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技術 過給機用コンプレッサハウジング

出願人 TPR株式会社TPRエンプラ株式会社
発明者 井上高志野邊隆浩佐藤俊博
出願日 2018年5月11日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-092499
公開日 2018年12月27日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2018-204606
状態 特許登録済
技術分野 過給機 非容積形ポンプの構造
主要キーワード 突出度合 局所加熱装置 補助突 シール用部材 係合用溝 赤外線溶着 加熱対象領域 空気伝導
関連する未来課題
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図面 (15)

課題

アブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングの製造に際して、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分を変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する突出部が形成できること。

解決手段

アブレイダブルシール10の一部分である加熱対象領域HT局所加熱する局所加熱工程と、コンプレッサハウジング本体部100の装着固定面140に、アブレイダブルシール10を装着して固定する装着固定工程と、を少なくとも経て過給機用コンプレッサハウジングを製造し、装着固定工程において、装着固定面140に設けられた溝部142内へと、局所加熱された加熱対象領域HTを変形させながら挿入する過給機用コンプレッサハウジングの製造方法および当該製造方法を用いて作製されたコンプレッサハウジング。

概要

背景

内燃機関吸入される吸入空気を効率的に圧縮する補助装置としては、過給機が用いられている。この過給機は、コンプレッサハウジングと、コンプレッサハウジング内に回転自在に支持されるコンプレッサインペラと、シャフトを介してコンプレッサインペラと接続された駆動手段とを備えている。駆動手段としては、内燃機関から排出される排気ガスにより回転するタービンインペラ、内燃機関あるいは電動機などが用いられる。

そして、駆動手段によりコンプレッサインペラが回転すると、吸入空気が圧縮された後に、内燃機関内へと送り込まれる。この際、コンプレッサインペラの縁部に、コンプレッサハウジングの吸気通路内壁面シュラウド面)に沿うように形成された複数のブレードが、吸入空気を吸引および圧送する。したがって、吸入空気の圧縮効率を向上させるためには、コンプレッサハウジングのシュラウド面と、コンプレッサインペラのブレードの先端部との間に形成される隙間を出来る限り小さくする必要がある。

しかし、この隙間を小さくした場合、たとえば、振動やコンプレッサインペラの回転軸振れなどにより、ブレードがシュラウド面に接触することで、コンプレッサインペラが破損してしまうおそれがある。このため、過給機用のコンプレッサハウジングとしては、従来から、ブレードよりも軟質樹脂材料等で構成されたアブレイダブルシールを、シュラウド面を構成する部材として用いたコンプレッサハウジングが利用されている。

このようなアブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングとしては、従来より様々なものが提案されているが、その製造プロセスに着目して分類すると、主に以下の3種類が挙げられる。
(1)溶射方式
コンプレッサハウジング本体部に対して溶射によりアブレイダブルシールとして機能する溶射層を直接形成したコンプレッサハウジング(特許文献1など)
(2)インサート成形方式
インサート成形によりコンプレッサハウジング本体部に対してアブレイダブルシールを直接形成したコンプレッサハウジング(特許文献2など)
(3)圧入方式
予め所定の形状に形成加工されたアブレイダブルシールが、コンプレッサハウジング本体部の内周部に圧入等されることで固定されたコンプレッサハウジング(特許文献3など)。

概要

アブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングの製造に際して、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分を変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する突出部が形成できること。アブレイダブルシール10の一部分である加熱対象領域HT局所加熱する局所加熱工程と、コンプレッサハウジング本体部100の装着固定面140に、アブレイダブルシール10を装着して固定する装着固定工程と、を少なくとも経て過給機用コンプレッサハウジングを製造し、装着固定工程において、装着固定面140に設けられた溝部142内へと、局所加熱された加熱対象領域HTを変形させながら挿入する過給機用コンプレッサハウジングの製造方法および当該製造方法を用いて作製されたコンプレッサハウジング。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングの製造に際して、溶射装置射出成形装置などと比べて簡易製造設備で製造可能であり、かつ、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分を変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する突出部が形成できる過給機用コンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造された過給機用コンプレッサハウジングを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

アブレイダブルシールの一部分である加熱対象領域局所加熱する局所加熱工程と、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に、前記アブレイダブルシールを装着して固定する装着固定工程と、を少なくとも経て過給機用コンプレッサハウジングを製造し、前記装着固定工程において、前記装着固定面に設けられた溝部内へと、局所加熱された前記加熱対象領域を変形させながら挿入することを特徴とする過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項2

前記局所加熱工程が、赤外線溶着機を用いて実施されることを特徴とする請求項1に記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項3

前記局所加熱工程が、超音波溶着機を用いて実施されることを特徴とする請求項1に記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項4

前記加熱対象領域が、前記アブレイダブルシールの本体部分から突出した突出部を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項5

前記溝部として、前記コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上60度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部を含み、前記装着固定工程において、前記径方向溝部内へと、局所加熱された前記加熱対象領域を変形させながら挿入することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項6

前記溝部として、前記径方向溝部と、前記径方向溝部に近接する位置に設けられ、前記コンプレッサハウジング本体部の軸方向に対して成す角度が−30度を超え30度未満の範囲内にある中心軸を有する軸方向溝部とを含み、前記装着固定工程において、前記径方向溝部内および前記軸方向溝部内の双方に、局所加熱された1つの前記加熱対象領域を変形させながら挿入することを特徴とする請求項5に記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項7

前記装着固定工程の実施前に、前記装着固定面および前記アブレイダブルシールの表面のうち前記装着固定面と対向する面から選択される少なくとも一方の面に、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材を配置するシール用部材配置工程を実施することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項8

前記装着固定工程の実施前に、前記溝部の内壁面の少なくとも一部に対してレーザービーム走査しながら照射することにより、微細な溝を形成する微細溝形成工程を実施することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法。

請求項9

リング状のアブレイダブルシールと、リング状を成すと共に、内壁面の一部に装着固定面が設けられ、前記装着固定面に前記アブレイダブルシールが装着固定されたコンプレッサハウジング本体部とを、少なくとも備え、前記装着固定面には、溝部が設けられており、前記溝部内に、前記アブレイダブルシールの一部分を構成する突出部が配置されていることを特徴とする過給機用コンプレッサハウジング。

請求項10

前記突出部が、熱変形突出部であることを特徴とする請求項9に記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項11

前記装着固定面と、前記アブレイダブルシールの表面のうち前記装着固定面と対向する面とで形成される全界面のうち、前記溝部の内壁面のうち前記突出部の表面と密着する領域と、前記突出部の表面のうち前記内壁面と密着する領域とからなる第一界面領域内では、前記装着固定面の表面粗さ形状が、前記アブレイダブルシールの表面のうち前記装着固定面に対向する面の表面粗さ形状と、一致し、前記全界面のうちから前記第一界面領域を除外した前記第二界面領域内では、前記装着固定面の表面粗さ形状が、前記アブレイダブルシールの表面のうち前記装着固定面に対向する面の表面粗さ形状と、一致していない部分が含まれることを特徴とする請求項9または10に記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項12

前記アブレイダブルシールが、熱変形部と、非熱変形部とを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項13

前記溝部内に配置された前記突出部の長さLが、0.15mm以上であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項14

前記突出部の先端部と、前記溝部の底部とが離間しており、前記先端部の表面が、前記アブレイダブルシールの表面のうち前記装着固定面と対向する面から前記先端部の表面を除いた部分の表面とは異なる表面性状を有することを特徴とする請求項9〜13のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項15

前記溝部として、前記コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上60度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部が含まれることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項16

前記溝部として、前記径方向溝部と、前記径方向溝部に近接する位置に設けられ、前記コンプレッサハウジング本体部の軸方向に対して成す角度が−30度を超え30度未満の範囲内にある中心軸を有する軸方向溝部とを含むことを特徴とする請求項15に記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項17

前記コンプレッサハウジング本体部と、前記アブレイダブルシールとの界面には、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材が配置されていることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項18

前記溝部として、前記コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上45度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部を含むと共に、前記コンプレッサハウジング本体部と、前記アブレイダブルシールとの界面には、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれかのシール用部材が配置されていることを特徴とする請求項9〜17のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

請求項19

前記溝部の内壁面の少なくとも一部に、微細な溝が形成されていることを特徴とする請求項9〜18のいずれか1つに記載の過給機用コンプレッサハウジング。

技術分野

0001

本発明は、過給機用コンプレッサハウジングの製造方法および過給機用コンプレッサハウジングに関するものである。

背景技術

0002

内燃機関吸入される吸入空気を効率的に圧縮する補助装置としては、過給機が用いられている。この過給機は、コンプレッサハウジングと、コンプレッサハウジング内に回転自在に支持されるコンプレッサインペラと、シャフトを介してコンプレッサインペラと接続された駆動手段とを備えている。駆動手段としては、内燃機関から排出される排気ガスにより回転するタービンインペラ、内燃機関あるいは電動機などが用いられる。

