図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2018年11月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

解決手段

特定のヌクレオチド配列を含むクローン株以外の単離されたLIVPクローン株であって、クローン株が非ウイルス異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する非ウイルス異種核酸を含有するように改変されず、より高い抗腫瘍形成性および/または低下している毒性を有する、単離されたLIVPクローン株ウイルス調製物から弱毒化クローン株および腫瘍崩壊クローン株を同定および単離する方法も提供する。クローン株およびウイルス調製物は、診断および治療方法のために、特に、限定されるものではないが、固形腫瘍および血液がんなどの新生物疾患を含む増殖性障害治療および診断またはモニタリング処置のために用いることができる。

概要

背景

ワクシニアは、腫瘍崩壊ウイルスであり、腫瘍中に蓄積する。治療および診断適用のために弱毒化ワクシニアウイルス株が開発されてきた。例えば、弱毒化ウイルスとしては、ウイルス遺伝子発現喪失もしくは低下またはウイルスタンパク質不活化をもたらす1つまたは複数のウイルス遺伝子が改変された組換えウイルスが挙げられる。しかしながら、ウイルス弱毒化する方法は、ウイルスの腫瘍崩壊特性を減少または低下させ得る。かくして、弱毒化腫瘍崩壊ウイルスおよび弱毒化腫瘍崩壊ウイルスを同定する方法が依然として必要である。

概要

ワクシニアウイルスクローン株の提供。特定のヌクレオチド配列を含むクローン株以外の単離されたLIVPクローン株であって、クローン株が非ウイルス異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する非ウイルス異種核酸を含有するように改変されず、より高い抗腫瘍形成性および/または低下している毒性を有する、単離されたLIVPクローン株ウイルス調製物から弱毒化クローン株および腫瘍崩壊クローン株を同定および単離する方法も提供する。クローン株およびウイルス調製物は、診断および治療方法のために、特に、限定されるものではないが、固形腫瘍および血液がんなどの新生物疾患を含む増殖性障害の治療および診断またはモニタリング処置のために用いることができる。なし

目的

青色、シアン、橙色、黄色および赤色の変異体への蛍光タンパク質利用可能な色のスペクトル拡張は、融合タンパク質マルチカラートラッキング(multicolor tracking)のための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ゲノムが配列番号10に記載のヌクレオチド配列を含むクローン株以外である単離されたLIVPクローン株。

請求項2

配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と比較し、より高い抗腫瘍形成性および/または低下した毒性を有する、請求項1に記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項3

そのゲノム中に、非ウイルス異種核酸またはオープンリーディングフレーム欠失をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項4

配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルスと比較し、低下した毒性を有する、請求項1から3のいずれかに記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項5

配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較し、より高い抗腫瘍形成性を有する、請求項1から3のいずれかに記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項6

配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルスと比較し、低下した毒性およびより高い抗腫瘍形成性を有する、請求項1から3のいずれかに記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項7

配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むが、配列番号10に記載のヌクレオチド配列を含まない、請求項1から6のいずれかに記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項8

配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%または99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項7に記載の単離されたLIVPクローン株。

請求項9

配列同一性が、逆位末端反復(ITR)に対応するヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列のアラインメント、および末端ギャップペナルティを受けないGAP配列アラインメントプログラムにより決定される全体的アラインメントの使用により決定される、請求項7または請求項8に記載の単離されたクローン株。

請求項10

a)配列番号1のヌクレオチド10,073〜180,095、配列番号2のヌクレオチド11,243〜182,721、配列番号4のヌクレオチド6,264〜181,390、配列番号5のヌクレオチド7,044〜181,820、配列番号6のヌクレオチド6,674〜181,409、配列番号7のヌクレオチド6,716〜181,367もしくは配列番号8のヌクレオチド6,899〜181,870;またはb)配列番号1のヌクレオチド10,073〜180,095、配列番号2のヌクレオチド11,243〜182,721、配列番号4のヌクレオチド6,264〜181,390、配列番号5のヌクレオチド7,044〜181,820、配列番号6のヌクレオチド6,674〜181,409、配列番号7のヌクレオチド6,716〜181,367もしくは配列番号8のヌクレオチド6,899〜181,870の配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列を含む、請求項1から9のいずれかに記載の単離されたクローン株。

請求項11

左および/または右の逆位末端反復を含む、請求項10に記載の単離されたクローン株。

請求項12

配列番号1、2、4、5、6、7または8に記載のヌクレオチド配列、配列番号1、2、4、5、6、7または8に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1から11のいずれかに記載の単離されたクローン株。

請求項13

請求項1から12のいずれかに記載の単離されたLIVPクローン株を増殖させることにより製造されるLIVP調製物

請求項14

請求項1から12のいずれかに記載のクローン株を含む細胞培養物または単離された細胞

請求項15

請求項14に記載の細胞または細胞培養物を増殖させること;および得られた細胞からLIVPクローンを単離することにより製造される単離されたクローン株。

請求項16

請求項1から12または15のいずれかに記載のLIVPクローン株のゲノム;およびそのゲノム中の異種遺伝子産物をコードする核酸を含む、組換えLIVPウイルス株。

請求項17

異種遺伝子産物をコードする核酸が、ウイルスのゲノム中の非必須遺伝子もしくは領域に挿入されるか、またはウイルスのゲノム中の非必須遺伝子もしくは領域の代わりに挿入される、請求項16に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項18

異種遺伝子産物をコードする核酸が、ウイルスのゲノム中のヘマグルチニンHA)、チミジンキナーゼ(TK)、F14.5L、ワクシニア成長因子(VGF)、A35R、N1L、E2L/E3L、K1L/K2L、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子座、7.5K、C7−K1L、B13R+B14R、A26Lまたは14L遺伝子座に挿入されている、請求項16または請求項17に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項19

異種遺伝子産物が治療剤または診断剤である、請求項16から18のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項20

異種遺伝子産物が、抗がん剤抗転移剤抗血管新生剤免疫調節分子抗原細胞マトリックス分解遺伝子、組織再生およびヒト体細胞多能性細胞への再プログラミングに関する遺伝子、検出可能な生成物もしくはシグナルを生成するように基質改変するかまたは抗体により検出可能である酵素造影剤に結合することができるタンパク質光学画像化または検出のための遺伝子、PET画像化のための遺伝子ならびにMRI画像化のための遺伝子から選択される、請求項16から19のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項21

抗転移剤が、転移定着阻害するか、またはインビトロ細胞浸潤アッセイにおいて細胞浸潤を阻害する、請求項20に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項22

抗血管新生剤が腫瘍における血管形成を阻害する、請求項20に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項23

異種遺伝子産物が、ホルモン、成長因子、サイトカインケモカイン共刺激分子リボザイム輸送タンパク質一本鎖抗体アンチセンスRNAプロドラッグ変換酵素、siRNA、マイクロRNA、毒素抗腫瘍オリゴペプチド有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がんポリペプチド抗生物質血管新生阻害剤腫瘍抑制因子細胞傷害性タンパク質細胞増殖抑制タンパク質および組織因子から選択される治療剤である、請求項16から22のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項24

異種遺伝子産物が、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GMCSF)、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−24(IL−24)、インターフェロンγ誘導性タンパク質10(IP−10)、Tリンパ球上で発現される受容体であるHVEMについてHSV糖タンパク質競合するリンホトキシン誘導性発現物(LIGHT)、p60スーパー抗原、OspF、OspG、シグナル伝達転写活性化因子(STAT1α)、STAT1β、プラスミノゲンk5ドメイン(hK5)、色素上皮分化因子(PEDF)、一本鎖抗VEGF抗体、一本鎖抗DLL4抗体、一本鎖抗線維芽細胞活性化タンパク質FAP)、NM23、カドヘリン1(ECADまたはcdh1)、リラキシン1(RLN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、エリスロポエチン(EPO)、マイクロRNA126(miR−126)、マイクロRNA181、マイクロRNA335、マンガナーゼスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)、E3ユビキチンタンパク質リガーゼ1(HACE1)、ナトリウム利尿ペプチド前駆体A(nppa1)、カルボキシペプチダーゼG2(CPG2)、アルコールデヒドロゲナーゼADH)、CDC6、および骨形成タンパク質4(BMP4)から選択される治療剤である、請求項16から23のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項25

一本鎖抗VEGF抗体がG6と命名される、請求項24に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項26

異種遺伝子産物が、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質である診断剤である、請求項16から20のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項27

異種遺伝子産物が、ルシフェラーゼ蛍光タンパク質生物発光タンパク質、検出することができる造影剤、発色団化合物もしくはリガンドに結合する、および/またはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質から選択される診断剤である、請求項16から20または26のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項28

造影剤に結合する、および/またはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質が鉄受容体、鉄輸送体、銅取込み輸送体である、請求項27に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項29

異種遺伝子産物が、ヒカリコメツキムシ(geenclickbeetle)ルシフェラーゼ、luxオペロン赤外蛍光タンパク質、フラビンリダクターゼタンパク質、mNeptune近赤外蛍光タンパク質、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、セレンテラジン結合タンパク質(CBP)、ヒトエピネフリン受容体(hNET)、ヨウ化ナトリウム共輸送体(NIS)タンパク質、シトクロムp450ファミリー酵素、アロスタチンA受容体(AlstR)、Pep1受容体(PEPR−1)、LAT−4、ステロール14α−デメチラーゼ(Cyp51)、トランスフェリン受容体(TR)、フェリチン二価金属輸送体DMT)、マグネトクティックA(MagA)およびシスプラチン流入輸送体(CTR1)から選択される診断剤である、請求項27または請求項28に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項30

組織再生およびヒト体細胞の多能性細胞への再プログラミングに関する遺伝子が、newtAG(nAG)、Oct4、NANOG、Ngn3、Pdx1およびMafaから選択される、請求項20に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項31

異種遺伝子産物をコードする核酸が、プロモーター作動可能に連結される、請求項16から30のいずれかに記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項32

プロモーターが哺乳動物プロモーターまたはウイルスプロモーターである、請求項31に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項33

プロモーターが、P7.5K、P11K、PSE、PSEL、PSL、H5R、TK、P28、C11R、G8R、F17R、I3L、I8R、A1L、A2L、A3L、H1L、H3L、H5L、H6R、H8R、D1R、D4R、D5R、D9R、D11L、D12L、D13L、M1L、N2L、P4bまたはK1プロモーターから選択される、請求項31または請求項32に記載の組換えLIVPウイルス株。

請求項34

請求項1から33のいずれかに記載のウイルス株を含む組成物

請求項35

請求項1から33のいずれかに記載のウイルス株を含む医薬組成物

請求項36

薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項35に記載の医薬組成物。

請求項37

局部または全身投与のために製剤化された、請求項35または36に記載の医薬組成物。

請求項38

1つまたは複数の異なるウイルス株を含む、請求項34から37のいずれかに記載の組成物または医薬組成物。

請求項39

抗ウイルスまたは抗がんワクチンとしての投与のために製剤化された、請求項35から38のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項40

請求項35から39のいずれかに記載の医薬組成物を投与することを含む、対象における増殖性障害処置する方法。

請求項41

増殖性障害の処置のための第2の治療剤を投与することをさらに含む、請求項40に記載の方法。

請求項42

増殖性障害ががんである、請求項40または41に記載の方法。

請求項43

がんが、乳がん前立腺がん卵巣がん肺がん結腸がんまたは膵がんである、請求項42に記載の方法。

請求項44

増殖性障害が腫瘍または転移である、請求項40から42のいずれかに記載の方法。

請求項45

対象がヒトまたは非ヒト動物である、請求項40から44のいずれかに記載の方法。

請求項46

非ヒト動物がウマネコイヌウシブタヒツジヤギマウスウサギニワトリラット、およびモルモットから選択される、請求項45に記載の方法。

請求項47

ウイルスが、投与の1サイクルにわたって少なくとも1回、少なくとも1x105pfuまたは約1x105pfuまたは1x105pfuである量で投与される、請求項40から46のいずれかに記載の方法。

請求項48

ウイルスが、投与の1サイクルにわたって少なくとも1回、少なくとも1x105pfu、少なくとも1x106pfu、少なくとも1x107pfu、少なくとも1x108pfu、少なくとも1x109pfu、少なくとも1x1010pfu、少なくとも1x1011pfu、少なくとも1x1012pfu、少なくとも1x1013pfuもしくは少なくとも1x1014pfu、または約1x105pfu、約1x106pfu、約1x107pfu、約1x108pfu、約1x109pfu、約1x1010pfu、約1x1011pfu、約1x1012pfu、約1x1013pfuもしくは約1x1014pfu、または1x105pfu、1x106pfu、1x107pfu、1x108pfu、1x109pfu、1x1010pfu、1x1011pfu、1x1012pfu、1x1013pfuもしくは1x1014pfuである量で投与される、請求項40から47のいずれかに記載の方法。

請求項49

ウイルスの量が、投与のサイクルにわたって、2回、3回、4回、5回、6回または7回投与される、請求項47または請求項48に記載の方法。

請求項50

ウイルスの量が、サイクルの1日目、サイクルの1および2日目、サイクルの最初の連続する3日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する4日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する5日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する6日間のそれぞれ、またはサイクルの最初の連続する7日間のそれぞれに投与される、請求項47から49のいずれかに記載の方法。

請求項51

投与のサイクルが7日間、14日間、21日間または28日間である、請求項47から50のいずれかに記載の方法。

請求項52

投与のサイクルが複数回反復される、請求項47から51のいずれかに記載の方法。

請求項53

手術放射線療法免疫抑制療法および抗がん剤の投与から選択される他の処置をさらに含み、さらなる処置がウイルスを用いる前に、後に、同時に、または間欠的に行われる、請求項40から52のいずれかに記載の方法。

請求項54

さらなる処置が、サイトカイン、ケモカイン、成長因子、光感作剤、毒素、抗がん抗生物質、化学療法化合物放射性核種、血管新生阻害剤、シグナリング調節剤代謝拮抗物質、抗がんワクチン、抗がんオリゴペプチド、有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がん抗体、抗がん抗生物質、免疫療法剤およびそれらの任意の組合せから選択される抗がん剤の投与である、請求項53に記載の方法。

請求項55

抗がん剤がシスプラチン、カルボプラチンゲムシタビンイリノテカン抗EGFR抗体および抗VEGF抗体から選択される、請求項53または請求項54に記載の方法。

請求項56

ウイルスと抗がん剤が連続的、同時的、または間欠的に投与される、請求項54または請求項55に記載の方法。

請求項57

ウイルスが、全身的、静脈内的、動脈内的、腫瘍内的、内視鏡的病変内的、筋肉内的、皮内的、腹腔内的、膀胱内的、関節内的、胸膜内的、経皮的、皮下的、経口的、非経口的、内的、気管内的、吸入的、頭蓋内的、前立腺内的、硝子体内的、局所的、眼内的、経膣的、または直腸的に投与される、請求項40から56のいずれかに記載の方法。

請求項58

ウイルスが静脈内投与される、請求項40から57のいずれかに記載の方法。

請求項59

ウイルスが検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質をコードする核酸を含む、請求項1から33のいずれかに記載のLIVPウイルスまたはクローン株を対象に投与すること;および検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質を検出することを含み、それによって検出が対象における腫瘍または転移の存在を示す、対象における腫瘍または転移を検出する方法。

請求項60

検出が、対象を画像化することにより行われる、請求項59に記載の方法。

請求項61

検出が、組織または体液試料中の前記タンパク質またはシグナルを検出することにより行われる、請求項59に記載の方法。

請求項62

検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質が、ルシフェラーゼ;蛍光タンパク質;生物発光タンパク質;検出することができる造影剤、発色団、化合物もしくはリガンドに結合する、および/もしくはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質から選択される、請求項59から61のいずれかに記載の方法。

請求項63

検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質が、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、鉄受容体、鉄輸送体、ヒトエピネフリン受容体(hNET)およびヨウ化ナトリウム共輸送体(NIS)タンパク質から選択される、請求項62に記載の方法。

請求項64

検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルが、高感度画像化、蛍光分光法X線画像化、磁気共鳴画像化(MRI)、磁気共鳴分光法MRS)、ポジトロン放出断層撮影(PET)または単光子放出コンピューター断層撮影SPECT)により検出される、請求項59から63のいずれかに記載の方法。

請求項65

ウイルスが検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質をコードする核酸を含む、請求項1から33のいずれかに記載のウイルスを対象に投与すること;および検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質を検出することを含み、検出が、ウイルスが対象において複製していることを示す、宿主におけるウイルス複製を検出する方法。

請求項66

対象が腫瘍またはがんを有する、請求項65に記載の方法。

請求項67

ウイルスの投与後に、対象から体液試料を取得すること;および体液中の検出可能なタンパク質またはシグナルを検出することを含む、請求項65または請求項66に記載の方法。

請求項68

体液が尿、血液、または脳脊髄液から選択される、請求項67に記載の方法。

請求項69

請求項1から33のいずれかに記載のLIVPウイルス株を含む、単離された宿主細胞または細胞培養物。

請求項70

請求項1から33のいずれかに記載のLIVPウイルスまたはクローン株を含む、対象における増殖性疾患を処置するための使用のための組成物。

請求項71

対象における増殖性障害の処置のための医薬組成物の調製のための請求項1から33のいずれかに記載のLIVPウイルスまたはクローン株の使用。

請求項72

ウイルス株の濃度が1x106〜1x1016pfu/mlであるか、または少なくとも1x106pfu/ml、少なくとも1x107pfu/ml、少なくとも1x108pfu/ml、少なくとも1x109pfu/ml、少なくとも1x1010pfu/ml、少なくとも1x1011pfu/ml、少なくとも1x1012pfu/ml、少なくとも1x1013pfu/ml、少なくとも1x1014pfu/ml、少なくとも1x1015pfu/mlもしくは少なくとも1x1016pfu/mlである、または約1x106pfu/ml、約1x107pfu/ml、約1x108pfu/ml、約1x109pfu/ml、約1x1010pfu/ml、約1x1011pfu/ml、約1x1012pfu/ml、約1x1013pfu/ml、約1x1014pfu/ml、約1x1015pfu/mlもしくは約1x1016pfu/mlである、または1x106pfu/ml、1x107pfu/ml、1x108pfu/ml、1x109pfu/ml、1x1010pfu/ml、1x1011pfu/ml、1x1012pfu/ml、1x1013pfu/ml、1x1014pfu/ml、1x1015pfu/ml、もしくは1x1016pfu/mlである、請求項70または請求項71に記載の組成物または使用。

