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技術 活性揮発性カルボニル化合物の制御放出のための光解離性アセタールおよびケタール化合物

出願人 フイルメニツヒソシエテアノニム
発明者 アンドレアスヘルマン
出願日 2016年1月19日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2017-538674
公開日 2018年3月1日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-505877
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 脂肪類、香料 空気の消毒,殺菌または脱臭 2個以上の酸素原子を含む複素環式化合物
主要キーワード 綿シート 軟化プロセス サンプリングセル 脱着器 ヘッドスペース濃度 自動温度調節 揮発性アルデヒド 中和成分
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この項目の情報は公開日時点(2018年3月1日)のものです。
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課題・解決手段

本発明は、活性揮発性カルボニル化合物露光時に制御された方法で表面から周囲中に遊離させることができる感光アセタールまたはケタール化合物に基づく送達系に関する。送達系は、フレーバーフレグランス悪臭中和剤昆虫誘引剤または昆虫忌避剤などの活性物質を放出するために使用され得る。本発明はまた、前記アセタールまたはケタール化合物の、香料におけるならびに付香組成物または付香された消費者物品における使用に関する。

概要

背景

概要

本発明は、活性揮発性カルボニル化合物露光時に制御された方法で表面から周囲中に遊離させることができる感光アセタールまたはケタール化合物に基づく送達系に関する。送達系は、フレーバーフレグランス悪臭中和剤昆虫誘引剤または昆虫忌避剤などの活性物質を放出するために使用され得る。本発明はまた、前記アセタールまたはケタール化合物の、香料におけるならびに付香組成物または付香された消費者物品における使用に関する。

目的

特に、(自然の)昼光トリガーとしての使用は、付香された消費者物品の目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

式(式中、R1およびR2は、同時にまたは独立して、水素原子、または任意に1〜3個の酸素原子および/または1〜2個の窒素原子および/または1個の硫黄原子を含むC1〜18炭化水素基を表すが、ただし、両方のうち少なくとも1つはC1〜C18炭化水素基であり;かつ式(R1)(R2)C(=O)の活性アルデヒドまたはケトンから誘導され;前記アルデヒドまたはケトンは80〜230g/モル分子量を有しかつC5〜C18化合物であることを条件とし;R3は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C8アルキル基分枝鎖状または環状C3〜C8アルキル基、ヒドロキシ基メトキシ基エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは2〜8の範囲にわたる整数であり;かつR4およびR5は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C4アルキル基、分枝鎖状C3〜C4アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは上記と同じ意味を有する)の化合物の、活性揮発性アルデヒドまたはケトンを放出させる送達系としての使用。

請求項2

少なくとも2つのR4および/または少なくとも2つのR5が水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。

請求項3

水素原子ではない全てのR4基およびR5基が、直鎖状C1〜C4アルキル基、分枝鎖状C3〜C4アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基(ここでnは請求項1に規定されたのと同じ意味を有する)からなる群から選択される同一の基を表すことを特徴とする、請求項1または2記載の使用。

請求項4

芳香族環酸素含有環との間の結合に対してオルト位のR4基およびR5基が水素原子であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。

請求項5

R4およびR5が水素原子、メトキシ基またはジメチルアミノ基であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の使用。

請求項6

R3が水素原子、直鎖状または分枝鎖状C1〜C4アルキル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基を表すことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。

請求項7

前記活性揮発性アルデヒドまたはケトンが付香成分であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の使用。

請求項8

付香化合物の放出が、280nmを上回る、またはさらに300nmを上回る、またはさらに330nmを上回る波長の光によって誘発されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の使用。

請求項9

付香組成物であって、i)請求項1から8までのいずれか1項に規定された、少なくとも1つの式(I)の化合物;ii)香料キャリヤーおよび香料ベースからなる群から選択される少なくとも1つの成分;およびiii)任意に少なくとも1つの香料補助剤を含む、前記付香組成物。

請求項10

請求項1から8までのいずれか1項に規定された、少なくとも1つの式(I)の化合物を含む付香消費者製品

請求項11

香料消費者製品が、香水ファブリックケア製品ボディケア製品、空気ケア製品ホームケア製品またはカーケア製品であることを特徴とする、請求項10記載の付香消費者製品。

請求項12

請求項13

式(式中、R1およびR2は、同時にまたは独立して、水素原子、または任意に1〜3個の酸素原子および/または1〜2個の窒素原子および/または1個の硫黄原子を含むC1〜18炭化水素基を表すが、ただし、両方のうち少なくとも1つはC1〜18炭化水素基であり;かつ式(R1)(R2)C(=O)の活性アルデヒド(すなわち、R2は水素原子である)またはケトンから誘導され;前記アルデヒドまたはケトンは80〜230g/モルの分子量を有しかつC5〜18化合物であることを条件とし;R3は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C8アルキル基、分枝鎖状または環状C3〜C8アルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは2〜8の範囲にわたる整数であり;R4およびR5は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、またはメチルチオ基を表し、ここで少なくとも1つのR4またはR5はメチルチオ基である)のアセタールまたはケタール化合物

請求項14

芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してオルト位のR4基およびR5基が水素原子であり、さらにより好ましくは、芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してオルト位およびパラ位のR4基およびR5基が水素原子であることを特徴とする、請求項13記載の化合物。

技術分野

0001

本発明は香料の分野に関する。より詳細には、本発明は、活性揮発性カルボニル化合物露光時に制御された方法で遊離させることができる式(I)の感光アセタールまたはケタール化合物に基づく送達系に関する。本発明はまた、前記アセタールまたはケタール化合物の、香料ならびに付香組成物または付香された消費者物品における使用に関する。

0002

従来技術
フレーバーおよびフレグランスだけでなく、昆虫誘引剤または忌避剤も、限られた時間しか知覚できない揮発性分子である。

0003

香料産業は、一定時間にわたり同時に複数のフレグランスの混合物の付香効果を延長または増強することができる組成物または添加物に特に関心がある。それ自体の揮発性が高すぎるか、または不良な持続性を有するか、あるいは最終用途の表面に少量しか堆積しない標準的な香料原料の場合、長期持続性を得ることが特に望ましい。さらに、香料成分、特にアルデヒドの一部は不安定であり、それらの使用前に緩やかな分解から保護する必要がある。長期持続性の香料は、例えば精製香料または機能性香料または化粧品のような様々な用途にとって望ましい。テキスタイル洗濯および柔軟化は、活性物質、特に香料の効果を洗濯、柔軟化および乾燥後の一定時間にわたり有効にできるように絶え間なく追求されている特別な分野である。実際、この種の用途に特に適した匂いを有する多くの物質は、洗濯物への保持力欠けるか、またはすすぎ時に洗濯物に残らないことが知られており、その結果、その付香効果は短時間しか感じられず、あまり強力ではない。香料産業でのこの種の用途の重要性を考慮して、この分野の研究は、特に、上記の問題に対する新しい、より効果的な解決策を見つけることを目的として続けられてきた。

0004

適用中または適用後に化学反応によって活性物質を放出する(O2、光、酵素、水(pH)または温度を放出トリガーとして使用する)様々な前駆物質化合物カプセル化系の代替として記載されている。一般に、それらの固有不安定性のために、前駆物質貯蔵の間に適用ベース中で分解することが多く、そのためにそれらのフレグランス原料を所望の使用前に放出する。

