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技術 圧力センサチップ、圧力発信器、および圧力センサチップの製造方法

出願人 アズビル株式会社
発明者 徳田智久
出願日 2017年3月22日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2017-056192
公開日 2018年10月11日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 2018-159594
状態 特許登録済
技術分野 圧力センサ 流体圧力測定
主要キーワード 並列配置型 リード配線パターン 差圧発信器 高圧検出用 圧力測定範囲 圧力発信器 圧力伝送器 シリコン基板層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

測定レンジマルチ化を実現することが可能な新たなチップ構造を有する圧力センサチップを提供する。

解決手段

本発明に係る圧力センサチップ1は、第1主面および第2主面に開口した圧力導入路111を有する第1層11と、圧力導入路の一端を覆うダイアフラム124と、第1ひずみゲージ126と、第2ひずみゲージ125とを有し、第1層の第2主面上に配置された第2層12と、第3主面と、第3主面に形成された凹部131とを有し、第3主面が第2層上に配置された第3層13とを有し、凹部は、ダイアフラムを介して圧力導入路と対面して形成され、凹部は、第1主面と垂直な方向から見て圧力導入路の内側に形成され、第1ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て凹部の外側の領域に形成され、第2ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成されていることを特徴とする。

概要

背景

従来、各種プロセス系において流体圧力計測する機器として圧力発信器圧力伝送器)が知られている。例えば、特許文献1には、ひずみゲージとしてのピエゾ抵抗素子が形成された薄膜から成るダイアフラムの一方の面に測定対象流体からの圧力を印加することにより、その圧力を受けたダイアフラムの変位に基づく応力によるピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化を電気信号に変換して出力する圧力センサチップを用いた圧力発信器が開示されている。

一般に、圧力センサチップは、ダイアフラムのアスペクト比によって、圧力の検出感度および耐圧、すなわち圧力測定範囲測定レンジ)が決まる。したがって、アスペクト比を変えた複数のダイアフラムを1つのセンサチップに形成することによって、複数の圧力を測定可能な1チップマルチバリアブルセンサを実現することが可能となる。

例えば、特許文献1には、基板の中央部に形成された、2つの圧力の差を検出する差圧用ダイアフラムと、上記基板における差圧用ダイアフラムの外周に形成された、上記2つの圧力のうち一方の圧力のみを検出する静圧用ダイアフラムとを有する1チップの差圧静圧センサチップが開示されている。この差圧/静圧センサチップによれば、測定対象の2つの圧力のうち、差圧用ダイアフラムの一方の面に導入される一方の圧力を分岐させて静圧用ダイアフラムに導入することにより、上記2つの圧力の差圧のみならず、上記一方の圧力(静圧)も検出することができる。

概要

測定レンジのマルチ化を実現することが可能な新たなチップ構造を有する圧力センサチップを提供する。本発明に係る圧力センサチップ1は、第1主面および第2主面に開口した圧力導入路111を有する第1層11と、圧力導入路の一端を覆うダイアフラム124と、第1ひずみゲージ126と、第2ひずみゲージ125とを有し、第1層の第2主面上に配置された第2層12と、第3主面と、第3主面に形成された凹部131とを有し、第3主面が第2層上に配置された第3層13とを有し、凹部は、ダイアフラムを介して圧力導入路と対面して形成され、凹部は、第1主面と垂直な方向から見て圧力導入路の内側に形成され、第1ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て凹部の外側の領域に形成され、第2ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成されていることを特徴とする。B

目的

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、測定レンジのマルチ化を実現することが可能な新たなチップ構造を有する圧力センサチップを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

計測対象流体の圧力を検出する圧力センサチップであって、第1主面、および前記第1主面と反対側の第2主面と、前記第1主面および前記第2主面に開口した圧力導入路を有する第1層と、前記圧力導入路の一端を覆うダイアフラムと、第1ひずみゲージと、第2ひずみゲージとを有し、前記第1層の前記第2主面上に配置された第2層と、第3主面と、前記第3主面に形成された凹部とを有し、前記第3主面が前記第2層上に配置された第3層とを有し、前記凹部は、前記ダイアフラムを介して前記圧力導入路と対面して形成され、前記凹部は、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記圧力導入路の内側に形成され、前記第1ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記凹部の外側の領域に形成され、前記第2ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成されている圧力センサチップ。

請求項2

請求項1に記載の圧力センサチップにおいて、前記第1ひずみゲージは、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記圧力導入路の周縁部に形成され、前記第2ひずみゲージは、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記凹部の周縁部に形成されていることを特徴とする圧力センサチップ。

請求項3

請求項1に記載の圧力センサチップにおいて、前記第3層は、前記第2層上にn(nは2以上の整数)個積層され、前記第2層側からi(1<i≦n)番目の前記第3層の前記凹部は、(i−1)番目の前記第3層の前記凹部よりも大きな開口面積を有し、前記第2ひずみゲージは、前記第3層毎に対応して設けられ、前記第1ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見てn番目の前記第3層の前記凹部の外側に形成され、前記第2層側からn番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージは、前記第2層のダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第1ひずみゲージの内側、且つ(n−1)番目の前記第3層の前記凹部の外側の領域に形成され、前記第2層側からj(1<j<n)番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、(j+1)番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージよりも内側、且つ(j−1)番目の前記第3層の前記凹部の外側の領域に形成され、前記第2層側から1番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、2番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージよりも内側に形成されていることを特徴とする圧力センサチップ。

請求項4

請求項3に記載の圧力センサチップにおいて、前記第2層側からk(1≦k≦n)番目の前記第3層に対応する前記第2ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第2層側からk番目の前記第3層の前記凹部の周縁部に形成され、前記第1ひずみゲージは、前記第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記圧力導入路の周縁部に形成されていることを特徴とする圧力センサチップ。

請求項5

請求項1乃至4の何れか一項に記載の圧力センサチップにおいて、前記第3層は、前記凹部と連通する孔を更に有することを特徴とする圧力センサチップ。

請求項6

請求項1乃至5の何れか一項に記載の圧力センサチップにおいて、前記圧力導入路の周縁部の前記第1主面と平行な方向から見た断面は、円弧状に形成されていることを特徴とする圧力センサチップ。

請求項7

計測対象の流体の圧力を検出する圧力センサチップであって、第1主面、および前記第1主面と反対側の第2主面と、夫々前記第1主面および前記第2主面に開口した第1圧力導入路および第2圧力導入路とを有する第1層と、前記第1圧力導入路を覆う第1ダイアフラムと、前記第2圧力導入路を覆う第2ダイアフラムと、第1ひずみゲージと、第2ひずみゲージと、第3ひずみゲージと、第4ひずみゲージとを有し、前記第1層の前記第2主面上に配置された第2層と、第3主面、および前記第3主面と反対側の第4主面と、前記第3主面に形成された第1凹部および第2凹部と、前記第1凹部と前記第2凹部とを連通する第1連通路と、前記第4主面に開口部を有し前記第1連通路に連通された第2連通路とを有し、前記第3主面が前記第2層上に配置された第3層とを有し、前記第1凹部は、前記第1ダイアフラムを介して前記第1圧力導入路と対面して形成され、前記第2凹部は、前記第2ダイアフラムを介して前記第2圧力導入路と対面して形成され、前記第1ひずみゲージは、前記第2層の前記第1ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第1凹部の外側の領域に形成され、前記第2ひずみゲージは、前記第2層の前記第1ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成され、前記第3ひずみゲージは、前記第2層の前記第2ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第2凹部の外側の領域に形成され、前記第4ひずみゲージは、前記第2層の前記第2ダイアフラムとして機能する領域において、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記第3ひずみゲージよりも内側の領域に形成されている圧力センサチップ。

請求項8

請求項7に記載の圧力センサチップと、第5主面と、前記第5主面と反対側の第6主面と、夫々前記第5主面と前記第6主面とに開口する第1流体圧力導入孔および第2流体圧力導入孔とを有する基台と、前記基台の前記第5主面上に設けられ、前記第1流体圧力導入孔の一端を覆う第3ダイアフラムと、前記基台の前記第5主面上に設けられ、前記第2流体圧力導入孔の一端を覆う第4ダイアフラムと、第7主面と、前記第7主面と反対側の第8主面と、夫々前記第7主面および前記第8主面に開口する第1貫通孔および第2貫通孔とを有し、前記第7主面が前記基台上に固定され、前記第8主面が前記第1基部の前記第1主面に接合されて、前記圧力センサチップを支持する支持基板と、を備え、前記第1流体圧力導入孔と前記第1貫通孔とが連通し、前記第2流体圧力導入孔と前記第2貫通孔とが連通している、ことを特徴とする圧力発信器

