図面 (/)

技術 歯科用プライマー及び歯科用補綴物接着用キット

出願人 株式会社ジーシー
発明者 菅原彩香松本尚史
出願日 2017年3月30日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2017-067025
公開日 2018年11月1日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2018-168099
状態 特許登録済
技術分野 歯科用製剤
主要キーワード 引張接着強さ アセチルチオ尿素 アドヒーシブ ジラウリルチオ尿素 ベンゾイルチオ尿素 アクリル酸銅 スメアー アセチルアセトン銅
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年11月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

保存安定性に優れ、歯科用セメント接着性を向上させることが可能な歯科用プライマーを提供する。

解決手段

歯科用プライマーは、酸基を有する(メタアクリレートと、バナジウム化合物及び/又は銅化合物と、重合禁止剤と、水を含む。歯科用プライマーは、酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量が15〜60質量%であり、バナジウム化合物及び銅化合物の総含有量が0.25〜0.45質量%であり、重合禁止剤の含有量が0.8〜3質量%である。

概要

背景

歯科用セメントを用いて、歯科用補綴物を歯面に接着させる際に、歯科用プライマーを予め歯面に塗布することで、歯科用セメントの接着性を向上させることができる。このとき、歯科用セメントは、歯面に塗布される場合の他に、歯科用補綴物に塗布される場合がある。

歯科用プライマーに様々な成分を添加することで、歯科用セメントの接着性をさらに向上させることができる。

特許文献1には、酸基を有する(メタアクリレートと、水と、水溶性揮発性有機溶剤と、バナジウム化合物とを含む歯科用プライマーが開示されている。

概要

保存安定性に優れ、歯科用セメントの接着性を向上させることが可能な歯科用プライマーを提供する。歯科用プライマーは、酸基を有する(メタ)アクリレートと、バナジウム化合物及び/又は銅化合物と、重合禁止剤と、水を含む。歯科用プライマーは、酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量が15〜60質量%であり、バナジウム化合物及び銅化合物の総含有量が0.25〜0.45質量%であり、重合禁止剤の含有量が0.8〜3質量%である。なし

目的

特開2010−280630号公報






しかしながら、歯科用プライマーの保存安定性を向上させることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

酸基を有する(メタアクリレートと、バナジウム化合物及び/又は銅化合物と、重合禁止剤と、水を含み、前記酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量が15〜60質量%であり、前記バナジウム化合物及び銅化合物の総含有量が0.25〜0.45質量%であり、前記重合禁止剤の含有量が0.8〜3質量%であることを特徴とする歯科用プライマー

請求項2

歯科用補綴物接着に用いられるキットであって、請求項1に記載の歯科用プライマーと、酸化剤を含む歯科用セメントを有することを特徴とする歯科用補綴物接着用キット。

技術分野

0001

本発明は、歯科用プライマー及び歯科用補綴物接着に用いられるキットに関する。

背景技術

0002

歯科用セメントを用いて、歯科用補綴物を歯面に接着させる際に、歯科用プライマーを予め歯面に塗布することで、歯科用セメントの接着性を向上させることができる。このとき、歯科用セメントは、歯面に塗布される場合の他に、歯科用補綴物に塗布される場合がある。

0003

歯科用プライマーに様々な成分を添加することで、歯科用セメントの接着性をさらに向上させることができる。

0004

特許文献1には、酸基を有する(メタアクリレートと、水と、水溶性揮発性有機溶剤と、バナジウム化合物とを含む歯科用プライマーが開示されている。

先行技術

0005

特開2010−280630号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、歯科用プライマーの保存安定性を向上させることが望まれている。

0007

そこで、本発明の一態様は、保存安定性に優れ、歯科用セメントの接着性を向上させることが可能な歯科用プライマーを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様は、歯科用プライマーにおいて、酸基を有する(メタ)アクリレートと、バナジウム化合物及び/又は銅化合物と、重合禁止剤と、水を含み、前記酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量が15〜60質量%であり、前記バナジウム化合物及び銅化合物の総含有量が0.25〜0.45質量%であり、前記重合禁止剤の含有量が0.8〜3質量%である。