0005

国際公開第95/16660号(WO 95/16660)、国際公開第97/34986号(WO 97/34986)、国際公開第98/06803号(WO 98/06803)および欧州特許第1285906号明細書(EP 1 285 906)では、例えば、フレグランスアルコールおよびアルデヒドの混合物を放出することが可能な非環式アセタールまたは関連構造報告されている。前記誘導体加水分解条件が必要である。これらの系から、フレグランスは、アルコールとアルデヒドとの2:1の比で予め定義された化学量論的混合物として放出される。この予め定義された混合物は、必ずしも当業者嗜好のためにこれらの化合物を送達したいと思う比ではない。さらに、直鎖状アセタールおよびケタールは、水系環境では非常に不安定であることが多く、したがってそれらは水含有消費者物品中で(少なくとも一部が)早期に加水分解される。他方で、環状アセタールまたはケタール、ならびに幾つかの関連構造、例えば独国特許第19718537号明細書(DE 197 18 537)、国際公開第00/04009号(WO 00/04009)、国際公開第00/38616号(WO 00/38616)、国際公開第2008/011742号(WO 2008/011742)またはIN2009DE00656に報告されたものは、しばしば安定すぎるので穏やかな適用条件下で効率的に使用することができない。なぜなら、それらは通常、開裂するために比較的厳しい加水分解条件および/または加熱を必要とするからである。

0006

温和反応条件下で加水分解に基づかないトリガーによりフレグランスアルデヒドまたはケトンを放出し得る安定なアセタールまたはケタールは実際の適用に有利であるだろう。特に、(自然の)昼光のトリガーとしての使用は、付香された消費者物品の目的とする用途に特に適している。前記コンジュゲートは、不透明な梱包材を使用して容易に保管することができ、標的表面に堆積して周囲の昼光に曝されると、光誘起による共有結合開裂により活性化合物を徐々に放出する。

0007

欧州特許第1262473号明細書(EP 1 262 473)は、フレグランスアルデヒドおよびケトンの放出のための光感受性前駆体としての1−フェニル−2,2−ビスアルコキシエタノンを報告している。前駆体の光誘起による開裂は、様々なフレグランス化合物の予め定義された混合物を生成する。さらには、前記コンジュゲートの開裂に関与する反応のメカニズムは、適用の観点からは適切ではない可能性がある一連の様々な副生成物をもたらす。

0008

Org. Lett., 2007, 9, 1533-1535, J. Org. Chem., 2008, 73, 6152-6157およびJ. Org. Chem., 2011, 76, 2040-2048には、5−メトキシサリチルアルコールに基づくアセタールまたはケタールとして保護されたカルボニル基光解離的な開裂のアプローチが記載されている。光脱保護は好ましくは水の存在下で行われる。Eur. J. Org. Chem., 2009, 2055-2058では、Wangおよび共同研究者らは、抗癌剤光制御放出について記載しているが、これらの化合物は非常に親水性でかつ不揮発性である。さらに、それらは水性環境に放出されるものであり、表面に堆積しかつ表面から蒸発してそれらの利益を与えることが意図されていない。

0009

本発明者らは、ここで驚くべきことに、本発明による感光性アセタールおよびケタール化合物が上記の問題を解決し、多くの実際の適用において露光時に活性揮発性カルボニル化合物を効率的に遊離させることができることを見出した。本発明者らの知る限りでは、先行技術文献のいずれも、式(I)の感光性アセタールおよびケタール化合物が実際に揮発性化合物制御放出のための送達系として適切であり得たことを示唆しないか、または予想することができない。

0010

発明の説明
本発明者らはここで驚くことに、式



のアセタールまたはケタール化合物であって、
前記式中、
R1およびR2は、同時にまたは独立して、水素原子、または1〜3個の酸素原子および/または1〜2個の窒素原子および/または1個の硫黄原子を任意に含むC1〜18炭化水素基を表すが、ただし、両方のうち少なくとも1つはC1〜C18炭化水素基であり;かつ式(R1)(R2)C(=O)の活性アルデヒド(すなわち、R2は水素原子である)またはケトンから誘導され;前記アルデヒドまたはケトンは80〜230g/モルの分子量を有しかつC5〜C18化合物であることを条件とし;
R3は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C8アルキル基分枝鎖状または環状C3〜C8アルキル基、ヒドロキシ基メトキシ基エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは2〜8の範囲にわたる整数であり;
R4およびR5は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C4アルキル基、分枝鎖状C3〜C4アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは上記と同じ意味を有する、前記アセタールまたはケタール化合物を、
有利には、活性揮発性アルデヒドまたはケトンを露光時に所与の表面から周囲環境中に放出させる送達系として使用することができることを見出した。

0011

用語「活性化合物」、「活性揮発性化合物」、「活性揮発性アルデヒドまたはケトン」または類似の用語は、本明細書では、そう呼ばれるアルデヒドまたはケトンが、その周囲環境に利益または効果をもたらすことができ、特に活性化合物が付香成分フレーバリング成分悪臭中和成分および昆虫忌避成分または誘引成分からなる群から選択されることを意味する。したがって、例えば、前記「活性アルデヒドまたはケトン」は、それを付香成分またはフレーバリング成分として、悪臭中和成分としておよび/または昆虫忌避剤または誘引剤として有用とする少なくとも1つの特性を有する。当業者にとって、前記活性アルデヒドまたはケトンは本質的に揮発性の化合物であることも明らかである。

0012

「昆虫誘引剤または忌避剤」とは、昆虫に正または負の影響を及ぼす化合物を意味する。そのような成分の例は、参照テキストまたは類似の種類の他の著作、例えば、A. M. El-Sayed, The Pherobase 2005, http://www.pherobase.netに見出され得る。

0013

本発明の上記および下記の全ての実施形態によれば、本発明の送達系は、活性揮発性アルデヒドまたはケトンが付香成分、すなわち付香アルデヒドまたはケトンである場合に特に有用である。「付香アルデヒドまたはケトン」は、香料産業において現在使用されている化合物、すなわち、嗜好効果を付与するために付香調製物または組成物において有効成分として使用される化合物である。換言すれば、付香するものとして理解されるべき、かかるアルデヒドまたはケトンは、単に匂いを有するものではなく、組成物の匂いを積極的なまたは心地良い方法で付与または変更することが可能なものとして香料の当業者によって認識されなければならない。前記付香アルデヒドまたはケトンは、天然または合成由来のものであり得る。これらの補助成分の多くは、いずれの場合も、S. Arctanderによる書籍、Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAもしくはその最新版などの参照テキスト、または同様の種類の他の著作、並びに香料分野豊富な特許文献に列記されている。

0014

今後、前記「付香アルデヒドまたはケトン」を「付香化合物」とも呼ぶ。

0015

実際には、本発明は活性アルデヒドまたはケトンの厳密な特性とは無関係に全く同じ方法で実施される。したがって、本発明が本明細書では以下において具体的に「付香化合物」に関してさらに例示されても、以下の実施形態は、他の活性アルデヒドまたはケトンも適用することができる(すなわち、例えば、「付香」との表現を、「フレーバリング」、「悪臭中和」、「昆虫誘引」または「昆虫忌避」と交換することができる)ことが理解される。本発明の特定の実施形態によれば、好ましくは活性アルデヒドが使用される。

