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技術 水気圧計

出願人 情野國城
発明者 情野國城
出願日 2017年4月4日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2017-074144
公開日 2018年11月15日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-179538
状態 未査定
技術分野 流体圧力測定 熱的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 液体温度計 電子温度計 直定規 教育センター ガラス球体 シャルルの法則 圧モジュール 温度変化分
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

水気圧計の気圧変化の測定において、温度変化による誤差分を補正する手段と、空気溜りの温度変化を小さく抑える手段とを提供する。

解決手段

空気溜り12と水溜り13と透明パイプ14を構成要素とする水気圧計モジュール10と、液溜り21と液体22と透明パイプ23とを構成要素とする液体温度計モジュール20とを並列に設置し、温度変化による液柱24の高さの変化量35と、温度変化のみによる水柱の高さの変化分とが等しくなるように設計し調整し、測定開始時において水柱15の高さと液柱24の高さとを一致させ、その位置33を基準として、水柱の高さ34から液柱の高さ35を差し引いた高さの差36を測定することによって温度変化による誤差分を補正する手段と、外気からの熱伝達遮断した容器41を比熱容量が大きい水42で満たし空気溜り12の温度変化を小さく抑える手段を特徴とする水気圧計。

概要

背景

従来、水気圧計としては、文豪ゲーテが考案した“ゲーテのバロメーター”があった(非特許文献1〜5参照)。ゲーテのバロメーターは、簡単で有効な晴雨計として現在でも実用されており、優美な形状によってインテリアとしても好されてきた。晴雨計としては、他には天気傾向検出気圧計装置があった(特許文献1参照)。

気圧と天気との間には密接な関係があることが知られており、一般的に気圧が上がると天気は良くなり、気圧が下がると天気は悪くなるので、気圧の変化を観測することによって天気を予測することができる。また、気圧の変化は頭痛と関係しており、気圧の予報健康管理に役立つと考えられている(非特許文献6参照)。気圧の変化は日常生活密着する大切な指標であり、水気圧計は身近な空間に置いて実用できるので大変便利である。

以下、図5により、広く普及している構成のゲーテのバロメーターについて説明する(非特許文献2参照)。図5において、50はゲーテのバロメーター、51はガラス球体であり、52は空気溜りであり、53は水であり、54はガラス管であり、55は水柱である。ガラス球体に水を注入すると、気圧と空気溜りの空気の圧力とが釣り合ったところで水柱の高さが定まる。気圧が高くなると水柱は上から押されて降下し、気圧が低くなると上昇するので、水柱の高さの変化によって気圧の変化を知ることができる。

図1に、他の構成のゲーテのバロメーターについて説明する(非特許文献3〜5参照)。10は水気圧計モジュールであり、12は空気溜りであり、13は水溜りであり、14は透明パイプであり、15は水柱である。水気圧計モジュールに水を注入すると、気圧と空気溜り内の空気の圧力とが釣り合ったところで水柱の高さが定まる。気圧が高くなると水柱は上から押されて降下し、気圧が低くなると上昇するので、水柱の高さの変化によって気圧の変化を知ることができる。

概要

水気圧計の気圧変化の測定において、温度変化による誤差分を補正する手段と、空気溜りの温度変化を小さく抑える手段とを提供する。空気溜り12と水溜り13と透明パイプ14を構成要素とする水気圧計モジュール10と、液溜り21と液体22と透明パイプ23とを構成要素とする液体温度計モジュール20とを並列に設置し、温度変化による液柱24の高さの変化量35と、温度変化のみによる水柱の高さの変化分とが等しくなるように設計し調整し、測定開始時において水柱15の高さと液柱24の高さとを一致させ、その位置33を基準として、水柱の高さ34から液柱の高さ35を差し引いた高さの差36を測定することによって温度変化による誤差分を補正する手段と、外気からの熱伝達遮断した容器41を比熱容量が大きい水42で満たし空気溜り12の温度変化を小さく抑える手段を特徴とする水気圧計。

目的

本発明は、水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を測定することによって気圧の変化量を計測でき、また、水気圧計モジュールの水柱の高さの変化量はほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す水気圧計を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

