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技術 液体噴射ヘッド

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 福田俊也
出願日 2015年12月7日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2017-521595
公開日 2018年2月1日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-502734
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(粒子形成、飛翔制御)
主要キーワード 素子収容空間 貫通空間 凹空間 袋小路 アクチュエーターユニット 列設方向 上電極層 各連通孔
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

小型化が可能な液体噴射ヘッドを提供する。

解決手段

圧力室30となる空間が第1の方向Xに沿って複数形成された圧力室基板29と、圧力室30内の液体噴射するノズル22が圧力室30に対応して複数形成されたノズル基板21と、圧力室基板29とノズル基板21との間においてノズル22とこれに対応する圧力室30とを連通する連通孔27が複数形成された流路基板24と、を備え、各圧力室30の第1の方向Xに直交する第2の方向Yにおける両端は、当該第2の方向Yの所定位置に揃えて形成され、第1の方向Xに隣り合うノズル22は、第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成され、第1の方向Xに隣り合う連通孔27の少なくとも一部は、該ノズル22に対応させて第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成された。

概要

背景

液体噴射ヘッドは、例えば、インクジェット式プリンターインクジェット式プロッタ
ー等の画像記録装置に用いられているが、最近ではごく少量の液体所定位置に正確に着
弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば
液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(
Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成す
電極形成装置バイオチップ生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されて
いる。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインク噴射し、ディスプレイ製
造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴
射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ
製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。

上記の液体噴射ヘッドは、複数のノズルノズル毎に形成された圧力室、これらのノズ
ルと圧力室とを連通する連通孔、及び、各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧電
子(アクチュエーター一種)を備えている。ここで、連通孔は、液体噴射ヘッド内の液
体が増粘したり、液体内の成分が沈降したりすることによる液体の物性の変化に対応させ
バッファとしての機能を有している。このため、その高さを圧力室の高さに比して高く
することで体積、すなわち液体容量を確保している。しかしながら、連通孔の高さを高く
すると、隣り合う連通孔の間を区画する隔壁剛性が低くなり易い。その結果、ノズルか
らの液体の噴射等がこれに隣り合うノズルからの液体の噴射に影響を与える現象、いわゆ
クロストークが生じ易くなる。

そこで、連通孔間の隔壁の剛性を向上させるべく、隣り合うノズルおよびこれに対応す
る連通孔の位置を圧力室の長手方向に互いに異ならせたものが提案されている(例えば、
特許文献1参照)。この場合、各ノズルからの液体の噴射特性を揃える観点から、各圧力
室の長手方向の寸法は同じに揃えられている。このため、隣り合う圧力室の位置も連通孔
に対応させて長手方向に互いに異ならせている。

概要

小型化が可能な液体噴射ヘッドを提供する。圧力室30となる空間が第1の方向Xに沿って複数形成された圧力室基板29と、圧力室30内の液体を噴射するノズル22が圧力室30に対応して複数形成されたノズル基板21と、圧力室基板29とノズル基板21との間においてノズル22とこれに対応する圧力室30とを連通する連通孔27が複数形成された流路基板24と、を備え、各圧力室30の第1の方向Xに直交する第2の方向Yにおける両端は、当該第2の方向Yの所定位置に揃えて形成され、第1の方向Xに隣り合うノズル22は、第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成され、第1の方向Xに隣り合う連通孔27の少なくとも一部は、該ノズル22に対応させて第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成された。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化が可能な
液体噴射ヘッドを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

圧力室となる空間が第1の方向に沿って複数形成された圧力室基板と、前記圧力室内の液体噴射するノズルが前記圧力室に対応して複数形成されたノズル基板と、前記圧力室基板と前記ノズル基板との間において前記ノズルとこれに対応する前記圧力室とを連通する連通孔が複数形成された流路基板と、を備え、各圧力室の前記第1の方向に直交する第2の方向における両端は、当該第2の方向の所定位置に揃えて形成され、前記第1の方向に隣り合う前記ノズルは、前記第2の方向における位置を互いに異ならせて形成され、前記第1の方向に隣り合う前記連通孔の少なくとも一部は、該ノズルに対応させて前記第2の方向における位置を互いに異ならせて形成されたことを特徴とする液体噴射ヘッド

請求項2

前記圧力室に対して液体を供給する供給口は、前記流路基板に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。

請求項3

前記連通孔は、圧力室側に形成された第1空間と、ノズル側に形成された第2空間とを備え、各第1空間の前記第2の方向における両端は、当該第2の方向の所定位置に揃えて形成され、前記第1の方向に隣り合う前記第2空間は、前記第2の方向における位置を互いに異ならせて形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。

請求項4

前記第1空間の前記第2の方向における一側の端は、前記圧力室の同側の端と同じ位置或いは当該圧力室の端から圧力室の外側に外ずれた位置に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。

請求項5

前記第2空間は、圧力室側に形成された第1小空間と、ノズル側に形成された第2小空間とを備え、前記第1小空間の前記第1の方向における寸法は、前記圧力室の前記第1の方向における寸法よりも小さく、前記第2小空間の前記第1の方向における寸法は、前記第1小空間の前記第1の方向における寸法よりも大きいことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の液体噴射ヘッド。

請求項6

前記第2小空間の前記ノズル基板に直交する方向における寸法は、前記第1小空間の前記ノズル基板に直交する方向における寸法よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射ヘッド。

請求項7

前記ノズル基板の前記第2空間に対応する領域に当該第2空間と連通する凹空間が形成されると共に、当該凹空間内に前記ノズルが開設され、前記凹空間の前記第1の方向における寸法は、前記第2空間の前記第1の方向における寸法よりも大きいことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の液体噴射ヘッド。

