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技術 弁開閉時期制御装置

出願人 アイシン精機株式会社
発明者 榊原徹野口祐司朝日丈雄菅沼秀行濱崎弘之梶田知宏
出願日 2017年3月30日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-067641
公開日 2018年11月1日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2018-168776
状態 未査定
技術分野 特殊操作のための弁装置
主要キーワード 角ポジション パーツ類 傾斜ライン 付勢ユニット 基準高 角流路 螺合構造 基端位置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

トーションスプリング付勢力を確実に作用させ得る弁開閉時期制御装置を構成する。

解決手段

弁開閉時期制御装置は、従動側回転体を覆う蓋状プレート22が締結ボルト締結され、駆動側回転体と従動側回転体とを所定方向変位させるトーションスプリング46を有している。蓋状プレート22には締結ボルトが螺合する螺合構造が突出して第1フック部F1として形成され、カムシャフト一体回転する係止部材41に第2フック部F2が形成され、トーションスプリング46の第1アーム46Bが第1フック部F1に係止し、第2アーム46Cが第2フック部F2に係止する。

概要

背景

上記のように構成された弁開閉時期制御装置として特許文献1には、従動側回転体(文献では内部ロータ)と駆動側回転体(文献ではハウジング)とに亘ってトーションスプリング(文献ではコイルバネ)を備えた技術が記載されている。このトーションスプリングは、駆動側回転体に対する従動側回転体の相対回転位相進角方向付勢するように付勢方向が設定されている。

特許文献2には、弁開閉時期制御装置の駆動側回転体(文献ではフロントプレート)と、従動側回転体(文献ではベーンロータ)との間にトーションスプリング(文献ではコイルばね)を備えることにより、駆動側回転体に対して従動側回転体を進角方向に付勢する技術が記載されている。

この特許文献2の具体的な構成では、フロントプレートにスプリングフックを設け、ベーンロータに固定される円筒状のブッシュをフロントプレートに一部埋め込むように設けており、トーションスプリングの全体をブッシュの内周に沿わせて配置し、このトーションスプリングの一端をブッシュに係止し、他端をスプリングフックに係止している。

概要

トーションスプリングの付勢力を確実に作用させ得る弁開閉時期制御装置を構成する。弁開閉時期制御装置は、従動側回転体を覆う蓋状プレート22が締結ボルト締結され、駆動側回転体と従動側回転体とを所定方向変位させるトーションスプリング46を有している。蓋状プレート22には締結ボルトが螺合する螺合構造が突出して第1フック部F1として形成され、カムシャフト一体回転する係止部材41に第2フック部F2が形成され、トーションスプリング46の第1アーム46Bが第1フック部F1に係止し、第2アーム46Cが第2フック部F2に係止する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内燃機関クランクシャフト同期回転する駆動側回転体と、前記駆動側回転体の回転軸芯同軸芯に配置される弁開閉用のカムシャフト一体回転する従動側回転体と、流体の給排により前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を制御する位相制御部と、前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を所定方向変位させる付勢力を得るトーションスプリングとを備えると共に、前記駆動側回転体が、前記従動側回転体を内包し前記従動側回転体を覆う蓋状プレート締結ボルト締結した構成を有し前記締結ボルトの頭部または前記締結ボルトに螺合する螺合構造が前記蓋状プレートから突出する第1フック部として形成され、前記トーションスプリングの一端側の第1アームが前記第1フック部に係止され、前記トーションスプリングの他端側の第2アームが前記カムシャフトと一体回転する係止部材の第2フック部に係止されている弁開閉時期制御装置

請求項2

前記係止部材が、前記第2フック部に係止された前記第2アームの前記回転軸芯に沿う方向への離脱を抑制する抜止部を備えている請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。

請求項3

前記第1フック部が、前記蓋状プレートの表面から突出し、内部に前記締結ボルトに螺合する雌ネジ部を有するボスである請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。

