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技術 透明導電性フィルム

出願人 藤森工業株式会社
発明者 竹山俊輔積田幸衣平野昌由
出願日 2017年6月8日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-113470
公開日 2018年12月27日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2018-206697
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 位置入力装置 非絶縁導体
主要キーワード 測定上限値 産業用装置 オーバーレンジ ランダムネットワーク 屈曲試験前 前面シート 変性ウレア 減圧押出
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年12月27日)のものです。
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図面 (14)

課題

導電性及び視認性の優れた透明導電性フィルムを提供する。

解決手段

ポリマーフィルムを含む基材10と、ランダム網目状の導電層21を備え、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、全光線透過率が70%以上であり、導電層21の表面抵抗値が15Ω/□以下である。または、ポリマーフィルムを含む基材10と、ランダム網目状の導電層21を備え、波長400〜800nmにおける分光反射率において、最大反射率をRmax、最小反射率をRmin、反射率均一性(%)を100×(Rmax−Rmin)/(Rmax+Rmin)とするとき、反射率均一性が10%以下であり、全光線透過率が70%以上であり、導電層21の表面抵抗値が15Ω/□以下である。

概要

背景

特許文献1には、カーボンナノチューブ(CNT導電膜を有し、反射率曲線極小値が280〜700nmの波長範囲にあり、波長380〜780nmにおける平均反射率が2.5%以下である透明導電積層体が記載されている。また、特許文献1には、透過光色調がa*値とb*値とも−2.0以上2.0以下とすることで、ニュートラル色調の透過光が得られることや、CNT導電膜を用いることにより、耐屈曲性に優れることが記載されている。
また、特許文献2には、プラズマディスプレイパネルの前面に貼り付ける透光性前面シートの前面側の表面が黒化処理された遮光体からなるメッシュを有するディスプレイパネル装置が記載されている。

概要

導電性及び視認性の優れた透明導電性フィルムを提供する。ポリマーフィルムを含む基材10と、ランダム網目状の導電層21を備え、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、全光線透過率が70%以上であり、導電層21の表面抵抗値が15Ω/□以下である。または、ポリマーフィルムを含む基材10と、ランダム網目状の導電層21を備え、波長400〜800nmにおける分光反射率において、最大反射率をRmax、最小反射率をRmin、反射率均一性(%)を100×(Rmax−Rmin)/(Rmax+Rmin)とするとき、反射率均一性が10%以下であり、全光線透過率が70%以上であり、導電層21の表面抵抗値が15Ω/□以下である。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、導電性及び視認性の優れた透明導電性フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポリマーフィルムを含む基材と、前記基材上に形成されたランダム網目状の導電層を備える透明導電性フィルムであって、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、前記透明導電性フィルムの全光線透過率が70%以上であり、前記導電層の表面抵抗値が15Ω/□以下であることを特徴とする透明導電性フィルム。

請求項2

ポリマーフィルムを含む基材と、前記基材上に形成されたランダム網目状の導電層を備える透明導電性フィルムであって、波長400〜800nmにおける分光反射率において、最大反射率をRmax、最小反射率をRminとするとき、100×(Rmax−Rmin)/(Rmax+Rmin)により定義される反射率均一性(%)が10%以下であり、前記透明導電性フィルムの全光線透過率が70%以上であり、前記導電層の表面抵抗値が15Ω/□以下であることを特徴とする透明導電性フィルム。

請求項3

前記透過色及び前記反射色において、√((a*)2+(b*)2)が1.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム。

請求項4

直径5mmの棒に沿って20回の曲げを行う屈曲試験を経た後の前記表面抵抗値の変化率が−10%〜+10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。

請求項5

前記導電層が、銀ナノ粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。

請求項6

前記透明導電性フィルムが、前記導電層の上にトップコート層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。

請求項7

前記トップコート層が紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項6に記載の透明導電性フィルム。

請求項8

前記基材が、前記導電層とは反対の側にバックコート層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。

請求項9

前記導電層が、前記基材とは反対側の表面に黒化処理層を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムを備えてなる表示装置