請求項9

計測対象の流体の圧力を検出する圧力センサチップであって、第1主面、および前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、前記第1主面と前記第2主面とを貫通する圧力導入路を有する第1層と、第1ひずみゲージを有し、前記第1層の前記第2主面上に前記圧力導入孔を覆って形成され、前記第1主面と垂直な方向から見て前記圧力導入路と重なりを有する領域がダイアフラムとして機能する第2層と、前記第2層上に積層されたn(nは2以上の整数)個の第3層と、を有し、前記n個の第3層は、第3主面、および前記第3主面と反対側の第4主面と、前記第3主面に形成された凹部と、前記第4主面側に形成された第2ひずみゲージと、を夫々含み、前記第2層側から1番目の前記第3層は、前記第3主面が前記第2層に接合されるとともに、前記凹部が前記第1主面と垂直な方向から見て前記圧力導入孔の内側の領域に形成され、前記第2層側からi(1<i≦n)番目の前記第3層は、前記第3主面が(i−1)番目の前記第3層の前記第4主面に接合され、i番目の前記第3層の前記凹部の開口面積は、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記(i−1)番目の前記第3層の前記凹部よりも大きく形成され、前記第2層側からn番目の前記第3層の前記第2ひずみゲージは、前記第1主面と垂直な方向から見て、n番目の前記第3層の前記凹部の外側の領域に形成され、前記第2層側からj(1≦j<n)番目の前記第3層の前記第2ひずみゲージは、前記第1主面と垂直な方向から見て、前記j番目の前記第3層の前記凹部よりも外側、且つ(j+1)番目の前記第3層の前記第2ひずみゲージよりも内側の領域に形成され、前記第1ひずみゲージは、前記第1主面と垂直な方向から見て、1番目の前記第3層の前記第2ひずみゲージよりも内側の領域に形成されていることを特徴とする圧力センサチップ。

請求項10

対向する2つの主面を有する第1基板の一方の前記主面に第1凹部を形成する第1ステップと、前記第1基板の前記一方の前記主面に、第1ひずみゲージおよび第2ひずみゲージが形成された第2基板を接合して、前記第1基板の前記第1凹部を前記第2基板で覆う第2ステップと、前記第1凹部よりも開口面積の広い貫通孔が形成された第3基板を、前記第2層の前記第1基板に接合された面と反対側の面に接合する第3ステップとを含み、前記第1ひずみゲージは、前記第1基板の主面と垂直な方向から見て、前記第1凹部の外側の領域に形成され、前記第2ひずみゲージは、前記第1基板の主面と垂直な方向から見て、前記第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成されている圧力センサチップの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、圧力センサチップ圧力発信器、および圧力センサチップの製造方法に関し、例えば、広範囲圧力計測範囲を有する1チップの圧力センサチップ、および当該圧力センサチップを用いた圧力発信器に関する。

背景技術

0002

従来、各種プロセス系において流体圧力計測する機器として圧力発信器(圧力伝送器)が知られている。例えば、特許文献1には、ひずみゲージとしてのピエゾ抵抗素子が形成された薄膜から成るダイアフラムの一方の面に測定対象流体からの圧力を印加することにより、その圧力を受けたダイアフラムの変位に基づく応力によるピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化を電気信号に変換して出力する圧力センサチップを用いた圧力発信器が開示されている。

0003

一般に、圧力センサチップは、ダイアフラムのアスペクト比によって、圧力の検出感度および耐圧、すなわち圧力測定範囲測定レンジ)が決まる。したがって、アスペクト比を変えた複数のダイアフラムを1つのセンサチップに形成することによって、複数の圧力を測定可能な1チップのマルチバリアブルセンサを実現することが可能となる。

0004

例えば、特許文献1には、基板の中央部に形成された、2つの圧力の差を検出する差圧用ダイアフラムと、上記基板における差圧用ダイアフラムの外周に形成された、上記2つの圧力のうち一方の圧力のみを検出する静圧用ダイアフラムとを有する1チップの差圧静圧センサチップが開示されている。この差圧/静圧センサチップによれば、測定対象の2つの圧力のうち、差圧用ダイアフラムの一方の面に導入される一方の圧力を分岐させて静圧用ダイアフラムに導入することにより、上記2つの圧力の差圧のみならず、上記一方の圧力(静圧)も検出することができる。

先行技術

0005

特開2005−69736号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に開示されている、同一基板上に複数のダイアフラムを形成したチップ構造では、上述したように、差圧と静圧の双方を検出できるマルチバリアブルセンサを実現することはできるが、静圧の測定レンジをマルチ化したマルチバリアブルセンサや差圧の測定レンジをマルチ化したマルチバリアブルセンサを実現することは容易ではない。

0007

例えば、同一基板上に、低圧を検出するための低圧検出用ダイアフラムと高圧を検出するための高圧検出用ダイアフラムとを配置し、夫々のダイアフラムに測定対象の圧力を分岐して導入するチップ構造の圧力センサチップでは、高圧検出用ダイアフラムによって検出可能な大きさの圧力が印加された場合に、低圧検出用ダイアフラムにも同じ圧力が印加され、低圧検出用ダイアフラムが破壊されるおそれがある。

0008

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、測定レンジのマルチ化を実現することが可能な新たなチップ構造を有する圧力センサチップを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る、計測対象の流体の圧力を検出する圧力センサチップ(1)は、第1主面および当該第1主面と反対側の第2主面と、第1主面および第2主面に開口した圧力導入路(111)を有する第1層(11)と、圧力導入路の一端を覆うダイアフラム(124)と、第1ひずみゲージ(125)と、第2ひずみゲージ(126)とを有し、第1層の第2主面上に配置された第2層(12)と、第3主面と、第3主面に形成された凹部(131)とを有し、第3主面が第2層上に配置された第3層(13)とを有し、凹部は、ダイアフラムを介して圧力導入路と対面して形成され、凹部は、第1主面と垂直な方向(Z方向)から見て圧力導入路の内側に形成され、第1ひずみゲージは、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、凹部の外側の領域に形成され、第2ひずみゲージは、第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、第1ひずみゲージよりも内側の領域に形成されていることを特徴とする。

0010

上記圧力センサチップにおいて、第1ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て、圧力導入路のダイアフラムとして機能する領域の周縁部(113a)に形成され、第2ひずみゲージは、第1主面と垂直な方向から見て凹部の周縁部(131a)に形成されていてもよい。

0011

上記圧力センサチップにおいて、第3層(13_1〜13_n)は、第2層上にn(nは2以上の整数)個積層され、第2層側からi(1<i≦n)番目の第3層の凹部は、(i−1)番目の第3層の凹部よりも大きな開口面積を有し、第2ひずみゲージ(126_1〜126_3)は、第3層毎に対応して設けられ、第1ひずみゲージ(125)は、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見てn番目の第3層の凹部(131_3)の外側に形成され、第2層側からn番目の第3層に対応する第2ひずみゲージ(126_3)は、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、第1ひずみゲージの内側、且つ(n−1)番目の第3層の凹部(131_2)の外側の領域に形成され、第2層側からj(1<j<n)番目の第3層に対応する第2ひずみゲージ(126_2)は、第2層の前記ダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、(j+1)番目の第3層に対応する第2ひずみゲージよりも内側、且つ(j−1)番目の第3層の凹部(131_1)の外側の領域に形成され、第2層側から1番目の第3層に対応する第2ひずみゲージ(126_1)は、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、2番目の第3層に対応する第2ひずみゲージ(126_2)よりも内側に形成されていてもよい。

0012

上記圧力センサチップにおいて、第2層側からk(1≦k≦n)番目の第3層に対応する第2ひずみゲージ(126_1〜126_3)は、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、第2層側からk番目の第3層の凹部の周縁部(131a_1〜131a_3)に形成され、第1ひずみゲージは、第2層のダイアフラムとして機能する領域において、第1主面と垂直な方向から見て、圧力導入路の周縁部(113a)に形成されていてもよい。

0013

上記圧力センサチップにおいて、第3層は、凹部と連通する孔(134)を更に有していてもよい。

0014

上記圧力センサチップにおいて、圧力導入路の周縁部の第1主面と平行な方向から見た断面は、円弧状に形成されていてもよい。

発明の効果

0015

本発明によれば、測定レンジのマルチ化を実現することが可能なチップ構造を有する圧力センサチップを提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

図1Aは、本発明の実施の形態1に係る圧力センサチップの断面形状を模式的に示す図である。
図1Bは、本発明の実施の形態1に係る圧力センサチップの平面形状を模式的に示す図である。
図2は、基準圧力大気圧とした場合の圧力センサチップの断面形状を模式的に示す図である。
図3Aは、低圧検出用ブリッジ回路の構成を示す図である。
図3Bは、高圧検出用ブリッジ回路の構成を示す図である。
図4Aは、本発明の実施の形態2に係る圧力センサチップの断面形状を模式的に示す図である。
図4Bは、本発明の実施の形態2に係る圧力センサチップの平面形状を模式的に示す図である。
図5Aは、高圧検出用ブリッジ回路の構成を示す図である。
図5Bは、高圧検出用ブリッジ回路の構成を示す図である。
図5Cは、高圧検出用ブリッジ回路の構成を示す図である。
図6Aは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Bは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Cは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Dは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Eは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Fは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Gは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Hは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図6Iは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。
図7Aは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法における別のチップ作製工程を示す図である。
図7Bは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法における別のチップ作製工程を示す図である。
図7Cは、実施の形態2に係る圧力センサチップの製造方法における別のチップ作製工程を示す図である。
図8Aは、本発明の実施の形態3に係る圧力センサチップの断面形状を模式的に示す図である。
図8Bは、本発明の実施の形態3に係る圧力センサチップの平面形状を模式的に示す図である。
図9Aは、本発明の実施の形態4に係る圧力センサチップの断面形状を模式的に示す図である。
図9Bは、本発明の実施の形態4に係る圧力センサチップの平面形状を模式的に示す図である。
図10は、実施の形態4に係る圧力センサチップのブリッジ回路の構成を示す図である。
図11は、実施の形態4に係る圧力センサチップを搭載した圧力発信器の構造を示す図である。

