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課題・解決手段
本出願は、収穫作物からベールを成形するラウンドベーラ(10)を開示する。ラウンドベーラ(10)は、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバ(20)と、第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバ(30)と、供給機構(40)のロータ軸(110)の周りを回転可能なロータ(40a)を備える供給機構(40)と、第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)を含む移送機構と、第1ベール成形チャンバ(20)内において成形される、予備成形ベールの密度を制御するように構成されている密度制御部(80)と、を備える。密度制御部(80)は、第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)に動作可能に接続されており、底部(50)は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ(30)内に移送する。また、本出願は、ラウンドベーラ内で収穫作物を成形する方法をも記載する。
概要
背景
概要
本出願は、収穫作物からベールを成形するラウンドベーラ(10)を開示する。ラウンドベーラ(10)は、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバ(20)と、第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバ(30)と、供給機構(40)のロータ軸(110)の周りを回転可能なロータ(40a)を備える供給機構(40)と、第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)を含む移送機構と、第1ベール成形チャンバ(20)内において成形される、予備成形ベールの密度を制御するように構成されている密度制御部(80)と、を備える。密度制御部(80)は、第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)に動作可能に接続されており、底部(50)は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ(30)内に移送する。また、本出願は、ラウンドベーラ内で収穫作物を成形する方法をも記載する。
目的
本発明の目的は、ロールベールの密度制御に関する機能性の改善を実現する、ラウンドベーラ、および収穫作物からベールを成形する方法を提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
請求項1
収穫作物からベールを成形するラウンドベーラ(10)であって、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバ(20)と、第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバ(30)と、供給機構(40)であって、当該供給機構(40)のロータ軸(110)を中心に回転可能なロータ(40a)を含む上記供給機構(40)と、上記第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)を含む移送機構と、上記第1ベール成形チャンバ(20)内において成形される予備成形ベールの密度を制御するように構成された密度制御部(80)と、を備えており、上記密度制御部(80)は、上記第1ベール成形チャンバ(20)の上記底部(50)に動作可能に接続されており、上記底部(50)は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ(30)内に移送することを特徴とするラウンドベーラ(10)。
請求項2
請求項3
上記底部(50)は、主に上記ロータ軸(110)を中心に回転可能であり、負方向に回転して上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に回転して上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ(30)内に移送することを特徴とする請求項1または2に記載のラウンドベーラ(10)。
請求項4
請求項5
上記底部(50)は、上記ゼロ状態位置を越えた位置において上記ロータ(40a)の上にカバーを形成していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のラウンドベーラ(10)。