0003

そして、駆動手段によりコンプレッサインペラが回転すると、吸入空気が圧縮された後に、内燃機関内へと送り込まれる。この際、コンプレッサインペラの縁部に、コンプレッサハウジングの吸気通路内壁面シュラウド面)に沿うように形成された複数のブレードが、吸入空気を吸引および圧送する。したがって、吸入空気の圧縮効率を向上させるためには、コンプレッサハウジングのシュラウド面と、コンプレッサインペラのブレードの先端部との間に形成される隙間を出来る限り小さくする必要がある。

0004

しかし、この隙間を小さくした場合、たとえば、振動やコンプレッサインペラの回転軸振れなどにより、ブレードがシュラウド面に接触することで、コンプレッサインペラが破損してしまうおそれがある。このため、過給機用のコンプレッサハウジングとしては、従来から、ブレードよりも軟質樹脂材料等で構成されたアブレイダブルシールを、シュラウド面を構成する部材として用いたコンプレッサハウジングが利用されている。

0005

このようなアブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングとしては、従来より様々なものが提案されているが、その製造プロセスに着目して分類すると、主に以下の3種類が挙げられる。
(1)溶射方式
コンプレッサハウジング本体部に対して溶射によりアブレイダブルシールとして機能する溶射層を直接形成したコンプレッサハウジング(特許文献1など)
(2)インサート成形方式
インサート成形によりコンプレッサハウジング本体部に対してアブレイダブルシールを直接形成したコンプレッサハウジング(特許文献2など)
(3)圧入方式
予め所定の形状に形成加工されたアブレイダブルシールが、コンプレッサハウジング本体部の内周部に圧入等されることで固定されたコンプレッサハウジング(特許文献3など)。

先行技術

0006

実開平03−068529号公報
特開2004−299381号公報
国際公開第2016/136037号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、溶射方式あるいはインサート成形方式でコンプレッサハウジングを製造する場合、溶射装置射出成形装置などの高価かつ大型の製造設備が必要となる。また、圧入方式では、圧入されたアブレイダブルシールがクリープ現象により変形し、その結果、アブレイダブルシールの抜け・脱落などが生じやすい。

0008

一方、特許文献3に例示されるように、アブレイダブルシールの圧縮−膨張変形を利用して、コンプレッサハウジング本体部の径方向と平行な中心軸を有する溝部内に、アブレイダブルシールの外周部に設けられた膨出部を膨出させることで、アンカー効果を生じさせることができる。しかし、この場合でも、膨出部の膨出量(溝部内に食い込む膨出部の長さ)はあまり大きくできない。より大きなアンカー効果を得るべく膨出量を大きくすると、コンプレッサハウジング本体部の内周部へ、アブレイダブルシールを圧入すること自体が困難になる上に、圧入時に加わる圧力でアブレイダブルシールが変形あるいは破損してしまうためである。

0009

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングの製造に際して、溶射装置や射出成形装置などと比べて簡易な製造設備で製造可能であり、かつ、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分を変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する突出部が形成できる過給機用コンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造された過給機用コンプレッサハウジングを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法は、アブレイダブルシールの一部分である加熱対象領域局所加熱する局所加熱工程と、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に、アブレイダブルシールを装着して固定する装着固定工程と、を少なくとも経て過給機用コンプレッサハウジングを製造し、装着固定工程において、装着固定面に設けられた溝部内へと、局所加熱された加熱対象領域を変形させながら挿入することを特徴とする。

0011

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施形態は、局所加熱工程が、赤外線溶着機を用いて実施されることが好ましい。

0012

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、局所加熱工程が、超音波溶着機を用いて実施されることが好ましい。

0013

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、加熱対象領域が、アブレイダブルシールの本体部分から突出した突出部を含むことが好ましい。

0014

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部として、コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上60度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部を含み、装着固定工程において、径方向溝部内へと、局所加熱された加熱対象領域を変形させながら挿入することが好ましい。

0015

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部として、径方向溝部と、径方向溝部に近接する位置に設けられ、コンプレッサハウジング本体部の軸方向に対して成す角度が−30度を超え30度未満の範囲内にある中心軸を有する軸方向溝部とを含み、装着固定工程において、径方向溝部内および軸方向溝部内の双方に、局所加熱された1つの加熱対象領域を変形させながら挿入することが好ましい。

0016

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、装着固定工程の実施前に、装着固定面およびアブレイダブルシールの表面のうち装着固定面と対向する面から選択される少なくとも一方の面に、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材を配置するシール用部材配置工程を実施することが好ましい。

0017

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、装着固定工程の実施前に、溝部の内壁面の少なくとも一部に対してレーザービーム走査しながら照射することにより、微細な溝を形成する微細溝形成工程を実施することが好ましい。

0018

本発明の過給機用コンプレッサハウジングは、リング状のアブレイダブルシールと、リング状を成すと共に、内壁面の一部に装着固定面が設けられ、装着固定面にアブレイダブルシールが装着固定されたコンプレッサハウジング本体部とを、少なくとも備え、装着固定面には、溝部が設けられており、溝部内に、アブレイダブルシールの一部分を構成する突出部が配置されていることを特徴とする。

0019

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施形態は、突出部が、熱変形突出部であることが好ましい。

0020

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、装着固定面と、アブレイダブルシールの表面のうち装着固定面と対向する面とで形成される全界面のうち、溝部の内壁面のうち突出部の表面と密着する領域と、突出部の表面のうち内壁面と密着する領域とからなる第一界面領域内では、装着固定面の表面粗さ形状が、アブレイダブルシールの表面のうち装着固定面に対向する面の表面粗さ形状と、一致し、全界面のうちから第一界面領域を除外した第二界面領域内では、装着固定面の表面粗さ形状が、アブレイダブルシールの表面のうち装着固定面に対向する面の表面粗さ形状と、一致していない部分が含まれることが好ましい。

0021

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、アブレイダブルシールが、熱変形部と、非熱変形部とを含むことが好ましい。

0022

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部内に配置された突出部の長さLが、0.15mm以上であることが好ましい。

0023

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、突出部の先端部と、溝部の底部とが離間しており、
先端部の表面が、アブレイダブルシールの表面のうち装着固定面と対向する面から先端部の表面を除いた部分の表面とは異なる表面性状を有することが好ましい。

0024

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部として、コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上60度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部が含まれることが好ましい。

0025

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部として、径方向溝部と、径方向溝部に近接する位置に設けられ、コンプレッサハウジング本体部の軸方向に対して成す角度が−30度を超え30度未満の範囲内にある中心軸を有する軸方向溝部とを含むことが好ましい。

0026

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、コンプレッサハウジング本体部と、アブレイダブルシールとの界面には、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材が配置されていることが好ましい。

0027

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部として、コンプレッサハウジング本体部の径方向に対して成す角度が−45度以上45度以下の範囲内にある中心軸を有する径方向溝部を含むと共に、コンプレッサハウジング本体部と、アブレイダブルシールとの界面には、Oリングおよびシーリング材から選択される少なくともいずれかのシール用部材が配置されていることが好ましい。

0028

本発明の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施形態は、溝部の内壁面の少なくとも一部に、微細な溝が形成されていることが好ましい。

発明の効果

0029

本発明によれば、アブレイダブルシール付きのコンプレッサハウジングの製造に際して、溶射装置や射出成形装置などと比べて簡易な製造設備で製造可能であり、かつ、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分を変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する突出部が形成できる過給機用コンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造された過給機用コンプレッサハウジングを提供することができる。

図面の簡単な説明

0030

本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施態様において、赤外線溶着機を用いた局所加熱工程の一例を示す模式断面図である。
本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施態様において、加熱対象領域が局所加熱されたアブレイダブルシールを、コンプレッサハウジング本体部の吸入空気出口側へと向けて移動させている状態を示す模式断面図である。
本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施態様において、装着固定工程の一例を示す模式断面図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの一例を示す模式断面図である。
本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施態様において、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に、局所加熱される前のアブレイダブルシールが配置された状態について示す模式断面図である。
本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施態様において、超音波溶着機を用いた局所加熱工程と、装着固定工程とが略同時に開始された直後の状態について示す模式断面図である。
図4に示す本実施形態のコンプレッサハウジングの係合部近傍の断面構造の一例を示す拡大断面図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの係合部近傍の構造の他の例を示す模式断面図である。ここで、図8(A)は、溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の径方向に配向している場合の一例を示す模式断面図であり、図8(B)は、溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の軸方向に配向している場合の一例を示す模式断面図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの係合部近傍の構造の他の例を示す模式断面図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。図10(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域を変形させる直前溶着直前)の状態を示す図であり、図10(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジングについて示す図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。図11(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域を変形させる直前(溶着直前)の状態を示す図であり、図11(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジングについて示す図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。図12(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域を変形させる直前(溶着直前)の状態を示す図であり、図12(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジングについて示す図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。図13(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域を変形させる直前(溶着直前)の状態を示す図であり、図13(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジングについて示す図である。
本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。図14(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域を変形させる直前(溶着直前)の状態を示す図であり、図14(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジングについて示す図である。

