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技術 オパール質の生物起源シリカ/膨張パーライト複合製品

出願人 イーピーミネラルス,エルエルシー
発明者 クンワングスコットケビンパルムピーターイー.レンズ
出願日 2015年12月14日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2017-531744
公開日 2018年2月22日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-505041
状態 特許登録済
技術分野 酸化物セラミックスの組成1 固体収着剤及びろ過助剤
主要キーワード 使用済み媒体 警告ラベル 鉱物除去 有機夾雑物 直接燃焼式 浮遊物体 単位消費量 フィルターチャンバー
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課題・解決手段

粉末化複合濾過媒体は、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含む複合粒子を含む。前記複合粉末濾過媒体は、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、約93重量%〜約10重量%の膨張パーライトを含み得る。約1%未満の総結晶性シリカが、前記媒体中に存在し得る。前記媒体は、少なくとも0.25ダルシー透過率を有し得る。前記珪藻土及び膨張パーライトは、融剤を用いて又は用いずに焼結又は焼成されてもよい。

概要

背景

(背景)
粉末化濾過媒体は、多種多様液体から微粒子分離可能であり、また、選ばれた空気濾過プロセスにおいても用いられる。粉末化濾過媒体のために使用される材料としては、珪藻土及び籾殻灰を含む生物起源シリカの加工された形態、珪藻土、膨張パーライト膨張火山灰、膨張軽石、及びセルロースが挙げられる。多種多様なフィルター、例えば、固定床フィルター及び真空又は圧力フィルターが、粉末化濾過媒体を利用している。更に、粉末化濾過媒体は、圧力フィルター用のプレコートもしくはボディーフィード、又は回転式真空プレコート濾過(ドラムフィルター)におけるプレコートとして役立ち得る。液体に懸濁した粒子の正確な除去は、該液体、加工条件、及び粒子に基づいて変化し得るものであるが、一般に、珪藻土は、液体から約0.5ミクロン程度の小ささの粒子を除去し得ると考えられている一方で、膨張パーライトは、約5ミクロン以上のより粗い粒子により適していると考えられている。

珪藻土は、一般に珪藻殻(diatom frustules)と称されるある藻類骨格残骸からなる。珪藻殻は、比較的純粋(98〜99.5重量%)な、オパールA形態のアモルファスかつ水和したシリカからなる。珪藻殻に加えて、珪藻土鉱石は、一般に、他の鉱物及び岩石、例えば、粘土長石石英、火山灰、及び他の不純物を取り込んでいる。自由水分、結合水、及び有機夾雑物質の他に、珪藻土鉱石は、通常、約80〜95重量%のアモルファスシリカ、及び約5〜20重量%の他の鉱物を含有する。その結果、天然産物又はさらなる加工のための供給物のいずれかとして使用される珪藻土原料は、単に純粋な珪藻殻ではなく鉱物系を含有し、この鉱物系の存在が、抽出可能な化学的性質密度透過率、及び結晶性シリカ含量を含めた鉱物学などの多くの性質に対する制約を課している。

採掘粉砕、及び乾燥した後に、珪藻土鉱石を分級して、鉱物不純物の一部を除去することができる。米国特許第5,656,568号及び第6,653,255号は、湿式選鉱及び酸洗浄による高純度珪藻土製品作製方法を教示している。ある種の非珪藻由来鉱物の除去は、製品のいくつかの性質、例えば、抽出可能な化学的性質及び密度を向上させることができるが、他のいくつかの性質、例えば、透過率に対する負の影響も有し得る。これは、珪藻土と共によく発見される他の鉱物のうちのいくつかが、焼成及び融剤焼成の間の粒子の凝集を助長し得るためである。

焼成及び融剤焼成は、珪藻土鉱石中に含有される粒子を凝集させるために用いられるプロセスを記載するのに用いられる一般的な用語であるが、これは、製品の平均粒度空孔率、及び透過率を増加させる。両焼成プロセスにおいて、珪藻土粉末は、一般に、ロータリーキルン中で加熱される。

融剤焼成は、直接焼成と類似しているが、焼成工程の前に、通常、ソーダ灰である融剤を、珪藻土粉末に添加することを含む。融剤を添加することは、珪藻土粒子焼結をさらに促進し、平均粒度、空孔率、及び透過率を、直接焼成により達成されるものを超えて増加させる。

長年、他のフラックスが少量で用いられているが、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)及び食塩(塩化ナトリウム)を含むナトリウム系フラックスが、最も普及しているフラックスである。種々の他のフラックスが、先行技術において記載されており、これには、他のアルカリ金属フラックスが含まれる。本開示の目的のために、本発明者らは、以下の金属:リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウム、及びフランシウムをアルカリ金属として含める。

まとめると焼成珪藻土は、非焼成又は天然の珪藻土よりも透過性が高く、かつそれらよりも大きな平均粒度を有し、融剤焼成珪藻土は、焼成珪藻土及び天然珪藻土の双方よりも透過性が高く、かつそれらよりも大きな平均粒度を有する。

パーライトは、流紋岩質組成物マグマ又は溶岩急速冷却、及びそれに続く水和を経て形成されるアルミノシリケートガラス火山岩である。パーライトは、典型的には、約2〜5重量%の結合水を含有しており、パーライトを急速に1600〜2000oF(871〜1093℃)の温度範囲まで加熱した場合、この結合水が、パーライトを膨張又は「ポップ(pop)」させる。膨張の間に、パーライト中に含有される水は、蒸気へと変化し、パーライトが軟化するにつれて、それは急速に膨張する。パーライトを熱的に膨張させて、液体の濾過を含む多種多様な用途に用いるための低密度粉末化製品が作成される。濾過用途のためには、膨張パーライトは、種々のレベルの強度で製粉され、その後分級されて、異なる粒度分布及び透過率の粉末化濾過媒体製品が製造される。火山灰、凝灰岩黒曜石、及び軽石もまた、パーライトの組成と類似の組成を有する火山起源の水和した天然のガラスである。本開示の目的のために、「パーライト」という用語は、全ての種類の水和した天然の火山ガラスを含む。

膨張するとすぐに、パーライトは、開孔が殆どない又は全くない構造を有する密閉球体を形成し得る。これらの密閉球体は、「浮遊物(floater)」と称される。浮遊物は、断熱又は園芸などのある種の応用には有用なこともあるが、粉末化濾過媒体として使用される場合には、浮遊物は浮かびやすく、小粒子を積極的には濾過しない場合もあり、かつある種の濾過設備を損傷することもある。その結果、粉末化パーライト濾過媒体の製造業者は、膨張パーライトを製粉して、粒子の細孔構造を開口させ、それにより浮遊物含量を減少させる。より粗い又はより透過性の高いグレードの膨張パーライトは、通常、より微細な又は透過性の低いグレードの膨張パーライトよりも多くの浮遊物を含有する。

一般的な結晶性シリカ鉱物としては、石英、珪石、及びクリストバライトが挙げられ、それよりも一般的ではない又はまれなものとしては、メラフロジャイト、モガナイト(moganite)、キータイト、コーサイト、スティチョバイト(stichovite)、及びザイフェライト(seiferite)が挙げられる。小さな結晶性シリカ粒子吸入される可能性があり、吸入可能性のある結晶性シリカ粒子への長期間の曝露は、望ましくない健康への影響に繋がり得るために、粉末化製品中の結晶性シリカの存在は、厄介なものとなり得る。その結果、珪藻土の望ましい濾過特性を備えるものの、減少した又は検出不可能なレベルの結晶性シリカを含有する粉末化濾過媒体製品が必要とされている。

現行規制では、以下のことが求められている:米国で販売される警告ラベルの無い製品は、総結晶性シリカの含有が0.1重量%未満でなければならず、欧州においては、警告ラベルの無い製品はいかなるものであっても、吸入可能性のある結晶性シリカの含有が1重量%未満でなければならない。10マイクロメートルよりも微細な粒子は、吸入可能があるとみなされる。吸入可能性は、あるサイズの粒子が、ヒトのの中に吸い込まれる確率を記述する。粒子の吸入可能性は、そのサイズの減少と共に増加し、吸入可能性関数によって記述される。例えば、10マイクロメートル以上の粒子は、0%の吸入可能性を有し、1マイクロメートルの粒子は、94.8%の吸入可能性を有し、0.1マイクロメートルの粒子は、99.5%の吸入可能性を有する。粉末化材料中の吸入可能性のある粒子の含量は、一般的に、10マイクロメートルよりも微細なこのような粒子の含量及び粒度分布に基づいて計算される。粉末材料中の10マイクロメートル未満(sub-10-micrometer)のサイズの画分における吸入可能性のある結晶性シリカの含量は、一般に、3つのファクター:該粉末材料中の粒子サイズ画分の含量、該サイズ画分の吸入可能性、及び該サイズ画分中の結晶性シリカの含量に基づいて計算される。粉末材料の吸入可能性結晶性シリカの総含量は、その後、10マイクロメートル未満の画分全てにおける吸入可能性のある結晶性シリカの含量を合計することにより計算される。

オパールは、アモルファスの水和シリカ鉱物であり、水和シリカ及び吸着水の球状ナノクラスターの存在を特徴とする。天然に存在する一般的なオパール質鉱物は、オパールA、オパールCT、及びオパールCである。オパールAは、ケイ酸過飽和水溶液から自然に形成され得るが、より一般的には、様々な植物種、例えば、珪藻類タケ(bamboo)、稲、及びいくつかの他の植物種などによる生物学的プロセスにおいて形成される。地質学的なもの又は人工的なもののいずれかによるオパールAの部分的な脱水和及び加熱は、短範囲規則化(short range ordering)をもたらし、規則化の程度及び脱水和のレベルに応じて、オパールAをオパールCT又はオパールCへと変態させる。オパール質シリカは、非結晶性であり、現在のところ、オパール質シリカダストを吸入することのリスクが、有害であるとは実証されていない。

たいていの珪藻土鉱石は、石英の形態の結晶性シリカを含有し、これらの鉱石からのこの石英の除去は、時には困難又は不可能である。珪藻土の焼成及び融剤焼成の両者の間に、鉱物相の変化が起こり、ここでは、アモルファスシリカの一部が脱水和されて、オパールAからオパールCT又はオパールCへと、場合によっては、もっとも一般的にはクリストバライト(それよりも一般的ではないが、石英)の形態である結晶性シリカへと変換される。

オパールCは、多くの場合焼成プロセスの間に形成され、つい最近までは、焼成又は融剤焼成珪藻土中のオパールCを、クリストバライトから区別することは不可能であった。

Lenzらは、最近出願した米国仮特許出願(第62/245,716号)において、オパール類をクリストバライトから区別する方法を教示しており、本開示は、これらの教示を利用する。

オパールCは、さらに加熱することで、クリストバライトへと変換することができ、このオパールCの変態は、融剤、特に、ナトリウムを含有する融剤の添加により促進され得る。焼成において用いられる場合、融剤は、軟化又は融解温度を低下させ、アモルファス生物起源シリカの粘度を減少させ、融剤焼成プロセスが完了した後にシリカが冷めるときに、増加したレベルのクリストバライトの形成をもたらし得る。

理論に束縛されるものではないが、ナトリウムイオンクリストバライト結晶構造の格子間隙にはまり込むことを可能とするナトリウムの小さなイオン半径のために、ナトリウム融剤は、融剤焼成の間のクリストバライトの形成を増加又は増進し得ると考えられている。他のアルカリ金属塩、特にカリウム塩が、珪藻土凝集のための低クリストバライト融剤としての使用のために提案されているものの、これらの薬剤を用いた場合であってもなお、クリストバライトがいくらか形成される。さらに、珪藻土の焼成の間のクリストバライトの形成は、より高い焼成温度及び/又はより長い加熱期間を使用することで、並びに、融剤の使用及び使用量と共に増加する。その結果、直接焼成及び融剤焼成された珪藻土は、非常に低いレベルから最大で80重量%以上ものクリストバライトを含有し得る。

上述のように、多くの場合、珪藻土の焼成は、オパール質シリカを部分的に、オパールAからオパールCへと変態させる。さらなる加熱、及び多くの場合、ナトリウム融剤により支援されるさらなる加熱は、オパールCを、クリストバライトへと変態させる。オパールCT、オパールC、及びクリストバライトのX線回折(XRD)パターンの第1ピーク近接しているために、珪藻土製品中のオパールCT及びオパールCは、従来、クリストバライトと帰属されてきた。上述のように、粉末XRDスキャン法が、Lenzらにより最近開発され、オパールC及びオパールCTが、クリストバライトから区別された。本開示においては、この技術を使用して、クリストバライトを、オパールから区別している。

クリストバライトの回折パターンは、もっとも顕著には、Cu Kα x線(λ=1.54056Å)を用いた場合22.02°、36.17°、31.50°、及び28.49° 2θに、シャープなブラッグ角ピークを含む。オパールC及びオパールCTの回折パターンは、それほど明確にはなっておらず、放射散乱(radial scattering)を示し、真のブラッグ角ピークでは無い可能性のあるよりブロードかつより少ないピークを有する。三者はすべて、22° 2θ付近に類似の第1ピークを共有し、36° 2θ付近に第2ピークを共有する。該第1ピークは、ブラッグの法則によれば、面間隔(d-spacing)がおおよそ4.0Åに対応する。しかしながら、31.5°及び28.5° 2θ付近のピークは、オパールCでは非常に弱く現れており、オパールCTでは存在しない。まとめれば、オパールC及びオパールCTの回折パターンは、クリストバライトのそれと以下の様に異なる:僅かに低下した2θ角の第1ピーク、又は、クリストバライトの4.03Åよりも大きな面間隔;FWHM(半値全幅)統計を用いて測定した場合のよりブロードな第1ピーク;31.50°及び28.49° 2θの明確なピークの欠如;及びかなり顕著なアモルファスバックグラウンド。例えば、Elzea及びRice(Clays and Clay Minerals, vol. 44, pp. 492-500, 1996)は、クリストバライト(4.03Å)及び鱗珪石(4.11Å)のサンプルの面間隔の間である4.03〜4.11Åの範囲の面間隔並びに、クリストバライトのサンプルのFWHMである約0.15° 2θ及び鱗珪石のサンプルのFWHMである<0.2° 2θを優に上回る0.2〜1.0° 2θのFWHMを有する24個のオパールC及びオパールCTサンプルのXRDパターン提示している。

パーライト鉱石もまた、流紋岩、長石、及び石英などの非膨張性鉱物を様々なレベルで含有する。膨張の後で、パーライトを加工して、より重い膨張していない鉱物粒子を除去することもある。膨張後分離プロセスを用いたとしても、多くの膨張パーライト製品はなお、石英の形態の結晶性シリカをいくらか含有していることもある。