請求項11

請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムの製造方法であって、基材上に、銀と乳化剤を水とトルエン溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層を形成する工程と、前記導電層を有機溶媒処理、及び酸処理により低抵抗化する工程と、低抵抗化された前記導電層をいぶし液により黒化処理する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、透明導電性フィルムに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、カーボンナノチューブ(CNT導電膜を有し、反射率曲線極小値が280〜700nmの波長範囲にあり、波長380〜780nmにおける平均反射率が2.5%以下である透明導電積層体が記載されている。また、特許文献1には、透過光色調がa*値とb*値とも−2.0以上2.0以下とすることで、ニュートラル色調の透過光が得られることや、CNT導電膜を用いることにより、耐屈曲性に優れることが記載されている。
また、特許文献2には、プラズマディスプレイパネルの前面に貼り付ける透光性前面シートの前面側の表面が黒化処理された遮光体からなるメッシュを有するディスプレイパネル装置が記載されている。

先行技術

0003

特開2012−066580号公報
特開2005−221897号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特許文献1に記載の発明では、導電層がCNTからなるため、表面抵抗値を低くすることが難しく、電極として用いる場合に大面積化が難しいという問題があった。
また、特許文献2に記載の発明では、モアレを防止するにはメッシュの格子パターンに所定の傾斜角度を付与する必要があり、ディスプレイの設計や組立に際して制約があり、コスト高の問題があった。

0005

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、導電性及び視認性の優れた透明導電性フィルムを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

前記課題を解決するため、本発明は、ポリマーフィルムを含む基材と、前記基材上に形成されたランダム網目状の導電層を備える透明導電性フィルムであって、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、前記透明導電性フィルムの全光線透過率が70%以上であり、前記導電層の表面抵抗値が15Ω/□以下であることを特徴とする透明導電性フィルムを提供する。

0007

また、本発明は、ポリマーフィルムを含む基材と、前記基材上に形成されたランダム網目状の導電層を備える透明導電性フィルムであって、波長400〜800nmにおける分光反射率において、最大反射率をRmax、最小反射率をRminとするとき、100×(Rmax−Rmin)/(Rmax+Rmin)により定義される反射率均一性(%)が10%以下であり、前記透明導電性フィルムの全光線透過率が70%以上であり、前記導電層の表面抵抗値が15Ω/□以下であることを特徴とする透明導電性フィルムを提供する。

0008

前記透過色及び前記反射色において、√((a*)2+(b*)2)が1.5以下であることが好ましい。
直径5mmの棒に沿って20回の曲げを行う屈曲試験を経た後の前記表面抵抗値の変化率が−10%〜+10%の範囲内であることが好ましい。

0009

前記導電層が、銀ナノ粒子を含むことが好ましい。
前記透明導電性フィルムが、前記導電層の上にトップコート層を有することが好ましい。
前記トップコート層が紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
前記基材が、前記導電層とは反対の側にバックコート層を有することが好ましい。
前記導電層が、前記基材とは反対側の表面に黒化処理層を有することが好ましい。

0010

また、本発明は、上記の透明導電性フィルムを備えてなる表示装置を提供する。
また、本発明は、上記の透明導電性フィルムの製造方法であって、基材上に、銀と乳化剤を水とトルエン溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層を形成する工程と、前記導電層を有機溶媒処理、及び酸処理により低抵抗化する工程と、低抵抗化された前記導電層をいぶし液により黒化処理する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法を提供する。

発明の効果

0011

本発明によれば、導電性及び視認性の優れた透明導電性フィルムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

