図面 (/)

技術 薬液調製装置

出願人 株式会社ジェイ・エム・エス
発明者 加藤秀俊石川浩太
出願日 2017年4月28日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-090181
公開日 2018年11月29日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2018-186928
状態 未査定
技術分野 医療品保存・内服装置
主要キーワード 円形薄板状 大引き出し 薄板状物 移動片 プランジャ操作 アダプタホルダ 半円筒面 ロックレバ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年11月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

薬液調製作業において作業者の負担を軽減する。

解決手段

移送デバイス800を保持するデバイスホルダ12がステージ10に設けられる。デバイス800は、第1容器910を接続可能な第1コネクタ810、第2容器950を接続可能な第2コネクタ820、及び、シリンジ980を接続可能な接続口850を備える。ステージ10は、第1コネクタ810が第2コネクタ820よりも高い位置にある第1回動位置と、第2コネクタ820が第1コネクタ810よりも高い位置にある第2回動位置とにステージ10の傾きが変化するように回動可能である。デバイス800がデバイスホルダ12に保持され且つステージ10が第1回動位置にあるとき、ステージ10は第1コネクタ810に接続された第1容器910を支持するように構成されている。

概要

背景

バイアル内に封入された粉末状の薬剤患者投与する場合、当該薬剤を溶解した薬液薬液バッグ移送する調製作業が行われる。薬剤が抗がん剤等の危険な薬剤である場合、薬剤が外界漏出作業者被曝するのを防止する必要がある。このため、薬液の調製は、薬剤が外界に拡散するのを防止するために、安全キャビネット内で行われる。更に、バイアルと薬液バッグとは「閉鎖系デバイス」を介して連結されることがある。

閉鎖系デバイスの一例として、特許文献1に、バイアルと薬液バッグとの間に接続され、これらの間での薬液の移送を閉鎖的に行う移送デバイス(以下、単に「デバイス」という。特許文献1では「医療用コネクタ」と称されている。)が記載されている。このデバイスは、薬液バッグに接続される第1コネクタと、バイアルに接続される第2コネクタと、第1コネクタと第2コネクタとの間の管状部とを備える。管状部には、その一端からコックが挿入されている。管状部の他端にはシリンジが接続される。コックは、管状部に対して回転可能である。コックには複数の流路が形成されており、コックを回転させると、薬液バッグ、バイアル、シリンジの相互間の連通状態切り替えることができる。

上記デバイスを用いた薬液の調製は、概略以下のように行う。第1コネクタに薬液バッグを接続し、第2コネクタにバイアルを接続し、管状部にシリンジを接続する。薬液バッグ内には溶解液(例えば生理食塩水)が貯留されている。バイアル内には粉末の薬剤が封入されている。最初に、薬液バッグ内の溶解液の一部をシリンジ内採取する。次いで、溶解液をシリンジからバイアルに移送する。バイアルを振とうして薬剤が溶解液に溶解した薬液を得る。次いで、バイアル内の薬液をシリンジに採取する。最後に、薬液をシリンジから薬液バッグに注入する。かくして、薬液バッグ内に、調製された薬液が得られる。

概要

薬液の調製作業において作業者の負担を軽減する。移送デバイス800を保持するデバイスホルダ12がステージ10に設けられる。デバイス800は、第1容器910を接続可能な第1コネクタ810、第2容器950を接続可能な第2コネクタ820、及び、シリンジ980を接続可能な接続口850を備える。ステージ10は、第1コネクタ810が第2コネクタ820よりも高い位置にある第1回動位置と、第2コネクタ820が第1コネクタ810よりも高い位置にある第2回動位置とにステージ10の傾きが変化するように回動可能である。デバイス800がデバイスホルダ12に保持され且つステージ10が第1回動位置にあるとき、ステージ10は第1コネクタ810に接続された第1容器910を支持するように構成されている。

目的

本発明の目的は、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1容器接続可能な第1コネクタ、第2容器を接続可能な第2コネクタ、及び、シリンジを接続可能な接続口を備え、前記第1コネクタと前記接続口とが連通した第1状態と、前記第2コネクタと前記接続口とが連通した第2状態とに切替可能な移送デバイスを保持するデバイスホルダと、前記デバイスホルダが設けられたステージとを備え、前記ステージは、第1コネクタが前記第2コネクタよりも高い位置にある第1回動位置と、前記第2コネクタが前記第1コネクタよりも高い位置にある第2回動位置とに前記ステージの傾きが変化するように回動可能であり、前記第1容器が前記第1コネクタに接続された前記移送デバイスが前記デバイスホルダに保持され且つ前記ステージが前記第1回動位置にあるとき、前記ステージは前記第1容器を支持するように構成されていることを特徴とする薬液調製装置

請求項2

前記ステージが前記第1回動位置にあるとき、前記ステージは傾斜している請求項1に記載の薬液調製装置。

請求項3

前記第1容器は、液体収納された、容易に変形可能な容器である請求項1又は2に記載の薬液調製装置。

請求項4

前記接続口に接続された前記シリンジを保持するシリンジホルダを更に備え、前記シリンジホルダは前記ステージに設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項5

前記シリンジのプランジャを操作するためのプランジャ操作部を更に備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項6

前記移送デバイスに設けられたコックを回転させるためのコック操作部を更に備え、前記コック操作部は、前記移送デバイス内の流路が前記第1状態と前記第2状態との間で切り替わるように前記コックを回転させる請求項1〜5のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項7

前記第2容器を前記第2コネクタに対して着脱するための第2容器ホルダを更に備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項8

前記第2容器ホルダは、前記ステージが前記第1回動位置にあるときに、前記第2容器を前記第2コネクタに対して着脱することができるように構成されている請求項7に記載の薬液調製装置。

