図面 (/)

技術 熱可塑性繊維材料およびその製造方法

出願人 テクノロギアントゥトキムスケスクスヴェーテーテーオイ
発明者 マルヤ・ユヴォネントゥオモ・ヒェルトユッカ・ケトヤアリ・ハルリン
出願日 2016年1月28日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2017-540067
公開日 2018年2月8日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2018-503756
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード 製造形状 アスペクト比α 局所歪み 消費者包装 プロセス工業 植物由来繊維 閾値密度 CO法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を形成する工程、長繊維を含む繊維を、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に分散させることによって分散液を形成する工程、該分散液を、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液と混合する工程、少なくとも1つの発泡分散液を形成する工程、および該発泡分散液または分散液を有孔基材へ運び、液体を、該有孔基材を通って排出させてウェブまたはシートを形成し、熱可塑性繊維材料を得る工程を含む、熱可塑性繊維材料の製造方法に関する。本発明はまた、前記方法によって得られる材料および製品、並びにそれらに関連する使用に関する。

概要

背景

繊維系ウェブは、一般的に成形性が不十分であると考えられているため、成形可能な熱可塑性ウェブの製造における繊維、特に木質繊維の利用は制限されている。特に、そのような繊維材料伸びは十分ではない。木質繊維からの繊維網状組織の伸びは、概して非常に低い(2〜4%)。このレベルの伸びは、ウェブを深絞り成形法を用いて3Dオブジェクトに変換する用途には低すぎる。

成形可能なパルプ材料などの成形可能な繊維製品は、典型的には、卵ケース小型工作機械パッケージ育苗用ポット小型電子機器用パッケージなどのためのパッケージ材料として使用される。一般的に新聞などの古紙から製造された成形可能なパルプスラリーを、多孔質成形型またはメッシュスクリーンを備えた成形型に塗布し、その後、いくつかの段階で成形可能なパルプスラリーの塗布層脱水プレス、および乾燥することにより、このような成形可能なパルプ材料から形成された成形品を製造する。ウェブの形に製造されておらず、従って高品質多色印刷の装飾を有することができないため、これらの成形品の外観は概して地味である。更に、高性能バリア層を付加する可能性が限られている。これは、例えば食品包装用途において非常に重要である。

特許文献1には、パルプの主成分、デンプンバインダーおよび熱膨張性中空粒子を含む成形可能なパルプ材料を、デンプンバインダーをゲル化するのに有効である水と混合する工程、水と混合した成形可能なパルプ材料を成形型装置充填し、上記成形型装置内で成形可能なパルプ材料を圧縮する工程、並びに圧縮した成形可能なパルプ材料を、それによってデンプンバインダーをゲル化するために、少なくともデンプンバインダーがゲル化するゲル化温度まで加熱して、成形可能なパルプ材料の成形パルプ製品を製造する工程を含む、成形パルプ製品を製造する方法が記載されている。

当技術分野において、繊維製品、特に繊維ウェブの成形性などの特性を改変するために、いくつかのさらなる方法および酵素などの薬剤が提案されてきた。湿潤ウェブは、乾燥ウェブよりも容易に延伸、成形することができるが、一般的に上記製品の強度が低く、表面特性が劣る。

特許文献2には、繊維ウェブに、デンプン誘導体高分子リグニン誘導体等の化学的変性されたポリマーの分散液または溶液含浸させた成形可能な繊維ウェブの製造方法が記載されている。

特許文献3には、発泡繊維材料、ウェブに含浸させた少なくとも1つのポリマーを含む成形可能な繊維製品、およびその製造方法が記載されている。ウェブまたはシートの形成後に、ポリマーを含浸させる。

特許文献4には、天然繊維および任意の熱可塑性合成繊維および/または非熱可塑性化学繊維を含有する組成物の製紙によって提供される補強シートが記載されている。

特許文献5には、生分解性セルロース系不織布成形容器およびフィルタが記載されている。セルロース構造を含む繊維ウェブは、繊維間バインダーまたは物理的結合手段を用いて交絡させた繊維としての微細セルロースキトサン複合物で処理されている。

特許文献6は、異なる融点を有する2種類のポリマーを共に溶融紡糸してシースコア二成分繊維を形成し、上記繊維を固化し、上記繊維を吸引し、開繊して繊維のウェブを形成し、上記繊維を加熱処理して散乱した形において繊維‐繊維融着部を有するウェブを提供することによって作製された生分解性不織布が記載されている。

熱成形プラスチック材料は、包装用途、特に調整雰囲気包装用途において広く使用されている。医薬品の包装において、PVCおよびアルミ箔製ブリスターパッケージが利用されている。しかし、これらは焼却処分することができないものであり、生分解性ではない。高いプラスチック含有量を有する、繊維およびプラスチック製の複合製品も提案されてきた。

最新技術による成形可能な製品に関連した実質的な欠点がある。より具体的には、繊維材料の紙または板紙に関する技術分野における欠点である。例えば、低い伸びによって、対応するプラスチックフィルムに比べて、製造形状の設計および形状が非常に制限され、それによって最終製品セグメントを制限する。

本発明の目的は、既知の技術に関連する欠点の少なくとも一部を除去すること、および繊維ウェブまたは繊維系材料に利用する紙および板紙の技術分野において従来達成されたものよりもかなり高い伸び特性を有する改良された繊維材料を提供することである。