実施例

0017

以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。なお、以下の説明において、各実施の形態において共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。

0018

≪実施の形態1≫
(1)実施の形態1に係る圧力センサチップ1の構成
図1A,1Bは、本発明の実施の形態1に係る圧力センサチップの構成を示す図である。図1Aには、実施の形態1に係る圧力センサチップ1の断面形状が模式的に示され、図1Bには、実施の形態1に係る圧力センサチップ1の平面形状が模式的に示されている。

0019

図1に示される圧力センサチップ1は、計測対象の流体の圧力(静圧)を検出する圧力センサチップであって、一つのダイアフラムに高圧検出用のひずみゲージと低圧検出用のひずみゲージが形成された構造を有する。具体的に、圧力センサチップ1は、圧力導入するための第1層11、ダイアフラムとして機能する第2層12、ダイアフラムの一方向への変形を制限する第3層13とが積層された構造を有している。

0020

なお、以下の説明では、X軸、Y軸、およびZ軸から成る3次元空間において、第1層11、第2層12、および第3層の各主面がX−Y平面に平行且つZ軸に垂直に配置されているものとする。

0021

第1層11は、例えばシリコンから構成されている。第1層11には、計測対象の流体の圧力を導入するための圧力導入路111が形成されている。圧力導入路111は、例えば、圧力センサチップ1がメータボディに搭載された場合、そのメータボディを構成する圧力導入管等から計測対象の流体の圧力が入力される。

0022

圧力導入路111は、第1層11の主面11aとその反対側の主面11bとを貫通する貫通孔である。圧力導入路111は、第1孔112と第2孔113とから構成されている。第1孔112は、外部から計測対象の流体の圧力を導入するための孔である。第2孔113は、第1孔112から導入された圧力を、後述するダイアフラム124の全体に印加する導くための孔である。第2孔113は、第1孔112よりも開口面積が広く形成されている。

0023

第2層12は、第1層11の主面11b上に、少なくとも圧力導入路111を覆って形成されている。第2層12は、第11層の主面11b上に形成された活性層(例えば、シリコン(Si))121と、活性層121上に形成された絶縁層(例えば、酸化シリコン(SiO2))122とから構成されている。具体的な寸法の一例を挙げるとすれば、活性層121の厚み(Z方向の長さ)は10〜20μmであり、絶縁層122の厚みは0.15μmである。

0024

第2層12のうち、圧力導入路111(第2孔113)を覆う領域は、ダイアフラムとして機能する。以下、第2層12のうち、圧力導入路111を覆う領域をダイアフラム124と称する。

0025

第2層12のうちダイアフラム124として機能する領域には、ダイアフラム124に加わった圧力を検出する感圧素子としての低圧検出用ひずみゲージ126および高圧検出用ひずみゲージ125が形成されている。なお、低圧検出用ひずみゲージ126および高圧検出用ひずみゲージ125の詳細については後述する。

0026

第3層13は、第2層12上に、ダイアフラム124を覆って形成されている。具体的に、第3層13は、主面13aを有し、その主面13aが第2層12の絶縁層122上に接合されている。

0027

第3層13の主面13aには、ダイアフラム124を介して圧力導入路111と対面して形成されたストッパ部131が形成されている。ストッパ部131は、第3層13のダイアフラム124との接合面としての主面13aに、その接合面と垂直な方向(Z方向)に形成された凹部(窪み)である。ストッパ部131は、ダイアフラム124を挟んで圧力導入孔111と対面配置されている。ストッパ部131を構成する凹部は、ダイアフラム124の変位に沿った曲面(例えば、非球面)を有している。

0028

ストッパ部131とダイアフラム124との間には、部屋132が形成されている。部屋132は、圧力測定における基準圧を導入するための空間である。例えば、真空に対する流体の圧力を測定する場合には、図1Aに示すように、部屋132は、ストッパ部131とダイアフラム124とで閉じられた真空の空間となる。また、例えば、大気圧を基準に流体の圧力を測定する場合には、図2に示す圧力センサチップ1Xのように、部屋132に接続される孔(連通路)134を形成し、孔134から大気圧を導入すればよい。

0029

ストッパ部131は、第1層11の圧力導入孔111からダイアフラム124に圧力が加わってダイアフラム124が撓んだ場合に、ダイアフラム124がストッパ部131に着床することにより、ダイアフラム124の一方向への変形を制限する機能部である。これにより、ダイアフラム124に過大圧が加わることによるダイアフラム124の破壊を防止することが可能となる。

0030

ここで、低圧検出用ひずみゲージ126および高圧検出用ひずみゲージ125について詳細に説明する。
図1A,1Bに示されるように、低圧検出用ひずみゲージ126は、抵抗R21〜R24を含む。また、高圧検出用ひずみゲージ125は、抵抗R11〜R14を含む。抵抗R11〜R14,R21〜R24は、例えば、活性層121の絶縁層122側に形成された拡散抵抗である。

0031

図3A,3Bに示されるように、抵抗R21〜R24は、低圧検出用ブリッジ回路B10を構成し、抵抗R11〜R14は、高圧検出用ブリッジ回路B20を構成している。ブリッジ回路B10,B20の各ノードは、例えば活性層121の絶縁層122側に形成された拡散抵抗から成る配線パターン(図示せず)を介して、端子Pa〜Pd,Pe〜Phに夫々接続されている。端子Pa〜Pd,Pe〜Phは、例えば、絶縁層122上に形成された複数の電極パッド129として構成されている。

0032

圧力センサチップ1では、低圧検出用ブリッジ回路B10の端子Pa,Pcに一定の電流を流した状態において、第2層12内部に発生した応力による抵抗R21〜R24の抵抗値の変化を電圧の変化として端子Pb,Pdから検出することにより、ダイアフラム124に加えられた測定対象の流体の圧力(低圧)を測定することができる。

0033

同様に、高圧検出用ブリッジ回路B20の端子Pe,Pgに一定の電流を流した状態において、第2層12内部に発生した応力による抵抗R11〜R14の抵抗値の変化を電圧の変化として端子Pf,Phから検出することにより、ダイアフラム124に加えられた測定対象の流体の圧力(高圧)を測定することができる。

0034

図1A,1Bに示されるように、高圧検出用ひずみゲージ125を構成する抵抗R11〜R14は、第1層11の主面11a,11bと垂直な方向(Z方向)から見てストッパ部131の外側の領域に形成されている。具体的には、抵抗R11〜R14は、ダイアフラム124の受圧面(圧力導入路111側の面)に圧力が加えられてダイアフラム124の受圧面の反対側の面(第3層13)がストッパ部131に着床した後に、更にダイアフラム124の受圧面に圧力が加えられた場合において、ダイアフラム124の周縁部の応力がピークとなる位置に形成されている。例えば、抵抗R11〜R14は、Z方向から見て、圧力導入路111の周縁部、すなわち第2孔113のエッジ113a付近に形成されている。

0035

一方、低圧検出用ひずみゲージ126を構成する抵抗R21〜R24は、第1層11の主面11a,11bと垂直な方向(Z方向)から見て、ダイアフラム124における高圧検出用ひずみゲージ125よりも内側の領域に形成されている。具体的には、抵抗R21〜R24は、ダイアフラム124の受圧面に圧力が加わり、ダイアフラム124の受圧面の反対側の面がストッパ部131に着床するまでの間において、ダイアフラム124の応力がピークとなる位置に形成されている。例えば、抵抗R21〜R24は、Z方向から見て、ストッパ部131の周縁部、すなわちストッパ部131のエッジ131a付近に形成されている。

0036

(2)圧力センサチップ1の動作
上述した構造を有する圧力センサチップ1は、以下のように動作する。
例えば、圧力センサチップ1において、部屋132内の圧力よりも大きい圧力が圧力導入路111から導入された場合、ダイアフラム124が+Z方向(第3層13側)に変位する。このダイアフラム124の変位によってダイアフラム124に生じた応力がダイアフラム124に形成された低圧検出用ブリッジ回路B10を構成する抵抗R21〜R24に加わることにより、抵抗R21〜R24の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化がブリッジ回路B10の端子Pb,Pdから電気信号(例えば電圧)として出力されることにより、低圧側の圧力を計測することができる。

0037

また、圧力導入路111からダイアフラム124に印加される圧力が増加すると、その圧力に応じてダイアフラム124の+Z方向の変位量が大きくなり、ダイアフラム124は、ストッパ部131に着床する。これにより、ダイアフラム124の変位が制限され、ダイアフラム124の破壊が防止される。

0038

ダイアフラム124の着床後、ダイアフラム124に印加される圧力が更に増加した場合、ダイアフラム124を介して第3層13に圧力が加わる。これにより、第3層13が+Z方向に変位する。この第3層13の変位によって、ダイアフラム124の第3層13と接合されている領域に応力が生じる。この応力が高圧検出用ブリッジ回路B20を構成する抵抗R11〜R14に加わることによって抵抗R11〜R14の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化がブリッジ回路B20の端子Pf,Phから電気信号として出力されることにより、高圧側の圧力を計測することができる。