透明導電性フィルムの実施形態を模式的に示す断面図である。
いぶし液浸漬時間による分光反射率の変化の一例を示すグラフである。
いぶし液浸漬時間による分光反射率の変化の一例を示すグラフである。
いぶし液浸漬時間による分光反射率の変化の一例を示すグラフである。
いぶし液浸漬時間による分光反射率の変化の一例を示すグラフである。
いぶし液浸漬時間による特性値の変化の一例を示すグラフである。
酸処理前の導電層の拡大写真である。
酸処理後の導電層の拡大写真である。
酸処理後の導電層の拡大写真である。
弱い黒化処理後の導電層の拡大写真である。
弱い黒化処理後の導電層の拡大写真である。
強い黒化処理後の導電層の拡大写真である。
強い黒化処理後の導電層の拡大写真である。

0013

以下、好適な実施形態に基づいて、本発明を説明する。

0014

図1に、本実施形態の透明導電性フィルムを模式的に示す。この透明導電性フィルム23は、ポリマーフィルム11を含む基材10と、基材10上に形成された導電層21を備えている。基材10は、透明導電性フィルム用基材である。導電層21は、ランダム網目状の細線20から構成されている。

0015

ポリマーフィルム11に使用されるポリマーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルポリカーボネートナイロン等のポリアミドポリイミドポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデン等が挙げられるが、これらに限定されない。中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルであることが好ましい。

0016

導電層21は、導体微粒子、乳化剤、結合剤、溶媒を含む導電層形成用塗布液から構成されることが好ましい。導電層形成用塗布液に用いられる導体微粒子としては、金属粒子が好ましく、金属ナノ粒子がより好ましい。金属粒子としては、金、銀、白金パラジウム、鉄、コバルトニッケル、銅、亜鉛等の金属又はこれらの合金が挙げられる。2種以上の金属粒子が含まれてもよい。導体微粒子は中でも特に銀微粒子であることが好ましい。

0017

導電層形成用塗布液に用いられる乳化剤としては、例えば、モノ脂肪酸ソルビタンモノ脂肪酸グリセロール等の非イオン性界面活性剤アルキルベンゼンスルホン酸塩ドデシル硫酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤が挙げられる。乳化剤の使用は、1種でも2種以上でもよい。

0018

導電層形成用塗布液に用いられる結合剤としては、セルロースエーテルセルロースエステル尿素樹脂ウレタン樹脂変性ウレア等が挙げられる。結合剤の使用は、1種でも2種以上でもよい。

0019

導電層形成用塗布液は、溶媒として、水又は水溶性溶媒の1種又は2種以上と、疎水性あるいは水と相分離可能な有機溶媒の1種又は2種以上とを含むことが好ましい。水以外の水溶性溶媒としては、メタノールエタノールイソプロパノールエチレングリコール、グリセロール、アセトンジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドアセトニトリルジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の水溶性有機溶媒が挙げられる。疎水性あるいは水と相分離可能な有機溶媒としては、石油エーテルヘキサンヘプタン類、トルエン、ジクロロメタンクロロホルムジクロロエタントリクロロエチレンニトロメタンシクロペンタノンシクロヘキサノン等が挙げられる。

0020

導電層形成用塗布液は、少なくとも、導体微粒子と、親水性・疎水性の異なる2種以上の溶媒とを含むことが好ましい。乳化剤、結合剤、その他の添加剤は、任意に添加することが可能である。均一に混合された導電層形成用塗布液を基材上に塗布した後、乾燥すると、乾燥過程において、極性の異なる溶媒が相分離を起こし、導体微粒子が移動して線状に凝集しつつ、導体微粒子から分離した溶媒の液滴が開口部24を形成し、導体微粒子からなる細線20が、自己組織化によりランダムネットワーク状に形成される。ランダム網目状の導電層21により、ディスプレイの前面に配置をしたときに、透明導電性フィルム23のモアレが抑制される。

0021

導電層21が、銀ナノ粒子を含むことが好ましい。銀ナノ粒子とは、銀のナノ粒子である。ナノ粒子は、粒子径が1μm未満の粒子である。より好ましいナノ粒子は、粒子径が20nm以上、100nm以下の粒子である。

