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技術 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、成形体及び車両用部品

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 松本晃和岡田春樹
出願日 2017年3月27日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2017-061075
公開日 2018年10月18日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2018-162403
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード デストーション 吸水性評価 重合発熱ピーク 飽和吸水 メチルメタクリレート由来 機械特性評価 ライセンスガーニッシュ 無機亜鉛
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年10月18日)のものです。
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課題

耐熱性に優れる樹脂組成物を提供する。生産性に優れ、得られる樹脂組成物の耐熱性に優れる樹脂組成物の製造方法を提供する。

解決手段

メチルメタアクリレート単位(A1)、(メタ)アクリル酸単位(A2)及び無水グルタル酸単位(A3)を含む共重合体(A)と、亜鉛化合物(B)とを含む、樹脂組成物。メチル(メタ)アクリレート(a1)及び(メタ)アクリル酸(a2)を含む単量体重合して前駆体を得て、得られた前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶融混練する、樹脂組成物の製造方法。

概要

背景

ポリメチルメタクリレートポリカーボネートは、優れた透明性や寸法安定性から、光学材料車両用部品照明用材料、建築用材料等、様々な分野で幅広く用いられている。
近年、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネートの成形体は、部品薄肉化や細密化に伴い、より高性能化が求められている。その性能の1つとして、耐熱性が挙げられる。特に、テールランプヘッドランプ等の車両用部品は、自動車等の車両が高温多湿下でも用いられるため、より優れた耐熱性が求められている。

しかしながら、ポリメチルメタクリレートは、優れた透明性や耐候性を有するものの、耐熱性が十分ではなかった。また、ポリカーボネートは、優れた耐熱性や耐衝撃性を有するものの、光学的歪みである複屈折率が大きく成形体に光学的異方性が生じる、また、成形加工性耐傷性耐油性に著しく劣る。

そのため、ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂の耐熱性を改善する検討が行われている。例えば、特許文献1には、メチルメタクリレートメタクリル酸メチル−2−(ヒドロキシメチルアクリレートとの共重合体リン酸エステル化合物環化触媒縮合環化反応させる方法が開示されている。

概要

耐熱性に優れる樹脂組成物を提供する。生産性に優れ、得られる樹脂組成物の耐熱性に優れる樹脂組成物の製造方法を提供する。メチル(メタアクリレート単位(A1)、(メタ)アクリル酸単位(A2)及び無水グルタル酸単位(A3)を含む共重合体(A)と、亜鉛化合物(B)とを含む、樹脂組成物。メチル(メタ)アクリレート(a1)及び(メタ)アクリル酸(a2)を含む単量体重合して前駆体を得て、得られた前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶融混練する、樹脂組成物の製造方法。 なし

目的

本発明の目的は、耐熱性、生産性に優れる樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

メチルメタアクリレート単位(A1)、(メタ)アクリル酸単位(A2)及び無水グルタル酸単位(A3)を含む共重合体(A)と、亜鉛化合物(B)とを含む、樹脂組成物

請求項2

亜鉛化合物(B)が、少なくとも1種の無機亜鉛化合物を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。

請求項3

亜鉛化合物(B)が酢酸亜鉛を含む、請求項1又は2記載の樹脂組成物。

請求項4

亜鉛化合物(B)の含有量が、共重合体(A)100質量部に対して、0.01質量部〜10質量である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。

請求項5

共重合体(A)を構成する単位において、メチル(メタ)アクリレート単位(A1)が80mol%以上、(メタ)アクリル酸単位(A2)が0.5mol%以上10mol%以下、及び無水グルタル酸単位(A3)が0.2mol%以上10mol%以下である、請求項1〜4いずれかに記載の樹脂組成物。

請求項6

共重合体(A)を構成する単位において、メチル(メタ)アクリレート単位(A1)が80mol%以上、(メタ)アクリル酸単位(A2)が0.5mol%以上10mol%以下、及び無水グルタル酸単位(A3)が0.3mol%以上5mol%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。

