図面 (/)

技術 塔状建築物上部に建設される構造物の構造体および施工法

出願人 株式会社巴コーポレーション
発明者 川添俊之横山稔高山秀勝
出願日 2017年5月26日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2017-104687
公開日 2018年12月20日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-199933
状態 特許登録済
技術分野 現場における建築要素の搬送及び組立作業 建築構造一般 塔;農工業用築物;大型貯蓄容器の建設
主要キーワード 二重破線 完成済み スライド用レール 点検歩廊 スライド回数 石炭サイロ ジャッキ受 スライド工法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年12月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

サイロのように高い塔状建築物頂部に設置する屋根構造物工事塔体本体の施工工程に支障を来たすことなく、リフトアップ工法のように多くの仮設材や機材の組立てと解体作業を必要としない構造体施工法を提供する。

解決手段

塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁は、断面性能と長さを同じに製作された一方向大梁4a、4aとそれらに交差する交差大梁4b、4bで構成され、塔体3の躯体頂部に固定される。床組7aと上部架構7bは、一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとの交差部に立設された柱7c、7c、…にて支持され、床組7aは、平面視で一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bに重なる配置で柱7c、7c、…に直接接合された主床梁と、それらに交差配設された複数の小梁とから成る。上部架構7bは、4本の柱7c、7c、…を主柱とした架構で構成される。

概要

背景

従来、石炭等の貯蔵に使用されるサイロは、内部が空洞で軒高の高い塔状建築物であり、その屋根形状円錐台状であることが多く、構造的シェル構造に近いことから構成部材数が非常に多いので、施工中屋根架構を支持する仮設支柱を用いる在来工法では、多量の仮設資材を必要とし、現場組立てに多くの時間を要する構造体であった。そのため、地上付近の低い位置で屋根等架構のほぼ全体を組立て、仕上げ等も取付けた状態にして、リフトアップする工法が採用されることが多かった。

リフトアップ工法の場合、屋根等架構はサイロ等の塔体本体が出来上がってからリフトアップされるが、施工手順としては、先ず塔体本体の基礎工事がなされ、それに引続いて、地上部で屋根等架構の組立ておよび仕上げ等の施工、その後、その屋根等架構を取り巻く塔体本体の躯体工事順番となる。従って、屋根等架構および仕上げ等の工事が完了するまで、地上部塔体の施工に着手できず、工期が長くなる欠点があった。

また、サイロの平面形状は円形(もしくは多角形)であることが多く、大きなものでは直径50m×高さ50m程度の規模になるため、リフトアップのための仮設資材(ジャッキ受鉄骨等)の重量も150t程度にもなり、かつ、塔体が複数ある場合は、機材の組立ておよび解体が各塔体についてのリフトアップ毎に必要であった。即ち、工程と工期および施工コストの面で改善の余地があった。

石炭貯蔵サイロ等の軒高の高い塔状建築物の頂部に設置する構造物施工法に関する先行技術としては、例えば特許文献1、2や非特許文献1がある。

概要

サイロのように高い塔状建築物頂部に設置する屋根等構造物の工事が塔体本体の施工工程に支障を来たすことなく、リフトアップ工法のように多くの仮設材や機材の組立てと解体作業を必要としない構造体と施工法を提供する。塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁は、断面性能と長さを同じに製作された一方向大梁4a、4aとそれらに交差する交差大梁4b、4bで構成され、塔体3の躯体頂部に固定される。床組7aと上部架構7bは、一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとの交差部に立設された柱7c、7c、…にて支持され、床組7aは、平面視で一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bに重なる配置で柱7c、7c、…に直接接合された主床梁と、それらに交差配設された複数の小梁とから成る。上部架構7bは、4本の柱7c、7c、…を主柱とした架構で構成される。

目的

本発明は、石炭貯蔵サイロのように内部が空洞で軒高の高い塔状建築物の頂部に屋根等の構造物を設置する場合に、仮設支柱が不要であり、屋根部の工事が塔体本体の施工工程に支障を来たすことなく、また、リフトアップ工法のように多くのリフトアップ用仮設資材や機材の組立ておよび解体作業を必要としない構造体、およびその構造体を活用した施工法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