外部からの熱伝達遮断した容器比熱容量が大きい液体あるいは水で満たし、その水中に、容器と、容器の上部に閉じ込め空気溜りと、容器の下部に貯えた水溜りと、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプと、透明パイプ中の水柱とを構成要素とする水気圧計モジュールの空気溜りを設置し、そして、液だめと、液体と、液だめから突出した透明パイプと、透明パイプ中の液柱とを構成要素とする液体温度計モジュールの液だめを前記の空気溜りと並列に設置し、ここで、温度変化のみによる前記の水柱の高さの変化分と温度変化による前記の液柱の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュールと液体温度計モジュールとを設計し調整しておき、測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする水気圧計。

請求項2

上記水気圧計モジュールと上記液体温度計モジュールとを並列に設置し、測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする水気圧計。

請求項3

外部からの熱伝達を遮断した容器を比熱容量が大きい液体あるいは水で満たし、その水中に、上記水気圧モジュールの空気溜りを設置し、測定開始時の水気圧計モジュールの水柱の高さを定め、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化を気圧の差として観察することを特徴とする水気圧計。

請求項4

外部からの熱伝達を遮断した容器と、容器の上部に閉じ込めた空気溜りと、容器の下部に貯えた水溜りと、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプと、透明パイプ中の水柱とを構成要素とする水気圧計モジュールの水溜り中に、液だめと、液体と、液だめから突出した透明パイプと、透明パイプ中の液柱とを構成要素とする液体温度計モジュールの液だめを設置し、ここで、温度変化のみによる前記の水柱の高さの変化分と温度変化による前記の液柱の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュールと液体温度計モジュールとを設計し調整しておき、測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする水気圧計。

技術分野

0001

本発明は、気圧の変化を測定する水気圧計に関する。

背景技術

0002

従来、水気圧計としては、文豪ゲーテが考案した“ゲーテのバロメーター”があった(非特許文献1〜5参照)。ゲーテのバロメーターは、簡単で有効な晴雨計として現在でも実用されており、優美な形状によってインテリアとしても好されてきた。晴雨計としては、他には天気傾向検出気圧計装置があった(特許文献1参照)。

0003

気圧と天気との間には密接な関係があることが知られており、一般的に気圧が上がると天気は良くなり、気圧が下がると天気は悪くなるので、気圧の変化を観測することによって天気を予測することができる。また、気圧の変化は頭痛と関係しており、気圧の予報健康管理に役立つと考えられている(非特許文献6参照)。気圧の変化は日常生活密着する大切な指標であり、水気圧計は身近な空間に置いて実用できるので大変便利である。

0004

以下、図5により、広く普及している構成のゲーテのバロメーターについて説明する(非特許文献2参照)。図5において、50はゲーテのバロメーター、51はガラス球体であり、52は空気溜りであり、53は水であり、54はガラス管であり、55は水柱である。ガラス球体に水を注入すると、気圧と空気溜りの空気の圧力とが釣り合ったところで水柱の高さが定まる。気圧が高くなると水柱は上から押されて降下し、気圧が低くなると上昇するので、水柱の高さの変化によって気圧の変化を知ることができる。

0005

図1に、他の構成のゲーテのバロメーターについて説明する(非特許文献3〜5参照)。10は水気圧計モジュールであり、12は空気溜りであり、13は水溜りであり、14は透明パイプであり、15は水柱である。水気圧計モジュールに水を注入すると、気圧と空気溜り内の空気の圧力とが釣り合ったところで水柱の高さが定まる。気圧が高くなると水柱は上から押されて降下し、気圧が低くなると上昇するので、水柱の高さの変化によって気圧の変化を知ることができる。

0006

実開平06−043534号公報

先行技術

0007

Wikipedia、Barometer、2・1Water-based barometers
「晴雨予報グラスカタログ」、科学技術ミュージアムショップ
「天気とその変化、身近な気象観測方法教具の工夫、3気圧の変化を調べる」、北海道立教育研究所付属理科教育センター、理科教育指導資料、第33集、p.42, (2001)
嶋衛次・永田敏夫、「気圧」の理解を深める生徒実験−利雪水気圧変化計の製作実験—、日本雪氷学会北海道支部機関紙、第18号、pp51−54、1999
宮嶋衛次、「を利用した水気圧計の製作」、研究紀要、11号、77−78、(1999)
頭痛−る:気圧予報で体調管理−気象病・天気痛対策アプリ

