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技術 生理活性天然産物をスクリーニングするための方法

出願人 バクテボリミテッド
発明者 ウィリアムズ,デイヴィッドヒューウェイン,ジョンリチャードウッズ,スチュアートロバート
出願日 2015年12月9日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2017-528928
公開日 2018年1月18日 (10ヶ月経過) 公開番号 2018-500891
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 生物学的材料の調査,分析 特有な方法による材料の調査、分析 微生物による化合物の製造 化合物または医薬の治療活性 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 核酸・ペプチド類を含むライブラリー技術 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード コア流体 封入ステップ 挿入密度 排除ゾーン 強度モデル スクリーニングパラメータ 列編成 加圧チャンバ
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課題・解決手段

標的細胞に対して活性細胞毒性剤の産生体を特定するために変異原核細胞スクリーニングするための方法であって、(a)産生体原核種の細胞を用意するステップと、(b)ステップ(a)の細胞を活性化トランスポゾン(TnA)でトランスポゾン変異生成することにより変異産生体細胞プールを生成するステップであり、ここでTnAは、前記産生体細胞のDNAにおけるその挿入部位又は近傍で遺伝子の転写を増加させることができる外向プロモーター(TnAP)を含んでいる、ステップと、(c)ステップ(b)のプールの個々のメンバーを、非混和性キャリア液体に懸濁されたある体積水性増培地を含む微小液滴で1つ又は複数の標的細胞と共封入し、それにより、単一変異産生体細胞と1つ又は複数の標的細胞とをそれぞれ含む微小液滴のライブラリを生成するステップと、(d)ステップ(c)の微小液滴ライブラリを、単一の変異産生体細胞と(1つ又は複数の)標的細胞との共培養に適切な条件下でインキュベートして、微小培養物のライブラリを作製するステップであって、(1つ又は複数の)標的細胞に対して活性な細胞毒性剤を産生する変異産生体細胞が各微小培養物において標的細胞の増殖を追い越すステップと、(e)ステップ(d)の微小培養物のライブラリを、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小培養物についてスクリーニングするステップとを含む方法が開示される。

概要

背景

細菌は、生理活性天然産物、例えば、抗生物質抗がん剤作物保護剤、及び免疫抑制物質の主要な源である。例えば、放線菌類、特にストレプトマイセス(Streptomyces)spp.は、医薬(例えば、抗生剤抗真菌剤抗ウイルス剤抗血栓剤免疫調節剤、抗がん剤及び酵素阻害剤)並びに農業(例えば、殺虫剤除草剤殺菌剤、並びに植物及び動物のための増殖促進物質)において有用な多くの生理活性二次代謝物の産生体である。医薬において重要な放線菌類由来抗生物質としては、アミノグリコシドアントラサイクリンクロラムフェニコールマクロライド及びテトラサイクリンが挙げられ、一方でブレオマイシンドキソルビシンラパマイシン及びミトラマイシンなどの天然細菌産物は、重要な抗がん治療薬の基盤である。

しかしながら、新たな毒素出現及び既存の抗微生物薬に対する耐性対抗するために、新たな細胞毒性剤、特に抗生剤が緊急に必要とされており、一方、抗がん剤の範囲は拡大される必要がある。

細胞毒性剤の産生体についての従来的スクリーニングは、候補産生体の純粋な株を固体又は液体培地中標的細胞に対する活性について試験することを含む。前者の場合には、遺伝子変異を有する個々の産生細菌を標的細胞のに蒔いてもよく、所望の細胞毒性剤を産生する細胞は、出現する変異体コロニーを取りまく阻害排除ゾーンが現れることによって特定され得る。しかしながら、この技術は煩雑で、通常、哺乳動物標的細胞の場合は適用できず、ハイスループット選抜にも適さない。

液体培地中の変異体をスクリーニングすることは、細胞毒性化合物を産生する目的の変異体が非常に様々な増殖速度を示す可能性があり、回収される産生体変異体の多様性を大きく減少させ得るという事実により複雑である。さらに、細胞毒性化合物を産生する標的変異体は、「チーター(cheater)」、つまり標的変異産生体細胞によって産生される細胞毒性化合物に耐性であるがそれ自体は細胞毒性剤を産生しない(したがって、より高い増殖速度に反映される代謝的利点を享受する)変異体によって、増殖が圧倒される場合がある。

液体培養中の産生体変異体のスクリーニングに関連するさらなる問題が、目的の細胞毒性化合物が比較的低い濃度で産生され、バルクの液体培養培地により、実際上希薄化され得るという事実から生じる。したがって、変異産生体細胞から生じる貴重シグナルが検出されない場合がある(又は、より強力な細胞毒性剤を分泌する変異産生体細胞の作用により不鮮明になり得る)。

したがって、新たな生理活性天然産物の開発の主要な課題となっているのは、多数の産生体細菌を選抜して、所望の活性を有する産物を巧みに作り上げる細菌を特定する必要性であり、相俟って、選抜される候補産生体生物のレベル豊富な生物学的多様性を有する供給源を確保する必要性である。さらに、ハイスループット超並列選抜で使用することができ、広範囲の様々な標的細胞に対して非常に多数の様々な産生体細胞変異体が選抜され得る方法も必要とされている。

概要

標的細胞に対して活性な細胞毒性剤の産生体を特定するために変異原核細胞をスクリーニングするための方法であって、(a)産生体原核種の細胞を用意するステップと、(b)ステップ(a)の細胞を活性化トランスポゾン(TnA)でトランスポゾン変異生成することにより変異産生体細胞のプールを生成するステップであり、ここでTnAは、前記産生体細胞のDNAにおけるその挿入部位又は近傍で遺伝子の転写を増加させることができる外向プロモーター(TnAP)を含んでいる、ステップと、(c)ステップ(b)のプールの個々のメンバーを、非混和性キャリア液体に懸濁されたある体積水性増培地を含む微小液滴で1つ又は複数の標的細胞と共封入し、それにより、単一変異産生体細胞と1つ又は複数の標的細胞とをそれぞれ含む微小液滴のライブラリを生成するステップと、(d)ステップ(c)の微小液滴ライブラリを、単一の変異産生体細胞と(1つ又は複数の)標的細胞との共培養に適切な条件下でインキュベートして、微小培養物のライブラリを作製するステップであって、(1つ又は複数の)標的細胞に対して活性な細胞毒性剤を産生する変異産生体細胞が各微小培養物において標的細胞の増殖を追い越すステップと、(e)ステップ(d)の微小培養物のライブラリを、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小培養物についてスクリーニングするステップとを含む方法が開示される。なし

目的

通常、微小液滴は、1000個の細胞を支持するために十分な体積の増殖培地を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

標的細胞に対して活性細胞毒性剤の産生体を特定するために変異原核細胞スクリーニングするための方法であって(a)産生体原核種の細胞を用意するステップと、(b)ステップ(a)の細胞を活性化トランスポゾン(TnA)でトランスポゾン変異生成することにより変異産生体細胞プールを生成するステップであり、ここで前記TnAは、前記産生体細胞のDNAにおけるその挿入部位又は近傍で遺伝子の転写を増加させることができる外向プロモーター(TnAP)を含んでいる、ステップと、(c)ステップ(b)のプールの個々のメンバーを、非混和性キャリア液体に懸濁されたある体積水性増培地を含む微小液滴で1つ又は複数の標的細胞と共封入し、それにより、単一変異産生体細胞と1つ又は複数の標的細胞とをそれぞれ含む微小液滴のライブラリを生成するステップと、(d)ステップ(c)の微小液滴ライブラリを、前記単一の変異産生体細胞と(1つ又は複数の)標的細胞との共培養に適切な条件下でインキュベートして微小培養物のライブラリを作製するステップであって、それによって、前記(1つ又は複数の)標的細胞に対して活性な細胞毒性剤を産生する変異産生体細胞が各微小培養物において標的細胞の増殖を追い越すステップと、(e)ステップ(d)の微小培養物のライブラリを、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小培養物についてスクリーニングするステップとを含む方法。

請求項2

標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴における変異産生体細胞のDNAをシーケンシングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記TnAの挿入部位に隣接する又は近傍のDNAが配列決定される、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記TnAの挿入部位に隣接する又は近傍のDNAのシーケンシングが、トランスポゾン−細胞DNAジャンクション選択的増幅を含む、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記シーケンシングが、例えば、(a)逐次合成シーケンシング(SBSバイオケミストリー、及び/又は(b)ナノポアシーケンシング、及び/又は(c)トンネル電流シーケンシング、及び/又は(d)パイロシーケンシング、及び/又は(e)ライゲーションによるシーケンシング(SOLiDシーケンシング)、及び/又は(f)イオン半導体、及び/又は(g)質量分析シーケンシングから選択されるハイスループット並列シーケンシングを含む、請求項3又は4に記載の方法。

請求項6

前記TnA挿入部位に隣接する又は近傍のDNAの、約25、50、75、100又は100を超える塩基対が配列決定される、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記配列決定されるDNAが、前記TnA挿入部位に対して5’及び/又は3’である、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴における変異産生体細胞のTnAPにより産生されたmRNA転写物をシーケンシングして、mRNA転写プロファイルを作成するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記mRNA転写プロファイルが、(a)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の配列、並びに/又は(b)TnAPによって産生されるmRNA転写物の開始及び終結、並びに/又は(c)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の長さ、並びに/又は(d)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の相対的存在量、並びに/又は(e)細胞DNAの転写部位、並びに/又は(f)TnAPによって産生される前記mRNA転写物が、細胞DNAに関してセンス若しくはアンチセンスであるか、並びに/又は(g)TnAPによって産生される前記mRNA転写物が、細胞DNAに関してORFに相当するか、並びに/又は(h)TnAPによって産生される前記mRNA転写物が、原核タンパク質及び/若しくはタンパク質ドメインをコードしているかの決定を含む、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記微小液滴が、実質的に球状であり、(a)10μm〜500μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの直径を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記微小液滴が、ゲル状態のある体積の水性増殖培地を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記微小液滴が、液体状態のある体積の水性増殖培地を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

前記微小液滴が、油外殻で包まれた水性増殖培地の内核と、連続水性相であるキャリア液体とを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記水性内核が、(a)10μm〜500μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの直径を有する、請求項13に記載の方法。

請求項15

前記油外殻が、(a)10μm〜200μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの厚さを有する、請求項13又は14に記載の方法。

請求項16

前記キャリア液体が、水非混和性液体である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記水非混和性液体が、油、例えば、(a)炭化水素油、(b)フルオロカーボン油、(c)エステル油、(d)水性相生物学的成分に対して低い溶解度を有する油、(e)微小液滴間の分子拡散阻害する油、(f)疎水性及び疎油性である油、(g)気体への良好な溶解度を有する油、及び/又は(h)それらの任意の2種以上の組み合わせから選択される油である、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記微小液滴が、前記微小液滴が水性分散相を構成し、前記キャリア液体が連続油相を構成しているW/Oエマルジョンに含まれている、請求項16又は17に記載の方法。

請求項19

前記キャリア液体が、水性液体である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

前記水性液体が、リン酸緩衝食塩水PBS)である、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記微小液滴が、W/O/Wダブルエマルジョンに含まれ、ここで前記微小液滴が、(a)分散相としての油外殻で包まれた水性増殖培地の内核と、(b)連続水性相としての前記キャリア液体とを含んでいる、請求項19又は20に記載の方法。

請求項22

前記微小液滴がエマルジョンに含まれ、ここで前記キャリア液体が連続相を構成し、前記微小液滴が分散相を構成し、前記エマルジョンがさらに界面活性剤及び任意選択補助界面活性剤を含んでいる、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

前記界面活性剤及び/又は前記補助界面活性剤が、分散相と連続相との界面に位置している、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記微小液滴が、請求項21に記載のW/O/Wダブルエマルジョンに含まれ、前記界面活性剤及び/又は前記補助界面活性剤が、水性核と油殻との界面に位置している、請求項22又は23に記載の方法。

請求項25

前記界面活性剤及び/又は前記補助界面活性剤が、非イオン性頭部基を有するフルオロ界面活性剤を含んでいる、請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

前記界面活性剤及び/又は前記補助界面活性剤が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)を含んでいる、請求項22〜25のいずれか一項に記載の方法。

請求項27

前記界面活性剤及び/又は前記補助界面活性剤が、PFPE−ポリエチレングリコール(PEG)ブロック共重合体を含んでいる、請求項22〜26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

前記PFPE−PEGブロック共重合体が、ジブロック又はトリブロック共重合体、例えば、PFPE−PEG−PFPEトリブロック共重合体である、請求項27に記載の方法。

請求項29

前記微小液滴が、単分散されている、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

前記共封入ステップ(c)が、水非混和性液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O型シングルエマルジョンが形成される条件下、(a)変異産生体細胞のプール、(b)標的細胞の集団、(c)水性増殖培地、(d)水非混和性液体、例えば請求項17に記載の油、及び(e)界面活性剤、例えば、請求項24〜28のいずれか一項に記載の界面活性剤を混合することを含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。

請求項31

前記インキュベーションステップ(d)の後に、水性キャリア液体、例えば請求項20に記載の水性キャリア液体を、水非混和性液体で包まれ水性キャリア液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O/Wダブルエマルジョンが形成される条件下、ステップ(c)のシングルエマルジョンと混合することを含む、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記共封入ステップ(c)が、水非混和性液体で包まれ水性キャリア液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O/Wダブルエマルジョンが形成される条件下、(a)変異産生体細胞のプール、(b)標的細胞の集団、(c)水性増殖培地、(d)水非混和性液体、例えば請求項17に記載の油、(e)界面活性剤、例えば、請求項24〜28のいずれか一項に記載の界面活性剤、及び(f)水性キャリア液体、例えば請求項20に記載の水性キャリア液体を混合することを含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。

請求項33

前記混合が、(a)ボルテックス及び/又は(b)超音波処理、(c)均質化、(d)ピコインジェクション及び/又は(e)フロー集束を含む、請求項30〜32のいずれか一項に記載の方法。

請求項34

前記共封入ステップ(c)が、(1つ又は複数の)変異産生体細胞及び/又は標的細胞を含まない空の微小液滴を除去することをさらに含む、請求項30〜33のいずれか一項に記載の方法。

請求項35

前記変異産生体細胞及び/又は前記標的細胞が蛍光標識され、空の微小液滴がFADSによって除去される、請求項34に記載の方法。

請求項36

前記インキュベーションステップ(d)が、前記微小液滴ライブラリを15℃〜95℃の温度で少なくとも1時間維持することを含む、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。

請求項37

前記微小液滴ライブラリが、(a)15℃〜42℃、(b)20℃〜40℃、(c)20℃〜37℃、(d)20℃〜30℃、又は(e)約25℃、(f)40℃〜60℃、(g)60℃〜80℃、又は(h)80℃〜98℃の温度で維持されている、請求項36に記載の方法。

請求項38

前記インキュベーションステップ(d)が、前記微小液滴ライブラリを、前記温度で、約2、4、6、12、24又は48時間維持することを含む、請求項36又は37に記載の方法。

請求項39

前記インキュベーションステップ(d)が、前記微小液滴ライブラリを、前記温度で、最長7日間、例えば1、2、3、4、5、6又は7日間、維持することを含む、請求項36又は37に記載の方法。

請求項40

前記インキュベーションステップ(d)が、前記微小液滴ライブラリを、前記温度で、最長2週間、例えば、1週間又は2週間、維持することを含む、請求項36又は37に記載の方法。

請求項41

前記スクリーニングステップ(e)が、標的細胞を含有する微小液滴を除去することを含む、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。

請求項42

前記標的細胞が蛍光標識され、前記標的細胞を含有する微小液滴がFADSによって除去される、請求項41に記載の方法。

請求項43

前記インキュベーションステップ(d)の間に実施される効力解析ステップであって、変異産生体細胞と標的細胞との共培養における相対増殖速度が決定されるステップをさらに含む、請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法。

請求項44

前記効力解析ステップが、変異産生体細胞のみを含有する微小液滴のFADSによる選択を含む、請求項43に記載の方法。

請求項45

2回以上の連続的ラウンドのFADS選択が、インキュベーションの間に実施される、請求項44に記載の方法。

請求項46

前記標的細胞が蛍光標識され、前記標的細胞を含有する微小液滴が連続的にインキュベーションにかけられる、請求項44又は45に記載の方法。

請求項47

前記スクリーニングステップ(e)が、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴についてのFADS選別を含む、請求項1〜46のいずれか一項に記載の方法。