概要

本発明は、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を形成する工程、長繊維を含む繊維を、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に分散させることによって分散液を形成する工程、該分散液を、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液と混合する工程、少なくとも1つの発泡分散液を形成する工程、および該発泡分散液または分散液を有孔基材へ運び、液体を、該有孔基材を通って排出させてウェブまたはシートを形成し、熱可塑性繊維材料を得る工程を含む、熱可塑性繊維材料の製造方法に関する。本発明はまた、前記方法によって得られる材料および製品、並びにそれらに関連する使用に関する。

目的

特許文献6は、異なる融点を有する2種類のポリマーを共に溶融紡糸してシース‐コア二成分繊維を形成し、上記繊維を固化し、上記繊維を吸引し、開繊して繊維のウェブを形成し、上記繊維を加熱処理して散乱した形において繊維‐繊維融着部を有するウェブを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を形成する工程、長繊維を含む繊維を、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に分散させることによって分散液を形成する工程、該分散液を、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液と混合する工程、少なくとも1つの発泡分散液を形成する工程、および該発泡分散液または分散液を有孔基材へ運び、液体を、該有孔基材を通って排出させてウェブまたはシートを形成し、熱可塑性繊維材料を得る工程を含むことを特徴とする、熱可塑性繊維材料の製造方法。

請求項2

前記ウェブまたはシートを乾燥して、熱可塑性繊維材料を得る工程を含む、請求項1記載の方法。

請求項3

前記長繊維の平均長さが、少なくとも6mm、好ましくは少なくとも10mm、より好ましくは少なくとも12mmである、請求項1または2記載の方法。

請求項4

前記長繊維の平均幅が、500μm未満、好ましくは5〜500μm、より好ましくは15〜250μmである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。

請求項5

前記長繊維が、本質的に円形断面を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。

請求項6

水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に長繊維を含む繊維を分散させることによって分散液を形成する工程を含み、該長繊維の量が該分散液中の繊維の合計量の1〜50重量%である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。

請求項7

前記長繊維が、ビスコースポリエステルポリエチレンポリプロピレンポリ乳酸レーヨンリヨセルナイロンガラスポリアセテートアラミド炭素およびそれらの組合せから成る群から選択される材料の長繊維を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。

請求項8

前記ウェブまたはシートが乾燥されており、得られた熱可塑性繊維材料中の熱可塑性ポリマーの量が熱可塑性繊維材料の合計重量の10重量%以下、好ましくは7重量%以下である、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。

請求項9

前記少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの量が熱可塑性発泡繊維材料の合計重量の10重量%以下である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法によって得られた熱可塑性発泡繊維材料。

請求項10

繊維ウェブ紙ウェブ板紙ウェブ、および該ウェブのいずれかから切断したシートから成る群から選択される繊維材料を含む、請求項9記載の熱可塑性発泡繊維材料。

請求項11

前記少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの量が7重量%以下である、請求項9または10記載の熱可塑性発泡繊維材料。

請求項12

繊維の量が熱可塑性繊維材料の合計重量の少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%である、請求項9〜11のいずれか1項記載の熱可塑性発泡繊維材料。

請求項13

前記繊維材料の坪量が、400g/m3以下、好ましくは10〜400g/m3、より好ましくは50〜400g/m3である、請求項9〜12のいずれか1項記載の熱可塑性発泡繊維材料。

請求項14

前記熱可塑性ポリマーがポリウレタンである、請求項9〜13のいずれか1項記載の熱可塑性発泡繊維材料。

請求項15

請求項9〜14のいずれか1項記載の熱可塑性発泡繊維材料を含む熱可塑性繊維製品。

請求項16

成形繊維製品または成形繊維物品を製造するための深絞り成形用途への請求項9〜14のいずれか1項記載の熱可塑性繊維材料の使用。

請求項17

熱可塑性発泡繊維材料の伸びを向上させるための長繊維の使用。

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性繊維材料または熱可塑性繊維製品、熱可塑性繊維材料の製造方法および熱可塑性繊維物品の製造のための上記熱可塑性繊維材料の使用に関する。更に、本発明は、熱可塑性繊維材料の伸びを向上させるための長繊維の使用に関する。深絞り成形用途に好適である、熱可塑性繊維材料またはウェブ紙ウェブまたは板紙ウェブ、或いは紙シートまたは板紙シート等を得ることができる。

背景技術

0002

繊維系ウェブは、一般的に成形性が不十分であると考えられているため、成形可能な熱可塑性ウェブの製造における繊維、特に木質繊維の利用は制限されている。特に、そのような繊維材料の伸びは十分ではない。木質繊維からの繊維網状組織の伸びは、概して非常に低い(2〜4%)。このレベルの伸びは、ウェブを深絞り成形法を用いて3Dオブジェクトに変換する用途には低すぎる。

0003

成形可能なパルプ材料などの成形可能な繊維製品は、典型的には、卵ケース小型工作機械パッケージ育苗用ポット小型電子機器用パッケージなどのためのパッケージ材料として使用される。一般的に新聞などの古紙から製造された成形可能なパルプスラリーを、多孔質成形型またはメッシュスクリーンを備えた成形型に塗布し、その後、いくつかの段階で成形可能なパルプスラリーの塗布層脱水プレス、および乾燥することにより、このような成形可能なパルプ材料から形成された成形品を製造する。ウェブの形に製造されておらず、従って高品質多色印刷の装飾を有することができないため、これらの成形品の外観は概して地味である。更に、高性能バリア層を付加する可能性が限られている。これは、例えば食品包装用途において非常に重要である。