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、従来のゲーテのバロメーターには以下に示す問題点がある。ゲーテのバロメーターは、外部の気温が変化すると、図5の空気溜り52の空気の温度が変化し、それによって空気の体積が変化し、気圧の変化を示して欲しい水柱の高さ57に誤差を及ぼしている。外部の気温に敏感であることは、空気溜り52の上に手のひらを置くと、直ちに水柱55が上昇することからも容易に理解できる。同じ現象は、図1の水気圧計モジュールにおいても発生する。空気溜り12を手のひらで握ると、直ちに水柱15が上昇する。本発明は、以上の問題点を解決するためのものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の第1の問題解決手段は、上記目的を達成するために、まず、外部からの熱伝達遮断した容器比熱容量が大きい液体あるいは水で満たす。その水中に、容器と、容器の上部に閉じ込めた空気溜りと、容器の下部に貯えた水溜りと、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプと、透明パイプ中の水柱とを構成要素とする水気圧計モジュールの空気溜りを設置する。そして、液だめと、液体と、液だめから突出した透明パイプと、透明パイプ中の液柱とを構成要素とする液体温度計モジュールの液だめを前記の空気溜りと並列に設置する。ここで、温度変化のみによる前記の水柱の高さの変化分と温度変化による前記の液柱の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュールと液体温度計モジュールとを設計し調整しておく。測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする。

0010

また、第2の問題解決手段は、大気雰囲気中に、前記の水気圧計モジュールと前記の液体温度計モジュールとを並列に設置し、測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする。

0011

また、第3の問題解決手段は、外部からの熱伝達を遮断した容器を比熱容量が大きい液体あるいは水で満たす。その水中に、前記の水気圧モジュールの空気溜りを設置する。測定開始時の水気圧計モジュールの水柱の高さを定め、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化を気圧の差として観察することを特徴とする。

0012

また、第4の問題解決手段は、外部からの熱伝達を遮断した容器と、容器の上部に閉じ込めた空気溜りと、容器の下部に貯えた水溜りと、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプと、透明パイプ中の水柱とを構成要素とする水気圧計モジュールの水溜り中に、液だめと、液体と、液だめから突出した透明パイプと、透明パイプ中の液柱とを構成要素とする液体温度計モジュールの液だめを設置する。ここで、温度変化のみによる前記の水柱の高さの変化分と温度変化による前記の液柱の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュールと液体温度計モジュールとを設計し調整しておく。測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を気圧の差として計測することを特徴とする。

0013

上記第1と第2と第4とに共通する、水気圧計モジュールと液体温度計モジュールとを併設する問題解決手段の作用は、次の通りである。液体温度計モジュールは、液だめ内の液体の温度変化に比例して液柱の高さが変化するものである。測定開始時において、水気圧計モジュールの水柱の高さと液体温度計モジュールの液柱の高さとを一致させ、その位置を基準とすると、水柱の高さの変化量は、気圧変化による高さの変化分と温度変化による高さの変化分との和である。したがって、その後の水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差は、水柱の高さの変化から水柱の高さの温度変化のみによる変化分を差し引いてあるので、気圧変化のみによる水柱の高さの変化分に他ならない。したがって、水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差(単位:cm)を測定することによって、気圧の変化量(単位:hPa)を計測できる。なお、気圧変化のみのよる水柱の高さの変化量と気圧の変化量との関係は、後程詳しく説明する実験データの解析から比例係数が求まる。

0014

上記第1と第3と第4とに共通する、外部からの熱伝達を遮断した容器を比熱容量が大きい液体あるいは水で満たして使用する問題解決手段の作用は、次の通りである。外部の気温の変化が容器内に伝達され難く、容器内は液体の中でも比熱容量が最も大きい水(4.2 J/(K・L))で満たされてあり、水気圧計モジュール10の空気溜り12の空気の比熱容量は、水に較べると十分に小さい(0.308 J/(K・L))。したがって、容器内の水の温度変化は小さく抑えられ、水気圧計モジュールの空気溜りの空気の温度は水の温度に等しくなり、水気圧計モジュールの空気溜りの温度変化は小さく抑えられ、したがって、水柱の高さの変化に占める温度変化分は少なくなり、水柱の高さの変化量は、ほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す。