請求項48

前記産生体原核種が、古細菌から選択され、例えば、(a)クレン古細菌門、(b)ユリ古細菌門、(c)コル古細菌門、(d)ナノ古細菌門、及び(e)タウム古細菌門、例えばハロフェラックス・ボルカニ又はスルホロブスspp.の門から選択される、請求項1〜47のいずれか一項に記載の方法。

請求項49

前記産生体原核種が、細菌から選択され、例えば、(a)放線菌類、(b)シュードモナスspp.、及び(c)バチルスspp.から選択される、請求項1〜48のいずれか一項に記載の方法。

請求項50

前記産生体細菌種が、ストレプトマイセスspp.から選択される、請求項49に記載の方法。

請求項51

前記産生体細菌種が、(a)ストレプトマイセス・セリカラー、(b)ストレプトマイセス・リビダンス、(c)ストレプトマイセス・ベネズエラ、(d)ストレプトマイセス・グリセウス、(e)ストレプトマイセス・エバティリス、及び(f)ストレプトマイセス・ビンチェンジェンシスから選択される、請求項50に記載の方法。

請求項52

前記産生体細菌種が、(a)クツネリア・アルビダ、(b)サッカロポリスポラ・エリスラエア、(c)マイコバクテリウム・マリナム、(d)バチルス・アミロリケファシエンス亜種プランタルム、及び(e)ミクロモノスポラ・エキノスポラ(Micromonosporaechinospora)から選択される、請求項49に記載の方法。

請求項53

前記標的細胞が、細菌又は真核細胞である、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。

請求項54

前記標的細胞が、(a)真菌、(b)哺乳動物、(c)高等植物細胞、(d)原生動物、(e)蠕虫細胞、(f)藻類、又は(h)無脊椎動物細胞である、請求項53に記載の方法。

請求項55

前記標的細胞が、がん細胞、例えば、ヒトがん細胞である、請求項53に記載の方法。

請求項56

前記標的細胞が、病原性細菌である、請求項53に記載の方法。

請求項57

前記標的細胞が、シュードモナス・エルギノーサアシネトバクターバウマンニ、大腸菌クレブシエラニューモニアエスタフィロコッカスアウレウスエンテロコッカスフェシウム、エンテロコッカス・ファエカリス、及びエンテロバクターspp.から選択される、請求項56に記載の方法。

請求項58

ステップ(c)の変異産生体細胞及び/又は(1つ又は複数の)標的細胞が、例えば蛍光標識で標識されている、請求項1〜57のいずれか一項に記載の方法。

請求項59

前記スクリーニングステップ(e)が、FADSを含む、請求項58に記載の方法。

請求項60

前記変異産生体細胞のプールが、(a)少なくとも0.5×105変異体、例えば、少なくとも1×105変異体、(b)少なくとも5×105変異体、(c)少なくとも1×106変異体、(d)0.5×106〜2×106変異体、(e)約1×106変異体、又は(f)最大10×106変異体を含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法。

請求項61

前記トランスポゾン変異生成ステップ(b)が、(a)細菌DNAの50塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾン、(b)細菌DNAの30塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾン、(c)細菌DNAの25塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾン、(d)細菌DNAの15塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾン、(e)細菌DNAの10塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾン、又は(f)細菌DNAの5塩基対あたり少なくとも1つのトランスポゾンの挿入率を生ずる、請求項1〜60のいずれか一項に記載の方法。

請求項62

前記トランスポゾン変異生成ステップ(b)が、TnAを、前記産生体細菌種の細胞の(a)染色体ゲノム)DNA、(b)プラスミドDNA、又は(c)染色体(ゲノム)及びプラスミドDNAの混合物に挿入することを含む、請求項1〜61のいずれか一項に記載の方法。

請求項63

ステップ(b)のトランスポゾン変異がinvivoで起こる、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法。

請求項64

ステップ(b)のトランスポゾン変異がinvitroで起こる、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

前記細胞毒性剤が、(a)抗生物質、(b)抗悪性腫瘍剤、及び(c)抗真菌剤から選択される、請求項1〜64のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

ステップ(b)において、前記産生体原核種の細胞DNAへのTnA挿入が、(a)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロン上流で起こり、そこでTnAPが、転写増加を駆動し、延いては前記潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくは前記オペロンの発現を導く、(b)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの活性化因子の上流で起こり、そこでTnAPが、トランスに作用する活性化因子の転写増加を駆動し、前記潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくは前記オペロンの発現を増加させる、(c)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの抑制因子を挿入により不活性化し、それにより前記潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくは前記オペロンの発現を増加させる、(d)細胞毒性剤合成に関与する酵素の上流で起こり、そこでTnAPが前記酵素の転写増加を駆動し、延いては前記酵素の発現増加を導く、(e)細胞毒性剤が基質となる酵素を挿入により不活性化し、それにより、前記細胞毒性剤のレベルを増加させる、(f)細胞毒性剤を副活性として生じる酵素の上流で起こり、そこでTnAPが転写増加を駆動し、延いては前記酵素の発現増加を導き、それにより、副活性を増加させて、前記細胞毒性剤のレベルを増加させる、(g)マルチドメイン酵素の1つ若しくは複数のドメインを挿入により不活性化し、それによりその機能を変化させて、直接的に若しくは間接的に、細胞毒性剤を合成する、(h)マルチドメイン酵素の1つ若しくは複数のドメインの上流で起こり、そこで、TnAPが、前記1つ若しくは複数のドメインの転写増加を駆動し、それにより、前記酵素の機能を変化させて、直接的に若しくは間接的に細胞毒性剤を合成する、又は(i)コーディングレパートリーを変化させて、細胞毒性剤を直接的に若しくは間接的に発現させる、請求項1〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項67

細胞毒性剤を特定する方法であって、請求項1〜66のいずれか一項に記載の方法により、標的細胞に対して活性な細胞毒性剤の産生体を特定するために変異細菌をスクリーニングすることを含む方法。

請求項68

請求項に記載の方法を含む、細胞毒性剤を産生するためのプロセス。

請求項69

前記細胞毒性剤を、変異細菌から合成又は単離することをさらに含む、請求項67に記載のプロセス。

請求項70

合成された又は単離された前記細胞毒性剤を、薬学的に許容される賦形剤と混合して、医薬組成物を製造することをさらに含む、請求項69に記載のプロセス。

技術分野

0001

本発明は、標的細胞(例えば、病原性細菌及び腫瘍細胞)に対して活性細胞毒性剤(例えば、抗生物質及び抗がん剤)の産生体を特定するために変異原核細胞スクリーニングするための方法、並びに、そのようなスクリーニング方法を含む細胞毒性剤を特定する方法に関する。さらに本発明は、本発明の方法を含む、細胞毒性剤を産生するためのプロセスに関する。

背景技術

0002

細菌は、生理活性天然産物、例えば、抗生物質、抗がん剤、作物保護剤、及び免疫抑制物質の主要な源である。例えば、放線菌類、特にストレプトマイセス(Streptomyces)spp.は、医薬(例えば、抗生剤抗真菌剤抗ウイルス剤抗血栓剤免疫調節剤、抗がん剤及び酵素阻害剤)並びに農業(例えば、殺虫剤除草剤殺菌剤、並びに植物及び動物のための増殖促進物質)において有用な多くの生理活性二次代謝物の産生体である。医薬において重要な放線菌類由来抗生物質としては、アミノグリコシドアントラサイクリンクロラムフェニコールマクロライド及びテトラサイクリンが挙げられ、一方でブレオマイシンドキソルビシンラパマイシン及びミトラマイシンなどの天然細菌産物は、重要な抗がん治療薬の基盤である。

0003

しかしながら、新たな毒素出現及び既存の抗微生物薬に対する耐性対抗するために、新たな細胞毒性剤、特に抗生剤が緊急に必要とされており、一方、抗がん剤の範囲は拡大される必要がある。

0004

細胞毒性剤の産生体についての従来的スクリーニングは、候補産生体の純粋な株を固体又は液体培地中で標的細胞に対する活性について試験することを含む。前者の場合には、遺伝子変異を有する個々の産生細菌を標的細胞のに蒔いてもよく、所望の細胞毒性剤を産生する細胞は、出現する変異体コロニーを取りまく阻害排除ゾーンが現れることによって特定され得る。しかしながら、この技術は煩雑で、通常、哺乳動物標的細胞の場合は適用できず、ハイスループット選抜にも適さない。

0005

液体培地中の変異体をスクリーニングすることは、細胞毒性化合物を産生する目的の変異体が非常に様々な増殖速度を示す可能性があり、回収される産生体変異体の多様性を大きく減少させ得るという事実により複雑である。さらに、細胞毒性化合物を産生する標的変異体は、「チーター(cheater)」、つまり標的変異産生体細胞によって産生される細胞毒性化合物に耐性であるがそれ自体は細胞毒性剤を産生しない(したがって、より高い増殖速度に反映される代謝的利点を享受する)変異体によって、増殖が圧倒される場合がある。

0006

液体培養中の産生体変異体のスクリーニングに関連するさらなる問題が、目的の細胞毒性化合物が比較的低い濃度で産生され、バルクの液体培養培地により、実際上希薄化され得るという事実から生じる。したがって、変異産生体細胞から生じる貴重シグナルが検出されない場合がある(又は、より強力な細胞毒性剤を分泌する変異産生体細胞の作用により不鮮明になり得る)。

0007

したがって、新たな生理活性天然産物の開発の主要な課題となっているのは、多数の産生体細菌を選抜して、所望の活性を有する産物を巧みに作り上げる細菌を特定する必要性であり、相俟って、選抜される候補産生体生物のレベル豊富な生物学的多様性を有する供給源を確保する必要性である。さらに、ハイスループット超並列選抜で使用することができ、広範囲の様々な標的細胞に対して非常に多数の様々な産生体細胞変異体が選抜され得る方法も必要とされている。

0008

本発明の態様によれば、標的細胞に対して活性な細胞毒性剤の産生体を特定するために変異原核細胞をスクリーニングするための方法であって、
(a)産生体原核種の細胞を用意するステップと、
(b)ステップ(a)の細胞を活性化トランスポゾン(TnA)でトランスポゾン変異生成することにより変異産生体細胞のプールを生成するステップであり、ここでTnAは、前記産生体細胞のDNAにおけるその挿入部位又は近傍で遺伝子の転写を増加させることができる外向プロモーター(TnAP)を含んでいる、ステップと、
(c)ステップ(b)のプールの個々のメンバーを、非混和性キャリア液体に懸濁されたある体積水性増培地を含む微小液滴で1つ又は複数の標的細胞と共封入し、それにより、単一変異産生体細胞と1つ又は複数の標的細胞とをそれぞれ含む微小液滴のライブラリを生成するステップと、
(d)ステップ(c)の微小液滴ライブラリを、単一の変異産生体細胞と(1つ又は複数の)標的細胞との共培養に適切な条件下でインキュベートして、微小培養物のライブラリを作製するステップであって、それによって、(1つ又は複数の)標的細胞に対して活性な細胞毒性剤を産生する変異産生体細胞が各微小培養物において標的細胞の増殖を追い越すステップと、
(e)ステップ(d)の微小培養物のライブラリを、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小培養物についてスクリーニングするステップと
を含む方法が提供される。

0009

封入ステップは、各微小液滴が、変異体プールの単一メンバーを、2以上(例えば、約10)の標的細胞と共に含有するように、実施することが好ましい。採用する封入プロセスに応じて、微小液滴ライブラリは、細胞含量が不均一であってもよく、一部の微小液滴が空であってもよい。しかしながら、全てで必要とされることは、封入により、変異体プール由来の単一変異産生体細胞を1つ又は複数の標的細胞と共に含有する少なくとも一部の微小液滴の回収がもたらされることである。

0010

本発明の方法は、標的細胞が変異産生体細胞により殺傷されている及び/又は増殖を追い越されている微小培養物の濃縮が可能であり、続いて変異体細胞を単離し、解析して、その細胞毒性活性基礎を特定し得る。この分析は比較的小さい体積で実施されるため、変異産生体細胞により産生される各細胞毒性化合物の効果は、培地の多大な体積による希釈作用及び/又は他の変異産生体細胞により産生される他の(おそらくはより強力な)細胞毒性剤による交絡作用を受けずに検出され得る。したがって、方法は、変異産生体細胞により生成されるシグナルに対する感度がより一層高い。

0011

さらに、方法は、「チーター」、つまり標的変異産生体細胞によって産生される細胞毒性化合物に耐性であるがそれ自体は細胞毒性剤を産生しない(したがって、より高い増殖速度に反映される代謝的利点を享受する)変異体、の「スワンピング(swamping)」効果も回避する。そのような「チーター」は、本発明の封入ステップによって個々の産生体細胞変異体から有効に仕切られていないならば、増殖において圧倒し、細胞毒性剤の変異産生体により生成されるシグナルを実際上消滅させる。

0012

方法は、標的細胞がインキュベーションステップ中に変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴における変異産生体細胞のDNAをシーケンシングするステップをさらに含んでもよい。そのような微小液滴は、様々な選別技術(下記参照)によって単離することができ、細胞は、任意の利便性のある方法で(例えば、界面活性剤洗浄剤の添加により、超音波処理により、浸透圧ショックにより、又は機械的若しくは物理化学的手段により)、微小液滴から放出させることができる。

0013

TnAの挿入部位に隣接する又は近傍のDNAは、例えば、トランスポゾン−細胞DNA連結部の選択的増幅を含む方法により、配列決定されることが好ましい。

0014

好ましい実施形態では、シーケンシングは、ハイスループット超並列シーケンシングを含む。例えば、(a)逐次合成シーケンシング(sequencing−by−synthesis、SBSバイオケミストリー、及び/又は(b)ナノポアシーケンシング、及び/又は(c)トンネル電流シーケンシング、及び/又は(d)パイロシーケンシング、及び/又は(e)ライゲーションによるシーケンシング(SOLiDシーケンシング)、及び/又は(f)イオン半導体、及び/又は(g)質量分析シーケンシングから選択される、その種の任意のシーケンシングを利用し得る。

0015

TnA挿入部位に隣接する又は近傍のDNAの約25、50、75、100又は100を超える塩基対が配列決定されることが好ましい。配列決定されるDNAは、TnA挿入部位に対して、5’及び/又は3’であり得る。

0016

本発明の方法は、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴における変異産生体細胞のTnAPにより産生されたmRNA転写物をシーケンシングして、mRNA転写プロファイルを作成するステップをさらに含んでもよい。そのような実施形態では、mRNA転写プロファイルは、
(a)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の配列、並びに/又は
(b)TnAPによって産生されるmRNA転写物の開始及び終結、並びに/又は
(c)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の長さ、並びに/又は
(d)TnAPによって産生される前記mRNA転写物の相対的存在量、並びに/又は
(e)細胞DNAの転写部位、並びに/又は
(f)TnAPによって産生されるmRNA転写物が、細胞DNAに関してセンス若しくはアンチセンスであるか、並びに/又は
(g)TnAPによって産生されるmRNA転写物が、細胞DNAに関してORFに相当するか、並びに/又は
(h)TnAPによって産生されるmRNA転写物が、原核タンパク質及び/若しくはタンパク質ドメインをコードしているか
の決定を含む。

0017

微小液滴のサイズは、封入される細胞(産生体及び標的の両方)の性質、並びにインキュベーションステップの間に達成される倍加回数を参照して選択される。通常、微小液滴は、1000個の細胞を支持するために十分な体積の増殖培地を提供するサイズである。したがって、微小液滴は、実質的に球状で、(a)10μm〜500μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの直径を有し得る。

0018

微小液滴は、ゲル状態のある体積の水性増殖培地を含んでもよいが、好ましい実施形態では、液体状態のある体積の水性増殖培地を含む。そのような実施形態では、微小液滴は、油外殻で包まれた水性増殖培地の内核と、連続水性相であるキャリア液体とを含んでもよい。ここで、水性内核は、(a)10μm〜500μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの直径を有し、一方で、油外殻は、(a)10μm〜200μm、(b)10μm〜200μm、(c)10μm〜150μm、(d)10μm〜100μm、(e)10μm〜50μm、又は(f)約100μmの厚さを有する。

0019

W/O型シングルエマルジョンにおいて、キャリア液体は、任意の水非混和性液体、例えば油であり得、任意選択で、(a)炭化水素油、(b)フルオロカーボン油、(c)エステル油、(d)水性相生物学的成分に低溶解度を有する油、(e)微小液滴間の分子拡散を阻害する油、(f)疎水性及び疎油性である油、(g)気体への良好な溶解度を有する油、及び/又は(h)それらの任意の2種以上の組み合わせから選択され得る。