請求項8

前記第2空間の前記第2の方向における両側壁は、前記ノズル基板に直交する方向に延在し、前記ノズルは、前記第2空間に対して前記第2の方向における前記第1の方向に隣り合うノズル側とは反対側の側壁寄りにずれて配置されたことを特徴とする請求項3から請求項7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。

請求項9

前記流路基板は、シリコン製の基板であって、前記連通孔はエッチングにより前記流路基板に形成されたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。

技術分野

0001

本発明は、ノズルに連通する圧力室圧力変動を与えて、圧力室内の液体をノズルから
噴射させるインクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに関する。

背景技術

0002

液体噴射ヘッドは、例えば、インクジェット式プリンターインクジェット式プロッタ
ー等の画像記録装置に用いられているが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着
弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば
液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(
Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成す
電極形成装置バイオチップ生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されて
いる。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製
造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴
射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ
製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。

0003

上記の液体噴射ヘッドは、複数のノズル、ノズル毎に形成された圧力室、これらのノズ
ルと圧力室とを連通する連通孔、及び、各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧電
子(アクチュエーター一種)を備えている。ここで、連通孔は、液体噴射ヘッド内の液
体が増粘したり、液体内の成分が沈降したりすることによる液体の物性の変化に対応させ
バッファとしての機能を有している。このため、その高さを圧力室の高さに比して高く
することで体積、すなわち液体容量を確保している。しかしながら、連通孔の高さを高く
すると、隣り合う連通孔の間を区画する隔壁剛性が低くなり易い。その結果、ノズルか
らの液体の噴射等がこれに隣り合うノズルからの液体の噴射に影響を与える現象、いわゆ
クロストークが生じ易くなる。

0004

そこで、連通孔間の隔壁の剛性を向上させるべく、隣り合うノズルおよびこれに対応す
る連通孔の位置を圧力室の長手方向に互いに異ならせたものが提案されている(例えば、
特許文献1参照)。この場合、各ノズルからの液体の噴射特性を揃える観点から、各圧力
室の長手方向の寸法は同じに揃えられている。このため、隣り合う圧力室の位置も連通孔
に対応させて長手方向に互いに異ならせている。

先行技術

0005

特開2005−34997号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、隣り合う圧力室の位置を長手方向に互いに異ならせた場合、当該圧力室
が形成される基板が、これに応じて長手方向に大きくなるため、液体噴射ヘッドの小型化
に不利になっていた。

0007

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化が可能な
液体噴射ヘッドを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、圧力室
となる空間が第1の方向に沿って複数形成された圧力室基板と、
前記圧力室内の液体を噴射するノズルが前記圧力室に対応して複数形成されたノズル基
板と、
前記圧力室基板と前記ノズル基板との間において前記ノズルとこれに対応する前記圧力
室とを連通する連通孔が複数形成された流路基板と、を備え、
各圧力室の前記第1の方向に直交する第2の方向における両端は、当該第2の方向の所
定位置に揃えて形成され、
前記第1の方向に隣り合う前記ノズルは、前記第2の方向における位置を互いに異なら
せて形成され、
前記第1の方向に隣り合う前記連通孔の少なくとも一部は、該ノズルに対応させて前記
第2の方向における位置を互いに異ならせて形成されたことを特徴とする。

0009

この構成によれば、各圧力室の第2の方向における両端を所定の位置に揃えたので、圧
力室基板を小さくでき、ひいては液体噴射ヘッドの小型化が可能になる。また、隣り合う
ノズルの位置を第2の方向に互いに異ならせたので、各ノズルから同時に液滴を噴射する
ことにより発生する不規則気流乱流)が着弾位置に影響を及ぼす現象、いわゆる風紋
の発生を抑制できる。さらに、隣り合う連通孔の少なくとも一部を第2の方向に互いに異
ならせたので、隣り合う連通孔間を区画する隔壁の剛性を高めることができ、ノズルから
の液体の噴射等がこれに隣り合うノズルからの液体の噴射に影響を与える現象、いわゆる
クロストークを抑制できる。

0010

上記構成において、前記圧力室に対して液体を供給する供給口は、前記流路基板に形成
された構成を採用することが望ましい。

0011

この構成によれば、圧力室基板を更に小さくすることができる。

0012

上記各構成において、前記連通孔は、圧力室側に形成された第1空間と、ノズル側に形
成された第2空間とを備え、
各第1空間の前記第2の方向における両端は、当該第2の方向の所定位置に揃えて形成
され、
前記第1の方向に隣り合う前記第2空間は、前記第2の方向における位置を互いに異な
らせて形成された構成を採用することが望ましい。

0013

この構成によれば、クロストークを抑制しつつ、第1空間により連通孔の液体容量を確
保することができる。

0014

上記構成において、前記第1空間の前記第2の方向における一側の端は、前記圧力室の
同側の端と同じ位置或いは当該圧力室の端から圧力室の外側に外ずれた位置に形成された
構成を採用することが望ましい。

0015

この構成によれば、圧力室から連通孔に向けて液体をスムーズに流すことができ、気泡
滞留することを抑制できる。また、圧力室の一側の端まで、実効的な圧力が発生する空
間として利用できるため、液体噴射効率が向上する。

0016

また、上記各構成において、前記第2空間は、圧力室側に形成された第1小空間と、ノ
ズル側に形成された第2小空間とを備え、
前記第1小空間の前記第1の方向における寸法は、前記圧力室の前記第1の方向におけ
る寸法よりも小さく、
前記第2小空間の前記第1の方向における寸法は、前記第1小空間の前記第1の方向に
おける寸法よりも大きいことが望ましい。