請求項4

前記第1フック部の前記蓋状プレートの表面からの高さを係止高Hとし、前記第2フック部の係止位置の前記蓋状プレートの表面からの高さを基準高aとし、前記トーションスプリングの密着状態での両端位置のバネ材の距離を密着長bとし、前記トーションスプリングの前記回転軸芯に沿う方向でのバネ材の厚さをバネ材厚eとした場合に、H≧a−b+(e/2)の式に基づいて前記第1フック部の係止高Hの下限値が設定されている請求項1〜3のいずれか一項記載の弁開閉時期制御装置。

請求項5

記相回転位相最進角位相から最遅角位相に亘る領域のうちの所定の領域で変位した場合に、前記回転軸芯に沿う方向視で前記第1アームと前記第2アームとが重複する位置関係が現れる請求項1〜4のいずれか一項に記載の弁開閉時期制御装置。

技術分野

背景技術

0002

上記のように構成された弁開閉時期制御装置として特許文献1には、従動側回転体(文献では内部ロータ)と駆動側回転体(文献ではハウジング)とに亘ってトーションスプリング(文献ではコイルバネ)を備えた技術が記載されている。このトーションスプリングは、駆動側回転体に対する従動側回転体の相対回転位相を進角方向付勢するように付勢方向が設定されている。

0003

特許文献2には、弁開閉時期制御装置の駆動側回転体(文献ではフロントプレート)と、従動側回転体(文献ではベーンロータ)との間にトーションスプリング(文献ではコイルばね)を備えることにより、駆動側回転体に対して従動側回転体を進角方向に付勢する技術が記載されている。

0004

この特許文献2の具体的な構成では、フロントプレートにスプリングフックを設け、ベーンロータに固定される円筒状のブッシュをフロントプレートに一部埋め込むように設けており、トーションスプリングの全体をブッシュの内周に沿わせて配置し、このトーションスプリングの一端をブッシュに係止し、他端をスプリングフックに係止している。

先行技術

0005

特開2014‐47778号公報
特開2013‐185459号公報

発明が解決しようとする課題

0006

トーションスプリングの付勢力を弁開閉時期制御装置に伝える構成として、例えば、特許文献2に記載されるようにフロントプレートにスプリングフックを備えるものでは、このスプリングフックを取り付けるための工程を必要とするだけでなく、スプリングフックを取り付けることによりパーツ(スプリングフック)が別途必要となる。特に、スプリングフックを弁開閉時期制御装置のフロントプレートに圧入する構成を採用する場合には、フロントプレートの肉厚を増大等、フロントプレートの強度の向上を図る必要がある。

0007

また、特許文献2に示されるスプリングフックを例に挙げると、外力の作用によりトーションスプリングのうちフロントプレートに近接する部位がフロントプレートから持ち上がるように(全体が圧縮するように)変形した場合には、トーションスプリングの端部がスプリングフックから離脱することも考えられた。

0008

この不都合に対応するため、弁開閉時期制御装置の回転軸芯に沿う方向に長寸に形成されることが望ましい。しかしながら、スプリングフックを長寸に形成した場合には、スプリングフックが大型化するだけでなく、重量も増大するため回転バランスを悪化させることも考えられた。

0009

このような課題は特許文献1、特許文献2に構成に限らずトーションスプリングを備えた弁開閉時期制御装置にあり、改善の余地がある。

0010

このような理由から、トーションスプリングの付勢力を確実に作用させ得る弁開閉時期制御装置が求められる。

課題を解決するための手段

0011

本発明の特徴は、内燃機関クランクシャフト同期回転する駆動側回転体と、
前記駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置される弁開閉用のカムシャフト一体回転する従動側回転体と、
流体の給排により前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を制御する位相制御部と、
前記駆動側回転体および前記従動側回転体の相対回転位相を所定方向に変位させる付勢力を得るトーションスプリングとを備えると共に、
前記駆動側回転体が、前記従動側回転体を内包し前記従動側回転体を覆う蓋状プレート締結ボルト締結した構成を有し前記締結ボルトの頭部または前記締結ボルトに螺合する螺合構造が前記蓋状プレートから突出する第1フック部として形成され、
前記トーションスプリングの一端側の第1アームが前記第1フック部に係止され、前記トーションスプリングの他端側の第2アームが前記カムシャフトと一体回転する係止部材の第2フック部に係止されている点にある。