以下の1)〜6)の構成を有する、塔状建築物上部に建設される構造物構造体。1)塔体躯体頂部に設置された井桁状大梁の上に、屋根架構床組および上部架構構築されている。2)前記井桁状大梁は、一方向に架け渡された2本の一方向大梁とそれに交差する2本の交差大梁で構成され、これら4本の前記一方向大梁と前記交差大梁の断面性能および長さは同じである。3)前記井桁状大梁は、前記一方向大梁と前記交差大梁との4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部は前記塔体躯体頂部に固定される。4)前記の床組および上部架構は、前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱にて支持され、前記床組は、平面視で前記の一方向大梁および交差大梁に重なる配置にて前記柱に直接接合された主床梁と、前記主床梁に交差して配設された複数の小梁とから構成される。5)前記上部架構は前記床組の上に構築され、前記井桁状大梁の交差部に立設された4本の前記柱を主柱とした架構で構成されている。6)前記一方向大梁と前記柱とが接合されており、前記床組の外周部と前記塔体躯体頂部とを連結する構造壁が、前記床組の外周部の全周もしくは一部に設けられている。

請求項2

請求項1記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、前記井桁状大梁を構成する前記一方向大梁の上端レベルが、前記交差大梁の上端レベルよりも一定寸法だけ高くなっており、かつ前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱は前記一方向大梁の上に設置されていることを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、前記塔体躯体上部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、前記隣接塔体躯体上部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動可能にするために、前記塔体と前記隣接塔体の井桁状大梁の内、スライド方向に一致させた前記一方向大梁同士は仮設連結スライド桁で連結できるようにされており、前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールが設置され、前記スライドレール上面に滑り材が置かれ、前記滑り材の上に前記柱を載せることができるようになっている。以上の構成にて、隣接塔体用の屋根架構をスライド移動可能にしたことを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。

請求項4

請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、前記塔体躯体上部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、前記隣接塔体躯体上部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動する場合において、前記井桁状大梁の前記一方向大梁の上にウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面の部材を配置し、もしくは前記一方向大梁の上端を、ウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面に成形して、前記ウェブ上面に滑り材を置くことによりスライドレールとしても利用できるようにしたことを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の構造体。

請求項5

請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の構造体を建設する方法であって、以下の工程を有することを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の施工法。塔体を一列に2以上隣接して建設し、前記塔体に対する屋根架構を塔体1棟分ずつスライド移動する施工法において、1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に井桁状大梁を、揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に井桁状大梁を架け渡し固定する工程。3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、軸方向がスライド方向に一致する一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。4)1棟目と2棟目の前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。5)1棟目の塔体躯体頂部に固定済みの前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用屋根架構を、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。6)組立て完了した前記1棟目用の屋根架構を、スライド手段を用いて、前記スライドレール上をスライド移動させて、1棟目の前記井桁状大梁上の所定位置まで移動し、前記1棟目の井桁状大梁に固定する工程。6a)2棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達するまで、3棟目以降の塔体について、棟番号i=i+1、スライド実施回数j=j+1と置き換えて、1棟分の屋根架構毎に前記2)〜6)と同様の作業を繰り返す工程。7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目の屋根架構を組立てる工程。8)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。

請求項6

請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の構造体を建設する方法であって、以下の1)〜13)の工程を有することを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の施工法。塔体を一列に3棟以上隣接して建設し、それらの屋根架構を塔体2棟分以上連結して一度にスライド移動する施工法において、1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に井桁状大梁を揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に大梁を井桁状に架け渡し固定する工程。3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、各々の一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。4)1棟目と2棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。5)1棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置する1棟目用の屋根架構を、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。6)2棟目の塔体に隣接して完成させた3棟目の塔体躯体頂部に、2棟目と同様に井桁状大梁を架け渡し固定する工程。7)2棟目と3棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の一方向大梁を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。8)2棟目と3棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。9)2棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき2棟目用の屋根架構を、前記3棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構を相互に連結する工程。10a)屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したかどうかを前記工程10)の完了時点で判断し、未達の場合は、屋根架構の連結数r=r+1と置き換えて前記工程6)〜10)のループを繰り返す。屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したら工程11)に進む。11)連結済みの全屋根架構を、最終棟目までの塔体躯体頂部に設置済みの井桁状大梁の一方向大梁と前記各仮設連結スライド桁の上に設置したスライドレール上を一体的にスライド移動させて、前記各屋根架構に対応する各塔体躯体頂部に設置済みの前記井桁状大梁上の所定位置に移動し、固定する工程。11a)最終棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、屋根架構の連結数rを初期値の2に戻して、次のスライド回の作業工程に進むために、棟番号iに屋根架構の必要連結数Sを足してi=i+Sと置き換え、スライド実施回数jもj=j+1と置き換えて、次に続く塔体について、2棟分の屋根架構毎に前記工程2)〜11)と同様の作業を繰り返す。12)スライド実施回数jが必要スライド回数Sに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目の屋根架構を組立てる工程。13)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記最終棟目の屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。

