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技術 混合ガス供給装置

出願人 ヤマハファインテック株式会社
発明者 高橋秀美加藤毅道喜裕一市ノ木山尚士
出願日 2017年2月28日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2017-036830
公開日 2018年9月13日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 2018-140361
状態 特許登録済
技術分野 気密性の調査・試験 混合機の付属装置 溶解、混合、フローミキサー
主要キーワード 取り入れポート 工場エアー 保管箇所 最小口径 中間弁 低濃度水 ヘリウムガス濃度 各圧力計
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

漏れ検査のための検査用ガスなどとして使用される混合ガスを供給するための装置として、高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、ランニングコストの低減を図る。

解決手段

水素ガスを発生する水素ガス発生部と、窒素ガスを発生する窒素ガス発生部と、前記水素ガス発生部から導かれた水素ガスおよび前記窒素ガス発生部から導かれた窒素ガスを混合するガス混合部とを有し、ガス混合部で混合されたガスを外部に供給するように構成されたことを特徴とする混合ガス供給装置

概要

背景

各種気体液体を収容した中空部品、あるいは気体や液体を移送するための配管などについては、充分な気密性が要求されることが多い。そこでこれらの部品や配管などについては、その製造工程の最終段階出荷段階、あるいは使用前の段階などにおいて、漏れが生じるか否かをチェックするための検査を行うのが通常である。この種の漏れ検査では、検査対象物(ワーク)内に検査用ガスを導入し、検査対象物の外側においてガス検知装置により検査用ガスの漏出の有無を検出するのが一般的である。

このような漏れ検査用ガスとしては、一般にはヘリウム(He)ガスが用いられている。但し、高価な100%ヘリウムのガスを使用する必要はなく、そこで一般には空気などの希釈用ガス高濃度ヘリウムガスに混合して、ヘリウムガス濃度を所定の低濃度希釈した希釈ヘリウムガスを漏れ検査用ガスとして使用するのが一般的である。このような漏れ検査用ガスの供給装置、例えば高濃度のヘリウムガスに空気を混合して希釈し、漏れ検査装置に供給するための混合ガス供給装置が、既に特許文献1によって提案されている。

ところで、各種中空部品等について漏れ検査を行う工場などの漏れ検査現場においては、ヘリウムガスは、常設配管によってどの現場にもただちに供給し得るようにはなっていないのが通常である。そのため、特許文献1に示しているような漏れ検査用の混合ガス供給装置にヘリウムガスを供給するためには、その供給源としてヘリウムガスボンベを用いざるを得ない。

このようにヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、次のような問題がある。
すなわちボンベが空になれば、検査を中断してボンベを新たなものと交換する必要がある。しかしながら、この種のボンベは重量が大きく、その運搬や設置に多大な労力と時間を要する。もちろん実際上は、複数のボンベを漏れ検査現場に用意しておき、一つのボンベが空になった時に別のボンベに切り替えることも多いが、その場合でも、ボンベを漏れ検査現場に運搬、設置しなければならない点では同じ問題がある。

またヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、漏れ検査には、漏れ検査を行う現場だけでなくボンベ保管箇所も関係するから、漏れ検査に当たっては、検査現場だけではなく、検査現場から離れたボンベ保管場所でのボンベの管理も必要であり、したがって管理のための手間、労力も無視することができない。

さらに、ヘリウムガスは高価であり、そのため漏れ検査に要するコストもいっそう高くならざるを得ないという問題もある。

一方、前述のような漏れ検査用ガスとしては、希釈ヘリウムガスの代わりに、水素ガスを使用することが考えられている。その場合、水素ガスは、100%水素ガスをボンベで購入するか、予め可燃性にならない低濃度に希釈された低濃度水素ガスをボンベで購入しなければならない。しかし、100%水素ガスは危険であり、漏れ検査ガスとしては不向きである。一方、低濃度水素ガスのボンベは高価で、且つ、あまり流通していないため入手に時間がかかるという問題がある。そのため、漏れ検査に最適な低濃度水素ガスを、漏れ検査の現場で供給するための装置は、未だ実用化されていなかったのが実情である。