0017

この構成によれば、隣り合う連通孔間を区画する隔壁の剛性を高めつつ、ノズル近傍
流路抵抗が高くなることを抑制できる。これにより、クロストークを抑制しつつ、ノズル
から噴射される液滴の噴射方向がばらつくことを抑制できる。

0018

上記構成において、前記第2小空間の前記ノズル基板に直交する方向における寸法は、
前記第1小空間の前記ノズル基板に直交する方向における寸法よりも小さいことが望まし
い。

0019

この構成によれば、隣り合う連通孔間を区画する隔壁の剛性を十分に確保することがで
きる。

0020

または、上記各構成において、前記ノズル基板の前記第2空間に対応する領域に当該第
2空間と連通する凹空間が形成されると共に、当該凹空間内に前記ノズルが開設され、
前記凹空間の前記第1の方向における寸法は、前記第2空間の前記第1の方向における
寸法よりも大きいことが望ましい。

0021

この構成によれば、連通孔の隔壁の剛性を確保しつつ、ノズル近傍の流路抵抗の低下を
抑制できる。これにより、クロストークを抑制しつつ、ノズルから噴射される液滴の噴射
方向がばらつくことを抑制できる。

0022

さらに、上記各構成において、前記第2空間の前記第2の方向における両側壁は、前記
ノズル基板に直交する方向に延在し、
前記ノズルは、前記第2空間に対して前記第2の方向における前記第1の方向に隣り合
うノズル側とは反対側の側壁寄りにずれて配置された構成を採用することが望ましい。

0023

この構成によれば、第1の方向に隣り合うノズルの間隔を広げることができ、風紋の発
生を更に抑制できる。また、第2空間の第2の方向における両側壁は、ノズル基板に直交
する方向に延在しているので、第2空間内に気泡が滞留することを抑制できる。

0024

また、上記各構成において、前記流路基板は、シリコン製の基板であって、
前記連通孔はエッチングにより前記流路基板に形成された構成を採用することが望まし
い。

0025

この構成によれば、連通孔を精度よく且つ容易に作成できる。

図面の簡単な説明

0026

プリンターの構成を説明する斜視図である。
圧力室の長手方向に沿った記録ヘッドの断面図である。
圧力室基板上から見た記録ヘッドの平面図である。
図2における領域Aの拡大図である。
図4におけるB−B断面図である。
第2実施形態における圧力室基板上から見た記録ヘッドの平面図である。
第3実施形態における圧力室列設方向に沿った記録ヘッドの要部断面図である。

実施例

0027

以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述
べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の
範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に
限られるものではない。また、以下の説明では、本発明の液体噴射ヘッドの一種であるイ
クジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載した液体噴射装置の一種であるイ
ンクジェット式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げる。

0028

プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の
記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対してインク(液体の一種)を噴射して画像等の
記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付
けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、
記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは
液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ
7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリン
ターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録
ヘッドに供給される構成を採用することもできる。

0029

上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミ
ングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。したがってパルス
モーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10
に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。キャリッジ4の主走
査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー(図示せず)によっ
て検出される。リニアエンコーダーは、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置
情報の一種)をプリンター1の制御部に送信する。

0030

また、キャリッジ4の移動範囲内における記録領域よりも外側の端部領域には、キャリ
ッジ4の走査の基点となるホームポジションが設定されている。このホームポジションに
は、端部側から順に、記録ヘッド3のノズル面(ノズル基板21)に形成されたノズル2
2を封止するキャップ11、及び、ノズル面を払拭するためのワイピングユニット12が
配置されている。

0031

次に記録ヘッド3について説明する。図2は、圧力室30の長手方向に沿った記録ヘッ
ド3の断面図である。図3は、圧力室基板29上から見た記録ヘッド3の平面図である。
図4は、図2における領域Aの拡大図である。図5は、図4におけるB−B断面図、すな
わち、圧力室列設方向に沿った記録ヘッド3の断面図である。本実施形態における記録ヘ
ッド3は、図2に示すように、アクチュエーターユニット14および流路ユニット15が
積層された状態でヘッドケース16に取り付けられている。なお、本実施形態では、圧力
室30の列が2列形成されているが、図2では、一方の圧力室30の列に対応する構成を
省略している。また、便宜上、各部材の積層方向を上下方向として説明する。

0032

ヘッドケース16は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には各圧力室30にイ
ンクを供給するリザーバー18が形成されている。このリザーバー18は、複数列設(並
設)された圧力室30に共通なインクが貯留される空間であり、2列に列設された圧力室
30の列に対応して2つ形成されている。本実勢形態では、圧力室30の列設方向(以下
、第1の方向Xという。)に対して直交する方向(以下、第2の方向Yという。)におい
て、収容空間17を挟んだ両側にリザーバー18がそれぞれ形成されている。また、ヘッ
ドケース16の上方には、インクカートリッジ7側からのインクをリザーバー18に導入
するインク導入路(図示せず)が形成されている。さらに、ヘッドケース16の下面側に
は、当該下面からヘッドケース16の高さ方向の途中まで直方体状に窪んだ収容空間17
が形成されている。流路ユニット15がヘッドケース16の下面に位置決め状態接合
れると、流路ユニット15上に接合されたアクチュエーターユニット14が収容空間17
内に収容されるように構成されている。