実施例

0031

本実施形態の過給機用コンプレッサハウジング(以下、単に、「コンプレッサハウジング」と略す場合がある)の製造方法では、アブレイダブルシールの一部分である加熱対象領域を局所加熱する局所加熱工程と、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に、アブレイダブルシールを装着して固定する装着固定工程と、を少なくとも経て過給機用コンプレッサハウジングを製造する。そして、装着固定工程において、装着固定面に設けられた溝部内へと、局所加熱された加熱対象領域を変形させながら挿入する。

0032

局所加熱工程で、アブレイダブルシールの一部分である加熱対象領域を局所加熱するために用いる局所加熱装置としては、アブレイダブルシールの一部分である加熱対象領域のみを選択的に加熱できる装置であればいずれも利用できる。たとえば、赤外線溶着機などのように熱源赤外線ランプ電気ヒータなど)から発せられる熱エネルギーを局所加熱したい部位に選択的に付与して加熱する装置や、超音波溶着機などのように、局所加熱したい部位に選択的に振動エネルギーを集中させて、当該部位において発熱を生じさせる装置などが利用できる。また、加熱したい部位への熱エネルギーの付与は、空気伝導輻射による直接的なものでもよく、熱源により一旦加熱された鉄板などの伝熱部材を介した間接的なものでもよい。

0033

これらの局所加熱装置はいずれも、溶射装置や射出成形装置などと比べて簡易かつ安価な装置である。それゆえ、本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法では、従来の溶射方式およびインサート成形方式によるコンプレッサハウジングの製造方法と比べて、簡易な製造設備でコンプレッサハウジングが製造できる。

0034

また、装着固定工程では、装着固定面に設けられた溝部内へと、局所加熱された加熱対象領域を変形させながら挿入する。それゆえ、本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法では、従来の圧入方式によるコンプレッサハウジングの製造方法と比べて、製造時において、コンプレッサハウジング本体部側に設けられた溝部とアブレイダブルシールとの間で、アブレイダブルシールの一部分(加熱対象領域)を熱変形させることで溝部の軸方向に対して、より大きな長さを有する係合部を極めて容易に形成できる。

0035

なお、局所加熱工程と装着固定工程とは、局所加熱工程を先に実施した後に装着固定工程を実施してもよく、局所加熱工程と装着固定工程とを略同時に実施してもよい。

0036

図1図3は、本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の一実施態様を示す模式図であり、具体的には、赤外線溶着機を用いた製造方法について説明する図である。ここで、図1は、赤外線溶着機を用いた局所加熱工程の一例を示す模式断面図であり、具体的にはアブレイダブルシールの一部分(加熱対象領域)のみを赤外線溶着機により局所加熱している状態を示す図である。図2は、加熱対象領域が局所加熱されたアブレイダブルシールを、コンプレッサハウジング本体部の吸入空気出口側へと向けて移動させている状態を示す模式断面図である。図3は、装着固定工程の一例を示す模式断面図であり、具体的には、加熱対象領域を変形させる直前の状態を示す図である。また、図4は、本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法により製造されたコンプレッサハウジングの一例を示す模式断面図である。

0037

なお、以下に説明する各図において、X方向およびY方向は互いに直交する方向である。また、X方向は、アブレイダブルシール、コンプレッサハウジング本体部およびコンプレッサハウジングの径方向と平行な方向を意味し、Y方向は、アブレイダブルシール、コンプレッサハウジング本体部およびコンプレッサハウジングの軸方向と平行な方向を意味する。また、Y1方向は、アブレイダブルシール、コンプレッサハウジング本体部およびコンプレッサハウジングの吸入空気出口側であり、Y2方向は、アブレイダブルシール、コンプレッサハウジング本体部およびコンプレッサハウジングの吸入空気入口側である。また、X1方向は、アブレイダブルシールおよびコンプレッサハウジング本体部の径方向の一方側(各図中の右側)を意味し、X2方向は径方向の他方側(各図中の左側)を意味する。なお、図中に、X方向およびY方向が示されていない図面に示す実施形態の形状・構造については、X方向およびY方向との関係で特定の方向に限定されないことを意味する。

0038

また、符号A1は、アブレイダブルシールの中心軸あるいは軸方向を意味し、符号A2は、コンプレッサハウジング本体部の中心軸あるいは軸方向を意味し、符号D2は、コンプレッサハウジング本体部の径方向を意味し、符号GAは、溝部の中心軸あるいは軸方向を意味する。

0039

まず、図1に示すように、局所加熱工程では、リング状のアブレイダブルシール10A(10)の一部分を赤外線溶着機により局所加熱する。図1に示すアブレイダブルシール10Aは、Y2方向側からY1方向側へと向かう過程で、Y1方向側に近づくに従い内径が急激に拡大する内周面20と、X方向と平行を成し、且つ、吸入空気入口側(Y2方向側)の端部に形成された平坦面からなる端面30と、外周面40とを有している。

0040

また、アブレイダブルシール10Aにおいて、図2に示すように外周面40は、その主要部が、Y方向と平行を成し、外径が互いに異なる第一面40Aおよび第二面40Bから構成される。ここで、第一面40Aは、第二面40Bに対してY1方向側に設けられており、第二面40Bよりも外方側に位置する面である。さらに、第一面40Aおよび第二面40Bとの境界部分には、先端部がY2方向に向かって突出した突出部50が設けられている。また、この突出部50は、周方向に連続的に形成されている。

0041

ここで、内周面20は、アブレイダブルシール10をコンプレッサハウジング本体部に装着固定した際に、コンプレッサハウジングの吸気通路の内壁面(シュラウド面)の一部を構成する。また、アブレイダブルシール10の表面のうちシュラウド面を構成することになる内周面20以外の面(図1に示す例では、端面30および外周面40)は、被装着固定面60を形成する。この被装着固定面60は、アブレイダブルシール10が、コンプレッサハウジング本体部に装着固定された際に、コンプレッサハウジング本体部の内周面の一部を構成する装着固定面と対向する面である。

0042

局所加熱工程では、赤外線溶着機300を用いる。この赤外線溶着機300は、円盤状の筐体310と、筐体310内に配置されたリング状の赤外線ランプ320とを備え、筐体310の一方の面側には、赤外線ランプ320に対応するように周方向に連続するリング状の開口スリット312が設けられている。

0043

そして、局所加熱に際しては、赤外線溶着機300の開口スリット312と、アブレイダブルシール10Aの突出部50とが対向するように、アブレイダブルシール10Aの吸入空気入口側(Y2方向側)に赤外線溶着機300を配置する。そして、この状態で、加熱対象領域HTである突出部50のみを選択的に加熱する。なお、この際の加熱条件は、アブレイダブルシール10Aの突出部50を構成する樹脂材料が十分に軟化し、装着固定工程において、突出部50が容易に変形できるように適宜選択される。

0044

局所加熱工程を終えた後は、装着固定工程を実施するために、アブレイダブルシール10Aを、コンプレッサハウジングの装着固定面に装着する。この際、まず、図2に示すように、アブレイダブルシール10Aの中心軸A1と、コンプレッサハウジング本体部100A(100)の中心軸A2とを、一致させ、かつ、アブレイダブルシール10Aの吸入空気入口側(Y2方向側)と、コンプレッサハウジング本体部100Aの吸入空気排出側(Y1側)とが向き合った状態で、コンプレッサハウジング本体部100Aに向かってアブレイダブルシール10Aを接近させる。

0045

なお、コンプレッサハウジング本体部100Aは、リング状を成すと共に、吸入空気入口側に設けられた入口開口部110と、吸入空気出口側に設けられた出口開口部120とを有する。また、入口開口部110から、出口開口部120の周囲近傍まで連続する内壁面130は、中心軸A2と略平行を成し、入口開口部110から吸入空気排出口側へと向かって伸びる第一領域130Aと、出口開口部120の開口面と略面一を成し、かつ、出口開口部120の周囲を囲う第二領域130Bと、第一領域130Aおよび第二領域130Bとの境界部分であり、出口開口部120の近傍に位置する第三領域130Cとを含む。そして、図3に例示したコンプレッサハウジング本体部100Aでは、内壁面130の一部を成す第三領域130Cが装着固定面140を構成している。