請求項9

前記第2容器ホルダは、前記第2容器を保持するチャックと、前記チャックが設けられた移動片とを備え、前記移動片は、前記第2容器が前記第2コネクタに着脱される方向に直線的に移動する請求項7又は8に記載の薬液調製装置。

請求項10

前記第2容器を加振するための振とう器を更に備える請求項1〜9のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項11

前記第2容器の重さを計測する秤量器を更に備える請求項1〜10のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項12

前記第2容器を所望する位置に移動させるロボットを更に備える請求項1〜11のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

請求項13

前記第2容器は、粉末状の薬剤封入されたバイアルである請求項1〜12のいずれか一項に記載の薬液調製装置。

技術分野

0001

本発明は、薬液を調製する際に使用される装置に関する。

背景技術

0002

バイアル内に封入された粉末状の薬剤患者投与する場合、当該薬剤を溶解した薬液を薬液バッグ移送する調製作業が行われる。薬剤が抗がん剤等の危険な薬剤である場合、薬剤が外界漏出作業者被曝するのを防止する必要がある。このため、薬液の調製は、薬剤が外界に拡散するのを防止するために、安全キャビネット内で行われる。更に、バイアルと薬液バッグとは「閉鎖系デバイス」を介して連結されることがある。

0003

閉鎖系デバイスの一例として、特許文献1に、バイアルと薬液バッグとの間に接続され、これらの間での薬液の移送を閉鎖的に行う移送デバイス(以下、単に「デバイス」という。特許文献1では「医療用コネクタ」と称されている。)が記載されている。このデバイスは、薬液バッグに接続される第1コネクタと、バイアルに接続される第2コネクタと、第1コネクタと第2コネクタとの間の管状部とを備える。管状部には、その一端からコックが挿入されている。管状部の他端にはシリンジが接続される。コックは、管状部に対して回転可能である。コックには複数の流路が形成されており、コックを回転させると、薬液バッグ、バイアル、シリンジの相互間の連通状態切り替えることができる。

0004

上記デバイスを用いた薬液の調製は、概略以下のように行う。第1コネクタに薬液バッグを接続し、第2コネクタにバイアルを接続し、管状部にシリンジを接続する。薬液バッグ内には溶解液(例えば生理食塩水)が貯留されている。バイアル内には粉末の薬剤が封入されている。最初に、薬液バッグ内の溶解液の一部をシリンジ内採取する。次いで、溶解液をシリンジからバイアルに移送する。バイアルを振とうして薬剤が溶解液に溶解した薬液を得る。次いで、バイアル内の薬液をシリンジに採取する。最後に、薬液をシリンジから薬液バッグに注入する。かくして、薬液バッグ内に、調製された薬液が得られる。

先行技術

0005

国際公開第2013/161979号
国際公開第2014/061661号
国際公開第2014/104027号
国際公開第2015/166993号

発明が解決しようとする課題

0006

上記のデバイスを用いた薬液の調製作業では、コックの回転、デバイスの上下反転、シリンジのプランジャ挿抜、の各操作を所定の順序で行う必要がある。デバイスの上下反転は、デバイスと、これに接続された薬液バッグ、バイアル、シリンジの全部を、薬液バッグが上でバイアルが下の状態、または、この逆の状態に、デバイスを中心にして反転させる。いずれかの状態に維持したままで、コックの回転とプランジャの挿抜を行う。

0007

薬液バッグは、一般に柔軟な袋状の容器であり、この中に溶解液が封入されている。このため、薬液バッグは、容易に変形可能であり、且つ、重い。このような薬液バッグの位置及び向きを変えながら、薬液の調製作業を行うことは、作業者にとって負担である。

0008

本発明の目的は、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の薬液調製装置は、第1容器を接続可能な第1コネクタ、第2容器を接続可能な第2コネクタ、及び、シリンジを接続可能な接続口を備え、前記第1コネクタと前記接続口とが連通した第1状態と、前記第2コネクタと前記接続口とが連通した第2状態とに切替可能な移送デバイスを保持するデバイスホルダと、前記デバイスホルダが設けられたステージとを備える。前記ステージは、第1コネクタが前記第2コネクタよりも高い位置にある第1回動位置と、前記第2コネクタが前記第1コネクタよりも高い位置にある第2回動位置とに前記ステージの傾きが変化するように回動可能である。前記第1容器が前記第1コネクタに接続された前記移送デバイスが前記デバイスホルダに保持され且つ前記ステージが前記第1回動位置にあるとき、前記ステージは前記第1容器を支持するように構成されている。

発明の効果

0010

本発明によれば、ステージは、移送デバイスを保持し、更に、第1回動位置にあるときに、相対的に高い位置にある第1容器を支持する。従って、変形容易且つ重い薬液バッグを第1容器として第1コネクタに接続すれば、作業者は移送デバイス及び薬液バッグを保持する必要がない。このため、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減することができる。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置に適合した移送デバイス、薬液バッグ、バイアル、及び、シリンジを示した分解斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を示した斜視図である。
図3は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、薬液の調製の開始直前の状態を示した斜視図である。
図4は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、薬液バッグ内の溶解液の一部をシリンジに採取した状態を示した斜視図である。
図5は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、バイアルホルダがバイアルを保持した状態を示した斜視図である。
図6は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、バイアルが第2コネクタに接続された状態を示した斜視図である。
図7は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、溶解液が注入されたバイアルを移送デバイスから分離した状態を示した斜視図である。
図8は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、薬液が貯留されたバイアルを移送デバイスに接続した状態を示した斜視図である。
図9Aは、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、ステージが第2回動位置に回動した状態を示した斜視図である。
図9Bは、図9Aの背面図である。
図10は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置を用いた薬液の調製において、ロボットがバイアルを秤量器へ移動させた状態を示した斜視図である。