0020

したがって、微小液滴は、微小液滴が水性分散相を構成し、キャリア液体が連続油相を構成しているW/Oエマルジョンに含まれていてもよい。

0021

他の実施形態では、微小液滴は、W/O/Wダブルエマルジョンに含まれ、キャリア液体は水性液体であり得る。そのような実施形態では、水性液体は、リン酸緩衝食塩水PBS)であってもよい。

0022

したがって、微小液滴は、W/O/Wダブルエマルジョンに含まれ、ここで微小液滴が、(a)分散相としての油外殻で包まれた水性増殖培地の内核と、(b)連続水性相としてのキャリア液体とを含んでいてもよい。

0023

微小液滴がエマルジョンに含まれる実施形態では、キャリア液体が連続相を構成し、微小液滴が分散相を構成していてもよく、そのような実施形態では、エマルジョンがさらに界面活性剤及び任意選択で補助界面活性剤を含んでいてもよい。

0024

界面活性剤及び/又は補助界面活性剤は、分散相と連続相の界面に位置してもよく、微小液滴がW/O/Wダブルエマルジョンに含まれるとき、界面活性剤及び/又は補助界面活性剤は、水性核と油殻の界面及び油殻と連続外相の界面に位置してもよい。

0025

微小液滴は、(本明細書で定義されるように)単分散されていてもよい。

0026

共封入ステップは、水非混和性液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O型シングルエマルジョンが形成される条件下、(i)変異産生体細胞のプール、(ii)標的細胞の集団、(iii)水性増殖培地、(iv)水非混和性液体、例えば本明細書に記載の油、及び(v)界面活性剤、例えば本明細書に記載の界面活性剤を混合することを含んでもよい。

0027

一部の実施形態では、上述のW/O型シングルエマルジョンが、インキュベーションステップに使用される。このことは、連続的油相が(例えば、培養中に放出される水溶性生理活性産物により媒介される培養物相互作用を予防又は制限することによって)微小培養区画化を改善する状況において好ましい場合がある。そのような実施形態では、後続の操作、スクリーニング(及び特に選別)は、インキュベーション後のさらなる乳化ステップ、つまり水性キャリア液体、例えば本明細書に記載の水性キャリア液体を、水非混和性液体で包まれ水性キャリア液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O/Wダブルエマルジョンが形成される条件下、インキュベーションステップに使用されたシングルエマルジョンと混合するステップにより、促進され得る。

0028

共封入ステップ(c)は、水非混和性液体で包まれ水性キャリア液体に分散された水性増殖培地の微小液滴を含むW/O/Wダブルエマルジョンが形成される条件下、(a)変異産生体細胞のプール、(b)標的細胞の集団、(c)水性増殖培地、(d)水非混和性液体、例えば、本明細書に記載の油、(e)界面活性剤、例えば本明細書に記載の界面活性剤、及び(f)水性キャリア液体、例えば本明細書に記載の水性キャリア液体を混合することを含んでもよい。

0029

任意の手段を、混合ステップのために利用し得る。例えば、このステップは、(a)ボルテックス及び/又は(b)超音波処理、(c)均質化、(d)ピコインジェクション(pico−injection)及び/又は(e)フロー集束を含み得る。

0030

上記で説明するように、採用する封入プロセスに応じて、微小液滴ライブラリは、細胞含量が不均一であってもよく、一部の微小液滴が空であってもよい。そのような状況において、共封入ステップ(c)は、(1つ又は複数の)変異産生体細胞及び/又は標的細胞を含まない空の微小液滴を除去することをさらに含んでもよい。このステップは、蛍光活性化液滴選別(Fluorescence−Activated Droplet Sorting、FADS)により都合よく達成され、そのような実施形態では、産生体細胞及び/又は標的細胞は、蛍光標識されている。

0031

インキュベーションステップ(d)は、選択された産生体細胞及び標的細胞の性質を参照して選択された期間及び条件下で実施される。したがって、このステップは、微小液滴ライブラリを15℃〜95℃の温度で少なくとも1時間維持することを含み得る。一部の実施形態では、微小液滴ライブラリは、(a)15℃〜42℃、(b)20℃〜40℃、(c)20℃〜37℃、(d)20℃〜30℃、又は(e)約25℃、(f)40℃〜60℃、(g)60℃〜80℃、又は(h)80℃〜98℃の温度で維持される。

0032

インキュベーションステップ(d)は、微小液滴ライブラリを、前記温度で、約2、4、6、12、24若しくは48時間、又は最長7日間、例えば1、2、3、4、5、6若しくは7日間、維持することを含んでもよい。他の実施形態では、インキュベーションステップ(d)は、微小液滴ライブラリを、前記温度で、最長2週間、例えば、1週間又は2週間、維持することを含む。

0033

スクリーニングステップ(e)は、標的細胞を含有する微小液滴を除去することを含んでもよい。これは、FADSにより都合よく達成され、この場合に、標的細胞は、蛍光標識されていてもよい。このようにして、標的細胞の増殖を追い越した又は圧倒して標的細胞を消滅させた変異産生体細胞(又は耐性産生体細胞変異体と共培養した産生体細胞)のみを含有する液滴を、選別によって単離することができ、標的細胞と比較して細胞毒性剤を精巧に作り上げる変異産生体細胞を大きく濃縮することができる。

0034

さらに方法は、インキュベーションステップ(d)の間に実施される効力解析ステップであって、変異産生体細胞と標的細胞との共培養における相対増殖速度が決定されるステップをさらに含んでもよい。このステップは、変異産生体細胞のみを含有する微小液滴を、インキュベーションステップの間に、例えば異なる時間点で、FADSによりサンプリングすることを含んでもよい。したがって、産生される細胞毒性剤の効力に基づいて、様々な種類の産生体変異体を回収するために、2回以上の連続的ラウンドのFADS選択をインキュベーションの間に実施してもよい。そのような実施形態では、標的細胞は、蛍光標識されていてもよく、標的細胞を含有する微小液滴は、連続的にインキュベーションにかけられる。

0035

したがって、スクリーニングステップ(e)は、標的細胞が、変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小液滴についてのFADS選別を含むことが好ましい。

0036

産生体原核種は、古細菌から選択され得、例えば、(a)クレン古細菌門(Crenarchaeota)、(b)ユリ古細菌門(Euryarchaeota)、(c)コル古細菌門(Korarchaeota)、(d)ナノ古細菌門(Nanoarchaeota)、及び(e)タウム古細菌(Thaumarchaeota)、例えば、ハロフェラックス・ボルカニ(Haloferax volcanii)又はスルホロブス(Sulfolobus)spp.の門から選択され得る。代替的に、産生体原核種は、細菌から選択され得、例えば、(a)放線菌類、(b)シュードモナス(Pseudomonas)spp.、及び(c)バチルス(Bacillus)spp.から選択され得る。

0037

好ましい実施形態では、産生体細菌種は、ストレプトマイセスspp.から選択され、例えば、(a)ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、(b)ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、(c)ストレプトマイセス・ベネズエラ(Streptomyces venezuelae)、(d)ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、(e)ストレプトマイセス・エバティリス(Streptomyces avermetilis)、及び(f)ストレプトマイセス・ビンチェンジェンシス(Streptomyces bingchenggensis)から選択される。

0038

標的細胞は、細菌又は真核細胞であり得る。例えば、標的細胞は、(a)真菌、(b)哺乳動物、(c)高等植物細胞、(d)原生動物、(e)蠕虫細胞、(f)藻類、又は(h)無脊椎動物細胞であり得る。

0039

一部の実施形態では、標的細胞は、がん細胞、例えば、ヒトがん細胞である。他の実施形態では、標的細胞は、病原性細菌である。

0040

第2の態様では、本発明は、細胞毒性剤を特定する方法であって、上記に記載の方法により、標的細胞に対して活性な細胞毒性剤の産生体を特定するために変異細菌をスクリーニングすることを含む方法を提供する。

0041

第3の態様では、本発明は、上記に記載の本発明の第2の態様の方法を含む、細胞毒性剤を産生するためのプロセスを提供する。ここで、プロセスは、前記細胞毒性剤を、変異細菌から合成又は単離することをさらに含んでもよく、合成又は単離された細胞毒性剤を、薬学的に許容される賦形剤と混合して、医薬組成物を製造することを、任意選択でさらに含んでもよい。

0042

本発明の他の態様及び好ましい実施形態は、下記に示す他の請求項で定義及び記載されている。

0043

本明細書で言及した全ての公開文献、特許、特許出願、及び他の参照文献は、それぞれ個々の公開文献、特許又は特許出願が、参照により組み込まれて詳細に及び個別に示され、その内容が完全に参照されているかのように、全ての目的についてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0044

定義及び一般的優先
本明細書で使用され、他に特別に特定されていない限り、以下の用語は、当該分野で享受し得るより広い(又はより狭い)用語の意味に加えて、以下の意味を有することが意図される。

0045

文脈により他に必要とされない限り、本明細書における単数形の使用は複数形も含むとして読まれ、その逆も同様である。

0046

実体に関連して使用される用語「a」又は「an」は、1つ又は複数の実体を参照すると読まれる。したがって、用語「a」(若しくは「an」)、「1つ又は複数(one or more)」及び「少なくとも1つ(at least one)」は、本明細書において相互に交換可能に使用される。

0047

本明細書で使用するとき、用語「含む(comprise)」又はその変形、例えば、「含む(comprises)」若しくは「含む(comprising)」は、任意の引用された完全体(例えば、特色、要素、特徴、特性、方法/プロセスステップ若しくは限定)又は完全体(例えば、特色、要素、特徴、特性、方法/プロセスステップ若しくは限定)のグループを含むが、任意の他の完全体又は完全体のグループを排除してはいないことを示していると読まれる。したがって、本明細書で使用するとき、用語「含む」は、包括的又は開放形であり、追加的な、引用されていない完全体又は方法/プロセスステップを排除しない。

0048

遺伝子という用語は、染色体又はプラスミドの特定の位置を占め、生物の特定の特徴を決定するDNA配列からなる遺伝的単位記述する用語である。遺伝子は、タンパク質又はタンパク質の一部を形成するポリペプチド鎖を特定することによって生物の特徴を決定している場合があり(構造遺伝子)、又はRNA分子をコードしている場合があり、又は他の遺伝子の操作を制御する若しくはそのような操作を抑制している場合があり、又は一部の他のまだ明らかにされていない機構により表現型に影響を与えている場合がある。

0049

ゲノムDNAという用語は、染色体外に維持されているプラスミドDNAと区別して、染色体DNAを定義するために本明細書で使用される専門用語である。

0050

ゲノムという用語は、生物の完全な遺伝的相当物を定義するために本明細書で使用され、したがって、染色体、プラスミド、プロファージ、及び任意の他のDNAを含む、専門用語である。

0051

グラム陽性細菌という用語は、ある特定の細胞壁染色特性に基づいて一緒グループ化される細菌の特定の種類を定義する専門用語である。

0052

低G+Cグラム陽性細菌という用語は、DNA内の塩基組成に基づいて、グラム陽性内の進化的に関連する細菌の特定のサブクラスの種類を定義する専門用語である。このサブクラスには、ストレプトコッカス(Streptococcus)spp.、スタフィロコッカス(Staphylococcus)spp.、リステリア(Listeria)spp.、バチルスspp.、クロストリジウム(Clostridium)spp.、エンテロコッカス(Enterococcus)spp.及びラクトバチルス(Lactobacillus)spp.が含まれる。

0053

高G+Cグラム陽性細菌という用語は、DNA内の塩基組成に基づいて、グラム陽性内の進化的に関連する細菌の特定のサブクラスの種類を定義する専門用語である。このサブクラスには、放線菌類(放線菌門)、例えば、アクチノミセス(Actinomyces)spp.、アルスロバクター(Arthrobacter)spp.、コリネバクテリウム(Corynebacterium)spp.、フランキア(Frankia)spp.、ミクロコッカス(Micrococcus)spp.、ミクロモノスポラ(Micromonospora)spp.、マイコバクテリウム(Mycobacterium)spp.、ノカルジア(Nocardia)spp.、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)spp.及びストレプトマイセスspp.が含まれる。

0054

グラム陰性細菌という用語は、ある特定の細胞壁染色特性に基づいて一緒にグループ化される細菌の特定の種類を定義する専門用語である。グラム陰性細菌属の例としては、クレブシエラ(Klebsiella)、アシネトバクター(Acinetobacter)、エシェリキア(Escherichia)、シュードモナス、エンテロバクター(Enterobacter)及びナイセリア(Neisseria)が含まれる。

0055

用語「単分散」は、微小液滴に適用されるとき、1.0以下、0.5以下、好ましくは0.3以下の粒径分布係数εを示す任意のエマルジョンを意味する。前記係数εは、以下の式で定義される:
ε=(90Dp−10Dp)/50Dp(1)
式中、10Dp、50Dp及び90Dpは、エマルジョンについて相対累積粒度分布曲線から推定した累積頻度が、それぞれ10%、50%及び90%であるときの粒度である。ε=0である場合は、エマルジョン粒子が粒度散乱を全く示さない理想的状態を意味する。

0056

本明細書で使用するとき、トランスポゾン挿入に適用される用語「挿入率」は、各細菌に1つのTnA挿入での、変異体プール全体に対するレベルのTnAの挿入密度を示すために使用される。致死的TnA挿入事象、例えば、必須遺伝子の挿入による不活性化から生じる致死的TnA挿入事象は、変異体プールの生存メンバー中にはないことも理解される。したがって、本明細書で特定される挿入率は、DNAの非必須領域に適用される。

0057

本明細書で使用するとき、用語「細胞毒性剤」は、標的細胞を殺傷するか又は標的細胞の増殖若しくは生物学的活性を予防若しくは制御するように作用する、任意の化合物(例えば、代謝物、タンパク質、ペプチド又は他のバイオポリマー)を定義する。

0058

産生体原核細胞
古細菌及び細菌細胞を含む任意の原核細胞が、本発明に従って使用され得る。古細菌細胞は、以下の門から選択され得る:(a)クレン古細菌門、(b)ユリ古細菌門、(c)コル古細菌門、(d)ナノ古細菌門、及び(e)タウム古細菌。

0059

例示的古細菌属としては、アシディアヌス(Acidianus)、アシディロブス(Acidilobus)、アシドコッカス(Acidococcus)、アシデュリプファンダム(Aciduliprofundum)、アエロピルムAeropyrum)、アーケオグロブス(Archaeoglobus)、バシロウイルス(Bacilloviridae)、カルディスファエラ(Caldisphaera)、カルディウィルガ(Caldivirga)、カルドコッカス(Caldococus)、ケナルカエウム(Cenarchaeum)、デスルフロコッカス(Desulfurococcus)、ファログボス(Ferroglobus)、フェロプラズマ(Ferroplasma)、ゲオゲンマ(Geogemma)、ゲオグロボス(Geoglobus)、ハラダプタツス(Haladaptaus)、ハラルカリコッカス(Halalkalicoccus)、ハロアルカロフィラム(Haloalcalophilium)、ハロアーキュラ(Haloarcula)、ハロバクテリウム(Halobacterium)、ハロバキュラム(Halobaculum)、ハロビフォルマ(Halobiforma)、ハロコッカス(Halococcus)、ハロフェラックス、ハロゲオメトリカム(Halogeometricum)、ハロミクロビウム(Halomicrobium)、ハロピガー(Halopiger)、ハロプラヌス(Haloplanus)、ハロクアドツム(Haloquadratum)、ハロラブダス(Halorhabdus)、ハロルブラム(Halorubrum)、ハロサルシナ(Halosarcina)、ハロシンプレックス(Halosimplex)、ハロスタゴニコラ(Halostagnicola)、ハロテリジェナ(Haloterrigena)、ハロビバックス(Halovivax)、ハイパーサーマス(Hyperthermus)、イグニコッカス(Ignicoccus)、イグニスファエラ(Ignisphaera)、メタロスファエラ(Metallosphaera)、メタニミクロコッカス(Methanimicrococcus)、メタノバクテリウム(Methanobacterium)、メタノブレビバクター(Methanobrevibacter)、メタノカルクルス(Methanocalculus)、メタンクスアルドコッカス(Methantxaldococcus)、メタノセラ(Methanocella)、メタノコッコイドス(Methanococcoides)、メタノコッカス(Methanococcus)、メタノコルプスクルム(Methanocorpusculum)、メタノクレウス(Methanoculleus)、メタノフォリス(Methanofollis)、メタノゲニウム(Methanogenium)、メタノハロビウム(Methanohalobium)、メタノハロフィラス(Methanohalophilus)、メタノラシニア(Methanolacinia)、メタノロブス(Methanolobus)、メタノメチロボランス(Methanomethylovorans)、メタノミクロビウム(Methanomicrobium)、メタノプラヌス(Methanoplanus)、メタノピルス(Methanopyrus)、メタノレギュラ(Methanoregula)、メタノサエタ(Methanosaeta)、メタノサルサム(Methanosalsum)、メタノサルシナ(Methanosarcina)、メタノスファエラ(Methanosphaera)、メタノスピリラム(Melthanospirillum)、メタノサーモバクター(Methanothermobacter)、メタノサーモコッカス(Methanothermococcus)、メタノサーマス(Methanothermus)、メタノスリックス(Methanothrix)、メタノトリス(Methanotorris)、ナノアルカエウム(Nanoarchaeum)、ナトリアルバ(Natrialba)、ナトリネマ(Natrinema)、ナトロノバクテリウム(Natronobacterium)、ナトロノコッカス(Natronococcus)、ナトロノリノビウス(Natronolimnobius)、ナトロノモナス(Natronomonas)、ナトロノルブラム(Natronorubrum)、ニトラコプミルス(Nitracopumilus)、パレオコッカス(Palaeococcus)、ピクロフィラス(Picrophilus)、ピロバクルム(Pyrobaculum)、ピロコッカス(Pyrococcus)、ピロジクチウム(Pyrodictium)、ピロロブス(Pyrolobus)、スタフィロテルムス(Staphylothermus)、ステッテリア(Stetteria)、スティギオロブス(Stygiolobus)、スルホロブス、スルフォポボコックス(Sulfophobococcus)、スルフリスファエラ(Sulfurisphaera)、サーモクラジウム(Thermocladium)、サーモコッカス(Thermococcus)、サーモディスクス(Thermodiscus)、サーモフィルム(Thermofilum)、サーモプラズマ(Thermoplasma)、サーモプロテウス(Thermoproteus)、サーモスファエラ(Thermosphaera)及びバルカニサエタ(Vulcanisaeta)。

