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図面 (13)

課題

診断的、予後予測的および法医学的分析のための、遺伝物質を調製する改善された方法を提供する。

解決手段

(a)部位のアレイと、複数の異なる標的核酸を有する溶液とを含む増幅試薬を準備することと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する標的核酸から得られたアンプリコンクローナル集団を有する増幅部位を製造することとを含む方法。反応させることは、同時に、核酸を、平均輸送速度で部位に輸送することと、部位に輸送する核酸を、平均増幅速度増幅することとを含み得、平均増幅速度が、平均輸送速度を超える。反応させることが、各部位に輸送する核酸から第1のアンプリコンを製造すること、および核酸からまたは第1のアンプリコンからその次のアンプリコンを製造することを含み得、その次のアンプリコンが生成される平均速度が、第1のアンプリコンが生成される平均速度を超える方法。

概要

背景

本発明は、一般に、分子生物学、より詳しくは、核酸合成および分析に関する。

遺伝子分析は、現代社会では、重要性増している。遺伝子分析は、2、3例を挙げる
と、一部の疾患に罹患する人のリスク予測する(診断する)ために、特定の治療(予後
)を考慮している人の治療上の利益対副作用のリスクの可能性を決定するために、また行
方不明者、犯罪犯人、犯罪の犠牲者および戦争法医学)の死傷者を同定するために有
用性であるとすでに証明されている。しかし、多数の場合には、適当な遺伝子検査がまだ
利用可能ではないか、または高い誤り率を抱えている。これらの問題の根源の1つは、診
断、予後および法医学のために現在使用されている遺伝子検査の多くが、ヒトのゲノム
画分のみをプローブする技術に頼っていることにある。ヒトの遺伝形質は、30億を超え
塩基対を含有するゲノムによってコードされているが、ほとんどの遺伝子検査は、これ
らの塩基対のうちいくつかのみでの突然変異調査する。プローブされるゲノムの画分を
理想的には、ゲノム中の最大30億塩基対すべてを含めて増大することによって、遺伝
検査の正確性が改善され得、より多くの診断および予後状態のための遺伝子検査が開発
され得る。

多数の遺伝子検査の基本構成要素は、試験される予定遺伝物質の調製である。全ゲノ
ムを捕捉し、その完全性を維持しようとする場合には、これは、ささいなことではない。
多量の遺伝物質を捕捉するために現在利用可能である2つの方法として、エマルジョン
メラーゼ連鎖反応(ePCR)およびクラスター増幅(例えば、架橋増幅を介する)が
ある。臨床および診断適用におけるその使用は、現在制限されている。

ePCRについては、ゲノム断片および担体ビーズとともに油相中水性液滴が形成さ
れる。条件は、各液滴が、個々のゲノム断片および単一の担体ビーズを単離する可能性を
最適化するよう選択される。目的は、液滴については、液滴間、したがって、異なるビー
ズ間のゲノム断片の拡散を防ぐマイクロリアクターを形成することである。次いで、バル
クエマルジョンのために、PCR増幅の数サイクルが実施され得、その結果、ビーズ中の
各液滴が、現存のゲノム断片のクローンコピーコーティングされる。増幅後、ビーズが
分析機器における評価のために検出基板に移される。ePCRを複雑化させる要因の1
つは、ビーズの一部が、液滴中で、最終的にゲノム断片を含まないようになり、したがっ
て、ブランクビーズを生成するということである。分析機器において使用する前にブラン
クビーズを除去するために、ビーズ濃縮ステップが実施され得る:しかし、このプロセス
は、一般に、厄介なものであり、非効率的なものである。ePCRを複雑化させる要因の
別なものとして、一部の液滴が、最終的に2以上のゲノム断片を含むようになり、したが
って、混合クローンビーズを生成するということがある。混合クローンビーズは、分析の
際に、同定され、次いで、無視され得ることが多いが、その存在は、効率を、いくつかの
場合には、分析の正確性を低下させる。

