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課題

処理対象物の面内の温度分布均一性を向上させることができる静電チャックを提供することを目的とする。

解決手段

処理対象物が載置される第1主面を有するセラミック誘電体基板と、セラミック誘電体基板に設けられた電極層と、セラミック誘電体基板を支持するベースプレートと、ベースプレートと第1主面との間に設けられたヒータプレートと、を備え、ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第1のヒータエレメントと、電流が流れることにより発熱する第2のヒータエレメントと、を有し、第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメントの折れ曲がりは、第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、第1のヒータエレメントは、第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする静電チャックが提供される。

概要

背景

エッチングCVD(Chemical Vapor Deposition)、スパッタリングイオン注入アッシングなどを行うプラズマ処理チャンバ内では、半導体ウェーハガラス基板などの処理対象物吸着保持する手段として、静電チャックが用いられている。静電チャックは、内蔵する電極静電吸着用電力印加し、シリコンウェーハ等の基板静電力によって吸着するものである。

近年、トランジスタなどの半導体素子を含むICチップにおいて、小型化や処理速度の向上が求められている。これに伴い、ウェーハ上において半導体素子を形成する際に、エッチングなどの加工の精度を高めることが求められている。エッチングの加工精度とは、ウェーハの加工によって、設計通りの幅や深さを有するパターンを形成することができるかどうかを示す。エッチングなどの加工精度を高めることによって、半導体素子を微細化することができ、集積密度を高くすることができる。すなわち、加工精度を高めることによって、チップの小型化及び高速度化が可能となる。

エッチングなどの加工精度は、加工時のウェーハの温度に依存することが知られている。そこで、静電チャックを有する基板処理装置においては、加工時におけるウェーハの温度を安定して制御することが求められる。例えば、ウェーハ面内温度分布を均一にする性能(温度均一性)が求められる。また、ウェーハ面内において温度に意図的に差をつける性能(温度制御性)が求められる。ウェーハの温度を制御する方法として、ヒータ発熱体)や冷却板を内蔵する静電チャックを用いる方法が知られている(特許文献1)。

概要

処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる静電チャックを提供することを目的とする。処理対象物が載置される第1主面を有するセラミック誘電体基板と、セラミック誘電体基板に設けられた電極層と、セラミック誘電体基板を支持するベースプレートと、ベースプレートと第1主面との間に設けられたヒータプレートと、を備え、ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第1のヒータエレメントと、電流が流れることにより発熱する第2のヒータエレメントと、を有し、第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメントの折れ曲がりは、第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、第1のヒータエレメントは、第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする静電チャックが提供される。

目的

本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる静電チャックを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

処理対象物が載置される第1主面を有するセラミック誘電体基板と、前記セラミック誘電体基板に設けられた電極層と、前記セラミック誘電体基板を支持するベースプレートと、前記ベースプレートと前記第1主面との間に設けられたヒータプレートと、を備え、前記ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第1のヒータエレメントと、電流が流れることにより発熱する第2のヒータエレメントと、を有し、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第1のヒータエレメントの折れ曲がりは、前記第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、前記第1のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする静電チャック

請求項2

前記ヒータプレートは、複数の第1ヒータ領域と、複数の第2ヒータ領域と、を有し、前記第1のヒータエレメントは、前記複数の第1ヒータ領域において互いに独立して設けられた複数の第1ヒータ電極を有し、前記第2のヒータエレメントは、前記複数の第2ヒータ領域において互いに独立して設けられた複数の第2ヒータ電極を有し、前記第1ヒータ領域の数は、前記第2ヒータ領域の数よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の静電チャック。

請求項3

前記第1ヒータ電極の電気抵抗は、前記第2ヒータ電極の電気抵抗よりも高いことを特徴とする請求項2記載の静電チャック。

請求項4

前記第2のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された接続領域を有し、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第1のヒータエレメントの少なくとも一部は、前記接続領域と重なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項5

前記ヒータプレートは、導電性を有し前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかと電気的に接続されたバイパス層をさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載の静電チャック。

請求項6

前記バイパス層は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの両方と電気的に接続されたことを特徴とする請求項5記載の静電チャック。

請求項7

前記バイパス層は、複数のバイパス部を有し、前記第1のヒータエレメントと電気的に接続された前記バイパス部の数は、前記第1ヒータ領域の数の2倍以下であることを特徴とする請求項5または6に記載の静電チャック。

請求項8

前記複数の前記第1ヒータ領域のいずれかには、前記第1ヒータ電極が設けられないことを特徴とする請求項2、3、5〜7のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項9

前記複数の前記第1ヒータ領域のいずれかには、前記第1ヒータ電極が設けられず、前記ヒータプレートは、前記第1ヒータ電極が設けられない前記第1ヒータ領域に設けられた導電部を有し、前記導電部は、外部から給電されないことを特徴とする請求項2、3、5〜7のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項10

前記ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第3のヒータエレメントをさらに有し、前記第3のヒータエレメントは、前記第1のヒータエレメントが設けられた層及び前記第2のヒータエレメントが設けられた層とは異なる層に設けられ、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第3のヒータエレメントの折れ曲がりは、前記第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、前記第3のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項11

前記第1のヒータエレメントは、前記第1主面と前記第2のヒータエレメントとの間に設けられたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項12

前記ヒータプレートは、第1の支持板及び第2の支持板の少なくともいずれかをさらに有し、前記第1の支持板は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの上に設けられ、前記第2の支持板は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの下に設けられ、前記第1の支持板の熱伝導率は、前記第1のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2の支持板の熱伝導率は、前記第1のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2のヒータエレメントの熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項13

前記第1の支持板及び前記第2の支持板の少なくともいずれかは、深さが互いに異なる複数種類の凹部を有することを特徴とする請求項12記載の静電チャック。

請求項14

前記第1のヒータエレメントは、前記第1のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された第1接続部を有し、前記第2のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された第2接続部を有し、前記第1接続部の幅は、前記第2接続部の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項15

前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかと接合された接合部と、を有し、前記電力を前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに供給することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項16

前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに押圧された端子部と、を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項17

前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第1給電端子と、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第2給電端子と、をさらに備え、前記第1給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記第1のヒータエレメントに押圧された端子部と、を有し、電力を前記第1のヒータエレメントに供給し、前記第2給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記第2のヒータエレメントと接合された接合部と、を有し、電力を前記第2のヒータエレメントに供給することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項18

前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記バイパス層と接合された接合部と、を有し、前記バイパス層を介して前記電力を前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに供給することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項19

前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記バイパス層に押圧された端子部と、を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の静電チャック。

請求項20

前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第1給電端子と、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第2給電端子と、をさらに備え、前記第1給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記バイパス層に押圧された端子部と、を有し、電力を前記第1のヒータエレメントに供給し、前記第2給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記バイパス層と接合された接合部と、を有し、前記バイパス層を介して電力を前記第2のヒータエレメントに供給することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の静電チャック。

技術分野

0001

本発明の態様は、一般的に、静電チャックに関する。

背景技術

0002

エッチングCVD(Chemical Vapor Deposition)、スパッタリングイオン注入アッシングなどを行うプラズマ処理チャンバ内では、半導体ウェーハガラス基板などの処理対象物吸着保持する手段として、静電チャックが用いられている。静電チャックは、内蔵する電極静電吸着用電力印加し、シリコンウェーハ等の基板静電力によって吸着するものである。

0003

近年、トランジスタなどの半導体素子を含むICチップにおいて、小型化や処理速度の向上が求められている。これに伴い、ウェーハ上において半導体素子を形成する際に、エッチングなどの加工の精度を高めることが求められている。エッチングの加工精度とは、ウェーハの加工によって、設計通りの幅や深さを有するパターンを形成することができるかどうかを示す。エッチングなどの加工精度を高めることによって、半導体素子を微細化することができ、集積密度を高くすることができる。すなわち、加工精度を高めることによって、チップの小型化及び高速度化が可能となる。

0004

エッチングなどの加工精度は、加工時のウェーハの温度に依存することが知られている。そこで、静電チャックを有する基板処理装置においては、加工時におけるウェーハの温度を安定して制御することが求められる。例えば、ウェーハ面内温度分布を均一にする性能(温度均一性)が求められる。また、ウェーハ面内において温度に意図的に差をつける性能(温度制御性)が求められる。ウェーハの温度を制御する方法として、ヒータ発熱体)や冷却板を内蔵する静電チャックを用いる方法が知られている(特許文献1)。

先行技術

0005

特開2010−40644号公報

発明が解決しようとする課題

0006

静電チャックに内蔵されるヒータには、平面形状のパターンが設けられる。これにより、例えば必要に応じた出力を実現することができる。このパターンは、例えば、ヒータとなる金属箔の一部をウェットエッチング等によって除去したり、ヒータとなる金属箔をセラミックシート印刷したりすることによって形成される。ウェットエッチング等を用いる場合、除去されずに残った金属箔が、電圧の印加により発熱するヒータとなる。すなわち、静電チャックは、発熱するヒータが設けられた部分と、ヒータが設けられていない部分とを有する。

0007

このため、静電チャックには、ヒータのパターンに応じて温度ムラ(温度の凹凸)が生じる。すなわち、ヒータが設けられた部分は温度が高く、ヒータが設けられていない部分は温度が低い。静電チャックによって温度が制御されるウェーハにおいても、ヒータのパターンに起因してウェーハ面内の温度ムラが生じ、温度分布の均一性が低下する。

0008

また、2種類のヒータが設けられた場合、ヒータ全体の厚さが増加し、ウェーハの温度の応答性ランプレート)が低下する場合がある。言い換えると、ウェーハの温度の制御に要する時間が長くなってしまう場合がある。

0009

本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる静電チャックを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

第1の発明は、処理対象物が載置される第1主面を有するセラミック誘電体基板と、前記セラミック誘電体基板に設けられた電極層と、前記セラミック誘電体基板を支持するベースプレートと、前記ベースプレートと前記第1主面との間に設けられたヒータプレートと、を備え、前記ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第1のヒータエレメントと、電流が流れることにより発熱する第2のヒータエレメントと、を有し、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第1のヒータエレメントの折れ曲がりは、前記第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、前記第1のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする静電チャックである。

0011

この静電チャックによれば、第2のヒータエレメントのパターンに起因して生じる処理対象物の面内の温度ムラ(温度の凹凸)を、第1のヒータエレメントによって抑制することができる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0012

第2の発明は、第1の発明において、前記ヒータプレートは、複数の第1ヒータ領域と、複数の第2ヒータ領域と、を有し、前記第1のヒータエレメントは、前記複数の第1ヒータ領域において互いに独立して設けられた複数の第1ヒータ電極を有し、前記第2のヒータエレメントは、前記複数の第2ヒータ領域において互いに独立して設けられた複数の第2ヒータ電極を有し、前記第1ヒータ領域の数は、前記第2ヒータ領域の数よりも大きいことを特徴とする静電チャックである。

0013

この静電チャックによれば、第1ヒータ電極及び第2ヒータ電極が複数の領域において互いに独立しているため、処理対象物の面内の温度を領域ごとに独立して制御することができる。また、第1ヒータ電極が設けられる領域が多いことにより、第1ヒータ電極による温度の微調整が可能となる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0014

第3の発明は、第2の発明において、前記第1ヒータ電極の電気抵抗は、前記第2ヒータ電極の電気抵抗よりも高いことを特徴とする静電チャックである。

0015

この静電チャックによれば、第1ヒータ電極の電気抵抗が比較的高いことにより、第1ヒータ電極の出力を、第2ヒータ電極の出力よりも低くすることができる。第2ヒータ電極のパターンに起因する処理対象物の面内の温度ムラを、第1ヒータ電極によって抑制することができる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0016

第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記第2のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された接続領域を有し、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第1のヒータエレメントの少なくとも一部は、前記接続領域と重なることを特徴とする静電チャックである。

0017

この静電チャックによれば、第2のヒータエレメントの接続領域に起因して生じる処理対象物の面内の温度ムラを、第1のヒータエレメントで抑制することができる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0018

第5の発明は、第2または第3の発明において、前記ヒータプレートは、導電性を有し前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかと電気的に接続されたバイパス層をさらに有することを特徴とする静電チャックである。

0019

この静電チャックによれば、バイパス層を介してヒータエレメントに外部から電力を供給することができる。また、ヒータエレメントに電力を供給する端子の配置の自由度を高くすることができる。これにより、例えば温度の特異点となりやすい端子を分散して配置することができ、特異点の周囲で熱が拡散しやすくなる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性をさらに向上させることができる。

0020

第6の発明は、第5の発明において、前記バイパス層は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの両方と電気的に接続されたことを特徴とする静電チャックである。

0021

この静電チャックによれば、第1のヒータエレメントへの電力供給及び第2のヒータエレメントへの電力供給に共通のバイパス層が用いることができる。これにより、ヒータプレートの層数の増大を抑えることができ、ヒータプレートの熱容量を小さくすることができる。したがって、温度の応答性(ランプレート)を向上させることができる。

0022

第7の発明は、第5または第6の発明において、前記バイパス層は、複数のバイパス部を有し、前記第1のヒータエレメントと電気的に接続された前記バイパス部の数は、前記第1ヒータ領域の数の2倍以下であることを特徴とする静電チャックである。

0023

この静電チャックによれば、第1のヒータエレメントと電気的に接続されたバイパス部の数を第1ヒータ領域の数の2倍以下に抑えることにより、複数のバイパス部に接続される端子の数を減らすことができる。これにより、温度の特異点による処理対象物の面内の温度ムラを抑制することができる。