請求項73

組成物が抗がん剤をさらに含む、請求項70から72のいずれかに記載の組成物または使用。

請求項74

抗がん剤がサイトカイン、ケモカイン、成長因子、光感作剤、毒素、抗がん抗生物質、化学療法化合物、放射性核種、血管形成阻害剤、シグナリング調節剤、代謝拮抗物質、抗がんワクチン、抗がんオリゴペプチド、有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がん抗体、抗がん抗生物質、免疫療法剤およびそれらの任意の組合せから選択される、請求項73に記載の組成物または使用。

請求項75

抗がん剤がシスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、イリノテカン、ならびに抗EGFR抗体および抗VEGF抗体から選択される、請求項73または74に記載の組成物または使用。

請求項76

増殖性障害ががんである、請求項70から75のいずれかに記載の組成物または使用。

請求項77

がんが乳がん、前立腺がん、卵巣がん、肺がん、結腸がんまたは膵がんである、請求項76に記載の組成物または使用。

請求項78

がんが固形腫瘍がんまたは転移がんである、請求項70から77のいずれかに記載の組成物または使用。

請求項79

腫瘍または転移が乳房腫瘍前立腺腫瘍卵巣腫瘍肺腫瘍結腸腫瘍、または膵腫瘍である、請求項78に記載の組成物または使用。

請求項80

組成物が全身または局部投与のために製剤化される、請求項70から79のいずれかに記載の組成物または使用。

請求項81

組成物が静脈内投与のために製剤化される、請求項70から80のいずれかに記載の組成物または使用。

請求項82

(i)異なるゲノム配列を有するウイルス粒子の混合物を含有する第1のLIVPウイルス試料を用意すること;(ii)試料から単一のクローン単離物を選択および単離すること;(iii)毒性についてそれぞれのクローン単離物をアッセイすること;(iv)抗腫瘍形成性についてそれぞれのクローン単離物をアッセイすること;ならびに(v)参照LIVPウイルス株と比較してより高い抗腫瘍形成性および低下した毒性を示すクローン株を選択することを含み、それによって低下した毒性およびより高い抗腫瘍形成性を示すクローン単離物が、がんの治療または診断のためのLIVPクローン株であると同定される、がん療法およびがん診断のためのLIVPクローン株を選択する方法。

請求項83

参照LIVPウイルスが弱毒化組換えLIVPウイルスである、請求項82に記載の方法。

請求項84

参照LIVPウイルスが、ゲノムが配列番号9に記載のヌクレオチド配列を含むGLV−1h68と命名されたウイルス(GLV−1h68)である、請求項82または請求項83に記載の方法。

請求項85

第1のLIVPウイルス試料が、配列番号10に記載のゲノムまたは配列番号10と少なくとも99%同一であるゲノムを有するLIVPを含むLIVPウイルス株である、請求項82から84のいずれかに記載の方法。

請求項86

第1のLIVPウイルス試料が、LIVP株および他のウイルス株、ゲノムDNAまたはクローニングされたDNAに感染した細胞の増殖、次いで、培養物からのウイルス試料の単離により得られた混合物であり、前記試料が前記感染により生成された子孫ウイルスを含む、請求項82から85のいずれかに記載の方法。

請求項87

他のウイルス株が、DNAウイルス二本鎖RNAウイルス、一本鎖プラスセンスRNAウイルスおよび一本鎖マイナスセンスRNAウイルスから選択される、請求項86に記載の方法。

請求項88

請求項89

他のウイルス株がワクシニア株である、請求項86から88のいずれかに記載の方法。

請求項90

二本鎖RNAウイルスが、ロタウイルスなどのレオウイルスである、請求項87に記載の方法。

請求項91

一本鎖プラスセンスRNAウイルスが、セネカバレーウイルス、コクサッキーウイルスまたはポリオウイルスエンテロウイルスなどのピコルナウイルスセムリキ森林熱ウイルスなどのトガウイルス;ならびにヒト免疫不全ウイルスHIV)、マウスモロニー白血病ウイルス(MMLV)およびレンチウイルスなどのレトロウイルスから選択される、請求項87に記載の方法。

請求項92

一本鎖マイナスセンスRNAウイルスが、インフルエンザウイルスなどのオルトミクソウイルスニューカッスル病ウイルス麻疹ウイルスまたはムンプスウイルスなどのパラミクソウイルス;および水疱性口内炎ウイルス(VSV)などのラブドウイルスから選択される、請求項91に記載の方法。

請求項93

試料からの単一クローン単離物がプラークアッセイにより選択される、請求項82から92のいずれかに記載の方法。

請求項94

プラークアッセイにおける最大のプラークが選択される、請求項93に記載の方法。

請求項95

少なくとも最大の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個のプラークがクローン単離物として選択および単離され、それぞれがステップ(iii)および(iv)で毒性および抗腫瘍形成性についてアッセイされる、請求項94に記載の方法。

請求項96

選択されるプラークがLIVPウイルス試料により生成されるプラークの平均プラークサイズよりも大きい、請求項93から95のいずれかに記載の方法。

請求項97

請求項82から96のいずれかに記載の方法により製造されるクローン株。

技術分野

0001

関連出願
優先権の利益が、それぞれ、Aladar A. Szalay、Nanhai Chen、Yong A. YuおよびQian Zhangの、それぞれ「Clonal Strains of Attenuated Vaccinia Viruses and Methodsof Use Thereof」の表題の2011年4月15日に出願された米国特許仮出願第61/517,297号および2011年11月4日に出願された米国特許仮出願第61/628,684号に対して主張される。

0002

本出願は、米国特許仮出願第61/517,297号および第61/628,684号の優先権を主張する、「Clonal Strains of Attenuated Vaccinia Viruses and Methodsof Use Thereof」の表題の、本出願と同日に出願された米国特許出願番号(代理人整理番号33316.04832.US03/4832)と関連する。

0003

認められた場合、上記参照出願の各々の主題はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0004

電子的に提供された配列表の参照による組込み
配列表の電子バージョンが本明細書と共に出願され、その内容はその全体が参照により組み込まれる。電子ファイルは、4.44メガバイトのサイズであり、4832seqPC1.txtのファイル名が付けられている。

0005

発明の分野
ワクシニアウイルス離物

背景技術

0006

ワクシニアは、腫瘍崩壊ウイルスであり、腫瘍中に蓄積する。治療および診断適用のために弱毒化ワクシニアウイルス株が開発されてきた。例えば、弱毒化ウイルスとしては、ウイルス遺伝子発現喪失もしくは低下またはウイルスタンパク質不活化をもたらす1つまたは複数のウイルス遺伝子が改変された組換えウイルスが挙げられる。しかしながら、ウイルス弱毒化する方法は、ウイルスの腫瘍崩壊特性を減少または低下させ得る。かくして、弱毒化腫瘍崩壊ウイルスおよび弱毒化腫瘍崩壊ウイルスを同定する方法が依然として必要である。

課題を解決するための手段

0007

LIVP調製に由来する単離されたクローン株が提供される。実質的に同種のLIVPウイルス調製の調製物が提供される。また、単離されたクローン株の増殖から得られる調製物も提供される。特に、ゲノムが配列番号10に記載のヌクレオチド配列を含有するクローン株以外のヌクレオチド配列を含有するゲノムを有する単離されたLIVPクローン株が本明細書で提供される。いくつかの例においては、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するが、配列番号10に記載のヌクレオチド配列を含まないヌクレオチド配列を有する。例えば、本明細書で提供される単離されたLIVPクローン株は、配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%または99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有する。そのような例において、配列同一性とは、逆位末端反復(ITR)(それらが存在する場合)に対応するヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列を整列させ、末端ギャップペナルティを受けない、GAPを用いる全体的アラインメントを用いて決定される配列同一性を指す。特に、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたLIVP株と比較して、より高い抗腫瘍形成性および/または低下した毒性を有する。

0008

本明細書で提供されるLIVPクローン株の例においては、単離されたLIVPクローン株は、LIVP単離物中またはLIVPから増殖させたウイルス調製物中に存在するものであり、そのクローン株は配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較して低下した毒性および/またはより高い抗腫瘍形成性を有する。

0009

本明細書で提供されるLIVPクローン株の他の例においては、単離されたLIVPクローン株は、非ウイルス異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有し、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較して低下した毒性および/または改善された抗腫瘍形成性を示す、非ウイルス異種核酸を含有しないゲノムを有するものである。

0010

本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較して低下した毒性を有するクローン株を含む。他の例においては、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較してより高い抗腫瘍形成性を有するクローン株を含む。さらなる例においては、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルス株と比較して低下した毒性およびより高い抗腫瘍形成性を有するクローン株を含む。

0011

本明細書で提供されるLIVPクローン株のいずれかにおいて、LIVPクローン株のゲノムは、配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するが、配列番号10に記載のヌクレオチドの完全配列を含有しないヌクレオチド配列を有する。例えば、単離されたLIVPクローン株は、少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%または99.9%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有する。そのような例において、配列同一性は、逆位末端反復(ITR)に対応するヌクレオチドを含有するヌクレオチド配列のアラインメントにより、および末端ギャップがペナルティを受けない、配列番号10に記載のヌクレオチド配列とのGAPを用いる全体的アラインメントを用いて決定される。

0012

低下した毒性を示す提供されるLIVPクローン株のいずれかにおいて、低下した毒性を、対象への投与時に明らかにすることができる。例えば、対象は、ヒトまたは非ヒト動物、特に、家畜であってよい。限定されるものではないが、対象の生存期間の減少、体重の減少、発熱発疹アレルギー、疲労、腹痛、対象における免疫応答誘導膿疱形成および/またはLIVP(配列番号10に記載されるか、もしくは実質的に記載される、典型的には、少なくとも99%記載されるゲノムを有するウイルス)もしくはGLV−1h68(配列番号9に実質的に記載される、典型的には、少なくとも99%記載されるゲノムを有するウイルス)より高い程度での非腫瘍組織中へのウイルスのより少ない蓄積などの毒性を示すパラメータなどの毒性効果を評価するための任意の方法により、低下した毒性を決定することができる。特に、ウイルスが検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルもしくは他のそのようなマーカーを誘導するタンパク質を発現する例において、ウイルス蓄積を検出するための対象の画像化などの任意の好適な方法により、蓄積を検出することができる。また、体組織および/または体液サンプリングすることにより、蓄積を検出することもできる。いくつかの例においては、低下した毒性とは、対象が、配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルスを投与された対象と比較して、少ない毒性効果を経験するか、または毒性効果を経験しないことを意味し、それによってGLV−1h68と命名されたウイルスが前記クローン株と類似する量で、およびそれと同じ投薬レジメンで投与される。他の例においては、低下した毒性は、対象がウイルスの投与時に誘導される毒性効果に由来して死亡しないことを意味する。

0013

いくつかの例においては、LIVPクローン株は、配列番号9に記載のゲノムを有する株、特に、GL−ONC1としても知られる、GLV−1h68と命名された株などのLIVP参照株よりも低下した毒性およびまたより高い抗腫瘍活性、またはその組合せを示す。より高い抗腫瘍形成性を示す提供されるLIVPクローン株のいずれかを用いて、抗腫瘍形成性を、対象への投与時にインビトロ(in vitro)またはインビボ(in vivo)で明らかにするか、または評価することができる。例えば、腫瘍細胞感染性腫瘍組織中へのウイルスの蓄積、ウイルス核酸の複製、ウイルス生成、ウイルス遺伝子発現、宿主細胞に対する効果、細胞傷害性、腫瘍細胞選択性、腫瘍細胞型選択性、免疫原性および腫瘍細胞中での複製量から選択される抗腫瘍形成性を示すパラメータをインビトロまたはインビボで評価することにより、より高い抗腫瘍形成性を決定することができる。いくつかの例においては、より高い抗腫瘍形成性とは、クローン株が、同じか、または類似する条件下で同じアッセイにおいて評価された配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルスの抗腫瘍形成性と比較して、所与の期間における腫瘍サイズの変化などの抗腫瘍形成性を示すパラメータを評価するインビトロまたはインビボアッセイにおいて、少なくとも110%、少なくとも120%、少なくとも130%、少なくとも140%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%以上または少なくとも約110%、少なくとも約120%、少なくとも約130%、少なくとも約140%、少なくとも約150%、少なくとも約160%、少なくとも約170%、少なくとも約180%、少なくとも約190%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、少なくとも約700%、少なくとも約800%以上または110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、250%、300%、400%、500%、600%、700%、800%以上の抗腫瘍形成性を示すことを意味する。

0014

本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号10に記載のヌクレオチド配列中の対応するオープンリーディングフレーム(ORF)のヌクレオチド配列と比較して、ORF中の1つまたは複数のヌクレオチドにおいて異なる任意のものを含む。その他は他の領域において異なっていてもよい。例えば、1つまたは複数のヌクレオチドの差異は、1つまたは複数のヌクレオチド欠失置換または付加(すなわち、挿入)、特に、コードされるタンパク質の配列を変化させるヌクレオチド変化である。別の例においては、差異は、ORFのプロモーター領域における1つまたは複数のヌクレオチドの欠失、置換または付加である。さらなる例においては、配列番号10に記載のヌクレオチド配列中の対応するORFと異なるORFは、トランケートされたタンパク質、不活性タンパク質をコードするか、またはウイルスによるタンパク質の生成を消失させる。上記の例のいずれかにおいて、差異は、gl001/290、gl009/283、gl010/282、gl011/280、gl015、gl032、gl034、gl035、gl037、gl069、gl077、gl079、gl082、gl084、gl088、gl093、gl225、gl230、gl239、gl241、gl257、gl264、gl270、gl273、gl274、gl277/105、gl280/010およびgl283/009と命名されたORFから選択されるORF中にあってよい。複数の差異があってもよい。正確な差異の知識は必要ではなく、むしろその株は、ウイルスをGLV−1h68よりも腫瘍処置または診断として特性において優れたものにする低下した毒性および/または抗腫瘍活性または両方の組合せを示すものである(すなわち、特性の1つがGLV−1h68の特性と比較して実質的により良いため、または特性の組合せが改善されているため)。

0015

クローン株の例として、配列番号1のヌクレオチド10,073〜180,095、配列番号2のヌクレオチド11,243〜182,721、配列番号4のヌクレオチド6,264〜181,390、配列番号5のヌクレオチド7,044〜181,820、配列番号6のヌクレオチド6,674〜181,409、配列番号7のヌクレオチド6,716〜181,367または配列番号8のヌクレオチド6,899〜181,870の配列を含有するLIVPクローン株が本明細書で提供される。また、配列番号1のヌクレオチド10,073〜180,095、配列番号2のヌクレオチド11,243〜182,721、配列番号4のヌクレオチド6,264〜181,390、配列番号5のヌクレオチド7,044〜181,820、配列番号6のヌクレオチド6,674〜181,409、配列番号7のヌクレオチド6,716〜181,367もしくは配列番号8のヌクレオチド6,899〜181,870の配列に対して少なくとも約99%または少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含有するLIVPクローン株も本明細書で提供される。

0016

他の例においては、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、左および/または右の逆位末端反復を含むヌクレオチド配列を含有する。例えば、配列番号1、2、4、5、6、7または8に記載のヌクレオチド配列を含有するLIVPクローン株が本明細書で提供される。また、配列番号1、2、4、5、6、7または8に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含有するLIVPクローン株も本明細書で提供される。特に、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号1に記載のヌクレオチド配列または配列番号1に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含有するLIVPクローン株である。他の例においては、特に、本明細書で提供されるLIVPクローン株は、配列番号5に記載のヌクレオチド配列または配列番号5に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含有するLIVPクローン株である。本明細書で提供されるLIVPクローン株の例のいずれかにおいて、LIVPクローン株は、配列番号1、2、4、5、6、7もしくは8に記載のヌクレオチド配列、または配列番号1、2、4、5、6、7もしくは8に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有する株を増殖させた細胞培養物からLIVPクローンを単離することにより取得することができる。

0017

本明細書で提供される上記のLIVPクローン株のいずれかのゲノムを含有するLIVPウイルス調製物またはウイルスが本明細書で提供される。

0018

異種遺伝子産物をコードする核酸などの、ゲノム中に異種核酸も含有するように改変された上記のLIVPクローン株のいずれかのゲノムを含有する組換えまたは改変LIVPウイルス株が本明細書で提供される。いくつかの例においては、異種遺伝子産物をコードするものなどの異種核酸を、ウイルスのゲノム中の非必須遺伝子または領域中に、またはその代わりに挿入する。例えば、異種遺伝子産物をコードする核酸を、ウイルスのゲノム中のヘマグルチニンHA)、チミジンキナーゼ(TK)、F14.5L、ワクシニア成長因子(VGF)、A35R、N1L、E2L/E3L、K1L/K2L、スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子座、7.5K、C7−K1L、B13R+B14R、A26Lまたは14L遺伝子座に挿入する。本明細書で提供されるウイルスを、例えば、国際出願第WO2009/054996号、国際出願第WO2009/139921号、米国特許出願公開第US−2009−0081639号、第US−2009−0053244号、第US−2009−0098529号、ならびに米国特許第7,754,221号、第7,588,767号、第7,588,771号および第7,662,398号のいずれかに記載の改変および方法/使用を含む、当業者には公知の診断のため、ならびに診断および処置のための、腫瘍の処置、ゲノム中に挿入される抗原に由来する病原体に対するワクチンなどの任意の方法として改変する、および/またはそれにおいて用いることができる。