請求項7

下記式(1)で示す無水グルタル酸単位(A3)への変換率が、5%以上60%以下である、請求項1〜6いずれかに記載の樹脂組成物。無水グルタル酸単位(A3)への変換率(%)={[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)]/([共重合体中の(メタ)アクリル酸単位(A2)の割合(mol%)]+[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)])}×100・・・(1)

請求項8

前記式(1)で示す無水グルタル酸単位(A3)への変換率が、5%以上40%以下である、請求項1〜7いずれかに記載の樹脂組成物。

請求項9

メチル(メタ)アクリレート(a1)及び(メタ)アクリル酸(a2)を含む単量体重合して前駆体を得て、得られた前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶融混練する、樹脂組成物の製造方法。

請求項10

重合方法が、懸濁重合である、請求項9に記載の樹脂組成物の製造方法。

請求項11

亜鉛化合物(B)の含有量が、前駆体100質量部に対して、0.01質量部〜10質量である、請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法。

請求項12

溶融混練温度が、150℃〜270℃である、請求項9〜11のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。

請求項13

請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を成形した成形体

請求項14

請求項13に記載の成形体を含む車両用部品

技術分野

0001

本発明は、樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、成形体及び車両用部品に関する。

背景技術

0002

ポリメチルメタクリレートポリカーボネートは、優れた透明性や寸法安定性から、光学材料、車両用部品、照明用材料、建築用材料等、様々な分野で幅広く用いられている。
近年、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネートの成形体は、部品薄肉化や細密化に伴い、より高性能化が求められている。その性能の1つとして、耐熱性が挙げられる。特に、テールランプヘッドランプ等の車両用部品は、自動車等の車両が高温多湿下でも用いられるため、より優れた耐熱性が求められている。

0003

しかしながら、ポリメチルメタクリレートは、優れた透明性や耐候性を有するものの、耐熱性が十分ではなかった。また、ポリカーボネートは、優れた耐熱性や耐衝撃性を有するものの、光学的歪みである複屈折率が大きく成形体に光学的異方性が生じる、また、成形加工性耐傷性耐油性に著しく劣る。

0004

そのため、ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂の耐熱性を改善する検討が行われている。例えば、特許文献1には、メチルメタクリレートメタクリル酸メチル−2−(ヒドロキシメチルアクリレートとの共重合体リン酸エステル化合物環化触媒縮合環化反応させる方法が開示されている。

先行技術

0005

特開2002−60424号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1で開示されている方法は、縮合環化反応に要する時間が長時間で生産性に劣る。また、リン酸メチル等の強酸性のリン酸エステル化合物は、金属を腐食させるため、連続生産プロセスに適用するのが困難である。

0007

そこで、本発明の目的は、耐熱性、生産性に優れる樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、生産性に優れ、得られる樹脂組成物の耐熱性に優れる樹脂組成物の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、メチル(メタアクリレート単位(A1)、(メタ)アクリル酸単位(A2)及び無水グルタル酸単位(A3)を含む共重合体(A)と、亜鉛化合物(B)とを含む、樹脂組成物に関する。

0009

また、本発明は、メチル(メタ)アクリレート(a1)及び(メタ)アクリル酸(a2)を含む単量体重合して前駆体を得て、得られた前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶融混練する、樹脂組成物の製造方法に関する。

0010

また、本発明は、前記樹脂組成物を成形した成形体に関する。
更に、本発明は、前記成形体を含む車両用部品に関する。

発明の効果

0011

本発明の樹脂組成物は、耐熱性に優れる。
本発明の樹脂組成物は、生産性に優れ、得られる樹脂組成物の耐熱性に優れる。

0012

(共重合体(A))
本発明の樹脂組成物は、共重合体(A)を含む。
共重合体(A)は、メチル(メタ)アクリレート単位(A1)(以下、単に「単位(A1)」ということがある。)、(メタ)アクリル酸単位(A2)(以下、単に「単位(A2)」ということがある。)及び無水グルタル酸単位(A3)(以下、単に「単位(A3)」ということがある。)を含む。

