に更新の明滅は、明滅更新が長い間隔のみにおいて発生するという事実によって、強まり得る。

0041

本発明は、依然として、可能な限り明滅更新を回避しながら、前述の問題を低減または排除することに関する。しかしながら、前述の問題の解決を試みる際、付加的複雑性、すなわち、全体的DC平衡の必要性が存在する。前述のMEDEOD出願の多くにおいて論じられるように、ディスプレイの電気光学特性および作業寿命は、駆動スキームが実質的にDC平衡ではない場合(すなわち、同一グレーレベルで開始および終了する任意の一連の遷移の間にピクセルに印加されるインパルスの代数和が、ゼロに近くない場合)、悪影響を受け得る。特に、1つを上回る駆動スキームを使用して実施される遷移を伴ういわゆる「異種ループ」内のDC平衡化の問題を論じている、前述の米国特許第7,453,445号を参照されたい。DC平衡駆動スキームは、任意の所与の時間における総正味インパルスバイアスが境界される(有限数のグレー状態のために)ことを確実にする。DC平衡駆動スキームでは、ディスプレイの各光学状態は、インパルス電位(IP)に割り当てられ、光学状態間の個々の遷移は、遷移の正味インパルスが、遷移の初期状態と最終状態との間のインパルス電位の差異と等しくなるように定義される。DC平衡駆動スキームでは、任意の往復正味インパルスは、実質的にゼロであることが要求される。

0042

一側面では、本発明は、エッジアーチファクト、残影、および明滅更新を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動し、白色テキストを黒色背景上に表示する(「暗モード」、本明細書では、「黒色モード」とも称される)方法を提供する。加えて、白色テキストは、テキストがアンチエイリアス処理される場合、中間グレーレベルを有するピクセルを含んでもよい。黒色テキストを明または白色背景上に表示することは、本明細書では、「明モード」または「白色モード」と称される。図1Aは、暗モードにおける電気光学ディスプレイを示し、エッジアーチファクト102の蓄積は、最小限にされる。典型的には、白色テキストを黒色背景上に表示するとき、白色エッジまたはエッジアーチファクトが、複数の更新後、蓄積し得る(明モードにおける暗エッジと同様に)。本エッジ蓄積は、特に、背景ピクセル(すなわち、余白およびテキストのライン間の行間におけるピクセル)が、更新の間に明滅しない(すなわち、反復更新を通して黒色極限光学状態のままである、背景ピクセルは、反復黒色/黒色ゼロ遷移を受け、その間、駆動電圧は、ピクセルに印加されず、明滅しない)とき、可視である。図1Bは、暗モードにおける電気光学ディスプレイを示し、背景暗ピクセルがゼロ遷移を被るとき、エッジアーチファクトが、蓄積する104。駆動電圧が黒色/黒色遷移の間に印加されない、暗モードは、「暗GLモード」と称され得る。これは、本質的に、駆動電圧が白色/白色ゼロ遷移を受ける背景ピクセルに印加されない、明GLモードと逆である。暗GLモードは、単に、黒色/黒色ピクセルのためのゼロ遷移を定義することによって実装されてもよいが、また、コントローラによる部分的更新等のある他の手段によって実装されてもよい。

0043

本発明の目的は、特殊遷移によって導入されるDC不平衡を管理するための方法とともに、アルゴリズムに従って、特殊波形遷移を印加することによって、暗GLモードにおけるエッジアーチファクトの蓄積を低減させることである。本発明は、1つのピクセルが、非黒色トーンから黒色状態に遷移しており、他のピクセルが、黒色から黒色に遷移しているとき、隣接ピクセル間に出現し得る、白色エッジを取り除くことを対象とする。暗GLモードに関して、黒色/黒色遷移は、ヌルである(すなわち、電圧が、本遷移の間、ピクセルに印加されない)。そのようなシナリオでは、エッジアーチファクトを取り除くことは、そのような隣接ピクセル遷移対を識別することによって、かつ反転トップオフパルス(「iTopパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受ける黒色/黒色ピクセルをマーキングすることによって、達成されてもよい。

0044

図2は、反転トップオフパルスのグラフ図である。iTopパルスは、2つの調整可能パラメータ、パルスのサイズ(インパルス)(「iTopサイズ」、すなわち、時間に対する印加される電圧の積分)と、「パディング」、すなわち、iTopパルスの終了と波形の終了との間の期間(「iTopパッド」)とによって定義され得る。これらのパラメータは、調整可能であって、ディスプレイのタイプおよびその使用によって判定されてもよく、フレームの数における好ましい範囲は、1〜35のサイズと、0〜50のパッドである。前述のように、これらの範囲は、ディスプレイ性能がそのように要求する場合、より大きくてもよい。

0045

図3は、本発明の実施形態のためのある範囲のiTopサイズおよびiTopパッドパラメータにわたる、3回の異なるアクティブ更新+iTopパルスシーケンスに関するL* において測定されたエッジ成分強度のグラフ図である。データラベルec#1、ec#5、およびec#15は、アクティブ更新の回数を示し、iTopパルスは、L* においてエッジ成分値定量化する前に起動される。ec#1に関しては、一回の更新および1つのiTopパルスが、起動され、次いで、L* 値が、測定される。ec#5に関しては、5回の更新および5つのiTopパルスが、起動され、次いで、L* 値が、測定される等となる。データ点302は、公称暗GLシステムのためのものであって、iTopサイズおよびiTopパッドは両方とも、ゼロである。本研究のために、ec#5 304に関する最低データ点が、最良iTop波形となるように選択され、iTopサイズ10およびiTopパッド3を有していた。

0046

図4は、反転トップオフパルスを黒色背景402上に表示される白色テキスト404に印加するためのエッジ領域408を識別する、本発明の実施形態の例証図である。図4では、テキストは、グレートーン406が存在するように、アンチエイリアス処理される。iTopパルスは、図示されるように、エッジ領域408内のピクセルに印加されてもよい。アルゴリズムの4つの異なるバージョンが、iTopパルスが印加されるエッジ領域内のピクセルの数を識別するために使用されてもよい。DC不平衡を限定し、および/または過剰ピクセル暗化を防止するために、iTopパルスが印加されるピクセルの全体的数を最小限にすることが、望ましくあり得る。

0047

エッジ領域波形アルゴリズムは、以下のデータを使用して、場所(i,j)におけるピクセルが、エッジ領域内にあるかどうかを判定する。すなわち、ピクセル(i,j)の場所、ピクセル(i,j)の現在のグレートーン、ピクセル(i,j)の次のグレートーン、ピクセル(i,j)の、東、および西近隣を示す、ピクセル(i,j)の基本近隣の現在および/または次のグレートーン、ならびにピクセル(i,j)の対角線近隣の次のグレートーンである。

0048

図5Aは、エッジ領域波形アルゴリズムの第1のバージョンの例証図である。バージョン1では、エッジ領域は、以下のルールに従って、任意の順序において、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、すなわち、使用されている駆動スキームにかかわらず、関連遷移のための波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、またはc)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を印加する。