0015

上記第2の問題解決手段による効果は、第1の問題解決手段に比較すると、外部からの熱伝達を遮断した容器が不要である。

0016

上記第3の問題解決手段による効果は、第1の問題解決手段に比較すると、液体温度計モジュールが不要である。

0017

上記第4の問題解決手段による効果は、第1の問題解決手段と比較すると、コンパクトな装置を提供できる。

発明の効果

0018

上述したように、本発明は、水柱の高さの変化と液柱の高さの変化との高さの差を測定することによって気圧の変化量を計測でき、また、水気圧計モジュールの水柱の高さの変化量はほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す水気圧計を提供する。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第1の実施形態と実施例1とを示す水気圧計の断面図である。
本発明の第2の実施形態と実施例2を示す水気圧計の断面図である。
本発明の第3の実施形態を示す水気圧計の断面図である。
本発明の第4の実施形態を示す水気圧計の断面図である。
ゲーテのバロメーターの断面図である。
実施例1のテスト期間中の、気温と気圧との観測結果である。
実施例1のテスト期間中の、ゲーテのバロメーターの水柱と気圧との測定結果である。
実施例1のテスト期間中の、気温と空気溜りの温度との測定結果である。
実施例1のテスト期間中の、水柱と気圧との測定結果である。
実施例1のテスト結果のデータの解析結果である。
実施例1の液体温度計モジュールの特性である。
実施例1のテスト期間中の、水柱と液柱との測定結果である。
実施例1のテスト期間中の、気圧と、水柱と液柱との高さの差との測定である。
実施例2のテスト期間中の、気温と気圧との観測結果である。
実施例2のテスト期間中の、水柱と気圧との測定結果である。
実施例2のテスト結果のデータの解析結果である。
実施例2の液体温度計モジュールの特性である。
実施例2のテスト期間中の、水柱の変化と、気圧と、水柱と液柱との高さの差との測定結果である。

0020

以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1に示すように、まず、外部からの熱伝達を遮断した容器41を比熱容量が大きい液体あるいは水42で満たす。その水中に、容器11と、容器の上部に閉じ込めた空気溜り12と、容器の下部に貯えた水溜り13と、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプ14と、透明パイプ中の水柱15とを構成要素とする水気圧計モジュール10の空気溜り12を設置する。そして、液だめ21と、液体22と、液だめ21から突出した透明パイプ23と、透明パイプ中の液柱24とを構成要素とする液体温度計モジュール20の液だめ21を前記の空気溜り12と並列に設置する。ここで、温度変化のみによる前記の水柱15の高さの変化分と温度変化による前記の液柱24の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュール10と液体温度計モジュール20とを設計し調整しておく。

0021

測定開始時において、水気圧計モジュール10の水柱の高さ15と液体温度計モジュール20の液柱の高さ24とを一致させ、その位置を基準33とすると、水柱の高さの変化量34は、気圧変化による高さの変化分と温度変化による高さの変化分との和である。したがって、その後の水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36は、水柱の高さの変化34から水柱の高さの温度変化のみによる変化分を差し引いてあるので、気圧変化のみによる水柱の高さの変化分に他ならない。したがって、水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36(単位:cm)を測定することによって、気圧の変化量(単位:hPa)を計測できる。なお、気圧変化のみのよる水柱の高さの変化量と気圧の変化量との関係は、後程詳しく説明する実験データの解析から比例係数が求まる。

0022

また、外部の気温の変化が熱伝達を遮断した容器41内に伝達され難く、容器内は液体の中でも比熱容量が最も大きい水(4.2 J/(K・L))で満たされてあり、水気圧計モジュール10の空気溜り12の空気の比熱容量は、水に較べると十分に小さい(0.308 J/(K・L))。したがって、熱伝達を遮断した容器41内の水42の温度変化は小さく抑えられ、水気圧計モジュール10の空気溜り12の空気の温度は水42の温度に等しくなり、水気圧計モジュール10の空気溜り12の温度変化は小さく抑えられ、したがって、水柱の高さの変化に占める温度変化分は少なくなり、水柱の高さの変化量34は、ほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す。

0023

以下、本発明の第2の実施形態について説明する。図2に示すように、大気雰囲気中に、容器11と、容器の上部に閉じ込めた空気溜り12と、容器の下部に貯えた水溜り13と、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプ14と、透明パイプ中の水柱15とを構成要素とする水気圧計モジュール10の空気溜りを設置する。そして、液だめ21と、液体22と、液だめ21から突出した透明パイプ23と、透明パイプ中の液柱24とを構成要素とする液体温度計モジュール20の液だめを前記の空気溜り12と並列に設置する。