クラスター増幅は、遺伝物質を捕捉および増幅するための、より合理化されたアプロー
チを提供する。商業的な実施形態では、ゲノム断片は、基板表面に捕捉され、無作為な位
置に「シード」を形成する。過剰のゲノム断片(すなわち、捕捉されなかったもの)を洗
浄除去した後、増幅の数サイクルが実施されて、各シード周囲の表面上にクラスターを形
成するクローンコピーを作製する。ePCRと比較したクラスター増幅の利点として、ビ
ーズ濃縮ステップの回避、ビーズ移動ステップ(エマルジョンから検出基板へ)の回避お
よび乱雑な、多くの場合には、細心の注意が必要なオイルエマルジョンの回避が挙げられ
る。しかし、商業的なクラスター増幅技術を複雑化させる可能性ある要因として、表面上
にクラスターの無作為なパターンを形成することがある。無作為に位置しているクラスタ
ーを位置決定し、区別するための画像レジストレーションプロトコールが開発されたが、
このようなプロトコールは、分析装置に余分な分析負荷課す。さらに、無作為に位置し
ているクラスターは、空間的に規則的なパターンのクラスターの理論上可能なものよりも
、表面をあまり効率的に満たさない傾向がある。

概要

診断的、予後予測的および法医学的分析のための、遺伝物質を調製する改善された方法を提供する。(a)部位のアレイと、複数の異なる標的核酸を有する溶液とを含む増幅試薬を準備することと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する標的核酸から得られたアンプリコンクローナル集団を有する増幅部位を製造することとを含む方法。反応させることは、同時に、核酸を、平均輸送速度で部位に輸送することと、部位に輸送する核酸を、平均増幅速度で増幅することとを含み得、平均増幅速度が、平均輸送速度を超える。反応させることが、各部位に輸送する核酸から第1のアンプリコンを製造すること、および核酸からまたは第1のアンプリコンからその次のアンプリコンを製造することを含み得、その次のアンプリコンが生成される平均速度が、第1のアンプリコンが生成される平均速度を超える方法。

目的

目的は、液滴については、液滴間、したがって、異なるビー
ズ間のゲノム断片の拡散を防ぐマイクロリアクターを形成することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を含む溶液とを含む増幅試薬を準備するステップであって、溶液中の異なる標的核酸の数は、アレイ中の増幅部位の数を超え、異なる標的核酸は、複数の増幅部位への流動性アクセスを有し、各増幅部位は、複数の異なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを含む、ステップと(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンクローナル集団を含む複数の増幅部位を製造するステップであって、反応させることは、同時に、(i)異なる標的核酸を、平均輸送速度で増幅部位に輸送することと、(ii)増幅部位にある標的核酸を、平均増幅速度増幅することとを含み、平均増幅速度は、平均輸送速度を超える、ステップとを含む、核酸を増幅する方法。

請求項2

各増幅部位が、溶液中の異なる標的核酸と結合できる複数の捕捉剤を含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

増幅部位のアレイが、表面上のフィーチャのアレイを含む、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径よりも大きい、請求項3に記載の方法。