0049

バージョン2では、エッジ領域は、以下のルールに従って、任意の順序において、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンおよび黒色の次のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、またはc)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0050

図5Bは、エッジ領域波形アルゴリズムの第3のバージョンの例証図である。バージョン3では、エッジ領域は、以下のルールに従って、任意の順序において、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、またはc)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0051

図5Cは、エッジ領域波形アルゴリズムの第4のバージョンの例証図である。バージョン4では、エッジ領域は、以下のルールに従って、任意の順序において、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣および対角線近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、またはc)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0052

本特定の系統のアルゴリズムのバージョン1−4は、iTopパルスの全体的使用における漸次的減少を表す。いくつかの実施形態では、iTopパルスの使用を減少させることが、所望される。例えば、ピクセル近隣が、黒色に遷移せず、むしろ、白色またはグレートーンに遷移する状況では、これらの近隣遷移は、はるかに強くなり、iTop遷移を無効にし得る。さらに、いくつかの近隣が、白色または明グレートーンで終了する場合、ピクセル内の白色エッジは、殆ど気付かれ得ない。その結果、バージョン2から4は、いくつかの近隣が黒色で終了しない、種々の場合、iTopパルスを印加しない。これらの実施例は、複雑性の増加がiTop遷移の適用の低減につながる、アルゴリズムのスペクトルを例証する。明白なこととして、iTopが具体的状況において印加される、多くの他のアルゴリズムが、可能性として考えられる。これらは、アルゴリズムの複雑性、有効性、DC−不平衡、ピクセル暗化、および遷移外観におけるトレードオフを表す。いくつかの実施形態では、アルゴリズムは、隣接白色/黒色遷移等のエッジ誘発イベントを記録し、次いで、それが最も必要かつ有効であるとき、iTopパルスをトリガするために使用され得る、ピクセルあたりフラグまたはカウンタを使用してもよい。

0053

DC不平衡反転トップオフパルスの使用は、モジュール極性化するリスクを増加させ得、かつモジュール疲労(包括的および局所的疲労)の加速およびインクシステムにおける望ましくない電気化学的性質につながり得る。これらのリスクをさらに軽減するために、駆動後残留放電アルゴリズムが、前述の同時係属中の米国特許出願第15/014,236号に説明されるように、iTopパルス後に起動されてもよい。アクティブマトリクスディスプレイでは、残留電圧は、ピクセル電極と関連付けられた全トランジスタを同時にオンにし、アクティブマトリクスディスプレイおよびその正面電極のソースライン同一電圧、典型的には、接地に接続することによって、放電されてもよい。電気光学層の両側の電極を接地させることによって、ここで、DC不平衡駆動に起因する結果として電気光学層内に蓄積する電荷を放電することが可能となる。

0054

電気光学ディスプレイのピクセルの残留電圧は、ピクセルのトランジスタをアクティブ化し、ピクセルの正面および背面電極の電圧をほぼ同一値に設定することによって、放電されてもよい。ピクセルは、規定された時間期間の間、および/またはピクセル内に残っている残留電圧の量が閾値量未満になるまで、残留電圧を放電してもよい。いくつかの実施形態では、電気光学ディスプレイのピクセルのアクティブマトリクスの2つまたはそれを上回る行内の2つまたはそれを上回るピクセルの残留電圧は、同一行内の2つまたはそれを上回るピクセルの残留電圧のみを同時に放電することとは対照的に、同時に放電されてもよい。すなわち、アクティブマトリクスの異なる行内の2つまたはそれを上回るピクセルは、同時に、同一状態となり、(1)2つまたはそれを上回るピクセルのそれぞれのトランジスタがアクティブであって、(2)2つまたはそれを上回るピクセルのそれぞれの正面および背面電極に印加される電圧がほぼ等しいことを特徴とし得る。2つまたはそれを上回るピクセルが同時に本同一状態にあるとき、ピクセルは、その残留電圧を同時に放電し得る。ピクセルが本状態にある期間は、「残留電圧放電期間」と称され得る。いくつかの実施形態では、ピクセルのアクティブマトリクスの2つまたはそれを上回る行内の全ピクセル(例えば、全行内の全ピクセル)の残留電圧は、同一行内の2つまたはそれを上回るピクセルの残留電圧のみを同時に放電することとは対照的に、同時に放電され得る。

0055

いくつかの実施形態では、アクティブマトリクスディスプレイモジュール内の全ピクセルの残留電圧を同時に放電することは、アクティブマトリクスの走査モードを「オフ」にし、非走査モードを「オン」にすることによって、達成されてもよい。アクティブマトリクスディスプレイは、典型的には、ゲートラインの電圧を制御するための回路と、ゲートラインおよびソースラインを通して走査し、画像を表示する、ソースラインを制御するための回路とを有する。これらの2つの回路は、一般に、それぞれ、「選択またはゲートドライバ」および「ソースドライバ集積回路内に含有される。選択およびソースドライバは、ディスプレイモジュール上に搭載される別個チップであってもよく、ゲートおよびソースラインの両方を駆動させるための単一チップ保持回路の中に統合されてもよく、さらに、ディスプレイコントローラと統合されてもよい。

0056

残留電圧を消散させるための好ましい実施形態は、全ピクセルトランジスタを長時間伝導性にする。例えば、全ピクセルトランジスタは、ソースライン電圧に対してゲートライン電圧を、通常アクティブマトリクス駆動の一部としてピクセルをソースラインから隔離するために使用される非伝導性状態と比較してピクセルトランジスタを比較的に伝導性の状態にする値にすることによって、伝導性にされてもよい。n−型薄膜ピクセルトランジスタに関しては、これは、ゲートラインをソースライン電圧値より実質的に高い値にすることによって、達成されてもよい。p−型薄膜ピクセルトランジスタに関しては、これは、ゲートラインをソースライン電圧値より実質的に低い値にすることによって、達成されてもよい。代替実施形態では、全ピクセルトランジスタは、ゲートライン電圧をゼロにし、ソースライン電圧を負(または、p−型トランジスタに関しては、正)電圧にすることによって、伝導性にされてもよい。

0057

いくつかの実施形態では、特別に設計された回路が、全ピクセルの同時アドレス指定を提供してもよい。標準的アクティブマトリクス動作では、選択ライン制御回路は、典型的には、全ゲートラインを全ピクセルトランジスタに対して前述の伝導性状態を達成する値にしない。本条件を達成するための便宜的方法は、外部信号が、全選択ライン出力が、ピクセルトランジスタを伝導性にするために選定される選択ドライバに供給される電圧を受容するという条件を課すことを可能にする、入力制御ラインを有する、選択ラインドライバチップによってもたらされる。適切な電圧値を本特殊入力制御ラインに印加することによって、全トランジスタは、伝導性にされ得る。一例として、n−型ピクセルトランジスタを有するディスプレイに関して、いくつかの選択ドライバは、「Xon」制御ライン入力を有する。選択ドライバに入力されるXonピンへの入力に対する電圧値を選定することによって、「ゲート高」電圧が、全選択ラインにルーティングされる。