0016

「…炭化水素基…」とは、前記基が水素原子および炭素原子からなり、かつ脂肪族炭化水素、すなわち、直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素(例えば、アルキル基)、直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素(例えば、アルケニルまたはアルキニル基)、飽和環状炭化水素(例えば、シクロアルキル)または不飽和環状炭化水素(例えば、シクロアルケニルまたはシクロアルキニル)の形であっていてよく、あるいは芳香族炭化水素、すなわちアリール基の形であっていてよく、あるいは前記種類の基の混合物の形であっていてよく、例えば、1種のみに特に限定することが記載されない限り、特定の基は直鎖状アルキル、分枝鎖状アルケニル(例えば、1つ以上の炭素炭素二重結合を有する)、(ポリ)シクロアルキルおよびアリール部分を含んでいてよいことを意味することが理解される。同様に、本発明の全ての実施形態において、基が1つよりも多い種類のトポロジーの形である(例えば、直鎖状、環状または分枝鎖状)および/または飽和または不飽和である(例えば、アルキル、芳香族またはアルケニル)と記載される場合、上記で説明されたように、前記トポロジーのうちいずれか1つを有するまたは飽和もしくは不飽和である部分を含み得る基をも意味する。同様に、本発明の全ての実施形態において、ある基が、飽和または不飽和の1つの種類の形である(例えば、アルキル)と記載される場合、前記基が、任意の種類のトポロジー(例えば、直鎖状、環状または分枝鎖状)であっていてよいかまたは種々のトポロジーを有するいくつかの部分を有するものであっていてよいことを意味する。

0017

明確にするために、本発明における「1〜3個の酸素原子および/または1〜2個の窒素原子および/または1個の硫黄原子を含む」との表現、または類似表現は、参照される基が、例えばアミンチオールチオエーテルエーテル、アセタール、エステルニトリル、アルデヒド、ケトン、アミドカルボキシレートまたはアルコールなどの官能基を含んでいてよいことを意味する。

0018

本発明のいずれかの実施形態によれば、R1およびR2は、水素原子、または1〜2個の酸素原子および/または1個の窒素原子を任意に含むC1〜15炭化水素基を表すが、ただし、2つのうち少なくとも1つはC1〜15炭化水素基であり;かつ式(R1)(R2)C(=O)の活性アルデヒド(すなわち、R2は水素原子である)またはケトンから誘導され;前記アルデヒドまたはケトンは80〜230g/モルの分子量を有しかつC5〜15化合物であることを条件とする。本発明の好ましい実施形態では、R2は水素原子を表し、かつ対応する活性アルデヒドは式R1CH(=O)のものである。

0019

本発明のいずれかの実施形態によれば、少なくとも2つのR4および/または少なくとも2つのR5は、水素原子である。より好ましくは、少なくとも3つのR4および/または少なくとも3つのR5が水素原子である。さらにより好ましくは、少なくとも4つのR4および/または少なくとも4つのR5が水素原子である。好ましくは、芳香族環酸素含有環(oxygenated ring)との間の結合に対してオルト位のR4基およびR5基は水素原子であり、さらにより好ましくは、芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してオルト位およびパラ位のR4基およびR5基は水素原子である。

0020

本発明のいずれかの実施形態によれば、水素原子ではない全てのR4基およびR5基は、直鎖状C1〜C4アルキル基、分枝鎖状C3〜C4アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基(ここでnは上記と同じ意味を有する)からなる群から選択される同一の基を表す。好ましくは、水素原子ではない全てのR4基およびR5基は、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基からなる群から選択される同一の基を表す。さらにより好ましくは、水素原子ではない全てのR4基およびR5基は、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基からなる群から選択される同一の基、さらにより好ましくはメチルチオ基を表す。

0021

本発明のいずれかの実施形態によれば、R4およびR5は、好ましくは水素原子、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基である。

0022

本発明のいずれかの実施形態によれば、好ましくは、少なくとも1つのR4および/または少なくとも1つのR5は、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり;より好ましくは少なくとも1つのR4および/または少なくとも1つのR5はメチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり、さらにより好ましくは少なくとも1つのR4および/または少なくとも1つのR5はメチルチオ基である。

0023

本発明のいずれかの実施形態によれば、好ましくは、1つのR4および1つのR5は、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり、他の4つのR4およびR5は水素原子であり;より好ましくは1つのR4および1つのR5はメチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり、他の4つのR4およびR5は水素原子であり;さらにより好ましくは、より好ましくは1つのR4および1つのR5はメチルチオ基であり、他の4つのR4およびR5は水素原子である。好ましくは、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基である1つのR4および1つのR5は、芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してメタ位にある。

0024

本発明のいずれかの実施形態によれば、R3は、好ましくは、水素原子、直鎖状C1〜C4アルキル基、分枝鎖状C3〜C4アルキル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基を表す。さらにより好ましくは、R3は水素原子、メチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基を表す。

0025

本発明のいずれかの実施形態によれば、少なくとも1つのR3は水素原子を表す。より好ましくは、少なくとも2つのR3は水素原子を表す。さらにより好ましくは、少なくとも3つのR3は水素原子を表す。

0026

実施形態のいずれかによれば、式(I)の化合物は、有利にはソフトウェアEPIwin v.3.10(2000、米国環境保護局で入手可能)を用いる計算によって得られるような0.01Pa未満の蒸気圧によって特徴付けられる。好ましい実施形態によれば、前記蒸気圧は0.001Pa未満である。

0027

上記のように、本発明の化合物は、露光時に、特定の分子量を有する(それぞれ式R1CHOまたは(R1)(R2)C(=O)の)活性アルデヒドまたはケトンを放出することができる。本発明の特定の実施形態によれば、前記活性アルデヒドまたはケトンは、6〜15個の炭素原子を含む。

0028

さらに、実施形態のいずれかによれば、前記活性アルデヒドまたはケトンは、有利には、ソフトウェアEPIwin v.3.10(2000、米国環境保護局で入手可能)を使用する計算で得られるような1.0Paを超える蒸気圧によって特徴付けられる。別の実施形態によれば、前記蒸気圧は5.0Paを上回る、またはさらに7.0Paを上回る。