0024

第8の発明は、第2、第3、第5〜第7のいずれか1つの発明において、前記複数の前記第1ヒータ領域のいずれかには、前記第1ヒータ電極が設けられないことを特徴とする静電チャックである。

0025

この静電チャックによれば、第1ヒータ電極が設けられない領域において、ヒータプレートの厚さを薄くすることができる。ヒータプレートの熱容量を小さくすることができる。したがって、温度の応答性(ランプレート)を向上させることができる。

0026

第9の発明は、第2、第3、第5〜第7のいずれか1つの発明において、前記複数の前記第1ヒータ領域のいずれかには、前記第1ヒータ電極が設けられず、前記ヒータプレートは、前記第1ヒータ電極が設けられない前記第1ヒータ領域に設けられた導電部を有し、前記導電部は外部から給電されないことを特徴とする静電チャックである。

0027

この静電チャックによれば、第1ヒータ電極が設けられない領域に導電部が設けられることにより、ヒータプレートの凹凸を改善し、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0028

第10の発明は、第1〜第9のいずれか1つの発明において、前記ヒータプレートは、電流が流れることにより発熱する第3のヒータエレメントをさらに有し、前記第3のヒータエレメントは、前記第1のヒータエレメントが設けられた層及び前記第2のヒータエレメントが設けられた層とは異なる層に設けられ、前記第1主面に対して垂直な方向に沿って見たときに、前記第3のヒータエレメントの折れ曲がりは、前記第2のヒータエレメントの折れ曲がりよりも多く、前記第3のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントの隙間に位置する部分を有することを特徴とする静電チャックである。

0029

この静電チャックによれば、第1及び第2のヒータエレメントのパターンに起因して生じる処理対象物の面内の温度ムラを、第3のヒータエレメントによって抑制することができる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性をさらに向上させることができる。

0030

第11の発明は、第1〜第10のいずれか1つの発明において、前記第1のヒータエレメントは、前記第1主面と前記第2のヒータエレメントとの間に設けられたことを特徴とする静電チャックである。

0031

この静電チャックによれば、第1のヒータエレメントと処理対象物との間の距離は、第2のヒータエレメントと処理対象物との間の距離よりも短い。第1のヒータエレメントが処理対象物に比較的近いことにより、第1のヒータエレメントによって処理対象物の温度を制御しやすくなる。すなわち、第2のヒータエレメントのパターンに起因して生じる処理対象物の面内の温度ムラを、第1のヒータエレメントによって抑制しやすくなる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0032

第12の発明は、第1〜第11のいずれか1つの発明において、前記ヒータプレートは、第1の支持板及び第2の支持板の少なくともいずれかをさらに有し、前記第1の支持板は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの上に設けられ、前記第2の支持板は、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの下に設けられ、前記第1の支持板の熱伝導率は、前記第1のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2の支持板の熱伝導率は、前記第1のヒータエレメントの熱伝導率よりも高く、前記第2のヒータエレメントの熱伝導率よりも高いことを特徴とする静電チャックである。

0033

この静電チャックによれば、ヒータプレートが第1の支持板を有する場合、第1及び第2のヒータエレメントのパターンに起因して生じる処理対象物の面内の温度ムラを改善することができる。ヒータプレートが第2の支持板を有する場合、ベースプレートの面内の温度ムラがヒータプレートの温度に与える影響を改善できる。また、第1及び第2の支持板によりヒータプレートの反りを低減することができる。

0034

第13の発明は、第12の発明において、前記第1の支持板及び前記第2の支持板の少なくともいずれかは、深さが互いに異なる複数種類の凹部を有することを特徴とする静電チャックである。

0035

この静電チャックによれば、複数種類の凹凸のパターンを調整することにより、処理対象物の面内の温度分布を調整することができる。これにより、処理対象物Wの面内の温度ムラを改善し、面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0036

第14の発明は、第1〜第13のいずれか1つの発明において、前記第1のヒータエレメントは、前記第1のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された第1接続部を有し、前記第2のヒータエレメントは、前記第2のヒータエレメントに電力を供給する導電体が接続された第2接続部を有し、前記第1接続部の幅は、前記第2接続部の幅よりも狭いことを特徴とする静電チャックである。

0037

この静電チャックによれば、第1接続部の幅が狭いことにより、第1接続部によって生じる温度分布のムラを抑制することができる。

0038

第15の発明は、第1〜第14のいずれか1つの発明において、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかと接合された接合部と、を有し、前記電力を前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに供給することを特徴とする静電チャックである。

0039

この静電チャックによれば、第1のヒータエレメント及び第2のヒータエレメントの少なくともいずれかと、給電端子と、の接触部における抵抗を、接合部によって低くすることができる。これにより、異常発熱を抑えることができ、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。また、接続部材が導線部よりも太いため、接続部材は、比較的大きい電流をヒータエレメントに供給することができる。また、導線部が接続部材よりも細いため、導線部は、接続部材よりも変形しやすく、接続部材の位置を接合部の中心からずらすことができる。これにより、ヒータプレートとは異なる部材(例えばベースプレート)に給電端子を固定することができる。支持部が、例えば、溶接レーザ光を利用した接合、半田付けロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、給電端子にかかる応力緩和しつつ、第1のヒータエレメント及び第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに対してより広い接触面積を確保することができる。また、支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、ヒータエレメントと略同じ厚さの接合部を設けることができる。

0040

第16の発明は、第1〜第14のいずれか1つの発明において、前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに押圧された端子部と、を有することを特徴とする静電チャックである。

0041

この静電チャックによれば、給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電のために設けられる孔の径を小さくすることができる。給電端子を小さくすることができるため、給電端子の周辺が温度の特異点となることを抑制できる。これにより、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0042

第17の発明は、第1〜第14のいずれか1つの発明において、前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第1給電端子と、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第2給電端子と、をさらに備え、前記第1給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記第1のヒータエレメントに押圧された端子部と、を有し、電力を前記第1のヒータエレメントに供給し、前記第2給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記第2のヒータエレメントと接合された接合部と、を有し、電力を前記第2のヒータエレメントに供給することを特徴とする静電チャックである。

0043

この静電チャックによれば、電力を第1のヒータエレメントに供給する第1給電端子においては、給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電のために設けられる孔の径を小さくすることができる。給電端子を小さくすることができるため、給電端子の周辺が温度の特異点となることを抑制できる。これにより、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。一方、電力を前記第2のヒータエレメントに供給する第2給電端子においては、第2のヒータエレメントと、給電端子と、の接触部における抵抗を、接合部によって低くすることができる。これにより、異常発熱を抑えることができ、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。また、接続部材が導線部よりも太いため、接続部材は、比較的大きい電流をヒータエレメントに供給することができる。また、導線部が接続部材よりも細いため、導線部は、接続部材よりも変形しやすく、接続部材の位置を接合部の中心からずらすことができる。これにより、ヒータプレートとは異なる部材(例えばベースプレート)に給電端子を固定することができる。支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、給電端子にかかる応力を緩和しつつ、第2のヒータエレメントに対してより広い接触面積を確保することができる。また、支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、ヒータエレメント及びバイパス層と略同じ厚さの接合部を設けることができる。

0044

第18の発明は、第5〜第7のいずれか1つの発明において、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記バイパス層と接合された接合部と、を有し、前記バイパス層を介して前記電力を前記第1のヒータエレメント及び前記第2のヒータエレメントの少なくともいずれかに供給することを特徴とする静電チャックである。

0045

この静電チャックによれば、バイパス層と、給電端子と、の接触部における抵抗を、接合部によって低くすることができる。これにより、異常発熱を抑えることができ、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。また、接続部材が導線部よりも太いため、接続部材は、比較的大きい電流をヒータエレメントに供給することができる。また、導線部が接続部材よりも細いため、導線部は、接続部材よりも変形しやすく、接続部材の位置を接合部の中心からずらすことができる。これにより、ヒータプレートとは異なる部材(例えばベースプレート)に給電端子を固定することができる。支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、給電端子にかかる応力を緩和しつつ、バイパス層に対してより広い接触面積を確保することができる。また、支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、ヒータエレメント及びバイパス層と略同じ厚さの接合部を設けることができる。

0046

第19の発明は、第5〜第7のいずれか1つの発明において、前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する給電端子をさらに備え、前記給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記バイパス層に押圧された端子部と、を有することを特徴とする静電チャックである。

0047

この静電チャックによれば、給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電のために設けられる孔の径を小さくすることができる。給電端子を小さくすることができるため、給電端子の周辺が温度の特異点となることを抑制できる。これにより、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0048

第20の発明は、第5〜第7のいずれか1つの発明において、前記ベースプレートに設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第1給電端子と、前記ヒータプレートから前記ベースプレートに向かって設けられ、前記ヒータプレートに電力を供給する第2給電端子と、をさらに備え、前記第1給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される給電部と、前記給電部と接続され、前記バイパス層に押圧された端子部と、を有し、電力を前記第1のヒータエレメントに供給し、前記第2給電端子は、外部から電力を供給するソケットと接続される接続部材と、前記接続部材よりも細い導線部と、前記導線部と接続された支持部と、前記支持部と接続され前記バイパス層と接合された接合部と、を有し、前記バイパス層を介して電力を前記第2のヒータエレメントに供給することを特徴とする静電チャックである。

0049

この静電チャックによれば、電力を第1のヒータエレメントに供給する第1給電端子においては、給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電のために設けられる孔の径を小さくすることができる。給電端子を小さくすることができるため、給電端子の周辺が温度の特異点となることを抑制できる。これにより、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。一方、電力を前記第2のヒータエレメントに供給する第2給電端子においては、バイパス層と、給電端子と、の接触部における抵抗を、接合部によって低くすることができる。これにより、異常発熱を抑えることができ、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。また、接続部材が導線部よりも太いため、接続部材は、比較的大きい電流をヒータエレメントに供給することができる。また、導線部が接続部材よりも細いため、導線部は、接続部材よりも変形しやすく、接続部材の位置を接合部の中心からずらすことができる。これにより、ヒータプレートとは異なる部材(例えばベースプレート)に給電端子を固定することができる。支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、給電端子にかかる応力を緩和しつつ、バイパス層に対してより広い接触面積を確保することができる。また、支持部が、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部及び接合部と接合される場合には、ヒータエレメント及びバイパス層と略同じ厚さの接合部を設けることができる。

発明の効果

0050

本発明の態様によれば、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる静電チャックが提供される。

図面の簡単な説明

0051

本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的斜視図である。
図2(a)及び図2(b)は、本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的断面図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的斜視図である。
図4(a)及び図4(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的斜視図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートの変形例を例示する模式的分解図である。
図7(a)及び図7(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的平面図である。
図8(a)〜図8(c)は、計算に用いたモデルを例示する模式図である。
図9(a)〜図9(c)は、計算に用いたモデルを例示する模式図である。
処理対象物の温度分布の計算結果を示すグラフ図である。
図11(a)及び図11(b)は、本実施形態に係る製造方法の一例を例示する模式的断面図である。
本実施形態に係る製造方法の他の一例を例示する模式的断面図である。
本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的分解図である。
図14(a)及び図14(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的平面図である。
図15(a)及び図15(b)は、本実施形態に係るヒータプレートの一部の模式的拡大図である。
図16(a)〜図16(c)は、本実施形態に係る第2のヒータエレメントを例示する模式的平面図である。
図17(a)〜図17(c)は、本実施形態に係る第1のヒータエレメントを例示する模式的平面図である。
図18(a)〜図18(f)は、本実施形態に係るヒータエレメントを説明する模式的平面図である。
図19(a)及び図19(b)は、本実施形態に係るバイパス層を例示する模式的平面図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
図26(a)及び図26(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式図である。
本実施形態のヒータプレートの変形例を例示する模式的分解図である。
本実施形態のヒータプレートを例示する模式的平面図である。
図29(a)及び図29(b)は、本実施形態の給電端子の具体例を表す模式的平面図である。
本実施形態の給電端子の変形例を表す模式的断面図である。
実施形態に係るウェーハ処理装置を例示する模式的断面図である。
実施形態に係るウェーハ処理装置の変形例を例示する模式的断面図である。
実施形態に係るウェーハ処理装置の変形例を例示する模式的断面図である。

実施例

0052

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。

0053

図1は、本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的斜視図である。
図2(a)及び図2(b)は、本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的断面図である。
図1では、説明の便宜上、静電チャックの一部において断面図を表している。図2(a)は、例えば図1に表した切断面A1−A1における模式的断面図である。図2(b)は、図2(a)に表した領域B1の模式的拡大図である。

0054

本実施形態に係る静電チャック10は、セラミック誘電体基板100と、ヒータプレート200と、べースプレート300と、を備える。

0055

この例では、セラミック誘電体基板100は、ベースプレート300と離れた位置に設けられている。セラミック誘電体基板100は、例えば多結晶セラミック焼結体による平板状の基材であり、半導体ウェーハ等の処理対象物Wを載置する第1主面101と、第1主面101とは反対側の第2主面102と、を有する。

0056

ここで、本実施形態の説明においては、第1主面101と第2主面102とを結ぶ方向をZ方向とする。Z方向は、第1主面101に対して垂直である。Z方向と直交する方向の1つをX方向、Z方向及びX方向に直交する方向をY方向ということにする。本願明細書において、「面内」とは、例えばX−Y平面内である。