0039

(3)圧力センサチップ1の効果
以上、本発明の実施の形態1に係る圧力センサチップは、1枚のダイアフラム124を挟んで、圧力導入路111と、圧力導入路111よりも開口面積の小さいストッパ部(凹部)131とを配置するとともに、Z方向から見て、ダイアフラム124の圧力導入路111の内側、且つストッパ部131の外側の領域に高圧検出用のひずみゲージ125が形成され、高圧検出用ひずみゲージ125よりも内側の領域に低圧検出用のひずみゲージ126が形成された構造を有している。

0040

具体的に、圧力センサチップ1は、圧力導入路111から圧力がダイアフラム124に印加され、ダイアフラム124がストッパ部131に着床するまでの間は、ダイアフラム124の変位に基づく、低圧検出用ブリッジ回路B10を構成する抵抗R21〜R24の抵抗値の変化を検出することにより、低圧を計測することができる。また、ダイアフラム124に印加される圧力が更に増加し、ダイアフラム124がストッパ部131に着床した後は、第3層13の変位に基づく、高圧力検出用ブリッジ回路B20を構成する抵抗R11〜R14の抵抗値の変化を検出することにより、高圧を測定することができる。

0041

したがって、実施の形態1に係る圧力センサチップ1によれば、1つのダイアフラムによって測定レンジのマルチ化を実現することができるので、測定レンジの広い圧力用マルチレンジセンサを実現することが可能となる。

0042

≪実施の形態2≫
(1)実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの構成
図4A,4Bは、本発明の実施の形態2に係る圧力センサチップの構成を示す図である。図4Aには、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの断面形状が模式的に示され、図4Bには、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの平面形状が模式的に示されている。

0043

図4A,4Bに示される圧力センサチップ1Aは、ストッパ部131が形成された第3層13が複数積層されている点において、実施の形態1に係る圧力センサチップ1と相違し、それ以外の点では実施の形態1に係る圧力センサチップ1と同様である。

0044

なお、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの構成要素のうち、実施の形態1に係る圧力センサチップ1と同様の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。

0045

圧力センサチップ1Aは、複数の第3層131_1〜131_n(nは2以上の整数)を有する。第3層131_1〜131_nの一方の主面には、ストッパ部131が夫々形成されている。以下、第3層131_1〜131_nに形成されているストッパ部131を、ストッパ部131_1〜131_nと夫々表記する。

0046

なお、本実施の形態では、一例としてn=3とする。すなわち、3つの第3層131_1〜131_3が第2層12上に積層されている場合を例にとり、説明する。

0047

第2層12側からi(1<i≦n)番目の第3層13_iのストッパ部131_iは、(i−1)番目の第3層13_(i−1)のストッパ部131_(i−1)よりも大きな開口面積を有する。具体的には、図4A,4Bに示すように、第2層12側から2番目の第3層13_2のストッパ部131_2は、1番目の第3層13_1のストッパ部131_1よりも大きな開口面積を有する。同様に、第2層12側から3番目の第3層13_3のストッパ部131_3は、2番目の第3層13_2のストッパ部131_2よりも大きな開口面積を有する。すなわち、圧力センサチップ1Aにおいて、ストッパ部131_1〜131_nは、ダイアフラム124側から順に、開口面積が大きくなるように形成されている。

0048

また、圧力センサチップ1Aは、第2ひずみゲージとして第3層131_1〜131_n毎に対応する圧力検出用ひずみゲージ126_1〜126_nを有する。例えば、圧力センサチップ1は、第3層131_1〜131_3毎に対応する圧力検出用ひずみゲージ126_1〜126_3を有する。

0049

圧力検出用ひずみゲージ126_1〜126_3は、第1ひずみゲージとしての高圧検出用ひずみゲージ125と同様に、ブリッジ回路を構成する4つの抵抗を夫々含む。具体的には、図5A〜5Cに示されるように、圧力検出用ひずみゲージ126_1は高圧検出用ブリッジ回路B10_1を構成する抵抗R21_1〜R24_1を含み、圧力検出用ひずみゲージ126_2は圧力検出用ブリッジ回路B10_2を構成する抵抗R21_2〜R24_2を含み、圧力検出用ひずみゲージ126_3は圧力検出用ブリッジ回路B10_3を構成する抵抗R21_3〜R24_3を含む。各高圧検出用ブリッジ回路B10_1〜10_3の各ノードは、第2層12の絶縁層122上に形成された金属配線パターン(図示せず)を介して、端子Pa_1〜Pd_1,Pa_2〜Pd_2,Pa_3〜Pd_3に夫々接続されている。端子Pa_1〜Pd_1,Pa_2〜Pd_2,Pa_3〜Pd_3は、例えば、高圧検出用ブリッジ回路B20の端子Pa〜Pdと同様に、絶縁層122上に形成された複数の電極パッド129として構成されている。

0050

高圧検出用ひずみゲージ125および圧力検出用ひずみゲージ126_1〜126_3は、第2層12のダイアフラム124として機能する領域に夫々形成されている。

0051

具体的には、高圧検出用ひずみゲージ125は、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、第1層11の主面11a,11bと垂直な方向(Z方向)から見て、n番目の第3層13_nのストッパ部131_nの外側に形成されている。
例えば、図4A,4Bに示されるように、高圧検出用ひずみゲージ125は、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、Z方向から見て、3番目の第3層13_3のストッパ部131_3の外側に形成されている。

0052

また、第2層12側からn番目の第3層13_nに対応する圧力検出用ひずみゲージ126_nは、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、Z方向から見て、低圧検出用ひずみゲージ125の内側、且つ(n−1)番目の第3層13_(n−1)のストッパ部131_(n−1)の外側に形成されている。

0053

例えば、図4A,4Bに示されるように、第2層12側から3番目の第3層13_3に対応する圧力検出用ひずみゲージ126_3は、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、Z方向から見て、高圧検出用ひずみゲージ125の内側、且つ2番目の第3層13_2のストッパ部131_2の外側に形成されている。

0054

また、第2層12側からj(1<j<n)番目の第3層13_jに対応する圧力検出用ひずみゲージ126_jは、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、Z方向から見て、(j+1)番目の第3層13_(j+1)のひずみゲージ126_(j+1)の内側、且つ(j−1)番目の第3層13_(j−1)のストッパ部131_(j−1)の外側に形成されている。

0055

例えば、図4A,4Bに示されるように、第2層12側から2番目の第3層13_3に対応する圧力検出用ひずみゲージ126_2は、第2層12のダイアフラム124として機能する領域において、Z方向から見て、3番目の第3層13_3に対応する圧力検出用ひずみゲージ126_3の内側、且つ第3層13_1のストッパ部131_1の外側に形成されている。

0056

また、第2層12側から1番目の第3層13_1に対応する低圧検出用ひずみゲージ126_1は、第2層12のダイアフラムとして機能する領域124において、Z方向から見て、2番目の第3層13_2に対応する中圧検出用ひずみゲージ126_2よりも内側に形成されている。

0057

(2)圧力センサチップ1Aの動作
上述した構造を有する圧力センサチップ1Aは、以下のように動作する。
例えば、圧力センサチップ1Aの部屋132内の圧力よりも大きい圧力が圧力導入路111から導入された場合、ダイアフラム124が+Z方向(第3層13_1側)に変位する。ダイアフラム124が変位し、第3層13_1のストッパ部131_1に着床するまでの間は、ダイアフラム124に生じた応力が低圧検出用ブリッジ回路B10_1を構成する抵抗R21_1〜24_1に加わることにより、抵抗R21_1〜24_1の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化がブリッジ回路B10_1の端子Pb_1,Pd_2から電気信号として出力されることにより、低圧側の圧力を計測することができる。

0058

また、圧力導入路111からダイアフラム124に印加される圧力が増加すると、その圧力に応じてダイアフラム124の+Z方向の変位量が大きくなり、ダイアフラム124は、ストッパ部131_1に着床する。これにより、ダイアフラム124の変位が制限され、ダイアフラム124の破壊が防止される。

0059

ダイアフラム124の着床後、ダイアフラム124に印加される圧力が更に増加した場合、ダイアフラム124を介して第3層13_1に圧力が加わる。これにより、第3層13_1が+Z方向に変位する。この第3層13_1の変位によって、ダイアフラム124の第3層13_1と接合されている領域に応力が生じる。この応力が中圧検出用ブリッジ回路B10_2を構成する抵抗R21_2〜R24_2に加わることによって、抵抗R21_2〜R24_2の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化がブリッジ回路B20_2の端子Pb_2,Pd_2から電気信号として出力されることにより、より高圧側の圧力を検出することができる。

0060

また、ダイアフラム124に印加される圧力が増加し、第3層13_1がその上層の第3層13_2のストッパ部131_2に着床すると、ダイアフラム124および第3層13_1を介して第3層13_2に圧力が加わる。これにより、第3層13_2が+Z方向に変位し、ダイアフラム124の第3層13_1と接合されている領域に応力が生じる。この応力が中圧検出用ひずみゲージ126_3を構成する抵抗R21_3〜R24_3に加わることによって、抵抗R21_3〜R24_3の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化がブリッジ回路B20_3の端子Pf_3,Ph_3から電気信号として出力されることにより、更に高圧側の圧力を検出することができる。