0012

この特徴構成によると、蓋状プレートから突出する第1フック部にトーションスプリングの第1アームを係止し、係止部材の第2フック部に第2アームを係止することにより、駆動側回転体と従動側回転体とにトーションスプリングの付勢力を作用させることが可能となる。また、締結ボルトの頭部または締結ボルトが螺合する螺合構造として蓋状プレートから突出する第1フック部となるため、トーションスプリングの第1アームを係止するためのスプリングフックを取り付けることや、第1フックを形成するための特別の部材を必要としない。
従って、特別な工程やパーツ類を用いなくともトーションスプリングの付勢力を確実に作用させ得る弁開閉時期制御装置が構成された。

0013

他の構成として、前記係止部材が、前記第2フック部に係止された前記第2アームの前記回転軸芯に沿う方向への離脱を抑制する抜止部を備えても良い。

0014

これによると、係止部材に係止された第2アームを、回転軸芯に沿う方向に離脱させる外力が作用しても、この変位を抜止部が阻止して第2フック部での確実な保持を実現する。

0015

他の構成として、前記第1フック部が、前記蓋状プレートの表面から突出し、内部に前記締結ボルトに螺合する雌ネジ部を有するボスであっても良い。

0016

これによると、雌ネジ部を有するボスで構成される第1フック部に第1アームを係止することが可能となる。また、このボス部は、締結ボルトの頭部と比較して回転することがないため、安定した係止状態を維持できる。

0017

他の構成として、前記第1フック部の前記蓋状プレートの表面からの高さを係止高Hとし、前記第2フック部の係止位置の前記蓋状プレートの表面からの高さを基準高aとし、前記トーションスプリングの密着状態での両端位置のバネ材の距離を密着長bとし、前記トーションスプリングの前記回転軸芯に沿う方向でのバネ材の厚さをバネ材厚eとした場合に、
H≧a−b+(e/2)の式に基づいて前記第1フック部の係止高Hの下限値を設定しても良い。

0018

このように求められる係止高Hはトーションスプリングが圧縮状態に達した場合にも、第1アームが第1フック部に係止する状態を維持し得る下限値である、このような理由から第1フック部の突出高さを、式から求めた係止高Hの値より僅かに大きい値に設定するだけで、例えば、振動等の外力の作用によってトーションスプリングが圧縮状態に達することがあっても第1フック部を第1アームに確実に係止状態に維持できる。また、これによると、基準高aと、密着長bと、バネ材厚eとに基づく単純な演算により、フック部の蓋状プレートの表面からの係止高Hの下限値を求めることが可能となる。

0019

他の構成として、前記相回転位相最進角位相から最遅角位相に亘る領域のうちの所定の領域で変位した場合に、前記回転軸芯に沿う方向視で前記第1アームと前記第2アームとが重複する位置関係が現れても良い。

0020

これによると、相対回転位相が変位する場合において第2アームが第1アームと重複する位相関係に達した場合には、第2アームが第1アームの持ち上がり方向への変位を規制するため、第1アームが第1フック部から持ち上がる方向への変位を抑制し、この第1アームの第1フック部からの離脱を抑制する。

図面の簡単な説明

0021

弁開閉時期制御装置の断面図である。
図1のII-II線断面図である。
弁開閉時期制御装置をフロントプレート側から見た図である。
弁開閉時期制御装置の分解斜視図である。
トーションスプリングとフロントプレートとの断面図である。
第1フック部と第2フック部との位置を示す図である。
トーションスプリングが密着状態にある場合の第1フック部と第2フック部との関係を示す図である。
重複する関係にある第1アーム部と第2アーム部とを示す図である。