0058

図6Aは、6回の連続暗モードテキスト更新(以下のシーケンス:白色−黒色−黒色−黒色−テキスト1−テキスト2−テキスト3−テキスト4−テキスト5−テキスト6において更新する、「テキスト6更新シーケンス」)後の暗GLアルゴリズムの適用の結果を示す。背景内のエッジアーチファクト702の蓄積は、明白である。

0059

図6Bは、同一「テキスト6更新シーケンス」後、iTopパルスおよび残留電圧放電(500ms遅延時間を伴うuPDD)とともに、エッジ領域アルゴリズムのバージョン3の適用の結果を示す。背景内のエッジアーチファクト704の蓄積は、最小限にされる。

0060

図7Aは、暗モードシーケンスがディザパターンの9回の更新から成る最悪のシナリオにおける、暗GLアルゴリズム804と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルスのみ806と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルスおよび残留電圧放電802とに関する、暗モードシーケンスの数に対する残留電圧値を測定する、グラフ表現である。本実験では、放電残留電圧は、iTopパルスによって導入され得る過剰モジュール極性化のリスクを軽減し、ひいては、過剰光学応答シフトを軽減した。図7Bは、同一最悪のシナリオ下における、暗GLアルゴリズム810と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルス808と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルスおよび残留電圧放電812とに関する対応するグレートーン配置シフトシーケンスの結果をグラフ化する。図7Cは、同一最悪のシナリオ下における暗GLアルゴリズム814と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルス818と、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルスおよび残留電圧放電816とに関する暗モードシーケンスの数に対するL* 値における残影のメジアン量をグラフ化する。本データに基づいて、最良の全体的性能が、エッジ領域アルゴリズム+iTopパルスおよび残留電圧放電の使用からもたらされた。

0061

実践的実装では、各更新後に残留電圧放電が起動するために数秒かかることは不可能であり得る。すなわち、残留電圧放電は、モジュール上の新しい更新が、残留電圧放電が完了する前に開始される場合、中断され得、したがって放電の完全利点が得られ得ない。これが頻繁に発生しない場合、電子文書リーダにおいて予期され得るように(ユーザは、典型的には、各更新後に提示される新しいページを読むために、少なくとも10秒、一時停止するであろう)、後の残留電圧放電が、中断された放電後に残っている任意の残留電圧を除去するであろうため、ディスプレイ性能に殆ど影響を及ぼさないであろう。残留電圧放電が、多数の連続更新の間、例えば、高速ページ捲りの間、定期的に中断される場合、最終的に、十分な残留電圧が、ディスプレイ上に蓄積し、恒久的損傷を生じさせ得る。そのような損傷を及ぼす電荷蓄積を防止するために、タイマが、コントローラの中に組み込まれ、残留電圧放電プロセス後発遷移によって中断されたかどうかを認識してもよい。所定の期間内の中断された残留電圧放電の回数が、実験的に判定された閾値を超える場合、放電まで、iTop波形の使用が、生じる。これは、エッジアーチファクトの一時的増加をもたらし得るが、いったん高速ページ捲りが終了すると、GC更新によって取り除かれることができる。

0062

暗モード表示で使用されるiTopパルスは、「トップオフパルス」として、明モードで表示するときにも、残影、エッジアーチファクト、および明滅を低減させるために、反転して(反対極性)印加されてもよい。前述の米国特許公開第2013/0194250号に説明されるように、白色または近白色ピクセルに印加される「トップオフパルス」は、ピクセルを極限光学白色状態に駆動する(およびピクセルを極限光学黒色状態に駆動する、iTopパルスの反対極性である)。典型的には、トップオフパルスは、そのDC不平衡波形に起因して使用されない。しかしながら、残留電圧放電と併用されるとき、DC不平衡波形の影響は、低減または排除され得、ディスプレイ性能は、向上され得る。したがって、トップオフパルスは、サイズおよび用途の観点においてあまり限定されない。図8Aおよび8Bに示されるように、トップオフサイズは、最大10フレームであってもよく、さらに大きくてもよい。さらに、説明されるように、トップオフパルスは、平衡パルス対の正味インパルスが実質的にゼロであるような反対極性の一対の駆動パルスである、平衡パルス対(「BPP」)の代わりに、印加されてもよい。

0063

図8Aおよび8Bは、それぞれ、エッジ補正が適用されないとき、BPP遷移が適用されるとき、および単一トップオフバディングを伴う異なるトップオフサイズを有するトップオフパルスが印加されるときにおける、25℃での明モード表示に関するエッジスコアおよび対応するエッジ低減有効性を示す、グラフ表現である。エッジスコアは、L* 値において測定され、エッジスコア0L* が、理想的である。エッジ低減有効性は、パーセンテージ(%)において測定され、エッジ低減有効性100%が、理想的である。示されるように、エッジを取り除くためのDC不平衡トップオフパルスは、無エッジ補正、さらに、25℃におけるBPP遷移と比較して、明モード性能を改良し得る。トップオフのフレームの数(トップオフサイズ)が、2から10に増加されるにつれて、エッジスコアおよびエッジ低減効率値が、変化し、これは、エッジ消去有効性が、材料の伝導性が温度に伴って変化するにつれて変化するであろうため、波形が、特に、異なる温度を横断して、最良性能を達成するために、調整可能であり得ることを示す。

0064

前述の同時係属中の第US2013/0194250号および第US2014/0292830号は、白色上黒色ディスプレイにおける画質を改良するためのいくつかの技法を説明しており、これらの技法を黒色上白色ディスプレイ(すなわち、暗モード)において使用して、例えば、そのようなこれらの技法をすでにサポートするディスプレイのディスプレイ改造を可能にすることは、有益であり得る。これを可能にするための1つ方法は、前述の技法を実装するために使用される駆動スキームの特殊「暗モード」修正をもたらすことである。暗モード駆動スキーム修正は、初期から最終グレーレベルへの遷移が、1からN(Nは、駆動スキーム内で使用されているグレーレベルの数である)の通常のグレースケールの代わりに、反転グレースケールNから1に進むであろうように、使用されるグレースケールを反転させることによって構築されるであろう。言い換えると、修正された駆動スキームでは、[A−B]波形(すなわち、グレーレベルAからグレーレベルBへの遷移)は、修正されていない駆動スキームから[(N+1−A)−(N+1−B)]波形となるであろう。例えば、修正された16−16波形は、修正されていない駆動スキームからの実際の1−1波形を使用するであろう一方、修正された16−3波形は、修正されていない駆動スキームからの実際の1−14波形を使用するであろう。修正された暗モード駆動スキームは、「明モード」から「暗モード」へおよびそこから遷移するために、2つの付加的駆動スキームを要求するであろう。これらの付加的「IN」および「OUT」駆動スキームは、新しい暗または明モードにおいて画像をリセットするためにディスプレイ上で要求される変更を行うであろう。例えば、IN駆動スキームにおける16−16波形は、背景が、以前の明モード駆動スキームおよび後続暗モード駆動スキームの両方における状態16にあると見なされても、背景を白色から黒色に変化させるために、暗モード駆動スキームの実際の16−1遷移となるであろう。同様に、IN駆動スキームの3−3波形は、暗モード駆動スキームの実際の3−14波形を含有するであろう。OUT波形は、単に、これらの変化を逆転するであろう。修正された駆動スキームを使用することによって、画像レンダリングソフトウェア(ディスプレイコントローラ内部または外部にかかわらず)は、ディスプレイが明または暗モードにあったかどうかに応じて、画像のレンダリングを変更する必要はなく、単に、暗モード駆動スキームを呼び出し、要求に応じて、画像を暗または明モードで表示するであろう。