0013

(単位(A1))
単位(A1)は、メチル(メタ)アクリレート由来繰り返し単位であるが、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を維持しつつ、共重合体(A)の耐熱分解性に優れることから、メチルメタクリレート由来の繰り返し単位とメチルアクリレート由来の繰り返し単位の両者を含むことが好ましい。
なお、メチル(メタ)アクリレートとは、メチルメタクリレート及びメチルアクリレートの内の少なくとも一方をいう。

0014

単位(A1)の含有率は、共重合体(A)100mol%中、80mol%以上が好ましく、80mol%〜99.3mol%がより好ましく、88mol%〜99mol%がさらに好ましく、90mol%〜98.6mol%が特に好ましい。単位(A1)の含有率が80mol%以上であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0015

(単位(A2))
単位(A2)は、(メタ)アクリル酸由来の繰り返し単位であるが、樹脂組成物の耐熱性に優れることから、メタクリル酸由来の繰り返し単位であることが好ましい。
なお、(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸及びアクリル酸の内の少なくとも一方をいう。

0016

単位(A2)の含有率は、共重合体(A)100mol%中、0.5mol%〜10mol%が好ましく、0.7mol%〜7mol%がより好ましく、1mol%〜5mol%が更に好ましい。単位(A2)の含有率が0.5mol%以上であると、樹脂組成物の耐熱性に優れる。また、単位(A2)の含有率が10mol%以下であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0017

(単位(A3))
単位(A3)は、無水グルタル酸単位であり、下記一般式(1)に示す構造単位である。

0018

0019

R1、R2は、それぞれ独立して、水素又はメチル基である。
単位(A3)の含有率は、共重合体(A)100mol%中、0.2mol%〜10mol%が好ましく、0.3mol%〜5mol%がより好ましく、0.4mol%〜5mol%が更に好ましい。単位(A3)の含有率が0.3mol%以上であると、樹脂組成物の耐熱性、吸水性に優れる。また、単位(A3)の含有率が10mol%以下であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。
グルタル酸無水物単位(A3)への変換率(%)は、下記式(1)より得ることができる。
無水グルタル酸単位(A3)への変換率(%)={[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)]/([共重合体中の(メタ)アクリル酸単位(A2)の割合(mol%)]+[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)])}×100
・・・(1)
無水グルタル酸単位(A3)への変換率は、5%以上が好ましい。無水グルタル酸単位(A3)への変換率が5%以上であると、共重合体の吸水性に優れる。また、無水グルタル酸単位(A3)への変換率は60%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。無水グルタル酸単位(A3)への変換率が60%以下であると、特に、外観の観点で、アクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0020

(単位(A4))
共重合体(A)は、単位(A1)、単位(A2)、単位(A3)以外にも、他の単量体由来の繰り返し単位(A4)(以下、単に「単位(A4)」ということがある。)を含んでもよい。

0021

単位(A4)の含有率は、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわないことから、共重合体(A)100mol%中、10mol%以下が好ましく、5mol%以下がより好ましく、3mol%以下が更に好ましい。

0022

共重合体(A)の質量平均分子量は、30,000〜200,000が好ましく、50,000〜150,000がより好ましく、70,000〜130,000が更に好ましい。共重合体(A)の質量平均分子量が30,000以上であると、樹脂組成物の機械特性に優れる。また、共重合体(A)の質量平均分子量が200,000以下であると、樹脂組成物の溶融流動性に優れる。
共重合体(A)の質量平均分子量は、標準試料として標準ポリスチレンを用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した値とする。

