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技術 超音波探触子および超音波診断装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 蒲澤美有紀斉藤孝悦
出願日 2017年4月12日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2017-079096
公開日 2018年11月15日 (2年1ヶ月経過) 公開番号 2018-175372
状態 未査定
技術分野 超音波診断装置 超音波変換器
主要キーワード 分割スリット 所定ピッチ毎 配列分割 記載範囲 チャンネル配列 振動効率 切れ端 サブダイス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

サブダイス溝により接続導体部が設けられていない領域が形成されないようにし、歩留まりを向上させることができる超音波探触子および超音波診断装置を提供する。

解決手段

圧電材料層102と積層基板103とが積層された状態で、走査方向に対して垂直な方向に、圧電材料層102および積層基板103が第1分割溝105により分割されることで複数の超音波振動子100が走査方向に配列され、更に超音波振動子100の表面から所定の深さまで第2分割溝106が設けられて各々の超音波振動子100が分割されて分割素子が形成され、接続導体部103eの少なくとも一部は分割素子毎に形成される。

概要

背景

従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波を受信して解析することにより被検体内部の検査を行う超音波診断装置が普及している。超音波診断装置は、被検体非破壊非侵襲で調べることができるので、医療診断建築構造物内部の検査等、種々の用途に広く用いられている。

超音波診断装置は被検体に対する超音波の送受信を行う超音波探触子を有する。超音波探触子は、電気信号印加されると超音波を発生させて被検体に照射し、被検体から反射した超音波を受信すると受信強度に基づいて電気信号に変換する振動子走査方向に複数個配列した構造を有する。

このような振動子配列において、各振動子は、極性の異なる2つの電極が形成された板状の圧電材料層と、照射方向と反対側に放射される超音波を反射、減衰および吸収するためのバッキング層とを、超音波診断装置本体からの電気信号を伝える積層基板を介して接合した後、所定ピッチ毎に、圧電材料層から積層基板を超えてバッキング層の上部まで至る切り込み(例えば、ダイシング溝等と称される)を入れることにより、短冊状に分割されて走査方向に配列された構成となっている。ダイシング溝は、隣接する導体パターン間隙に位置するように形成される。このような振動子配列は、例えば特許文献1に開示されている。

特許文献1には、板状の圧電体と、各導体パターン複数層に亘って設けられ、各層の導体パターンがスルーホール等の接続導体部によって導通される多層基板とが積層された状態で圧電体および多層基板に分割スリット(ダイシング溝に対応)を設けることにより、圧電体が複数に分割されて形成されるもので、分割スリットは、多層基板に形成された導体部が有する、接続導体部と導通された幅広部に切れ込むように設けられており、圧電振動子毎の導体パターンが、分割スリットの間の導体部により形成されている超音波プローブが開示されている。

概要

サブダイス溝により接続導体部が設けられていない領域が形成されないようにし、歩留まりを向上させることができる超音波探触子および超音波診断装置を提供する。圧電材料層102と積層基板103とが積層された状態で、走査方向に対して垂直な方向に、圧電材料層102および積層基板103が第1分割溝105により分割されることで複数の超音波振動子100が走査方向に配列され、更に超音波振動子100の表面から所定の深さまで第2分割溝106が設けられて各々の超音波振動子100が分割されて分割素子が形成され、接続導体部103eの少なくとも一部は分割素子毎に形成される。

目的

本発明は、サブダイス溝により接続導体部が設けられていない領域が形成されないようにし、歩留まりを向上させることができる超音波探触子および超音波診断装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

走査方向に沿って配列された複数個超音波振動子を有する超音波探触子であって、前記超音波振動子は、圧電材料層と、少なくとも1つが前記圧電材料層に電気的に接続された少なくとも2つの導電層、前記導電層同士を絶縁する絶縁層、および、前記絶縁層に設けられ、前記導電層同士を電気的に接続する接続導体部を有する積層基板と、を有し、前記複数の超音波振動子は、前記圧電材料層と前記積層基板とが積層された状態で、前記走査方向に対して垂直な方向に、前記圧電材料層および前記積層基板が所定の間隔毎に第1分割溝により分割されることで互いに分離されており、前記複数の超音波振動子の各々は、前記第1分割溝と平行、かつ前記超音波振動子の表面からの深さが前記第1分割溝より浅い第2分割溝により更に分割された複数の分割素子を有し、前記第2分割溝によって分割された分割素子毎に、前記接続導体部の少なくとも一部が形成される、超音波探触子。