請求項5

フィーチャが、不連続であり、捕捉剤を欠く表面の介在領域によって分離している、請求項4に記載の方法。

請求項6

各フィーチャが、ビーズウェルチャネルリッジ突起またはそれらの組合せを含む、請求項3に記載の方法。

請求項7

増幅部位のアレイが、溶液中のビーズまたは表面上のビーズを含む、請求項1または2に記載の方法。

請求項8

捕捉剤が、異なる標的核酸と相補的である捕捉核酸を含む、請求項2に記載の方法。

請求項9

異なる標的核酸が、捕捉核酸と相補的であるユニバーサル配列を含む、請求項8に記載の方法。

請求項10

捕捉剤が、異なる標的核酸に付着されたリガンドと結合する受容体を含む、請求項2に記載の方法。

請求項11

各増幅部位が、(b)においてアンプリコンを製造するために使用される複数のプライマーを含む、請求項1または2に記載の方法。

請求項12

増幅部位のアレイが、表面上のフィーチャのアレイを含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

フィーチャが、不連続であり、(b)においてアンプリコンを製造するために使用されるプライマーを欠く表面の介在領域によって分離される、請求項12に記載の方法。

請求項14

増幅試薬が、ポリメラーゼおよびdNTPをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項15

増幅試薬が、リコンビナーゼおよび一本鎖結合タンパク質をさらに含む、請求項14に記載の方法。

請求項16

増幅試薬が、分子密集剤をさらに含む、請求項15に記載の方法。

請求項17

増幅部位に輸送される標的核酸の増幅が、等温的に起こる、請求項1に記載の方法。

請求項18

増幅部位に輸送される標的核酸の増幅が、変性サイクルを含まない、請求項1に記載の方法。

請求項19

増幅部位に輸送される標的核酸の増幅が、増幅の間に、溶液を、標的核酸およびアンプリコンを変性する化学試薬置換することを含まない、請求項1に記載の方法。

請求項20

増幅部位に輸送される標的核酸の増幅が、増幅の間に、標的核酸およびアンプリコンを変性する温度に溶液を加熱することを含まない、請求項1に記載の方法。

請求項21

異なる標的核酸が、二本鎖DNA分子である、請求項1に記載の方法。

請求項22

異なる標的核酸が、1,000ヌクレオチド未満である平均鎖長を有する、請求項1または21に記載の方法。

請求項23

アンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位が、(b)の間に、異なる標的核酸が、流動性アクセスを有する増幅部位の40%を超える、請求項1に記載の方法。

請求項24

(b)の間に、個々の増幅部位での個々の標的核酸それぞれから、それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たすのに十分な数のアンプリコンが生成される、請求項1に記載の方法。

請求項25

それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たすようアンプリコンが生成される速度が、個々の標的核酸が、個々の増幅部位にそれぞれ輸送される速度を超える、請求項24に記載の方法。

請求項26

異なる標的核酸が、電場印加によって支援されて、増幅部位に能動的に輸送される、請求項1に記載の方法。

請求項27

反応が経時的に進行するにつれて、電場が増大する、請求項26に記載の方法。

請求項28

増幅部位のアレイが、表面上の不連続フィーチャのアレイを含み、フィーチャが表面の介在領域によって分離されている、請求項26に記載の方法。

請求項29

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径を超える、請求項28に記載の方法。

請求項30

異なる標的核酸が、第2の電場の印加によって介在領域から能動的に反発される、請求項28または29に記載の方法。

請求項31

電場および第2の電場が、アレイに同時に印加される、請求項30に記載の方法。

請求項32

電場および第2の電場が、交互に繰り返してアレイに印加される、請求項30に記載の方法。

請求項33

第2の電場が、介在領域および電解質にわたって印加される、請求項30に記載の方法。

請求項34

第2の電場が、介在領域および第2の表面にわたって印加される、請求項30に記載の方法。

請求項35

第2の電場が、介在領域への交流電流または直流電流の印加によって形成される、請求項30に記載の方法。

請求項36

増幅部位のアレイが、表面上の不連続フィーチャのアレイを含み、フィーチャが、表面の介在領域によって分離している、請求項1に記載の方法。

請求項37

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径よりも大きい、請求項36に記載の方法。

請求項38

異なる標的核酸が、電場の印加によって介在領域から能動的に反発される、請求項36または37に記載の方法。

請求項39

輸送が、受動拡散である、請求項1に記載の方法。

請求項40

(a)(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を含む溶液とを含む増幅試薬を準備するステップであって、溶液中の異なる標的核酸の数は、アレイ中の増幅部位の数を超え、異なる標的核酸は、複数の増幅部位への流動性アクセスを有し、各増幅部位は、複数の異なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを含む、ステップと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位を製造するステップであって、反応させることは、(i)各増幅部位に輸送する個々の標的核酸から第1のアンプリコンを製造することと、(ii)各増幅部位に輸送する個々の標的核酸から、または第1アンプリコンから、その次のアンプリコンを製造することとを含み、増幅部位でその次のアンプリコンが生成される平均速度が、増幅部位で第1のアンプリコンが生成される平均速度を超える、ステップとを含む、核酸を増幅する方法。