0023

(亜鉛化合物(B))
本発明の樹脂組成物は、亜鉛化合物(B)を含む。

0024

亜鉛化合物(B)としては、無機亜鉛化合物及び有機亜鉛化合物が挙げられる。無機亜鉛化合物としては、酸化亜鉛硫化亜鉛塩化亜鉛臭化亜鉛酢酸亜鉛硝酸亜鉛硫酸亜鉛といった化合物が挙げられる。有機亜鉛化合物にはジメチル亜鉛ジエチル亜鉛といったジアルキル亜鉛化合物が挙げられる。このうち、亜鉛化合物(B)としては無機亜鉛化合物が好ましく、無機亜鉛金属塩がより好ましく、酢酸亜鉛が特に好ましい。

0025

亜鉛化合物(B)の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05質量部〜5質量部がより好ましく、0.2質量部〜3質量部が更に好ましい。亜鉛化合物(B)の含有量が0.01質量部以上であると、単位(A3)を効率的に形成することができる。また、亜鉛化合物(B)の含有量が10質量部以下であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0026

(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、共重合体(A)、亜鉛化合物(B)以外に、他の添加剤を含んでもよい。
他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤酸化防止剤可塑剤光拡散剤艶消剤滑剤離型剤帯電防止剤顔料等の着色剤等が挙げられる。これらの他の添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
日光等の紫外線による共重合体の劣化を抑制することから、樹脂組成物中に紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
溶融混練や溶融成形の際に共重合体の熱劣化を抑制することから、樹脂組成物中に酸化防止剤を含むことが好ましい。

0027

(樹脂組成物の製造方法)
本発明の樹脂組成物は、メチル(メタ)アクリレート(a1)及び(メタ)アクリル酸(a2)を含む単量体を重合して前駆体を得て、得られた前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶融混練することで得ることができる。

0028

メチル(メタ)アクリレート(a1)は、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を維持しつつ、共重合体(A)の耐熱分解性に優れることから、メチルメタクリレートとメチルアクリレートの両者を含むことが好ましい。

0029

メチル(メタ)アクリレート(a1)の含有率は、全単量体100mol%中、80mol%〜99.5mol%が好ましく、90mol%〜99mol%がより好ましく、93mol%〜98.5mol%であることがさらに好ましい。メチル(メタ)アクリレート(a1)の含有率が80mol%以上であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。また、メチル(メタ)アクリレート(a1)の含有率が99.5mol%以下であると、樹脂組成物の耐熱性に優れる。

0030

(メタ)アクリル酸(a2)は、樹脂組成物の耐熱性に優れることから、メタクリル酸であることが好ましい。

0031

(メタ)アクリル酸(a2)の含有率は、全単量体100mol%中、0.5mol%〜20mol%が好ましく、1mol%〜10mol%がより好ましく、1.5mol%〜7mol%が更に好ましい。(メタ)アクリル酸(a2)の含有率が0.5mol%以上であると、樹脂組成物の耐熱性に優れる。また、(メタ)アクリル酸(a2)の含有率が20mol%以下であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0032

単量体は、メチル(メタ)アクリレート(a1)、(メタ)アクリル酸(a2)以外に、共重合可能な他の単量体(a4)を含んでもよい。

0033

他の単量体(a4)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のメチル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物ビニルメチルエーテルビニルエチルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等のビニルエーテル;酢酸ビニル酪酸ビニル等のカルボン酸ビニルエチレンプロピレンブテンイソブテン等のオレフィン等が挙げられる。これらの他の単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの内の少なくとも一方をいう。

0034

他の単量体(a4)の含有率は、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわないことから、全単量体100mol%中、10mol%以下が好ましく、5mol%以下がより好ましく、3mol%以下が更に好ましい。

0035

単量体の重合方法としては、例えば、塊状重合懸濁重合乳化重合溶液重合等が挙げられる。これらの重合方法の中でも、樹脂組成物の透明性に優れることから、塊状重合、懸濁重合、溶液重合が好ましく、共重合体(A)の生産性に優れることから、塊状重合、懸濁重合がより好ましく、懸濁重合が更に好ましい。