請求項2

前記第2分割溝の前記深さは、前記圧電材料層における前記第2分割溝の切り込みが入れられていない厚さが、前記圧電材料層全体の厚さの所定割合未満となる深さ以上である、請求項1に記載の超音波探触子。

請求項3

前記第2分割溝の前記深さは、前記表面から前記絶縁層の途中までの深さより浅い、請求項2に記載の超音波探触子。

請求項4

前記分割素子毎に、少なくとも1つの前記接続導体部が形成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波探触子。

請求項5

隣接する前記分割素子に設けられた前記接続導体部同士の距離は、前記分割素子の前記走査方向に沿った幅以下の値である、請求項4に記載の超音波探触子。

請求項6

走査方向と、前記走査方向に対して垂直な短軸方向と、の両方に沿って前記超音波振動子が複数個配列された場合に、少なくとも、前記短軸方向において両端となる前記超音波振動子以外の前記超音波振動子において、前記分割素子毎に、前記接続導体部の少なくとも一部が形成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波探触子。

請求項7

全ての前記超音波振動子において、前記分割素子毎に前記接続導体部の少なくとも一部が形成される、請求項6に記載の超音波探触子。

請求項8

前記分割素子毎に少なくとも1つの前記接続導体部が形成される、請求項6または7に記載の超音波探触子。

請求項9

請求項1から8のいずれか一項に記載の超音波探触子と、前記超音波探触子から被検体に対して超音波送信信号を送信させ、前記被検体からの反射波を受信した前記超音波探触子が生成した超音波受信信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置本体と、を有する超音波診断装置

技術分野

0001

本発明は、配線基板を備える超音波振動子を用いた超音波探触子および超音波診断装置に関する。

背景技術

0002

従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波を受信して解析することにより被検体内部の検査を行う超音波診断装置が普及している。超音波診断装置は、被検体非破壊非侵襲で調べることができるので、医療診断建築構造物内部の検査等、種々の用途に広く用いられている。

0003

超音波診断装置は被検体に対する超音波の送受信を行う超音波探触子を有する。超音波探触子は、電気信号印加されると超音波を発生させて被検体に照射し、被検体から反射した超音波を受信すると受信強度に基づいて電気信号に変換する振動子走査方向に複数個配列した構造を有する。

0004

このような振動子配列において、各振動子は、極性の異なる2つの電極が形成された板状の圧電材料層と、照射方向と反対側に放射される超音波を反射、減衰および吸収するためのバッキング層とを、超音波診断装置本体からの電気信号を伝える積層基板を介して接合した後、所定ピッチ毎に、圧電材料層から積層基板を超えてバッキング層の上部まで至る切り込み(例えば、ダイシング溝等と称される)を入れることにより、短冊状に分割されて走査方向に配列された構成となっている。ダイシング溝は、隣接する導体パターン間隙に位置するように形成される。このような振動子配列は、例えば特許文献1に開示されている。

0005

特許文献1には、板状の圧電体と、各導体パターン複数層に亘って設けられ、各層の導体パターンがスルーホール等の接続導体部によって導通される多層基板とが積層された状態で圧電体および多層基板に分割スリット(ダイシング溝に対応)を設けることにより、圧電体が複数に分割されて形成されるもので、分割スリットは、多層基板に形成された導体部が有する、接続導体部と導通された幅広部に切れ込むように設けられており、圧電振動子毎の導体パターンが、分割スリットの間の導体部により形成されている超音波プローブが開示されている。

先行技術

0006

特開2010−278766号公報

発明が解決しようとする課題

0007

このような振動子配列において、振動子毎振動効率を向上させるために、1つの振動子を複数の領域(分割素子)に分割するための切り込み(例えば、サブダイス溝等と称される)を更に設けることがある。振動子の設計上は、サブダイス溝は積層基板を切断せず、従って隣接する分割素子同士は電気的に接続された状態である。

0008

特許文献1に開示された技術では、接続導体部がダイシング溝の設けられた方向と平行に一直線に並んでいるため、1つの振動子をサブダイス溝によって更に分割した場合、接続導体部が設けられていない分割素子が生じうる。