実施例

0022

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
基本構成
図1図2に示すように、駆動側回転体としての外部ロータ20と、従動側回転体としての内部ロータ30と、付勢ユニット40と、位相制御部としての電磁制御弁50とを備えて弁開閉時期制御装置Aが構成されている。

0023

外部ロータ20(駆動側回転体の一例)は、内燃機関としてのエンジンEの吸気カムシャフト5の回転軸芯Xと同軸芯上に配置され、クランクシャフト1と同期回転するようにタイミングチェーン7を介してクランクシャフト1に連係する。内部ロータ30(従動側回転体の一例)は、外部ロータ20に内包され、連結ボルト38で吸気カムシャフト5に連結する。これにより内部ロータ30は吸気カムシャフト5と一体回転する。

0024

付勢ユニット40は、トーションスプリング46を有しており、このトーションスプリング46が外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相を最遅角位相から進角方向に向けて変位させる付勢力を作用させる。電磁制御弁50(位相制御部の一例)は、外部ロータ20と内部ロータ30との間に形成された進角室Caと遅角室Cbとに作動油を給排することで外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相を変更し、これにより吸気バルブ5Vの開閉時期の制御を行う。

0025

エンジンE(内燃機関の一例)は、乗用車などの車両に備えられるものである。このエンジンEは、下部にクランクシャフト1を備え、上部のシリンダブロック2に形成されたシリンダボアの内部にピストン3を収容し、ピストン3とクランクシャフト1とをコネクティングロッド4で連結した4サイクル型に構成されている。

0026

エンジンEのクランクシャフト1に形成した出力スプロケット6と、外部ロータ20のタイミングスプロケット22Pとにタイミングチェーン7を巻回することで外部ロータ20がクランクシャフト1と同期回転する。図面には示していないが、排気側のカムシャフトの前端にもタイミングスプロケットが備えられ、これにもタイミングチェーン7(タイミングベルトでも良い)が巻回されている。

0027

本実施形態では、吸気カムシャフト5に弁開閉時期制御装置Aを備えているが、弁開閉時期制御装置Aを排気カムシャフトに備えて良く、吸気カムシャフト5と排気カムシャフトとの双方に備えても良い。

0028

エンジンEには、エンジンEのオイルパン貯留される潤滑油を作動油として供給する油圧ポンプPを備え、この油圧ポンプPからの作動油は、供給流路8を介して電磁制御弁50に供給される。

0029

図2に示すように、弁開閉時期制御装置Aは、クランクシャフト1の駆動力により外部ロータ20が駆動回転方向Sに向けて回転する。また、内部ロータ30が外部ロータ20に対して駆動回転方向Sと同方向に相対回転する方向を進角方向Saと称し、この逆方向を遅角方向Sbと称する。

0030

〔弁開閉時期制御装置〕
図1図3に示すように外部ロータ20は、外部ロータ本体21と、フロントプレート22(蓋状プレートの一例)と、リヤプレート23とを有しており、これらが複数の締結ボルト24の締結により固定される。フロントプレート22の外周にはタイミングスプロケット22Pが形成されている。

0031

外部ロータ本体21は、径方向内方に突出する複数の区画部21Tが一体的に形成され、フロントプレート22とリヤプレート23とに挟み込まれる位置に配置される。

0032

内部ロータ30は、円柱状の内部ロータ本体31と、この内部ロータ本体31の外周に径方向の外方に突出する複数(4つ)のベーン部32とを有している。

0033

これにより、外部ロータ本体21に内部ロータ本体31を嵌め込んだ状態では、外部ロータ本体21と内部ロータ本体31との間に複数(4つ)の流体圧室Cが形成されると共に、各々の流体圧室Cがベーン部32で区画されることで進角室Caと遅角室Cbとが形成される。

0034

図1に示すように、連結ボルト38はボルト頭部38Aと雄ネジ部38Sとを有しており、雄ネジ部38Sが吸気カムシャフト5の雌ネジ部に螺合することにより内部ロータ30を吸気カムシャフト5に連結する。特に、この連結状態では、ボルト頭部38Aが後述するスプリングホルダ41(係止部材の一例)の座部42に圧着することにより、スプリングホルダ41と、内部ロータ30と、吸気カムシャフト5とが一体化する。

