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技術 新規のマイクロジストロフィンおよび使用の関連する方法

出願人 ユニバーシティオブワシントン
発明者 チャンバーレイン,ジェフリーエス.ラモス,ジュリアンハウシュカ,ステファンディー.
出願日 2016年1月15日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2017-536343
公開日 2018年2月8日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-503374
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 動物,微生物物質含有医薬 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード クロスブリッジ 測定規準 サイクル速度 筋力発揮 合成版 エネルギープロファイル 肋骨部 ヒンジ様
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月8日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

マイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列が提供される。マイクロジストロフィン遺伝子は、機能するよう制御カセットと連結されてもよい。筋ジストロフィーサルコペニア心臓疾患もしくは悪液質を有するか、またはそれを発症するリスクのある対象を処置する方法も提供される。本方法は、マイクロジストロフィン遺伝子および送達媒体を含む医薬組成物を対象に投与することを含んでもよい。さらに、本方法は、医薬組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーまたはベッカー型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含んでもよい。

概要

背景

デュシェンヌ型筋ジストロフィーDMD)は、およそ3500人に1人の男性を冒す劣性遺伝性筋消耗疾患である。DMD患者は、ジストロフィン遺伝子突然変異があり、これがジストロフィンタンパク質の異常な発現または発現の欠損を引き起こす。DMD患者は、骨格筋進行性消耗および心機能不全を経験し、これが、歩行の減少および主に心不全または呼吸器不全のため早期の死亡につながる。不運にも、現在利用可能な処置は、一般にDMDの病態を遅らせることしかできない。したがって、DMDを処置するための組成物および方法に対して差し迫ったニーズがある。

概要

マイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列が提供される。マイクロジストロフィン遺伝子は、機能するよう制御カセットと連結されてもよい。筋ジストロフィーサルコペニア心臓疾患もしくは悪液質を有するか、またはそれを発症するリスクのある対象を処置する方法も提供される。本方法は、マイクロジストロフィン遺伝子および送達媒体を含む医薬組成物を対象に投与することを含んでもよい。さらに、本方法は、医薬組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーまたはベッカー型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含んでもよい。

目的

さまざまなSRは、細胞内骨格筋細胞膜ならびにDGCメンバーのための付加的な結合部位として働くことが可能な固有の領域を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

(a)アミノ末端アクチン結合ドメインと、β−ジストログリカン結合ドメインと、少なくとも4個のスペクトリンリピートを含むスペクトリン様リピートドメインであって、前記少なくとも4個のスペクトリン様リピートのうちの2個は、神経型一酸化窒素合成酵素結合ドメインを含む、スペクトリン様リピートドメインと、を含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子、および(b)制御カセットを含む、単離および精製されたヌクレオチド配列

請求項2

前記少なくとも4個のスペクトリン様リピートは、スペクトリン様リピート1(SR1)、スペクトリン様リピート16(SR16)、スペクトリン様リピート17(SR17)、およびスペクトリン様リピート24(SR24)を含む、請求項1に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項3

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、ヒンジドメインの少なくとも一部をさらに含む、請求項1または2に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項4

前記ヒンジドメインは、ヒンジドメイン、ヒンジ2ドメイン、ヒンジ3ドメイン、ヒンジ4ドメイン、およびヒンジ様ドメインのうちの少なくとも1つから選択される、請求項3に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項5

前記制御カセットは、CKプロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項6

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、5個のスペクトリン様リピートから8個のスペクトリン様リピートの間のスペクトリン様リピートを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項7

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項8

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項9

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項10

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項11

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項12

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項13

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項14

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項15

アミノ末端アクチン結合ドメインと、スペクトリン様リピート2と直接連結されたスペクトリン様リピート1、スペクトリン様リピート3と直接連結されたスペクトリン様リピート2、スペクトリン様リピート16と直接連結されたスペクトリン様リピート1、スペクトリン様リピート23と直接連結されたスペクトリン様リピート17、スペクトリン様リピート24と直接連結されたスペクトリン様リピート17、およびスペクトリン様リピート24と直接連結されたスペクトリン様リピート23のうちの少なくとも1つから選択される、互いに直接連結された少なくとも2個のスペクトリン様リピートとを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む、単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項16

順番にヒンジ1ドメイン(H1)と、スペクトリン様リピート1(SR1)と、スペクトリン様リピート16(SR16)と、スペクトリン様リピート17(SR17)と、スペクトリン様リピート24(SR24)と、ヒンジ4ドメイン(H4)とを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む、単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項17

前記H1は、前記SR1と直接連結されている、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項18

前記SR1は、前記SR16と直接連結されている、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項19

前記SR16は、前記SR17と直接連結されている、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項20

前記SR17は、前記SR24と直接連結されている、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項21

前記SR24は、前記H4と直接連結されている、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項22

前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、前記SR1と前記SR16との間に順番にスペクトリン様リピート2(SR2)およびスペクトリン様リピート3(SR3)をさらに含む、請求項16に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項23

前記SR1は、前記SR2と直接連結され、前記SR2は、前記SR3とさらに連結されている、請求項22に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項24

順番にヒンジ1ドメイン(H1)と、スペクトリン様リピート1(SR1)と、スペクトリン様リピート16(SR16)と、スペクトリン様リピート17(SR17)と、スペクトリン様リピート23(SR23)と、スペクトリン様リピート24(SR24)と、ヒンジ4ドメイン(H4)と、を含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む、単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項25

前記H1は前記SR1と直接連結され、前記SR1は前記SR16と直接連結され、前記SR16は前記SR17と直接連結され、前記SR17は前記SR23と直接連結され、前記SR23は前記SR24と直接連結され、前記SR24は前記H4と直接連結されている、請求項24に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列。

請求項26

請求項1〜25のいずれか一項に記載の単離および精製されたヌクレオチド配列、および送達媒体を含む医薬組成物

請求項27

前記送達媒体は、組換えアデノ随伴ウイルスベクターを含む、請求項26に記載の医薬組成物。

請求項28

前記送達媒体は、前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させ、前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項26または27に記載の医薬組成物。

請求項29

前記送達媒体は、前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させ、前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項26〜28のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項30

前記送達媒体は、前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させ、前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項26〜29のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項31

前記送達媒体は、前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させ、前記マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされる前記タンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項26〜30のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項32

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項26〜31のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項33

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項26〜32のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項34

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項26〜33のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項35

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項26〜34のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項36

前記医薬組成物は、筋強直性筋ジストロフィーデュシェンヌ型筋ジストロフィーベッカー型筋ジストロフィー肢帯型筋ジストロフィー顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリーレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成される、請求項26〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項37

前記医薬組成物は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成される、請求項26〜36のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項38

前記医薬組成物は、サルコペニア心臓疾患および悪液質のうちの少なくとも1つの病理学的影響または症状を低減するよう構成される、請求項26〜37のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項39

配列番号16の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む医薬組成物。

請求項40

前記AAVベクターまたは前記rAAVベクター血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、請求項39に記載の医薬組成物。

請求項41

配列番号4のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む医薬組成物。

請求項42

前記AAVベクターまたは前記rAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、請求項41に記載の医薬組成物。

請求項43

配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む医薬組成物。

請求項44

前記AAVベクターまたは前記rAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、請求項43に記載の医薬組成物。

請求項45

配列番号5のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む医薬組成物。

請求項46

前記AAVベクターまたは前記rAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、請求項45に記載の医薬組成物。

請求項47

配列番号16または配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターであって、前記AAVベクターまたは前記rAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む、筋ジストロフィーの処置または予防的処置において使用するための医薬組成物。

請求項48

配列番号16または配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターであって、前記AAVベクターまたは前記rAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む、筋ジストロフィーの処置または予防的処置のための医薬組成物。

請求項49

筋ジストロフィーを有する対象を処置する方法であって、前記対象に制御カセットと、機能可能に連結されたマイクロジストロフィン遺伝子とを含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含む方法。

請求項50

前記制御カセットは、CK8プロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される、請求項49に記載の方法。

請求項51

前記制御カセットは、横紋筋細胞における前記マイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞における前記マイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも100倍高くなるように前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成される、請求項49または50に記載の方法。

請求項52

前記医薬組成物は、前記対象において前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成された組換えアデノ随伴ウイルスベクターをさらに含む、請求項49〜51のいずれか一項に記載の方法。

請求項53

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項49〜52のいずれか一項に記載の方法。

請求項54

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項49〜53のいずれか一項に記載の方法。

請求項55

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項49〜54のいずれか一項に記載の方法。

請求項56

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項49〜55のいずれか一項に記載の方法。

請求項57

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項49〜56のいずれか一項に記載の方法。

請求項58

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項49〜57のいずれか一項に記載の方法。

請求項59

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項49〜58のいずれか一項に記載の方法。

請求項60

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項49〜59のいずれか一項に記載の方法。

請求項61

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、前記対象の1つまたは複数の筋肉収縮性が向上するように、前記1つまたは複数の筋肉においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項49〜60のいずれか一項に記載の方法。

請求項62

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の骨格筋のうちの少なくとも1つの比筋力発揮能力が正常な比筋力発揮能力の少なくとも40%の範囲内まで増加させられるように、前記対象の前記1つまたは複数の骨格筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項49〜61のいずれか一項に記載の方法。

請求項63

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、基準拡張終末期容積不足が正常な拡張終末期容積の少なくとも40%の範囲内まで回復するように、前記対象の1つまたは複数の心筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項49〜62のいずれか一項に記載の方法。

請求項64

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、ジストロフィン糖タンパク質複合体への神経型一酸化窒素合成酵素の局在化が前記対象において向上するように、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項49〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

前記筋ジストロフィーは、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリードレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される、請求項49〜64のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

前記筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される、請求項49〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項67

前記医薬組成物は、前記筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減する、請求項49〜66のいずれか一項に記載の方法。

請求項68

前記筋ジストロフィーの病理学的影響または症状は、筋痛筋力低下筋肉疲労筋萎縮線維症、炎症、骨格筋の平均筋線維直径の増加、心筋症、6分間歩行試験時間の減少、歩行の減少、および心ポンプ失調のうちの少なくとも1つから選択される、請求項67に記載の方法。

請求項69

前記筋ジストロフィーを有する前記対象を特定することさらに含む、請求項49〜68のいずれか一項に記載の方法。

請求項70

前記対象は、哺乳動物である、請求項49〜69のいずれか一項に記載の方法。

請求項71

前記対象はヒトである、請求項49〜70のいずれか一項に記載の方法。

請求項72

筋ジストロフィー発症するリスクのある対象に予防的処置を行うための方法であって、機能可能に制御カセットと連結されたマイクロジストロフィン遺伝子を含む治療有効量の医薬組成物を前記対象に投与することを含む方法。

請求項73

前記制御カセットは、CK8プロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される、請求項72に記載の方法。

請求項74

前記制御カセットは、横紋筋細胞における前記マイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞における前記マイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも100倍高くなるように前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成される、請求項72または73に記載の方法。

請求項75

前記医薬組成物は、前記対象において前記マイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成された組換えアデノ随伴ウイルスベクターをさらに含む、請求項72〜74のいずれか一項に記載の方法。

請求項76

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項72〜75のいずれか一項に記載の方法。

請求項77

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項72〜76のいずれか一項に記載の方法。

請求項78

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項72〜77のいずれか一項に記載の方法。

請求項79

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする、請求項72〜78のいずれか一項に記載の方法。

請求項80

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項72〜79のいずれか一項に記載の方法。

請求項81

前記制御カセットは、CK8プロモーターであり、前記CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項72〜80のいずれか一項に記載の方法。

請求項82

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項72〜81のいずれか一項に記載の方法。

請求項83

前記制御カセットは、cTnTプロモーターであり、前記cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項72〜82のいずれか一項に記載の方法。

請求項84

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、前記対象の1つまたは複数の筋肉の収縮性が向上するように、前記1つまたは複数の筋肉においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項72〜83のいずれか一項に記載の方法。

請求項85

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、前記対象の1つまたは複数の骨格筋のうちの少なくとも1つの比筋力発揮能力が正常な比筋力発揮能力の少なくとも40%の範囲内まで増加させられるように、前記1つまたは複数の骨格筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項72〜84のいずれか一項に記載の方法。

請求項86

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、基準拡張終末期容積の不足が正常な拡張終末期容積の少なくとも40%の範囲内まで回復するように、前記対象の1つまたは複数の心筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項72〜85のいずれか一項に記載の方法。

請求項87

前記マイクロジストロフィン遺伝子は、前記ジストロフィン糖タンパク質複合体への神経型一酸化窒素合成酵素の局在化が前記対象において向上するように、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する、請求項72〜86のいずれか一項に記載の方法。

請求項88

前記筋ジストロフィーは、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリードレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される、請求項72〜87のいずれか一項に記載の方法。

請求項89

前記筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される、請求項72〜88のいずれか一項に記載の方法。

請求項90

前記医薬組成物は、前記筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を発症するリスクを低減する、請求項72〜89のいずれか一項に記載の方法。

請求項91

前記筋ジストロフィーの病理学的影響または症状は、筋痛、筋力低下、筋肉疲労、筋萎縮、線維症、炎症、骨格筋の平均筋線維直径の増加、心筋症、6分間歩行試験時間の減少、歩行の減少、および心ポンプ失調のうちの少なくとも1つから選択される、請求項90に記載の方法。

請求項92

前記筋ジストロフィーを発症するリスクのある前記対象を特定することをさらに含む、請求項72〜91のいずれか一項に記載の方法。

請求項93

前記対象は、哺乳動物である、請求項72〜92のいずれか一項に記載の方法。

請求項94

前記対象は、ヒトである、請求項72〜93のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2015年1月16日に出願された米国仮特許出願第62/104,537号の利益を主張するものであり、その全体を参照により本明細書に組み込む。

0002

連邦政府資金による研究の記載
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された助成金第R01 AG033610号のもと政府の支援を受けて成された。政府は、本発明の一定の権利を有する。