概要

漏れ検査のための検査用ガスなどとして使用される混合ガスを供給するための装置として、高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、ランニングコストの低減をる。水素ガスを発生する水素ガス発生部と、窒素ガスを発生する窒素ガス発生部と、前記水素ガス発生部から導かれた水素ガスおよび前記窒素ガス発生部から導かれた窒素ガスを混合するガス混合部とを有し、ガス混合部で混合されたガスを外部に供給するように構成されたことを特徴とする混合ガス供給装置。

目的

本発明は以上の事情背景としてなされたもので、例えば漏れ検査における検査用ガスとして使用するために適した、水素ガスを窒素ガスで希釈したガス(水素窒素混合ガス)を供給する装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

水素ガスを発生する水素ガス発生部と、窒素ガスを発生する窒素ガス発生部と、前記水素ガス発生部から導かれた水素ガスおよび前記窒素ガス発生部から導かれた窒素ガスを混合するガス混合部とを有し、ガス混合部で混合されたガスを外部に供給するように構成されたことを特徴とする混合ガス供給装置

請求項2

請求項1に記載の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部は、水を分解して水素ガスを発生する水素発生器からなることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項3

請求項1に記載の混合ガス供給装置において、前記窒素ガス発生部は、空気から窒素ガスを分離して取り出すフィルターからなることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部と、前記窒素ガス発生部と、前記ガス混合部とが、一つの基台上に搭載されて一体化されていることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項5

請求項4に記載の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部と、前記窒素ガス発生部と、前記ガス混合部とが、前記基台上に設けられた単一の筐体内に収容されていることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項6

請求項4、請求項5のいずれかの請求項に記載の混合ガス供給装置において、前記基台に、キャスターが設けられていることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項7

請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の混合ガス供給装置において、前記ガス混合部が直列接続した二つの混合タンクからなることを特徴とする混合ガス供給装置。

請求項8

請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載の混合ガス供給装置において、前記混合ガスの用途が、漏れ検査用ガスであることを特徴とする混合ガス供給装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば漏れ検査リークテスト)における検査用ガスなどとして使用される混合ガスを供給するための装置に関するものである。

背景技術

0002

各種気体液体を収容した中空部品、あるいは気体や液体を移送するための配管などについては、充分な気密性が要求されることが多い。そこでこれらの部品や配管などについては、その製造工程の最終段階出荷段階、あるいは使用前の段階などにおいて、漏れが生じるか否かをチェックするための検査を行うのが通常である。この種の漏れ検査では、検査対象物(ワーク)内に検査用ガスを導入し、検査対象物の外側においてガス検知装置により検査用ガスの漏出の有無を検出するのが一般的である。

0003

このような漏れ検査用ガスとしては、一般にはヘリウム(He)ガスが用いられている。但し、高価な100%ヘリウムのガスを使用する必要はなく、そこで一般には空気などの希釈用ガス高濃度ヘリウムガスに混合して、ヘリウムガス濃度を所定の低濃度希釈した希釈ヘリウムガスを漏れ検査用ガスとして使用するのが一般的である。このような漏れ検査用ガスの供給装置、例えば高濃度のヘリウムガスに空気を混合して希釈し、漏れ検査装置に供給するための混合ガス供給装置が、既に特許文献1によって提案されている。

0004

ところで、各種中空部品等について漏れ検査を行う工場などの漏れ検査現場においては、ヘリウムガスは、常設配管によってどの現場にもただちに供給し得るようにはなっていないのが通常である。そのため、特許文献1に示しているような漏れ検査用の混合ガス供給装置にヘリウムガスを供給するためには、その供給源としてヘリウムガスボンベを用いざるを得ない。

0005

このようにヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、次のような問題がある。
すなわちボンベが空になれば、検査を中断してボンベを新たなものと交換する必要がある。しかしながら、この種のボンベは重量が大きく、その運搬や設置に多大な労力と時間を要する。もちろん実際上は、複数のボンベを漏れ検査現場に用意しておき、一つのボンベが空になった時に別のボンベに切り替えることも多いが、その場合でも、ボンベを漏れ検査現場に運搬、設置しなければならない点では同じ問題がある。

