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技術 ロボットシステム内で使用されるエネルギー回収準受動的弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュール

出願人 サルコスコーポレーション
発明者 フレーザーエム.スミスマークエックス.オリヴィエグレンコルビン,ジュニア
出願日 2017年11月13日 (1年1ヶ月経過) 出願番号 2017-218164
公開日 2018年10月4日 (2ヶ月経過) 公開番号 2018-153911
状態 未査定
技術分野 マニプレータ リハビリ用具
主要キーワード 最終ドライブ 伝達ホイール 回転空気 歩行部分 環状境界 電動歯車 拡張チャンバ マウント構造体
関連する未来課題
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図面 (20)

課題

ロボットの関節において、受動的重力補償と、電力の節約が可能な関節モジュールを提供する。

解決手段

ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュール120は、出力部材入力部材とを備え、出力部材は回転軸周りを回転可能である。モータ等の一次アクチュエータ122は、前記出力部材を回転軸周りに回転させるトルク印加可能である。弾性要素を備える準受動的弾性アクチュエータ124は、ある関節剛性値に調整可能であり、蓄積したエネルギーを選択的に放出して、出力部材の回転を補助することにより一次アクチュエータの消費電力を低減させる。調整可能アクチュエータ関節モジュールは、ロボットアセンブリの対応する部分(例えば、外骨格股関節または膝関節)の動作の間に、準受動的弾性アクチュエータを弾性状態非弾性状態との間で切り替えるように制御可能に動作する弁アセンブリを有する制御システムを備える。

概要

背景

様々な外骨格ヒューマノイドロボットアーム、他のロボットおよびロボットシステムが存在し、その多くは可能な限り最も効率的な操作を求めるものである。将来も継続して取り組まれるであろう基本的な技術的問題として、特に、エネルギー的自律性が求められるようなシステムが、どのようにしたら許容可能なレベルの出力を提供すると同時に電力消費を最小限に抑えることができるかということが挙げられる。確かに、ロボット工学の世界では、電力不可避の課題である。このようなシステムの設計者は、通常、意図された使用または用途に基づいて動作を最適化することを試みる。多くの場合、少なくともある程度は電力または効率のいずれかが犠牲になる。例えば、あるロボットシステムでは、当該ロボットシステムが出力する力の条件を満たすことが可能な高出力電力システムを採用しているが、効率について考慮する以前に高出力電力であることを優先している。他方で、別のロボットシステムでは、出力する力が二次的な考慮事項であり、効率を改善するべく、より効率的な電力システムを使用している。出力する力が大きいシステムまたは高電力システムは、様々なタスクを実行することができるが、コストがかかることが多い。更に、そのようなシステムは、ポータブル電源能力が限られているので、しばしば電源つなぐ必要がある。タスクを実行するために一定レベルの力を必要とする作業関連のタスクまたは他のタスクにおいて人間を支援するように設計されている限り、効率的ではあるが出力可能な力が小さいシステムは、実用性欠ける場合がある。一般的に、電力問題は、消費電力を最小限に抑えながら出力を最大化することを目指して様々な努力がなされていることから、困難な課題であった。出力エネルギー消費に対する電力の比のわずかな改善でさえ、非常に有益である。電源を改良するために多くの研究開発が行われているが、ロボットシステムにおける電源対エネルギー出力比を改善できる別の方法として、ロボットシステムの構造的造り、つまり、様々な部品構成方法、これらの制御方法を通じた改善、および、自然に発生する現象、例えば、重力をシステムが利用できるかといったことを通じて改善することも考えられる。

概要

ロボットの関節において、受動的重力補償と、電力の節約が可能な関節モジュールを提供する。ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュール120は、出力部材入力部材とを備え、出力部材は回転軸周りを回転可能である。モータ等の一次アクチュエータ122は、前記出力部材を回転軸周りに回転させるトルク印加可能である。弾性要素を備える準受動的弾性アクチュエータ124は、ある関節剛性値に調整可能であり、蓄積したエネルギーを選択的に放出して、出力部材の回転を補助することにより一次アクチュエータの消費電力を低減させる。調整可能アクチュエータ関節モジュールは、ロボットアセンブリの対応する部分(例えば、外骨格の股関節または膝関節)の動作の間に、準受動的弾性アクチュエータを弾性状態非弾性状態との間で切り替えるように制御可能に動作する弁アセンブリを有する制御システムを備える。A

目的

将来も継続して取り組まれるであろう基本的な技術的問題として、特に、エネルギー的な自律性が求められるようなシステムが、どのようにしたら許容可能なレベルの出力を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュールであって、ロボットシステムの第1の支持部材に結合可能な出力部材と、前記ロボットシステムの第2の支持部材に結合可能な入力部材と、前記出力部材を回転軸周りに回転させるトルク印加可能一次アクチュエータと、予め定められた関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有する準受動的弾性アクチュエータと、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記入力部材の第1の回転時に選択的にエネルギー蓄積し、前記入力部材の第2の回転時にエネルギーを選択的に放出して前記一次アクチュエータからのトルクと合わせて増大トルク印加して、前記第2の回転中に前記出力部材の回転を補助する、調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項2

前記増大トルクの印加を選択的に制御するために前記準受動的弾性アクチュエータに動作可能に接続された制御システムを更に備える請求項1に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項3

前記制御システムは、前記準受動的弾性アクチュエータを弾性状態、半弾性状態および非弾性状態の間で切り替えるように動作可能な弁アセンブリを備え、前記弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは前記エネルギーを蓄積および放出するように動作し、前記半弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは減衰モードで動作し、前記非弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは自由揺動モードで動作する、請求項2に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項4

前記準受動的弾性アクチュエータは、圧縮チャンバ膨張チャンバとを備え、前記弁アセンブリおよび前記弾性要素は、前記弁アセンブリを介して前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとの間の流体の流れを容易にする分流回路画定する、請求項3に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項5

前記弾性要素はハウジングを備え、前記ハウジングの少なくとも一部は、選択されたガス圧力までチャージされて予め定められた関節剛性値を規定するように構成される、請求項1に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項6

前記準受動的弾性アクチュエータは、ロータリ空気圧アクチュエータを含み、前記弾性要素は更に、前記ハウジング内で互いに対して回転可能な第1のベーン装置および第2のベーン装置を備え、前記第1のベーン装置および前記第2のベーン装置は、圧縮チャンバおよび膨張チャンバを少なくとも部分的に画定する、請求項5に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項7

前記第1のベーン装置は前記入力部材と共に回転可能であり、前記第2のベーン装置は前記出力部材と共に回転可能であり、前記第1の回転時には、前記第1のベーン装置と前記第2のベーン装置との間の前記圧縮チャンバ内ガス圧縮されてエネルギーが蓄積され、前記第2の回転時には、前記圧縮チャンバ内のガスが膨張して蓄積されたエネルギーが放出されて、前記出力部材の作動を補助するべく前記増大トルクが印加される、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項8

前記第2のベーン装置は、前記第1のベーン装置に対して選択的に位置決めされる、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項9

前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバが実質的に等しい容積を有するように、前記第1のベーン装置は公称位置で前記第2のベーン装置から180度の位置に配置される、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項10

前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバが異なる容積を有するように、前記第1のベーン装置は公称位置で前記第2のベーン装置から180度より大きい角度または小さい角度の位置に配置される、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項11

予め定められた関節剛性値を規定するように、前記圧縮チャンバおよび前記膨張チャンバには共に公称ガス圧力までガス圧がチャージされる、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項12

前記弁アセンブリは、前記第1のベーン装置の開口を通って配置される弁装置を備え、前記弁装置は、分流回路を開閉して前記準受動的弾性アクチュエータを前記弾性状態と前記非弾性状態との間で切り換えるように可変に制御可能である、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項13

前記弁アセンブリは、前記弁装置の選択的作動を容易にするべく、前記弁装置に動作可能に結合された弁アクチュエータを備え、前記弁装置は、前記分流回路を開いて前記膨張チャンバと前記圧縮チャンバとの間の流体の流れを可能にする開位置と、前記分流回路を閉じて前記膨張チャンバと前記圧縮チャンバとの間の流体の流れを制限する閉位置と、減衰モードを容易にするべく前記膨張チャンバと前記圧縮チャンバとの間の流体の流れを部分的に制限する部分開位置とを有する、請求項12に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項14

前記弁装置は、前記開位置にある時に流体が流れて、前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとの間のガス圧を均等化する少なくとも一つの流体開口部を有し、前記第1のベーン装置は、前記圧縮チャンバと流体連通する圧縮チャンバ導管と、前記膨張チャンバと流体連通する拡張チャンバ導管とを有し、前記弁装置が前記開位置にある時に、前記圧縮チャンバ導管および前記膨張チャンバ導管は互いに流体連通し、前記弁装置の前記流体開口とも流体連通している、請求項13に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項15

前記弁装置は、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの前記回転軸と同一線上にある軸を有する、請求項12に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項16

前記ロータリ空気圧アクチュエータおよび前記一次アクチュエータはそれぞれ互いに実質的に平行な回転中心軸を有する、請求項6に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項17

前記準受動的弾性アクチュエータは、リニア空気圧アクチュエータを含み、前記弾性要素は更に、前記ハウジング内を直線運動可動ピストンロッドピストンシリンダとを備え、前記ピストンシリンダは、少なくとも部分的に圧縮チャンバおよび膨張チャンバを画定する、請求項5に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項18

前記出力部材およびリングギアを有する出力装置を更に備え、前記一次アクチュエータは、電気モータおよび出力プーリを有し、前記出力プーリおよび前記リングギアは、トルク伝達装置によって回転可能に結合される、請求項17に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項19

前記リニア空気圧アクチュエータは前記入力部材を含み、前記第1の回転時に、前記入力部材の移動により前記ピストンシリンダが動いて前記圧縮チャンバ内のガスが圧縮され選択的にエネルギーが蓄積されるように、前記ピストンロッドは偏心した位置で前記出力装置に枢動可能に結合されている、請求項18に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項20

前記出力装置および前記一次アクチュエータはそれぞれ互いに実質的に平行な回転中心軸を有する、請求項18に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項21

前記第2の回転時に、前記リニア空気圧アクチュエータは前記ピストンロッドを介してエネルギーを放出して、前記一次アクチュエータによって印加される前記一次トルクと並行に前記増大トルクを前記出力装置に印加する、請求項17に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項22

前記一次アクチュエータは、中央空隙を有するモータと、前記モータに回転可能に結合された変速機とを有し、前記変速機は、少なくとも部分的に前記モータの前記中央空隙内に配置される、請求項17に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項23

前記リニア空気圧アクチュエータは、それぞれ歩行サイクルの少なくとも一部の期間に回転可能である、膝関節に対応するロボットシステムの関節、足首関節に対応するロボットシステムの関節、または、股関節に対応するロボットシステムの関節のうちの一つに前記増大トルクを印加するように構成される、請求項17に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項24

前記一次アクチュエータに回転可能に結合された遊星歯車駆動変速機を更に備え、前記遊星歯車駆動変速機は、少なくとも部分的に前記一次アクチュエータの中央空隙内に配置される、請求項1に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項25

前記一次アクチュエータの出力プーリと前記準受動的弾性アクチュエータの入力プーリとの間に回転可能に結合されたトルク伝達装置を更に備え、前記入力プーリは、前記回転軸の周りで前記出力部材に連結される、請求項1に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項26

前記出力プーリは、前記入力プーリの直径とは異なる直径を有して、二段変速機が構成される、請求項25に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項27

前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの前記予め定められたジョイント剛性値を規定するように、前記圧縮チャンバおよび前記膨張チャンバは共にガス圧がチャージされる、請求項1に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項28

前記ロボットシステムの電力消費を少なくするべくエネルギーを回収するように構成されたロボットの肢のためのロボットシステムであって、複数の支持部材と、それぞれが前記複数の支持部材のうちの2つに回転可能に結合され、回転軸周りに回転可能な前記ロボットシステムの関節を規定する複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールと、を備え、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールはそれぞれ、前記関節を作動させる一次トルクを印加可能な一次アクチュエータと、予め定められた関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有する準受動的弾性アクチュエータと、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記関節の第1の回転時にエネルギーを蓄積することができ、前記関節の第2の回転時にエネルギーを放出して前記一次アクチュエータからの前記一次トルクと組み合わせられる増大トルクを印加して前記関節の回転を補助し、前記一次アクチュエータの消費電力を低減する、ロボットシステム。

請求項29

前記増大トルクの選択的制御および印加を容易にするように動作可能な制御システムを更に備える請求項28に記載のロボットシステム。

請求項30

前記制御システムは、前記準受動的弾性アクチュエータを弾性状態、半弾性状態および非弾性状態の間で切り替えるように動作可能な弁アセンブリを備え、前記弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは前記エネルギーを蓄積および放出するように動作し、前記半弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは減衰モードで動作し、前記非弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは自由揺動モードで動作する、請求項29に記載のロボットシステム。

請求項31

前記準受動的弾性アクチュエータは、圧縮チャンバと膨張チャンバとを備え、前記弁アセンブリおよび前記弾性要素は、前記弁アセンブリを介して前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとの間の流体の流れを容易にする分流回路を画定する、請求項30に記載のロボットシステム。

請求項32

前記弾性要素はハウジングを備え、前記ハウジングの少なくとも一部は、選択されたガス圧力までチャージされて予め定められた関節剛性値を規定するように構成される、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項33

前記準受動的弾性アクチュエータは、ロータリ空気圧アクチュエータを含み、前記弾性要素はハウジングを備え、前記ハウジングは、選択されたガス圧力までチャージされて予め定められた関節剛性値を規定する、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項34

前記弾性要素は、第1の支持部材に連結された第1のベーン装置と、第2の支持部材に連結された第2のベーン装置とを更に備え、前記ロータおよび前記第2のベーン装置は、前記ハウジング内に圧縮チャンバおよび膨張チャンバを画定する、請求項33に記載のロボットシステム。

請求項35

前記第1のベーン装置は、前記回転軸周りで前記第2のベーン装置に対して回転可能であり、前記第1の回転時に、前記第1のベーン装置と前記第2のベーン装置との間の前記圧縮チャンバ内でガスが圧縮されてエネルギーが蓄積され、前記第2の回転時に、前記圧縮チャンバ内でガスが膨張して蓄積されたエネルギーを放出して、関節の作動を補助するべく前記増大トルクを印加する、請求項34に記載のロボットシステム。

請求項36

前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバが実質的に等しい容積を有するように、前記第1のベーン装置は公称位置で前記第2のベーン装置から180度の位置に配置される、請求項34に記載のロボットシステム。

請求項37

前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバが異なる容積を有するように、前記第1のベーン装置は公称位置で前記第2のベーン装置から180度より大きい角度または小さい角度の位置に配置される、請求項34に記載のロボットシステム。

請求項38

前記ロータリ空気圧アクチュエータおよび前記一次アクチュエータはそれぞれ互いに平行な回転中心軸を有する、請求項33に記載のロボットシステム。

請求項39

前記一次アクチュエータは、前記一次アクチュエータに動作可能に結合された変速機を有し、トルク伝達装置は、前記一次アクチュエータと前記ロータリ空気圧アクチュエータとを回転可能に結合する、請求項33に記載のロボットシステム。

請求項40

前記第1のベーン装置の開口を通って配置される弁アセンブリの弁装置を更に備え、前記弁装置は、分流回路を開閉して前記準受動的弾性アクチュエータを前記弾性状態と前記非弾性状態との間で切り換えるように制御可能である、請求項34に記載のロボットシステム。

請求項41

前記弁装置は、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの前記回転軸と同一線上にある軸を有する、請求項40に記載のロボットシステム。

請求項42

前記準受動的弾性アクチュエータは、リニア空気圧アクチュエータを含み、前記弾性要素はハウジングを備え、前記ハウジングは、選択されたガス圧力でチャージされて予め定められた関節剛性値を規定する、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項43

前記弾性要素は、前記ハウジング内の直線運動で直線的に移動可能なピストンロッドおよびピストンシリンダを備え、前記ピストンシリンダは、前記ハウジング内に圧縮チャンバおよび膨張チャンバを画定する、請求項42に記載のロボットシステム。

請求項44

前記リニア空気圧アクチュエータは入力部材を含み、前記第1の回転時に、前記入力部材の移動により前記ピストンシリンダが動いて前記圧縮チャンバ内のガスが圧縮され選択的にエネルギーが蓄積されるように、前記ピストンロッドは偏心した位置で前記出力装置に枢動可能に結合されている、請求項43に記載のロボットシステム。

請求項45

前記第1の回転時に、前記入力部材の移動により前記ピストンシリンダが動いて前記圧縮チャンバ内のガスが圧縮され選択的にエネルギーが蓄積されるように、前記ピストンロッドは偏心した位置で前記出力装置に枢動可能に結合されている、請求項44に記載のロボットシステム。

請求項46

前記調整可能関節モジュールは更に、出力部材およびリングギアを有する出力装置を備え、前記一次アクチュエータは出力プーリを有し、前記出力プーリおよび前記リングギアは、トルク伝達装置によって回転可能に結合される、請求項44に記載のロボットシステム。

請求項47

前記リニア空気圧アクチュエータの前記ハウジングは、前記入力部材に結合され、前記第1の回転時に、前記入力部材の回転により前記ピストンシリンダが直線的に動いて前記圧縮チャンバ内のガスが選択的に圧縮されてエネルギーが蓄積されるように、前記ピストンロッドは前記回転軸に対して偏心した位置で前記出力部材に結合される、請求項46に記載のロボットシステム。