0057

セラミック誘電体基板100に含まれる結晶の材料としては、例えばAl2O3、Y2O3及びYAGなどが挙げられる。このような材料を用いることで、セラミック誘電体基板100における赤外線透過性絶縁耐性及びプラズマ耐久性を高めることができる。

0058

セラミック誘電体基板100の内部には、電極層111が設けられている。電極層111は、第1主面101と、第2主面102と、の間に介設されている。すなわち、電極層111は、セラミック誘電体基板100の中に挿入されるように形成されている。電極層111は、セラミック誘電体基板100に一体焼結されている。

0059

なお、電極層111は、第1主面101と、第2主面102と、の間に介設されていることに限定されず、第2主面102に付設されていてもよい。

0060

静電チャック10は、電極層111に吸着保持用電圧を印加することによって、電極層111の第1主面101側に電荷を発生させ、静電力によって処理対象物Wを吸着保持する。

0061

電極層111は、第1主面101及び第2主面102に沿って設けられている。電極層111は、処理対象物Wを吸着保持するための吸着電極である。電極層111は、単極型でも双極型でもよい。また、電極層111は、三極型やその他の多極型であってもよい。電極層111の数や電極層111の配置は、適宜選択される。

0062

セラミック誘電体基板100は、電極層111と第1主面101との間の第1誘電層107と、電極層111と第2主面102との間の第2誘電層109と、を有する。セラミック誘電体基板100のうち少なくとも第1誘電層107における赤外線分光透過率は、20%以上であることが好ましい。本実施形態において、赤外線分光透過率は、厚さ1mm換算での値である。

0063

セラミック誘電体基板100のうち少なくとも第1誘電層107における赤外線分光透過率が20%以上あることで、第1主面101に処理対象物Wを載置した状態でヒータプレート200から放出される赤外線がセラミック誘電体基板100を効率良く透過することができる。したがって、処理対象物Wに熱が蓄積し難くなり、処理対象物Wの温度の制御性が高まる。

0064

例えば、プラズマ処理を行うチャンバ内で静電チャック10が使用される場合、プラズマパワーの増加に伴い処理対象物Wの温度は上昇しやすくなる。本実施形態の静電チャック10では、プラズマパワーによって処理対象物Wに伝わった熱がセラミック誘電体基板100に効率良く伝わる。さらに、ヒータプレート200によってセラミック誘電体基板100に伝わった熱が処理対象物Wに効率よく伝わる。したがって、処理対象物Wを効率良く伝熱して所望の温度に維持しやすくなる。

0065

本実施形態に係る静電チャック10では、第1誘電層107に加え、第2誘電層109における赤外線分光透過率も20%以上あることが望ましい。第1誘電層107及び第2誘電層109の赤外線分光透過率が20%以上あることで、ヒータプレート200から放出される赤外線がさらに効率良くセラミック誘電体基板100を透過することになり、処理対象物Wの温度制御性を高めることができる。

0066

ベースプレート300は、セラミック誘電体基板100の第2主面102側に設けられ、ヒータプレート200を介してセラミック誘電体基板100を支持する。ベースプレート300には、連通路301が設けられている。つまり、連通路301は、ベースプレート300の内部に設けられている。ベースプレート300の材料としては、例えばアルミニウムが挙げられる。

0067

ベースプレート300は、セラミック誘電体基板100の温度調整を行う役目を果たす。例えば、セラミック誘電体基板100を冷却する場合には、連通路301へ冷却媒体を流入し、連通路301を通過させ、連通路301から冷却媒体を流出させる。これにより、冷却媒体によってベースプレート300の熱を吸収し、その上に取り付けられたセラミック誘電体基板100を冷却することができる。

0068

一方、セラミック誘電体基板100を加熱する場合には、連通路301内に加熱媒体を入れることも可能である。または、ベースプレート300に図示しないヒータを内蔵させることも可能である。このように、ベースプレート300によりセラミック誘電体基板100の温度が調整されると、静電チャック10で吸着保持される処理対象物Wの温度を容易に調整することができる。

0069

また、セラミック誘電体基板100の第1主面101側には、必要に応じて凸部113が設けられている。互いに隣り合う凸部113の間には、溝115が設けられている。溝115は、互いに連通している。静電チャック10に搭載された処理対象物Wの裏面と、溝115と、の間には、空間が形成される。

0070

溝115には、ベースプレート300及びセラミック誘電体基板100を貫通する導入路321が接続されている。処理対象物Wを吸着保持した状態で導入路321からヘリウム(He)等の伝達ガスを導入すると、処理対象物Wと溝115との間に設けられた空間に伝達ガスが流れ、処理対象物Wを伝達ガスによって直接加熱もしくは冷却することができるようになる。

0071

ヒータプレート200は、第1主面101とベースプレート300との間に設けられる。ヒータプレート200は、ヒータ用電流が流れることによって発熱し、ヒータプレート200が発熱しない場合と比較して処理対象物Wの温度を上げることができる。この例においては、ヒータプレート200は、セラミック誘電体基板100と別体であり、セラミック誘電体基板100とベースプレート300との間に設けられている。

0072

ベースプレート300とヒータプレート200との間には、接着剤403が設けられている。ヒータプレート200とセラミック誘電体基板100との間には、接着剤403が設けられている。接着剤403の材料としては、比較的高い熱伝導性を有するシリコーン等の耐熱性樹脂が挙げられる。接着剤403の厚さは、例えば約0.1ミリメートル(mm)以上、1.0mm以下程度である。接着剤403の厚さは、ベースプレート300とヒータプレート200との間の距離、あるいはヒータプレート200とセラミック誘電体基板100との間の距離と同じである。

0073

なお、実施形態において、ヒータプレート200は、第1主面101と、第2主面102と、の間に介設されていてもよい。すなわち、ヒータプレート200は、セラミック誘電体基板100の中に挿入されるように形成されてもよい。

0074

図3は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的斜視図である。
図4(a)及び図4(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的斜視図である。
図5は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
図6は、本実施形態に係るヒータプレートの変形例を例示する模式的分解図である。
図3は、本実施形態のヒータプレートを上面(セラミック誘電体基板100の側の面)から眺めた模式的斜視図である。図4(a)は、本実施形態のヒータプレートを下面(ベースプレート300の側の面)から眺めた模式的斜視図である。図4(b)は、図4(a)に表した領域B2における模式的拡大図である。

0075

図5に表したように、ヒータプレート200は、第1の支持板210と、第1の樹脂層220と、第1のヒータエレメント(発熱層)230aと、第2の樹脂層240と、第2のヒータエレメント230bと、第3の樹脂層245と、バイパス層250と、第4の樹脂層260と、第2の支持板270と、給電端子280と、を有する。

0076

第1の支持板210は、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230b、バイパス層250等の上に設けられる。第2の支持板270は、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230b、バイパス層250等の下に設けられる。図3に表したように、第1の支持板210の面211(上面)は、ヒータプレート200の上面を形成する。図4に表したように、第2の支持板270の面271(下面)は、ヒータプレート200の下面を形成する。第1の支持板210及び第2の支持板270は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bなどを支持する支持板である。この例において、第1の支持板210及び第2の支持板270は、第1の樹脂層220と、第1のヒータエレメント230aと、第2の樹脂層240と、第2のヒータエレメント230bと、第3の樹脂層245と、バイパス層250と、第4の樹脂層260と、を挟み、これらを支持する。

0077

第1の樹脂層220は、第1の支持板210と、第2の支持板270と、の間に設けられている。第1のヒータエレメント230aは、第1の樹脂層220と、第2の支持板270と、の間に設けられている。このように、第1のヒータエレメント230aは、第1の支持板210と重ねて設けられる。第1の樹脂層220は、換言すれば、第1の支持板210と第1のヒータエレメント230aとの間に設けられる。

0078

第2の樹脂層240は、第1のヒータエレメント230aと、第2の支持板270と、の間に設けられている。第2のヒータエレメント230bは、第2の樹脂層240と、第2の支持板270と、の間に設けられている。このように、第2のヒータエレメント230bは、第1のヒータエレメント230aが設けられた層とは、異なる層に設けられる。第3の樹脂層245は、第2のヒータエレメント230bと、第2の支持板270と、の間に設けられている。バイパス層250は、第3の樹脂層245と、第2の支持板270と、の間に設けられている。第4の樹脂層260は、バイパス層250と、第2の支持板270と、の間に設けられている。

0079

第1のヒータエレメント230aは、換言すれば、第1の樹脂層220と第2の樹脂層240との間に設けられる。第2のヒータエレメント230bは、換言すれば、第2の樹脂層240と第3の樹脂層245との間に設けられる。バイパス層250は、換言すれば、第3の樹脂層245と第4の樹脂層260との間に設けられる。

0080

第1のヒータエレメント230aは、例えば、第1の樹脂層220及び第2の樹脂層240のそれぞれに接触する。第2のヒータエレメント230bは、例えば、第2の樹脂層240及び第3の樹脂層245のそれぞれに接触する。バイパス層250は、例えば、第3の樹脂層245及び第4の樹脂層260のそれぞれに接触する。

0081

図6に表したように、バイパス層250及び第4の樹脂層260は、必ずしも設けられていなくともよい。バイパス層250及び第4の樹脂層260が設けられていない場合には、第3の樹脂層245は、第2のヒータエレメント230bと、第2の支持板270と、の間に設けられる。以下の説明では、ヒータプレート200がバイパス層250及び第4の樹脂層260を有する場合を例に挙げる。

0082

第1の支持板210は、比較的高い熱伝導率を有する。例えば、第1の支持板210の熱伝導率は、第1のヒータエレメント230aの熱伝導率よりも高く、第2のヒータエレメント230bの熱伝導率よりも高い。第1の支持板210の材料としては、例えばアルミニウム、銅、及びニッケルの少なくともいずれかを含む金属や、多層構造グラファイトなどが挙げられる。第1の支持板210の厚さ(Z方向の長さ)は、例えば約0.1mm以上、3.0mm以下程度である。より好ましくは、第1の支持板210の厚さは、例えば0.3mm以上、1.0mm以下程度である。第1の支持板210は、ヒータプレート200の面内の温度分布の均一性を向上させる。第1の支持板210は、ヒータプレート200の反りを抑制する。第1の支持板210は、ヒータプレート200とセラミック誘電体基板100との間の接着の強度を向上させる。

0083

処理対象物Wの処理プロセスでは、RF(Radio Frequency)電圧(高周波電圧)が印加される。高周波電圧が印加されると、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bは、高周波の影響を受けて発熱することがある。すると、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bの温度制御性が低下する。
これに対して、本実施形態では、第1の支持板210は、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230b及びバイパス層250を高周波から遮断する。これにより、第1の支持板210は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bが異常温度に発熱することを抑制することができる。

0084

第2の支持板270の材料、厚さ、及び機能は、第1の支持板210の材料、厚さ、及び機能とそれぞれ同じである。例えば、第2の支持板270の熱伝導率は、第1のヒータエレメント230aの熱伝導率よりも高く、第2のヒータエレメント230bの熱伝導率よりも高い。第1の支持板210は、第2の支持板270と電気的に接合されている。ここで、本願明細書において「接合」という範囲には、接触が含まれる。第2の支持板270と、第1の支持板210と、の間の電気的な接合の詳細については、後述する。

0085

このように、第1の支持板210及び第2の支持板270は、比較的高い熱伝導率を有する。これにより、第1の支持板210及び第2の支持板270は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bから供給される熱の熱拡散性を向上させる。第1の支持板210によって、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bのパターンに起因して生じる処理対象物Wの面内の温度ムラを改善することができる。第2の支持板270によって、ベースプレート300の面内の温度ムラがヒータプレート200の温度に与える影響を改善することができる。なお、実施形態においては、第1の支持板210及び第2の支持板270の少なくともいずれかを省略してもよい。

0086

また、第1の支持板210及び第2の支持板270は、適度な厚さ及び剛性を有することにより、例えば、ヒータプレート200の反りを抑制する。さらに、第1の支持板210及び第2の支持板270は、例えば、ウェーハ処理装置の電極などに印加されるRF電圧に対するシールド性を向上させる。例えば、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bに対するRF電圧の影響を抑制する。このように、第1の支持板210及び第2の支持板270は、熱拡散の機能と、反り抑制の機能と、RF電圧に対するシールドの機能と、を有する。

0087

第1の樹脂層220の材料としては、例えばポリイミドポリアミドイミドなどが挙げられる。第1の樹脂層220の厚さ(Z方向の長さ)は、例えば約0.01mm以上、0.20mm以下程度である。第1の樹脂層220は、第1の支持板210と第1のヒータエレメント230aとを互いに接合する。第1の樹脂層220は、第1の支持板210と第1のヒータエレメント230aとの間を電気的に絶縁する。このように、第1の樹脂層220は、電気絶縁の機能と、面接合の機能と、を有する。

0088

第2の樹脂層240の材料及び厚さは、第1の樹脂層220の材料及び厚さとそれぞれ同程度である。第3の樹脂層245の材料及び厚さは、第1の樹脂層220の材料及び厚さとそれぞれ同程度である。第4の樹脂層260の材料及び厚さは、第1の樹脂層220の材料及び厚さとそれぞれ同程度である。