0029

さらにより好ましい実施形態では、式R1CHOの前記活性アルデヒドは、1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキサルデヒドヘリオトロピン)、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール、2,4−デカジエナール、2−デセナール、4−デセナール、8−デセナール、9−デセナール、3−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−イル)プロパナール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒドトリプラール(Triplal)(登録商標)、製造元インターナシナル・フレーバー&フレグランス(International Flavors & Fragrances)、ニューヨーク、米国)、3,5−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、1−(3,3−ジメチル−1−シクロヘキシル)−1−エタノン、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール(メロナール)、3,7−ジメチル−2,6−オクタエナールシトラール)、3,7−ジメチルオクタナール、3,7−ジメチル−6−オクテナールシトロネラール)、(3,7−ジメチル−6−オクテニルアセトアルデヒド、3−ドデセナール、4−ドデセナール、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドエチルバニリン)、4−エチルベンズアルデヒド、3−(2および4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール、2−フランカルバルデヒド(フルフラール)、2,4−ヘプタジエナール、4−ヘプテナール、2−ヘキセナール、3−ヘキセナール、2−ヘキシル−3−フェニル−2−プロペナール(ヘキシルケイ皮アルデヒド)、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール(ヒドロキシシトロネラール)、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドバニリン)、4−および3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド(リラール(Lyral)(登録商標)、製造元:インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ニューヨーク、米国)、4−イソプロピルベンズアルデヒド(クミンアルデヒド)、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、2−(4−イソプロピルフェニル)プロパナール、(4R)−1−p−メンテン−9−カルバルデヒド(リミナール(Liminal)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、6−メトキシ−2,6−ジメチルヘプタナール(メトキシメロナール)、8(9)−メトキシ−トリシクロ[5.2.1.0.(2,6)]デカン−3(4)−カルバルデヒド(センテナール(Scentenal)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、4−メチルベンズアルデヒド(アニスアルデヒド)、2−(4−メチレンシクロヘキシル)プロパナール、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド(プレクレモン(Precyclemone)(登録商標)B、製造元:インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ニューヨーク、米国)、4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド(エンペタール(Empetal)、製造元:ジボダンルール(Givaudan-Roure)SA、ヴェルニエ、スイス)、(4−メチルフェノキシ)アセトアルデヒド、(4−メチルフェニル)アセトアルデヒド、3−メチル−5−フェニルペンタナール(フェネキサール(Phenexal)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、2−(1−メチルプロピル)−1−シクロヘキサノン、2,4−ノナジエナール、2,6−ノナジエナール、2−ノネナール、3−ノネナール、6−ノネナール、8−ノネナール、2−オクテナール、フェノキシアセトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルブタナールトリフェルナール(Trifernal)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、2−フェニルプロパナールヒドラトロプアルデヒド)、3−フェニル−2−プロペナール(ケイ皮アルデヒド)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール(リリアール(Lilial)(登録商標)、製造元:ジボダン−ルールSA、ヴェルニエ、スイス)、3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール(ブルゲオナール(Bourgeonal)(登録商標)、製造元:クエスト・インターナショナル(Quest International)、ナールデン、蘭国)、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカン−4−カルバルデヒド、エキソ−トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカン−8エキソ−カルバルデヒド(ベルトラール(Vertral)(登録商標)、製造元:シムライズ(Symrise)、ホルツミンデン、独国)、2,6,6−トリメチル−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルバルデヒド(ホルミルピナン)、2,4,6−および3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−アセトアルデヒド(カンホレンアルデヒド)、2,6,10−トリメチル−2,6,9,11−ドデカテトラエナール、2,5,6−トリメチル−4−ヘプテナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール、2−ウンデセナール、10−ウンデセナールまたは9−ウンデセナールおよびそれらの混合物、例えば、イントレベンアルデヒド(Intreleven aldehyde)(製造元:インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ニューヨーク、米国)およびアルデヒドスプラ(Aldehyde Supra)(製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)からなる群から選択され;ここで下線の化合物は、本発明のさらにより好ましい実施形態では、特に有用なフレグランスアルデヒドを表す。

0030

あるいは、式(R1)(R2)C(=O)の前記活性ケトンは、好ましくは、ダマセノンダマスコンイオノン、メチルイオノン(例えばイラリア(Iralia)(登録商標)トータル、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、イロンシクロペンタデカノン(エキサルトン(Exaltone)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、3−メチル−4−シクロペンタデセン−1−オン(製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、3−メチル−5−シクロペンタデセン−1−オン(デルタムセノン(Delta Muscenone)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、3−メチル−1−シクロペンタデカノン(ムスコン(Muscone)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、1−(2−アミノフェニル)−1−エタノン、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン(ネオテノン(Neobutenone)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、1−(3,3−ジメチル−1−シクロヘキシル)−1−エタノン、2,5−ジメチル−2−オクテン−6−オン、4,7−ジメチル−6−オクテン−3−オン、(3,7−ジメチル−6−オクテニルオキシ)アセトアルデヒド、1−(2,4−ジメチルフェニル)−1−エタノン、4−(1,1−ジメチルプロピル)−1−シクロヘキサノン(オリボン(Orivone)(登録商標)、製造元:インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ニューヨーク、米国)、2,4−ジ−tert−ブチル−1−シクロヘキサノン、エチル4−オキソペンタノエート、1−(4−エチルフェニル)−1−エタノン、2−ヘキシル−1−シクロペンタノン、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン、4−(4−ヒドロキシ−1−フェニル)−2−ブタノンラズベリーケトン)、1−(2−および4−ヒドロキシフェニル)−1−エタノン、4−イソプロピル−2−シクロヘキセン−1−オン、1−(4−イソプロピル−1−フェニル)−1−エタノン、1(6),8−p−メンタジエン−2−オン(カルボン)、4(8)−p−メンテン−3−オン、1−(1−p−メンテン−2−イル)−1−プロパノンメントン、(1R,4R)−8−メルカプト−3−p−メンタノン、1−(4−メトキシフェニル)−1−エタノン、7−メチル−2H,4H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン(カロン(Calone)(登録商標)、製造元:C.A.L.SA、グラース、仏国)、5−メチル−3−ヘプタノン、6−メチル−5−ヘプテン−2−オン、メチル3−オキソ−2−ペンチル−1−シクロペンタンアセタート(ヘディオン(Hedione)(登録商標)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、1−(4−メチルフェニル)−1−エタノン(4−メチルアセトフェノン)、5−メチル−エキソ−トリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン−4−オン、3−メチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)−4−ペンテン−2−オン、2−ナフタレニル−1−エタノン、1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン(異性体混合物イソスーパー(Iso E Super)(登録商標)、製造元:インターナショナル・フレーバー&フレグランス、ニューヨーク、米国)、3,4,5,6,6−ペンタメチル−3−ヘプテン−2−オン、2−ペンチル−1−シクロペンタノン(デルホン(Delphone)、製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)、4−フェニル−2−ブタノン(ベンジルアセトン)、1−フェニル−1−エタノン(アセトフェノン)、2−および4−tert−ブチル−1−シクロヘキサノン、1−(4−tert−ブチルフェニル)−1−エタノン)、2,4,4,7−テトラメチル−6−オクテン−3−オン、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(ショウノウ)、2,6,6−トリメチル−1−シクロヘプタノン、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオン、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブタノン(ジヒドロイオノン)、1−(2,4,4−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、1−(3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−1−エタノンおよび2,2,5−トリメチル−5−ペンチル−1−シクロペンタノンからなる群から選択され;ここで下線の化合物は、本発明のさらにより好ましい実施形態では、特に有用なフレグランスケトンを表す。

0031

光感受性送達系として使用される式(I)の化合物は、市販のサリチル酸誘導体から2段階の順序で調製され得る。第一段階では、サリチル酸誘導体は、式



ジオールに変換され、これは次に、放出されるべき式R1CHOの活性アルデヒドまたは式(R1)(R2)C(=O)の活性ケトンとさらに反応して、上記式(I)の化合物が得られる。

0032

それらの特定の化学構造のために、式(I)の本発明の送達系は、分解反応により、残基と活性ケトンまたはアルデヒドを放出することができる。付香化合物の放出につながる分解反応は、光、特に280nmを上回る、またはさらに300nmを上回る、またはさらに330nmを上回る波長の光によって誘発されると考えられる。

0033

上記発明の全ての態様において、本発明の送達系は、他のフレグランス送達系の存在下で、特に他の光感受性フレグランス送達系の存在下で、または補完放出プロファイル(a complementary release profile)を有する他の送達系の存在下でさえ使用され得る。