技術分野

0001

本発明は、例えば石炭貯蔵サイロ等の軒高の高い塔状建築物の頂部に設置する構造物構造体およびその構造物の施工法に関する。

背景技術

0002

従来、石炭等の貯蔵に使用されるサイロは、内部が空洞で軒高の高い塔状建築物であり、その屋根形状円錐台状であることが多く、構造的シェル構造に近いことから構成部材数が非常に多いので、施工中屋根架構を支持する仮設支柱を用いる在来工法では、多量の仮設資材を必要とし、現場組立てに多くの時間を要する構造体であった。そのため、地上付近の低い位置で屋根等架構のほぼ全体を組立て、仕上げ等も取付けた状態にして、リフトアップする工法が採用されることが多かった。

0003

リフトアップ工法の場合、屋根等架構はサイロ等の塔体本体が出来上がってからリフトアップされるが、施工手順としては、先ず塔体本体の基礎工事がなされ、それに引続いて、地上部で屋根等架構の組立ておよび仕上げ等の施工、その後、その屋根等架構を取り巻く塔体本体の躯体工事順番となる。従って、屋根等架構および仕上げ等の工事が完了するまで、地上部塔体の施工に着手できず、工期が長くなる欠点があった。

0004

また、サイロの平面形状は円形(もしくは多角形)であることが多く、大きなものでは直径50m×高さ50m程度の規模になるため、リフトアップのための仮設資材(ジャッキ受鉄骨等)の重量も150t程度にもなり、かつ、塔体が複数ある場合は、機材の組立ておよび解体が各塔体についてのリフトアップ毎に必要であった。即ち、工程と工期および施工コストの面で改善の余地があった。

0005

石炭貯蔵サイロ等の軒高の高い塔状建築物の頂部に設置する構造物の施工法に関する先行技術としては、例えば特許文献1、2や非特許文献1がある。

0006

特許第3212516号公報
特許第3212517号公報
特開2000−291285号公報

先行技術

0007

川添俊之、他2名、「超大型石炭サイロ屋根鉄骨リフトアップ工法の開発」、日本建築学技術報告集、2000年6月、第10号、PP.99−104

発明が解決しようとする課題

0008

非特許文献1は、石炭貯蔵サイロの屋根架構を実際に施工したリフトアップ工法に関するものであり、サイロ塔体頂部に設置し、リフトアップに用いるジャッキを支持する構台の工夫について記載されている。よって、前記の課題については、何ら解決策は提示されておらず、またその示唆もない。

0009

本発明は、石炭貯蔵サイロのように内部が空洞で軒高の高い塔状建築物の頂部に屋根等の構造物を設置する場合に、仮設支柱が不要であり、屋根部の工事が塔体本体の施工工程に支障を来たすことなく、また、リフトアップ工法のように多くのリフトアップ用仮設資材や機材の組立ておよび解体作業を必要としない構造体、およびその構造体を活用した施工法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するため、本発明に係る構造体は、以下1)〜6)の構成を有する塔状建築物上部に建設される構造物の構造体である。
円形もしくは多角形平面を有する塔体に対して、
1)塔体躯体頂部に設置された剛強な井桁状大梁の上に、屋根架構の床組および上部架構が構築されている。
2)前記井桁状大梁は、一方向に架け渡された2本の一方向大梁と前記2本の一方向大梁に交差する2本の交差大梁で構成され、これら前記一方向大梁と前記交差大梁の4本の大梁の断面性能および長さは同じである。
3)前記井桁状大梁は、前記一方向大梁と前記交差大梁との4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部は前記塔体躯体頂部に固定される。
4)前記の床組および上部架構は、前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱にて支持され、前記床組は、平面視で前記の一方向大梁および交差大梁に重なる配置にて前記柱に直接接合された主床梁と、前記主床梁に交差して配設された複数の小梁とから構成される。
5)前記上部架構は前記床組の上に構築され、前記井桁状大梁の交差部に立設された4本の前記柱を主柱とした架構で構成されている。
6)前記一方向大梁と前記柱とが接合されており、前記床組の外周部と前記塔体躯体頂部とを連結する軸組ブレース架構等の構造壁が、前記床組の外周部の全周もしくは一部に設けられている。

0011

また、本発明に係る構造体は、上記記載の塔状建築物上部に建設される構造物の構造体において、井桁状大梁について、その一方向大梁の上端レベルが、交差大梁の上端レベルよりも一定寸法だけ高くなっており、かつ前記一方向大梁と前記交差大梁との交差部に立設された4本の柱は前記一方向大梁の上に設置されているようにすることができる。

0012

また、本発明に係る塔状建築物上部に建設される構造物の構造体は、塔体躯体上部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、その隣接塔体躯体上部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動可能にするために、前記両塔体の井桁状大梁の内、スライド方向に一致させた前記一方向大梁同士が仮設連結スライド桁で連結できるようにされており、前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールが設置され、そのスライドレール上面に滑り材が置かれ、その滑り材の上に前記柱を載せることができるようにすることができる。以上のような構成にて、隣接塔体用の屋根架構をスライド移動可能にすることができる。