0033

ヘッドケース16の下面に接合される流路ユニット15は、流路基板24、ノズル基板
21およびコンプライアンスシート28を有している。流路基板24は、シリコン製の板
材であり、本実施形態では、表面(上面および下面)を(110)面としたシリコン単結
晶基板から作製されている。この流路基板24には、図2に示すように、リザーバー18
と連通し、各圧力室30に共通なインクが貯留される共通液室25、この共通液室25を
介してリザーバー18からのインクを各圧力室30に個別に供給する供給口26及び各圧
力室30とこれに対応するノズル22とを連通する連通孔27が、エッチングにより形成
されている。

0034

共通液室25は、第1の方向X(すなわち、圧力室30の列設方向)に沿った長尺な空
部であり、2つのリザーバー18に対応して2列形成されている。この共通液室25は、
流路基板24の板厚方向を貫通した第1液室25aと、流路基板24の下面側から上面側
に向けて当該流路基板24の板厚方向の途中まで窪ませ、上面側に薄板部を残した状態で
形成された第2液室25bと、から構成される。供給口26は、第2液室25bの薄板部
において、圧力室30に対応して第1の方向Xに沿って複数形成されている。この供給口
26は、図3に示すように、流路基板24と圧力室基板29とが位置決め状態で接合され
た状態で、対応する圧力室30の第2の方向Y(すなわち、圧力室30の長手方向)にお
ける他側(連通孔27とは反対側)の端部と連通する。

0035

連通孔27は、流路基板24の各ノズル22に対応する位置を板厚方向に貫通して形成
される。すなわち、連通孔27は圧力室基板29とノズル基板21との間において、ノズ
ル22とこれに対応する圧力室30とを連通する。この連通孔27は、圧力室30の列に
対応して第1の方向Xに沿って複数形成されている。本実施形態の連通孔27は、図3
示すように、流路基板24と圧力室基板29とが位置決めされて接合された状態で、対応
する圧力室30の第2の方向Yにおける一側(供給口26とは反対側)の端部と連通する
。そして、第1の方向Xに隣り合う連通孔27の下部(後述する第2空間39)は、第2
の方向Yにおける位置を異ならせて形成されている。なお、この連通孔27の構成に関し
、詳しくは後述する。

0036

ノズル基板21は、流路基板24の下面(圧力室基板29とは反対側の面)に接合され
たシリコン製の基板(例えば、シリコン単結晶基板)である。本実施形態のノズル基板2
1は、流路基板24における共通液室25から外れた領域に接合されている。このノズル
基板21には、複数のノズル22が第1の方向Xに沿って直線状(列状)に開設されてい
る。本実施形態では、一の圧力室30の列に対応して、当該圧力室30の列設ピッチ(す
なわち、ドット形成密度に対応したピッチ)の2倍のピッチでノズル列が2列、互いに半
ピッチ(圧力室30の列設ピッチ)ずれた状態で列設されている。すなわち、2列の圧力
室30の列に対応してノズル列が4列形成されている。一の圧力室30の列に対応する2
列のノズル列は、図3に示すように、連通孔27に対して第2の方向Yにおける一側(図
3における左側)にずれた位置と他側(図3における右側)にずれた位置にそれぞれ配置
されている。換言すると、第1の方向Xに隣り合う圧力室30に対応するノズル22は、
第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて配置されている。このように配置すること
で、各ノズル22から同時にインク滴を噴射することにより発生する不規則な気流(乱流
)が着弾位置に影響を及ぼす現象、いわゆる風紋の発生を抑制できる。なお、このノズル
22の開口位置等は、連通孔27の構成と併せて後で詳しく説明する。

0037

コンプライアンスシート28は、流路基板24のノズル基板21が接合された領域から
外れた領域であって、共通液室25に対応する領域に、当該共通液室25の下面側の開口
を塞ぐ状態で接合されている。このコンプライアンスシート28は、可撓性を有する可撓
膜28aと、この可撓膜28aが上面に固定される硬質固定板28bと、からなる。固
定板28bの共通液室25に対応する位置には、可撓膜28aの可撓変形が阻害されない
ように開口が設けられている。これにより、共通液室25の下面側は、可撓膜28aのみ
によって区画されたコンプライアンス部となる。このコンプライアンス部によって、リザ
ーバー18および共通液室25内のインクに発生する圧力変化を吸収することができる。

0038

アクチュエーターユニット14は、圧力室基板29、振動板31、圧電素子32および
封止板33が積層されてユニット化されている。このアクチュエーターユニット14は、
収容空間17内に収容可能なように、収容空間17よりも小さく形成されている。

0039

圧力室基板29は、シリコン製の板材であり、本実施形態では、表面(上面および下面
)を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。この圧力室基板29に
は、圧力室30となるべき空間が各ノズル22に対応して複数列設されている。この圧力
室30は、第1の方向Xに直交する第2の方向Yに長尺な空部であり、第2の方向Y(す
なわち、圧力室30の長手方向)の一側の端部に連通孔27が連通し、他側の端部に供給
口26が連通する。本実施形態では、圧力室30となるべき空間の列が2列形成されてい
る。そして、各圧力室30の列は、第1の方向Xに沿って直線状に列設されている。すな
わち、図3に示すように、同じ列内における各圧力室30の第2の方向Yにおける両端は
、当該第2の方向Yの所定位置に揃えて形成されている。ここで、圧力室30の端とは、
圧力室30の下側(流路基板24側)の最外端を意味する。例えば、本実施形態のように
、圧力室30の側面が下方に向けて下り傾斜している場合、この傾斜の下端が圧力室30
の端となる。また、本実施形態の圧力室30は、図3に示すように、平面視において長方
形状に形成されているため、第2の方向Yの両側面が圧力室30の端となる。なお、例え
ば、平面視において圧力室の第2の方向Yにおける両側面が斜めに形成される場合、すな
わち圧力室が平行四辺形状等に形成される場合、最も外側の頂点が圧力室の端となる。

