図面 (/)

技術 被検体情報取得装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 佐藤章阿部浩
出願日 2018年9月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2018-174800
公開日 2018年12月13日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2018-196789
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 重畳用画像 ワイドレンジ 光分布形状 FPGAチップ 形態構造 頸動脈壁 逆問題解析 エコー波
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年12月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、機能情報形態情報の比較を容易にする。

解決手段

光を照射された被検体で発生する光音響波を受信する光音響波探触子と、被検体に送信され反射した超音波を受信する超音波探触子と、光音響波に基づき機能画像を生成し、超音波に基づき形態画像を生成する信号処理部を有し、信号処理部は、機能画像を所定の閾値に基づいて複数の領域に分割し、領域ごとに異なる画像処理を施したのち、形態画像に重ね合わせて表示部に表示する被検体情報取得装置を用いる。

概要

背景

近年、生体レーザ光照射して光音響効果による超音波光音響波)を発生させ、この光音響波を解析することで、生体表面および内部の構造・状況を画像化して解析する技術が考案されている(特許文献1参照)。この技術は光音響測定光音響トモグラフィとも呼ばれ、非侵襲検査が行えるため、人体内部の検査のために医療転用する動きもみられている。たとえば、乳がん検診を目的とした光音響測定装置が開発されている(非特許文献1参照)。

概要

光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、機能情報形態情報の比較を容易にする。光を照射された被検体で発生する光音響波を受信する光音響波探触子と、被検体に送信され反射した超音波を受信する超音波探触子と、光音響波に基づき機能画像を生成し、超音波に基づき形態画像を生成する信号処理部を有し、信号処理部は、機能画像を所定の閾値に基づいて複数の領域に分割し、領域ごとに異なる画像処理を施したのち、形態画像に重ね合わせて表示部に表示する被検体情報取得装置を用いる。

目的

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、機能情報と形態情報の比較を容易にすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

光源と、前記光源から光を照射された被検体で発生する光音響波を受信する光音響波探触子と、前記被検体に送信されたのち前記被検体内反射した超音波を受信する超音波探触子と、前記光音響波に基づき前記被検体内の機能情報を示す機能画像を生成し、前記超音波に基づき前記被検体内の形態情報を示す形態画像を生成する信号処理部と、を有し、前記信号処理部は、前記機能画像を、前記光音響波から求められる光学特性値に関する所定の閾値に基づいて複数の領域に分割し、前記領域ごとに異なる画像処理を施したのち、前記形態画像に重ね合わせて表示部に表示することを特徴とする被検体情報取得装置

請求項2

前記信号処理部は、前記機能画像を、前記所定の閾値に応じて注目部位非注目部位に分割することを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。

請求項3

前記信号処理部が行う前記画像処理では、前記機能画像の前記領域ごとに異なる透過率を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。

請求項4

前記信号処理部が行う前記画像処理では、前記機能画像の前記領域ごとに異なる色相を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。

請求項5

前記信号処理部は、前記光学特性値として光吸収係数を用いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。

請求項6

前記信号処理部は、前記光学特性値として光吸収係数を用いるものであり、前記光吸収係数が前記所定の閾値以上である領域の透過率を低くすることを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。

請求項7

前記光源は、複数の波長の光を照射するものであり、前記信号処理部は、前記機能画像として、前記複数の波長のそれぞれに対応する光音響波に基づいて前記被検体内の酸素飽和度分布画像を生成し、当該酸素飽和度分布画像に対して前記領域ごとに異なる画像処理を施したのち、前記形態画像に重ね合わせて表示することを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。

請求項8

前記光音響波探触子は、前記超音波探触子を兼ねることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。

請求項9

前記被検体に送信された超音波とは、前記超音波探触子から送信されたものであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。

請求項10

ユーザが前記所定の閾値を指示するための入力部をさらに有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。

技術分野

0001

本発明は、被検体情報取得装置に関する。

背景技術

0002

近年、生体レーザ光照射して光音響効果による超音波光音響波)を発生させ、この光音響波を解析することで、生体表面および内部の構造・状況を画像化して解析する技術が考案されている(特許文献1参照)。この技術は光音響測定光音響トモグラフィとも呼ばれ、非侵襲検査が行えるため、人体内部の検査のために医療転用する動きもみられている。たとえば、乳がん検診を目的とした光音響測定装置が開発されている(非特許文献1参照)。

0003

米国特許第5,840,023号明細書

先行技術

0004

S. A. Ermilov et al., Development of laser optoacoustic and ultrasonic imaging system for breast cancer utilizing handheld array probes, Photons Plus Ultrasound: Imaging and Sensing 2009, Proc. of SPIEvol. 7177, 2009.