0019

本明細書で提供される組換えまたは改変LIVPウイルス株において、異種遺伝子産物は、1つまたは複数の治療剤および/もしくは診断剤または治療試薬および/もしくは診断試薬を含む。いくつかの例においては、異種遺伝子産物は、抗がん剤抗転移剤抗血管新生剤免疫調節分子、抗原、細胞マトリックス分解遺伝子、組織再生およびヒト体細胞多能性細胞への再プログラミングに関する遺伝子、検出可能な生成物もしくはシグナルを生成するように基質を改変するかまたは抗体により検出可能である酵素造影剤に結合することができるタンパク質、光学画像化または検出のための遺伝子、PET画像化のための遺伝子ならびにMRI画像化のための遺伝子である。例えば、抗転移剤は、転移性定着阻害するか、またはインビトロ細胞浸潤アッセイにおいて細胞浸潤を阻害するものである。別の例においては、抗血管新生剤は、腫瘍における血管形成を阻害するものである。さらなる例においては、組織再生およびヒト体細胞の多能性細胞への再プログラミングに関する遺伝子は、newtAG(nAG)、Oct4、NANOG、Ngn3、Pdx1またはMafaである。

0020

本明細書で提供される組換えまたは改変LIVPウイルス株の例において、異種遺伝子産物は、ホルモン、成長因子、サイトカインケモカイン共刺激分子リボザイム輸送タンパク質一本鎖抗体アンチセンスRNAプロドラッグ変換酵素、siRNA、マイクロRNA、毒素抗腫瘍オリゴペプチド有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がんポリペプチド抗生物質血管新生阻害剤腫瘍抑制因子細胞傷害性タンパク質細胞増殖抑制タンパク質および組織因子から選択される治療剤である。例えば、異種遺伝子産物は、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GMCSF)、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−24(IL−24)、インターフェロンγ誘導性タンパク質10(IP−10)、Tリンパ球上で発現される受容体であるHVEMについてHSV糖タンパク質競合するリンホトキシン誘導性発現物(LIGHT)、p60スーパー抗原、OspF、OspG、シグナル伝達転写活性化因子(STAT1α)、STAT1β、プラスミノゲンk5ドメイン(hK5)、色素上皮分化因子(PEDF)、一本鎖抗VEGF抗体、一本鎖抗DLL4抗体、一本鎖抗線維芽細胞活性化タンパク質FAP)、NM23、カドヘリン1(ECADまたはcdh1)、リラキシン(relaxin)1(RLN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、エリスロポエチン(EPO)、マイクロRNA126(miR−126)、マイクロRNA181、マイクロRNA335、マンガナーゼスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)、E3ユビキチンタンパク質リガーゼ1(HACE1)、ナトリウム利尿ペプチド前駆体A(nppa1)、カルボキシペプチダーゼG2(CPG2)、アルコールデヒドロゲナーゼADH)、CDC6、または骨形成タンパク質4(BMP4)である。例えば、一本鎖抗VEGF抗体は、G6と命名される。

0021

診断剤をコードする異種遺伝子産物を含有する本明細書に記載の組換えまたは改変LIVP株の例において、診断剤は、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質である。例えば、診断剤は、ルシフェラーゼ蛍光タンパク質生物発光タンパク質、造影剤、発色団、検出することができる化合物もしくはリガンドに結合する、および/またはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質である。そのような例において、造影剤に結合する、および/またはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質は、鉄受容体、鉄輸送体、または銅取込み輸送体である。特定の例においては、診断剤は、ヒカリコメツキムシ(Green click beetle)ルシフェラーゼ、luxオペロン赤外蛍光タンパク質、フラビンリダクターゼタンパク質、mNeptune近赤外蛍光タンパク質、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、セレンテラジン結合タンパク質(CBP)、ヒトエピネフリン受容体(hNET)、ヨウ化ナトリウム共輸送体(NIS)タンパク質、シトクロムp450ファミリー酵素、アロスタチンA受容体(AlstR)、Pep1受容体(PEPR−1)、LAT−4、ステロール14α−デメチラーゼ(Cyp51)、トランスフェリン受容体(TR)、フェリチン二価金属輸送体DMT)、マグネトクティックA(MagA)またはシスプラチン流入輸送体(CTR1)である。

0022

本明細書で提供される組換えまたは改変LIVPウイルス株においては、異種遺伝子産物をコードする核酸は、プロモーターに作動可能に連結される。例えば、プロモーターは、ウイルスプロモーターを含む哺乳動物プロモーターである。いくつかの例においては、プロモーターは、P7.5K、P11K、PSE、PSEL、PSL、H5R、TK、P28、C11R、G8R、F17R、I3L、I8R、A1L、A2L、A3L、H1L、H3L、H5L、H6R、H8R、D1R、D4R、D5R、D9R、D11L、D12L、D13L、M1L、N2L、P4bまたはK1プロモーターである。

0023

上記で提供されたクローン株またはウイルス株のいずれかを含有する組成物が本明細書で提供される。また、上記で提供されたクローン株またはウイルス株のいずれかを含有する医薬組成物も本明細書で提供される。他の例においては、本明細書で提供される組成物または医薬組成物は、1つまたは複数の異なるウイルス株を含有してもよい。いくつかの例においては、医薬組成物は、薬学的に許容される担体を含有する。本明細書で提供される医薬組成物を、局部(local)または全身投与のために製剤化することができる。他の例においては、医薬組成物は、抗ウイルスもしくは抗がんワクチンまたは抗がん治療剤としての投与のために製剤化される。

0024

本明細書で提供されるクローン株またはウイルス株のいずれかと、治療剤または診断剤とを含有する組合せが本明細書で提供される。いくつかの例においては、治療剤は、化学療法剤免疫抑制剤および抗ウイルス剤から選択される。例えば、化学療法剤は、抗転移剤または抗血管新生剤である。いくつかの例においては、化学療法剤は、サイトカイン、ケモカイン、成長因子、光感作剤、毒素、抗がん抗生物質、化学療法化合物放射性核種、血管新生阻害剤、シグナリング調節剤代謝拮抗物質、抗がんワクチンもしくは治療剤、抗がんオリゴペプチド、有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がん抗体、抗がん抗生物質、免疫療法剤またはそれらの任意の組合せである。他の例においては、化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチンゲムシタビンイリノテカン抗EGFR抗体または抗VEGF抗体である。いくつかの例においては、免疫抑制剤は、糖質コルチコイドアルキル化剤、代謝拮抗物質、または抗体である。他の例においては、抗ウイルス剤は、シドフォビルグリベック(Gleevec)、ガンシクロビルアシクロビルまたはST−246である。例えば、抗ウイルス剤は、化学療法剤である。組合せに対して本明細書で提供される例のいずれかにおいては、ウイルスと、化学療法剤および/または抗ウイルス剤とが、単一の組成物として、または2つ以上の組成物中に別々に製剤化される。

0025

上記のLIVPウイルス株のいずれか、上記の組成物もしくは医薬組成物のいずれかまたは上記の組合せのいずれか、ならびに所望により前記組成物の投与のための説明書を含有するキットが本明細書で提供される。

0026

上記の医薬組成物のいずれか、例えば、本明細書で提供されるクローン株またはウイルス株のいずれかを含有する上記医薬組成物のいずれかを投与することによる、対象における増殖性障害を処置するのに使用するための方法、使用または組成物が本明細書で提供される。増殖性疾患は、がんであってよい。例えば、がんは、乳がん前立腺がん卵巣がん肺がん結腸がんまたは膵がんであってよい。増殖性障害は、腫瘍または転移であってよい。本明細書に記載の方法において、対象はヒトまたは非ヒト対象であってよい。

0027

増殖性障害を処置するための本明細書に記載の使用のための方法、使用または組成物の例においては、ウイルスを、投与のサイクルにわたって少なくとも1回、少なくとも1x105pfuまたは約1x105pfuまたは1x105pfuである量で投与または製剤化することができる。例えば、ウイルスは、投与のサイクルにわたって少なくとも一度または少なくとも1回、少なくとも1x105pfu、少なくとも1x106pfu、少なくとも1x107pfu、少なくとも1x108pfu、少なくとも1x109pfu、少なくとも1x1010pfu、少なくとも1x1011pfu、少なくとも1x1012pfu、少なくとも1x1013pfu、もしくは少なくとも1x1014pfuまたは少なくとも約1x105pfu、少なくとも約1x106pfu、少なくとも約1x107pfu、少なくとも約1x108pfu、少なくとも約1x109pfu、少なくとも約1x1010pfu、少なくとも約1x1011pfu、少なくとも約1x1012pfu、少なくとも約1x1013pfu、もしくは少なくとも約1x1014pfuまたは1x105pfu、1x106pfu、1x107pfu、1x108pfu、1x109pfu、1x1010pfu、1x1011pfu、1x1012pfu、1x1013pfu、もしくは1x1014pfuである量で投与または製剤化される。例えば、本明細書に記載の使用のための方法、使用、または組成物のための製剤中のウイルス株の濃度は、1x106〜1x1016pfu/mlであるか、または少なくとも1x106pfu/ml、少なくとも1x107pfu/ml、少なくとも1x108pfu/ml、少なくとも1x109pfu/ml、少なくとも1x1010pfu/ml、少なくとも1x1011pfu/ml、少なくとも1x1012pfu/ml、少なくとも1x1013pfu/ml、少なくとも1x1014pfu/ml、少なくとも1x1015pfu/ml、もしくは少なくとも1x1016pfu/mlであるか、または約1x106pfu/ml、約1x107pfu/ml、約1x108pfu/ml、約1x109pfu/ml、約1x1010pfu/ml、約1x1011pfu/ml、約1x1012pfu/ml、約1x1013pfu/ml、約1x1014pfu/ml、約1x1015pfu/ml、もしくは約1x1016pfu/mlであるか、または1x106pfu/ml、1x107pfu/ml、1x108pfu/ml、1x109pfu/ml、1x1010pfu/ml、1x1011pfu/ml、1x1012pfu/ml、1x1013pfu/ml、1x1014pfu/ml、1x1015pfu/ml、もしくは1x1016pfu/mlであってよい。そのような例においては、ウイルスの量は、投与のサイクルにわたって、2回、3回、4回、5回、6回または7回投与される。例えば、ウイルスの量は、サイクルの1日目、サイクルの1および2日目、サイクルの最初の連続する3日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する4日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する5日間のそれぞれ、サイクルの最初の連続する6日間のそれぞれ、またはサイクルの最初の連続する7日間のそれぞれに投与される。投与のサイクルは、7日間、14日間、21日間または28日間であってよい。

0028

本明細書に記載の方法においては、増殖性障害の処置のための第2の治療剤を投与することもできる。それをウイルスと共に、別々に、連続的に、または間欠的に投与することができる。当業者であれば、がんなどの増殖性障害の処置のための様々な治療剤に精通している。例えば、本明細書に記載の方法においては、増殖性障害のためのさらなる処置としては、限定されるものではないが、手術放射線療法免疫抑制療法および抗がん剤の投与が挙げられる。例えば、抗がん剤としては、サイトカイン、ケモカイン、成長因子、光感作剤、毒素、抗がん抗生物質、化学療法化合物、放射性核種、血管新生阻害剤、シグナリング調節剤、代謝拮抗物質、抗がんワクチンもしくは処置、抗がんオリゴペプチド、有糸分裂阻害タンパク質、抗有糸分裂オリゴペプチド、抗がん抗体、抗がん抗生物質、免疫療法剤またはそれらの任意の組合せが挙げられる。抗がん剤は、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、イリノテカン、抗EGFR抗体または抗VEGF抗体であってよい。そのような例においては、ウイルスと抗がん剤とは、連続的に、同時的に、または間欠的に投与される。

0029

限定されるものではないが、増殖性障害を処置するためなどの、本明細書で上記された方法または使用において、ウイルスは、静脈内的、動脈内的、腫瘍内的、内視鏡的病変内的、筋肉内的、皮内的、腹腔内的、膀胱内的、関節内的、胸膜内的、経皮的、皮下的、経口的、非経口的、内的、気管内的、吸入的、頭蓋内的、前立腺内的、硝子体内的、局所的、眼内的、経膣的、または直腸的などの局部的、局所的(topical)または全身的に投与される。例えば、ウイルスは、静脈内的または腹腔内的に投与される。

0030

本明細書で提供されるLIVPウイルスもしくはクローン株のいずれか、または本明細書で提供されるLIVPウイルス株もしくはクローン株のいずれかを含有する組成物もしくは医薬組成物を対象に投与することにより、対象における腫瘍または転移を検出するための方法が本明細書で提供される。診断または検出のために、ウイルスは、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質をコードし、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質を検出する核酸を含有し、それによって、検出が対象における腫瘍または転移の存在を示す。本明細書に記載の検出のための方法においては、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質は、ルシフェラーゼ、蛍光タンパク質、生物発光タンパク質、造影剤、発色団、検出することができる化合物もしくはリガンドに結合する、および/またはそれを輸送する受容体または輸送タンパク質から選択される。例えば、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、鉄受容体、鉄輸送体、ナトリウムまたは他の鉄輸送体、例えば、ヒトエピネフリン受容体(hNET)またはヨウ化ナトリウム共輸送体(NIS)タンパク質である。本明細書で提供される検出のための方法においては、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルは、高感度画像化、蛍光分光法X線画像化、磁気共鳴画像化(MRI)、磁気共鳴分光法MRS)、ポジトロン放出断層撮影(PET)または単光子放出コンピューター断層撮影SPECT)により検出される。

0031

本明細書で提供されるLIVPウイルスまたはクローン株のいずれかを対象に投与することにより宿主中のウイルス活性を検出する方法が本明細書で提供される。ウイルスは、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質をコードし、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質を検出する核酸を含有し、それによって、検出が、ウイルスが活性であるか、または腫瘍崩壊活性を有することを示す。そのような例においては、対象は腫瘍またはがんを有する。前記方法の例においては、検出可能なタンパク質または検出可能なシグナルを誘導するタンパク質を検出することは、対象から得た体液試料に由来する。例えば、体液は、尿、血液、または脳脊髄液である。

0032

本明細書で提供されるLIVPウイルス株またはクローン株のいずれかを含有する宿主細胞が本明細書で提供される。

0033

(i)異なるゲノム配列を有するウイルス粒子の混合物を含有する第1のLIVPウイルス試料を用意すること;(ii)試料から単一のクローン単離物を選択および単離すること;(iii)毒性についてそれぞれのクローン単離物をアッセイすること;(iv)抗腫瘍形成性についてそれぞれのクローン単離物をアッセイすること;ならびに(v)参照LIVPウイルス株と比較してより高い抗腫瘍形成性および低下した毒性を示すクローン株を選択することを含み、それによって低下した毒性およびより高い抗腫瘍形成性を示すクローン単離物が、がんの治療または診断のためのLIVPクローン株であると同定される、がんの治療および診断のためのLIVPクローン株を選択する方法が本明細書で提供される。本明細書に記載のLIVPクローン株を選択する方法においては、参照LIVPウイルスは、第1のLIVPウイルス試料であってよい。いくつかの例においては、参照LIVPウイルスは、弱毒化組換えLIVPウイルスである。例えば、参照LIVPウイルスは、ゲノムが配列番号9に記載のヌクレオチド配列を有するGLV−1h68と命名されたウイルスである(GLV−1h68)。

0034

本明細書で提供されるLIVPクローン株を選択または同定する方法においては、第1のLIVPウイルス試料は、配列番号10に記載のゲノム、もしくは配列番号10と少なくとも99%同一であるゲノムを有するLIVPウイルス株、または本明細書で提供される他の株のいずれかであってよい。他の例においては、第1のLIVPウイルス試料は、LIVP株および別のウイルス株、ゲノムDNAまたはクローン化DNAに感染した細胞の増殖、次いで、培養物からのウイルス試料の単離により得られた混合物であり、前記試料は前記感染により生成された子孫ウイルスを含む。例えば、他のウイルス株は、DNAウイルス二本鎖RNAウイルス、一本鎖プラスセンスRNAウイルスまたは一本鎖マイナスセンスRNAウイルスであってよい。DNAウイルスは、アビポックスウイルス粘液腫ウイルスまたはワクシニアウイルスなどのポックスウイルス単純ヘルペスウイルス(HSV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン−バーウイルスEBV)、ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス)、ポリオーマウイルスパピローマウイルスアデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルスなどのヘルペスウイルス;またはパルボウイルスなどの一本鎖DNAウイルスであってよい。例えば、他のウイルス株は、ワクシニア株である。いくつかの例においては、他のウイルスは二本鎖RNAウイルスであり、二本鎖RNAウイルスはロタウイルスなどのレオウイルスである。他のウイルスが一本鎖プラスセンスRNAウイルスである例においては、一本鎖プラスセンスRNAウイルスはセネカバレーウイルス、コクサッキーウイルスまたはポリオウイルスエンテロウイルスなどのピコルナウイルスセムリキ森林熱ウイルスなどのトガウイルス;およびヒト免疫不全ウイルスHIV)、マウスモロニー白血病ウイルス(MMLV)またはレンチウイルスなどのレトロウイルスである。他のウイルスが一本鎖マイナスセンスRNAウイルスであるさらなる例においては、一本鎖マイナスセンスRNAウイルスは、インフルエンザウイルスなどのオルトミクソウイルスニューカッスル病ウイルス麻疹ウイルスもしくはムンプスウイルスなどのパラミクソウイルス;または水疱性口内炎ウイルス(VSV)などのラブドウイルスである。