0022

導電層21が形成される側の基材10の表面に、アンダーコート層12等により親水性処理が施されている場合には、金属微粒子が網目状に積層されやすくなるため、好ましい。親水性のアンダーコート層12としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリウレタンアクリル系樹脂メタクリレート系樹脂、ポリアミド、ポリビニルアルコール類デンプン等の多糖類セルロース誘導体ゼラチン等のタンパク質ポリビニルピロリドンポリビニルブチラールポリアクリルアミドエポキシ樹脂メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリチオフェンポリピロールポリアニリン等が挙げられる。

0023

導電層21が形成されない側の基材10の表面に、バックコート層13が施されてもよい。本実施形態のバックコート層13は、導電層21とは反対の側の基材10の表面に積層されている。バックコート層13としては、透明な樹脂層が挙げられる。樹脂層としては、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、フッ素系樹脂などが挙げられる。

0024

透明導電性フィルム23は、導電層21の上にトップコート層22を有することが好ましい。トップコート層22としては、細線20と開口部24との段差を埋め、透明導電性フィルム23の平坦性と透明性を確保することができる透明樹脂が好ましい。開口部24上におけるトップコート層22の厚さは、細線20の厚さより大きいことが好ましい。透明樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂ポリイミド樹脂フッ素樹脂シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。トップコート層22としては、熱可塑性樹脂層紫外線硬化性樹脂層、透明接着剤層、透明粘着剤層反射防止層ハードコート層などが挙げられる。トップコート層22の上に、さらに他の透明な樹脂フィルム等が積層されてもよい。

0025

第1実施形態の透明導電性フィルム23は、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内である。透明導電性フィルム23の透過色及び反射色において、√((a*)2+(b*)2)が1.5以下であることが好ましい。また、透明導電性フィルム23の反射色の明るさを示すL*値が31以下であることが好ましい。これらの値は、CIEL*a*b*色空間により規定される。

0026

第2実施形態の透明導電性フィルム23は、波長400〜800nmにおける分光反射率において、反射率均一性が10%以下である。ここで、最大反射率をRmax、最小反射率をRminとするとき、反射率均一性(%)は、100×(Rmax−Rmin)/(Rmax+Rmin)と定義される。

0027

本実施形態の透明導電性フィルム23は、これらの特徴を有することにより、黄色味青味を帯びることなく、色味が良好な視認性が得られる。本実施形態の透明導電性フィルム23は、第1実施形態の特徴と、第2実施形態の特徴を併せ持つことが好ましい。特に、本実施形態の透明導電性フィルム23がディスプレイ等の表示装置に使用された場合、透明導電性フィルム23の色味が映像に影響を与えにくく、画面の大面積化に対応することができる。

0028

導電層21が、基材10とは反対側の表面に黒化処理層を有することが好ましい。黒化処理層は、黒色金属めっき層顔料層等であってもよい。あるいは、黒化処理層が、導電層21を構成する金属の化学変化によって生じる黒色の金属化合物から構成されてもよい。黒色の金属化合物を生じ得る金属の化学変化としては、酸化硫化セレン化テルル化、塩化などが挙げられる。導電層21が銀を含む場合は、導電層21の表面に含まれる銀の黒化により黒化処理層を形成することができる。銀の黒化処理は、いぶし液等の黒化処理液を用いて容易に行うことができる。

0029

トップコート層22が紫外線吸収剤を含んでもよい。紫外線吸収剤は、400nmより短波長域におけるトップコート層22の透過率が20%以下となるように添加されることが好ましい。黒化処理層が銀化合物を含む場合、紫外線による銀化合物の感光還元)を抑制することにより、黒化処理層の劣化を防ぐことができる。

0030

透明導電性フィルム23の全光線透過率は、70%以上であることが好ましい。ここで、全光線透過率とは、透明導電性フィルム23の全面にわたる平均の全光線透過率である。導電層21が細線20においては不透明であっても、開口部24において透明である場合、開口部24における全光線透過率と、細線20を除いた開口部24の面積比に応じて、求められる。