0003

本開示は、概してマイクロジストロフィンに関する。本開示はまた、筋ジストロフィーサルコペニア心不全または悪液質を有する対象を処置する方法に関する。本開示はまた、筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全または悪液質を発症するリスクのある対象に予防的処置を行う方法に関する。特に、本方法は、マイクロジストロフィン遺伝子および送達媒体(delivery vehicle)を含む医薬組成物を対象に投与することを含んでもよい。特に、本方法は、医薬組成物をデュシェンヌ型筋ジストロフィーまたはベッカー型筋ジストロフィーを有する対象に投与することを含んでもよい。

背景技術

0004

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、およそ3500人に1人の男性を冒す劣性遺伝性筋消耗疾患である。DMD患者は、ジストロフィン遺伝子に突然変異があり、これがジストロフィンタンパク質の異常な発現または発現の欠損を引き起こす。DMD患者は、骨格筋進行性消耗および心機能不全を経験し、これが、歩行の減少および主に心不全または呼吸器不全のため早期の死亡につながる。不運にも、現在利用可能な処置は、一般にDMDの病態を遅らせることしかできない。したがって、DMDを処置するための組成物および方法に対して差し迫ったニーズがある。

0005

本開示は、少なくとも部分的に新規のマイクロジストロフィン、その組成物および使用の関連する方法に基づく。

0006

本開示の一部の実施形態において、単離および精製されたヌクレオチド配列は、(a)アミノ末端アクチン結合ドメインと、β−ジストログリカン結合ドメインと、少なくとも4個のスペクトリンリピートのうちの2個が神経型一酸化窒素合成酵素結合ドメインを含むような少なくとも4個のスペクトリン様リピートを含むスペクトリン様リピートドメインとを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子;および(b)制御カセットを含む。

0007

一実施形態において、少なくとも4個のスペクトリン様リピートは、スペクトリン様リピート1(SR1)、スペクトリン様リピート16(SR16)、スペクトリン様リピート17(SR17)、およびスペクトリン様リピート24(SR24)を含む。

0008

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、ヒンジドメインの少なくとも一部をさらに含む。

0009

さらに別の実施形態において、ヒンジドメインは、ヒンジドメイン、ヒンジ2ドメイン、ヒンジ3ドメイン、ヒンジ4ドメイン、およびヒンジ様ドメインのうちの少なくとも1つから選択される。

0010

さらに別の実施形態において、制御カセットは、CKプロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される。

0011

一実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、5個のスペクトリン様リピートから8個のスペクトリン様リピートの間のスペクトリン様リピートを有する。

0012

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0013

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0014

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0015

一実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0016

別の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0017

さらに別の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0018

さらに別の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0019

一実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0020

本開示の特定の実施形態において、単離および精製されたヌクレオチド配列は、アミノ末端アクチン結合ドメインと、スペクトリン様リピート2と直接連結されたスペクトリン様リピート1、スペクトリン様リピート3と直接連結されたスペクトリン様リピート2、スペクトリン様リピート16と直接連結されたスペクトリン様リピート1、スペクトリン様リピート23と直接連結されたスペクトリン様リピート17、スペクトリン様リピート24と直接連結されたスペクトリン様リピート17、およびスペクトリン様リピート24と直接連結されたスペクトリン様リピート23のうちの少なくとも1つから選択される、互いに直接連結された少なくとも2個のスペクトリン様リピートとを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む。

0021

本開示の特定の他の実施形態において、単離および精製されたヌクレオチド配列は、順番にヒンジ1ドメイン(H1)と、スペクトリン様リピート1(SR1)と、スペクトリン様リピート16(SR16)と、スペクトリン様リピート17(SR17)と、スペクトリン様リピート24(SR24)と、ヒンジ4ドメイン(H4)とを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む。

0022

一実施形態において、H1は、SR1と直接連結されている。

0023

別の実施形態において、SR1は、SR16と直接連結されている。

0024

さらに別の実施形態において、SR16は、SR17と直接連結されている。

0025

さらに別の実施形態において、SR17は、SR24と直接連結されている。

0026

別の実施形態において、SR24は、H4と直接連結されている。

0027

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、SR1とSR16との間に、順番にスペクトリン様リピート2(SR2)およびスペクトリン様リピート3(SR3)をさらに含む。

0028

さらに別の実施形態において、SR1は、SR2と直接連結され、SR2は、SR3とさらに連結されている。

0029

本開示の一部の実施形態において、単離および精製されたヌクレオチド配列は、順番にヒンジ1ドメイン(H1)と、スペクトリン様リピート1(SR1)と、スペクトリン様リピート16(SR16)と、スペクトリン様リピート17(SR17)と、スペクトリン様リピート23(SR23)と、スペクトリン様リピート24(SR24)と、ヒンジ4ドメイン(H4)とを含むタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含む。

0030

一実施形態において、H1はSR1と直接連結され、SR1はSR16と直接連結され、SR16はSR17と直接連結され、SR17はSR23と直接連結され、SR23はSR24と直接連結され、SR24はH4と直接連結されている。

0031

本開示の特定の実施形態において、本医薬組成物は、本明細書に記載されている単離および精製されたヌクレオチド配列および送達媒体を含む。

0032

一実施形態において、送達媒体は、組換えアデノ随伴ウイルスベクターを含む。

0033

別の実施形態において、送達媒体は、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質が、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するようなマイクロジストロフィン遺伝子を発現させる。

0034

さらに別の実施形態において、送達媒体は、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質が、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するようなマイクロジストロフィン遺伝子を発現させる。

0035

さらに別の実施形態において、送達媒体は、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質が、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するようなマイクロジストロフィン遺伝子を発現させる。

0036

別の実施形態において、送達媒体は、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質が、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するようなマイクロジストロフィン遺伝子を発現させる。

0037

本開示の一部の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、制御カセットがCK8プロモーターであり、CK8プロモーターが配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するような制御カセットを含む。

0038

本開示の特定の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、制御カセットがCK8プロモーターであり、CK8プロモーターが配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するような制御カセットを含む。

0039

本開示の一部の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、制御カセットがcTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターが配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するような制御カセットを含む。

0040

本開示の特定の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、制御カセットがcTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターが配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するような制御カセットを含む。

0041

本開示の一部の実施形態において、本医薬組成物は、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリーレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成される。

0042

本開示の特定の実施形態において、本医薬組成物は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成される。

0043

本開示の一部の実施形態において、本医薬組成物は、サルコペニア、心臓疾患および悪液質のうちの少なくとも1つの病理学的影響または症状を低減するよう構成される。

0044

本開示の特定の実施形態において、本医薬組成物は、配列番号16の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む。特定の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクター血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される。

0045

本開示の一部の実施形態において、本医薬組成物は、タンパク質が配列番号4のアミノ酸配列を含むようなタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む。特定の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される。

0046

本開示の特定の実施形態において、本医薬組成物は、配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む。一部の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される。

0047

本開示の特定の実施形態において、本医薬組成物は、タンパク質が配列番号5のアミノ酸配列を含むようなタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含む。一部の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択される。

0048

本開示の一部の実施形態において、筋ジストロフィーの処置または予防的処置への使用に適した医薬組成物は、配列番号16または配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子と、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型が血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択されるようなアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターとを含む。

0049

本開示の特定の実施形態において、筋ジストロフィーの処置または予防的処置に適した医薬組成物は、配列番号16または配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子と、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型が血清型6、血清型8および血清型9のうちの少なくとも1つから選択されるようなアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターとを含む。

0050

本開示の特定の実施形態において、筋ジストロフィーを有する対象を処置するための方法は、機能可能に制御カセットと連結されたマイクロジストロフィン遺伝子を含む治療有効量の医薬組成物を対象に投与することを含む。

0051

一実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される。

0052

別の実施形態において、制御カセットは、横紋筋細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも100倍高くなるようにマイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成される。

0053

本開示の特定の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、対象においてマイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成された組換えアデノ随伴ウイルスベクターをさらに含む。

0054

一実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0055

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0056

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0057

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0058

一実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0059

別の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0060

さらに別の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0061

さらに別の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0062

一実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の筋肉収縮性が向上するように、対象の1つまたは複数の筋肉においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0063

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の骨格筋のうちの少なくとも1つの比筋力発揮能力が正常な比筋力発揮能力の少なくとも40%の範囲内まで増加させられるように、対象の1つまたは複数の骨格筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0064

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、基準拡張終末期容積不足が正常な拡張終末期容積の少なくとも40%の範囲内まで回復するように、対象の1つまたは複数の心筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0065

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、ジストロフィン糖タンパク質複合体への神経型一酸化窒素合成酵素の局在化が対象において向上するように、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0066

一部の実施形態において、筋ジストロフィーは、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリードレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される。

0067

特定の実施形態において、筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される。

0068

本開示の一部の実施形態において、本医薬組成物は、筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減する。

0069

特定の実施形態において、筋ジストロフィーの病理学的影響または症状は、筋痛筋力低下筋肉疲労筋萎縮線維症、炎症、骨格筋の平均筋線維直径の増加、心筋症、6分間歩行試験時間の減少、歩行の減少、および心ポンプ失調のうちの少なくとも1つから選択される。

0070

一部の実施形態において、本明細書に記載される方法は、筋ジストロフィーを有する対象を特定することを含む。

0071

特定の実施形態において、対象は、哺乳動物である。

0072

特定の実施形態において、対象はヒトである。

0073

本開示の一部の実施形態において、筋ジストロフィー発症するリスクのある対象に予防的処置を行うための方法は、機能可能に制御カセットと連結されたマイクロジストロフィン遺伝子を含む治療有効量の医薬組成物を対象に投与することを含む。

0074

一実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターおよび心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターから成る群から選択される。

0075

さらに別の実施形態において、制御カセットは、横紋筋細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも100倍高くなるようにマイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成される。

0076

特定の実施形態において、本医薬組成物は、対象においてマイクロジストロフィン遺伝子を発現させるよう構成された組換えアデノ随伴ウイルスベクターをさらに含む。

0077

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0078

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0079

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0080

さらに別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質をコードする。

0081

特定の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0082

別の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであり、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0083

さらに別の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。

0084

さらに別の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであり、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。

0085

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の筋肉の収縮性が向上するように、対象の1つまたは複数の筋肉においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0086

別の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の骨格筋のうちの少なくとも1つの比筋力発揮能力が正常な比筋力発揮能力の少なくとも40%の範囲内まで増加させられるように、対象の1つまたは複数の骨格筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0087

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、基準拡張終末期容積の不足が正常な拡張終末期容積の少なくとも40%の範囲内まで回復するように、対象の1つまたは複数の心筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0088

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、ジストロフィン糖タンパク質複合体への神経型一酸化窒素合成酵素の局在化が対象において向上するように、マイクロジストロフィンタンパク質を発現する。

0089

特定の実施形態において、筋ジストロフィーは、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、およびエメリードレイフス型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される。

0090

一部の実施形態において、筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよびベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される。

0091

特定の実施形態において、本明細書に記載されている医薬組成物は、筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を発症するリスクを減少させる。

0092

一実施形態において、筋ジストロフィーの病理学的影響または症状は、筋痛、筋力低下、筋肉疲労、筋萎縮、線維症、炎症、骨格筋の平均筋線維直径の増加、心筋症、6分間歩行試験時間の減少、歩行の減少、および心ポンプ失調のうちの少なくとも1つから選択される。

0093

本開示の一部の実施形態において、本明細書に記載される方法は、筋ジストロフィーを発症するリスクのある対象を特定することをさらに含む。

0094

一実施形態において、対象は、哺乳動物である。

0095

別の実施形態において、対象はヒトである。

0096

本開示の他の特徴および利点が、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。

0097

明細書中で開示される実施形態は、添付の図面と併せて、以下の説明および添付の特許請求の範囲から完全にさらに十分に明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0098