0034

上記のように、本発明は、上記の式(I)の化合物の付香成分としての使用に関する。換言すれば、本発明は、付香組成物または付香された物品の匂い特性を付与する、強化する、改善する、または変更する方法であって、前記組成物または物品に有効量の少なくとも1つの本発明による化合物を添加することを含む、前記方法に関する。「本発明の化合物の使用」とは、本明細書では香料産業において有効成分として有利に使用できる前記化合物を含有するあらゆる組成物の使用であることも理解されるべきである。

0035

実際に付香成分として有利に使用され得る前記組成物も本発明の対象である。

0036

したがって、本発明の別の対象は、付香組成物であって、
i)付香成分として、上記で定義した少なくとも1つの本発明の化合物;
ii)香料キャリヤーおよび香料ベースからなる群から選択される少なくとも1つの成分;および
iii)任意に少なくとも1つの香料補助剤
を含む、前記付香組成物である。

0037

「香料キャリヤー」とは、本明細書では、香料の観点から実質的に中性である、すなわち付香成分の感覚刺激特性を大きく変化させない物質を意味する。前記キャリヤー液体であってもよい。

0038

液体キャリヤーとしては、非限定的な例として、乳化系、すなわち溶媒および界面活性剤系、または香料によく使用される溶媒が挙げられ得る。香料でよく使用される溶媒の性質と種類の詳細な説明は網羅することができない。しかしながら、非限定的な例として、エタノール、水、ジプロピレングリコールフタル酸ジエチルミリスチン酸イソプロピル安息香酸ベンジル、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノールまたはクエン酸エチルなどの溶媒が挙げられ、これらが最もよく使用される。

0039

一般的に言えば、「香料ベース」とは、本明細書では、少なくとも1つの付香補助成分を含む組成物を意味する。

0040

前記付香補助成分は、本発明による化合物ではない。さらに「付香補助成分」とは、本明細書では、快楽効果を付与するための付香調製物または組成物に使用される化合物を意味する。換言すれば、付香するものであると見なされるこのような補助成分は、単に匂いを有するのではなく、組成物の匂いを積極的なまたは心地よい方法で付与または変更することができると当業者によって認識されなければならない。

0041

ベース中に存在する付香補助成分の性質および種類は、本明細書ではより詳細な説明を保証しないが、いずれの場合にも網羅的にはならず、当業者は、自身の一般的な知識に基づいて並びに意図する使用または用途および所望の感覚刺激効果に従ってそれらを選択することができる。一般論として、これらの付香補助成分は、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン炭化水素含窒素または含硫黄複素環式化合物および精油など様々な化学物質クラスに属し、前記付香補助成分は天然または合成由来であっていてよい。これらの補助成分の多くは、いずれの場合も、S. Arctanderによる書籍、Perfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAもしくはその最新版などの参照テキスト、または類似の種類の他の著作、並びに香料分野の豊富な特許文献に列記されている。また、前記補助成分は、様々な種類の付香化合物を制御された方法で放出することが知られている化合物であっていてもよいことも理解される。

0042

「香料補助剤」とは、本明細書では、付加的に追加される利益、例えば、色、特に耐光性化学的定性等を付与することが可能な成分を意味する。付香ベースによく使用される補助剤の性質および種類の詳細な説明は網羅できないが、前記成分が当業者によく知られていることが述べられるべきである。

0043

少なくとも1つの式(I)の本発明の化合物および少なくとも1つの香料キャリヤーからなる本発明の組成物は、本発明の特定の実施形態並びに少なくとも1つの本発明の化合物、少なくとも1つの香料キャリヤー、少なくとも1つの香料ベース、および任意に少なくとも1つの香料補助剤を含む付香組成物を表す。

0044

上記の組成物において、1つよりも多い本発明の化合物または類似の種類の他の前駆体を有する可能性が重要であることを本明細書で述べることは有用である。なぜなら、調香師が、本発明の様々な化合物の香調を有するアコード香水を調製し、したがって彼らのワークのための新たなツールを作り出すことができるからである。

0045

明確にするために、化学合成から直接得られる混合物、例えば、本発明の化合物が出発物質中間生成物または最終生成物として含まれるであろう適切な精製をしていない反応媒体は、前記混合物が香料に適した形態で本発明の化合物を提供しない限り、本発明による付香組成物とみなすことができないであろうことも理解される。したがって、未精製の反応混合物は、一般に、他に規定されない限り本発明から除外される。

0046

さらに、本発明の化合物は、現代香料、すなわち精製香料または機能性香料の全ての分野において、前記化合物(I)が添加された消費者製品の匂いを積極的に付与または変更するために有利に使用されてもよい。その結果として、本発明の別の対象は、付香成分として、上記で定義された少なくとも1つの式(I)の化合物を含む付香消費者製品によって表される。

0047

本発明の化合物は、それ自体または本発明の付香組成物の一部として添加され得る。

0048

明確にするために、「付香消費者製品」とは、それが適用される表面(例えば、皮膚、毛髪、テキスタイル、または硬質表面)に少なくとも心地良い付香効果を送達することが期待される消費者製品を意味することが述べられるべきである。換言すれば、本発明による付香消費者製品は、機能性配合物、ならびに任意に所望の消費者製品、例えば、コンディショナー洗剤またはエアフレッシュナーに相当する追加の利益剤、および嗅覚的に有効量の少なくとも1つの本発明の化合物を含む付香された消費者製品である。明確にするために、前記付香消費者製品は非食用製品である。

0049

付香消費者製品の成分の性質および種類は、本明細書ではより詳細な説明を保証しないが、そのような説明はいずれの場合にも網羅的にならず、当業者は、自身の一般的な知識に基づいておよび前記製品の性質および所望の効果に応じて、それらを選択することができる。

0050

好適な付香消費者製品の非限定的な例は、香水、例えば、ファインパヒュームコロンまたはアフターシェーブローションファブリックケア製品、例えば、液体または固体洗剤ユニドース(unidose)洗剤(例えば、粉末タブレット、液体ユニドースまたはマルチチャンバーユニドース洗剤)、布地柔軟剤ファブリックリフレッシャー、アイロンウォーター、紙、漂白剤カーペットクリーナーまたはカーテンケア製品ボディケア製品、例えば、ヘアケア製品(例えば、シャンプー、コンディショナー、カラーリング剤カラーケア製品、整髪剤またはヘアスプレー)、化粧品(例えば、スキンクリームまたはローションバニシングクリームまたは消臭剤または制汗剤)、またはスキンケア製品(例えば、付香石鹸シャワーまたはバス用のムースオイルまたはジェル、または衛生製品);空気ケア製品、例えば、エアフレッシュナーまたは「すぐに使用できる」粉末エアフレッシュナーホームケア製品、例えば、ワイプ食器用洗剤レザーケア製品または硬質表面(例えば、床、浴室サニタリーまたは窓)洗剤;またはカーケア製品、例えば研磨剤ワックスまたはプラスチッククリーナーであっていてよい。