液体が、粉末化濾過媒体を通過する場合、濾過媒体の可溶性成分が、該液体中に溶解し、最終的には、濾過された液体に残留することもある。粉末化濾過媒体の使用者は、多くの場合、濾過された液体中に移行し得る可溶性成分の量及び種類に制限を設けている。加えて、多くの国々では、粉末化濾過媒体を通過した製品、例えば、食品及び医薬品などの中の溶解成分許容し得るレベルが確立されている。例えば、米国においては、食品用公定化学品集(FCC)は、食品又は飲料加工を伴うある種の製品の純度及び品質に関する標準を含んでいる。加えて、産業団体は、品質及び純度に関する標準的な分析方法を設定している。例えば、ビールは、典型的には、粉末化濾過媒体、例えば、焼成又は融剤焼成珪藻土を用いて濾過される。粉末化フィルター媒体からの物質溶解性は、抽出方法(例えば、溶媒の種類及び粉末化濾過媒体が溶媒と接触する条件)と共に変化する。米国醸造化学者学会(the American Society of Brewing Chemists(ASBC))及び欧州醸造学会(the European Brewery Convention(EBC))は、両者とも、粉末化濾過媒体からの抽出可能又は可溶性鉄含量の標準的な分析方法を設定している。

粉末化濾過媒体の透過率は、標準条件下で、標準的な液体が、媒体の標準的な調製物を通過することができる速度の、「ダルシー」単位での尺度である。1ダルシーの媒体は、1cm2の表面積及び1cmの厚さを有するように構成された場合、1センチポアズ(1-mPa-s)粘度の液体(例えば、20℃の水)を、1気圧(101,325パスカル)の圧力差の下で、1秒あたり1ミリリットル(ml)の速度で通過させる。通常の粉末化濾過媒体は、0.01未満〜約20ダルシー以上の範囲の透過率を有し得る。粉末化濾過媒体、特に珪藻土から構成される製品に対しては、透過率と、多くの場合粒子サイズ排除と称せられる、媒体の液体から粒子を除去する能力との間には、合理的に予測可能な関係が存在する。詳細には、低い透過率を有する粉末化濾過媒体は、一般に、高い透過率を有する粉末化濾過媒体よりも、より微細な粒子を液体から除去し得る。より高い透過率の粉末化フィルター媒体は、通常、より低い透過率の粉末化フィルター媒体よりも低い又は悪い濾液清澄性という犠牲のもとで、より多い処理量で液体を濾過可能である。

粉末化濾過媒体の湿潤かさ密度は、該粉末化濾過媒体の単位質量から形成される濾過ケーキ空隙容量すなわち空孔率を反映する。2つの粉末化濾過媒体が、同一の粒子サイズ排除能力を所持しているが、一方が、より低い湿潤かさ密度を有する場合、より低い密度の製品の質量での単位消費もまた、より少ないものとなり、従って、より費用効率が高い(製品価格設定が等しい場合)。上述のように、珪藻土から作製された粉末化濾過媒体は、膨張パーライトから作製された粉末化濾過媒体よりも大きなサイズ排除を提供し、すなわち、液体からより微細な粒子を除去し得る。通常、浮遊物を含有する粉末化膨張パーライト濾過媒体とは反対に、粉末化珪藻土は一般に浮遊物を含有しない。その一方で、粉末化膨張パーライトは、典型的には、粉末化焼成珪藻土よりも低い湿潤かさ密度を有し、低い又は検出不可能なレベルの結晶性シリカを含有する可能性がより高い。米国特許第6,464,770号及び第6,712,898号は、機械的分級による、減少した浮遊物含量及び制御された粒度分布を有するパーライト製品を作製する方法を教示している。向上した濾過媒体製品は、理想的には、珪藻土及び膨張パーライト双方の最高の特性を含むであろう。

実際に、粉末化濾過媒体としての使用のための珪藻土及び膨張パーライト複合体は公知である。米国特許第6,524,489号及び第5,776,353号は、融剤を用いて又は用いずに、珪藻土及び膨張パーライトを含む種々の成分から、複合濾過媒体を作製する方法を教示している。しかしながら、これらの製品は、恐らく以下の理由:融剤を用いずに製造された製品は、比較的低い透過率のみを有する;ナトリウム系融剤を用いて製造された製品は全て、測定可能なレベルのクリストバライトを生成した条件下で製造された;前記特許における実施例ににおいて用いられた鉱石は全て、およそ3〜5パーセントの石英を含有しており、それを製造プロセスにおいて除去しなかった;従来技術が開発された時点では、オパールC及びオパールCTを、クリストバライトから区別する方法が存在しなかった;従来技術の発明者が、濾過助剤が多くの用途において受け入れられるために必要とされる、可溶性不純物及び浮遊物含量を含む重要な性質のうちの多くを備える製品を製造できたことを示していない;従来技術において、クリストバライトの形成の抑制に用いられた最も成功したフラックスは、複合濾過媒体の可溶性アルミニウム及びカルシウムを実質的に増加させる非常に高価な材料であるホウ酸であった;のうちの1つ以上のために一度も商業化されていない。

従来技術の複合体の具体的な処方は、米国食品医薬品局(FDA)へのレターにおいて開示された。このレターでは、該製品は、非常に低いレベルの珪藻土を含有するものとして記載されている。そのような製品は、珪藻土に似るよりもよりパーライトに似た挙動を示すであろうから、液体から微粒子を除去する能力をほとんど有しないであろう。

従来技術の複合体に関するいくつかの追加の情報が、以下に含まれる。上述のように、融剤を用いずに従来技術により得られた透過率は、多くの商業的用途には低すぎる(約0.2ダルシー)(米国特許第6,524,489号、第16欄、第8行の実施例1を参照されたい)。十分に高い透過率を有する僅かな実施例は、ホウ酸もしくはソーダ灰のいずれかである融剤を利用しているか、又はこれも同じく(粒子サイズ排除の理由のために)商業的可能性を制限する非常に低い量の珪藻土を含んでいる。ホウ酸及び他の含ホウ素フラックスは、高価であり、これらは、濾過された液体製品の製造業者の多くにとって許容し得ない可溶性カルシウム及びアルミニウムの増加に繋がる。含ナトリウム融剤、例えば、ソーダ灰は、クリストバライトの形成に繋がり得る。加えて、公衆利用可能な製品安全データシート(セライト、MSDS番号第2200号、2012年)に示されているように、これらの特許に開示され、かつ大部分の実施例において珪藻土-パーライト複合サンプルの作製に用いられた珪藻土供給材料(セライト(登録商標)500)は、最大で4%の石英を含有していた。前記特許において開示された複合体実施例における、50〜90%の範囲でのその使用は、複合製品中で最大で2〜4%の石英に寄与する。さらに、米国特許第5,776,353号の実施例9は、最大で50%のクリストバライトを含有する高度に融剤焼成された珪藻土であるセライト(登録商標)560(セライト、MSDS番号第2410号、2009年)を、供給混合物中で、パーライトと共に、90/10の比率で使用しており、該供給混合物は、追加の5重量%のソーダ灰と共に、1500°F(816℃)で焼成された。従って、高レベルのクリストバライトが、米国特許第5,776,353号には明示的には開示されていないものの、当業者は、該特許の製造された複合体が、高レベルのクリストバライトを含有することを理解する。更に、これらの特許の下で作製された公衆に開示されている複合製品は、恐らく石英及びクリストバライト両者の含量を十分に低く保つために、ナトリウム融剤焼成と共に、5重量%未満の珪藻土を含有していた。低いレベルの珪藻土を含有する複合製品は、粒子サイズ排除の見地からは、パーライトに非常によく似た挙動を示し、即ち、これらは、液体から微細な懸濁粒子を除去することはできない。

その結果、魅力的コストで製造可能な、幅広い透過率範囲を有し、非常に低い又は検出不可能な結晶性シリカ、低い浮遊物含量、及び低い可溶性金属含量を含有する経済的な珪藻土及び膨張パーライトの粉末化複合濾過媒体が必要とされている。

概要

粉末化複合濾過媒体は、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含む複合粒子を含む。前記複合粉末化濾過媒体は、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、約93重量%〜約10重量%の膨張パーライトを含み得る。約1%未満の総結晶性シリカが、前記媒体中に存在し得る。前記媒体は、少なくとも0.25ダルシーの透過率を有し得る。前記珪藻土及び膨張パーライトは、融剤を用いて又は用いずに焼結又は焼成されてもよい。

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請求項1

複合粒子を含む粉末化複合濾過媒体であって、各複合粒子が、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含み、該粉末化複合濾過媒体が、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、約93重量%〜約10重量%の膨張パーライト、約1重量%未満の総結晶性シリカを含み、かつ少なくとも0.25ダルシー透過率を有する、前記粉末化複合濾過媒体。

請求項2

前記粉末化複合濾過媒体中に約0.1%未満の石英が存在する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項3

約0.3重量%未満のホウ素をさらに含む、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項4

前記粉末化複合濾過媒体中に約0.1重量%未満のクリストバライトが存在する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項5

約0.4〜約20ダルシーの透過率を有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項6

前記複合粒子が、少なくとも1種の融剤を用いた融剤焼成によって形成されており、該融剤が、アルカリ金属の塩である、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項7

前記融剤が、アルカリ金属ハロゲン化物アルカリ金属炭酸塩アルカリ金属ケイ酸塩、又はアルカリ金属ホウ酸塩である、請求項6記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項8

前記複合粒子が、融剤を用いた融剤焼成によって形成され、該融剤が、アルカリ金属の塩であり、かつ前記珪藻土及び前記膨張パーライトの組み合わせ供給物のレベルが約0.1〜10重量%である、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項9

約5ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性ヒ素を有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項10

約180ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性アルミニウムを有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項11

約500ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性カルシウムを有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項12

約80ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性鉄を有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項13

約150ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性ホウ素を有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項14

約1ml/g未満の総浮遊物含量、及び約0.5ml/g未満の残留性浮遊物含量を有する、請求項1記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項15

粉末化複合濾過媒体を製造する方法であって、組み合わせ供給物のために珪藻土粉末及び膨張パーライト粉末を選択すること、及び該組み合わせ供給物が、1重量%未満の結晶性シリカ含量を有するように、該組み合わせ供給物の珪藻土含量及び膨張パーライト含量を選択すること;並びに約704℃〜約1038℃の範囲の温度で該組み合わせ供給物を焼結して、複合粒子を含む粉末化複合濾過媒体であって、各複合粒子が、共に焼結された少なくとも1つの膨張パーライト粒子及び少なくとも1つの珪藻土粒子を含み、該粉末化複合濾過媒体が、0.1重量%未満の総結晶性シリカを含む該粉末化複合濾過媒体を形成させることを含む、前記方法。

請求項16

前記焼結の前に、前記組み合わせ供給物に少なくとも1種の融剤を添加することをさらに含み、該融剤が、アルカリ金属の塩である、請求項15記載の方法。

請求項17

前記少なくとも1種の融剤が、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属ホウ酸塩、又はアルカリ金属ケイ酸塩である、請求項16記載の方法。

請求項18

前記少なくとも1種の融剤が、前記組み合わせ供給物の約0.1重量%〜約10重量%である、請求項17記載の方法。

請求項19

前記組み合わせ供給物が、ホウ酸融剤を含まない、請求項15記載の方法。

請求項20

0.5重量%未満の総結晶性シリカが、前記組み合わせ供給物中に存在する、請求項19記載の方法。

請求項21

焼結の前に前記珪藻土粉末を選鉱することをさらに含む、請求項19記載の方法。

請求項22

焼結の前に、前記膨張パーライト粉末を選鉱することをさらに含む、請求項19記載の方法。

請求項23

焼結の前に、前記組み合わせ供給物が、水と混合され噴霧乾燥される、請求項19記載の方法。

請求項24

前記粉末化複合濾過媒体を酸洗浄することをさらに含む、請求項19記載の方法。

請求項25

複合粒子を含む粉末化複合濾過媒体であって、各複合粒子が、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含み、該粉末化複合濾過媒体が、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、約93重量%〜約10重量%の膨張パーライト、及び約0.1重量%未満の総クリストバライト、及び約0.1重量%未満の石英を含む、前記粉末化複合濾過媒体。

請求項26

0.1重量%未満の総結晶性シリカが、前記粉末化複合濾過媒体中に存在する、請求項25記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項27

少なくとも0.25ダルシーの透過率を有する、請求項25記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項28

約5ppm未満のEBC法により抽出可能な可溶性ヒ素を有する、請求項25記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項29

EBC法により抽出可能な、約180ppm未満の可溶性アルミニウム、約500ppm未満の可溶性カルシウム、及び約80ppm未満の可溶性鉄を有する、請求項25記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項30

請求項1又は25記載の粉末化複合濾過媒体を含む、フィルターシート

請求項31

前記粉末化複合濾過媒体が、液体清澄化又は他の処理に以前用いられた再生された使用済み粉末化複合濾過媒体であり、更に、物理的、化学的、又は熱的プロセスにより再生されたものである、請求項1又は25記載の粉末化複合濾過媒体。

請求項32

請求項1記載の粉末化複合濾過媒体を液体処理用途に用いた後に再生する方法であって、該粉末化複合濾過媒体を再生することを含み、該再生することが、該粉末化複合濾過媒体中に存在する総結晶性シリカの重量%を増加させない、前記方法。

請求項33

請求項24記載の粉末化複合濾過媒体を液体処理用途に用いた後に再生する方法であって、該粉末化複合濾過媒体を再生することを含み、該再生することが、総クリストバライトの重量%も石英の重量%も増加させない、前記方法。

請求項34

シリカゲル沈降シリカフュームドシリカ活性アルミナ活性漂白土天然ゼオライト合成ゼオライト、及び活性炭からなる群から選択される吸着剤をさらに含み、該吸着剤が、前記粉末化複合濾過媒体の前記複合粒子に密接に結合する、請求項1又は25記載の粉末化複合濾過媒体。

技術分野

0001

(関連特許出願の相互参照)
本特許出願は、2014年12月19日に出願された米国仮特許出願第62/094,756号の利益を主張する。

0002

(技術分野)
本開示は、膨張パーライトに密接にかつ直接結合したオパール質の生物起源シリカを含む複合製品に関する。より詳細には、本開示は、非常に低い又は検出不可能なレベル結晶性シリカを含有し、かつ魅力的な抽出可能化学組成、及び珪藻土又はパーライト濾過媒体が従来果たしていた濾過用途における使用に適した他の性質を備える粉末化珪藻土/膨張パーライト複合濾過媒体に関する。また、関連するプロセス、プロセス条件、バッチ化学、及び分析技法も開示される。