0035

更に、連結ボルト38は、外端側(図1で左側)が回転軸芯Xを中心にする筒状となる筒状部を有しており、この筒状部の内部空間に電磁制御弁50のスプール51と、これを突出方向に付勢するスプールスプリング(不図示)とが収容されている。

0036

この弁開閉時期制御装置Aでは、外部ロータ20と内部ロータ30との相対回転位相を最遅角位相にロック(保持)するロック機構Lを備えている。図1図2図4に示すように、ロック機構Lは、1つのベーン部32に対し回転軸芯Xに沿う姿勢で形成されたガイド孔26に摺動自在に収容されるロック部材25と、このロック部材25を突出付勢するロックスプリング27と、フロントプレート22のロック凹部28とを備えている。

0037

この構成から、相対回転位相が最遅角に達することによりロック部材25が回転軸芯Xの方向に沿って移動し、ロックスプリング27の付勢力によりロック凹部28に係合してロック状態に達する。また、ロック凹部28は図2に示すように、進角流路34に連通しており、ロック機構Lがロック状態にある状況において進角流路34に作動油が供給されることによりロックスプリング27の付勢力に抗してロック部材25がロック凹部28から離脱させ、ロック状態が解除される。

0038

エンジンEの稼働時には吸気カムシャフト5から作用する変動トルクが遅角方向Sbに作用する。また、エンジンEの始動時にロック機構Lのロック状態を解除した直後のように油圧ポンプPからの作動油の供給が充分でない状況でも相対回転位相を迅速に進角方向に変位させる必要性がある。これらの観点から、相対回転位相の進角方向Saへの変位をアシストするため進角方向Saに付勢ユニット40の付勢方向を設定している。この付勢ユニット40の構成は後述する。

0039

〔弁開閉時期制御装置:油路構成
図1図2に示すように、作動油の供給により相対回転位相を進角方向Saに変位させる空間が進角室Caであり、これとは逆に作動油の供給により相対回転位相を遅角方向Sbに変位させる空間が遅角室Cbである。ベーン部32が進角方向Saの作動端(ベーン部32の進角方向Saの作動端の近傍の位相を含む)に達した状態での相対回転位相を最進角位相と称し、ベーン部32が遅角方向Sbの作動端(ベーン部32の遅角方向Sbの作動端の近傍の位相を含む)に達した状態での相対回転位相を最遅角位相と称する。

0040

内部ロータ本体31には、遅角室Cbに連通する遅角流路33と、進角室Caに連通する進角流路34とが形成されている。また、ロック凹部28に対して進角流路34が連通している。

0041

〔電磁制御弁:油路構成〕
図1に示すように、電磁制御弁50は、スプール51と、スプールスプリング(不図示)と、電磁ソレノイド54とを備えている。この電磁制御弁50は、位相制御部として機能するものであり、電磁ソレノイド54の制御でスプール51のポジションを設定し、これにより進角室Caと遅角室Cbとに対する作動油の給排を制御し、相対回転位相を設定する。

0042

スプール51は、連結ボルト38の内部空間で回転軸芯Xに沿う方向にスライド移動自在に配置され、連結ボルト38にはスプール51の外端側の操作位置を決めるため止め輪で成るストッパー53を備えている。スプールスプリングは、このスプール51を吸気カムシャフト5から離間する方向(突出方向)に付勢力を作用させる。

0043

電磁ソレノイド54は、内部のソレノイドに供給された電力に比例した量だけ突出作動するプランジャ54aを備えており、このプランジャ54aの押圧力によりスプール51を操作する。また、スプール51は内部ロータ30とともに回転可能に支持され、電磁ソレノイド54は、エンジンEに支持されることにより回転不能に構成されている。