請求項6
ラウンドベーラにおいて収穫作物からベールを成形する方法であって、上記ラウンドベーラ(10)は、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバ(20)と、第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバ(30)と、を備えており、供給機構(40)であって、上記供給機構(40)のロータ軸(110)を中心に回転可能なロータ(40a)を含む上記供給機構(40)によって、上記第1ベール成形チャンバ(20)内に作物を供給することと、上記第1ベール成形チャンバ(20)内において、予備成形ベールを成形することと、上記予備成形ベールの密度を、密度制御部(80)によって制御することと、上記第1ベール成形チャンバ(20)の底部(50)を含む移送機構によって、上記予備成形ベールを上記第1ベール成形チャンバ(20)から上記第2ベール成形チャンバ(30)へ移送することと、を含み、上記密度制御部(80)は、上記第1ベール成形チャンバ(20)の上記底部(50)に動作可能に接続されており、上記底部(50)は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ(30)内に移送することを特徴とする、方法。
発明の詳細な説明
0002
〔背景技術〕
固定チャンバ式のラウンドベーラ装置は、ローラを有するベールチャンバと、完成したベールをベールチャンバから解放するための扉として機能するために可動である、ローラを有するベールチャンバの後方部とを備えている。
0003
国際公開第2013/0142921(WO,A1)に開示されているようなノンストップ式のベーラ装置は、第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの、2つのチャンバから成る。第2ベール成形チャンバは、メインチャンバの扉を使用して作物を移動させるとともに締め付けることで、作物を所定の円柱形状にする、標準的なベール密度制御システムを有する。扉は、ゼロ位置から一方向のみに動く。第1ベール成形チャンバにも、密度制御システムが設けられており、第1ベール成形チャンバは別の方法で密度制御を行う。
0005
以下、ラウンドベーラ、および収穫作物からベールを成形する方法の、実施形態の態様を記載する。
0006
一態様によれば、収穫作物からベールを成形するためのラウンドベーラが、提供される。上記ラウンドベーラは、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバと、第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバと、供給機構であって、上記供給機構のロータ軸を中心に回転可能なロータを含む上記供給機構と、上記第1ベール成形チャンバの底部を含む移送機構と、上記第1ベール成形チャンバ内において成形される予備成形ベールの密度を制御するように構成された密度制御部と、を備える。上記密度制御部は、上記第1ベール成形チャンバの上記底部に動作可能に接続されている。上記底部は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ内に移送する。
0007
別の態様によれば、ラウンドベーラ内において収穫作物からベールを成形する方法が提供され得る。上記ラウンドベーラは、第1ベール成形機構を備える第1ベール成形チャンバ、および第2ベール成形機構を備える第2ベール成形チャンバを備える。上記方法は、供給機構であって、当該供給機構のロータ軸を中心に回転可能なロータを含む上記供給機構によって、上記第1ベール成形チャンバ内に作物を供給する工程と、上記第1ベール成形チャンバ内において、予備成形ベールを成形する工程と、上記予備成形ベールの密度を、密度制御部によって制御する工程と、上記第1ベール成形チャンバの底部を含む移送機構によって、上記予備成形ベールを上記第1ベール成形チャンバから上記第2ベール成形チャンバへ移送する工程と、を含む。上記密度制御部は、上記第1ベール成形チャンバの上記底部に動作可能に接続されている。上記底部は、ゼロ状態位置に関して可動であり、負方向に動いて上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に動いて上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ内に移送する。
0008
上記密度制御部は、あらかじめ負荷を加えられた圧縮ばねを備えていてもよい。あらかじめ負荷を加えられた圧縮ばねは、予備成形ベールの密度を制御するために手動で調節可能であってもよい。あるいは、密度制御部の自動調整部が設けられていてもよい。