本明細書中で開示される切断型ジストロフィン構築物の実施形態のタンパク質構造図である。NT、アミノ末端ドメイン;H、ヒンジ;R、スペクトリン様リピート;nNOS BD、神経型一酸化窒素合成酵素結合ドメイン;CR、システインリッチドメイン;CT、カルボキシル末端ドメイン;Syn、シントロフィン結合ドメイン;Db BD、ジストロブレビン結合ドメイン;何も記されていない領域はR15とR16との間の20個のアミノ酸を示す;aa、アミノ酸;およびkDa、キロダルトン
ジストロフィーmdx4cvマウスに5×1010ベクターゲノム(vg)のrAAV/CMV−μDysを一方の前脛骨(TA)筋に注射した結果を示すウエスタンブロット写真であり、反対側の筋肉は内的な未処置対照役割を果たす。試験したすべての構築物の発現を、TA筋ライセートのウエスタンブロット分析によって野生型および未処置mdx4cv対照とともに処置の4週後に検証した。グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)は、内的ローディングコントロールの役割を果たす。
それぞれ処置の4週または12週後のジストロフィン発現および中心核形成に関するTA断面からの筋線維定量化を示すグラフである(各時点に対してコホート当たりN=3〜5、平均値±S.E.M.)。μDysH3は、性能の比較基準の役割を果たす。μDys6およびμDys7は、広く普及しているサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを使用してAAV発現ベクタークローン化されるには大き過ぎたため、効率的なパッケージングおよびインビボ評価を可能にするためにCMVプロモーターを筋特異的CK8プロモーターで置き換えた。したがって、μDysH3を、CK8制御発現カセットを用いて再評価した。記号は、野生型マウスに基づく有意性を指す。*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001、#はP<0.0001である。
それぞれ処置の4週または12週後のジストロフィン発現および中心核形成に関するTA断面からの筋線維の定量化を示すグラフである(各時点に対してコホート当たりN=3〜5、平均値±S.E.M.)。μDysH3は、性能の比較基準の役割を果たす。μDys6およびμDys7は、広く普及しているサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを使用してAAV発現ベクターにクローン化されるには大き過ぎたため、効率的なパッケージングおよびインビボ評価を可能にするためにCMVプロモーターを筋特異的CK8プロモーターで置き換えた。したがって、μDysH3を、CK8制御発現カセットを用いて再評価した。記号は、野生型マウスに基づく有意性を指す。*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001、#はP<0.0001である。
処置の6か月後の代表的な腓腹筋断面を示す一連顕微鏡写真である。示したとおり、ジストロフィンおよびDAPI染色核を左列に示し、β−ジストログリカンおよびDAPIを中央列に示し、神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)を右列に示す。各行は、野生型マウス、処置mdx4cvマウスおよび未処置mdx4cvマウスのコホートの代表的な結果を示す。スケールバーは200μmである。ジストロフィン糖タンパク質複合体(DGCメンバー動員は、μDys構築物内の結合ドメインに一般に依存する。14日齢のジストロフィーmdx4cvマウスに、1×1013vgのrAAV6/CK8−μDysを後眼窩静脈叢より注射した。処置の3か月および6か月後、DGCメンバーに関して骨格筋を免疫染色した。
処置の3か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。新規のμDys構築物の性能を判定するために腓腹筋(図3Aおよび3B)および横隔膜筋図3Cおよび3D)を評価した。ジストロフィン発現および中心に核のある筋線維に関して筋肉断面を定量した。ジストロフィン発現を示す筋線維および/または中心核形成を示す筋線維のレベルをパーセンテージとして表わす(図3Aおよび3C)。腓腹筋細片に関してインサイチュで(図3B)および横隔膜細片に関してインビトロで(図3D)比筋力発揮を測定した。各コホートに関するn値図3Dの棒に列挙する。括弧でくくられていない記号に関して、野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys5で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の3か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。新規のμDys構築物の性能を判定するために腓腹筋(図3Aおよび3B)および横隔膜筋(図3Cおよび3D)を評価した。ジストロフィン発現および中心に核のある筋線維に関して筋肉断面を定量した。ジストロフィン発現を示す筋線維および/または中心核形成を示す筋線維のレベルをパーセンテージとして表わす(図3Aおよび3C)。腓腹筋細片に関してインサイチュで(図3B)および横隔膜細片に関してインビトロで(図3D)比筋力発揮を測定した。各コホートに関するn値を図3Dの棒に列挙する。括弧でくくられていない記号に関して、野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys5で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の3か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。新規のμDys構築物の性能を判定するために腓腹筋(図3Aおよび3B)および横隔膜筋(図3Cおよび3D)を評価した。ジストロフィン発現および中心に核のある筋線維に関して筋肉断面を定量した。ジストロフィン発現を示す筋線維および/または中心核形成を示す筋線維のレベルをパーセンテージとして表わす(図3Aおよび3C)。腓腹筋細片に関してインサイチュで(図3B)および横隔膜細片に関してインビトロで(図3D)比筋力発揮を測定した。各コホートに関するn値を図3Dの棒に列挙する。括弧でくくられていない記号に関して、野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys5で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の3か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。新規のμDys構築物の性能を判定するために腓腹筋(図3Aおよび3B)および横隔膜筋(図3Cおよび3D)を評価した。ジストロフィン発現および中心に核のある筋線維に関して筋肉断面を定量した。ジストロフィン発現を示す筋線維および/または中心核形成を示す筋線維のレベルをパーセンテージとして表わす(図3Aおよび3C)。腓腹筋細片に関してインサイチュで(図3B)および横隔膜細片に関してインビトロで(図3D)比筋力発揮を測定した。各コホートに関するn値を図3Dの棒に列挙する。括弧でくくられていない記号に関して、野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys5で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の6か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。図3A〜3Dに記載されているとおりに腓腹筋(図4Aおよび4B)および横隔膜筋(図4Cおよび4D)を評価した。各コホートに関するn値を図4Dの棒に列挙する。野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys7で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の6か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。図3A〜3Dに記載されているとおりに腓腹筋(図4Aおよび4B)および横隔膜筋(図4Cおよび4D)を評価した。各コホートに関するn値を図4Dの棒に列挙する。野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys7で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の6か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。図3A〜3Dに記載されているとおりに腓腹筋(図4Aおよび4B)および横隔膜筋(図4Cおよび4D)を評価した。各コホートに関するn値を図4Dの棒に列挙する。野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys7で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
処置の6か月後における全身的処置の評価を示すグラフである。図3A〜3Dに記載されているとおりに腓腹筋(図4Aおよび4B)および横隔膜筋(図4Cおよび4D)を評価した。各コホートに関するn値を図4Dの棒に列挙する。野生型に基づき、*はP<0.05、**はP<0.01、***はP<0.001である。μDys2で処置したマウスに基づき、^はP<0.05、^^はP<0.01、^^^はP<0.001である。μDys7で処置したマウスに基づき、#はP<0.05、##はP<0.01、###はP<0.001である。
骨格筋における伸張性収縮からの筋細胞膜の保護の程度を示すグラフである。図2および図4A〜4Dに記載されているとおりに全身的に処置したマウスに長さを増加させる伸張性収縮をさせた。伸張性収縮に先立って発揮される等尺性最大筋力に関して腓腹筋細片(図5A)および横隔膜細片(図5B)を測定した。収縮刺激する間、筋肉は、その最適線維長を超えて規定される距離で伸ばされた。距離は最適線維長(LO)を超えたパーセンテージとして報告する。LOを45%超えた野生型に基づいて、*はP<0.05、***はP<0.001、****はP<0.0001である。LOを45%超えたμDys2で処置したマウスに基づき、^^^はP<0.001、^^^^はP<0.0001である。LOを45%超えたμDys7で処置したマウスに基づき、∇∇∇∇はP<0.0001である。
骨格筋における伸張性収縮からの筋細胞膜の保護の程度を示すグラフである。図2および図4A〜4Dに記載されているとおりに全身的に処置したマウスに長さを増加させる伸張性収縮をさせた。伸張性収縮に先立って発揮される等尺性最大筋力に関して腓腹筋細片(図5A)および横隔膜細片(図5B)を測定した。収縮を刺激する間、筋肉は、その最適線維長を超えて規定される距離で伸ばされた。距離は最適線維長(LO)を超えたパーセンテージとして報告する。LOを45%超えた野生型に基づいて、*はP<0.05、***はP<0.001、****はP<0.0001である。LOを45%超えたμDys2で処置したマウスに基づき、^^^はP<0.001、^^^^はP<0.0001である。LOを45%超えたμDys7で処置したマウスに基づき、∇∇∇∇はP<0.0001である。
全身的に試験した新規のμDys構築物が骨格筋においてリングバインデン表現型誘導しないことを示す一連の顕微鏡写真である。14日齢のジストロフィーmdx4cvマウスの後眼窩静脈叢に1×1013vgを注射した。処置の6か月後に、腓腹筋の断面をジストロフィン、DAPI、およびα−サルコメアアクチンに関して免疫染色した。野生型マウス(パネル「a」)およびμDysH3(パネル「b」)、μDys1(パネル「c」)、μDys2(パネル「d」)、μDys5(パネル「e」)、μDys6(パネル「f」)、μDys7(パネル「g」)で処置したmdx4cvマウスまたは未処置のmdx4cvマウス(パネル「h」)コホートの代表的な一断面を示す。mdx4cvバックグラウンドに関してΔR4−R23/ΔCTを発現しているトランスジェニックマウスの腓腹筋(Harper, S. Q., et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002)を参照)(パネル「i」)も陽性対照として免疫染色した。矢じりは、筋線維の周りのリングバインデン形成の例に印をつけている。スケールバーは50μmである。
本明細書中で開示される新規のマイクロジストロフィン構築物の実施形態のタンパク質構造図である。上側のタンパク質構造図は、多くの既知機能的ドメイン:NT、アミノ末端アクチン結合ドメイン;H、ヒンジ;R、スペクトリン様リピート;nNOS BD、神経型一酸化窒素合成酵素結合ドメイン;CR、システインリッチドメイン;CT、カルボキシル末端ドメイン;Dg BD、ジストログリカン結合ドメイン;Syn、シントロフィン結合ドメイン;Db BD、ジストロブレビン結合ドメイン;および何も記されていない領域はR15とR16との間の20個のアミノ酸を示す完全長ジストロフィンのものである。WWドメインはヒンジ4内にある。マイクロジストロフィンタンパク質構造を左側に、タンパク質構造図の左側に呼称を示し、概略図の右側にドメイン構造が列挙される。
未処置(UN;n=S)対低用量(L;n=3)または高用量(H;n=3)のAAV6−L48Qに関する2週目(左)および3週目(右)における左室(LV)駆出率を示す2つのグラフである。
示したとおり、AAV6−L48Q cTnCを注射したマウスの心臓組織(左)および未注射対照(右)に対する抗cTnCウエスタンブロットである。
図10A]ローディングコントロールとしてGAPDHを用いたR1に関するウエスタンブロットである。[図10B]ローディングコントロールとしてGAPDHを用いたR2に関するウエスタンブロットである。[図10C]トランスフェクション心筋細胞HPLC[dATP]を示すグラフである。
2つのグラフである。左のグラフは、R1R2を過剰発現するマウス対対照同腹子におけるパーセンテージ短縮率FS)の増加を示す。右のグラフは、R1R2を過剰発現するマウス対対照同腹子における左室内径(LVID)の変化を示す。d−拡張期、s−収縮期
図12A]ATPおよびdATPを用いたマウスの大動脈平滑筋収縮トレースである。[図12B]図12Aのデータの概要を示すグラフである。
図13A]R1およびR2に関するウエスタンブロットである。[図13B]図13Aのウエスタンブロットに関するローディングコントロールとしてのα−チューブリンを示す。
rAAV6−R1R2cTnT455を注射(4.5×1013)したマウスおよび対照マウスの骨格筋、、および心臓におけるR1およびR2サブユニット発現レベルに関する事前のウエスタンブロットの証拠を示す(パネル「A」)。図14はまた、注射しないマウス(パネル「B」)対AAV6−アルカリホスファターゼを注射したマウス(パネル「C」)の20か月後の心臓組織に関するデータを提供し(Rafael, J. A., et al., The Journal of Cell Biology 134, 93-102 (1996)を参照)、これは、AAV6−R1R2cTnT455が安定した長期のR1R2過剰発現をもたらす可能性があることを示唆している。
おおよそ10倍の範囲にわたり3か月齢のマウス(1群当たりn=6)に全身注射した1.5×1013、4.5×1013、および1.35×1014のrAAV6−R1R2cTnT455ベクターゲノムまたは生理的食塩水(対照)のLV機能に対する効果を示すグラフである。
未処置の梗塞ラットおよび未処置の偽手術されたラットと比較して心臓エコー検査によって測定される、梗塞後5日目にrAAV6−R1R2を直接心臓注射したラットにおける短縮率の変化を示す2つのグラフである。
図16で評価されたラットの心臓のインビトロにおけるNeelyワーキングハート測定を示すグラフである。y軸に力をg・cm/分の単位で示す。梗塞した(未処置)心臓の前負荷反応性の低下(心不全)およびベクターを与えられている梗塞心臓の前負荷反応性の、対照の梗塞していない心臓のレベルへの回復が観察され、これにより心機能の回復を実証する。
比較的低い活性を有すると仮定される配列の除去に基づくヒト−cTnT(エンハンサー+プロモーター)制御カセットの小型化を示す図である。
天然のヒト−cTnTエンハンサー/プロモーターと比較した図18欠失転写試験を示すグラフであり、320bpバージョンが活性の約95%を保持している。
第2の小型化エンハンサーを付加することにより、天然のエンハンサー/プロモーター、320bpバージョンおよびニワトリcTnTプロモーター/エンハンサーと比較して高められたヒト−cTnT455の活性を示すグラフである(American Journal of Physiology - Cell Physiology 280, C556-C564 (2004)を参照)。
ジストロフィンスペクトリン様リピートの構造およびヒンジドメインとの並列の一連の略図である。上側左、個々のスペクトリン様リピートの互いに入り込んだフォールディングは、異なるアルファヘリックスセグメントを強調して、3個の隣接するリピートがどのように一緒に折りたためるのかを見せるために示される(a、b、c;a’、b’、c’;およびa”、b”、c”は、3個の異なるスペクトリン様リピートのヘリックスドメインを示す)。上側右、未変性ジストロフィンおよびユートロフィンでは、一部のスペクトリン様リピートが、隣接するスペクトリン様リピートの通常の互いに入り込んだフォールディングを中断させるヒンジドメインによって分離される。上側右に示されるのは、スペクトリン様リピート18、19および20のフォールディングパターンおよびヒンジ3によるそれらの分離である。中段左、最適化したミニジストロフィンおよびマイクロジストロフィンは、スペクトリン様リピートドメインが通常のフォールディングパターンを保持するように配列される場合、一般に最高機能活性を示し、非整数の単位のスペクトリン様リピートがミニジストロフィンまたはマイクロジストロフィンタンパク質中に存在する場合、例えば、ベッカー型筋ジストロフィー患者において全エクソンを除去する自然に生じる欠失が起こる場合に、この通常のフォールディングは崩壊している。この後者の状況は、中段右の略図に示され、これは、エクソン17〜48を除去するゲノムの欠失を有する患者のジストロフィンの連結ドメインの予想される構造を表わす。下側の略図は、μDysH2(左)およびμDysH3(右)タンパク質において予想されるフォールディングパターンを示し、小型化ジストロフィンタンパク質の機能活性の予測できない性質も示す。μDysH2およびμDysH3は類似したフォールディングパターンを有するが、μDysH2は、mdxマウスの骨格筋において発現するとリングバインデンの原因となるのに対し、μDysH3はリングバインデンの原因とならない(Banks, G. B., et al.,PLoS Genetics 6, e1000958, (2010)を参照)。
抗ジストロフィン抗体を使用してジストロフィン発現に関して着色したmdx4cvマウスの筋肉の凍結切片イメージである。