0006

またヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、漏れ検査には、漏れ検査を行う現場だけでなくボンベ保管箇所も関係するから、漏れ検査に当たっては、検査現場だけではなく、検査現場から離れたボンベ保管場所でのボンベの管理も必要であり、したがって管理のための手間、労力も無視することができない。

0007

さらに、ヘリウムガスは高価であり、そのため漏れ検査に要するコストもいっそう高くならざるを得ないという問題もある。

0008

一方、前述のような漏れ検査用ガスとしては、希釈ヘリウムガスの代わりに、水素ガスを使用することが考えられている。その場合、水素ガスは、100%水素ガスをボンベで購入するか、予め可燃性にならない低濃度に希釈された低濃度水素ガスをボンベで購入しなければならない。しかし、100%水素ガスは危険であり、漏れ検査ガスとしては不向きである。一方、低濃度水素ガスのボンベは高価で、且つ、あまり流通していないため入手に時間がかかるという問題がある。そのため、漏れ検査に最適な低濃度水素ガスを、漏れ検査の現場で供給するための装置は、未だ実用化されていなかったのが実情である。

先行技術

0009

特許第4329921号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は以上の事情背景としてなされたもので、例えば漏れ検査における検査用ガスとして使用するために適した、水素ガスを窒素ガスで希釈したガス(水素窒素混合ガス)を供給する装置を提供することとしている。そして本発明では、混合されるガスとして水素と窒素を用いることによって、ガス源としての高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、同時にランニングコストの低減を図るようにした、混合ガス供給装置を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0011

上述の課題を解決するため、本発明では、次の(1)〜(8)に示す各態様の混合ガス供給装置を提供する。

0012

(1)水素ガスを発生する水素ガス発生部と、窒素ガスを発生する窒素ガス発生部と、前記水素ガス発生部から導かれた水素ガスおよび前記窒素ガス発生部から導かれた窒素ガスを混合するガス混合部とを有し、ガス混合部で混合されたガスを外部に供給するように構成されたことを特徴とする混合ガス供給装置。

0013

ここで、水素ガスは、水の電気分解によって簡単かつ容易に得ることができ、また窒素ガスは空気から分離することによって容易に得ることができ、したがって、ガス源として高圧ガスボンベを使用しなくても、漏れ検査等に使用するための混合ガスを供給することができる。

0014

(2) 前記(1)の態様の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部は、水を分解して水素ガスを発生する水素発生器からなることを特徴とする混合ガス供給装置。

0015

(3) 前記(1)の態様の混合ガス供給装置において、前記窒素ガス発生部は、空気から窒素ガスを分離して取り出すフィルターからなることを特徴とする混合ガス供給装置。

0016

(4) 前記(1)〜(3)のいずれかの態様の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部と、前記窒素ガス発生部と、前記ガス混合部とが、一つの基台上に搭載されて一体化されていることを特徴とする混合ガス供給装置。

0017

このような(4)の態様の混合ガス供給装置では、その混合ガス供給装置を構成する各部が一つの基台上に搭載されて一体化されているため、装置全体を容易に運搬、移動させることができ、そのため、必要に応じて漏れ検査現場近くに装置全体を容易に配置することができる。

0018

(5) 前記(4)の態様の混合ガス供給装置において、前記水素ガス発生部と、前記窒素ガス発生部と、前記ガス混合部とが、前記基台上に設けられた単一の筐体内に収容されていることを特徴とする混合ガス供給装置。

0019

このような(5)の態様の混合ガス供給装置では、外観上の体裁が良いばかりでなく、装置の運搬、移動時において筐体内部に収められた各部の構成部材や配管、弁などが損傷するおそれが少なく、また環境中の塵埃から内部の構成部材や配管、弁などを保護することができる。

0020

(6) 前記(4)、(5)のいずれかの態様の混合ガス供給装置において、前記基台に、キャスターが設けられていることを特徴とする混合ガス供給装置。

0021

このような(6)の態様の混合ガス供給装置では、キャスターの転動により装置全体を床面上で簡単かつ容易に移動させることができ、そのため、作業者に過大な負担を強いたり、クレーンを使用したりすることなく、必要に応じて漏れ検査現場近くに装置全体を容易に移動させ、また漏れ検査等の終了後に現場から容易に退避させることができる。