0035

クローン株を選択または同定する本明細書に記載の方法においては、試料から単一のクローン単離物を選択する工程を、プラークアッセイにより実施することができる。例えば、プラークアッセイにおける最大のプラークが選択される。そのような例においては、最大の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個をクローン単離物として選択および単離し、それぞれ前記方法の工程(iii)および(iv)において毒性および抗腫瘍形成性についてアッセイすることができる。他の例においては、選択されるプラークは、LIVPウイルス試料により生成されるプラークの平均プラークサイズよりも大きい。

0036

クローン株を選択する本明細書で提供される方法においては、工程iii)において、第1の対象への選択されたクローン単離物の投与時および第2の対象への参照ウイルスの投与時にインビボで毒性が評価され、ここで、第1および第2の対象は同じ種、サイズおよび性別のものであり、ウイルスは同じか、または類似する量で、および同じか、または類似する投薬レジメン下でそれぞれの対象に投与される;ならびに毒性を示すパラメータが毒性効果の指示因子として対象において評価および測定される。例えば、毒性を示すパラメータは、対象の生存期間の減少または低下、体重の減少、発熱、発疹、アレルギー、疲労、腹痛、対象における免疫応答の誘導または膿疱形成である。クローン株を選択する本明細書に記載の方法においては、工程v)において、低下した毒性を示すウイルスの選択は、a)第1の対象と第2の対象との間で毒性を示す測定されたパラメータを比較すること;およびb)参照ウイルスにより示される毒性効果と比較して低下した毒性効果を示すクローン単離物を同定または選択することを含む。例えば、低下した毒性を示すクローン単離物は、第1の対象の体重の減少をもたらさないか、または第2の対象と比較して第1の対象の体重の減少の低下をもたらすものである。他の例においては、低下した毒性を示すクローン単離物は、第2の対象と比較して処置の経過にわたって第1の対象の生存期間の増加を示すものである。さらなる例においては、低下した毒性を示す選択されるクローン単離物は、処置の経過にわたって対象の死亡をもたらさないものである。

0037

ウイルスクローン株を選択する本明細書で提供される方法においては、工程iv)において、選択されるクローン単離物および参照ウイルスの抗腫瘍形成性が、対象への投与時にインビトロまたはインビボで評価される;ならびに抗腫瘍形成性を示すパラメータが評価および測定される。例えば、投与時にインビボで抗腫瘍形成性を評価する場合、選択されるクローン単離物は第1の対象に投与され、参照ウイルスは第2の対象に投与され、ここで第1および第2の対象は同じ種、サイズおよび性別のものであり、ウイルスは同じか、または類似する量で、および同じか、または類似する投薬レジメン下でそれぞれの対象に投与される。抗腫瘍形成性を示すパラメータは、腫瘍細胞の感染性、腫瘍組織中へのウイルスの蓄積、腫瘍細胞中でのウイルス核酸の複製、腫瘍細胞中でのウイルス生成、腫瘍細胞中でのウイルス遺伝子発現、腫瘍細胞の細胞傷害性、腫瘍細胞選択性、腫瘍細胞型選択性、腫瘍サイズの減少、腫瘍体積の増加、腫瘍重量の減少、または特異的および非特異的抗腫瘍免疫応答の開始を含んでもよい。ウイルスクローン株を選択する本明細書で提供される方法においては、工程v)において、より高い抗腫瘍形成性を示すウイルスの選択は、c)選択されたクローン単離物および参照ウイルスにより示される抗腫瘍形成性を示す測定されたパラメータを比較すること;ならびにd)参照ウイルスにより示される抗腫瘍形成性と比較してより高い抗腫瘍形成性を示すクローン単離物を同定または選択することを含む。例えば、より高い抗腫瘍形成性とは、クローン単離物が、同じか、または類似する条件下で同じアッセイにおいて評価される参照ウイルスの抗腫瘍形成性と比較して抗腫瘍形成性を示すパラメータを評価するインビトロまたはインビボアッセイにおいて、少なくとも120%、少なくとも130%、少なくとも140%、少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%以上、または少なくとも約120%、少なくとも約130%、少なくとも約140%、少なくとも約150%、少なくとも約160%、少なくとも約170%、少なくとも約180%、少なくとも約190%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、少なくとも約700%、少なくとも約800%以上、または120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、250%、300%、400%、500%、600%、700%、800%以上の抗腫瘍形成性を示すことを意味する。

0038

ウイルスクローン株を選択する本明細書に記載の方法においては、対象への投与時にインビボで毒性または抗腫瘍形成性を評価する工程は、非ヒト動物またはヒトである対象に対するものである。本明細書に記載の方法においては、対象は腫瘍またはがんを有してもよい。例えば、腫瘍は乳腺腫瘍前立腺腫瘍卵巣腫瘍肺腫瘍結腸腫瘍、または膵腫瘍である。腫瘍は異種移植片同種移植片、または自発的/天然腫瘍であってよい。

0039

ウイルスクローン株を選択する本明細書に記載の方法においては、選択されるクローン株のゲノムを分析して、相同なゲノムを有する単離物のみが選択されるように、配列の相同性を評価することができる。例えば、ゲノムは、配列決定制限酵素分析、PCRサザンブロットまたはタンパク質発現などの方法により分析される。

0040

クローン株を選択する本明細書に記載の方法のいずれかにより製造または選択されたクローン株が本明細書で提供される。

0041

概略
A.定義
B.ワクシニアウイルスクローン株を単離する方法
1.親ウイルス調製物または混合物
2.クローン株の単離
3.抗腫瘍形成性
a.腫瘍関連複製指示因子
b.細胞傷害性
c.腫瘍成長
4.毒性/安全性
5.ゲノム分析
C.単離されたウイルスクローン株
1.LIVP
2.LIVPクローン株
LIVPクローン株の例
D.LIVP株の改変
1.異種核酸
2.改変例
a.診断遺伝子産物
b.治療遺伝子産物
c.抗原
d.ウイルスの弱毒化を変化させるための改変
3.異種遺伝子発現の制御
4.改変ウイルスの作製方法
E.ウイルスの増殖および生成
1.増殖のための宿主細胞
2.濃度決定
3.保存方法
4.ウイルスの調製
F.医薬組成物、組合せおよびキット
1.医薬組成物
2.宿主細胞
3.組合せ
4.キット
G.治療、診断およびモニタリング方法
1.治療方法
2.診断およびモニタリング方法
3.投与
a.ウイルスを投与する前の工程
b.投与の様式
c.用量および投薬レジメン
d.同時投与
i.複数のウイルスの投与
ii.治療化合物
iii.免疫療法および生物療法
e.対象の状態
4.モニタリング
a.ウイルス遺伝子発現のモニタリング
b.腫瘍サイズのモニタリング
c.抗体力価のモニタリング
d.一般的健康診断のモニタリング
e.処置と協調したモニタリング
H.実施例

0042

A.定義
別途定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する業界の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本開示を通じて言及されるすべての特許、特許出願、公開された出願および刊行物ウェブサイトならびに他の公開された材料は、別途注記しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の用語について複数の定義が存在する場合、本セクションに記載のものが優先する。URLまたは他のそのような識別子もしくはアドレスを参照する場合、そのような識別子は変更されることがあり、インターネット上の特定の情報は現れては消えることもあるが、インターネットおよび/または好適なデータベース検索することなどにより、等価な情報は公知であり、容易にアクセスすることができると理解される。それに対する参照は、そのような情報の利用可能性および公共への普及を証明する。

0043

本明細書で用いられる場合、Lister Strain of the Institute of Viral Preparations(LIVP)またはLIVPウイルス株は、Institute of Viral Preparations、Moscow、Russiaのウシ皮膚への適合化により製造された弱毒化Lister株(ATCCカタログ番号VR−1549)(Al’tshtein et al.(1985)Dokl. Akad. Nauk USSR 285:696−699)であるウイルス株を指す。LIVP株は、例えば、Institute of Viral Preparations、Moscow、Russia(例えば、Kutinova et al. (1995) Vaccine 13:487−493を参照されたい);Microorganism Collection ofFSRISRC VB Vector(Kozlova et al. (2010) Environ. Sci. Technol. 44:5121−5126)から取得するか、またはMoscow Ivanovsky Institute of Virology(C0355 K0602;Agranovski et al. (2006) Atmospheric Environment 40:3924−3929)から取得することができる。それはまた、当業者には周知でもある;それはUSSRにおいて、ならびにアジアおよびインドを通してワクチン接種のために用いられるワクチン株であった。現在その株は研究者によって用いられており、周知である(例えば、Altshteyn et al. (1985) Dokl. Akad. Nauk USSR 285:696−699;Kutinova et al. (1994) Arch. Virol. 134:1−9;Kutinova et al. (1995) Vaccine 13:487−493;Shchelkunov et al. (1993) Virus Research 28:273−283;Sroller et al. (1998) Archives Virology 143:1311−1320;Zinoviev et al., (1994) Gene 147:209−214;およびChkheidze et al. (1993) FEBS336:340−342を参照されたい)。特に、LIVP株は、配列番号10に記載のヌクレオチド配列、または配列番号10に記載のヌクレオチド配列と少なくとも、もしくは少なくとも約99%同一である配列を有するゲノムを含有するものである。LIVPウイルス株は、細胞系における反復継代を通じたLIVPの増殖により得られる任意のウイルス株またはウイルス調製物を包含する。

0044

本明細書で用いられる場合、LIVPクローン株またはLIVPクローン単離物とは、プラーク単離、または単一のクローンが増殖される他の方法によりLIVPウイルス株から誘導され、配列が同種であるゲノムを有するウイルスを指す。したがって、LIVPクローン株は、ゲノムがLIVPから増殖されたウイルス調製物中に存在するウイルスを含む。LIVPクローン株は、異種核酸を導入するための組換えDNA法を用いる組換え手段により遺伝子操作された組換えLIVPウイルスを含まない。特に、LIVPクローン株は、異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する異種核酸を含有しないゲノムを有する。例えば、LIVPクローン株は、非ウイルス異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する非ウイルス異種核酸を含有しないゲノムを有する。しかしながら、本明細書に記載の場合、本明細書で提供されるLIVPクローン株はいずれも、組換えウイルスを作製するための組換え手段によりそのゲノムを改変することができると理解される。例えば、LIVPクローン株を改変して、異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有するヌクレオチドの挿入を含有する組換えLIVPウイルスを作製することができる。

0045

本明細書で用いられる場合、LIVP1.1.1は、配列番号1に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号1に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0046

本明細書で用いられる場合、LIVP2.1.1は、配列番号2に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号2に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0047

本明細書で用いられる場合、LIVP4.1.1は、配列番号4に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号4に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0048

本明細書で用いられる場合、LIVP5.1.1は、配列番号5に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号5に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0049

本明細書で用いられる場合、LIVP6.1.1は、配列番号6に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号6に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0050

本明細書で用いられる場合、LIVP7.1.1は、配列番号7に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号7に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0051

本明細書で用いられる場合、LIVP8.1.1は、配列番号8に記載のヌクレオチド配列を有するゲノム、または配列番号8に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有するゲノムを有するLIVPクローン株である。

0052

本明細書で用いられる場合、改変LIVPウイルス株とは、LIVP中に含まれないゲノムを有するが、LIVPから誘導された株のゲノムの改変により製造されたウイルスであるLIVPウイルスを指す。典型的には、ウイルスのゲノムは、ヌクレオチドの置換(置き換え)、挿入(付加)または欠失(トランケーション)により改変される。改変は、遺伝子操作および組換えDNA法などの当業者には公知の任意の方法を用いて行うことができる。したがって、改変ウイルスは、親ウイルスのゲノムと比較してそのゲノムが変化したウイルスである。例示的改変ウイルスは、ウイルスのゲノム中に挿入された1つまたは複数の異種核酸配列を有する。典型的には、異種核酸は、異種タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含有する。例えば、本明細書に記載の改変ウイルスは、異種遺伝子の発現のための遺伝子発現カセットの形態の1つまたは複数の異種核酸配列を含有してもよい。

0053

本明細書で用いられる場合、「組換え方法による生成」または「組換えDNA法を用いる方法」またはその変形は、クローニングされたDNAによりコードされるタンパク質を発現させるための分子生物学の周知の方法の使用を指す。

0054

本明細書で用いられる場合、「遺伝子発現カセット」または「発現カセット」は、そのような配列と適合する宿主中での遺伝子の発現を行うことができる核酸エレメントを含有する核酸コンストラクトである。発現カセットは、少なくともプロモーターおよび所望により、転写終結シグナルを含む。典型的には、発現カセットは、プロモーターに作動可能に連結された、転写させようとする核酸を含む。発現カセットは、例えば、治療遺伝子産物、または検出可能なタンパク質もしくは選択マーカーの遺伝子をコードする遺伝子を含有してもよい。

0055

本明細書で用いられる場合、LIVP GLV−1h68は、それぞれ、F14.5L、J2R(チミジンキナーゼ)およびA56R(ヘマグルチニン)遺伝子座中に挿入された、ruc−gfp[ルシフェラーゼおよび緑色蛍光タンパク質融合遺伝子(例えば、米国特許第5,976,796号を参照されたい)]、β−ガラクトシダーゼ(LacZ)およびβ−グルクロニダーゼ(gusA)リポーター遺伝子を含有するLIVPウイルスである。GLV−1h68のゲノムは、配列番号9に記載のヌクレオチド配列、または配列番号9に記載のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を有する。

0056

本明細書で用いられる場合、ウイルス調製物、例えば、LIVPウイルス調製物は、培養系中でのインビボまたはインビトロでのウイルス株、例えば、LIVPウイルス株、LIVPクローン株または改変もしくは組換えウイルス株の増殖により得られたウイルス組成物を指す。例えば、LIVPウイルス調製物は、典型的には、当技術分野で公知の標準的な方法を用いる培養系からの精製の際に、宿主細胞中でのウイルス株の増殖により得られたウイルス組成物を指す。ウイルス調製物は一般に、いくつかのウイルス粒子またはビリオンから作られる。必要に応じて、試料または調製物中のウイルス粒子の数を、プラークアッセイを用いて決定して、試料単位容量あたりプラーク形成単位数(pfu/ml)を算出し、形成されたそれぞれのプラークが1個の感染性ウイルス粒子を代表すると仮定することができる。調製物中のそれぞれのウイルス粒子またはビリオンは、他のウイルス粒子と比較して同じゲノム配列を有してもよく(すなわち、調製物が配列において同種である)、または異なるゲノム配列を有してもよい(すなわち、調製物が配列において異種である)。クローン単離の非存在下では、ウイルスのゲノムの異種性または多様性が、ウイルス株の天然選択プロセスにおいて起こる相同組換え事象などにより、ウイルスが複製するにつれて生じ得ることが、当業者には理解される(Plotkin & Orenstein (eds) “Recombinant Vaccinia Virus Vaccines” in Vaccines, 3rd edition (1999))。

0057

本明細書で用いられる場合、ウイルス混合物は、そのゲノム配列が異なるいくつかのウイルス粒子を含有するウイルス調製物である。ウイルス混合物は、培養系、例えば、宿主細胞に、2つ以上の異なるウイルス株、または1つのウイルス株と、ゲノムDNAもしくはクローニングされたDNAとに感染させた後、得られたウイルスを増殖させ、精製することにより取得することができる。本明細書における目的のために、LIVPウイルス調製物は、LIVP株および別のウイルス、ゲノムDNAまたはクローニングされたDNAに感染させた細胞を増殖させた後、培養物からウイルス調製物を単離することにより得られたウイルス混合物を含有してもよく、その調製物は感染により生成された子孫ウイルスを含有する。例えば、他のウイルス株は、アビポックスウイルス、粘液腫ウイルスまたは他のワクシニアウイルスなどのポックスウイルス;単純ヘルペスウイルス(HSV)、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン−バーウイルス(EBV)、ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス)、ポリオーマウイルス、パピローマウイルス、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルスなどのヘルペスウイルス;ならびにパルボウイルスなどの一本鎖DNAウイルスであってよい。他のウイルスは、弱毒化ウイルス、腫瘍崩壊ウイルスまたは公知の抗腫瘍活性および/または中程度から軽度の毒性を有する他のウイルスであってよい。

0058

本明細書で用いられる場合、「ウイルス」とは、宿主細胞なしには増殖または複製することができない感染性実体の任意の大規模集団を指す。ウイルスは、典型的には遺伝物質のRNAまたはDNAコアを取り囲むタンパク質外被を含有するが、半透過性の膜を含有せず、生きている細胞中でのみ増殖および複製することができる。ウイルスとしては、限定されるものではないが、ポックスウイルス、ヘルペスウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、ラブドウイルス、パピローマウイルス、水疱性口内炎ウイルス、麻疹ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ピコルナウイルス、シンドビスウイルス、パピローマウイルス、パルボウイルス、レオウイルス、コクサッキーウイルス、インフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、ポリオウイルス、およびセムリキ森林熱ウイルスが挙げられる。

0059

本明細書で用いられる場合、腫瘍崩壊ウイルスとは、腫瘍を有する対象中の腫瘍細胞中で選択的に複製するウイルスを指す。いくつかの腫瘍崩壊ウイルスは、腫瘍細胞の感染後に腫瘍細胞を殺傷することができる。例えば、腫瘍崩壊ウイルスは、腫瘍細胞を溶解するか、または腫瘍細胞の細胞死を誘導することにより、腫瘍細胞の死を引き起こすことができる。

0060

本明細書で用いられる場合、LIVPに関連する「弱毒化LIVPウイルス」は、LIVPと比較して低下したか、もしくは少ないビルレンス、毒性または病原性を示すウイルスを指す。