0024

測定開始時において、水気圧計モジュール10の水柱の高さ15と液体温度計モジュール20の液柱の高さ24とを一致させ、その位置を基準として、その後の水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36を気圧の差として計測する。

0025

以下、本発明の第3の実施形態について説明する。図3に示すように、外部からの熱伝達を遮断した容器41を比熱容量が大きい液体あるいは水42で満たす。その水中に、前記の水気圧モジュール10の空気溜り12を設置する。測定開始時の水気圧計モジュール10の水柱の高さを定め、その位置33を基準として、その後の水柱の高さの変化34を気圧の差として観察する。

0026

以下、本発明の第4の実施形態について説明する。図4に示すように、外部からの熱伝達を遮断した容器41と、容器の上部に閉じ込めた空気溜り12と、容器の下部に貯えた水溜り13と、片端が水溜りに没し他端が大気に通じる容器から突出した透明パイプ14と、透明パイプ中の水柱15とを構成要素とする水気圧計モジュール10の水溜り中に、液だめ21と、液体22と、液だめから突出した透明パイプ23と、透明パイプ中の液柱24とを構成要素とする液体温度計モジュール20の液だめ21を設置する。ここで、温度変化のみによる前記の水柱の高さの変化分と温度変化による前記の液柱の高さの変化量とが等しくなるように、水気圧計モジュール10と液体温度計モジュール20とを設計し調整しておく。

0027

測定開始時において、水気圧計モジュール10の水柱15の高さと液体温度計モジュール20の液柱の高さ24とを一致させ、その位置33を基準として、その後の水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36を気圧の差として計測する。また、水柱の高さの変化量は、ほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す。

0028

以下、本発明の実施例1について説明する。図1においては、41は外部からの熱伝達を遮断した容器であり、市販の魔法瓶(和平フレイズ製、ステンレス製マグボトル、800 ml、保温効力:66度以下(6時間)、内径:70mm)を利用した。42は水であり、43は断熱性の栓である。10は水気圧計モジュールであり、12は空気溜りであり約75cc、13は水であった。14は透明パイプで内径3 mmであり、15は水柱である。

0029

20は液体温度計モジュールであり、21は液だめであり100ccであった。液体22は、熱膨張係数が比較的大きく(体積膨張率:7.2 x 10-4/K (at 20℃))、無害・安全なオリーブ油を使用した。23は透明パイプで内径は2 mmであり、24は液柱である。

0030

測定開始時に、水気圧計モジュールの水柱15の高さを液体温度計モジュールの液柱24の高さに一致させた。本実施例では、その方法として、注射器につないだチューブを透明パイプ14に挿し込んで、水を注入または吸い出して水柱15の高さを調整した。この時の位置は33、水気圧計モジュール内の水面31を基準とした水柱の高さ32は、直定規によって測定し、25.8 cmであった。34は水柱の高さの変化量であり、35は液柱の高さの変化量であり、36はそれらの高さの差であり、直定規によって測定した。

0031

25は容器内の水の温度を測定する電子温度計シンワ測定ホームサーモデジタルTクッキンググリーン72979)であり、テストやモニターなど、温度を測定する必要がある場合に設置した。

0032

ドイツのOberstdorfer Glashutte社製のゲーテのバロメーターを図5に示した。50はゲーテのバロメーター、51はガラス球体(直径:105 mm)であり、52は空気溜りであり、53は水であり、ガラス球体の天頂から下方約2cmまで注入した。54は透明パイプであり、55は水柱であり、水面56を基準とした水柱の高さ57は直定規によって測定した。

0033

Oberstdorfer Glashutte社製のゲーテのバロメーターと本発明の水気圧計とを並べて配置し、本発明の効果を検証する実施例1のテストを行った。図6に、テスト期間中(2016年11月28日〜12月5日、愛知県豊川市赤台)の気温と気圧とを示した。気温は電子温度計(シンワ測定ホームサーモデジタルTクッキング用グリーン72979)で測定し、気圧はiPhone6 Puls(登録商標)のアプリのBarometerによって測定した。

0034

図7に、テスト期間中のゲーテのバロメーターの水柱の高さ57と気圧とを示した。図7の気圧の軸は、気圧変化と水柱の変化との相関関係を見易くするために反転した。例えば気圧が下降する時は、水柱は上方向に変化するので、図7では水柱の変化の方向を優先させて気圧の軸を反転させた。図7に示したテスト結果では、水柱の高さの変化と気圧の高さの変化とは良く一致しなかった。水柱の高さの変化の曲線は気温の変化の曲線に近いので、水柱の高さの変化は気温変化に大きく影響されていたことがわかる。