0036

単量体の重合における重合温度重合開始剤種類、重合開始剤量は、用いる重合方法や得ようとする共重合体(A)に応じて、適宜設定すればよい。

0037

共重合体(A)の質量平均分子量を調整するために、単量体の重合において、連鎖移動剤を用いてもよい。
連鎖移動剤としては、例えば、n−オクチルメルカプタンn−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、エチレングリコールビスチオプロピオネートブタンジオールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ヘキサンジオールビスチオグリコレート、ヘキサンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス−(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート等のメルカプタン化合物α−メチルスチレンダイマーテルピノレン等が挙げられる。これらの連鎖移動剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの連鎖移動剤の中でも、共重合体(A)の質量平均分子量の調整が容易で、共重合体(A)の生産性に優れることから、メルカプタン化合物が好ましく、単官能アルキルメルカプタン化合物がより好ましい。

0038

連鎖移動剤の使用量は、全単量体100質量部に対して、0.1質量部〜0.5質量部が好ましく、0.25質量部〜0.45質量部がより好ましい。連鎖移動剤の使用量が0.1質量部以上であると、樹脂組成物の溶融流動性に優れる。また、連鎖移動剤の使用量が0.5質量部以下であると、樹脂組成物の機械特性に優れる。

0039

前駆体と亜鉛化合物(B)との溶融混練方法としては、例えば、固体の前駆体と亜鉛化合物(B)とを混合して押出機又は混練機により加熱し混練する方法;前駆体と亜鉛化合物(B)とを溶剤に溶解させて加熱し撹拌する方法等が挙げられる。これらの溶融混練方法の中でも、樹脂組成物の生産性に優れることから、固体の前駆体と亜鉛化合物(B)とを混合して押出機又は混練機により加熱し混練する方法が好ましい。

0040

亜鉛化合物(B)の含有量は、前駆体100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05質量部〜5質量部がより好ましく、0.2質量部〜3質量部が更に好ましい。亜鉛化合物(B)の含有量が0.01質量部以上であると、単位(A3)を効率的に形成することができる。また、亜鉛化合物(B)の含有量が10質量部以下であると、樹脂組成物がアクリル樹脂本来の性能を損なわない。

0041

前駆体と亜鉛化合物(B)との溶融混練温度は、150℃〜270℃が好ましく、180℃〜250℃がより好ましい。溶融混練温度が150℃以上であると、単位(A3)を効率的に形成することができる。また、溶融混練温度が270℃以下であると、樹脂組成物の透明性に優れる。

0042

前駆体と亜鉛化合物(B)との溶融混練時間は、10秒〜3000秒が好ましく、30秒〜1000秒がより好ましい。溶融混練時間が10秒以上であると、単位(A3)を効率的に形成することができる。また、溶融混練時間が3000秒以下であると、樹脂組成物の透明性に優れる。

0043

(成形体)
本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物を成形して得られる。

0044

成形体を得るための成形方法としては、例えば、射出成形押出成形加圧成形等が挙げられる。また、得られた成形体を、更に圧空成形真空成形等の二次成形してもよい。

0045

成形温度は、200℃〜270℃が好ましく、210℃〜260℃がより好ましい。成形温度が200℃以上であると、樹脂組成物の溶融流動性に優れ、成形体の外観に優れる。また、成形温度が270℃以下であると、樹脂組成物の熱分解を抑制することができる。