0009

振動子にサブダイス溝を設ける方法としては、例えばダイシングソー等によって所定の深さの溝を設ける方法が用いられる。このような方法を用いてサブダイス溝を設ける場合に、複数の層が積層して構成されている振動子の厚さのばらつきのため、振動子によってはサブダイス溝が所定の深さより深くなったり、浅くなったりすることがある。

0010

特にサブダイス溝が所定の深さより深くなってしまった場合、例えばダイシングソーが多層基板まで到達し、導体パターンの一部が切断されてしまう事態が生じうる。ここで特許文献1のように接続導体部が設けられていない分割素子が存在すると、その分割素子は電気的に絶縁状態となってしまう。このような分割素子が複数存在すると、振動子の歩留まりが低下してしまうので、改善が要望されている。

0011

本発明は、サブダイス溝により接続導体部が設けられていない領域が形成されないようにし、歩留まりを向上させることができる超音波探触子および超音波診断装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の超音波探触子は、走査方向に沿って配列された複数個の超音波振動子を有する超音波探触子であって、前記超音波振動子は、圧電材料層と、少なくとも1つが前記圧電材料層に電気的に接続された少なくとも2つの導電層、前記導電層同士を絶縁する絶縁層、および、前記絶縁層に設けられ、前記導電層同士を電気的に接続する接続導体部を有する積層基板と、を有し、前記複数の超音波振動子は、前記圧電材料層と前記積層基板とが積層された状態で、前記走査方向に対して垂直な方向に、前記圧電材料層および前記積層基板が所定の間隔毎に第1分割溝により分割されることで互いに分離されており、前記複数の超音波振動子の各々は、前記第1分割溝と平行、かつ前記超音波振動子の表面からの深さが前記第1分割溝より浅い第2分割溝により更に分割された複数の分割素子を有し、前記第2分割溝によって分割された分割素子毎に、前記接続導体部の少なくとも一部が形成される。

0013

本発明の超音波診断装置は、上記超音波探触子と、前記超音波探触子から被検体に対して超音波送信信号を送信させ、前記被検体からの反射波を受信した前記超音波探触子が生成した超音波受信信号に基づいて超音波画像を生成する超音波診断装置本体と、を有する。

発明の効果

0014

本発明によれば、サブダイス溝により接続導体部が設けられていない領域が形成されないようにし、歩留まりを向上させることができる。

図面の簡単な説明

0015

超音波診断装置の全体構成を例示した図
本発明の実施の形態に係る超音波振動子を示す斜視図
第1の実施の形態における1チャンネル分の超音波振動子の拡大図
第1の実施の形態における接続導体部の位置および大きさについて説明するための図
サブダイス溝の深さと、超音波振動子の周波数特性との関係を例示した図
第2の実施の形態における1チャンネル分の超音波振動子の拡大図
第2の実施の形態における接続導体部の位置および大きさについて説明するための図
第3の実施の形態における接続導体部の位置について説明するための図
第4の実施の形態における接続導体部の位置について説明するための図
第4の実施の形態における接続導体部の位置について説明するための図
1チャンネルを3つの分割素子に分割した場合に、第1の実施の形態における接続導体部を適用した例について示す図
1チャンネルを3つの分割素子に分割した場合に、第1の実施の形態における接続導体部を適用した例について示す図
1チャンネルを3つの分割素子に分割した場合に、第2の実施の形態における接続導体部を適用した例について示す図
1.25Dの超音波振動子において、隣接する2つの分割素子にまたがるような接続導体部を設けた例について示す図
1.25Dの超音波振動子において、隣接する2つの分割素子にまたがるような接続導体部を設けた例について示す図

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態に係る超音波振動子について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示した例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能および構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。

0017

図1は、超音波診断装置200の全体構成を例示した図である。図1に示すように、超音波診断装置200は、超音波診断装置本体210と、超音波探触子220と、ケーブル230と、操作部240と、表示部250と、を有する。

0018

超音波診断装置本体210は、超音波探触子220とケーブル230を介して接続され、駆動信号を超音波探触子220に対して送信することによって、超音波探触子220に超音波を送信させる。そして、被検体内からの反射波を受信した超音波探触子220が生成した超音波受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。

0019

超音波探触子220は、超音波診断装置本体210から駆動信号を受信すると、被検体に対して超音波(送信超音波)を送信する。また、超音波探触子220は、被検体内から反射した超音波の反射波(反射超音波エコー)を受信すると、受信超音波の強度に基づく受信信号を生成して超音波診断装置本体210へ送信する。