実施例

0012

上記の本発明の薬液調製装置において、前記ステージが前記第1回動位置にあるとき、前記ステージは傾斜していてもよい。かかる態様は、薬液調製装置の高さ寸法及び奥行き寸法を小さくするのに有利である。

0013

前記第1容器は、液体収納された、容易に変形可能な容器であってもよい。かかる態様は、ステージが第1回動位置にあるときに当該容器はステージによって支持されるので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0014

本発明の薬液調製装置は、前記接続口に接続された前記シリンジを保持するシリンジホルダを更に備えてもよい。前記シリンジホルダは前記ステージに設けられていてもよい。これにより、ステージの回動位置にかかわらず、シリンジは常にステージに保持される。

0015

本発明の薬液調製装置は、前記シリンジのプランジャを操作するためのプランジャ操作部を更に備えてもよい。かかる態様は、作業者がプランジャを挿抜しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0016

本発明の薬液調製装置は、前記移送デバイスに設けられたコックを回転させるためのコック操作部を更に備えていてもよい。前記コック操作部は、前記移送デバイス内の流路が前記第1状態と前記第2状態との間で切り替わるように前記コックを回転させてもよい。かかる態様は、作業者がコックを回転しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0017

本発明の薬液調製装置は、前記第2容器を前記第2コネクタに対して着脱するための第2容器ホルダを更に備えていてもよい。かかる態様は、作業者が第2容器を第2コネクタに対して着脱しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0018

前記第2容器ホルダは、前記ステージが前記第1回動位置にあるときに、前記第2容器を前記第2コネクタに対して着脱することができるように構成されていてもよい。かかる態様は、薬液の調製においてステージを回動させる工程の数を少なくするので、薬液の調製を効率よく行うのに有利である。

0019

前記第2容器ホルダは、前記第2容器を保持するチャックと、前記チャックが設けられた移動片とを備えていてもよい。前記移動片は、前記第2容器が前記第2コネクタに着脱される方向に直線的に移動してもよい。かかる態様は、比較的大きな力が必要である、第2容器の第2コネクタに対する着脱を、簡単な構成で確実に行うのに有利である。

0020

本発明の薬液調製装置は、前記第2容器を加振するための振とう器を更に備えていてもよい。かかる態様は、作業者が第2容器内の薬剤を溶解液に溶解させなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0021

本発明の薬液調製装置は、前記第2容器の重さを計測する秤量器を更に備えていてもよい。かかる態様は、作業者がシリンジの目盛りを確認しなくても、薬液を正確に調製することを可能にするので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0022

本発明の薬液調製装置は、前記第2容器を所望する位置に移動させるロボットを更に備えていてもよい。かかる態様は、薬液の調製を自動化することを可能にするので、薬液の調製作業において作業者の負担を更に軽減するのに有利である。

0023

前記第2容器は、粉末状の薬剤が封入されたバイアルであってもよい。一般に、抗がん剤等の危険な薬剤はバイアルに封入されている。本発明の薬液調製装置を用いることにより、作業者が薬剤被曝する可能性を低減しながら、バイアル内の薬剤を用いて薬液を調製することができる。

0024

以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、本発明の実施形態を簡略化して示したものである。従って、本発明の範囲内において、以下の各図に示された各部を変更もしくは省略してもよく、また、任意の部材もしくは構成を追加してもよい。実施形態の説明において引用する図面において、同一又は対応する部材には同一の符号が付してある。

0025

1.移送デバイス
図1は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置1(後述する図2参照)に適合した移送デバイス(以下、単に「デバイス」という)800、薬液バッグ(第1容器)910、バイアル(第2容器)950、及びシリンジ980を示した分解斜視図である。

0026

デバイス800は、薬液バッグ910が接続される第1コネクタ810と、バイアル950が接続される第2コネクタ820と、シリンジ980が接続される接続口850とを備える。第1コネクタ810と第2コネクタ820とは、それぞれの軸が互いに平行になるように配置され、互いに反対側に向かって開口している。第1コネクタ810と第2コネクタ820との間に、両端が開口した中空略円筒形状の管状部830が設けられている。管状部830は、第1コネクタ810及び第2コネクタ820の軸に対して略垂直に延びている。管状部830に、その一端からコック840が挿入されている。管状部830の他端に、柔軟なチューブ852を介して接続口850が接続されている。

0027

薬液バッグ910は、制限されないが、一般に、容易に変形可能な、液密な容器である。本実施形態の薬液バッグ910は、略矩形の柔軟な2枚のシートを重ね合わせ、その外周縁部を溶着法(例えばヒートシール法、超音波溶着法)等によりシールしてなる袋状物である。但し、本発明の薬液バッグは、これに限定されず、例えばブロー成形等により製造された容器であってもよい。薬液バッグ910の形状は、例えば、収納された内容物が重力によって移動したり、薬液バッグ910に外力が加えられたりすることによって、自由に変化する。初期状態の薬液バッグ910内には、バイアル950内の薬剤を溶解するための溶解液(例えば生理食塩水)が貯留されている。薬液バッグ910は、薬液バッグ910に対して液体を出し入れするためのポート911を備える。ポート911の開口は栓体(例えばゴム栓、図示せず)で封止されている。

0028

薬液バッグ910のポート911は、アダプタ920を介して第1コネクタ810に接続される。アダプタ920の構成は任意であるが、本実施形態のアダプタ920は特許文献2に記載されたものと実質的に同じである。アダプタ920は、薬液バッグ910側に、鋭利な先端を備えた穿刺針921と複数の係合爪922とを備え、第1コネクタ810側に、セプタムと呼ばれる弾性隔壁部材を有する混注ポート925を備える。穿刺針921と混注ポート925とは連通している。穿刺針921を薬液バッグ910のポート911の栓体に穿刺し、且つ、係合爪922をポート911に係合させた状態で、アダプタ920はポート911に接続される。係合爪922とポート911との係合を解除しない限り、アダプタ920をポート911から分離することはできない。