発明が解決しようとする課題

0005

光音響測定装置は、被検体への照射光波長によって、被検体内光吸収係数などの光学特性値をはじめとする、様々な情報を取得することができる。例えば、血液中ヘモグロビンに吸収されやすい性質を持つ近赤外光を使用すると、血管像イメージを取得できる。また、オキシヘモグロビンに吸収されやすい波長の照射光と、デオキシヘモグロビンに吸収されやすい波長の照射光を用いて複数回の測定を行い、取得した複数の血管像イメージを比較することで、血液中の酸素飽和度を測定できる。これら、光吸収係数分布を示す画像や、酸素飽和度分布を示す画像は、被検体内の機能的な分布を示す機能画像と言える。

0006

一方、非特許文献1によると、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射したエコー波を受信することで、被検体内部のエコー画像を得ることができる。これは被検体内の形態構造を示す形態画像と言える。

0007

光音響測定で得られる機能画像と、超音波測定で得られる形態画像を重ね合わせて重畳画像を生成することで、ユーザは、被検体内の光吸収係数分布と、内部構造とを対比して確認できる。しかしながら、機能画像のすべてを、そのまま形態画像に重ねあわせてしまうと、形態画像の注目点を隠してしまう問題があった。

0008

具体例を挙げると、乳房内部の光吸収係数分布画像(機能画像)を、乳房超音波断層像(形態画像)に重ね合わせたときに、形態画像中の腫瘤部や、組織輪郭部などを隠してしまう場合がある。照射光の波長にもよるが、乳房の光音響測定で得られる光吸収係数分布は、主にヘモグロビンが光吸収したときの光音響波に由来する。そのため、機能画像は主に血管像を示すものだと言えるが、血管以外の部分でも、微弱ではあるが光を吸収し音響波を生じさせ得る。よって、機能画像をそのまま重ね合わせ画像として使用すると、診断には不要な部分(血管以外の部分)が形態画像に重畳されてしまい、視認性が低下す
る場合があった。また、診断の際にある程度以上の規模の血管だけに注目している場合でも、規模の小さい血管像も重畳画像に表示されてしまう場合があった。

0009

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、機能情報形態情報の比較を容易にすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、
前記光源から光を照射された被検体で発生する光音響波を受信する光音響波探触子と、
前記被検体に送信されたのち前記被検体内で反射した超音波を受信する超音波探触子と、
前記光音響波に基づき前記被検体内の機能情報を示す機能画像を生成し、前記超音波に基づき前記被検体内の形態情報を示す形態画像を生成する信号処理部と、
を有し、
前記信号処理部は、前記機能画像を、前記光音響波から求められる光学特性値に関する所定の閾値に基づいて複数の領域に分割し、前記領域ごとに異なる画像処理を施したのち、前記形態画像に重ね合わせて表示部に表示する
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。

発明の効果

0011

本発明によれば、光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、機能情報と形態情報の比較を容易にすることができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明における被検体情報取得装置の全体構成図。
本発明における処理全体のフローチャート
本発明における重畳画像調整処理を行うGUIの一例を示す図。
実施例1における重畳画像処理のフローチャート。
実施例2における重畳画像処理の説明図。

実施例

0013

以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。

0014

装置構成
まず、図1を用いて本実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する。図1に示す被検体情報取得装置は、主な構成物として光源110、光学系120、音響波検出器130、制御装置140、信号処理装置150、表示装置160、入力装置170を有する。

0015

本実施形態の音響波検出器130は、被検体100に超音波を送信する超音波送信器の機能と、被検体100の内部を伝搬した超音波を検出する超音波受信器の機能を兼ねても良い。なお、送信と受信の機能を別の機構により行なっても良い。また、反射波の受信と光音響波の受信を、波長に応じた別の機構により行なっても良い。この場合、反射波受信用の音響波検出器は本発明の超音波探触子に、光音響波受信用の音響波検出器は本発明の光音響波探触子に相当する。また、制御装置140と信号処理装置150は一体に構成し
ても良い。以下、各構成について説明する。