0099

本開示は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を処置するための組成物および方法を特徴とする。特に、本開示は、筋ジストロフィー、DMD、サルコペニア、心不全および/または悪液質を有する対象を処置するためのミニジストロフィンタンパク質を生成するための方法に関する。下で詳細に記載されるとおり、本開示は、少なくとも部分的にジストロフィンタンパク質のタンパク質ドメイン(例えば、N末端ドメイン、H1ドメイン、SR1ドメイン、SR16ドメイン、SR17ドメイン、SR23ドメイン、SR24ドメイン、H4ドメイン、およびCRドメインを含むミニジストロフィンタンパク質)の特定の組み合わせを含むミニジストロフィンタンパク質が、ジストロフィン機能を筋ジストロフィー、DMD、サルコペニア、心不全および/または悪液質を処置するのに十分なレベルまで回復させることができるという予想外発見に基づく。

0100

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、およそ3500人に1人の男性を苦しめる劣性遺伝性筋消耗疾患である。DMD患者は、ジストロフィン遺伝子に突然変異をもち、結果としてジストロフィンタンパク質の異常な発現が生じるか、または発現しない。DMD患者は、骨格筋の進行性消耗および心機能不全を経験し、歩行の減少および主に心不全または呼吸器不全による早期の死亡につながる。現在利用可能な処置は、一般にDMDの病態を遅らせることしかできない(Emery, A. E. H. and Muntoni, F., Duchenne Muscular Dystrophy, Third Edition (Oxford University Press, 2003)を参照)。DMDに対する遺伝子治療アプローチが、エクソンスキッピングのように突然変異のクラスを直接標的とすること、またはウイルスベクターを介した送達により変異遺伝子置換することのいずれかによってジストロフィーの動物モデルにおいて実証された(Koo, T. and Wood, M. J. Human Gene Therapy 24, (2013); Benedetti, S., et al., The FEBSJournal 280, 4263-4280, (2013);およびSeto, J. T., et al., Current Gene Therapy 12, 139-151 (2012)を参照)。組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターは、遺伝子治療のための可能性のある媒体であり、これは、既にDMDおよび肢帯型筋ジストロフィーの両方に対する臨床試験において試験されている(Mendell, J. R., et al., The New England Journal of Medicine 363, 1429-1437, (2010); Mendell, J. R., et al., Annals of Neurology 68, 629-638 (2010);およびHerson, S., et al., Brain: A Journal of Neurology 135, 483-492, (2012)を参照)。いくつかの血清型のアデノ随伴ウイルス(AAV)は、横紋筋に対して高い程度の指向性を示す(Seto, J. T., et al., Current Gene Therapy 12, 139-151 (2012)を参照)。

0101

DMDに対するさらに新しい世代の治療構築物を設計および試験する前臨床試験は、およそ4.9kbサイズの一本鎖rAAVベクターゲノムによって制限される可能性がある(Dong, B., et al., Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy 18, 87-92, (2010)およびWu, Z., et al., Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy 18, 80-86, (2010)を参照)。単一のrAAVカプシドに筋特異的アイソフォームのジストロフィンのおよそ13.9kbの全cDNAをパッケージングすることはできないため、筋特異的アイソフォームのジストロフィンcDNAの小型化された合成版を使用することができる。ミニジストロフィンまたは完全長ジストロフィンコード配列を送達するための2つおよび3つのrAAVベクターゲノムのインビボ組換えが実証されたが(Odom, G. L., et al., Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy 19, 36-45, (2011); Lostal, W., et al., Human Gene Therapy, (2014);およびKoo, T., et al., Human Gene Therapy 25, 98-108, (2014)を参照)、完全長ジストロフィンを再構成するための複数のベクターの送達効率は最適状態には及ばない場合もあり、ベクターを送達するために必要とされるウイルスカプシドタンパク質の全用量を増加させる可能性がある。しかしながら、rAAVを介する有益な遺伝子治療が、遺伝子内インフレーム欠失をもつ軽症のベッカー型筋ジストロフィー患者で発現するmRNAに部分的に基づく合理的に設計された小型版のジストロフィンcDNAを使用して達成された(Beggs, A. H., et al., American Journal of Human Genetics 49, 54-67 (1991); Koenig, M., et al., American Journal of Human Genetics 45, 498-506 (1989); Goldberg, L. R., et al., Annals of Neurology 44, 971-976, (1998);およびEngland, S. B., et al., Nature 343, 180-182 (1990)を参照)。さまざまなジストロフィントランケーションを発現するトランスジェニックの、ベクター処理されたジストロフィーマウスにおける研究が、機能的なマイクロジストロフィン(μDys)に存在している可能性のあるジストロフィン遺伝子のいくつかのエレメントを特定した(Harper, S. Q., et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002)を参照)。

0102

完全長横紋筋アイソフォームのジストロフィンは、収縮力を、筋細胞膜を通じて細胞外基質へと伝達することに関与している可能性がある。細胞内骨格膜結合ジストロフィン糖タンパク質複合体(DGC)との間の機械的連結の維持に加えて、ジストロフィンは、シグナル伝達タンパク質のための足場である可能性もある(Ozawa, E. in Myology (ed. Franzini-Armstrong C Engel A) 455-470 (McGraw-Hill, 2004); Winder, S. J. Journal of Muscle Research and Cell Motility 18, 617-629 (1997);およびCampbell, K. P. and Kahl, S. D. Nature 338, 259-262, (1989)を参照)。ジストロフィンのアミノ末端ドメインはまた、細胞内骨格のF−アクチンフィラメントと結合することができる(Way, M., et al., FEBSLetters 301, 243-245 (1992); Hemmings, L., et al., The Journal of Cell Biology 116, 1369-1380 (1992);Fabbrizio, E., et al., Biochemistry 32, 10457-10463 (1993);およびPavalko, F. M. and Otey, C. A. Proceedings of the Society for Experimental Biology and Medicine 205, 282-293 (1994)を参照)。中央のロッドドメインが最も大きく、24のスペクトリン様リピート(SR)から構成され、スペクトリン様リピートは、両側に少なくとも4個のヒンジサブドメインがあり、それらが点在している。ロッドドメインは、筋肉の収縮中に筋細胞膜の完全性を維持するためにジストロフィンに弾性および柔軟性をもたらすことができる(Winder, S. J. Journal of Muscle Research and Cell Motility 18, 617-629 (1997)を参照)。さまざまなSRは、細胞内骨格、筋細胞膜ならびにDGCのメンバーのための付加的な結合部位として働くことが可能な固有の領域を提供する(Rybakova, I. N., et al., The Journal of Cell Biology 135, 661-672 (1996); Warner, L. E., et al., Human Molecular Genetics 11, 1095-1105 (2002); Metzinger, L., et al., Human Molecular Genetics 6, 1185-1191 (1997); Lai, Y., et al., The Journal of Clinical Investigation 119, 624-635, (2009)を参照)。特に、システインリッチドメインおよび隣接するヒンジ4領域は、β−ジストログリカン結合ドメイン(Dg BD)を形成する(Blake, D. J., et al., Physiological Reviews 82, 291-329, (2002); Ishikawa-Sakurai, M., et al., Human Molecular Genetics 13, 693-702, (2004)を参照)一方で、カルボキシ末端ドメインは、付加的なDGC構成要素のための足場である(Abmayr S, in Molecular Mechanisms of Muscular Dystrophies (ed. Winder, S. J.) 14-34 (Landes Biosciences, 2006)を参照)。

0103

部分的に機能的なマイクロジストロフィンは、収縮により引き起こされる損傷から筋細胞膜を保護することおよび力を発揮する能力を増加させることによって横紋筋におけるジストロフィーの病態を改善することができる。これらのパラメーターは、アミノ末端ドメインおよびDg BDを介してF−アクチンフィラメントおよびβ−ジストログリカンと結合することによって達成することができる(Harper, S. Q., et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002); Warner, L. E., et al., Human Molecular Genetics 11, 1095-1105 (2002); Cox, G. A., et al., Nature Genetics 8, 333-339, (1994); Greenberg, D. S., et al., Nature Genetics 8, 340-344, (1994); Gardner, K. L., et al., Gene Therapy 13, 744-751, (2006); Corrado, K., et al., The Journal of Cell Biology 134, 873-884 (1996);およびRafael, J. A., et al., The Journal of Cell Biology 134, 93-102 (1996)を参照)。いずれかの特定の理論に縛られることなく、先の研究は、これらの2個のドメインが中心のロッドドメインの少なくとも4個のSRによって連結されなければならないが、少なくとも4個のSRを含む小型化ジストロフィンが構築され得る数々の方法が存在することを示している。SRのいくつかの組み合わせがジストロフィーの病態生理を改善することが示されたが、他の組み合わせは顕著な機能的能力を有するタンパク質をもたらさなかった(Harper, S. Q., et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002)およびAbmayr S, in Molecular Mechanisms of Muscular Dystrophies (ed. Winder, S. J.) 14-34 (Landes Biosciences, 2006)を参照)。μDysの設計における特定のSRの選択により、付加的なDGC構成要素を筋細胞膜に戻すことができる。神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)はシグナル伝達タンパク質であり、これは、筋肉の収縮活動に応じた血管拡張に関与している可能性があり(Stamler, J. S. and Meissner, G. Physiological Reviews 81, 209-237 (2001); Brenman, J. E., et al., Cell 82, 743-752 (1995); Kobayashi, Y. M., et al., Nature 456, 511-515, (2008);およびTorelli, S., et al., Neuropathology and Applied Neurobiology 30, 540-545, (2004)を参照)、SR16および17の存在がnNOSのDGCとの適切な結合に関与している可能性がある(28 Lai, Y. et al., The Journal of Clinical Investigation 119, 624-635, (2009)およびLai, Y., et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 110, 525-530, (2013)を参照)。

0104

スペクトリン様リピート20〜24ならびにヒンジ4内の配列は、ジストロフィンの微小管との適切な結合に関与している可能性があり、これは、骨格筋における細胞内構造およびトルク産生を維持するために重要な可能性がある(Prins, K. W. et al., The Journal of Cell Biology 186, 363-369, (2009)およびBelanto, J. J., et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 111, 5723-5728, (2014)を参照)。それにもかかわらず、カルボキシ末端ドメインおよび大半のSRドメインは、なくても横紋筋の健全な状態を極度に損なうことがないことがわかった(McCabe, E. R., et al., The Journal of Clinical Investigation 83, 95-99, (1989); Crawford, G. E., et al., The Journal of Cell Biology 150, 1399-1410 (2000);およびDunckley, M. G., et al., FEBSLetters 296, 128-134 (1992)を参照)。

0105

今までに試験された最良のマイクロジストロフィンのいくつかは、DMDに関するジストロフィーマウスおよびイヌモデルに対して収縮により引き起こされる損傷から筋肉を保護し、一般にすべてではないが、比筋力発揮能力のいくらかを回復させることができる(Seto, J. T., et al., Current Gene Therapy 12, 139-151 (2012)およびWang, Z., et al., Frontiers in Microbiology 2, 201, (2011)を参照)。SRおよびヒンジのさまざまな組み合わせをもつその他のマイクロジストロフィンは、ジストロフィー筋では十分に機能していない場合もあり、機能性の差に対する理由は明らかでない。しかしながら、いずれかの特定の理論に縛られることなく、これらは、マイクロジストロフィンの弾性、フォールディング、安定性および立体障害なくDGCの小部分を組み立てる能力に対する影響に関連している可能性もある。

0106

本開示は、概してマイクロジストロフィンに関する。マイクロジストロフィンは、機能するよう制御カセットと連結されてもよい。本開示はまた、筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全または悪液質を有する対象を処置する方法に関する。さらに、本開示は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全または悪液質を発症するリスクのある対象に予防的処置を行う方法に関する。筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全もしくは悪液質を有するか、またはそれを発症するリスクのある対象を処置するための方法は、マイクロジストロフィン遺伝子および送達媒体を含む医薬組成物を対象に投与すること含んでもよい。

0107

概して本明細書に記載されているとおりの実施形態は例となるものであることが容易に理解されるであろう。各種実施形態の以下のさらに詳細な説明は、本開示の範囲を限定することを意図せず、各種実施形態の単なる代表的なものである。さらに、本明細書中で開示される方法のステップまたは動作の順序は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者によって変更されてもよい。言い換えると、実施形態の適切な操作のためにステップまたは動作の特定の順序が必要とされない限り、特定のステップまたは動作の順序または使用は変更されてもよい。

0108

別に明確に定義されていない限り、本明細書中で使用される技術用語は、当該技術分野において理解されるとおりの通常の意味を有する。理解しやすいように例を用いて以下の用語を明確に定義する。

0109

本明細書中で使用される場合、「ペプチド」および「ポリペプチド」は、サブユニットアミノ酸の配列を指すその最も広い意味で使用されてもよい。本開示のペプチドまたはポリペプチドは、L−アミノ酸、D−アミノ酸(インビボにおいてL−アミノ酸に特異的なプロテアーゼ抵抗性であることがある)またはD−アミノ酸およびL−アミノ酸の組み合わせを含んでもよい。ペプチドおよびポリペプチドという用語は、同義に使用することができる。本明細書に記載されているペプチドおよびポリペプチドは、化学合成されても、または組換え発現されてもよい。ペプチドおよびポリペプチドは、所与の目的のために有用だと考えられる任意のその他の部分と結合されてもよい。そのような結合は、当業者によって理解されるような共有結合または非共有結合を含んでもよい。

0110

本明細書中で開示されるアミノ酸残基は、全般的ポリペプチド構造および/または機能を保持する、または実質的に保持する保存的置換によって改変されてもよい。本明細書中で使用される場合、「保存的アミノ酸置換」とは、疎水性アミノ酸(すなわち、Ala、Cys、Gly、Pro、Met、Val、IleおよびLeu)が、他の疎水性アミノ酸で置換されてもよく、大きな側鎖を有する疎水性アミノ酸(すなわち、Phe、TyrおよびTrp)が、大きな側鎖を有する他の疎水性アミノ酸で置換されてもよく、正電荷側鎖を有するアミノ酸(すなわち、Arg、His、およびLys)が、正電荷側鎖を有する他のアミノ酸で置換されてもよく、負電荷側鎖を有するアミノ酸(すなわち、AspおよびGlu)が、負電荷側鎖を有する他のアミノ酸で置換されてもよく、極性無電荷側鎖を有するアミノ酸(すなわち、Ser、Thr、Asn、およびGln)が、極性無電荷側鎖を有する他のアミノ酸で置換されてもよいことを示す。