請求項41

各増幅部位が、(b)においてアンプリコンを製造するために使用される複数のプライマーを含む、請求項40に記載の方法。

請求項42

第1のアンプリコンの製造が、少なくとも1種のプライマーを、非伸長可能状態から伸長可能状態へ変換することを含む、請求項41に記載の方法。

請求項43

非伸長可能状態が、プライマーの3’末端での伸長ブロッキング部分の存在による、請求項42に記載の方法。

請求項44

伸長ブロッキング部分が、ジデオキシヌクレオチドを含み、変換することが、少なくとも1種のプライマーからジデオキシヌクレオチドを除去するための加ピロリン酸分解を含む、請求項43に記載の方法。

請求項45

増幅部位のアレイが、表面上のフィーチャのアレイを含む、請求項41に記載の方法。

請求項46

フィーチャが不連続であり、(b)においてアンプリコンを製造するために使用されるプライマーを欠く表面の介在領域によって分離されている、請求項45に記載の方法。

請求項47

反応させることが、(i)第1のアンプリコンの製造および(ii)その次のアンプリコンの製造と同時に、溶液から増幅部位へ標的核酸を輸送することを含む、請求項40に記載の方法。

請求項48

増幅部位でその次のアンプリコンが生成される平均速度が、標的核酸が、溶液から増幅部位へ輸送される平均速度を超える、請求項47に記載の方法。

請求項49

(b)の間に、それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たすのに十分な数のアンプリコンが、個々の増幅部位で個々の標的核酸からそれぞれ生成される、請求項47に記載の方法。

請求項50

それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たすようアンプリコンが生成される速度が、個々の標的核酸が、溶液から増幅部位へ輸送される速度を超える、請求項49に記載の方法。