0061

本明細書で用いられる場合、ウイルスに関連する「毒性」(本明細書ではビルレンスまたは病原性ともいう)は、ウイルスの投与時の宿主に対する有害効果または毒性効果を指す。LIVPなどの腫瘍崩壊ウイルスについては、ウイルスの毒性は非腫瘍性臓器または組織中へのその蓄積と関連し、これは宿主の生存に影響し得るか、または有害効果もしくは毒性効果をもたらし得る。毒性を示す1つまたは複数のパラメータを評価することにより、毒性を測定することができる。これらのものとしては、非腫瘍組織中への蓄積および体重に対する効果などの、それが投与された対象の生存能力または健康に対する効果が挙げられる。

0062

本明細書で用いられる場合、「毒性を示すパラメータ」とは、その毒性、ビルレンスまたは病原性に関連するウイルスにより媒介される特性を指す。毒性を示すパラメータは、一般的には対象への投与時にインビボで評価される。毒性を示すパラメータの例としては、限定されるものではないが、対象の生存期間の減少、体重の減少、発熱、発疹、アレルギー、疲労、腹痛、対象における免疫応答の誘導および膿疱形成が挙げられる。上記のパラメータまたは当業者には公知の他の毒性特性のいずれかを評価するアッセイまたは手段は本明細書に記載されているか、または当業者には公知である。したがって、宿主中で任意の1つまたは複数の上記活性または特性を媒介するウイルスは、ある程度の毒性を示す。

0063

本明細書で用いられる場合、「低下した毒性」は、宿主へのウイルスの投与時の毒性または有害効果が、ウイルスで処置されていない宿主と比較して、または別の参照もしくは対照ウイルスを投与された宿主と比較して弱毒化されるか、または減少することを意味する。本明細書における目的のために、参照または対照ウイルスの例は、GLV−1h68と命名されたLIVPウイルスである。毒性が低下したか、または減少したかどうかを、毒性を示すパラメータに対する、ウイルス、および必要に応じて、対照または参照ウイルスの効果を評価することにより決定することができる。2つ以上の異なるウイルスの活性を比較する場合、インビトロアッセイにおいて用いられるか、またはインビボで投与されるウイルスの量(例えば、pfu)は、同じか、または類似し、インビトロアッセイまたはインビボでの評価の条件(例えば、インビボでの投薬レジメン)は同じか、または類似すると理解される。例えば、ウイルスおよび対照または参照ウイルスのインビボでの投与時の効果を比較する場合、対象は同じ種、サイズ、性別であり、ウイルスは同じか、または類似する投薬レジメン下で同じか、または類似する量で投与される。特に、低下した毒性を有するウイルスは、疾患の処置のためなどの宿主へのウイルスの投与時に、ウイルスが宿主に対する損傷もしくは損害をもたらす程度まで宿主の非腫瘍臓器および組織中に蓄積しないか、あるいは処置される疾患が影響するよりも高い程度で、または対照もしくは参照ウイルスが影響するよりも高い程度で、宿主の生存期間に影響することを意味する。例えば、低下した毒性を有するウイルスは、処置の経過にわたって対象の死亡をもたらさないウイルスを含む。

0064

本明細書で用いられる場合、特定の組織中へのウイルスの蓄積は、宿主の臓器または組織にウイルスが感染するのに十分長い、宿主へのウイルスの投与後の一定期間後の宿主生物の特定の組織中へのウイルスの分布を指す。当業者であれば認識できる通り、ウイルスの感染のための期間は、ウイルス、臓器(複数可)または組織(複数可)、宿主の免疫能力およびウイルスの用量に応じて変化するであろう。一般に、蓄積は、ウイルスによる感染後の約1日未満、約1日から約2、3、4、5、6または7日、約1週間から約2、3または4週間、約1カ月から約2、3、4、5、6カ月以上の時点で決定することができる。本明細書における目的のために、ウイルスは、炎症組織または腫瘍組織などの免疫特権組織中に選択的に蓄積するが、ウイルスの毒性が軽度であるか、または許容され、最大限でも、致命的ではない程度まで宿主中の非腫瘍組織などの他の組織および臓器から除去される。

0065

本明細書で用いられる場合、「選択的蓄積」とは、第2の位置での蓄積よりも高いレベルでの第1の位置でのウイルスの蓄積を指す(すなわち、第1の位置でのウイルス粒子の濃度、または力価は、第2の位置でのウイルス粒子の濃度よりも高い)。かくして、正常な組織または臓器と比較して、炎症組織および腫瘍組織などの免疫特権組織(免疫系から保護される組織)中に選択的に蓄積するウイルスは、ウイルスが正常な組織または臓器中に蓄積するよりも高いレベル(すなわち、濃度またはウイルス力価)で、腫瘍などの免疫特権組織中に蓄積するウイルスを指す。

0066

本明細書で用いられる場合、「抗腫瘍活性」または「抗腫瘍形成性」とは、対象においてインビトロまたはインビボで腫瘍の形成または増殖を防止または阻害するウイルス株を指す。抗腫瘍活性を示すパラメータまたは複数のパラメータを評価することにより、抗腫瘍活性を決定することができる。

0067

本明細書で用いられる場合、「抗腫瘍活性または抗腫瘍形成活性を示すパラメータ」とは、抗腫瘍活性と関連するウイルスにより媒介される特性を指す。抗腫瘍活性を示すパラメータは、対象への投与時にインビトロまたはインビボで評価することができる。抗腫瘍活性を示すパラメータの例としては、限定されるものではないが、腫瘍細胞の感染性、腫瘍組織中へのウイルスの蓄積、腫瘍細胞中でのウイルス核酸の複製、腫瘍細胞中でのウイルス生成、腫瘍細胞中でのウイルス遺伝子発現、腫瘍細胞の細胞傷害性、腫瘍細胞選択性、腫瘍細胞型選択性、腫瘍サイズの減少、腫瘍体積の増加、腫瘍重量の減少、ならびに特異的および非特異的抗腫瘍免疫応答の開始が挙げられる。上記パラメータまたは他の抗腫瘍形成特性のいずれかを評価するアッセイは、当業者には公知である。アッセイの例は、本明細書に記載されている。したがって、任意の1つまたは複数の上記活性または特性を示すウイルスは、抗腫瘍活性を示す。

0068

本明細書で用いられる場合、抗腫瘍活性または抗腫瘍形成性に関連する「より高い」または「改善された」活性は、ウイルス株が、参照もしくは対照ウイルスよりも高い程度で、またはウイルスを用いる処置の非存在下よりも高い程度で、対象におけるインビトロまたはインビボでの腫瘍の形成または増殖を防止または阻害することができることを意味する。本明細書における目的のために、参照または対照ウイルスの例は、GLV−1h68と命名されたLIVPウイルスである。抗腫瘍活性が「より高い」か、または「改善された」かどうかを、抗腫瘍活性を示すパラメータに対する、ウイルスおよび必要に応じて、対照または参照ウイルスの効果を評価することにより決定することができる。2つ以上の異なるウイルスの活性を比較する場合、インビトロアッセイにおいて用いられるか、またはインビボで投与されるウイルスの量(例えば、pfu)は、同じか、または類似し、インビトロアッセイまたはインビボでの評価の条件(例えば、インビボでの投薬レジメン)は同じか、または類似すると理解される。

0069

本明細書で用いられる場合、異種核酸(外因性核酸または外来核酸とも呼ばれる)は、それが発現される生物もしくはウイルスによって通常はインビボで生成されないか、または生物もしくはウイルスによって生成されるが、異なる遺伝子座にあるか、または転写、翻訳、もしくは他の調節可能な生化学的プロセスを行うことにより、DNAなどの内因性核酸の発現を変化させるメディエータを媒介するか、もしくはコードする核酸を指す。したがって、異種核酸は、それが導入されるウイルスにとって通常は内因性ではないことが多い。異種核酸は、同じ種または別の種を含む、同じ生物または別の生物中の別のウイルスに由来する核酸分子を指してもよい。しかしながら、異種核酸は、内因性であってもよいが、異なる遺伝子座から発現されるか、またはその発現もしくは配列が変化した核酸(例えば、プラスミド)である。かくして、異種核酸は、DNAなどの対応する核酸分子がゲノム中に見出される場合、正確な向きまたは位置に存在しない核酸分子を含む。一般的には、必須ではないが、そのような核酸は、ウイルスによって、またはそれが発現されるウイルス中で同じ方法で通常生成されないRNAおよびタンパク質をコードする。当業者が、核酸が発現されるウイルスにとって異種、外因性または外来であると認識するか、または考えるDNAなどの任意の核酸が、本明細書では異種核酸により包含される。異種核酸の例としては、限定されるものではないが、診断剤および/または治療剤などの、外因性ペプチド/タンパク質をコードする核酸が挙げられる。異種核酸によりコードされるタンパク質を、ウイルス内で発現させ、分泌させるか、または異種核酸が導入されたウイルスの表面上に発現させることができる。

0070

本明細書で用いられる場合、異種核酸を含有するウイルスクローン株またはウイルス株調製物は、親クローン株中に存在しない核酸を含有するそのような株を指す。例えば、配列が配列番号10に記載のものであるウイルスはクローン株であるが、GLV−1h68と命名された、配列番号9のウイルスは、RUC−GFPと命名された挿入物などの異種核酸を含有する。

0071

本明細書で用いられる場合、異種タンパク質または異種ポリペプチド外因性タンパク質外因性ポリペプチド外来タンパク質または外来ポリペプチドとも呼ばれる)は、通常はウイルスにより生成されないタンパク質を指す。

0072

本明細書で用いられる場合、プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳停止部位、ならびに他のシグナル配列などの、ヌクレオチドの調節およびエフェクター配列への異種核酸の作動可能な連結は、DNAなどのそのような核酸と、そのようなヌクレオチド配列との関係を指す。例えば、プロモーターへの異種DNAの作動可能な連結は、そのようなDNAの転写が、そのDNAを特異的に認識する、それに結合する、およびそれを転写するRNAポリメラーゼによってプロモーターから開始されるような、DNAとプロモーターとの物理的関係を指す。かくして、作動可能に連結されたか、または機能し得る形で会合したとは、DNAなどの核酸と、プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳停止部位、ならびに他のシグナル配列などのヌクレオチドの調節およびエフェクター配列との機能的関係を指す。例えば、プロモーターへのDNAの作動可能な連結は、そのようなDNAの転写が、そのDNAを特異的に認識する、それに結合する、およびそれを転写するRNAポリメラーゼによってプロモーターから開始されるような、DNAとプロモーターとの間の物理的および機能的関係を指す。発現および/または転写を最適化するためには、クローンの5’非翻訳部分を除去し、付加するか、または変化させて、余分の、潜在的に不適切な、代替翻訳開始(すなわち、開始)コドンまたは転写もしくは翻訳のレベルで発現を阻害し得るか、もしくは低下させ得る他の配列を排除することが必要となり得る。さらに、コンセンサスリボゾーム結合部位開始コドンのすぐ5’側に挿入し、発現を増強することができる(例えば、Kozak J. Biol. Chem. 266: 19867−19870 (1991)およびShine and Delgarno, Nature 254(5495):34−38 (1975)を参照されたい)。そのような改変の望ましさ(または必要性)を、経験的に決定することができる。

0073

本明細書で用いられる場合、異種プロモーターは、通常は野生型生物もしくはウイルス中には見出されないか、または野生型生物もしくはウイルスと比較して異なる遺伝子座にあるプロモーターを指す。異種プロモーターは、それが導入されるウイルスに対して内因性ではないことが多いが、別のウイルスから取得されたか、または合成的に調製されたものである。異種プロモーターは、同じ種または別の種などの、同じ生物または別の生物中の別のウイルスに由来するプロモーターを指してもよい。しかしながら、異種プロモーターは、内因性であってもよいが、その配列が変化したか、または異なる遺伝子座(例えば、ゲノム中もしくはプラスミド上の異なる位置)に生じるプロモーターである。かくして、異種プロモーターは、対応するプロモーターがゲノム中に見出される場合、正確な向きまたは位置に存在しないプロモーターを含む。

0074

合成プロモーターは、天然には見出されないヌクレオチド配列を有する異種プロモーターである。合成プロモーターは、合成配列または天然プロモーターもしくはその一部から誘導された配列を有する核酸分子であってよい。合成プロモーターはまた、異なる天然プロモーターから誘導される異なるエレメントから構成されるハイブリッドプロモーターであってもよい。

0075

本明細書で用いられる場合、投与レジメンとは、投与される薬剤、例えば、ウイルスまたは他の薬剤の量、および投与のサイクルの経過にわたる投与の頻度を指す。投与レジメンは、処置しようとする疾患または状態の関数であり、かくして、変化してもよい。

0076

本明細書で用いられる場合、投与の頻度は、投与のサイクルの間に薬剤が投与される回数を指す。例えば、頻度は、日、週または月であってよい。例えば、頻度は、投与のサイクル中の1回、2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与であってよい。頻度は、投与のサイクル中の連続する日数を指してもよい。特定の頻度は、処置される特定の疾患または状態の関数である。

0077

本明細書で用いられる場合、「投与のサイクル」とは、連続する投与にわたって反復されるウイルスの投与の投与レジメンの反復スケジュールを指す。例えば、投与のサイクルの例は、28日サイクルである。

0078

本明細書で用いられる場合、状態、障害または疾患を有する対象の処置は、状態、障害または疾患の症状が改善されるか、またはさもなければ有益に変化する任意の処置様式を意味する。処置は、本明細書に記載され、提供されるウイルスの任意の医薬的使用を包含する。

0079

本明細書で用いられる場合、疾患または障害は、例えば、感染または遺伝的欠陥の結果生じ、同定可能な症状を特徴とする生物における病理学的状態を指す。本明細書に記載の疾患の例は、がんなどの新生物疾患である。

0080

本明細書で用いられる場合、新生物疾患は、腫瘍の発生、増殖、転移および進行などの、がんを含む任意の障害を指す。

0081

本明細書で用いられる場合、がんは、転移がん、リンパ腫瘍、および血液のがんなどの、任意の種類の悪性腫瘍により引き起こされるか、またはそれを特徴とする疾患に関する用語である。がんの例としては、限定されるものではないが、白血病、リンパ腫、膵がん、肺がん、卵巣がん、乳がん、子宮頸がん膀胱がん、前立腺がん、グリオーマ腫瘍、腺癌肝がんおよび皮膚がんが挙げられる。ヒトにおけるがんの例としては、膀胱腫瘍、乳腺腫瘍、前立腺腫瘍、基底細胞癌胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳およびCNSのがん(例えば、グリオーマ腫瘍)、子宮頸がん、絨毛癌、結腸および直腸がん、結合組織がん、消化器系のがん;子宮内膜がん食道がん;眼のがん;頭部および頸部のがん;胃がん上皮内新生物腎がん喉頭がん;白血病;肝がん;肺がん(例えば、小細胞および非小細胞);ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫;メラノーマ骨髄腫神経芽腫口腔がん(例えば、、口、および咽頭);卵巣がん;膵がん、網膜芽腫横紋筋肉腫;直腸がん、腎がん、呼吸器系のがん;肉腫、皮膚がん;胃がん、精巣がん甲状腺がん子宮がん泌尿器系のがん、ならびに他の癌腫および肉腫が挙げられる。イヌネコおよび他のペットにおいて一般的に診断されるがんの例としては、限定されるものではないが、リンパ肉腫骨肉腫、乳腺腫瘍、肥満細胞腫脳腫瘍、メラノーマ、腺扁平上皮癌カルチノイド肺腫瘍、気管支腺腫瘍、気管支腺癌、線維腫粘液軟骨腫肉腫、神経肉腫骨腫乳頭腫、網膜芽腫、ユーイング肉腫ウィルムス腫瘍バーキットリンパ腫ミクログリオーマ、神経芽腫、破骨細胞腫、口腔新生物、線維肉腫、骨肉腫および横紋筋肉腫、生殖器扁平細胞癌、可移植性性器腫瘍、精巣腫瘍精上皮腫セルトリ細胞腫瘍、血管周囲細胞腫組織球腫緑色腫(例えば、顆粒球性肉腫)、角膜乳頭腫、角膜扁平細胞癌、血管肉腫胸膜中皮腫基底細胞腫瘍、胸腺腫腫瘍、副腎癌、口腔乳頭腫症血管内皮腫および嚢胞腺腫濾胞性リンパ腫、腸リンパ肉腫、線維肉腫および肺扁平細胞癌が挙げられる。フェレットなどのげっ歯類において診断されるがんの例としては、限定されるものではないが、インスリノーマ、リンパ腫、肉腫、神経腫膵島細胞腫瘍、胃MALTリンパ腫および胃腺がんが挙げられる。農業用家畜に作用する新生物の例としては、限定されるものではないが、白血病、血管周囲細胞腫およびウシの眼の新生物(畜牛における);包皮線維肉腫、潰瘍性扁平細胞癌、包皮癌、結合組織新生物および脂肪細胞腫(ウマにおける);肝細胞癌ブタにおける);リンパ腫および肺腺腫症ヒツジにおける);肺肉腫、リンパ腫、ラウス肉腫網膜内皮腫、線維肉腫、腎芽細胞腫B細胞リンパ腫およびリンパ性白血病鳥類における);網膜芽腫、肝臓新生物、リンパ肉腫(リンパ芽球性リンパ腫)、形質細胞白血病および浮袋肉腫(における)、乾酪性リンパ節炎(CLA):コリネバクテリウムシューツベルクロシス(Corynebacterium pseudotuberculosis)細菌により引き起こされるヒツジおよびヤギ慢性感染性接触伝染性疾患、ならびにヤーグジークテにより引き起こされるヒツジの接触伝染性肺腫瘍が挙げられる。

0082

本明細書で用いられる場合、「転移」とは身体のある部分から別の部分へのがんの拡散を指す。例えば、転移プロセスにおいては、悪性腫瘍細胞は、悪性腫瘍細胞が生じた一次腫瘍の部位から拡散し、リンパ管および血管中に移動し、細胞を生物中の他の場所の正常組織に輸送し、そこで細胞が増殖し続ける。転移により拡散した細胞により形成された腫瘍は、「転移腫瘍」、「二次腫瘍」または「転移」と呼ばれる。