0004

特許文献1には、パルプの主成分、デンプンバインダーおよび熱膨張性中空粒子を含む成形可能なパルプ材料を、デンプンバインダーをゲル化するのに有効である水と混合する工程、水と混合した成形可能なパルプ材料を成形型装置充填し、上記成形型装置内で成形可能なパルプ材料を圧縮する工程、並びに圧縮した成形可能なパルプ材料を、それによってデンプンバインダーをゲル化するために、少なくともデンプンバインダーがゲル化するゲル化温度まで加熱して、成形可能なパルプ材料の成形パルプ製品を製造する工程を含む、成形パルプ製品を製造する方法が記載されている。

0005

当技術分野において、繊維製品、特に繊維ウェブの成形性などの特性を改変するために、いくつかのさらなる方法および酵素などの薬剤が提案されてきた。湿潤ウェブは、乾燥ウェブよりも容易に延伸、成形することができるが、一般的に上記製品の強度が低く、表面特性が劣る。

0006

特許文献2には、繊維ウェブに、デンプン誘導体高分子リグニン誘導体等の化学的変性されたポリマーの分散液または溶液含浸させた成形可能な繊維ウェブの製造方法が記載されている。

0007

特許文献3には、発泡繊維材料、ウェブに含浸させた少なくとも1つのポリマーを含む成形可能な繊維製品、およびその製造方法が記載されている。ウェブまたはシートの形成後に、ポリマーを含浸させる。

0008

特許文献4には、天然繊維および任意の熱可塑性合成繊維および/または非熱可塑性化学繊維を含有する組成物の製紙によって提供される補強シートが記載されている。

0009

特許文献5には、生分解性セルロース系不織布成形容器およびフィルタが記載されている。セルロース構造を含む繊維ウェブは、繊維間バインダーまたは物理的結合手段を用いて交絡させた繊維としての微細セルロースキトサン複合物で処理されている。

0010

特許文献6は、異なる融点を有する2種類のポリマーを共に溶融紡糸してシースコア二成分繊維を形成し、上記繊維を固化し、上記繊維を吸引し、開繊して繊維のウェブを形成し、上記繊維を加熱処理して散乱した形において繊維‐繊維融着部を有するウェブを提供することによって作製された生分解性不織布が記載されている。

0011

熱成形プラスチック材料は、包装用途、特に調整雰囲気包装用途において広く使用されている。医薬品の包装において、PVCおよびアルミ箔製ブリスターパッケージが利用されている。しかし、これらは焼却処分することができないものであり、生分解性ではない。高いプラスチック含有量を有する、繊維およびプラスチック製の複合製品も提案されてきた。

0012

最新技術による成形可能な製品に関連した実質的な欠点がある。より具体的には、繊維材料の紙または板紙に関する技術分野における欠点である。例えば、低い伸びによって、対応するプラスチックフィルムに比べて、製造形状の設計および形状が非常に制限され、それによって最終製品セグメントを制限する。

0013

本発明の目的は、既知の技術に関連する欠点の少なくとも一部を除去すること、および繊維ウェブまたは繊維系材料に利用する紙および板紙の技術分野において従来達成されたものよりもかなり高い伸び特性を有する改良された繊維材料を提供することである。

先行技術

0014

米国特許第5785817号明細書
フィンランド特許公開第20061049号
国際公開第2014/080084号
特開2012‐41657号公報
米国特許第5308663号明細書
特開2000‐136478号公報

0015

(発明の目的)
本発明の目的は、熱可塑性繊維材料を提供することである。特に、高い伸び特性を有する熱可塑性発泡繊維材料を提供する。

0016

本発明の別の目的は、熱可塑性発泡繊維材料を含む熱可塑性繊維製品を提供することである。

0017

本発明の更なる目的は、熱可塑性繊維材料の製造方法を提供することである。

0018

本発明のさらなる目的は、成形された繊維物品を製造するための、深絞り成形用途において高い伸びを有する熱可塑性繊維材料の使用に関する。

0019

本発明の更に別の目的は、熱可塑性発泡繊維材料の伸びを向上させるための長繊維の使用に関する。

0020

(定義)
特に指定しない限り、明細書および特許請求の範囲で使用される用語は、紙、板紙、ボール紙およびティッシュペーパー工業の分野、特に、紙およびパルプの化学および工業の分野で、一般的に使用される意味を有する。具体的には、以下の用語は以下に示した意味を有する。

0021

「繊維材料」の語は、本明細書中で、繊維ウェブ、繊維シート繊維マットまたは繊維を含むブランケットを意味する。

0022

「熱可塑性繊維材料」の語は、本明細書中で、繊維ウェブ、繊維シート、繊維マットまたは繊維を含むブランケットを意味し、また、ポリウレタンなどの熱可塑性ポリマー材料を含む。