請求項51

標的核酸が、(i)第1のアンプリコンの製造および(ii)その次のアンプリコンの製造前に、溶液から増幅部位へ輸送される、請求項に40記載の方法。

請求項52

各増幅部位が、溶液中の異なる標的核酸と結合できる複数の捕捉剤を含む、請求項40に記載の方法。

請求項53

増幅部位のアレイが、表面上のフィーチャのアレイを含む、請求項40または52に記載の方法。

請求項54

各フィーチャの区域が、各増幅部位に輸送される個々の標的核酸の排除体積の平均直径よりも大きい、請求項53に記載の方法。

請求項55

フィーチャが、不連続であり、捕捉剤を欠く表面の介在領域によって分離している、請求項54に記載の方法。

請求項56

各フィーチャが、ビーズ、ウェル、チャネル、リッジ、突起またはそれらの組合せを含む、請求項53に記載の方法。

請求項57

増幅部位のアレイが、溶液中のビーズまたは表面上のビーズを含む、請求項40または52に記載の方法。

請求項58

捕捉剤が、異なる標的核酸と相補的である捕捉核酸を含む、請求項52に記載の方法。

請求項59

異なる標的核酸が、捕捉核酸と相補的であるユニバーサル配列を含む、請求項58に記載の方法。

請求項60

捕捉剤が、異なる標的核酸に付着されたリガンドと結合する受容体を含む、請求項52に記載の方法。

請求項61

増幅試薬が、ポリメラーゼおよびdNTPをさらに含む、請求項40に記載の方法。

請求項62

増幅試薬が、リコンビナーゼおよび一本鎖結合タンパク質をさらに含む、請求項61に記載の方法。

請求項63

増幅試薬が、分子密集剤をさらに含む、請求項62に記載の方法。

請求項64

反応が、等温的に起こる、請求項40に記載の方法。

請求項65

反応させることが、変性サイクルを含まない、請求項40に記載の方法。

請求項66

反応させることが、反応の間に、溶液を、標的核酸およびアンプリコンを変性する化学試薬で置換することを含まない、請求項40に記載の方法。

請求項67

反応させることが、反応の間に、標的核酸およびアンプリコンを変性する温度に溶液を加熱することを含まない、請求項40に記載の方法

請求項68

異なる標的核酸が、二本鎖DNA分子である、請求項40に記載の方法。

請求項69

異なる標的核酸が、1,000ヌクレオチド未満である平均鎖長を有する、請求項40または68に記載の方法。

請求項70

アンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位が、アレイ中の増幅部位の40%を超える、請求項40に記載の方法。

請求項71

(b)の間に、個々の増幅部位での個々の標的核酸それぞれから、それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たすのに十分な数のアンプリコンが生成される、請求項40に記載の方法。

請求項72

標的核酸が、電場の印加によって支援されて、増幅部位に能動的に輸送される、請求項40に記載の方法。

請求項73

反応が経時的に進行するにつれて、電場が増大する、請求項72に記載の方法。

請求項74

増幅部位のアレイが、表面上の不連続フィーチャのアレイを含み、フィーチャが表面の介在領域によって分離されている、請求項72に記載の方法。

請求項75

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径より大きい、請求項74に記載の方法。

請求項76

異なる標的核酸が、第2の電場の印加によって介在領域から能動的に反発される、請求項74または75に記載の方法。

請求項77

電場および第2の電場が、アレイに同時に印加される、請求項76に記載の方法。

請求項78

電場および第2の電場が、交互に繰り返してアレイに印加される、請求項76に記載の方法。

請求項79

第2の電場が、介在領域および電解質にわたって印加される、請求項76に記載の方法。

請求項80

第2の電場が、介在領域および第2の表面にわたって印加される、請求項76に記載の方法。

請求項81

第2の電場が、介在領域への交流電流または直流電流の印加によって形成される、請求項76に記載の方法。

請求項82

増幅部位のアレイが、表面上の不連続フィーチャのアレイを含み、フィーチャが、表面の介在領域によって分離している、請求項40に記載の方法。

請求項83

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径よりも大きい、請求項82に記載の方法。

請求項84

異なる標的核酸が、電場の印加によって介在領域から能動的に反発される、請求項82または83に記載の方法。

請求項85

輸送が、受動拡散である、請求項40に記載の方法。

請求項86

(a)(i)表面上に不連続フィーチャを含むアレイであって、前記フィーチャは、表面の介在領域によって分離されている、アレイと、(ii)複数の異なる標的生体分子を含む溶液とを含む試薬を準備するステップと、(b)試薬を反応させて、生体分子をフィーチャに輸送し、個々の生体分子を、各フィーチャに付着させるステップであって、反応の間に、介在領域から生体分子を反発するよう、電場が介在領域に印加されるステップとを含む、生体分子のパターン化された表面を作製する方法。

請求項87

反応の間に、生体分子をフィーチャに能動的に輸送するために、フィーチャに第2の電場が印加される、請求項86に記載の方法。

請求項88

複数の異なる標的生体分子が、複数の異なる標的核酸を含む、請求項86または87に記載の方法。

請求項89

溶液中の異なる標的核酸の数が、アレイ中のフィーチャの数を超え、異なる標的核酸が、複数のフィーチャへの流動性アクセスを有し、各フィーチャが、複数の異なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを含む、請求項88に記載の方法。

請求項90

反応の間に、標的核酸がフィーチャに輸送されて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数のフィーチャを製造し、ここで、反応させることが、(i)各フィーチャに輸送する個々の標的核酸から第1のアンプリコンを製造することおよび(ii)各フィーチャに輸送する個々の標的核酸から、または第1のアンプリコンからその次のアンプリコンを製造することを含み、フィーチャでその次のアンプリコンが生成される平均速度が、フィーチャで第1のアンプリコンが生成される平均速度を超える、請求項89に記載の方法。