0111

対象の処置は、対象(例えば、患者)に有効量を与えること、または予防的処置および/または治療的処置を与えること含んでもよい。「有効量」は、対象に所望の生理的変化をもたらすことができる化合物の量である。有効量はまた、研究目的のために投与されてもよい。

0112

「予防的処置」は、処置が疾患または状態をさらに発症するリスクを減少させる、予防するおよび/または低減するため、あるいは疾患または状態を発症するリスクを減少させる、予防するおよび/または低減するために施されるような、疾患もしくは状態の徴候もしくは症状を示さない対象または疾患もしくは状態の初期の徴候もしくは症状のみを示す対象に施される処置を含む。したがって、予防的処置は、疾患または状態に対する予防処置として機能してもよい。

0113

「治療的処置」は、疾患または状態の症状または徴候を示す対象に施される処置を含み、治療的処置は、疾患または状態の症状または徴候を減少させるか、あるいは除去するために対象に施される。

0114

「治療有効量」は、予防的処置および/または治療的処置をもたらす量を含む。治療有効量はまた、疾患または状態を完全に予防するか、または治す必要はないが、発症の遅延あるいは疾患または状態の少なくとも1つの症状の緩和または改善などの部分的な利益をもたらしてもよい。

0115

投与に関して、有効量および治療有効量(本明細書において用量とも称される)は、インビトロアッセイおよび/または動物モデル試験の結果に基づいてまず推定することができる。例えば、細胞培養において求められたIC50を含む血中濃度範囲を達成するための用量が動物モデルに関して配合されてもよい。そのような情報は、目的とする対象において有用な用量をさらに正確に決定するために使用することができる。

0116

特定の対象に投与される実際の用量は、医師獣医師または研究者が以下に限定されるものではないが、体重、状態の重症度病気の種類、以前もしくは併用の治療的介入、対象の特発性疾患および/または投与経路を含む身体的および生理的要因などのパラメーターを考慮して決定することができる。

0117

用量は、1×108ベクターゲノム/kg(vg/kg)から1×1015vg/kg、1×109vg/kgから1×1014vg/kg、1×1010vg/kgから1×1013vg/kg、または1×1011vg/kgから1×1012vg/kgまで変動してもよい。その他の非限定例において、用量は、約1×108vg/kg、約1×109vg/kg、約1×1010vg/kg、約1×1011vg/kg、約1×1012vg/kg、約1×1013vg/kg、約1×1014vg/kgまたは約1×1015vg/kgを含んでもよい。治療有効量は、処置計画過程(すなわち、日、週、月など)において単回または複数用量を投与することによって達成されてもよい。

0118

本明細書中で開示の化合物の薬学的に許容される塩、互変異性体および異性体も使用されてもよい。例となる塩としては、これらに限定されるものではないが、硫酸塩、クエン酸塩酢酸塩シュウ酸塩塩化物臭化物ヨウ化物硝酸塩重硫酸塩リン酸塩酸性リン酸塩イソニコチン酸塩、乳酸塩サリチル酸塩酸性クエン酸塩、酒石酸塩オレイン酸塩タンニン酸塩パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩コハク酸塩マレイン酸塩ベシル酸塩ゲンチシネート(gentisinate)、フマル酸塩グルコン酸塩グルカロネート(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩安息香酸塩グルタミン酸塩メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレンビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアート))を挙げることができる。

0119

本明細書に記載されている製剤は、以下に限定されないが、注射、注入灌流吸入洗浄、および/または摂取によって投与することができる。投与の経路としては、これらに限定されるものではないが、静脈内、皮内、動脈内、腹腔内、病巣内頭蓋内、関節腔内、前立腺内胸膜内気管内、鼻腔内、硝子体内腟内直腸内、局所腫瘍内、筋肉内、小胞内心膜内臍帯内、眼内、粘膜、経口、皮下および/または結膜下を挙げることができる。その他の非限定例において、投与は、筋肉内注射、血管内注射、腹腔内注射または筋系へのベクターの送達に適したその他の任意の方法によって行うことができる。

0120

一部の実施形態において、注射用製剤は、Hanks液、リンゲル液、および/または生理的食塩水を含むが、それらに限定されない緩衝液中の水溶液として生成されてもよい。溶液は、懸濁剤安定化剤および/または分散剤などの製剤に関連する薬剤を含んでもよい。あるいは、製剤は、使用前に適した媒体制御(vehicle control)(例えば、滅菌パイロジェンフリー水)で構成するための凍結乾燥および/または粉末形態であってもよい。

0121

本明細書中で開示されるあらゆる製剤は、研究、予防的処置および/または治療的処置かにかかわらず、投与の利益より勝る可能性のある著しく有害な反応、アレルギー反応またはその他の都合の悪い反応をもたらさないものを含むその他の薬学的に許容される任意の担体複数可)を有利に含んでもよい。例となる薬学的に許容される担体および製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Printing Company, 1990に開示されており、それらに関するその教示が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、製剤は、生物学的基準および品質管理の米国FDA部門および/またはその他の関連した米国および外国の規制当局によって要求される無菌性発熱性、一般的な安全性および純度基準を満たすよう調製することができる。

0122

例となる一般に使用される薬学的に許容される担体は、これらに限定されるものではないが、増量剤または充填剤溶媒または共溶媒、分散媒コーティング界面活性剤酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸メチオニン、およびビタミンE)、保存料等張化剤、吸収遅延剤、塩、安定剤、緩衝剤キレート剤(例えば、EDTA)、ゲル結合剤崩壊剤および/または滑沢剤を含んでもよい。

0123

例となる緩衝剤は、これらに限定されるものではないが、クエン酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、フマル酸緩衝剤、グルコン酸緩衝剤、シュウ酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、リン酸緩衝剤ヒスチジン緩衝剤、および/またはトリメチルアミン塩を含んでもよい。

0125

例となる等張化剤は、以下に限定されるものではないが、三価以上の糖アルコール(例えば、グリセリンエリトリトールアラビトールキシリトールソルビトール、および/またはマンニトール)を含む多価糖アルコールを含んでもよい。

0126

例となる安定剤は、これらに限定されるものではないが、有機糖、多価糖アルコール、ポリエチレングリコール硫黄含有還元剤、アミノ酸、低分子量ポリペプチド、タンパク質、免疫グロブリン親水性ポリマー、および/またはポリサッカライドを含んでもよい。

0127

製剤はまた、デポ剤であってもよい。一部の実施形態において、そのような長時間作用性製剤は、以下に限定されないが、植込み(例えば、皮下もしくは筋肉内)または筋肉内注射によって投与されてもよい。したがって、例えば、化合物は、適したポリマー材料および/もしくは疎水性材料(例えば、許容できる油中エマルジョンとして)またはイオン交換樹脂とともに、あるいはやや可溶性誘導体として(例えば、やや可溶性の塩として)製剤化されてもよい。

0128

さらに、さまざまな実施形態において、化合物は、少なくとも1つの化合物を含む固体ポリマー半透性マトリックスなどの持続放出システムを使用して送達することができる。さまざまな持続放出材料が確立され、当業者によく知られている。持続放出カプセルは、その化学的性質に応じて、投与後、数週間から最大100日を超えて化合物を放出することができる。

0129

遺伝子治療方法は、特定のタンパク質を患者または対象に(例えば、持続性レベルで)送達するために使用することができる。これらの方法は、技術者が目的とする遺伝子をコードするDNAを直接患者もしくは対象(インビボ遺伝子治療)または患者、対象もしくはドナーから単離された細胞(エクスビボ遺伝子治療)に導入することを可能にする。導入されたDNAは、その後、患者もしくは対象自身の細胞または移植細胞に所望のタンパク質産物を産生するよう指示する。したがって、遺伝子送達は、毎日の注射の必要性を回避することができる。遺伝子治療はまた、治療のために技術者が特定の臓器または細胞標的(例えば、筋肉、肝臓血液細胞、脳細胞など)を選択することを可能にする。

0130

DNAは、対象の細胞にいくつかの方法で導入することができる。リン酸カルシウム沈殿およびリポソームによるトランスフェクションなどの化学的方法、ならびにエレクトロポレーションなどの物理的方法含むトランスフェクション方法がある。一般に、トランスフェクション方法は、インビボ遺伝子送達に適していない。組換えウイルスを使用する方法もある。現在のウイルスによる遺伝子送達方法としては、レトロウイルスアデノウイルスヘルペスウイルスポックスウイルスおよびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターが挙げられるが、これらに限定されない。

0131

遺伝子送達に使用されてきたウイルスシステムの1つは、アデノ随伴ウイルス(AAV)である。AAVは、デペンドパルボウイルス(Dependoparvovirus)属に属するパルボウイルスである。AAVは、他のウイルスには見られないいくつかの魅力的な特徴を有する。第1に、AAVは、非分裂細胞を含む広い範囲の宿主細胞に感染することができる。第2に、AAVは、異なる種由来の細胞に感染することができる。第3に、AAVは、あらゆるヒトまたは動物疾患と関連しておらず、組込み時に宿主細胞の生物学的特性を変えないようである。実際に、ヒト母集団の80〜85%がこのウイルスに曝露されていると推定される。最後に、AAVは、広い範囲の物理的および化学的条件において安定であり、これは、製造、保管および輸送要件に役立つ。

0132

AAVゲノムは、4681のヌクレオチドを含む直線的な一本鎖DNA分子である。AAVゲノムは、一般に両末端に末端逆位配列(ITR)が隣接する内側の非反復ゲノムを含む。ITRは、およそ145塩基対(bp)の長さである。ITRは、DNA複製開始点としておよびウイルスゲノムのためのパッケージングシグナルとしてなど複数の機能を有する。

0133

ゲノムの内側の非反復部分は、AAV複製(rep)遺伝子およびカプシド(cap)遺伝子として知られる2個の大きなオープンリーディングフレームを含む。rep遺伝子およびcap遺伝子は、ウイルスがウイルスゲノムを複製し、ビリオンにパッケージングするのを可能にするウイルスタンパク質をコードする。特に、それらの見かけ分子量に従って名づけられたRep78、Rep68、Rep52およびRep40の少なくとも4つのウイルスタンパク質のファミリーがAAVのrep領域から発現される。AAVのcap領域は、少なくとも3つタンパク質、VP1、VP2およびVP3をコードする。

0134

AAVは、ヘルパー依存性ウイルスであり、すなわち、AAVは、AAVビリオンを形成するためにヘルパーウイルス(例えば、アデノウイルス、ヘルペスウイルスまたはワクチニア)の共感染が必要である。ヘルパーウイルスの共感染がないと、AAVは、ウイルスゲノムが宿主細胞の染色体に挿入されるが、感染性ビリオンは産生されない潜伏状態を確立する。後のヘルパーウイルスの感染が組み込まれたゲノムを「レスキュー」し、それにより、AVVが、そのゲノムを複製し、感染性AAVビリオンにパッケージングするのを可能にする。AAVは異なる種由来の細胞に感染することができるが、ヘルパーウイルスは宿主細胞と同じ種のものでなければならない。したがって、例えば、ヒトAAVは、イヌアデノウイルスに共感染したイヌ細胞において複製することになる。

0135

遺伝子導入」または「遺伝子送達」は、外来DNAを宿主細胞に挿入するための方法またはシステムを含む。遺伝子導入は、組み込まれていない導入DNAの一過性の発現、染色体外複製、および導入レプリコン(例えば、エピゾーム)の発現または宿主細胞のゲノムDNAへの導入遺伝物質の組込みをもたらす。

0136

「ベクター」は、以下に限定されるものではないが、プラスミドファージトランスポゾンコスミド、染色体、人工染色体、ウイルス、ビリオンなどの任意の遺伝エレメントを含み、これは、適切な制御エレメントと結合されると複製することができ、細胞間で遺伝子配列を移すことができる。したがって、この用語は、クローニング媒体および発現媒体ならびにウイルスベクターを含む。

0137

「AAVベクター」は、以下に限定されないが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、およびAAV9を含むアデノ随伴ウイルス血清型由来のベクターを含む。AAVベクターは、全体または一部が除去された1つまたは複数のAAV野生型遺伝子、例えば、rep遺伝子および/またはcap遺伝子を有してもよいが、機能的な隣接するITR配列を保持する。機能的なITR配列は、レスキュー、複製およびAAVビリオンのパッケージングのために必須である。したがって、AAVベクターは、本明細書においてはウイルスの複製およびパッケージング(例えば、機能的なITR)のためにシス位置に必要とされる少なくともそれらの配列を含むと定義される。ITRは、野生型ヌクレオチド配列である必要はなく、配列が機能的レスキュー、複製およびパッケージングをもたらす限り、例えば、ヌクレオチドの挿入、欠失または置換によって改変されてもよい。

0138

「組換えAAVベクター」または「rAAVベクター」は、AAV ITRが両側に隣接した目的とする異種のヌクレオチド配列を被包するAAVタンパク質殻から構成される感染性で複製に欠陥のあるウイルスを含む。rAAVベクターは、AAVベクター、AAVヘルパー機能および付属の機能を含む適切な宿主細胞において生成される。この手法では、宿主細胞が、続く遺伝子送達のためにAAVベクター(目的とする組換えヌクレオチド配列を含む)を感染性の組換えビリオン粒子にパッケージングするために必要とされるAAVポリペプチドをコードすることができるようにされる。

0139

本開示の第1の態様は、タンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列に関する。ヌクレオチド配列はまた、制御カセットも含んでよい。さらに、ヌクレオチド配列は、単離および/または精製されてもよい。