0046

本発明の成形体は、耐熱性に優れることから、光学材料、車両用部品、照明用材料、建築用材料等に用いることができ、特に、自動車等の車両用部品に好適である。

0048

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0049

(共重合体中の各単位の含有率)
実施例・比較例で得られた共重合体及び重ジメチルスルホキシドを、撹拌子を備えた20mlのシュレンク管に供給し、撹拌しながら80℃に加熱し、共重合体を溶解させた。その後、23℃まで冷却し、ベンジルアミンをシュレンク管に供給し、撹拌しながら80℃に加熱した。1時間反応させた後、反応溶液抜き取り核磁気共鳴装置(varian社製、270MHz)を用い、測定温度80℃、積算回数32回の条件で、1H−NMR測定を行った。
得られた1H−NMR測定結果から、3.7ppm付近に存在するシングレットピークの未反応ベンジルアミンのベンジルプロトン積分値と、4.2ppm付近に存在するシングレットピークのグルタル酸ベンジルアミドのベンジルプロトンの積分値と、の比から、共重合体中の単位(A3)の含有率を算出した。また、3.5ppm付近に存在するシングレットピークの単位(A1)由来のプロトンの積分値、0.5ppm以上2.5ppm以下付近に存在する単位(A1)と単位(A2)由来のプロトンの積分値をそれぞれ、3.7ppm付近に存在するシングレットピークの未反応ベンジルアミンのベンジルプロトンの積分値と比をとることで、共重合体中の単位(A1)及び単位(A2)の含有率を算出した。
また、下記式(1)に基づいて無水グルタル酸単位(A3)への変換率を計算した。
無水グルタル酸単位(A3)への変換率(%)={[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)]/([共重合体中の(メタ)アクリル酸単位(A2)の割合(mol%)]+[共重合体中の無水グルタル酸単位(A3)の割合(mol%)])}×100
・・・(1)
耐熱性評価
実施例・比較例で得られた共重合体を、射出成形機機種名「IS−100」、東機械(株)製)を用い、成形温度250℃、成形時間360秒の条件で射出成形し、80mm×8mm×4mmの成形体を得た。得られた80mm×8mm×4mmの成形体を切断し、40mm×8mm×4mmの成形体を得た後、80℃で16時間アニールを行い、得られた成形体を耐熱性評価の試験片として用いた。
耐熱性評価として、HDT/VICA試験機(機種名「No.148−HAヒートデストーションテスター」、(株)安田精機製作所製)を用い、ISO306のA50法に準拠し、ビカット軟化温度試験を行い、ビカット軟化温度を測定した。
尚、各共重合体3回ビカット軟化温度試験を行い、その平均値をビカット軟化温度とした。
吸水性評価
実施例・比較例で得られた共重合体を射出成形機(機種名「IS−100」、東芝機械(株)製)を用い、成形温度250℃、成形時間360秒の条件で射出成形し80mm×8mm×4mmの成形体を得た。得られた80mm×8mm×4mmの成形体を吸水性評価の試験片として用いた。
得られた試験片を、80℃、16時間真空乾燥機内で乾燥し、乾燥時の質量を精した。その後、60℃、相対湿度90%に設定した小型環境試験機(機種名「SH−241」、エスペック(株)製)内に試験片を静置した。吸湿による質量の増加がなくなるまで、質量測定を繰り返した。質量の増加がなくなった時点で飽和吸水したと判断し、飽和吸水時の質量を精秤した。飽和吸水率を、下記式(2)により算出した。
飽和吸水率(%)={([飽和吸水時の質量]−[乾燥時の質量])/[乾燥時の質量]}×100・・・(2)
尚、各共重合体3回試験を行い、その平均値を飽和吸水率とした。
機械特性評価
実施例・比較例で得られた共重合体を、射出成形機(機種名「IS−100」、東芝機械(株)製)を用い、成形温度250℃、成形時間360秒の条件で射出成形し、80mm×8mm×4mmの成形体を得た。得られた80mm×8mm×4mmの成形体を機械特性評価の試験片として用いた。
機械特性評価として、テンシロン万能試験機(機種名「RTC−1250A−PL」、(株)オリエンテック製)を用い、ISO178に準拠し、3点曲げ試験を行い、曲げ弾性率を測定した。
尚、各共重合体5回3点曲げ試験を行い、その平均値を曲げ弾性率とした。