背景技術

0003

(背景)
粉末化濾過媒体は、多種多様液体から微粒子分離可能であり、また、選ばれた空気濾過プロセスにおいても用いられる。粉末化濾過媒体のために使用される材料としては、珪藻土及び籾殻灰を含む生物起源シリカの加工された形態、珪藻土、膨張パーライト、膨張火山灰、膨張軽石、及びセルロースが挙げられる。多種多様なフィルター、例えば、固定床フィルター及び真空又は圧力フィルターが、粉末化濾過媒体を利用している。更に、粉末化濾過媒体は、圧力フィルター用のプレコートもしくはボディーフィード、又は回転式真空プレコート濾過(ドラムフィルター)におけるプレコートとして役立ち得る。液体に懸濁した粒子の正確な除去は、該液体、加工条件、及び粒子に基づいて変化し得るものであるが、一般に、珪藻土は、液体から約0.5ミクロン程度の小ささの粒子を除去し得ると考えられている一方で、膨張パーライトは、約5ミクロン以上のより粗い粒子により適していると考えられている。

0004

珪藻土は、一般に珪藻殻(diatom frustules)と称されるある藻類骨格残骸からなる。珪藻殻は、比較的純粋(98〜99.5重量%)な、オパールA形態のアモルファスかつ水和したシリカからなる。珪藻殻に加えて、珪藻土鉱石は、一般に、他の鉱物及び岩石、例えば、粘土長石石英、火山灰、及び他の不純物を取り込んでいる。自由水分、結合水、及び有機夾雑物質の他に、珪藻土鉱石は、通常、約80〜95重量%のアモルファスシリカ、及び約5〜20重量%の他の鉱物を含有する。その結果、天然産物又はさらなる加工のための供給物のいずれかとして使用される珪藻土原料は、単に純粋な珪藻殻ではなく鉱物系を含有し、この鉱物系の存在が、抽出可能な化学的性質密度透過率、及び結晶性シリカ含量を含めた鉱物学などの多くの性質に対する制約を課している。

0005

採掘粉砕、及び乾燥した後に、珪藻土鉱石を分級して、鉱物不純物の一部を除去することができる。米国特許第5,656,568号及び第6,653,255号は、湿式選鉱及び酸洗浄による高純度珪藻土製品作製方法を教示している。ある種の非珪藻由来鉱物の除去は、製品のいくつかの性質、例えば、抽出可能な化学的性質及び密度を向上させることができるが、他のいくつかの性質、例えば、透過率に対する負の影響も有し得る。これは、珪藻土と共によく発見される他の鉱物のうちのいくつかが、焼成及び融剤焼成の間の粒子の凝集を助長し得るためである。

0006

焼成及び融剤焼成は、珪藻土鉱石中に含有される粒子を凝集させるために用いられるプロセスを記載するのに用いられる一般的な用語であるが、これは、製品の平均粒度空孔率、及び透過率を増加させる。両焼成プロセスにおいて、珪藻土粉末は、一般に、ロータリーキルン中で加熱される。

0007

融剤焼成は、直接焼成と類似しているが、焼成工程の前に、通常、ソーダ灰である融剤を、珪藻土粉末に添加することを含む。融剤を添加することは、珪藻土粒子焼結をさらに促進し、平均粒度、空孔率、及び透過率を、直接焼成により達成されるものを超えて増加させる。

0008

長年、他のフラックスが少量で用いられているが、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)及び食塩(塩化ナトリウム)を含むナトリウム系フラックスが、最も普及しているフラックスである。種々の他のフラックスが、先行技術において記載されており、これには、他のアルカリ金属フラックスが含まれる。本開示の目的のために、本発明者らは、以下の金属:リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウム、及びフランシウムをアルカリ金属として含める。

0009

まとめると焼成珪藻土は、非焼成又は天然の珪藻土よりも透過性が高く、かつそれらよりも大きな平均粒度を有し、融剤焼成珪藻土は、焼成珪藻土及び天然珪藻土の双方よりも透過性が高く、かつそれらよりも大きな平均粒度を有する。

0010

パーライトは、流紋岩質組成物マグマ又は溶岩急速冷却、及びそれに続く水和を経て形成されるアルミノシリケートガラス火山岩である。パーライトは、典型的には、約2〜5重量%の結合水を含有しており、パーライトを急速に1600〜2000oF(871〜1093℃)の温度範囲まで加熱した場合、この結合水が、パーライトを膨張又は「ポップ(pop)」させる。膨張の間に、パーライト中に含有される水は、蒸気へと変化し、パーライトが軟化するにつれて、それは急速に膨張する。パーライトを熱的に膨張させて、液体の濾過を含む多種多様な用途に用いるための低密度粉末化製品が作成される。濾過用途のためには、膨張パーライトは、種々のレベルの強度で製粉され、その後分級されて、異なる粒度分布及び透過率の粉末化濾過媒体製品が製造される。火山灰、凝灰岩黒曜石、及び軽石もまた、パーライトの組成と類似の組成を有する火山起源の水和した天然のガラスである。本開示の目的のために、「パーライト」という用語は、全ての種類の水和した天然の火山ガラスを含む。

0011

膨張するとすぐに、パーライトは、開孔が殆どない又は全くない構造を有する密閉球体を形成し得る。これらの密閉球体は、「浮遊物(floater)」と称される。浮遊物は、断熱又は園芸などのある種の応用には有用なこともあるが、粉末化濾過媒体として使用される場合には、浮遊物は浮かびやすく、小粒子を積極的には濾過しない場合もあり、かつある種の濾過設備を損傷することもある。その結果、粉末化パーライト濾過媒体の製造業者は、膨張パーライトを製粉して、粒子の細孔構造を開口させ、それにより浮遊物含量を減少させる。より粗い又はより透過性の高いグレードの膨張パーライトは、通常、より微細な又は透過性の低いグレードの膨張パーライトよりも多くの浮遊物を含有する。

0012

一般的な結晶性シリカ鉱物としては、石英、珪石、及びクリストバライトが挙げられ、それよりも一般的ではない又はまれなものとしては、メラフロジャイト、モガナイト(moganite)、キータイト、コーサイト、スティチョバイト(stichovite)、及びザイフェライト(seiferite)が挙げられる。小さな結晶性シリカ粒子吸入される可能性があり、吸入可能性のある結晶性シリカ粒子への長期間の曝露は、望ましくない健康への影響に繋がり得るために、粉末化製品中の結晶性シリカの存在は、厄介なものとなり得る。その結果、珪藻土の望ましい濾過特性を備えるものの、減少した又は検出不可能なレベルの結晶性シリカを含有する粉末化濾過媒体製品が必要とされている。

0013

現行規制では、以下のことが求められている:米国で販売される警告ラベルの無い製品は、総結晶性シリカの含有が0.1重量%未満でなければならず、欧州においては、警告ラベルの無い製品はいかなるものであっても、吸入可能性のある結晶性シリカの含有が1重量%未満でなければならない。10マイクロメートルよりも微細な粒子は、吸入可能があるとみなされる。吸入可能性は、あるサイズの粒子が、ヒトのの中に吸い込まれる確率を記述する。粒子の吸入可能性は、そのサイズの減少と共に増加し、吸入可能性関数によって記述される。例えば、10マイクロメートル以上の粒子は、0%の吸入可能性を有し、1マイクロメートルの粒子は、94.8%の吸入可能性を有し、0.1マイクロメートルの粒子は、99.5%の吸入可能性を有する。粉末化材料中の吸入可能性のある粒子の含量は、一般的に、10マイクロメートルよりも微細なこのような粒子の含量及び粒度分布に基づいて計算される。粉末材料中の10マイクロメートル未満(sub-10-micrometer)のサイズの画分における吸入可能性のある結晶性シリカの含量は、一般に、3つのファクター:該粉末材料中の粒子サイズ画分の含量、該サイズ画分の吸入可能性、及び該サイズ画分中の結晶性シリカの含量に基づいて計算される。粉末材料の吸入可能性結晶性シリカの総含量は、その後、10マイクロメートル未満の画分全てにおける吸入可能性のある結晶性シリカの含量を合計することにより計算される。

0014

オパールは、アモルファスの水和シリカ鉱物であり、水和シリカ及び吸着水の球状ナノクラスターの存在を特徴とする。天然に存在する一般的なオパール質鉱物は、オパールA、オパールCT、及びオパールCである。オパールAは、ケイ酸過飽和水溶液から自然に形成され得るが、より一般的には、様々な植物種、例えば、珪藻類タケ(bamboo)、稲、及びいくつかの他の植物種などによる生物学的プロセスにおいて形成される。地質学的なもの又は人工的なもののいずれかによるオパールAの部分的な脱水和及び加熱は、短範囲規則化(short range ordering)をもたらし、規則化の程度及び脱水和のレベルに応じて、オパールAをオパールCT又はオパールCへと変態させる。オパール質シリカは、非結晶性であり、現在のところ、オパール質シリカダストを吸入することのリスクが、有害であるとは実証されていない。

0015

たいていの珪藻土鉱石は、石英の形態の結晶性シリカを含有し、これらの鉱石からのこの石英の除去は、時には困難又は不可能である。珪藻土の焼成及び融剤焼成の両者の間に、鉱物相の変化が起こり、ここでは、アモルファスシリカの一部が脱水和されて、オパールAからオパールCT又はオパールCへと、場合によっては、もっとも一般的にはクリストバライト(それよりも一般的ではないが、石英)の形態である結晶性シリカへと変換される。

0016

オパールCは、多くの場合焼成プロセスの間に形成され、つい最近までは、焼成又は融剤焼成珪藻土中のオパールCを、クリストバライトから区別することは不可能であった。

0017

Lenzらは、最近出願した米国仮特許出願(第62/245,716号)において、オパール類をクリストバライトから区別する方法を教示しており、本開示は、これらの教示を利用する。

0018

オパールCは、さらに加熱することで、クリストバライトへと変換することができ、このオパールCの変態は、融剤、特に、ナトリウムを含有する融剤の添加により促進され得る。焼成において用いられる場合、融剤は、軟化又は融解温度を低下させ、アモルファス生物起源シリカの粘度を減少させ、融剤焼成プロセスが完了した後にシリカが冷めるときに、増加したレベルのクリストバライトの形成をもたらし得る。

0019

理論に束縛されるものではないが、ナトリウムイオンクリストバライト結晶構造の格子間隙にはまり込むことを可能とするナトリウムの小さなイオン半径のために、ナトリウム融剤は、融剤焼成の間のクリストバライトの形成を増加又は増進し得ると考えられている。他のアルカリ金属塩、特にカリウム塩が、珪藻土凝集のための低クリストバライト融剤としての使用のために提案されているものの、これらの薬剤を用いた場合であってもなお、クリストバライトがいくらか形成される。さらに、珪藻土の焼成の間のクリストバライトの形成は、より高い焼成温度及び/又はより長い加熱期間を使用することで、並びに、融剤の使用及び使用量と共に増加する。その結果、直接焼成及び融剤焼成された珪藻土は、非常に低いレベルから最大で80重量%以上ものクリストバライトを含有し得る。

0020

上述のように、多くの場合、珪藻土の焼成は、オパール質シリカを部分的に、オパールAからオパールCへと変態させる。さらなる加熱、及び多くの場合、ナトリウム融剤により支援されるさらなる加熱は、オパールCを、クリストバライトへと変態させる。オパールCT、オパールC、及びクリストバライトのX線回折(XRD)パターンの第1ピーク近接しているために、珪藻土製品中のオパールCT及びオパールCは、従来、クリストバライトと帰属されてきた。上述のように、粉末XRDスキャン法が、Lenzらにより最近開発され、オパールC及びオパールCTが、クリストバライトから区別された。本開示においては、この技術を使用して、クリストバライトを、オパールから区別している。

0021

クリストバライトの回折パターンは、もっとも顕著には、Cu Kα x線(λ=1.54056Å)を用いた場合22.02°、36.17°、31.50°、及び28.49° 2θに、シャープなブラッグ角ピークを含む。オパールC及びオパールCTの回折パターンは、それほど明確にはなっておらず、放射散乱(radial scattering)を示し、真のブラッグ角ピークでは無い可能性のあるよりブロードかつより少ないピークを有する。三者はすべて、22° 2θ付近に類似の第1ピークを共有し、36° 2θ付近に第2ピークを共有する。該第1ピークは、ブラッグの法則によれば、面間隔(d-spacing)がおおよそ4.0Åに対応する。しかしながら、31.5°及び28.5° 2θ付近のピークは、オパールCでは非常に弱く現れており、オパールCTでは存在しない。まとめれば、オパールC及びオパールCTの回折パターンは、クリストバライトのそれと以下の様に異なる:僅かに低下した2θ角の第1ピーク、又は、クリストバライトの4.03Åよりも大きな面間隔;FWHM(半値全幅)統計を用いて測定した場合のよりブロードな第1ピーク;31.50°及び28.49° 2θの明確なピークの欠如;及びかなり顕著なアモルファスバックグラウンド。例えば、Elzea及びRice(Clays and Clay Minerals, vol. 44, pp. 492-500, 1996)は、クリストバライト(4.03Å)及び鱗珪石(4.11Å)のサンプルの面間隔の間である4.03〜4.11Åの範囲の面間隔並びに、クリストバライトのサンプルのFWHMである約0.15° 2θ及び鱗珪石のサンプルのFWHMである<0.2° 2θを優に上回る0.2〜1.0° 2θのFWHMを有する24個のオパールC及びオパールCTサンプルのXRDパターン提示している。

0022

パーライト鉱石もまた、流紋岩、長石、及び石英などの非膨張性鉱物を様々なレベルで含有する。膨張の後で、パーライトを加工して、より重い膨張していない鉱物粒子を除去することもある。膨張後分離プロセスを用いたとしても、多くの膨張パーライト製品はなお、石英の形態の結晶性シリカをいくらか含有していることもある。

0023

液体が、粉末化濾過媒体を通過する場合、濾過媒体の可溶性成分が、該液体中に溶解し、最終的には、濾過された液体に残留することもある。粉末化濾過媒体の使用者は、多くの場合、濾過された液体中に移行し得る可溶性成分の量及び種類に制限を設けている。加えて、多くの国々では、粉末化濾過媒体を通過した製品、例えば、食品及び医薬品などの中の溶解成分許容し得るレベルが確立されている。例えば、米国においては、食品用公定化学品集(FCC)は、食品又は飲料加工を伴うある種の製品の純度及び品質に関する標準を含んでいる。加えて、産業団体は、品質及び純度に関する標準的な分析方法を設定している。例えば、ビールは、典型的には、粉末化濾過媒体、例えば、焼成又は融剤焼成珪藻土を用いて濾過される。粉末化フィルター媒体からの物質溶解性は、抽出方法(例えば、溶媒の種類及び粉末化濾過媒体が溶媒と接触する条件)と共に変化する。米国醸造化学者学会(the American Society of Brewing Chemists(ASBC))及び欧州醸造学会(the European Brewery Convention(EBC))は、両者とも、粉末化濾過媒体からの抽出可能又は可溶性鉄含量の標準的な分析方法を設定している。