0009
上記底部は、主に上記ロータ軸を中心に回転可能であり、負方向に回転して上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールの密度を制御し、正方向に回転して上記ゼロ状態位置に戻るとともに上記ゼロ状態位置を越えることにより、上記予備成形ベールを上記第2ベール成形チャンバ内に移送するように構成されていてもよい。ロータ軸は、供給機構の中央ロータ軸であってもよい。
0010
上記ラウンドベーラは、上記底部の動きを検出するセンサを有する密度検出システムをさらに備えていてもよい。底部の回転等の動きは、センサが底部の支持要素の動きを検出することによって、検出されてもよい。
0012
一実施形態において、第1ベール成形チャンバの密度検出の要因は、チャンバにおける1つ以上の主要部分が、当該1つ以上の主要部分のうち、各主要部分および/または他の主要部分に割り当てられた特定の軸を中心に回転可能である、という事実であってもよい。例示的な実施形態において、上記の結果、第1ベール成形チャンバの移送機構の底部上に位置する密度制御部が、回転可能であり、したがって、ベールが所定の直径に達して密度制御システムによって加圧される際に、動きを検出するという構成であってもよい。また、別の実施形態において、上記の結果、例えば上壁部または側壁部等の、第1ベール成形チャンバにおける別の部分に位置する密度制御部が、回転可能であり、したがって、ベールが所定の直径に達して密度制御システムによって加圧される際に、動きを検出するという構成であってもよい。また、密度制御部は、第1ベール成形チャンバにおける1つ以上の部分と相互に作用するか、または当該1つ以上の部分を制御してもよい。
0014
ベールの密度は、押し込まれ、ベール成形チャンバにより画定される所定の円柱形状へと押圧される、作物の量によって決定され得る。ベール成形チャンバ内の成形されるベールに加えられる圧力が大きいほど、所定のチャンバに押し込まれ得る作物の体積は、大きくなる。
0015
プレチャンバとも称され得る第1ベール成形チャンバについて、第1ベール成形チャンバの扉は、ヒンジ軸(hinge point axis)を中心に回転可能であり、通常上向きの位置に開くことで、ベールを解放してメインチャンバとも称され得る第2ベール成形チャンバ内に移送し得る。第1ベール成形チャンバの底部は、ベールを第2ベール成形チャンバ内に移送するために、移送機構として働く。ベールが第2ベール成形チャンバに移送可能となる前に、ベールの密度を決定してもよい。密度は、あらかじめ選択された値に設定できる。
0016
第1ベール成形チャンバの扉は、閉位置に留まり得る。そのため、第1ベール成形チャンバ内のベールは、第1ベール成形チャンバ内に設けられた密度制御機構のうち、底部(移送機構)、および/またはその他いずれかの部分に圧力を加える。底部に関して、この圧力は、例えばロータの中心軸を中心とした、回転運動を生み出し得る。また、この回転運動は、ベールを第2ベール成形チャンバ内に移送するための回転運動とは反対方向への回転運動であり得る。この下向きの動き、つまり下向きの回転運動は、ベール内の材料が特定の密度を有するように、所定の圧力を加える目的で、例えばばね式機構、油圧式機構、および/またはバッファ型機構を備えた抑制機構によって抑制されてもよい。
0017
第1ベール成形チャンバからベールを移送した後、第1ベール成形チャンバの底部は、回転してチャンバが空の位置に戻り、密度制御機構(ばね式機構、油圧式機構、および/またはバッファ型機構)にて停止し得る。ここで、この機構は、例えば、ばね式機構、油圧式機構、および/またはバッファ型機構などの、任意の種類の抑制装置から構成可能であるものとする。
0018
ある実施形態において、第1ベール成形チャンバの底部は、複数のタスクを有していてもよい。第1のタスクは、ベールを第1ベール成形チャンバから第2ベール成形チャンバ内へ移送することである。第2のタスクは、第2ベール成形チャンバへの移送に先立って、ベールの密度および/または大きさを制御することである。プレチャンバとも称され得る第1ベール成形チャンバの底部は、ベールを第2ベール成形チャンバ内に移送するためには一方向(正方向)に回転し、予備成形ベールの密度を高める際には反対方向(負方向)に回転してもよい。
0019
第1ベール成形チャンバが空の状態、または使用されていない状態の際、チャンバの密度制御機構における底部および/またはその他いずれかの部分は、ゼロ位置、中立位置、または静止位置に静止してもよい。ゼロ位置は、密度機構の設定によって決定され得る。
0020