発明の効果

0009

本発明の一態様によれば、保存安定性に優れ、歯科用セメントの接着性を向上させることが可能な歯科用プライマーを提供することができる。

0010

次に、本発明を実施するための形態を説明する。

0011

<歯科用プライマー>
本実施形態の歯科用プライマーは、酸基を有する(メタ)アクリレートと、バナジウム化合物及び/又は銅化合物と、重合禁止剤と、水を含む。

0012

本実施形態の歯科用プライマーは、有機溶媒、酸基を有さない(メタ)アクリレート、フィラー還元剤等をさらに含んでいてもよい。

0013

以下、歯科用プライマーを構成する成分について説明する。

0014

<酸基を有する(メタ)アクリレート>
本願明細書及び特許請求の範囲において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの各種モノマーオリゴマーあるいはプレポリマーを意味し、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有する。また、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、メタクリロイルオキシ基及び/又はアクリロイルオキシ基を意味する。

0015

本実施形態の歯科用プライマーは、酸基を有する(メタ)アクリレートを含むため、歯科用セメントの接着性を向上させることができる。

0016

酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、リン酸基を有する(メタ)アクリレート、チオリン酸基を有する(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0017

酸基を有する(メタ)アクリレートは、複数個の酸基を有していてもよい。

0018

リン酸基又はチオリン酸基は、カルボキシル基よりも強い酸性を示す。このため、歯科用プライマーは、リン酸基又はチオリン酸基を有する(メタ)アクリレートを含むと、歯面のスメアー層の溶解性歯質脱灰性を向上させることができ、特に、歯科用セメントのエナメル質に対する接着性を向上させることができる。

0019

リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェートビス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]ハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニルハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−ジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート、ビス[5−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニルヘプチル]ハイドロジェンホスフェート等が挙げられる。中でも、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性及び(メタ)アクリレート自体の安定性の点から、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェートが特に好ましい。

0020

カルボキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリット酸無水物、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシピロメリット酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。中でも、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性の点から、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物が特に好ましい。

0021

チオリン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンチオホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンチオホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルジハイドロジェンチオホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチルジハイドロジェンチオホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンチオホスフェート、7−(メタ)アクリロイルオキシヘプチルジハイドロジェンチオホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルジハイドロジェンチオホスフェート、9−(メタ)アクリロイルオキシノニルジハイドロジェンチオホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェート、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデシルジハイドロジェンチオホスフェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルジハイドロジェンチオホスフェート、13−(メタ)アクリロイルオキシトリデシルジハイドロジェンチオホスフェート、14−(メタ)アクリロイルオキシテトラデシルジハイドロジェンチオホスフェート、15−(メタ)アクリロイルオキシペンタデシルジハイドロジェンチオホスフェート、16−(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルジハイドロジェンチオホスフェート、17−(メタ)アクリロイルオキシヘプタデシルジハイドロジェンチオホスフェート、18−(メタ)アクリロイルオキシオクタデシルジハイドロジェンチオホスフェート、19−(メタ)アクリロイルオキシノナデシルジハイドロジェンチオホスフェート、20−(メタ)アクリロイルオキシイコシルジハイドロジェンチオホスフェート等が挙げられる。中でも、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性及び(メタ)アクリレート自体の安定性の点から、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェートが特に好ましい。

0022

歯科用プライマー中の酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量は、15〜60質量%であり、15〜30質量%であることが好ましい。歯科用プライマー中の酸基を有する(メタ)アクリレートの含有量が15質量%未満であると、歯科用プライマーの保存安定性が低下し、60質量%を超えると、歯科用プライマーの均一性が低下する。

0023

<バナジウム化合物及び銅化合物>
バナジウム化合物及び銅化合物は、還元剤又は光重合促進剤として機能する。

0024

バナジウム化合物としては、特に限定されないが、バナジウム(III)トリアセチルアセトネート(V(acac)3)、バナジルアセチルアセトネート(VO(acac)2)、バナジルステアレートナフテン酸バナジウム(III)、バナジウム(III)ベンゾイルアセトネート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、バナジルアセチルアセトネートが特に好ましい。