0044

電磁ソレノイド54のプランジャ54aは、スプール51の外端に接当可能となる位置に配置され、この電磁ソレノイド54が非通電にある状態でスプール51は図1に示す遅角ポジションに保持される。また、電磁ソレノイド54に所定電力を通電する状態ではプランジャ54aが内端側に移動しスプール51は進角ポジションに保持される。更に、電磁ソレノイド54に対して、進角ポジションに設定する電力より低い電力を通電することにより、スプール51は進角ポジションと遅角ポジションとの中間となる中立ポジションに保持される。

0045

連結ボルト38の内部には、スプール51のポジションにより、油圧ポンプPからの流体を制御して遅角流路33と進角流路34との何れかに供給するための流路が形成されている。従って、例えば、スプール51が進角ポジションに操作された場合には、油圧ポンプPからの作動油を、進角流路34を介して進角室Caに供給すると同時に、遅角室Cbからの作動油を、遅角流路33を介して排出する。これにより相対回転位相は進角方向Saに変位する。

0046

また、中立ポジションに設定された場合には進角室Caと遅角室Cbとの何れにも作動油は供給されず、相対回転位相は保持される。そして、スプール51が遅角ポジションに操作された場合には、油圧ポンプPからの作動油を、遅角流路33を介して遅角室Cbに供給すると同時に、進角室Caからの作動油を、進角流路34を介して排出する。これにより相対回転位相は遅角方向Sbに変位する。

0047

〔弁開閉時期制御装置:付勢ユニット〕
図1図3図5に示すように、付勢ユニット40は、内部ロータ30に固定されるスプリングホルダ41(係止部材の一例)と、スプリングホルダ41に支持されるトーションスプリング46とを備えている。

0048

トーションスプリング46は、コイル部46Aと、一端側となるアーム状の第1アーム46Bと、他端側となるアーム状の第2アーム46Cとを備えている。

0049

スプリングホルダ41は、内部ロータ本体31に連結する座部42と、座部42から回転軸芯Xに沿って突出する姿勢となる筒状の突出部43とが一体的に形成されている。この突出部43の突出側の端縁の一部を切り欠いて第2フック部F2が形成されている。

0050

また、スプリングホルダ41のうち、外端近傍の一部を小径化し、第2フック部F2に係止される第2アーム46Cのフロントプレート22から離間する方向への変位を規制する抜止部43Dが形成されている。

0051

座部42の中心位置には連結ボルト38が挿通する挿通孔42Aが形成され、座部42の外周位置には径方向外方に突出する環状突部42Bが形成されている。この環状突部42Bは、図1に示す如く内部ロータ30の嵌合凹部31Aとフロントプレート22との間に挟み込まれる位置に配置される。

0052

更に、内部ロータ30のうち座部42に対向する面に固定ピン44が圧入固定され、座部42のうち内部ロータ30との対向する面には固定ピン44が嵌合するピン孔42Cが形成されている。この構造から固定ピン44が内部ロータ30とスプリングホルダ41とを一体回転させる。

0053

リヤプレート23の側から挿入される締結ボルト24の雄ネジが螺合する雌ネジを有する筒状のボスとしてのボルト螺合部22C(螺合構造の一例)が、外面に突出するようにフロントプレート22に一体形成されている。そして、この複数のボルト螺合部22Cの1つが、第1アーム46Bを係止する第1フック部F1として機能する。

0054

フロントプレート22には、トーションスプリング46の回転軸芯Xに沿う移動を規制する規制凸部22Aがフロントプレート22の外表面から突出形成されている。この規制凸部22Aは、トーションスプリング46の第1アーム46Bが第1フック部F1に係止された状態において、コイル部46Aのうち周方向で第1フック部F1から離間した部位に当接してトーションスプリング46の全体の姿勢を安定させるように機能する。

0055

フロントプレート22の中央には貫通孔22Dが形成されると共に、この貫通孔22Dに沿って回転軸芯Xに沿って立ち上がる筒状に形成された領域をガイド部22Bが形成されている。このガイド部22Bの外径が、トーションスプリング46のコイル部46Aの内周より僅かに大きい値に設定されている。