0016

(被検体100及び光吸収体101)
これらは本発明の被検体情報取得装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。本発明の被検体情報取得装置は、人や動物悪性腫瘍血管疾患などの診断や化学治療経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体、具体的には人体や動物の乳房や頸部腹部などの診断の対象部位が想定される。ただし、ファントムなども測定対象となり得る。

0017

光吸収体は、被検体内部にあり、相対的に吸収係数が高い部分である。例えば、人体が測定対象であればオキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンや、それらを多く含む血管、さらに、新生血管を多く含む悪性腫瘍が光吸収体となる。また、頸動脈壁プラークなども光吸収体となる。

0018

(光源110)
光源としては、数ナノから数マイクロ秒オーダーパルス光を発生可能なパルス光源が好ましい。具体的には効率的に光音響波を発生させるため、10ナノ秒程度のパルス幅が使われる。光源としてはレーザのかわりに発光ダイオードなども利用できる。レーザとしては、固体レーザガスレーザ色素レーザ半導体レーザなど様々なレーザを使用できる。

0019

図中では光源が単一である例を示しているが、複数の光源を用いても良い。複数光源の場合は、生体に照射する光の照射強度を上げるため、同じ波長を発振する光源を複数用いても良いし、光学特性値分布の波長による違いを測定するために、発振波長の異なる光源を複数個用いても良い。

0020

なお、複数の波長の光を照射するためには、光源として、発振する波長を変換可能な色素やOPO(Optical Parametric Oscillators)を使用しても良い。使用する波長に関しては、生体内において吸収が少ない700nmから1100nmの領域が好ましい。ただし、比較的生体表面付近生体組織の光学特性値分布を求める場合は、上記の波長領域よりも範囲の広い、例えば400nmから1600nmの波長領域を使用しても良い。

0021

(光学系120)
光源から出射された光は、光学部品により所望の光分布形状に加工されながら被検体に導かれる。また、光ファイバなどの光導波路などを用いて光を伝搬させても良い。光学部品は、例えば、光を反射するミラーや、光を集めたり拡大させたり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などである。このような光学部品は、光源から発せられた光が被検体に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いてもかまわない。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が生体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。

0022

(音響波検出器130)
音響波検出器は、検出素子により音響波を受信し、アナログ信号である電気信号に変換するものである。圧電現象、光の共振静電容量の変化等を用いたものなど、音響波信号を検知できるものであれば、どのような検出器を用いてもよい。測定の効率化や精度向上の観点から、音響波検出器は、複数の検出素子がアレイ上に配列されたものが好ましい。

0023

音響波検出器は、超音波(音響波)を受信する機能だけでなく、送信する機能を兼ねていることが、同一領域での信号検知省スペース化などの理由から望ましい。また、同じ
理由から、超音波測定で受信する超音波の帯域と、光音響波測定で受信する光音響波の帯域は必ずしも一致しないものの、双方の帯域をカバーするワイドレンジの検出器を採用することも好ましい。

0024

本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。

0025

(制御装置140)
制御装置は、音響波検出器より得られた電気信号を増幅し、その電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。制御装置は、典型的には増幅器、A/D変換器FPGA(Field Programmable Gate Array)チップなどで構成される。音響波検出器から得られる電気信号が複数の場合は、画像形成の時間を短縮するため、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。

0026

制御装置140はまた、光源から発生するパルス光の発光タイミングの制御や、パルス光をトリガ信号とした電気信号の送受信のタイミングの制御を行う。FPGAチップは、信号の位相整合するための遅延加算処理を行った後に加算処理を行うことで、被検体音響インピーダンスなどの特性分布や、被検体内での散乱に起因するスペックルパターンデータを形成できる。