0051

上記の消費者製品の一部は、本発明の化合物に対して攻撃的媒体であり得るので、例えばカプセル化によって早期分解から前記化合物を保護する必要があり得る。

0052

好ましい付香組成物または付香された物品は、香水、テキスタイルまたは硬質表面洗剤、布地用柔軟剤、シャンプー、ヘアコンディショナーまたはエアフレッシュナーである。

0053

本発明の化合物が組み込まれ得る布地洗剤または柔軟剤組成物の典型例は、国際公開第97/34986号(WO 97/34986)または米国特許第4,137,180号明細書(US 4,137,180)および米国特許第5,236,615号明細書(US 5,236,615)または欧州特許第799885号明細書(EP 799 885)に記載されている。使用できる他の典型的な洗剤および柔軟化組成物は、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、 第20巻、Wiley-VCH、ワインハイム、355〜540頁(2012年); Flick, Advanced Cleaning Product Formulations, Noye Publication、ニュージャージーパークリッジ(1989年); Showell, in Surfactant Science Series, 第71巻: Powdered Detergents, Marcel Dekker,ニューヨーク(1988年); Proceedings of the World Conference on Detergents (第4版、1998年、モントルー、スイス), AOCS printなどの著作に記載されている。

0054

本発明による化合物を種々の前記の物品または組成物に組み込むことができる割合は、広い範囲の値にわたる。これらの値は、付香されるべき物品または製品の性質に依存し、かつ所望の嗅覚効果ならびに本発明による化合物が当該技術分野でよく使用される付香補助成分、溶媒または添加剤と混合される場合の所与の組成物中の補助成分の性質に依存する。

0055

例えば、典型的な濃度は、本発明の化合物の、それらが組み込まれる組成物の重量を基準として、0.001重量%〜10重量%、またはそれ以上のオーダーである。これらの化合物を上記の様々な消費者製品の付香またはフレーバリングに直接適用する場合、これらより低い濃度が、例えば0.001重量%〜5重量%のオーダーで、使用され得る。

0056

本発明の別の対象は、表面の付香方法または香り成分の特徴的なフレグランスの表面への拡散効果を増強または延長させるための方法であって、前記表面を本発明の化合物の存在下で処理することを特徴とする、前記方法に関する。適切な表面は、特にテキスタイル、硬質表面、毛髪および皮膚である。

0057

本発明の別の対象は、式



(式中、
R1およびR2は、同時にまたは独立して、水素原子、または任意に1〜3個の酸素原子および/または1〜2個の窒素原子および/または1個の硫黄原子を含むC1〜18炭化水素基を表すが、ただし、両方のうち少なくとも1つはC1〜18炭化水素基であり;かつ式(R1)(R2)C(=O)の活性アルデヒド(すなわち、R2は水素原子である)またはケトンから誘導され;前記アルデヒドまたはケトンは80〜230g/モルの分子量を有しかつC5〜18化合物であることを条件とし;
R3は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、直鎖状C1〜C8アルキル基、分枝鎖状または環状C3〜C8アルキル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、(OCH2CH2)nOH基、(OCH2CH2)nOCH3基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基を表し、ここでnは2〜8の範囲にわたる整数であり;
R4およびR5は、同時にまたは互いに独立して、水素原子、またはメチルチオ基を表し、ここで少なくとも1つのR4またはR5はメチルチオ基である)
のアセタールまたはケタール化合物である。

0058

本発明のいずれかの実施形態によれば、芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してオルト位のR4基およびR5基は水素原子であり、さらにより好ましくは、芳香族環と酸素含有環との間の結合に対してオルト位およびパラ位のR4基およびR5基は水素原子である。

0059

実施例
本発明は以下において、次の実施例によってより詳細に記載されており、略語は、当該技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示される。NMRスペクトルデータは、Bruker400MHz、500MHzまたは600MHzスペクトロメータでCDCl3中で記録され、特段記載されない限り、スペクトルは1Hの場合、400MHzでおよび13Cの場合、100.6MHzで測定され、化学シフトδは標準としてSi(CH3)4に対してppmで示され、結合定数JはHzで表される(br.=ブロードピーク)。特段記載されない限り、市販の試薬と溶媒はさらに精製せずに使用した。反応はN2下で標準的なガラス器具内で行った。

0060

以下の実施例は、付香またはフレーバリング成分を活性アルデヒドまたはケトンとして使用する送達系を例示する。しかしながら、それらはまた、活性アルデヒドまたはケトンが悪臭中和剤、昆虫忌避剤または誘引剤として有用である本発明による送達系を代表するものである。2−ヘプタノンまたは10−ウンデセナールなどの以下の実施例に記載された化合物の一部は、昆虫誘引剤または忌避剤であることも知られている(例えば、A.M. El-Sayed、The Pherobase 2005、http://www.pherobase.netを参照のこと)。

0061

実施例1
本発明による式(II)の非商業的ジオールの調製
a)2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェノールの合成
−78℃で、テトラヒドロフラン(THF、20mL)中のサリチル酸メチル(3.00g、19.7ミリモル)の溶液に、フェニルリチウムシクロヘキサン中2M、9.86mL、19.7ミリモル)を15分間添加した。−78℃で5分間撹拌した後、反応混合物を3−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(7.89g、39.4ミリモル)とTHF(約110mL)中のマグネシウム削り屑(1.15g、47.3ミリモル)から調製したグリニャール試薬に20分かけて移し、これを添加中0℃に維持した。反応混合物を放置して室温まで温めた。室温で24時間撹拌した後、反応混合物をデカントし、塩化アンモニウム飽和溶液(約200mL)でクエンチした。酢酸エチルで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮すると、粗生成物7.97gが得られた。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1)により、最終的に2.15g(30%)の目的化合物を得た。

0062

b)2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−6−メトキシフェノールの合成
上記のように、フェニルリチウム(シクロヘキサン中2M、15.04mL、30.1ミリモル)、THF(35mL)中のメチル3−メトキシサリチレート(5.00g、27.4ミリモル)、3−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(12.04g、60.2ミリモル)、THF(約320mL)中のマグネシウム削り屑(1.76g、72.2ミリモル)および塩化アンモニウム(約150mL)を用いて行った。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1、次いで純粋な酢酸エチル)により最終的に3.33g(31%)の目的化合物を得た。

0063

c)2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−4−メトキシフェノールの合成
上記のように、フェニルリチウム(ジブチルエーテル中1.9M、10.37mL、19.7ミリモル)、THF(20mL)中のメチル2−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾエート(3.60g、19.7ミリモル)、3−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(7.88g、39.4ミリモル)およびTHF(約60mL)中のマグネシウム削り屑(1.15g、47.3ミリモル)を用いて行った。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1)により4.1g(53%)の目的化合物を得た。

0064

d)2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−6−メチルフェノールの合成
上記のように、フェニルリチウム(シクロヘキサン中2M、15.04mL、30.1ミリモル)、THF(35mL)中のメチル2−ヒドロキシ−3−メチルベンゾエート(5.00g、30.1ミリモル)、3−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(12.04g、60.2ミリモル)、THF(約320mL)中のマグネシウム削り屑(1.76g、72.2ミリモル)および塩化アンモニウム(約150mL)を用いて行った。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1、次いで純粋な酢酸エチル)により5.6g(49%)の目的化合物を得た。

0065

e)2−(ヒドロキシビス(3−メトキシフェニル)メチル)−4−メトキシフェノールの合成
上記のように、フェニルリチウム(シクロヘキサン中2M、13.72mL、27.4ミリモル)、THF(35mL)中のメチル2−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾエート(5.00g、27.4ミリモル)、3−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(10.27g、54.9ミリモル)、THF(約170mL)中のマグネシウム削り屑(1.6g、65.9ミリモル)および塩化アンモニウム(約200mL)を用いて行い13.09gの褐色油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1)により最終的に2.67g(27%)の目的化合物を得た。