0029

第1コネクタ810は、棒状の第1オス部材(図示せず)と、爪が設けられたロックレバー812とを備えたレバーロック型のコネクタである(例えば特許文献1参照)。第1オス部材内には、その長手方向に沿って流路が設けられている。流路は管状部830に連通している。第1オス部材がアダプタ920の混注ポート925の弾性隔壁部材に挿入され、且つ、ロックレバー812の爪がアダプタ920の混注ポート925に係合される。ロックレバー812の爪と混注ポート925との係合を解除しない限り、アダプタ920を第1コネクタ810から分離することはできない。薬液バッグ910は、アダプタ920と第1コネクタ810の第1オス部材とを介して管状部830に連通される。

0030

本実施形態では、薬液バッグ910はアダプタ920を介して第1コネクタ810に接続されるが、本発明はこれに限定されず、例えばアダプタ920を介さずに薬液バッグ910が第1コネクタ810に直接接続されるように構成されてもよい。

0031

バイアル950は、瓶本体951と栓体(ゴム栓)956とを備える。瓶本体951は、ガラス等の実質的に変形しない硬質材料からなる。瓶本体951は、上方に向いた開口を備えた、中空円筒状の容器である。瓶本体951には、開口を取り囲むように、半径方向に突出したフランジ952が設けられている。瓶本体951の開口は、栓体956が嵌入されることにより気密及び液密に封止されている。初期状態のバイアル950内には、粉末状の薬剤(図示せず)が収容されている。

0032

栓体956を覆うように、バイアル950にバイアルシールド960が装着される。バイアルシールド960の構成は任意であるが、本実施形態のバイアルシールド960は特許文献3に記載されたものと実質的に同じである。バイアルシールド960は、ゴム等の弾性材料からなる円形薄板状弁体961と、弁体961を保持する本体962とを備える。本体962に複数の爪が設けられている。弁体961を栓体956の上面に重ね合わせ、且つ、爪を瓶本体951のフランジ952に係合させた状態で、バイアルシールド960はバイアル950に装着される。爪とフランジ952との係合を解除しない限り、バイアルシールド960をバイアル950から分離することはできない。バイアル950にバイアルシールド960を装着したとき、瓶本体951のフランジ952の一部は外界に露出する。

0033

バイアル950は、バイアルシールド960が装着された状態で、第2コネクタ820に接続される。第2コネクタ820の構成は任意であるが、本実施形態の第2コネクタ820は特許文献4に記載されたものと実質的に同じである。第2コネクタ820は、管状部830と一体的に設けられた略円筒形状のコネクタ本体821と、略円筒形状のスライダ825とを備える。スライダ825は、コネクタ本体821内に同軸に挿入され、コネクタ本体821に対して軸方向に移動可能である。コネクタ本体821内に、コネクタ本体821と同軸に、棒状の第2オス部材(図示せず)が設けられている。第2オス部材は、鋭利な先端を有する穿刺針である。第2オス部材内には、その長手方向に沿って液体流路及び気体流路が互いに独立して設けられている。スライダ825には、第2オス部材に向かって突出した複数の爪(図示せず)が設けられている。

0034

第2コネクタ820をバイアル950に接続したとき、第2オス部材はバイアルシールド960の弁体961及びバイアル950の栓体956を順に貫通する。バイアル950は、第2オス部材の液体流路及び気体流路を介して管状部830と連通する。バイアル950のフランジ952はスライダ825内に挿入され、スライダ825の爪はフランジ952に係合する。スライダ825は、バイアル950とともにコネクタ本体821内に挿入される。

0035

スライダ825の爪とバイアル950のフランジ952との係合を解除しない限り、バイアル950を第2コネクタ820から分離することはできない。第2コネクタ820は、バイアル950及びスライダ825がコネクタ本体821から最大に引き出された最大引き出し位置にあるときに、バイアル950を第2コネクタ820から強く引き抜けば、爪とフランジ952との係合が解除され、バイアル950を第2コネクタ820から分離することができるように構成されている。第2コネクタ820にはリリースボタン827が設けられている。リリースボタン827を押し込んだ状態でないと、バイアル950及びスライダ825をコネクタ本体821から最大引き出し位置にまで引き出すことができず、したがって、バイアル950を第2コネクタ820から分離することができない。

0036

本実施形態では、バイアル950はバイアルシールド960が装着された状態で第2コネクタ820に接続されるが、本発明はこれに限定されず、例えばバイアル950が、バイアルシールド960が装着されずに第2コネクタ820に接続されてもよい。第2コネクタ82が、リリースボタン827が省略され、バイアル950及びスライダ825をコネクタ本体821から最大引き出し位置にまで引き出し可能に構成されていてもよい。第2コネクタが、スライダ825が省略され、特許文献1の第2コネクタと同様に構成されていてもよい。

0037

コック840は、管状部830内に挿入された円柱状の挿入部(図示せず)と、外界に露出した操作レバー841とを備える。挿入部と操作レバー841とは略「T」字状をなすように直角に連結されている。挿入部には、複数の流路(図示せず)が設けられている。管状部830に対してコック840を回転させると、挿入部に設けられた複数の流路が回転する。コック840が第1回転位置(第1状態)にあるとき、第1コネクタ810の第1オス部材内の流路が接続口850に連通する。コック840が第2回転位置(第2状態)にあるとき、第2コネクタ820の第2オスコネクタ内の液体流路が接続口850に連通する。このように、コック840を回転(本実施形態では180度の回転)させることにより、薬液バッグ910をシリンジ980に連通させる第1状態と、バイアル950をシリンジ980に連通させるた第2状態とに、デバイス800内の流路を切り替えることができる。なお、第1状態(第1回転位置)では、第2コネクタ820の第2オス部材内の液体流路及び気体流路は、コック840によって封止される。第2状態(第2回転位置)では、第2コネクタ820の第2オスコネクタ内の気体流路は、第1コネクタ810の第1オス部材内の流路に連通する。