請求項48

前記出力部材は、トルク伝達装置によって前記一次アクチュエータに回転可能に結合された出力プーリ部材を含む、請求項46に記載のロボットシステム。

請求項49

前記第2の回転時に、前記リニア空気圧アクチュエータは前記ピストンロッドを介してエネルギーを放出して、前記一次アクチュエータによって印加される前記一次トルクと並行に前記増大トルクを前記出力装置に印加する、請求項43に記載のロボットシステム。

請求項50

前記一次アクチュエータは、モータ、および、前記モータに動作可能に結合された変速機を備え、前記変速機は、少なくとも部分的に前記モータの中央空隙内に配置される、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項51

前記ロボットの肢は、ロボット下肢を含み、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールのそれぞれは、股関節、膝関節および足首関節のうちの1つに対応し、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールはそれぞれ、前記ロボット下肢の歩行様の動きの間に、対応する前記一次アクチュエータによって印加されるトルクに並行して前記増大トルクを選択的に印加するように動作可能である、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項52

前記準受動的弾性アクチュエータは、前記複数の支持部材のうちの一つに結合され、前記回転軸から離れて配置される、請求項28に記載のロボットシステム。

請求項53

少なくとも一つの調整可能関節モジュールを備えるロボットシステムを動作させる方法であって、ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュールの第1の回転を起こす段階と、前記第1の回転の間にエネルギーを蓄積するべく、前記調整可能関節アクチュエータモジュールの準受動的弾性アクチュエータを係合させる段階と、一次トルクを印加するべく一次アクチュエータを作動させて、前記第1の回転とは異なる方向に前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの第2の回転を起こす段階と、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記第2の回転の間に、蓄積された前記エネルギーを放出して前記一次トルクに増大トルクを印加して、前記第2の回転を引き起こすべく前記一次トルクを印加するのに前記一次アクチュエータが必要とする電力を低減させる、方法。

請求項54

前記準受動的弾性アクチュエータが非弾性状態および自由揺動モードに入るように、前記準受動的弾性アクチュエータを非係合にする段階を更に備える、請求項53に記載の方法。

請求項55

前記準受動的弾性アクチュエータを非係合にする段階は、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの第3の回転の間に実行される、請求項54に記載の方法。

請求項56

前記準受動的弾性アクチュエータを係合させる段階は、前記準受動的弾性アクチュエータを弾性状態にする段階を有する、請求項53に記載の方法。

請求項57

前記弾性状態において、前記エネルギーを蓄積するべく前記準受動的弾性アクチュエータのハウジングの圧縮チャンバ内のガスを圧縮する段階と、前記エネルギーを放出するべく前記ハウジングの膨張チャンバ周囲で前記ガスを膨張させる段階と、を更に備える請求項56に記載の方法。

請求項58

前記第1の回転の前に、前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとの間に圧力差を提供する段階を更に備える、請求項53に記載の方法。

請求項59

ガスの流れを許容するまたは制限するように弁アセンブリを選択的に作動させて、前記準受動的弾性アクチュエータを係合、部分的係合または非係合にする段階を更に備える、請求項53に記載の方法。

請求項60

前記準受動的弾性アクチュエータの前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとの間および前記弁アセンブリと前記非弾性状態の前記準受動的弾性アクチュエータとの間のガスの流れを容易にする分流回路を開く段階を更に備え、前記分流回路を開く段階は前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの自由揺動を容易にする、請求項53に記載の方法。

請求項61

予め定められた関節剛性値を規定するべく、前記準受動的弾性アクチュエータに所望のガス圧を提供する段階を更に備える、請求項53に記載の方法。

請求項62

前記関節剛性値を変更するべく、前記ガス圧力を変更する段階を更に備える、請求項61に記載の方法。

請求項63

前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールの動作を協働するように調整する段階を更に備え、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールのうちの1つは、前記ロボットシステムの股関節を画定し、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールのうちの1つは、前記ロボットシステムの膝関節を画定し、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールのうちの1つは、前記ロボットシステムの足首関節を画定する、または、これらの組み合わせを画定する、請求項53に記載の方法。

請求項64

前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの第1の回転を起こす段階は、前記弾性状態の前記準受動的弾性アクチュエータを用いて一次トルクを印加するべく前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの一次アクチュエータを作動させる段階を有する、請求項53に記載の方法。

請求項65

調整可能アクチュエータ関節モジュールを製造する方法であって、ロボットシステムの関節の回転軸の周りにトルクを印加するように一次アクチュエータを構成する工程と、準受動的弾性アクチュエータを前記一次アクチュエータと共に動作させるように構成する工程と、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、所定の関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有し、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記関節の第1の回転時に選択的にエネルギーを蓄積し、前記関節の第2の回転時に選択的にエネルギーを放出して、前記一次トルクに増大トルクを印加して、前記第2の回転中の前記関節の回転を補助する、方法。

請求項66

前記準受動的弾性アクチュエータを前記弾性状態と前記非弾性状態との間で切り替えるように動作可能な弁アセンブリを前記準受動的弾性アクチュエータに備える工程を更に備える、請求項65に記載の方法。

請求項67

前記準受動的弾性アクチュエータに分流回路を形成する工程を更に備え、前記分流回路は、前記弁アセンブリと前記準受動的弾性アクチュエータの前記弾性要素のハウジングとの間の前記ガスの流れを容易にするべく係合することができる、および、前記弁アセンブリを介して前記ガスが流れるのを制限するべく非係合にすることができる、請求項65に記載の方法。

請求項68

前記ハウジングに圧縮チャンバおよび膨張チャンバを構成する工程を更に備える、請求項67に記載の方法。

請求項69

前記圧縮チャンバと前記膨張チャンバとが異なる容積を有するように構成する工程を更に備える、請求項68に記載の方法。

請求項70

前記準受動的弾性アクチュエータを一次アクチュエータに結合することは、準受動的ロータリ空気圧アクチュエータおよび準受動的リニア空気圧アクチュエータのうちの一つを前記一次アクチュエータに結合することを含む、請求項65に記載の方法。

請求項71

ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュールであって、ロボットシステムの第1の支持部材に結合可能な出力部材と、前記ロボットシステムの第2の支持部材に結合可能な入力部材と、前記出力部材を回転軸周りに回転させるトルクを印加可能な一次アクチュエータと、予め定められた関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有する準受動的弾性アクチュエータと、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、弾性状態、半弾性状態および非弾性状態を有する、調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項72

前記弾性状態において、前記準受動的弾性アクチュエータは前記入力部材の回転中にエネルギーを蓄積し、前記入力部材の次の回転中にエネルギーを放出して前記出力部材に増大トルクを印加する、請求項71に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項73

前記半弾性状態において、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールに減衰力または制動力を提供するべく、前記準受動的弾性アクチュエータは減衰モードで動作する、請求項71に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項74

前記半弾性状態において、前記制動力または前記減衰力は可変である、請求項73に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項75

前記非弾性状態では、前記準受動的弾性アクチュエータは自由揺動モードで動作する、請求項71に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項76

前記準受動的弾性アクチュエータは、弾性状態、半弾性状態および非弾性状態の間でリアルタイムに選択的に切り替え可能である、請求項71に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項77

弾性状態、半弾性状態および非弾性状態の間のリアルタイムでの切り替えを選択的に制御するように動作可能な弁アセンブリを更に備える、請求項76に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

請求項78

前記弁アセンブリは、開いている、閉じている、または、可変な程度で部分的に開いている、請求項71に記載の調整可能アクチュエータ関節モジュール。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2016年11月11日に出願された米国特許仮出願第62/421,175号の優先権を主張し、この米国特許出願の全内容が引用により本明細書に組み入れられる。

背景技術

0002

様々な外骨格ヒューマノイドロボットアーム、他のロボットおよびロボットシステムが存在し、その多くは可能な限り最も効率的な操作を求めるものである。将来も継続して取り組まれるであろう基本的な技術的問題として、特に、エネルギー的自律性が求められるようなシステムが、どのようにしたら許容可能なレベルの出力を提供すると同時に電力消費を最小限に抑えることができるかということが挙げられる。確かに、ロボット工学の世界では、電力不可避の課題である。このようなシステムの設計者は、通常、意図された使用または用途に基づいて動作を最適化することを試みる。多くの場合、少なくともある程度は電力または効率のいずれかが犠牲になる。例えば、あるロボットシステムでは、当該ロボットシステムが出力する力の条件を満たすことが可能な高出力電力システムを採用しているが、効率について考慮する以前に高出力電力であることを優先している。他方で、別のロボットシステムでは、出力する力が二次的な考慮事項であり、効率を改善するべく、より効率的な電力システムを使用している。出力する力が大きいシステムまたは高電力システムは、様々なタスクを実行することができるが、コストがかかることが多い。更に、そのようなシステムは、ポータブル電源能力が限られているので、しばしば電源つなぐ必要がある。タスクを実行するために一定レベルの力を必要とする作業関連のタスクまたは他のタスクにおいて人間を支援するように設計されている限り、効率的ではあるが出力可能な力が小さいシステムは、実用性欠ける場合がある。一般的に、電力問題は、消費電力を最小限に抑えながら出力を最大化することを目指して様々な努力がなされていることから、困難な課題であった。出力エネルギー消費に対する電力の比のわずかな改善でさえ、非常に有益である。電源を改良するために多くの研究開発が行われているが、ロボットシステムにおける電源対エネルギー出力比を改善できる別の方法として、ロボットシステムの構造的造り、つまり、様々な部品構成方法、これらの制御方法を通じた改善、および、自然に発生する現象、例えば、重力をシステムが利用できるかといったことを通じて改善することも考えられる。

0003

開示される技術の最初の要約をここに記載する。技術の具体的な例については、後で詳細に記載する。この概要は、例を示し、読者が技術をより迅速に理解するのを助けることを意図しており、技術の重要な特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではない。

0004

本開示はロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュールについて記載する。調整可能アクチュエータ関節モジュールは、ロボットシステムの第1の支持部材に結合可能な出力部材と、前記ロボットシステムの第2の支持部材に結合可能な入力部材と、を備える。前記調整可能アクチュエータ関節モジュールは、前記出力部材を回転軸周りに回転させるトルク印加可能一次アクチュエータを備える。前記調整可能アクチュエータ関節モジュールは、所定の関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有する準受動的弾性アクチュエータを備える。前記準受動的弾性アクチュエータは、前記入力部材の第1の回転時に選択的にエネルギー蓄積し、前記入力部材の第2の回転時にエネルギーを選択的に放出して前記一次アクチュエータからのトルクと合わせて増大トルク印加して、前記第2の回転中に前記出力部材の回転を補助することが可能である。例えば、準受動的弾性アクチュエータは、モータのような一次アクチュエータと並列に動作することができる。前記準受動的弾性アクチュエータは、歩行サイクル遊脚期中に弾性要素(すなわち、ばね様挙動を示すばねまたは装置/機構)を非係合にするが、歩行サイクルの支持期の特定の戦略的に選択された期間中(またはロボットシステムのその他の動きの間)には前記弾性要素を係合させる機能を提供し、エネルギーを収集および回収して、一次モータトルクを低減させて消費電力要求を下げることにより、調整可能アクチュエータ関節モジュールの電力を低減させることができる。一態様では、前記弾性要素は、内部弁アセンブリによって提供される能動的な分流機能(準受動的弾性アクチュエータの分流回路)を有する空気圧式空気ばね要素を備えることができ、剛性を(ガス圧力チャージを介して)調整可能であり、また、(例えば、ソレノイドまたはボイスコイル作動弁を介して)分流回路の能動的係合および非係合を可能にすることによって、エネルギー回収の簡単な解決策を提供する。

0005

一例において、調整可能アクチュエータ関節モジュールは、増大トルクの印加を選択的に制御するために、前記準受動的弾性アクチュエータに動作可能に結合された制御システムを備える、または、そのような制御システムと動作可能である。一例において、前記制御システムは、前記準受動的弾性アクチュエータを弾性状態非弾性状態との間で切り換える(すなわち、前記分流回路を非係合にする(閉じる)、係合にする(開く))ように動作可能な弁アセンブリを備える。

0006

一例において、前記弁アセンブリは、前記準受動的弾性アクチュエータの圧縮チャンバ膨張チャンバガスチャンバ)との間で流体(例えば、空気または他のガス状流体)が流れることを可能にするまたは制限するように動作可能な弁装置を備える。弁アセンブリの弁装置は、第1のベーンまたはベーン装置の開口を介して配置され、前記弁装置は、前記分流回路を開閉して前記準受動的弾性アクチュエータを前記弾性状態と前記非弾性状態との間で切り換えるように制御可能である。

0007

一例において、前記準受動的弾性アクチュエータおよび特に弾性要素は、ロータリ空気圧アクチュエータを含んでもよい。別の例において、前記準受動的弾性アクチュエータは、リニア空気圧アクチュエータを含んでもよい。当業者には明らかなように、前記空気圧アクチュエータは、空気または他の適切な気体(例えば、窒素)を含むことができる。上記の例のそれぞれにおいて、前記弾性要素はハウジングを備え、当該ハウジングは選択されたガス圧力でチャージされて予め定められた関節剛性値を規定する。

0008

一例において、前記一次アクチュエータは電気モータを含み、前記電気モータは当該電気モータと回転可能に結合された遊星歯車駆動変速機と共に動作可能である。前記遊星歯車駆動変速機は、前記一次アクチュエータ(例えば、電気モータ)の中央空隙内に少なくとも部分的に配置される。一例において、前記一次アクチュエータの出力プーリと前記ロータリ空気圧アクチュエータの入力プーリとの間に、伝動ベルトが回転可能に結合される。

0009

本開示は更に、ロボットシステムの電力消費を少なくするべくエネルギーを回収するように構成されたロボットの肢のためのロボットシステムについて記載する。当該システムは、前記ロボットシステムの様々な関節において、複数の支持部材と複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールとを備え、前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールはそれぞれ、前記ロボットシステムの関節を規定するべく前記複数の支持部材のうちの2つに回転可能に結合される。前記複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールはそれぞれ、前記関節が自由度を規定する回転軸と、前記関節を作動させる一次トルクを印加可能な一次アクチュエータと、所定の関節剛性値に動的に調整可能であって、弾性状態と非弾性状態との間で選択的に制御可能な弾性要素を有する準受動的弾性アクチュエータと、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記関節の第1の回転時にエネルギーを蓄積することができ、前記関節の第2の回転時にエネルギーを放出して前記一次アクチュエータからの前記一次トルクと組み合わせられる増大トルクを印加して、前記関節の回転を補助し、前記一次アクチュエータの消費電力を低減する。

0010

本開示は更に、少なくとも一つの調整可能関節モジュールを備えるロボットシステムを動作させる方法を記載する。当該方法は、ロボットアセンブリの調整可能アクチュエータ関節モジュールの第1の回転を起こす段階と、前記第1の回転の間にエネルギーを蓄積するべく、前記調整可能関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータを係合させる段階と、一次トルクを印加するべく一次アクチュエータを作動させて、前記第1の回転とは異なる方向に前記調整可能アクチュエータ関節モジュールの第2の回転を起こす段階と、を備え、前記準受動的弾性アクチュエータは、前記第2の回転の間に、蓄積された前記エネルギーを放出して前記一次トルクに増大トルクを印加して、前記第2の回転を引き起こすべく前記一次トルクを印加するのに前記一次アクチュエータが必要とする電力を低減させる。準受動的弾性アクチュエータの状態は、準受動的弾性アクチュエータ内の気体の流れを調整し制御する弁アセンブリを備える制御システムによって制御することができる。

0011

前記方法は更に、制御システムの弁アセンブリを動作させて分流回路を係合させるまたは開いて、調整可能アクチュエータ関節モジュールの前記準受動的弾性アクチュエータの動作を選択的に非係合にする(非弾性状態に入る)、および、前記分流回路を非係合にするまたは閉じて、前記準受動的弾性アクチュエータの動作を前記弾性状態に係合させる段階を備える。

0012

前記方法は更に、前記弁アセンブリを開閉すべく(および、前記分流回路を開閉すべく)前記弁アセンブリの弁装置を作動させる段階を備える。

0013

前記方法は更に、前記調整可能アクチュエータ関節モジュールを所望のまたは予め定められたガス圧ガスをチャージすることによって所定の関節剛性値を生成する段階を備える。

0014

前記方法は更に、前記準受動的アクチュエータプリチャージし、前記弾性要素を圧縮する段階を備え、前記増大トルクを印加するべく蓄積されたエネルギーを所定の時間に放出してもよい。

0015

前記方法は更に、前記ハウジング内のガス圧を変化させることによって前記予め定められた関節剛性値を動的に変更する。

0016

本開示は更に、調整可能アクチュエータ関節モジュールを製造する方法を記載する。当該方法は、ロボットまたはロボットシステム内の関節の回転軸周りの作動を容易にすべく、ロボットシステムの関節の回転軸周りに一次トルクを印加するように、モータのような一次アクチュエータを構成する工程と、準受動的弾性アクチュエータを前記一次アクチュエータと共に動作させるように構成する工程と、を備える。前記準受動的弾性アクチュエータは、所定の関節剛性値に動的に調整可能な弾性要素を有してもよい。前記準受動的弾性アクチュエータは、前記関節の第1の回転時に選択的にエネルギーを蓄積し、前記関節の第2の回転時に選択的にエネルギーを放出して、前記一次トルクに増大トルクを印加して、前記第2の回転中の前記関節の回転を補助する。