0056

そして、図4に示す如く、貫通孔22Dの内径孔径D1に設定されている。スプリングホルダ41の外径D2が、孔径D1より少し小さく設定され、このスプリングホルダ41の環状突部42Bの外周縁の外端径D3が、孔径D1より大きく設定されている。

0057

また、内部ロータ本体31の嵌合凹部31Aの内周径D4が外端径D3より僅かに大きい値に設定されている。また、トーションスプリング46のコイル部46Aの内径が、スプリングホルダ41の外径D2より充分に大きい値に設定されている。

0058

〔付勢ユニットの脱落防止構成等〕
図1図5図6に示すように、スプリングホルダ41のうち、外端近傍には前述した抜止部43Dが形成されている。

0059

弁開閉時期制御装置Aでは、図5に示すように、第1フック部F1のフロントプレート22の表面からの係止高Hの下限値を以下の式の演算に基づいて求めている。フロントプレート22の表面から第2フック部F2に係止された第2アーム46Cのバネ材外面(図5で上面)までの距離を、基準高aとする。

0060

図6に示すように、第2フック部F2に第2アーム46Cが係止される状況で、第1アーム46Bが持ち上げられた際のようにトーションスプリング46が密着する状態を想定する。この密着状態で第1アーム46Bの基端位置のバネ材外面(図6で下面)から第2アーム46Cの基端位置のバネ材外面(図6で上面)までの距離を、密着長bとする。更に、バネ材の厚さをバネ材厚e(バネ材の断面が円形である場合には直径に一致する)とする。

0061

そして、トーションスプリング46が密着する状態での第1アーム46Bの基端位置から、この第1アーム46Bが第1フック部F1の外面に接触するまで位置における回転軸芯Xに沿う方向での変位量補正値cとする。このように基準高aと、密着長bと、回転軸芯Xに沿う方向でのバネ材厚eと、補正値cとを設定することにより、
H≧a−b+(e/2)−c の式に基づいて、係止高Hの最低値が決まる。

0062

このように求める係止高Hは、トーションスプリング46が密着する状態に達した場合でも第1アーム46Bが確実に第1フック部F1に係合する下限値である。

0063

トーションスプリング46を形成するバネ材の断面形状が長円であるため、第1アーム46Bのうち第1フック部F1に当接する部位も半円状となる。このような理由から、第1アーム46Bが第1フック部F1に当接する位置は(a−b)の値にバネ材厚eの1/2の値(e/2)を加えた位置となる。

0064

また、回転軸芯Xに沿う方向視において、第1フック部F1が円形であるため、この第1フック部F1に対する第1アーム46Bの係止位置Kは、図5に示す如くボルト螺合部22Cの径方向の中心と重複する。

0065

補正値cは、第1アーム46Bの基端位置から第1フック部F1の係止位置Kまでの距離を、アーム長dとし、第1アーム46Bのフロントプレート22に対する角度を傾斜角θとした場合に、c=d×tanθの式で求められる。

0066

傾斜角θは、フロントプレート22の表面に平行する姿勢の基準ラインN1と、トーションスプリング46のコイル部46Aの傾斜ラインN2とが交差する角度である、通常のトーションスプリング46では、図6図7に示す如く第1アーム46Bの先端側ほどフロントプレート22に接近するように傾斜する。このような理由から、H≧a−b+(e/2)−cの式が設定される。

0067

例えば、第1アーム46Bが加工されたものである場合のように、前述とは逆に第1アーム46Bが基端位置から、先端側ほど持ち上がる方向に傾斜する場合(傾斜角(−θ))には、tan(−θ)=−tanθであことから、補正値cの符号がマイナスとなり、前述した式〔H≧a−b+(e/2)−c〕を、そのまま用いて係止高Hの最低値が決まる。