0022

(7) 前記(1)〜(6)のいずれかの態様の混合ガス供給装置において、前記ガス混合部が直列接続した二つの混合タンクからなることを特徴とする混合ガス供給装置。

0023

このような(7)の態様の混合ガス供給装置では、ガス混合部が直列接続した二つの混合タンクによって構成されるため、上流側の混合タンクがバッファーとして機能して混合ガス供給の安定化を図ることが可能となり、また混合ガスの均一化を図って、均一な混合比の混合ガスを確実に供給することが可能となる。

0024

(8) 前記(1)〜(7)のいずれかの態様の混合ガス供給装置において、前記混合ガスの用途が、漏れ検査用ガスであることを特徴とする混合ガス供給装置。

発明の効果

0025

本発明によれば、例えば漏れ検査における検査用ガスなどとして使用される混合ガスを供給するための装置として、ガス供給源としての高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、漏れ検査等において、低コスト化を図るとともに、作業の効率化を図ることができる。
また、本発明によれば、水素に触れることなく安全に水素混合ガスを供給することができる。さらに、空気と水のみを利用して水素混合ガスを装置内で製造することができ、そのため、高圧ガスボンベの購入の必要がなく、水素混合ガスを使用する際にその場で水素混合ガスを製造して供給でき、そのため利便性が高く、且つ、ランニングコストを抑えることができる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の混合ガス供給装置の実施形態について、そのフロー構成を原理的に示すブロック図である。
本発明の混合ガス供給装置の実施形態について、その立体的な構造を示す斜視図である。
本発明の混合ガス供給装置の実施形態について、その立体的な構造を、図2に対して反対側から示す斜視図である。
本発明の混合ガス供給装置の実施形態の立体的な構造について、その筐体の前面を切り欠いた状態で示す切欠き正面図である。
本発明の混合ガス供給装置の実施形態の立体的な構造について、その筐体の後面を切り欠いた状態で示す切欠き背面図である。
本発明の混合ガス供給装置の実施形態について、そのフロー構成をより具体化した例を示すブロック図である。

実施例

0027

以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0028

図1に、本発明の実施形態の混合ガス供給装置における原理的な構成(フロー構成)を示し、図2図5に、その実施形態の混合ガス供給装置の立体的な構造を示す。なお図1図2図5に示す実施形態の混合ガス供給装置10は、水の分解により生成された高濃度水素ガスに、空気から分離された窒素ガスを混合して、低濃度水素ガスを含む水素/窒素混合ガスを、例えば漏れ検査装置に向けて検査用ガスとして供給するための装置の例として示している。

0029

先ず図1を参照して本実施形態の混合ガス供給装置10の原理的なフロー構成について説明する。
図1において、エアー取り入れポート11は、ガス漏れ検査を行う工場等における空気配管などから空気を取り入れるための取り入れ口であり、このエアー取り入れポート11は、混合ガス供給装置10内の、手動開閉操作可能なエアー取り入れ開閉弁12および空気供給配管13を介し、窒素ガス発生部としてのフィルター15に接続されている。このフィルター15は、例えば膜モジュール膜分離窒素ガス発生装置)であり、取り入れられた空気から窒素ガスを分離し、比較的高濃度の窒素ガスを発生させるためのものである。
フィルター15の出側は、窒素ガス配管17aを介してガス流制御部19に導かれ、さらに窒素ガス配管17bを介して、後述する混合部21に導かれている。

0030

さらに混合ガス供給装置10内には、装置の外部から精製水もしくは純水(以下単に水と称する)を供給可能な水槽23が設けられている。水槽23には、貯留している水の量を検出するための水位計24が付設されている。この水位計24には、水槽23内の水があるレベル以下となった時に、警報(信号や音)を発生するようになっている。
水槽23内の水は、給水配管25を介して水素発生器27に導かれるようになっている。水素発生器27は、水の電気分解によって水素ガスを発生させるものである。水素発生器27の出側は、水素ガス配管29aを介してガス流制御部19に導かれ、さらに水素ガス配管29bを介して、混合部21に導かれている。

0031

ガス流制御部19は、混合部21において水素ガスと窒素ガスとの所定の混合比が得られるように各ガスの流量を制御したり、混合部へ送られる各ガスの圧力を調整したりするものであり、図示しない流量制御弁圧力制御装置などによって構成される。