サイクルの開始時、作物を第1ベール成形チャンバ内に供給する際に、第1ベール成形チャンバの密度制御機構における底部および/またはその他いずれかの部分は、ゼロ位置のままであり得る。ベールがチャンバの直径まで増大するにつれて、ベールは、例えば底部のローラ等の、第1ベール成形チャンバの各部分に力を加え始め、ひいてはチャンバの底部の回転軸上にも力を加え始める。その結果、密度制御機構における底部および/またはその他いずれかの部分は、第1ベール成形チャンバ内に生じるベールの密度を増加させつつ、押しやり負方向に回転を開始し得る。丸められたベールが既定の直径に達すると、プレチャンバの密度制御機構における底部および/またはその他いずれかの部分の、あらかじめ選択された回転距離によって、システムは、所定の密度に達したことを通知され、第1ベール成形チャンバの扉は、開き始める一方で第1ベール成形チャンバの上記部分を引っぱり得る。密度制御機構における底部および/またはその他いずれかの部分は、正方向に回転し始めてゼロ点に達し、ゼロ点を越えて正方向に回転し、さらに、第2ベール成形チャンバ内へベールを移送し得る。
0021
複数の機能を有する、第1ベール成形チャンバの底部は、ゼロ点で静止しており、その後、プレベールの圧密中には、ゼロ点から負方向、つまり反時計回りに回転し得るとともに、移送プロセス中には、正方向(時計回り)に回転し始めてゼロ点を通過および越えて、移送機構を回転させることにより、ベールを第2ベール成形チャンバ内に移送する。
0023
第1ベール成形チャンバの扉は、2つのチャンバ間で共用される複数の共通のローラと、2つのチャンバ間で共用される固定位置のローラとの間の一貫した配置を維持するために、完全な閉位置にとどまり得、完全に閉じたままであり得る。これにより、第1ベール成形チャンバの扉が密度制御のために開かれる場合であっても、作物が2つのチャンバの間からこぼれ出ることを防ぐことができる。
0024
別の実施形態によれば、密度を検出するための機構は、基本的な機構であってもよい。上記機構は、第1ベール成形チャンバ構造体によって押された際、力を加えることができればよいものであり得る。また、ベールが第1ベール成形チャンバから第2ベール成形チャンバへ移送される際、第1ベール成形チャンバの各部は、密度制御機構が静止するゼロ位置に戻ってもよい。
0025
密度制御の構成の別の実施形態において、密度制御は、負方向にゼロ点を越えて負荷を加えられてもよい。密度機構があらかじめ負荷を加えられた状態は、ベールを第2ベール成形チャンバへ移送する移送サイクルの開始に対して、正方向への押し動作を与える。密度制御部は、底部に作用する、チャンバ内のベールの圧縮に起因して、位置エネルギーを蓄え得る。その後、この位置エネルギーは、移送工程の初めに初期サージを発生させ、したがって移送効率に役立つ。
0027
中心シャフトは、ブッシングにおいて、正方向および負方向両方の直線方向に動き得る。ばねは、シャフトおよびブッシングの端部内にあらかじめ圧縮され得る。このばねが、負荷を加えて材料のベールの密度を高め得る。材料のベールが第1ベール成形チャンバ内で大きくなり、所定の直径の外側境界に達すると、ベールは、チャンバに力を加え始める。その結果、密度機構は、負方向に押され始め、機構のばねをさらに押して圧縮する。これにより、密度制御機構は、第1ベール成形チャンバの底部へ力を加え、ひいてはチャンバ内の作物のベールに力を加える。ベールの直径も、密度が高まるにつれて、密度値に比例して大きくなる。
0028
機械的密度制御機構として設けられ得る密度制御機構には、作物のベールに力を加えるための外部電源が設けられなくてもよい。力は、単にばねの圧縮によって発生して底部のチャンバ構造体に直接作用し、その後、第1ベール成形チャンバの底部の複数のローラが作物のベールを押圧してベールに力を加え、これによりベールが圧縮され、したがってベール内の密度が高められる、という構成であってもよい。
0029
第1ベール成形チャンバの底部および上部を組み合わせて、ベールの密度を決定してもよい。第1ベール成形チャンバにおけるベールの密度を決定するために、底部および扉部の上部から生じる動きの組み合わせを記録してもよい。上述のように、第1ベール成形チャンバの底部は、チャンバ内部のベールの直径および密度が増加するにつれて、ゼロ状態から負方向へ回転する。また、組み合わせによるベール密度制御方法において、第1ベール成形チャンバの上部は、第1ベール成形チャンバの底部の動きと連動して、ゼロ状態位置から正方向へのみ動き得る。第1ベール成形チャンバの扉用の抑制装置は、油圧方式、機械方式、電気方式、または本分野における当業者にとって明白な他の方法によるものであってもよい。
0030