0068

特に、補正値cは比較的小さい値であり、しかも、第1アーム46Bの一般的な傾斜姿勢である場合には、この補正値cが係止高Hを減ずるものであるため、係止高Hの下限値を求めるには、
H≧a−b+(e/2)の式に基づいても実用上問題はない。

0069

このように、第1フック部F1の係止高Hの下限値を決めることにより、振動等の外力の作用によってトーションスプリング46が圧縮状態に達しても、第1アーム46Bは第1フック部F1に係止する位置に保持され、この第1アーム46Bが第1フック部F1から脱落することはない。

0070

また、スプリングホルダ41に抜止部43Dを形成しているため、振動等の外力の作用に第2フック部F2が第2フック部F2から離脱する方向に変位することがあっても、この第2アーム46Cが第2フック部F2から脱落することはない。

0071

図3には相対回転位相が最遅角にある際の第1アーム46Bの位置を実線で示しており、相対回転位相が最遅角に達した際の第1アーム46Bの位置を二点鎖線で示している。同図から理解できるように、この付勢ユニット40では、回転軸芯Xに沿う方向視で相対回転位相が最進角位相から最遅角位相に亘る領域中において、図8に示すように第1アーム46Bと第2アーム46Cとが重複する関係が現れるように設定されている。

0072

このような構成から、相対回転位相が変位する場合において第2アーム46Cが第1アーム46Bと重複する位置関係に達した場合には、第2アーム46Cが第1アーム46Bの持ち上がり方向への変位を規制するため、第1アーム46Bの第1フック部F1からの離脱が抑制される。

0073

特に、この構成では連結ボルト38により吸気カムシャフト5に連結した状態では、スプリングホルダ41の座部42が内部ロータ本体31の嵌合凹部31Aに嵌り込み、座部42の外周の環状突部42Bが嵌合凹部31Aの外周縁に密接する。これによりスプリングホルダ41の姿勢が決まる。

0074

また、トーションスプリング46が配置された状態では、コイル部46Aのうちフロントプレート22に最も近接する部位がガイド部22Bの外周を取り囲む領域に配置されると共に、このコイル部46Aの外周が複数(4つの)のボルト螺合部22Cに接触することになり、トーションスプリング46の位置が決まる。更に、このコイル部46Aの一部が規制凸部22Aに接触することでトーションスプリング46の姿勢が安定する。

0075

第1フック部F1の係止高Hの下限値を上記の値に設定することで、トーションスプリング46が密着状態においても係止状態を維持し得る。このため振動が作用した場合や、相対回転位相の変位に伴いコイル部46Aの外径が多少変動することもあっても第1アーム46Bが第1フック部F1に係合する状態が維持される。これにより、トーションスプリング46の脱落を抑制して相対回転位相を進角方向に適正に作用させることが可能となる。

0076

〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。

0077

(a)スプリングホルダ41(係止部材の一例)に代えて、例えば、内部ロータ30に対してフロントプレート22の中央の孔部を介して外方に突出する筒状部を一体形成することも可能である。このように筒状部を形成することにより、筒状部がスプリング保持部として機能する。

0078

(b)締結ボルト24を、フロントプレート22からリヤプレート23に向けて挿通するように構成し、締結ボルト24の頭部を第1フック部F1とする。このように構成したものであっても、フロントプレート22の表面に突出する締結ボルト24の頭部を第1フック部F1として利用することが可能となる。

0079

本発明は、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相を所定の方向に付勢するトーションスプリングを備えている弁開閉時期制御装置に利用することができる。

0080

1クランクシャフト
5吸気カムシャフト
20外部ロータ(駆動側回転体)
22フロントプレート(蓋状プレート)
22Cボルト螺合部、ボス(螺合構造)
24締結ボルト
30内部ロータ(従動側回転体)
41スプリングホルダ(係止部材)
42D抜止部
46トーションスプリング
46B 第1アーム
46C 第2アーム
Eエンジン(内燃機関)
H係止高
a 係止高
b密着長
eバネ材厚
バネ材間距離
X回転軸芯
F1 第1フック部(ボス)
F2 第2フック部

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