0032

混合部21は、相対的に大容量の第1混合タンク21Aと小容量の第2混合タンク21Bとからなる。第1混合タンク21Aには、窒素ガス配管17bから窒素ガスが導入されるとともに、水素ガス配管29bから高濃度水素ガスが導入されて、第1混合タンク21Aにおいて窒素ガスと水素ガスとが混合され、その混合ガスが混合ガス中間配管31および混合ガス中間弁32を介し第2混合タンク21Bに導かれ、第2混合タンク21Bにおいて混合ガスの均一化が進行する。
このようにして、混合部21において水素ガスと窒素ガスとが均一に混合された混合ガスが生成される。言い換えれば、高濃度の水素ガスが窒素ガスによって希釈された、低水素濃度の水素/窒素混合ガスが生成される。

0033

第2混合タンク21Bの混合ガス流出口は、混合ガス供給配管33および手動開閉操作可能な混合ガス供給開閉弁35を介して、混合ガス供給ポート37に導かれている。混合ガス供給ポート37は、装置外部の図示しない漏れ検査装置へ混合ガス(漏れ検査用ガス)を導くための可撓性配管などが接続される部位である。

0034

図2図5には、本実施形態の混合ガス供給装置10の立体的構造を示す。
混合ガス供給装置10は、その構成部材が、基台40上に搭載されるとともに、その基台40に一体化された例えば方形箱状をなす筐体(キャビネット)41内に収納されている。基台40は、板状あるいは枠状のいずれでもよい。筐体41は、その前面41Aの側の上部に操作/表示盤43が設けられており、操作/表示盤43の下側には、開閉可能な前扉45が設けられている。

0035

筐体41の後面41Bの側の下部には、給排部47として、図1に示したエアー取り入れポート11と、混合ガス供給ポート37とが、筐体41の外側に露呈した状態で設けられている。なお給排部47には、図1には示していないが、排気ポート49も、外側に露呈した状態で設けられている。この排気ポート49は、水素濃度コントロールの際に過剰となった希釈水素ガスを排出するためのものである。またエアー取り入れポート11の近傍には、図1に示したエアー取り入れ開閉弁12の開閉操作部12aが装置外部に露呈され、また図1に示した混合ガス供給開閉弁35の開閉操作部35aが装置外部に露呈されている。さらに排気ポート49の近傍には、排気開閉弁の操作部50aが露呈されている。
なお筐体41の後面41Bにおける前記給排部47以外の部分は、保守点検のために開閉可能な後扉48によって構成されている。

0036

さらに基台40の4隅には、床面等の平面上で水平面内360℃方向に移動可能となるようにキャスター60が取り付けられている。

0037

筐体41の内部には、図1に示した各構成要素及び配管類が収納、固定されており、そこで本実施形態における筐体41の内部構造を、図4図5に示す。なお図4図5では、図1に示した各構成要素のうち、主要な要素についてのみ示し、装置内部の配管類や弁、制御部などは図示を省略している。

0038

本実施形態では、筐体41の前面41Aの前扉45の内側に、図1に示した水槽23と、水素発生器27が配置されている。そして前扉45を開放させた状態では、外部から水槽23に水(精製水もしくは純水)を注入し得るようになっている。一方、筐体41の後面41Bの内側には、窒素ガス発生部としてのフィルター(膜モジュール)15と、混合部21を構成する第1混合タンク21Aおよび第2混合タンク21Bが配置されている。フィルター(膜モジュール)15の入側には、既に図1を参照して説明したように、エアー取り入れポート11からの空気がエアー取り入れ開閉弁12を介して導入されるようになっている。また第2混合タンク21Bの出側は、図1に示したように、混合ガス供給開閉弁35を介して混合ガス供給ポート37に配管接続されている。

0039

図1、ならびに図2図5に示す実施形態の混合ガス供給装置10から供給される混合ガスを用いて、各種中空部品などについて漏れ検査を行う場合の、混合ガス供給装置10の動作・機能及び使用方法について、以下に説明する。