0024

粉末化濾過媒体の透過率は、標準条件下で、標準的な液体が、媒体の標準的な調製物を通過することができる速度の、「ダルシー」単位での尺度である。1ダルシーの媒体は、1cm2の表面積及び1cmの厚さを有するように構成された場合、1センチポアズ(1-mPa-s)粘度の液体(例えば、20℃の水)を、1気圧(101,325パスカル)の圧力差の下で、1秒あたり1ミリリットル(ml)の速度で通過させる。通常の粉末化濾過媒体は、0.01未満〜約20ダルシー以上の範囲の透過率を有し得る。粉末化濾過媒体、特に珪藻土から構成される製品に対しては、透過率と、多くの場合粒子サイズ排除と称せられる、媒体の液体から粒子を除去する能力との間には、合理的に予測可能な関係が存在する。詳細には、低い透過率を有する粉末化濾過媒体は、一般に、高い透過率を有する粉末化濾過媒体よりも、より微細な粒子を液体から除去し得る。より高い透過率の粉末化フィルター媒体は、通常、より低い透過率の粉末化フィルター媒体よりも低い又は悪い濾液清澄性という犠牲のもとで、より多い処理量で液体を濾過可能である。

0025

粉末化濾過媒体の湿潤かさ密度は、該粉末化濾過媒体の単位質量から形成される濾過ケーキ空隙容量すなわち空孔率を反映する。2つの粉末化濾過媒体が、同一の粒子サイズ排除能力を所持しているが、一方が、より低い湿潤かさ密度を有する場合、より低い密度の製品の質量での単位消費もまた、より少ないものとなり、従って、より費用効率が高い(製品価格設定が等しい場合)。上述のように、珪藻土から作製された粉末化濾過媒体は、膨張パーライトから作製された粉末化濾過媒体よりも大きなサイズ排除を提供し、すなわち、液体からより微細な粒子を除去し得る。通常、浮遊物を含有する粉末化膨張パーライト濾過媒体とは反対に、粉末化珪藻土は一般に浮遊物を含有しない。その一方で、粉末化膨張パーライトは、典型的には、粉末化焼成珪藻土よりも低い湿潤かさ密度を有し、低い又は検出不可能なレベルの結晶性シリカを含有する可能性がより高い。米国特許第6,464,770号及び第6,712,898号は、機械的分級による、減少した浮遊物含量及び制御された粒度分布を有するパーライト製品を作製する方法を教示している。向上した濾過媒体製品は、理想的には、珪藻土及び膨張パーライト双方の最高の特性を含むであろう。

0026

実際に、粉末化濾過媒体としての使用のための珪藻土及び膨張パーライト複合体は公知である。米国特許第6,524,489号及び第5,776,353号は、融剤を用いて又は用いずに、珪藻土及び膨張パーライトを含む種々の成分から、複合濾過媒体を作製する方法を教示している。しかしながら、これらの製品は、恐らく以下の理由:融剤を用いずに製造された製品は、比較的低い透過率のみを有する;ナトリウム系融剤を用いて製造された製品は全て、測定可能なレベルのクリストバライトを生成した条件下で製造された;前記特許における実施例ににおいて用いられた鉱石は全て、およそ3〜5パーセントの石英を含有しており、それを製造プロセスにおいて除去しなかった;従来技術が開発された時点では、オパールC及びオパールCTを、クリストバライトから区別する方法が存在しなかった;従来技術の発明者が、濾過助剤が多くの用途において受け入れられるために必要とされる、可溶性不純物及び浮遊物含量を含む重要な性質のうちの多くを備える製品を製造できたことを示していない;従来技術において、クリストバライトの形成の抑制に用いられた最も成功したフラックスは、複合濾過媒体の可溶性アルミニウム及びカルシウムを実質的に増加させる非常に高価な材料であるホウ酸であった;のうちの1つ以上のために一度も商業化されていない。

0027

従来技術の複合体の具体的な処方は、米国食品医薬品局(FDA)へのレターにおいて開示された。このレターでは、該製品は、非常に低いレベルの珪藻土を含有するものとして記載されている。そのような製品は、珪藻土に似るよりもよりパーライトに似た挙動を示すであろうから、液体から微粒子を除去する能力をほとんど有しないであろう。

0028

従来技術の複合体に関するいくつかの追加の情報が、以下に含まれる。上述のように、融剤を用いずに従来技術により得られた透過率は、多くの商業的用途には低すぎる(約0.2ダルシー)(米国特許第6,524,489号、第16欄、第8行の実施例1を参照されたい)。十分に高い透過率を有する僅かな実施例は、ホウ酸もしくはソーダ灰のいずれかである融剤を利用しているか、又はこれも同じく(粒子サイズ排除の理由のために)商業的可能性を制限する非常に低い量の珪藻土を含んでいる。ホウ酸及び他の含ホウ素フラックスは、高価であり、これらは、濾過された液体製品の製造業者の多くにとって許容し得ない可溶性カルシウム及びアルミニウムの増加に繋がる。含ナトリウム融剤、例えば、ソーダ灰は、クリストバライトの形成に繋がり得る。加えて、公衆利用可能な製品安全データシート(セライト、MSDS番号第2200号、2012年)に示されているように、これらの特許に開示され、かつ大部分の実施例において珪藻土-パーライト複合サンプルの作製に用いられた珪藻土供給材料(セライト(登録商標)500)は、最大で4%の石英を含有していた。前記特許において開示された複合体実施例における、50〜90%の範囲でのその使用は、複合製品中で最大で2〜4%の石英に寄与する。さらに、米国特許第5,776,353号の実施例9は、最大で50%のクリストバライトを含有する高度に融剤焼成された珪藻土であるセライト(登録商標)560(セライト、MSDS番号第2410号、2009年)を、供給混合物中で、パーライトと共に、90/10の比率で使用しており、該供給混合物は、追加の5重量%のソーダ灰と共に、1500°F(816℃)で焼成された。従って、高レベルのクリストバライトが、米国特許第5,776,353号には明示的には開示されていないものの、当業者は、該特許の製造された複合体が、高レベルのクリストバライトを含有することを理解する。更に、これらの特許の下で作製された公衆に開示されている複合製品は、恐らく石英及びクリストバライト両者の含量を十分に低く保つために、ナトリウム融剤焼成と共に、5重量%未満の珪藻土を含有していた。低いレベルの珪藻土を含有する複合製品は、粒子サイズ排除の見地からは、パーライトに非常によく似た挙動を示し、即ち、これらは、液体から微細な懸濁粒子を除去することはできない。

0029

その結果、魅力的なコストで製造可能な、幅広い透過率範囲を有し、非常に低い又は検出不可能な結晶性シリカ、低い浮遊物含量、及び低い可溶性金属含量を含有する経済的な珪藻土及び膨張パーライトの粉末化複合濾過媒体が必要とされている。

0030

(開示の概要)
一態様において、粉末化複合濾過媒体が開示される。該開示された粉末化複合濾過媒体は、複合粒子を含み得る。それぞれの複合粒子は、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含み得る。該開示された粉末化複合濾過媒体は、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、及び約93重量%〜約10重量%の膨張パーライトを含み得る。該開示された粉末化複合濾過媒体は、約1重量%未満の総結晶性シリカを有し得、かつ少なくとも0.25ダルシーの透過率を有し得る。

0031

別の態様において、粉末化複合濾過媒体を製造する方法が開示される。該開示される方法は、組み合わせ供給物が、1重量%未満の総結晶性シリカ含量を有するように、該組み合わせ供給物のために珪藻土粉末及び膨張パーライト粉末を選択すること、及び該組み合わせ供給物の珪藻土含量及び膨張パーライト含量を選択することを含み得る。更に、少なくとも1種(1種以上)の融剤を該組み合わせ供給物に添加してもよいか、又は該組み合わせ供給物は、添加される融剤を含まなくてよい。

0032

一実施態様において、1以上の融剤は、アルカリ金属炭酸塩アルカリ金属ハロゲン化物アルカリ金属ケイ酸塩、及びアルカリ金属ホウ酸塩からなる群から選択され得る。

0033

該方法は、約704℃〜約1038℃の範囲の温度で前記組み合わせ供給物を焼結して、前記該粉末化複合濾過媒体を形成させることをさらに含んでいてもよい。該粉末化複合濾過媒体は、複合粒子を含み得、ここで、各複合粒子は、共に焼結された少なくとも1つの膨張パーライト粒子及び少なくとも1つの珪藻土粒子を含み得る。一実施態様において、前記粉末化複合濾過媒体は、1重量%未満の総結晶性シリカを含有し得る。一実施態様において、前記粉末化複合濾過媒体は、少なくとも0.25ダルシーの透過率を有し得る。

0034

別の態様において、複合粒子を含み得る粉末化複合濾過媒体が開示される。それぞれの複合粒子は、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子を含み得る。前記粉末化複合濾過媒体は、約7重量%〜約90重量%の珪藻土、及び約93重量%〜約10重量%の膨張パーライトを含み得る。前記粉末化複合濾過媒体は、約0.5重量%未満の総クリストバライトを有し得、かつ約0.5重量%未満の石英を有し得る。一実施態様において、該粉末化複合濾過媒体は、少なくとも0.25ダルシーの透過率を有し得る。

0035

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、約0.3重量%未満のホウ素、好ましくは、約0.2重量%未満のホウ素、より好ましくは、0.1重量%未満のホウ素を含み得る。

0036

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、珪藻土及び膨張パーライトを含む前記組み合わせ供給物(焼結/焼成されて粉末化複合濾過媒体を形成するもの)は、ホウ酸融剤を含まなくてよい。更に、そのような組み合わせ供給物中に、0.5重量%未満の総結晶性シリカが存在していてもよい。

0037

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体のクリストバライト含量は、約0.5重量%未満、より好ましくは、約0.2重量%未満、さらにより好ましくは、約0.1重量%未満とすることができる。更により好ましくは、前記粉末化複合濾過媒体は、クリストバライトを含まなくてよい(又は言い換えれば、検出不可能な量を含有してもよい)。

0038

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、約0.5重量%未満の石英、より好ましくは、約0.2重量%未満の石英、及びさらにより好ましくは、約0.1重量%未満の石英を含有し得る。更により好ましくは、上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、石英を含まなくてよい(又は言い換えれば、検出不可能な量を含有してよい)。

0039

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、鱗珪石を含まなくてよい(又は言い換えれば、検出不可能な量を含有してよい)。

0040

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、約0.5重量%未満の総結晶性シリカ、より好ましくは、約0.2重量%未満の総結晶性シリカ、及びさらにより好ましくは、約0.1重量%未満の総結晶性シリカを含有し得る。更により好ましくは、上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、総結晶性シリカ含まなくてよい(又は言い換えれば、検出不可能な量を含有してよい)。

0041

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体は、約0.25ダルシーを超える、より好ましくは、約0.4ダルシーを超える、さらにより好ましくは、約0.4〜約25ダルシーの範囲内の、さらにより好ましくは、約0.4〜約20ダルシーの範囲内の、さらにより好ましくは、約0.4〜約10ダルシーの範囲の透過率を有し得る。

0042

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、融剤を用いずに作製された前記粉末化複合濾過媒体は、約0.25ダルシーを超える、より好ましくは、約0.4ダルシーを超える、さらにより好ましくは、約0.4〜約5ダルシーの範囲内の透過率を有し得る。

0043

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、EBC可溶性ヒ素含量は、約5ppm未満、より好ましくは、約1ppm未満とすることができる。同様に、上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、EBC可溶性アルミニウム含量は、約180ppm未満、より好ましくは、約100ppm未満とすることができる。上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、EBC可溶性カルシウム含量は、約500ppm未満、より好ましくは、約300ppm未満とすることができる。上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体のEBC可溶性鉄含量は、約80ppm未満、より好ましくは、約60ppm未満としてもよい。上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体のEBC可溶性ホウ素含量は、約150ppm未満とすることができる。

0044

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体の総浮遊物含量は、約1ml/g未満、より好ましくは、約0.6ml/g未満、さらにより好ましくは、0.4ml/g未満、さらにより好ましくは、0.1ml/g未満とすることができる。また、上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、残留性浮遊物含量は、約0.5ml/g未満、より好ましくは、約0.3ml/g未満、さらにより好ましくは、約0.2ml/g未満、さらにより好ましくは、約0.1ml/g未満とすることができる。

0045

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、約704℃〜約1038℃の範囲の焼結温度又は焼成温度を用いて、前記粉末化複合濾過媒体を作製してもよい。

0046

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記供給物のために使用される珪藻土粉末は、約0.5重量%未満の結晶性シリカ、より好ましくは、約0.2重量%未満の結晶性シリカ、さらにより好ましくは、約0.1重量%未満の結晶性シリカ、さらにより好ましくは、検出不可能な量の結晶性シリカを含有していてもよい。

0047

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記珪藻土粉末中の結晶性シリカ含量は、選鉱により低下させてもよい。該珪藻土粉末中の結晶性シリカ含量は、焼結/焼成の前に選鉱により低下させてもよい。上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記供給物のために使用される前記膨張パーライト粉末中の結晶性シリカ含量を、選鉱により低下させてもよい。該供給物のために使用される膨張パーライト粉末中の結晶性シリカ含量を、焼結/焼成の前に選鉱により低下させてもよい。

0048

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記供給物のために使用される膨張パーライト粉末は、約0.5重量%未満の結晶性シリカ、より好ましくは、約0.2重量%未満の結晶性シリカ、さらにより好ましくは、約0.1重量%未満の結晶性シリカ、さらにより好ましくは、検出不可能な量の結晶性シリカを含有していてもよい。

0049

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記供給物のために使用される珪藻土粉末又は膨張パーライト粉末は、機械的に、化学的に、又はそれらの組合せのいずれかにより前処理されて、鉱物不純物及び化学的不純物を減少させてもよい。

0050

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、融剤を、焼結/焼成の前に前記組み合わせ供給物に添加してもよい。一実施態様において、該融剤は、アルカリ金属の塩であってよい。例えば、該融剤は、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、又はアルカリ金属ホウ酸塩としてよい。上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、該融剤は、前記組み合わせ供給物の約0.1重量%〜約10重量%の範囲で用いてもよい。いくつかの実施態様において、前記組み合わせ供給物は、複数の(添加された)融剤を含み得る。該複数の融剤は、該複数の融剤の量が、総計で、前記組み合わせ供給物の約0.1重量%〜約10重量%の範囲となるような量で、アルカリ金属の塩を含み得る。例えば、一実施態様において、該融剤のうちの1種以上を、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、又はアルカリ金属ホウ酸塩としてもよい。