0046

また、装着固定面140は、第一領域130Aと第三領域130Cの境界部から径方向の外方側に伸びる第一面140Aと、第一面140Aの外周端側からY1方向側に伸びる第二面140Bと、第二面140BのY1方向側の端から径方向の外方側に伸びる第三面140Cと、第二領域130Bと第三領域130Cの境界部からY2方向に伸びる第四面140Dと、第三面140Cと、第四面140Dとの境界部分に形成され、溝底部が外径側へと突出する溝部142とを含む。なお、この溝部142は、周方向に連続的に形成されている。

0047

装着固定工程では、まず、図3に示すようにアブレイダブルシール10Aの被装着固定面60の少なくとも一部と、コンプレッサハウジング本体部100Aの装着固定面140の少なくとも一部とが接触するところまで、アブレイダブルシール10Aをコンプレッサハウジング本体部100Aの内周部に挿入する。この時点では、局所加熱されて変形容易な状態となっているアブレイダブルシール10Aの本体部分から突出した突出部50(加熱対象領域HT)は、加熱前と同一の形状を維持している。そして、アブレイダブルシール10Aの被装着固定面60の形状と、コンプレッサハウジング本体部100Aの装着固定面140の形状とは完全に対応していない(部分的にしか対応していない)ため、被装着固定面60と装着固定面140との間には部分的に隙間Gが形成される。

0048

なお、図3に示す例では、アブレイダブルシール10Aの被装着固定面60のうち突出部50(加熱対象領域HT)の形状と、コンプレッサハウジング本体部100Aの溝部142近傍の形状とは、実質的に隙間なく係合できるように対応した関係にないが、両者の残余の部分の形状は対応した関係にある。

0049

次に、図3に示す状態のアブレイダブルシール10Aを、さらにコンプレッサハウジング本体部100A側へと圧力を加えつつ挿入する。この際、局所加熱されて変形容易な状態となっているアブレイダブルシール10Aの突出部50(加熱対象領域HT)が、装着固定面140の第三面140Cに強く押し付けられて、径方向の両側へと広がるように変形する。これにより、被装着固定面60と装着固定面140との間に形成されていた隙間Gが無くなると同時に、変形した突出部50(加熱対象領域HT)の一部分が溝部142内にも入り込んで溝部142と係合した係合部210が形成される。そして、この状態で、変形し終えた加熱対象領域HTが冷却固化することで、図4に示すように、コンプレッサハウジング本体部100Aと、コンプレッサハウジング本体部100Aに装着固定されたアブレイダブルシール10Aと、を含むコンプレッサハウジング200A(200)を得ることができる。なお、アブレイダブルシール10Aを、コンプレッサハウジング本体部100A側へと圧入することで、コンプレッサハウジング本体部100Aに装着する際、アブレイダブルシール10AがX方向に位置ずれするのを抑制する効果を得ることができる。

0050

なお、装着固定工程は減圧環境下で実施してもよい。また、生産性を向上させるために、加熱対象領域HTが変形し終えると略同時に、常温または冷却された空気を吹き付けるなどにより強制冷却してもよい。

0051

なお、コンプレッサハウジング本体部100に装着固定されたアブレイダブルシール10Aの内周面20は、コンプレッサハウジング本体部100の内壁面130を構成する第一領域130Aおよび第二領域130Bと共に、コンプレッサハウジング200の内壁面220を構成する。そして、コンプレッサハウジング200を用いて過給機を組み立てた場合、コンプレッサインペラのブレードの先端が、アブレイダブルシール10の内周面20に近接するように位置することになる。

0052

図5図6は、本実施形態の過給機用コンプレッサハウジングの製造方法の他の実施態様を示す模式図であり、具体的には、超音波溶着機を用いた製造方法について説明する図である。ここで、図5は、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に、局所加熱される前のアブレイダブルシールが配置された状態について示す模式断面図であり、図6は、超音波溶着機を用いた局所加熱工程と、装着固定工程とが略同時に開始された直後の状態について示す模式断面図である。なお、図5および図6に示す例では、局所加熱の方法が異なる点を除いて、図1および図2に示したものと同様のコンプレッサハウジング本体部100Aおよびアブレイダブルシール10Aとを用いている。

0053

まず、図5に示すように、コンプレッサハウジング本体部100Aの装着固定面140に、局所加熱される前のアブレイダブルシール10Aを配置する。この配置状態は、アブレイダブルシール10Aの突出部50(加熱対象領域HT)が、局所加熱により変形容易となっているか否かという違いを除いては、図3に示す配置状態と全く同様である。次に、コンプレッサハウジング本体部100Aの出口開口部120側から、アブレイダブルシール10Aに向かって超音波溶着機の一部を構成する振動ホーン330を接近させ、図6に示すように、アブレイダブルシール10Aの内周面20のY1方向側の端部近傍と、振動ホーン330の底面332とを密着させる。なお、超音波溶着機は、振動ホーン330と、これに接続された不図示の超音波発振器とを含むものである。

0054

そして、図6に示す状態にて、振動ホーン330を介して、アブレイダブルシール10Aに超音波印加する。この場合、振動エネルギーは、アブレイダブルシール10A全体のうち、外方に向けてった部分である突出部50(加熱対象領域HT)に集中する。このため、突出部50の温度のみが急激に上昇し、突出部50の局所加熱が行われると同時に、突出部50が容易に変形可能となる。なお、この際の超音波の印加条件は、装着固定が容易となるように適宜選択される。

0055

次に、突出部50(加熱対象領域HT)が容易に変形可能となった状態のアブレイダブルシール10Aを、さらにコンプレッサハウジング本体部100A側へと圧力を加えつつ挿入する。この際、超音波印加により局所加熱されて変形容易な状態となっているアブレイダブルシール10Aの突出部50(加熱対象領域HT)が、装着固定面140の第三面140Cに強く押し付けられて、径方向の両側へと広がるように変形する。これにより、被装着固定面60と装着固定面140との間に形成されていた隙間Gが無くなると同時に、変形した突出部50(加熱対象領域HT)の一部分が溝部142内にも入り込んで、溝部142と係合した係合部210が形成される。これにより図4に示すコンプレッサハウジング200Aを得ることができる。

0056

なお、超音波溶着機を用いた本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では、局所加熱工程と、装着固定工程とは略同時に実施される。なお、装着固定工程および局所加熱工程は減圧環境下で実施してもよい。また、生産性を向上させるために、加熱対象領域HTが変形し終えると略同時に、常温または冷却された空気を吹き付けるなどにより強制冷却してもよい。

0057

なお、加熱対象領域HTは、アブレイダブルシール10の被装着固定面60の一領域を含む部分である限り、アブレイダブルシール10の被装着固定面60の形状と、コンプレッサハウジング本体部100の装着固定面140の形状との組み合わせに応じて、適宜選択することができる。従って、加熱対象領域HTは、図1図3および図5図6に例示したようなXY断面において先端部が鋭く狭く尖った形状を有していたり、あるいは、先端部が幅の狭い平坦面を有する突出部などに限定されず、たとえば、XY断面において先端部が90度前後の角度を持つ角部や、突出部と比べてアブレイダブルシール10の外方側への突出度合が小さいものの頂部が幅の広い平坦面を持つ隆起部、隆起部よりもさらに幅の広い連続する平坦面からなる領域内から選択された一部分などを適宜選択することもできる。

0058

しかしながら、超音波溶着機などのように、振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで局所加熱を行う場合、アブレイダブルシール10の被装着固定面60に設けられる加熱対象領域HTは、突出部および角部から選択されることが好ましく、突出部を選択することがより好ましく、特に先端部が鋭く尖った形状を有する突出部を選択することがさらに好ましい。加熱対象領域HTが細く尖った形状を有する部分である程、振動エネルギーを加熱対象領域HT近傍に選択的に集中させやすいためである。