0060

例示的古細菌種としては、以下が挙げられる:アエロピュルム・ペルニクス(Aeropyrum pernix)、アルカエグロブス・フルギダス(Archaeglobus fulgidus)、アルカエオグロブス・フルギダス(Archaeoglobus fulgidus)、デスルフロコッカス(Desulforcoccus)種TOK、メタノバクテリウム・サーモアウトロピカム(Methanobacterium thermoantorophicum)、メタノコッカス・ヤンナスキイ(Methanococcus jannaschii)、ピロバクルム・アエロフィラム(Pyrobaculum aerophilum)、ピロバクルム・カリディフォンティス(Pyrobaculum calidifontis)、ピロバクルム・イスランディクム(Pyrobaculum islandicum)、ピロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)、ピロコッカスGB−D、ピロコッカス・グリコボランス(Pyrococcus glycovorans)、ピロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)、ピロコッカスspp.GE23、ピロコッカスspp.ST700、ピロコッカス・ウーゼイ(Pyrococcus woesii)、ピロディクティウム・オカルタム(Pyrodictium occultum)、スルホロブス・アシドカルダリウム(Sulfolobus acidocaldarium)、スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solataricus)、スルホロブス・トコダイイ(Sulfolobus tokodalii)、サーモコッカス・アグレガンス(Thermococcus aggregans)、サーモコッカス・バロシイ(Thermococcus barossii)、サーモコッカス・セラー(Thermococcus celer)、サーモコッカス・フミコーランス(Thermococcus fumicolans)、サーモコッカス・ゴルゴナリウス(Thermococcus gorgonarius)、サーモコッカス・ヒドロサーマリス(Thermococcus hydrothermalis)、サーモコッカス・オンヌリネウス(Thermococcus onnurineus)NA1、サーモコッカス・パシフィカス(Thermococcus pacificus)、サーモコッカス・プロファンダス(Thermococcus profundus)、サーモコッカス・シクリ(Thermococcus siculi)、サーモコッカスspp.GE8、サーモコッカスspp.JDF−3、サーモコッカスspp.TY.、サーモコッカス・チオレドゥセンス(Thermococcus thioreducens)、サーモコッカス・ズイッリグティ(Thermococcus zilligti)、サーモプラズマ・アシドフィラム(Thermoplasma acidophilum)、サーモプラズマ・ボルカニウム(Thermoplasma volcanium)、アシディアヌス・ホスピタリス(Acidianus hospitalis)、アシジロブス・サチャロボランス(Acidilobus sacharovorans)、アシデュリプロファンダム・ブーネイ(Aciduliprofundum boonei)、アエロピュルム・ペルニクス、アルカエオグロブス・フルギダス、アルカエオグロブス・プロファンデュス(Archaeoglobus profundus)、アルカエオグロブス・ベネフィカス(Archaeoglobus veneficus)、カルディウィルガ・マキリンジェンシス(Caldivirga maquilingensis)、カンジダツス・コラルチャエウム・ククリプトフィラム(Candidatus Korarchaeum cryptofilum)、カンジダツス・メタノレグラ・ブーネイ(Candidatus Methanoregula boonei)、カンジダツス・ニトロソアルカエウム・リムニア(Candidatus Nitrosoarchaeum limnia)、ケナルカエウム・シュンビオスム(Cenarchaeum symbiosum)、デスルフロコッカス・カムチャッケンシス(Desulfurococcus kamchatkensis)、ファログロボス・プラシデュス(Ferroglobus placidus)、フェロプラズマ・アシダルマヌス(Ferroplasma acidarmanus)、ハラルカリコッカス・ジェオトガリ(Halalkalicoccus jeotgali)、ハロアーキュラ・ヒスパニカ(Haloarcula hispanica)、ハロアーキュラ・マリスモルツイ(Holaoarcula marismortui)、ハロバクテリウム・サリナルム(Halobacterium salinarum)、ハロバクテリウム(Halobacterium)種、ハロビフォルマ・ルシサルシ(Halobiforma lucisalsi)、ハロフェラックス・ボルバニイ(Haloferax volvanii)、ハロゲオメトリカム・ボリンクエンセ(Halogeometricum borinquense)、ハロミクロビウム・ムコハタエイ(Halomicrobium mukohataei)、ハロフィリック・アルカセオン(halophilic archaceon)sp.DL31、ハロピガー・キサナデュエンシス(Halopiger xanaduensis)、ハロクアドラツム・ワルスビイ(Haloquadratum walsbyi)、ハロラブダス・チアマテア(Halorhabdus tiamatea)、ハロラブダス・ウタヘンシス(Halorhabdus utahensis)、ハロルブラム・ラクスプロファンディ(Halorubrum lacusprofundi)、ハロテリジェナ・トルクメニカ(Haloterrigena turkmenica)、ハイパーサーマス・ブチリカス(Hyperthermus butylicus)、イグニコッカス・ホスピタリス(Igniococcus hospitalis)、イグニスファエラ・アグレガンス(Ignisphaera aggregans)、メタロスファエラ・キュプリナ(Metallosphaera cuprina)、メタロスファエラ・セデュラ(Metallosphaera sedula)、メタノバクテリウムsp.AL−21、メタノバクテリウムsp.SWAN−1、メタノバクテリウム・サーモアウトロピカム(Methanobacterium thermoautorophicum)、メタノブレビバクター・ルミナンチウム(Methanobrevibacter ruminantium)、メタノブレビバクター・スミティ(Methanobrevibacter smithii)、メタノカルドコックス・フェルベンス(Methanocaldococcus fervens)、メタノカルドコックス・インフェルヌス(Methanocaldococcus infernus)、メタノカルドコックス・ヤンナスキイ(Methanocaldococcus jannaschii)、メタノカルドコックスsp.FS406−22、メタノカルドコックス・バルカニウス(Methanocaldococcus vulcanius)、メタノセラ・コンラディ(Methanocella conradii)、メタノセラ・パルディコラ(Methanocella paludicola)、メタノセラsp.ライスクラスター(Rice Cluster)I(RC−I)、メタノコッコイドス・ブルトニー(Methanococcoides burtonii)、メタノコッカス・エオリカス(Methanococcus aeolicus)、メタノコッカス・マリパルディス(Methanococcus maripaludis)、メタノコッカス・バニエリイ)(Methanococcus vannielii)、メタノコッカス・ボルタエ(Methanococcus voltae)、メタノコルプスクルム・ラブレアンタム(Methanocorpusculum labreantum)、メタノクレウス・マリスニグリ(Methanoculleus marisnigri)、メタノハロビウム・エベスチガツム(Methanohalobium evestigatum)、メタノハロフィラス・マヒイ(Methanohalophilus mahii)、メタノプラヌス・ペトロレアリウス(Methanoplanus petrolearius)、メタノピルス・カンレリ(Methanopyrus kandleri)、メタノサエタ・コンシリ(Methanosaeta concilii)、メタノサエタ・ハルンディナセア(Methanosaeta harundinacea)、メタノサエタ・サーモフィラ(Methanosaeta thermophila)、メタノサルサム・ズィリナーエ(Methanosalsum zhilinae)、メタノサルシナ・アセチボランス(Methanosarcina acetivorans)、メタノサルシナ・バーケリー(Methanosarcina barkeri)、メタノサルシナ・マゼイ(Methanosarcina mazei)、メタノスファエラ・スタッドマナエ(Methanosphaera stadtmanae)、メタノスファエラ・パルストリス(Methanosphaerula palustris)、メタノスピリラム・ヒュゲイテイ(Methanospiriullum hungatei)、メタノサーモバクター・マーブルゲンシス(Mathanothermobacter marburgensis)、メタノサーモコッカス・オキナウェンシス(Methanothermococcus okinawensis)、メタノサーマス・フェルビダス(Methanothermus fervidus)、メタノトリス・イグネウス(Methanotorris igneus)、ナノアルカエウム・エクイタンス(Nanoarchaeum equitans)、ナトリアルバ・アジアティカ(Natrialba asiatica)、ナトリアルバ・マガディイ(Natrialba magadii)、ナトロノモナス・パラオニス(Natronomonas pharaonis)、ニトロソプミルス・マリティマス(Nitrosopumilus maritimus)、ピクロフィラス・トッリダス(Picrophilus torridus)、ピロバクルム・アエロフィラム、ピロバクルム・アルセナティクム(Pyrobaculum arsenaticum)、ピロバクルム・カリディフォンティス、ピロバクルム・イスランディクム、ピロバクルムsp.1860、ピロコッカス・アビッシ(Pyrococcus abyssi)、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、ピロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)、ピロコッカスsp.NA42、ピロコッカス・ヤヤノシイ(Pyrococcus yayanosii)、ピロロブス・フマリイ(Pyrolobus fumarii)、スタフィロテルムス・ヘレニカス(Staphylothermus hellenicus)、スタフィロテルムス・マリナス(Staphylothermus marinus)、スルホロブス・アシドカルダリウム、スルホロブス・イスランディカス(Sulfolobus islandicus)、スルホロブス・ソルファタリカス、スルホロブス・トコダイイ、サーモコッカス・バロフィラス(Thermococcus barophilus)、サーモコッカス・ガンマトレランス(Thermococcus gammatolerans)、サーモコッカス・コダカラエンシス(Thermococcus kodakaraen
sis)、サーモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)、サーモコッカス・オンヌリネウス、サーモコッカス・シビリカス(Thermococcus sibiricus)、サーモコッカスsp.4557、サーモコッカスsp.AM4、サーモフィラムペンデンス(Thermofilum pendens)、サーモプラズマ・アシドフィラム、サーモプラズマ・ボルカニウム、サーモプロテウス・ニュートラフィラス(Thermoproteus neutrophilus)、サーモプロテウス・テナックス(Thermoproteus tenax)、サーモプロテウス・ウゾニエンシス(Thermoproteus uzoniensis)、サーモスファエラ・アグリガンス(Thermosphaera aggregans)、バルカニサエタ・ディストリビュータ(Vulcanisaeta distributa)及びバルカニサエタ・モウトノヴスキア(Vulcanisaeta moutnovskia)。

0061

本発明による産生体細胞として有用な古細菌細胞の特定の例としては、ハロフェラックス・ボルカニ又はスルホロブスspp.が挙げられる。

0062

細菌細胞は、放線菌門、例えば、次の科から選択されてもよい:アクチノミセス科(Actinomycetaceae)、プロピオニバクテリア科(Propionibacteriaceae)、フランキア科(Frankiaceae)、ミクロコッカス科(Micrococcaceae)、ミクロモノスポラ科(Micromonosporaceae)、ストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)、マイコバクテリア科(Mycobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)、シューノカルジア科(Pseudonocardiaceae)及びノカルジア科(Nocardiaceae)。

0063

したがって、一部の実施形態では、産生体原核細胞は、サッカロポリスポラ(Saccaropolyspora)spp.、例えば、サッカロポリスポラ・エリスラエア(Saccaropolyspora erythrea)から選択される。他の実施形態では、産生体原核細胞は、クツネリア(Kutzneria)spp.、例えば、クツネリア・アルビダ(Kutzneria albida)から選択される。さらに他の実施形態では、産生体原核細胞は、マイコバクテリウムspp.、例えば、マイコバクテリウム・マリナム(Mycobacterium marinum)から選択される。

0064

好ましい実施形態では、産生体原核細胞は、ストレプトマイセスspp.から選択される。ストレプトマイセス属は、500を超える種を含み、いずれの種も、本発明による産生体株として使用し得る。したがって、産生体株は、次の種のいずれかから選択され得る:S.アンボファシエンス(S.ambofaciens)、S.アクロモゲネス(S.achromogenes)、S.アヌラトス(S.anulatus)、S.エバミティリス、S.セリカラー、S.クラブリゲルス(S.clavuligerus)、S.フェレウス(S.felleus)、S.フェラリティス(S.ferralitis)、S.フィラメントサス(S.filamentosus)、S.グリセウス、S.ヒグロスコピクス(S.hygroscopicus)、S.リソスーパーフィカス(S.iysosuperficus)、S.リビダンス、S.ヌールセイ(S.noursei)、S.スキャビエス(S.scabies)、S.ソマリエンシス(S.somaliensis)、S.サーモバイオラセウス(S.thermoviolaceus)、S.ベネズエラ及びS.ヴィオラセオルバ(S.violaceoruber)。

0065

一部の実施形態では、産生体原核細胞は、(a)ストレプトマイセス・セリカラー、(b)ストレプトマイセス・リビダンス、(c)ストレプトマイセス・ベネズエラ、(d)ストレプトマイセス・グリセウス、(e)ストレプトマイセス・エバミティリス、及び(f)ストレプトマイセス・ビンチェンジェンシスから選択される。

0066

他の実施形態では、産生体原核細胞は、ミクロモノスポラ(Micromonospora)spp.から選択され、この属はいくつかの種を含むが、その種のいずれも本発明による産生体株として使用し得る。したがって、産生体細胞は、次の種のいずれかから選択され得る:M.アウラティアカ(M.aurantiaca)、M.カーボナセア(M.carbonacea)、M.カルセア(M.chalcea)、M.ケルシナ(M.chersina)、M.シトレア(M.citrea)、M.コエルレア(M.coerulea)、M.エキナウランティアカ(M.echinaurantiaca)、M.エキノフュスカ(M.echinofusca)、M.エキノスポラ(M.echinospora)、M.フルビビリディス(M.fulviviridis)、M.ガリカ(M.gallica)、M.ハロフィティカ(M.halophytica)、M.イノシトラ(M.inositola)、M.イニョオネンシス(M.inyonensis)、M.ニガー(M.nigra)、M.オリバステロスポラ(M.olivasterospora)、M.パリダ(M.pallida)、M.ペウセティア(M.peucetia)、M.パープレオクロモゲネス(M.purpureochromogenes)、M.ロザリア(M.rosaria)、M.サガミエンシス(M.sagamiensis)及びM.ビリディファシエンス(M.viridifaciens)。

0067

細菌細胞は、ファーミキューテス門、例えば、次のから選択され得る:バチルス、クロストリジウム及びモリキュート。

0068

例示的バチルスは、次の科のいずれかから選択されるものであり得る:アリシクロバチルス科(Alicyclobacillaceae)、バチルス科(Bacillaceae)、カリオファノン科(Caryophanaceae)、リステリア科(Listeriaceae)、パエニバシラス科(Paenibacillaceae)、プラノコッカス科(Planococcaceae)、スポロラクトバチルス科(Sporolactobacillaceae)、スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、サーモアクチノマイセス科(Thermoactinomycetaceae)及びツリシバクター科(Turicibacteraceae)。例示的クロストリジウムは、以下の科のいずれかから選択されるものであり得る:アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)、クロストリジウム科(Clostridiaceae)、ユーバクテリウム科(Eubacteriaceae)、ヘリオバクテリウム科(Heliobacteriaceae)、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)、ペプトコッカス科(Peptococcaceae)、ペプトストレプトコッカス科(Peptostreptococcaceae)及びシントロフォモナダス科(Syntrophomonadaceae)。