0017

前記方法は更に、前記準受動的弾性アクチュエータに弁アセンブリを動作可能に結合する工程を備える。一例において、第1のベーンまたは第1のベーン装置の形態で、前記弾性要素の開口を介して弁装置を配置してもよい。前記弁装置は、前記準受動的弾性アクチュエータの圧縮チャンバと膨張チャンバとの間のガスの流れを可能にするまたは制限することが可能に作動してもよい。

0018

上記方法は更に、圧縮チャンバおよび膨張チャンバを使用して前記弾性要素を構成する工程を備えてもよい。一例では、圧縮チャンバおよび膨張チャンバは、等しい容積を有してもよい。別の例では、圧縮チャンバおよび膨張チャンバは、異なる容積を有してもよい。更に別の例では、圧縮チャンバの容積は、膨張チャンバの容積より大きくてもよい。

図面の簡単な説明

0019

本発明の特徴および利点は、本発明の特徴を例として示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるであろう。

0020

本開示の一例に係る少なくとも一つの調整可能アクチュエータ関節モジュールを有する外骨格の下半身部分の形態のロボットアセンブリの2つの姿勢を示す。

0021

本開示の一例に係る調整可能アクチュエータ関節モジュールの概略図である。

0022

本開示の一例に係る調整可能アクチュエータ関節モジュールの概略図である。

0023

人間の歩行サイクルにおける、人間の体重を正規化した膝関節トルク膝関節角度グラフである。

0024

弾性応答を一例に係る調整可能アクチュエータ関節モジュールによって生成することができる関節軌道及び歩行の一部分を達成するために必要なトルクを示すグラフである。

0025

本開示の一例に係る調整可能アクチュエータ関節モジュールの性能を示すグラフである。

0026

本開示の例に係る少なくとも一つの調整可能アクチュエータ関節モジュールを有するロボットアセンブリ、すなわちウェアラブルロボット外骨格の等角図である。

0027

図4Aロボット外骨格の等角図である。

0028

本開示の一例に係る図4Aのロボットアセンブリの膝関節の調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分等角図である。

0029

別の角度から見た図5Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分等角図である。

0030

本発明の一実施形態に係る、図1または図4Aのロボットアセンブリと共に動作可能な調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0031

作動位置にある図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0032

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの正面図である。

0033

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの左側面図である。

0034

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分分解図である。

0035

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分分解背面図である。

0036

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分分解図である。

0037

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分分解正面図である。

0038

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの一次アクチュエータの分解図である。

0039

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの一次アクチュエータの部分分解正面図である。

0040

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの分解図である。

0041

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの部分分解正面図である。

0042

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの図10Bの線11Aに沿った断面図である。

0043

図6Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの回転した状態の図10Bの線11Aに沿った断面図である。

0044

本発明の一例に係る、図4Aのロボットアセンブリと共に動作可能な調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0045

図12Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0046

図12Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0047

図12Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの部分分解図である。

0048

図12Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの等角図である。

0049

図12Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの等角背面図である。

0050

本発明の一実施形態に係る、図1および図4Aのロボットアセンブリと共に動作可能な調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0051

図13Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの図13Aの線13Bに沿った断面図である。

0052

本開示の一例に係る図5A、6A、12Aおよび13Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールのいずれか1つで動作可能な調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータの第1のベーン装置および第2のベーン装置の等角図である。

0053

図14Aの第1のベーン装置および第2のベーン装置の別の視点からの等角図である。

0054

本発明の一例に係る、図14Aの第1のベーン装置と共に動作可能な弁アセンブリの断面図である。

0055

本開示の一例に係る、分流回路を開いた状態での図14Aの第1のベーン装置および第2のベーン装置と共に動作可能な図15Aの弁アセンブリの概略的な正面断面図である。

0056

分流回路が閉じた状態での図14Aの第1のベーン装置および第2のベーン装置と共に動作可能な図15Aの弁アセンブリの概略的な正面断面図である。

0057

本開示の一例に係る弁アセンブリの一部を形成する第1のベーン装置(例えば、図14A)の断面図(y平面)である。

0058

図16Aの第1ベーン装置の断面図(x面)である。

0059

本開示の一例に係る図14Aの第1のベーン装置と共に動作可能な弁アセンブリの断面図である。

0060

図17Aの弁アセンブリの分解図である。

0061

図17Aの弁アセンブリの分解右側面図である。

0062

開位置にある図17Aの弁アセンブリの断面図である。

0063

閉位置にある図17Aの弁アセンブリの断面図である。

0064

本発明の一例に係る、図14Aの第1のベーン装置と共に動作可能な弁アセンブリの等角図である。

0065

図18Aの弁アセンブリの分解図である。

0066

開位置にある図18Aの弁アセンブリの断面図である。

0067

閉位置にある図18Aの弁アセンブリの断面図である。

0068

本開示の一例に係る、関節減衰トルク対種々のロータベーン管サイズ性能値を示すグラフである。

0069

本発明の一例に係る、図1および図4Aのロボットアセンブリと共に動作可能な調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0070

図20Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの右側面図である。

0071

弾性状態にある図20Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの等角図である。

0072

弁アセンブリが開位置にある時の図20Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの一部分の上部断面図である。

0073

弁アセンブリが閉位置にある時の図20Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの一部分の上部断面図である。

0074

図20Aの調整可能アクチュエータ関節モジュールの下側部分の断面図である。

0075

本発明の一例に係る、図1および図4Aのロボットアセンブリと共に動作可能な遠隔に配置された準受動的弾性アクチュエータ関節モジュールの概略図である。

0076

図示の例示的な実施形態を参照して、特定の言語を用いてこれを説明する。しかしながら、本発明の範囲を限定するものではない。

実施例

0077

本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、動作、特徴、特性、状態、構造、項目または結果の完全なまたはほぼ完全な範囲または程度を指す。例えば、「実質的に」囲まれた物体とは、物体が完全に囲まれている、または、ほぼ完全に囲まれていることを意味する。絶対完全性からの許容可能な逸脱の程度は、特定の状況に依存する場合もある。しかしながら、一般的には、完全性に近いということは、絶対的なおよび完全な完了が得られた場合と、全体的には同じ結果が得られる。「実質的に(substantially)」という言葉の使用は、動作、特徴、特性、状態、構造、項目または結果の完全なまたはほぼ完全な欠如を指す否定的な意味で使用される場合にも同様に適用可能である。

0078

本明細書で使用される「隣接する(adjacent)」とは、二つの構造または要素が近接していることを指す。特に、「隣接する」として識別される要素は、隣接している、または、接続していてもよい。このような要素は、お互いに接触することなく互いに接近または近接していてもよい。近接の正確な程度は、具体的な状況に依存する場合もある。

0079

ロボットアセンブリ100の1つの例が図1に概略的に示されている。ロボットアセンブリ100は、外骨格の形態で示されており、特に、下半身周りにユーザが装着可能な下外骨格が示されている。しかしながら、本明細書で論じる概念は、外骨格(上外骨格および下外骨格の両方)、ヒューマノイドロボットまたはロボット装置遠隔操作ロボットまたはロボット装置、ロボットアーム、無人地上ロボットまたはロボット装置、マスタスレーブロボットまたはロボット装置(仮想環境を使用してまたは仮想環境内で動作可能なものを含む)、および、当業者には明らかであろう他の任意の種類のものを含む様々なタイプのロボット装置に適用可能であり、これらの装置に組み込むことができるまたは実装可能であり、以下に記載するコンセプトに限定するものではない。

0080

ロボットアセンブリ100の例では、本明細書で開示される外骨格を、全身外骨格(すなわち、図4Aに示すような、下半身部分および上半身部分の両方を有する外骨格と同様)として、下半身外骨格(すなわち、下半身部分の一部または全部)のみとして、または、上半身外骨格(すなわち、上半身部分の一部または全部)のみとして構成されてもよい。

0081

ロボットアセンブリ100は、準受動的弾性アクチュエータを有する複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールを備えることができる。上肢の準受動的弾性アクチュエータは、下肢の準受動的弾性アクチュエータとは異なる機能を有することができる。または、同様に機能することができる。例えば、下肢の準受動的弾性アクチュエータは、歩行または走りなどの周期的な運動の一部の間にエネルギー回復機構を提供することができ、また、周期の他の部分または他の活動中に自由に揺動する能力を提供することができる。上肢の準受動的弾性アクチュエータは、鎧および/または武器の質量を支持するように腕を持ち上げた時に、受動的な重力補償を提供することができる。上記のいずれの場合においても、準受動的弾性アクチュエータは電力を節減するように機能し、また、準受動的弾性アクチュエータと並行して作業を行うように使用され得る一次アクチュエータに対する要求も低くできる。本明細書で説明するような例示的なロボットシステムでは、様々な関節および対応する調整可能アクチュエータ関節モジュール内で使用される準受動的アクチュエータのタイプは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。ロボットアセンブリ100を例にとると、ロボットシステム100の上端下端との間、または、上肢内の様々な調整可能アクチュエータ関節モジュールの間で、異なる準受動的弾性アクチュエータを使用することができる(下肢についても同様)、または、同じ肢内の様々な調整可能アクチュエータ関節モジュールの間で、異なる準受動的弾性アクチュエータを配置してもよい。

0082

本明細書に記載されている例示的な弾性アクチュエータは、(関節の回転中または機械的システムのその他の動作中に常にエネルギーを蓄積または放出している完全に受動的な弾性アクチュエータと比較して)それらが能動的および非能動的な状態またはそのような動作モードで動作可能であることから、準受動的弾性アクチュエータと呼ぶことができる。本明細書に記載されている例では、受動モードおよび非動作モードまたはそのような動作状態は、選択可能または制御可能であってもよく、動的に選択可能または制御可能であってもよい(例えば、リアルタイムで選択可能である)、また、ロボットシステムの動作中に、ある状態またはあるモードから別の状態または別のモードへと繰り返して切り替え可能であってもよい。調整可能アクチュエータ関節モジュールの構成に応じて、準受動的弾性アクチュエータの例は、ロボットシステムの関節の様々な回転中に準受動的弾性アクチュエータを作動させてエネルギーを蓄積および放出することができる第1の能動状態(「弾性状態」とも称される)、準受動的弾性アクチュエータを非アクティブにして関節の様々な回転中にエネルギーが蓄積も放出もされない第2の受動状態(本明細書では「非弾性状態」とも称される)があり、また、場合によっては、関節の様々な回転中に準受動的弾性アクチュエータを部分的に作動させてエネルギーを蓄積および放出することができる第3の半能動状態または部分的能動状態(時には「半弾性状態」とも称される)を備えてもよい。ロボットシステムの幾つかの例では、準受動的弾性アクチュエータは、例えば、必要とされるタスクおよびそれに対応する回転運動、ロボットシステムの一つまたは複数の関節の様々なトルクもしくは負荷要件、または、必要なもしくは所望の制動力に応じて、必要とされるもしくは所望の動作状態間または異なるモード間での切り替えを行ってもよい。

0083

いくつかの例では、ロボットアセンブリ100は、左および右の外骨格肢部を備えてもよい(図1には右外骨格肢部102のみが示されていることに留意されたい)。外骨格肢部102は、複数の支持部材104a〜dを含み得る(例えば、外骨格肢部内の関節の間に延在するまたは関節の間に延在する人体の骨のように関節を連結する硬い構造支持体)。回転軸108a〜dそれぞれの周りの複数の自由度を規定する複数の調整可能アクチュエータ関節モジュール106a〜dの相対運動を実現すべく、支持部材104a〜dを互いに結合することができる。回転軸108a〜dの周りの回転自由度は、人間の脚の自由度1以上に対応させることができる。例えば、回転軸108a〜dの周りの回転自由度は、それぞれ、股関節外転内転、股関節屈曲伸展屈曲/伸展、および、足首屈曲/伸展に対応させてもよい。同様に、図示されていないが、上半身外骨格内のそれぞれの回転軸の周りの自由度は、人間の腕の自由度1以上に対応させることができる。例えば、回転軸周りの自由度は、肩の外転/内転、肩の屈曲/伸展、肩の内側/外側の回転、の屈曲/伸展、手首回内回外、および、手首の屈曲/伸展に対応させることができる。必要に応じて、手首の外転/内転に対応する自由度も含めることができる。

0084

人間のユーザまたはオペレータは、ロボットアセンブリ100とインタフェースすることにより、外骨格ロボットアセンブリ100(または図4Aの101)を使用することができるまたは通信することができる。これは、当技術分野で知られている様々な方法で達成可能である。例えば、オペレータの足に対応する力センサと接触可能なアセンブリの足部分に、オペレータの足を置くことによって、ロボットアセンブリ100とインタフェースすることができる。人間のオペレータの体の一部を、ロボットアセンブリ100の様々な位置に配置された外骨格ロボットアセンブリ100のその他の力センサと接触させることもできる。例えば、ロボットアセンブリ100の股関節部分は、オペレータの股関節と相互作用するように構成された1つ以上の力センサを有してもよい。ウエストストラップまたは他の適切な連結装置によって、オペレータをロボットアセンブリ100と接続することができる。フットストラップまたは他の適切な連結装置によって、オペレータをロボットアセンブリ100と接続することができる。一態様では、ロボットアセンブリ100の股関節、膝または足首部分の周囲に様々な力センサを、操作者のそれぞれの部分に対応して配置させることができる。ロボットアセンブリ100上またはその周りの特定の位置に配置されたセンサについて説明したが、位置センサ、力センサまたはその両方を、ロボットアセンブリ100の上または周囲の多数の場所に戦略的に配置して、ロボットアセンブリ100の動作を制御することができる。

0085

一般的に、調整可能アクチュエータ関節モジュール106a〜dは、それぞれの自由度で支持部材に力またはトルクを提供するべく、外骨格の様々な自由度と関連付けされてもよい。従来の外骨格システムおよび装置とは異なり、ロボットアセンブリ100は、各調整可能アクチュエータ関節モジュールがエネルギーを回収するように構成され、ロボットアセンブリ100の複雑さおよび電力消費を低減することができる。例えば、膝の屈曲/伸展の自由度に対応する自由度を規定する調整可能アクチュエータ関節モジュール106cは、第1の歩行運動の間にエネルギーを回収し、次いで、第2の歩行運動中にそのエネルギーを放出して、自由度に応じた関節の回転に一次トルクを提供する一次アクチュエータを補助するべく増大させたトルクを印加する(および以下に説明するように、調整可能アクチュエータ関節モジュール106cの一次アクチュエータによって加えられるトルクと平行に)ように構成することができる。調整可能アクチュエータ関節モジュール106cを選択的に制御することにより、関節が回転する間に、準受動的弾性アクチュエータが作動にたずさわる(すなわち、弾性アクチュエータがエネルギーを蓄積および放出する動作状態または条件(弾性状態または半弾性状態)にする)または作動にたずさわらない(すなわち、エネルギーを蓄積しないおよび放出もしない(非弾性状態)動作状態または条件または構成にする)ようにしてもよい。または、蓄積したエネルギーを消散させてもよいし、放出してもよい。非弾性状態では、例えば、オペレータが歩いたり走ったりするときに、関節を回転させることができる無視できる程度に小さい抵抗で関節は「自由揺動(フリースウィング)」する。準受動的弾性アクチュエータは、一次アクチュエータ(例えば、関節を駆動するように動作可能な主モータ)と並行して動作することにより、一次アクチュエータが提供するトルクに並行して増大したトルクを提供することができるもしくは印加することができる(すなわち、一次アクチュエータによって生成されたトルクに加算される)または、制動力を印加することができる。

0086

準受動的弾性アクチュエータは、当該準受動的アクチュエータのモードを変更するように制御および操作することができる二方弁のような小型の内部弁を備えてもよく、すなわち、弾性状態(アクチュエータが過渡エネルギーを蓄積および回復するためのばねとして動作する場合)と、半弾性状態(アクチュエータが部分的に圧縮されたばねとして動作する)と、非弾性状態(アクチュエータが自由に動くことを可能にする分流機能を当該アクチュエータが採用する場合(すなわち、エネルギーを蓄積しないまたは放出しない)との間の切り替えが行われてもよい(弁を通過する流体の摩擦および動きを除く)。更に、調整可能アクチュエータ関節モジュール106cは、以下に更に説明するように、所望の剛性を備えるように「調整(チューニング)」することができる。したがって、特定の関節の剛性の大きさはミッション固有荷重および地形によって異なる歩様に合わせて調整可能であり、その剛性が歩行サイクルの支持期にエネルギー回収に利用される時と、遊脚期に非係合にされる時とを能動弁が正確に制御する。

0087

その結果、関節を作動させるのに必要な電力消費を低減または最小限にするために、エネルギー(例えば、歩行または他の動作中に失われるエネルギー)を回収するように選択的に動作可能な準受動的弾性機構となる。したがって、図1に示すように下半身外骨格のように、ロボットアセンブリ内に複数の調整可能アクチュエータ関節モジュールを組み合わせる場合、運動中(股関節、膝および足首関節を介して)相当量のエネルギーを回収して利用することができ、外骨格の重量、サイズ、複雑性および全体的な電力消費を低減することが可能である。エネルギー回収のための準受動的アクチュエータは、例えば、関節にエネルギーを蓄積および放出することができる機械的または空気圧的または油圧的要素のような弾性要素を備えてもよく、また必要に応じて、弾性要素を関節に動力を供給している一次トルク源に係合させるおよび非係合とする能動スイッチまたはクラッチを備える。このエネルギー回収アプローチでは、弾性剛性の大きさの決定、ならびに各歩行サイクル中のどのタイミングで弾性アクチュエータを係合および非係合とするかが明確にされる。これらの値は、歩行サイクル中の関節トルク二乗平均を最小にする時間窓、剛性、位置オフセットを探索することによって最適化することができる。この数値最適化により、所与の歩行または操縦に対する予め定められた一次関節トルクアクチュエータの最小平均電力消費をもたらすことができる。したがって、エネルギー回収および関節作動トルク低減のためのこのアプローチの実際的な実施は、歩行対走行など、ロボットアセンブリが使用されるべき大部分の時間に最もよく働く角剛性を定義し、幅広い範囲の活動において弾性アクチュエータを正確に係合および非係合にするのに使用可能な歩行認識アルゴリズム確立することが必要となる。