0065

本発明は、残影、エッジアーチファクト、および明滅を低減させながら、複数のピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動し、白色テキストを黒色背景上に表示する(「暗モード」)方法を提供する。加えて、白色テキストは、テキストがアンチエイリアス処理される場合、中間グレーレベルを有するピクセルを含んでもよい。本発明は、ピクセルが遷移しており、隣接ピクセルが遷移していないとき、隣接ピクセル間に出現し得る、白色エッジを取り除くことを対象とする。例えば、白色エッジアーチファクトは、1つのピクセルが、黒色から非黒色トーンに遷移しており、他のピクセルが、黒色から黒色に遷移しているとき、隣接ピクセル間に出現し得る。暗GLモードに関しては、本黒色/黒色遷移は、ヌルである(すなわち、電圧が、本遷移の間、ピクセルに印加されない)。エッジアーチファクトは、各画像更新に伴って、特に、非明滅暗モード(すなわち、背景が、暗GLモードにおけるように、ページ捲りの間に明滅しない)を実装するとき、蓄積し得る。そのようなシナリオでは、エッジアーチファクトを取り除くことは、そのような隣接ピクセル遷移対を識別することによって、かつ反転フルパルス遷移(「iFullパルス」)と呼ばれる特殊遷移を受けるヌル黒色/黒色ピクセルをマーキングすることによって、達成されてもよい。

0066

エッジアーチファクトが蓄積する、別の一般的シナリオは、ヌル遷移(すなわち、黒色/黒色)を有する1つのピクセルが、黒色/非黒色遷移を伴うピクセルに隣接するとき等、画像が、ディザ処理され、黒色状態から中間グレーレベルを生成するときである。典型的には、ディスプレイは、最大16グレーレベルを有してもよい。ディザ処理することによって、付加的中間グレーレベルが、達成されてもよい。例えば、グレートーンNおよびグレートーンN+1をディザ処理することによって、グレートーンNとN+1との間のグレーレベルが、達成されてもよい。エッジアーチファクトを蓄積する、1つの一般的ディザ処理シナリオは、以前の画像がG1(すなわち、本実施例では、黒色)であるときのグレートーン1(「G1」)およびグレートーン2(「G2」)を使用した格子模様パターンにおけるディザ処理である。G1/G2遷移は、G1からG1へのピクセル遷移が、G1からG2へのピクセル遷移に隣接するヌル遷移である場合、有意なエッジアーチファクトを生成するであろう。

0067

図9は、G1およびG2のそのようなディザ処理された格子模様パターンを示す、電気泳動ディスプレイの拡大画像であって、以前の画像は、G1であって、結果として生じるエッジアーチファクトは、より明るいグレートーン/白色で示される。各格子模様正方形は、4×4ピクセルであって、各G1正方形は、ヌル遷移(G1/G1)を受ける一方、各G2正方形は、G1/G2遷移を受ける。これらのエッジアーチファクトが蓄積するにつれて、ディスプレイ性能は,低下し、ディスプレイの全体的明度(すなわち、L* 値)は、増加する。これらのエッジアーチファクトを取り除くための1つの方法は、波形アルゴリズムによって選定されるiFullパルス遷移を選択されたエッジ領域に印加することである。

0068

前述の第US2013/0194250号に説明される「明モード」(すなわち、白色背景上の黒色テキスト)SGU遷移同様に、暗モードのためのiFullパルス遷移は、標準的黒色/黒色遷移の形態をとることができ(すなわち、黒色から白色への初期駆動、次いで、黒色への逆駆動)、これは、単に、明モードにおける白色/白色遷移の反転である。しかしながら、暗モードでは、ヌル黒色/黒色遷移(不変)ピクセルが、標準的黒色/黒色遷移ピクセルに隣接するとき、エッジアーチファクトが、生じ、明度誤差を生じさせ得る。前段落に説明される場合では、選択されたエッジ領域上の標準的黒色/黒色遷移としてのiFullパルスの印加は、新しいエッジをもたらし得る。これらの新しいエッジは、iFullパルス遷移を被るピクセルがヌル黒色/黒色遷移を被るピクセルに隣接するときに出現するであろう。本開示では、iFullパルス遷移は、標準的黒色/黒色遷移ではないであろう。提案されるiFullパルス遷移は、以下に詳細に説明される。

0069

図10は、iFullパルスのグラフ図であって、電圧は、y−軸上であって、フレーム数は、x−軸上である。各フレーム数は、アクティブマトリクスモジュールのフレームレートにわたって1の時間間隔を示す。iFullパルスは、4つの調整可能パラメータ、すなわち、1)白色(「pl1」パラメータ)に駆動する、iFullパルスのサイズ(インパルス)と、2)「ギャップ」パラメータ、すなわち、「pl1」パラメータの終了と「pl2」パラメータの終了との間の期間と、3)黒色(「pl2」)に駆動する、iFullパルスのサイズと、「バディング」パラメータ、すなわち、pl2の終了と波形(「パッド」)の終了との間の期間とによって定義されてもよい。pl1は、白色状態への初期駆動を表す。pl2は、黒色状態への駆動を表す。iFullパルスは、黒色から黒色に駆動しない隣接ピクセルによって生成され得るエッジアーチファクトを消去することによって、明度誤差を改良する。しかしながら、iFullパルスは、有意なDC不平衡を導入し得る。iFullパルスパラメータは、最小DC不平衡を伴って、エッジアーチファクト蓄積を低減させることによって、ディスプレイの性能を最適化するように調整可能である。全パラメータは、調整可能であって、ディスプレイのタイプおよびその使用によって判定されてもよいが、フレームの数の好ましい範囲は、1〜25のインパルスサイズ、0〜25のギャップ、1〜35のサイズ、および0〜50のパッドである。前述のように、これらの範囲は、ディスプレイ性能がそのように要求する場合、より大きくてもよい。