0038

シリンジ980は、一般的なシリンジと同様に、中空円筒形状外筒バレルとも呼ばれる)981と、外筒981に対して挿抜可能なプランジャ(押し子とも呼ばれる)985とを備える。外筒981の先端の筒先は接続口850に接続される。外筒981の後端には、外方向に突出した指掛け用フィンガーフランジ982が設けられている。プランジャ985は、その後端に、略円形押圧板986を備える。

0039

本実施形態では、シリンジ980は、柔軟なチューブ852を介して管状部830に接続されている。しかしながら、チューブ852を省略し、シリンジ980を管状部830に直接接続してもよい。この場合、管状部830の、シリンジ980が接続される部分が、本発明の「接続口」となる。

0040

デバイス800を用いた薬液の調製方法は、特許文献1と実質的に同様である。デバイス800は、本発明の薬液調製装置を用いずに、特許文献1と同様にして薬液を調製することができる。

0041

2.薬液調製装置の構成
図2は、本発明の一実施形態にかかる薬液調製装置(以下「調製装置」という)1を示した斜視図である。調製装置1は、ステージ10、バイアルホルダ50、ロボット60、仮置き台70、振とう器80、秤量器90を備え、これらが共通する略矩形の基板9上に設けられている。

0042

ステージ10は、略矩形の平坦な載置面10aを有する薄板状物である。載置面10a上に、デバイスホルダ12、アダプタホルダ18、シリンジホルダ20が設けられている。

0043

デバイスホルダ12は、略「U」字状の第1保持部12aと、直線状に延びた第2保持部12bとを備える。第1保持部12aは、デバイス800のコネクタ本体821(図1参照)を挟持して保持する。

0044

アダプタホルダ18は、凹状の載置面を有する。載置面は、アダプタ920(図1参照)の外周面に沿うように構成されている。

0045

シリンジホルダ20は、外筒981の外周面に沿う半円筒面状の載置面を有する。載置面には、外筒981から突出したフィンガーフランジ982(図1参照)が嵌入するようにスロット状の溝(図2では操作バー26の下にあり、見えない)が設けられている。

0046

ステージ10には、更に、プランジャ操作部25及びコック操作部40を備える。

0047

プランジャ操作部25は、シリンダホルダ20の近傍に配置されている。プランジャ操作部25は、回動可能な操作バー26を備える。操作バー26の先端のステージ10に対向する側の面に、プランジャ985の押圧板986(図1参照)が嵌入するようにスロット状の溝が設けられている。プランジャ操作部25は、操作レバー26を直線的に往復移動させる駆動機構を備える。

0048

コック操作部40は、デバイスホルダ12の近傍に配置されている。コック操作部40は、ロータ41と、ロータ41を回転させる駆動機構とを備える。ロータ41は、デバイス800のコック840の操作レバー841(図1参照)が嵌入して操作レバー841を保持することができるように構成されている。

0049

ステージ10は、水平方向に平行な回動軸11を中心として回動することができる(後述する図9A参照)。回動軸11は、水平方向と平行である。ステージ10の回動は、ステージ回動駆動機構(図示せず)が行う。図2は、ステージ10の初期状態(第1回動位置)を示す。第1回動位置では、ステージ10の載置面10aは、水平方向に対して傾斜している(即ち、水平方向に対して平行でも垂直でもない)。

0050

バイアルホルダ50は、バイアル950の瓶本体951(図1参照)をその直径方向にしっかりと保持するチャック51を備える。チャック51は、バイアル950を、その中心軸が、第1回動位置にあるステージ10の載置面10aに対して平行になるように、傾斜して保持する。チャック51は、移動片52に設けられている。移動片52は、チャック51が保持するバイアル950の中心軸と平行な方向に直線的に移動する。移動片52の移動方向は、第1回動位置にあるステージ10の載置面10aと平行である。移動片52のステージ10に接近する向きの移動を「前進」といい、ステージ10から離間する向きの移動を「後退」という。

0051

ロボット60は、バイアル950を、バイアルホルダ50、仮置き台70、振とう器80、秤量器90へ移動させる。ロボット60は、バイアル950を所望する位置に移動させることができれば、その構成は任意である。本実施形態のロボット60は、5軸垂直多関節ロボットである。ロボット60の先端には、バイアル950を把持するグリッパ61が設けられている。

0052

仮置き台70は、バイアル950を一時的に載置するためのものである。本実施形態では、仮置き台70の上面は、複数本のバイアル950を載置することができるような面積を有する平坦面である。但し、バイアル950が所定位置に配置されるように、仮置き台70の上面に、バイアル950の下部が嵌入する凹部が設けられていてもよい。

0053

振とう器80は、水平面内で振動する加振台81を備える。加振台81の上面には、バイアル950を挿入し保持することができる円筒状の穴が設けられている。

0054

秤量器90は、秤量皿91に載置されたバイアル950の重さを計測する。

0055

プランジャ操作部25、コック操作部40、ステージ10の回動駆動機構、バイアルホルダ50、ロボット60、振とう器80、秤量器90は、図示しない制御装置によって制御される。制御装置は、薬液の調製を自動的に行うようにプログラムされている。調製装置1は、バイアル950を画像認識するためのカメラを備えていてもよい。