0083

本明細書で用いられる場合、腫瘍または転移などの新生物疾患を有する対象の処置は、新生物疾患を有する症状が改善されるか、またはさもなければ有益に変化する任意の処置様式を意味する。典型的には、対象における腫瘍または転移の処置は、腫瘍の血管形成、腫瘍細胞の分裂、腫瘍細胞の移動の阻害または基底膜もしくは細胞外マトリックスの分解などの、腫瘍成長の遅延化、腫瘍細胞の溶解、腫瘍サイズの低下、新しい腫瘍成長の防止、または一次腫瘍の転移の防止をもたらす任意の処置様式を包含する。

0084

本明細書で用いられる場合、特定の医薬組成物の投与などによる、特定の障害の症状の改善または軽減は、組成物の投与に帰するか、またはそれと関連し得る、永続的であっても、一時的であってもよい、持続的または一過的な任意の減少を指す。

0085

本明細書で用いられる場合、特定の疾患を処置するためのウイルスまたは化合物の有効量、または治療上有効量は、疾患に伴う症状を改善するか、またはいくつかの様式で低下させる量である。その量は、個体間で変化し、限定されるものではないが、患者年齢、体重、全体的な身体状態および疾患の重篤度などのいくつかの因子に依存するであろう。治療上有効量を単回用量として投与するか、またはレジメンに従って複数回用量で投与することによって、それが有効となるようにすることができる。前記量は、疾患を治癒させることができるが、典型的には、疾患の症状を改善するために投与される。症状の望ましい改善を達成するためには、反復投与が必要となることがある。

0086

本明細書で用いられる場合、腫瘍または転移などの新生物疾患を処置するためのウイルスまたは化合物の有効量、または治療上有効量は、限定されるものではないが、腫瘍成長の遅延化、腫瘍細胞の溶解、腫瘍サイズの減少、新しい腫瘍成長の防止、または一次腫瘍の転移の防止などの新生物疾患に伴う症状を改善するか、またはいくつかの様式では、低下させる量である。

0087

本明細書で用いられる場合、腫瘍の処置に関する「治療指数」とは、腫瘍成長の遅延化および/または腫瘍体積の低下を引き起こす、本明細書で提供されるウイルスを用いる処置または本明細書で提供されるウイルスを用いる組合せ療法などの、処置の能力を指す。典型的には、治療指数は、ウイルスを用いる処置を行わない場合などの対照処置に対する比として表される。治療指数が高くなるほど、処置が腫瘍成長を遅延させる、および/または腫瘍体積を低下させるのにより有効になる。

0088

本明細書で用いられる場合、「複製遅延」とは、治療ウイルスが腫瘍中で効率的に複製することができないことを指す。複製遅延を示す治療ウイルスは、腫瘍の細胞中で複製する能力を有するが、より遅い複製速度でそうすることができる。腫瘍の感染後に腫瘍における複製遅延を示すウイルスは、複製遅延を示さないウイルスほど腫瘍の治療にとって有効ではない。

0089

本明細書で用いられる場合、用語「治療ウイルス」とは、がん、腫瘍および/もしくは転移などの新生物疾患または炎症または創傷などの疾患もしくは障害の処置またはその診断ならびに/またはその両方のために投与されるウイルスを指す。一般に、本明細書の治療ウイルスは、抗腫瘍活性および最小限の毒性を示すものである。

0090

本明細書で用いられる場合、新生物としても知られる腫瘍は、細胞が異常に速い速度で増殖する場合にもたらされる異常な組織塊である。腫瘍は、構造的組織化および正常組織との機能的連携の部分的または全体的欠如を示し得る。腫瘍は、良性がん性ではない)、または悪性(がん性)であってよい。本明細書で用いられる場合、腫瘍は造血腫瘍ならびに固形腫瘍を包含することが意図される。

0091

悪性腫瘍は、3つの主要な型に広く分類することができる。癌腫は、上皮構造(例えば、乳房前立腺、肺、結腸、膵臓)から生じる悪性腫瘍である。肉腫は、結合組織、または間葉細胞、例えば、筋肉、軟骨脂肪または骨を起源とする悪性腫瘍である。白血病およびリンパ腫は、免疫系の構成要素などの造血構造(血液細胞の形成に関する構造)に作用する悪性腫瘍である。他の悪性腫瘍としては、限定されるものではないが、神経系の腫瘍(例えば、神経線維腫)、胚細胞腫瘍、および芽球性腫瘍が挙げられる。

0092

本明細書で用いられる場合、増殖性障害は、限定されるものではないが、新生物疾患などの、細胞の異常な増殖(すなわち、細胞が正常な組織増殖と比較してより急速に増殖する)を含む任意の障害を含む。

0093

本明細書で用いられる場合、「腫瘍細胞」は、腫瘍の一部である任意の細胞である。典型的には、本明細書で提供されるウイルスは、正常細胞と比較して対象中の腫瘍細胞に選択的に感染する。

0094

本明細書で用いられる場合、「転移細胞」は、転移のための能力を有する細胞である。転移細胞は、対象中の第1の腫瘍から転移する能力を有し、対象中の異なる部位の組織に定着して、その部位で第2の腫瘍を形成することができる。

0095

本明細書で用いられる場合、「腫瘍形成細胞」は、対象中の好適な部位に導入された場合、腫瘍を形成することができる細胞である。この細胞は、非転移性または転移性であってよい。

0096

本明細書で用いられる場合、「正常細胞」は、腫瘍に由来しない細胞である。

0097

本明細書で用いられる場合、用語「細胞」は、生物科学において一般的に理解されている通り、生きている生物の構造および機能の基本単位を指す。細胞は、自給自足でき、他の細胞とは完全に無関係に機能的なものとして存在することができる単細胞生物であってもよい。細胞はまた、それが天然に存在する環境から単離されていない場合、2種類以上の細胞から作られる多細胞生物の一部であるものであってもよい。「非生物」または「非生物」細胞のものと考えることができるそのような細胞は、一般的には、それが多細胞生物により全体として実施される機能のサブセットのみを実施する点で特殊化されている。かくして、この種類の細胞は単細胞生物ではない。そのような細胞は、原核細胞または哺乳動物細胞ヒト細胞および非ヒト動物細胞または非ヒト哺乳動物細胞などの動物細胞を含む原核細胞または真核細胞であってよい。動物細胞は、動物に見出され得る動物起源の任意の細胞を含む。かくして、動物細胞として、例えば、動物の様々な臓器、組織および系を作る細胞が挙げられる。

0098

本明細書で用いられる場合、「単離された細胞」は、インビトロで存在し、それが元々由来した生物から分離された細胞である。

0099

本明細書で用いられる場合、「細胞系」は、多くの世代にわたってインビトロで安定に増殖することができる一次細胞から誘導された細胞の集団である。細胞系は一般的には、インビトロで連続的に増殖するその能力を説明するために「不死化」細胞系と呼ばれる。

0100

本明細書で用いられる場合、「腫瘍細胞系」は、最初は腫瘍から誘導された細胞の集団である。そのような細胞は、典型的には、それらが理論的には有限の期間でのみ培養することができる一次細胞と違って、培養物中での無制限の増殖を有するように、インビボでいくらかの変化を受けている。さらに、そのような細胞は、好ましくは、それらが罹患した動物中に注入された後に腫瘍を形成することができる。

0101

本明細書で用いられる場合、「一次細胞」は、対象から単離された細胞である。

0102

本明細書で用いられる場合、「宿主細胞」または「標的細胞」は、ウイルスにより感染させることができる細胞を意味するように互換的に用いられる。

0103

本明細書で用いられる場合、用語「組織」とは、一般的に生物内で特定の機能を実施するように作用する類似する細胞の群、集合または凝集物を指す。

0104

本明細書で用いられる場合、用語「免疫特権細胞」および「免疫特権組織」とは、免疫系から隔離された、固形腫瘍などの細胞および組織を指す。一般的には、対象へのウイルスの投与は、対象からウイルスを除去する免疫応答を惹起する。しかしながら、免疫特権部位は、免疫応答から保護または隔離されており、ウイルスの生存および一般的には複製を許容する。免疫特権組織としては、腫瘍組織などの増殖中の組織が挙げられる。

0105

本明細書で用いられる場合、治療剤は、疾患もしくは障害の症状を改善するか、または疾患もしくは障害を改善する薬剤である。治療剤、治療化合物、または治療レジメンは、当業者には公知であり、本明細書の他の場所に記載される処置または防止(すなわち、特定の疾患または障害を得るリスクを低下させること)のためのワクチンなどの、従来の薬物および薬物治療剤を含む。新生物疾患の処置のための治療剤としては、限定されるものではないが、細胞増殖を阻害するか、もしくは細胞死を促進する部分、細胞増殖を阻害するか、もしくは細胞死を促進するために活性化することができる部分、または細胞増殖を阻害するか、もしくは細胞死を促進するための別の薬剤を活性化する部分が挙げられる。本明細書で提供される方法における使用のための治療剤は、例えば、抗がん剤であってよい。治療剤の例としては、例えば、治療ウイルスおよび細菌などの治療用微生物、サイトカイン、成長因子、光感作剤、放射性核種、毒素、代謝拮抗物質、シグナリング調節剤、抗がん抗生物質、抗がん抗体、血管新生阻害剤、放射線療法、化学療法化合物またはその組合せが挙げられる。

0106

本明細書で用いられる場合、抗がん剤または化合物(「抗腫瘍または抗新生物剤」と互換的に用いられる)とは、抗がん処置において用いられる任意の薬剤、または化合物を指す。これらのものは、単独で、または他の化合物もしくは処置と組み合わせて用いた場合、新生物疾患、腫瘍およびがんに関連する臨床症状または診断マーカーを軽減する、低下させる、改善する、防止する、または寛解の状態に置く、もしくはそれを維持することができ、本明細書で提供される方法、組合せおよび組成物において用いることができる任意の薬剤を含む。抗がん剤は、抗転移剤を含む。抗がん剤の例としては、限定されるものではないが、化学療法化合物(例えば、毒素、アルキル化剤、ニトロソウレア、抗がん抗体、代謝拮抗物質、抗有糸分裂剤トポイソメラーゼ阻害剤)、サイトカイン、成長因子、ホルモン、光感作剤、放射性核種、シグナリング調節剤、抗がん抗体、抗がんオリゴペプチド、抗がんオリゴヌクレオチド(例えば、アンチセンスRNAおよびsiRNA)、血管新生阻害剤、放射線療法、またはその組合せが挙げられる。化学療法化合物の例としては、限定されるものではないが、Ara−C、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセルドキソルビシン、ゲムシタビン、カンプトテシン、イリノテカン、シクロホスファミド、6−メルカプトプリンビンクリスチン5−フルオロウラシル、およびメトトレキサートが挙げられる。本明細書で用いられる場合、抗がん剤または化学療法剤に対する参照は、別途指摘しない限り、抗がん剤または化学療法剤の組合せまたは複数の抗がん剤または化学療法剤を含む。

0107

本明細書で用いられる場合、「化学感作剤」は、所与の化学療法剤または化合物に対する細胞または生物の耐性を調節する、弱める、逆転させる、またはそれに作用する薬剤である。用語「モジュレータ」、「調節剤」、「アテニュエータ」、「弱毒化剤」、または「化学増感剤」は、「化学感作剤」を意味するように互換的に用いることができる。いくつかの例においては、化学感作剤は、化学療法剤であってもよい。化学感作剤の例としては、限定されるものではないが、放射線カルシウムチャネル遮断剤(例えば、ベラパミル)、カルモジュリン阻害剤(例えば、トリフルオペラジン)、インドールアルカロイド(例えば、レセルピン)、キノリン(例えば、キニン)、リソソーム指向性薬剤(lysosomotropic agent)(例えば、クロロキン)、ステロイド(例えば、プロゲステロン)、トリパラノール類似体(例えば、タモキシフェン)、界面活性剤(例えば、Cremophor EL)、テキサフィリン、および環状抗生物質(例えば、シクロスポリン)が挙げられる。

0108

本明細書で用いられる場合、腫瘍または他の免疫特権部位で生成される化合物とは、1つまたは複数の遺伝子産物を発現する、導入されたウイルス、一般的には組換えウイルスの存在に基づいて腫瘍または腫瘍環境中で生成される任意の化合物を指す。例えば、腫瘍中で生成される化合物は、例えば、コードされたポリペプチドもしくはRNA、代謝物、または組換えポリペプチドおよび腫瘍もしくは免疫特権を有する組織もしくは細胞の細胞機構により生成される化合物であってよい。

0109

本明細書で用いられる場合、対象は、診断、スクリーニング、モニタリングまたは処置が想定される動物などの任意の生物を含む。動物としては、霊長類および家畜などの哺乳動物が挙げられる。霊長類の例は、ヒトである。患者とは、疾患状態に罹患したか、または疾患状態が決定されるか、または疾患状態のリスクが決定される、哺乳動物、霊長類、ヒト、または家畜対象などの対象を指す。

0110

本明細書で用いられる場合、投与のためのデリバリービヒクルとは、宿主対象へのデリバリーのための、本明細書で提供されるウイルスなどの薬剤と会合するリポソームミセルまたは逆ミセルなどの脂質に基づく、または他のポリマーに基づく組成物を指す。

0111

本明細書で用いられる場合、ベクター(またはプラスミド)とは、異種核酸の発現またはその複製のために前記核酸を細胞中に導入するのに用いられる個別のエレメントを含有する核酸コンストラクトを指す。ベクターは、典型的には、エピソームに残存するが、ゲノムの染色体中への遺伝子またはその一部の安定な組込みを行うように設計することができる。そのようなベクターの選択および使用は、当業者には周知である。発現ベクターとしては、DNA断片の発現を行うことができるプロモーター領域などの調節配列に作動可能に連結されたDNAを発現することができるベクターが挙げられる。かくして、発現ベクターは、好適な宿主細胞中への導入時に、クローニングされたDNAの発現をもたらすプラスミド、ファージ、組換えウイルスまたは他のベクターなどの組換えDNAまたはRNAコンストラクトを指す。好適な発現ベクターは当業者には周知であり、真核細胞および/または原核細胞中で複製可能であるものならびにエピソームに残存するもの、または宿主細胞ゲノム中に組み込まれるものが挙げられる。

0112

本明細書で用いられる場合、用語「ウイルスベクター」は、当技術分野で認識されるその意味に従って用いられる。それは、ウイルス起源の少なくとも1つのエレメントを含み、ウイルスベクター粒子中にパッケージすることができる核酸ベクターを指す。ウイルスベクター粒子を、DNA、RNAまたは他の核酸をインビトロまたはインビボのいずれかで細胞中に導入するために用いることができる。ウイルスベクターとしては、限定されるものではないが、ポックスウイルスベクター(例えば、ワクシニアベクター)、レトロウイルスベクターレンチウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター(例えば、HSV)、バキュロウイルスベクター、サイトメガロウイルス(CMV)ベクター、パピローマウイルスベクターサルウイルス(SV40)ベクター、セムリキ森林熱ウイルスベクター、ファージベクターアデノウイルスベクターおよびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターが挙げられる。

0113

本明細書で用いられる場合、核酸は、DNA、RNAおよびその類似体、例えば、ペプチド核酸(PNA)およびその混合物を含む。核酸は、一本鎖または二本鎖であってよい。核酸は、例えば、ポリペプチド、調節RNA、マイクロRNA、siRNAおよび機能的RNAなどの遺伝子産物をコードしてもよい。

0114

本明細書で用いられる場合、アンチセンスオリゴヌクレオチドに関して、RNAの少なくとも一部と相補的な配列は、一般的には、中程度の、または高いストリンジェンシー条件下でRNAとハイブリダイズし、安定な二本鎖を形成することができる十分な相補性を有するヌクレオチド配列を意味する。したがって、二本鎖アンチセンス核酸の場合、二本鎖DNAの一本鎖(すなわち、dsRNA)をアッセイすることができるか、または三本鎖形成をアッセイすることができる。ハイブリダイズする能力は、相補性の程度およびアンチセンス核酸の長さに依存する。一般に、ハイブリダイズする核酸が長くなるほど、それが含有し、依然として安定な二本鎖(または場合によっては三本鎖)を形成することができるコードRNAとの塩基不一致が多くなる。当業者であれば、ハイブリダイズした複合体の融点を決定するための標準的な手順の使用により、許容される不一致度を確認することができる。

0115

本明細書で用いられる場合、検出可能な標識または検出可能な部分または診断部分(また、画像化標識、画像化剤、または画像化部分)は、原子分子または組成物の存在を直接または間接に測定することができる原子、分子または組成物を指す。検出可能な標識を用いて、1つまたは複数の任意の本明細書で提供されるウイルスを画像化することができる。検出可能な標識を、本明細書で提供される方法のいずれかにおいて用いることができる。検出可能な標識としては、例えば、化学発光部分、生物発光部分、蛍光部分、放射性核種、および金属が挙げられる。標識を検出する方法は当技術分野で周知である。そのような標識は、例えば、視覚検査により、蛍光分光法により、反射率測定により、フローサイトメトリーにより、X線により、磁気共鳴画像化(MRI)および磁気共鳴分光法(MRS)などの様々な磁気共鳴法により検出することができる。検出方法はまた、コンピューター断層撮影(CT)、X線コンピューター断層撮影(CAT)、電子線コンピューター断層撮影(EBCT)、高解像度コンピューター断層撮影(HRCT)、下環状断層撮影、ポジトロン放出断層撮影(PET)、単光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)、スパイラルコンピューター断層撮影、および超音波断層撮影などの様々な断層撮影法のいずれかを含む。検出可能な標識の直接検出とは、例えば、X線またはMRIなどの、標識自体のエネルギーまたは粒子放出または吸収などの、検出可能な標識自体の物理的現象の測定を指す。間接的検出とは、検出可能な標識に直接または間接に結合する原子、分子または組成物の、エネルギーまたは粒子放出または吸収などの検出可能な標識に直接または間接に結合する原子、分子または組成物の物理的現象の測定を指す。間接的検出の非限定例においては、検出可能な標識は、アビジンへの結合により検出することができるビオチンであってよい。標識されていないアビジンを全身投与して、非特異的結合遮断した後、標識されたアビジンを全身投与することができる。かくして、検出可能な標識または検出可能な部分の範囲内に含まれるのは、標識または部分が別の原子、分子または組成物に結合する結果として、原子、分子または組成物の存在を検出することができる、原子、分子または組成物を指す、結合可能な標識または結合可能な部分である。検出可能な標識の例としては、例えば、金コロイド、鉄、ガドリニウム、およびガリウム−67などの金属、蛍光部分、ならびに放射性核種が挙げられる。蛍光部分および放射性核種の例は、本明細書の他の場所に提供される。