0070

好ましい実施形態では、4つのエッジ領域波形アルゴリズムが、iFullパルスを印加するかどうかを判定するために適用されてもよい。エッジ領域波形アルゴリズムは、以下のデータを使用して、場所(i,j)におけるピクセルがエッジアーチファクトを生成する可能性があるかどうかを判定する。すなわち、1)ピクセル(i,j)の場所、2)ピクセル(i,j)の現在のグレートーン、3)ピクセル(i,j)の次のグレートーン、4)ピクセル(i,j)の基本近隣の現在のおよび/または次のグレートーン(「基本」は、ピクセル(i,j)の北、南、東、および西側近隣を示す)、および5)ピクセル(i,j)の対角線近隣の次のグレートーンである。

0071

エッジ領域アルゴリズムの第1のバージョン(「バージョン1」)では、エッジ領域は、優先順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、すなわち、使用されている駆動スキームにかかわらず、関連遷移のための波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する(前述で引用された2015年2月4日に出願された米国仮出願第62/112,060号に説明されるように)、c)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色に遷移していない場合、iFullパルス黒色/黒色波形を印加する、またはd)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を印加する。

0072

エッジ領域アルゴリズムの第2のバージョン(「バージョン2」)では、エッジ領域は、優先順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンおよび黒色の次のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、c)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色に遷移していない場合、iFullパルス黒色/黒色波形を印加する、またはd)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0073

エッジ領域アルゴリズムの第3のバージョン(「バージョン3」)では、エッジ領域は、優先順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、c)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色に遷移していない場合、iFullパルス黒色/黒色波形を印加する、またはd)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0074

エッジ領域アルゴリズムの第4のバージョン(「バージョン4」)では、エッジ領域は、優先順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色ではない場合、標準的波形を印加する、b)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣および対角線近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTop波形を印加する、c)ピクセル遷移が、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色に遷移していない場合、iFullパルス黒色/黒色波形を印加する、またはd)そうでなければ、黒色/黒色(GL)ヌル波形を使用する。

0075

0〜5のSIT値範囲は、ゼロ〜基本近隣+1の最大数を表す。SIT値は、エッジアーチファクトを低下させるが、ディスプレイ性能を劣化させ得る、モジュール極性化(すなわち、DC不平衡波形に起因する残留電荷の蓄積)への暴露を増加させる、iFullパルスの影響を平衡化する。SIT値がゼロであるとき、黒色/黒色ピクセル遷移の最大数は、iFullパルスを印加することによって成されるであろう。これは、エッジアーチファクトの量を最大限に低減させるが、iFullパルス波形のDC不平衡に起因する過剰モジュール極性化のリスクを増加させる。SIT値が、1、2、または3であるとき、黒色から黒色に遷移している中間数のピクセルが、iFullパルスを使用して、変換されるであろう。これらの値は、ディスプレイが、エッジアーチファクトを低減させ(但し、ゼロのSIT値未満である)、過剰モジュール極性化のリスクを低減させることを可能にする。SIT値が、4であるとき、iFullパルス波形を使用する黒色/黒色遷移の数は、最小限にされるであろう。エッジアーチファクトを低減させる能力は、減少されるが、過剰モジュール極性化のリスクは、最小限となる。SIT値が、5であるとき、iFullパルス波形は、無効にされ、エッジアーチファクトを低減させるために印加されない。SIT値は、事前に設定されてもよい、またはコントローラによって判定されてもよい。

0076

DC不平衡iFullパルスの使用は、モジュールを極性化するリスクを増加させ得、モジュール疲労(包括的および局所的疲労)の加速およびインクシステムにおける望ましくない電気化学的性質につながり得る。これらのリスクをさらに軽減するために、駆動後残留放電アルゴリズムが、前述の同時係属中の米国特許出願第15/014,236号に説明され、前述のように、iFullパルス後に起動されてもよい。

0077

アクティブマトリクスディスプレイでは、残留電圧は、ピクセル電極と関連付けられた全トランジスタを同時にオンにし、アクティブマトリクスディスプレイおよびその正面電極のソースラインを同一電圧、典型的には、接地に接続することによって放電されてもよい。電気光学層の両側の電極を接地させることによって、ここで、DC不平衡駆動の結果として電気光学層内に蓄積する電荷を放電することが可能となる。

0078

図11は、巨視的レベルにおいて、エッジアーチファクトの蓄積が、所望のディザ処理パターンのための明度における有意な増加をもたらし得ることを示す。例えば、初期G1画像から駆動されるG1およびG2の1×1ピクセル格子模様ディザ処理パターンは、所望の明度と比較して、明度において最大10L* の増加を有し得る。これは、特に、G1およびG2格子模様ディザ処理パターンが、以前の画像が白色である面積に対して位置する以前の画像が黒色である面積を有するとき、有意な残影をもたらすであろう。これは、以前の画像が白色である、G1およびG2ディザ処理パターンの明度が、典型的には、所望の明度にはるかに近いためである。iFullパルスを印加することによって、エッジアーチファクトの蓄積は、明度誤差と同様に低減される。

0079

図11は、以前の画像がG1であった1×1ピクセル格子模様を有するG1およびG2ディザ処理パターンに関する、印加されるpl2サイズのフレームサイズに対してL* 値における明度誤差を測定する、グラフ表現である。本実験では、pl2サイズパラメータのみ変更された。すなわち、pl1およびギャップは、0フレームに設定され、パッドは、1フレームに設定された。明度誤差は、測定されたL* 値と予期されるL* 値を比較することによって判定され、この場合、[(明度G1+明度G2)/2]である。本実験では、pl2サイズが大きいほど、明度誤差を軽減した。pl2サイズが0フレームであった(すなわち、iFullパルスが印加されなかった)とき、明度誤差は、約11L* であった。pl2サイズが9フレームであったとき、明度誤差は、殆ど存在しなかった。pl2サイズが10フレームであったとき、明度誤差は、負値であって、これは、ディスプレイが、本来あるべきものより明るいのではなく、より暗かったことを示す。

0080

iFullパルスが印加され、他のパラメータが増加された、別の実験では、明度誤差の量は、低減された。0フレームのpl1、0フレームのギャップ、5フレームのpl2サイズ、および18フレームのパッドを有するiFullパルスに関して、明度誤差は、最初の3つのパラメータが同一であって、パッドが1フレームであったときの約2L* と比較して、1.5L* であった(例えば、図10参照)。同様に、pl1およびパッドパラメータが増加された別の実験では、明度誤差の量は、低減された。2フレームのpl1サイズ、0フレームのギャップ、7フレームのpl2サイズ、および18フレームのパッドを有する、iFullパルスに関して、明度誤差は、1.1L* であった。