0023

「成形可能な繊維製品」の語は、本明細書中で、熱および/または湿度の助けを借りて、所望の形状、サイズおよび形状に成形することができる繊維材料を意味する。

0024

「熱可塑性繊維製品」の語は、本明細書中で、成形可能な熱可塑性繊維材料から得られた製品を意味する。

0025

「発泡繊維材料」の表現は、本明細書中で、前述のように発泡体形成工程から得られる繊維材料を意味する。

0026

(発明の要約)
本発明は、良好な伸び特性を有する熱可塑性発泡繊維材料は、長繊維を利用し、発泡体形成工程において既に熱可塑性ポリマーを含む液体または分散液を添加することによって得ることができるという考えに基づいている。得られた熱可塑性発泡繊維材料は、向上された伸び特性を有する成形可能な繊維製品に変換することができる。本発明の方法により得られた熱可塑性繊維材料は、所定の形状およびサイズの成形品を提供するための、熱成形に特に好適である。

図面の簡単な説明

0027

実施例で使用した破断歪み測定装置を示す。
実施例による熱成形試料を示す。

0028

本発明に関連して、驚くべきことに、良好な伸び特性を有する熱可塑性の成形可能な繊維材料は、長繊維、少量の熱可塑性ポリマーおよび新規の製造方法を利用することによって得られることを見出した。本発明の繊維材料は、繊維ウェブ、繊維網状組織などであり、それらは熱可塑性材料を含む。これらの材料は、予め設計された形状、形態およびサイズを有する成形された繊維製品が製造される、深絞り成形用途に特に好適である。熱可塑性繊維材料および熱可塑性繊維製品は、例えば、パッケージングのための様々な技術分野での用途における使用を見出すことができる。

0029

木質繊維から繊維網状組織の伸びは、概して2〜4%の範囲である。本発明は、全く新規なレベルに繊維網状組織の伸びをもたらし、20%以上の伸びの値を可能にする。従って、本発明の方法により得られた熱可塑性繊維材料は、繊維ウェブ材料を深絞り成形法を使用して、3Dオブジェクトに形成する用途に好適である。

0030

繊維ウェブ/繊維網状組織材料は、発泡体形成方法により形成される。本発明者らは、繊維長が増加する場合、即ち、長繊維を繊維材料に利用する場合、繊維網状組織の平均破断歪みを大きくすることができることを発見した。長繊維は強度を高めることが知られており、一般的に強化材料として繊維および紙ウェブに使用されるので、これは驚くべきことである。繊維間結合密度が、成形工程中に低下した場合にも有利である。上記方法において、熱可塑性ポリマー液または分散液が使用され、ウェブ形成段階の前の、混合段階において既に加えられている。

0031

本発明者らは、本発明に関して、繊維網状組織および繊維ウェブを検討した。以下の3つの異なる方法で、長繊維によって繊維網状組織の破断歪みを向上させ得ることが提案された:(a)繊維長よりも小さい初期亀裂の上を覆った強化材料として作用し、(b)より短い繊維よりも大きい破断歪を有する(繊維間結合が非常に強いと仮定する)、(c)不均一な局所網組織歪みを可能にする。本発明の方法は、メカニズム(c)で繊維網状組織の破断歪みを向上させることを意図するものであり、紙材料において典型的な強化材料を意図するものではない。従って、長繊維は、好ましくは、他の繊維との直接接触面積を最小にする円形の断面形状を有するべきであることを見出した。更に、少量の熱可塑性材料が均一に繊維表面を覆い、高温での局所網状組織滑りを改善することができるように、平滑な繊維表面が好ましいことを見出した。

0032

以下のセクションでは、発明者の観察に基づき、文献からの式を用いて、繊維網状組織に関する理論を示す。

0033

繊維網状組織内の局所歪みは、巨視的歪みと大きく異なることが可能である。この種の「非アフィン挙動は、結合したランダム繊維網状組織に対しても一般的である。非アフィン歪み変動が大きい程、大きな巨視的歪みの達成が容易になる。非アフィン挙動は、局所弾性歪みに対してだけでなく、クリープ歪みに対しても見られる。

0034

局所歪み変化は、低い網状組織の密度のために特に顕著である。結合網状組織に関する文献における理論的研究によって、非アフィン弾性挙動閾値密度ρNAが繊維のアスペクト比α半径/長さとして定義される)に依存することが示されている。



(式中、Lは繊維長である。)
従って、繊維のアスペクト比を減少させることによって、非アフィン挙動は、より高い網状組織密度で現れる。これは、主に網状組織の局所的な変形を増加させる繊維のより小さい曲げ剛性によって引き起こされる。

0035

非常に低い密度で、網状組織弾性率Eの密度および繊維径rへの依存性が非常に強くなる。



(式中、ρthは、網状組織が剛性を獲得する臨界密度である。)
言い換えれば、網状組織の密度が非常に低くなると、弾性歪みが急激に増加することを予測することができる。典型的な木質繊維網状組織(即ち、紙タイプの材料)に対して、約350kg/m3の密度において、明確な非線形挙動が既に見られる。密度が更に減少すると、非アフィン挙動は更に強くなる。弾性歪みは弾性率に逆比例するので、低い網状組織密度において、(一定の平均応力に対する)平均弾性歪みはかなり増加する。

0036

局所弾性歪みの変化は、局所的な応力の変化につながる。木質繊維に関して、非弾性クリープ歪みが、応力と共に指数関数的に増加し、従って、応力の変動によってクリープが促進される。言い換えれば、非アフィン挙動によって、弾性クリープ歪みだけでなく非弾性クリープ歪みもかなり増加する。実際には、クリープ歪みは、通常、非アフィン領域内の弾性歪みを超える。湿分含有量または温度を高くすることにより、セルロース繊維網状組織において、塑性クリープ歪みを更に増加させることができる。