0013

また、本発明にかかる塔状建築物上部に建設される構造物の構造体は、塔体躯体上部に設置された前記井桁状大梁の上に組立てられた隣接塔体用の屋根架構を、その隣接塔体躯体上部に設置された井桁状大梁上の所定の位置にスライド移動する場合において、前記井桁状大梁の前記一方向大梁の上にウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面の部材を配置し、もしくは前記一方向大梁の上端を、ウェブ面を水平使いにしたH形状もしくは溝形状断面に成形して、そのウェブ上面に滑り材を置くことによりスライドレールとしても利用できるようにすることができる。

0014

なお、井桁状大梁の塔体躯体頂部への架設に際しては、例えば、一方向大梁を先行して1本ずつ、大型クレーンで揚重して塔体躯体頂部に架け渡せば、以降はその大梁を頼りに部材組立てが可能になるので、仮設支持材が不要になる。

0015

次に本発明は、以上の本発明にかかる構造体を活用して、以下の工程を有することを特徴とする、塔状建築物上部に建設される構造物の施工法である。
塔体を一列に2以上隣接して建設し、それら用の屋根架構を塔体1棟分ずつスライド移動する施工法において、
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に剛強な井桁状大梁を、クレーン等の揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に剛強な井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、軸方向がスライド方向に一致する一方向大梁同士を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定済みの前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)組立て完了した前記1棟目用の屋根架構を、ジャッキもしくはウインチ等のスライド手段を用いて、前記スライドレール上をスライド移動させて、1棟目の前記井桁状大梁上の所定位置まで移動し、前記1棟目の井桁状大梁に固定する工程。
6a)2棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、3棟目以降の塔体について、棟番号i=i+1、スライド実施回数j=j+1と置き換えて、1棟分の屋根架構毎に前記2)〜6)と同様の作業を繰り返す工程。
7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
8)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、その屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。

0016

なお、各塔体の間を繋いでいる前記仮設連結スライド桁やスライド機材等の撤去もしくは盛り替えについては、その回のスライドが完了する度に実施する。

0017

また本発明は、以下の工程を有することを特徴とする塔状建築物上部に建設される構造物の施工法である。塔体を一列に3棟以上隣接して建設し、それら塔体の屋根架構を塔体2棟分以上連結して一度にスライド移動する施工法において、
1)完成している1棟目の塔体躯体頂部に剛強な井桁状大梁を、クレーン等の揚重手段を用いて架け渡し固定する工程。
2)1棟目の塔体に隣接して完成された2棟目の塔体躯体頂部に、1棟目と同様に剛強な大梁を井桁状に架け渡し固定する工程。
3)1棟目と2棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の内、各々の一方向大梁同士を相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
4)1棟目と2棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
5)1棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき1棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記2棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
6)2棟目の塔体に隣接して完成させた3棟目の塔体躯体頂部に、2棟目と同様に剛強な井桁状大梁を架け渡し固定する工程。
7)2棟目と3棟目の塔体躯体頂部に設置された前記井桁状大梁の一方向大梁を、相互に連結する仮設連結スライド桁を設置する工程。
8)2棟目と3棟目の前記井桁状大梁の一方向大梁および前記仮設連結スライド桁の上にスライドレールを設置する工程。
9)2棟目の塔体躯体頂部に固定した前記井桁状大梁上に設置すべき2棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して、前記3棟目の井桁状大梁の上にて組立てる工程。
10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構を相互に連結する工程。
10a)屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したかどうかを前記工程10)の完了時点で判断し、未達の場合は、屋根架構の連結数r=r+1と置き換えて前記工程6)〜10)のループを繰り返す。屋根架構の連結数rが必要連結数Sに達したら工程11)に進む。
11)連結済みの全屋根架構を、最終棟目までの塔体躯体頂部に設置済みの井桁状大梁の一方向大梁と前記各仮設連結スライド桁の上に設置したスライドレール上を一体的にスライド移動させて、前記各屋根架構に対応する各塔体躯体頂部に設置済みの前記井桁状大梁上の所定位置に移動し、固定する工程。
11a)最終棟目の塔体に隣接して更に続けて塔体を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、屋根架構の連結数rを初期値の2に戻して、次のスライド回の作業工程に進むために、棟番号iに屋根架構の必要連結数Sを足してi=i+Sと置き換え、スライド実施回数jもj=j+1と置き換えて、次に続く塔体について、2棟分の屋根架構毎に前記工程2)〜11)と同様の作業を繰り返す。
12)スライド実施回数jが必要スライド回数Sに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の前記井桁状大梁の上に最終棟目用の屋根架構の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン等の揚重手段にて揚重して最終棟目の屋根架構を組立てる工程。
13)最終棟目の屋根架構を組立て完了後、前記最終棟目の屋根架構を、前記最終棟目の井桁状大梁の所定位置に固定する工程。