0040

振動板31は、圧力室基板29の上面(流路基板24側とは反対側の面)に積層され、
圧力室30となるべき空間の上部開口を封止している。すなわち、振動板31により、圧
力室30が区画されている。この振動板31は、例えば、圧力室基板29の上面に形成さ
れた二酸化シリコン(SiO2)からなる弾性膜と、この弾性膜上に形成された酸化ジル
コニウム(ZrO2)からなる絶縁体膜と、から成る。そして、この絶縁膜上(すなわち
、振動板31の圧力室基板29側とは反対側の面)における各圧力室30に対応する領域
に圧電素子32がそれぞれ積層されている。

0041

本実施形態の圧電素子32は、所謂撓みモードの圧電素子である。この圧電素子32は
、例えば、振動板31上に、下電極層圧電体層および上電極層(いずれも図示せず)が
順次積層されてなる。このように構成された圧電素子32は、下電極層と上電極層との間
に両電極の電位差に応じた電界が付与されると、上下方向に撓み変形する。本実施形態で
は、2列に形成された圧力室30の列に対応して、圧電素子32の列が2列形成されてい
る。なお、下電極層および上電極層は、両側の圧電素子32の列から当該列の間の領域ま
で延在され、図示しないフレキシブルケーブルと接続されている。

0042

封止板33は、2列に形成された圧電素子32の列を覆うように振動板31上に積層さ
れている。封止板33の内部には、圧電素子32の列を収容可能な長尺な圧電素子収容空
間36が形成されている。この圧電素子収容空間36は、封止板33の下面側(振動板3
1側)から上面側(ヘッドケース16側)に向けて封止板33の高さ方向途中まで形成さ
れた窪みである。本実施形態では、列設された圧電素子32の列が2列に形成されている
ため、これに対応して、圧電素子収容空間36が2列形成されている。なお、一方の圧電
素子収容空間36と他方の圧電素子収容空間36との間の領域には、封止板33が板厚方
向に除去された貫通空間(図示せず)が形成されている。この貫通空間内にフレキシブル
ケーブル挿通されて、当該フレキシブルケーブルと下電極層および上電極層とが接続さ
れる。

0043

このように構成された記録ヘッド3では、インクカートリッジ7からのインクをリザー
バー18、共通液室25、供給口26等の液体流路を介して圧力室30内に取り込む。そ
して、制御部からの駆動信号を圧電素子32に供給することで、圧電素子32を駆動させ
て圧力室30に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用することで連通孔27を介して
ノズル22からインク滴を噴射させる。

0044

次に、上記した連通孔27の構成について詳しく説明する。本実施形態の連通孔27は
図4及び図5に示すように、圧力室30側に形成され、当該圧力室30と直接連通する
第1空間38と、ノズル22側に形成され、当該ノズル22と直接連通する第2空間39
とを備えている。また、この第2空間39は、圧力室30側に形成され、第1空間38と
連通する第1小空間40と、ノズル22側に形成され、当該ノズル22と直接連通する第
2小空間41とを備えている。

0045

第1空間38は、図3に示すように、圧力室30の列に対応して圧力室30の列設方向
に沿って直線状に列設されている。すなわち、各第1空間38の第2の方向Yにおける両
端は、当該方向Yの所定位置に揃えて形成されている。第1空間38の第2の方向Yにお
ける寸法は、図4に示すように、第2空間39の第2の方向Yにおける寸法よりも大きく
形成されている。この第1空間38により、連通孔27の体積を増やすことができ、液体
容量を確保することができる。また、本実施形態の第1空間38の第2の方向Yにおける
一側(供給口26とは反対側)の端は、圧力室30の同側の端と同じ位置に揃えられてい
る。具体的には、下り傾斜した圧力室30の側面の下端と第1空間38の側面との間に段
差を形成することなく、圧力室30と第1空間38とが連通している。このようにするこ
とで、圧力室30から連通孔27に向けてインクをスムーズに流すことができる。この点
に関し、例えば、第1空間の第2の方向Yにおける一側の端を圧力室の同側の端よりも内
側に形成した場合、換言すると連通孔を圧力室の端より内側に開口した場合、圧力室の当
該連通孔よりも外側の空間がインクの流れに対していわゆる袋小路となり、気泡が滞留す
る虞がある。これに対し、本実施形態の構成では、このような不具合を抑制できる。さら
に、圧力室30の一側の端まで、実効的な圧力が発生する空間として利用できるため、上
記の袋小路が形成される場合と比べて、インクの噴射効率が向上する。なお、第1空間の
第2の方向Yにおける一側(供給口26とは反対側)の端を、圧力室の同側の端から圧力
室の外側に外ずれた位置に形成することもできる。この場合でも、圧力室に袋小路となる
空間が形成されないため、気泡の滞留を抑制でき、また、インクの噴射効率を向上させる
ことができる。