0025

銅化合物としては、特に限定されないが、アセチルアセトン銅(II)、4−シクロヘキシル酪酸銅(II)、酢酸銅(II)、オレイン酸銅(II)、硫酸銅(II)、塩化銅(II)、グルコン酸銅(II)、オレイン酸銅(II)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム銅(II)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)、酢酸銅(II)、アクリル酸銅(II)、メタクリル酸銅(II)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、グルコン酸銅(II)が特に好ましい。

0026

歯科用プライマー中のバナジウム化合物及び銅化合物の総含有量は、0.25〜0.45質量%であり、0.3〜0.4質量%であることが好ましい。歯科用プライマー中のバナジウム化合物及び銅化合物の総含有量が0.25質量%未満であると、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が低下し、0.45質量%を超えると、歯科用プライマーの保存安定性が低下する。

0027

なお、本実施形態の歯科用プライマーは、還元剤として機能するバナジウム化合物及び/又は銅化合物を含むため、化学重合開始剤として機能する酸化剤を含まないことが好ましい。これにより、歯科用プライマーの保存安定性が向上する。

0028

<重合禁止剤>
重合禁止剤としては、特に限定されないが、ジブチルヒドロキシトルエン、2,6−t−ブチル−2,4−キシレノール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0029

歯科用プライマー中の重合禁止剤の含有量は、0.8〜3質量%であり、1〜2質量%であることが好ましい。歯科用プライマー中の重合禁止剤の含有量が0.8質量%未満であると、歯科用プライマーの保存安定性が低下し、3質量%を超えると、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が低下する。

0030

<水>
本実施形態の歯科用プライマーは、水を含むため、酸基を有する(メタ)アクリレートの酸基が解離し、セルフエッチングプライマーとして機能し、その結果、歯面のスメアー層の溶解性、歯質脱灰性及び歯質への浸透性が向上する。このため、リン酸エッチング液等により、歯面を前処理しなくても、歯科用プライマーを使用することができる。また、予めリン酸エッチング液等により、歯面を前処理すると、歯質への浸透性が向上し、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が向上する。

0031

歯科用プライマー中の水の含有量は、10〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがさらに好ましい。歯科用プライマー中の水の含有量が10質量%以上であると、歯面のスメアー層の溶解性、歯質脱灰性及び歯質への浸透性が向上し、50質量%以下であると、歯科用プライマーの均一性が向上する。

0033

歯科用プライマー中の有機溶媒の含有量は、5〜70質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがさらに好ましい。歯科用プライマー中の有機溶媒の含有量が10質量%以上であることにより、歯科用プライマーの乾燥性が向上し、40質量%以下であることにより、歯科用プライマーの均一性が向上する。

0034

<酸基を有さない(メタ)アクリレート>
酸基を有さない(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジグリシジル(メタ)アクリレート、ジ−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1,3,5−トリス[1,3−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン、2,2−ビス−4−(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−フェニルプロパン、N,N'−(2,2,4−トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカルボキシ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメタクリレート、2,2'−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとからなるウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとからなるウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパンが特に好ましい。

0035

歯科用プライマー中の酸基を有さない(メタ)アクリレートの含有量は、0.5〜45質量%であることが好ましく、10〜35質量%であることがさらに好ましい。歯科用プライマー中の酸基を有さない(メタ)アクリレートの含有量が0.5質量%以上であることにより、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が向上し、45質量%以下であることにより、その他の成分の含有量を確保することができ、歯科用プライマーの保存安定性が向上する。

0036

<フィラー>
フィラーは、有機フィラー及び無機フィラーのいずれであってもよいが、無機フィラーであることが好ましい。

0037

無機フィラーとしては、特に限定されないが、シリカ粉末ヒュームドシリカアルミナ粉末ガラス粉末(例えば、バリウムガラス粉末フルオロアルミノシリケートガラス粉末)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0038

無機フィラーは、必要に応じて、シランカップリング剤等の表面処理剤で処理されていてもよい。

0039

歯科用プライマー中のフィラーの含有量は、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがさらに好ましい。歯科用プライマー中のフィラーの含有量が0.1質量%以上20質量%以下であることにより、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が向上する。