0081

前述の第US2013/0194250号に説明されるように、選択的総合更新(SGU)遷移は、複数のピクセルを有し、明モードで表示する、電気光学ディスプレイにおいて使用するために意図される。SGU方法は、全ピクセルが各遷移において駆動される、第1の駆動スキームと、いくつかの遷移を受けるピクセルが駆動されない、第2の駆動スキームとを利用する。SGU方法では、第1の駆動スキームは、ディスプレイの第1の更新の間、非ゼロの少ない割合のピクセルに適用される一方、第2の駆動スキームは、第1の更新の間、残りのピクセルに適用される。第1の更新に続く第2の更新の間、第1の駆動スキームは、異なる非ゼロの少ない割合のピクセルに適用される一方、第2の駆動スキームは、第2の更新の間、残りのピクセルに適用される。SGU方法の好ましい形態では、第1の駆動スキームは、GC駆動スキームであって、第2の駆動スキームは、GL駆動スキームである。

0082

前述の第US2013/0194250号に説明されるように、平衡パルス対白色/白色遷移駆動スキーム(BPPWWTDS)は、明モードで表示するとき、エッジアーチファクトを低減または排除することが意図される。BPPWWTDSは、エッジアーチファクトを生じさせる可能性があると識別され得、かつ平衡パルス対がエッジアーチファクトを消去または低減させる際に有効であるような時空間構成内にある、ピクセル内の白色/白色遷移の間の1つまたはそれを上回る平衡パルス対(平衡パルス対または「BPP」は、平衡パルス対の正味インパルスが実質的にゼロであるよう反対極性の一対の駆動パルスである)の印加を要求する。BPPWWTDSは、遷移の間、気を散らすような外観を有さない様式において、かつ境界されたDC不平衡を有する様式において、蓄積された誤差の可視性の低減を試みる。これは、1つまたはそれを上回る平衡パルス対をディスプレイのピクセルのサブセットに印加することによってもたらされ、サブセット内のピクセルの割合は、平衡パルス対の印加が視覚的に気を散らさないために十分に少ない。BPPの印加によって生じる視覚的に気を散らす状態は、BPPが容易に可視である遷移を受ける他のピクセルに隣接して印加されるピクセルを選択することによって低減されてもよい。例えば、BPPWWTDSの1つの形態では、BPPは、白色/白色遷移を受け、(非白色)/白色遷移を受けるその8つの近隣のうちの少なくとも1つを有する、任意のピクセルに印加される。(非白色)/白色遷移は、それが適用されるピクセルと白色/白色遷移を受ける隣接ピクセルとの間に可視エッジを誘発する可能性があり、本可視エッジは、BPPの印加によって低減または排除されることができる。BPPが印加されることになるピクセルを選択するための本スキームは、単純であるという利点を有するが、他の、特に、より保守的ピクセル選択スキームが、使用されてもよい。保守的スキーム(すなわち、少ない割合のピクセルのみ、任意の1つの遷移の間にBPPを印加させることを確実にするもの)は、そのようなスキームが遷移の全体的外観に最小限の影響を及ぼすため、望ましい。

0083

すでに示されたように、BPPWWTDSにおいて使用されるBPPは、1つまたはそれを上回る平衡パルス対を備えることができる。平衡パルス対の各半分は、対のそれぞれが同一量を有することのみを前提として、単一または複数の駆動パルスから成ってもよい。BPPの電圧は、BPPの2つの半分が同一振幅であるが、反対符号を有していなければならないことのみを前提として、変動してもよい。ゼロ電圧の期間は、BPPの2つの半分間または連続BPP間に生じ得る。例えば、1つの実験(その結果は、以下に説明される)では、平衡BPPは、一連の6つのパルス、すなわち、+15V、−15V、+15V、−15V、+15V、−15Vを備え、各パルスは、11.8ミリ秒続く。実験的に、BPP列が長いほど、優れたエッジ消去が得られることが分かっている。BPPが、(非白色)/白色遷移を受けるピクセルに隣接するピクセルに印加されるとき、また、BPPを(非白色)/白色波形に対して時間的にシフトさせることもまた、得られるエッジ低減の程度にも影響を及ぼすことが分かっている。現在のところ、これらの発見に関する完全な理論的説明はない。

0084

本発明の別の側面は、明モードおよび暗モードの組み合わせで表示するとき、エッジアーチファクト、残影、および/または明滅を低減させることである。図12は、暗モードおよび明モードの組み合わせにおいて画像を表示する、電気光学ディスプレイを示す。明モードおよび暗モード表示のための画像処理波形は、エッジアーチファクトを取り除き、明滅を低減させるための特殊波形アルゴリズムと、明モードおよび暗モードで表示するために使用される通常波形とを組み合わせる。これらの特殊波形は、白色であるとき、背景の明滅を回避するための空の白色/白色遷移を含み、明モードで表示するとき、暗エッジを取り除くために要求されるF−遷移およびT−遷移を含む。特殊波形はまた、黒色であるとき、背景の明滅を回避するための空の黒色/黒色遷移を含み、暗モードで表示するとき、明エッジを取り除くために要求されるiTopパルスおよびiFullパルス遷移を含む。白色/白色および黒色/黒色空遷移の両方を用いることで、白色および黒色背景は両方とも、明滅を低減させるであろう。

0085

好ましい実施形態では、画像処理波形アルゴリズムが、特殊波形または通常(または標準)波形を印加するかどうかを判定するために、ピクセルに適用されてもよい。画像処理波形アルゴリズムは、明モードおよび暗モードの組み合わせを表示するとき、以下のデータを使用して、場所(i,j)におけるピクセルが、エッジアーチファクトを生成する可能性があるかどうかを判定する。すなわち、1)ピクセル(i,j)の場所、2)ピクセル(i,j)の現在のグレートーン、3)ピクセル(i,j)の次のグレートーン、4)ピクセル(i,j)の基本近隣の現在のおよび/または次のグレートーン(「基本」は、ピクセル(i,j)の北、南、東、および西側近隣を示す)、および5)ピクセル(i,j)の対角線近隣の次のグレートーンである。

0086

0〜5のSFT値範囲は、ゼロ〜基本近隣+1の最大数を表す。SFT値は、エッジアーチファクトを低下させるが、ディスプレイ性能を劣化させ得る、明滅への暴露を増加させる、SGU遷移の影響を平衡化する。SFT値がゼロであるとき、白色/白色ピクセル遷移の最大数は、SGU遷移を印加することによって成されるであろう。これは、エッジアーチファクトの量を最大限に低減させるが、SGU遷移の印加に起因する過剰明滅のリスクを増加させる。SFT値が、1、2、または3であるとき、白色から白色に遷移している中間数のピクセルが、SGU遷移を使用して変換されるであろう。これらの値は、ディスプレイが、エッジアーチファクトを低減させ(但し、ゼロのSFT値未満である)、依然として、明滅を最小限にすることを可能にする。SFT値が、4であるとき、SGU波形を使用する白色/白色遷移の数は、最小限にされるであろう。エッジアーチファクトを低減させる能力は、減少されるが、過剰明滅のリスクは、最小限となる。SFT値が、5であるとき、SGU波形は、無効にされ、エッジアーチファクトを低減させるために印加されない。SIT値は、事前に設定されてもよい、またはコントローラによって判定されてもよい。