0056

3.薬液調製装置を用いた薬液の調製方法
調製装置1を用いた薬液の調製方法を説明する。

0057

最初に、図1に示すように、デバイス800、薬液バッグ910、アダプタ920、バイアル950、バイアルシールド960を準備する。デバイス800の接続口850にはシリンジ980が接続されている。プランジャ985は外筒981内に最も深くまで挿入されている。デバイス800のコック840は、接続口850が第2コネクタ820に連通される第2回転位置にある。薬液バッグ910内には溶解液(例えば生理食塩水)が貯留されている。薬液バッグ910のポート911にアダプタ920を接続し、更に、アダプタ920をデバイス800の第1コネクタ810に接続する。バイアル950内には、粉末状の薬剤(例えば抗がん剤)が収容されている。バイアル950にバイアルシールド960を装着する。

0058

次いで、図3に示すように、調製装置1の載置面10a上に、デバイス800、薬液バッグ910、及びシリンジ980を載置する。調製装置1は、抗がん剤を含む薬液を調製をする際に一般的に使用される安全キャビネット内に設置されている。調製装置1のステージ10は、第1回動位置にある。

0059

デバイス800は、デバイスホルダ12に保持される。より詳細には、デバイス800の第2コネクタ820(特にそのコネクタ本体821、図1参照)は、デバイスホルダ12の略「U」字状の第1保持部12aに嵌入される。第2コネクタ820のリリースボタン827(図1参照)は、第1保持部12aによって押し込まれた状態になる。デバイス800の管状部830は、デバイスホルダ12の第2保持部12bに沿うように載置される。デバイス800は、デバイスホルダ12に保持されると、載置面10aに平行な方向に移動することができない。ステージ10が傾いているので、第1コネクタ810は、第2コネクタ820よりも高い位置にある。

0060

コック840の操作レバー841(図1参照)は、コック操作部40のロータ41に嵌合する。

0061

アダプタ920は、アダプタホルダ18の凹状の載置面上に載置される。

0062

薬液バッグ910は、ステージ10の載置面10a上に載置される。上述したように、薬液バッグ910は容易に変形可能な袋状容器であり、その中に溶解液が貯留されている。ステージ10が薬液バッグ910を支持するので、薬液バッグ910の形状は安定的に維持される。薬液バッグ910のポート911は斜め下方を向いている。

0063

シリンジ980の外筒981は、シリンジホルダ20の半円筒面状の載置面に載置される。外筒981のフィンガーフランジ982(図1参照)は、シリンジホルダ20に設けられたスロット状の溝に嵌入する。このため、外筒981は、外筒981の長手方向(即ち、プランジャ985の挿抜方向)に移動することができない。外筒981(またはシリンジ980)の長手方向は、ステージ10の回動軸11(図1参照)と略平行である。

0064

シリンジ980をシリンジホルダ20に載置した後、プランジャ操作部25の操作バー26を回動させて、プランジャ985の押圧板986上に被せる。操作レバー26に設けられたスロット状の溝に押圧板986が嵌入する。外筒981に対するプランジャ985の挿抜方向の位置は、プランジャ操作部25によって拘束される。

0065

バイアルシールド960が装着されたバイアル950を、仮置き台70上に載置する。図3では、2本のバイアル950が仮置き台70に載置されている。

0066

以上の操作は、作業者が手作業で行う。その後、作業者は、安全キャビネットのガラス戸を閉じ、調製装置1の自動運転を「ON」に切り替える。調製装置1の制御装置は、以下の工程を順次自動的に行う。

0067

図4に示すように、コック操作部40のロータ41が矢印R1の向きに回転し、コック840を第1回転位置へ回転させる。薬液バッグ910がシリンジ980に連通した第1状態になる。

0068

次いで、プランジャ操作部25の操作レバー26が矢印P1の向きに移動し、プランジャ985を外筒981から引き出す。薬液バッグ910内の溶解液の一部は、アダプタ920、デバイス800を介してシリンジ980内に採取される。

0069

次いで、ロボット60は、仮置き台70上に載置されたバイアル(第1バイアル)950を把持し、バイアルホルダ50のチャック51へ移動する。図5に示すように、チャック51は、バイアル950をしっかりと保持した保持状態移行する。

0070

次いで、図6に示すように、移動片52が矢印S1の向きに前進移動し、バイアル950を第2コネクタ820に押し込む。第2コネクタ820の第2オス部材は、バイアルシールド960の弁体961(図1参照)を貫通し、バイアル950の栓体956(図1参照)を穿刺する。バイアル950は、第2コネクタ820に接続される。

0071

次いで、コック操作部40のロータ41が矢印R2の向きに回転し、コック840を第2回転位置へ回転させる。バイアル950がシリンジ980に連通した第2状態に移行する。

0072

次いで、プランジャ操作部25の操作レバー26が矢印P2の向きに移動し、プランジャ985を外筒981内に押し込む。シリンジ980内の溶解液はバイアル950に移送される。傾斜したバイアル950内に溶解液が注入されるので、バイアル950内で溶解液の泡立ちは少ない。バイアル950へ溶解液が注入されるのにしたがって、バイアル950内の空気はデバイス800を通って薬液バッグ910へ流入する。

0073

次いで、図7に示すように、移動片52が矢印S2の向きに後退移動し、バイアル950を第2コネクタ820から引き出す。上述したように、第2コネクタ820のリリースボタン827は押し込まれた状態であるので、バイアル950を第2コネクタ820から分離することができる。その後、チャック51のバイアル950に対する保持状態が解除される。

0074

次いで、ロボット60は、バイアル950をバイアルホルダ50から振とう器80へ移動する。バイアル950は、加振台81に設けられた穴に挿入された状態で加振される。バイアル950内の粉末状の薬剤は、溶解液に溶解されて薬液となる。

0075

次いで、ロボット60は、バイアル950を振とう器80からバイアルホルダ50へ戻す。チャック51は、再度、バイアル950をしっかりと保持した保持状態に移行する。

0076

次いで、移動片52が矢印S3の向きに前進移動し、バイアル950を第2コネクタ820に押し込む。バイアル950は、再度、第2コネクタ820に接続される。

0077

次いで、バイアルホルダ50のチャック51は、保持状態を解除し、バイアル950を解放する。そして、図8に示すように、移動片52は矢印S4の向きに後退移動する。バイアル950は、バイアルホルダ50から第2コネクタ820に移し替えられる。