0116

本明細書で用いられる場合、放射性核種、ラジオアイソトープまたは放射性同位体は、不安定な核を有する原子を指すように互換的に用いられる。その核は、核内に新しく作られた放射粒子、または他に原子内電子に与えられるために利用可能である過剰なエネルギーを特徴とする。放射性核種は、このプロセスにおいて、放射性崩壊を受け、γ線および/または亜原子粒子を放射する。そのような放射を、限定されるものではないが、ポジトロン放出断層撮影(PET)、単光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)または平面ガンマ画像化などの方法によりインビボで検出することができる。ラジオアイソトープは、天然のものであってよいが、人工的に製造されたものであってもよい。インビボでの画像化における使用のための放射性核種の例としては、限定されるものではないが、11C、13C、13N、15N、15O、18F、19F、32P、52Fe、51Cr、55Co、55Fe、57Co、58Co、57Ni、59Fe、60Co、64Cu、67Ga、68Ga、60Cu(II)、67Cu(II)、90Y、99Tc、103Pd、106Ru、111In、117Lu、123I、124I、125I、131I、137Cs、153Gd、153Sm、186Re、188Re、192Ir、198Au、211At、212Bi、213Biおよび241Amが挙げられる。ラジオアイソトープを、代謝化合物などの化合物中に組み込むか、またはそれに結合させることができる。ヌクレオシド類似体などの代謝化合物に組み込むか、または連結することができる放射性核種の例としては、限定されるものではないが、123I、124I、125I、131I、18F、19F、11C、13C、14C、75Br、76Brおよび3Hが挙げられる。放射性標識化合物の例としては、限定されるものではないが、放射標識された形態の1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−インドウラシル(FIAU)、1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−エチルウラシル(FEAU)、1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−メチルウラシルFMAU)、3’−デオキシ−3’−フルオロチミジンFLT)、9−[4’−フルオロ−3’−(ヒドロキシメチルブチルグアニン(FHBG)および9−[(3’−フルオロ−1’−ヒドロキシ−2’−プロポキシメチル]グアニン(FHPG)、例えば、[125I]−1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−インドウラシル([125I]−FIAU)、[124I]−1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−インドウラシル([124I]−FIAU)、[18F]−1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−インドウラシル([18F]−FIAU)、[18F]−1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−エチルウラシル([18F]−FEAU)、[18F]−1−(2’−デオキシ−2’−フルオロ−β−D−アラビノフラノシル)−5−メチルウラシル([18F]−FMAU)、[18F]−3’−デオキシ−3’−フルオロチミジン([18F]−FLT)、[18F]−9−[4’−フルオロ−3’−(ヒドロキシメチル)ブチル]グアニン([18F]−FHBG)および[18F]−9−[(3’−フルオロ−1’−ヒドロキシ−2’−プロポキシ)メチル]グアニン([18F]−FHPG)などのヌクレオシド類似体が挙げられる。

0117

本明細書で用いられる場合、磁気共鳴画像化(MRI)とは、固体、特に、ヒト細胞、組織および臓器中の特定の原子および分子構造電子画像を作製するための核磁気共鳴分光計の使用を指す。MRIは、臓器および他の身体内部構造断面画像を作製するために核磁気共鳴を用いる非侵襲的な診断技術である。対象は、強力な電磁気を含有する大きな中空円筒の内部に横たわり、体内の特定の原子の核(例えば、1H、13Cおよび19Fなど)が磁気的に整列するのを引き起こす。次いで、対象を電波にかけ、整列した核のフリップを引き起こす;電波が引き出された時、核はその元の位置に戻って電波を放射し、次いで、受信機によって検出され、コンピューターにより二次元の像に翻訳される。いくつかのMRI手順については、ガドリニウムなどの造影剤を用いて、画像の正確性を増加させる。

0118

本明細書で用いられる場合、X線とは、0.01〜10ナノメートル近似範囲波長を有する、比較的高エネルギー光子、またはそのような光子の流れを指す。X線はまた、X線を用いて撮影された写真も指す。

0119

本明細書で用いられる場合、ある部分にコンジュゲートされた化合物とは、部分に結合した化合物を含む複合体を指し、化合物と部分との結合は1つまたは複数の共有結合または非共有相互作用、例えば、水素結合、または静電相互作用を生じ得る。コンジュゲートはまた、化合物を部分に接続するリンカーを含んでもよい。化合物の例としては、限定されるものではないが、ナノ粒子および親鉄剤が挙げられる。部分の例としては、限定されるものではないが、検出可能な部分および治療剤が挙げられる。

0120

本明細書で用いられる場合、発光とは、発エルゴン的化学プロセスの励起された生成物が光の放射と共にその基底状態に戻る時に生成される、検出可能な電磁気(EM)放射線、一般的には、紫外線(UV)、赤外線(IR)または可視的EM放射線を指す。化学発光は、化学反応の結果生じる発光である。生物発光は、基質および/または酵素として生物分子(または合成型もしくはその類似体)を用いる化学反応の結果生じる化学発光である。蛍光は、可視色の光が、光または紫外線(UV)、赤外線(IR)もしくは可視的EM放射線などの他の形態の放射線による刺激または励起下で物質から放射される発光である。

0121

本明細書で用いられる場合、化学発光とは、エネルギーがある分子に特異的に向かい、それを電気的に励起させ、続いて、光子を放出させることによって可視光を放射する化学反応を指す。温度はこの向かったエネルギーには寄与しない。かくして、化学発光は、化学的エネルギー光エネルギーへの直接的変換を含む。

0122

本明細書で用いられる場合、化学発光の種類である生物発光は、生物分子、特に、タンパク質による光の放射を指す。生物発光のための必須条件は、基質であるルシフェリンに対して作用する、オキシゲナーゼであるルシフェラーゼの存在下で結合したか、または遊離した酸素分子である。生物発光は、酸素分子の存在下で基質であるルシフェリン(生物発光基質)に対して作用し、基質を励起状態に変換し、より低いエネルギーレベルに戻る際に、光の形態のエネルギーを放出するオキシゲナーゼである酵素または他のタンパク質(ルシフェラーゼ)により生成される。

0123

本明細書で用いられる場合、生物発光をもたらすための基質および酵素は、一般的には、それぞれルシフェリンおよびルシフェラーゼと呼ばれる。明確にするためにその特定の種を参照する場合、それぞれの一般的用語は、例えば、コメツキムシルシフェラーゼまたは蛍ルシフェラーゼなどの、それが由来する生物の名称と共に用いられる。

0124

本明細書で用いられる場合、ルシフェラーゼは、光放射反応を触媒するオキシゲナーゼを指す。例えば、細菌ルシフェラーゼは、フラビンモノヌクレオチドFMN)および脂肪族アルデヒド酸化を触媒し、その反応は光を生成する。特に海洋節足動物に見出される別のクラスのルシフェラーゼは、ウミホタル(Cypridina)[バルグラ(Vargula)]ルシフェリンの酸化を触媒し、別のクラスのルシフェラーゼは甲虫類(Coleoptera)ルシフェリンの酸化を触媒する。かくして、ルシフェラーゼは、生物発光反応(生物発光をもたらす反応)を触媒する酵素または光タンパク質を指す。蛍およびガウシア(Gaussia)およびレニラ(Renilla)ルシフェラーゼなどのルシフェラーゼは、触媒的に作用し、生物発光生成反応の間に変化しない酵素である。ルシフェリンが非共有結合したエクオリン光タンパク質などのルシフェラーゼ光タンパク質は、生物発光生成反応の間にルシフェリンの放出などにより変化する。ルシフェラーゼは、生物またはその変異体もしくは突然変異体、例えば、天然タンパク質とは異なる、熱安定性などの1つまたは複数の特性を有する突然変異誘発により作製された変異体に天然で存在するタンパク質、またはタンパク質の混合物(例えば、細菌ルシフェラーゼ)である。ルシフェラーゼおよびその改変された突然変異体または変異体は周知である。本明細書の目的のために、ルシフェラーゼに対する参照は、光タンパク質またはルシフェラーゼのいずれかを指す。

0125

例えば、レニラルシフェラーゼに対する参照は、レニラ属のメンバーから単離された酵素または別の関連するカイアシ類などの任意の他の起源から得られた、もしくは合成的に調製された同等の分子を指す。活性を実質的に変化させない保存的アミノ酸置換を有するレニラルシフェラーゼを包含することが意図される。アミノ酸保存的置換は当業者には公知であり、一般的には得られる分子の生物活性を変化させることなく行うことができる。当業者であれば、一般的に、ポリペプチドの非必須領域中の単一のアミノ酸置換が生物活性を実質的に変化させないことを認識する(例えば、Watson et al. Molecular Biology of the Gene, 4th Edition, 1987, The Benjamin/Cummings Pub. co., p.224を参照されたい)。

0126

本明細書で用いられる場合、生物発光基質とは、ルシフェラーゼおよび任意の必要な活性化因子の存在下で酸化され、光を生成する化合物を指す。これらの基質は、本明細書ではルシフェリンと呼ばれ、生物発光反応において酸化を受ける基質である。これらの生物発光基質としては、任意のルシフェリンもしくはその類似体またはルシフェラーゼが相互作用して光を生成する任意の合成化合物が挙げられる。典型的な基質としては、光生成反応においてルシフェラーゼまたはタンパク質の存在下で酸化されるものが挙げられる。かくして、生物発光基質は、当業者がルシフェリンと認識する化合物を含む。ルシフェリンとしては、例えば、蛍ルシフェリン、ウミホタル(バルグラとしても知られる)ルシフェリン(セレンテラジン)、細菌ルシフェリン、ならびにこれらの基質の合成類似体または生物発光をもたらす反応においてルシフェラーゼの存在下で酸化される他の化合物が挙げられる。

0127

本明細書で用いられる場合、生物発光基質に変換できることとは、生物発光基質をもたらす酸化または還元などの化学反応を受けやすいことを指す。例えば、生物発光細菌の発光生成反応は、フラビンリダクターゼ酵素によるフラビンモノヌクレオチド基(FMN)の還元フラビンモノヌクレオチド(FMNH2)への還元を含む。次いで、還元フラビンモノヌクレオチド(基質)は、酸素(活性化因子)および細菌ルシフェラーゼと反応して、ペルオキシフラビン中間体を形成し、長鎖アルデヒドの存在下でさらなる反応を受けて光を生成する。この反応に関して、還元フラビンおよび長鎖アルデヒドは、生物発光基質である。

0128

本明細書で用いられる場合、生物発光生成系とは、生物発光反応を行うのに必要とされる試薬のセットを指す。かくして、特定のルシフェラーゼ、ルシフェリンおよび他の基質、溶媒ならびに生物発光反応を完了するのに必要とされ得る他の試薬が、生物発光系を形成する。かくして、生物発光生成系は、好適な反応条件下で、生物発光をもたらす任意の試薬のセットを指す。好適な反応条件とは、pH、塩濃度および温度などの、生物発光反応が起こるのに必要な条件を指す。一般的には、生物発光系は、生物発光基質、ルシフェリン、ルシフェラーゼ酵素および光タンパク質を含むルシフェラーゼならびに1つまたは複数の活性化因子を含む。特定の生物発光系は、ルシフェラーゼが由来する特定の生物を参照することにより同定することができる。例えば、レニラ生物発光系は、レニラから単離されたか、もしくは組換え方法を用いて製造されたルシフェラーゼまたはこれらのルシフェラーゼの改変物などの、レニラルシフェラーゼを含む。この系はまた、酸素と、ルシフェラーゼが酸素の存在下で反応して光を生成する基質となどの生物発光反応を完了するのに必要な特定の活性化因子を含む。

0129

本明細書で用いられる場合、蛍光タンパク質(FP)とは、蛍光を発する(すなわち、ある波長でエネルギーを吸収し、それを別の波長で放射する)能力を有するタンパク質を指す。例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)は、510nmまたは約510nmでの放射スペクトルピークを有するポリペプチドを指す。様々な波長で放射する様々なFPが当技術分野で公知である。FPの例としては、限定されるものではないが、緑色蛍光タンパク質(GFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)、橙色蛍光タンパク質(OFP)、シアン蛍光タンパク質(CFP)、青色蛍光タンパク質(BFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、遠赤色蛍光タンパク質、または近赤外蛍光タンパク質が挙げられる。青色、シアン、橙色、黄色および赤色の変異体への蛍光タンパク質の利用可能な色のスペクトル拡張は、融合タンパク質マルチカラートラッキング(multicolor tracking)のための方法を提供する。

0130

本明細書で用いられる場合、エクオレアAequorea)GFPとは、エクオレア属に由来するGFPおよびその突然変異体または変異体を指す。そのような変異体ならびにアントゾア(Anthozoa)のサンゴ、アネモニア(Anemonia)のイソギンチャク、レニラのウミシイタケガラキセア(Galaxea)のサンゴ、アクロポラ(Acropora)の褐色サンゴ、トラフィリア(Trachyphyllia)およびペクチニイダ(Pectiniidae)のイシサンゴおよび他の種などの他の種に由来するGFPが周知であり、当業者には利用可能であり、公知である。GFP変異体の例としては、限定されるものではないが、BFP、CFP、YFPおよびOFPが挙げられる。蛍光タンパク質およびそれらの変異体の例としては、Emerald(Invitrogen、Carlsbad、CA)、EGFP(Clontech、Palo Alto、CA)、Azami−Green(MBLInternational、Woburn、MA)、Kaede(MBL International、Woburn、MA)、ZsGreen1(Clontech、Palo Alto、CA)およびCopGFP(Evrogen/Axxora、LLC、San Diego、CA)などのGFPタンパク質;Cerulean(Rizzo、Nat Biotechnol. 22(4):445−9 (2004))、mCFP(Wang et al.,PNAS U.S.A.101(48):16745−9 (2004))、AmCyan1(Clontech、Palo Alto、CA)、MiCy(MBL International、Woburn、MA)、およびCyPet(Nguyen and Daugherty、Nat Biotechnol. 23(3):355−60 (2005))などのCFPタンパク質;EBFP(Clontech、Palo Alto、CA)などのBFPタンパク質;EYFP(Clontech、Palo Alto、CA)、YPet(Nguyen and Daugherty、Nat Biotechnol. 23(3):355−60 (2005))、Venus(Nagai et al.,Nat. Biotechnol. 20(1):87−90 (2002))、ZsYellow(Clontech、Palo Alto、CA)、およびmCitrine(Wang et al.,PNAS U S A.101(48):16745−9 (2004))などのYFPタンパク質;cOFP(Strategene、La Jolla、CA)、mKO(MBL International、Woburn、MA)、およびmOrangeなどのOFPタンパク質;ならびにその他(例えば、ShanerNC, Steinbach PA, and Tsien RY., Nat Methods. 2(12):905−9 (2005)を参照されたい)が挙げられる。

0131

本明細書で用いられる場合、赤色蛍光タンパク質、またはRFPとは、コラリモルフス目ジスコソマ(Discosoma)(Matz et al., Nature Biotechnology 17:969−973(1999))から単離されたジスコソマRFP(DsRed)、ならびにヘテラクティス(Heteractis)のサンゴおよびアクチニア(Actinia)またはエンタクメア(Entacmaea)のイソギンチャク、ならびにその変異体などの任意の他の種に由来する赤色または遠赤色蛍光タンパク質を指す。RFPとしては、例えば、モノマー赤色蛍光タンパク質1(mRFP1)、mCherry、tdTomato、mStrawberry、mTangerine(Wang et al., PNAS U S A.101(48):16745−9 (2004))、DsRed2(Clontech、Palo Alto、CA)、およびDsRed−T1(Bevis and Glick, Nat. Biotechnol.、20: 83−87 (2002))、アントメデューサ(Anthomedusa)のJ−Red(Evrogen)およびアネモニアのAsRed2(Clontech、Palo Alto、CA)などの、ジスコソマ変異体が挙げられる。遠赤色蛍光タンパク質としては、例えば、アクチニアのAQ143(Shkrob et al., Biochem J. 392(Pt 3):649−54 (2005))、エンタクメアのeqFP611(Wiedenmann et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. 99(18):11646−51 (2002))、mPlumおよびmRasberry(Wang et al.., PNAS U S A.101(48):16745−9 (2004))などのジスコソマ変異体、ならびにヘテラクティスのHcRed1およびt−HcRed(Clontech、Palo Alto、CA)が挙げられる。