0088

上記の概要について、後で詳しく説明する。

0089

図2Aおよび図2Bは、それぞれ、本開示の2つの例に係る調整可能アクチュエータ関節モジュールを概略的に示す。図2Aは、調整可能アクチュエータ関節モジュール120に一次トルクを提供するように動作可能な一次アクチュエータ122を有する調整可能アクチュエータ関節モジュール120を示す。一例では、一次アクチュエータは、ギヤードモータ(例えば、遊星歯車変速機のような(または、当業者に周知の他のタイプの変速機)変速機と共に動作可能な電動モータを有する一次アクチュエータ)を含んでもよい。一次アクチュエータ122は、準受動的弾性アクチュエータ124(例えば、以下に説明するような、ロータリアクチュエータまたはリニア空気圧式(空気またはその他のガス)アクチュエータ)と並行に動作し、これらは共にトルクを印加することができ、ある場合には並列にトルクを負荷に印加する(例えば、図1および図4Aに示すように、ロボットアセンブリの関節、または、関節を規定するべく互いに対して回転可能な複数の支持部材を回転させるべくトルクを印加する)。

0090

準受動的弾性アクチュエータ124は、図14A図19に関して以下で更に説明するような弁アセンブリ126を備えることができる。弁アセンブリ126は、調整可能アクチュエータ関節モジュール120のための制御システムの少なくとも一部を容易にするかまたは含むことができ、それにより、ギヤードモータ122によって印加されるトルクと並行して、準受動的流体アクチュエータ124を介した増大トルクの印加を選択的に容易にするべく制御することができる。

0091

本明細書において、「選択的」とは、調整可能アクチュエータ関節モジュールを、リアルタイムで選択された時に選択された期間、必要に応じてまたは所望に制御することができることを意味し、例えば、異なる動作条件、動作状態、ロボットシステムの異なる要求に応じてまたはオペレータが所望するように、制動力の大きさおよびタイミングを変更する、準受動的アクチュエータの弾性要素の圧縮の大きさおよびタイミングを変更する、または、一次アクチュエータによって生成される一次トルクの大きさおよびタイミングを変更することができることを指す。選択的制御とは、期間の全部もしくは一部または所望の期間、準受動的弾性アクチュエータが一次アクチュエータと連動して動作可能であることを意味し得る。更に、「選択的」とは、例において、弁アセンブリの一つもしくは複数の動作パラメータまたは出力性能を、必要または所望に応じてリアルタイムで制御および変更することができることを意味し得る。動作パラメータまたは出力性能には、これらに限定されないが、例えば、印加される増大トルクの大きさ、生成された制動力の大きさ、弾性アクチュエータの剛性または弾性、弾性アクチュエータの作動のゼロ点またはヌルポイント等が含まれ得る。

0092

準受動的アクチュエータが半弾性状態またはそのような動作モードに入る例では、準受動的弾性アクチュエータを作動させて、準受動的弾性アクチュエータの弾性部品またはばねを部分的に圧縮すると、準受動的弾性アクチュエータが完全に弾性状態である場合に達成されるであろうエネルギーよりも少ない量のエネルギーを蓄積するおよび放出可能となる、または、そのような大きさの制動力を発生させることが可能になる。別の言い方をすれば、半弾性とは、関節の回転によるエネルギーまたは力の1:1未満の伝達が、入力部材と出力部材との間に結合された準受動的弾性アクチュエータにある状態を意味する(例えば、弁アセンブリが部分的に開いた状態にあるため)。本明細書で使用される「半弾性」とは、準受動的弾性アクチュエータの弾性部品に固有の弾性特性(すなわち、弾性)を指すことを意図しておらず、単に当該弾性部品の圧縮の程度を意味する。

0093

調整可能アクチュエータ関節モジュール120’のこの例では、一次アクチュエータ1
22’は、調整可能アクチュエータ関節モジュール120’の準受動的流体アクチュエ
タ124’と並列に動作する動力アクチュエータとして組み込まれた油圧アクチュエータ
を含む点以外は、図2B図2Aと同じである。

0094

図3Aは、人間の歩行例において発生する関節トルクと関節位置プロットしたグラフであり、関節の回転角に対してまたは対応して発生するトルク(N・m/kg)が示されている。このグラフは、人間の膝(外骨格を着用せず)の例示的なトルク/角回転の関係を示しており、平面を約3mphで歩いている場合である。点Aから点Bへの最初の歩行運動は、接地に続く立脚圧縮を示し、点Bから点Cへの第2の歩行運動では、立脚伸長を示し、立脚期は点Dで完了する。点D、E、F、およびA間の第3の歩行運動は、「二重支持および遊脚」を示している。したがって、「立脚期」は、踵の接地(点A)から爪先回転/立脚終期(点A〜D)までであり、トルク−関節プロファイルは準弾性挙動を示す(この準弾性剛性に関しては、歩行と走行では同様である)。この期間では、膝は衝撃吸収体としても機能する。「遊脚期」は、爪先離地から踵接地(点Eから点Aまで)までであり、この期間において、膝は、踵接地前に起きる最終伸長の間に、ある程度の減衰を伴う準衝撃応答(quasi−ballistic response)(受動的応答)を示す(したがって、膝は制御された緩衝器または衝撃吸収体として働く)。

0095

人間の歩行の特性は、膝関節に固有のものではなく、また歩き方に限定されずに、本明細書で論じられる調整可能アクチュエータ関節モジュールの基礎を形成する。実際に、歩行、走り、段差昇降などの模擬周期的外骨格活動における関節トルク対位置プロットを見ると、弾性エネルギーの回収を利用して関節を動かすのに必要なモータのトルクの必要条件を低減することができる特定の歩行運動における期間が存在する。このように、本明細書で説明する調整可能アクチュエータ関節モジュールは、例えば、動力アクチュエータ(例えば、電動歯車付きモータ)の要件を最小限に抑えて、ロボットアセンブリ内の全体的な電力消費を低減するべく、股関節、膝および足首の自然な動きの特徴を利用するように構成することができる。本明細書で論じる調整可能アクチュエータ関節モジュールは、例えば、肩関節および肘関節に組み込むこともできるが、以下で更に説明するように、下半身の関節に組み込むよりも、作業に依存する形となる。しかしながら、下半身関節(例えば、股関節、膝、足首)の調整可能アクチュエータ関節モジュールを、単に周期的な動作(例えば、歩行または走る)ではなく、特定のタスク(例えば、重いものを持ち上げる、座ったり立ったりする等)に基づいて動作するように構成することもできる。

0096

図3Bは、50ポンド(約22.7kg)の荷重で3.5mph(時速約5.6km)での歩行する場合の、外骨格膝関節トルク(N・m)対位置(角度)を示したグラフである。「三角形」がプロットされた線(「関節作動トルク」)は予め定められた関節軌道を達成するのに必要な全体トルクを表し、「円形」がプロットされた線(「ばね反作用トルク」)は調整可能アクチュエータ関節モジュールの準受動的弾性アクチュエータによって生成される得る弾性応答の歩行部分を表す。このように、ばね反作用トルクを利用して、以下で更に詳細に説明するように、関節を作動させるのに必要な電力消費を低減することができる。

0097

図3Cは、一次アクチュエータと並列に動作する準受動的弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュールを備える外骨格の性能を示すグラフであり、当該関節モジュールは、一例として、人間の膝関節に関連付けられる関節剛性が7Nm/度のものである。より具体的には、グラフは、50ポンド(約22.7kg)の荷重で3.5mph(時速約5.6km)で歩行する場合の関節トルク(N・m)対関節速度(deg/sec)を示す。「三角形」がプロットされた線(「関節作動トルク」)は、予め定められた関節軌道(例えば、膝を回転させるのに必要なトルク)を達成するために必要な全体のトルクを表し、「円形」がプロットされた線(「ばね反作用トルク」)は、本明細書に例示されるように、準受動的弾性アクチュエータを適時に係合および非係合とさせることによって弾性応答が生成され得る歩行の部分を表す。

0098

「円形」がプロットされた線によって示されるように、得られるピークトルクは、「三角形」がプロットされた線の正規化されたトルク必要条件(約100N・m)と比較して実質的に低減(約25N・m)されている。すなわち、通常(すなわち、弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュールを組み込むことなく)、トルク必要条件は約100N・mでピークに達するが、本明細書に開示されるような弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュールを組み込む場合は、ピークトルクは約20N・mに過ぎず、したがって、同じ歩行サイクルおよび動作条件に対する電力要求を大幅に低減できる。これは、調整可能アクチュエータ関節モジュールが第1の歩行運動中に(準受動的弾性アクチュエータを介して)エネルギーを蓄積し、次の第2の歩行運動中にそのエネルギーを放出して、調整可能アクチュエータ関節モジュールの一次アクチュエータ(例えば、ギヤードモータ)によって印加されるトルクと並行に印加可能な増大トルクを印加するからである。無論、これらの結果には、重量、荷重等の他の要因も影響するが、いずれの場合であっても、これらのグラフは、以下に更に例示される、選択的に制御可能な準受動的弾性アクチュエータに連動して関節を適切に作動させる時に動力付きモータが必要とするオンボード電力が低減されていることを示している。並列弾性アクチュエータを使用することにより、歩行サイクルの特定の期間といった適時に弾性アクチュエータが係合および非係合にされる時に必要となるモータトルクを効果的に低減できる。股関節、足関節、肩関節および肘関節についても同様のプロットまたはグラフを示すことができる。幾つかの場合において、これらの関節の歩行のために専用で弾性アクチュエータを使用することができる。

0099

分かりやすく説明するべく、図4A図5Bおよび図12A図12Fは、調整可能アクチュエータ関節モジュールの第1の例に関する(弾性要素として回転空気ばね(rotary pneumatic spring)を有する回転空気圧式アクチュエータの形態の準受動的弾性アクチュエータを備え、準受動的アクチュエータは弾性状態、半弾性状態、非弾性状態で動作可能である)。図6A図11Bは、調整可能アクチュエータ関節モジュールの第2の例に関する(弾性要素として回転空気ばねを有する回転空気圧式アクチュエータの形態の準受動的弾性アクチュエータを備え、準受動的アクチュエータは弾性状態、半弾性状態、非弾性状態で動作可能である)。図13Aおよび図13Bは、調整可能アクチュエータ関節モジュールの第3の例に関する(弾性要素として回転空気ばねを有する回転空気圧式アクチュエータの形態の準受動的弾性アクチュエータを備え、準受動的アクチュエータは弾性状態、半弾性状態、非弾性状態で動作可能である)。図14A図15Cは、調整可能アクチュエータ関節モジュールの第1、第2および第3の例のそれぞれと共に動作可能な第1のベーンまたはベーン装置および第2のベーンまたはベーン装置の例、ならびに図16A及び図16Bの第1のベーン装置の例の場合も示す。図17A図17Eは、図16A及び図16Bの第1のベーン装置と共に動作可能な弁アセンブリの一例に関する。同様に、図18A図18Dは、図16A及び図16Bの第1のベーン装置と共に動作可能な弁アセンブリの別の例に関する。そして、図20A図20Fは、調整可能アクチュエータ関節モジュールの別の例に関する(弾性要素としてリニア空気ばねを有するリニア空気圧式アクチュエータの形態の準受動的弾性アクチュエータを備え、準受動的アクチュエータは弾性状態、半弾性状態、非弾性状態で動作可能である)。以下の説明では、関連する図を参照して行う。

0100

図4Aおよび図4Bは、人間のオペレータが着用可能または使用可能な外骨格形態の例示的なロボットアセンブリ101の等角図を示す。ロボットアセンブリ101は、これに代えて、上述したようなヒューマノイドロボットまたは他のロボットアセンブリであってもよい。図示するように、ロボットアセンブリ101は、全身外骨格(すなわち、下半身部分と上半身部分の両方を有する外骨格)として構成することができる。しかしながらこれに限定されず、外骨格が下半身外骨格(すなわち、下半身部分の一部または全部)または上半身外骨格(すなわち、上半身部分の一部または全部)のみを含むこともできる。

0101

ロボットアセンブリ101は、左側および右側の外骨格肢を含んでもよい。右側外骨格肢部103は、複数の下半身支持部材105a〜dを含んでもよい。支持部材105a〜cは、それぞれの回転軸周りの複数の自由度を規定する複数の対応する関節107a〜cの周りの相対運動のために、互いに結合されてもよい。右膝関節107cは、本明細書で説明される準受動的弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュール109aを備えることができる。本明細書では詳述しないが、股関節107aも、本明細書で説明する準受動的弾性アクチュエータを有する調整可能アクチュエータ関節モジュールを備えてもよいことは明らかである。足首関節部107dは、図20A図20Fに関して以下に説明するような調整可能アクチュエータ関節モジュールを備えてもよい。左外骨格肢も同様に構成することができる。

0102

図5Aおよび図5Bは、図4Aの調整可能アクチュエータ関節モジュール109aを部分的に拡大した、正面および背面斜視図を示す。(調整可能アクチュエータ関節モジュール109aを支持する支持部材105bを有するが、図4A図4B図12A図12Bも参照)。図5Aの特定の調整可能アクチュエータ関節モジュール109aについて、図12A図12Fを参照して具体的に説明する。

0103

図4A図5Bのロボットアセンブリ101は、図1を参照して概して説明したのと同じまたは同様の特徴を有することができる。例えば、膝関節の屈曲/伸展の自由度に対応する自由度を規定する調整可能アクチュエータ関節モジュール109aは、第1の歩行運動の間にエネルギーを回収し、次いで、第2の歩行運動中にそのエネルギーを放出して、上記で説明したのと同様に、調整可能アクチュエータ関節モジュール109aの一次アクチュエータによって印加されるトルクと並列に、増大トルクを印加して、膝関節を自由度に応じて回転させるように構成することができる。更に、調節可能アクチュエータ関節モジュール109aは、制御システム(例えば、弁アセンブリ)を介して動作に関わらない(すなわち、エネルギーの蓄積も放出もしない非弾性状態)ように選択的に制御されて、関節が無視できるほどに小さい抵抗で自由揺動して、オペレータが歩いたり走ったりする時に関節を回転させるようにしてもよい。同様に、調整可能アクチュエータ関節モジュール109aは、以下に更に説明するように、予め定められた剛性値を有するように「調整(チューニング)」することができる。

0104

図6A図11Bは、本開示の一例による調整可能アクチュエータ関節モジュール130の様々な態様を示しており、本明細書で説明する関節を構成し規定するべく、ロボットアセンブリまたはシステムに組み込むことができる。本開示における調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、ロボットアセンブリの股関節および/または膝関節を提供するものとして具体的に説明されるが、これに限定されるものではなく、当業者であれば、同様の概念をロボットシステムの異なる関節で使用するように構成された調整可能アクチュエータ関節モジュールに組み込み可能であることを理解できる。例えば、調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、以下に説明するように、出力部材をわずかに変更することによって、図4Aモジュール109aとして容易に組み込むことができる。調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、説明を分かりやすくするために反転して示されているが、図5Aの調整可能アクチュエータ関節モジュール109aによって例示されるような向きに容易に組み込まれ得ることに留意されたい。

0105

調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、互いに構造的に結合されて、関節にトルクを提供するように互いに動作可能な一次アクチュエータ132および準受動的弾性アクチュエータ134を備える。(準受動的弾性アクチュエータ134の)入力部材136aおよび出力部材136bはそれぞれ、回転軸137周りに回転可能である(例えば、膝関節または股関節のような人間の関節の自由度に応じておよびその回転軸に対応して、回転する)。図示のように、入力部材136aおよび出力部材136bの両方は、同じ(同一線上の)回転軸137を中心に回転することができる。しかしながら、異なる回転軸に沿って配置され共に動作可能に結合されている場合、入力部材136aおよび出力部材136bが異なる回転軸を有することができることこら、これに限定されるものではない。一次アクチュエータ132(例えば、ギアード電気モータ)は、出力部材136bが回転軸137を中心に回転するように出力部材136bにトルクを印加するように動作可能であり、準受動的弾性アクチュエータ134(例えば、ロータリ空気圧アクチュエータ)は、例えば歩行運動の特定の部分の間に、制動力を生成するように、または、一次アクチュエータ132によって印加されるトルクとともに出力部材136bに増大トルクを印加して関節を作動させるように、選択的に動作可能である。

0106

より具体的には、入力部材136aの第1回目の回転時には、準受動的弾性アクチュエータ134が、選択的にエネルギーを蓄積するようにまたは制動力を選択的に生成するように(弾性状態または半弾性状態)に動作するまたは制御システム(例えば、弁アセンブリ)によって制御される。そして、入力部材136aの第2回目またはそれ以降の回転時に(依然として弾性状態または半弾性状態にある間に)、そのエネルギーを選択的に放出する。弾性状態および半弾性状態では、準受動的弾性アクチュエータ134は、関節の回転に抗する制動力を発生させることができる、または、一次アクチュエータ132によって加えられるトルクと並行して増大トルクを出力部材に印加することができる(以下で更に詳細に説明する)、または、その両方を行うことができる。当業者であれば、準受動型弾性アクチュエータのこれらの異なる動作状態が、同じ方向または異なる方向の入力部材および関節の回転に入ることが理解できる。