0059

また、加熱対象領域HTは周方向に連続的な領域であってもよく、非連続的(離散的)な領域であってもよい。加熱対象領域HTを周方向に対して連続的な領域とするか、離散的な領域とするかは、使用する局所加熱装置の種類と、コンプレッサハウジング本体部100に形成された溝部142の周方向の形成位置とに応じて適宜選択できる。ここで、使用する局所加熱装置に着目すれば、(1)赤外線溶着機を用いる場合は、赤外線溶着機側の形状・構造により選択でき、(2)超音波溶着機を用いる場合は、アブレイダブルシール10の形状・構造により選択できる。たとえば、図1に示した赤外線溶着機300を用いる場合、周方向に連続する開口スリット312の一部分にシールド板を設けて、赤外線が照射される領域を周方向に対して離散的にすれば、周方向に対して離散的な加熱対象領域HTが得られる。また、図5および図6に例示した振動ホーン330を有する超音波融着機を用いる場合は、アブレイダブルシール10全体のうち、振動エネルギーが集中する部分(図5図6に示す例では突出部50)の形状・構造を周方向に対して離散的にすれば、周方向に対して離散的な加熱対象領域HTが得られる。

0060

以上に説明したように、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では、図4および図7に例示したようなコンプレッサハウジング200Aを得ることができる。ここで、図7は、図4に示すコンプレッサハウジング200Aの係合部210近傍の断面構造の一例を示す拡大断面図である。本実施形態のコンプレッサハウジング200は、リング状のアブレイダブルシール10と、リング状を成すと共に、内壁面130の一部に装着固定面140が設けられ、装着固定面140にアブレイダブルシール10が装着固定されたコンプレッサハウジング本体部100とを、少なくとも備え、装着固定面140には、溝部142が設けられており、溝部142内に、アブレイダブルシール10の一部分を構成する突出部70が配置されている。

0061

この突出部70は、加熱対象領域HTの熱変形により形成された熱変形部DFを構成する熱変形突出部DFPでもある。図1図3および図5図6に示す製造例では、突出部70は、局所加熱により熱変形可能となった加熱対象領域HT(突出部50)が変形して形成された熱変形部DFの一部分のみが溝部142に入り込むことで形成された熱変形突出部DFPである。図1図3および図5図6に示す製造例においては、加熱対象領域HT(突出部50)が変形する際には径方向の両側に広がりながら変形するためである。このため、図7中の点線で区切られた領域として示される熱変形部DFは、溝部142内のみならず溝部142に対してX2方向にも広がっている。なお、熱変形突出部DFPは、図7に示す突出部70のように熱変形部DF全体の少なくとも一部を占める部分であればよいが、熱変形部DF全体と略一致する部分でもよい。

0062

また、コンプレッサハウジング本体部100に装着固定された状態のアブレイダブルシール10の熱変形部DFは、装着固定時にアブレイダブルシール10を構成する樹脂材料が一旦塑性流動化した後、冷却固化した部分である。このため、熱変形部DFの表面と、装着固定面140とは隙間なく密着する部分を形成する。加熱対象領域HTが熱変形した後、再度冷却固化される過程で、装着固定面140の表面粗さ形状が、熱変形部DFの表面に熱転写されるためである。その一方で、アブレイダブルシール10の被装着固定面60のうち熱変形部DFの表面以外の部分と、装着固定面140との間で形成される界面領域INT2aでは上述したような表面粗さ形状の転写は生じない。したがって、界面領域INT2aでは、装着固定面140の表面粗さ形状と、被装着固定面60の表面粗さ形状とは、互いに対応しないことになる。

0063

すなわち、本実施形態のコンプレッサハウジング200では、装着固定面140と、アブレイダブルシール10の表面のうち装着固定面140と対向する面(被装着固定面60)とで形成される全界面のうち、溝部142の内壁面のうち突出部70の表面と密着する部分と、突出部70の表面のうち溝部142の内壁面と密着する部分とからなる第一界面領域INT1内では、装着固定面140の表面粗さ形状が、被装着固定面60の表面粗さ形状と、対応する関係を有する。なお、ここで言う「表面粗さ形状の対応」とは、より具体的には、一方の面の表面凹凸が、他方の面に熱転写されることで他方の面の表面凹凸と隙間なく対応する関係あることを言う。

0064

これに対して、全界面のうちから第一界面領域INT1を除外した第二界面領域INT2内では、装着固定面140の表面粗さ形状が、被装着固定面60の表面粗さ形状と、対応していない部分(界面領域INT2a)が含まれることになる。

0065

以上に説明したように、本実施形態のコンプレッサハウジング200では、係合部210において、突出部70の表面と、溝部142の内壁面とが密着した界面が形成される。この点は、インサート成形を利用して係合部を形成する場合と実質的に同様である。したがって、突出部と溝部とを単純に機械的に係合させた場合と比べて、係合部210においては極めて強固な接合力を得ることができる。

0066

一方、特許文献3に例示される圧入方式で、溝部内に、アブレイダブルシールの外周部に設けられた膨出部を膨出させることで係合部を形成する場合、膨出部を膨出させた係合部を形成しない場合と比べて、より強固な接合力を得ることが容易である。しかし、圧入時にアブレイダブルシールや膨出部近傍に圧力が加わり残留応力が発生するため、結果的に、クリープ現象が生じることは避け難い。しかしながら、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では、熱変形を利用して係合部210を形成する。このため、従来の圧入方式による製造方法と比べて、本実施形態のコンプレッサハウジング200の製造時および製造後において、アブレイダブルシール10の本体部分および突出部70には、残留応力が殆ど発生することなく、クリープ現象の発生を抑制することができる。

0067

なお、参考までに述べれば、特許文献3に例示される圧入方式では、膨出部の表面と、装着固定面との界面において両者が強く密着することになる。しかしながら、この界面部分は、単純に機械的な圧入のみにより形成されているため、加熱対象領域HTを構成する樹脂材料を加熱により軟化させた上で溝部142の内壁面に強く密着させた場合と比べると、界面に微小な隙間が形成されたり、圧入時に加わる圧力により膨出部の表面近傍機械的歪に起因する微細な皺、亀裂などが形成される傾向にある。また、溶射方式あるいはインサート成形方式では、装着固定面と、被装着固定面との全界面は、密着したものとなる。すなわち、上述した界面構造は、従来のコンプレッサハウジングには無い本実施形態のコンプレッサハウジング200に特有のものである。また、本実施形態のコンプレッサハウジング200は、アブレイダブルシール10が、製造時の熱変形により形成された熱変形部DFと、熱変形部DF以外の部分(非熱変形部)とから構成されるが、このような構造も溶射方式、インサート成形方式あるいは圧入方式で製造された従来のコンプレッサハウジングには無い特有の構造である。

0068

次に、係合部210近傍の構造のその他のバリエーションについて説明する。図8および図9は、係合部近傍の構造の他の例を示す模式断面図である。ここで、図8(A)は、溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の径方向に配向している場合の一例を示す模式断面図であり、図8(B)は、溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の軸方向に配向している場合の一例を示す模式断面図である。また、図9は、突出部の先端部が、溝部の底部と離間している場合の一例を示す模式断面図である。

0069

図8(A)に示す溝部142D(142)は、(図8中、不図示の)コンプレッサハウジング本体部100の径方向D2に対して成す角度αが−45度以上60度以下の範囲内にある中心軸GAを有する溝部(以下、「径方向溝部」と称す場合がある)である。ここで、角度αの正負の値に関しては、図8(A)に図示したように角度αが径方向D2に対してY2方向側に形成される場合が正の値を意味し、その逆の場合が負の値を意味する。

0070

径方向溝部142Dと、この径方向溝部142D内に配置された突出部70(熱変形突出部DFP)とにより形成される係合部210は、アブレイダブルシール10が、Y1方向にスライドすることで、アブレイダブルシール10の抜け・脱落が生じるのを効果的に防止することができる。なお、コンプレッサハウジング200の製造に際して、加熱されて変形容易となった状態の加熱対象領域HTを、変形させながら径方向溝部142Dの奥深くまで隙間なく挿入することがより容易となる観点からは、角度αの下限値は、0度以上が好ましく、10度以上がより好ましい。アブレイダブルシール10の抜け・脱落をより確実に防止する観点では、角度αの上限値は40度以下が好ましく、30度以下がより好ましい。

0071

図8(B)に示す溝部142A(142)は、(図8中、不図示の)コンプレッサハウジング本体部100の軸方向A2に対して成す角度βが−30度を超え30度未満の範囲内にある中心軸GAを有する溝部(以下、「軸方向溝部」と称す場合がある)である。但し、図中では、不図示の軸方向A2は、X方向の左側に存在するものであり、軸方向A2と平行を成す線A2aを代わりに示してある。ここで、角度βの正負の値に関しては、図8(B)に図示したように角度βが軸方向A2(線A2a)に対して軸方向溝部142Aが位置する側に形成される場合が正の値を意味し、その逆の場合が負の値を意味する。