0089

第2の樹脂層240は、第1のヒータエレメント230aと第2のヒータエレメント230bとを互いに接合する。第2の樹脂層240は、第1のヒータエレメント230aと第2のヒータエレメント230bとの間を電気的に絶縁する。このように、第2の樹脂層240は、電気絶縁の機能と、面接合の機能と、を有する。

0090

第3の樹脂層245は、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250とを互いに接合する。第3の樹脂層245は、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との間を電気的に絶縁する。このように、第3の樹脂層245は、電気絶縁の機能と、面接合の機能と、を有する。

0091

第4の樹脂層260は、バイパス層250と第2の支持板270とを互いに接合する。第4の樹脂層260は、バイパス層250と第2の支持板270との間を電気的に絶縁する。このように、第4の樹脂層260は、電気絶縁の機能と、面接合の機能と、を有する。

0092

第1のヒータエレメント230aの材料としては、例えばステンレスチタンクロム、ニッケル、銅、及びアルミニウムの少なくともいずれかを含む金属などが挙げられる。第1のヒータエレメント230aの厚さ(Z方向の長さ)は、例えば約0.01mm以上、0.20mm以下程度である。第2のヒータエレメント230bの材料及び厚さは、第1のヒータエレメント230aの材料及び厚さとそれぞれ同程度である。第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bは、それぞれ、バイパス層250と電気的に接合されている。一方で、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bは、それぞれ、第1の支持板210及び第2の支持板270とは電気的に絶縁されている。第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との間の電気的な接合、及び、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との間の電気的な接合の詳細については、後述する。

0093

第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bは、それぞれ、電流が流れると発熱し、処理対象物Wの温度を制御する。例えば、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bは、処理対象物Wを所定の温度に加熱する。例えば、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bは、処理対象物Wの面内の温度分布を均一にする。例えば、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bは、処理対象物Wの面内の温度に意図的に差をつける。

0094

バイパス層250は、第1の支持板210と略平行に配置され、第2の支持板270と略平行に配置されている。バイパス層250は、複数のバイパス部251を有する。バイパス層250は、例えば8つのバイパス部251を有する。バイパス部251の数は、「8」には限定されない。バイパス層250は、板状を呈する。これに対して、第1のヒータエレメント230aは、帯状の第1ヒータ電極239aを有し、第2のヒータエレメント230bは、帯状の第2ヒータ電極239bを有する。バイパス層250の面(バイパス部251の面251a)に対して垂直にみたときに、バイパス層250の面積は、第1のヒータエレメント230aの面積(第1ヒータ電極239aの面積)よりも広く、第2のヒータエレメント230bの面積(第2ヒータ電極239bの面積)よりも広い。

0095

バイパス層250は、導電性を有する。バイパス層250は、第1の支持板210及び第2の支持板270とは電気的に絶縁されている。バイパス層250の材料としては、例えばステンレスを含む金属などが挙げられる。バイパス層250の厚さ(Z方向の長さ)は、例えば約0.03mm以上、0.30mm以下程度である。バイパス層250の厚さは、第1の樹脂層220の厚さよりも厚い。バイパス層250の厚さは、第2の樹脂層240の厚さよりも厚い。バイパス層250の厚さは、第3の樹脂層245の厚さよりも厚い。バイパス層250の厚さは、第4の樹脂層260の厚さよりも厚い。

0096

例えば、バイパス層250の材料は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bの材料と同じである。一方で、バイパス層250の厚さは、第1のヒータエレメント230aの厚さよりも厚く、第2のヒータエレメント230bの厚さよりも厚い。そのため、バイパス層250の電気抵抗は、第1のヒータエレメント230aの電気抵抗よりも低く、第2のヒータエレメント230bの電気抵抗よりも低い。これにより、バイパス層250の材料が第1及び第2のヒータエレメント230a、230bの材料と同じ場合でも、バイパス層250が第1及び第2のヒータエレメント230a、230bのように発熱することを抑えることができる。つまり、バイパス層250の電気抵抗を抑え、バイパス層250の発熱量を抑えることができる。なお、バイパス層250の電気抵抗を抑え、バイパス層250の発熱量を抑える手段は、バイパス層250の厚さではなく、体積抵抗率が比較的低い材料を用いることで実現されてもよい。すなわち、バイパス層250の材料は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bの材料と異なってもよい。バイパス層250の材料としては、例えばステンレス、チタン、クロム、ニッケル、銅、及びアルミニウムの少なくともいずれかを含む金属などが挙げられる。

0097

給電端子280は、バイパス層250と電気的に接合されている。ヒータプレート200がベースプレート300とセラミック誘電体基板100との間に設けられた状態において、給電端子280は、ヒータプレート200からベースプレート300へ向かって設けられている。給電端子280は、静電チャック10の外部から供給された電力をバイパス層250を介して第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bに供給する。給電端子280は、例えば、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bに直接的に接続されてもよい。これにより、バイパス層250が省略可能となる。

0098

ヒータプレート200は、複数の給電端子280を有する。図3図5に表したヒータプレート200は、8つの給電端子280を有する。給電端子280の数は、「8」には限定されない。1つの給電端子280は、1つのバイパス部251と電気的に接合されている。孔273は、第2の支持板270を貫通している。給電端子280は、孔273を通してバイパス部251と電気的に接合されている。

0099

図5に表した矢印C1及び矢印C2のように、電力が静電チャック10の外部から給電端子280に供給されると、電流は、給電端子280からバイパス層250へ流れる。図5に表した矢印C3及び矢印C4のように、バイパス層250へ流れた電流は、バイパス層250から第1のヒータエレメント230aへ流れる。図5に表した矢印C5及び矢印C6のように、第1のヒータエレメント230aへ流れた電流は、第1のヒータエレメント230aの所定のゾーン(領域)を流れ、第1のヒータエレメント230aからバイパス層250へ流れる。第1のヒータエレメント230aのゾーン(第1ヒータ領域)の詳細については、後述する。図5に表した矢印C7及び矢印C8のように、バイパス層250へ流れた電流は、バイパス層250から給電端子280へ流れる。図5に表した矢印C9のように、給電端子280へ流れた電流は、静電チャック10の外部へ流れる。

0100

同様に、矢印C11及び矢印C12のように電力が静電チャック10の外部から給電端子280に供給されると、電流は、給電端子280からバイパス層250へ流れる。図5に表した矢印C13及び矢印C14のように、バイパス層250へ流れた電流は、バイパス層250から第2のヒータエレメント230bへ流れる。図5に表した矢印C15及び矢印C16のように、第2のヒータエレメント230bへ流れた電流は、第2のヒータエレメント230bの所定のゾーン(領域)を流れ、第2のヒータエレメント230bからバイパス層250へ流れる。第2のヒータエレメント230bのゾーン(第2ヒータ領域)の詳細については、後述する。図5に表した矢印C17及び矢印C18のように、バイパス層250へ流れた電流は、バイパス層250から給電端子280へ流れる。図5に表した矢印C19のように、給電端子280へ流れた電流は、静電チャック10の外部へ流れる。

0101

このように、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合部には、電流が第1のヒータエレメント230aに入る部分Ainと、電流が第1のヒータエレメント230aから出る部分Aoutと、が存在する。つまり、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合部には、ペアが存在する。
同様に、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合部には、電流が第2のヒータエレメント230bに入る部分Binと、電流が第2のヒータエレメント230bから出る部分Boutと、が存在する。つまり、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合部には、ペアが存在する。
図3図5に表したヒータプレート200は8つの給電端子280を有する。この例では、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合部のペアの数と、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合部のペアの数と、の合計は、4である。例えば、第1のヒータエレメント230aに流れる電流及び第2のヒータエレメント230bに流れる電流は、別々に制御される。ただし、第1のヒータエレメント230aに接続されるバイパス部251と、第2のヒータエレメント230bに接続されるバイパス部251と、を適宜共通としてもよい。

0102

例えば、バイパス層250の材料の熱伝導率は、第2の支持板270の熱伝導率よりも低い。バイパス層250は、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bから供給された熱が第2の支持板270へ伝わることを抑制する。つまり、バイパス層250は、バイパス層250からみて第2の支持板270の側に対する断熱効果を有し、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0103

給電端子280の周辺は、温度の特異点(温度が周囲の領域と比較的大きく異なる点)となりやすい。これに対して、バイパス層250が設けられることで、給電端子280の配置の自由度を高くすることができる。例えば、温度の特異点となりやすい給電端子を分散して配置することができ、特異点の周辺で熱が拡散しやすくなる。これにより、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0104

バイパス層250が設けられることで、熱容量が大きい給電端子を第1及び第2のヒータエレメント230a、230bに直接接合させなくともよい。これにより、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。また、バイパス層250が設けられることで、比較的薄いヒータエレメント(230a、230b)に給電端子280を接合させなくともよい。これにより、ヒータプレート200の信頼性を向上させることができる。

0105

前述したように、給電端子280は、ヒータプレート200からベースプレート300へ向かって設けられている。そのため、ベースプレート300の下面303(図2(a)及び図2(b)参照)の側からソケットなどと呼ばれる部材を介して給電端子280に電力を供給することができる。これにより、静電チャック10が設置されるチャンバ内に給電端子280が露出することを抑えつつ、ヒータの配線が実現される。

0106

図7(a)及び図7(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的平面図である。図7(b)は、図7(a)に示す領域B3の模式的拡大図であり、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bのみが表示されている。

0107

図7(b)に表したように、第1のヒータエレメント230aは、第2のヒータエレメント230bと重なる。第1のヒータエレメント230aの平面形状のパターンは、第2のヒータエレメント230bの平面形状のパターンと異なる。第1のヒータエレメント230aの帯状の第1ヒータ電極239aの幅D1は、第2のヒータエレメント230bの帯状の第2ヒータ電極239bの幅D2よりも狭い。幅D1は、例えば、0.1mm以上2mm以下である。幅D2は、例えば、0.5mm以上3mm以下である。なお、帯状の第1ヒータ電極239aの幅、及び、帯状の第2ヒータ電極239bの幅は、必ずしも面内において一定でなくてもよい。このような場合には、面内(例えば後述する第1ヒータ領域R1内)における第1ヒータ電極239aの幅の平均値を、上述の幅D1とすることができる。同様に、面内(例えば後述する第2ヒータ領域R2内)における第2ヒータ電極239bの幅の平均値を、上述の幅D2とすることができる。

0108

図7(b)のようにZ方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメント230a(第1ヒータ電極239a)は、折れ曲がり部21を有する。Z方向に沿って見たときに、第2のヒータエレメント230b(第2ヒータ電極239b)は折れ曲がり部22を有する。第1のヒータエレメント230aの折れ曲がり部21の数は、第2のヒータエレメント230bの折れ曲がり部22の数よりも多い。

0109

なお、「折れ曲がり部(折れ曲がり)」とは、ヒータエレメントの延びる方向(電流が流れる方向)が第1の方向から、第1の方向とは異なる第2の方向へ変化する部分をいう。折れ曲がり部においては、ヒータエレメントの延びる方向が不連続に変化していなくてもよい。すなわち、折れ曲がり部の外周は、角が丸まった形状でもよい。一例として、Z方向に沿って見たときに、10mm四方程度の範囲内において、ヒータエレメントの延びる方向が60度以上変化する部分を「折れ曲がり部」とすることができる。

0110

また、例えば、第1のヒータエレメント230a(第1ヒータ電極239a)の長さは、第2のヒータエレメント230b(第2ヒータ電極239b)の長さよりも長い。
第1のヒータエレメント230aの長さとは、第1のヒータエレメント230aに電流が入る部分Ainから、第1のヒータエレメント230aから電流が出る部分Aoutまでの、電流が流れる経路の長さである。すなわち、第1のヒータエレメント230aの長さは、図5の矢印C5で示す電流の経路の長さである。
同様に、第2のヒータエレメント230bの長さとは、第2のヒータエレメント230bに電流が入る部分Binから、第2のヒータエレメント230bから電流が出る部分Boutまでの、電流が流れる経路の長さである。すなわち、第2のヒータエレメント230bの長さは、図5の矢印C15で示す電流の経路の長さである。

0111

第1のヒータエレメント230a(第1ヒータ電極239a)の電気抵抗は、第2のヒータエレメント230b(第2ヒータ電極239b)の電気抵抗よりも高い。これにより、第1のヒータエレメント230aの出力(発熱量、消費電力)を、第2のヒータエレメント230bの出力(発熱量、消費電力)よりも低くすることができる。すなわち、第1のヒータエレメント230aは低出力ヒータであり、第2のヒータエレメント230bは高出力ヒータである。

0112

なお、第1のヒータエレメント230aの電気抵抗とは、第1のヒータエレメント230aに電流が入る部分Ainと、第1のヒータエレメント230aから電流が出る部分Aoutと、の間の電気抵抗である。すなわち、第1のヒータエレメント230aの電気抵抗は、図5の矢印C5で示す経路における電気抵抗である。
同様に、第2のヒータエレメント230bの電気抵抗とは、第2のヒータエレメント230bに電流が入る部分Binと、第2のヒータエレメント230bから電流が出る部分Boutと、の間の電気抵抗である。すなわち、第2のヒータエレメント230bの電気抵抗は、図5の矢印C15で示す経路における電気抵抗である。

0113

また、第1のヒータエレメント230aの電気抵抗を比較的高くする手段は、幅が狭く長い第1ヒータ電極239aを用いることに限らない。例えば、第1ヒータ電極239aに体積抵抗率が比較的高い材料を用いてもよいし、第1ヒータ電極239aの厚さを比較的薄くしてもよい。