0037

要約すると、低い密度および高い繊維のアスペクト比において、大きな歪みが結合網状組織内で可能になる。これらの条件により、網状組織の非アフィン挙動を提供することができる。非アフィン領域において、弾性歪みおよびクリープ歪みの両方が大きくなることが可能である。しかしながら、以下の式のようになる。



(式中、Lは繊維長であり、rは繊維径である。)
従って、一定の結合密度(およびr)における繊維長Lを単に増加させることにより、ρNAを減少させ、網状組織をよりアフィン挙動を示すものとする。言い換えれば、大きな歪みを達成するために、繊維長と共に(直接)結合密度を減少させることが不可欠である。

0038

繊維網状組織は、部分的または完全に非接合であってもよい。繊維密度を変更することなく、単に直接結合密度を変化させることにより、弾性率を数桁以上変化させることができる。前述のように、特に長繊維に対して、直接結合のこのような減少が必要である。結合密度が低下しない場合、網状組織は長繊維のために非常にアフィン挙動を示すものとなり、かつ硬くなる。

0039

一例として、繊維径を一定に保つ因子10を繊維長に乗算すると仮定する。次に、網状組織の非アフィン挙動を維持するために、直接結合密度は、因子1/100.65=4.45を減ずる必要がある。実用的な場合では、20mmのビスコース長繊維によって、2mmの長いクラフト繊維を置き換えることができる。ここで、また、繊維径がほぼ2倍に低減される。この場合、有効結合密度は、非アフィン挙動を維持するために、因子3.5によって下げる必要がある。言い換えれば、クラフト繊維網状組織に対して、非アフィン挙動が密度350kg/m3で見られる場合、20mmのビスコース繊維に対して、有効結合密度100kg/m3で見られる。実際には、加熱によって繊維間の熱可塑性接合を弱めることによって達成することができる。

0040

結論として、低い網状組織密度および低い繊維曲げ剛性に対して(即ち、小さな半径/長さに対して)、局所の非アフィン歪み変動が特に顕著である。繊維長が増加すると、非アフィン網状組織挙動と大きな平均破断歪みを維持するため、繊維間の直接結合の密度を熱可塑性により低下させる必要があると考えられる。同時に、網状組織の弾性率および曲げ剛性を同様に低下してもよい。この低下は、繊維網状組織により短く硬い繊維成分を加えることによって補償してもよい。

0041

以下のセクションでは、本発明および本発明の実施形態をより詳細に説明する。
熱可塑性繊維材料の製造方法は以下の工程:
水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を形成する工程、
長繊維を含む繊維を、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に分散させることによって分散液を形成する工程、
上記分散液を、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液と混合する工程、
少なくとも1つの発泡分散液を形成する工程、および
上記発泡分散液または分散液を有孔基材へ運び、液体を、該有孔基材を通って排出させてウェブまたはシートを形成し、熱可塑性繊維材料を得る工程
を含む。

0042

水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を形成する工程、水および少なくとも1つの発泡剤を含む上記少なくとも1つの発泡液中に長繊維を含む繊維を分散させることによって分散液を形成する工程、上記分散液を少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液と混合する工程、および少なくとも1つの発泡分散液を形成する工程を、別々の工程として行ってもよい。あるいは、2つ以上の工程を組み合わせてもよい。

0043

上記方法は、ウェブまたはシートを乾燥する工程を含んでもよい、即ち、ウェブまたはシートを形成した後、必要に応じて乾燥を行う。形成されたウェブまたはシートの乾燥は、任意の好適な手段、例えば、不織布、紙およびティッシュ製品の製造に従来から使用されてきた手段を用いて加熱することにより、好適に行われる。

0044

本発明の方法に用いられる繊維には、長繊維を含む。本発明の1つの実施形態によれば、長繊維の平均長さは、少なくとも6mmである。好適には、長繊維の平均長さは、少なくとも8mm、少なくとも10mm、または少なくとも12mmである。長繊維の平均長さは、更に長く、例えば少なくとも15mm、少なくとも20mm、または少なくとも24mmであってもよい。

0045

長繊維の平均幅は、典型的には500μm未満である。好適には、長繊維の平均幅は5〜500μmである。1つの実施形態によれば、長繊維の平均幅は15〜250μmである。

0046

好適には、長繊維は本質的に円形断面を有する。加えて、繊維は、好適には平滑な繊維である。平滑な繊維は、凹凸外面を有する粗い繊維とは対照的に、平坦な(平滑な)外面を有する。他の繊維との直接接触が減少するため、本質的に円形断面を有する平滑な繊維は有利であると考えられる。また、平滑な繊維表面によって、少量の熱可塑性材料が、均一に繊維表面を覆うことを可能にし、典型的には高温で行われる成形時の局所網状組織の滑りを改善することを可能にする。

0047

1つの実施形態において、上記方法は、長繊維を含む繊維を、水および少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液中に分散させることによって分散液を形成する工程を含み、上記長繊維の量が上記分散液中の繊維の合計量の1〜50重量%である。上記長繊維の量は、例えば上記分散液中の繊維の合計量の40重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%または5重量%であってもよい。