0066

f)2−(ヒドロキシビス(3−(メチルチオ)フェニル)メチル)−4−メトキシフェノールの合成
上記のように、フェニルリチウム(ジブチルエーテル中1.9M、10.40mL、19.8ミリモル)、THF(20mL)中のメチル2−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾエート(3.60g、19.7ミリモル)、(3−ブロモフェニル)(メチル)スルファン(8.00g、39.4ミリモル)およびTHF(約50mL)中のマグネシウム削り屑(1.15g、47.3ミリモル)を用いて15時間行った。塩化アンモニウムの溶液(10%)を用いるクエンチとフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル4:1)により、まだいくらか溶媒を含有する目的化合物3.05g(39%)を得た。

0067

実施例2
本発明による式(I)の感光性アセタールまたはケタール化合物の調製
a)(±)−3,3’−(2−(9−デセニル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェノール(0.50g、1.4ミリモル)と10−ウンデセナール(0.46g、2.8ミリモル)との混合物を140℃で2時間撹拌して、粗反応生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1)およびバルブ・ツー・バルブ蒸留(bulb-to-bulb distillation)(110℃、0.2ミリバール)により残存する10−ウンデセナールを除去して、0.61g(86%)の目的化合物を得た。

0068

b)(±)−3,3’−(2−(6−メトキシ−6−メチルヘプタン−2−イル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
実施例2aに上記されたように、2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェノール(1.00g、2.8ミリモル)および(±)−6−メトキシ−2,6−ジメチルヘプタナール(メトキシメロナール、0.95g、5.5ミリモル)を用いて行い粗生成物を得た。バルブ・ツー・バルブ蒸留(2回、110℃、2.0ミリバールおよび140℃、0.2ミリバール)により残りの(±)−6−メトキシ−2,6−ジメチルヘプタナールを除去して、0.95g(67%)の目的化合物をジアステレオ異性体の混合物として得た。

0069

c)(±)−3,3’−(2−(2−フェニルプロピル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
実施例2aに上記されたように、2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェノール(1.00g、2.8ミリモル)および(±)−3−フェニルブタナール(トリフェルナール(Trifernal)(登録商標)、0.82g、5.5ミリモル)を用いて行い粗生成物を得た。バルブ・ツー・バルブ蒸留(130℃、0.2ミリバール)により残りのトリフェルナール(登録商標)を除去して、1.45g(定量)の目的化合物をジアステレオ異性体の混合物として得た。

0070

d)(±)−3,3’−(2−(2,4,4−トリメチルペンチル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
実施例2aに上記されたように、2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェノール(1.00g、2.8ミリモル)および(±)−3,5,5−トリメチルヘキサナール(0.79g、5.5ミリモル)を用いて行い粗生成物を得た。バルブ・ツー・バルブ蒸留(120℃、0.6ミリバール)により残りの(±)−3,5,5−トリメチルヘキサナールを除去して、1.33g(99%)の目的化合物をジアステレオ異性体の混合物として得た。

0071

e)3,3’−(2−(9−デセニル)−8−メトキシ−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
トルエン(11mL)中の2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−6−メトキシフェノール(1.03g、2.6ミリモル)、10−ウンデセナール(0.30g、1.8ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.03g、0.2ミリモル)の混合物を、還流下で水を共沸除去しながら3時間加熱した。反応混合物を放置して室温に冷却して、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル7:3、次に純粋な酢酸エチル)とバルブ・ツー・バルブ蒸留により残りの10−ウンデセナールを除去して、0.43g(45%)の目的化合物を得た。

0072

f)3,3’−(2−(デカ−9−エン−1−イル)−6−メトキシ−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
実施例2eに上記されたように、2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−4−メトキシフェノール(0.92g、2.3ミリモル)、10−ウンデセナール(0.28g、1.7ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.04g、0.2ミリモル)を用いて0.5時間行った。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1および9:1)を繰り返して、0.24g(26%)の目的化合物を得た。

0073

g)3,3’−(2−(デカ−9−エン−1−イル)−8−メチル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−4,4−ジイル)ビス(N,N−ジメチルアニリン)の合成
トルエン(20mL)中の2−(ビス(3−(ジメチルアミノ)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)−6−メチルフェノール(1.00g、2.7ミリモル)、10−ウンデセナール(0.45g、2.7ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.57g、3.0ミリモル)の混合物を、還流下で水を共沸除去しながら2時間加熱した。反応混合物を放置して室温に冷却し、液相を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル4:1および9:1)を繰り返して、まだいくらか10−ウンデセナールを含有する、0.14g(10%)の目的化合物を得た。

0074

h)2−(デカ−9−エン−1−イル)−6−メトキシ−4,4−ビス(3−メトキシフェニル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシンの合成
トルエン(20mL)中の2−(ヒドロキシビス(3−メトキシフェニル)メチル)−4−メトキシフェノール(1.12g、3.1ミリモル)、10−ウンデセナール(0.37g、2.2ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.04g、0.2ミリモル)の混合物を、室温で72時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル3:1)により1.18g(定量)の目的化合物を得た。

0075

i)2−(デカ−9−エン−1−イル)−6−メトキシ−4,4−ビス(3−(メチルチオ)フェニル)−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシンの合成
シクロヘキサン(20mL)中の2−(ヒドロキシビス(3−(メチルチオ)フェニル)メチル)−4−メトキシフェノール(1.0g、2.5ミリモル)、10−ウンデセナール(0.42g、2.5ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.05g、0.3ミリモル)の混合物を、還流下で水を共沸除去しながら2時間撹拌した。反応混合物を放置して室温に冷却し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル9:1)により、0.87g(63%)の目的化合物を得た。

0076

実施例3
全てのR4とR5が水素原子である式(I)の感光性アセタールまたはケタール化合物の調製
a)2−(ヒドロキシジフェニルメチル)フェノールの合成
ブロモベンゼン(27.70g、176ミリモル)を滴下漏斗量し、約50滴の純粋な化合物を、エーテル(10mL)中のマグネシウム削り屑(5.10g、210ミリモル)といくらかのヨウ素の結晶の懸濁液に加えた。次にエーテル(50mL)を残りのブロモベンゼンに加え、この溶液を30分かけて滴加した。反応混合物を還流下で1時間加熱した。室温に冷却した後、エーテル(50mL)中のサリチル酸(2.89g、21ミリモル)を30分かけて滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次にHClの水溶液(10%、100mL)と(100g)に注いだ。エーテル(2×100mL)で抽出し、NaOHの水溶液(10%、100mL)と氷(50mL)で洗浄し、NaHCO3の飽和水溶液(2×50mL)で洗浄し、NaClの飽和水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して粗生成物を得た。固体を酢酸エチル(2mL)とヘプタン(5mL)中に取り、冷蔵庫で3時間結晶化させた。母液をろ過、濃縮、再溶解再結晶して、デシケーターで2時間乾燥した後、合計1.58g(27%)の目的化合物を得た。