0040

<還元剤>
還元剤としては、特に限定されないが、アミン化合物スルフィン酸類、チオ尿素類システイン類アスコルビン酸類等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0041

アミン化合物としては、N,N−ジメチルp−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートトリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルトリエチルアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン化合物、N−フェニルグリシン等が挙げられる。

0042

スルフィン酸類としては、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸リチウムベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニルフルオライド、o−トルエンスルホニルイソシアネート、p−アセトアミドベンゼンスルフィン酸ナトリウム等が挙げられる。

0043

チオ尿素類としては、チオ尿素エチレンチオ尿素、N−メチルチオ尿素、N−エチルチオ尿素、N−プロピルチオ尿素、N−ブチルチオ尿素、N−ラウリルチオ尿素、N−フェニルチオ尿素、N−シクロヘキシルチオ尿素、N,N−ジメチルチオ尿素、N,N−ジエチルチオ尿素、N,N−ジプロピルチオ尿素、N,N−ジ−ブチルチオ尿素、N,N−ジラウリルチオ尿素、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N−ジシクロヘキシルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、N−アセチルチオ尿素、N−ベンゾイルチオ尿素、1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)−2−チオ尿素、1−(2−テトラヒドロフルフリル)−2−チオ尿素等が挙げられる。中でも、N−ベンゾイルチオ尿素が特に好ましい。

0044

システイン類としては、システイン及びシステインの誘導体が挙げられる。

0045

システインの誘導体としては、システインメチル、システインエチル、N−メチルシステイン、N−エチルシステイン、N−アセチルシステイン、N,N−ジメチルシステイン、N,N−ジエチルシステイン、N,N−ジアセチルシステイン、グルタチオン等が挙げられる。

0046

アスコルビン酸類としては、アスコルビン酸アスコルビン酸ナトリウムアスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸カリウム等が挙げられる。

0047

歯科用プライマー中の還元剤の含有量は、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがさらに好ましい。歯科用プライマー中の還元剤の含有量が0.1質量%以上10質量%以下であることにより、歯科用プライマー併用時の歯科用セメントの接着性が向上する。

0048

<歯科用補綴物接着用キット>
本実施形態の歯科用プライマーは、例えば、酸化剤を含み、必要に応じて、光重合開始剤をさらに含む歯科用セメントと組み合わせて使用することにより、歯科用補綴物を歯面に接着させることができる(例えば、特許文献1参照)。

0049

なお、歯科用セメントは、酸基を有する(メタ)アクリレートを含むセルフアドヒーシブレジンセメントであってもよいし、酸基を有する(メタ)アクリレートを含まないプライマー用型レジンセメントであってもよい。

0050

歯科用補綴物を構成する材料としては、コンポジットレジン等のレジン貴金属を含む合金ジルコニアアルミナ等のセラミックス等が挙げられる。

0051

以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。

0052

<実施例1〜10、比較例1〜7>
表1に示す配合[質量%]で、有機溶媒、水、重合禁止剤、酸基を有するメタクリレート、酸基を有さないメタクリレート、バナジウム化合物、銅化合物、還元剤、フィラーを混合することにより、プライマーを作製した。

0053

なお、表1における略称の意味は、以下の通りである。

0054

HT:ジブチルヒドロキシトルエン
IA:2,6−t−ブチル−2,4−キシレノール
MDTP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェート
4−MET:4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物
DP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
GDMA:2−ヒドロキシ−1,3−ジメタアクリロイルオキシプロパン
VAA:バナジルアセチルアセトネート
Cu(Glu)2:グルコン酸銅(II)
BTU:N−ベンゾイルチオ尿素
アルミナ粉末:アエロサイド登録商標)AluC(日本アエロジル社製)
シリカ粉末:アエロジル(登録商標)R812(日本アエロジル社製)
次に、プライマーの保存安定性及びプライマー併用時のレジンセメントの象牙質に対する接着性を評価した。