0031

透明導電性フィルム23の表面抵抗値は、15Ω/□以下が好ましい。透明導電性フィルム23の表面抵抗値とは、導電層21の表面抵抗値である。表面抵抗値は、細線20と開口部24の分布にも依存する。その場合は、開口部24の面積より十分に広い領域における表面抵抗値をランダムに複数箇所で測定した平均値が15Ω/□以下であることが好ましい。

0032

透明導電性フィルム23は、直径5mmの棒に沿って20回の曲げを行う屈曲試験を経た後の表面抵抗値の変化率が−10%〜+10%の範囲内であることが好ましい。これにより、耐屈曲性が優れた透明導電性フィルム23を得ることができる。屈曲試験の方法は、棒の外周面が基材10の背面側となるように、透明導電性フィルム23の長さ方向の略中央部に直径5mmの棒を当て、導電層21が外側となるよう、断面U字状の180°曲げと曲げからの解放を20回繰り返す方法である。表面抵抗値の変化率は、屈曲試験の前後で、透明導電性フィルム23の略中央部の屈曲させた領域の表面抵抗値を測定して、算出することができる。

0033

本実施形態の透明導電性フィルムは、各種の装置に備えることができる。装置としては、表示装置、電子機器電気機器輸送機器家電装置産業用装置等が挙げられる。透明導電性フィルムの用途としては、特に限定されないが、タッチパネル有機EL等の透明電極基板ヒーター電磁波シールド材等が挙げられる。

0034

本実施形態の透明導電性フィルム用基材の製造方法は、ポリマーフィルム11の表面にアンダーコート層12を積層する工程、ポリマーフィルム11又はアンダーコート層12の表面を親水化する工程、導電層21が形成される側とは反対の側にバックコート層13を形成する工程等を有することができる。

0035

本実施形態の透明導電性フィルムの製造方法は、透明導電性フィルム用基材10上に、銀と乳化剤を水とトルエンの溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層21を形成する工程を少なくとも含む。導電層形成用塗布液に含まれる銀ナノ粒子の粒子径は、1μm未満が好ましく、20nm以上、100nm以下がより好ましい。

0036

導電層形成用塗布液の塗布方法は、特に限定されないが、スクリーン印刷スピンコートディップコートグラビアコートメイヤーバーインクジェット減圧押出コート等が挙げられる。透明導電性フィルム用基材10がバックコート層13を有する場合、バックコート層13を形成する工程と、導電層21を形成する工程の順序は任意である。

0037

導電層21を形成する工程においては、基材10上において導電層形成用塗布液を乾燥させた後、導電層21の抵抗率を低下させるための低抵抗化処理を行ってもよい。低抵抗化処理としては、酸処理、有機溶媒処理が挙げられる。酸処理に先だって有機溶媒処理を行うことが好ましい。有機溶媒処理の後には、有機溶媒の乾燥処理を行ってもよい。

0038

酸処理に用いられる酸は、特に限定されず、種々の有機酸無機酸から選択することができる。有機酸としては、酢酸シュウ酸プロピオン酸乳酸クエン酸リンゴ酸ベンゼンスルホン酸などが挙げられる。無機酸としては、塩酸硫酸硝酸リン酸などが挙げられる。これらは、水溶液であってもよい。中でも無機酸で処理することが好ましく、塩酸、硫酸、硝酸が好ましい。

0039

有機溶媒処理に用いられる有機溶媒は、特に限定されず、メチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類酢酸エチル酢酸ブチルなどのエステル類、ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒、トルエン、キシレンアニリンエチルエーテル、クロロホルム等の少なくとも1種が挙げられる。有機溶媒の中でも特にメチルエチルケトンを含むことが好ましい。