0087

SIT値は、iFullパルスを参照して前述のものと同一定義を有する。

0088

画像処理アルゴリズムの第1のバージョン(「バージョンA」)では、エッジ領域は、記載がない限り、任意の順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色ではなく、黒色/黒色でもない場合、通常波形を印加する、すなわち、使用されている駆動スキームにかかわらず、関連遷移のための波形を印加する、b)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、少なくともSFT基本近隣が、白色から白色へのグレートーン遷移を行っていない場合、SGU遷移(またはF−遷移)を印加する、c)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、全4つの基本近隣が、白色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、白色ではない現在のグレートーンを有する場合、BPP遷移(またはT−遷移)を印加する、d)ピクセルグレートーンが、白色から白色に遷移し、ルールa−cが当てはまらない場合、明モードGL遷移(すなわち、白色/白色ヌル遷移)を印加する、e)ピクセルグレートーン遷移が黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色へのグレートーン遷移を行っていない場合、iFullパルス遷移を印加する、f)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTopパルス遷移を印加する、またはg)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、ルールe−fが当てはまらない場合、暗モードGL遷移、すなわち、黒色/黒色ヌル遷移を印加する。

0089

画像処理アルゴリズムの第2のバージョン(「バージョンB」)では、エッジ領域は、記載がない限り、任意の順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色ではなく、黒色/黒色でもない場合、通常遷移を印加する、b)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、少なくともSFT基本近隣が、白色から白色へのグレートーン遷移を行っていない場合、SGU遷移を印加する、c)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、全4つの基本近隣が、白色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、白色ではない現在のグレートーンを有する場合、BPP遷移を印加する、d)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、ルールa−cが当てはまらない場合、明モードGL白色/白色ヌル遷移を印加する、e)ピクセルグレートーン遷移は、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣は、黒色から黒色へのグレートーン遷移を行っていない場合、iFullパルス遷移を印加する、f)ピクセルグレートーン遷移は、黒色/黒色であって、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンおよび黒色の次のグレートーンを有する場合、iTopパルス遷移を印加する、またはg)ピクセルグレートーン遷移は、黒色/黒色であって、ルールe−fが当てはまらない場合、暗モードGL黒色/黒色ヌル遷移を印加する。

0090

画像処理アルゴリズムの第3のバージョン(「バージョンC」)では、エッジ領域は、記載がない限り、任意の順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色ではなく、黒色/黒色でもない場合、通常遷移を印加する、b)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、少なくともSFT基本近隣が、白色から白色へのグレートーン遷移を行っていない場合、SGU遷移を印加する、c)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、全4つの基本近隣が、白色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、白色ではない現在のグレートーンを有する場合、BPP遷移を印加する、d)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、ルールa−cが当てはまらない場合、明モードGL白色/白色ヌル遷移を印加する、e)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色へのグレートーン遷移を行っていない場合、iFullパルス遷移を印加する、f)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTopパルス遷移を印加する、またはg)ピクセルグレートーン遷移は、黒色/黒色であって、ルールe−fが当てはまらない場合、暗モードGL黒色/黒色ヌル遷移を印加する。

0091

画像処理アルゴリズムの第4のバージョン(「バージョンD」)では、エッジ領域は、記載がない限り、任意の順序において、以下のルールに従って、全ピクセル(i,j)に割り当てられる。a)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色ではなく、黒色/黒色でもない場合、通常遷移を印加する、b)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、少なくともSFT基本近隣が、白色から白色へのグレートーン遷移を行っていない場合、SGU遷移を印加する、c)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、全4つの基本近隣が、白色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、白色ではない現在のグレートーンを有する場合、BPP遷移を印加する、d)ピクセルグレートーン遷移が、白色/白色であって、ルールa−cが当てはまらない場合、明モードGL白色/白色ヌル遷移を印加する、e)ピクセルグレートーン遷移は、黒色/黒色であって、少なくともSIT基本近隣が、黒色から黒色へのグレートーン遷移を行っていない場合、iFullパルス遷移を印加する、f)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、全4つの基本近隣および対角線近隣が、黒色の次のグレートーンを有し、少なくとも1つの基本近隣が、黒色ではない現在のグレートーンを有する場合、iTopパルス遷移を印加する、またはg)ピクセルグレートーン遷移が、黒色/黒色であって、ルールe−fが当てはまらない場合、暗モードGL黒色/黒色ヌル遷移を印加する。

0092

画像処理アルゴリズムのバージョンA−Dの全4つのバージョンでは、BPP遷移は、明モードトップオフパルス、必要に応じて、残留電圧放電と置換されてもよい。

0093

本発明の別の側面は、時間に伴う電気光学ディスプレイの光学状態の変化を補償し、前述の第WO2015/017624号において明モード表示に関して説明される、ドリフト補償に関する。本ドリフト補償アルゴリズムは、暗モード表示のために反転して適用されてもよい。既述のように、電気泳動および類似電気光学ディスプレイは、双安定性である。しかしながら、そのようなディスプレイの双安定性は、実践では無限定ではなく、画像ドリフトとして知られる現象が発生し、それによって、極限光学状態の、またはそれに近いピクセルは、非常に緩やかに中間グレーレベルに復帰する傾向にあり、例えば、黒色ピクセルは、徐々に暗グレー色になり、白色ピクセルは、徐々に明グレー色になる。暗状態ドリフトは、暗モードで表示するとき、着目される。電気光学ディスプレイが、長時間、完全なディスプレイのリフレッシュなしで包括的限定駆動スキームを使用して更新される場合(背景暗状態におけるピクセルは、ヌル遷移を用いて駆動される)、暗状態ドリフトは、ディスプレイの全体的視覚的外観の不可欠な部分となる。経時的に、ディスプレイは、暗状態が直近で書き換えられているディスプレイの領域と、暗状態が直近で書き換えられておらず、したがって、ある時間の間ドリフトしている、背景等の他の領域とを示すであろう。典型的暗状態ドリフトは、約0.5L*から>2L* の範囲を有し、暗状態ドリフトの大部分は、10秒〜60秒以内に生じる。これは、残影として知られる光学アーチファクトをもたらし、それによって、ディスプレイは、以前の画像の痕跡を示す。そのような残影効果は、殆どのユーザにとって十分に煩わしく、それらの存在は、長時間、排他的に包括的限定駆動スキームを使用することを妨げることにおける、有意な部分である。