例えば、ゼロ状態から負方向へ回転する第1ベール成形チャンバの底部の制御と組み合わせて、一対の油圧シリンダを用いて、第1ベール成形チャンバの扉を開くとともに当該チャンバの扉が開くのを抑制することにより、選択されたベールの密度を制御および決定付けてもよい。扉は、シリンダ内の制御された圧力下で、所定の距離だけ開くことが可能である。また、シリンダ内のこの油圧がチャンバの扉を圧迫および締め付けて閉じようとすることによって、ベールチャンバにより作物が圧縮される。これにより、第1ベール成形チャンバの底部による密度制御と組み合わせるとともに連携させて、チャンバ内のベールの密度制御を行うことができる。
0031
底部は、複数の機能を有する。底部は、移送機構または移送ユニットの要素であることに加え、密度制御部の一部を構成する。底部は、予備成形ベールを第2ベール成形チャンバに移送する間、上記供給ロータの上にカバーを形成していてもよい。この複数の機能性は、特定の段階を伴う複数のプロセスにより実現してもよい。段階1において、第1ベール成形チャンバが作物で満たされると、底部が負方向に回転してゼロ状態位置を越え、予備成形ベールの密度が検出される。段階2において、特定の密度が達成されると、底部は動き、予備成形ベールを第2ベール成形チャンバに移送する。段階3に関して、底部は、供給機構の上のカバーとなることにより、予備成形ベールの作物と、供給機構、特に供給ロータの回転運動との間にカバー障壁を提供する。
0032
ゼロ状態または負の状態において、移送機構、特に底部は、主に予備成形ベールの密度を検出するために働く。正の状態において、移送機構は、予備成形ベールの移送の支援または移送を行うこと、および供給機構の上または周りにカバーを提供すること、という複数の機能を実行する。
0033
〔図面の簡単な説明〕
下記の図面を参照しつつ、さらなる実施形態について以下に説明する。
0034
〔図1〕第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバを備えるラウンドベーラ装置の側面図であり、空の状態にある第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバは、第1ベール成形チャンバと第2ベール成形チャンバとの間の隣接線が閉位置に示される、ゼロ状態にある。
0035
〔図2〕第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバと第2ベール成形チャンバとの間の隣接線が開位置に示される、満杯の状態にある第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバは、第1ベール成形チャンバ内のベールに力を加えつつ、ゼロ状態を越えて負方向(反時計回り)に回転している。
0036
〔図3〕第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバの底部が、上部によって引き上げられるとともにベールを第2ベール成形チャンバに移送する、移送モード開始時の第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバの底部は、ゼロ状態位置まで正方向に回転して、上部の扉部がベール移送のために底部を引っ張るのを待っている。このため、この段階の密度機構は、ゼロ位置に戻される。
0037
〔図4〕第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバの底部が、上部によって引き上げられるとともにベールを第2ベール成形チャンバに移送する、移送モードにおける第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバの底部は、正方向に回転してゼロ状態を越え、ベールを第2ベール成形チャンバ内に押し込めている。このため、この段階の密度機構は、ゼロ位置に戻される。
0038
〔図5〕ゼロ状態位置で静止している第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。
0039
〔図6〕ゼロ状態位置を越えて反時計回り方向に回転して負方向で静止している第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。
0040
〔図7〕ゼロ状態位置まで時計回り方向に回転するとともにゼロ状態位置を越えて時計回り方向に回転し、完全な正方向に回転した状態で、完全に上昇した位置で静止している、第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。
0041
〔発明を実施するための形態〕
図1、図2、図3、および図4に、ラウンドベーラ装置10の側面図を示す。ラウンドベーラ装置10は、第1ベール成形チャンバ20および第2ベール成形チャンバ30を備えるノンストップ式のラウンドベーラ装置である。
0042