0048

典型的には、得られる熱可塑性繊維材料中の熱可塑性ポリマーの量は10重量%以下である。得られた熱可塑性繊維材料中の熱可塑性ポリマーの量は、例えば9重量%または8重量%以下であってもよい。1つの実施形態によれば、得られる熱可塑性繊維材料中の熱可塑性ポリマーの量は、7重量%以下である。

0049

長繊維は、好ましくは、ビスコース繊維を含む。長繊維は、ポリエステルポリエチレンポリプロピレンポリ乳酸レーヨンリヨセルナイロンおよびそれらの任意の組合せなどの他の繊維を含んでもよい。また、長繊維は、ガラスポリアセテートアラミド炭素およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。

0050

本発明の熱可塑性材料に使用される繊維は、植物由来繊維(天然繊維)または合成繊維、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。

0051

天然植物由来)繊維は、硫酸塩パルプ亜硫酸パルプなどの化学パルプオルガノソルブパルプ、リサイクル繊維、および/または、例えばリファイナーメカニカルパルプ(RMP)、加圧リファイナーメカニカルパルプ(PRMP)、前処理リファイナーケミカルアルカリ性過酸化物メカニカルパルプ(P−RCAPMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、サーモメカニカルケミカルパルプ(TMCP)、高温TMP(HT−TMP)、RTS−TMPなどのメカニカルパルプ、アルカリ性過酸化物パルプ(APP)、アルカリ性過酸化物メカニカルパルプ(APMP)、アルカリ性過酸化物サーモメカニカルパルプ(APTMP)、Thermopulp、砕木パルプ(GW)、石砕木パルプ(SGW)、圧力砕木パルプ(PGW)、超圧力砕木パルプ(PGW−S)、熱砕木パルプ(TGW)、熱石砕木パルプ(TSGW)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、ケミリファイナーメカニカルパルプ(CRMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、高温CTMP(HT−CTMP)、亜硫酸塩変性サーモメカニカルパルプ(SMTMP)、リジェクトCTMP(CTMPR)、砕木CTMP(G−CTMP)、セミケミカルパルプ(SC)、中性亜硫酸塩セミケミカルパルプ(NSSC)、高収率亜硫酸塩パルプ(HYS)、バイオメカニカルパルプ(BRMP)、OPCO法爆砕パルプ化法、Bi−Vis法、希釈水スルホン化法(DWS)、スルホン化長繊維法(SLF)、化学処理長繊維法(CTLF)、長繊維CMP法(LFCMP)に従って製造したパルプ、クラフト木材パルプMDF繊維、ナノセルロース平均粒子径1000nm未満を有するセルロース繊維、並びにそれらの変性物および組み合わせから選択してもよい。上記パルプは漂白パルプであっても、または非漂白パルプであってもよい。上記パルプは、カバノキブナヨーロッパポプラなどのアスペンハンノキユーカリカエデアカシア混合熱広葉樹テーダマツなどのマツモミツガカラマツクロトウヒまたはドイツトウヒなどのトウヒ、などの広葉樹や針葉樹古紙パルプ、繊維を含み、食品工業、パルプ工業および製紙工業からもたらされる廃液流および副流、並びにそれらの任意の組み合わせから由来してもよい。

0052

また、種子毛繊維葉繊維靱皮繊維植物繊維などの非木材植物原料は、例えば穀物のわら、麦わら、クサヨシ、葦、亜麻大麻ケナフジュートラミー、種子、サイザル麻マニラ麻コイアバガス、綿カポックトウワタパイナップル、綿、米、葦、アフリカハネガヤ、クサヨシから提供することができ、またはそれらの組み合わせを使用してもよい。

0053

上記合成繊維は、ビスコース、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、レーヨン、リヨセル、ナイロン、ガラス、ポリアセテート、アラミド、炭素の繊維およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。

0054

更に、任意の添加剤を使用してもよい。上記添加剤には、湿潤剤湿潤紙力増強剤着色剤防火剤(例えば、ホウ酸系リン酸系、マグネシウム三水和物)、軟化剤無機充填剤およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。

0055

上記有孔基材は、例えばワイヤである。有孔基材としては、一般的に、製紙などのプロセス工業により使用されるすべての解決手段を使用することができる。

0056

排水は、真空を用いて、または重力濾過により好適に行われる。真空を提供するために、真空ポンプを使用してもよい。

0057

上記方法の1つの実施形態によれば、水および少なくとも1つの発泡剤を含む発泡液中の発泡剤の量は、0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%、特に好ましくは0.01〜1重量%の範囲内である。

0058

上記方法の1つの実施形態によれば、発泡分散液は、長繊維、並びに任意に、合成繊維、天然繊維およびそれらの組み合わせから選択される追加の繊維を含む繊維0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%から形成される。

0059

任意に少なくとも1つの追加の発泡分散液は、水および少なくとも1つの発泡剤を含む発泡性液体中に繊維を分散させることにより、天然繊維および合成繊維から選択された繊維で形成される。必要に応じて、発泡分散液を、個々の層としての有孔基材に運び、次いで排出する。追加の発泡分散液を上記基材上に個々に運ぶ場合、少なくとも2つの個々の繊維層を含む製品が得られる。

0060

本発明の方法において形成された発泡分散液は、典型的には、55〜75体積%、または60〜70体積%の空気を含有する。空気は、本明細書中において、大気または大気に由来するガスを含む、50体積%を超える窒素含有量を有する全てのガスを意味する。