0018

なお、各塔体の間を繋いでいる仮設連結スライド桁やスライド機材等の撤去もしくは盛り替えについては、その回のスライドが完了する度に実施する。

0019

以上の施工法において、井桁状大梁をクレーン等にて塔体外部からその塔体躯体頂部に揚重する時には、次に建設する隣接塔体は、少なくとも地上部躯体は施工前であるので、大型クレーンでの揚重作業は可能である。

0020

また、仮設連結スライド桁は軽量なので、それを揚重して、隣接塔体の頂部に設置済みの各井桁状大梁の一方向大梁同士を繋ぐために必要なクレーンは小型でよく、完成済みの隣接塔体との隙間からでも揚重や撤去は可能である。

発明の効果

0021

本発明は以上のような構成からなり、次のような効果がある。
(1)井桁状大梁の塔体躯体頂部への架設に際しては、その4本の内、例えば一方向大梁を先行して1本ずつ、大型クレーンで揚重して塔体躯体頂部に架け渡すことができるので、以降はその大梁を頼りに部材組立てが可能になる。
(2)塔体躯体の頂部に屋根架構を支持する剛強な井桁状大梁を本設架構として設置し、その井桁状大梁の上で屋根架構を構築することができるので、在来工法のような仮設支柱は不要であり、また、リフトアップ工法の場合には必要な多量の仮設資材の数量も大幅に減らすことができる。
(3)本発明に係る構造体を活用したスライド工法の場合、リフトアップ工法に比べて仮設資材が大幅に少なく、架け払いの手間が減るので、施工費の低減と工期短縮に大きく寄与する。
(4)リフトアップ工法のように屋根鉄骨工事が終わるまで塔体工事を中断する必要がなく、塔体工事と鉄骨工事同時並行的に実施できるので、工期短縮効果が大きい。
(5)断面性能と長さが同じ4本の大梁で構成された井桁状大梁は4分の一対称であり、その4つの交差部のみで屋根架構からの鉛直荷重を支持するので、屋根部重量をほぼ均等に無理なく分散して塔体躯体へ伝達できる。
(6)床組の架構は、井桁状大梁に固定すると同時に、塔体の躯体頂部全周に亘り、軸組筋かい等の水平抵抗架構で接合することにより、地震力を無理なく確実に塔体躯体に伝達することができる。
(7)井桁状大梁を構成する一方向大梁の上端レベルが、交差大梁の上端レベルよりも一定寸法だけ高く構築されているので、屋根架構の施工をスライド工法で実施する場合には、この空間にスライド機材などを設置でき、また、竣工後屋根部分設備等の点検歩廊等も設置できる。
(8)敷地が狭い場合、もしくは塔体が複数近接して建設される場合は、屋根架構を揚重するための大型クレーンの設置場所の確保ができても、屋根架構を地組する広い場所の確保が困難になるが、本発明によれば、塔体上部に井桁状大梁が設置されているので、その上で屋根架構の組み立てができるため、広い地組場所は不要である。
(9)相隣接する塔体上部の井桁状大梁の一方向大梁同士を仮設連結スライド桁にて連結すれば、スライド工法が可能になるので、クレーンの届かない位置の塔体にも屋根架構を構築できる。
(10)屋根架構を、従来のシェル構造ではなく、井桁状大梁を利用して床組の上に構築する一般的な軸組架構とすることができるので、部材数が少なく、製作建方が簡単である。
(11)井桁状大梁をトラス梁とし、その上弦材にウェブ面を水平にしたH形鋼を用いれば、スライド用レールとして兼用も可能になるので、仮設部材を減らすことができる。

図面の簡単な説明

0022

本発明に係る構造物を構成する井桁状大梁の一実施形態を示した平面図であり、図3もしくは図4のホ−ホ線断面視である。
本発明に係る構造物を構成する屋根架構の床組の一実施形態を示した平面図であり、図3もしくは図4のへ−ヘ線断面視である。
本発明に係る構造物の断面図であり、図1もしくは図2のハ−ハ線断面視である。
本発明に係る構造物の断面図であり、図1もしくは図2のニ−ニ線断面視である。
サイロ等の塔状建物の配置図であり、本発明に係る施工法において塔体1棟分の屋根架構を単独でスライドする場合を示した平面図である。
図5の実施形態におけるイ−イ線断面視である。
図5および図6適用状況例における施工手順のフローチャートである。
サイロ等の塔状建物の配置図であり、本発明に係る施工法において塔体1棟分の屋根架構を単独でスライドする場合を示した平面図である。
図8の実施形態におけるロ−ロ線断面視である。
図8および図9の適用状況例における施工手順のフローチャートである。
本発明に係る施工法において、2棟分以上の屋根架構を連結してスライドする場合を示したした施工手順のフローチャートである。