0040

予め、漏れ検査を行う現場(例えば中空部品の製造工場の現場、あるいは出荷検査工場の現場等)に、混合ガス供給装置10を配置する。ここで、本実施形態の混合ガス供給装置10は、基台40にキャスター60が設けられていて、筐体ごと床面上を移動させることができるから、簡単かつ容易に漏れ検査現場近くに配置することができる。

0041

装置の稼働前には、予め、筐体41の前扉45を開いて、水槽23に水(精製水もしくは純水)を入れておく。またエアー取り入れポート11に漏れ検査現場の工場等に配設されているエアー配管を接続するなどして、エアー取り入れポート11から外部の空気を取り入れる状態とする。

0042

装置を稼働させれば、水槽23から水素発生器27に導かれた水が、その水素発生器27において電気分解されて、高濃度水素ガスが発生する。得られた高濃度水素ガスは、ガス流制御部19を経て混合部21の第1混合タンク21Aに導かれる。またエアー取り入れポート11から取り入れられた空気は、窒素ガス発生部としてのフィルター(膜モジュール)15に導かれ、空気から酸素がほぼ除去されて、窒素ガスとしてガス流制御部19を経て混合部21の第1混合タンク21Aに導かれる。

0043

ガス流制御部19では、最終的に得るべき混合ガスにおける水素ガスと窒素ガスとの混合比が所定の比となるように、水素ガス流量窒素ガス流量とを相互の関連の下に制御する。なおガス流制御部19では、ガス流量比を制御するだけではなく、第1の混合タンク21Aに流入する水素ガスの圧力と窒素ガスの圧力を適切に制御することが好ましい。

0044

混合部21の第1混合タンク21Aでは、導入された水素ガスと窒素ガスとが混合され、さらにその混合ガスが、第2混合タンク21Bに導かれて均一化が進行する。そして第2混合タンク21Bから送り出された混合ガスが混合ガス供給ポート37に至り、外部の漏れ検査装置に、水素ガスと窒素ガスとの混合ガス、言い換えれば水素ガスを窒素ガスによって希釈した検査用ガスを供給することができる。そして漏れ検査装置において水素ガスの漏れを検出する検査を行うことができる。

0045

ここで、混合部21の第1混合タンク21Aから送り出される際の混合ガスは、水素ガスと窒素ガスとが必ずしも均一に混合されていないこともあり、そこで第1混合タンク21Aから出た混合ガスを改めて第2混合タンク21Bに送り込み、第2混合タンク21Bから混合ガス供給ポート37を経て外部の漏れ検査装置に混合ガスを供給することによって、より均一に混合された混合ガスを漏れ検査装置で使用することができる。

0046

またガス流制御部19では、前述のように混合ガスにおける水素ガスと窒素ガスとの混合比が、所定の比となるように、水素ガス流量と窒素ガス流量とを相互の関連の下に制御する。すなわち本実施形態では、水素/窒素の混合ガスにおける水素濃度が、漏れ検査装置において検査用ガスとして使用するに適した濃度となるように、水素ガス流量と窒素ガス流量を制御する。

0047

ここで、漏れ検査装置において検査用ガスとして使用する場合の混合ガスにおける水素濃度は特に限定されるものではなく、漏れ検査の態様や検査対象物の形状、あるいは漏れガス検出精度などに応じて適宜選定可能であるが、一般には1%〜20%の範囲内が好ましく、より好ましくは、1〜5.5%の範囲内とする。なお、検査対象物を真空チャンバー内に配置せずに、外部空間において直接対象物の漏れ検査を行う場合、漏れがあれば、漏れた水素が大気中に直接放出されることになるから、検査用ガスの水素濃度は、可燃性にならない低濃度の範囲にすることが好ましい。例えば、ISO10156:2010では、可燃性にならない水素濃度範囲が規定されており、その規定の範囲内とするのが好ましい。

0048

なお、水槽23内の水量が所定のレベル以下となったことが水位計24によって検知されれば、警報音警報表示等により警報が発せられるから、その時点で筐体41の前扉45を開き、水槽23に水を補給することができる。