0107

一態様では、エネルギーを蓄積および放出するように動作する準受動的アクチュエータの弾性状態では、入力部材136aの第1の回転は、調整可能関節モジュールを作動させるための一次アクチュエータの能動的駆動によって達成されて、関節モジュール(およびそれに結合された任意の構造支持体)の回転を引き起こす。別の態様では、入力部材136aの第1の回転は受動的に達成可能である、すなわち調整可能アクチュエータ関節モジュール内の入力部材136bの回転を達成するのに適した任意の利用可能な重力またはロボットシステムに作用する外力を利用することにより達成可能である(例えば、下半身外骨格が着座動作またはかがむ動作を実行するようにされ、それにより外骨格における様々な調整可能関節モジュールの回転に影響を及ぼす)。一次アクチュエータと並列に設けられた準受動的アクチュエータによる重力の利用により、調整可能な重力補償を伴う調整可能関節モジュールを提供できる。エネルギーが蓄積されると、そのエネルギーを出力部材136bに増大トルクの形態で放出することができる、または、さらなる回転を制動または制限するために使用され得る。

0108

準受動的弾性アクチュエータ134は更に、3回目以降の回転で、エネルギーを蓄積も放出もしないように構成することができ、準受動的弾性アクチュエータ134は非弾性状態に入る。この非弾性状態では、入力部材136aおよび出力部材136bは、互いに対して「自由揺動」モードに入る。すなわち、準受動的弾性アクチュエータ134に関して無視できる程度に小さい抵抗が存在することを意味する(アクチュエータ134がロボット装置の歩行サイクルの遊脚期の間に所望されるような、入力部材136aの出力部材136bに対する回転を制限する関節剛性値を示さない)。このように、準受動的弾性アクチュエータ134は、弾性状態と非弾性状態との間で切り替え可能であり、準受動的弾性アクチュエータ134は、一次アクチュエータ134によって印加されるトルクと並列に(弾性状態において)増大トルクを印加する。これらを合わせたトルクは、特定の歩行段階を実行するために一次アクチュエータが必要とするトルクよりも少なくなるように、効率的な態様で出力部材136bを入力部材136aに対して回転させるように機能し、以下に詳細に説明するように、一次アクチュエータ134の電力要件/要求を低減させることができる。

0109

一例において、準受動的弾性アクチュエータ134は、第1のマウントプレート138aおよび第2のマウントプレート1138bによって一次アクチュエータ132に構造的に搭載することができ、第1のマウントプレート1138aおよび第2のマウントプレート1138bはそれぞれ端に配置されて、一次アクチュエータ132および二次アクチュエータ134を「サンドイッチ」状態に拘束するように設けられる(図7A図8B)。第1のマウントプレート138aは、複数の締結具142(それらの間にスペーサを有する)を介して一次アクチュエータ132のハウジングマウント140に取り付けられる。第1のマウントプレート138aは、一次アクチュエータ132のカラーベアリング146を回転可能に支持する一次開口部144a(図8B)、および、準受動的弾性アクチュエータ134によって支持されるカラーベアリング148(図8B)を回転可能に受容する二次開口部144bを備える。

0110

第2のマウントプレート138bは、複数の締結具151を介してハウジングマウント140の他端側に取り付けられ、準受動的弾性アクチュエータ134に結合されたカラーベアリング154(図8A)を回転可能に支持する入力開口152を有する。従って、第2のマウントプレート138bの入力開口152および第1のマウントプレート138aの二次開口部144bは、準受動的弾性アクチュエータ134を構造的に支持する大きさに形成され、準受動的弾性アクチュエータ134の両側を支持するカラーベアリング148および154を介して準受動的弾性アクチュエータ134の回転を容易にする。

0111

入力部材136aは、特定の用途(例えば、外骨格、ヒューマノイドロボット、ロボットハンドまたはアーム)および入力部材136aに取り付けられた支持部材(例えば、図4Aの支持部材105b)に依存して、多くの異なる形状および形態を有し得る荷重伝達構成要素とすることができる。上記された特定の構成に、限定することを決して意図していない。本例では、入力部材136aは、水平フランジ156および回転インターフェース開口158(図7Aおよび図8A)を備えることができる。水平フランジ156は、第2のマウントプレート138bの水平段部160に対し受容され、第2のマウントプレート138bに対する入力部材136aの移動を制限し、それによって一次アクチュエータ134のハウジングマウント140に対する移動を制限する。回転インターフェース開口158は、第2のマウントプレート138bの入力開口152を通って延びる第1のベーン装置164(図10Aおよび図10B参照)の入力インターフェース部材162に結合することができる。出力部材136bは、図4Aの支持部材105bのようなロボットアセンブリの支持構造に結合可能なロボット支持部材境界部分を備えてもよい。

0112

出力部材136bは、特定の用途(例えば、外骨格、ヒューマノイドロボット、ロボットハンド、ロボットアームなど)に応じて、様々に異なる形状および形態を有し得る荷重伝達要素であってもよい。上記された特定の構成に、限定することを決して意図していない。この例では、出力部材136bは、締結具(図示せず)を介して準受動的弾性アクチュエータ134のハウジング170に固定されたアクチュエータ境界部分168を備えることができる。あるいは、出力部材136bは、ハウジングの一体化された部分として形成することができ、図12A図12Eに関して以下に説明するように、および、図4A図5Bの外骨格の例に示されているように、回転軸137の近くに配置することができる。

0113

出力部材136bは、図4Aの外骨格のようなロボットアセンブリの支持構造に結合可能なロボット支持部材境界部分172を備えることができる。したがって、準受動的弾性アクチュエータ134が回転軸137周りに回転すると、出力部材136b(およびその関連する支持部材)は、取り付けられたハウジング170と共に同じ回転軸137の周りを同時に回転する。

0114

一次アクチュエータ132(一次アクチュエータ132が分解図で示されている特に図9Aおよび図9Bを参照)は、ハウジングマウント140を備えることができる。ハウジングマウント140は、締結具176を介して互いに結合された第1のマウント構造174aおよび第2のマウント構造174bを備える。一次アクチュエータ132の構成要素の多くを収容し構造的に支持するべく、第1のマウント構造174aおよび第2のマウント構造174bを共に締結する。例えば、一次アクチュエータ132は、第1のマウント構造174aおよび第2のマウント構造174bの環状凹部にそれぞれ配置されるモータ178を備える。モータ178は高性能永久磁石ブラシレスDCモータ(PM−BLDC)であってもよく、これは、48VDC電源および高性能COTSコントローラを使用して動作すると共に、所望の最大トルクおよび速度を達成するように巻線が最適化されたフレームレストルクモータの変形であってもよく、例えば、Allied Motion社の電気モータMF0127−032を使用してもよい。ブラシレス電気モータの制御は周知であり、詳細には説明しないが、任意の数の制御方式を、モータを動作させるために、調整可能アクチュエータ関節モジュール130に関連付られたモータおよびセンサと組み合わせて使用できることは明らかである。しかしながら、上述したおよび図示したモータに、決して限定するものではない。実際には、一次アクチュエータ132として使用するのに適した他のモータが本明細書において考慮され、油圧アクチュエータなどの様々な他のタイプのアクチュエータも考慮され得る。

0115

モータ178は互いに対して回転可能なステータ180およびロータ182を備えることができる(市販のフレームレスブラシレスモータの場合の典型的な様式)。モータ178は、モータ178の中央領域に位置しロータ182によって囲まれた中央空隙184を含むように構成することができる。より有用な態様では、遊星歯車変速機186のような変速機を、中央空隙184内に(全体的にまたは部分的に)配置し、支持することができる。これは、本明細書の後に例示されるように、比較的小型の電気モータに対する高トルク出力を有する薄型ギヤードモータ状態を提供する。本明細書に例示された遊星歯車変速機は、高調波サイクロイドウォームベルトチェーンクランク、4節リンク機構バックホ−リンク機構ベルクランクおよび連続的に可変なといった、他のタイプの変速機(トランスミッション)に置き換え可能である(または補充され得る)。または、当業者によく知られたその他の変速機に置き換え可能である。これらの他のタイプの変速機については、当業者にとっては、必要以上に実験を行うことなくこれらをどのように実施することができるか明らかであるので、ここでは詳述しない。

0116

遊星歯車変速機はよく知られており、ここで詳細に説明はしない。しかしながら、遊星歯車変速機186は、4:1ギアード遊星歯車変速機として構成されてもよい。したがって、一例では、遊星歯車変速機186は、キャリア192の周りに取り付けられた4つの遊星歯車188(1つが図示されている)に係合する外側リング190を有してもよく、4つの遊星歯車188は中央の太陽歯車図9B)の歯と係合する歯を有する。遊星歯車変速機では、固定要素は、例えば、外側リング190、キャリア192または太陽歯車194のいずれか1つであり、これにより、他の2つの構成要素が選択された固定要素に対して回転可能となる。

0117

この例では、外側リング190は、外側リング190の周囲の開口部196および第1のマウント構造174aのネジ穴197を通って締結具(図示せず)を介して第1のマウント構造体174aに締結されることによって固定されている。回転可能な伝達ホイール198(図9A)が、第2のマウント構造174bに隣接する一次アクチュエータ132の外側に配置され周辺締結具202を介して駆動カラー200に固定されている。駆動カラー200は、モータ178のロータ182に締結または固定されている。伝達ホイール198は、モータ178のロータ182の回転を太陽歯車194が回転軸203(図8A)の周りで回転するように回転を伝達すべく動作可能である。スペーサスリーブ201は、駆動カラー200に隣接し且つ遊星変速機186の外側リング190とロータ182との間に配置されて、遊星変速機186とロータ182との間の支持スペーサとして機能する。

0118

伝達ホイール198は、締結具208を介して伝達ホイール198に締結される伝達ハブ206を支持する中央開口204を有してもよい。伝達ハブ206は、太陽歯車194の外歯係合可能な内歯(図示せず)を有することができる。したがって、モータ178に電界を印加すると、ロータ182は軸203を中心に回転し、それによって伝達ホイール198が回転し、これにより太陽歯車194が回転し、全て1:1の比率で回転する。太陽歯車194が回転軸203を中心に回転すると、遊星歯車188が太陽歯車194の周りを回転し、これによりキャリア192が回転する。出力シャフト209は、キャリア192の中心部211に固定されており、キャリア192の回転により出力シャフト209が軸203を中心に回転し、これにより遊星歯車変速機186を介してロータ182の回転から出力シャフト209への4:1ギアダウン変速機構成が提供される。4:1変速機の代わりに、3:1または2:1(またはこれよりも大きな比)といった遊星歯車変速機のように、その他の遊星歯車変速機および歯車減速機構を使用することができる。

0119

高さを低減するために、遊星歯車変速機186をモータ178のロータ182の内側に配置してもよい。選択されたモータに依存して、ロータの内径により遊星歯車変速機の最大外径が決まる場合がある。遊星リング外径によって制約を受ける場合、利用可能なギア比および出力トルク選択肢が限られる。出力比は、外輪歯車歯数と太陽歯車の歯数との比から求められる。コンパクトな設計の遊星歯車装置においてより高い減速を得るためには、太陽歯車の直径を減少させてもよく、これは通常、動力伝達がより少ないことに対応する。太陽歯車が小さくなると、高いトルクを伝達する能力が低下する。モータのロータの内部に物理的にフィットする遊星歯車ユニットに対して、減速と強度のバランスが決定される。ヘリカルカットギアを採用することにより、より大きな力を歯車の歯に伝達することができ、遊星歯車ユニットをより強くすることができる。歯の幅が広いほど太陽歯車の耐荷重能力が向上するが、重量も増加してしまう。

0120

更に、太陽歯車194をいくつかの歯と同時に接触するように構成して、接触比は従来の平歯車減速機よりもはるかに高くなる。遊星歯車のもう1つの利点は、変速機がモータと一列に配置されることから、コンパクトな取り付け状態が可能であることである。たとえば16:1の最終ドライブを形成するべく、4:1の遊星ユニット図9Bに一つが示されている)のうちの2つを一緒ネストしてもよい。

0121

したがって、Allied Motion社のMF0127−032モータを使用する一例では、内径は3.3インチ(約8.38cm)であり、約3.15インチ(またはそれ以下)の遊星歯車変速機をモータの中央空隙に配置できることを意味する。また、Matex社の75−4MLG12遊星変速機を組み込むこともできる。この変速機は外径2.95インチの4:1ユニットで、重量はわずか500グラムで118N・mのピークトルクを有する。コンパクトな構成とするべく、このような遊星歯車変速機を本明細書で説明するブラシレスモータに組み込むことができる。したがって、図9Bの例では、出力シャフト209は、遊星歯車変速機186を介して低速であっても比較的高いトルクをごく僅かな騒音バックラッシュで印加することができる。また、例えば、遊星歯車変速機186がブラシレスフレームレス電気モータ178の空隙184内に収容されているため、コンパクトな形態で提供可能である。当業者には明らかなように、本明細書に記載された特定のタイプのモータおよび遊星歯車変速機に決して限定することを意図するものではない。

0122

図9Aおよび図9Bに示すように、出力シャフト192の自由端210は、第1のマウント構造174aの開口部212を通って延在する。テーパ状の支持カラー214は、出力シャフト192を取り囲み出力シャフト192に結合される(キースロットのインターフェースを使用して、支持カラー214を出力シャフト1192に結合することができる)。テーパ状支持カラー214は、出力シャフト192をプライマリプーリ216に結合するために、プライマリプーリ216の内側テーパ面(例えば、モールステーパ界面のような)に合致する外側テーパ面を有する(キーとスロットのインターフェースを使用して支持カラー214をプライマリプーリ216に結合することができる)。第1カラー軸受け218aは、第1のマウント構造174aの開口部212(図9A)内に配置され、出力シャフト192を回転可能に支持する。第2カラー軸受け218bは、プライマリプーリ216の外側端部に位置して、出力シャフト192の自由端210を回転可能に支持してもよい。

0123

一例では、センサプレート220を第2のマウント構造174bの外側に固定することができ、センサプレート1220は位置センサ222を支持する開口を備える。位置センサ222は、伝達ホイール198に隣接して配置されてもよい。伝達ホイール1198は、位置センサ222が太陽歯車194の位置を検出可能となるように太陽歯車194に至る開口を有している。そして、最終的に出力シャフト209の回転位置を検出できるようになっており、それにより、例えば、膝または股関節の角度位置を提供する。位置センサ222は、13ビットホール効果センサのような任意の適切なセンサとすることができる。更なる位置センサをシステムに結合して、最終的に関節の位置を決定するべく利用してもよい。図3Bおよび図3Cのグラフに関して上述したように(および弁アセンブリに関しては以下に記載する)、膝関節の特定の位置において、弁アセンブリの作動を決定及び制御して、調整可能アクチュエータ関節モジュールを非弾性状態、弾性状態または半弾性状態(例えば、弾性アクチュエータを係合したり非係合状態にしたりする)で切り替えをおこなってもよい、または、弾性アクチュエータの零点または位置を動的に変化させてもよい。

0124

図6A図8B戻り、モータ178を動作させることによって出力シャフト209が(いずれかの回転方向で)回転すると、上述のように、プライマリプーリ216は、準受動的関節アクチュエータ134(以下に更に説明する)に連結された伝動ベルト224を回転させて、例えば、膝関節を回転させるべく調整可能アクチュエータ関節モジュール130を回転させるための一次トルクを提供する。伝動ベルト224は、ゲートポリチェーンGTカーボン(Gates Poly Chain GT Carbon)同期ベルトまたはその他の適切なベルトであってもよい。ベルト引っ張り装置225(図7Bおよび図8B)は、使用者が操作できるファスナを介して第1のマウントプレート138aのスロットに調節可能且つ摺動可能に連結することができる。使用者はツールを使用して、ベルト224に向かってまたはベルト224から離れる方向にベルト引っ張り装置225をスライドさせることにより、所望にベルト1224を締め付けたり緩めたりすることができる。幾つかの例では、ベルト224の特定の構成、例えば、一つまたは複数のベルト、結合構造、歯車、またはその他(またはそのような組み合わせ)を、様々な他のトルク伝達装置で置き換えることができる。トルク伝達装置を、一次アクチュエータ132の回転軸203からオフセットした(例えば、垂直な、直交するまたは他の角度である平面に沿った方向に向けられた)回転軸を有するように構成することができる(平行以外の他の位置)。特定の用途に応じて、比較的高いギア減速(例えば、20:1以上)、比較的低いギア減速度(例えば、1:1)またはこれらの間の任意のギア減速を含む様々なギア減速を入力から出力に提供するように、様々な変速機を配置することができる。幾つかの例では、ベルト224の形態のトルク伝達装置、または、様々な代替トルク伝達装置によって、一次アクチュエータ132を出力から離れた遠隔に配置することができる(すなわち、一次アクチュエータ132は調整可能アクチュエータ関節トモジュールの出力から予め定められた距離だけ離れて配置されるが、トルク伝達装置を介して作動可能に接続されている)。そして、遠隔に配置された一次アクチュエータ132を作動させることができ、そのトルクは、ロボットシステムの関節に対応する調整および作動可能な関節モジュールの出力に伝達される。例えば、一次アクチュエータ132を外骨格の腰部領域(例えば、図4A)に配置させることができ、上記のような代替のトルク伝達装置は、一次トルクを領域から、股関節を作動させるための股関節用の調整可能アクチュエータ関節モジュール内に配置された出力部材へと伝達することができる。