0027

(信号処理装置150)
信号処理装置にはワークステーションなどが用いられる。補正処理画像再構成処理などは、あらかじめプログラミングされたソフトウェアにより行われる。例えば、ワークステーションで使われるソフトウェアは、本発明の特徴的な処理である重畳処理を行う重畳画像生成モジュール151を含んでいる。また、他のソフトウェアとして、画像再構成モジュール152や、閾値管理モジュール153などのモジュールを含んでいる。なお、それぞれのモジュールを、信号処理装置150とは別の装置として設けることもできる。また信号処理装置150は2D空間、3D空間のいずれにも信号処理を適用することができる。信号処理装置は、本発明の信号処理部に相当する。

0028

重畳画像生成モジュール151で行う画像処理や、閾値管理モジュール153で管理する閾値の詳細は、実施例によって異なるので、各実施例の説明文に記載する。
画像再構成モジュール152は、音響波信号を用いて画像再構成を行い、被検体の音響インピーダンスなどの特性分布や、光学特性値分布を形成する。画像再構成アルゴリズムとしては、例えば、トモグラフィ技術で通常に用いられるタイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影整相加算(Delay and Sum)などが用いられる。なお、再構成に多くの時間を掛けても良い場合は、繰り返し処理による逆問題解析法も利用できる。

0029

なお、光音響イメージングにおいては、フォーカスした音響波検出器を用いることで、画像再構成なしに生体内の光学特性値分布画像を形成できる。そのような場合には、画像再構成アルゴリズムを用いた信号処理を行う必要はない。
また、制御装置、信号処理装置は一体化する場合もある。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理により被検体の音響インピーダンスなどの特性分布や、光学特性値分布を生成しても良い。

0030

(表示装置160)
表示装置は、信号処理装置から出力される画像を表示する装置である。典型的には液晶ディスプレイなどが利用されるがプラズマディスプレイ有機ELディスプレイ、FED
など他の方式のディスプレイでも良い。表示部は、本発明の被検体情報取得装置とは別に提供されていても良い。表示装置は、本発明の表示部に相当する。

0031

(入力装置170)
入力装置は、ユーザによる所定の閾値パラメータ設定指示や、表示を見ながらの設定変更受け付ける機構である。ディスプレイ上の表示と対応してユーザが数値等を設定できれば、ボタンマウス音声その他、どのようなものでも良い。入力装置は、本発明の入力部に相当する。

0032

(処理全体の手順)
図2のフローチャートを用いて、上記構成の装置による被検体情報取得の典型的な手順を説明する。

0033

制御装置140は、ユーザによる測定指示に従い音響測定制御を開始する。
テップS201にて、光源110が、第一の波長の光を照射する。照射光は光学系120を介して被検体100の表面に導かれる。このとき光学系120ではビーム成形が行われ、照射光の照明範囲光強度分布などが整えられる。照射光は被検体100内部を伝搬し、光吸収体101から第一の波長による光音響波が発生する。

0034

ステップS202にて、音響波検出器130が第一の光音響波を受信して電気信号に変換する。電気信号は、A/D変換処理を経て第一の波長に起因する光音響波信号として信号処理装置150に伝えられ、記憶手段であるHDD154に蓄積される。

0035

またこのとき、ステップS203にて、制御装置140の説明に記載したように、光源から発生したパルス光をトリガとして、一定の遅延時間後に超音波を送受信することで、超音波測定も行う。このとき、生体内から反射、伝搬してここで取得する超音波信号も、音響波検出器130で受信され、制御装置140で電気信号に変換された後、A/D変換処理を経て超音波信号として信号処理装置150に伝えられ、HDD154に蓄積される。

0036

ステップS204〜S205にて、上記S202〜S203と同様の処理を行う。即ち、光源110から第二の波長の光を被検体100表面に照射し、第二の波長に起因する光音響波信号を取得し、HDD154に蓄積する。
なお、超音波測定による形態画像は取得済であるので、ここでは必ずしも超音波測定を行う必要はない。

0037

ステップS206にて、画像再構成モジュール152が、上記各ステップで取得した光音響波信号および超音波信号から画像を生成する。具体的には、第一の波長によって取得した機能画像、第二の波長によって取得した機能画像、超音波によって取得した形態画像が再構成される。

0038

ステップS207にて、各波長での機能画像はそれぞれ、重畳画像生成モジュール151により、形態画像と合成される。このとき、重畳画像生成モジュール151は、閾値管理モジュール153から重畳画像を生成するためのパラメータ閾値を取得して、機能情報画像を加工し重畳用機能情報画像を生成する。