0072

軸方向溝部142Aと、この軸方向溝部142A内に配置された突出部70(熱変形突出部DFP)とにより形成される係合部210は、アブレイダブルシール10が、X方向にスライドすることで、アブレイダブルシール10の位置ずれが生じるのを効果的に防止することができる。なお、コンプレッサハウジング200の製造に際して、加熱されて変形容易となった状態の加熱対象領域HTを、変形させながら軸方向溝部142Aの奥深くまで隙間なく挿入することをより容易とする観点からは、角度βは、−10度〜10度の範囲が好ましく、0度がより好ましい。

0073

突出部70は、図8等に例示したように、突出部70の表面が、溝部142の内壁面全体と密着していてもよい。しかし、図9に例示したように突出部70の先端部70Tが、溝部142の底部142BTと離間していてもよい。突出部70の先端部70Tが、溝部142の底部142BTと離間している場合、通常、先端部70Tの表面は、アブレイダブルシール10の表面のうち装着固定面140と対向する面(被装着固定面60)から先端部70Tの表面を除いた部分の表面とは異なる表面性状を有する。なお、「表面性状が異なる」とは、(1)Raなどの各種粗さパラメータ数値、(2)表面凹凸の規則性不規則性、および、(3)表面凹凸の等方性/異方性、から選択される少なくともいずれかの要素が異なることを意味する。

0074

この理由は以下の通りである。まず、アブレイダブルシール10は、通常、射出成形により形成されるため、その表面は、射出成型時に用いる金型の内壁面(通常は平滑面)が転写された平滑面となる。一方、樹脂材料からなるアブレイダブルシール10の表面を単に加熱しただけの場合、加熱された部分の表面は、目視で容易に確認できる程に加熱前と比べて粗さが増大し、平滑面から粗面(不規則的に形成された微細な表面凹凸を持つ粗面)へと変化する。しかしながら、コンプレッサハウジング200の製造に際しては、加熱対象領域HTは、通常、平滑面からなる装着固定面140に押し付けられながら変形する。このため、熱変形部DFの表面のうち、装着固定面140と密着している部分は、装着固定面140が転写された平滑面となる。しかしながら、図9に示すように、熱変形部DFを構成する突出部70と、装着固定面140を構成する溝部142の内壁面とが密着できずに離間している部分が形成された場合、装着固定面140と密着していない熱変形部DFの表面(すなわち、突出部70の先端部70Tの表面)は粗面(不規則的に形成された微細な表面凹凸を持つ粗面)のままとなる。

0075

なお、溝部142の深さDは特に限定されないが、接合力の大きな係合部210の形成が容易となることから、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましく、1.0mm以上であることがさらに好ましい。一方、深さDの上限は特に限定されないが、深い溝の加工が必要となるため、加工性の観点で5.0mm以下でもよいが、実用上は2.0mm以下であることが好ましい。また、この場合において、溝部142内に配置された突出部70の長さL(中心軸GAと平行な方向の長さ)は、0.5×D〜Dの範囲内であることが好ましい。なお、長さL<深さD、となる場合は、図9に例示したように、突出部70の先端部70Tが、溝部142の底部142BTと離間している状態を意味し、長さL=深さD、となる場合は、図8等に例示したように、突出部70の表面が、溝部142の内壁面全体と密着している状態を意味する。

0076

また、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では加熱対象領域HTを熱変形させることで突出部70を形成するため、特許文献3に例示されるような圧入方式で膨出部を形成する場合と比べて、突出部70の長さLを、膨出部の膨出長さ(膨出量)と比べると遥かに大きくすることが容易である。接合力の大きな係合部210の形成を容易とする観点から、突出部70の長さLは、特許文献3に例示されるような圧入方式で膨出部を形成する場合の膨出量では実現不可能な値、すなわち、0.15mm以上が好ましく、0.25mm以上がより好ましい。なお、長さLの上限値は、深さD以下であればよい。

0077

次に、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例についてさらに説明する。図10図14は、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法およびこれを用いて製造されたコンプレッサハウジングの他の例について示す拡大端面図である。なお、これらの図面は、アブレイダブルシール10の被装着固定面60と、コンプレッサハウジング本体部100の装着固定面140との界面近傍の構造について拡大して示した端面図である。また、各図の上段に示す図10(A)〜図14(A)は、局所加熱によって変形可能な状態となった加熱対象領域HTを変形させる直前(溶着直前)の状態を示す図であり、プロセス的には、図3あるいは図6に示す状態と同等の段階を意味している。また、各図の下段に示す図10(B)〜図14(B)は、局所加熱工程および装着固定工程を経て製造されたコンプレッサハウジング200について示す図である。

0078

ここで、図10に示すコンプレッサハウジング200B(200)の製造に用いるアブレイダブルシール10B(10)においては、被装着固定面60に2つの突出部50(加熱対象領域HT)が設けられており、一方の突出部50(出口側の突出部50)がY1方向側に設けられ、他方の突出部50(入口側の突出部50)がY2方向側に設けられている。

0079

一方、コンプレッサハウジング200Bの製造に用いるコンプレッサハウジング本体部100B(100)においては、装着固定面140に2つの径方向溝部142D(142)と、1つの軸方向溝部142A(142)とからなる合計3つの溝部142が設けられている。ここで、2つの径方向溝部142Dのうち一方の径方向溝部142D(出口側の径方向溝部142D)は、Y1方向側に設けられ、他方の径方向溝部142D(入口側の径方向溝部142D)はY2方向側に設けられている。また、軸方向溝部142Aは、出口側の径方向溝部142Dに近接する位置に設けられている。

0080

溶着直前の状態では、図10(A)に示すように、出口側の突出部50が、出口側の径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aに対向するように位置しており、入口側の突出部50が、入口側の突出部50に対向するように位置している。そして、コンプレッサハウジング200Bの製造に際しては、加熱対象領域HTである2つの突出部50を熱変形させながら、溝部142へと挿入する。この際、出口側の突出部50が熱変形して出口側の径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aへと入り込むと同時に、入口側の突出部50が熱変形して入口側の径方向溝部142Dへと入り込む。これにより、各々の溝部142内に、熱変形により新たに形成された突出部70(熱変形突出部DFP)が配置されることにより、3つの係合部210が形成されたコンプレッサハウジング200Bが得られる。

0081

なお、径方向溝部142D内に配置された突出部70については、径方向突出部70Dと称し、軸方向溝部142A内に配置された突出部70については、軸方向突出部70Aと称す場合がある。また、加熱対象領域HT、溝部142、突出部70(熱変形突出部DFP)および係合部210の数をカウントする場合、コンプレッサハウジング本体部100の軸方向A2および径方向D2の双方と平行を成す面内、ならびに、アブレイダブルシール10の軸方向A1および径方向の双方と平行を成す面内(XY平面内)において、異なる位置毎に存在する領域あるいは部分を1つの領域あるいは部分としてカウントする。したがって、XY平面内において、1つの位置に存在する加熱対象領域HT、溝部142、突出部70(熱変形突出部DFP)あるいは係合部210は、これらの領域あるいは部分が周方向に対して、連続的に設けられている場合、および、非連続的(離散的)に設けられている場合のいずれであっても、1つの領域あるいは部分としてカウントする。

0082

図11に示すコンプレッサハウジング200C(200)の製造に用いるアブレイダブルシール10C(10)においては、被装着固定面60に1つの突出部50(加熱対象領域HT)が設けられている。

0083

一方、コンプレッサハウジング200Cの製造に用いるコンプレッサハウジング本体部100C(100)においては、装着固定面140に1つの径方向溝部142D(142)と、1つの軸方向溝部142A(142)とからなる合計2つの溝部142が設けられている。ここで、軸方向溝部142Aは、径方向溝部142Dに近接する位置に設けられている。また、これら2つの溝部142のY2方向側には、補助溝部144がさらに設けられている

0084

なお、溶着直前の状態では、図11(A)に示すように、突出部50が、径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aに対向するように位置している。また、補助溝部144内にはOリング400が配置されている。そして、コンプレッサハウジング200Bの製造に際しては、加熱対象領域HTである突出部50を熱変形させながら、溝部142へと挿入する。この際、突出部50が熱変形して径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aへと入り込む。また、同時に、Oリング400が、装着固定面140に設けられた補助溝部144と、補助溝部144に対向する被装着固定面60との間で狭持される。これにより、各々の溝部142内に、熱変形により新たに形成された突出部70(熱変形突出部DFP)が配置されることにより、2つの係合部210が形成されたコンプレッサハウジング200Cが得られる。なお、溝部142は、熱変形突出部DFPをその内部に配置して係合部210を形成する機能を有する点で、補助溝部144とは、根本的に機能・役割が異なる溝部(熱係合用溝部)である。