0046

第2空間39(第1小空間40および第2小空間41)は、図4に示すように、第2の
方向Yにおける寸法が第1空間38の第2の方向Yにおける寸法よりも小さく形成されて
いる。また、図3及び図4に示すように、第1の方向Xに隣り合う連通孔27の第2空間
39は、ノズル22に対応させて第2の方向Yにおける位置を異ならせて形成されている
。具体的には、第1空間38に対して第2の方向Yの一側(図3における左側)寄りに連
通する第2空間39と、他側(図3における右側)寄りに連通する第2空間39とが第1
の方向Xに沿って交互に配置されている。本実施形態では、図4に示すように、一側寄り
に連通する第2空間39の第2の方向Yにおける一側の側壁と第1空間38の同側の側壁
とは、第2の方向Yにおける位置が揃えられている。このため、一側寄りに連通する第2
空間39の第2の方向Yにおける他側の側壁と第1空間38の同側の側壁との間には段差
が形成される。また、他側寄りに連通する第2空間39の第2の方向Yにおける他側の側
壁と第1空間38の同側の側壁とは、第2の方向Yにおける位置が揃えられている。この
ため、他側寄りに連通する第2空間39の第2の方向Yにおける一側の側壁と第1空間3
8の同側の側壁との間には段差が形成される。

0047

なお、一側寄りに連通する第2空間39の第2の方向Yにおける一側の側壁を、第1空
間38の同側の側壁よりも内側に配置することもできる。同様に、他側寄りに連通する第
2空間39の第2の方向Yにおける他側の側壁を、第1空間38の同側の側壁よりも内側
に配置することもできる。これらの場合、第2空間39と第1空間38との境界において
第2の方向Yにおける両側壁に段差が形成される。このため、連通孔27内においてスム
ーズにインクを流す観点から、本実施形態のように、第2空間39と第1空間38との境
界において第2の方向Yにおける一方の側壁を揃えることが望ましい。

0048

第2空間39の上側の部分である第1小空間40は、図5に示すように、第1の方向X
における寸法W3が第1空間38の第1の方向Xにおける寸法と略同じに揃えられ、且つ
圧力室30の第1の方向Xにおける寸法W1よりも小さく形成されている。これにより、
第1の方向Xに隣り合う連通孔27間の隔壁Wxの剛性を高めることができ、ノズル22
からのインクの噴射等が隔壁Wxを介してこれに隣り合うノズル22からのインクの噴射
に影響を与える現象、いわゆるクロストークを抑えることができる。また、第2空間39
の下側の部分である第2小空間41は、第1の方向Xにおける寸法W2が圧力室30の第
1の方向Xにおける寸法W1よりも小さく、且つ第1小空間40の第1の方向Xにおける
寸法W3よりも大きく形成されている。なお、第2小空間41の第2の方向Yにおける寸
法は、第1小空間40の第2の方向Yにおける寸法と略同じに揃えられている。そして、
第2小空間41のノズル基板21に直交する方向Zにおける寸法(すなわち高さ)H2は
、第1小空間40のノズル基板21に直交する方向Zにおける寸法H1よりも小さく形成
されている。これにより、隔壁Wxの剛性を確保しつつ、連通孔27内のノズル22近傍
における流路抵抗を低くすることができる。すなわち、第2空間39の第1小空間40に
より第1空間38よりも狭められた流路面積断面積)が、第2小空間41により広げら
れるため、ノズル22近傍の流路抵抗を低くすることができる。その結果、ノズル22か
ら噴射されるインク滴の噴射方向がばらつくことを抑制できる。

0049

なお、連通孔27(すなわち、第1空間38、第1小空間40、第2小空間41)の周
囲の側壁(換言すると、連通孔27を区画する四方の隔壁の内面)は、上下方向Z(ノズ
ル基板21に直交する方向、或いは、インクの噴射方向)に沿って延在されている。特に
図4に示すように、第2空間39の第2の方向Yにおける両側壁の内面がノズル基板2
1に対して直交しているため、第2空間39内において第2の方向Yの何れの箇所にノズ
ル22を開口したとしても、当該第2空間39内に気泡が留まることを抑制できる。この
ため、ノズル22の配置の自由度を確保できる。これに対して、例えば、第2空間の第2
の方向Yにおける何れか一方の側壁を流路面積(断面積)が広がるように傾斜させた場合
、この傾斜させた側壁寄りにノズルを配置すると、第2空間内に気泡が留まり易くなる。
すなわち、第2空間の側壁が傾斜している場合、気泡の滞留を抑制する観点から、ノズル
を配置できる箇所が制限されるが、本実施形態では、このような制限を無くすことができ
る。

0050

そして、本実施形態のノズル22は、上記のような制限が無いため、図3及び図4に示
すように、第2空間39に対して第2の方向Yにおける第1の方向Xに隣り合うノズル2
2側とは反対側の側壁寄りにずれて配置されている。すなわち、第1空間38に対して第
2の方向Yにおける一側にずれた第2空間39に連通するノズル22は、当該第2空間3
9の中心から同側にずれて配置されている。このノズル22に対して第1の方向Xにおい
て隣り合うノズル22は、第1空間38に対して第2の方向Yにおける他側にずれた第2
空間39の中心から同側にずれて配置されている。このように、ノズル22を配置するこ
とで、第1の方向Xに隣り合うノズル22間の距離を可及的に離すことができる。その結
果、風紋の発生を更に抑制できる。なお、本実施形態の連通孔27(すなわち、第1空間
38、第1小空間40、第2小空間41)は、図3に示すように、平面視において長方形
状に形成されたが、例えば、圧力室の形状に合わせて、平面視において第2の方向Yの両
側面が斜めに傾斜した平行四辺形状に形成されてもよい。この場合、最も外側の頂点が連
通孔の端となる。