0020

操作部240は、例えばスイッチ、ボタンキーボードマウスタッチパネル等の操作デバイスであり、超音波診断装置200のユーザである医師検査技師等の操作を受け付ける。

0021

表示部250は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ等の表示デバイスであり、超音波診断装置本体210が生成した超音波画像を表示したり、超音波診断装置200の状態に応じた種々の表示画面を表示したりする。

0022

次に、超音波探触子220が有し、超音波の送受信を行う超音波振動子について詳細に説明する。

0023

<第1の実施の形態>
以下では、本発明の第1の実施の形態に係る超音波振動子100について説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る超音波振動子100を示す斜視図である。図2に示すように、超音波振動子100は、音響整合層101、圧電材料層102、積層基板103、バッキング層104を有する。また、超音波振動子100の表面から、すなわち音響整合層101および圧電材料層102から積層基板103を超えてバッキング層104の上部まで至る第1分割溝(ダイシング溝)105が設けられている。なお、第1分割溝105は、ダイシングソー等によって例えば数十〜数百マイクロメートルの幅を有するように設けられる。

0024

この第1分割溝105は、例えばシリコン樹脂エポキシ樹脂等の絶縁材料で埋められている(図示は省略)。この第1分割溝105により、電気的に独立した音響整合層101、圧電材料層102および積層基板103を有する超音波振動子100が走査方向に複数個配列された構造が生成される。これら独立した超音波振動子100の一組を、以下では1チャンネルと称する。

0025

このような構成の超音波振動子100において、超音波診断装置本体210からの駆動信号がケーブル230に接続された積層基板103を通って圧電材料層102に印加されると、圧電材料層102が振動して超音波が発生され、音響整合層101にて被検体に適した音響インピーダンス整合され、図2の上方向(Z方向)へと照射される。また、被検体内から反射された超音波がZ方向から受信されると、圧電材料層102が受信超音波の強度に基づく受信信号を生成し、受信信号は積層基板103からケーブル230を通って超音波診断装置本体210へ送信される。なお、積層基板103は、例えばフレキシブルプリント基板FPC)である。

0026

なお、超音波探触子220は、超音波振動子100の超音波照射方向に、超音波のビーム幅を調整するための音響レンズ(図示せず)を有していてもよい。

0027

なお、以下の説明において、図2に示すX方向が超音波探触子220の短軸方向、Y方向が超音波探触子220の長軸方向であって走査方向、Z方向が超音波探触子220の超音波送信方向にそれぞれ対応する。すなわち、第1分割溝105は、図2におけるY方向に沿って複数のチャンネルが配列されるように設けられている。

0028

図3は、図2に示す領域A、すなわち、1チャンネル分の超音波振動子100の拡大図である。なお、図3ではバッキング層104は図示を省略している。

0029

図3に示すように、1チャンネル分の超音波振動子100において、走査方向(Y方向)とは垂直な方向(紙面奥行き方向:X方向)、すなわち第1分割溝105と平行に、所定の深さの切り込み(サブダイス溝)が設けられている。この切り込みを、以下では第2分割溝106と称する。なお、図2においては、第2分割溝106は図示を省略している。第2分割溝106は、超音波振動子100の振動効率を高めるために設けられる。以下では、第2分割溝106によって分割されたチャンネル内の領域を分割素子と称する。なお、第2分割溝の深さ(超音波振動子100の表面からの深さ)は、好適には圧電材料層102の切り残しが少ない方がよく、切り残しが0になってしまってもよい。また、第2分割溝106は、圧電材料層102を超えて後述する積層基板103の第1絶縁層103bの途中まで至ってしまってもよい。その理由については、後述する。なお、第2分割溝106は本発明の第2分割溝の一例である。

0030

図3においては、第2分割溝106は1つだけ設けられ、1チャンネルが2分割素子に分割されているが、本発明はこれに限定されず、2つ以上の第2分割溝106が設けられ、1チャンネルが3つ以上の分割素子に分割されてもよい。

0031

第2分割溝106の幅は、例えば第1分割溝105の幅と同程度となるように、例えばダイシングソー等によって設けられればよい。また、第2分割溝106は、第1分割溝105と同様に、シリコン樹脂やエポキシ樹脂等の絶縁材料で埋められている(図示は省略)。