0040

透明導電性フィルム23の視認性を向上するため、導電層21を形成した後、導電層21の表面を黒化するための黒化処理を行うことが好ましい。導電層21の低抵抗化処理と黒化処理を行う場合は、低抵抗化処理の後に、黒化処理を行うことが好ましい。黒化処理を行う方法は、上述した黒化処理層が形成される方法であればよく、特に限定されないが、黒めっき処理又はいぶし液処理が好ましい。

0041

以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。

0042

以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。

0043

メイヤーバーを用いて、PET基材の表面に、銀ナノ粒子(粒子径50〜100nm)を含むW/O型エマルジョンからなる導電層形成用塗布液を、乾燥後の塗布量が25g/m2となるように塗布した。基材上の塗布液を乾燥させ、ランダム網目状の導電層を形成した。乾燥条件は、温度25℃、湿度55%の環境下で1分間基材に平行に風をあてた後、150℃熱風乾燥オーブンで1分間乾燥する方法とした。

0044

有機溶媒処理及び酸処理からなる低抵抗化処理として、基材上の導電層にメチルエチルケトン(MEK)を接触させ、自然乾燥させた後、150℃熱風乾燥オーブンで1分間保持し、さらに、1Nの塩酸を導電層に接触させ、精製水水洗した後、150℃熱風乾燥オーブンで1分間乾燥した。

0045

市販のいぶし液(商品名「銀黒」、エダミネ社製)と精製水を2:1の割合で混合して作製した黒化処理液に、基材上の導電層を接触させた後、素早く精製水にて水洗し、100℃熱風乾燥オーブンで1分間乾燥し、透明導電性フィルムのサンプルを作製した。黒化処理時間は、黒化処理液に対する接触時間であり、0秒(無処理)のほか、1秒、3秒、5秒、10秒、30秒、60秒、120秒、300秒、600秒、2400秒の10通りとした。本実施例において、無処理とは、黒化処理を施さないことをいう。

0046

分光反射率を測定する際、各サンプルは、5cm×5cmの寸法に切り出した後、背面からの入光を防止するため、#400サンドペーパーでサンプル背面を荒らし、黒色インキにて黒塗りした後、更にビニールテープを貼り付ける背面処理により、完全に遮光した。背面処理を施された各サンプルの分光反射率は、日本分光分光光度計V670に積分球オプションISN−470を取り付けて400〜800nmの範囲で測定した。

0047

黒化処理後又は無処理の透明導電性フィルムの分光反射率を、波長範囲400〜800nmとして分光光度計により測定した結果を図2〜5のグラフに示す。測定結果の重なり合いを避けるため、図2には黒化処理時間を0秒から5秒とした場合の結果を示し、図3には黒化処理時間を10秒から60秒とした場合の結果を示し、図4には黒化処理時間を120秒から600秒とした場合の結果を示し、図5には黒化処理時間を2400秒とした場合の結果を示した。

0048

図2〜5のグラフから、黒化処理時間が0〜10秒程度の間では、黒化処理時間が長くなるほど反射率が低下することが分かる。また、黒化処理時間が5〜120秒程度(より好ましくは10〜60秒程度)の間では、反射率均一性の値が小さくなった。また、黒化処理時間が120秒から600秒程度の間では、わずかに反射率が上昇するが、黒化処理時間が600秒と2400秒の間では、分光反射率がほとんど変化しなくなった。

0049

背面処理を施されていない各サンプルを、白色を表示したディスプレイの前に設置し、ディスプレイの視認性として、白色の色味の変化、モアレの有無の主観評価を行った。色味の主観評価では、色味の変化がなく無彩色に感じられる場合を〇、色味が感じられる場合を×と評価した。モアレの主観評価では、モアレが発生しない場合を○、モアレが感じられる場合を×と評価した。