0051

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、粉末化珪藻土及び粉末化膨張パーライトを含む前記供給混合物は、水であってもよい液体を用いて予備凝集されていてもよく、ここで、ウエットな予備凝集体を、噴霧乾燥により形成してもよい。

0052

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体を酸洗浄して、その可溶性物質含量を低減してもよい。

0053

説明した実施態様のうちのいずれか1つ以上において、少なくとも1種の吸着剤を用いてもよく、該吸着剤は、シリカゲル沈降シリカフュームドシリカ活性炭活性アルミナ天然ゼオライト合成ゼオライト、又は漂白土(例えば、活性漂白土)としてもよい。このような吸着剤は、表面成長、溶媒からの析出熱焼結結合剤の使用、又は上記の組合せにより取り込まれ得る。アルミナを吸着剤として使用する場合、それは、加熱すること及び熱的に焼結することにより三水酸化アルミニウムを活性アルミナへと変換することで、前記複合体中に取り込み得る。いくつかの実施態様において、前記粉末化複合濾過媒体は、シリカゲル、沈降シリカ、フュームドシリカ、活性アルミナ、活性漂白土、天然ゼオライト、合成ゼオライト、及び活性炭からなる群から選択される1種以上の吸着剤をさらに含んでいてもよい。このような実施態様において、各吸着剤は、前記粉末化複合濾過媒体の前記複合粒子と密接に結合する。

0054

上述の実施態様のうちのいずれか1つ以上において、前記粉末化複合濾過媒体を、濾過可能な吸着剤として、又は吸着性濾過助剤として、固液分離液液分離、固気分離において用いてもよい。

0055

上述の組成のうちのいずれか1つ又は全てにおいて、前記製品は、オパールA、オパールCT、及びオパールCなどのオパール質シリカ相のうちの1つ以上を含有していてもよいが、検出可能なレベルのクリストバライトは含有しない。

0056

また、上述の粉末化複合濾過媒体のうちのいずれか1つを含むフィルターシートが開示される。当技術分野において、フィルターシートが、液体又は気体から粒子を除去することは公知である。一実施態様において、該フィルターシートは、前記粉末化複合濾過媒体で強化したセルロース系又はポリマーの繊維(又は類似のもの)のマトリックスを含み得る。

0057

上述の粉末化複合濾過媒体のいくつかは、液体を清澄化するために用いられてもよく、又は他の液体処理操作、例えば血漿分画において用いられてもよい。

0058

前記粉末化複合濾過媒体は、使用後に、1以上の物理的、化学的、又は熱的再生プロセスにより再生し得る。一実施態様において、(液体処理用途での使用の後に)使用済み粉末化複合濾過媒体を再生するためのプロセスは、オパール質シリカ相(使用済み粉末化複合濾過媒体中に含有されるもの)の結晶性シリカの形態への測定可能な変換をもたらさない。言い換えれば、前記再生は、前記再生された使用済み粉末化複合濾過媒体中に存在する総結晶性シリカの重量%を、そのような再生の前に該使用済み粉末化複合濾過媒体中に存在した総結晶性シリカの重量%の量を超えて増加させることはない。一実施態様において、前記再生は、前記再生された使用済み粉末化複合濾過媒体中に存在する総クリストバライトの重量%も石英の重量%も、そのような再生の前に該使用済み粉末化複合濾過媒体中に存在した総クリストバライトの重量%又は石英の重量%の量を超えて増加させることはない。

0059

上述の特徴、機能、及び利点は、独立して種々の実施態様において達成することもでき、又はさらに別の実施態様において組み合わせることもできる。これらのさらなる詳細は、以下の説明及び図面を参照して理解し得る。

図面の簡単な説明

0060

(図面の簡単な説明)
開示される方法及び濾過媒体のより完全な理解のために、添付の図面においてより詳細に例示される実施態様を参照すべきである。

0061

図1は、クリストバライト及び曹長石のラインパターンと重ねた表II、実施例10の複合製品のx線回折パターンを示す。

0062

図2は、融剤焼成珪藻土(実施例83、表VIII)のx線回折パターンを示す。

0063

図3は、融剤焼成珪藻土から製造された複合体のx線回折パターンを示す(実施例84、表VIII)。

0064

図4は、オバルチン(登録商標)の水性懸濁液を濾過した場合の、開示された粉末化複合濾過媒体の性能を、既存の珪藻土製品(Celatom(登録商標)FP-4)とグラフ上で比較したものである(実施例113及び114;表XIV)(括弧内のものはボディーフィード対TSSの比率であり、以下同様である)。

0065

図5は、オバルチン(登録商標)の水性懸濁液を濾過した場合の、別の開示された粉末化複合濾過媒体の性能を、既存の珪藻土製品(Celatom(登録商標)FW-12)とグラフ上で比較したものである(実施例115及び116;表XIV)。

0066

図6は、リンゴ果汁を濾過した場合の、さらに別の開示された粉末化複合濾過媒体の性能を、既存の珪藻土製品(Celatom(登録商標)FW-40)とグラフ上で比較したものである(実施例117及び118;表XIV)。

0067

図7は、ビールを濾過した場合の、さらに別の開示された粉末化複合濾過媒体の性能を、既存の珪藻土製品(Celatom(登録商標)FP-3)とグラフ上で比較したものである(実施例119及び120;表XIV)。

0068

(詳細な説明)
本開示の実施例において、粉末化珪藻土/膨張パーライト複合濾過媒体を作製するために使用される供給材料は、ネバダ及びオレゴンで採掘された鉱石由来の珪藻土、並びに、EP Minerals社から入手可能であり、ネバダ部で採掘された鉱石から得られたものである膨張パーライト製品(Celatom(登録商標)CP-600P、CP-1400P、及びCP-4000P)を含む。表Iは、蛍光x線(XRF)法により分析され、強熱ベース(the ignited basis)に規格化された珪藻土供給材料の主要元素組成を示す。表Iには、強熱減量(LOI)の結果及びx線回折(XRD)法による石英含量も含めた。各供給珪藻土は、0.2重量%以下の石英を含有していた。珪藻土供給材料のXRDスキャンは検出不可能なレベルのクリストバライトを示し、少量の長石の存在も示す。3種の膨張パーライト製品の主要元素組成も、表Iに記載した。該珪藻土供給材料のうち、珪藻土A、A1、及びBは全て、いわゆる「天然の」もの、すなわち、未焼成のものであった。これらのうち、珪藻土A1は、湿式比重選別により84重量%の収率でより重たい粒子部分を除去することで、珪藻土Aから調製した。珪藻土Cは、クリストバライトを含有しないが、21.5重量%のオパールCを含有する融剤焼成珪藻土であった。本開示において用いられた膨張パーライト製品Celatom(登録商標)CP-600P、CP-1400P、及びCP-4000Pのサンプルは、それぞれ、0.84、1.9、及び2.7ダルシーの透過率、並びに12.7、9.1、及び8.2lbs/ft3(0.20、0.15、及び0.13g/cm3)の湿潤かさ密度を有していた。使用した融剤は全て、製粉して、325メッシュのふるいを通した。選択された供給材料中のホウ素含量(表I)は、粉末サンプルを、フッ化水素酸(HF)及び硝酸(HNO3)の混合物中に溶解させて、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)により分析することにより分析した。

0069

(表I.珪藻土及びパーライト供給材料の組成)

0070

DE-珪藻土;N/A-分析せず;1-石英;2-クリストバライト;3-総結晶性シリカ;ND-検出不可能。

0071

焼成又は焼結は、電気マッフル炉内で行った。各供給物は、ペイントシェーカー中に配置したプラスチック容器内で、融剤を用いて又は用いずに、所望の供給比に従い珪藻土(粉末)及び膨張パーライト(粉末)を混合し調製した。該混合した供給物を、セラミックるつぼ中で、所望の温度(例えば、約704℃〜約1038℃の間)で、約30〜約40分間焼成した。周囲温度まで冷却後すぐに、焼成製品を、40メッシュ及び70メッシュのふるいにかけ、数個の小セラミック球とともに振盪することで分散させた。珪藻土Cから作製された高透過率複合サンプルの場合、該分散は、手でブラシ掛けをして30メッシュのふるいを通すことで行った。該分散された製品(粉末化複合濾過媒体)は、共に焼結された少なくとも1つの珪藻土粒子及び少なくとも1つの膨張パーライト粒子をそれぞれが含む複合粒子を含む。一実施態様において、該製品は、膨張パーライトに密接にかつ直接結合したオパール質の生物起源シリカ(例えば、オパールA、オパールCT、又はオパールC)を含有していてもよい(ここで、該オパール質の生物起源シリカ及び該膨張パーライトの粒子は、密着した塊である(すなわち、密接に結合している))。分散された製品を、以下に記載する方法により、透過率及び湿潤かさ密度(WBD)、XRDスキャンによる結晶化度、浮遊物含量、並びに可溶性金属含量について分析した。上述のように、本発明者らは、Lenzらの方法を利用して、サンプルのオパールCT/オパールC含量とクリストバライト含量とを区別した。

0072

Lenzらの文献に開示されているように、珪藻土サンプルが、クリストバライトを含有するか、オパールC/CTを含有するかの決定には、いくつかの工程が含まれる。第1に、高温強熱減量(LOI)試験により、該サンプルが、水和水を含有するかどうかが決定される。オパールは、常に、内部水又はシラン基に結合した水として存在する水をいくらか含有する。一方、クリストバライトは、無水である。従って、サンプル(又はサンプルの一部)は、残留水和水の存在(及び、オパール質シリカの存在可能性)について、LOI試験により分析し得る。LOI試験の間に、該サンプル(又はその一部)は、高温(例えば、982℃、1000℃など)で、十分な時間(少なくとも1時間)焼成されて、化学的に結合した水は、解離及び揮発する機会を得る。この処理の前後に試験サンプルの質量(又は試験部分の質量)を厳密に測定することで、水和水の定量が可能となる。該LOI試験により、0.1%を超える残留水和水を含有していたと決定された試験サンプルは、オパールC/CTを含有している可能性がある。

0073

第2に、バルク粉末x線回折を、複合サンプルに対して行い、その結果得られる回折パターンを用いて、石英、クリストバライト、並びにオパールC及びオパールCT相のオパール質シリカの存在可能性を検出する。本明細書に詳述されるバルク粉末XRD研究はすべて、CuKα線(λ=1.54056Å)、試料回転、グラファイトモノクロメーター、及びシンチレーション検出器を用い、MDIDatascan5ソフトウェアを用いて制御されたSiemens D5000回折計を用いて行った。電力設定は、50KV及び36mAであり、ステップ幅は0.04°であり、1ステップあたり4秒であった。JADE(2010)ソフトウェアを、XRDスキャンの解析のために使用した。サンプル調製には、ジルコニアバイアル中でのSPEX(登録商標)製粉を含めた。22° 2θ付近に検出可能なピークを示した選択されたサンプルを、クリストバライトの全パターンと対照して調査し、それが、クリストバライトであるのか、又はオパールC又はCTのオパール質シリカであるのかを、ピーク重心位置及びFWHM、並びに第2ピーク、特に28.5° 2θ付近のピークの発達に基づいて決定する。オパールCとオパールCTとの区別は、本開示の製品中の低い濃度及びこれら2相過渡的な性質のために、本開示においては試みていない。以下の条件:a)22° 2θピーク重心位置から計算される面間隔(ブラッグの法則λ=2dsinθによる)が、4.05°Å以上である、b)22° 2θピークのFWHMが、0.2° 2θを超える、かつc)28.5°及び31.5° 2θ付近のピークが存在しない又はあまり発達していない、の全てが満たされる場合、該22° 2θピーク(4Å相)により表される相は、オパールC/CTであると決定される。より狭い面間隔、より低いFWHM、及びよく発達したクリストバライトの第2ピークは、クリストバライトの存在可能性を示すものである。

0074

パターンが、明らかにオパールC(又はオパールCT)を示すものである場合には、さらなる分析は不要である。該回折パターンが、はっきりしない場合には、第2のXRD分析が必要であり、今度は、既知量のクリストバライト標準参照物質(すなわち、National Institute of Standardsand Technology(NIST)標準参照物質1879A)を添加した前記サンプルの一部(「添加サンプル(spiked sample)」)に対して行う。クリストバライトが該添加サンプルに存在しないことを確認するために、XRD分析を、該添加サンプルに対し実施する。元の添加していない(un-spiked)サンプルの回折パターンを、該添加サンプルのパターンと比較する。添加サンプルのパターンが、単に第一ピーク及び第2ピークの強度を増加させるが、位置の変化を示さず、かつ追加のピークも示さない場合には、該元のサンプルが、クリストバライトを含有する可能性が最も高い。該第1ピークが移動し、よりシャープになり(又は2本の分離したピークへと分解され)、かつ第2ピークが現れるか、又ははるかにはっきりとしたものとなる場合には、クリストバライトではなくオパールC/CTが、元のサンプル中に存在する。上述のように、前記クリストバライト添加は、サンプルがオパールC/CTを含む場合には、回折パターンをかなり変化させるが、サンプルが、クリストバライトを含む場合には、ピーク強度の増加をもたらすのみである。

0075

本特許出願に開示されているサンプルの製造に用いられる膨張パーライト材料の、融剤を用いる又は用いない焼成では、22° 2θ付近のx線回折ピークを有するいかなる相も、即ち、いかなる4Å相も形成されないことが実証されている。珪藻土-パーライト複合体中の該22° 2θピークの形成は、珪藻土の存在と関連している。複合フィルター媒体における4Å相形成を促進するファクターは、珪藻土-パーライト比、融剤及び使用量、並びに焼成温度である。極端な条件(最高の珪藻土-パーライト比、最大の融剤の使用量、及び最高の焼成温度)の組合せの下で製造された製品は、類似の製剤の各群のうちで最高の4Å相含量を示している。これらの製品を、詳細なXRDパターン分析のために選択し、4Å相の性質を決定する。オパールC/CTの存在を確認し、クリストバライトを除外する決定は、同一又はより低い珪藻土-パーライト比で、同一又はより低い使用量の同一の融剤を用い、同一又はより低い温度で作製された他の複合サンプルにも適用される。