0114

Z方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメント230aは、第2のヒータエレメント230bの隙間に位置する部分を有する。例えば、図7(b)に示す例においては、第2のヒータエレメント230bは、ヒータプレート200の径方向Drにおいて互いに隣り合う部分P1、P2を有する。第1のヒータエレメント230aは、Z方向に沿って見たときに、部分P1と部分P2との間に位置する部分P3を有する。Z方向に沿って見たときに、部分P3は、第2のヒータエレメント230bと重ならない。

0115

第1のヒータエレメント230aが設けられない場合、第2のヒータエレメント230bのパターンの直上においては処理対象物Wの温度が比較的高くなりやすく、第2のヒータエレメント230bのパターンが設けられていない部分の直上においては処理対象物の温度が比較的低くなる。すなわち、処理対象物には、第2のヒータエレメント230bのパターンに対応した温度ムラが生じる。

0116

これに対して、実施形態においては、第1のヒータエレメント230aの折れ曲がりは、第2のヒータエレメント230bの折れ曲がりよりも多く、第2のヒータエレメント230bの隙間に配置された第1のヒータエレメント230aが設けられる。これにより、処理対象物Wの第2のヒータエレメント230bによって加熱しにくい部分を第1のヒータエレメント230aによって加熱することができる。すなわち、第2のヒータエレメント230bのパターンに起因して生じる処理対象物Wの面内の温度ムラを、第1のヒータエレメント230aによって抑制することができる。したがって、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0117

次に、図8図10を参照して、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bが設けられた場合の温度分布の計算結果について説明する。
図8(a)〜図8(c)及び図9(a)〜図9(c)は、計算に用いたモデルを例示する模式図である。
図8(a)は、計算に用いた静電チャックのモデルの斜視図である。50mm×100mmの直方体状の領域についての計算を行った。図8(b)は、図8(a)に示す切断面A2−A2における模式的断面図である。図8(c)は、図8(b)に示す領域B4の模式的拡大図である。

0118

なお、図8(c)では、分かりやすさのため便宜的に、第1のヒータエレメント230aと上下の樹脂層との間、及び、第2のヒータエレメント230bと上下の樹脂層との間に隙間が示されている。但し、計算に用いたモデルでは、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bのそれぞれは、上下の樹脂層と接している。

0119

図9(a)は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bをZ方向に沿って見たときの平面図である。図9(a)は、図8(a)に示す領域B5に対応する。
図9(b)は、図9(a)のうち、第2のヒータエレメント230bのパターンのみを示す。図9(c)は、図9(a)のうち、第1のヒータエレメント230aのパターンのみを示す。言い換えれば、図9(a)は、図9(b)と図9(c)を重ねた図である。

0120

図9(a)〜図9(c)に表したように、第1のヒータエレメント230aの折れ曲がりは、第2のヒータエレメント230bの折れ曲がりよりも多い。第1のヒータエレメント230aは、第2のヒータエレメント230bの隙間に位置する部分を有する。なお、図9(b)に表したように、第2のヒータエレメント230bには折れ曲がりがなくてもよい。

0121

図10は、上述のモデルにおける処理対象物Wの温度分布の計算結果を示すグラフ図である。
図10横軸は、図8(b)に示す断面におけるY方向の位置Px(mm)を表し、図10縦軸は、処理対象物Wの温度Tw(℃)を表す。図10実線は、第2のヒータエレメント230bのみを用いた場合の処理対象物Wの温度分布を表す。図10破線は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの両方を用いた場合の処理対象物Wの温度分布を表す。

0122

第2のヒータエレメント230bのみを用いた場合、処理対象物Wの温度ムラ(温度の凹凸)の大きさΔT2は、0.2℃程度である。これに対して、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bを用いた場合、処理対象物Wの温度ムラの大きさΔT1+2は、0.1℃程度に低減される。

0123

次に、本実施形態のヒータプレート200の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
図11(a)及び図11(b)は、本実施形態に係る製造方法の一例を例示する模式的断面図である。
図12は、本実施形態に係る製造方法の他の一例を例示する模式的断面図である。
図11(a)は、バイパス層とヒータエレメントとを接合する前の状態を例示する模式的断面図である。図11(b)は、バイパス層とヒータエレメントとを接合した後の状態を例示する模式的断面図である。図12は、バイパス層と給電端子との接合工程の一例を例示する模式的断面図である。

0124

本実施形態に係る静電チャック10の製造方法では、例えば、まずアルミニウムの機械加工を行うことで、第1の支持板210及び第2の支持板270を製造する。第1の支持板210及び第2の支持板270の検査は、例えば三次元測定器などを用いて行われる。

0125

次に、例えば、ポリイミドフィルムレーザ、機械加工、型抜き、あるいは溶解などによりカットすることで、第1の樹脂層220、第2の樹脂層240、第3の樹脂層245及び第4の樹脂層260を製造する。第1の樹脂層220、第2の樹脂層240、第3の樹脂層245及び第4の樹脂層260の検査は、例えば目視などを用いて行われる。

0126

次に、ステンレスをフォトリソグラフィ技術や印刷技術を利用しエッチング、機械加工、型抜きなどによりカットすることで、ヒータパターンを形成する。これにより、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bを製造する。また、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bの抵抗値の測定などが行われる。

0127

続いて、図11(a)及び図11(b)に表したように、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合、及び、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合を行う。この接合は、はんだ付けろう付け、溶接、あるいは接触などにより行われる。図11(a)に表したように、第2の樹脂層240には、孔240aが設けられている。孔240aは、第2の樹脂層240を貫通している。第3の樹脂層245には、孔245a及び孔245bが設けられている。孔245a及び孔245bのそれぞれは、第3の樹脂層245を貫通している。例えば、図11(a)に表した矢印C21、C22のように、バイパス層250の側からスポット溶接を行う。これにより、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250とを接合し、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250とを接合する。

0128

なお、第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合、及び、第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合は、溶接には限定されない。例えば、レーザ光を利用した接合、半田付け、ろう付け、あるいは接触などが行われてもよい。

0129

続いて、ヒータプレート200の各部材を積層し、ホットプレス機によりプレスする。以上の工程により、例えば、ヒータプレート200の各部材には凹凸が形成される。図11(b)に示す例では、バイパス層250及び第3の樹脂層245に凹凸が形成されている。第1の支持板210、第1の樹脂層220、第1のヒータエレメント230a、第2の樹脂層240、第2のヒータエレメント230b及び第2の支持板270のそれぞれにおいても、凹凸が形成されてもよい。

0130

続いて、図12に表したように、給電端子280とバイパス層250との接合を行う。給電端子280とバイパス層250との接合は、溶接、レーザ、はんだ付け、あるいはろう付けなどにより行われる。図12に表したように、第2の支持板270には、孔273が設けられている。孔273は、第2の支持板270を貫通している。これは、図4(b)に関して前述した通りである。第4の樹脂層260には、孔261が設けられている。孔261は、第4の樹脂層260を貫通している。図12に表した矢印C23のように、第2の支持板270から第1の支持板210へ向かって溶接、レーザ、はんだ付け、あるいはろう付けなどを行うことで、給電端子280とバイパス層250とを接合する。

0131

このようにして、本実施形態のヒータプレート200が製造される。
なお、製造後のヒータプレート200に対しては、検査などが適宜行われる。

0132

図13は、本実施形態に係る静電チャックを例示する模式的分解図である。
図13に表したように、第1の支持板210は、第2の支持板270と電気的に接合されている。第1の支持板210と第2の支持板270との接合は、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、あるいは接触などにより行われる。

0133

例えば、第1の支持板210が第2の支持板270と電気的に確実に接合されていないと、プラズマを発生させたときのエッチングレートにばらつきが生ずることがある。また、第1の支持板210が第2の支持板270と電気的に接合されていなくとも、プラズマを発生させると電流が第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bに流れ、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bが発熱することがある。言い換えれば、第1の支持板210が第2の支持板270と電気的に確実に接合されていないと、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bがヒータ用電流以外の電流により発熱することがある。

0134

これに対して、本実施形態に係る静電チャック10では、第1の支持板210は、第2の支持板270と電気的に接合されている。これにより、電流が第1の支持板210から第2の支持板270へ流れ、あるいは電流が第2の支持板270から第1の支持板210へ流れ、プラズマを発生させたときのエッチングレートにばらつきが生ずることを抑えることができる。また、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bがヒータ用電流以外の電流により発熱することを抑えることができる。

0135

さらに、第1及び第2のヒータエレメント230a、230b及びバイパス層250を高周波から遮断することができる。これにより、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bが異常温度に発熱することを抑制することができる。また、ヒータプレート200のインピーダンスを抑えることができる。

0136

次に、本実施形態のヒータプレート200の具体例について、図面を参照しつつ説明する。
図14(a)及び図14(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的平面図である。図14(a)は、ヒータプレートを上面から眺めた様子を表し、図14(b)はヒータプレートを下面から眺めた様子を示す。
図14(a)及び図14(b)に表したように、第1の支持板210は、領域B11〜領域B14及び領域B31〜領域B34において第2の支持板270と電気的に接合されている。なお、領域B11〜領域B14のそれぞれは、領域B31〜領域B34のそれぞれと対応している。つまり、この例では、第1の支持板210は、4つの領域で第2の支持板270と電気的に接合されており、8つの領域で第2の支持板270と電気的に接合されているわけではない。

0137

ヒータプレート200は、リフトピン孔201を有する。図14(a)及び図14(b)に表した例では、ヒータプレート200は、3つのリフトピン孔201を有する。リフトピン孔201の数は、「3」には限定されない。

0138

図15(a)及び図15(b)は、本実施形態に係るヒータプレートの一部の模式的拡大図である。
図15(a)及び図15(b)は、領域B31(領域B11)の一例を表す。図15(a)は、領域B31の模式的平面図であり、図15(b)は、領域B31の模式的断面図である。図15(b)は、図15(a)の切断面A3−A3を模式的に表す。なお、他の領域B12〜領域B14及び領域B32〜領域B34は、領域B11、B31と同様であるから、詳細な説明は省略する。

0139

図15(a)及び図15(b)に表したように、領域B31には、接合領域JAが設けられている。接合領域JAは、第1の支持板210と第2の支持板270とを互いに接合する。接合領域JAは、第1の支持板210及び第2の支持板270の外縁に設けられる。接合領域JAは、例えば、第2の支持板270側からレーザ溶接することによって形成される。これにより、接合領域JAは、スポット状に形成される。接合領域JAは、第1の支持板210側から形成してもよい。なお、接合領域JAの形成方法は、レーザ溶接に限ることなく、他の方法でもよい。接合領域JAの形状は、スポット状に限ることなく、楕円状、半円状、または角形状などでもよい。

0140

第1の支持板210が第2の支持板270と接合された接合領域JAの面積は、第1の支持板210の面211(図3参照)の面積よりも狭い。接合領域JAの面積は、面211の面積から第1のヒータエレメント230aの面積を引いた差分の面積よりも狭い。換言すれば、接合領域JAの面積は、第1の支持板210のうちの面211と平行な平面に投影した時に第1のヒータエレメント230aと重ならない領域の面積よりも狭い。接合領域JAの面積は、面211の面積から第2のヒータエレメント230bの面積を引いた差分の面積よりも狭い。換言すれば、接合領域JAの面積は、第1の支持板210のうちの面211と平行な平面に投影した時に第2のヒータエレメント230bと重ならない領域の面積よりも狭い。第1の支持板210が第2の支持板270と接合された接合領域JAの面積は、第2の支持板270の面271(図4(a)参照)の面積よりも狭い。接合領域JAの面積は、面271の面積から第1のヒータエレメント230aの面積を引いた差分の面積よりも狭い。換言すれば、接合領域JAの面積は、第2の支持板270のうちの面271と平行な平面に投影した時に第1のヒータエレメント230aと重ならない領域の面積よりも狭い。接合領域JAの面積は、面271の面積から第2のヒータエレメント230bの面積を引いた差分の面積よりも狭い。換言すれば、接合領域JAの面積は、第2の支持板270のうちの面271と平行な平面に投影した時に第2のヒータエレメント230bと重ならない領域の面積よりも狭い。

0141

スポット状に形成された接合領域JAの直径は、例えば、1mm(0.5mm以上3mm以下)である。一方、第1の支持板210及び第2の支持板270の直径は、例えば、300mmである。第1の支持板210及び第2の支持板270の直径は、保持する処理対象物Wに応じて設定される。このように、接合領域JAの面積は、第1の支持板210の面211の面積及び第2の支持板270の面271の面積に比べて十分に小さい。接合領域JAの面積は、例えば、面211の面積(面271の面積)の1/5000以下である。ここで、接合領域JAの面積とは、より詳しくは、第1の支持板210の面211と平行な平面に投影した時の面積である。換言すれば、接合領域JAの面積は、上面視における面積である。

0142

この例では、領域B11〜領域B14及び領域B31〜領域B34に対応した4つの接合領域JAが設けられる。接合領域JAの数は、4つに限らない。接合領域JAの数は、任意の数でよい。例えば、30°おきに12個の接合領域JAを第1の支持板210及び第2の支持板270に設けてもよい。また、接合領域JAの形状は、スポット状に限らない。接合領域JAの形状は、楕円状、角状、または線状などでもよい。接合領域JAは、例えば、第1の支持板210及び第2の支持板270の外縁に沿う環状に形成してもよい。