0039

重畳用の機能画像は次の要領で生成される。機能画像は、所定のパラメータ閾値に従って複数領域に分割され、各領域用に用意された所望の画像処理設定パラメータによってそれぞれの領域に画像処理が行われる。画像処理設定パラメータとは、具体的には透明度透過率)や色相設定である。透過率の場合は、複数領域に分割された機能画像において、
それぞれの領域に異なる透過画像処理が施される。また、色相設定の場合は、機能画像のそれぞれの領域に異なる色変換処理が施され、不要部分が目立たないよう画像処理される。

0040

このようにして生成された重畳用機能情報画像は、形態画像に重畳処理され、表示装置160に表示される。このとき、閾値に応じて定められた重要度の高い注目部位と、それ以外の非注目部位は、例えば透過率などで区別され、注目部位の視認性が高まっている。

0041

ステップS208にて、ユーザは、画像を確認しながら、入力装置170を使用して、閾値管理モジュール153に新たなパラメータ閾値を設定し、重畳画像を作り直すことができる。
なお、上記フローでは二つの波長にそれぞれ対応する光音響画像超音波画像に重畳しているが、実際はこれに限られない。重畳用の機能画像を作成する元の画像として、単一の波長に基づく光音響画像を用いても良いし、二つの波長での測定結果から作成した酸素飽和度を示す画像を用いても良い。

0042

ユーザインタフェース
ユーザが操作するUIの一例を図3に示す。
ボタン350は、画像取得トリガボタン(キャプチャーボタン)である。これを押下すると、光音響波測定および超音波測定が行われ、重畳画像360が表示される。カラーバー330は、機能画像の測定値の各レンジにおける表示の色相を確認するためのものである。

0043

テキストボックス310は、閾値の上限設定値と、下限度設定値設定用テキストボックスである。閾値の設定は、スライダーバー等の様な、直感的に操作できる手段であっても良い。また、図中に符号320や321で示すように、設定した閾値範囲を、全レンジと対比して確認できる表示も用意すると、設定の具合が確認しやすい。ユーザによって閾値が変更されると、所定の頻度設定閾値に基づき重畳画像が再処理され、表示が更新される。ユーザは重畳画像360を確認しながら、閾値を設定することができるようになっている。

0044

以下の記載では、形態画像を超音波測定により取得して重畳画像に用いているが、ドップラ解析による血流情報など、一般的に超音波測定で得られるものとして知られる情報を画像化して用いてもよい。

0045

<実施例1>
次に、図1に示す被検体情報取得装置を用いた被検体情報取得方法の好適な実施形態を説明する。

0046

(光吸収係数分布に適用する場合)
図1に示す被検体情報取得装置において、光音響波測定によって生成する機能画像は、光吸収係数分布を示す。本実施例においては、照射光の波長を、ヘモグロビンにおいて光音響効果が起きるように調整してある。そのため、取得される光音響信号は、主にヘモグロビンによって発生した光音響波であって、強い信号は規模の大きい血管から、弱めの信号は毛細血管などの規模の小さい血管から得られる。これを画像化したものは、光吸収率を示す光吸収係数の分布画像である。

0047

本実施例では、閾値管理モジュール153で管理する閾値パラメータは、光学特性値の一つである光吸収係数とする。まず、光吸収係数分布データと、超音波画像を取得する。光吸収係数分布データは、光音響測定の結果に対する再構成処理により得られた、測定領
域(本実施例では平面領域)における光吸収係数分布を示すデータ列である。また、超音波画像は、光音響測定を行う領域と同領域における超音波断層像である。

0048

(重畳画像処理)
以降、重畳画像生成モジュール151で行う重畳画像処理について、図4を参照しつつ説明する。まず、重畳画像生成モジュール151が閾値管理モジュール153から閾値パラメータを取得することでフローが開始する。

0049

ステップS401にて、重畳画像生成モジュール151は、光吸収係数分布データと閾値パラメータを比較し、光吸収係数が閾値パラメータ以上の値となる部分を抽出し、非透過マスクデータを作成する。このとき、非透過マスクデータは、閾値以上の部分が1、閾値より小さい部分が0、の2値表現されたデータ列である。