0049

以上のような実施形態の混合ガス供給装置10においては、水素ガス供給源としては、水の分解によって水素を発生させる水素発生器27を用い、一方希釈用窒素ガス供給源は、フィルター(膜モジュール)15によって空気から窒素ガスを分離する構成としているため、これらのガスを貯留した高価なガスボンベが不要である。すなわち、水素発生源となる水はどこでも簡単に水槽23に供給可能である。一方、また漏れ検査現場近くには工場配管としてエアー配管が設けられていることが多く、その場合、窒素供給源としての空気は、工場エアー配管をエアー取り入れポート11に連結するだけで取り入れることができ、また工場エアー配管がない場合には、装置外の空気を直接エアー取り入れポート11から取り入れればよい。

0050

このように実施形態の混合ガス供給装置では、ガスボンベを使用せず、どこでも容易に入手可能な水と空気をガス供給としているため、漏れ検査のランニングコストを低減することができる。また重量の大きいガスボンベを運搬したり設置したりする作業が不要となるため、その作業のための手間、労力が不要となる。また、予備ガスタンク保管しておく必要もないため、ガスボンベの保管場所が不要となるとともに、保管場所での予備タンクの管理も不要となり、したがって管理が漏れ検査現場のみで足り、いわゆるオンサイト化が可能となる。

0051

さらに、本実施形態では、装置全体を一つの筐体41に収めて、1ボックス化しているため、外観上の体裁が良いばかりでなく、装置の運搬、移動時において筐体内部に収められた各部の構成部材や配管、弁などが損傷するおそれが少なく、また環境中の塵埃から内部の構成部材や配管、弁などを保護することができる。

0052

また本実施形態では、キャスター60を設けているため、筐体41を水平方向に押すだけで、装置全体を床面上で簡単かつ容易に移動させることができる。したがって、作業者に過大な負担を強いたり、クレーンを使用したりすることなく、必要に応じて漏れ検査現場近くなどに装置全体を容易に移動させ、また漏れ検査等の終了後に現場から容易に退避させることができる。

0053

次に、本発明の混合ガス供給装置をより具体化した例、とりわけ前述のガス流制御部19を具体化した例のフロー構成について、図6に示す。この例では、後述するようにガス流制御部19における主制御要素として、直動式レギュレータ51および外部パイロット式レギュレータ52と、ガス流量比制御手段53としての音速ノズル53A、53Bと、シーケンサ54とを含む構成としている。なお図1に示した要素と同一の要素については、図1と同じ符号を付し、その詳細は省略する。

0054

図6の例において、エアー取り入れポート11は、エアー取り入れ開閉弁12および減圧弁55を介し、窒素ガス発生部としてのフィルター(膜モジュール)15に接続されている。フィルター(膜モジュール)15で分離された窒素ガスは、外部パイロット式レギュレータ52の入側に導かれる。そして外部パイロット式レギュレータ52の出側は、開閉弁56Bを介して音速ノズル53Bの入側に導かれている。一方、水槽23からの水が水素発生器27に導かれて、水の電気分解によって発生した高濃度水素ガスが、直動式レギュレータ51の入側に導かれる。

0055

上記の直動式レギュレータ51および外部パイロット式レギュレータ52は、水素ガス流路側の音速ノズル53Aに流入する水素ガスの圧力と、窒素ガス流路側の音速ノズル53Bに流入する窒素ガスの圧力とを等しくするためのものである。すなわち、水素ガス流路側の直動式レギュレータ51の出側は、開閉弁56Aを介して音速ノズル53Aに導かれるだけではなく、その出側圧力が、分流路57を経て窒素ガス流路側の外部パイロット式レギュレータ52にパイロット圧力として加えられるようになっている。

0056

さらに音速ノズル53A、53Bの出側は、混合部21の第1混合タンク21Aに導かれている。また混合部21の第1混合タンク21A内の圧力が、第1の圧力計58Aによって検出されるとともに、第2混合タンク21B内の圧力が、第2の圧力計58Bによって検出されるようになっている。そして各圧力計58A、58Bによって検出された圧力信号がシーケンサ54に入力され、その圧力信号に応じ、シーケンサ54が前述の開閉弁56A、56Bを開閉制御するようになっている。