0061

本発明の方法に従って、繊維、並びに水と少なくとも1つの発泡剤を含む少なくとも1つの発泡液を含む分散液と混合される、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液は、その中に分散された熱可塑性ポリマー粒子を含む水性分散液、またはその中に懸濁された熱可塑性ポリマー粒子を含む懸濁液を意味する。上記分散液または懸濁液は、20〜50重量%、または例えば30〜40重量%の熱可塑性ポリマーを含んでもよい。上記液体は、溶融液状ポリマーであっても、または溶融液状ポリマーを含んでもよい。

0062

1つの態様では、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む発泡性液体または分散液は、粉末顆粒、或いは他の粗粒材または混合物ではない。

0063

分散液または懸濁液中の粒子径はかなり小さいので、熱可塑性ポリマーを含む分散液または懸濁液を使用することが好ましい。これによって、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む上記液体または分散液に膜形成特性を付与してもよい。熱可塑性ポリマーを含有する上記液体または分散液への膜形成特性は、繊維材料の熱成形性および伸び特性のために有用である。その結果として、高温でより高い伸び特性を有し、例えば深絞り成形時に成形性が向上した製品が得られる。

0064

発泡剤は、発泡体形成を可能にする界面活性剤として作用することができ、更に形成された構造体中のバインダーとして作用することができる。

0065

上記発泡剤は、アニオン性カチオン性非イオン性および両性界面活性剤タンパク質、およびそれらの任意の組み合わせから選択され、ポリビニルアルコールおよび発泡性デンプンを含む。好適には、上記発泡剤が、アニオン性および非イオン性界面活性剤、ポリビニルアルコールおよび発泡性デンプンから選択される。

0066

必要に応じて、バインダーなどの従来の添加剤を、使用してもよい。

0067

フォームレイド(foam−laid)法において、ティッシュペーパーおよび不織布の製造における発泡体形成工程で使用される任意の機器および装置、例えば英国特許第1397378号明細書、欧州特許第481746号明細書および米国特許第3716449号明細書に提案されているものを本発明において利用することができる。1つ以上の発泡(foam−deposited)層を含む製品を得てもよい。

0068

発泡体形成技術によって、例えば湿式(wet−laid)法に比べて工程に必要な水やエネルギーの量を減らすのに役立ち、かつ完全に閉じたプロセスを使用することが可能になる。

0069

本発明に係る熱可塑性繊維材料は、熱可塑性発泡繊維材料である。上記繊維材料は、繊維ウェブ、マット、ブランケット、紙ウェブ、板紙ウェブ、ティッシュウェブ、または上記ウェブのいずれかから切断したシートから選択してもよい。上記繊維材料は、合成繊維および/または植物由来繊維(天然繊維)、またはそれらの任意の組み合わせから形成してもよい。

0070

本発明に係る熱可塑性発泡繊維材料は、本発明の上記方法によって、得ることができるか、または得られる。熱可塑性発泡繊維材料中の少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの量は、上記材料の合計重量の10重量%以下である。上記量は、例えば9重量%以下、または8重量%以下であってもよい。1つの実施形態によれば、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの量は、7重量%以下である。

0071

本発明による上記方法は、得られる熱可塑性繊維材料が、従来技術の解決手段よりも少ない熱可塑性ポリマーを含んでいても、良好な伸び特性を提供する。その理由は、上記方法は、熱可塑性ポリマーを、熱可塑性繊維材料全体に均一に、および上記繊維に近接して分散されることにより、最適な位置に到達させることを可能にするためであると考えられる。原材料は高価であり、従って、製造コストを低減することが可能であるため、熱可塑性ポリマーの量を低減することは有利である。

0072

熱可塑性発泡繊維材料は、繊維ウェブ、紙ウェブ、板紙ウェブ、および上記ウェブのいずれかから切断したシートからなる群から選択される繊維材料を含んでもよい。

0073

典型的には、熱可塑性発泡繊維材料は、少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%である繊維の量を含む。上記百分率は上記熱可塑性発泡繊維材料の合計重量に基づく。

0074

熱可塑性発泡繊維材料の坪量は、典型的にはかなり低いが、依然として良好な伸び特性を達成することができる。1つの実施形態によれば、熱可塑性発泡繊維材料の坪量は400g/m2以下、例えば10〜400g/m2である。好ましくは、上記坪量は50〜400g/m2である。上記坪量はまた、例えば350g/m2以下、300g/m2以下、250g/m2以下、200g/m2以下、150g/m2以下、または100g/m2以下である。

0075

上記熱可塑性ポリマーは、好ましくはポリウレタンである。上記熱可塑性ポリマーは、炭水化物誘導体、ポリ乳酸、ポリウレタンおよびポリオレフィンから選択してもよい。好適な炭水化物誘導体の例としては、セルロース誘導体、デンプン誘導体、デキストリン誘導体、および2つ以上の誘導体の混合物が挙げられる。このような誘導体の例には、セルロースC1〜4アルキルエステル酸化セルロースC1〜4アルキルエステル、デンプンC1〜4アルキルエステル、酸化デンプンC1〜4の低級アルキルエステル、および対応するエーテルおよびエステルおよび/またはエーテルの混合物が挙げられる。好適な誘導体は、セルロースおよびデンプンのエステルおよびエーテル、特にメチルエチルプロピルおよびブチルエステルギ酸セルロースまたはデンプン、酢酸セルロースまたはデンプン、プロピオン酸セルロースまたはデンプン、および酪酸セルロースまたはデンプン)などの低級アルキルエステルである。