0032

また、図3に示すように、積層基板103は、圧電材料層102から近い順に、第1導電層103a、第1絶縁層103b、第2導電層103cおよび第2絶縁層103dを有する。

0033

第1導電層103aは、圧電材料層102の下端部に設けられる電極(図示は省略)と接続される。また、第2導電層103cは、第1導電層103aと後述する接続導体部103eによって電気的に接続されており、圧電材料層の下部電極を圧電材料層102の直下から横側へ引き出し、ケーブル230と接続させる。第1絶縁層103bおよび第2絶縁層103dは、第1導電層103aおよび第2導電層103cを他の構成から絶縁する。

0034

接続導体部103eは、第1導電層103aと第2導電層103cとを電気的に接続するために形成されたものである。接続導体部103eは、例えばビア、スルーホール等である。接続導体部103eは、例えば第1絶縁層103bを貫通する穴であって、その内周が第1導電層103aおよび第2導電層103cと接触する導電体で覆われている、あるいは、接続導体部103e内に第1導電層103aと第2導電層103cとを接続する導電体が設けられる。

0035

図3に示すように、本題1の実施の形態において、接続導体部103eの幅(直径)は、第2分割溝106の幅よりも広くなるように形成されている。このような接続導体部103eの効果について、以下説明する。

0036

図4は、第1の実施の形態における接続導体部103eの位置および大きさについて説明するための図である。図4は、図3に示す1チャンネル分の超音波振動子100における、第1導電層103aの平面図である。すなわち、図4は、図3に示す1チャンネル分の超音波振動子100のうちの第1導電層103aのみを抽出して、Z方向から見た図である。図4では、第2分割溝106の位置(点線で示す)と、接続導体部103eの大きさおよび位置と、を示している。

0037

図4に示すように、第1の実施の形態において、接続導体部103eは1チャンネルに1個設けられており、その位置は第2分割溝106の直下となっている。また、接続導体部103eの幅は第2分割溝106より広くなっているため、第2分割溝106で分割される2つの分割素子(第1分割素子および第2分割素子)における第1導電層103aは、接続導体部103eによって同じ分割素子の第2導電層103cと確実に電気的に接続された状態となる。

0038

[作用・効果]
以下では、上記説明した、第1の実施の形態に係る超音波振動子100の接続導体部103eの位置および大きさによる効果について具体的に説明する。

0039

第2分割溝106に関する上記説明において、第2分割溝106は所定深さまで設けられると説明した。ここで、第2分割溝106の深さは、超音波振動子100の周波数特性に対して以下のような影響を与えることが分かっている。

0040

図5は、第2分割溝106の深さと、超音波振動子100の周波数特性との関係を例示した図である。図5において、実線は第2分割溝106による圧電材料層102の切り残しが少ない場合を、点線は第2分割溝106による圧電材料層102の切り残しが多い場合を、それぞれ示している。なお、図5において切り残しが少ない場合とは、圧電材料層102の切り残しが例えば圧電材料層102の厚さの10%未満である状態であり、切り残しが多い場合とは、圧電材料層102の切り残しが例えば圧電材料層102の厚さの10%以上である状態である。

0041

このように、第2分割溝106によって圧電材料層102の切り残しが少ないほど、超音波振動子100の周波数特性は向上し、切り残しが多いと、リップルが生じて周波数特性が悪化する。周波数特性が向上すると超音波パルスを用いる場合のパルス長が短くなるため、超音波診断装置本体210において超音波画像が生成される場合の分解能がよくなる。このような事情から、超音波診断装置200の性能向上のためには、第2分割溝106作成時に圧電材料層102の切り残しをできるだけ少なくすることが要望される。

0042

上記したように、第2分割溝106はダイシングソー等によって所定深さまで設けられる。この所定深さは、例えば超音波探触子220の設計時に音響整合層101、圧電材料層102の厚さに基づいて設定されるが、実際の製造時には超音波振動子100の厚さのばらつきのため、第2分割溝106の深さが設計より深くなってしまったり、反対に浅くなってしまったりすることがある。第2分割溝106の深さが設計より深くなり、例えば第1導電層103aまで第2分割溝106によって切断されてしまうと、分割素子によっては第1導電層103aに送受信信号が供給されなくなるため、その分割素子の圧電材料層102から超音波が発生せず、超音波振動子100の歩留まりが悪化してしまう。