0076

珪藻土サンプルのオパールC/CT含量を定量化することは、その回折パターンがブロードなピーク及びアモルファスバックグラウンドの組合せであるために、複雑となる可能性があり、かつ珪藻土製品は、多くの場合、オパールに加えて他のx線アモルファス相を含有する。サンプルについてクリストバライト又はオパールC/CTのいずれかが同定された後に、それぞれの定量が、天然の珪藻土(オパールA)マトリックス中のクリストバライト標準参照物質(NIST 1879A)による較正に基づいて、XRDスキャンの22° 2θ付近のピーク面積から決定される。オパールC/CTについては、これは、正確な質量の定量化ではないかもしれないが、クリストバライトを参照とする相当質量濃度である。量の推定は、XRDスキャンのオパールC/CTピークを、あたかもそれらがクリストバライトであるかのように扱い、クリストバライト標準品に対して定量化することにより得ることができる。Lenzらの文献でXRD法とよばれるこの方法は、通常、オパールC/CT含量を過小評価するものであるが、製造品質制御などのいくつかの目的で効果的である。より正確な測定値は、サンプルを長期間(24時間)非常に高温(1050℃)で加熱することにより得ることができる。このことは、オパール質の相をクリストバライトに変換し(アモルファスバックグラウンド成分を減少させ)、その後、クリストバライトを、標準的品に対して定量化して、元のオパールC/CT含量のより絶対的な推定を得ることができる。

0077

加えて、長石が、XRDスキャンパターンに、クリストバライトの22.02° 2θ第1ピークに非常に近い第2ピークを有することが周知であり、これは、クリストバライト又はオパールC/CT定量化を妨害する。少量の長石を含有する鉱石から作製された珪藻土製品では、この妨害は、クリストバライト又はオパールC/CTの名目上の含量が、低い、すなわち、<1重量%である場合に顕著となる。この妨害を補正するために、複合調製物において用いられる珪藻土を、クリストバライトを含まない(〜0重量%)ブランクサンプル及び0.1重量%のクリストバライト標準サンプルの調製にも用いた。複数のXRDスキャンを該ブランク及び標準サンプルに対して行った。ブランクサンプルのXRDスキャンパターンを用いて、長石の第1(Nfp-b)及び第2ピーク(Nfs-b)の双方におけるx線回折カウント数を得た。これらから、該ピーク間のカウント数比率が計算される(R=Nfs-b/Nfp-b)。平均比率(Ravg)は、同一のブランクサンプルの複数のスキャンから得る。これは、ブランクサンプルには存在しないクリストバライトからの妨害なしに容易に行われる。標準サンプル(0.1重量%のクリストバライト)に対するXRDスキャンから、長石(Nfp-std)の第1ピーク及び重なりあうクリストバライトの第1ピーク/長石の第2ピーク(Noverlap-std)双方におけるカウント数を収集した。長石の平均比率(Ravg)は、ブランク及び標準サンプル双方に当てはまるために、前記重なりあうピークに寄与する標準サンプルにおける長石の第2ピーク(Nfs-std)でのカウント数を、平均比率(Ravg)に標準サンプルにおける長石の第1カウント数(Nfp-std)を掛け合わせることにより計算することができる(Nfs-std=Ravg・Nfp-std)。標準サンプルにおける正味のクリストバライト第1カウント数(Ncp-std)は、標準サンプルにおける長石の第2カウント数に帰すことができるもの(Nfs-std)を、重なりあう第1クリストバライトピーク/第2長石ピークの総カウント数から差し引くことにより計算される(Ncp-std=Noverlap-std−Nfs-std)。従って、平均比率(Ravg)を使用して、XRDスキャンから、複合サンプルの補正された又は正味のクリストバライト又はオパールC/CT含量を計算することができる:

0078

Csample wt% = Cstd (wt%) ・ (Noverlap-sample - Ravg ・ Nfp-sample) / Ncp-std

0079

又は

0080

Csample wt% = Cstd (wt%) ・ (Noverlap-sample - Ravg ・ Nfp-sample) / (Noverlap-std - Ravg ・ Nfp-std)

0081

本開示において、以下に開示される粉末化濾過媒体の透過率は、EP Minerals社により開発され、米国特許第5,878,374号に原則として記載されている自動透過率計を用いて決定した。以下に開示される粉末化濾過媒体の湿潤かさ密度は、上述の透過率計の間に透過率と同時に決定した。

0082

本開示において、可溶性鉄のEBC抽出方法を用いて、鉄に加えて、カルシウム、アルミニウム、ヒ素、及びホウ素を含む可溶性物質の含量を決定し、各物質の溶解性を、それぞれEBC可溶性鉄、カルシウム、アルミニウム、ヒ素、及びホウ素として記載した。EBC可溶性金属試験は、フタル酸水素カリウムの1%溶液(pH:4)中、サンプル(2.5%スラリー濃度)を周囲温度で2時間懸濁させること、該懸濁液を濾過すること、及びその後、原子吸光(AA)又は誘導結合プラズマ(ICP)分光光度計を用いて濾液を金属含量について分析することからなる。本開示において、抽出されたヒ素は、グラファイト炉原子吸光分析(GFAA)により分析し、鉄、カルシウム、アルミニウム、及びホウ素は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-OES)により分析した。

0083

本開示において、膨張パーライト又は珪藻土及び膨張パーライトの複合体の浮遊物含量は、二通り:体積分率又は粉末の単位質量あたりの体積で表される。250mlのメスシリンダー中で何回か反転させることにより、5gの粉末サンプルを250mlの水と混合し、それに続き静置して浮遊物を水の表面まで上昇させ、非浮遊物シリンダーの底部に沈殿させることができる。60分後、浮遊物及び「沈殿物(sinker)」双方の体積を、目盛りから読み取り、「総浮遊物」体積分率を、浮遊物及び沈殿物の総体積で割った浮遊物体積から計算する。その後、浮遊物層を、穏やかに撹拌し、メスシリンダーを、さらに30分間静置する。浮遊物体積及び沈殿物体積の第2のセットを、目盛りから読み取り、それらから、第2の浮遊物体積分率を計算する。穏やかな撹拌後に底部まで落下又は降下するこれらの初期浮遊物は、弱い浮遊物であり、これらが、完全に密閉されたパーライトの泡ではなく、軽度のかき混ぜで、容易にスラリーに取り込まれ得ることを意味する。残りの浮遊物は、「残留性」浮遊物であり、これは、スラリー中により取り込みにくく、プロセス容器蓄積する可能性があり、濾過プロセスに関与しない可能性がある。

0084

(実施例)
本開示による種々の条件下で作製された複合フィルター媒体の実施例を、表II〜XI及び表XIII〜XIVに列記した。製品は全て、0.1重量%未満又は検出不可能な量の石英を含有する。組み合わされた高いレベルの珪藻土-パーライト比、融剤の使用量、及び焼成温度で作製された製品を詳細なXRDパターン分析のために選択した。その結果を表IIに列記する。表II〜VIIに列記した複合サンプルのうちで最も顕著な22° 2θピークを示す実施例10の製品のXRDパターンを、ピーク中心シフトを実証するために図1に提示した。長石が、クリストバライト及びオパールCの28.5° 2θピークと干渉する可能性がある27〜28° 2θ付近の回折ピークを有することに留意すべきである。

0085

表II. 選択された複合体サンプルのXRD分析

0086

*融剤が存在する場合のそれを除き、珪藻土及びパーライトの供給混合物における珪藻土のパーセントは、以下同一である。

0087

実施例74は、75重量%の珪藻土を用い、融剤を用いずに、約982℃の温度での焼成により作製された複合フィルター媒体を実証する。該製品のXRDスキャンパターンの解析は、弱い22° 2θ付近のピークが、4.08Åのピーク中心及び0.33° 2θのFWHMを有し、かつ、クリストバライトの28.5° 2θピークが存在しないことを示す(表II)。これら全ての組合せは、クリストバライトの代わりにオパールC/CTが存在することを示す。故に、該製品は、クリストバライトを含有せず、かつ0.1重量%未満のオパールC/CTを有すると決定される。類似の性質のより少ない含量の珪藻土を用い、融剤を用いずに、同一又はより低い温度で作製される複合体フィルター媒体は、クリストバライトを全く含有せず、かつ約0.1重量%未満のオパールC/CTを含有するかオパールC/CTを全く含有しないはずである。

0088

実施例48は、50重量%の珪藻土及び1重量%のソーダ灰融剤を用い、982℃の焼成により作製された複合フィルター媒体を提示する。そのXRDスキャンパターンの解析から、22° 2θピークについて4.06Åの中心及び0.30° 2θのFWHMが得られ、クリストバライトの28.5° 2θピークは存在しない(表II)。従って、該製品は、クリストバライトを含有せず、かつ約0.5重量%のオパールC/CTが決定される。

0089

実施例21及び29は、50又は25重量%の珪藻土及び2重量%のソーダ灰使用量を用い、かつ927℃での焼成で作製された複合フィルター媒体を提示する。両サンプルのXRDスキャンパターンは、22° 2θピークについて広いFWHMを示し、かつ弱い28.5° 2θ付近のピークを示す(表II)。しかしながら、50重量%の珪藻土を用いて作製された実施例21は、4.03Åの中心を有し、25重量%の珪藻土を用いて作製された実施例29のそれは、4.05Åである。従って、前者は、1.2重量%のクリストバライトを含有すると決定され、後者は、0.6重量%のオパールC/CTを含有すると決定される。

0090

より高いソーダ灰使用量は、より多い量の4Å相形成に繋がり得るが、それらは、必ずしもクリストバライトではない可能性がある。実施例10、13、及び16において、75、50、及び25重量%の珪藻土の複合体を、5重量%のソーダ灰及び871℃での焼成を用い作製した。それらのXRDスキャンパターンの解析は、高い22° 2θピーク中心(4.06〜4.08Å)、高いFWHM(0.40〜0.42° 2θ)、及びあまり発達していない28.5° 2θピークを示す(表II)。図1は、実施例10の複合製品のXRD回折パターンを提示し、これは、その22° 2θピークの、クリストバライトの2θ角からの、より低い2θ角への顕著なシフトを実証する。クリストバライトは、これらの製品中には存在しないと決定され、オパールCの含量は、それぞれ17.5、13.3、及び5.8重量%であると決定される。

0091

表II中の実施例37、38、及び41は、7重量%のソーダ灰を用い、25又は50重量%の珪藻土を704又は760℃の温度で焼成して作製された複合媒体である。実施例38は、50重量%の珪藻土、7重量%のソーダ灰、及び1400°F(760℃)の温度の組合せが、2.9重量%のクリストバライトを含有する複合製品を生じさせたことを実証する。しかしながら、より低い温度(実施例37)又は供給物中の珪藻土のより低い含量の(実施例41)のいずれかは、約2.3又は1.3重量%のオパールC/CTを含有する複合体を生じさせ、クリストバライトは存在しなかった。

0092

他の融剤を用いて作製された選択された複合フィルター媒体サンプルもまた、それらのシリカ結晶化度について分析した。実施例1は、50重量%の珪藻土及び3重量%のホウ酸(H3BO3)を用いて、816℃での焼成で作製した複合媒体を提示する。そのXRDスキャンパターンの解析から、4.06Åの22° 2θピークの中心及び0.29° 2θのFWHM、並びに不存在の28.5° 2θピークが得られる(表II)。これらは、製品中の約0.1重量%のオパールC/CTの決定に繋がり、クリストバライトは存在しない。

0093

実施例76及び79は、それぞれ、50重量%の珪藻土及び5重量%の炭酸カリウム(K2CO3)又はケイ酸カリウム(K2SiO3)を用いて、816℃での焼成により作製された複合媒体を提示する。それらのXRDスキャンパターンの解析から、それぞれ、4.05及び4.06Åの22° 2θピーク中心並びに0.33及び0.29° 2θのFWHMが得られ、28.5° 2θピークは、存在しないかあまり発達していないかのいずれかである(表II)。これらは、製品中のクリストバライトの代わりのそれぞれ約1.2及び1.3重量%のレベルのオパールC/CTの決定に繋がる。実施例82は、珪藻土が25重量%供給物及び6.8重量%のケイ酸カリウムを用いて、816℃での焼成により作製された複合体を提示する。これは、そのXRDスキャンパターンにより、1.4重量%のオパールC/CTを含有すると分析された(表II)。

0094

ホウ素融剤を用いて、珪藻土及びパーライトを用いて作製された複合濾過媒体を、表IIIに示す。実施例1の製品は、オパールC/CTであると決定される最も多い(0.1重量%)4Å相を含有する(表II)。故に、この群の複合フィルター媒体は、検出可能な量の結晶性シリカを含有せず、約0.1重量%以下のオパールC/CTを含有する。50/50の珪藻土A対CP-1400Pパーライトの重量比、3〜5重量%のホウ酸、及び816℃での焼成を用いる実施例1〜2に関して、製品は、0.85〜1.4ダルシーの透過率及び0.20〜0.22g/cm3のWBDを有していた。実施例5〜7に関して、760℃のより低い焼成温度で、より粗いパーライトCP-4000Pを50〜75重量%(対応珪藻土含量は、50〜25重量%)で用い、5〜7重量%のホウ酸を用いることで、1.2〜4.0ダルシーの複合体を作製した。実施例3〜4において、ホウ砂即ちホウ酸ナトリウム(Na2B4O7・10H2O)を融剤として用いて、非結晶性シリカ珪藻土-パーライト複合濾過媒体を作製した。製品は、50/50の珪藻土A対CP-1400Pパーライトの重量比、3〜5.6重量%のホウ砂、及び816℃での焼成を用いて調製され、0.84〜2.2ダルシーの透過率及び0.19〜0.22g/cm3のWBDを有していた。ホウ砂が、ナトリウムイオンの存在下でのホウ酸とは異なること、及びこのナトリウム融剤の使用が、本開示の条件下で、珪藻土-パーライト複合体におけるクリストバライトの形成に繋がらないことは注目に値する。実施例1〜7(表III)により示されるように、含ホウ素フラックスの使用は、複合体の可溶性アルミニウム(Al)及びカルシウム(Ca)含量の増加に繋がる。表IIIに示される高レベルのアルミニウム及びカルシウムは、実施例1〜7の製品を、ある濾過用途では許容されないものとする。

0095

表III.珪藻土A及びホウ素融剤を用いて作製された複合体の実施例

0096

表IVに列記されているものは、ソーダ灰を融剤として用い、25/75〜75/25の重量比の珪藻土A及び膨張パーライトCP-1400Pから作製された複合体の実施例である。製品は、0.2〜2.8ダルシーの透過率及び0.19〜0.75g/cm3の湿潤かさ密度を有する。粉末化濾過媒体の重要な性質として、ある珪藻土-パーライト比の複合体の湿潤かさ密度は、ソーダ灰の使用量及び温度にかなり影響を受ける。過焼成製品は、低い空孔率及び悪い濾過性能を示す高い湿潤かさ密度により実証される。より低い珪藻土対パーライトの供給混合物は、より容易に軟化し、より低い温度及び/又はより低いソーダ灰の使用量で過焼成される傾向にある。このことはまた、増加する焼成温度とともに増加しその後減少するある種の処方の複合体の透過率によっても実証された(実施例31〜34を参照されたい)。理論に束縛されるものではないが、この透過率の傾向の逆転は、より高い温度での膨張パーライトの過軟化を反映すると考えられており、湿潤かさ密度の劇的な増加を伴う(実施例34を参照されたい)。過焼成及びその結果生じる製品密度の増加は、一般的に、粉末化濾過媒体には望ましくない。