0140

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、アミノ末端アクチン結合ドメイン、ジストログリカン結合ドメイン、および/またはスペクトリン様リピートドメインを含んでもよい。スペクトリン様リピートドメインは、少なくとも4個のスペクトリン様リピートまたは少なくとも4個のスペクトリン様リピートの一部を含んでもよい。少なくとも4個のスペクトリン様リピートのうちの2個は、神経型一酸化窒素合成酵素結合ドメインを含んでもよい。言い換えれば、少なくとも4個のスペクトリン様リピートは、スペクトリン様リピート16および17またはそれらの一部を含んでもよい。一部の実施形態において、少なくとも4個のスペクトリン様リピートは、スペクトリン様リピート1および24またはそれらの一部を含んでもよい。代替的実施形態において、少なくとも4個のスペクトリン様リピートは、その他の適したスペクトリン様リピートまたはそれらの一部(例えば、スペクトリン様リピート2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、18、19、20、21、22、および/または23)を含んでもよい。

0141

特定の実施形態において、スペクトリン様リピートドメインは、4個、5個、6個、7個、8個以上のスペクトリン様リピートまたはそれらの一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、5個のスペクトリン様リピートから8個のスペクトリン様リピートの間のスペクトリン様リピート(例えば、5個、6個、7個または8個スペクトリン様リピート)を含んでもよい。さらに特定の他の実施形態において、スペクトリン様リピートドメインは、別の適した数のスペクトリン様リピートまたはそれらの一部を含んでもよい。

0142

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、ヒンジドメインまたはその一部をさらに含んでもよい。例えば、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、ヒンジ1ドメイン、ヒンジ2ドメイン、ヒンジ3ドメイン、ヒンジ4ドメインおよび/またはヒンジ様ドメインの少なくとも1つから選択されるヒンジドメインの少なくとも一部を含んでもよい(スペクトリン様リピート15(配列番号20)から下流の配列およびスペクトリン様リピート23(配列番号21)内の配列によってコードされるヒンジ様ドメインなど)。

0143

さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0144

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。一部の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにいくつかの他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0145

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0146

さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0147

さらに、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の配列番号11〜18の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、1つまたは複数の配列番号3〜10のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、図7のタンパク質構造図に示される1つまたは複数のタンパク質の一部を含んでもよい(例えば、μDysH3およびμDys1〜μDys16)。

0148

一部の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーター、心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターおよび/または別の適した制御カセットの少なくとも1つから選択されてもよい。特定の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらに特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0149

さまざまな実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0150

本開示の別の態様は、上記のとおりのヌクレオチド配列を含む医薬組成物に関する。一部の実施形態において、本医薬組成物は、送達媒体をさらに含んでもよい。例えば、本医薬組成物は、制御カセットおよびタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列を含んでもよく、医薬組成物は、送達媒体をさらに含んでもよい。本医薬組成物のヌクレオチド配列は、単離および精製されたヌクレオチド配列であってもよい。

0151

さまざまな実施形態において、送達媒体は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターを含んでもよい。AAVベクターは、血清型6のAAV(AAV6)であってもよい。同様に、rAAVベクターは、血清型6のrAAV(rAAV6)であってもよい。AAVベクターは、血清型8のAAV(AAV8)であってもよい。同様に、rAAVベクターは、血清型8のrAAV(rAAV8)であってもよい。AAVベクターは、血清型9のAAV(AAV9)であってもよい。同様に、rAAVベクターは、血清型9のrAAV(rAAV9)であってもよい。rAAVベクターは、AAV血清型6由来のカプシドタンパク質シュードタイピングしたAAV2ゲノム末端逆位配列(ITR)(rAAV2/6)から構成されてもよい。AAVまたはrAAVのその他の適した血清型も、本開示の範囲内にある。

0152

一部の実施形態において、上記のとおり、送達媒体は、マイクロジストロフィン遺伝子を発現させてもよく、またはそれを発現させるよう構成されてもよい。さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0153

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。一部の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにいくつかの他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0154

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらに特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0155

さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0156

また、上記のとおり、制御カセットは、CK8プロモーター、心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターおよび/または別の適した制御カセットの少なくとも1つから選択されてもよい。特定の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらに特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0157

さまざまな実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0158

一部の実施形態において、本医薬組成物は、筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成されてもよい。筋ジストロフィーは、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、エメリードレイフス型筋ジストロフィー、および/または別の適した筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択されてもよい。一部の他の実施形態において、本医薬組成物は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよび/またはベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つから選択される筋ジストロフィーの病理学的影響または症状を低減するよう構成されてもよい。特定の実施形態において、本医薬組成物は、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質のうちの少なくとも1つの病理学的影響または症状を低減するよう構成されてもよい。

0159

本開示の別の態様は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を有する対象を処置するための方法に関する。本方法は、対象に制御カセットと連結されたマイクロジストロフィン遺伝子を含む医薬組成物を投与することを含んでもよい。本方法は、対象に治療有効量の医薬組成物を投与することを含んでもよい。さらに、マイクロジストロフィン遺伝子は、機能可能に制御カセットと連結されてもよい。

0160

一部の実施形態において、本方法は、対象に医薬組成物を投与することを含んでもよく、医薬組成物は、AAVベクター、rAAVベクターおよび/または別の適した送達媒体をさらに含む。送達媒体は、対象においてマイクロジストロフィン遺伝子を発現させてもよく、またはそれを発現させるよう構成されてもよい。

0161

上記のとおり、さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0162

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。一部の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにいくつかの他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0163

特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらに特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号18の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0164

さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、配列番号5のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0165

一部の実施形態において、制御カセットは、横紋筋細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも100倍高くなるようにマイクロジストロフィン遺伝子を発現させてもよく、または発現させるよう構成されてもよい。例えば、マイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルは、対象の肺細胞においてよりも対象の横紋筋細胞において少なくとも100倍高くてもよい。一部の他の実施形態において、制御カセットは、横紋筋細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルが、非筋肉細胞におけるマイクロジストロフィン遺伝子の発現のレベルよりも少なくとも50倍高いレベルから150倍高いレベルの間、少なくとも75倍高いレベルから125倍高いレベルの間または少なくとも90倍高いレベルから110倍高いレベルの間であるようにマイクロジストロフィン遺伝子を発現させてもよく、または発現させるよう構成されてもよい。

0166

上記のとおり、制御カセットは、CK8プロモーター、心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターおよび/または別の適した制御カセットの少なくとも1つから選択されてもよい。特定の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列の一部を含んでもよい。特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらに特定の他の実施形態において、制御カセットは、CK8プロモーターであってもよく、CK8プロモーターは、配列番号19の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0167

さまざまな実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列の一部を含んでもよい。さまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有してもよい。さらにさまざまな他の実施形態において、制御カセットは、cTnTプロモーターであってもよく、cTnTプロモーターは、配列番号1の核酸配列と100%の配列同一性を有してもよい。

0168

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の筋肉の収縮性が向上するか、または増加するように対象の1つまたは複数の筋肉においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現してもよく、または発現するよう構成されてもよい。特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、1つまたは複数の骨格筋のうちの少なくとも1つの比筋力発揮能力が正常な比筋力発揮能力の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%または少なくとも40%の範囲内まで向上するか、または増加するように対象の1つまたは複数の骨格筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現してもよく、または発現するよう構成されてもよい。特定の他の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、基準拡張終末期容積の不足が、正常な拡張終末期容積の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%または少なくとも40%の範囲内まで回復するように対象の1つまたは複数の心筋においてマイクロジストロフィンタンパク質を発現してもよく、または発現するよう構成されてもよい。さまざまな実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、ジストロフィン糖タンパク質複合体への神経型一酸化窒素合成酵素の局在化が対象において向上するか、または増加するようにマイクロジストロフィンタンパク質を発現してもよく、または発現するよう構成されてもよい。

0169

一部の実施形態において、上記のとおり、本方法は、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、エメリードレイフス型筋ジストロフィー、および/または別の適した筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つを有する対象を処置することを含んでもよい。一部の他の実施形態において、本方法は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよび/またはベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つを有する対象を処置することを含んでもよい。

0170

特定の実施形態において、本医薬組成物は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質の病理学的影響または症状を低減してもよく、または低減するよう構成されてもよい。筋ジストロフィーの病理学的影響または症状は、筋痛、筋力低下、筋肉疲労、筋萎縮、線維症、炎症、骨格筋の平均筋線維直径の増加、心筋症、6分間歩行試験時間の減少、歩行の減少、心ポンプ失調、および/または1つまたは複数のその他の適した病理学的影響または症状のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。サルコペニアの病理学的影響または症状は、筋消耗および/または筋力低下のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。心臓疾患の病理学的影響または症状は、心筋症、血行動態の低下、および/または不整脈のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。悪液質の病理学的影響または症状は、筋消耗および/または筋力低下のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。

0171

筋ジストロフィーを有する対象を処置する方法は、筋ジストロフィーを有する対象を特定することをさらに含んでもよい。同様に、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を有する対象を処置する方法は、それぞれサルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を有する対象を特定することをさらに含んでもよい。一部の実施形態において、対象は、哺乳動物であってもよい。特定の実施形態において、対象は、ヒトであってもよい。

0172

本開示の別の態様は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を発症するリスクのある対象に予防的処置を行うための方法に関する。本方法は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を有する対象を処置する方法に関して上記のとおりの医薬組成物を対象に投与すること含んでもよい。

0173

一部の実施形態において、本方法は、筋強直性筋ジストロフィー、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、エメリードレイフス型筋ジストロフィー、および/または別の適した筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つを発症するリスクのある対象を処置することを含んでもよい。一部の他の実施形態において、本方法は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよび/またはベッカー型筋ジストロフィーのうちの少なくとも1つを発症するリスクのある対象を処置することを含んでもよい。

0174

特定の実施形態において、本医薬組成物は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質の病理学的影響または症状を発症するリスクを低減してもよく、または低減するよう構成されてもよい。筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を発症するリスクのある対象を処置する方法は、それぞれ筋ジストロフィー、サルコペニア、心臓疾患および/または悪液質を発症するリスクのある対象を特定することをさらに含んでもよい。一部の実施形態において、対象は、哺乳動物であってもよい。特定の実施形態において、対象は、ヒトであってもよい。

0175

本開示の別の態様は、医薬組成物(例えば、マイクロジストロフィン遺伝子)の発現を向上させる、かつ/または標的とするエンハンサーおよび/またはプロモーターを含む制御カセットに関する。一部の実施形態において、医薬組成物の発現を向上させる、かつ/または標的とするためのエンハンサーまたはプロモーターは、遺伝子、ペプチド、ポリペプチドおよび/または調節性RNAの少なくとも一部を含んでもよい。医薬組成物の発現を標的とすることは、対象の特定の細胞タイプ組織、および/または臓器における医薬組成物の発現を含んでもよい。例えば、cTnT455(配列番号1)は、心臓特異的な発現に使用することができる。

0176

特定の実施形態において、エンハンサーまたはプロモーターは、ペプチドを含む医薬組成物を発現させてもよく、発現させるよう構成されてもよい。さまざまな実施形態において、エンハンサーまたはプロモーターは、発生中の筋肉、損傷を受けた筋肉および/または病気の筋肉(すなわち、再生している可能性のある筋肉)においてペプチドを発現させてもよく、または発現させるよう構成されてもよい。ヒトcTnT455 RC(配列番号1)は、安定状態成熟骨格筋において転写活性がなくてもよい。

0177

上記のとおり、エンハンサーおよび/またはプロモーターは、機能するよう、すなわち、医薬組成物の発現を向上させる、かつ/または医薬組成物を標的とするため医薬組成物と連結されてもよい。さらに、本医薬組成物は、機能するよう1つ以上のエンハンサーおよび/またはプロモーターと連結されてもよい。一部の実施形態において、本明細書中において開示される医薬組成物の発現は、心筋を再生する助けとなる場合もある。例えば、ヒトcTnT455 RC(配列番号1)は、傷ついた心筋および/または再生している心筋において医薬組成物の一過性の発現を向上させてもよく、またはそれを標的としてもよい。一部の実施形態において、本明細書中で開示される医薬組成物の発現は、心筋および/または心筋細胞の減少を予防する助けとなる場合もある。特定の実施形態において、本明細書中において開示される医薬組成物の発現は、骨格筋を再生する助けとなる場合もある。さまざまな実施形態において、本明細書中で開示される医薬組成物の発現は、骨格筋の壊死および/または消耗を予防する助けとなる場合もある。

0178

本開示の別の態様は、マイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列に関し、マイクロジストロフィン遺伝子は、互いに直接連結された少なくとも2個のスペクトリン様リピートを含むタンパク質をコードしてもよい。一部の実施形態において、互いに直接連結された少なくとも2個のスペクトリン様リピートは、スペクトリン様リピート2(SR2)と直接連結されたスペクトリン様リピート1(SR1)、スペクトリン様リピート3(SR3)と直接連結されたSR2、スペクトリン様リピート16(SR16)と直接連結されたSR1、スペクトリン様リピート23(SR23)と直接連結されたスペクトリン様リピート17(SR17)、スペクトリン様リピート24(SR24)と直接連結されたSR17、および/またはSR24と直接連結されたSR23のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。マイクロジストロフィン遺伝子はまた、アミノ末端アクチン結合ドメインおよび/またはβ−ジストログリカン結合ドメインを含むタンパク質をコードしてもよい。

0179

本開示の別の態様は、マイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列に関し、マイクロジストロフィン遺伝子は、順番にヒンジ1ドメイン(H1)、SR1、SR16、SR17、SR24、および/またはヒンジ4ドメイン(H4)を含むタンパク質をコードしてもよい。一部の実施形態において、H1は、SR1と直接連結されてもよい。さまざまな実施形態において、SR1は、SR16と直接連結されてもよい。特定の実施形態において、SR16は、SR17と直接連結されてもよい。一部の実施形態において、SR17は、SR24と直接連結されてもよい。さまざまな実施形態において、SR24は、H4と直接連結されてもよい。

0180

一部の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子によってコードされるタンパク質は、順番にSR2およびSR3をさらに含んでもよく、SR2およびSR3は、SR1とSR16との間に配置されてもよい。さらに、SR1は、SR2と直接連結されてもよく、SR2は、SR3とさらに連結されてもよい。