0035

図8に、テスト期間中の気温と水気圧計モジュールの空気溜りの温度とを示した。空気溜りの温度は、図1温度計25によって測定した水中の温度と等しいとした。外部からの熱伝達を遮断した容器の採用により、気温の変化に比較すると、空気溜りの温度変化は小さく抑えられている。

0036

図9に、テスト期間中の水柱と気圧とを示した。容器内の水の温度変化は小さく抑えられ、水気圧計モジュールの空気溜りの空気の温度は水の温度に等しくなり、水気圧計モジュールの空気溜りの温度変化は小さく抑えられ、したがって、水柱の高さの変化に占める温度変化分は少なくなり、水柱の高さの変化量は、ほぼ気圧変化のみによる水柱の高さの変化量を示す。図9は、第3の問題解決手段、あるいは、第3の実施形態に他ならない。

0037

本発明の、水柱の高さと、気圧と、空気溜りの温度との関係は、ボイルシャルルの法則を適用すると、下記の数式1によって求まる。

0038

0039

上記の数式において、Pは気圧、Tは水気圧計モジュールの空気溜りの温度、Vは空気溜りの空気の体積である。水気圧計モジュールの容器内の水の水面を基準とすると、h0は測定開始時の水柱の高さ19、Δhは水柱の高さの変化量15である。また、kは比例定数、水柱1cmの圧力は0.98 hPaである。

0040

数式1から、数式2の測定開始時の関係式が成り立つ。

0041

0042

上記の数式において、P0は測定開始時の気圧、T0は水気圧計モジュールの空気溜りの温度、V0は空気溜りの空気の体積である。

0043

図1に示した水柱の高さの変化量34は、数式1と数式2とから導いた数式3によって求まる。

0044

0045

上記の数式において、Δhは水柱の高さの変化量、Sは透明パイプ7の断面積であり、小さいとする。

0046

数式3のαとβとは、数式4と数式5とによって表される。

0047

0048

0049

水柱の高さの変化量Δhは、数式3を2次方程式展開して、数式6〜数式9によって解くことができる。

0050

0051

0052

0053

0054

なお、水柱の高さの変化量Δhと気圧変化ΔPとの関係は、数式3を近似して数式10によって表すことができる。

0055

0056

また、水柱の高さの変化量Δhと温度変化ΔTとの関係は、数式3を近似して数式11によって表わすことができる。

0057

0058

数式3の右辺に、αを未知数として、図8に示した空気溜りの温度Tと、図9に示した気圧Pと、図9に示した水柱の高さh(=Δh+h0)とを代入して計算した値を横軸に(ただし、P0=1006.0 hPa、T0=16.1℃、h0=25.8 cm)、実測した水柱の変化量Δhの値(=h−h0)を縦軸プロットしたところ、図10に示したように、プロットは一直線上に乗った。したがって、その勾配から数式3のαが求まる。

0059

0060

図11に、液体温度計モジュール20の特性を示す。液柱24の変化量35は、測定開始時の位置33を基準とした。液だめ内の液体の温度は、容器内の水の温度に等しいとした。近似曲線の数式が示すように、温度が1℃変化すると液柱が1.48cm変化する特性であった。

0061

水気圧計モジュールの空気溜りの温度変化ΔTと水柱の変化量Δhとの関係は、数式11から計算すると数式13となった。

0062

0063

数式13の係数が1.54 cm/℃であるのに対して、液体温度計モジュール20の特性が1.48 cm/℃であった。本実施の形態では、温度変化による液柱24の高さの変化量と、温度変化のみによる水柱15の高さの変化量とが等しくなるように設計し調整されていた。水気圧計モジュールの透明パイプ14の内径は3 mmに設計し、空気溜り12の空気の体積は約75 ccに調整し、液体温度計モジュールの液体としてオリーブ油を採用し、液だめ21の体積は100 cc、透明パイプ23の内径は2 mmに設計した。