0143

第2の支持板270は、孔273(図4(b)及び図12参照)を有する。一方で、第1の支持板210は、給電端子280を通す孔を有していない。そのため、第1の支持板210の面211の面積は、第2の支持板270の面271の面積よりも広い。

0144

図16(a)〜図16(c)は、本実施形態に係る第2のヒータエレメントを例示する模式的平面図である。図16(a)は、第2のヒータエレメントの領域(第2ヒータ領域)の一例を示す。

0145

ヒータプレート200は、第2のヒータエレメント230bに関して複数の領域に分割され、各領域において独立した温度制御が行われる。例えば、図16(a)に示すように、ヒータプレート200は、複数の第2ヒータ領域R2を有する。第2ヒータ領域R2は、略円を描くように配置されている。

0146

この例において、複数の第2ヒータ領域R2は、領域R21、R22、R23、R24を含む。領域R21は、ヒータプレート200の中央部に位置する。領域R22は、領域R21の外側に位置する。領域R23は、領域R22の外側に位置する。領域R24は、領域R23の外側に位置する。なお、第2ヒータ領域R2の平面形状や数は、任意でよい。例えば、第2ヒータ領域R2は略扇形であってもよい。

0147

第2のヒータエレメント230bは、複数の第2ヒータ領域R2に設けられた複数の第2ヒータ電極239bを有する。例えば、複数の第2ヒータ領域R2のそれぞれに、第2ヒータ電極239bが1つずつ設けられる。
図16(b)は、図16(a)に示す領域B6に設けられた第2ヒータ電極239bを例示する拡大図である。図16(c)は、図16(a)に示す領域B7に設けられた第2ヒータ電極239bを例示する拡大図である。図示を省略するが、図16(b)に示す第2ヒータ電極239b及び図16(c)に示す第2ヒータ電極239bのそれぞれは、一続きのパターンである。このように、各第2ヒータ領域R2に、一続きの帯状の第2ヒータ電極239bが設けられる。

0148

なお、分割された全ての領域に第2ヒータ電極239bが設けられていなくてもよい。つまり、複数の第2ヒータ領域R2のうちのいずれかには、第2ヒータ電極239bが設けられなくてもよい。1つの第2ヒータ領域R2に設けられる第2ヒータ電極239bの数は、1以下である。

0149

複数の第2ヒータ電極239bは、互いに独立している。例えば、領域R21に配置された第2ヒータ電極239bは、領域R22に配置された第2ヒータ電極239bとは電気的に接続されていない。領域R22に配置された第2ヒータ電極239bは、領域R23に配置された第2ヒータ電極239bとは電気的に接続されていない。領域R23に配置された第2ヒータ電極239bは、領域R24に配置された第2ヒータ電極239bとは電気的に接続されていない。
このように、複数の第2ヒータ電極239bは、複数の領域において互いに独立した状態で設けられている。換言すれば、複数の第2ヒータ電極239bは、互いに電気的に接続されていない。これにより、第2ヒータ電極239bごとに電圧を印加することができる。すなわち、処理対象物Wの面内の温度を第2ヒータ領域R2ごとに独立して制御することができる。

0150

図17(a)〜図17(c)は、本実施形態に係る第1のヒータエレメントを例示する模式的平面図である。図17(a)は、第1のヒータエレメントの領域(第1ヒータ領域)の一例を示す。

0151

ヒータプレート200は、第1のヒータエレメント230aに関して複数の領域に分割され、各領域において独立した温度制御が行われる。例えば、図17(a)に示すように、ヒータプレート200は、複数の第1ヒータ領域R1を有する。

0152

この例において、第1ヒータ領域R1は、略扇形の少なくとも一部を描くように配置されている。複数の第1ヒータ領域R1は、領域R11〜R132を含む。円周方向に沿って8分割された領域が、径方向に沿ってさらに4分割されている。なお、第1ヒータ領域R1の平面形状や数は、任意でよい。

0153

第1のヒータエレメント230aは、複数の第1ヒータ領域R1に設けられた複数の第1ヒータ電極239aを有する。例えば、複数の第1ヒータ領域R1のそれぞれに、第1ヒータ電極239aが1つずつ設けられる。
図17(b)は、図17(a)に示す領域B8に設けられた第1ヒータ電極239aを例示する拡大図である。図17(c)は、図17(a)に示す領域B9に設けられた第1ヒータ電極239aを例示する拡大図である。図示を省略するが、図17(b)に示す第1ヒータ電極239a及び図17(c)に示す第1ヒータ電極239aは、それぞれ、一続きのパターンである。このように、各第1ヒータ領域R1に、一続きの帯状の第1ヒータ電極239aが設けられる。

0154

なお、分割された全ての領域に第1ヒータ電極239aが設けられていなくてもよい。つまり、複数の第1ヒータ領域R1のうちのいずれかには、第1ヒータ電極239aが設けられなくてもよい。1つの第1ヒータ領域R1に設けられる第1ヒータ電極239aの数は、1以下である。

0155

複数の第1ヒータ電極239aは、複数の領域において互いに独立した状態で設けられている。複数の第1ヒータ電極239aは、互いに電気的に接続されていない。つまり、任意の第1ヒータ領域R1に配置された第1ヒータ電極239aは、他の第1ヒータ領域R1に配置された第1ヒータ電極239aとは電気的に接続されていない。これにより、第1ヒータ電極239aごとに電圧を印加することができる。すなわち、処理対象物Wの面内の温度を第1ヒータ領域R1ごとに独立して制御することができる。

0156

また、例えば、第1ヒータ領域R1の数は、図16(a)に示した第2ヒータ領域R2の数よりも大きい。第1ヒータ電極239aの数は、第2ヒータ電極239bの数よりも大きい。このように、第1ヒータ電極239aが設けられる領域の数が多いことにより、第1ヒータ電極239aによる温度の微調整が可能となる。以上により、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0157

前述したように、第1のヒータエレメント230aは、低出力ヒータであり、第2のヒータエレメント230bは、高出力ヒータである。すなわち、独立に制御される1つの第1ヒータ電極239aの電気抵抗(その第1ヒータ電極239aに電力を供給する給電端子間の電気抵抗)は、比較的高い。独立に制御される1つの第2ヒータ電極239bの電気抵抗(その第2ヒータ電極239bに電力を供給する給電端子間の電気抵抗)は、比較的低い。

0158

第1のヒータエレメント230aにおける抵抗密度は、第2のヒータエレメント230bにおける抵抗密度よりも高い。
第1のヒータエレメント230aにおける抵抗密度とは、1つの第1ヒータ領域R1の面積に対する、その第1ヒータ領域R1に配置された第1ヒータ電極239aの電気抵抗の比である。すなわち、第1のヒータエレメント230aにおける抵抗密度は、(第1ヒータ電極239aの電気抵抗)/(第1ヒータ領域R1の面積)により算出される。
同様に、第2のヒータエレメント230bにおける抵抗密度とは、1つの第2ヒータ領域R2の面積に対する、その第2ヒータ領域R2に配置された第2ヒータ電極239bの電気抵抗の比である。すなわち、第2のヒータエレメント230bにおける抵抗密度は、(第2ヒータ電極239bの電気抵抗)/(第2ヒータ領域R2の面積)により算出される。

0159

第1ヒータ領域R1の面積及び第2ヒータ領域R2の面積を算出する際の、各領域の境界について説明する。
図18(a)〜図18(f)は、本実施形態に係るヒータエレメントを説明する模式的平面図である。
図18(a)に示す例では、ヒータプレート200は、複数の領域R(Ra〜Rf)に分割されている。領域Rは、第1ヒータ領域R1及び第2ヒータ領域R2のいずれかを表す。複数の領域Rには、複数のヒータ電極239が設けられる。領域Rが第1ヒータ領域R1である場合は、ヒータ電極239は第1ヒータ電極239aとする。領域Rが第2ヒータ領域R2である場合は、ヒータ電極239は第2ヒータ電極239bとする。

0160

図18(b)は、図18(a)に示す領域Baに設けられたヒータ電極239を例示する拡大図である。図18(b)に示す2つのヒータ電極239は、互いに独立している。このとき、領域Rの境界Eは、互いに独立したヒータ電極239の中点を通るように定められる。すなわち、ヒータ電極239が設けられた領域R同士が隣り合う場合、境界Eは独立したヒータ電極239の中間地点となる。また、図18(a)の例において、境界Eは、ヒータプレート200の中心を含む。なお、ヒータ電極239と後述する導電部235(図23参照)とが隣り合う場合は、境界Eは、ヒータ電極239と導電部235との中間地点とすることができる。

0161

図18(c)は、図18(a)に示す領域Bbに設けられたヒータ電極239を例示する拡大図である。例えば、領域Rbにはヒータ電極239が設けられ、領域Rcにはヒータ電極239が設けられない。このような場合には、領域Rの境界Eを、ヒータ電極239からヒータ電極239の幅Dだけ離れた位置としてもよい。

0162

図18(d)は、図18(a)に示す領域Bcに設けられたヒータ電極239を例示する拡大図である。ヒータプレート200の最外周においては、領域Rの境界Eは、ヒータプレートの最外周となる。

0163

図18(e)は、別のヒータプレートを例示する模式的平面図である。図18(e)に示す例では、ヒータプレート200は、複数の領域R(Rg〜Rm)に分割されている。図18(f)は、図18(e)に示す領域Bdに設けられたヒータ電極239を例示する拡大図である。この場合も、領域Rの境界Eは、互いに独立したヒータ電極239の中点を通るように定められる。

0164

以上説明したような境界Eに囲まれた領域の面積を、領域R(第1ヒータ領域R1または第2ヒータ領域R2)の面積とする。

0165

図19(a)及び図19(b)は、本実施形態に係るバイパス層を例示する模式的平面図である。
バイパス層250の複数のバイパス部251のうちの少なくともいずれかは、縁部に切り欠き部253を有する。この例では、バイパス層250に、4個の切り欠き部253が設けられている。切り欠き部253の数は、「4」には限定されない。
複数のバイパス層250のうちの少なくともいずれかが切り欠き部253を有するため、第2の支持板270は、第1の支持板210と接触可能である。また、図15(a)及び図15(b)に関して説明した接合領域JAは、バイパス層250の切り欠き部253に対応して第1の支持板210及び第2の支持板270の外縁に設けられる。

0166

図19(a)に表したように、バイパス層250のバイパス部251は、扇形を呈する。複数の扇形のバイパス部251が互いに離間して並べられ、バイパス層250は、全体として略円形を呈する。図19(a)に表したように、隣り合うバイパス部251の間の離間部分257は、バイパス層250の中心259から径方向に延在している。言い換えれば、隣り合うバイパス部251の間の離間部分257は、バイパス層250の中心259から放射状に延在している。バイパス部251の面251aの面積は、離間部分257の面積よりも広い。バイパス層250の面積(バイパス部251の面251aの面積)は、第1のヒータエレメント230aの面積(第1ヒータ電極239aの面積)よりも広く、第2のヒータエレメント230bの面積(第2ヒータ電極239bの面積)よりも広い。

0167

図19(b)に表したように、バイパス層250の複数のバイパス部251の形状は、例えば、湾曲した扇形状でもよい。このように、バイパス層250に設けられる複数のバイパス部251の数及び形状は、任意でよい。

0168

図20は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
図20に表したように、この例において、バイパス層250は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの両方と電気的に接続されている。すなわち、1つのバイパス部251が、第1のヒータエレメント230a(第1ヒータ電極239a)と接続されており、第2のヒータエレメント230b(第2ヒータ電極239b)とも接続されている。言い換えると、第1のヒータエレメント230aへの電力供給及び第2のヒータエレメント230bへの電力供給に共通のバイパス層250が用いられている。

0169

実施形態においては、第1のヒータエレメント230aへ電力を供給するバイパス層と、第2のヒータエレメント230bへ電力を供給するバイパス層と、の2層のバイパス層が設けられてもよい。ただし、図20に示す例のように共通のバイパス層250が用いられることにより、ヒータプレート200の層の数を抑えることができ、ヒータプレート200全体の熱容量を小さくすることができる。したがって、温度の応答性(ランプレート)を向上させることができる。

0170

第1のヒータエレメント230aは、第1接続部233aを有する。第1接続部233aは、第1のヒータエレメント230aに電力を供給する導電体(この例ではバイパス層250)が接続された部分である。例えば、第1接続部233aは、図11(a)及び図11(b)に関して説明したような第1のヒータエレメント230aとバイパス層250との接合部に対応する。第1接続部233aは、例えばバイパス層250と接する部分である。第1接続部233aは、第1のヒータエレメント230aに電流が入る部分Ain(図5参照)及び第1のヒータエレメント230aから電流が出る部分Aout(図5参照)のいずれかである。バイパス層250が設けられない場合は、第1接続部233aは、例えば第1のヒータエレメント230aと給電端子との接合部に対応する。

0171

同様に、第2のヒータエレメント230bは、第2接続部233bを有する。第2接続部233bは、第2のヒータエレメント230bに電力を供給する導電体(この例ではバイパス層250)が接続された部分である。例えば、第2接続部233bは、図11(a)及び図11(b)に関して説明したような第2のヒータエレメント230bとバイパス層250との接合部に対応する。第2接続部233bは、例えばバイパス層250と接する部分である。第2接続部233bは、図5に関して説明した、第2のヒータエレメント230bに電流が入る部分Bin(図5参照)及び第2のヒータエレメント230bから電流が出る部分Bout(図5参照)のいずれかである。バイパス層250が設けられない場合は、第2接続部233bは、例えば第2のヒータエレメント230bと給電端子との接合部に対応する。