サイクルの開始時、作物は、回転可能なロータ40aを備える供給機構/切断機構40によって、ラウンドベーラ装置10内に取り込まれる。作物は、第1ベール成形チャンバ20内に押し込まれる。作物は、第1ベール成形チャンバ20内へ流れ込み続け、ある時点で、ある直径に達する。この段階で、作物のベールは、第1ベール成形チャンバ20の底部50および上部60を押し始める。上部60はまた、上部扉部とも称され得る。上部60がロック状態にあるため、作物のベールは、ゼロ状態から負方向(反時計回り)に可動な部分である上部60を押し開ける。そして、第1ベール成形チャンバ20の底部50の構造体が、密度制御機構80のピン71のキャップ70を押す。一方、密度制御機構80は、ピン71とブッシュ機構100との間で圧縮された、あらかじめ負荷を加えられたばね90を、さらに押す。
0043
第1ベール成形チャンバ20における圧力が増加するにつれて、この力は、ばね90によって反対方向に作用する力制御よりも大きくなる。そして、作物を圧迫してベールにするとともに、ばね90の力によるベールの締め付けに伴い密度を増加させる方法を実現させるのは、この密度制御機構80による力である。ここで、ばね90の力は、底部50をゼロ状態から負の方向へ回転させる、つまり供給機構40の中心軸110を中心に反時計回りに回転させる第1ベール成形チャンバ20の底部50に対して、垂直な押圧方向に作用するものである。
0044
ゼロ状態から負方向へ回転が続くにつれて、ベール成形チャンバ20およびベール成形チャンバ30の、2つのベール成形チャンバの間の接合線105が開き始める。これにより、ベールは、第1ベール成形チャンバ20内で大きくなることができるとともに、圧縮されることができる。これにより、密度制御機構80において使用されるばね90の、あらかじめ負荷を加えられた状態および大きさの設定と、ユーザ定義の、ばね90の線形圧縮値の設定とに基づいた、所定の密度レベルが達成される。ばね90は、圧縮ばねとも称され得る。
0045
図3に、工程における次の段階を示す。この段階は、移送段階と称され得る。図3は、移送段階の開始を示しており、供給機構40の中心軸110を中心とした初期回転を開始する、第1ベール成形チャンバ20の移送機構の一部である底部50を示す。ロータ40aは、中心軸110を中心に回転可能である。この初期回転は、作物のベールが圧縮されることによる、密度機構80のばね90に蓄えられた位置エネルギーによって始まる。その結果、第1ベール成形チャンバ20の上部60が開き始める際、ばね90に蓄えられた位置エネルギーは、底部50の構造体に作用する力に、最初の急上昇を生じさせる。そのため、ばね90に蓄えられた位置エネルギーは、ベールを第2ベール成形チャンバ30内に移送する移送工程の開始に役立つ。また、上部60が開くとともに底部50が正方向(時計回り)に動き始めるこの瞬間、底部50は、ゼロ状態に達する。第1ベール成形チャンバ20の底部50は、ゼロ状態に達し、その後、底部50は、予備成形されたベールが第2ベール成形チャンバ30内に移送されるまで、第1ベール成形チャンバ20の上部60の動きによって引っ張られて回転する供給機構40の中心軸110を主に中心とする移送弧を通して、正方向に突き出る。
0046
図4は、第1ベール成形チャンバ20の各部が再び閉まり始める直前の、移送サイクルの終了時における第1ベール成形チャンバ20を示す。この状態において、底部50は、ゼロ状態から正方向に完全に回転している(時計回りの回転)。次の段階のために、第1ベール成形チャンバ20の各部は、図1に示す閉位置に再び戻る。また、第1ベール成形チャンバ20の底部50は、ゼロ状態へ戻って静止し、作物のベールが底部50を押圧し始めて第1ベール成形チャンバ20におけるベールの密度の規制および増加が行われるのを、再び待つ。
0047
ベールが第2ベール成形チャンバ30内にて完成されるとき、扉部120は、密度制御システムであり得る制御システム(大抵の種類のワンチャンバベーラにおける標準装備)によって制御される。制御システムは、扉部120への圧力を制御することで、第2ベール成形チャンバ30におけるベールの密度を制御する。密度が増加するにつれて、第2ベール成形チャンバ30の固定部150と、軸120aを中心に回転する第2ベール成形チャンバ30の扉部120との境界線同士の間の距離140も増加する。第2ベール成形チャンバ30用の制御機構は、扉部120を引っ張る力、ひいてはローラ160に働く力、ひいてはさらにその後作物のベールに働く力を制御することにより、完成したベールが所定の密度を有するようにする。扉部120は、密度検出のため、および第2ベール成形チャンバ30内で完成したベールを解放するために、外側方向へのみ動く。
0048