0051

そして、上記のように記録ヘッド3を構成することにより、記録ヘッド3を小型化する
ことができる。すなわち、各圧力室30の第2の方向Yにおける両端を所定の位置に揃え
たので、圧力室30基板29を小さくできる。また、供給口26を圧力室基板29に形成
せずに、これに積層された流路基板24の連通孔27から外れた位置に形成したので、圧
力室基板29を更に小さくすることができる。これにより、記録ヘッド3の小型化が可能
になる。さらに、隣り合うノズル22の位置を第2の方向Yに互いに異ならせたので、風
紋の発生を抑制できる。加えて、隣り合う連通孔27の少なくとも一部を第2の方向Yに
互いに異ならせたので、クロストークを抑制できる。

0052

特に、本実施形態では、連通孔27が第1空間38と第2空間39とを備え、各第1空
間38の第2の方向Yにおける両端を当該第2の方向Yの所定位置に揃えると共に、第1
の方向Xに隣り合う第2空間39の第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせたので、
クロストークを抑制しつつ、第1空間38により連通孔27の液体容量を確保することが
できる。すなわち、第1空間38は各連通孔27において共通の形状となるため、その第
2の方向Yにおける幅を広げることができ、必要な液体容量を確保することができる。一
方、隣り合う第2空間39は第2の方向Yにおける位置がずれるため、隣り合う第2空間
39同士を区画する隔壁Wxの強度を高めることができ、クロストークを抑えることがで
きる。また、第1空間38の第2の方向Yにおける一側の端は、圧力室30の同側の端と
同じ位置或いは当該圧力室30の端から圧力室30の外側に外ずれた位置に形成されるの
で、圧力室30から連通孔27に向けてインクをスムーズに流すことができ、気泡が滞留
することを抑制できる。また、圧力室30の一側の端まで、実効的な圧力が発生する空間
として利用できるため、インクの噴射効率が向上する。

0053

さらに、本実施形態では、第2空間39が第1小空間40と第2小空間41とを備え、
第1小空間40の第1の方向Xにおける寸法を圧力室30の第1の方向Xにおける寸法よ
りも小さくし、第2小空間41の第1の方向Xにおける寸法を第1小空間40の第1の方
向Xにおける寸法よりも大きくしたので、隣り合う連通孔27間を区画する隔壁Wxの剛
性を高めつつ、ノズル22近傍の流路抵抗が高くなることを抑制できる。これにより、ク
ロストークを抑制しつつ、ノズル22から噴射される液滴の噴射方向がばらつくことを抑
制できる。また、第2小空間41のノズル基板21に直交する方向Zにおける寸法を第1
小空間40のノズル基板21に直交する方向Zにおける寸法よりも小さくしたので、隣り
合う連通孔27間を区画する隔壁Wxの剛性を十分に確保することができる。さらに、ノ
ズル22は、第2空間39に対して第2の方向Yにおける第1の方向Xに隣り合うノズル
22側とは反対側の側壁寄りにずれて配置されているので、第1の方向Xに隣り合うノズ
ル22の間隔を広げることができ、風紋の発生を更に抑制できる。また、第2空間39の
第2の方向Yにおける両側壁は、ノズル基板21に直交する方向Zに延在しているので、
第2空間39内に気泡が滞留することを抑制できる。

0054

そして、上記したように流路基板24、圧力室基板29、ノズル基板21等は、シリコ
ン製の基板であって、エッチング(具体的には、レジスト成膜工程、フォトリソグラフィ
ー工程、エッチング工程など)によりそれぞれの内部に流路等が形成されているので、各
基板を精度よく且つ容易に作成できる。特に、連通孔27をエッチングにより流路基板2
4に形成したので、上記のような連通孔27を精度よく且つ容易に作成することができる

0055

ところで、連通孔27およびノズル22の構成は、上記した第1実施形態に限られない
。第1の方向Xに隣り合うノズルが第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成さ
れ、第1の方向Xに隣り合う連通孔の少なくとも一部が該ノズルに対応させて第2の方向
Yにおける位置を互いに異ならせて形成されていれば、どのような構成であっても良い。
例えば、図6に示す第2実施形態では、一の圧力室30の列に対応してノズル列が3列
れて形成されている。

0056

具体的には、本実施形態のノズル列は、図6に示すように、連通孔27′の第1空間3
8′に対して第2の方向Yにおける一側(図6における左側)にずれた位置、第1空間3
8′に対して第2の方向Yにおける他側(図6における右側)にずれた位置、及び、これ
らの間であって第2の方向Yにおける第1空間38′の略中央に対応する位置に形成され
ている。さらに詳しく説明すると、第1空間38′に対して第2の方向Yにおける一側に
ずれたノズル22′に対して第1の方向Xの一側(図6における下側)に隣り合うノズル
22′は、前記した一側にずれたノズル22′から第2の方向Yの他側に僅かにずれて第
1空間38′の略中央に対応する位置に開口している。また、第1空間38′の第2の方
向Yにおける略中央に開口したノズル22′に対して第1の方向Xの一側に隣り合うノズ
ル22′は、前記した略中央のノズル22′から第2の方向Yの他側に僅かにずれて第1
空間38′に対して第2の方向Yにおける他側にずれた位置に開口している。さらに、第
1空間38′に対して第2の方向Yにおける他側にずれたノズル22′に対して第1の方
向Xの一側に隣り合うノズル22′は、前記した他側にずれたノズル22′から第2の方
向Yの一側にずれて第1空間38′に対して第2の方向Yにおける一側にずれた位置に開
口している。このように、第1の方向Xにおける一側から順に第1空間38′に対して第
2の方向Yにおける一側、略中央、他側にずれた3つのノズル22′が、第1の方向Xに
沿って繰り返し形成されている。これにより、本実施形態でも風紋の発生を抑制できる。