0132

本明細書で用いられる場合、インビボ法とは、対象の生体内で行われる方法を指す。

0133

本明細書で用いられる場合、遺伝的療法または遺伝子療法は、DNAまたはRNAなどの異種核酸の、そのような療法が求められる障害または状態を有する哺乳動物、特に、ヒトの特定の細胞、標的細胞への導入を含む。本明細書で用いられる場合、遺伝的療法または遺伝子療法は、DNAなどの異種核酸の、そのような療法が求められる障害または状態を有する、哺乳動物、特に、ヒトに導入することができる微生物(例えば、ウイルス)への導入を含んでもよい。DNAなどの核酸は、DNAなどの異種核酸が発現され、それによりコードされる治療産物が生成されるような様式で、例えば、直接的または間接的に、選択された標的細胞中に導入される。あるいは、DNAなどの異種核酸は、いくつかの様式で、治療産物をコードするDNAの発現を媒介するか、またはそれは、いくつかの様式で、治療産物であるか、もしくは直接的もしくは間接的に、治療産物の発現を媒介するペプチドもしくはRNA(例えば、siRNAなどのRNAi)などの産物をコードしてもよい。また、遺伝的療法を用いて、欠陥遺伝子を置き換えるか、またはそれが導入される哺乳動物もしくは細胞により生成される遺伝子産物を補給する遺伝子産物をコードする核酸を送達することもできる。導入される核酸は、治療化合物をコードしてもよい。治療産物をコードする、DNAなどの異種核酸を改変した後、罹患した宿主の細胞中に導入して、前記生成物またはその発現を増強するか、またはさもなければ変化させることができる。遺伝的療法はまた、遺伝子発現の阻害剤または抑制剤または他のモジュレータのデリバリーを含んでもよい。

0134

本明細書で用いられる場合、細胞中で作られる物質、分子、化合物または組成物を参照して用いられる場合の用語「過剰生成する」または「過剰発現する」とは、細胞による物質、分子、化合物または組成物の生成または発現のベースライン、正常または通常レベルよりも高いレベルでの生成または発現を指す。生成または発現のベースライン、正常または通常レベルは、生成/発現がないこと、または限定された、制限された、もしくは調節された生成/発現を含む。そのような過剰生成または過剰発現は、典型的には、細胞の改変により達成される。

0135

本明細書で用いられる場合、タンパク質の活性または遺伝子もしくは核酸の発現を調節する薬剤または化合物は、タンパク質の活性を減少させるか、もしくは増加させるか、もしくはさもなければ変化させるか、またはいくつかの様式では、細胞中での核酸の発現を上方もしくは下方調節するか、もしくはさもなければ変化させる。

0136

本明細書で用いられる場合、「核酸」は、DNA、RNAおよびその類似体、例えば、ペプチド核酸(PNA)およびその混合物を含む。核酸は、一本鎖または二本鎖であってよい。蛍光または放射標識などの検出可能な標識などで所望により標識されるプローブまたはプライマーを参照する場合、一本鎖分子が想定される。そのような分子は、典型的には、それらの標的が、ライブラリーをプローブ化するか、またはプライミングするために統計的にユニークであるか、または低いコピー数(典型的には、5個未満、一般的には、3個未満)のものであるような長さのものである。一般的には、プローブまたはプライマーは、対象とする遺伝子と相補的な、またはそれと同一である少なくとも14、16または30個の連続するヌクレオチド配列を含有する。プローブおよびプライマーは、10、20、30、50、100個以上の核酸の長さであってよい。

0137

本明細書で用いられる場合、ペプチドとは、2アミノ酸長以上である、および40アミノ酸長以下であるポリペプチドを指す。

0138

本明細書で用いられる場合、本明細書で提供されるアミノ酸の様々な配列中に生じるアミノ酸は、それらの公知の3文字または1文字の省略形に従って同定される(表1)。様々な核酸断片中に生じるヌクレオチドは、当技術分野で日常的に用いられる標準的な一文字記号表示を用いて指定される。

0139

本明細書で用いられる場合、「アミノ酸」は、アミノ基およびカルボン酸基を含有する有機化合物である。ポリペプチドは、2個以上のアミノ酸を含有する。本明細書の目的のために、アミノ酸は、20種の天然アミノ酸非天然アミノ酸およびアミノ酸類似体(すなわち、α−炭素が側鎖を有するアミノ酸)を含む。

0140

本明細書で用いられる場合、「アミノ酸残基」とは、そのペプチド結合でのポリペプチドの化学的消化加水分解)の際に形成されるアミノ酸を指す。本明細書に記載のアミノ酸残基は、「L」異性体にあると推定される。「D」異性体にある残基は、そのように指定された場合、所望の機能的特性がポリペプチドにより保持される限り、任意のL−アミノ酸残基に置換することができる。NH2とは、ポリペプチドのアミノ末端に存在する遊離アミノ基を指す。COOHとは、ポリペプチドのカルボキシル末端に存在する遊離カルボキシ基を指す。J. Biol. Chem. 243:3557−3559 (1968)および採用された37C.F.R.§§1.821〜1.822に記載された標準的なポリペプチド命名法に沿って、アミノ酸残基の省略形が表1に示される。

0141

表1−対応表

0142

本明細書に式で表されるすべてのアミノ酸残基配列は、アミノ末端からカルボキシル末端の従来の方向に、左から右の向きを有する。さらに、語句「アミノ酸残基」は、対応表(表1)に列挙されるアミノ酸ならびに37C.F.R.§§1.821〜1.822で言及され、参照により本明細書に組み込まれるものなどの、改変アミノ酸および非通常アミノ酸を含むと定義される。さらに、アミノ酸残基配列の始め、または終わりダッシュ記号は、1つもしくは複数のアミノ酸残基のさらなる配列、NH2などのアミノ末端基、またはCOOHなどのカルボキシル末端基へのペプチド結合を示すことに留意されたい。

0143

本明細書で用いられる場合、「天然α−アミノ酸」は、荷電したtRNA分子の、ヒトにおけるその同族mRNAコドンによる特異的認識によりタンパク質中に組み込まれる天然に見出される20種のα−アミノ酸の残基である。かくして、非天然アミノ酸は、例えば、20種の天然アミノ酸以外のアミノ酸またはアミノ酸の類似体を含み、限定されるものではないが、アミノ酸のD−イソステレオマーが挙げられる。非天然アミノ酸の例は本明細書に記載されており、当業者には公知である。

0144

本明細書で用いられる場合、DNAコンストラクトは、天然には見出されない様式で組み合わせ、並置されたDNAのセグメントを含む一本鎖または二本鎖の、線状または環状のDNA分子である。DNAコンストラクトは、ヒトによる操作の結果として存在し、操作された分子のクローンおよび他のコピーを含む。

0145

本明細書で用いられる場合、DNAセグメントは、特定の属性を有するより大きいDNA分子の一部である。例えば、特定のポリペプチドをコードするDNAセグメントは、5’から3’方向に向かって読んだ場合、特定のポリペプチドのアミノ酸の配列をコードするプラスミドまたはプラスミド断片などの、より長いDNA分子の一部である。

0146

本明細書で用いられる場合、用語「ポリヌクレオチド」は、5’から3’末端に読まれるデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーを意味する。ポリヌクレオチドはRNAおよびDNAを含み、天然の起源から単離する、インビトロで合成する、または天然分子と合成分子との組合せから調製することができる。ポリヌクレオチド分子の長さは、本明細書ではヌクレオチド(「nt」と省略される)または塩基対(「bp」と省略される)を単位として与えられる。用語「ヌクレオチド」は、文脈許す場合、一本鎖および二本鎖分子について用いられる。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全長を示すために用いられ、用語「塩基対」と等価であると理解される。当業者であれば、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖がその長さにおいてわずかに異なっていてもよく、その末端がずれていてもよいことを認識できる。かくして、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは対形成しなくてもよい。そのような非対形成末端は、一般には、長さ20ヌクレオチドを超えない。

0147

本明細書で用いられる場合、ヌクレオチドまたはアミノ酸が、配列表に記載のものなどの開示された配列中のヌクレオチドまたはアミノ酸に「一致する」という記述は、GAPアルゴリズムなどの、標準的なアラインメントアルゴリズムを用いて同一性最大化するために開示された配列と整列させた際に同定されるヌクレオチドまたはアミノ酸を指す。配列を整列させることにより、当業者であれば、例えば、指針として保存された同一のアミノ酸残基を用いて、一致する残基を同定することができる。一般的には、一致する位置を同定するために、アミノ酸の配列はより高い次数の一致が得られるように整列される(例えば、Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York, 1993;Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987;およびSequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991; Carillo et al. (1988) SIAM J Applied Math 48:1073を参照されたい)。

0148

本明細書で用いられる場合、「配列同一性」とは、試験および参照ポリペプチドまたはポリヌクレオチド間の比較における同一であるか、または類似するアミノ酸またはヌクレオチド塩基の数を指す。配列同一性は、類似性または同一性の領域を同定するための核酸またはタンパク質配列配列アラインメントにより決定することができる。本明細書の目的のために、配列同一性は、一般的には同一の残基を同定するためのアラインメントにより決定される。アラインメントは、部分的(local)または全体的(global)であってよい。比較された配列間の一致、不一致およびギャップを同定することができる。ギャップは、同一であるか、または類似する文字が整列されるように整列された配列の残基間に挿入された無効なアミノ酸またはヌクレオチドである。一般的には、内部および末端ギャップが存在してもよい。配列同一性は、同一の残基の数/最も短い配列の長さx100としてギャップを考慮に入れることにより決定することができる。ギャップペナルティを用いる場合、配列同一性は、末端ギャップのペナルティなしに決定することができる(例えば、末端ギャップはペナルティを受けない)。あるいは、配列同一性は、同一の位置の数/整列された配列全体の長さx100としてギャップを考慮に入れずに決定することができる。

0149

本明細書で用いられる場合、「全体的(global)アラインメント」は、各配列中の各文字を1回だけ整列させる、2つの配列を始めから終わりまで整列させるアラインメントである。配列間に類似性または同一性が存在するかどうかに拘らず、アラインメントは生成される。例えば、「全体的アラインメント」に基づく50%の配列同一性は、それぞれ100ヌクレオチド長の2つの比較された配列の全配列のアラインメントにおいて、50%の残基が同じであることを意味する。全体的アラインメントはまた、整列された配列の長さが同じではない場合でも配列同一性を決定するのに用いることができると理解される。配列の末端における差異は、「末端ギャップについてペナルティなし」が選択されない限り、配列同一性の決定において考慮に入れられる。一般的には、全体的アラインメントは、その長さの多くにわたって有意な類似性を共有する配列に対して用いられる。全体的アラインメントを実施するためのアルゴリズムの例としては、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman et al. J. Mol. Biol. 48: 443 (1970))が挙げられる。全体的アラインメントを実施するためのプログラムの例は、公共的に利用可能であり、National Center for Biotechnology Information (NCBI)のウェブサイト(ncbi.nlm.nih.gov/)で利用可能なGlobal Sequence Alignment Tool、およびdeepc2.psi.iastate.edu/aat/align/align.htmlで利用可能なプログラムが挙げられる。

0150

本明細書で用いられる場合、「部分的(local)アラインメント」は、2つの配列を整列させるが、類似性または同一性を共有する配列の部分だけを整列させるアラインメントである。したがって、部分的アラインメントは、ある配列のサブセグメントが別の配列中に存在する場合に決定する。類似性がない場合、アラインメントは戻さない。部分的アラインメントアルゴリズムとしては、BLASTまたはSmith−Watermanアルゴリズム(Adv. Appl. Math. 2: 482 (1981))が挙げられる。例えば、「部分的アラインメント」に基づく50%の配列同一性は、任意の長さの2つの比較された配列の全配列のアラインメントにおいて、100ヌクレオチド長の類似性または同一性の領域が、類似性または同一性の領域中で同じである50%の残基を有することを意味する。

0151

本明細書の目的のために、配列同一性は、それぞれの供給業者により確立されたデフォルトのギャップペナルティと共に用いられる標準的なアラインメントアルゴリズムプログラムにより決定することができる。GAPプログラムのためのデフォルトパラメータとしては、(1)単項比較マトリックス(同一性について1の値および非同一性について0の値を含む)およびSchwartz and Dayhoff, eds., Atlas of Protein Sequence and Structure, National Biomedical Research Foundation, pp. 353−358 (1979)により記載された、Gribskov et al. Nucl. Acids Res. 14: 6745 (1986)の加重比較マトリックス;(2)各ギャップに対して3.0のペナルティおよび各ギャップ中の各記号に対して0.10の追加ペナルティ;ならびに(3)末端ギャップに対してペナルティなしを含んでもよい。任意の2つの核酸分子が、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%「同一」または同一性%を記述する他の類似する変形であるヌクレオチド配列を有する(または任意の2つのポリペプチドがそのようなアミノ酸配列を有する)かどうかを、部分的または全体的アラインメントに基づいて公知のコンピューターアルゴリズムを用いて決定することができる(例えば、多くの公知の公共的に利用可能なアラインメントデータベースおよびプログラムへのリンクを提供する、wikipedia.org/wiki/Sequence_alignment_softwareを参照されたい)。一般的には、本明細書の目的のために、配列同一性は、NCBI/BLAST(blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi?CMD=Web&Page_TYPE=BlastHome)で利用可能なNeedleman−Wunsch全体的配列アラインメントツール;LAlign(William Pearson implementing the Huang and Miller algorithm (Adv. Appl. Math. (1991) 12:337−357));およびdeepc2.psi.iastate.edu/aat/align/align.htmlで利用可能なXiaoqui Huangからのプログラムなどの全体的アラインメントに基づくコンピューターアルゴリズムを用いて決定される。一般的には、本明細書のヌクレオチド配列を比較する場合、末端ギャップに対するペナルティを含まない(例えば、末端ギャップがペナルティを受けない)アラインメントを用いる。

0152

したがって、本明細書で用いられる場合、用語「同一性」は、試験および参照ポリペプチドまたはポリヌクレオチド間の比較またはアラインメントを表す。ある非限定例においては、「少なくとも90%同一」とは、参照ポリペプチドまたはポリヌクレオチドと比較した90〜100%の同一性%を指す。90%以上のレベルでの同一性は、例示目的で、100アミノ酸またはヌクレオチドの試験および参照ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの長さを比較すると仮定すると、試験ポリペプチドまたはポリヌクレオチド中のアミノ酸またはヌクレオチドの10%以下(すなわち、100のうち10)が参照ポリペプチドのものと異なるという事実を示す。試験および参照ポリヌクレオチドの間でも同様の比較を行うことができる。そのような差異は、アミノ酸配列の全長にわたって無作為に分布した点突然変異として表すことができるか、またはそれらは最大限許容可能な、例えば、10/100のアミノ酸の差異(約90%の同一性)までの様々な長さの1つまたは複数の位置にクラスターを形成してもよい。差異は、核酸またはアミノ酸の置換、挿入または欠失として定義される。比較される配列の長さに応じて、約85〜90%を超える相同性または同一性のレベルでは、結果は、プログラムにも、設定されたギャップパラメータにも、依存しないはずであり、そのような高レベルの同一性は、多くの場合、ソフトウェアに頼らずとも容易に評価することができる。

0153

本明細書で用いられる場合、核酸の2つの配列を参照する場合の「等価性」とは、問題の2つの配列が同じアミノ酸配列または等価なタンパク質をコードすることを意味する。等価性が2つのタンパク質またはペプチドまたは他の分子に関して用いられる場合、それは2つのタンパク質またはペプチドが、アミノ酸置換(限定されるものではないが、保存的変化など)または構造のみを有する実質的に同じアミノ酸配列を有すること、および任意の変化がタンパク質またはペプチドの活性または機能を実質的に変化させないことを意味する。等価性が特性を参照する場合、その特性は同じ程度で存在する必要はないが(例えば、2つのペプチドが異なる速度の同じ種類の酵素活性を示してもよい)、その活性は通常、実質的に同じである。2つのヌクレオチド配列を参照する場合、相補性は2つのヌクレオチド配列が、典型的には、向かい合うヌクレオチド間で25%、15%または5%未満の不一致でハイブリダイズすることができることを意味する。必要に応じて、相補性の百分率を特定する。典型的には、2つの分子が高ストリンジェンシーの条件下でハイブリダイズするように、それらを選択する。

0154

本明細書で用いられる場合、実質的に純粋とは、そのような純度を評価するために当業者によって用いられる薄層クロマトグラフィーTLC)、ゲル電気泳動および高速液体クロマトグラフィーHPLC)などの標準的な分析方法により決定された場合、容易に検出可能な不純物を含まないと考えられるほど十分に均質であること、またはさらなる精製が、物質の酵素活性および生物活性などの物理的および化学的特性を検出可能な程度に変化させないように十分に純粋であることを意味する。実質的に化学的に純粋な化合物を製造するための化合物の精製方法は、当業者には公知である。しかしながら、実質的に化学的に純粋な化合物は、立体異性体または異性体の混合物であってもよい。そのような例においては、さらなる精製は、化合物の比活性を増加させることができる。

0155

本明細書で用いられる場合、用語「評価すること」または「決定すること」は、生成物の活性の絶対値を得る、およびまた、活性のレベルを示す指数、比、百分率、視覚的値または他の値を得る意味における定量的および定性的決定を含むことが意図される。評価は、直接的または間接的であってよい。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • Spiber株式会社の「 2本鎖DNA断片を製造する方法」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】正確かつ効率的に所望の塩基配列を有する2本鎖DNA断片を製造する方法の提供。【解決手段】(1)2本鎖DNA断片の鎖の一部に相当するセンスオリゴヌクレオチド1とアンチセンスオリゴヌクレオチド2か... 詳細

  • 中野 賢二の「 癌浸潤または転移阻害核酸薬」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】浸潤性または転移能のある腫瘍に対して有効な抗腫瘍剤を提供すること。【解決手段】SNORA23遺伝子発現抑制剤を含む抗腫瘍剤が開示される。SNORA23発現抑制剤は、以下の式(I)で表されるヌク... 詳細

  • 大日本住友製薬株式会社の「 ジベンゾジアゼピン誘導体」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】中枢神経系疾患に有用なジベンゾジアゼピン誘導体の提供。【解決手段】式(1)で表される化合物。[環Q1及び環Q2は夫々独立に置換/非置換のベンゼン環又はピリジン環;RaはH又はハロゲンで置換/非... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