0055

<保存安定性>
高密度ポリエチレン製の容器にプライマーを入れて密封し、60℃の環境下で2週間放置した後、プライマーの状態を目視により確認し、プライマーの保存安定性を評価した。なお、保存安定性の判定基準は、以下の通りである。

0056

○:プライマーのゲル化及び変色の何れも確認されなかった場合
×:プライマーのゲル化又は変色が確認された場合
<プライマー併用時のレジンセメントの象牙質に対する接着性>
直径10mmのステンレス鋼製のロッドを#120耐水研磨紙研磨した後、サンドブラスト処理し、引張試験治具とした。

0057

歯の象牙質を#320耐水研磨紙で研磨し、平坦にした研磨面に、直径2.5mmの穴が開いている厚さ100μmのポリテトラフルオロエチレン製シールを貼り付け、被接着面の面積を規定した。

0058

牛歯の象牙質の被接着面にプライマーを塗布し、10秒間放置した後、エアーブローにより乾燥させた。

0059

セルフアドヒーシブ型レジンセメントとしての、ジーセムセラスマート(ジーシー社製)の練和物をロッドに適量塗布した後、牛歯の象牙質の被接着面に圧接した。次に、余剰セメント探針で除去し、37℃、95%RHの環境下で1時間放置した後、37℃の蒸留水中に23時間浸漬して、試験体とした。

0060

精密万能試験機オートグラフAG−I(島津製作所社製)を用いて、クロスヘッドスピード1mm/分の条件で、5個の試験体の引張試験を実施した後、引張接着強さ平均値を求め、プライマー併用時のレジンセメントの象牙質に対する接着性を評価した。なお、プライマー併用時のレジンセメントの象牙質に対する接着性の判定基準は、以下の通りである。

0061

◎:引張接着強さの平均値が15MPa以上である場合
○:引張接着強さの平均値が10MPa以上15MPa未満である場合
△:引張接着強さの平均値が6MPa以上10MPa未満である場合
×:引張接着強さの平均値が6MPa未満である場合
表1に、プライマーの保存安定性及びプライマー併用時のレジンセメントの象牙質に対する接着性の評価結果を示す。

0062

0063

表1から、実施例1〜10のプライマーは、保存安定性が高いことがわかる。また、実施例1〜10のプライマーを併用すると、レジンセメントの象牙質に対する接着性が高くなる。

0064

これに対して、比較例1、6、7のプライマーは、酸基を有するメタクリレートの含有量が5〜11.1質量%であるため、保存安定性が低い。

0065

比較例2のプライマーは、バナジウム化合物の含有量が0.5質量%であるため、保存安定性が低い。

0066

比較例3のプライマーは、重合禁止剤の含有量が0.5質量%であるため、保存安定性が低い。

0067

比較例4のプライマーは、重合禁止剤の含有量が5質量%である。このため、比較例4のプライマーを併用すると、レジンセメントの象牙質に対する接着性が低くなる。

実施例

0068

比較例5のプライマーは、バナジウム化合物の含有量が0.15質量%である。このため、比較例5のプライマーを併用すると、レジンセメントの象牙質に対する接着性が低くなる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社ジーシーの「 歯科用重合性組成物」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題】保存安定性に優れる歯科用重合性組成物を提供する。【解決手段】歯科用重合性組成物は、(メタ)アクリレートと、5価のバナジウム化合物と、チオ尿素誘導体を含む第一剤と、(メタ)アクリレートと、有機過... 詳細

  • 株式会社ジーシーの「 歯科用重合性組成物」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題】塩基性フィラーを添加しても、硬化性及び保存安定性を両立することが可能な歯科用重合性組成物を提供する。【解決手段】歯科用重合性組成物は、酸基を有さない(メタ)アクリレートと、カルボキシル基を有す... 詳細

  • イフォクレールヴィヴァデントアクチェンゲゼルシャフトの「 適合した焼結挙動を伴う多層酸化物セラミック体」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題】 歯科用途に適した多層酸化物セラミック体を提供すること【解決手段】本発明は、少なくとも2つの異なる層を含み歯科用途に適した多層酸化物セラミック体、特に、予備焼結した多層酸化物セラミックブラン... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