0097

表IVに列記した複合製品は、検出可能なレベルの石英を含有せず、大部分のサンプルは、検出可能なレベルのクリストバライトを含有しない。唯一例外は、50/50の珪藻土対パーライト重量比の供給物が、2%のソーダ灰を用い、927℃で焼成され、1.2重量%のクリストバライトを含有していた実施例21である。より低い温度で、又は同一の温度だが、より低いソーダ灰使用量及び/又はより低い珪藻土対パーライト重量比で作製された他の製品は、クリストバライトを含有しない。一般に、同一のソーダ灰使用量では、オパールC/CT含量は、増加するパーライト含量と共に降下するが、増加する焼成温度と共に増加する。

0098

表IVの実施例17〜35は、珪藻土-パーライト複合体が、より低いソーダ灰の使用量で作製され得ることを実証するが、適当な透過率のためには、より高い焼成温度が必要とされる。これらのより低いソーダ灰の複合体中のオパールC/CTの含量も、一般的に、より高いソーダ灰使用量であるが類似の透過率のものよりも低い。例えば、重量比が25/75の珪藻土A及びCP-1400Pからなる供給物からの実施例28は、2重量%のソーダ灰及び871℃での焼成を用いて作製された、1.8ダルシー及び0.7重量%オパールC/CTの複合体である。実施例33は、1重量%のソーダ灰及び927℃での焼成を用いて作製された1.6ダルシー及び0.3重量%オパールC/CTの複合体である。実施例28及び33は、1.4重量%のオパールC/CTを含有する1.4ダルシーの複合体であり、5重量%のソーダ灰及び816℃での焼成を用いて同一の供給混合物から作製された実施例15と比較し得る。

0099

表IV.珪藻土A、CP-1400P、及びソーダ灰から作製された複合体の実施例

0100

より高い透過率の製品が、より粗い、又はより高い透過率の膨張パーライト、より低い珪藻土-パーライト比、及び/又はより多い使用量のソーダ灰を用いて作製され得る。表Vの実施例36〜50は、1重量%〜7重量%のソーダ灰を用いて50/50〜5/95の範囲の重量比の珪藻土A及びCP-4000Pパーライトから作製され、704〜982℃の範囲の温度で焼成された複合体である。その結果得られた製品は、約0.7〜4.8ダルシーの透過率を有しており、かつ0.1重量%未満〜2.9重量%の4Å相を含有していた。そのうち、50重量%の珪藻土を用い、7重量%のソーダ灰を用い作製され、760℃で焼成された製品のみが、クリストバライトを含有していた。より低い焼成温度と組み合わせた、供給混合物中のより少ない珪藻土及び/又はより少ないソーダ灰は、クリストバライトの形成を妨げ、より低いオパールC/CTの形成につながる。実施例39は、25/75の重量比の珪藻土A及びCP-4000P、並びに5重量%のソーダ灰から作製され、760℃で焼成された、3.9ダルシーの透過率及び1.2重量%オパールC/CTを有する複合体である。あるいは、より低いオパールC/CT含量を有する類似の透過率の複合体を、より少ない珪藻土の供給混合物、より低いソーダ灰の使用量から作製し得るが、より高い温度で焼成される。実施例47は、珪藻土A及びCP-4000Pが5/95の重量比の供給物、1重量%のソーダ灰から作製され、927℃で焼成された複合体であり、3.9ダルシーの透過率及び<0.1重量%のオパールC/CTを示す。

0101

表V.珪藻土A、CP-4000P、及びソーダ灰から作製された複合体の実施例

0102

表VIの実施例51〜74に実証されるように、幅広い透過率範囲の非結晶性又は低結晶性シリカ複合体も、融剤を用いずに作製することができる。これらの実施例の製品は、検出可能な量未満の石英及びクリストバライトを含有し、該群の大多数は、0.1重量%以下のオパールC/CTを含有する。このことは、比較的高い珪藻土-パーライト比の複合体を作製するのに特に役立つ。珪藻土は、膨張パーライトと比較してより微細な粒子を濾過するというその能力のために、複合体における主要な濾過機能成分であると考えられている。従って、微粒子又は小粒子の濾過用、又は、言い換えれば、より微細な粒子のサイズ排除を要求する用途及び/又は液体から微粒子を除去しなければならない場合の複合濾過媒体には、より高い珪藻土-パーライト比が望まれる。

0103

表VI.融剤を用いずに作製された珪藻土Aベースの複合体の実施例

0104

出願人はまた、表VIIの実施例75〜82に示すように、炭酸カリウム及びケイ酸カリウムを融剤として試験した。複合製品はいずれも、クリストバライトを含有しなかった。珪藻土A及びCP-1400Pパーライトの50/50混合物、5重量%の炭酸カリウム、及び816℃での焼成は、結果として、1.3ダルシー及び1.2重量%オパールC/CTの複合体をもたらした(実施例76)。この炭酸カリウムを用いて作製された製品は、同一条件下であるが、5重量%のソーダ灰を代わりに用いて作製され、結果として1.8ダルシーの透過率及び3.9重量%のオパールC/CTとなったもの(実施例12)よりも、やや透過性が低く、より低いオパールC/CT含量を有していた。同様に、珪藻土及びCP-4000Pパーライトの25/75混合物、5重量%の炭酸カリウム、及び760℃での焼成は、同一条件下で、5重量%のソーダ灰を用いて作製された3.9ダルシー及び1.2重量%オパールC/CTの複合体(実施例39)と比較されるように、結果として、2.5ダルシー及び0.3重量%オパールC/CTの複合体をもたらした(実施例78)。ソーダ灰と比較すると、炭酸カリウムは、オパールC/CT形成を少し減少させるのみであるが、そのフラックス能力は、より低い。同一の使用量では、ケイ酸カリウムでは、ソーダ灰よりもかなり低い透過率の製品が作製される。例えば、珪藻土A及びCP-4000Pパーライト25/75混合物を、5重量%のケイ酸カリウムを用い、760℃で焼成すると、1.4ダルシー及び1.1重量%オパールC/CTの製品が生じた(実施例80)。同一条件下で、5重量%のソーダ灰では、3.9ダルシーの透過率及び1.2重量%オパールC/CTの製品が生じた(実施例39)。更に、ケイ酸カリウムの使用量を重量で6.8重量%まで増加させ5重量%のソーダ灰のナトリウムのモル使用量と同一のカリウムのモル使用量とすると同時に、焼成温度を816℃まで増加させても、製品の透過率を1.8ダルシーまで増加させたのみであり、その一方で、オパールC/CT含量は、1.4重量%まで増加した(実施例82)。

0105

表VII.珪藻土A及びカリウム融剤を用いて作製された複合体の実施例

0106

表VIII.融剤焼成した珪藻土C及び珪藻土Cベースの複合体

0107

表VIIIに示されているものは、融剤焼成珪藻土(珪藻土C)及び珪藻土Cベースの複合体である。融剤焼成珪藻土(実施例83)は、約5.2ダルシーの透過率を有し、かつその22° 2θピークの重心位置及びFWHMにより証拠が示されるように(図2を参照されたい)、<1重量%の石英を含有し、クリストバライトを含有せず、かつ約22重量%のオパールCを含有する。5重量%のソーダ灰を用いこの融剤焼成珪藻土及びパーライトから作製された複合体(実施例84)は、約17.2ダルシーの透過率及び17.2lbs/ft3(0.28g/cm3)のWBDを有する。これは、そのXRDスキャンパターン(図3)に基づけば、約16重量%のオパールCを含有し、クリストバライトを含有せず、かつ<0.1重量%の石英を含有する。これらの実施例は、非結晶性シリカナトリウム融剤焼成高透過率珪藻土濾過媒体、又は珪藻土及びパーライトの非結晶性シリカナトリウム融剤焼成高透過率複合濾過媒体を、Lenzらの文献に詳細が述べられている特定の化学的性質の注意深く選択された珪藻土原料から作製することができることを実証する。

0108

本開示の発明者らは、珪藻土-パーライト複合濾過媒体の調製中に、ある条件下:1)珪藻土が50重量%以上の供給混合物を、2重量%以上のソーダ灰を用い、約927℃以上の温度で焼成すること、又は2)珪藻土が50重量%以上の供給混合物を、7重量%以上のソーダ灰を用い、約760℃以上の温度で焼成することでクリストバライトが形成され得ることを実証した。従来技術の開示においてオパールC/CTは、クリストバライトと区別されていなかったが(米国特許第6,524,489号及び第5,776,353号)、そのような従来技術から当業者は、従来技術に開示されているソーダ灰をフラックスとして用いた製品が、明らかにクリストバライトを含有することを理解する:実施例4(従来技術)は、70重量%の珪藻土及び2重量%のソーダ灰を用いて、1700°F(927℃)で作製され、実施例12(従来技術)は、90重量%の珪藻土及び7重量%のソーダ灰を用いて、1562°F(850℃)で作製され、実施例9(従来技術)は、上述のように、90%の高度に融剤焼成されかつ高クリストバライトの珪藻土であるセライト(登録商標)560、及び5重量%のソーダ灰を用いて、1500°F(816℃)で作製された。

0109

既存の従来技術は、パーライト及び珪藻土の複合体を製造できたことを実証したが、ホウ酸フラックスを用いない、約5%超の珪藻土を含み、クリストバライトを含まない複合体は、従来技術に教示も、示唆も、開示もされていない。従って、本開示の発明者が、1種や2種ではなく、少なくとも7種の異なるアプローチ、即ち:1)珪藻土が75重量%以下の供給混合物を、約982℃以下の温度で焼成すること;2)珪藻土が75重量%以下の供給混合物を、5重量%以下のソーダ灰を用いて、約871℃以下の温度で焼成すること;3)珪藻土が50重量%以下の供給混合物を、7重量%以下のソーダ灰を用いて、約704℃以下の温度で焼成すること;4)珪藻土が25重量%以下の供給混合物を、7重量%以下のソーダ灰を用いて、約760℃以下の温度で焼成すること;5)珪藻土が50重量%以下の供給混合物を、5重量%以下の炭酸カリウムを用いて、約816℃の温度で焼成すること;6)珪藻土が50重量%以下の供給混合物を、6.8重量%のケイ酸カリウムを用いて、約816℃以下の温度で焼成すること;及び7)珪藻土が50重量%以下の供給混合物を、5.6重量%以下のホウ砂を用いて、約816℃以下の温度で焼成することで、珪藻土-パーライト複合フィルター媒体を、クリストバライトの形成を伴わずに製造することができることを示したことは驚くべきことであり予期しないことである。上に列挙したクリストバライトを含まない珪藻土-パーライト複合体を製造するためのパラメーターは、実証目的のためのものであり、限定及び/又は境界と理解すべきではない。

0110

加えて、非常に低い又は検出不可能なレベルの石英を有する珪藻土及びパーライト成分の注意深い選択が、非常に低い又は検出不可能な石英含量、従って検出不可能又は非常に低いレベルの総結晶性シリカ含量を含有する複合製品の製造に寄与することが示されている。性質は共通しないが、非常に低いレベルの石英を含有する珪藻土もまた、焼結の前に珪藻土鉱石を選鉱して、石英及び他の鉱物不純物を除去することにより得ることができる。

0111

非常に低い石英のパーライトを、石英を含まないパーライト鉱石を用いるか、石英が膨張又は膨張後プロセスの間に除去されている膨張パーライトを選択することにより得ることができる。一実施態様において、前記供給物のために使用される膨張パーライト粉末中の結晶性シリカ含量は、焼結の前に選鉱により低下させてもよい。実施例において用いられたパーライト製品は全て、検出不可能なレベルの石英を含有する。これは、これらの製品の生産のために選択されたパーライト鉱石が、実質的に石英を含まなかったためである。

0112

いくつかの実施態様において、組み合わせ供給物(珪藻土及びパーライト成分を含有するもの)は、焼成(焼結)の前に、1重量%未満の結晶性シリカ含量を有していてもよい。別の実施態様において、組み合わせ供給物は、焼成の前に0.5重量%未満の結晶性シリカ含量を有していてもよい。本出願に列記した得られた複合製品(粉末化複合濾過媒体)の実施例の大部分は、検出不可能な又は0.1重量%未満の石英を含有する。表IXの実施例85及び86は、鉱物不純物の減少を伴い又は伴わずに、CP-1400P及び珪藻土Aの50/50混合物から、982℃での焼成により作製された複合体である。実施例85及び86の双方において、複合体は、<0.1重量%のオパールC/CT及び<0.1重量%の石英を有していた。

0113

表IX. 982℃で融剤を用いずに50重量%のCP-1400Pを用いて作製された複合体の石英含量の実施例

0114

上述の実施例に示すように、フラックスを用いないか、又は低いナトリウムフラックス用量を用い、かつ過焼成を避けることで、珪藻土原料のアモルファスシリカ含量は、複合体の形成の間に石英に変わらず、更に、膨張パーライト成分は、複合体形成プロセスの間に失透して石英を形成しないであろう。

0115

低いソーダ灰の使用量を用いずに又は用いて作製された珪藻土-パーライト複合濾過媒体もまた、減少した可溶性金属含量を有する。融剤の含量を減少させた場合に、幅広い透過率範囲を達成するために必要とされる粒子凝集を完了するためには、より高い焼成温度が必要とされる。出願人は、減少したフラックス含量を用いると、過焼成により引き起こされる製品密度の大きな増加を伴うことなく、より高い焼成温度を適用することができることを示している。より高い焼成温度はまた、ある種の望ましくない金属の溶解性を減少させる。実施例17(表IVを参照されたい)は、珪藻土A及びCP-1400P膨張パーライトの50/50混合物から、3重量%のソーダ灰を用いて、760℃で作製された、0.67ダルシーの透過率及び1.5重量%のオパールC/CTを有する複合体である。対照的に、実施例65(表VIを参照されたい)は、同一の供給混合物から、融剤を用いずに作製された、982℃で焼成された、0.65ダルシーの透過率及び<0.1重量%のオパールC/CTを有する複合体を示す。フラックスの減少及び焼成温度の上昇を介してオパールC/CTレベルが減少するだけではなく、EBC法により決定されるAl、Ca、及びFeの溶解性も、それぞれ、285、628、及び183から、82、285、及び39ppmへと減少した。これらは全て、多くの食品、化学薬品、及び飲料の濾過プロセスにおいて極めて魅力的なレベルである。