0064

図12に、テスト期間中の水気圧計モジュールの水柱の変化量34と、液体温度計モジュールの液柱の変化量36とを示した。

0065

図13に、テスト期間中の気圧の実測値をプロットした。水柱の高さの変化Δhの軸と気圧の変化の軸との目盛は、数式10から計算した数式14の関係で対応づけた。

0066

0067

図13に、水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36を実線で示すと、気圧の実測値のプロットと良く一致した。したがって、水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36(単位:cm)を測定することによって、高さの差36に比例する気圧の変化量(単位:hPa)を計測でき、その比例関係は、実験データの解析から求まったことを検証できた。図1の37で示した気圧の単位(hPa)で目盛った気圧目盛スケールを設置しておくと気圧の変化量を直読できる。図13に示した実施例1は、第3の問題解決手段、あるいは、第3の実施形態である。

0068

図2に実施例2を示す。10は水気圧計モジュールであり、13は水であり、12は空気溜りであり50ccであった。14は透明パイプで内径3 mmであり、15は水柱である。

0069

20は液体温度計モジュールであり、21は液だめであり90ccであった。液体22は、オリーブ油を使用した。23は透明パイプで内径は2 mmであり、24は液柱である。

0070

25は温度計であり、気温を測定した。液体温度計モジュールの液だめの温度と水気圧計モジュールの空気溜りの温度は、気温と等しいとした。

0071

図14に、実施例2のテスト期間中(2017年2月6日〜2月8日、愛知県豊川市赤坂台)の気温と気圧とを示した。

0072

図15に、テスト期間中の水柱の高さと気圧とを示した。水柱の高さの変化と気圧の高さの変化とは良く一致しなかった。

0073

数式3の右辺に、αを未知数として、図14に示した気温T(空気溜りの温度に等しい)と、図15に示した気圧Pと、図15に示した水柱の高さh(=Δh+h0)とを代入して計算した値を横軸に(ただし、P0=991.7 hPa、T0=11.0 ℃、h0=15.0 cm)、実測したΔhの値(=図15に示した水柱の高さh−h0)を縦軸にプロットしたところ、図16に示したように、プロットは一直線上に乗った。したがって、その勾配から数式3のαが求まる。

0074

0075

図17に、液体温度計モジュール20の特性を示す。液柱24の変化量35は、測定開始時の位置33を基準とした。液だめ内の液体の温度は、容器内の水の温度に等しいとした。近似曲線の数式が示すように、温度が1℃変化すると液柱が1.27cm変化する特性であった。

0076

水気圧計モジュールの空気溜りの温度変化ΔTと水柱の変化量Δhとの関係は、数式11から計算すると次式となった。

0077

0078

数式16の係数が1.45cm/℃であるのに対して、液体温度計モジュール20の特性が1.27cm/℃であった。本実施の形態では、水気圧計モジュールの透明パイプ14の内径は3 mmに設計し、空気溜り12の初期の空気の体積は約50 ccに調整し、液体温度計モジュールは、液体としてオリーブ油を採用し、液だめの体積は90 cc、透明パイプ23の内径は2 mmに設計した。

0079

図17に、テスト期間中の気圧の実測値をプロットした。水柱の高さの変化Δhの軸と気圧の変化の軸との目盛は、数式10から計算した数式17の関係で対応づけた。

0080

0081

図18に、水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36を実線で示す。実線は、気圧の実測値におおむね一致した。したがって、水柱の高さの変化34と液柱の高さの変化35との高さの差36(単位:cm)を測定することによって、高さの差
36に比例する気圧の変化量(単位:hPa)を計測でき、その比例関係は、実験データの
解析から求まったことを検証できた。図2の37で示した気圧の単位(hPa)で目盛った
スケール(気圧目盛スケール)を設置しておくと気圧の変化量を直読できる。ただし、水気圧計モジュールの水柱の高さの変化と気圧の変化との乖離は大きい。

実施例

0082

以上のように、本発明の水気圧計は、ゲーテのバロメーターの問題点を解決した実用的な気圧計として利用できるものである。

0083

10水気圧計モジュール
11容器
12空気溜り
13水溜り
14 透明パイプ
15水柱
20液体温度計モジュール
21液だめ
22液体
23 透明パイプ
24液柱
25温度計
31 水面
32測定開始時の水柱の高さ
33 測定開始時の位置
34 水柱の変化量
35 液柱の変化量
36 水柱と液柱との高さの差
37気圧目盛スケール
41 外部からの熱伝達を遮断した容器
42 水
43 熱断熱性の栓
44 温度計
50 ゲーテのバロメーター
51ガラス球体
52 空気溜り
53 水
54ガラス管
55 水柱
56 水面
57 水柱の高さ

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