0043

なお、超音波振動子100の厚さのばらつきは、例えば超音波振動子100の製造時における、超音波振動子100を構成する複数の層(図2図3参照)を積層する際の精度、各層の平面度、表面粗さ等に起因して生じうる。このような超音波振動子100のばらつきを抑えようとすると、各層の製造精度を向上させ、また精度よく接着する技術が必要となるが、そのような製造工程の実現には多大な労力とコストとが掛かる。

0044

しかしながら、上記説明した第1の実施の形態に係る超音波振動子100では、図4に示すように、接続導体部103eが第2分割溝106の直下に設けられており、接続導体部103eの幅は第2分割溝106の幅よりも大きくなっている。このような構成により、超音波振動子100の厚さのばらつきのために第2分割溝106の生成時に切り込みが深くなり過ぎ、例え第1導電層103aが第2分割溝106によって切断されてしまっても、接続導体部103eによって第1導電層103aが同じ分割素子の第2導電層103cと確実に電気的に接続されているので、第1導電層103aに送受信信号が供給されなくなる事態を回避することができる。これにより、超音波振動子100の歩留まりを向上させることができる。

0045

更に、このような構成により、第1の実施の形態に係る超音波振動子100では、通常より深い位置まで第2分割溝106の切り込みを入れ、超音波振動子100の周波数特性向上を図ることができる。何故なら、第1の実施の形態に係る超音波振動子100では、第1導電層103aが完全に切断されてしまってもよいため、第2分割溝106の製造時に通常より深い位置まで切り込みを入れてもよくなるからである。具体的には、通常は超音波振動子の表面から音響整合層と圧電材料層の途中まで第2分割溝を設けるべきところ、本第1の実施の形態に係る超音波振動子100では、第1導電層103aを超えて第1絶縁層103bの途中まで第2分割溝106の切り込みが入れられても、超音波振動子100の歩留まりが低下しないことになる。このため、第1の実施の形態に係る超音波振動子100によれば、周波数特性向上が図られる。

0046

<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る超音波振動子100’について説明する。第2の実施の形態においては、接続導体部の位置および大きさが上記説明した第1の実施の形態とは異なっている。

0047

図6は、第2の実施の形態における1チャンネル分の超音波振動子100’の拡大図である。また、図7は、第2の実施の形態における接続導体部103’e_1,103’e_2の位置および大きさについて説明するための図である。

0048

図6および図7に示すように、第2の実施の形態では、分割素子毎の下部に、2つの接続導体部103’e_1,103’e_2が設けられている。接続導体部103’e_1と接続導体部103’e_2とには、同じ送受信信号が供給される。

0049

なお、図7において、接続導体部103’e_1と接続導体部103’e_2とが、Y方向において互いに重ならない位置に設けられているが、本発明はこれに限定されない。接続導体部103’e_1と接続導体部103’e_2とは、1チャンネル内の異なる分割素子の下部にそれぞれ設けられていればよく、その位置については分割素子内のどの位置の下部であってもよい。また、接続導体部103’e_1,103’e_2の大きさは、第1導電層103aと第2導電層103cとの電気的な接続を十分に行うことができるだけの大きさであればよく、第1の実施の形態に係る接続導体部103eほど大きくなくてよい。

0050

[作用・効果]
第2の実施の形態において、接続導体部103’e_1と接続導体部103’e_2とは、1チャンネル内の異なる分割素子の下部にそれぞれ設けられている。このため、第1の実施の形態と同様に、第2分割溝106によって第1導電層103aまで切断されてしまったとしても、各分割素子の第1導電層103aは同じ分割素子の第2導電層103cと確実に電気的に接続された状態となる。このため、上記説明した第1の実施の形態に係る超音波振動子100と同様の効果を奏することができる。

0051

なお、第2の実施の形態に係る超音波振動子100’が第1の実施の形態に係る超音波振動子100より好適である点として、以下の点が挙げられる。超音波振動子100’の周波数特性の向上を意図して第2分割溝106の深さを音響整合層101から第1絶縁層103bの途中までとした場合、第1の実施の形態では第2分割溝106の直下に接続導体部103eが設けられるため第2分割溝106の切り込み時に接続導体部103eも切り込みが入ってしまうが、第2の実施の形態では接続導体部103’e_1,103’e_2が第2分割溝106の直下にはないため切り込みが入らない。