0181

本開示の別の態様は、タンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子を含むヌクレオチド配列に関し、マイクロジストロフィン遺伝子は、順番にH1、SR1、SR16、SR17、SR23、SR24、および/またはH4を含むタンパク質をコードしてもよい。一部の実施形態において、H1は、SR1と直接連結されてもよい、SR1は、SR16と直接連結されてもよい、SR16は、SR17と直接連結されてもよい、SR17は、SR23と直接連結されてもよい、SR23は、SR24と直接連結されてもよく、かつ/またはSR24は、H4と直接連結されてもよい。

0182

本開示の別の態様は、配列番号16の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子と、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターまたは組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ベクターとを含んでもよい医薬組成物に関する。一部の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。

0183

本開示の別の態様は、配列番号4のアミノ酸配列を含んでもよいタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子と、AAVベクターまたはrAAVベクターとを含んでもよい医薬組成物に関する。特定の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。

0184

本開示の別の態様は、配列番号18の核酸配列を含むマイクロジストロフィン遺伝子と、AAVベクターまたはrAAVベクターとを含んでもよい医薬組成物に関する。さまざまな実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択される。

0185

本開示の別の態様は、配列番号5のアミノ酸配列を含んでもよいタンパク質をコードするマイクロジストロフィン遺伝子と、AAVベクターまたはrAAVベクターとを含んでもよい医薬組成物に関する。一部の実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択される。

0186

本開示の別の態様は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全、および/または悪液質の処置または予防的処置に使用するための医薬組成物に関する。一部の実施形態において、本医薬組成物は、マイクロジストロフィン遺伝子を含んでもよい。特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16または配列番号18の核酸配列と、AAVベクターまたはrAAVベクターとを含んでもよい。さまざまな実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。

0187

本開示の別の態様は、筋ジストロフィー、サルコペニア、心不全、および/または悪液質の処置または予防的処置のための医薬組成物に関する。一部の実施形態において、本医薬組成物は、マイクロジストロフィン遺伝子を含んでもよい。特定の実施形態において、マイクロジストロフィン遺伝子は、配列番号16または配列番号18の核酸配列と、AAVベクターまたはrAAVベクターとを含んでもよい。さまざまな実施形態において、AAVベクターまたはrAAVベクターの血清型は、血清型6、血清型8、血清型9または別の適した血清型のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。
[実施例]

0188

以下の実施例は、開示されている方法および組成物の説明のためのものである。本開示に照らして、当業者は、過度実験を行うことなく、開示されている方法および組成物のこれら例および他の例の変形が可能であろうことを認識するであろう。

0189

マイクロジストロフィンの開発
改善された性能を有するマイクロジストロフィンを開発するために、コード領域のおよそ80%を占めるジストロフィンの中心のロッドドメインのさまざまな構造的変更を評価した。完全長タンパク質に存在する24のスペクトリン様リピート(SR)のうちの4個から6個の間のスペクトリン様リピートならびに内部のヒンジドメインのあり、またはなしの固有の組み合わせを含む新規の構築物を形成した。これらの新規のマイクロジストロフィンを、ジストロフィーmdxマウスにrAAVにより送達し、続いて3か月および6か月後に骨格筋の病態生理学的分析を行うことによって評価した。

0190

μDysクローンのいくつかの種類を、ジストロフィン糖タンパク質複合体(DGC)のより完全な回復を可能にすると同時に機能活性を増加させることに重点を置いて設計した。設計したμDysクローンを、mdxマウスの横紋筋において高度に機能的であり得る予め特徴づけられたΔH2−R23+H3/ΔCTクローン、μDysH3と比較した(Banks, G. B., et al.,PLoS Genetics 6, e1000958, (2010)を参照)。これらの構築物の設計は、この構築物を発現する筋肉の収縮性を改善し、DGCへの神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)の局在化を回復させるために少なくとも部分的に中心のロッドドメインに焦点を合わせた(Lai, Y., et al., The Journal of Clinical Investigation 119, 624-635, (2009)およびLai, Y., et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 110, 525-530, (2013)を参照)。機能的能力および4個、5個または6個のSRを有するより大きな構築物を送達する能力も試験した。これらのより大きなμDysクローンの安定したパッケージングを可能にするために、筋肉クレアチンキナーゼ遺伝子から改変された小さな遺伝子制御カセット(RC)を組み込んだ。このCK8 RCは、筋肉に限定された高い発現を示すことができるが、このCK8 RCは500bps未満のサイズである(Goncalves, M. A., et al., Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy 19, 1331-1341, (2011)およびMartari, M., et al., Human Gene Therapy 20, 759-766, (2009)を参照)。

0191

マイクロジストロフィンクローンの設計
ロッドドメイン構造のバリエーションを試験するために7種の新規のマイクロジストロフィン(μDys)クローンを設計した。7種のマイクロジストロフィンクローンのそれぞれは、N末端アクチン結合ドメイン(N−ABD)およびジストログリカン結合ドメイン(Dg BD)に対するコード配列を保持するが、送達され、rAAVベクターから発現され得る改善された機能特性を有するμDysクローンを形成することを目的として、各μDysクローンは、SRとヒンジドメインの新規の組み合わせを含むものとした。μDysクローンのそれぞれを、以下に記載されるようにデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)のマウスモデルにおいても試験した。μDysH3およびこれらの7種の新規のμDys構築物のアミノ酸配列および核酸配列の配列番号を表1に列挙する。

0192

0193

以前の研究は、μDysクローン内のヒンジドメインの選択が、タンパク質の機能に影響を与える可能性があることを示唆している(Banks, G. B., et al.,PLoS Genetics 6, e1000958, (2010)を参照)。代替のおよび/またはより短いヒンジドメインが、μDysクローン、μDysH3に使用されているヒンジ3ドメインを置換できるかどうかを評価した(同上を参照)。SR16および17を含めると、(例えば、DGCにnNOSを動員することによって)いくつかのμDysクローンの機能を改善することができることを示した。それに応じて、SR16および17もさまざまなヒンジドメインおよびその他のSRと関連して試験した。新しい接合部(すなわち、完全長タンパク質中では通常互いに隣接していないドメインを一緒にさせる接合部)を作り出すことも最小限にした。さらに、5個または6個のSRのいずれかの組み合わせを含めることによるμDys−クローンの機能に対する影響も評価した。μDysH3クローンおよび完全長タンパク質と比較した7種の新規のμDysクローンの構造を、図1Aに示す。

0194

ジストロフィン中の2つの領域を、ヒンジ3を置換するそれらの能力に関して試験した。ロッドドメインのヒンジ領域は、プロリン豊富で、スペクトリン様リピートの三重らせんコイルドコイルを構成するアルファ−ヘリックスシグネチャーモチーフがない(Winder, S. J., et al., FEBSLetters 369, 27-33 (1995)を参照)。SR23は、アルファ−ヘリックスbとcとの間にプロリンリッチリンカーを含む(例えば、図21を参照)。この配列(SR23のアルファ−ヘリックスcを有する)が、それ自体によって(μDys1)、SR16〜17と隣接することによって(μDys2)またはH3と一緒になる(μDys4)のいずれかでヒンジドメインとして使用できるかどうか評価した。追加の構築物の1つは、ヒンジ3を完全なSR23で置き換えた(μDys5、図1Aを参照)。SR15とSR16との間に位置する、前に示した20個のアミノ酸の挿入から成る第2のヒンジ様領域(配列番号20)も試験した(μDys6)(Winder, S. J., et al., FEBS Letters 369, 27-33 (1995)を参照)。追加の構築物を、これらのヒンジと関連してSRドメインのさまざまな組み合わせを試験するために設計した。SRドメインの文脈がそれらの機能に重要な可能性があることが示されたため、SR20の前半およびSR24の後半から成るハイブリッドSRがμDysの機能(μDys3)を改善するかどうか試験した。このハイブリッドSRは、通常ヒンジ3と隣接するSR20の部分を、ヒンジ4と合体するSR24の部分と合体させる(図1Aを参照)。同様の考慮は上に示したμDys6構築物の設計にも影響を与え、SR15とSR16との間に位置する新規のヒンジを、SR16〜17のnNOS位置領域と隣接する通常の文脈で使用した。この後者の構築物も、類似の構築物と直接比較したが、これは、SR15とSR16との間の短いヒンジ様領域の代わりにヒンジ3を使用した(図1Bを参照)。5個または6個のいずれかのSRドメインを含むμDysクローン5〜7が、場合によってはタンパク質の全般的な機能を高めることも留意した(Harper, S. Q. et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002)を参照)。

0195

部分的なスペクトリン様リピートの機能性はロッドドメイン構成により決まる可能性がある
CMVプロモーターによって制御されるrAAV6ベクターを形成することによってμDysH3クローンと比較して、μDysクローン1〜7の最初の機能的なスクリーニングを行った。5×1010ベクターゲノム(vg)の用量を、5〜6週齢のジストロフィーmdx4cv雄マウスの一方の前脛骨(TA)筋に筋肉注射し(Chapman, V. M., et al., Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 86, 1292-1296 (1989)を参照)、反対側の筋肉は内的陰性対照の役割を果たす(構築物当たりN=4〜5匹のマウス)。

0196

どれだけ良好に各構築物が発現されたか、発現が持続したかどうか、および構築物が進行中の筋線維壊死を予防または低減できたかどうかを判定するために、ジストロフィンの発現および変性/再生の特徴である中心核形成を注射後4週目および12週目に判定した(図1Cおよび1Dを参照)。ウエスタンブロット分析によって示されるとおり、すべての構築物が予想したサイズのμDysタンパク質を形成した(図1Bを参照)。この週齢および注射されたTA筋当たりのベクター用量において、すべての処置mdx4cvコホートは、野生型C57BL/6マウスと比較して著しくジストロフィン−陽性(Dys+)筋線維が少なかった(P<0.001)が、マイクロジストロフィン間で機能性の差が確認された。注射後4週目から12週目の間にジストロフィン陽性筋線維が減少したことによって証明されるように、構築物μDys3およびμDys4はμDysH3よりもよく機能しなかった。構築物μDys−1、2および5は、注射後12週目までμDysH3よりも多くのジストロフィン陽性筋線維を示した(図1Dを参照)。CK8プロモーターによって駆動されるμDysH3に対してμDys6およびμDys7の最初のスクリーニングを行った。新規の両構築物は、注射後12週目までμDysH3と比較して同等のレベルの形質導入された(Dys+)中心部に核のある(CNF+)筋線維(図1Dを参照)をもたらした。ジストロフィン発現および中心核形成の両方を示す筋線維を両方の時点で定量した(図1Cおよび1Dを参照)。Dys+およびCNF+の筋線維のレベルは、処置したコホートにおいて注射後4週目から12週目までに減少したが、野生型の筋肉よりも高いレベルで残っていた。これがマイクロジストロフィン構築物の不良な機能性または最適な用量未満の結果なのかどうか最初のスクリーニングだけでは不確実なままであり、このため、さらなる評価のための全身投与を行うこととなった。

0197

新規のμDys構築物は呼吸器筋および後肢骨格筋における病態を和らげる
μDys−1、2、3、4、5およびμDysH3ベクターを再びクローン化して、CMVをより小さな筋特異的CK8プロモーターで置き換え、それにより、より大きな6個のSRを含有する構築物(μDys6および7)との直接的な比較を可能にする。全身的処置のために、1013vgを後眼窩静脈叢への注射により14日齢のmdx4cv雄マウスに大量急速送達した。未処置対照および野生型対照と一致する日齢の処置マウスを、注射後3か月または6か月のいずれかに評価した。この実験は、μDys構築物の発現をモニタし、それらがジストロフィーの病態生理を停止させることができる相対的な程度を評価するために設計した。μDys発現の持続性を腓腹筋凍結切片および横隔膜筋凍結切片の免疫蛍光染色によって判定した。DGCメンバー、β−ジストログリカンおよびnNOS(適切な構築物に関する)の筋細胞膜への動員も検証した(図2を参照)。

0198

注射後3か月目に、すべての処置群は、腓腹筋線維および横隔膜筋線維の両方の筋細胞膜において60%を超えるジストロフィンの発現があった。中心に核のあるジストロフィン陽性筋線維のパーセンテージは、野生型対照とは有意差がなかった(図3Aおよび3Cを参照)。この時点において、腓腹筋および横隔膜においてμDys2が、μDys5と比較して著しく低いレベルで発現されたことを観察した(図3Aおよび3Cを参照)。μDys2で処置したマウスはまた、μDys1、μDys5およびμDysH3を注射した動物と比較して横隔膜において形質導入された筋線維が著しく少なかった(図3Cを参照)。反対に、μDys5を注射したマウスは、その他のすべての処置群と比較して腓腹筋において著しく多くの数の形質導入された筋線維を示した(図3Aを参照)。同じ筋肉の形態的分析により、すべての処置群の中心に核のある筋線維のパーセンテージが著しく低下したことが証明された。横隔膜では、野生型群と処置群との間の中心に核のある筋線維のパーセンテージに有意差がなかった。しかしながら、μDys2およびμDysH3を注射したマウスは、腓腹筋では野生型(0%)よりも有意に高いレベルの中心核形成(それぞれ19%および20%、P<0.001)を示した。

0199

機能的なジストロフィンがないと、DGCの構築が損なわれる可能性がある。これは、機械力の伝達を低下させ、収縮により引き起こされる損傷の受けやすさを増加させる可能性がある(Emery, A. E. H. and Muntoni, F., Duchenne Muscular Dystrophy, Third Edition (Oxford University Press, 2003)およびOzawa, E. in Myology (ed. Franzini-Armstrong C Engel A) 455-470 (McGraw-Hill, 2004)を参照)。いくつかのrAAV−μDysベクターの発現は、ジストロフィーの動物モデルにおける比筋力発揮および収縮により引き起こされる損傷に対する耐性を増加させる能力を証明した(Seto, J. T., et al., Current Gene Therapy 12, 139-151 (2012)を参照)。注射後3か月目にどの新規のμDys構築物がこれらの測定規準を改善することができるか評価した(図3Cおよび3Dを参照)。