0069

一部の実施形態では、産生体原核細胞は、バチルスspp.及びクロストリジウムspp.、例えば、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)の亜種プランタルム(Plantarum)から選択される。

0070

細菌細胞は、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、例えば、シュードモナス属のメンバーから選択される。

0071

本発明の方法に使用するための標的細胞
細菌標的細胞
本発明による使用のための標的細胞は、細菌細胞であり得る。そのような実施形態では、細菌は、(a)グラム陽性、グラム陰性及び/又はグラム染色細菌、(b)胞子形成細菌、(c)非胞子形成細菌、(d)糸状細菌、(e)細胞内細菌、(f)絶対好気性菌、(g)絶対嫌気性菌、(h)通性嫌気性菌、(i)微好気性細菌、及び/又は(f)日和見性細菌病原体から選択されてもよい。

0072

ある特定の実施形態では、本発明による使用のための標的細胞は、以下の属の細菌から選択され得る:アシネトバクター[例えば、A.バウマンニ(A.baumannii)]、アエロモナス(Aeromonas)[例えば、A.ハイドロフィラ(A.hydrophila)]、バチルス[例えば、B.アンシラシス(B.anthracis)]、バクテロイデス(Bacteroides)[例えば、B.フラギリス(B.fragilis)]、ボルデテラ(Bordetella)[例えば、B.パーツシス(B.pertussis)]、ボレリア(Borrelia)[例えば、B.ブルグドルフェリ(B.burgdorferi)]、ブルセラ(Brucella)[例えば、B.アボルタス(B.abortus)、B.カニス(B.canis)、B.メリテンシス(B.melitensis)及びB.スイス(B.suis)]、バークホルデリア(Burkholderia)[例えば、B.セパシア(B.cepacia)菌群]、カンピロバクター(Campylobacter)[例えば、C.ジェジュニ(C.jejuni)]、クラミディア(Chlamydia)[例えば、C.トラコマティス(C.trachomatis)、C.スイス(C.suis)及びC.ムリダルム(C.muridarum)]、クラミドフィラ(C.Chlamydophila)[例えば、(例えば、C.ニューモニアエ(C.pneumoniae)、C.ペコルム(C.pecorum)、C.シッタシ(C.psittaci)、C.アボルタス(C.abortus)、C.フェリス(C.felis)及びC.カビアエ(C.caviae)]、サイトロバクターCitrobacter)[例えば、C.freundii(C.フレウンディイ)]、クロストリジウム[例えば、C.ボツリヌム(C.botulinum)、C.ディフィシル(C.difficile)、C.パーフリンゲンス(C.perfringens)及びC.テタニ(C.tetani)]、コリネバクテリウム(Corynebacterium)[例えば、C.ジフテリア(C.diphteriae)及びC.グルタミカム(C.glutamicum)]、エンテロバクター[例えば、E.クロアカエ(E.cloacae)及びE.アエロゲネス(E.aerogenes)]、エンテロコッカス[例えば、E.ファエカリス(E.faecalis)及びE.フェシウム(E.faecium)]、エシェリキア[例えば、大腸菌(E.coli)]、フラボバクテリウム(Flavobacterium)、フランシセラ(Francisella)[例えば、F.ツラレンシス(F.tularensis)]、フソバクテリウム(Fusobacterium)[例えば、F.ネクロフォーラム(F.necrophorum)]、ヘモフィラス(Haemophilus)(例えば、H.ソムナス(H.somnus)、H.インフルエンザエ(H.influenzae)及びH.パラインフルエンザエ(H.parainfluenzae)]、ヘリコバクター(Helicobacter)[例えば、H.ピロリ(H.pylori)]、クレブシエラ[例えば、K.オキシトカ(K.oxytoca)及びK.ニューモニアエ(K.pneumoniae)]、レジオネラ(Legionella)[例えば、L.ニューモフィラ(L.pneumophila)]、レプトスピラ(Leptospira)[例えば、L.インターロガンス(L.interrogans)]、リステリア[例えば、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)]、モラクセラ(Moraxella)[例えば、M.カタラリス(M.catarrhalis)]、モーガネラ(M.Morganella)[例えば、M.モーガニイ(M.morganii)]、マイコバクテリウム[例えば、M.レプラエ(M.leprae)及びM.ツベルクローシス(M.tuberculosis)]、マイコプラズマ(Mycoplasma)[例えば、M.ニューモニアエ(M.pneumoniae)]、ナイセリア[例えば、N.ゴノレエ(N.gonorrhoeae)及びN.メニンジティディス(N.meningitidis)]、パスツレラ(Pasteurella)[例えば、P.ムルトシダ(P.multocida)]、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)、プレボテーラ(Prevotella)、プロテウス(Proteus)[例えば、P.ミラビリス(P.mirabilis)及びP.ブルガリス(P.vulgaris)]、シュードモナス[例えば、P.エルギノーサ(P.aeruginosa)]、リケッチア(Rickettsia)[例えば、R.リケッチイ(R.rickettsii)]、サルモネラ(Salmonella)[例えば血清型ティフィ(Typhi)及びティフィムリウム(Typhimurium)]、セラチア(Serratia)[例えば、S.マルセッセンス(S.marcesens)]、シゲラ(Shigella)[例えば、S.フレクスナリア(S.flexnaria)、S.ダイセンテリエ(S.dysenteriae)及びS.ソネイ(sonnei)]、スタフィロコッカス[例えば、S.アウレウス(S.aureus)、S.ヘモリティカス(S.haemolyticus)、S.インターメディウス(S.intermedius)、S.エビルミディス(S.epidermidis)及びS.サプロフィティカス(S.saprophyticus)]、ステノトロホモナス(Stenotrophomonas)[例えば、S.マルトフィリア(S.maltophila)]、ストレプトコッカス[例えば、S.アガラクティアエ(S.agalactiae)、S.ミュータンス(S.mutans)、S.ニューモニアエ(S.pneumoniae及び化膿レンサ球菌]、トレポネーマ(Treponema)[例えば、T.パリダム(T.pallidum)]、ビブリオ(Vibrio)[例えば、V.コレラエ(V.cholerae)]及びエルシニア(Yersinia)[例えば、Y.ペスティス(Y.pestis)]。

0073

本発明による使用のための標的細胞は、高G+Cグラム陽性細菌及び低G+Cグラム陽性細菌から選択され得る。

0074

標的細胞としての病原性細菌
ヒト又は動物細菌病原体としては、レジオネラspp.、リステリアspp.、シュードモナスspp.、サルモネラspp.、クレブシエラspp.、ハフニア(Hafnia)spp、ヘモフィラスspp.、プロテウス(Proteus)spp.、セラチアspp.、シゲラspp.、ビブリオspp.、バチルスspp.、カンピロバクターspp.、エルシニアspp.、クロストリジウムspp.、エンテロコッカスspp.、ナイセリアspp.、ストレプトコッカスspp.、スタフィロコッカスspp.、マイコバクテリウムspp.、エンテロバクターspp.などの細菌が挙げられる。

0075

病原性真菌細胞
これらには、酵母、例えば、カンジダ(Candida)種、例えば、C.アルビカンス(C.albicans)、Cクルーセイ(C.krusei)及びCトロピカリス(C.tropicalis)、及び糸状菌、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)spp.及びペニシリウム(Penicillium)spp.及び白癬菌、例えば、トリコフィトン(Trichophyton)spp.が挙げられる。

0076

植物病原体
本発明による使用のための標的細胞は、植物病原体、例えば、シュードモナスspp.、キシレラ(Xylella)spp.、ラルストニア(Ralstonia)spp.、キサントモナス(Xanthomonas)spp.、エルウィニア(Erwinia)spp.、フザリウム(Fusarium)spp.、フィトフトラ(Phytophthora)spp.、ボトリチス(Botrytis)spp.、レプトスフェリア(Leptosphaeria)spp.、うどんこ病菌(powdery mildews)(子嚢菌)及びさび菌(担子菌)であり得る。

0077

変異産生体細胞プール
本発明の方法は、トランスポゾン変異により、変異原核細胞のプールを生成することを含む。変異体プールのサイズは、方法の解像力に影響を与える:プールのサイズが増加するほど、さらに一層異なるTnA挿入を有する遺伝子が提示される(したがって効果的に分析される)。プールのサイズが減少するにつれて、方法の解像力は減少し、遺伝子は効果的に分析されなくなり、より多くの遺伝子が全く分析されなくなる。

0078

理想的には、本発明の方法により生成される変異体プールは、どの(非必須)遺伝子への挿入も示されているという意味において、包括的である。このことを達成するために必要なTnA挿入変異体の数(つまり、変異体プールのサイズ)は、以下を含む様々な因子に依存する:(a)原核ゲノムのサイズ、(b)遺伝子の平均的サイズ、及び(c)任意のTnA挿入部位バイアス

0079

後者に関して、ゲノムの一部の領域は、頻度の低い挿入を引きつける(特にGCリッチ領域)。したがって、挿入し難い領域への挿入が確実であるように、十分大きい挿入頻度及びプールサイズであることが好ましい。

0080

一般に、25bpあたりに1つのトランスポゾンの最小挿入率が、包括的なプール/ライブラリを達成するために必要とされ、この率は、通常、4〜7Mbのゲノムサイズを有する原核細胞について、0.5×105〜1×105、例えば、5×105、好ましくは少なくとも約1×106変異体の最小プールサイズを必要とする。多くの場合において、1×106の変異体は、約300,000の異なる挿入部位の特定を可能にし、13〜23bpごとに1つのトランスポゾン挿入(又は遺伝子あたり約40〜70の異なる挿入部位)に相当する。

0081

しかしながら、本発明の方法は、有用なヒットを生成するために、必ずしも包括的変異体プール(上記に定義された意味における)を必要としない。むしろ、理想的な包括的プールよりも小さいサイズのプールが使用され得るが、但し、解像力の減少(及び付随してある特定の遺伝子の分析の失敗)が認容され得る場合である。これは、例えば、方法が、ヒットが特定されるまで繰り返し実行するように方法が設計される場合であり得る。そのような実施形態では、有効なプールサイズは、方法が繰り返されるごとに大きくなる。

0082

トランスポゾン変異生成
転移性要素と称されることもあるトランスポゾンは、他のポリヌクレオチドに自身のコピーを挿入することができるポリヌクレオチドである。トランスポゾンという用語は、当業者にとって周知であり、基本の配列編成、例えば、各末端での短い逆方向反復、末端での直行的に反復された末端反復配列(long terminal repeat、LTR)、及びしばしば短縮された5’端を有するRNAの3’端でのポリA、により区別し得るトランスポゾンの複数の種類を含む。

0083

トランスポソームは、トランスポゾンがトランスポザーゼをコードしていない、トランスポザーゼ−トランスポゾン複合体である。したがって、いったん挿入されると、トランスポゾンは安定である。変異体プール安定性を確保するために、トランスポゾンはトランスポザーゼをコードせず、下記に記載されるように、トランスポソームの形態で(つまり、トランスポザーゼ酵素との複合体として)提供されることが好ましい。

0084

本明細書で使用するとき、用語「活性化トランスポゾン」(以下、「TnA」と略す)は、プロモーターを含むトランスポゾンと定義され、そのようなトランスポゾンの挿入は、挿入部位の又は近傍の遺伝子の転写を増加させる。そのようなトランスポゾンの例は、Troeschel et al.(2010)MethodsMol Biol.668:117−39、及びKim et al.(2008)Curr Microbiol.57(4):391−394に記載されている。

0085

活性化トランスポゾン/トランスポソームは、当業者に周知の多種多様標準的手法のいずれかにより、原核ゲノム(例えば、染色体及び/又はプラスミドDNA)に導入することができる。例えば、TnAトランスポソームは、エレクトロポレーション(又は任意の他の適切な形質転換方法)により導入され得る。

0086

形質転換方法は、1×103〜5×103個の形質転換体/ngのDNAを生成することが好ましく、そのような形質転換効率はエレクトロポレーションを使用して一般的に達成可能である。

0087

代替的に、TnAを使用するトランスポゾン変異は、in vitroで、原核細胞に形質転換形質導入される組換え分子で実施されてもよい。そのような実施形態では、トランスポソームは、市販のトランスポザーゼ酵素を、トランスポゾンDNA断片と混合することによって、標準的プロトコルに従って調製することができる。得られたトランスポソームを、次いで、目的の染色体外DNAと混合して転位させた後、DNAを、電気的形質転換を使用して宿主細菌株に導入し、染色体外DNAトランスポゾン変異体のプールを生成する。

0088

変異生成がin vitroで行われる実施形態では、トランスポソームをゲノムDNAとin vitroで混合し、次いで変異生成されたDNAを(任意選択で断片化及び/又は環化の後に)、宿主原核細胞へ(例えば、エレクトロポレーションにより)導入し、内因性組換えにより、変異生成されたDNAに機械的にゲノムに組み込んでもよい。そのようなアプローチは、天然形質転換受容性がある(例えば、アシネトバクターspp.)及び/又は相同クロスオーバー(例えば、二重クロスオーバー)組み換え事象を介してDNAを組み込むことができる原核生物の場合に特に有用であり得る。

0089

本発明の方法に使用するための活性化トランスポゾン
任意の適切な活性化トランスポゾンを、本発明の方法で使用し得る。適切なトランスポゾンとしては、Tn3及びTn3様(クラスII)トランスポゾンに基づくものが挙げられ、例えば、γδ(Tn1000)、Tn501、Tn2501、Tn21、Tn917及びその関連体が挙げられる。さらに、Tn10、Tn5、TnphoA、Tn903、TN5096、Tn5099、Tn4556、UC8592、IS493、バクテリオファージMu及び関連する転位性バクテリオファージが挙げられる。様々な適切なトランスポゾンは市販もされており、例えば、EZ−Tn5(商標)<R6Kyori/KAN−2>トランスポゾンが挙げられる。

0090

好ましいトランスポゾンは、抗生物質耐性遺伝子を保有するものであるが、任意の選択マーカー、例えば、栄養要求性相補(complimentation)(トランスポゾンを保有する変異体の特定に有用であり得る)、例えばTn5、Tn10及びTnphoAを使用することができる。例えば、Tn10は、そのISエレメント間にテトラサイクリン耐性遺伝子を保有しており、一方でTn5は、カナマイシンストレプトマイシン及びブレオマイシンに耐性を付与するポリペプチドをコードする遺伝子を保有している。他の適切な耐性遺伝子としては、ネオマイシン、アプラマイシン、チオストレプトン及びクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(クロラムフェニコールに耐性を付与する)が挙げられる。

0091

当然のことながら、ISエレメント間に抗生物質耐性遺伝子の異なる組み合わせを挿入することにより、又はトランスポゾンモザイク末端間(好ましい)に抗生物質耐性遺伝子の組み合わせを挿入することにより、又はトランスポゾンのポリヌクレオチド配列を変化させることにより、例えばトランスポゾンにおける抗生物質耐性遺伝子のコーディング領域又は他の領域においてトランスポゾンの転位又は抗生物質耐性特徴に影響を与えない冗長塩基置換又は任意の他の種類の塩基置換を作製することにより、新たなトランスポゾンを生成することも可能である。そのようなトランスポゾンは、本発明の範囲内に包含される。

0092

多くの実施形態では、単一トランスポゾンが、変異体プールを生成するために使用される。しかし、上記のように、包括的プール又はライブラリを達成するために必要なTn挿入変異体の数(つまり、変異体プールのサイズ)は、特に、いずれかのTn挿入部位バイアスに依存する。したがって、トランスポゾン挿入部位バイアスが生じる場所では、2以上の異なるトランスポゾンが、挿入部位バイアスを減少又は除去するために使用され得る。例えば、Tn5及びTn10に基づく2つの異なるトランスポゾンの組み合わせを利用し得る。

0093

活性化トランスポゾンに使用するためのプロモーター
TnAに存在するプロモーターの性質は、トランスポゾン及び最終的な原核宿主の性質に依存する。一般に、挿入部位に近傍の又は隣接するDNAの構成的及び/又は高レベル転写を駆動する効率的な外指向プロモーターが選択される。