0061

更にダイアフラム124に印加される圧力が増加し、第3層13_2がその上層の第3層13_3のストッパ部131_3に着床すると、ダイアフラム124、第3層13_1、および第3層13_2を介して第3層13_3に圧力が加わる。これにより、第3層13_3が+Z方向に変位し、ダイアフラム124の第3層13_1と接合されている領域に応力が生じる。この応力が高圧検出用ひずみゲージ125を構成する抵抗R11〜14に加わることによって、抵抗R11〜R14の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化がブリッジ回路B20の端子Pf,Phから電気信号として出力されることにより、更に高圧側の圧力を検出することができる。

0062

(3)圧力センサチップ1Aの製造方法
次に、圧力センサチップ1Aの製造方法について説明する。
図6A〜6Iは、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの製造方法におけるチップ作製工程を示す図である。ここでは、n=3とした場合の圧力センサチップ1Aの製造方法について悦明する。

0063

先ず、図6Aに示すように、例えばシリコンから成る3つの基板203_1〜203_3に、ストッパ部131_1〜131_3を夫々形成する(ステップS01)。具体的には、公知の半導体製造技術、例えばよく知られた、光の透過率を変化させたグレースケールマスクを用いたフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術(例えば、特開2005−69736号参照)によって、基板203_1〜203_3を選択的に除去することにより、基板203_1〜203_3の対向する2つの主面の一方に曲面を有するストッパ部131_1〜131_3を夫々形成する。

0064

このとき、最下層の基板203_1の一方の主面には、ストッパ部131_1に加えて、端子Pa_1〜Pd_1,Pa_2〜Pd_2,Pa_3〜Pd_3,Pe〜Phを構成する複数の電極パッド129に対応する複数の孔203Cも形成する。

0065

次に、図6Bに示すように、ステップS01で加工した3つの基板203_1〜203_3を互いに接合する(ステップS02)。具体的には、先ず、公知の基板接合技術により、基板203_3のストッパ部131_3が形成されている主面を、基板203_2のストッパ部131_3が形成されている主面の反対側の主面に接合する。次に、公知の基板接合技術により、基板203_2のストッパ部131_2が形成されている主面を、基板203_1のストッパ部131_1が形成されている主面の反対側の主面に接合する。

0066

次に、図6Cに示すように、基板203_1〜203_3とは別の基板202に、低圧検出用ひずみゲージ125としての抵抗R11〜R14と、高圧検出用ひずみゲージ126_1〜126_3としてのR21_1〜R24_1,R21_2〜R24_2,R21_3〜R24_3を夫々形成する(ステップS03)。

0067

ここで、基板202は、例えば、シリコン基板層L1と、シリコン基板層L1上に形成された埋め込み酸化膜層(BOX(Buried Oxide)層)L2と、BOX層L2上に形成されたシリコン層L3(121)から成るSOI基板である。

0068

ステップS03では、例えば、よく知られたイオン注入技術によってSOI基板である基板202のシリコン層L3に不純物ドーピングすることにより、低圧検出用ひずみゲージ125の抵抗R11〜R14としての拡散抵抗と、高圧検出用ひずみゲージ126_1〜126_3のR21_1〜R24_1,R21_2〜R24_2,R21_3〜R24_3としての拡散抵抗とを夫々形成し、同じ方法でゲージ繋ぐリード配線パターンを拡散抵抗で其々形成する。

0069

次に、図6Dに示すように、基板202の活性層121上に絶縁層122としてのシリコン酸化膜(SiO2)を形成し、その絶縁層122上に、抵抗R11〜R14、R21_1〜R24_1、R21_2〜R24_2、R21_3〜R24_3、及びリード配線パターンによって夫々構成されるブリッジ回路B10,B20_1〜B20_3の各ノードに接続される金属配線パターンと、それらの金属配線パターンに接続される端子Pa〜Pd,Pe_1〜Ph_1,Pe_2〜Ph_2,Pe_3〜Ph_3としての複数の電極パッド129を夫々形成する(ステップS04)。

0070

次に、図6Eに示すように、ステップS02で接合した3つの基板203_1〜203_3と、ステップS04で加工した基板202とを接合する(ステップS05)。具体的には、公知の基板接合技術により、基板203_1のストッパ部131_1が形成された主面と、基板202の絶縁層122とを接合する。

0071

次に、図6Fに示すように、ステップS05で接合した接合基板における基板202のシリコン基板層L1およびBOX層L2を夫々除去する(ステップS06)。

0072

また、図6Gに示すように、例えばシリコンから成る基板201に、圧力導入路111を形成する(ステップS07)。具体的には、公知の半導体製造技術、例えばよく知られたフォトリソグラフィー技術やドライエッチング技術によって、基板201を選択的に除去することにより、基板201の対向する2つの主面を貫通する、圧力導入孔111としての第1孔112および第2孔113を夫々形成する。このとき、第2孔113のエッジ113aは、図6Gに示すように、基板201の主面と平行な方向(Y方向)から見て円弧状(半円状)に形成されている。これによれば、圧力印加時発生応力を分散させ、耐圧を向上させることが可能となる。

0073

次に、図6Hに示すように、ステップS06で加工した接合基板に、ステップS07で加工した基板201を接合する(ステップS08)。具体的には、公知の基板接合技術により、基板201と基板202の積層方向(Z方向)から見て圧力導入孔111とストッパ部131とが対面配置された状態で、基板202の活性層121と基板201の孔113側の主面とを接合する。

0074

その後、図6Iに示すように、基板201と、基板202と、基板203とを接合した接合基板をダイシングして複数のチップを切り出し、不要な箇所を除去する(ステップS09)。
以上の工程により、複数の圧力センサチップ1が作製される。
なお、上述の製造方法では、基板202とは異なる基板201を用いて第1層11を形成する場合を例示したが、これに限られず、SOI基板である基板202を利用して第1層11を形成してもよい。

0075

具体的には、ステップS06〜S08の代わりに、以下に示すステップS06a〜S08aを行えばよい。
例えば、ステップS05の後に、図7Aに示すように、基板202のシリコン基板層L1に孔112を形成する(ステップS06a)。具体的には、例えばよく知られたフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術によって、基板202のシリコン基板層L1を選択的に除去することにより、第1孔112を形成する。

0076

次に、図7Bに示すように、基板202のBOX層L2を除去する(ステップS07a)。具体的には、例えばよく知られたフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術によって、基板202の第1孔112内のBOX層L2を選択的に除去する。

0077

次に、図7Cに示すように、基板202の活性層121(L3)に、第2孔113を形成する(ステップS08a)。具体的には、例えばよく知られたフォトリソグラフィー技術とエッチング技術(例えばウェットエッチング)によって、基板202の活性層121を選択的に除去することにより、第2孔113を形成する。

0078

以上の工程により、上述したステップS06〜S08と同様に、第1層11、第2層12、および第3層13が形成された接合基板を形成することができる。

0079

(4)圧力センサチップ1Aの効果
以上、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aは、1枚のダイアフラム上に積層された複数の第3層13_1〜13_nにおけるストッパ部131_1〜131_nの開口面積がダイアフラム124から離れる程大きくなるように形成され、且つ各第3層13_1〜13_nに対応する高圧検出用ひずみゲージの抵抗がダイアフラム124の同心円上に互いに離間して配置された構造を有している。これにより、実施の形態1に係る圧力センサチップ1Aよりも測定レンジの広い圧力用マルチレンジセンサを実現することが可能となる。

0080

≪実施の形態3≫
図8A,8Bは、本発明の実施の形態3に係る圧力センサチップの構成を示す図である。図8Aには、実施の形態3に係る圧力センサチップ1Bの断面形状が模式的に示され、図8Bには、実施の形態3に係る圧力センサチップ1Bの平面形状が模式的に示されている。なお、図8Bでは、各ひずみゲージを構成する抵抗の配置例が明確になるように、一部の構成要素を省略して図示している。

0081

図8A,8Bに示される圧力センサチップ1Bは、ストッパ部131_1〜131_nを有する第3層13_1〜13_nに対応して設けられる高圧検出用ひずみゲージが、ダイアフラム124として機能する第2層12ではなく、各第3層13_1〜13_nに形成される点において、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aと相違し、それ以外の点では実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aと同様である。

0082

なお、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aの構成要素のうち、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aと同様の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。

0083

(1)圧力センサチップ1Bの構成
圧力センサチップ1Bにおいて、第3層13_1〜13_nは、絶縁層(例えばシリコン酸化膜)14を介して積層されている。各第3層13_1〜13_nには、対応する高圧検出用ひずみゲージ126_1〜126_nが夫々形成されている。

0084

具体的には、圧力検出用ひずみゲージ126_nは、第2層12側からn番目の第3層13_nにおいて、Z方向から見て第3層13_nのストッパ部131_nの外側の領域に形成される。例えば、n=3としたとき、図8A,8Bに示すように、圧力検出用ひずみゲージ126_3は、Z方向から見て、第3層13_3のストッパ部131_3の外側の領域に形成される。

0085

また、圧力検出用ひずみゲージ126_j(1≦j<n)は、第2層12側からj番目の第3層13_jにおいて、Z方向から見て、j番目の第3層のストッパ部131_jよりも外側、且つ(j+1)番目の第3層131_(j+1)の圧力検出用ひずみゲージ126_(j+1)よりも内側の領域に形成されている。