0052

第2分割溝106の製造時において、金属で構成される接続導体部103’e_1,103’e_2内の導体がダイシングソー等の刃で切断される際、導体の切れ端が刃に付着して切れ味が悪くなる等の不利益が生じうる。また、金属の切りくずが積層基板103のどこかに付着すると、短絡等の電気的接続不良が生じる場合がある。これらの観点から、接続導体部103’e_1,103’e_2に切り込みが入らない第2の実施の形態に係る超音波振動子100’の方が、第1の実施の形態に係る超音波振動子100より好適である。

0053

<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態に係る超音波振動子100’’について説明する。第3の実施の形態においては、接続導体部の位置を上記説明した第2の実施の形態より限定している。

0054

図8は、第3の実施の形態における接続導体部103’’e_1,103’’e_2の位置について説明するための図である。第3の実施の形態では、分割素子毎の下部に、2つの接続導体部103’’e_1,103’’e_2が設けられている点については上記説明した第2の実施の形態と同様であるが、図8に示すように、接続導体部103’’e_1と接続導体部103’’e_2とのY方向(長軸方向、走査方向)における距離D1が、分割素子ピッチPeより小さくなるように設けられている点において第2の実施の形態と異なっている。分割素子ピッチPeとは、図8に示すように、1チャンネル内における分割素子の幅と第1分割溝105の幅(あるいは第2分割溝106の幅)とを足した長さを意味する。

0055

なお、距離D1が小さ過ぎると、分割素子毎に異なる接続導体部を配置する意味がなくなるため、距離D1は分割素子ピッチPeの半分より大きい値とするのが好適である。より好適には、距離D1を、例えば分割素子ピッチPeの70%から100%までの値とすればよい。このような構成により、2つの接続導体部103’’e_1,103’’e_2は、Y方向において、第1分割溝105よりも第2分割溝106に近い位置に設けられることになる。

0056

[作用・効果]
超音波振動子の製造精度によっては、第1分割溝105の位置が設計上の位置より公差だけずれる場合がある。第3の実施の形態に係る超音波振動子100’’では、距離D1が分割素子ピッチPeより小さくなるように接続導体部103’’e_1,103’’e_2が設けられるため、第1分割溝105の位置が公差だけずれたとしても、第1分割溝105の製造時に接続導体部103’’e_1,103’’e_2に切り込みが入ることがない。これにより、導体の切れ端が刃に付着して切れ味が悪くなる、金属の切りくずによる電気的接続不良が生じる、等の不利益を回避することができる。

0057

<第4の実施の形態>
上記説明した第1から第3の実施の形態では、超音波振動子100(100’,100’’)のチャンネルがY方向(長軸方向、走査方向)にのみ複数分割された場合について説明した。ここで、超音波振動子のチャンネルを2次元的、すなわちX方向(短軸方向)とY方向の両方に複数配列し、位相制御による超音波の偏向あるいは集束を行い、複数のチャンネルを電子的に順次切換えて走査することで、リアルタイムの超音波画像を生成する技術が普及している。このようにX方向に複数の超音波振動子が配列されている超音波探触子は、一般に1.xD探触子と称される。なお、X方向にY方向とほぼ同数チャンネル配列がある場合は2D探触子と称される。

0058

本第4の実施の形態に係る超音波振動子100’’’は、X方向にも複数のチャンネルが配列された1.25D探触子である。図9Aおよび図9Bは、第4の実施の形態における接続導体部の位置について説明するための図である。

0059

図9Aおよび図9Bにおいては、X方向の配列数が3の場合について例示している。以下では、X方向の配列を図の上側から順に配列1,2,3と称することにする。また、第2分割溝106によって分割された配列1の分割素子を分割素子1,2と称し、分割された配列2の分割素子を分割素子3,4と称し、分割された配列3の分割素子を分割素子5,6と称する。

0060

配列1,2,3の間には配列分割溝107が設けられており、配列1,2,3はそれぞれ電気的に接続されていない。配列分割溝107は第1分割溝105や第2分割溝106とほぼ直交するY方向に並んでいる。配列分割溝107は、第1導電層103aを分割し、第2導電層103cは分割しない深さに設けられる。ここで、図9Aでは、配列1および配列3に関して、第1導電層103aからX方向の上下側へ引き出し、ケーブル230に接続した場合について例示している。図9Aにおいて、配列1,3に関してはX方向への電極引き出しによって接続を行うことができるが、配列2に関してはY方向に電極引き出しを行うことができない。このため、図9Aに例示した超音波振動子100’’’では、配列2の分割素子3,4にそれぞれ接続導体部103’’’e_1,103’’’e_2が設けられることで、配列2の分割素子3,4における第1導電層103aと第2導電層103cとの接続を確実なものとしている。