請求項91

反応の間に、標的核酸がフィーチャに輸送されて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数のフィーチャを製造し、ここで、反応させることが、同時に(i)異なる標的核酸を、平均輸送速度でフィーチャに輸送することおよび(ii)フィーチャにある標的核酸を、平均増幅速度で増幅することを含み、平均増幅速度が、平均輸送速度を超える、請求項89に記載の方法。

請求項92

各フィーチャが、アンプリコンを製造するために使用される複数のプライマーを含む、請求項90または91に記載の方法。

請求項93

試薬が、ポリメラーゼおよびdNTPをさらに含む、請求項90または91に記載の方法。

請求項94

増幅試薬が、リコンビナーゼおよび一本鎖結合タンパク質をさらに含む、請求項93に記載の方法。

請求項95

フィーチャに輸送される標的核酸の増幅が、等温的に起こる、請求項90または91に記載の方法。

請求項96

フィーチャに輸送される標的核酸の増幅が、変性サイクルを含まない、請求項90または91に記載の方法。

請求項97

アンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位が、アレイのフィーチャの40%を超える、請求項90または91に記載の方法。

請求項98

各フィーチャが、溶液中の異なる標的核酸と結合できる複数の捕捉剤または溶液中の異なる標的核酸に付着されたリガンドと結合する受容体を含む、請求項88に記載の方法。

請求項99

捕捉剤が、異なる標的核酸と相補的である捕捉核酸を含む、請求項98に記載の方法。

請求項100

異なる標的核酸が、捕捉核酸と相補的であるユニバーサル配列を含む、請求項99に記載の方法。

請求項101

各フィーチャの区域が、増幅部位に輸送される標的核酸の排除体積の直径より大きい、請求項88に記載の方法。

請求項102

電場および第2の電場が、アレイに同時に印加される、請求項87に記載の方法。

請求項103

電場および第2の電場が、交互に繰り返してアレイに印加される、請求項87に記載の方法。

請求項104

各フィーチャが、ビーズ、ウェル、チャネル、リッジ、突起またはそれらの組合せを含む、請求項86または87に記載の方法。

請求項105

電場が、介在領域および電解質にわたって印加される、請求項86に記載の方法。

請求項106

電場が、介在領域および第2の表面にわたって印加される、請求項86に記載の方法。

請求項107

電場が、介在領域への交流電流または直流電流の印加によって形成される、請求項86に記載の方法。

請求項108

電場が、電荷反発によって介在領域から生体分子を反発し、生体分子の介在領域との結合を阻害する、請求項86に記載の方法。

請求項109

電場が、介在領域での生体分子の電気化学的損傷によって介在領域から生体分子を反発する、請求項86に記載の方法。

技術分野

0001

本願は、各々、参照により本明細書に組み込まれる2012年10月18日に出願され
た米国仮出願番号第61/715,478号および2012年6月15日に出願された米
国仮出願番号第61/660,487号の利益に基づき、それを主張する、2013年3
月1日に出願された米国特許出願番号第13/783,043号の優先権を主張する。