実施例

0023

以下、本発明を添付した図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下に示される実施形態に限定されるものではない。

0024

本発明に係る構造体の実施例を、図1乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、塔体3の躯体頂部に井桁状大梁4が設置され、その上に、屋根架構7の床組7aと上部架構7bが構築される(図2乃至図4参照)。

0025

井桁状大梁4は、図1に示すように、スライド方向に架け渡された一方向大梁4a、4aとそれらに交差する交差大梁4b、4bで構成され、塔体3の躯体頂部に固定される。一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bはトラス構造であり、一方向大梁4a、4aの上弦材レベルを、交差大梁4b、4bの上弦材よりも一定寸法だけ高くすることにより、床組7aの下に空間S(図3参照)が確保されている。

0026

また、一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとは、断面性能と長さが同じになるように製作されている。

0027

一方向大梁4a、4aはその両端外側に、仮設連結スライド桁5、5を連結するための接続部(図示せず)が設けられており、ボルト等にて接合できる。

0028

床組7aと上部架構7bは、井桁状大梁4の一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとの交差部に立設された柱7c、7c、…にて支持され、床組7aは、図2乃至図4に示すように、平面視で一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bに重なる配置で、柱7c、7c、…に直接接合された主床梁8、8、…と、それらに交差して配設された複数の小梁8a、8a、…とから構成される。

0029

床組7aの一方向大梁4a、4aの上部に位置する主床梁8、8には、その両端外側に、仮設連結材5a、5aを連結するための接続部(図示せず)が設けられており、ボルト等にて接合できる。

0030

上部架構7bは、図3もしくは図4に示すように、柱7c、7c、…とそれら同士を繋ぐ梁7d、7d、…及び壁ブレース7e、7e、…で構成されている。

0031

屋根架構7をスライドするためのスライドレール6、6を一方向大梁4a、4aの上弦材の上(図3および図4に示す一点鎖線の位置)に設置し、スライドレール6、6上面に滑り材(図示せず)を置き、その上に載せる柱7c、7c、…の柱脚底との摩擦を低減する。スライド完了後に、一方向大梁4a、4aの上弦材と柱7c、7c、…の柱脚とを接合して屋根架構7が固定される。スライド完了後は、スライドレール6、6は撤去しても残してもよい。

0032

また、スライドレール6、6については、トラス梁である一方向大梁4a、4aの上弦材としてウェブ面を水平使いしたH形鋼を用い、そのウェブ上面に滑り材(図示せず)を置くことによりスライドレールとして兼用すれば、仮設材を減らすことも可能である。その場合、H形鋼のフランジは鉛直になるので、スライド途中での柱7c、7c、…の柱脚のガイドの役目もする。

0033

一方向大梁4a、4aの上弦材と柱7c、7c、…とを接合後、床組7aの外周部と塔体3の躯体頂部とを連結する軸組ブレース架構等の構造壁10(図3および図4縦表示二重破線)を床組7aの外周部の全周もしくは一部(図2の二重破線参照)に設けることにより、塔状建築物上部に建設される構造物の構造体の構築が完了する。

0034

本発明に係る構造体は、以上の構成にて塔体3上部に構築される構造物であるので、次のような特徴がある。
(1)井桁状大梁4の塔体3躯体頂部への架設に際しては、その4本の内どちらかの方向、例えば一方向大梁4aを先行して1本ずつ、大型クレーンで揚重して塔体3躯体頂部に架け渡すことができるので、以降はその大梁を頼りに部材組立てが可能になる。
(2)井桁状大梁4を塔体3の躯体頂部に固定するため、その後に架設する屋根架構7のための仮設支柱等は不要になり、また、広い地組場所の確保も不要である。
(3)井桁状大梁4をスライド桁として利用できるので、隣接の塔体3の躯体頂部にも井桁状大梁4を設置し、両者の一方向大梁4a、4a、…同士を仮設連結スライド桁5、5、…にて連結すれば、屋根架構7の建方においてスライド工法の適用が可能になる。
(4)一方向大梁4a、4aの上弦材レベルを交差大梁4b、4bの上弦材よりも一定寸法だけ高くして、床組7aの下に空間Sを作っているので、この空間Sを、ワイヤーロープ等スライド機材や点検歩廊等の設置に利用できる。
(5)一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとは、断面性能と長さが同じになるように製作され、一方向大梁4a、4aと交差大梁4b、4bとの4つの交差部から各大梁端部までの距離が全て同じとなるように組まれ、各大梁の端部が塔体3の躯体頂部に固定されており、かつ屋根架構7を支える柱7c、7c、…は、それら4つの交差部に載置されているので、屋根自重による各大梁支点(井桁状大梁4と塔体3との接合点)の反力をほぼ均等に無理なく分散して、塔体3の躯体に伝達することが可能になる。
(6)屋根架構に作用する地震水平力は、床組7aの外周部と塔体3の躯体頂部とを連結する構造壁10により、塔体3に無理なく伝達することができる。