0061

なお、図9AではX方向の配列数が3の場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば配列数4,5でも適用が可能である。この場合、両端部に位置しない配列の分割素子毎に接続導体部を設けるようにすればよい。

0062

図9Bは、配列1,2,3の全ての分割素子に接続導体部103’’’e_3〜103’’’e_8を設けた場合について例示している。このような場合、配列1,3において電極引き出しを行わない場合でも、全ての分割素子1〜6における第1導電層103aと第2導電層103cとの接続を確実なものとしている。

0063

なお、図9Bに示すように全ての分割素子1〜6に接続導体部103’’’_3〜103’’’e_8を設けた場合、積層基板103の導体層を3層、あるいは4層とした場合にも対応することができる。

0064

[作用・効果]
1.25DのようにX方向に複数チャンネルを配列した場合に、電極引き出しを行わず接続導体部が設けられない配列の分割素子において、第2分割溝106によって第1導電層103aが第2導電層103cと電気的に接続されていない状態となることがある。本第4の実施の形態に係る超音波振動子100によれば、電極引き出しを行うことができない両端以外の配列の分割素子において、接続導体部103’’’e_1,103’’’e_2を設けることで、全ての分割素子1〜6において第1導電層103aと第2導電層103cとを確実に接続することができる。また、電極引き出しを行わない場合には、分割素子毎に接続導体部103’’’e_3〜103’’’_8を設けることによって、全ての分割素子1〜6において第1導電層103aと第2導電層103cとを確実に接続することができる。

0065

<変形例>
以上、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。特許請求の範囲の記載範囲内において、当業者が想到できる各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。

0066

上記説明した本発明の各実施の形態において、超音波振動子100(100’,100’’,100’’’)は音響整合層101を有していたが、音響整合層を有しない構成としてもよい。また、上記説明した本発明の各実施の形態において、第2絶縁層103dを設ける構成としたが、第2絶縁層103dはなくてもよい。

0067

上記説明した本発明の第1の実施の形態では、1チャンネルに第2分割溝106を1つ設け、2つの分割素子に分割する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば図10Aおよび図10Bに示すように、第2分割溝106_1、106_2の2つの第2分割溝を設け、3つの分割素子に分割する場合にも適用することができる。図10Aおよび図10Bは、1チャンネルを3つの分割素子に分割した場合に、第1の実施の形態における接続導体部を適用した例について示す図である。図10Aは1つの接続導体部が3つの分割素子にまたがっている場合、図10Bは接続導体部がそれぞれ隣接する2つの分割素子にまたがっている場合を例示している。

0068

また、上記説明した本発明の第2の実施の形態においても、1チャンネルに第2分割溝106を1つ設け、2つの分割素子に分割する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、第2の実施の形態においても、例えば図11に示すように、第2分割溝106_1、106_2の2つの第2分割溝を設け、3つの分割素子に分割する場合にも適用することができる。図11は、1チャンネルを3つの分割素子に分割した場合に、第2の実施の形態における接続導体部を適用した例について示す図である。

0069

また、上記説明した本発明の第4の実施の形態に第1の実施の形態を適用し、隣接する2つの分割素子にまたがるような接続導体部を設けてもよい。図12Aおよび図12Bは、1.25Dの超音波振動子100’’’において、隣接する2つの分割素子にまたがるような接続導体部を設けた例について示す図である。

0070

本発明は、導電層を複数有する配線基板を備える超音波振動子を用いた超音波探触子に好適である。

0071

100,100’,100’’,100’’’超音波振動子
101音響整合層
102圧電材料層
103積層基板
103a 第1導電層
103b 第1絶縁層
103c 第2導電層
103d 第2絶縁層
103e,103’e_1,103’e_2,103’’e_1,103’’e_2,103’’’e_1〜103’’’e_8接続導体部
104バッキング層
105 第1分割溝
106,106_1,106_2 第2分割溝
107配列分割溝
200超音波診断装置
210超音波診断装置本体
220 超音波探触子
230ケーブル
240 操作部
250 表示部

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