0125

準受動的弾性アクチュエータ134(特に図10Aおよび図11Bを参照)に関して、準受動的弾性アクチュエータ134は、増強トルクまたは補足的トルクを印加することができる(例えば、ロボット支持部材のような支持部材に固定されている出力部材136bに印加することができる)。入力部材136aおよび出力部材136bはそれぞれ、回転軸137周りを回転可能(または異なる軸を中心に回転可能)であってもよい。回転軸137は、一次アクチュエータ132(図7A参照)の回転軸203と実質的に平行である。これは、一次アクチュエータ132および準受動的弾性アクチュエータ134は、互いに対して垂直に配置されるまたは積層され(例えば、図6A〜6Dを参照)、調整可能アクチュエータ関節モジュール130の質量の実質的に全部が、関節の回転軸137(すなわち、入力部材136aおよび出力部材136bの周り)に近接または接近して配置されることになることから、調整可能アクチュエータ関節モジュール130の小型化に寄与する。

0126

一例では、準受動的弾性アクチュエータ134は、一次アクチュエータ132によって加えられるトルクと共に増大トルクを出力部材136bに加える、または、制動力を生成して印加するべく選択的に動作可能な(例えば、選択された時間に選択された期間だけ係合可能および非係合となる)弾性要素として回転空気ばねを有する回転空気圧式(またはその他のタイプの)アクチュエータを備えることができる。準受動的弾性アクチュエータ134は、弾性アクチュエータ134に関連付られた弁アセンブリ(以下に更に説明する)の制御を介して選択的に動作可能とすることができる。準受動型弾性アクチュエータ134は、入力部材136aの第1の回転時に選択的にエネルギー(弾性状態)を蓄積し、入力部材136aの第2の回転時にエネルギーを選択的に放出して(弾性状態)、一次アクチュエータ132によって出力部材136bに加えられるトルクと平行して出力部材136bに増大トルクを印加する。ここで、エネルギーおよび増大トルクの放出は、弾性応答(図3A)を示す歩行サイクルのある期間または部分で引き起こされる。
準受動的弾性アクチュエータ134は、第3の回転時に、準受動的弾性アクチュエータ134についてエネルギーを蓄積も放出もしない(非弾性状態)ように構成される。同様に、関節の回転をある程度まで制動または制限することが望ましい特定の動作シナリオの時に、制動力は生成され得る。一次アクチュエータが非作動であるが入力部材および関節の回転が(例えば、外力に応答して)まだ起こっている時に、制動力を加えて回転を制限することができる。しかしながら、一次トルクが一次アクチュエータから出力部材に加えられている時制動力を印加するということに制限することを意図するものではない。

0127

準受動的弾性アクチュエータ134のハウジング170は、ハウジング本体226と、複数の締結具230を介して一緒に締結されるフェースプレート228とを備え、これらは共にハウジング170のキャビティ232(図10B)を画定する。第1のベーンまたは第1のベーン装置164および第2のベーンまたは第2のベーン装置229は、ハウジング170によって支持され、キャビティ232の周りに互いに対して回転可能である。第1のベーン装置164の入力インターフェース部材162は、フェースプレート228の中央開口234を通って(および第2のマウントプレート138b(図7A参照)の入力開口152を通って)延在する。

0128

入力インターフェース部材162は、カラーベアリング236によってフェースプレート228の周りに回転可能に支持されている。カラーベアリング236は、フェースプレート228に固定されたリング241によって予め定められた位置に保持される。入力インターフェース部材162は、入力インターフェース部材162の周囲に半径方向に配置されたキースロット238を有し、キースロット238は、入力部材136aの中央開口240の内側に形成された対応するキースロットと面するキー/ロッド(図示せず)を受容する。

0129

第1のベーン装置164の入力インターフェース部材162の反対側には、チャンバ本体226の中心開口244を通って延びる円筒状の安定化部分242(図10A)が存在し、環状の安定化部分242を囲むカラーベアリングによってハウジングに対して回転可能に支持される。カラーベアリング246は、ハウジング本体226の外側凹部内に配置されてもよい。リング248をハウジング本体226に固定して、カラーベアリング246をハウジング本体226の周りに保持することができる。カラーベアリング148は、ハウジング本体226の外側環状部材250を囲み、第1のマウントプレート138a(図7b参照)の第2の開口144bと回転可能に連結されて、ハウジング本体226をマウントプレート138aで回転可能に支持する。

0130

引き続き図10Aおよび図10B並びに図14A図14Bを参照して説明すると、第1のベーン装置164は、円筒状本体部分252と、円筒状本体部分252から延びる細長いベーン254とを有する一体的または均一な本体とすることができる。一例では、第2のベーン装置229は、公称位置にある時に第1のベーン装置164の細長いベーン254から約180度に延びるように配置された細長いベーンを備えることができる(図11A)。第2のベーン装置229は、第2のベーン装置229のいずれかの端部を横方向に貫通する一対のピン258(図10B)によって、ハウジング本体226およびフェースプレート228に固定されてもよい。一対のピン258は、ハウジング本体226およびフェースプレート228の受容孔内に延在する。したがって、第2のベーン装置229はハウジング170に固定され、回転軸137を中心としたハウジング170の回転は、第1のベーン装置164に対する第2のベーン装置229の同時回転を引き起こす(例えば、図11Aおよび図11Bの説明および比較を参照)。このように、第2のベーン装置229は、第1のベーン装置164(図14A)の円筒形本体部分252の外面262に摺動可能に係合する境界面260を有する。

0131

図11Aおよび図11Bから分かるように、第1のベーン装置164および第2のベーン装置229は、圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264b(ハウジング170のキャビティ232の境界によっても画定される)を画定する。第1のベーン装置164に対する第2のベーン装置229の位置により、これらチャンバの容積を規定することができる。一例では、図11Aに示すように、第2のベーン装置229は、第1のベーン装置164の0度の位置から180度のところに配置されてもよく、圧縮室264aおよび膨張室264bはそれぞれ同じ容積を有する。図11Aの断面図では、図11Bに示される位置に対して反転されている。準受動的弾性アクチュエータが非弾性状態または非弾性モード(自由揺動を容易にする)にある時に、異なる容積を有する圧縮チャンバおよび膨張チャンバを提供するように、言い換えると、異なる容積比を提供するように、第2のベーン装置229は、第1のベーン装置164に対してその他の位置に配置されてもよい。
更に、弾性要素は、第1の回転に先立って予めチャージすることができ、その結果、圧縮チャンバと膨張チャンバとの間に圧力差が生じる。

0132

ハウジング170のキャビティ232(すなわち、圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264bのそれぞれ)は、弁269(図10B)を介して公称圧力(例えば、約1500psi)までガス圧力を充填することができ、チャンバ264aおよびチャンバ264bは、第1のベーン装置164が公称位置にある時にガス圧力が等しくなるように設定される(準受動的弾性アクチュエータが弾性モードに入る直前の非弾性モードにある時の第2のベーン装置に対するロータベーンの位置(例えば、第2のベーン装置229に対して180度、第2のベーン装置229に対して90度/270度など)(および、後述するように、弁アセンブリが開いている時に)。圧縮チャンバ弁267aおよび膨張チャンバ弁267b(図10B)はそれぞれ、対応する圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264bと流体連通して、所望のように一方のまたは両方のチャンバのガス圧力の量の除去または追加を容易にして、特定のばね剛性値を生成することができる。いくつかの例では、使用分野によっては、このばね剛性値をオペレータが動的に変更可能である。例えば、外骨格を着用している人またはオペレータは、特定の作業を行う時または特定の負荷を搬送する時に、より堅い膝関節を望む場合がある。この場合、キャビティ232内の公称ガス圧力を、弁を介してハウジング170内のガス圧を除去または追加することによってリアルタイムでおよび現場で動的に調整または変更することができ、準受動的弾性アクチュエータ内の可変関節剛性値を提供することを可能にする。これは、ユーザによって変更可能でない製造時のばね剛性を有するシステムと比べて、有利である。いずれにしても、準静的弾性アクチュエータは、予め定められた関節剛性値を有するようにプリチャージ圧力でプリチャージすることができる。いくつかの例では、「プリチャージ」は、第1および第2のベーン装置がそれらの公称位置(例えば、上記の例では、互いに対して180度の位置)にある時に、圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264の両方に加圧ガス(すなわち、環境大気圧を超える)を注入することまたは導入することを指す。したがって、プリチャージ圧力が高いほど(例えば、200psi対1646psi)、特定のアクチュエータに対するばね剛性値が大きくなる。これは、第2のベーン装置に対する第1のベーン装置の回転量が同じである場合に高いガス圧でプリジャージすると、特定の圧縮チャンバのガス圧も高くなるからであり、様々なプリチャージガス圧値でプリチャージした後の圧縮チャンバの圧力と比較した結果である。これは、本明細書において、「調整可能」アクチュエータ関節モジュールという用語が意味するものの一例であり、本明細書の実施形態および説明によって理解されるように、本明細書で論じられる例示的なアクチュエータ関節モジュールが、アクチュエータ関節モジュールのチャンバにチャージ(充填)(または除去)されるガス圧の量を選択することにより、特定の関節剛性値を有するように調整可能であるからである。

0133

入力部材136aが出力部材136bに対して回転軸137周りに(例えば、図11B反時計回り方向に)回転すると、準受動的弾性アクチュエータが係合されて、第1のベーン装置164を回転させることができる(例えば、第1のベーン装置164を約90度回転させることができる(実際には、回転は90度より大きくても小さくてもよい))。このような回転運動は、第1の支持部材を第2の支持部材の周りで回転させる、例えば図3Aの点Aから点Bの間の歩行運動、外力または他のタイプの運動の結果であり得る。すなわち、入力部材136aおよび出力部材136bは、例えば、ロボットアセンブリの対応する第1の支持部材および第2の支持部材(たとえば、図4A)に固定されることから、互いに対して回転する。したがって、このような回転の際に、図11Bに示すように、圧縮チャンバ264a内のガス(例えば、空気、窒素、二酸化炭素アルゴンフレオン、ガスの混合物など)を、第1のベーン装置164と第2のベーン装置229との間で圧縮することができ、その中にエネルギーを蓄積する(圧縮されたガスはばね様の挙動を示す)。そして、図3Aの点Bから点Cの間のような第2の歩行運動時に、入力部材136aは、出力部材136bに対して反対方向(すなわち、時計回り方向)に回転を開始する(他の例では、同じ方向への回転中にエネルギーを蓄積および放出することができるので、反対方向への回転は必要ない)。したがって、弾性アクチュエータが係合している(依然として係合している、または、後に選択的に係合する)場合、圧縮チャンバ264a内の圧縮ガス膨張し、それによって第1の回転または歩行運動中に回収した蓄積/ポテンシャルエネルギーを放出することができる。この膨張ガスは、第1のベーン装置164の細長いベーン254を押す、または、付勢力を生じさせる。その結果、第1のベーン装置164によって第2のベーン装置229に対してトルクが加えられ、第2のベーン装置229および取り付けられたハウジング170を回転させ、結果的に増大トルクが出力部材136bに印加される。圧縮チャンバ内のガスを連続的に圧縮する時にエネルギー蓄積される態様が非線形であるため(弁アセンブリが完全に閉じた位置にある)、特定の関節モジュールの回転中、関節モジュールのばね剛性は変化する。このように、関節モジュールおよび対応する関節の様々な回転度の間に準受動的弾性アクチュエータが作動されるので、様々な程度の圧縮および膨張サイクルによってばね剛性は異なる。

0134

いくつかの例では、所望の弾性応答を達成するべく、第2のベーン装置229の製造位置を特定の位置に選択することができる。例えば、第2のベーン装置229を、第1のベーン装置164の細長いベーン254に対して180°未満または180°以上の角度でハウジング170に固定してもよい。すなわち、膨張体積圧縮体積との間の差異増減させることができる、言い換えると、圧縮チャンバ容積と膨張チャンバ容積とを異ならせるおよび同じにしないようにすることができる。これは、膝の高さが異なり歩行のタイプが異なるユーザにとって有用である、または、膝関節の回転が単に歩くことまたは走ることよりも大きくなる、かがむ動作およびジャンプのようなタスク特有の動きに対して有利であり得る。更に、弁アセンブリが閉じられている時に、第2のベーン装置229を第1のベーン装置164に対して様々に異なる位置に配置することにより、線形または非線形の応答または出力を生成することができる。圧縮チャンバ容積および膨張チャンバ容積が異なる場合、特に、膨張チャンバ容積が相対的に小さい場合、同じロータ回転圧縮側よりも容積比が高いので、差圧はより急速に進展することがある。これは、容積が等しい場合に得られるのと同じ空気圧ばね剛性を達成するために、より低い充填圧力でもよいことを意味する。

0135

例えば、非限定的な一例において、第2のベーン装置229が最初に第1のベーン装置164に対して90度の位置にあると仮定すると(そのような初期位置を示す図11Bを参照)、ハウジング本体226の全容積は約137ccである。したがって、圧縮チャンバ264a(例えば、約108cc)は、膨張チャンバ(例えば、約29cc)よりも大きな容積を有する。圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264bのプリチャージ圧力は、約1646psiとすることができ、20度の回転で1854psiのピークを生成し、140N・mのトルクを生成する。1646psiのプリチャージ圧力は、7N・m/度の目標関節剛性を達成することができる。第2のベーン装置229を互いに対して180°以外の位置に配置することにより、膨張チャンバ容積および圧縮チャンバ容積を異ならせることができ、それにより、(実質的に容積が等しくなる、180°に配置された例と比較して)低い充填圧力および作動圧力を維持することができる。
なぜなら、容積が等しい場合と比較して、第1のベーン装置164は、圧縮チャンバ264aの周りに同じ量のエネルギー貯蔵を達成するのに、回転運動が約半分で足りるからである。また、より小さいチャンバ容積が可能となるので、特定の準受動的弾性アクチュエータのサイズおよび重量を低減または最小化することもできる。これは、本明細書において、「調整可能」アクチュエータ関節モジュールという用語が意味するものの別の例であり、本明細書の実施形態および説明によって理解されるように、本明細書で論じられる例示的なアクチュエータ関節モジュールが、第1のベーン装置164に対する第2のベーン装置229の初期位置または開始位置を選択することにより、特定の関節剛性値を有するように調整可能であるからである。

0136

一例として、図14Aおよび図14Bを参照すると(および図4A図11Bを参照すると)、一対の小さなリングシール259をそれぞれ第1のベーン装置164の両側に配置して、圧縮チャンバ264aおよび膨張チャンバ264b間でガスが移動する(または流出する)のを封止する。同様に、チャンバ264aとチャンバ264bとの間で移動するガスを封止するために、大きなリングシール261の別の対が円筒状の本体部分252の両側にそれぞれ配置されて、それにより二段階の封止を提供する。チャンバ264aとチャンバ264bとの間を移動するガスを封止するために、細長いベーン254は、ベーン254の中央領域を通って延在するスロットを通って配置されたシール部材263を有してもよい。同様に、第2のベーン装置229は、第2のベーン装置229の周囲の溝に配置されたシール部材265を備え、垂直方向/横方向の4つ全ての側面で第2のベーン装置229の周りの接触領域を封止する。

0137

上記したように、一次アクチュエータ134を作動させて、(増大したトルクと共に)一次トルクを印加して出力軸136bを回転軸137の周りに回転させることができる。このようにして、スプラインリングギア268を、ハウジング本体226の環状境界部分272の周りにスプラインリングギア266を噛合させるキー270(図10A)を介してハウジング本体226に結合することができる。スプラインリングギア266は、伝動ベルト224を介して(一次アクチュエータ134の)プライマリプーリ216に回転可能に連結することができる。したがって、所望のまたは選択された第2の歩行運動時に、準受動的アクチュエータ134は、一次アクチュエータ134のトルクと同時に増大トルクを印加して、調整可能アクチュエータ関節モジュール130を回転軸137の周りで作動させる。一次アクチュエータ132によって印加されるトルクは準受動的弾性アクチュエータ134によって印加される増大トルクが補足されるので、弾性アクチュエータを有さない関節モジュールと比較して、
ロボットアセンブリの同じ仕事または機能を達成するために、より小さいモータ群(例えば、電力消費が少ない)をモータ178として選択して関節モジュール内に配置することができ、コンパクトな構成のモジュール130を提供できる。

0138

例えば、モータ178は、Allied Motion社(MF0127−032)によって販売されているブラシレスDCモータ(BLDC)であってもよく、例えば、外径95mm、32mmのフレームレスモータであって、トルクは40〜60Nm、ピークトルクは90Nmの永久磁石BLDCのであってもよい。48VDC電源と高性能COTSコントローラを使用し、巻線は所望の最大トルクと速度を達成するように最適化されている。モータコイルの定格は最大130℃であり、50℃〜60℃(122°F〜140°F)という高い周囲温度でも運転し続けることができるが、理想的には周囲温度より高い、約40℃の定常状態温度で動作する。無論、これは限定することを意図しない一つの特定の例に過ぎない。