0035

次に、本発明に係る構造体を活用して、塔状建築物上部に構造物を架設する施工法の実施例を、図面に基づいて説明する。

0036

図5図7は本発明に係る施工法の第一実施例を示し、以下の1)〜8)の工程を有する。本実施例は、図5斜線で示す隣地で三方を囲まれた敷地1に、サイロ等の塔体9棟(もしくはそれ以上)が配置され、その内7棟の既存塔体2、2、…に囲まれた場所に、新設塔体3、3、…を順次建設する場合であって、各塔体3用の屋根架構7を1棟分ずつ、スライド工法にて施工する方法である。図7に、本実施例における施工のフローチャートを示す。

0037

1)完成している1棟目塔体3の躯体頂部に剛強な大梁を井桁状に組んだ井桁状大梁4を、クレーン20により揚重し、架け渡し固定する工程(図7のStep.1、以下同様)、
2)次に、1棟目塔体3に隣接して完成された2棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、1棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.2)、
3)1棟目と2棟目の塔体3、3の躯体頂部に設置した井桁状大梁4、4の、軸方向がスライド方向(図6の矢印方向)に一致する一方向大梁4a、4a同士を、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.3)、
4)1棟目と2棟目の各井桁状大梁4の一方向大梁4a、4a、…および仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.4)、
5)1棟目塔体3の躯体頂部に固定済みの井桁状大梁4の上に設置すべき1棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体外部よりクレーン20にて揚重して、2棟目の井桁状大梁4の上に組立てる工程(Step.5)、
6)ジャッキもしくはウインチ等のスライド装置(図示せず)を設置(図7の表示▼参照)の後、組立て完了した1棟目用の屋根架構7を、スライド用レール6、6上をスライドさせて、1棟目の井桁状大梁4の上の所定位置まで移動し、1棟目の井桁状大梁4に固定する工程(Step.6)、
6a)2棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体3を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、棟番号iとスライド実施回数jの数値を各々1増やして、3棟目以降の塔体3について、1棟分の屋根架構7毎に2)〜6)と同様の作業を繰り返す(Step.6a)。
7)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の井桁状大梁4の上に最終棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20等の揚重手段にて揚重して、最終棟目の屋根架構7を組み立てる工程(Step.7)、
8)最終棟目の屋根架構7を組み立て完了後、その屋根架構7を、最終棟目の井桁状大梁4の所定位置に固定する工程(Step.8)、
以上の工程により、塔体1棟分の屋根架構を単独に、繰り返しスライドする施工法である。

0038

なお、各塔体3の間を繋いでいる仮設連結スライド桁5やスライド機材等の撤去もしくは盛り替えは、スライド完了後(図7の表示▽、◆参照)に行う。

0039

図8乃至図10は本発明に係る施工法の第二実施例を示し、以下の1)〜13)の工程から成る。第二実施例は、図8の斜線で示す隣地で3方を囲まれた敷地1に、サイロ等の塔体9棟(もしくはそれ以上)が配置され、その内6棟の既存塔体2、2、…に挟まれた場所に、新設塔体3、3、3、…を順次建設する場合であって、各塔体3用の屋根架構7を2棟分連結して、スライド工法にて施工する方法である。図10に、本実施例における施工のフローチャートを示す。