背景技術

0002

本発明は、一般に、分子生物学、より詳しくは、核酸合成および分析に関する。

0003

遺伝子分析は、現代社会では、重要性増している。遺伝子分析は、2、3例を挙げる
と、一部の疾患に罹患する人のリスク予測する(診断する)ために、特定の治療(予後
)を考慮している人の治療上の利益対副作用のリスクの可能性を決定するために、また行
方不明者、犯罪犯人、犯罪の犠牲者および戦争法医学)の死傷者を同定するために有
用性であるとすでに証明されている。しかし、多数の場合には、適当な遺伝子検査がまだ
利用可能ではないか、または高い誤り率を抱えている。これらの問題の根源の1つは、診
断、予後および法医学のために現在使用されている遺伝子検査の多くが、ヒトのゲノム
画分のみをプローブする技術に頼っていることにある。ヒトの遺伝形質は、30億を超え
塩基対を含有するゲノムによってコードされているが、ほとんどの遺伝子検査は、これ
らの塩基対のうちいくつかのみでの突然変異調査する。プローブされるゲノムの画分を
理想的には、ゲノム中の最大30億塩基対すべてを含めて増大することによって、遺伝
検査の正確性が改善され得、より多くの診断および予後状態のための遺伝子検査が開発
され得る。

0004

多数の遺伝子検査の基本構成要素は、試験される予定遺伝物質の調製である。全ゲノ
ムを捕捉し、その完全性を維持しようとする場合には、これは、ささいなことではない。
多量の遺伝物質を捕捉するために現在利用可能である2つの方法として、エマルジョン
メラーゼ連鎖反応(ePCR)およびクラスター増幅(例えば、架橋増幅を介する)が
ある。臨床および診断適用におけるその使用は、現在制限されている。

0005

ePCRについては、ゲノム断片および担体ビーズとともに油相中水性液滴が形成さ
れる。条件は、各液滴が、個々のゲノム断片および単一の担体ビーズを単離する可能性を
最適化するよう選択される。目的は、液滴については、液滴間、したがって、異なるビー
ズ間のゲノム断片の拡散を防ぐマイクロリアクターを形成することである。次いで、バル
クエマルジョンのために、PCR増幅の数サイクルが実施され得、その結果、ビーズ中の
各液滴が、現存のゲノム断片のクローンコピーコーティングされる。増幅後、ビーズが
分析機器における評価のために検出基板に移される。ePCRを複雑化させる要因の1
つは、ビーズの一部が、液滴中で、最終的にゲノム断片を含まないようになり、したがっ
て、ブランクビーズを生成するということである。分析機器において使用する前にブラン
クビーズを除去するために、ビーズ濃縮ステップが実施され得る:しかし、このプロセス
は、一般に、厄介なものであり、非効率的なものである。ePCRを複雑化させる要因の
別なものとして、一部の液滴が、最終的に2以上のゲノム断片を含むようになり、したが
って、混合クローンビーズを生成するということがある。混合クローンビーズは、分析の
際に、同定され、次いで、無視され得ることが多いが、その存在は、効率を、いくつかの
場合には、分析の正確性を低下させる。

0006

クラスター増幅は、遺伝物質を捕捉および増幅するための、より合理化されたアプロー
チを提供する。商業的な実施形態では、ゲノム断片は、基板表面に捕捉され、無作為な位
置に「シード」を形成する。過剰のゲノム断片(すなわち、捕捉されなかったもの)を洗
浄除去した後、増幅の数サイクルが実施されて、各シード周囲の表面上にクラスターを形
成するクローンコピーを作製する。ePCRと比較したクラスター増幅の利点として、ビ
ーズ濃縮ステップの回避、ビーズ移動ステップ(エマルジョンから検出基板へ)の回避お
よび乱雑な、多くの場合には、細心の注意が必要なオイルエマルジョンの回避が挙げられ
る。しかし、商業的なクラスター増幅技術を複雑化させる可能性ある要因として、表面上
にクラスターの無作為なパターンを形成することがある。無作為に位置しているクラスタ
ーを位置決定し、区別するための画像レジストレーションプロトコールが開発されたが、
このようなプロトコールは、分析装置に余分な分析負荷課す。さらに、無作為に位置し
ているクラスターは、空間的に規則的なパターンのクラスターの理論上可能なものよりも
、表面をあまり効率的に満たさない傾向がある。