0078

次いで、図9Aに示すように、ステージ10を、回動軸11を中心として矢印A1の向きに第2回動位置に回動させる。図9Bは、図9Aの背面図である。ステージ10が第2回動位置にあるとき、第2コネクタ820は、第1コネクタ810よりも高い位置にある。本実施形態では、ステージ10の載置面10aは、実質的に鉛直方向と略平行である。薬液バッグ910は、第1コネクタ810に吊り下げられている。但し、本発明では、ステージ10の第2回動位置にあるとき、載置面10aが鉛直方向である必要はなく、例えば載置面10aが上方を向いた状態で傾斜(即ち、水平方向に対して平行でも垂直でもない)していてもよい。

0079

次いで、プランジャ操作部25の操作レバー26が矢印P3の向きに移動し、プランジャ985を外筒981から引き出す。バイアル950内の薬液はシリンジ980に採取される。バイアル950から薬液が採取されるのにしたがって、薬液バッグ910内の空気がデバイス800を通ってバイアル950内に流入する。

0080

次いで、コック操作部40のロータ41が矢印R3の向きに回転し、コック840を第1回転位置へ回転させる。薬液バッグ910がシリンジ980に連通した第1状態に移行する。そして、プランジャ操作部25の操作レバー26が矢印P4の向きに移動し、プランジャ985を外筒981内に押し込む。シリンジ980内の薬液は薬液バッグ910に移送される。

0081

次いで、ステージ10を、矢印A1とは逆向きである矢印A2の向きに回動軸11を中心として回動させ第1回動位置に戻す。バイアルホルダ50の移動片52がバイアル950に向かって前進移動し、チャック51がバイアル950を保持し、その後、移動片52は後退移動する。バイアル950は、第2コネクタ820からバイアルホルダ50に移し替えられる。その後、チャック51のバイアル950に対する保持状態が解除される。

0082

次いで、図10に示すように、ロボット60は、バイアル950をバイアルホルダ50から秤量器90の秤量皿91へ移動させる。秤量器90は、バイアル950の重量を測定し、バイアル950内に薬液が残存していないかを検査する。その後、ロボット60は、バイアル950を仮置き台70に移動する。

0083

必要に応じて、仮置き台70に載置された別のバイアル(第2バイアル)950について、上記と同様の操作を行い、第2バイアル内の薬剤を溶解して薬液バッグ910に注入してもよい。

0084

薬液の調製作業が終了すると、作業者は、安全キャビネットのガラス戸を開き、ステージ10から移送デバイス800及び薬液バッグ910を取り外す。更に、薬液バッグ910を移送デバイス800から分離する。薬液バッグ910内には、所定量の薬剤が溶解された薬液が貯留されている。

0085

4.作用
以上のように、本実施形態によれば、図3のように、デバイス800、薬液バッグ910、バイアル950を調製装置1に搭載すれば、その後は、薬液の調製が自動的に行われる。

0086

調製装置1を用いずに薬液を調製することはもちろん可能である。しかしながら、その場合には、上述したように、作業者は、コック840の回転、デバイス800の上下反転、シリンジ980のプランジャ985の挿抜、の各操作を所定の順序で行う必要がある。薬液バッグ910は、溶解液が封入されているので、重く且つ容易に変形する。従って、デバイス800の向きを上下反転したり、デバイス800の向きや薬液バッグ910の形状を適切に保ちながらコック840やプランジャ985を操作したりすることは、作業者にとって負担が大きい。

0087

これに対して、本実施形態の調製装置1は、デバイス800及び薬液バッグ910は共通するステージ10に搭載される。ステージ10は、第1コネクタ810及び薬液バッグ910が第2コネクタ820及びバイアル950よりも高い位置にある第1回動位置と、第2コネクタ820及びバイアル950が第1コネクタ810及び薬液バッグ910よりも高い位置にある第2回動位置とに、ステージ10の傾きが変化するように回動する。ステージ10にデバイス800及び薬液バッグ910を搭載すれば、作業者は、薬液の調製作業においてデバイス800や薬液バッグ910を保持する必要がない。デバイス800の向きが上下反転しても、薬液バッグ910の形状は実質的に変化しない。このため、作業者の負担は、大幅に軽減される。

0088

本実施形態の調製装置1は、ステージ10の回動、コック840の回転、プランジャ985の挿抜などの一連の工程を自動的に行う。作業者がこれら一連の工程を理解し正確に行う必要がないので、この点からも、作業者の負担は、大幅に軽減される。また、作業者が工程順を間違える等の操作ミスが発生する可能性が低減する。

0089

本実施形態では、ステージ10が第1回動位置にあるとき(図2図3参照)、ステージ10は傾斜している。バイアルホルダ50の移動片52は、第1回動位置にあるステージ10の載置面10aと平行な方向に移動する。これらは、調製装置1の高さ寸法及び奥行き寸法を小さくするのに有利である。このため、調製装置1を、既存の安全キャビネット内に収納することが可能である。調製装置1を安全キャビネット内に収納することは、薬剤が外界に漏れ出る可能性が低減するので、抗がん剤等の危険な薬剤の薬液を調製する場合に作業者が被曝するのを防止するのに有利である。

0090

なお、本実施形態とは異なり、ステージ10が第1回動位置にあるとき、ステージ10は、例えば載置面10aが上下方向と平行になるように直立してもよい。この場合、薬液バッグ910がステージ10に保持されるように、薬液バッグ910の保持機構が設けられることが好ましい。また、バイアルホルダ50の移動片52は、載置面10aと平行な方向に、即ち、上下法方向に、移動することが好ましい。。