0172

第1接続部233aの面内の方向に沿った幅D3は、第2接続部233bの面内の方向に沿った幅D4よりも狭い。第1接続部233a及び第2接続部233bの近傍は、温度の特異点となりやすい。これに対して、処理対象物Wに近い第1接続部233aの幅を小さくすることにより、第1接続部233aの影響を抑え、処理対象物Wに生じる温度分布のムラを抑制することができる。

0173

さらに、第1のヒータエレメント230a(第1ヒータ電極239a)は、第2接続部233bの少なくとも一部の上を覆う。言い換えれば、第1のヒータエレメント230aの一部は、第2接続部233bと第1主面101との間に位置する。このように、第2接続部233bの上に第1のヒータエレメント230aを配置することにより、第2接続部233bの影響を抑え、処理対象物Wに生じる温度分布のムラをさらに抑制することができる。

0174

図21は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
1つの第1ヒータ電極239aは、電流の入り口に対応する第1接続部233a及び電流の出口に対応する第1接続部233aの、2つの第1接続部233aを有する。
2つの第1接続部233aは、それぞれ、互いに異なるバイパス部251に接続される。一方は高電位のバイパス部251であり、他方は低電位のバイパス部251である。複数の第1ヒータ電極239aにおいて、一方のバイパス部251(例えば低電位のバイパス部251)を共通化してもよい。

0175

より具体的には、例えば、図21に表したように、複数の第1ヒータ電極239aは、第1ヒータ電極239p、239qを有する。複数のバイパス部251は、バイパス部251p、251q、251rを有する。第1ヒータ電極239pは、バイパス部251p及びバイパス部251rと接続されている。第1ヒータ電極239qは、バイパス部251q及びバイパス部251rと接続されている。すなわち、第1ヒータ電極239pと第1ヒータ電極239qは、共通のバイパス部251rに接続されている。

0176

これにより、第1のヒータエレメント230aと電気的に接続されたバイパス部251の数を、第1ヒータ電極239aの数(第1ヒータ領域R1の数)の2倍以下とすることができる。バイパス部251の数を抑えることにより、バイパス部251に接続される給電端子280の数を減らすことができる。したがって、温度の特異点による処理対象物Wの面内の温度ムラを抑制することができる。

0177

図22及び図23は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。図22の例においては、1つの第1ヒータ領域R1において、第1ヒータ電極239aが設けられていない。このように、複数の第1ヒータ領域R1のいずれかには、第1ヒータ電極239aが設けられなくてもよい。これにより、第1ヒータ電極239aが設けられない領域において、ヒータプレート200を薄くすることができ、ヒータプレート200の熱容量を小さくすることができる。したがって、処理対象物Wの温度の応答性(ランプレート)を向上させることができる。

0178

一方、ヒータプレート200の薄い部分の厚さと、ヒータプレート200の厚い部分の厚さと、の差が大きすぎると、ヒータプレート200の薄い部分の温度と、ヒータプレート200の厚い部分の温度と、の差が大きくなる場合がある。これに対して、図23の例においては、ヒータプレート200は、第1のヒータエレメント230aと同じ層に設けられた導電部(金属箔)235を有する。導電部235は、第1ヒータ電極239aが設けられない第1ヒータ領域R1に設けられている。導電部235の厚さや材料は、第1のヒータエレメント230aと同様とすることができる。導電部235は、第1のヒータエレメント230a、バイパス層250及び給電端子280などと絶縁されている。すなわち、導電部235は、外部から電力が供給されないダミーのヒータ電極である。
ダミーのヒータ電極を設けることにより、ヒータプレート200の凹凸を改善し、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0179

図24は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
図24に示した例では、図1図23に関して説明したヒータプレート200と比べて、第1のヒータエレメント230aと第2のヒータエレメント230bとの積層順が異なる。図1図23に示した例では、第1のヒータエレメント230aは、第2のヒータエレメント230bよりも上方に位置する。換言すれば、第1のヒータエレメント230aは、第1主面101と第2のヒータエレメント230bとの間に設けられる。

0180

これに対して、図24に示した例では、第2のヒータエレメント230bは、第1のヒータエレメント230aよりも上方に位置する。換言すれば、第2のヒータエレメント230bは、第1主面101と第1のヒータエレメント230aとの間に設けられる。このように、第1のヒータエレメント230aの位置と第2のヒータエレメント230bの位置とを入れ替えてもよい。

0181

第1のヒータエレメント230aが第2のヒータエレメント230bよりも上方に位置する場合、第1のヒータエレメント230aと処理対象物Wとの間の距離は、第2のヒータエレメント230bと処理対象物Wとの間の距離よりも短い。第1のヒータエレメント230aが処理対象物Wに比較的近いことにより、第1のヒータエレメント230aによって処理対象物の温度を制御しやすくなる。すなわち、第2のヒータエレメント230bのパターンに起因して生じる処理対象物Wの面内の温度ムラを、第1のヒータエレメント230aによって抑制しやすくなる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0182

一方、第2のヒータエレメント230bが第1のヒータエレメント230aよりも上方に位置する場合、高出力の第2のヒータエレメント230bが処理対象物Wに比較的近い。これにより、処理対象物Wの温度の応答性(ランプレート)を向上させることができる。

0183

図25は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式的分解図である。
第1の支持板210及び第2の支持板270の少なくともいずれかには、第1の支持板210と第2の支持板270との間に設けられた層の厚さに応じて、凹凸が形成される。すなわち、第1の支持板210及び第2の支持板270の少なくともいずれかは、深さが互いに異なる複数種類の凹部を有する。なお、図示を省略するが、第1の樹脂層220、第1のヒータエレメント230a、第2の樹脂層240、第2のヒータエレメント230b、第3の樹脂層245、バイパス層250、及び第4の樹脂層260の少なくともいずれかにも、複数種類の凹凸が形成される。

0184

例えば、第1の支持板210は、凹部213a、凹部213b及び凹部213cを有する。言い換えれば、第1の支持板210は、Z方向における位置が互いに異なる複数の部分Q1〜Q4を有する。部分Q1は、第1の支持板210のうち最も第1主面101に近い部分である。部分Q2〜Q4は、それぞれ、凹部213a〜213cを形成する。
凹部213aの深さは、部分Q1と部分Q2との間のZ方向に沿った距離L1である。凹部213bの深さは、部分Q1と部分Q3との間のZ方向に沿った距離L2である。凹部213cの深さは、部分Q1と部分Q4との間のZ方向に沿った距離L3である。距離L1、距離L2及び距離L3は互いに異なる。

0185

例えば、第2の支持板270は、凹部273a、凹部273b及び凹部273cを有する。言い換えれば、第2の支持板270は、Z方向における位置が互いに異なる複数の部分Q5〜Q8を有する。部分Q5は、第2の支持板270のうち最も第1主面101から遠い部分である。部分Q6〜Q8は、それぞれ、凹部273a〜273cを形成する。
凹部273aの深さは、部分Q5と部分Q6との間のZ方向に沿った距離L4である。凹部273bの深さは、部分Q5と部分Q7との間のZ方向に沿った距離L5である。凹部273cの深さは、部分Q5と部分Q8との間のZ方向に沿った距離L6である。距離L4、距離L5及び距離L6は互いに異なる。

0186

浅い凹部においてはヒータプレート200が厚く、深い凹部においてはヒータプレート200が薄い。例えば、厚い部分は、薄い部分に比べて温度が高くなりやすい。このため、複数種類の凹凸の配置パターンを調整することにより、処理対象物Wの面内の温度分布を調整することができる。これにより、処理対象物Wの面内の温度ムラを改善し、面内の温度分布の均一性を向上させることも可能である。

0187

図26(a)及び図26(b)は、本実施形態に係るヒータプレートを例示する模式図である。
図26(a)は、ヒータプレートの模式的分解図である。実施形態においては、低出力ヒータが複数の層に設けられてもよい。例えば、図26(a)に示した例においては、ヒータプレート200は、第3のヒータエレメント230cと、樹脂層246と、をさらに有する。第3のヒータエレメント230cは、例えば第1のヒータエレメント230aと同様の低出力ヒータである。なお、この例において、バイパス層250及び第4の樹脂層260は省略されている。

0188

第3のヒータエレメント230cは、給電端子280またはバイパス層250と電気的に接続されており、電流が流れることによって発熱する。第3のヒータエレメント230cは、第1のヒータエレメント230aが設けられた層及び第2のヒータエレメント230bが設けられた層とは異なる層に設けられる。この例では、第1の支持板210と第1の樹脂層220との間に第3のヒータエレメント230cが設けられ、第3のヒータエレメント230cと第1の支持板210との間に樹脂層246が設けられる。

0189

第3のヒータエレメント230cは、例えば、複数の帯状の第3ヒータ電極239cを有する。第3のヒータエレメント230c(第3ヒータ電極239c)の厚さや幅、材料は、第1のヒータエレメント230aと同様とすることができる。

0190

第3のヒータエレメント230cの電気抵抗は、第2のヒータエレメント230bの電気抵抗よりも高い。すなわち、1つの第3ヒータ電極239cの電気抵抗(その第3ヒータ電極239cに電力を供給する給電端子間の電気抵抗)は、1つの第2ヒータ電極239bの電気抵抗よりも高い。

0191

図26(b)は、第2のヒータエレメント230b及び第3のヒータエレメント230cを例示する拡大平面図である。
図26(b)のようにZ方向に沿って見たときに、第3のヒータエレメント230c(第3ヒータ電極239c)は、折れ曲がり部23を有する。Z方向に沿って見たときに、第3のヒータエレメント230cの折れ曲がり部23の数は、第2のヒータエレメント230bの折れ曲がり部の数よりも多い。

0192

Z方向に沿って見たときに、第3のヒータエレメント230cは、例えば第4部分P4を含む。第4部分P4は、第2のヒータエレメント230bの互いに離間した部分(P1、P2)の間に位置する。すなわち、Z方向に沿って見たときに、第3のヒータエレメント230cは、第2のヒータエレメント230bの隙間に位置する部分を有する。また、例えば、第4部分P4は、Z方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメント230aの隙間に位置する。

0193

第1及び第2のヒータエレメント230a、230bのパターンに起因して生じる処理対象物Wの面内の温度ムラを、第3のヒータエレメント230cによって抑制することができる。したがって、処理対象物Wの面内)温度分布の均一性をさらに向上させることができる。

0194

図27は、本実施形態のヒータプレートの変形例を例示する模式的分解図である。
図27に表したように、この例では、バイパス層250が、第1の支持板210と第1のヒータエレメント230aとの間に設けられる。より詳しくは、バイパス層250が、第1の支持板210と第1の樹脂層220との間に設けられ、第4の樹脂層260が、第1の支持板210とバイパス層250との間に設けられる。

0195

このように、バイパス層250は、第1の支持板210とヒータエレメント(第1及び第2のヒータエレメント230a、230b)との間に設けられてもよい。すなわち、バイパス層250は、ヒータエレメント(第1及び第2のヒータエレメント230a、230b)とセラミック誘電体基板100との間に設けられてもよい。

0196

この場合においても、バイパス層250により、第1及び第2のヒータエレメント230a、230bから供給された熱の拡散性を向上させることができる。例えば、処理対象物Wの面内方向(水平方向)における熱拡散性を向上させることができる。これにより、例えば、処理対象物Wの面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0197

なお、バイパス層250は、例えば、第1の支持板210と第1のヒータエレメント230aとの間、及び、第2のヒータエレメント230bと第2の支持板270との間の双方に設けられてもよい。すなわち、ヒータプレート200は、2つのバイパス層250を有してもよい。

0198

図28は、本実施形態のヒータプレートを例示する模式的平面図である。
図28に表したように、第2のヒータエレメント230bは、接続領域236を有する。接続領域236は、第2のヒータエレメント230bに電力を供給する導電体(この例ではバイパス層250)が接続された領域である。接続領域236は、上記の第2接続部233bを含む。接続領域236は、第2のヒータエレメント230bに電流が入る部分Bin(図5参照)及び第2のヒータエレメント230bから電流が出る部分Bout(図5参照)のいずれかを含む。バイパス層250が設けられない場合は、接続領域236は、例えば第2のヒータエレメント230bと給電端子との接合部に対応する。

0199

Z方向に沿って見たときに、接続領域236は、例えば、略円形である。接続領域236の幅(直径)D9は、第2ヒータ電極239bの幅D2よりも大きい。したがって、接続領域236は、第2ヒータ電極239bと比べて発熱が小さい。換言すれば、接続領域236は、第2のヒータエレメント230bにおいて、温度の特異点となりやすい領域である。

0200

この例では、Z方向に沿って見たときに、第1のヒータエレメント230aの少なくとも一部は、接続領域236と重なる。換言すれば、第2のヒータエレメント230bの接続領域236の上に、第1のヒータエレメント230aの少なくとも一部が設けられている。これにより、発熱が小さい第2のヒータエレメント230bの接続領域236に起因して生じる処理対象物Wの面内の温度ムラを、第1のヒータエレメント230aで抑制することができる。したがって、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0201

図29(a)及び図29(b)は、本実施形態の給電端子の具体例を表す模式的平面図である。
図29(a)は、本具体例の給電端子を表す模式的平面図である。図29(b)は、本具体例の給電端子の接合方法を例示する模式的平面図である。