0094

プロモーターは、以下を含み得る:(a)プリブノーボックス(−10エレメント)、(b)−35エレメント及び/又は(c)UPエレメント。

0095

例えば、lacプロモーターは、EZ−Tn5(商標)<R6Kyori/KAN−2>トランスポゾンと共に使用することができ、そのような構築物は、例えば、大腸菌、エンテロバクターspp.及び腸内細菌科、例えばクレブシエラspp.の他のメンバーの分析に適切である。他の適切なプロモーターとしては、以下が挙げられる:rplJ(大リボソームサブユニットタンパク質中強度のプロモーター)、tac(人工lac/trpハイブリッド、強いプロモーター)、及びrrnB(リボソームRNA遺伝子プロモーター、非常に強いプロモーター)。

0096

さらに適切なプロモーターが、Rhodius et al.(2011)Nucleic AcidsResearch:1−18及びZhao et al.(2013)ACS Synth.Biol.2(11):662−669に記載されるように、操作又は選択され得る。RNA−seqへの次世代シーケンシングの迅速な応用は、今やゲノムレベルでの転写開始部位高解像度情報の富を与え、任意の所与の原核生物におけるプロモーター配列の特定を非常に簡素化する。これにより、全ゲノムについて、詳述されたプロモーターモデル構築が可能である。RNA−seqは、転写物の豊富さ、延いてはプロモーター強度についても定量的情報を与え、プロモーター強度の予測的順位づけにも使用し得るプロモーター強度モデルの構築が可能である(Rhodius et al.(2011)Nucleic Acids Research:1−18参照)。

0097

したがって、リアルタイムPCR及びRNA−seqにより、選択された産生体細胞におけるハウスキーピング遺伝子上流領域から、強力な構成型プロモーターを迅速に特定することが可能になる。

0098

適切なプロモーターは、分析により特定することもできる。例えば、一連のプラスミドを構築して、実験的にプロモーター強度を試験してもよい。簡単に述べると、試験されるプロモーターを、抗生物質耐性遺伝子の上流に配置し、次いで関連する細菌に形質転換する。一般的クローニングアセンブリ及びプラスミド増幅を、大腸菌(アンピシリン耐性遺伝子及びpBR322oriによって促進される)で実施してもよく、その後、標的細菌におけるプロモーターの活性を、関連抗生物質を用いた殺傷曲線を生成することによって、分析してもよく、非常に高レベルのプロモーターは、より抗生物質耐性発現が強く、したがってより高い抗生物質濃度で生存する。一連のプラスミドは、複製起点、(1つ又は複数の)耐性遺伝子及びプロモーターが容易に交換可能であるように、モジュラ型で設計する。

0099

一般に放線菌類(特に、ストレプトマイセスspp.)に使用するための適切なプロモーターとしては、Zhao et al.(2013)ACS Synth.Biol.2(11):662−669に記載の放線菌類gapdh及びrpsLプロモーターが挙げられる。

0100

異なる強度の多重プロモーターが使用される環境下(この点に関してさらなる詳細は下記参照)において、エガセラ・レンタ(Eggerthella lenta)由来のgapdh及びセルロモナスフラビゲナ(Cellulomonas flavigina)由来のrpsLが、高強度プロモーターの基礎として使用され、S.グリセウス(S.griseus)由来のgapdh及びrpsLが中強度プロモーターの基礎として使用され、S.グリセウス由来のrpoA及びrpoBが低強度プロモーターの基礎として使用され得る(Shao et al.(2013)ACS Synth.Biol.2(11):662−669を参照)。

0101

他の適切なプロモーターとしては、サッカロポリスポラ・エリスラエア(Saccharopolyspora erythraea)由来のエリスロマイシン耐性遺伝子のプロモーターの変異バリアントであるermE*が挙げられる(例えば、Wagner et al.(2009)J.Biotechnol.142:200−204参照)。

0102

放線菌類と共に使用される適切なプロモーターは、Seghezzi et al.(2011)Applied Microbiology and Biotechnology 90(2):615−623に記載されるように特定及び/又は操作することができ、ここでは発現レベルに重要な配列を特定するために、ランダム化した−10及び−35ボックスを使用することが記載されている。別のアプローチは、Wang et al.(2013)Applied and Environmental Microbiology 79(14):4484−4492に記載されている。

0103

バチルスspp.を使用する適切なプロモーターは、モデル生物バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)について記載されている多くの異なるプロモーター、例えばB.サブティリス由来のP43、amyE及びaprEプロモーターに基づくものであり得る(例えば、Kim et al.(2008)Biotechnology and Bioprocess Engineering 13(3)313−318参照)。

0104

多重TnA/多重プロモーターの使用
本発明の一部の実施形態では、原核ゲノムは、異なる強度の外向きプロモーターを有する異なる活性化トランスポゾンの混合物を用いて探索される。一部の状況では、徐々に強度の低下する少なくとも3つの異なるプロモーターを有する活性化トランスポゾンの混合物を利用して変異体プールを生成する場合、抗生物質耐性及び/又は感受性関与する一層広範囲の遺伝子が回収される。

0105

そのような状況では、様々な強度のプロモーターを有する複数の活性化トランスポゾンの使用は、実質的に全ての非必須遺伝子で生ずるトランスポゾン挿入が、最初の変異体プールで表れることを確実にする。その理由は、トランスポゾン挿入が、適切な(高すぎることもなく、低すぎることもない)転写レベルを生じる遺伝子活性化をもたらすことができるためである。

0106

そのような実施形態では、プロモーターの相対強度がTnAP1>TnAP2>TnAP3である少なくとも3つの異なるプロモーターを使用することを条件として、多種多様なプロモーターが使用され得る。そのような原核DNAへのトランスポゾン挿入により、1つ又は複数の遺伝子がTnAP1から転写され、1つ又は複数の遺伝子がTnAP2から転写され、及び1つ又は複数の遺伝子がTnAP3から転写されるメンバーを含有する変異体細胞のプールから生成される。

0107

標的細胞の存在下におけるインキュベーション及び変異体プールの培養に使用される条件下、変異生成原核宿主細胞において、TnAP1は、強いプロモーターであり、TnAP2は、中強度のプロモーターであり、TnAP3は、弱いプロモーターであることが好ましい。一部の実施形態では、TnAP1の相対転写開始速度は、これらの条件下でTnAP3の速度よりも少なくとも3倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、又は少なくとも10000倍高い。

0108

各プロモーターは、通常、(a)プリブノーボックス(−10エレメント)、(b)−35エレメント、及び(c)UPエレメントを含む。当業者は、配列解析及び/又は発現構築物を使用するin vitro若しくはin vivo分析により、必要な相対強度を有するプロモーターを容易に特定することができる。

0109

適切なプロモーターとしては、大腸菌rplJプロモーター(大リボソームサブユニットタンパク質、中強度のプロモーター)、tacプロモーター(人工lac/trpハイブリッド、強いプロモーター)及びrrnBプロモーター(リボソームRNA遺伝子プロモーター、非常に強いプロモーター)が挙げられる。

0110

本明細書で使用するとき、PrplJ及びPrrnBという用語は、詳細には、それぞれ、50Sリボソームサブユニットタンパク質L10、及び16SリボソームRNA遺伝子のための大腸菌プロモーターを指す。他のグラム陰性細菌由来の、これら(及び他の)大腸菌プロモーターのオルソログも使用することができ、例えば、オルソロガスなシュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)又はアシネトバクター・バウマンニのプロモーターが特に挙げられる。

0111

例えば、大腸菌rrnB PrrnBとオルソロガスなアシネトバクター・バウマンニ遺伝子は、遺伝子記号A1S_r12を有し、アシネトバクター・バウマンニ16SリボソームRNA遺伝子をコードしており、対応するオルソロガスプモーターは、本明細書でP(A1S_r12)と称される。したがって、方法がアシネトバクター・バウマンニに適用されるとき、TnP1は、P(A1S_r12)であってもよい。

0112

同様に、本発明の方法がシュードモナス・エルギノーサに適用されるとき、TnP2は、P.エルギノーサ由来の16SリボソームRNA遺伝子プロモーター(つまり、Ps.PrrnB)であり得、一方、TnP3は、P.エルギノーサ由来のrpsJ(小(30S)リボソームサブユニットS10タンパク質)遺伝子プロモーター(つまり、Ps.PrpsJ)及び大腸菌PrrnBから選択され得る。

0113

TnA挿入の効果:細胞毒性化合物を発現する変異産生体細胞の生成
本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異の使用は、非常に広範な範囲の表現型を産生可能であるが、その理由は、TnAの挿入の効果が、機能の全喪失、活性低下から様々な程度の活性増加まで変わり得、機能の変化(及び機能の獲得さえ)も起こり得るためである。

0114

このことは、TnAの原核産生体細胞DNAへの挿入の効果が、配列構成依存性であるという事実に従う。構造遺伝子のコーディング配列への挿入は、挿入による不活性化(及び機能の完全な喪失)をもたらし得る一方で、遺伝子又はオペロンの上流への挿入は、TnAP駆動による転写増加をもたらし、延いては遺伝子又はオペロンの発現を導くことができる(過剰発現の程度は、微妙な位置/極性効果に依存する)。

0115

TnA挿入により、センス鎖及びアンチセンス鎖の両方からの転写物が生じ得、変異原核産生体細胞のDNAの非コーディング鎖のTnAP駆動転写から生じるアンチセンス転写物の産生がもたらされ得るという事実により一層複雑さが増す。そのようなアンチセンス転写物は、遺伝子発現を抑制又は活性化し得る[例えば、前記原核細胞のDNAの対応するコーディング(センス)鎖によりコードされる相補的mRNAに結合することにより、遺伝子の発現を抑制し得る]、又は遺伝子抑制因子をコードする遺伝子の発現を抑制することにより遺伝子転写を活性化し得る。

0116

本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異生成により、細胞毒性剤を発現する変異体を生じさせる機構の一部を以下に詳細に説明する。

0117

二次代謝プロセスの活性化
多くの細胞毒性化合物が、二次代謝経路の産物であり、したがって、増殖のために必要な一次代謝経路の優先性を維持するように働く制御性機構の支配下にある。これらの機構は、細胞毒性産物の産生を、共培養された標的細胞に対する活性について選抜することに基づく選抜では検出されない及び/又は不活性となるレベルまで、制限し得る。

0118

本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異生成の使用によりもたらされ得る、産生体原核種の細胞DNAへのTnA挿入は、
(a)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの活性化因子の上流で起こり、そこでTnAPが、トランスに作用する活性化因子の転写増加を駆動し、潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの発現を増加させる、又は
(b)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの抑制因子を挿入により不活性化し、それにより潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの発現を増加させる。

0119

いずれの場合においても、細胞毒性剤の産生を担う二次代謝経路の既存の制御が実際上無効にされた変異体が生成される。

0120

構造遺伝子の過剰発現及び不活性化
この文脈において、構造遺伝子は、制御に関連していない任意のRNA又はタンパク質産物をコードしている構造遺伝子であると解釈される。

0121

構造遺伝子過剰発現は、目的の細胞毒性化合物の産生を増加させ得、細胞毒性剤合成に関与する酵素の上流にTnAを挿入することは、そこでTnAPが前記酵素の転写増加を駆動し、延いては前記酵素の発現増加を導くことから、目的の変異体の重要な種類の生成をもたらし得る。同様に、細胞毒性剤を副活性(side activity)として生じる酵素の上流にTnAを挿入することは、そこでTnAPが転写増加を駆動し、延いては前記酵素の発現増加を導き、それにより、副活性を増加させて、細胞毒性剤のレベルを増加させる。

0122

構造遺伝子不活性化も、目的の細胞毒性化合物の産生を増加させ得る。これは、天然産物が、生合成的に、別のあまり有用でない化合物に変換される系に適用される時に、特に適用可能である。産生体原核種の細胞DNAにTnAを挿入して、細胞毒性剤が基質となる酵素を挿入により不活化させることは、細胞毒性剤のレベルを増加させることから、目的の変異体の生成をもたらし得る。

0123

排出遺伝子の過剰発現
天然産物の生合成は、しばしば、ネガティブフィードバック制御の対象である。したがって、排出タンパク質又は排出システムによるネガティブフィードバック制御を媒介する化合物を細胞からクリアランスすることにより、目的の細胞毒性化合物の産生がもたらされ得る。例えば、ストレプトマイセス・ピウセチウス(Streptomyces peucetius)におけるドキソルビシン産生は、排出遺伝子drrA及びdrrBの過剰発現により2倍を超えて増加され得る。

0124

したがって、細胞毒性剤合成のネガティブフィードバック制御を媒介する化合物のクリアランスに関与する排出遺伝子の上流にTnAを挿入することは、そこでTnAPが前記排出遺伝子の転写増加を駆動し、延いては発現増加を導くことから、目的の変異体の別の重要な種類の生成をもたらし得る。

0125

前駆体供与
生合成経路におけるボトルネックは、天然産物の合成を制限している場合があり、一次代謝経路の重要な前駆体の提供を制限することに関連している場合がある。そのような制限は、そのようなボトルネックに関連する酵素をコードする遺伝子又はオペロンを上方調節することにより克服し得る。つまり、ボトルネック作用の減少に変換される酵素レベルを増加させると、延いては、目的の細胞毒性化合物の合成を改善することとなる。

0126

したがって、細胞毒性剤合成におけるそのようなボトルネックに関連する酵素の上流にTnAを挿入することは、そこでTnAPが前記酵素の転写増加を駆動し、延いては発現増加を導くことから、目的の変異体のさらなる種類の生成をもたらし得る。

0127

潜在性遺伝子の活性化
多くの目的の細胞毒性化合物は、ほとんどの増殖条件下でサイレントである二次代謝プロセスの産物である。そのようなプロセスは、特定の増殖期にのみ、ある特定の増殖条件下、特定の発生段階(例えば、芽胞形成)の間に、細菌サイトカインによる誘導(例えば、クオラムセンシング系の一部として)、他の生物により産生される因子、栄養状態、温度、ストレス又は他の細胞内微生物制御因子により生じる刺激で誘導され得る。

0128

例えば、ストレプトマイセスspp.を用いた最近のゲノムシーケンシングプロジェクトにより、この種が多くの「潜在性(cryptic)」抗生物質生合成経路を有すること、つまり、以前に実現されているよりも多くの抗生物質を産生する遺伝的能力を有することが明らかになった。これらの潜在性経路は、遺伝的遺物ではなく、活性化されて、新たな抗生物質の産生を指揮し得る。

0129

本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異生成の使用によりもたらされ得る、産生体原核種の細胞DNAへのTnA挿入は、
(a)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの上流で起こり、そこでTnAPが、転写増加を駆動し、延いては潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの発現を導く、又は
(b)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの活性化因子の上流で起こり、そこでTnAPが、トランスに作用する活性化因子の転写増加を駆動し、潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの発現を増加させる、又は
(c)潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの抑制因子を挿入により不活性化し、それにより潜在性細胞毒性剤遺伝子若しくはオペロンの発現を増加させる。

0130

いずれの場合においても、細胞毒性剤の産生を担う潜在性代謝経路を明らかにする変異体が、生成される。

0131

機能的ドメイン効果
細胞毒性剤の合成に関与する酵素は、多重の機能的に別個ドメインで構成され得る。産生体原核種の細胞DNAへのTnA挿入は、
(a)マルチドメイン酵素の1つ若しくは複数のドメインを挿入により不活性化し、それによりその機能を変化させて、直接的に若しくは間接的に、細胞毒性剤を合成する、又は
(b)マルチドメイン酵素の1つ若しくは複数のドメインの上流で起こり、そこで、TnAPが、前記1つ若しくは複数のドメインの転写増加を駆動し、それにより、前記酵素の機能を変化させて、直接的に若しくは間接的に細胞毒性剤を合成する
ことから、目的の変異体のさらに別の種類の生成に至り得る。

0132

最終的に、本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異生成の使用は、産生体原核種の細胞DNAへのTnA挿入を生じさせることができ、これにより原核産生体細胞のコーディングレパートリーを変化させて、全く新規な細胞毒性剤が直接的又は間接的に発現させるようになる(つまり、得られる変異は、新形質であり得る)。

0133

TnA挿入の配列構成の決定
上記で説明されるように、本発明の方法による活性化トランスポゾン(TnA)を用いるトランスポゾン変異生成の使用により、多様性の豊富な変異体プールの産生がもたらされる。