0050

ステップS402にて、重畳画像生成モジュール151は、光吸収係数が閾値パラメータより小さい値となる部分を抽出し、透過マスクデータを作成する。なお、透過マスクデータは、非透過マスクデータの逆イメージとなるので、ここでは非透過マスク反転データを作成すればよい。

0051

ステップS403にて、重畳画像生成モジュール151は、光吸収係数分布データを用い、光吸収係数分布画像を作成する。本実施例において、光吸収係数分布画像は、光吸収係数に応じて異なる色相が割り当てられたカラー画像である。

0052

ステップS404にて、重畳画像生成モジュール151は、S403で作成した光吸収係数分布画像に対して透過マスクデータを適用し、重畳用機能画像を作成する。ここで、重畳用機能画像とは、光吸収係数分布画像に対して、透過マスクデータの1に当たる画素位置の透過処理が行われたものである。

0053

ステップS405にて、重畳画像生成モジュール151は、超音波断層像に対してS401で生成した非透過マスクデータを適用し、重畳用形態画像を作成する。ここで、重畳用形態画像とは、超音波断層像に対して、非透過マスクデータの1に当たる画素位置の透過処理が行われたものである。

0054

ステップS406にて、重畳画像生成モジュール151は、S404で作成した重畳用機能画像と、S405で作成した重畳用形態画像との重畳処理を行い、表示用画像を作成する。そしてステップS407にて、作成された画像を表示装置が表示する。

0055

超音波測定により得られる形態画像は、被検体内部のエコー強度の異なる部分が画像化されたものであり、生体組織の密度の異なる境界線描出される。特に乳房内部の超音波画像においては、腫瘍部は、ローエコー部と呼ばれる黒くつぶれた領域に見えることがある。生体組織の境界線は、生体内部での血管の分布具合および位置を確認する上で重要であり、ローエコー部は、腫瘍部位周辺での機能情報の分布具合を確認する上で重要である。したがって境界線とローエコー部は、双方ともに超音波画像における注目部位なので、これらが覆い隠されるのは好ましくない。

0056

上記フローに従って生成された重畳用光吸収係数分布画像は、その非注目部位に透過処理が施されているので、形態画像に重畳した場合でも、非注目部位によってローエコー部や生体組織の境界線を覆い隠すことが少なくなる。その結果、患部の機能情報と患部付近の形態情報の関連性を確認する上で、不要な情報による阻害感が軽減され、画像が見やすくなる。

0057

<実施例2>
(酸素飽和度に適用する場合)
本実施例において生成する機能画像は、複数の波長での光音響波測定により得られる酸素飽和度分布画像である。

0058

被検体内のオキシヘモグロビンに吸収されやすい波長の照射光と、デオキシヘモグロビンに吸収されやすい波長の照射光のそれぞれを用いて取得した複数の血管像イメージを比較することで、血液中の酸素飽和度を測定できる。この酸素飽和度の分布状況を画像化したものが酸素飽和度分布画像である。これは例えば、酸素飽和度の数値に応じて異なる色相が割り当てられたカラー画像として表現できる。

0059

本実施例において、閾値管理モジュール153で管理する閾値パラメータは、光吸収係数である。

0060

以下、図5を参照しながら、本実施例における被検体情報取得の画像処理を説明する。図5(a)は、被検体と、関心領域(ROI:Resion Of Interest)の関係図である。被検体100において、領域500がROIである。被検体100中には、それぞれ別個の血管である光吸収体101Aと101B、腫瘍部である101Cが含まれる。

0061

図5(b)は、複数取得した血管像のうち、特定の波長で取得した血管像から定まるベース画像である。このベース画像に対して、閾値パラメータ(本実施例では光吸収係数)を適用し、所定値以上の部分を抽出する。この結果、図5(c)に示すように、ベース画像における注目部位と非注目部位とが領域分割される。規模が大きい血管である光吸収体101Aは注目部位に含まれているが、光吸収体101Bは規模が小さいため光吸収係数も小さく、非注目部位となっている。

0062

図5(d)は、二つの波長での測定で得られた、酸素飽和度の分布画像である。図から分かるように、主な血管である光吸収体101Aの像は含まれているものの、その周囲の組織からの光音響波に由来する像により、血管自体の視認性が低下している。また、光吸収体101Bやその周囲の組織も画像化されている。この機能画像を何ら処理せずに形態画像に重畳すると、診断を妨げるおそれがある。