0202

図29(a)及び図29(b)に表した給電端子280は、接続部材281と、導線部283と、支持部285と、接合部287と、を有する。接続部材281は、ソケットなどと呼ばれる部材と接続される。ソケットは、静電チャック10の外部から電力を供給する。この例では、接続部材281は、ソケットを接続可能なピン状である。ただし、接続部材281の形状は、接続される部材の形状に応じて適宜に変更することができる。例えば、給電端子280に接続され外部から電力を供給する部材がピン状の場合には、接続部材281は、ピン状の部材を接続可能なソケット状であってもよい。導線部283は、接続部材281と支持部285とに接続されている。支持部285は、導線部283と接合部287とに接続されている。図29(b)に表した矢印C14のように、接合部287は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250と接合される。これにより、給電端子280は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかに電力を供給する。接合部287がバイパス層250と接合された場合には、給電端子280は、バイパス層250を介して、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかに電力を供給する。

0203

導線部283は、給電端子280にかかる応力を緩和する。すなわち、接続部材281は、ベースプレート300に固定される。一方で、接合部287は、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250と接合される。ベースプレート300と、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230bまたはバイパス層250と、の間には、温度差が生ずる。そのため、ベースプレート300と、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230bまたはバイパス層250と、の間には、熱膨張の差が生ずる。そのため、熱膨張の差に起因する応力が給電端子280にかかることがある。熱膨張の差に起因する応力は、例えばベースプレート300の径方向にかかる。導線部283は、この応力を緩和することができる。なお、接合部287と、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230bまたはバイパス層250と、の接合は、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、あるいはろう付けなどにより行われる。また、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230bまたはバイパス層250と、給電端子280と、の接触部における抵抗を、接合部287によって低くすることができる。これにより、異常発熱を抑えることができ、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0204

接続部材281の材料としては、例えばモリブデンなどが挙げられる。導線部283の材料としては、例えば銅などが挙げられる。導線部283の径D5は、接続部材281の径D8よりも小さい。導線部283の径D5は、例えば約0.3mm以上、2.0mm以下程度である。支持部285の材料としては、例えばステンレスなどが挙げられる。支持部285の厚さD6(Z方向の長さ)は、例えば約0.5mm以上、2.0mm以下程度である。接合部287の材料としては、例えばステンレスなどが挙げられる。接合部287の厚さD7(Z方向の長さ)は、例えば約0.05mm以上、0.50mm以下程度である。

0205

本具体例によれば、接続部材281の径D8が導線部283の径D5よりも大きいため、接続部材281は、比較的大きい電流をヒータエレメント230に供給することができる。また、導線部283の径D5が接続部材281の径D8よりも小さいため、導線部283は、接続部材281よりも変形しやすく、接続部材281の位置を接合部287の中心からずらすことができる。これにより、ヒータプレート200とは異なる部材(例えばベースプレート300)に給電端子280を固定することができる。

0206

支持部285は、例えば、溶接、レーザ光を利用した接合、半田付け、ロウ付けなどにより導線部283及び接合部287と接合されている。これにより、給電端子280にかかる応力を緩和しつつ、第1のヒータエレメント230a、第2のヒータエレメント230bまたはバイパス層250に対してより広い接触面積を確保することができる。

0207

図30は、本実施形態の給電端子の変形例を表す模式的断面図である。
この例では、実施形態に係る静電チャックは、前述の給電端子280の代わりに給電端子280aを有する。給電端子280aは、給電部(本体部)281aと、端子部281bと、を有する。給電端子280aは、例えば、コンタクトプローブである。

0208

例えば、ベースプレート300には、孔390が設けられる。筒状のスリーブ283aは、孔390に対して固定される。給電端子280aは、スリーブ283aの内部に設けられ、例えば螺合などによりベースプレート300に対して固定される。

0209

給電部281aには、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかに外部から電力を供給するソケット285aを接続することができる。この例では、給電部281aは、ソケット285aを接続可能なピン状である。ただし、給電部281aの形状は、接続される部材の形状に応じて適宜に変更することができる。例えば、給電端子280aに接続され外部から電力を供給する部材がピン状の場合には、給電部281aは、ピン状の部材を接続可能なソケット状であってもよい。
端子部281bは、給電端子280aの先端に設けられ、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250に接触する。端子部281bは、給電部281aに対して摺動可能であり、給電端子280aは伸縮可能である。また、給電端子280aは、給電部281aに対して固定されたバネを内部に有する。端子部281bは、そのバネにより、給電端子280aが伸びるように付勢されている。

0210

端子部281bは、ヒータプレート200(第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250)に押圧される。このとき、給電端子280aは、バネの弾性力に抗して縮んだ状態である。言い換えれば、端子部281bは、バネの弾性力によって第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250へ向かう方向に付勢され、押し当てられている。これにより、ソケット285aは、給電端子280aを介して、第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250と電気的に接続される。第1のヒータエレメント230a及び第2のヒータエレメント230bの少なくともいずれかまたはバイパス層250には、給電端子280a及びソケット285aを介して、外部から電力が供給される。

0211

このような給電端子280aを用いた場合は、給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電のために設けられる孔(ベースプレート300の孔390や、第2の支持板270の孔273)の径を小さくすることができる。給電端子を溶接などで接合する場合に比べて、給電端子280aを小さくすることができるため、給電端子280aの周辺が温度の特異点となることを抑制できる。これにより、処理対象物の面内の温度分布の均一性を向上させることができる。

0212

静電チャック10は、例えば、第1のヒータエレメント230aに電力を供給する第1給電端子と、第2のヒータエレメント230bに電力を供給する第2給電端子と、を有する。第1給電端子は、例えば、上記の給電端子280aである。給電端子280aの端子部281bは、例えば、第1のヒータエレメント230aに押圧され、第1のヒータエレメント230aと電気的に接続される。これにより、第1のヒータエレメント230aには、バイパス層250を介さずに、外部から電力が供給される。一方、第2給電端子は、例えば、上記の給電端子280である。給電端子280の接合部287は、第2のヒータエレメント230bと接合され、第2のヒータエレメント230bと電気的に接続される。これにより、第2のヒータエレメント230bには、バイパス層250を介さずに、外部から電力が供給される。

0213

また、第1給電端子及び第2給電端子は、バイパス層250を介して、ヒータプレート200に電力を供給してもよい。第1給電端子(給電端子280a)の端子部281bは、例えば、バイパス層250に押圧され、バイパス層250と電気的に接続される。バイパス層250は、第1のヒータエレメント230aと電気的に接続される。これにより、第1のヒータエレメント230aには、バイパス層250を介して、外部から電力が供給される。一方、第2給電端子(給電端子280)は、バイパス層250と接合され、バイパス層250と電気的に接続される。バイパス層250は、第2のヒータエレメント230bと電気的に接続される。これにより、第2のヒータエレメント230bには、バイパス層250を介して、外部から電力が供給される。
このように、第1給電端子及び第2給電端子の一方が、給電端子280であり、他方が給電端子280aであってもよい。なお、第1給電端子及び第2給電端子の両方が給電端子280であってもよいし、第1給電端子及び第2給電端子の両方が給電端子280aであってもよい。

0214

図31は、実施形態に係るウェーハ処理装置を例示する模式的断面図である。
本実施形態に係るウェーハ処理装置500は、処理容器501と、上部電極510と、図1図27に関して前述した静電チャック(例えば、静電チャック10)と、を備えている。処理容器501の天井には、処理ガスを内部に導入するための処理ガス導入口502が設けられている。処理容器501の底板には、内部を減圧排気するための排気口503が設けられている。また、上部電極510及び静電チャック10には高周波電源504が接続され、上部電極510と静電チャック10とを有する一対の電極が、互いに所定の間隔を隔てて平行に対峙するようになっている。

0215

本実施形態にかかるウェーハ処理装置500において、上部電極510と静電チャック10との間に高周波電圧が印加されると、高周波放電が起こり処理容器501内に導入された処理ガスがプラズマにより励起活性化されて、処理対象物Wが処理されることになる。尚、処理対象物Wとしては、半導体基板(ウェーハ)を例示することができる。但し、処理対象物Wは、半導体基板(ウェーハ)には限定されず、例えば、液晶表示装置に用いられるガラス基板等であってもよい。

0216

高周波電源504は、静電チャック10のベースプレート300と電気的に接続される。ベースプレート300には、前述のように、アルミニウムなどの金属材料が用いられる。すなわち、ベースプレート300は、導電性を有する。これにより、高周波電圧は、上部電極410とベースプレート300との間に印加される。

0217

また、この例のウェーハ処理装置500では、ベースプレート300が、第1の支持板210及び第2の支持板270と電気的に接続されている。これにより、ウェーハ処理装置500では、第1の支持板210と上部電極510との間、及び、第2の支持板270と上部電極510との間にも高周波電圧が印加される。

0218

このように、各支持板210、270と上部電極510との間に高周波電圧を印加する。これにより、ベースプレート300と上部電極510との間のみに高周波電圧を印加する場合に比べて、高周波電圧を印加する場所を処理対象物Wにより近付けることができる。これにより、例えば、より効率的かつ低電位でプラズマを発生させることができる。

0219

ウェーハ処理装置500のような構成の装置は、一般に平行平板型RIE(Reactive Ion Etching)装置と呼ばれるが、本実施形態にかかる静電チャック10は、この装置への適用に限定されるわけではない。例えば、ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング装置誘電結合プラズマ処理装置ヘリコン波プラズマ処理装置、プラズマ分離型プラズマ処理装置、表面波プラズマ処理装置プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )装置などのいわゆる減圧処理装置に広く適応することができる。また、本実施形態にかかる静電チャック10は、露光装置検査装置のように大気圧下で処理や検査が行われる基板処理装置に広く適用することもできる。ただし、本実施形態にかかる静電チャック10の有する高い耐プラズマ性を考慮すると、静電チャック10をプラズマ処理装置に適用させることが好ましい。尚、これらの装置の構成の内、本実施形態にかかる静電チャック10以外の部分には公知の構成を適用することができるので、その説明は省略する。

0220

図32は、実施形態に係るウェーハ処理装置の変形例を例示する模式的断面図である。図32に表したように、高周波電源504は、第1の支持板210と上部電極510との間、及び、第2の支持板270と上部電極510との間のみに電気的に接続されてもよい。この場合にも、高周波電圧を印加する場所を処理対象物Wに近付け、効率的にプラズマを発生させることができる。

0221

図33は、実施形態に係るウェーハ処理装置の変形例を例示する模式的断面図である。図33に表したように、この例では、高周波電源504が、第2のヒータエレメント230bと電気的に接続されている。このように、高周波電圧を、第2のヒータエレメント230bと上部電極510との間に印加してもよい。または、高周波電圧を、第1のヒータエレメント230aと上部電極510との間に印加してもよい。この場合にも、高周波電圧を印加する場所を処理対象物Wに近付け、効率的にプラズマを発生させることができる。

0222

高周波電源504は、例えば、各給電端子280を介して第1及び第2のヒータエレメント230a、230bに電気的に接続される。例えば、高周波電圧を第1のヒータエレメント230aの複数の第1ヒータ領域R1(複数の第1ヒータ電極239a)に選択的に印加する。または、高周波電圧を第2のヒータエレメント230bの複数の第2ヒータ領域R2(複数の第2ヒータ電極239b)に選択的に印加する。これにより、高周波電圧の分布を制御することができる。

0223

高周波電源504は、例えば、第1の支持板210と第2の支持板270と第1のヒータエレメント230aと第2のヒータエレメント230bとに電気的に接続されてもよい。高周波電圧は、第1の支持板210と上部電極510との間、第2の支持板270と上部電極510との間、第1のヒータエレメント230aと上部電極510との間、及び、第2のヒータエレメント230bと上部電極510との間のそれぞれに印加されてもよい。

0224

以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、静電チャックが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。

0225

10静電チャック、 21〜23 折れ曲がり部、 100セラミック誘電体基板、 101 第1主面、 102 第2主面、 107 第1誘電層、 109 第2誘電層、 111電極層、 113 凸部、 115 溝、 200ヒータプレート、 201リフトピン孔、 210 第1の支持板、 213a〜213c 凹部、 220 第1の樹脂層、 230a 第1のヒータエレメント、 230b 第2のヒータエレメント、 230c 第3のヒータエレメント、 233a 第1接続部、 233b 第2接続部、 235導電部、 236 接続領域、 239a 第1ヒータ電極、 239b 第2ヒータ電極、 239c 第3ヒータ電極、 240 第2の樹脂層、 245 第3の樹脂層、 246 樹脂層、 250バイパス層、 251バイパス部、 253切り欠き部、 260 第4の樹脂層、 270 第2の支持板、 273a〜273c 凹部、 280、280a給電端子、 281接続部材、 281a給電部、 281b端子部、 283導線部、 283aスリーブ、 285 支持部、 285aソケット、 287接合部、 300ベースプレート、 301連通路、 303 下面、 321導入路、 403接着剤、 410 上部電極、 500ウェーハ処理装置、 501処理容器、 502処理ガス導入口、 503排気口、 504高周波電源、 510 上部電極、 D、D1〜D9 幅、 E境界、 JA 接合領域、 L1〜L6 距離、 Px 位置、 R1 第1ヒータ領域、 R2 第2ヒータ領域、 Tw 温度、 W 処理対象物

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