0134

本発明のこの態様は、目的の細胞毒性剤の産生と関連するトランスポゾン挿入の配列構成を確立する能力によって補完される。これにより、細胞毒性剤、細胞内における細胞毒性剤が合成される代謝経路、及び細胞毒性剤の作用様式の特定が非常に容易になる(その理由は、変異体プール全体にわたるTnA挿入の分布により、共培養された原核細胞の耐性変異体における耐性因子/機構の独自性が明らかになり得るからである)。

0135

配列構成は、TnA挿入部位(5’及び/又は3’)に隣接する又は近傍のDNAをシーケンシング(例えば、TnA−ゲノムDNA連結部を含むDNAをシーケンシング)することによって決定されることが好ましい。通常、TnAの一方又は両方の末端の側方又は隣接する細菌DNAが配列決定される。

0136

配列決定される隣接DNAの長さは、広範囲である必要はなく、好ましくは比較的短い(例えば、200塩基対未満)。

0137

様々な方法を使用して、DNAシーケンシングを使用するTnA挿入分布を決定することができる:そのような方法は、最近、Tn−seq手法と言い換えられている(van Opijnen et al.(2009)Nat.Methods6:767−772)。例えば、Tn−seq手法には、増幅されたTn連結部のアフィニティ精製(Gawronski et al.(2009)PNAS 106:16422−16427)、特定の制限部位を使用する、トランスポゾン末端遠位ゲノム配列へのアダプターのライゲーション(Goodman et al.(2009)Cell Host Microbe 6:279−289; van Opijnen et al.(2009)Nat.Methods 6:767−772)、選択的増幅(Langridge et al.(2009)Genome Research 19:2308−2316)、並びに、増幅及びエキソヌクレアーゼ消化によるゲノムDNAの除去後のシーケンシングの鋳型として役立つ、Tn連結部を保持する一本鎖DNAサークルの生成(Gallagher et al.(2011)mBio 2(1):e00315−10)が含まれる。

0138

任意の適切なハイスループットシーケンシング技術を使用することができ、本発明の方法で使用するために適切なシーケンシングプラットフォームが多数市販されている。逐次合成シーケンシング(SBS)に基づくシーケンシングプラットフォームは、本発明の方法で使用するために特に適切である。例えば、イルミナ(Illumina)(商標)システムは、比較的短い配列リード(54、75又は100bp)を数百万も生成し、特に好ましい。

0139

他の適切な技術としては、可逆的ダイターミネーターに基づく方法が挙げられる。ここでは、DNA分子が最初にスライド上のプライマーに接続され、局所クローンコロニーが形成されるように増幅される(ブリッジ増幅)。4種のddNTPが加えられ、組み込まれないヌクレオチドは洗い流される。パイロシーケンシングと異なり、DNAは、1回に1つのヌクレオチドのみを延長することができる。カメラで蛍光標識されたヌクレオチドを撮像し、3’末端ブロッカーと一緒に色素をDNAから化学的に除去すると、次のサイクルが可能になる。

0140

短い配列の読み取りが可能な他のシステムとしては、SOLiD(商標)及びIon Torrent技術[いずれもApplied Biosystems(商標)より販売]が挙げられる。SOLiD(商標)技術は、ライゲーションによるシーケンシングを利用する。ここでは、一定の長さの全ての可能性のあるオリゴヌクレオチドのプールを、シーケンシングされた位置に従って標識する。オリゴヌクレオチドをアニール及びライゲートし、ここでマッチング配列についてのDNAリガーゼによる優先的ライゲーションは、その位置のヌクレオチドのシグナル情報となる。シーケンシングの前に、DNAを、エマルジョンPCRによって増幅する。得られたビーズは、それぞれ同じDNA分子のコピーのみを含有しており、このビーズをガラススライド上に置く。結果は、イルミナシーケンシング匹敵する量及び長さの配列となる。

0141

Ion Torrent Systems Inc.は、標準的シーケンシング化学の使用を基礎とするが新規で半導体ベースの検出システムを開発した。このシーケンシング方法は、他のシーケンシングシステムで使用されている光学的方法とは対照的に、DNAの重合の間に放出される水素イオンの検出に基づく。配列決定される鋳型DNA鎖を含有するマイクロウェルを、単一の種類のヌクレオチドで溢れさせる。導入されたヌクレオチドが先導鋳型ヌクレオチドに相補的である場合は、伸長する相補鎖に組み込まれる。これにより水素イオンが放出され、水素イオンにより高感度イオンセンサーが作動して、反応が生じたことが示される。ホモポリマーの反復が鋳型配列内に存在する場合、単一サイクル中に多重ヌクレオチドが組み込まれる。これにより、対応する数の放出する水素及び比例的に高くなる電子シグナルが与えられる。

0142

変異体の機能的評価
上記の配列情報の解析は、細胞毒性剤の産生及び/又は作用様式における1つ又は複数の細胞要素の機能的役割の評価を可能にする。

0143

適切な解析技術としては、バイオインフォマティクスが挙げられ、ここでは、TnA挿入により影響を受ける遺伝要素の(全長又は部分)配列を使用して、分析された原核細胞及び/又は他の種由来の情報を含む配列データベースを調べ、必須の(1つ又は複数の)生化学的機能が既に割り当てられている及び/又は必須であることが示されている遺伝子(例えば、他種におけるオルソロガス遺伝子)を特定する。

0144

適切なバイオインフォマティクスプログラムは当業者に周知であり、Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)プログラムを含む(Altschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403−410及びAltschul et al.(1997)Nucl.AcidsRes.25:3389−3402)。適切なデータベースとしては、例えば、EMBL、GENBANK、TIGR、EBI、SWISS−PROT及びtrEMBLが挙げられる。

0145

代替的に、又は追加的に、関連づけられた遺伝子/遺伝的要素の(完全又は部分)配列を使用して、先行技術(例えば、Gawronski et al.(2009)PNAS 106:16422−16427; Goodman et al.(2009)Cell Host Microbe 6:279−289; van Opijnen et al.(2009)Nat.Methods6:767−772; Langridge et al.(2009)Genome Research 19:2308−2316; Gallagher et al.(2011)mBio 2(1):e00315−10)及び/又は国際公開第01/07651号(それらの内容は参照により組み込まれる)に示される)に記載の従来のTn−seq方法を使用して先に構築されている遺伝子の独自性に関する情報を含む配列データベースを調べる。

0146

挿入されたプロモーターの位置を、関連する下流DNA配列の転写増加への寄与に関して評価してもよい。この技術の数学的/技術的に直行的なバイオインフォマティクス成分により、推定される細胞毒性剤遺伝子の転写に対する挿入されたプロモーター配列の寄与を認識することができる。バイオインフォマティクスは、定義されたRNA転写終結配列が無い、挿入された検討トランスポゾンに隣接する遺伝子の下流の遺伝子に対する転写リードスルーの効果を可能にする。

0147

微小液滴共封入
本発明の方法は、ハイスループットスクリーニングに適切であるが、その理由は、方法が、スクリーニング分析を、別個の微小液滴の形態で、増殖培地の小体積に区画化することを含んでいるためである。これにより、各微小液滴を、別個の培養容器として処理することが可能となり、確立された微小流体及び/又は細胞選別方法を使用して、大多数の個々の液体共培養を迅速にスクリーニングすることが可能になる。

0148

したがって、本発明の微小液滴は、その中で産生体細胞及び標的細胞を、共培養、解析、操作、単離及び/又は選別することができる、個々の別個の培養容器として機能する。

0149

本発明による微小液滴に変異産生体細胞及び標的細胞を共封入するために、任意の適切な方法を利用し得る。例えば、変異産生体細胞及び標的細胞は、国際公開第98/41869号に記載の方法に従って、ゲル微小液滴中に共封入され得る。このように、ゲル液滴は、イオン又は熱ゲル化原理を使用して作製することができる。通常、産生体細胞及び標的細胞を、ゲルマトリックス流体前駆体と混合する。次いで、これを重合により固化し、細胞への外傷ができるだけ少なくなるようにする。例えば、温度、浸透圧及びpHの変化から生じるショックは、最小化すべきである。ハイドロゲルの使用が一般に好ましいが、その理由は、ハイドロゲルが保水性及び多孔性が高く、栄養物及び廃棄産物の自由な拡散を可能にするためである。多くのそのようなマトリックスが、当該分野で既知であり、例えば、アルギネートカラギーナンアガロースキトサンセルロースペクチン及びポリアクリルアミドなどの多糖類が挙げられる。

0150

産生体細胞及び標的細胞をゲルマトリックス材料に添加して、懸濁液を形成し、マトリックスが液相中にある一方で均一に分散させてもよい。ゲル領域又はゲル液滴は、確立された技術を使用してゲルマトリックス懸濁液の個々の小体積を形成後、マトリックスを硬化することにより、形成される。適切な技術としては、例えば、油を用いた乳化、ボルテックス、超音波処理、均質化、シリンジ型装置を使用した滴下、懸濁液のリザーバに付けられたノズル振動微粒化とその後の静電分離、又は回転ワイヤを用いた切断が挙げられる。

0151

エマルジョン共封入
本発明では、共封入は、乳化によることが好ましい。下記に記載するように、シングル相及びダブル相の両方のエマルジョンを使用することができ、例えば、油中水(W/O)型及び水中油中水(W/O/W)型エマルジョンを使用し得る。W/Oエマルジョンでは、分散相は、連続油相に懸濁された水性増殖培地の微小液滴を含んでもよい。W/O/Wエマルジョンでは、分散相は、水性増殖培地の微小液滴が油相に包まれ、次いで微小液滴が連続水性相に懸濁されている、微小液滴を含んでもよい。そのようなW/O/Wエマルジョンは、単純なW/Oエマルジョンを上回る向上したレオロジー特性を示し得る:例えば、W/O/Wエマルジョンは、FADSを使用して選別されるとき及び/又は微小流体装置(下記参照)を使用して処理されるとき、より低い粘度を示し、より高い流速/より低い運転圧力を可能にし得る。

0152

したがって、本発明の最も簡易な実施形態では、共封入は、連続相としてのキャリア液体に分散された変異産生体細胞及び標的細胞を含有する液体増殖培地の微小液滴を含むエマルジョンの形成を含む。そのようなシングルエマルジョンは、W/O型であり、連続相として任意の適切な液体を使用し得るが、但し、産生体細胞及び標的細胞の共培養のために選択された増殖培地と非混和性であることを条件とする。しかしながら、通常は、キャリア液体は、油である。

0153

特に、連続相の性質(例えば、油の種類)及び液滴サイズに応じて、上記の種のシングルエマルジョンは、ある特定の微小流体及び/又は細胞選別技術による微小液滴の選別を困難にする粘度を有し得る。例えば、粘度により、達成可能な(例えば、FADS(下記参照)の使用において1秒あたり10〜100微小液滴の範囲への)流速が制限される場合がある及び/又は好ましくない高い操作圧力が必要となる場合がある。

0154

ダブルエマルジョン
本発明によれば、W/O/W型のダブルエマルジョンが特に好ましい。そのようなエマルジョンは、非混和性液体(通常、油)の殻に包まれた、変異産生体細胞及び標的細胞を含有する液体水性増殖培地の水性核を含有する微小液滴を含み、これらの微小液滴が、連続相としての水性キャリア液体に分散されている。

0155

この方法で封入された共培養物は、非常に低い粘性を示し、したがって、例えばFADS(下記参照)を使用して非常に高い流速で選別することができ、1秒あたり10,000を超える微小液滴の選別を可能にする(例えば、Bernath et al.(2004)Analytical Biochemistry 325:151−157参照)。

0156

ダブルエマルジョンの共封入は、広範囲の適切な水性増殖培地、キャリア油、及び界面活性剤を使用して、任意の多種多様な技術によって達成し得る。ダブルエマルジョンを作製するため(及びFACSを使用してそれらを選別するため)の適切な技術は、例えば、Bernath et al.(2004)Analytical Biochemistry 325:151−157に記載されている。

0157

エマルジョン共封入に使用するための界面活性剤
本明細書で説明するとき、本発明の微小液滴(及び対応する微小培養物)は、油中水(W/O)型シングルエマルジョン又は水中油中水(W/O/W)型ダブルエマルジョンを含むことができ、そのような実施形態では、1つ又は複数の界面活性剤が、エマルジョンを安定化するために必要であり得る。

0158

(1つ又は複数の)界面活性剤及び/又は(1つ又は複数の)補助界面活性剤は、好ましくは、(1つ又は複数の)W/O界面)に組み込まれ、したがって、シングルW/O型エマルジョンが使用される実施形態において、(1つ又は複数の)界面活性剤及び又は(1つ又は複数の)補助界面活性剤は、水性増殖培地微小液滴と連続相(例えば、油相)との界面に存在し得る。同様に、W/O/W型ダブルエマルジョンが、本発明による共封入のために使用される場合、(1つ又は複数の)界面活性剤及び又は(1つ又は複数の)補助界面活性剤は、水性核と非混和性殻(例えば、油殻)との界面並びに油殻と連続水性相との界面の一方又は両方に存在し得る。

0159

広範囲の適切な界面活性剤が利用可能であり、当業者は、選択したスクリーニングパラメータに従って適切な界面活性剤(及び、必要であれば、補助界面活性剤)を選択することができる。例えば、適切な界面活性剤は、Bernath et al.(2004)Analytical Biochemistry 325:151−157; Holtze及びWeitz(2008)Lab Chip 8(10):1632−1639;及びHoltze et al.(2008)Lab Chip.8(10):1632−1639に記載されている。

0160

(1つ又は複数の)界面活性剤は、生体適合性であることが好ましい。例えば、(1つ又は複数の)界面活性剤は、選抜で使用される変異産生体細胞及び標的細胞に非毒性であるように選択され得る。さらに選択された(1つ又は複数の)界面活性剤は、封入された細胞の増殖及び/又は生存能力に必要となり得る気体に良好な溶解度を有し得る。

0161

生体適合性は、任意の適切な分析を使用して決定することができ、例えば、参照感度生化学分析(例えば、in vitro翻訳)を用いた適合性試験に基づく分析は、細胞レベルの生体適合性の代わりとして役立つ。例えば、蛍光発生的基質(フルオレセインジ−β−D−ガラクトピラノシドFDG))を有する酵素β−ガラクトシダーゼをコードするプラスミドDNAのin vitro翻訳(IVT)を、生体適合性の指標として使用することができ、これは封入されたDNA、転写及び翻訳に関与する分子、並びに翻訳されたタンパク質が液滴界面に吸着せず、タンパク質の高次構造が完全に維持されるとき、蛍光産物が形成されるからである。

0162

さらに、(1つ又は複数の)界面活性剤は、微小液滴界面で生体分子の吸着を予防し得る。これにより、標的細胞が変異産生体細胞により分泌される細胞毒性剤に確実に完全に曝露され、選抜の感度が増加し得る。さらに、例えば、細胞増殖、遺伝子発現及び/又はシグナル伝達に必要な生体分子の隔離を予防することにより、生体適合性にも寄与し得る。

0163

さらに界面活性剤は、個々の微小液滴(及び対応する微小培養物)を単離する機能を有し得、したがって微小液滴(及び対応する微小培養物)は、変異産生体細胞及び標的細胞の共培養のための個々の微小容器として役立つ。そのような実施形態では、界面活性剤は、疎水性及び疎油性の両方であり得、したがって水性相の生物学的試薬に対して低い溶解度を示す一方で微小液滴間の分子拡散を阻害し得る。

0164

一部の実施形態では、界面活性剤は、インキュベーションステップの間に、油相に分散された水性培地(封入された細胞を含有)の液滴を含むシングルエマルジョンを安定化する(つまり、合体を防止する)。同様に、界面活性剤は、インキュベーションステップの間に、水中油中水(W/O/W)型ダブルエマルジョンにおける水性培地(封入された細胞を含有)の液滴を安定化することができる。

0165

したがって、界面活性剤は、単一変異産生体細胞及び(1つ又は複数の)標的細胞の共培養のために採用された条件下で微小液滴ライブラリを安定化することができ、したがって、選択されたインキュベーション温度(例えば、約25℃)で、選択されたインキュベーション時間(例えば、少なくとも1時間、及び一部の実施形態では最大14日間)、微小液滴を安定化し得る。

0166

安定化性能は、例えば、位相差顕微鏡光散乱集束ビーム反射測定法、遠心分離、及び/又はレオロジーによりモニターすることができる。

0167

適切な界面活性剤の例としては、以下が挙げられる:Abil WE 09(Evonik−セチルPEG/PPG10/1ジメチコンポリグリセリル−4イソステアレート及びヘキシルラウレートの1:1:1混合物)、スパン(Span)(登録商標)80、トゥイン(Tween)(登録商標)20、トゥイン(登録商標)80、及びそれらの組み合わせ。