0091

調製装置1は、シリンジ980を保持するシリンジホルダ20を備える。これは、上記の実施形態のように、シリンジ980が柔軟なチューブ852を介して管状部830に接続されている場合であっても、シリンジ980を所定位置に保持することを可能にする。更に、シリンジホルダ20がステージ10に設けられている。このため、ステージ10が回動すると、シリンジ980はステージ10と一緒に回動するので、チューブ852が捩れることはない。

0092

調製装置1は、シリンジ980のプランジャ985を操作するためのプランジャ操作部25を備える。プランジャ操作部25は、薬液バッグ910がシリンジ980に連通した第1状態では、薬液バッグ910とシリンジ980との間で液体(溶解液または薬液)を授受させ、バイアル950がシリンジ980に連通した第2状態では、バイアル950とシリンジ980との間で液体(溶解液または薬液)を授受させる。プランジャ操作部25は、作業者がプランジャ985を挿抜しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0093

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1がシリンジホルダ20を備えていなくてもよい。また、調製装置1がプランジャ操作部25を備えていなくてもよい。この場合、作業者がプランジャ985の挿抜操作を行ってもよい。

0094

調製装置1は、コック840を回転させるためのコック操作部40を備える。コック操作部40は、デバイス1内の流路を、第1状態と第2状態との間で切り替える。コック操作部40は、作業者がコック840を回転しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0095

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1がコック操作部40を備えていなくてもよい。この場合、作業者がコック840を回転させてデバイス1内の流路を第1状態と第2状態との間で切り替えてもよい。

0096

調製装置1は、バイアル950を第2コネクタ820に対して着脱するためのバイアルホルダ50を備える。これは、作業者がバイアル950を第2コネクタ820に対して着脱しなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0097

バイアルホルダ50は、ステージ10が第1回動位置にあるときに、バイアル950を第2コネクタ820に対して着脱することができるように構成されている。これは、薬液の調製においてステージ10を回動させる工程(即ち、ステージ10の傾きを変化させる工程)の数を少なくするので、薬液の調製を効率よく行うのに有利である。

0098

バイアルホルダ50は、バイアル950を保持するチャック51と、チャック51が設けられた移動片52とを備える。移動片52は、バイアル950が第2コネクタ820に着脱される方向に直線的に移動する。このように構成されたバイアルホルダ50は、バイアル950に大きな力を加えることができる。これは、比較的大きな力が必要である、バイアル950の第2コネクタ820に対する着脱を、簡単な構成で確実に行うのに有利である。

0099

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1がバイアルホルダ50を備えていなくてもよい。この場合、作業者またはロボット60が、バイアル950を第2コネクタ820に対して着脱することができる。ロボット60にバイアル950の着脱を行わせるためには、ロボット60は大きな力をバイアル950に加える必要があるので、高強度のロボット60が必要になる。バイアル950の着脱をバイアルホルダ50に行わせる本実施形態は、ロボット60をバイアル950の移動に特化させることができるので、比較的小型のロボット60を使用することを可能にし、調製装置1の小型化、低価格化に有利である。

0100

調製装置1は、バイアル950を加振するための振とう器80を備える。振とう器80は、作業者がバイアル950内の薬剤を溶解液に溶解させなくてよいので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0101

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1が振とう器80を備えていなくてもよい。この場合、作業者がバイアル950を振り動かしてバイアル950内の薬剤を溶解液に溶解させてもよい。

0102

調製装置1は、バイアル950の重さを計測する秤量器90を備える。秤量器90を用いることにより、バイアル950に対する液体(溶解液または薬液)の入出量を計測することが可能になる。これは、作業者がシリンジ980の目盛りを確認しなくても、薬液を正確に調製することを可能にするので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0103

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1が秤量器90を備えていなくてもよい。例えば、作業者がシリンジ980のプランジャ985の挿抜操作を行う際に、シリンジ980に付された目盛りやシリンジ980内の残液の有無を目視することにより、バイアル950に対する液体の入出量を正確に管理することができる。

0104

調製装置1は、バイアル950を所望する位置に移動させるロボット60を備える。これは、薬液の調製を自動化することを可能にするので、薬液の調製作業において作業者の負担を軽減するのに有利である。

0105

なお、本実施形態とは異なり、調製装置1がロボット60を備えていなくてもよい。この場合、作業者が必要に応じてバイアル950を所望する位置に移動させることができる。

0106

本発明の調製装置は、第1回動位置と第2回動位置との間で回動可能なステージ10と、ステージ10に設けられたデバイスホルダ12のみで構成されていてもよい。この単純化した調製装置では、ステージ10の回動や、コック840の回転、プランジャ985の挿抜は、作業者が行う。上述したように、デバイス800を用いた薬液の調製における課題の1つは、薬液バッグ910が変形容易且つ重いことにある。ステージ10が薬液バッグ910の変形を抑え、且つ、その荷重支えるので、上記の単純化した調製装置であっても、作業者の負担を軽減することが可能である。

0107

本発明の利用分野は、制限はないが、医療分野、特に粉末状の薬剤を溶解して薬液を調製する分野において広範囲に利用することができる。薬剤の種類は問わないが、抗がん剤等の被曝の危険が生じうる劇薬に好適である。

0108

1薬液調製装置
10ステージ
12デバイスホルダ
20シリンジホルダ
25プランジャ操作部
40コック操作部
50バイアルホルダ(第2容器ホルダ)
51チャック
52移動片
60ロボット
70 仮置き台
80振とう器
90秤量器
800移送デバイス
810 第1コネクタ
820 第2コネクタ
840 コック
850 接続口
910薬液バッグ(第1容器)
950バイアル(第2容器)
980シリンジ
985 プランジャ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