0057

ここで、音速ノズルとは、ノズル流路に、内径小径に絞ったスロート部を設けておき、気体の上流側圧力下流側圧力との比を臨界圧力比以下に保てば、スロート部(ノズルの最小口径部)における流速音速に固定され、その結果、流入側圧力とスロート部の口径が一定であれば、常に一定の流量を発生させることができるノズルである。このような音速ノズルでは、高精度で所定の質量流量を得ることができる。ここで、音速ノズルの下流側の流量は、一定の流入側圧力のもとで、スロート部の口径に依存するから、水素ガス側流路に介挿された音速ノズル53Aのスロート部口径と、窒素ガス側流路に介挿された音速ノズル53Bのスロート部口径との比を定めておくことにより、混合部21に導かれる水素ガスの流量と窒素ガスの流量との比を設定することができる。

0058

但し、音速ノズルにおいて流出側流量は、流入側圧力と比例関係にあるから、流入側のガス圧力が変動すれば、流出するガス流量も変動する。そこで図6の例では、水素ガス側路における音速ノズル53Aの上流に設けた直動式レギュレータ51の出側圧力を、分流路57を経て窒素ガス側流路における外部パイロット式レギュレータ52にパイロット圧力として加えることによって、各レギュレータ51、52の出側圧力を等圧に制御して、窒素ガス側の音速ノズル53Bの入側圧力と水素ガス側の音速ノズル53Aの入側圧力とを、常に等しい圧力に維持するようにしている。

0059

結局、図6に示される例では、直動式レギュレータ51と外部パイロット式レギュレータ52とを組み合わせて、水素ガス側、窒素ガス側の音速ノズル53A、53Bの入側圧力を等圧とするとともに、水素ガス側の音速ノズル53Aのスロート部口径と、窒素ガス側の音速ノズル53Bのスロート部口径との比を適切な比に設定することによって、混合部21に導かれる水素ガスの流量と窒素ガスの流量との比を適切に制御し、これによって混合部21で水素ガスと窒素ガスを適切な比で混合し、所要の低い水素濃度の混合ガス(希釈水素ガス)を生成することができるのである。

0060

なお、図6では、水素ガス側の流路に直動式レギュレータ51を介挿し、窒素ガス側の流路に外部パイロット式レギュレータ52を介挿しているが、場合によっては、逆に窒素ガス側の流路に直動式レギュレータを介挿し、水素ガス側の流路に外部パイロット式レギュレータを介挿してもよい。この場合、窒素ガス側の流路における直動式レギュレータの出側圧力を分流して、水素ガス側の流路の外部パイロット式レギュレータにパイロット圧力として加えるように構成すればよい。

0061

なお、音速ノズルにおける出側の流量は、スロート部の最小口径に依存するから、スロート部の口径が異なるノズルに交換することによって、出側流量を変えることができる。したがって、ガスの混合比(窒素ガスによる水素ガスの希釈度)を変更したい場合には、予めスロート部の口径が異なるノズルをいくつか用意しておき、適宜、異なるスロート部口径の音速ノズルに交換すれば、音速ノズル53A、53Bのいずれか一方もしくは双方の出側流量を変更し、これによって混合比を変更することができる。この場合、音速ノズルの装置全体ではなく、スロート部のみを交換して、出側流量を変えることも可能である。

0062

なおまた、混合ガスの混合比(窒素ガスによる水素ガスの希釈度)を変更したい場合においては、上述のような音速ノズルもしくはそのスロート部の交換に依らずに、開閉バルブ56A、56Bの開放時間を変えることによっても、混合比を変更することも可能である。

0063

以上のような図6にフロー構成を示した混合ガス供給装置10の立体的な構造(立体構成)については、既に図2図5に示した構造と同様とすればよい。

0064

なお以上の説明では、本発明の混合ガス供給装置から供給される水素/窒素混合ガス(水素ガスを窒素ガスで希釈したガス)を、漏れ検査用のガスとして使用することとしたが、そのほかの用途に、本発明の装置によって得られた混合ガスを使用してもよいことはもちろんである。

0065

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。

0066

10…混合ガス供給装置、15…フィルター(膜モジュール;窒素ガス発生部)、19…ガス流制御部、21…混合部、21A…第1混合タンク、21B…第2混合タンク、23…水槽、27…水素発生器(水素ガス発生部)、40…基台、41…筐体(キャビネット)、60…キャスター。

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