0086

例えば、圧力検出用ひずみゲージ126_2は、第2層12側から2番目の第3層13_2において、Z方向から見て、2番目の第3層のストッパ部131_2よりも外側、且つ3番目の第3層131_3の圧力検出用ひずみゲージ126_3よりも内側の領域に形成されている。また、圧力検出用ひずみゲージ126_1は、第2層12側から1番目の第3層13_1において、Z方向から見て、1番目の第3層のストッパ部131_1よりも外側、且つ2番目の第3層131_2の圧力検出用ひずみゲージ126_2よりも内側の領域に形成されている。

0087

圧力検出用ひずみゲージ126_1〜126_3を構成する抵抗から成る各ブリッジ回路の各ノードは、実施の形態2に係る圧力センサ1Aと同様に、絶縁層122上に形成された端子Pa_1〜Pd_1,Pa_2〜Pd_2,Pa_3〜Pd_3としての電極パッドに夫々接続されている。例えば、各第3層13_1〜13_3に形成された拡散抵抗から成る配線によって、各絶縁層14上に形成された電極129に夫々接続されている。

0088

一方、第1ひずみゲージとしての圧力検出用ひずみゲージ127は、Z方向から見て、1番目の第3層13_1の圧力検出用ひずみゲージ126_1よりも内側の領域に形成されている。なお、圧力検出用ひずみゲージ127を構成する抵抗R11〜R14は、上述した高圧検出用ひずみゲージ125と同様のブリッジ回路を構成している。

0089

上記の構造を有する圧力センサチップ1Bによれば、圧力導入路111からダイアフラム124に圧力が加えられた場合に、ダイアフラム124が第3層13_1のストッパ部131_1に着床するまでは、圧力検出用ひずみゲージ127によって圧力を検出し、ダイアフラム124が第3層13_1のストッパ部131_1に着床後、第3層13_1が第3層13_2のストッパ部131_2に着床するまでは、第3層13_1に形成された圧力検出用ひずみゲージ126_1によって圧力を検出する。圧力導入路111からダイアフラム124に加えられる圧力が更に増加した場合には、第3層13_1が第3層13_2のストッパ部131_2に着床後、第3層13_2が第3層13_3のストッパ部131_3に着床するまでは、第3層13_2に形成された圧力検出用ひずみゲージ126_2によって圧力を検出する。更に、第3層13_2が第3層13_3のストッパ部131_3に着床後、第3層13_3が変位した場合には、第3層13_3のストッパ部131_3に形成された圧力検出用ひずみゲージ126_3によって圧力を検出する。

0090

(2)圧力センサチップ1Bの効果
以上、実施の形態3に係る圧力センサチップ1Bによれば、実施の形態2に係る圧力センサチップ1Aと同様に、より測定レンジの広い圧力用マルチレンジセンサを実現することが可能となる。

0091

≪実施の形態4≫
図9A,9Bは、本発明の実施の形態4に係る圧力センサチップの構成を示す図である。図9Aには、実施の形態4に係る圧力センサチップ2の断面形状が模式的に示され、図9Bには、実施の形態4に係る圧力センサチップ2の平面形状が模式的に示されている。

0092

図9A,9Bに示される圧力センサチップ2は、低差圧と高差圧を測定可能な差圧/静圧センサチップである。

0093

圧力センサチップ2は、低差圧検出用ひずみゲージおよび高圧検出用ひずみゲージが夫々形成された低圧検出用ダイアフラムおよび高圧検出用ダイアフラムが平面方向に並んで形成されるとともに、夫々のダイアフラムの直上に形成された2つの部屋を連通路によって互いに空間的に連結した構造のダイアフラム並列配置型差圧センサチップである。

0094

なお、実施の形態1に係る圧力センサ1と同様の構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0095

(1)圧力センサチップ2
具体的に、圧力センサチップ2は、圧力導入するための第1層11、ダイアフラムとして機能する第2層12、ダイアフラムの一方向への変形を制限する第3層13とが積層された構造を有している。

0096

第1層11には、圧力センサチップ1と同様の圧力導入路111が2つ形成されている。ここで、一方の圧力導入路を高圧検出用の「圧力導入路111A」と表記し、他方の圧力導入路を低圧検出用の「圧力導入路111B」と表記する。また、圧力導入路111Aを構成する孔を、夫々「第1孔112A」および「第2孔113A」と表記し、圧力導入路111Bを構成する孔を、夫々、「第1孔112B」および「第2孔113B」と表記する。

0097

第2層12は、第1層11の主面11b上に少なくとも圧力導入路111A,111Bを覆って形成されている。第2層12のうち、圧力導入路111A(第2孔113A)を覆う領域は、ダイアフラム124Aとして機能し、圧力導入路111B(第2孔113B)を覆う領域は、ダイアフラム124Bとして機能する。

0098

第2層12は、圧力センサチップ1と同様に、第1層11の主面11b上に形成された活性層121と、当該活性層121上に形成された絶縁層(例えば、酸化シリコン(SiO2))122とから構成されている。活性層121のうちダイアフラム124Aとして機能する領域には、ダイアフラム124Aに加わった圧力を検出する感圧素子としての低圧検出用ひずみゲージ126Aおよび高圧検出用ひずみゲージ125Aが形成されている。また、活性層121のうちダイアフラム124Bとして機能する領域には、ダイアフラム124Bに加わった圧力を検出する感圧素子としての低圧検出用ひずみゲージ126Bおよび高圧検出用ひずみゲージ125Bが形成されている。

0099

低圧検出用ひずみゲージ126A,126Bおよび高圧検出用ひずみゲージ125A,125Bの詳細については後述する。

0100

第3層13は、主面13aを有し、その主面13aが第2層12の絶縁層122上に接合されている。第3層13の主面13aには、圧力センサチップ1と同様の構造のストッパ部131が2つ形成されている。2つのストッパ部131のうち、ダイアフラム124Aを介して圧力導入路111Aと対面して形成されたストッパ部131を「ストッパ部131A」と表記し、ダイアフラム124Bを介して圧力導入路111Bと対面して形成されたストッパ部131を「ストッパ部131B」と表記する。また、ストッパ部131Aとダイアフラム124Aとの間の空間を「部屋132A」と表記し、ストッパ部131Bとダイアフラム124Bとの間の空間を「部屋132B」と表記する。

0101

第3層13には、部屋132Aと部屋132Bとを連通する連通路133が形成されている。換言すれば、部屋132Aと部屋132Bとは、連通路133を通して空間的に連結されている。

0102

連通路133は、第3層13の主面13aにおいてストッパ部131_1とストッパ部131_2との間に形成された溝と、その溝を覆う第2層12の一方の主面とによって構成されている。

0103

部屋132A,132Bと連通路133は、圧力伝達物質15によって満たされている。圧力伝達物質15は、ダイアフラム124A,124Bの一方に加わった圧力を、連通路133を介してダイアフラム124A,124Bの他方に伝達するための物質である。圧力伝達物質15としては、シリコーンオイルフッ素オイル等を例示することができる。

0104

具体的には、図9Aに示すように、第3層13の一つの主面に開口部を有し、連通路133に連通する連通路135を形成する。そして、連通路135から圧力伝達物質(オイル)15を導入し、連通路135を封止部材136によって封止することにより、部屋132A,132Bと連通路133を圧力伝達物質15によって満たすことができる。

0105

ここで、低圧検出用ひずみゲージ126A,126Bおよび高圧検出用ひずみゲージ125A,125Bについて詳細に説明する。

0106

高圧検出用ひずみゲージ125Aは、第2層12のダイアフラム124Aとして機能する領域において、Z方向から見て、ストッパ部131Aよりも外側の領域に形成されている。例えば、高圧検出用ひずみゲージ125Aは、第2層12のダイアフラム124Aとして機能する領域において、Z方向から見て圧力導入路111Aの周縁部、すなわち第2孔113Aのエッジ113Aaに形成されている。

0107

高圧検出用ひずみゲージ125Bは、第2層12のダイアフラム124Bとして機能する領域において、Z方向から見て、ストッパ部131Bよりも外側の領域に形成されている。例えば、高圧検出用ひずみゲージ125Bは、第2層12のダイアフラム124Bとして機能する領域において、Z方向から見て圧力導入路111Bの周縁部、すなわち第2孔113Bのエッジ113Baに形成されている。

0108

一方、低圧検出用ひずみゲージ126Aは、第2層12のダイアフラム124Aとして機能する領域において、Z方向から見て、高圧検出用ひずみゲージ125Aよりも内側の領域に形成される。例えば、低圧検出用ひずみゲージ126Aは、第2層12のダイアフラム124Aとして機能する領域において、Z方向から見てストッパ部131Aの周縁部、すなわちストッパ部131Aaに形成されている。

0109

低圧検出用ひずみゲージ126Bは、第2層12のダイアフラム124Bとして機能する領域において、Z方向から見て、高圧検出用ひずみゲージ125Bよりも内側の領域に形成される。例えば、低圧検出用ひずみゲージ126Bは、第2層12のダイアフラム124Bとして機能する領域において、Z方向から見てストッパ部131Bの周縁部、すなわちストッパ部131Baに形成されている。