図5、図6、および図7に、密度検出を概略的に示す。成形されるベールの密度は、第1ベール成形チャンバ20の底部50の動きを観測することによって決定および計算される。図5は、密度検出システム200および密度制御機構80が静止位置にある、ゼロ状態における第1ベール成形チャンバ20の底部50を示す。電子センサ210が距離220を感知し、この距離は、CPU(Central Processing Unit)を備えるPCB(プリント基板)230によって、ゼロ状態位置としてキャリブレーションされる。この情報がユーザインターフェースモニタ240へ転送されることにより、操作者は、第1ベール成形チャンバ20がゼロ状態にあり、作物材料のベールが圧縮されていないことを把握できる。
0049
図6は、ゼロ状態を越えて負方向にある、つまり反時計回りに回転された第1ベール成形チャンバ20を示す。したがって、電子センサ210と底部50に接続される支持構造体250との間の距離220の値は減少している。したがって、この値はCPUにフィードバックされ、密度値が計算される。この密度値はユーザインターフェースモニタ240へ転送され、例えば、第1ベール成形チャンバ20における作物のベールの密度に対するパーセンテージ読取り値となる。
0050
図7に、完全に上昇した位置にある、つまりゼロ状態を越えて完全な正方向にある、密度制御機構を示す。そのため、電子センサ210は、電子センサ210と底部50の支持構造体250との間に大きな距離220を有する。その結果、操作者は、第1ベール成形チャンバ20が開位置または移送位置にあるという情報を受け取る。
0051
本明細書、図面、および/または特許請求の範囲において開示される種々の特徴は、様々な実施形態の実現のための材料として、単独または様々に組み合わせて採用することができる。
0052
〔符号の説明〕
10ラウンドベーラ装置
20 第1ベール成形チャンバ
30 第2ベール成形チャンバ
40供給機構/切断機構
50 底部
60 上部
70キャップ
71ピン
80密度制御機構
90 ばね
100ブッシュ機構
105接合線
110中心軸
120 扉部
120a 軸
140 距離
150 固定部
160ローラ
210電子センサ
220 距離
230 PCB(プリント基板)
240モニタ
250 支持構造体
図面の簡単な説明
0053
第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバを備えるラウンドベーラ装置の側面図であり、空の状態にある第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバは、第1ベール成形チャンバと第2ベール成形チャンバとの間の隣接線が閉位置に示される、ゼロ状態にある。
第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバと第2ベール成形チャンバとの間の隣接線が開位置に示される、満杯の状態にある第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバは、第1ベール成形チャンバ内のベールに力を加えつつ、ゼロ状態を越えて負方向(反時計回り)に回転している。
第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバの底部が、上部によって引き上げられるとともにベールを第2ベール成形チャンバに移送する、移送モード開始時の第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバの底部は、ゼロ状態位置まで正方向に回転して、上部の扉部がベール移送のために底部を引っ張るのを待っている。このため、この段階の密度機構は、ゼロ位置に戻される。
第1ベール成形チャンバおよび第2ベール成形チャンバの側面図であり、第1ベール成形チャンバの底部が、上部によって引き上げられるとともにベールを第2ベール成形チャンバに移送する、移送モードにおける第1ベール成形チャンバを示す。ここで、第1ベール成形チャンバの底部は、正方向に回転してゼロ状態を越え、ベールを第2ベール成形チャンバ内に押し込めている。このため、この段階の密度機構は、ゼロ位置に戻される。
ゼロ状態位置で静止している第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。
ゼロ状態位置を越えて反時計回り方向に回転して負方向で静止している第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。
ゼロ状態位置まで時計回り方向に回転するとともにゼロ状態位置を越えて時計回り方向に回転し、完全な正方向に回転した状態で、完全に上昇した位置で静止している、第1ベール成形チャンバの底部の側面図である。