0085

図12に示すコンプレッサハウジング200D(200)の製造に用いるアブレイダブルシール10D(10)においては、被装着固定面60に1つの角部52(加熱対象領域HT)が設けられている。また、角部52のY2方向側には溝部80が設けられ、さらにこの溝部80のY2方向側には補助突出部82が設けられている。

0086

一方、コンプレッサハウジング200Dの製造に用いるコンプレッサハウジング本体部100D(100)においては、装着固定面140に1つの径方向溝部142D(142)が設けられている。また、径方向溝部142DのY2方向側には、補助溝部144がさらに設けられている

0087

なお、溶着直前の状態では、図12(A)に示すように、角部52が、径方向溝部142Dに対向するように位置している。また、溝部80内にはOリング400が配置されている。さらに、補助突出部82は、補助溝部144に対向するように位置している。なお、加熱対象領域HTである角部52と径方向溝部142Dとは、熱変形を利用せずに両者をそのまま係合させようとしても係合できず、対応した形状を有していないのに対して、補助突出部82と、補助溝部144とは、熱変形を利用せずに両者をそのまま係合させることが可能な対応した形状を有している。

0088

そして、コンプレッサハウジング200Dの製造に際しては、加熱対象領域HTである角部52を熱変形させながら、径方向溝部142Dへと挿入する。この際、角部52が熱変形して径方向溝部142Dへと入り込む。また、同時に、Oリング400が、被装着固定面60に設けられた溝部80と、溝部80に対向する装着固定面140との間で狭持されると共に、補助突出部82が、補助溝部144内に配置され、両者が係合する。

0089

これにより、径方向溝部142D内に、熱変形により新たに形成された突出部70(熱変形突出部DFP)が配置されることにより、1つの係合部210が形成されたコンプレッサハウジング200Dが得られる。なお、コンプレッサハウジング200Dでは、熱変形を利用せずに、単純に挿入することで形成された補助突出部82と、補助溝部144とからなる補助的な係合部(補助係合部212)もさらに有している。

0090

図13に示すコンプレッサハウジング200E(200)の製造に用いるアブレイダブルシール10E(10)においては、被装着固定面60に1つの隆起部54(加熱対象領域HT)が設けられている。

0091

一方、コンプレッサハウジング200Eの製造に用いるコンプレッサハウジング本体部100E(100)においては、装着固定面140に1つの径方向溝部142D(142)と、1つの軸方向溝部142A(142)とからなる合計2つの溝部142が設けられている。ここで、軸方向溝部142Aは、径方向溝部142Dに近接する位置に設けられている。また、これら2つの溝部142のY2方向側には、補助溝部144がさらに設けられている

0092

なお、溶着直前の状態では、図13(A)に示すように、隆起部54が、径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aに対向するように位置している。また、補助溝部144内にはシーリング材(シーラント)410が配置されている。そして、コンプレッサハウジング200Eの製造に際しては、加熱対象領域HTである隆起部54を熱変形させながら、溝部142へと挿入する。この際、隆起部54が熱変形して径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aへと入り込む。また、同時に、シーリング材(シーラント)410が、装着固定面140に設けられた補助溝部144と、補助溝部144に対向する被装着固定面60との間で狭持される。これにより、各々の溝部142内に、熱変形により新たに形成された突出部70(熱変形突出部DFP)が配置されることにより、2つの係合部210が形成されたコンプレッサハウジング200Eが得られる。

0093

図14に示すコンプレッサハウジング200F(200)の製造に用いるアブレイダブルシール10F(10)においては、被装着固定面60に1つの隆起部54(加熱対象領域HT)が設けられている。また、隆起部54のY2方向側には、角部を面取りした形状からなるテーパー部84が設けられている。

0094

一方、コンプレッサハウジング200Fの製造に用いるコンプレッサハウジング本体部100F(100)においては、装着固定面140に1つの径方向溝部142D(142)と、1つの軸方向溝部142A(142)とからなる合計2つの溝部142が設けられている。ここで、軸方向溝部142Aは、径方向溝部142Dに近接する位置に設けられている。また、これら2つの溝部142のY2方向側には、隅部150がさらに設けられている

0095

なお、溶着直前の状態では、図14(A)に示すように、隆起部54が、径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aに対向し、テーパー部84が隅部150に対向するように位置している。また、隅部150にはシーリング材(シーラント)410が配置されている。そして、コンプレッサハウジング200Fの製造に際しては、加熱対象領域HTである隆起部54を熱変形させながら、溝部142へと挿入する。この際、隆起部54が熱変形して径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142Aへと入り込む。また、同時に、シーリング材(シーラント)410が、装着固定面140の隅部150と、隅部150に対向するテーパー部84との間で狭持される。これにより、各々の溝部142内に、熱変形により新たに形成された突出部70(熱変形突出部DFP)が配置されることにより、2つの係合部210が形成されたコンプレッサハウジング200Fが得られる。

0096

なお、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法に用いられるコンプレッサハウジング本体部100には、装着固定面140に溝部142が1つ以上設けられていればよいが、溝部142として、径方向溝部142Dが含まれることが特に好ましい。この場合、装着固定工程において、径方向溝部142D内へと、局所加熱された加熱対象領域HTを変形させながら挿入することで、径方向溝部142D内に径方向突出部70Dが配置された係合部210を形成できる。

0097

このような溝部142の中心軸GAが、コンプレッサハウジング本体部100の径方向D2に配向した係合部210を有するコンプレッサハウジング200では、コンプレッサハウジング本体部100に装着固定されたアブレイダブルシール10の抜け・脱落を防止できる。このため、アブレイダブルシール10の抜け・脱落の防止を目的として、Cリング、ピンネジなどの固定部材を用いる必要が無い。また、特許文献3などに例示される圧入方式により、溝部の中心軸が径方向に配向した係合部を形成する場合と比べて、径方向溝部142D内に径方向突出部70Dが配置された係合部210は、径方向溝部142Dの軸方向GAに対して大きな長さLを有する径方向突出部70Dを容易に形成できる。それゆえ、係合部210におけるアンカー効果も大きくでき、結果的に、極めて優れたアブレイダブルシール10の抜け・脱落防止効果を得ることができる。

0098

なお、アブレイダブルシール10の抜け・脱落防止効果をさらに向上させるために、図10に例示したように、装着固定面140に、2つ以上の径方向溝部142Dを設けてもよい。

0099

また、溝部142として、軸方向溝部142Aが含まれていてもよい。この場合、装着固定工程において、軸方向溝部142A内へと、局所加熱された加熱対象領域HTを変形させながら挿入することで、軸方向溝部142A内に軸方向突出部70Aが配置された係合部210を形成できる。このような溝部142の中心軸GAが軸方向に配向した係合部210を有するコンプレッサハウジング200では、コンプレッサハウジング本体部100に装着固定されたアブレイダブルシール10の径方向の位置ずれを抑制できる。

0100

なお、溝部142として、径方向溝部142Dと、この径方向溝部142Dに近接する位置に設けられた軸方向溝部142Aとが含まれることがさらに好ましい。この場合、図10図11図13および図14に例示されるように、装着固定工程において、径方向溝部142Dおよび軸方向溝部142A内の双方に、局所加熱された1つの加熱対象領域HTを変形させながら挿入することができる。この場合、突出部70として、径方向突出部70Dと、軸方向突出部70Aとが含まれると共に、径方向溝部142D内に径方向突出部70Dが配置され、軸方向溝部142A内に軸方向突出部70Aが配置される。そして、1つの溝部142に、局所加熱された1つの加熱対象領域HTを変形させながら挿入する場合と比べて、溝部142の中心軸GAの配向方向が大きく異なる2つの係合部210を同時に形成することができる。また、これにより、アブレイダブルシール10の抜け・脱落防止効果と位置ずれ防止効果とを同時に得ることができる。

0101

なお、装着固定面140に設けられる溝部142は、径方向溝部142Dのみであってもよい。この場合、図12に例示したように、コンプレッサハウジング本体部100の中心軸A2と略平行な中心軸を持つ補助溝部144をコンプレッサハウジング本体部100の装着固定面140に設けると共に、アブレイダブルシール10の中心軸A1と略平行な中心軸を持つ補助突出部90をアブレイダブルシール10の被装着固定面60に設けることが好ましい。この場合、アブレイダブルシール10の抜け・脱落防止効果を係合部210が担い、アブレイダブルシール10の位置ずれ防止効果を補助係合部212により担うことができる。