0168

エマルジョン共封入に使用するための油
水性増殖培地と非混和性の任意の液体を本発明による使用のための微小液滴エマルジョンの形成に使用し得ることが理解されるはずであるが、非混和性流体は通常、油である。

0169

油は、水性相の生物学的成分に対して溶解度が低い油から選択されることが好ましい。他の好ましい機能的特性としては、気体への良好な溶解度、微小液滴間の分子拡散を阻害する能力、及び/又は疎水性と疎油性の組み合わせが挙げられる。油は、炭化水素油であり得るが、好ましくは、軽油、フルオロカーボン又はエステル油である。上記油の2種以上の混合物も好ましい。

0170

適切な油の例としては、炭酸ジエチルヘキシルテゴソフト(Tegosoft)(登録商標)DEC(Evonik)]、軽油(Fisher)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。

0171

微小液滴乳化のためのプロセス
広範囲の様々な乳化方法が、当業者にとって既知であり、それらの方法のいずれも、本発明の微小液滴を作製するために使用し得る。

0172

多くの乳化技術は、2つの液体をバルクプロセスで混合することを含み、しばしば乱流を使用して液滴の分裂を増加させることを含む。そのような方法としては、ボルテックス、超音波処理、均質化、又はそれらの組み合わせが挙げられる。

0173

乳化のためのこれらの「トップダウン」アプローチは、個々の液滴形成の制御にはほとんど利用できず、広い微小液滴サイズ分布が通常生じる。代替的「ボトムアップ」アプローチは、個々の液滴レベルで作用し、微小流体装置の使用を含むこともできる。例えば、エマルジョンは、微小流体装置において、油の流れと水の流れをT字ジャンクション衝突させることにより形成することができ、得られた微小液滴は、各流れの流速に応じてサイズが変動する。

0174

本発明による使用のための微小液滴を作製するための好ましいプロセスは、フロー集束(例えば、Anna et al.(2003)Appl.Phys.Lett.82(3):364−366に記載)を含む。ここでは、分散相(集束された又はコア流体)の側方又は周囲の連続相流体(集束又はシース流体)が、両方の流体が押し出されるオリフィス周辺で、液滴分断を生じさせる。フロー集束装置は、連続集束流体供与により加圧された加圧チャンバからなる。内側では、1つ又は複数の集束された流体が、先端が小さいオリフィスの前で開いているキャピラリー送管を通じて注入され、オリフィスは、加圧チャンバと外部の周囲環境とを繋ぐ。集束流体流は、流体メニスカスカスプ型にし、オリフィスを通ってチャンバを出る安定なマイクロ又はナノ噴流を生じさせる:噴流のサイズは出口のオリフィスよりも非常に小さい。キャピラリー不安定により、安定な噴流が分かれて、均質な液滴又は泡になる。

0175

送管は、2以上の同心針と、化合物の液滴を導く様々な非混和性注入液体又は気体とで構成され得る。フロー集束は、噴流が分かれるとき、1秒あたり最大数百万の非常に高速の制御された液滴を確実に作製する。

0176

他の可能な微小流体液滴形成技術としては、ピコインジェクションが挙げられ、ここでは最初に水中油型液滴が形成された後、T字の上部に沿ってT字ジャンクションに送られ、次いで水性内相油滴に注入され、ダブルエマルジョンが生成する。

0177

全ての場合において、選択した微小液滴形成プロセスの性能は、位相差顕微鏡、光散乱、集束ビーム反射測定法、遠心分離、及び/又はレオロジーによりモニターすることができる。

0178

蛍光活性化液滴選別
本明細書で説明されるように、本発明の方法は、ハイスループットスクリーニングに適切であるが、その理由は、方法が、スクリーニング分析を、個別の微小液滴の形態で、増殖培地の小体積に区画化することを含んでいるためである。これにより、各微小液滴を、別個の培養容器として処理することが可能となり、確立された微小流体及び/又は細胞選別方法を使用して、大多数の個々の液体共培養物を迅速にスクリーニングすることが可能になる。

0179

したがって、共封入ステップの後、得られた微小液滴は、十分確立された蛍光活性化細胞選別(fluorescence−activated cell sorting、FACS)装置及びプロトコルに適応させることにより、選別してもよい。この技術は、蛍光活性化液滴選別(FADS)と称され、例えば、Baret et al.(2009)Lab Chip 9:1850−1858に記載されている。

0180

FADSは、本発明の方法で微小液滴を形成した後の任意の段階で微小液滴を操作するために使用することができるが、好ましくは、標的細胞が変異産生体細胞により増殖が追い越されているか又は圧倒されて消滅している微小培養のライブラリを選抜するために少なくとも使用される。さらにFADSは、共封入ステップの間に、例えば、(1つ又は複数)の変異産生体細胞及び/又は標的細胞を含まない空の微小液滴を除去するために使用し得る。

0181

FADSを可能とするために、変異産生体細胞及び標的細胞のいずれか又は両方を、蛍光標識してもよい。この目的のために、様々な蛍光タンパク質、例えばオワンクラゲ(Aequorea victoria)の野生型緑色蛍光タンパク質(GFP)(Chalfie et al.1994、Science 263:802−805)及び改変GFP(Heim et al.1995、Nature 373:663−4;PCT国際公開第96/23810号)を、標識として使用することができる。代替的に、DNA2.0のIP−Free(著作権)合成非オワンクラゲ属蛍光タンパク質を、様々な蛍光タンパク質をコードする、PCRにより増幅可能な配列の供給源として使用してもよく、又は側方BsaI制限部位を使用して切り出し、任意の好ましい他の発現ベクターにクローニングしてもよい。

0182

この種のレポーター遺伝子が転写及び翻訳されると、細胞において蛍光タンパク質の蓄積をもたらし、細胞をFADSで検査できるようになる。

0183

インキュベーション
インキュベーション条件及び水性増殖培地の性質は、選択された産生体細胞及び標的細胞の性質に従って選択され、当業者は、適切な培地、増殖温度及びインキュベーション期間を容易に設定することができる。

0184

例えば、中温性生物は、一般に、15℃〜42℃でインキュベートされ、一方で、中等度好熱菌は、より高い温度(通常、40℃〜60℃)で培養される。

0185

好熱菌及び超好熱菌は、より高い温度(典型的には、それぞれ60℃〜80℃及び80℃〜98℃)で培養し得る。

0186

本発明を、特別の例を参照して記載する。これらは単なる例示であり、例証を目的とするものにすぎない。これらはいかなる意味でも独占的請求項又は説明されている本発明を限定することを意図していない。これらの例は、本発明を実施するために意図される現在の最良の形態を構成する。

0187

実施例1:シングルエマルジョンを使用する封入
連続相のための油ミック
73%のテゴソフトDEC(Evonik)と、20%の軽油(Fisher)と、7%のAbil WE09(Evonik)(界面活性剤)
70%のテゴソフトDEC(Evonik)と、20.3%の軽油(Fisher)と、4.5%のスパン80(界面活性剤)と、4.8%のトゥイン20(界面活性剤)
90%の軽油と、10%のスパン80(界面活性剤)

0188

全ての油ミックスは、少なくとも使用の30分前に作製しておく必要があるが、永続的に保管することができる。

0189

分散相のための水性増殖培地
この培地は、以下から選択し得る:
SOCブロス(20g/Lのトリプトン、5g/Lの酵母エキス、10mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのMgCl2、10mMのMgSO4及び20mMのグルコース)、
SOC+5%グリセロール
LBブロス(10g/Lのペプトン、5g/Lの酵母エキス、10g/LのNaCl)、
2×YT(16g/Lのトリプトン、10g/Lの酵母エキス、5g/NaCl)、
2×YT+0.5%のグルコース及び5%のグリセロール、
2×YT+5%のグリセロール、
ペプトングリセロール培地 5g/Lのペプトン、5%のグリセロール

0190

炭素源としてグリセロールを含有することにより、ボルテックスによる微小液滴の形成を促進することができる。

0191

1.作製される液滴あたり<1個の産生体細胞及び≧1個の標的細胞となるような適切な細胞数で産生体細胞及び標的細胞を含有する0.5ml〜10mlの増殖培地。これを適切な容器エッペンドルフチューブ1.5若しくは2ml、15ml若しくは50mlのファルコン、又は24ウェルプレートが許容され得る)に分割する。
2.次いで、この増殖培地を、1〜2倍体積の油ミックスで積層する。
3.これを3〜6分(通常5分)、12,000〜18,000rpmでボルテックスする。使用する油及び培地並びに所望の液滴サイズにより速さは変化するが、一般的法則として、速さが速く、ボルテックスが長いほど、平均液滴サイズは小さくなる(但し、サイズの幅が、この方法によって常に生じる)。
4.液滴の完全性及び内部の細胞の存在を、位相差を使用して顕微鏡下で視覚的に選抜する。代替的視覚化方法は、例えば蛍光を使用し得る。
5.次いで、液滴を、適切な温度で(通常、37℃であるが、4℃〜95℃で安定である)、1時間〜≧14日間インキュベートする。
6.次いで、必要な及び所望の細胞が液滴から回収されたら、液滴をFADSにより選別し得る。
7.液滴を分解するために、さらなる界面活性剤を添加し(例えばテゴソフト油に対して1%のSDSであるが、トゥイン、サルコシル(Sarcosyl)などの任意の適切な界面活性剤を使用し得る)、これにより液滴の完全性を崩壊させて、細胞を放出させる。
8.一部の油ミックスは、溶液凍結して液滴を崩壊することにより溶解させてもよい。
9.次いで細胞を遠心分離により回収してもよく、又は試料を直接、DNA抽出のためにカラムにかけてもよい。

0192

実施例2:ダブルエマルジョンを使用する封入
水性増殖培地
実施例1(上記)と同様。
水性外相を作製するために使用したミックス:
2%のトゥイン20を含むリン酸緩衝食塩水(PBS;10mMのリン酸緩衝液、137mMのNaCl)、
2%のトゥイン80(界面活性剤)を含むPBS。

0193

液滴殻のための油ミックス
1.作製される液滴あたり<1個の産生体細胞及び≧1個の標的細胞となるような適切な細胞数で産生体細胞及び標的細胞を含有する0.5ml〜10mlの増殖培地。これを適切な容器(エッペンドルフチューブ1.5又は2ml、15ml又は50mlのファルコン又は24ウェルプレートが許容される)に分割する。
2.次いで、この増殖培地を、1〜2倍体積の油ミックスで積層する。
3.これを、3〜6分(通常5分)、12,000〜18,000rpmでボルテックスする。使用する油及び培地並びに所望の液滴のサイズにより速さは変化し、一般的法則として、速さが速く、ボルテックスが長いほど、平均液滴サイズは小さくなるが、サイズの幅が、この方法によって常に生じる。
4.液滴の完全性及び内部の細胞の存在を、位相差を使用して顕微鏡下で視覚的に選抜する。代替的視覚化方法は、例えば蛍光を使用し得る。
5.次いで、第2のボルテックスステップを導入して、ダブルエマルジョンを生成する。油体積と同体積の第2水性相を界面活性剤と共にシングルエマルジョンに加える。次いでこれを、より低いrpm(6,000〜10,000rpm)でほんの2〜3分間ボルテックスする。次いでダブルエマルジョン液滴の形成を、先と同様に、顕微鏡で可視化してもよい。
6.次いで、液滴を、適切な温度(通常、37℃であるが、4℃〜95℃で安定である)で、1時間〜≧14日間インキュベートする。
7.必要な及び所望の細胞が液滴から回収されたら、次いで液滴をFADSにより選別してもよい。
8.液滴を分解するために、さらなる界面活性剤を添加し(例えばテゴソフト油に対して1%のSDSであるが、トゥイン、サルコシルなどの任意の適切な界面活性剤を使用し得る)、これにより液滴の完全性を崩壊させて、細胞を放出させる。
9.一部の油ミックスは、溶液を凍結して液滴を崩壊することにより溶解させてもよい。
10.次いで細胞を遠心分離により回収してもよく、又は試料を直接、DNA抽出のためにカラムにかけてもよい。

0194

実施例3:微小流体チップを使用する微小液滴の作製
微小流体中の液滴生成は、シングル及びダブルエマルジョンの生成を可能にする。最も単純な形態において、ダブルエマルジョンは、連続的な、水中油液滴の形成、及びそれに続く、同じ方法による第2水性相の形成により形成される。

0195

代替的な方法では、油中水性相、次いで水性培地の第2連続相中の油−水液滴の同時的共封入が含まれる。チップ上の液滴形成により、非常に均一なサイズの液滴が生成される。サイズは、直接的に、液滴を生成するために使用される流体のチャネルのサイズ及び流速に関係する。微小流体液滴形成は、液滴をバルクで「トップダウン」型式で作製するときは利用できない新たな油及び界面活性剤の使用を可能にする。

0196

適切な増殖培地における産生体細胞及び標的細胞は、適切な比率で混合されて、液滴あたり≦1個の産生体及び液滴あたり≧1個の標的細胞を可能にする。この細胞の水性混合物を、下記に記載するような油中水シングルエマルジョン液滴又はダブルエマルジョン液滴の形成を可能にする幾何配置の微小流体装置を通じてポンプ送り込む

0197

これらの液滴を、インキュベーションに適切な容器中に回収し、次いで、液滴を、適切な温度(通常、37℃であるが、4℃〜95℃で安定である)で、1時間〜≧14日間インキュベートする。

0198

必要な及び所望の細胞が液滴から回収されたら、次いで液滴をFADSにより選別してもよい。

0199

液滴を分解するために、さらなる界面活性剤を添加し(例えばテゴソフト油に対して1%のSDSであるが、トゥイン、サルコシルなどの任意の適切な界面活性剤を使用し得る)、これにより液滴の完全性を崩壊させて、細胞を放出させる。一部の油ミックスは、溶液を凍結して液滴を崩壊することにより溶解させてもよい。

0200

次いで細胞を遠心分離により回収してもよく、又は試料を直接、DNA抽出のためにカラムにかけてもよい。

0201

実施例4:フロー集束を使用するダブルエマルジョン微小液滴の作製
ここでは、油が側部から疎水性チャネルへと流れ、水性相の分断が生じ、油中水型液滴が生成される。この方法により良好なサイズ制御が可能となり、第2の液相の流速に応じて1秒あたり1000個の液滴が生成される。

0202

2つのそのようなチップを直列に連結して使用して、ダブルエマルジョンを生成することができる。第1の液滴は、油中水性相であり、この液滴を、あたかも水性相、流れる側の油が、第2の水性相と置き換わるように、第2のチップ中に押し通す。

0203

両方のステップを、単一のチップ及びジャンクションのインターフェースとして統合することも可能であり、これにより、油中水型液滴が形成され、直ぐに水性外相に囲まれて、W/O/Wダブルエマルジョンが生成される。

0204

親水性及び疎水性コーティングは、第2のチップ上で反対になり、したがって、第2のチップは、同じ幾何配置であるが、キャリア/シース流体としての水性相の流れを促進するために反対の表面コーティングとなっている。これにより、2段階の封入が可能となる:第1段階は、産生体細胞及び標的細胞のインキュベーション及び共培養に使用される単一相エマルジョンを生成する段階であり、第2段階は、微小培養物をその後のFADSのためにダブルエマルジョンに変換する段階である。

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  • 富田製薬株式会社の「 高次酢酸塩化合物、及びこれを用いた固形状透析用剤」が 公開されました。( 2018/11/01)

    【課題・解決手段】本発明の目的は、酢酸臭を低減でき、更にブドウ糖と共存させてもブドウ糖の分解を抑制できる酢酸塩化合物を提供することである。酢酸−酢酸ナトリウム混晶体を含む高次酢酸塩化合物であって、粉末... 詳細

  • 富田製薬株式会社の「 血液透析用A剤」が 公開されました。( 2018/10/25)

    【課題・解決手段】本発明の目的は、酢酸臭を低減でき、更に保存による固化、ブドウ糖を共存させた際のブドウ糖の分解、及び水に溶解した時のpH上昇を抑制でき、保存安定性に優れた固体状の血液透析用A剤を提供す... 詳細

  • 国立大学法人京都工芸繊維大学の「 単鎖抗体のスクリーニング方法及び単鎖抗体」が 公開されました。( 2018/10/18)

    【課題・解決手段】本発明の課題は、分離効率に優れ、抗原との結合能が極めて大きい単鎖抗体のスクリーニング方法の提供、及び、該スクリーニング法により取得された単鎖抗体の提供である。該課題を、多重膜リポソー... 詳細

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