0050

[製造例1]
脱イオン水900質量部、メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム60質量部、メタクリル酸カリウム10質量部及びメチルメタクリレート12質量部を、撹拌機温度計及び冷却管を備えたフラスコに供給し、窒素放流しながら、フラスコの内温が50℃になるよう加熱した。その後、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン二塩酸塩0.08質量部を供給し、フラスコの内温が60℃になるよう加熱した。その後、滴下ポンプを用いて、メチルメタクリレートを0.24質量部/分の速度で75分間滴下した。その後、6時間保持し、分散剤固形分10質量%)を得た。

0051

[製造例2]
脱イオン水2000質量部及び硫酸ナトリウム4.2質量部を、攪拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに供給し、320rpmの撹拌速度で15分間撹拌した。その後、メチルメタクリレート(商品名「アクリエステルM」、三菱レイヨン(株)製)1351.6質量部(96mol%)、メチルアクリレート12.1質量部(1mol%)、メタクリル酸36.3質量部(3mol%)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(重合開始剤、商品名「V−59」、和光純薬工業(株)製)2.8質量部及びn−オクチルメルカプタン(連鎖移動剤、東京化成工業(株)製)4.2質量部(単量体合計100質量部に対する含有量が0.3質量部)をセパラブルフラスコに供給し、5分間撹拌した。その後、製造例1で製造した分散剤6.72質量部をセパラブルフラスコに供給し、撹拌し、セパラブルフラスコ中の単量体組成物を水中に分散させた。その後、窒素ガスを15分間放流した。
その後、セパラブルフラスコの内温が75℃になるよう加熱し、重合発熱ピーク観測されるまでその温度を保持した。重合発熱ピークが観測された後、セパラブルフラスコの内温が90℃になるよう加熱し、60分間保持し、重合を完了させた。その後、セパラブルフラスコ内の混合物濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、80℃で16時間乾燥し、ビーズ状の前駆体1を得た。
得られた前駆体1の質量平均分子量は85000であった。
[製造例3]
単量体としてメチルアクリレート1327.2質量部(94mol%)、メチルアクリレート12.1質量部(1mol%)、メタクリル酸60.7質量部(5mol%)を用いたこと以外は製造例2と同様にして前駆体2を得た。
得られた前駆体2の質量平均分子量は85000であった。

0052

[実施例1]
製造例2で得られた前駆体1を100質量部及び触媒として、亜鉛化合物(B)である酢酸亜鉛0.5質量部を混合し、二軸混練押出機(Werner&Pfleiderer社製、30mmφ)を用い、混練温度250℃、混練時間60秒で溶融混練し、無水グルタル酸単位(A3)を形成させ、ペレット状の樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。

0053

[実施例2]
用いる前駆体の種類を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
[比較例1,2]
比較例1では亜鉛化合物(B)を添加せず、それ以外は実施例1と同様の操作を行い、樹脂組成物を得た。
比較例2では亜鉛化合物(B)の代わりにリン酸エステル化合物を混合し、それ以外は実施例1と同様の操作を行い、樹脂組成物を得た。前記リン酸エステル化合物は、リン酸ステアリルリン酸ジステアリルとの混合物(商品名「アデカスタブAX−71」、(株)ADEKA製)である。
得られた樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。

0054

実施例

0055

実施例1で得られた樹脂組成物は、単位(A3)を相応に含むので、優れた耐熱性を発揮すると共に、吸水性を抑制することが可能であった。
実施例2で得られた樹脂組成物は、樹脂中の単位(A2)、(A3)を相応に含むので、非常に優れた耐熱性を発揮した。
比較例1で得られた樹脂組成物は、実施例1で用いたものと同じ前駆体1を用いたが、単位(A3)をほとんど含まず、吸水性を抑制できず、実施例1での吸水率1.7%より高い1.9%となった。
比較例2で得られた樹脂組成物は、リン酸エステル化合物を用いたが単位(A3)の含有率が少なく、比較例1と同様、吸水性を抑制できず、吸水率1.9%となった。

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