0139

電力使用の一例では、下半身の外骨格(例えば、図4A)は、屈曲/伸長を行う左右の股関節と、屈曲/伸展を行う膝関節とを備え、これらの関節はそれぞれ本明細書で説明される調整可能アクチュエータ関節モジュールを備える。例えば、約3.5mph(約5.6km/h)で歩行する場合、各股関節を作動させるための総電力使用量は歩行サイクル当たり約90Wであり、周囲温度より高い約40℃の温度で動作する。そして、各膝関節を作動させるための総電力使用量は、歩行サイクル当たり約70Wであり、周囲温度より高い約60℃の温度で動作する。したがって、外骨格の2つの脚(歩行中)の合計平均電力は約320W(すなわち、90+90+70+70)である。したがって、1mの歩行に使用されるエネルギーは約213J/m(または約17km/kW時の走行距離)である。

0140

一方、約6mph(約9.7km/h)で走る場合、各股関節を作動させるための総電力使用量は歩行サイクル当たり約150Wであり、周囲温度より高い約70℃の温度で動作する。そして、各膝関節を作動させるための総電力使用量は、歩行サイクル当たり約145Wであり、周囲温度より高い約60℃の温度で動作する。したがって、外骨格の2つの脚(ランニング中)の合計平均電力は約590Wである。

0141

これらの2つの同じ動作条件例(歩行および走り)は、約5.08kgの重量(材料の選択および他の可変条件に応じてこれよりも小さい重量であり得る)の調整可能アクチュエータ関節モジュールによって達成可能であり、一次アクチュエータ(例えば、モータおよび1つの遊星歯車変速機)の最大トルクは300N・mである。準受動的弾性アクチュエータ(増大トルクを印加するアクチュエータ)の最大トルクは、股関節(645psiのプリチャージ)の場合は460N・m、膝関節の場合は350N・m(1525psiのプリチャージ)であってもよい。これらの結果は、各股関節および/または膝関節の最大速度が600°/秒の場合である。いくつかの例では、プリチャージ圧力は最大3000psiであり、破裂圧力は5000psi以下であってもよい。足首関節は、図20A図20Fのリニア空気圧アクチュエータに関して以下に述べる性能結果を有し得る。

0142

いくつかの例では、第2の遊星歯車変速機のような第2の変速機を、一次アクチュエータ132に組み込んで、さらなる減速を提供することができる。例えば、低駆動または高駆動の第2の遊星歯車変速機を遊星歯車変速機186の出力(例えば、キャリア)に結合することができ、第2の遊星歯車変速機の出力を出力シャフト210に結合することができる。したがって、このようにカスケード接続された遊星歯車変速機および伝動ベルト224は、元の出力トルクおよびモータ178の速度から三段階の歯車減速を提供することができる。

0143

図6A図10Bに示す例では、遊星歯車変速機186は、ベルト224が2.05:1の減速をもたらす4:1変速機であってもよい(上述したように、リングギア268の大きい直径および出力プーリ216の小さい直径の結果として)。モータ178から出力部材136bへの歯車の減速比は、8.2としてもよい。モータ178が48Vモータ(および上述のAllied Motion社のモータ)である例では、最大出力トルクは約342N・mであってもよく、最大出力スピードは1008°/秒であってもよい。しかしながら、これに限定されることを意図していない。別の例では、ベルト224は、1:1の変速機減速を提供することができる。または、この比から変化させてもよい。同様に、遊星歯車変速機は、上述のように、3:1または5:1(またはこれよりも大きな比)とすることができる。当業者には明らかなように、上述の第1の変速機と同様に、他のタイプの変速機を組み込んで第2の変速機として使用することができる。いくつかの例では、上記のように、他のフレームレスブラシレスモータ(または他のタイプの一次アクチュエータ(例えば、油圧式、空気式))を組み込んで、作動される関節の特定の動作条件に応じて、342N・mより大きいまたは小さい最大出力トルク、および、1008°/秒より大きいまたは小さい最大出力速度を生成することができる。

0144

図4A図5Bに例示されているロボットアセンブリの膝関節用のアクチュエータのように、調整可能アクチュエータ関節モジュール109aの様々な図が図12A図12Fに示されている。支持部材150b(図4Aおよび図5A)は、調整可能アクチュエータ関節モジュール109aに、例えば、マウントプレート338aまたは338bまたはその両方などに締結、固定または結合されることによって構造的に調整可能アクチュエータ関節モジュール109aを支持することができる。支持部材150bは、図4Aおよび図5Aに示すような外骨格のような他の構造的支持部材を受容して支持する開口部301を有してもよい。調整可能アクチュエータ関節モジュール109aは、図12Eに示されるように準受動的弾性アクチュエータ134の出力部材336bがハウジング370の一部として形成されている点を除いて、調整可能アクチュエータ関節モジュール130に関して上述したのと実質的に同じ構成要素および機能を有することができる。いずれの場合であっても、入力部材336aおよび出力部材336bは、図4Aおよび図12Aのように、軸107c周りを回転する。

0145

図6A図11Bに関して上述した調整可能アクチュエータ関節モジュール130の構成要素および機能の多くを、図12A図12Fに示す調整可能アクチュエータ関節モジュール109aに容易に組み込むことができる。したがって、図12A図12Fを詳細には説明しないが、図6A図11Bの調整可能アクチュエータ関節モジュールと同じ構成要素に対応させて図12A図12Fにおいても同じ参照番号が付与されている。

0146

したがって、準受動的弾性アクチュエータ134および一次アクチュエータ132は、出力部材336bに対して入力部材136aを回転させるようトルクを印加するように作用し、それによって、例えば、支持部材105c(図4A)を支持部材105bに対して回転させることができる。または、準受動的弾性アクチュエータ134は、出力部材336bに対する入力部材136aの回転を制限する制動力を加えるように動作可能である。図12A図12Fの例と図6A図11Bの例との唯一の実質的な差異は、出力部材336bがハウジング170のハウジング本体226の一部として形成されるということである(図6A図11Bに関して出力部材136bで示されるようにハウジング本体226に結合されてそこから延在しているのとは異なっている)。このように、出力部材336bは支持部材150c(図5A)の一方の側に結合され、入力部材336は支持部材150cの他方の側に結合され得る(図5B)。図12A図12Fには示されていないが、図6A図11Bの準受動的弾性アクチュエータと同様にまたは同じに、準受動的弾性アクチュエータ134は、第1のベーン装置(例えば164)、第2のベーン装置(例えば229)、および第1のベーン装置を介して配置された(後述する)弁アセンブリを支持することができ、準受動的弾性アクチュエータ134を非弾性状態と弾性状態との間で切り替えるように制御可能である。

0147

特に、回転軸107cが人間の膝関節の回転軸に位置するまたは回転軸の近くに位置するように、準受動的弾性アクチュエータ134を(図4Aの外骨格を装着している)人間の膝関節に隣接して横方向に配置することができる。回転軸107cが人間の膝関節の回転軸またはその近傍に配置されているので、人間の膝関節の回転軸にまたはその近くに配置されていない外骨格と比較して少ない仕事/電力で済むことから、連結された隣接する支持部材105cに対する一の支持部材105bの慣性モーメントを最小にすることができる。これはまた、調整可能アクチュエータ関節モジュール130の質量を人間の膝関節の回転軸近くに配置することから、関節モジュール130を作動させる一次アクチュエータの電力要件を最小にするのを補助する。これは、人間の膝関節の回転軸から離れて質量が遠位に配置された外骨格の関節と比較して、調整可能アクチュエータ関節モジュール130を作動させるのに必要となる仕事/電力が少なくて済むからである。

0148

図13Aは準受動的弾性アクチュエータ500の他の例を示し、図13Bは、図13Aの線13B−13Bに沿った準受動的弾性アクチュエータ500の垂直断面図を示す。準受動型弾性アクチュエータ500は、図6Aの準受動的弾性アクチュエータ134(および、図5Aの準受動的弾性アクチュエータ109a)と同様であり、同様に機能することができる。一次アクチュエータ(例えば132)を使用して増大トルクを印加して調整可能アクチュエータ関節モジュール(ここでは図示されていないが、例えば、上記で説明した準受動的弾性アクチュエータ109a、139)を作動させる、または、本明細書で記載したように、調整可能アクチュエータ関節モジュール内の出力部材に対する入力部材の回転を制限する制動力を加えることができる。したがって、準受動的弾性アクチュエータ500を理解する上で、上記の説明を参照することができる。準受動的弾性アクチュエータ500は、第2のハウジング本体502bに回転可能に結合された第1のハウジング本体502aを備えてもよく、(上述のように)所望のガス圧に加圧することができるキャビティ503を画定する。第1のベーン装置504は、ハウジング本体502aおよび502bのそれぞれによって両端が回転可能に支持され得る。出力部材506は、第1のベーン装置504の出力端に結合されてもよい。

0149

第2ハウジング本体502bは、(例えば、ロボット支持部材の一部としてまたはロボット支持部材に結合された)入力部材として動作することができ、第1のベーン装置504の他端に結合されてもよい。第2のベーン装置(ここでは示されていないが、図10Bと同様である)は、第1のハウジング本体502aと結合されて、図10A図11Bを参照して上記で説明したように、第1のベーン装置と共に動作可能である。出力部材506は、ロボット支持部材(例えば、下部脚部材)に結合することができるまたはロボット支持部材の一部とすることができる支持部材と結合されてもよい。環状のリングギア510は第1のハウジング本体502aに固定されてもよく、伝動ベルト(例えば、ベルト224)を介して一次アクチュエータ(例えば132)に結合することができる。

0150

従って、調整可能アクチュエータ関節モジュール130について上述したのと同様に、第2のハウジング本体502bの形態の入力部材が出力部材506に対して回転軸512を中心として回転すると、第1のベーン装置504の回転が引き起こされる。このような回転運動は、例えば、図3Aの点Aと点Bの間である、ロボットアセンブリの歩行運動の結果であってもよい。すなわち、入力部材および出力部材は、例えば、対応する第1の支持部材および第2の支持部材(たとえば、図4A)に固定されることから、互いに対して回転する。したがって、このような回転の時に、第1のベーン装置504と第2のベーン装置(例えば、229)との間でガス圧縮チャンバ(例えば、図11Bの264a)内のガスが圧縮されて、その中にエネルギーを蓄積することができる(または、制動力を生成することができる)。例えば、図3Aの点Bから点Cの間のである第2の歩行運動の時に、第2のハウジング本体502bの形態の入力部材は、出力部材506に対して例えば反対方向への回転を開始する(回転は同じ方向であってもよいし異なる方向であってもよい)。これにより、ガス圧縮チャンバ内の圧縮ガスが膨張して、そこに蓄えられたポテンシャルエネルギーが放出される。この膨張ガスは、第1のベーン装置504の細長いベーン514を押す、または、細長いベーンに印加される力を生じさせる。その結果、第1のベーン装置504によって第2のベーン装置(例えば、229)に対してトルクが加えられ、第1のハウジング本体502aを回転させ、第2の歩行運動中に入力部材および出力部材を回転させる一次アクチュエータが提供するトルクを補助する増大トルクが出力部材506に印加される。

0151

このような第2の歩行運動中、一次アクチュエータ(例えば、132)が伝動ベルトを回転させ、それにより環状リング510を回転させて第1のハウジング本体502aを回転させる一次トルクが印加され、それによって出力部材506を回転させるトルクが印加される。第1のベーン装置504は、以下に更に詳細に説明するように、準受動的弾性アクチュエータ500の動作を選択的に制御するために弁アセンブリを支持し受容する開口部516を備えることができる。したがって、ここには示されていないが、準受動的弾性アクチュエータ500は、本明細書で説明されるものと同様の弁アセンブリを備えることができる。

0152

図10A図11B、特に図14A図19には、本明細書で説明した準受動的弾性アクチュエータ(例えば、109a、134、500)のいずれかと共に組み込むことができる様々な弁アセンブリが記載されている。このような弁アセンブリについて、それぞれの図および例示的な調整可能アクチュエータ関節モジュール130および準受動的弾性アクチュエータ134を説明し図示する図10A図11Bを参照して説明する。これらは簡略化および明瞭化のために説明に含まれているが、以下に説明される図14A図19に示される弁アセンブリのうちの任意の一つを実装可能な関節モジュールの一例に過ぎない。

0153

本明細書で教示するように、調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、準受動的弾性アクチュエータ134に動作可能に結合された制御システムの助けにより、弾性状態、半弾性状態および非弾性状態の間で切り替え可能であり、増大トルクまたは制動力の印加を選択的に制御することができる(例えば、歩行サイクルの選択部分の間、持ち上げる作業の間、登る作業の間、ロボットシステムに作用する外部荷重(重力を含む)に応答して、または、ロボット装置またはシステムによる他の運動中に)。制御システムは、本明細書で説明した弁アセンブリのうちの任意の1つ、第1のベーン装置(例えば、第1のベーン装置164を参照)、および、特定の弁アセンブリの動作を制御するコントローラ(図示せず)を備えてもよい。コントローラは、例えば、外骨格のようなロボットシステムに搭載されたコンピュータシステムの一部であってもよいし、または、例えば、遠隔操作されるシステムもしくは人型ロボットシステムのように離れたところに配置されてもよい。弁アセンブリは、準受動的弾性アクチュエータの動作モードを切り替えることが可能な空気弁を備えることができ、例えば、ばねモード(弁を閉じた状態)、肢の自由揺動(弁を開いた状態)を容易にするモード、または、減衰またはブレーキモード(弁を部分的に開いた状態)に切り替えることができる。

0154

弁アセンブリの各々は、弁アセンブリが開いている時または部分的に開いている時に、いわゆる分流(シャント回路を介して、ガスが圧縮チャンバと膨張チャンバとの間を行ったり来たりするのを可能にする(すなわち分流する)、また、弁が閉じられている時または部分的に閉じられている時に、弾性要素を圧縮するべくガスを制限するおよび圧縮するべく、「クラッチ」または「ブレーキ」タイプの能力を提供するまたは容易にする。また、弁が部分的に開いているまたは弁が部分的に閉じている時に、制御された減衰またはブレーキを提供する。分流回路は、少なくとも部分的に、準受動的アクチュエータと、弁アセンブリおよびその一つ以上の構成要素を含む一つまたは複数の構成要素との間のガスの流路によって画定することができる。異なる弁アセンブリは異なる流路を備えてもよく、したがって異なる構成の分流回路を含むことができる。このように、準受動型アクチュエータは分流回路を備えることができ、弁を選択的および可変に制御または操作することによって、分流回路を開放(弾性要素が非弾性状態に入る)、閉鎖(弾性アクチュエータが弾性状態に入る)、または、部分的に放出(弾性アクチュエータが半弾性状態になり、ダンパおよび/またはブレーキとして動作する)とすることができる。ばね剛性は、ピストン(第1のベーン装置)およびチャンバの幾何学的形状、ならびに、ガス圧充填の関数として表せる。したがって、特定の関節の剛性の大きさはミッション固有の荷重および地形によって異なる歩様に合わせて調整可能であり、その剛性が歩行サイクルの支持期にエネルギー回収に利用される時と、バリスティック歩行期または遊脚期に非係合にされる時とを能動弁が正確に制御する。本明細書で論じる弁アセンブリにより、準受動的アクチュエータの特性を、準自由関節状態と名目上線形弾性要素状態(開放または部分的に開放されている時)との間で素早く変化させる能力を備える調整可能関節モジュールを提供することができる。この結果、準受動的弾性アクチュエータを持たない従来の関節と比較して、相対的に低い出力動作で済むロボットシステムの関節(例えば、肩、肘、股関節、膝及び足関節)を提供できる。

0155

本明細書で論じる弁アセンブリは、一次アクチュエータが一次トルクを加えるように作動されるかどうかにかかわらず、増大トルクの印加を容易にするように閉じた状態に制御および操作されてもよい。ここで、増大されたトルクが特定のクラッチ関節モジュールを作動させるために加えられる唯一のトルクである場合があることから、「増大された」という用語は、補助的なトルクまたは追加のトルクを一次トルクと共に印加することを意味することに限定されない。例えば、外骨格の上半身を使用して負荷(荷物)を下げた(これにより、上半身の関節モジュールに関連する準受動的弾性アクチュエータの周りにエネルギーが蓄積される)後、上半身が負荷を放すと、関連する準受動的弾性アクチュエータによる「増大トルク」の印加の作用のみによって上半身の腕部分が上方に移動して通常位置に戻ってもよい。蓄積されたエネルギーがこのような目的を達成するのに十分であることから、腕を正常位置まで戻すのに一次アクチュエータが必要ないためである。更に、増大トルクのみを印加する間、本明細書の他の箇所で説明するように、対応する準受動的弾性関節モジュールが移動する速度または割合を制御する減衰力または制動力を提供するべく、関連する弁アセンブリを所望の位置(例えば、部分的に開いた状態)へと可変制御してもよい。当然のことながら、同じ動きに対して、一次アクチュエータによって提供される第1のトルクに加えて、上記を適用することもできる。

0156

更に、いくつかの例において、本明細書で説明する弁アセンブリは、ロボットシステムの関節に配置されて動作可能であり得る。一例では、弁アセンブリは準受動的弾性アクチュエータの第1のベーン装置の開口内に支持されて、弁が第1のベーン装置(および特に第1のベーンシャフト)内に組み込まれるまた第1のベーン装置を介して配置されて、調整可能アクチュエータ関節モジュールの回転軸、特に準受動的弾性アクチュエータの回転軸の周りの位置で支持される。この位置では、弁アセンブリは、調整可能関節モジュール(および、あるロボットシステムでは外骨格を装着したオペレータの関節)の回転軸に平行な、場合によっては同一直線上に配置された作動軸(axis of actuation)を有することができる。弁アセンブリの弁装置が双方向的に回転可能である場合には、作動軸は回転軸を含むことができる。または、弁アセンブリを開閉するために弁装置が双方向に並進する場合には、作動軸は並進軸を含むことができる。