0076

本発明に係る熱可塑性発泡繊維材料は、熱可塑性繊維製品を製造するために使用してもよい。従って、本発明はまた、本発明に係る方法によって得られるまたは得ることができる熱可塑性発泡繊維材料を含む熱可塑性繊維製品にも関する。

0077

本発明に係る熱可塑性繊維材料は、成形繊維製品または物品の製造のための深絞り成形用途に使用してもよい。

0078

本発明によれば、熱可塑性発泡繊維材料の伸びを向上させるために、長繊維を使用する。

0079

熱可塑性発泡繊維材料は、典型的には、0.001〜0.1重量%の少なくとも1つの発泡剤を含む。

0080

熱可塑性繊維製品は、複数の層を含む多層製品であってもよい。多層製品は、二つの繊維層の間に少なくとも1つのバリア層を含んでもよい。

0081

紙または板紙製造の技術分野で既知の方法および材料に比べて、本発明により、以下のようなかなりの利点:
・非常に高い繊維含有量および熱可塑性ポリマーの非常に低い含有量により、高い伸びが達成され、
・本発明により、低坪量の繊維ウェブまたは繊維シートの製造することが以前は不可能であった、非常に深い3D形状を製造することを可能とする
を達成することができる。

0082

可能な応用分野は、深絞り成形方法を用いて最終製品に変換される物品のための原料として一般にプラスチックを使用しているすべての産業である。

0083

本発明の方法により得ることができる熱可塑性繊維材料および製品は、繊維材料の1つの層(単層品)または繊維材料の複数層、および熱可塑性化合物を含む1つ以上の層を含んでもよい。上記層は、それによって多層構造が得られる接着剤、バリア層等を積層することによって組み合わせてもよい。この方法は、任意に、それによって当技術分野で公知のコーティング方法を、コーティング分散液を用いて行うことができる、コーティング工程を更に含んでもよい。

0084

上記熱可塑性繊維材料および製品は、所定の形状とサイズを有する製品を得るために、熱および任意に湿分を用いて、切断工程、起伏をつける工程、熱成形工程または成形装置による成形工程から選択された工程を行ってもよい。

0085

従って、本発明の方法により、発泡熱可塑性繊維材料を得ることができ、種々の成形品に加工することができる成形可能な繊維製品を製造するために使用することができる。上記成形品は、壊れやすく繊細な製品用のパッケージ、食品包装消費者包装用のパッケージ、医薬品およびそのようなパッケージを必要とする他の製品のブリスター包装用のパッケージとして使用してもよい。

0086

本発明により、繊維ウェブの技術分野でこれまでに達成されたよりもかなり高い伸び特性を有する、熱可塑性の単層または多層の熱可塑性繊維製品を提供する。

0087

熱可塑性繊維材料および製品は、所望の形状または構造に、典型的には、熱を使用して、容易に成形することができる。上記熱可塑性繊維材料または製品の成形は、湿分なしで、高温で好適に行われ、加熱することにより、製品に組み込まれたポリマーを活性化し、容易な成形を可能にする。あるいは、成形はまた、高温で湿分の存在下で行ってもよい。

0088

以下の章では、本発明を実施例により説明する。

0089

(実施例1)破断時歪み
シート作製
熱可塑性繊維材料のシートを、発泡体形成方法により作製し、プレートに対して拘束した状態下で、室温で乾燥した。様々な長さおよび未粉砕漂白マツパルプのビスコース繊維を、繊維原料として使用した。ポリウレタン(PU)分散液を、熱可塑性添加剤として使用した。繊維を含有する分散液を、熱可塑性ポリマー分散液と混合した。従って、ワイヤ上に懸濁液を注いで、真空を用いて水を除去する前に、すべての原料を共に混合した。乾燥したシートの坪量は、240〜350g/m2の間で変化した。

0090

性能特性
作製したシートの破断時歪み値を測定した。上記測定は、湾曲した表面を有する加熱ダイが取り付けられた試料スリップ押圧し、破断時伸び値を記録する装置を用いて行った。測定は120℃で行った。上記装置を、図1に示す。

0091

結果
破断時歪み値を表1に示す。効果的に結合したマツの繊維の50%をビスコース繊維に置き換えた場合には、伸び値が50%だけ増加した。特に、試料1対試料2および試料4対試料6の値を比較することによって、破断時歪み値へのPU添加のプラスの効果を見出した。

0092

0093

(実施例2)熱成形
シート作製
実施例1に説明したように、熱可塑性繊維材料のシートを作製した。使用した原料は、ビスコースとPUであった。

0094

性能特性化
作製した材料の伸び特性に対する繊維長の影響を、実験室規模の熱成形により評価した。試料を、プレス板間に配置された金型に取り付けた。形成時の温度は100℃であり、金型深さは3cmであった。

0095

結果
熱成形の結果を図に示す。ビスコース繊維の長さの増加は、明らかに結果を向上させた。

実施例

0096

図2は、ビスコースおよびPUから作製した熱成形試料:6mmのビスコース+PU(左側)および12mmのビスコース+PU(右側)を示す。上記試料の坪量は約240g/m2であり、形成した熱可塑性繊維材料のPU量は約7重量%であった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