0110

図9A,9Bに示されるように、低圧検出用ひずみゲージ126Aは、抵抗R11,R14を含み、低圧検出用ひずみゲージ126Bは、抵抗R12,R13を含む。また、高圧検出用ひずみゲージ125Aは、抵抗R21〜R24を含み、高圧検出用ひずみゲージ125Bは、抵抗R31〜R34を含む。抵抗R11〜R14,R21〜R24,R31〜R34は、例えば、活性層121の絶縁層122側に形成された拡散抵抗である。

0111

図10に示されるように、抵抗R11〜R14,R21〜R24,R31〜R34は、低差圧検出用ブリッジ回路B11、高静圧検出用ブリッジ回路B20A、および高静圧検出用ブリッジ回路B20Bを夫々構成している。低差圧検出用ブリッジ回路B11、高静圧検出用ブリッジ回路B20A、および高静圧検出用ブリッジ回路B20Bの各ノードは、配線パターン(図示せず)を介して、絶縁層122上に形成された電極パッド129に夫々接続されている。各電極パッド129は、図10に示される各ブリッジ回路B11,B20A,B20Bの端子Pa,Pb,Pc,Pd,Da,Db,V+,GND,Sub,Temp等を夫々構成している。 なお、図10において、抵抗Rtは温度検出用素子であり、端子Subは、第2層12のサブストレート電位を固定するための端子である。

0112

(2)圧力センサチップ2の動作
上述した構造を有する圧力センサチップ2は、以下のように動作する。
例えば、ブリッジ回路B11,B20A,B20Bの端子V+と端子GNDとの間に一定の電流を流した状態において、測定対象の流体からダイアフラム124Aとダイアフラム124Bとに圧力が加えられた場合を考える。

0113

この場合、ダイアフラム124A,124Bを挟んで圧力導入孔111A,111Bに対面配置されている部屋132A,132Bは、連通路133によって連通され、且つオイル15によって満たされていることから、ダイアフラム124A,124Bの一方の変位に伴うオイル15の体積の変化に応じた圧力が、連通路133を介してダイアフラム124A,124Bの他方に印加される。

0114

このとき、例えば、圧力導入路111Aからダイアフラム124Aに印加される圧力が圧力導入路111Bからダイアフラム124Bに印加される圧力よりも大きい場合、ダイアフラム124Bは、上記二つの圧力の差に応じた分だけ、図9Aの−Z方向(圧力導入路111B)に変位する。一方、ダイアフラム124Aは、上記二つの圧力の差に応じた分だけ、図9Aの+Z方向(ストッパ131A側)に変位する。

0115

これらのダイアフラム124A,124Bの変位によってダイアフラム124A,124Bに生じた応力がひずみゲージ125A,125B,126A,126Bに加わることにより、各ダイアフラム124A,124Bに加えられた圧力に応じた電気信号がブリッジ回路B11,B20A,B20Bの各端子Pa〜Pd,Da,Dbから出力される。

0116

例えば、圧力導入路111A,111Bからダイアフラム124A,124Bに圧力が加えられ、ダイアフラム124A,124Bがストッパ部131A,131Bに着床するまでは、ダイアフラム124A,124Bの内部に発生した応力による抵抗R11〜R14の抵抗値の変化を電圧の変化として端子Da,Dbから検出することにより、ダイアフラム124Aに加えられた圧力とダイアフラム124Bに加えられた測定対象の流体の圧力との差(低差圧)を測定することができる。

0117

また、ダイアフラム124Aがストッパ部131Aに着床した後もダイアフラム124Aに更に大きな圧力が加えられた場合には、第3層13が+Z方向に変形する。この第3層13の変形に伴ってダイアフラム124Aの内部に発生した応力による抵抗R21〜R24の抵抗値の変化を電圧の変化として端子Pa,Pbから検出することにより、ダイアフラム124Aに加えられた高圧力(高静圧)を測定することができる。

0118

同様に、ダイアフラム124Bがストッパ部131Bに着床した後もダイアフラム124Bに更に大きな圧力が加えられた場合には、第3層13が+Z方向に変形する。この第3層13の変形に伴ってダイアフラム124Bの内部に発生した応力による抵抗R31〜R34の抵抗値の変化を電圧の変化として端子Pc,Pdから検出することにより、ダイアフラム124Bに加えられた高圧力(高静圧)を測定することができる。

0119

更に、ダイアフラム124A,124Bの何れか一方がストッパ部131A,131Bに着床した状態において、端子Pa,Pbから検出された抵抗R21〜R24の抵抗値の変化に基づく電気信号と、端子Pc,Pdから検出された抵抗R31〜R34の抵抗値の変化に基づく電気信号とから、ダイアフラム124Aに加えられた高圧力(高静圧)とダイアフラム124Bに加えられた高圧力(高静圧)との差(高差圧)を測定することができる。

0120

(3)圧力センサチップ2の効果
以上、実施の形態4に係る圧力センサチップ2は、ダイアフラム並列配置型の差圧センサチップにおいて、2つの圧力導入路と2つのストッパ部との間に夫々設けられた2つのダイアフラムにひずみゲージ126A,126Bを夫々配置するとともに、そのひずみゲージ126A,126Bの外側にひずみゲージ125A,125Bを夫々配置した構造を有している。

0121

これにより、圧力センサチップ2は、夫々のダイアフラムがストッパ部に着床するまでの間は、ダイアフラムの内側のひずみゲージ126A,126Bによって圧力を検出することによって、夫々の圧力導入路から印加された2つの圧力の差を測定することができる。また、何れか一方のダイアフラムがストッパ部に着床した後は、そのダイアフラムの外側のひずみゲージ125A,125Bによって圧力を検出することによって、そのダイアフラムに対向配置された圧力導入路に印加された圧力(高静圧)を測定することができる。このとき、ひずみゲージ125A,125Bによって検出された夫々の圧力(高静圧)の差から、高差圧を測定することが可能となる。

0122

したがって、実施の形態4に係る圧力センサチップ2によれば、差圧の測定レンジをマルチ化した1チップのマルチレンジセンサを実現することができる。

0123

また、圧力センサチップ2において、低圧検出用のひずみゲージ126A,126Bを一方のダイアフラムにまとめて形成するのではなく、夫々のダイアフラムに分割して形成することにより、部屋132A,132Bおよび連通路133に導入されている圧力伝達物質としてのオイルの膨張および収縮によるダイアフラムの変位に伴ってひずみゲージ126A,126Bに生じる応力に基づく、圧力の測定誤差を抑えることが可能となる。

0124

≪実施の形態5≫
次に、上述した本発明に係る圧力センサチップを適用した圧力発信器の一例を以下に示す。
図11は、実施の形態4に係る圧力センサチップ2を搭載した圧力発信器の構造を示す図である。
同図に示される圧力発信器100は、実施の形態4に係るダイアフラム並列配置型のセンサチップを用いた差圧発信器である。

0125

圧力発信器100は、計測対象の流体の差圧を検出するための主な機能部として、実施の形態4に係る圧力センサチップ2、支持基板3、ダイアフラムベース5、および中継基板4を有している。以下、上記機能部について詳細に説明する。

0126

なお、本実施の形態では、圧力発信器100を構成する全ての機能部のうち、流体の差圧を検出するための主な機能部について詳細に説明し、それ以外の機能部、例えば、圧力センサチップ2によって検出された圧力に応じた電気信号に基づいて各種の信号処理を行う信号処理回路や、信号処理回路による信号処理結果に基づく各種情報を出力する表示装置等の機能部についての詳細な説明および図を省略する。

0127

支持基板3は、ダイアフラムベース5上で圧力センサチップ2を支持するとともに、ダイアフラムベース5と圧力センサチップ2とを絶縁するための基板である。支持基板3は、例えばガラス基板である。

0128

支持基板3は、主面3aとその反対側の主面3bとを貫通する貫通孔30_1,30_2が形成されている。貫通孔30_1と貫通孔30_2とは、主面3aおよび主面3bにおいて平面方向に離間して形成されている。

0129

支持基板3は、圧力センサチップ2と接合されている。具体的には、支持基板3の主面3aに垂直な方向から見て、貫通孔30_1と圧力導入路111Aとが重なりを有し、且つ貫通孔30_2と圧力導入路111Bとが重なりを有している状態において、支持基板3の主面3bが圧力センサチップ2の主面20aに接合されている。

0130

ここで、例えば、圧力センサチップ2がシリコン、支持基板3がガラスである場合には、圧力センサチップ2の主面20aと支持基板3の主面3bとは陽極接合により接合される。

0131

ダイアフラムベース5は、圧力センサチップ2を支持するとともに、計測対象の流体の圧力を圧力センサチップ2に導くための金属材料から成る基台である。上記金属材料としては、ステンレス鋼(SUS)を例示することができる。

0132

図11に示すように、ダイアフラムベース5は、主面5aとその反対側の主面5bとを有する。ダイアフラムベース5には、主面5aと主面5bとを貫通する2つの貫通孔51_1,51_2が形成されている。図1に示されるように、貫通孔51_1,51_2は、主面5a側の開口部が主面5b側の開口部よりも開口面積が広く形成されている。