0050

表1に、黒化処理時間(秒)に対する全光線透過率(%)、表面抵抗値(Ω/□)、反射色及び透過色のa*及びb*の測定値、分光反射率における最大反射率(%)、最小反射率(%)、反射率均一性(%)、色味及びモアレの主観評価の結果を示す。表1において、数値の単位は省略した。
全光線透過率は、日本電色製のヘーズメータ「NDH4000」を用いて測定を行った。
反射色・透過色は日本分光製分光光度計V670に積分球オプションISN−470を取り付けて400〜800nmの範囲で測定した反射スペクトル、及び透過スペクトルに対し、同装置附属の色彩計算ソフトを用いて算出した。
反射率均一性は、前述の分光反射率のデータから最大反射率(Rmax)、及び最小反射率(Rmin)を求め、算出した。
表面抵抗値は、三菱ケミカルアナリテック製の抵抗率計レスタ−GPMCP−T610型を使用して測定した。「O.R.」は、表面抵抗率測定上限値を超えていて、測定不能であること(オーバーレンジ)を意味する。
表中のC*abは、√((a*)2+(b*)2)の値を表す。

0051

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また、表2に、屈曲試験の結果を示す。屈曲試験は、次の方法により実施した。
(1)透明導電性フィルムから幅5cm、長さ10cmのサンプルを切り出す。
(2)長さ方向の略中央部に上記抵抗率計を用いて、透明導電性フィルムの屈曲試験前の表面抵抗値S1を測定する。
(3)直径5mmの金属棒の外周面が基材の背面側となるように、透明導電性フィルムの長さ方向の略中央部に金属棒を当て、導電層が外側となる断面U字状の180°曲げと曲げからの解放を20回繰り返す。
(4)長さ方向の略中央部に上記抵抗率計を用いて、透明導電性フィルムの屈曲試験後の表面抵抗値S2を測定する。
(5)屈曲試験前後の表面抵抗値S1、S2から、表面抵抗値の変化率(%)を次の式により算出する。
表面抵抗値の変化率=[(S2−S1)/S1]×100(%)
(6)表面抵抗値の変化率が−10%〜+10%の範囲内であれば○、範囲外であれば×と評価する。

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また、図6に、黒化処理時間(「いぶし液浸漬時間」)が0〜300秒の場合における、表面抵抗値(Ω/□)、反射率均一性(%)、反射色のb*値(「反射b*」)の結果をグラフとして示す。

0055

表1に示すように、透過色のa*及びb*がいずれも±2以内であり、かつ反射色のa*及びb*がいずれも±2以内である場合、色味及びモアレがなく、視認性に優れていた。
また、反射率均一性(%)が10%以下である場合、色味及びモアレがなく、視認性に優れていた。
さらに、透明導電性フィルムの全光線透過率が70%以上であり、導電層の表面抵抗値が15Ω/□以下であることにより、導電性及び視認性の優れる透明導電性フィルムが得られた。
また、表2に示すように、直径5mmの棒に沿って20回の曲げを行う屈曲試験を経た後の表面抵抗値の変化率が−10%〜+10%の範囲内となる、耐屈曲性の優れる透明導電性フィルムが得られた。

0056

図7〜13に、銀粒子から構成される導電層の電子顕微鏡写真を示す。なお、図7図8図10図12は、図9図11図13より拡大倍率が10倍大きい。

実施例

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まず、図7は、有機溶媒処理後で、酸処理前の銀粒子を示す。
図8及び図9は、酸処理後の銀粒子を示す。ここでは、白色の微小粒が見られる。
図10及び図11は、黒化処理時間が短く、導電層の表面抵抗値が低くなった黒化処理後の銀粒子を示す。図10では、粒子表面が滑らかになったように観察される。また、図11では、銀粒子表面が一部を除いて被覆されたように観察される。
図12及び図13は、黒化処理時間が長く、導電層の表面抵抗値が高くなった黒化処理後の銀粒子を示す。銀粒子の表面が黒化処理層となる物質に覆われているように観察される。

0058

10…基材、11…ポリマーフィルム、12…アンダーコート層、13…バックコート層、20…ランダム網目状の細線、21…導電層、22…トップコート層、23…透明導電性フィルム、24…開口部。

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