0200

それぞれ機械的特性のインサイチュ測定およびインビトロ測定のために腓腹筋細片および横隔膜筋細片を作製した。未処置ジストロフィー対照と比較して、すべての処置群において腓腹筋における比筋力発揮が増加した(図3Bを参照)。μDys1およびμDys2を注射したマウスのみが横隔膜筋細片における比筋力の増加を示した(未処置マウスにおける98kN/m2と比較して、それぞれ156kN/m2および110kN/m2)(図3Dを参照)。さらに、新規のすべてのμDys構築物の発現が、収縮により引き起こされる損傷に対する耐性を増加させたが、互いに比較して有意差はなかった。ジストロフィーの病態は、注射後3か月目までに停止したようであったが、生理的能力は有意に改善されなかった。μDys構築物の機能性をさらに評価するために、さらに長い時点を用いてもよい。

0201

長期発現はμDys構築物の機能的矛盾を明かす
処置後6か月目まで、大半の処置群は、処置後3か月目の分析と比較してさまざまな程度ではあるがジストロフィンの発現の低下および中心核形成を呈する筋線維のパーセンテージの付随する増加を示した。しかしながら、ジストロフィン発現および中心核形成の両方を示す筋線維のパーセンテージは、野生型対照と有意差がなかった(図4Aおよび4Cを参照)。6か月目にμDys1、μDys5、μDys6、μDys7およびμDysH3を注射したマウスは、腓腹筋で60%以上および横隔膜で74%以上のジストロフィン陽性筋線維を示した。μDys2の形質導入レベルは、3か月のうちに腓腹筋においておよそ2分の1に減少し(陽性筋線維が63%から31%に)、横隔膜では20%減少し、試験した構築物のうちその性能を最も悪くした(P<0.001、図4Aおよび4Cを参照)。試験した2つの構築物を除いてすべての処置コホートに関して両筋肉において変性/再生の程度が増加した。μDys1に関する中心核形成は横隔膜では3%のままであり、腓腹筋ではμDysH3が20%から8%に減少した(図4Aおよび4Cを参照)。

0202

処置後6か月目のデータで観察された形態的傾向にもかかわらず、比筋力発揮は、未処置対照の筋肉においてよりも依然として高かった。一構築物μDys5の注射は、腓腹筋(225対226kN/m2、図4Bを参照)および横隔膜(148対160kN/m2、図4Dを参照)の両方において力発揮レベルを野生型マウスの力発揮レベルに近づけた。6個から8個のSRを含有するミニジストロフィンを用いた以前の研究に基づいて、6個のSRを含有するμDys構築物が最大の比筋力を発揮し、収縮により引き起こされる損傷に対して最大の保護を提供するであろうことが予想された(Harper, S. Q., et al., Nature Medicine 8, 253-261, (2002)を参照)。しかしながら、μDys6およびμDys7で処置したマウスの腓腹筋における比筋力発揮は、未処置対照よりも有意に高かった(それぞれ、P<0.01およびP<0.0001)は、最高ではなかった(図4Bおよび4Dを参照)。その代わりに、μDys5を注射したマウスが最高レベルの比筋力発揮を示した。より大きな構築物は、収縮により引き起こされる損傷からの保護に対しても必ずしも最良でなかった。例えば、腓腹筋において、μDys6を注射したマウスは、筋力不足が最大であったが、μDys7は収縮により引き起こされる損傷から最も高い保護をもたらした(図5Aを参照)。しかしながら、横隔膜筋細片における収縮により引き起こされる損傷に対する耐性は、μDys6およびμDys7ならびにμDys5およびμDysH3を発現するマウスで最も高かった(図5Bを参照)。各筋肉群間のμDys6およびμDys7の間の比較結果ならびに腓腹筋内の筋力不足の有意差(P<0.0001)は、特定のμDys構築物の性能が制御発現カセットおよび評価した筋肉により影響を受ける可能性があることを示唆する(Harper, S. Q., et al., Nature medicine 8, 253-261, (2002)およびSalva, M. Z., et al., Molecular Therapy: The Journal of the American Society of Gene Therapy 15, 320-329, (2007)を参照)。この点は、μDys2処置を用いても例示され、収縮により引き起こされる損傷の受けやすさは、未処置対照と比較して腓腹筋で低下したが、予想外にも横隔膜では悪化した(図5Aおよび5Bを参照)。

0203

rAAV6+心臓特異的プロモーターによる遺伝子送達
WTおよびL48Q cTnCに対するベクター(それぞれrAAV6−WT cTnCおよびrAAV6−L48Q cTnC)を生成した。心臓特異的プロモーター(cTnT455)およびC末端のc−Mycタグを含有するrAAVゲノムを用いてプラスミドを生成することができる。CaPO4沈殿法によりcTnCバリアント導入遺伝子発現カセット(mCherry蛍光レポーターを伴う)をパッケージング/ヘルパープラスミドpDGM6とともにHEK293細胞にコトランスフェクションすることができる。ベクターを培養物から回収し、凍結融解することができ、その上清を回収することができる。親和性精製にはHITRAP(商標ヘパリンカラム(GE HEALTHCARE LIFE SCIENCES(商標)、ピスカタウェイニュージャージー州)を使用することができる。そのウイルスをショ糖濃度勾配(40%)により濃縮し、27,000rpmで回転し(18時間、4℃)、ハンク平衡塩溶液に再び可溶化することができる。ベクターゲノムは、サザンブロットハイブリダイゼーションで、SV40ポリアデニル化領域オリゴヌクレオチド32P末端標識化プローブを使用しプラスミド標準と比較して決定し、qPCRによって確認することができる。

0204

図8は、3匹のマウスそれぞれに低い(L;0.6×1012)および高い(H;1.2×1012)ウイルス粒子用量で全身注射した(眼内)rAAV6−L48Q cTnCの最初の使用を示す。心臓エコー検査は、未注射(UN)対照と比較して左室(LV)駆出率が注射の2週間後に約20%の増加、3週目に30〜40%の増加を示した。対照アデノウイルスベクターの全身注射は、LV機能を変えなかった。1匹のrAAV6−L48Q cTnC−mycトランスフェクションマウス(および未注射対照)の筋原線維をSDS−PAGEによって分離し、ウエスタンブロットを抗cTnCを用いて調べた。mycタグがあるとcTnCの移動が遅くなり(図9を参照)、未変性cTnCに対するcTnC−mycの比を濃度測定により求め、約40%であった(アデノウイルスおよびトランスジェニック動物に見られるのと同様、以下参照)。

0205

心機能に対するcTnCバリアントの急性および慢性効果
心機能に対するcTnCバリアントの急性および慢性効果は、rAAV6−cTnCベクターおよびトランスジェニックマウスを使用して評価することができる。筋フィラメント機能の急性変化に対する反応を判定するために、正常な成体マウスに、心臓特異的プロモーター(cTnT455)を伴うrAAV6−cTnCバリアント(例えば、WT、L48Q、L57Qまたは161Q)の尾部静脈注射または眼窩注射によりトランスフェクションを行うことができる。成体になるまでMHCプロモーターを抑制することによって、L48Q cTnCおよび161Q cTnCトランスジェニックマウスを用いて平行実験を行うことができる。これらのcTnCバリアントの正常な心臓発生および心機能に対する影響を判定するために、プロモーターの抑制がないマウスを用いて付加的な研究を行うことができる。機能の任意の変化の開始および進行を判定するために、1、2、3および6か月齢において心臓エコー検査による評価を行うことができる。一部の動物には、イソプロテレノールを用いたβ−アドレナリン刺激によりストレスを与えてもよい。心臓エコー検査に続いて、一部の動物には、MILLAR(商標)カテーテルプロトコルを使用した血行動態測定を受けさせてもよく、他は安楽死させて、ワーキングハートプロトコルを行うため、あるいは完全なもしくは除膜した肉柱の調製、培養される心筋細胞または筋原線維の調製のために心臓を解剖してもよい。

0206

rAAV6構築物を用いた組織特異的ターゲティング
rAAV6構築物中のさまざまな遺伝子プロモーターによって駆動されるアルカリホスファターゼを使用して組織特異性を評価した。表2(以下参照)は、2つの心臓特異的プロモーター(クレアチンキナーゼ7(CK7)および心筋トロポニンT(cTnT455))を非特異的なサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターと比較し、値はTAのCK7に対して正規化した。cTnT455は、心臓において高い発現をもたらすことができるが、他の組織ではほとんどまたは全く発現しない。この特異性は、非心臓組織におけるR1R2過剰発現の影響の可能性を低減することができる。

0207

dATPは、マウスの大動脈平滑筋力発揮に有意な効果がない。dATPが高いことによる全身的な効果の可能性を調査するために、dATPがマウスの大動脈平滑筋収縮に影響を及ぼすかどうかを判定した。図12Aは、除膜した筋肉細片における連続した収縮が、収縮基質としてのdATP対ATPで異ならなかったことを示し、複数の実験に関するデータの概要を図12Bに示す。さらに、対照測定により、dATPが、平滑筋ミオシンのアクチンとの結合を制御するミオシン軽鎖リン酸化のレベルを変化させなかったことが証明された。

0208

心臓特異的ターゲティングのための組換えAAV6−R1R2
心臓のR1R2(および[dATP])のレベルを急性的に増加させるためにrAAV6ベクターを使用した。心臓特異的プロモーター(cTnT455)を含む組換えrAAVゲノムを用いてプラスミドを生成することができる。CaPO4沈殿法によってR1R2導入遺伝子発現カセットをHEK293細胞にパッケージング/ヘルパープラスミドpDGM6とともにコトランスフェクションすることができる。ベクターを培養物から回収し、凍結融解することができ、その上清を回収することができる。親和性精製にはHITRAP(商標)ヘパリンカラムを使用することができる(GE HEALTHCARE LIFE SCIENCES(商標)、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)。そのベクターをショ糖濃度勾配(40%)により濃縮し、27,000rpmで回転し(18時間、4℃)、ハンクス平衡塩溶液に再び可溶化することができる。ベクターゲノムは、サザンブロットハイブリダイゼーションで、SV40ポリアデニル化領域オリゴヌクレオチド32P末端標識化プローブを使用しプラスミド標準と比較して決定し、qPCRによって確認することができる。

0209

0210

心臓ターゲティング構築物の選択を、rAAV6構築物中のさまざまな遺伝子プロモーターによって駆動されるアルカリホスファターゼを使用して評価した。表2は、2つの横紋筋特異的なプロモーター(クレアチンキナーゼ7(CK7)および心筋トロポニンT(cTnT455))を非特異的サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターと比較し、値はTAのCK7に対して正規化した。cTnT455は、心臓において高い発現をもたらすことができるが、他の組織ではほとんどまたは全く発現しないため、非心臓組織におけるR1R2過剰発現の影響の可能性を低減する。図14Aは、これに関するウエスタンブロットの証拠を示し、rAAV6−R1R2cTnT455を注射した(4.5e13)マウスの心臓組織が対照マウス心臓と比較して高くR1およびR2サブユニットを発現した。なお、上側のバンド非特異的染色であり、矢印は(分子量マーカーによって特定した)R1およびR2タンパク質を示す。肺におけるR1およびR2発現は、心臓と比較して極めて低く、骨格筋では変わらなかった。これは、注射しなかったマウス(パネル「B」)対rAAV6−アルカリホスファターゼ(パネル「C」)を注射したマウスの心臓組織に関する図14において証明され、このことは、rAAV6−R1R2cTnT455が安定した長期のR1R2過剰発現をもたらす可能性があることを示唆している。安定したrAAV6導入遺伝子発現はまた、ラットにおいて12週間以上、イヌにおいて少なくとも6か月以上持続することが示された。

0211

試験は、rAAV6−R1R2cTnT455注射用量時間経過と、増加したLVポンプ機能の安定性、心臓組織のR1R2レベルおよび[dATP]との間の関係を判定することができる。図15は、3か月齢のマウス(1群当たりn=6)に注射したrAAV6−R1R2cTnT455ベクターゲノムの3つのベクター用量、すなわち、1.5×1013、4.5×1013および1.35×1014または生理的食塩水(対照)のLV機能に対する効果を示す。高用量での1週間後およびすべての用量での2週間後にLV短縮率(FS)が有意に増加し、6週間まで同等の効果があった。FSの増加の規模は25%〜50%であり、これは、比較的低いベクター用量を用いて達成され得る効果を示す。

0212

トランスジェニックR1R2過剰発現マウス(TG−R1R2)
RR両サブユニット(Rrm1およびRrm2)を過剰発現する二重トランスジェニックマウスを利用することができる。図13は、心筋における両サブユニットの過剰発現を示し、これらのTG−R1R2マウスの濃度測定計算値は野生型(WT)マウスの対応する値よりも33.7±7.6(Rrm1)および23.7±3.4(Rrm2)倍大きい。なお、Rrm2について、上側のバンド(*)は非特異的である。WT組織において内在性Rrm2タンパク質は検出できないが、TG−R1R2マウスでは、それがバックグラウンドバンドの下のバンドとして現れる。心臓組織のdATPレベルはまだ評価していなかったが、骨格筋では[dATP]が10倍増加し、これは、酵素サブユニットの対応する3.3±2.1(Rrm1)および35.7±11.1(Rrm2)倍の増加を有した。培養物中のdATPのこの増加の規模は、アデノウイルス−R1R2を用いてトランスフェクションされた心筋細胞において確認されたものと類似している(図10を参照)。これらのTG−R1R2マウスの6〜8か月齢における事前の心臓エコー検査(3週にわたって測定した)は、短縮率(FS)の平均50%を超える増加およびLV拡張期末期径(LVIDd)の15%の減少を明らかにした。図11に示されるとおり、(WT対照との)これらの差は、事前のアデノウイルス−R1R2注射実験に対する値と規模が類似している。

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