0063

ここで、本実施例での画像処理のためのパラメータは、透過率であるものとする。すなわち、図5(c)のように分割された各領域のうち、非注目部位とされた領域については、重畳する側の酸素飽和度画像の透過率を上げることで、重畳される側の超音波画像を見やすくする。図5(e)が、本実施例で得られる重畳用機能画像である。これは、上記要領で分割した領域に基づいて酸素飽和度分布画像に対して透過画像処理を行って得られたものである。非注目部位にある光吸収体101Bは透過率が高いことが分かる。

0064

上記の処理は、酸素飽和度分布画像に対して、注目する規模の血管イメージによってマスク処理を行うこととほぼ同義であると言える。このとき、ベース画像として選択する波長に応じて、血管イメージにおいてオキシヘモグロビンの多い動脈あるいはデオキシヘモグロビンの多い静脈のいずれの寄与度が大きくなるかを定められる。例えば動脈血を選択的にマスクすることにより、新生血管に注目することが考えられる。また、それぞれの波長で作成した血管イメージを重ね合わせることで、種類を問わず規模の大きい血管を抽出し、酸素飽和度を表示できる。

0065

本実施例によれば、超音波測定で得られる形態画像に対して、所望以上の規模の血管部分(注目部位)以外の情報を目立たないようにした酸素飽和度分布画像が重畳されるため
、注目部位における酸素飽和度と、形態情報の関連性の確認が容易になる。

0066

<実施例3>
本実施例では閾値パラメータおよび透過処理の一例を説明する。実施例1、2においては、閾値パラメータは1つの値として説明したが、本実施例では複数のパラメータを用いる。

0067

閾値パラメータが1つであれば、光吸収画像は閾値以上の領域と、閾値より小さい領域とに分類される。本実施例のように複数のパラメータであれば、特定の規模の血管が存在する領域(注目領域)と、そうでない領域(非注目領域)とを、より詳細に分類することができる。

0068

またこのとき、分割された各領域に施す画像処理のためのパラメータは透過率である。例えば、注目領域には低い透過率が、非注目領域には高い透過率が設定されている場合、非注目領域は透過し、注目領域が浮き出たような重畳用画像が生成される。このようにして生成された機能画像を形態画像に重畳すると、診断に必要な部位を見やすく提示できる。

0069

本実施例によれば、機能画像において、表示させる領域をより細やかに指定できる。また、透過率を設定することで、機能画像のうちの非注目領域を重畳画像から完全に排除するのではなく、目立たないように表示する方法も可能となり、ユーザの選択の幅が広がる。

0070

以上の各実施例で述べたように、本発明では、光音響測定により得られる機能画像と、超音波測定により得られる形態画像とを重畳表示する際に、ユーザ指定のパラメータに従い、機能情報の非注目部分を目立たなくなるよう画像処理する。その結果、機能情報の不要な部分で形態情報の注目部分を覆い隠すことを抑止できるので、機能情報と形態情報の比較が容易となる。

0071

110:光源,130:音響波検出器,140:制御装置,150:信号処理装置,151:重畳画像生成モジュール,152:画像再構成モジュール,153:閾値管理モジュール,160:表示装置

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 束原幸俊の「 血流量プローブ、血流量センサ及び血流量測定器」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】人体等の被検体の血管の血流量を測定する血流量プローブにおいて、血管を挟む血流量センサを交換可能とすることにより、一つの血流量プローブで広範囲の太さの血管の血流量を測定可能とする。【解決手段】被... 詳細

  • 株式会社日立製作所の「 超音波診断装置及びその動作方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】超音波診断装置において、開口サイズを小さくして音響パワーを低減しても良好な空間分解能を確保できるようにする。【解決手段】送信ビーム方位ごとに第1送受信と第2送受信とが実行される。第1送受信では... 詳細

  • 株式会社日立製作所の「 超音波プローブ及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】超音波プローブにおいて、基板の反りを抑制し、また、基板で生じる応力から基板内の配線を保護する。【解決手段】基板66及び信号処理デバイス68のはんだ付けの際に、それらによって構成されるデバイスモ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