0040

1)完成している1棟目塔体3の躯体頂部に剛強な大梁を井桁状に組んだ井桁状大梁4を、クレーン20により揚重し、架け渡し固定する工程(図10のStep.1、以下同様)、
2)1棟目塔体3に隣接して完成された2棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、1棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.2)、
3)1棟目と2棟目の塔体3、3躯体頂部に設置された井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aを、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.3)、
4)1棟目および2棟目の井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aおよび仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.4)、
5)1棟目塔体3の躯体頂部に固定した井桁状大梁4の上に設置すべき屋根架構4の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20にて揚重して、2棟目の井桁状大梁4の上にて組み立てる工程(Step.5)、
6)2棟目塔体3に隣接して完成させた3棟目塔体3の躯体頂部に、クレーン20にて、2棟目と同様の剛強な井桁状大梁4を架け渡し固定する工程(Step.6)、
7)2棟目と3棟目の塔体3、3躯体頂部に設置された井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aを、相互に連結する仮設連結スライド桁5、5を設置する工程(Step.7)、
8)2棟目と3棟目の井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4aおよび仮設連結スライド桁5、5の上にスライドレール6、6を設置する工程(Step.8)、
9)2棟目塔体3の躯体頂部に固定した井桁状大梁4の上に設置すべき屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20にて揚重して、3棟目の井桁状大梁4の上にて組立てる工程(Step.9)、
10)組立て完了済みの1棟目用および2棟目用の屋根架構7、7を、仮設連結材5a、5aにて相互に連結する工程(Step.10)、
11)ジャッキもしくはウインチ等のスライド装置(図示せず)を設置(図10の表示▼参照)の後、1棟目から3棟目の塔体3の躯体頂部に設置済みの各井桁状大梁4の一方向大梁4a、4a、…と仮設連結スライド桁5、5、…の上に設置したスライドレール6、6の上を一体的にスライドさせて、1棟目と2棟目の塔体3、3の躯体頂部に設置済みの井桁状大梁4、4の上の所定位置に移動し、固定する工程(Step.11)、
11a)3棟目の塔体3に隣接して更に続けて塔体3を建設する場合は、スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達していないので、棟番号iの数値を2、スライド実施回数jの数値を1増やして、4棟目以降の塔体3について、2棟分の屋根架構7、7毎に2)〜11)と同様の工程を繰り返す工程(Step.11a)、
12)スライド実施回数jが必要スライド回数Kに達した場合、最後のスライド完了後に、最終棟目の井桁状大梁4の上に最終棟目用の屋根架構7の部分架構もしくは部材を、塔体3外部よりクレーン20等の揚重手段にて揚重して、最終棟目の屋根架構7を組み立てる工程(Step.12)、
13)最終棟目の屋根架構7を組み立て完了後、最終棟目の屋根架構7を、最終棟目の井桁状大梁4の所定位置に固定する工程(Step.13)、
以上の工程を有することを特徴とする、塔状建築物上部に建設される構造物の施工法である。

0041

なお、各塔体3の間を繋いでいる仮設連結スライド桁5やスライド機材等の撤去もしくは盛り替えは、スライド完了後(図10の表示▽、◆参照)に行う。

0042

上記の第二実施例では、スライドする屋根架構7の連結数rは塔体2棟分だが、より一般化して、屋根架構7の連結数rをS(=2、3、…)棟分とする場合は、図10のフローチャートのStep.6〜10で実行している隣接2棟分の屋根架構7、7の連結作業を、屋根架構7の連結数rが必要連結数Sに達するまで繰り返した後、その回のスライド作業のStep.11以降を実行すればよい。

0043

即ち、これを一般化したフローチャートに表したものが図11である。屋根架構7の連結数rが必要連結数Sに達したかどうかをStep.10の完了時点で判断し、未達の場合はr=r+1として同図中のStep.6〜10のループを繰り返し、r=Sであれば、Step.11に進み、屋根架構7の連結数rを初期値(=2)に戻して、次のスライド回の作業ループに進めばよい。

0044

なお、以上の施工法において、井桁状大梁4をクレーン20等にて塔体3外部からその塔体3躯体頂部に揚重する時には、次に建設する隣接塔体3は、少なくとも地上部躯体は施工前であるので、大型クレーンでの揚重作業は可能である。

0045

また、仮設連結スライド桁5は軽量なので、それを揚重して、隣接塔体3、3の頂部に設置済みの井桁状大梁4、4の一方向大梁4a、4a同士を繋ぐために必要なクレーンは小型でよく、完成済みの隣接塔体3、3の隙間からでも揚重や撤去は可能である。

0046

本発明は、石炭貯蔵サイロ等の軒高の高い塔状建築物の頂部に設置する構造物の構築において、従来採用されることが多かったリフトアップ工法に比べて、コス縮減、工期短縮を可能にする構造体とその構造体を活用した施工法を提供し、塔状建築物屋根架構の施工合理化に大いに貢献するものである。

0047

1:敷地
2:既存塔体
3:塔体
4:井桁状大梁
4a:一方向大梁
4b:交差大梁
5:仮設連結スライド桁
5a:仮設連結材
6:スライドレール
7:屋根架構
7a:床組
7b:上部架構
7c:柱
7d:軒梁
7e:壁ブレース
8:主床梁
8a:小梁
10:構造壁
20:クレーン

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