0057

また、連通孔27′の第2空間39′も、ノズル22′に対応して第1空間38′に対
して第2の方向Yにおける一側、略中央、他側にずれて配置されている。すなわち、第1
空間38′に対して第2の方向Yにおける一側にずれたノズル22′に対応して第1空間
38′に対して第2の方向Yにおける一側にずれた第2空間39′と、第1空間38′に
対して第2の方向Yにおける略中央に配置されたノズル22′に対応して第1空間38′
に対して第2の方向Yにおける略中央に配置された第2空間39′と、第1空間38′に
対して第2の方向Yにおける他側にずれたノズル22′に対応して第1空間38′に対し
て第2の方向Yにおける他側にずれた第2空間39′と、が第1の方向Xに沿って繰り返
し形成されている。これにより、本実施形態でも、クロストークを抑制できる。そして、
第1空間38′に対して第2の方向Yにおける一側にずれた第2空間39′に連通するノ
ズル22′は、当該第2空間39′の中心から同側にずれて配置されている。また、第1
空間38′に対して第2の方向Yにおける略中央に配置された第2空間39′に連通する
ノズル22′は、当該第2空間39′の略中心に配置されている。さらに、第1空間38
′に対して第2の方向Yにおける他側にずれた第2空間39′に連通するノズル22′は
、当該第2空間39′の中心から同側にずれて配置されている。

0058

なお、連通孔27′の第1空間38′は、上記した第1実施形態と同様に、圧力室30
の列に対応して第1の方向Xに沿って直線状に列設されている。すなわち、各第1空間3
8′の第2の方向Yにおける両端は、当該方向Yの所定位置に揃えて形成されている。ま
た、その他の構成は、上記した第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。

0059

また、上記した各実施形態では、第2空間39が第1小空間40および第2小空間41
を備えていたが、これには限られない。例えば、図7に示す第3実施形態では、流路基板
24″に第1空間38″および第2空間39″が形成されているが、この第2空間39″
は第1小空間と第2小空間とに分割されておらず、ノズル基板21″の第2空間39″に
対応する領域に当該第2空間39″と連通する凹空間43が形成されている。

0060

この凹空間43は、ノズル基板21″の第2空間39″に対応する領域を上方から板厚
方向Zの途中までエッチングすることで形成されている。また、ノズル22″は、凹空間
43内であってノズル基板21″の板厚が薄くなった部分に開口している。ここで、凹空
間43の第1の方向Xにおける寸法W5は、圧力室30の第1の方向Xにおける寸法W4
よりも小さく、且つ第1空間38″或いは第2空間39″の第1の方向Xにおける寸法W
6よりも大きく形成されている。また、凹空間43のノズル基板21″に直交する方向Z
における寸法H4は、第2空間39″のノズル基板21″に直交する方向Zにおける寸法
H3よりも小さく形成されている。これにより、隣り合う連通孔27″間を区画する隔壁
Wx″の剛性を確保しつつ、ノズル22″近傍の流路抵抗を低くすることができる。その
結果、クロストークを抑制しつつ、ノズル22″から噴射されるインク滴の噴射方向がば
らつくことを抑制できる。なお、凹空間の第2の方向Yにおける寸法は、第2空間の第2
の方向Yにおける寸法よりも大きく形成しても良い。例えば、平面視において、凹空間を
円形に形成することで、当該凹空間が第2空間から四方にはみ出すように構成しても良い

0061

なお、本実施形態でも、第1空間38″の第2の方向Yにおける両端は、当該方向Yの
所定位置に揃えて形成されている。また、第1の方向Xに隣り合うノズル22″が第2の
方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成され、第1の方向Xに隣り合う第2空間39
″が該ノズル22″に対応させて第2の方向Yにおける位置を互いに異ならせて形成され
ている。さらに、その他の構成は、上記した各実施形態と同じであるため、説明を省略す
る。

0062

さらに、上記各実施形態では、ノズル基板21、流路基板24及び圧力室基板29がこ
の順で積層され、連通孔27により圧力室30とノズル22とが連通されたが、これには
限られない。例えば、流路基板と圧力室基板との間に他の基板を挟んで、この基板に形成
される流路を介して圧力室と連通孔とが連通するように構成してもよい。また、ノズル基
板と流路基板との間に他の基板を挟んで、この基板に形成される流路を介して連通孔とノ
ズルとが連通するように構成してもよい。

0063

また、上記各実施形態では、ノズル基板21、流路基板24及び圧力室基板29がそれ
ぞれ1枚のシリコン製の基板で構成されたが、これには限られない。例えば、積層された
複数の基板からなる基板群を、流路基板として用いることができる。同様に、その他の基
板も、積層された複数の基板によって構成することができる。さらに、シリコン以外から
なる基板をこれらの基板として用いることもできる。

0064

そして、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェットプリンターに搭載されるイ
ンクジェット式記録ヘッド3を例示したが、インク以外の液体を噴射するものにも適用す
ることができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色
材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディ
プレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の
製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。

0065

1…プリンター,3…記録ヘッド,14…アクチュエーターユニット,15…流路ユニ
ット,16…ヘッドケース,17…収容空間,18…リザーバー,21…ノズル基板,2
2…ノズル,24…流路基板,25…共通液室,26…供給口,27…連通孔,28…コ
プライアスシート,29…圧力室基板,30…圧力室,31…振動板,32…圧電素
子,33…封止板,36…圧電素子収容空間,38…第1空間,39…第2空間,40…
第1小空間,41…第2小空間,43…凹空間

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