0077

(±)−2−(デカ−9−エン−1−イル)−4,4−ジフェニル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシンの合成
トルエン(10mL)中の2−(ヒドロキシジフェニルメチル)フェノール(0.50g、1.8ミリモル)、10−ウンデセナール(0.20g、1.2ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.02g、0.1ミリモル)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル7:1)により、0.52g(定量)の目的化合物を得た。

0078

b)2−(ヒドロキシジフェニルメチル)−6−メトキシフェノールの合成
エーテル(140mL)中のブロモベンゼン(30.40g、193ミリモル)の溶液を、エーテル(20mL)中のマグネシウム削り屑(8.67g、357ミリモル)の懸濁液に1.2時間かけて滴加した。反応混合物を還流下で2時間加熱した。室温に冷却した後、エーテル(140mL)中の3−メトキシサリチル酸(6.00g、35.7ミリモル)を60分かけて滴加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を上記のように処理して、目的化合物2.42g(22%)を得た。

0079

2−(9−デセニル)−8−メトキシ−4,4−ジフェニル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシンの合成
トルエン(11mL)中の2−(ヒドロキシジフェニルメチル)−6−メトキシフェノール(1.00g、3.3ミリモル)、10−ウンデセナール(0.37g、2.2ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.04g、0.2ミリモル)の混合物を室温で72時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル7:1、次いで酢酸エチル)により、0.97g(97%)の目的化合物を得た。

0080

c)2−(ヒドロキシジフェニルメチル)−4−メトキシフェノールの合成
エーテル(70mL)中のブロモベンゼン(23.55g、150ミリモル)の溶液を、エーテル(5mL)中のマグネシウム削り屑(4.37g、180ミリモル)の懸濁液に1.2時間かけて滴加した。反応混合物を還流下で1時間加熱した。室温に冷却した後、エーテル(70mL)中の5−メトキシサリチル酸(3.03g、18ミリモル)を45分間かけて滴加し、この反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をデカントし、氷浴で冷却した後、HCl(10%)を加えた。エーテルで抽出し(2回)、水で洗浄し(2回)、乾燥(Na2SO4)して粗生成物を得た。ろ過し、冷酢酸エチルで洗浄し、ろ液を再結晶して最終的に目的化合物3.17g(58%)を得た。

0081

(±)−2−(9−デセニル)−6−メトキシ−4,4−ジフェニル−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシンの合成
トルエン(11mL)中の2−(ヒドロキシジフェニルメチル)−4−メトキシフェノール(1.00g、3.3ミリモル)、10−ウンデセナール(0.37g、2.2ミリモル)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.04g、0.2ミリモル)の混合物を室温で72時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/酢酸エチル7:1)により、1.01g(定量)の目的化合物を得た。

0082

実施例4
消費者製品(布地用柔軟剤)に組み込まれた本発明の感光性アセタールまたはケタール誘導体からの付香成分の放出のダイナミックヘッドスペース分析
以下の最終組成を有する布地用柔軟剤ベースを調製した:
Stepantex(登録商標)VL90A(製造元:Stepan社) 16.5重量%
塩化カルシウム(10%水溶液) 0.6重量%
水 82.9重量%

0083

ビーカー内で、アセトン(0.2mL)中の実施例2および3に記載された感光性アセタールまたはケタール誘導体のうちの1つ(0.026ミリモル)の溶液を布地用柔軟剤(1.8g)に加えた。均質化後、試料脱塩した冷水道水600mLで分散させた。1枚の綿シートEMPA綿試験布番号221、製造元:Eidgenoessische Materialpruefanstalt)を、付香されていない洗剤粉末で予め洗浄し、約12×12cmのシートに切断したもの)を加え、手で3分間撹拌し、2分間放置し、次に手で絞って、秤量して一定量の残留水を得た。アセトン(0.2mL)中の放出されるべき等モル量の対応するアルデヒドまたはケトン(0.026ミリモル)からなる基準試料を布地用柔軟剤(1.8g)に加えて同様に分析した。綿シート(感光性アセタールまたはケタール誘導体を含むものと、対応する放出されるべきフレグランスを含むもの)を暗所で24時間ライン乾燥させた。次に綿シートを分析した。測定のために、感光性アセタールまたはケタール誘導体を含むシートを、ヘッドスペースサンプリングセル(内容量約160mL)に入れ、日光シミュレーターとしての役割を果たすキセノンランプ(Heraeus SuntestCPS、約90000ルクス)に曝したのに対し、フレグランスを含まないシートを、ヘッドスペースサンプリングセルに入れて自然の屋内昼光に曝した。ヘッドスペースサンプリングセルを25℃で自動温度調節し、約200mL/分の一定の空気流に曝した。空気を活性炭でろ過し、NaClの飽和溶液を通して吸引した(約75%の一定の空気湿度を確保するため)。揮発性物質廃棄カートリッジ吸着させながら系を15分間平衡化させた。次に、6回連続して、揮発性物質を清浄カートリッジに10分間、廃棄カートリッジに20分間吸着させた。廃棄カートリッジを捨て;他のカートリッジを、HP−1キャピラリーカラム(30m、内径0.32mm、フィルム0.25μm)およびFID検出器を備えたAgilent Technologies 7890Aガスクロマトグラフに連結したPerkin Elmer TurboMatrix ATD脱着器で脱着させた。揮発性物質を、70℃で始まり1分間、その後、10℃/分で220℃になる温度勾配を用いて分析した。ヘッドスペース濃度(ng/L空気)を、エタノール中の放出されるべきフレグランスの5つの異なる濃度を用いて、外部標準較正によって得た。各較正溶液(0.1μL)を清浄なTenax(登録商標)カートリッジに注入し、これを脱着して同じ条件下で分析した。異なるフレグランスの放出について得られた結果を第1表にまとめる。全ての値は少なくとも2回の測定の平均値である。

0084

第1表:55分間のサンプリング後に測定された対応する基準試料(=上記の6つのサンプリングのうちの第2の試料からのデータ)と比較された、キセノンランプへの暴露時に綿上の本発明による光解離性アセタールまたはケタール誘導体から放出されるフレグランスアルデヒドまたはケトンのヘッドスペース濃度

0085

データは、実施例2および3に記載されたように調製された式(I)の全ての感光性化合物が、布地用柔軟剤適用から露光時に対応するフレグランスを放出したことを示す。実施例3からの化合物(ここで、全てのR4およびR5は水素原子である)が基準試料と同じ大きさのオーダーで10−ウンデセナールを放出したのに対し、実施例2からの化合物(ここで1つのR4およびR5は水素原子ではない)のキセノンランプへの暴露により基準よりもかなり高いヘッドスペース濃度が得られた。したがって、式(I)の化合物中の置換基R4およびR5のうち少なくとも1つが水素原子ではないことが有利である。

0086

対応する未修飾アルデヒドまたはケトンからなる基準試料の場合、乾燥後24時間だけヘッドスペース測定を行うことが好ましいことに留意されたい。布地の柔軟化プロセス後、未修飾アルデヒドおよびケトンは綿の表面から蒸発し始め、時間が経過するほど、化合物が蒸発する時間が増えた。しかしながら、本発明の感光性アセタールまたはケタール誘導体は不揮発性であり、乾燥時間とは無関係に、露光時にのみ対応するフレグランスアルデヒドおよびケトンを放出する。したがって、第1表に報告された概算増加率は、ヘッドスペースサンプリングが3日後または7日後に実施された場合に増加することが予想される。

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