0133

貫通孔51_1の主面5a側の開口部は、計測対象の流体からの圧力を受けるためのダイアフラム50_1によって覆われている。同様に、貫通孔51_2の主面5a側の開口部は、計測対象の流体からの圧力を受けるためのダイアフラム50_2によって覆われている。ダイアフラム50_1,50_2は、例えばステンレス鋼(SUS)から構成されている。

0134

以下、ダイアフラム50_1,50_2によって一方の開口部が覆われた貫通孔51_1,51_2を「流体圧力導入孔51_1,51_2」と夫々称する。

0135

図11に示されるように、ダイアフラムベース5の主面5b側には、支持基板3と接合された圧力センサチップ2が載置されて固定されている。具体的には、支持基板3と接合された圧力センサチップ2は、Z方向から見て、支持基板3の主面3aに形成された貫通孔30_1,30_2と流体圧力導入孔11_1,11_2とが重なりを有する状態において、固定部材6Dによってダイアフラムベース5の主面5b上に固定される。

0136

ここで、固定部材6Bは、例えばエポキシ系の接着剤である。

0137

ダイアフラムベース5の主面5bの支持基板3(圧力センサチップ2)が接合されている領域以外の領域には、中継基板4が固定されている。中継基板4は、例えばエポキシ系の接着剤から成る固定部材6Aによってダイアフラムベース5の主面5b上に固定されている。

0138

中継基板4は、上述した圧力センサチップ2に形成された複数の感圧素子230_1,230_2(ピエゾ抵抗素子)によって構成されたブリッジ回路に電力を供給するための外部端子や、上記ブリッジ回路から電気信号を取り出すための外部端子等が形成された回路基板である。

0139

具体的には、図11に示すように、中継基板4は、その一方の主面に形成された、上記外部出力端子としての複数の電極パッド40を有している。複数の電極パッド40は、例えば金(Au)等の金属材料から成るボンディングワイヤ8によって、圧力センサチップ2の主面20b上に形成された電極パッド129と夫々接続されている。

0140

また、中継基板4には、上記電極パッド40の他に、複数の外部出力ピン(図示せず)が配設されるとともに、各電極パッド40と各外部出力ピンとを電気的に接続する配線パターン(図示せず)が形成されている。これにより、圧力センサチップ2は、電極パッド129、ボンディングワイヤ8、電極パッド40、上記配線パターン、および上記外部出力ピンを介して、信号処理回路や電源回路等のその他の回路と電気的に接続される。

0141

なお、信号処理回路や電源回路等は、中継基板4に配置されていてもよいし、中継基板4と上記外部出力ピンによって接続される別の回路基板(図示せず)に配置されていてもよい。

0142

ダイアフラムベース5の流体圧力導入孔51_1,51_2と圧力センサチップ2の圧力導入孔111A,111Bとは、支持基板3の貫通孔30_1,30_2を介してによって夫々連通されている。

0143

ダイアフラムベース5の流体圧力導入孔51_1,51_2の内部と、支持基板3の貫通孔30_1,30_2の内部と、圧力センサチップ2の圧力導入孔21_1,21_2の内部は、圧力伝達物質53で満たされている。圧力伝達物質53としては、圧力伝達物質15と同様に、シリコーンオイルやフッ素オイルを例示することができる。以下、圧力伝達物質53を「オイル53」とも称する。

0144

オイル53は、圧力発信器100の製造工程において、ダイアフラムベース5に形成された流体圧力導入孔51_1,51_2と連通するオイル導入孔54_1,54_2から導入される。オイル導入孔54_1,54_2は、オイル53が導入された後、金属から成る封止部材(例えば、球状の金属材料)55_1,55_2によって夫々封止される。

0145

(4)差圧発信器の動作
上述した構造を有する圧力発信器100は、以下のように動作する。
例えば、計測対象の流体が流れるパイプラインに圧力発信器100を実装する場合を考える。この場合、例えば、パイプラインの上流側(高圧側)の流体の圧力をダイアフラム50_1で検出し、下流側(低圧側)の流体の圧力をダイアフラム50_2で検出するように、圧力発信器100をパイプラインに実装する。

0146

この状態において、ダイアフラム50_1に流体の圧力が印加されると、ダイアフラム50_1が変位し、その変位に応じて圧力伝達物質53が、流体圧力導入孔51_1から圧力センサチップ2の圧力導入孔111A側に移動する。この圧力伝達物質53の移動に応じた圧力が圧力センサチップ2のダイアフラム124Aに印加され、ダイアフラム124Aが変位する。

0147

同様に、ダイアフラム50_2に流体の圧力が印加されると、ダイアフラム50_2が変位し、その変位に応じて圧力伝達物質53が、流体圧力導入孔51_2から圧力センサチップ2の圧力導入孔111B側に移動する。この圧力伝達物質53の移動に応じた圧力が圧力センサチップ2のダイアフラム124Bに印加され、ダイアフラム124Bが変位する。

0148

このとき、ダイアフラム124A,124Bを挟んで圧力導入孔111A,111Bに対面配置されている部屋132A,132Bは、連通路133によって連通され、且つオイル15によって満たされていることから、ダイアフラム124A,124Bの一方の変位に伴うオイル15の移動に応じた圧力が、連通路133を介してダイアフラム124A,124Bの他方に印加される。

0149

したがって、例えば、圧力導入孔111Aからダイアフラム124Aに印加される圧力が圧力導入孔111Bからダイアフラム124Bに印加される圧力よりも大きい場合、ダイアフラム124Bは、上記二つの圧力の差に応じた分だけ、図11の−Z方向(支持基板3側)に変位する。一方、ダイアフラム124Aは、上記二つの圧力の差に応じた分だけ、図11の+Z方向に変位する。

0150

これらのダイアフラム124A,124Bの変位によってダイアフラム124A,124Bに生じた応力がひずみゲージ125A,125B,126A,126Bに加わり、各ひずみゲージ125A,125B,126A,126Bを構成する抵抗R11〜R14,R21〜R24,R31〜R34の抵抗値の変化に応じた電気信号が圧力センサチップ2から出力される。この電気信号は、図示されない信号処理回路に入力され、信号処理回路が必要な信号処理を実行することにより、上述したように、計測対象の流体の低差圧および高差圧の情報、および高静圧の情報が得られる。この差圧の情報は、例えば、圧力発信器100の表示装置(図示せず)に表示され、または、通信回線を介して外部機器に送信される。

0151

以上、実施の形態5に係る圧力発信器によれば、実施の形態4に係る圧力センサチップを用いることにより、低差圧、高差圧、および高静圧の測定が可能な差圧/静圧発信器を実現することができる。特に、実施の形態4に係る圧力センサチップによれば、1チップで低差圧、高差圧、および高静圧の検出することができることから、差圧/静圧発信器をより低コストに実現することが可能となる。

0152

≪実施の形態の拡張
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。

0153

例えば、実施の形態4に係る圧力センサチップ2において、熱によるオイル15の膨張または収縮に基づく圧力の測定誤差が要求仕様に影響を与えない場合には、ダイアフラム12

0154

上記実施の形態に係る圧力センサチップ2は、図11等に示した構造を有する圧力発信器100のみならず、各種の構造を有する差圧発信器に適用できることは言うまでもない。すなわち、上記実施の形態で示した圧力発信器100は、あくまで一例であり、差圧発信器として要求される仕様や用途等によって、例えばダイアフラムベース5を構成する材料や形状等が圧力発信器100と異なる差圧発信器にも、本発明に係る圧力センサチップを適用することが可能である。

0155

また、実施の形態5では、実施の形態4に係る圧力センサチップ2を用いて圧力発信器を実現する場合を例示したが、これに限られず、実施の形態1乃至3に係る圧力センサチップ1,1A,1Bを用いてマルチレンジの圧力発信器を実現できることは言うまでもない。この場合には、圧力発信器に必要な圧力導入路111は一つであるので、計測対象の流体の圧力をその圧力導入路111に導くための経路を構成する部品等(例えば、ダイアフラム50_1,50_2等)は1組あればよい。

0156

1,1A,1B,1X,2…圧力センサチップ、11…第1層、12…第2層、13,13_1〜13_n…第3層、14…絶縁層、15…圧力伝達物質、111,111A,111B…圧力導入路、112…第1孔、113…第2孔、113a…エッジ、121…活性層、122…絶縁層、124,124A,124B…ダイアフラム、125,126,126_1,126_2,126_3,127…ひずみゲージ、129…電極パッド、131,131_1〜131_n…ストッパ部、131a,131a_1〜131a_n…エッジ、132,132_1〜132_n…部屋、133,135…連通路、134…孔、136…封止部材、R11〜R14,R21〜R24,R21_1〜R24_1,R21_2〜R24_2,R21_3〜R24_3,R31〜R34…抵抗、B10,B11,B20,B20_1,B20_2,B20_3…ブリッジ回路、5…ダイアフラムベース、5a,5b…ダイアフラムベースの主面、3…支持基板、3a,3b…支持基板の主面、4…中継基板、6A,6B…固定部材、8…ボンディングワイヤ、50_1,50_2…ダイアフラム、51_1,51_2…流体圧力導入孔、53…圧力伝達物質、54_1,54_2…オイル導入孔、55_1,55_2…封止部材、20a…圧力センサチップの主面、40…電極パッド、30_1,30_2,51a_1,51a_2…貫通孔、100…圧力発信器。

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