0102

また、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では、図11図14に例示したように、装着固定工程の実施前に、装着固定面140および被装着固定面60(アブレイダブルシール10の表面のうち装着固定面140と対向する面)から選択される少なくとも一方の面にOリング400およびシーリング材(シーラント)410から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材を配置するシール用部材配置工程を実施してもよい。これにより、コンプレッサハウジング本体部100と、アブレイダブルシール10との界面(装着固定面140と被装着固定面60との界面)にOリング400およびシーリング材(シーラント)410から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材が配置されたコンプレッサハウジング200を得ることができる。この場合、コンプレッサハウジング本体部100と、アブレイダブルシール10との界面を経由する空気の漏れを抑制でき、より優れたシール機能を得ることができる。

0103

なお、コンプレッサハウジング本体部100と、アブレイダブルシール10との界面に、Oリング400や、シーリング材(シーラント)410などの他の部材を配置した構造を有するコンプレッサハウジング200は、インサート成形方式および溶射方式では製造することができない。インサート成形時において、アブレイダブルシールを成形する金型と、コンプレッサハウジング本体部とで囲まれた空間内に溶融状態樹脂射出して充填する際に、コンプレッサハウジング本体部の装着固定面に配置されたOリングあるいはシーリング材(シーラント)などの他の部材が容易に吹き飛ばされるためである。また、溶射方式ではOリングあるいはシーリング材(シーラント)は熱分解等してしまう。

0104

一方、圧入方式では、アブレイダブルシールの位置ずれ防止効果の高い係合部(溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の軸方向に配向した係合部)は容易に形成できるものの、アブレイダブルシールの抜け・脱落防止の高い係合部(溝部の中心軸が、コンプレッサハウジング本体部の径方向に配向した係合部)の形成は原理的に不可能あるいは極めて困難である。なお、圧入方式においても、特許文献3に例示したように、径方向に伸びる溝部内に、圧縮—膨張変形を利用してアブレイダブルシールの一部分(膨出部)を配置してアブレイダブルシールの抜け・脱落防止機能を有する係合部を形成することはできる。しかしながら、圧縮—膨張変形を利用するため、膨出部の膨出量は極めて限られる。このため、特許文献3に開示のコンプレッサハウジングは、径方向溝部142Dと径方向突出部70Dとの組み合わせからなる係合部210を備えた本実施形態のコンプレッサハウジングと比べると、アブレイダブルシールの抜け・脱落防止効果の点では大幅に劣る。

0105

すなわち、径方向溝部142Dと、この径方向溝部142D内に配置された径方向突出部70D(熱変形突出部DFP)とを含む係合部210を有すると共に、コンプレッサハウジング本体部100と、アブレイダブルシールとの界面に、Oリングおよびシーリング材(シーラント)から選択される少なくともいずれか1つのシール用部材が配置された構造を有するコンプレッサハウジング200については、従来のコンプレッサハウジングの製造方法では実質的に製造できない。なお、このような構造を有するコンプレッサハウジング200としては、図11図14に示すコンプレッサハウジング200C、200D、200E、200Fが例示できる。

0106

なお、本実施形態のコンプレッサハウジング200の製造に際しては、ピンなどの固定部材や、Oリングなどのガスリークの防止を目的とした部材を用いなくてもよい。すなわち、コンプレッサハウジング200は、コンプレッサハウジング本体部100とアブレイダブルシール10とのみから構成されるものであってもよい。この場合、コンプレッサハウジング200の作製に用いる部品点数を少なくでき、構造を簡略化できると共に生産性をより向上させることもできる。

0107

また、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法では、装着固定工程の実施前に、溝部142の内壁面の少なくとも一部に対してレーザービームを走査しながら照射することにより、微細な溝を形成する微細溝形成工程を実施してもよい。この場合、加熱されて軟化した加熱対象領域HTが、溝部142内へと入り込んだ際に、加熱対象領域HTを構成する樹脂材料が、レーザー加工により形成された微細な溝にも隙間なく充填される。このため、より優れたシール機能を得ることができる。これに加えて、シール機能を確保するためにOリング400などのシール用部材を用いなくてもよくなる。なお、レーザー加工により形成された微細な溝は、レーザービームを一定の規則的なパターンで走査することで形成されるため、溝部142の内壁面の表面は規則的に形成された表面凹凸を有する。また、微細溝形成工程により形成される微細な溝は、射出成形、鋳造あるいは切削加工などを利用して形成される。この微細な溝の深さLDは、溝部142の深さDと比べて、相対的に極めて小いものであればよく、たとえば、LD/Dは0.1以下が好ましく、0.05以下がより好ましい。また、微細な溝の深さLDの絶対値は、LD/Dが上述した範囲内において、たとえば、10μm〜500μm程度の範囲内において適宜選択できる。

0108

係合部210、ならびに、係合部210を構成する溝部142および突出部70は、周方向に連続的に形成されていてもよいが、周方向に対して非連続的(離散的)に形成されていてもよい。後者の場合、アブレイダブルシール10が、コンプレッサハウジング本体部100に対して、周方向に回転するのを防止できる。なお、この点は、補助係合部212、ならびに、補助係合部212を構成する補助突出部82および補助溝部144についても同様である。

0109

アブレイダブルシール10を構成する材料としては、樹脂を主成分として含む樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、樹脂のみから構成されていてもよいが、通常は、樹脂とグラファイトなどのフィラーとが含まれることが好ましい。樹脂としては、公知の樹脂であればいずれも利用でき、適度な耐熱性を有することが好ましく、この観点では、たとえば、熱可塑性ポリイミド樹脂などが例示できる。また、熱膨張係数を小さくできる観点からは樹脂の結晶性/非晶性については、非晶性であることが好ましい。フィラーを用いる場合の配合割合は特に限定されないが、たとえば、樹脂材料全量に対して30質量%〜40質量%程度とすることができる。なお、樹脂材料の組成(各構成成分の種類、配合割合)は、アブレイダブルシール10と組み合わせて用いるコンプレッサハウジング本体部100の構成材料に応じて、所望の各種物性値や特性が得られるように適宜選択できる。

0110

また、コンプレッサハウジング本体部100を構成する材料としては、コンプレッサハウジング本体部100の構成材料として用いられている公知の材料が適宜利用できるが、たとえば、アルミニウム合金マグネシウム合金フェノール樹脂ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などが挙げられる。

0111

なお、図4に示す本実施形態のコンプレッサハウジング200を構成するコンプレッサハウジング本体部100Aは、(1)装着固定面140近傍の部分を含むコア部500と、(2)このコア部500と連続的に形成され、Y2方向側に伸びる入口側筒状部510と、(3)コア部500の外周側に、コア部500と連続的に形成され、かつ、スクロール室Sを形成するスクロール形成部520とを含んでいる。しかしながら、本実施形態のコンプレッサハウジングの製造方法において使用されるコンプレッサハウジング本体部100は、少なくともコア部500を含むものであればよく、コア部500のみから構成されていてもよい。

0112

たとえば、コンプレッサハウジング本体部100は、コア部500と、スクロール形成部520とが別部材から構成されていてもよい。この場合、コア部500および入口側筒状部510が一体的に形成されたコンプレッサハウジング本体部100と、アブレイダブルシール10とを用いてコンプレッサハウジング200を製造することができる。また、このコンプレッサハウジング200を用いて過給機を組み立てる際に、さらに、コア部500および入口側筒状部510が一体的に形成されたコンプレッサハウジング本体部100とは別部材として作製されたスクロール形成部520をコア部500の外周側に取付けて固定することができる。

0113

10、10A、10B、10C、10D、10E、10F :アブレイダブルシール
20 :内周面
30 :端面
40 :外周面
40A :第一面
40B :第二面
50 :突出部(加熱対象領域HT)
52 :角部(加熱対象領域HT)
54 :隆起部(加熱対象領域HT)
60 :被装着固定面
70 :突出部(熱変形突出部DFP)
70A :軸方向突出部(熱変形突出部DFP)
70D :径方向突出部(熱変形突出部DFP)
70T :先端部
80 :溝部
82 :補助突出部
84 :テーパー部
90 :補助突出部
100、100A、100B、100C、100D、100E :コンプレッサハウジング本体部
110 :入口開口部
120 :出口開口部
130 :内壁面
130A :第一領域
130B :第二領域
130C :第三領域
140 :装着固定面
140A :第一面
140B :第二面
140C :第三面
140D :第四面
142 :溝部
142A :溝部(軸方向溝部)
142BT:底部
142D :溝部(径方向溝部)
144 :補助溝部
150 :隅部
200、200A、200B、200C、200D、200E、200F :コンプレッサハウジング
210 :係合部
212 :補助係合部
220 :内壁面
300 :赤外線溶着機
310 :筐体
312 :開口スリット
320 :赤外線ランプ
330 :振動ホーン
332 :底面
400 :Oリング
410 :シーリング材(シーラント)
500 :コア部
510 :入口側筒状部
520 :スクロール形成部

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