0116

不純物の溶解性もまた、原料の注意深い選択により制御し得る。例えば、表Xの実施例87〜89は、珪藻土B及びCP-1400Pから作製された複合濾過媒体を示す。これらの複合製品は、<0.1重量%の石英を含有し、かつクリストバライトは存在しない。融剤を用いない表Xの珪藻土Bベースの製品は、それ以外は同一の処方の珪藻土Aベースの複合体と比較して、より低いAs、Ca、及びFeの溶解性を有する(表Xの実施例87〜89を表VIの実施例71〜73と比較されたい)。

0117

表X.融剤を用いない珪藻土B及びCP-1400Pの複合体の実施例



ND—検出不可能

0118

表Iに示すように、複合フィルター媒体を作製するための珪藻土及びパーライト供給材料は、約<100ppm(<0.01重量%)のレベルの微量のホウ素を含有していてもよい。含ホウ素融剤を用いずに、異なる供給比で、これらの原料から作製される複合体濾過媒体は、約<0.01重量%の総ホウ素含量を有するものである。ホウ酸(H3BO3)は、約17.5重量%のホウ素を含有する。例えば、2重量%のレベルでこれを融剤として使用して複合フィルター媒体を作製する場合、製品中のホウ素含量を約0.35重量%増加させる。粉末化複合濾過媒体のホウ素の溶解性を、含ホウ素融剤を使用しないことで最小化することができる。含ホウ素融剤を用いないと、複合濾過媒体(実施例90)は、20ppm未満の可溶性ホウ素を有していたが、2重量%のホウ酸を用いて作製されたサンプル(実施例91)は、170ppm超の可溶性ホウ素を有していたことが分かる。

0119

表XI.ホウ酸を融剤として用いて又は用いずに作製した珪藻土A及びCP-1400Pの複合体の実施例

0120

*供給組成及びホウ酸添加より推定。ND—検出不可能。

0121

表XII及び表XIIIに列記したものは、選択された膨張パーライト(表XIIの実施例92〜94)及び本開示の珪藻土-膨張パーライト複合体(表XIIIの実施例95〜112)の浮遊物含量の測定値である。パーライトサンプルは、0.8〜3.9ml/gの総浮遊物及び0.4〜1.0ml/gの残留性浮遊物を有していた。50〜95重量%のパーライト(50〜5重量%の珪藻土)を含有する複合体(表XIIIを参照されたい)は、浮遊物粒子が変質されなかった場合に対応する膨張パーライトが寄与したであろうものよりもかなり少ない浮遊物粒子を有する。

0122

表XII.膨張パーライトの浮遊物含量の実施例

0123

表XIII. 選択された複合体サンプルの浮遊物含量の実施例

0124

本明細書に記載される複合体のより低い浮遊物の含量は、浮遊物粒子の大部分が、本出願において教示される焼成プロセスの間に非浮遊物へと変換されることを示している。例えば、膨張パーライトCP-600P(実施例92)は、0.8ml/gの総浮遊物及び0.4ml/gの残留性浮遊物を有しており、これは、50重量%CP-600Pの複合体に対し、0.4ml/gの総浮遊物及び0.2ml/gの残留性浮遊物の寄与をもたらす可能性があったであろう。しかしながら、そのような処方の複合体は、僅かに0.2ml/gの総浮遊物及び0.1ml/gの残留性浮遊物を有するのみである(実施例97)。膨張パーライトCP-4000P(実施例94)は、3.9ml/gの総浮遊物及び1.0ml/gの残留性浮遊物を有する。しかしながら、95重量%のCP-4000Pを含有する複合体(実施例106)は、僅かに0.2ml/gの総浮遊物及び0.1ml/gの残留性浮遊物を有するのみである。本発明のよく焼成された珪藻土-膨張パーライトの複合体の大部分は、0.2〜0.6ml/gの総浮遊物及び0.1〜0.2ml/gの残留性浮遊物を有する。

0125

珪藻土及び膨張パーライトを含む粉末化複合濾過媒体の一部を、通常の珪藻土製品と対比して、濾過性能について試験した。濾過された液体には、オバルチン(登録商標)飲料、リンゴ果汁、及び自家醸造ライトビールが含まれる。濾過試験は全て、13.4cm2の水平フィルタ面積及びPZ80隔膜を有する小型の実験用圧力フィルター中で行った。蠕動ポンプが、前記液体のうちの1つを設定された流速で前記フィルターへと送達し、フィルターチャンバー内部の圧力がアナログ計器モニターされ、かつ濾液サンプルが、当業者に公知のやり方HACH(登録商標)Ratio/XR濁度計を用いて、濁度に関して5分に一回測定された。ある厚さの粉末化複合濾過媒体の「プレコート」層が、濾過の開始前フィルター領域上に形成された。粉末化複合濾過媒体の量を、その湿潤かさ密度及び隔膜の表面積(13.4cm2)から決定した。粉末化複合濾過媒体を、約15mlの脱イオン(DI)水に懸濁し、濾液を再循環させながら、フィルターにポンプで送った。プレコート時間は、6分間に固定した。各濾過試験において、規定量の粉末化複合濾過媒体を、濾過されるべき液体に「ボディーフィード」として加え、かつ該スラリーを、濾過の開始前に30分間かき混ぜた。

0126

表XIVの実施例113〜120は、通常の珪藻土製品と比較した、珪藻土-膨張パーライト複合濾過媒体の卓越した濾過性能を実証する。オバルチン(登録商標)チョコレート麦芽粉末を、濾過試験用の水性オバルチン(登録商標)懸濁液を作製するために用いた。試験において用いられた特定のこの水性懸濁液は、懸濁液を0.45μのメンブランフィルターで濾過することにより決定される水不溶性即ち総懸濁固体(TSS)を約14重量%含有した。

0127

濾過試験に使用される液体は、3.50gのオバルチン粉末を、約100mlのDI水に分散し、それに続き、60秒間超音波処理し、その後1.0リットルまでDI水で希釈し、0.5g/LのTSSを含有する懸濁液を得ることにより調製した。使用したリンゴ果汁は、双方とも食料品店から購入した濁ったリンゴ果汁と清澄なものとを混合し、デカンテーションアクセス固体(access solids)を除去することにより調製した。この混合物は、上述のものと同一の方法で決定された約1.3g/LのTSSを含有していた。前記ビールは、研究室で自家醸造キットから醸造した。醸造したビールの上清を、濾過試験のためにデカンテーションにより得て、0.5g/LのTSSを有すると決定した。

0128

実施例113〜116は、前記オバルチン(登録商標)懸濁液を濾過した結果を示す。濾過試験は、1.6mm(1/16″)に固定したプレコート厚みで、プレコート及びボディーフィードの双方に同一の粉末化複合濾過媒体を用いて、プレコートのために40ml/分に固定した蠕動ポンプ流速で行った。濾過流速は、「焼成された」グレードの又はそれに類似の製品(<0.5ダルシー;実施例113及び114;図4)での濾過については20ml/分で一定に保ち、「融剤焼成された」グレードの又はそれに類似の製品(>0.5ダルシー;実施例115〜116;図5)での濾過については40ml/分に保った。表XIV及び図4及び図5の実施例113〜116は、珪藻土及び膨張パーライトの複合濾過媒体が、EP Minerals社からの普及型珪藻土製品(Celatom(登録商標)FP-4及びFW-12)と類似の清澄性及びプロセスサイクル時間を提供できたことを例示し、かつ、場合によっては、これらの結果は、現在利用可能な珪藻土製品と比較して、重量で30重量%少ない複合製品を使用したときに達成された。

0129

実施例117及び118並びに図6は、リンゴ果汁の濾過結果を示す。これらの濾過試験は、3.2mm(1/8″)に固定したプレコート厚みを用いたが、それ以外は直前の段落に記載したものと同一の様式で行った。実施例117及び118並びに図6は、15重量%珪藻土及び85重量%膨張パーライトの複合濾過媒体が、約55重量%の質量で用いたCelatom(登録商標)FW-40珪藻土濾過媒体(45重量%少ない複合体が必要とされる)と類似の濾過性能を有していたことを例示する。

0130

実施例119〜120及び図7は、ビールの濾過結果を示す。この濾過試験も、3.2mm(1/8″)に固定したプレコート厚みを用いたが、プレコート及び濾過双方について30ml/分で行った。これらの実施例は、50重量%珪藻土及び50重量%膨張パーライトの複合濾過媒体が、約85重量%の質量で用いた(15重量%少ない複合体を用いた)Celatom(登録商標)FP-3珪藻土濾過媒体と類似の濾過性能を有していたことを実証する。

実施例

0131

表XIV.珪藻土Aベースの複合体の濾過性能の実施例

0132

(産業上の利用可能性)
採掘された珪藻土を、乾燥及び分級して非珪藻土不純物鉱物除去することなどの従来の珪藻土焼成前プロセスに処して、「天然の」製品を製造する。特定の性質の珪藻土を選択して、可溶性物質及び/又は石英含量を最小化してもよい。珪藻土を、追加の選鉱に処して、石英を含む鉱物不純物を除去することもできる。パーライト鉱石を、従来の圧砕サイジング、膨張、及び膨張後製粉、並びに鉱物の除去のための分級に処して、特定の粒度分布、浮遊物含量、及び透過率を達成する。

0133

前記天然の珪藻土及び膨張パーライトを、所望の比率で混合し、任意に、融剤、好ましくは微粉化された融剤を、好ましくは空気圧システムにおいて珪藻土-パーライト混合物と混合し、そうして調製された供給材料を焼成又は融剤焼成する。具体的な処方では、珪藻土供給材料は、それまでに焼成又は融剤焼成されていてもよい。任意の融剤は、乾燥状態又は溶液、好ましくは水性溶液の形態で添加してもよい。焼成供給物を、溶媒、好ましくは水、及び/又は結合剤を加えることにより前もって凝集させてもよい。これは、球状成形(balling)及び/又は噴霧乾燥により予備成形されていてもよい。

0134

焼成は、制御された高温のガス通風及び温度プロファイルを用いて従来の直接燃焼式ロータリーキルンで行うことができる。これは、また、他の種類の工業的焼成機において行ってもよい。この焼成製品は、従来の方式で冷却及び分散することができ、かつ必要に応じ、分級することができる。

0135

上述のような商業的に製造された珪藻土及び膨張パーライトの複合濾過媒体は、広い範囲の透過率、低い又は検出不可能なレベルの結晶性シリカ、低い可溶性物質含量、及び低い浮遊物粒子含量を有するものであり、かつこれらの性質は、供給処方及びプロセス条件を調整することにより変更して、所望の性質の組合せとすることができる。開示した複合濾過媒体は、珪藻土及び/又は膨張パーライト濾過媒体のいずれかが現在用いられているが、大部分の商業的な珪藻土濾過媒体製品よりも減少した又は検出不可能な結晶性シリカ含量であるか、結晶性シリカ含量がゼロであり、かつ濾過媒体の単位消費量が減少されており、その一方で、魅力的な清澄化及び濾過サイクル間性能が維持される商業的な濾過用途に用いることができる。

0136

開示した複合濾過媒体は、例えば、該複合濾過媒体を使用して、回転式真空フィルター上にプレコートを形成することができるか、又は加圧濾過用途において、プレコート及びボディーフィード双方の機能で用いることができる固液分離において用いてもよい。前記複合濾過媒体はまた、例えば、該複合濾過媒体を用いて、集塵器における布製の濾過媒体をプレコートして濾過の効率及び布製の媒体からの塵の排出を改良することができる固気分離において用いてもよい。

0137

前記複合濾過媒体(単数又は複数)はまた、前記レベルの可溶性物質をさらに減少する酸洗浄などのプロセスにより改良されてもよい。少なくとも1種の吸着剤を、前記複合媒体(単数又は複数)中に取り込んで、濾過されている液体からのある種の望ましくない又は所望の物質の除去を可能とするであろう吸着能力を追加し得る。一実施態様において、前記少なくとも1種の吸着剤は、シリカゲル、沈降シリカ、フュームドシリカ、活性アルミナ、活性漂白土、天然ゼオライト、合成ゼオライト、及び活性炭からなる群から選択され得る。前記吸着剤は、前記粉末化複合濾過媒体の複合粒子に密接に結合する。

0138

前記複合濾過媒体はまた、フィルターシート又はセルロース及び粉末化濾過媒体及び吸着剤などの他の添加剤を含有する他の特殊紙製品中に、一成分として添加されてもよい。

0139

いくつかの実施態様において、上で開示した前記粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)を、他の液体の清澄化又は加工(例えば血漿の加工及び分画細胞分離など)において用いてもよい。

0140

いくつかの実施態様において、液体の清澄化又は加工に費やされた上で開示した粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)を、それに続き、当技術分野において公知の物理的、化学的、又は熱的加工工程を含むプロセスにより(例えば、熱分解溶媒抽出気化などにより)再生して、その後、液体の清澄化又は加工に再び使用してもよい。前記再生は、前記使用済み媒体(単数又は複数)中に存在するオパール質シリカ相(オパールA、オパールCT、又はオパールC)の、再生された媒体における結晶性シリカの形態への測定可能な変換をもたらさない。言い換えれば、前記再生は、フィルター媒体(単数又は複数)中に存在する総クリストバライトの重量%の増加も、石英の重量%の増加も、総結晶性シリカの重量%の増加ももたらさない。従って、一実施態様において、前記再生された粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)は、再生前にそれが有していたものと実質的に同一な重量%の総結晶性シリカを有することとなる。例えば、検出可能な重量%結晶性シリカが、再生前に粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)中に存在していなかった場合には、検出可能な重量%の結晶性シリカは、再生後に該粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)中に存在しないこととなる。同様に、一実施態様において、前記再生された粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)は、再生前に前にそれが有していたものと実質的に同一な重量%の総クリストバライトを有することとなる。一実施態様において、前記再生された粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)は、再生前に前にそれが有していたものと実質的に同一な重量%の石英を有することとなる。

0141

本開示の別の態様によれば、粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)を再生する方法が開示される。該方法は、使用済み媒体(単数又は複数)を、7を超えるpHを特徴とする液体で処理することを含んでいてもよい。粉末化複合濾過媒体(単数又は複数)を再生する別の方法が開示される。該方法は、熱エネルギーを使用済み媒体(単数又は複数)に加えることを含んでいてもよい。

0142

以下に引用する刊行物の開示は、その全体が引用により本開示に組み込まれている:Elzea及びRiceの文献(Clays and Clay Minerals, vol. 44, pp. 492〜500, 1996)。

0143

特定の実施態様のみを記載したが、当業者には、代替実施態様及び種々の変更例が上述の説明から明らかとなろう。これら及び他の代替例は、均等物であると考えられ、本開示の主旨及び範囲内である。

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