0157

図15A図15Cは、一例による第1のベーン装置600(上述した第1のベーン装置164と同様)で動作可能な弁アセンブリ604を示す。この例では、第1のベーン装置600は、第1のベーン装置600の中心領域を通り回転軸137に沿って延びる開口部または孔602を備える。弁アセンブリ604は、第1のベーン装置600の開口部または孔602内に配置された弁装置606を備える。弁装置606は、開口部602を通って配置されて、開口部602の対応する内側円筒面と接触する少なくとも一つの円筒形部分(すなわち、円筒状に構成された表面を有する部分)を備えることができる。特に弁装置606が第1のベーン装置600に対して並進する例示的な構成において、円筒形の断面形状は決してこれに限定することを意図していない。一例では、弁装置606を回転軸137周りに配置することができる、または、少なくとも回転軸137と交差する部分を有することができる。

0158

第1のベーン装置600は、弁アセンブリ604の弁本体を少なくとも部分的に画定してもよい。このように、第1のベーン装置600は、圧縮チャンバ610a(例えば、図11Aの264a)と流体連通する第1の導管605aと、膨張チャンバ610bと流体連通する第2の導管605b(図11Aの膨張チャンバ264b)を備えてもよく、少なくとも一つの作動状態において、弁アセンブリ604を介しておよび弁アセンブリ604によって制御されて、圧縮チャンバ610aと膨張チャンバ610bとの間でガスが移動可能となるようにしてもよい(弁アセンブリの一部分は第1ベーン装置600を含む)。ここで説明する流路は、圧縮チャンバと膨張チャンバとの間に存在する分流回路の一部をおよび弁アセンブリの一部を構成し、画定する。

0159

弁装置606の選択的作動(すなわち、動き)を容易にするために、弁アセンブリ604は、弁装置606に作動可能に結合されたボイスコイルまたは他のソレノイドまたは電気アクチュエータなどの弁アクチュエータ612を備えることができる。弁アクチュエータ612は、弁装置606を回転させることによってまたは開口もしくは孔602の周りを軸方向に移動させることによって、弁装置606を作動させることができる。したがって、弁アセンブリ604および弁装置606は、圧縮チャンバ610aおよび膨張チャンバ610bの間で少なくともいくらかの流体の流れ(すなわち、流体の分流)を可能にする、弁開位置または部分的開位置図15Aおよび図15B)を有する。弁装置606は、(アクチュエータ612によって作動される時に)圧縮チャンバ610aと膨張チャンバ610bとの間の流体の流れを制限または遮断する閉位置(図15C)を更に有する。

0160

より具体的には、弁装置606は、弁装置606を貫通する少なくとも一つの開口614を有し、当該開口は、弁装置606を、開位置、部分的開位置および閉位置に選択的にすることができる。弁装置606が開位置または部分的開位置にある時、開口614は、第1の導管605aおよび第2の導管605bと少なくとも部分的に一列に並ぶようにされて、導管605a及び導管605bを介して圧縮チャンバ610aと膨張チャンバ610bとの間の流体連通を容易にする(例えば、分流回路を開くまたは部分的に開いて、弁アセンブリが圧縮チャンバ610aと膨張チャンバ610bとの間で圧力を等しくしようとするように機能する)を含む。分流回路が開いている非弾性状態では、ガス圧が等しくなり第2のベーン装置603に対する第1のベーン装置600の動きに対する抵抗がほとんどないかまたは全くなくなり(すなわち、調整可能関節モジュールが回転すると、弁アセンブリを介してガスは圧縮チャンバと膨張チャンバの間を自由に移動する)、準受動的弾性アクチュエータ601は、エネルギーを蓄積もしないし、調整可能アクチュエータ関節モジュール130に対する増大トルクの形態で放出もせず、制動力も生成しない。むしろ、準静的弾性アクチュエータは、第1のベーン装置600が第2のベーン装置603に対して自由に回転可能であり、第1のベーン装置600と第2のベーン装置603との間に無視できる程度に小さい抵抗(または低減抵抗)が生成される、自由揺動モードになる(準受動的アクチュエータからの無視できる程度に小さい抵抗は、準受動的弾性アクチュエータ601の周りに回転可能に結合された第1の支持部材および第2の支持部材に伝達される)。

0161

図11Aおよび図11Bに示すように、弁アセンブリ604は選択的に制御されて、分流回路が開位置に維持される開位置に維持されてもよく、その結果、一次アクチュエータにトルクが補完されない(何らかの残留トルク減衰トルクまたは制動トルクとして存在する部分的開位置で弁が可変制御される場合を除いて)。言い換えれば、調整可能アクチュエータ関節モジュール130は、任意の必要なトルク入力を提供する一次アクチュエータのみで機能する、または、自由揺動モード中に外力(例えば、回転を誘発する衝撃力モーメントまたは重力)に応答して機能する。例えば、点D−点A(図3A)間で所望されるような歩行運動の一部の間に、準受動アクチュエータの弁アセンブリ604は、分流回路を開くべく開放(すなわち非アクティブに)されて、例えば、ロボット外骨格のロボット関節の自由揺動を可能にすることができる。

0162

反対に、図15Cに示すように、弁装置606を閉位置にすることにより、分流回路を閉じることができる。閉位置では、準受動的弾性アクチュエータ601(例えば、109a、134、500)は弾性状態で動作可能であり、エネルギーを蓄積して、エネルギーを調整可能関節アクチュエータモジュールに放出するべくアクティブとなる。すなわち、弁装置606の本体に形成された開口614が導管605aおよび導管605aと整列しなくなるように、弁装置606が弁アクチュエータ612によって閉位置に作動(例えば、回転または並進)され、各導管605a、605bを介して圧縮チャンバ610aと膨張チャンバ610bとの間の流体連通を制限することにより、分流回路を閉じる。このように、閉位置では、準受動的弾性アクチュエータ301は、圧縮ガス圧力の形でエネルギーを蓄積し、次いで必要に応じて蓄積されたエネルギーを、一次アクチュエータによって提供されるトルクを補う増大トルクの形態で調整可能アクチュエータ関節モジュールに放出するように機能する。図11Aおよび図11Bを参照して上記で説明したように、歩行運動または歩行サイクルの第1の部分の間に、一次アクチュエータがトルクを入力して当該歩行サイクルの第1の部分を実行するべく調整可能アクチュエータ関節モジュールを回転させる時に、弁装置606を閉じて準受動的アクチュエータにエネルギーを蓄積させてもよい。この回転中、ロータベーン装置は上述のように変位する。歩行サイクルの第1の部分が完了すると、調整可能アクチュエータ関節モジュールの回転が反対方向になる歩行サイクルの第2の部分において、一次アクチュエータによって入力されたトルクと同じ方向に印加される増大トルクの形態で蓄積されたエネルギーを利用することができ、圧縮ガスの形態で生成された増大トルクは第1のベーン装置と第2のベーン装置とを平衡状態に置くことを試みる。実際には、エネルギーの蓄積と放出の両方が、弁アセンブリ604が図15Cの閉位置にある時に生じて、準受動的アクチュエータを係合または作動させる。図示されていないが、弁アセンブリ604の弁装置606を分流回路を部分的に開くような位置に配置することができ、関節の回転により、準受動的弾性アクチュエータ301を部分的に作動させて制動力として関節に印加することができるエネルギーを蓄積(場合によっては、放出も)する)。

0163

更に、いくつかの例では、弁装置606を、調整可能アクチュエータ関節モジュールおよびロボット関節の回転軸137周りに戦略的に配置することができる。例えば、弁装置606が弁アクチュエータ612によって回転される場合、弁装置606(または弁装置606の少なくとも一つの構成要素)は、ロボット関節の回転軸137と一致するまたは平行な回転軸を有する。同様に、弁装置606が開口602を通って軸方向に並進される例では、弁装置606は、ロボット関節(場合によっては、外骨格を操作しているオペレータの関節)の回転軸137と平行または同一直線上にある軸(並進軸など)を含む。

0164

上述したように、いくつかの例では、弁アセンブリ604および弁装置606を制御して、特定の調整可能アクチュエータ関節モジュールの回転を能動的に減衰させることができる。より具体的には、関節モジュール、特に準受動的弾性アクチュエータを半弾性状態に置く開位置と閉位置との間の複数の異なる位置に弁装置606を可変に制御することができ、圧縮チャンバと膨張チャンバとはある程度互いに流体連通する(例えば、弁装置は10%、20%、50%、75%の「開放」状態である)。ある例では、準受動的弾性アクチュエータの半弾性状態または「減衰状態」は、対応する能動的な制動力または減衰力を提供して、所望の程度のエネルギーを選択的に蓄積および回収することができる。図示の例では、アクチュエータ612に制御信号を送信して、弁装置606の回転位置を可変に制御することができる。例えば、遊脚期の間に、図15に示すように開口614が完全に開位置でないような位置に弁装置606を移動させてもよい。むしろ、一部の流体が開口614を通って流れるように開口を部分的に開くように弁装置606をわずかに回転させてもよく、それにより、準受動的弾性アクチュエータを少なくとも部分的に作動させて、特定の関節モジュールの絶対的な自由な動きを抑制または減衰させる制御された減衰特性または減衰モードを提供する。この「能動的減衰」は、負荷を下げる動きの時など、ロボットシステムのタスク特有の動きにも有利である。例えば、負荷が上半身外骨格によって担持される場合、負荷を支えるアームの下向きの動きを制御する減衰(すなわち、減速させる)を提供する位置に肘および/または肩の調整可能アクチュエータ関節モジュールの弁装置を能動的かつ可変的に制御することができる。本明細書で説明した実施例の様々な弁装置の位置は、制御された減衰、制動力または構成要素を提供するために、このように開位置と閉位置との間で可変に制御することができることが理解されよう。

0165

出力応答を滑らかにするために、準受動的アクチュエータからのエネルギーの放出中に弁アセンブリ(および分流回路)を部分的に開くこともできる。言い換えれば、準受動的アクチュエータによって蓄積されたエネルギーを放出するように構成された関節モジュールを用いて、エネルギーを放出している間に弁アセンブリを部分的に開放して準受動的アクチュエータを半弾性状態または減衰モードにすることができ、出力応答をより非線形にすることができる。また、場合によっては、弁アセンブリが完全に閉じられている場合に比べて、線形的にすることができる。弁アセンブリ(および分流回路)を開くことができる度合いおよび開くタイミングは、関節モジュールの回転中にリアルタイムで制御可能である。

0166

図16A図17Eは、別の例に係る第1のベーン装置で動作可能な弁アセンブリを示す。この例では、弁アセンブリ654は、弁装置656を備えてもよい。弁装置656は、弁装置606に関して上述したのと同じまたは同様の特徴を備えることができる。更に、弁アセンブリ654は、上述した特定の第1のベーン装置164(図16Aおよび図16B参照)と共に動作可能であるように図示されている。

0167

第1のベーン装置164は、弁アセンブリ654の一部を構成することができ、言い換えれば、第1のベーン装置164は、弁アセンブリ654の構成要素の一部を形成することができるまたは構成要素を備えることができる。一例では、第1のベーン装置164は、弁装置656を収容し弁装置656の作動を容易にするように構成された弁ハウジングを少なくとも部分的に画定してもよい。具体的には、第1のベーン装置は、第1のベーン装置164の中央領域に形成された開口または孔277の周りに環状に形成された第1のチャネル288aを備えることができる。第1のベーン装置164は、本明細書で説明する圧縮チャンバと流体連通することができる圧縮チャンバ導管290a(図14Aおよび図14Bも参照)を有する。第2のチャネル288bも同様に開口277の周りに環状に形成され、本明細書で説明するように膨張チャンバと流体連通し得る膨張チャンバ導管290b(図14Bも参照)が配置される。

0168

弁装置656は、第1のベーン装置164の開口277内に配置され動作可能に位置してもよく、開口および当該開口を画定する壁は、弁装置656の弁ハウジング(および弁アセンブリのその他の対応する構成要素)として機能する。この例では、弁装置656は、1つ以上の締結具651などによって、弁アクチュエータ662に連結された可動弁要素657を備える。弁アクチュエータ662は、ピストン663と、ボイスコイルなどのアクチュエータ装置665とを備えることができる。アクチュエータ装置665は、例えば、第1のベーン装置164の回転軸137に沿ってピストン663を軸方向に移動させるようにアクチュエータ装置665を電気的に制御するための電源およびコントローラ(図示せず)に電気的に接続されてもよい。したがって、弁アクチュエータ662は、可動弁要素657を開位置、部分的開位置または閉位置の間で軸方向に移動させるように構成される。

0169

弁装置656は、可動弁要素657に隣接して可動弁要素657に支持された第1の弁本体659を更に備える。第1の弁本体659は、外側環状チャネル661と、第1の弁本体659を貫通して外側環状チャネル661の周囲に半径方向に形成された複数の流体開口664とを備える。第1の弁本体659は、外側環状チャネル661の両側に、ガスを封止するように機能するシール666をそれぞれ支持することができる境界部分668aおよび668bを備えてもよく、境界部分668aおよび668bおよびシール666は、第1のベーン装置164の開口277を画定する内面と面して係合可能である。

0170

複数の流体開口664はそれぞれ、第1のベーン装置164(図17D参照)の第2のチャネル288bと流体連通するように構成され、上記したように第2のチャネル288bは導管290bを介して膨張チャンバと流体連通する。図17Aに示すように、第1の弁本体659は略円筒形であり、後述するように、可動弁要素657が軸方向に並進する中央開口672を有してもよい。

0171

弁装置656は、第1の弁本体659に隣接して第1の弁本体659に係合する第2の弁本体667を更に備える。第2の弁本体667は、第1のベーン装置164の開口277内に面して配置されて、第1のベーン装置164の開口277と連通している円筒形状のキャップ部材として概して形成することができる。第2の弁本体667はその一端において、第1の弁本体659と相互作用するまたは第1の弁本体659と連結される境界部分670を有し、他端において、様々な構成要素によって画定される内側チャンバ領域679を封止するキャップ部分669を有する。第2の弁本体667は外側環状部分671を有し、当該外側環状部分671の周囲に半径方向に形成された複数の流体開口673を有する。第2の弁本体667は、外側環状部分671に隣接する境界部分675を有して、ガスを密封するシール677を支持するのを助ける。複数の流体開口673はそれぞれ、上述したように、導管290aを介して圧縮チャンバと流体連通している第1のベーン装置164(図17D)の第1のチャネル288aと流体連通する。

0172

図17Aおよび図17Dでは、弁装置656が開位置にあり、具体的には、ピストン663によって可動弁要素657が、第1の弁本体659の複数の開口663を露出または覆わない状態が示されている。したがって、開口664は、チャンバ679の周りの第2の弁本体667の開口673と流体連通し、導管290aおよび290bを互いに流体連通状態にする。それにより、圧縮チャンバおよび膨張チャンバ(例えば、264aおよび264b、図11A)を互いに流体連通状態にし、本明細書で論じられるように、非弾性状態にある時に準受動的弾性アクチュエータのチャンバ間の圧力を均等にする。このような開位置は、例えば、上述したように、ロボット関節の自由揺動モードを容易にすることができる。

0173

図17Eには、弁装置656が閉位置にあり、具体的には、ピストン663(が駆動されること)によって可動弁要素657が伸長して、第1の弁本体659の複数の開口664をブロックするまたは覆っている状態が示されている。この位置では、開口664は第2の弁本体667の開口部673と流体連通しておらず、したがって、導管290aと導管290bとの間の流体の流れが制限され、圧縮チャンバと膨張チャンバ(例えば、264aおよび264b、図11A)との間の流体の流れが制限される。その結果、準受動的弾性アクチュエータは、上述したように、エネルギーを蓄積するまたはエネルギーを放出する弾性状態に置かれる。図示されていないが、準受動的アクチュエータを半弾性状態にするべく、弁装置656を、部分的開位置に配置することができる。

0174

開口664および開口673は、対応する弁本体659および弁本体667の周囲に放射状に形成されている。この構成によれば、第1の弁本体659および第2の弁本体667ならびに可動弁要素657の周りのガス圧力が半径方向に平衡となる。なぜなら、等しい量のガス圧が、第1の弁体659および第2の弁体667の全周に配置された開口664および開口673を通過するからである。これにより、可動弁要素657の周りに等しくまたは均衡の取られたガス圧が半径方向に印加されて、可動弁要素657が開位置と閉位置との間で作動される時の摩擦を減少させることができる。半径方向のガス圧力が平衡となることにより、可動弁要素657が作動する所与の速度で発生する熱量を低減することができる。一例では、可動弁要素657は、15ミリ秒未満または10ミリ秒未満で開位置と閉位置とのを切り替えることができる。これは、ユーザが外骨格を装着している時のように、準受動的弾性アクチュエータを非弾性状態、半弾性状態及び弾性状態の間で迅速に切り替えることが望ましい場合に有利である。これは、準受動的弾性アクチュエータの効率を最大化または向上させることにつながる。なぜなら、ロボット装置の関節周りで発生する実際の動きに逆効果である不適切なタイミングで準受動的弾性アクチュエータが係合したり非係合となったりする可能性を低減することができるからである。

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