0094

ドリフト補償は、2つの極限光学状態を表示することが可能である複数のピクセルを有する双安定性電気光学ディスプレイを駆動する方法であって、ディスプレイ上に第1の画像を書き込むステップと、
第1および第2の両方の画像内において同じ極限光学状態にある複数の背景ピクセルが駆動されない駆動スキームを使用して、ディスプレイ上に第2の画像を書き込むステップと、ディスプレイをある期間にわたって非駆動にしておくステップであって、それによって、背景ピクセルが、それらの極限光学状態とは異なる光学状態をとることを可能にする、ステップと、該期間の後、背景ピクセルの第1の非ゼロ部分に、それが印加されるピクセルをそれらの極限光学状態に実質的に復元するリフレッシュパルスを印加するステップであって、該リフレッシュパルスは、その該第1の非ゼロ部分以外の背景ピクセルに印加されない、ステップと、その後、第1の非ゼロ部分とは異なる背景ピクセルのより小さい第2の非ゼロ部分に、それが印加されるピクセルをそれらの極限状態に実質的に復元するリフレッシュパルスを印加するステップであって、該リフレッシュパルスは、その該第2の非ゼロ部分以外の背景ピクセルに印加されない、ステップと、を含む、方法を提供する。

0095

暗モードのための本ドリフト補償方法の好ましい形態では、ディスプレイは、背景ピクセルの異なる非ゼロ部分へのリフレッシュパルスの連続的印加の間の最小時間間隔(例えば、好ましくは、約3秒であるが、約10秒または約60秒と長いものであり得る)を確立するタイマを提供される。既述のように、ドリフト補償方法は、典型的には、黒色極限光学状態、または明モードおよび暗モードの組み合わせを表示するとき、両方の極限光学状態の背景ピクセルに適用される。ドリフト補償方法は、当然ながら、単色およびグレースケールディスプレイの両方に適用され得る。

0096

暗モードのためのドリフト補償方法は、特別に設計された波形と、いくつかの電気光学、特に、電気泳動ディスプレイに見られるように、背景暗状態ドリフトを能動的に補償するためのアルゴリズムおよびタイマとの組み合わせとして見なされ得る。特殊iTopパルス波形は、制御様式において、暗状態反射率を若干下方駆動するために、典型的にはタイマに基づく、トリガイベントが生じると、背景暗状態における選択されたピクセルに印加される。本波形の目的は、ユーザにとって本質的に不可視であり、したがって、煩わしくないように、背景暗状態をわずかに減少させることである。iTopパルスの駆動電圧は、暗状態減少の量を制御するために、変調されてもよい(例えば、他の遷移において使用される15Vの代わりに10V)。さらに、設計されたピクセルマップマトリクス(PMM)が、ドリフト補償を適用するとき、iTopパルスを受けるピクセルのパーセンテージを制御するために使用されてもよい。

0097

ドリフト補償は、特殊更新を要求することによって、ディスプレイ上に現在表示されている画像に適用される。特殊更新は、特殊iTopパルス遷移を除く、全ての遷移に対して空である波形を記憶する別個のモードを呼び出す。ドリフト補償方法は、非常に望ましくは、タイマの使用を組み込む。使用される特殊iTopパルス波形は、背景暗状態明度の低下をもたらす。タイマは、ドリフト補償方法に、いくつかの方法で使用され得る。タイムアウト値またはタイマ期間は、アルゴリズムパラメータとして機能し得、タイマがタイムアウト値またはタイマ期間の倍数に到達する度、前述の特殊更新を要求するイベントをトリガし、タイムアウト値の場合では、タイマをリセットする。タイマは、フルスクリーンリフレッシュ(包括的完全更新)が要求されるとき、リセットされ得る。タイムアウト値またはタイマ期間は、ドリフトの変形を温度と適応させるために、温度に伴って変動し得る。アルゴリズムフラグが、ドリフト補償が必要性のない温度において適用されることを防止するために提供され得る。

0098

ドリフト補償を実装する別の方法は、例えば、3秒毎に、タイマ期間を固定し、アルゴリズムPMMを利用して、iTopパルスが印加されるときに関して、より柔軟性を提供することである。他の変形例は、最後のユーザ要求ページ捲り以降の時間と併せてタイマ情報を使用することを含み得る。例えば、ユーザがある時間の間、ページ捲りを要求していない場合、iTopパルスの印加は、事前判定された最大時間後に中止し得る。代替として、iTopパルスは、ユーザ要求更新と組み合わせられ得る。最後のページ捲り以降の経過時間およびトップオフパルスの最後の印加以降の経過時間を追跡するためにタイマを使用することによって、この更新においてiTopパルスを印加するかどうかを判定し得る。これは、背景においてこの特殊更新を適用する制約を除去するであろうし、いくつかの場合では、実装することが好ましく、またはより簡単であり得る。

0099

前述のように、暗状態ドリフト補正は、ピクセルマップマトリクス、タイマ期間、および駆動電圧、iTopパルスに関するiTopサイズおよびiTopパッドの組み合わせによって調整され得る。既述のように、iTopパルス等のDC不平衡波形の使用は、双安定性ディスプレイにおける問題を生じさせる潜在性を有することが知られており、そのような問題は、増加された残影を生じさせるであろう光学状態における経時的なシフトを含み得、極限場合では、ディスプレイに、深刻な光学キックバックを示させ、さらに、機能を停止させ得る。これは、電気光学層を横断する残留電圧または残留電荷の蓄積と関連すると考えられる。残留電圧放電(前述の米国出願第15/014,236号に説明されるような駆動後放電)をDC不平衡波形と組み合わせて行うことは、信頼性問題を伴わずに、改良された性能を可能にし、より多くのDC不平衡波形の使用を可能にする。

0100

図13は、経時的暗状態ドリフトのグラフ表現であって、最初の15秒後、iTopパルスが、3秒毎に印加され、ドリフトを補償する。暗状態ドリフトは、L* における明度によって測定される。サイズ9のiTopパルスが、駆動後放電の適用とともに、3秒毎に印加される。示されるように、全体的暗状態ドリフトは、低減される。

0101

図に示される種々の実施形態は、例証的表現であって、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことを理解されたい。明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」または「いくつかの実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれるが、必ずしも、全実施形態にではないことを意味する。その結果、明細書全体を通して種々の場所における語句「一実施形態では」、「ある実施形態では」、または「いくつかの実施形態では」の表出は、必ずしも、同一実施形態を参照するわけではない。

0102

文脈によって別様に明白に要求されない限り、本開示全体を通して、用語「comprise(〜を備える)」、「comprising(〜を備える)」、および同等物は、排他的または包括的意味とは対照的に、包含的意味、すなわち、「including, but not limited to(〜を含むが、それに限定されない)」という意味で解釈されるものとする。加えて、用語「herein(本明細書では)」、「hereunder(以降)」、「above(前述)」、「below(後述)」、および類似趣旨の用語は、全体として本願を指し、本願の任意の特定の部分を指すものではない。用語「or(または)」が、2つまたはそれを上回る項目のリストを参照して使用されるとき、その用語は、用語の以下の解釈の全てを網羅する、すなわち、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目の全て、リスト内の項目の任意の組み合わせである。

0103

したがって、本技術の少なくとも1つの実施形態のいくつかの側面が説明されたが、種々の改変、修正、および改良が、当業者に容易に想起されるであろうことを理解されたい。そのような改変、修正、および改良は、技術の精神および範囲内であることが意図される。故に、前述の説明および図面は、非限定的実施例のみを提供する。

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