0007

US 2010/0111768A1
US6,266,459
US6,355,431
US6,770,441
US6,859,570
US6,210,891
US6,258,568
US6,274,320
US2009/0026082A1
US2009/0127589A1
US2010/0137143A1
US2010/0282617A1
PCT公開番号WO00/63437
米国仮出願番号第61/769,289号
米国特許出願番号US13/492,661
WO2008/093098
米国特許出願公開第2011/0059865A1号
米国仮出願番号第61/753,833号
US7,785,790
US7,399,590
WO04/018497
US7,057,026
WO91/06678
WO07/123744
US7,329,492
US7,211,414
US7,315,019
US7,405,281
US2008/0108082
US5,223,414
US7,829,284
米国特許第5,641,658号
米国特許公開番号第2002/0055100号
米国特許第7,115,400号
米国特許公開番号第2004/0096853号
米国特許公開番号第2004/0002090号
米国特許公開番号第2007/0128624号
米国特許公開番号第2008/0009420号
WO05/010145
米国特許公開番号第2005/0130173号
米国特許公開番号第2005/0064460号
US2007/0099208A1
US5,455,166
US5,130,238
US6,214,587
US2009/0032401A1
WIPO特許出願番号PCT/US11/57111
US2005/0191698A1
US7,595,883
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US5,599,675
US5,750,341
WO1989/10977
米国特許第7,582420号
米国特許第6,890,741号
米国特許第6,913,884号
米国特許公開番号第2005/0053980A1号
米国特許公開番号第2009/0186349A1号
US2005/0181440A1
米国特許出願番号第13/273,666号
US2011/0312529A1
米国特許出願番号第61/578,684号
米国特許出願番号第61/540,714号
米国特許出願番号第13/492,661号

先行技術

0008

Bentleyら、Nature 456:53〜59頁(2008年)
Thornton,Ann.Rev.Mater.Sci.7:239〜60頁(1977年)
Rybenkovら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:5307〜5311頁(1993年)
Zimmermanら、J.Mol.Biol.222:599〜620頁(1991年)
Sobelら、Biopolymers 31:1559〜1564頁(1991年)
Dressmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA100:8817〜8822頁(2003年)
Lizardiら、Nat.Genet.19:225〜232頁(1998年)
Deanら、Proc Natl.Acad.Sci.USA 99:5261〜66頁(2002年)
Lageら、Genome Research 13:294〜307頁(2003年)
Walkerら、Molecular Methodsfor Virus Detection、Academic Press, Inc.、1995年
Walkerら、Nucl.Acids Res.20:1691〜96頁(1992年)
Ronaghiら、Analytical Biochemistry 242(1)、84〜9頁(1996年)
Ronaghi、Genome Res.11(1)、3〜11頁(2001年)
Ronaghiら Science281(5375)、363頁(1998年)
Shendureら、Science 309:1728〜1732頁(2005年)
Bainsら、Journal of Theoretical Biology 135(3)、303〜7頁(1988年)
Drmanacら、Nature Biotechnology 16、54〜58頁(1998年)
Fodorら、Science 251(4995)、767〜773頁(1995年)
Leveneら、Science 299、682〜686頁(2003年)
Lundquistら、Opt. Lett. 33、1026〜1028頁(2008年)
Korlachら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105、1176〜1181頁(2008年)

発明が解決しようとする課題

0009

したがって、診断的、予後予測的および法医学的分析のための遺伝物質を調製するため
の改善された方法が必要である。本開示内容は、この必要性に対応するものであり、その
うえ、その他の利点も提供する。

課題を解決するための手段

0010

本開示内容は、核酸を増幅する方法を提供する。方法は、(a)(i)増幅部位のアレ
イと、(ii)複数の異なる標的核酸を有する溶液とを含む増幅試薬を準備するステップ
と、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られたア
プリコンクローナル集団を有する複数の増幅部位を製造するステップであって、反応
させることは、同時に(i)異なる標的核酸を平均輸送速度で増幅部位に輸送することと
、(ii)平均増幅速度で増幅部位にある標的核酸を増幅することとを含み、平均増幅速
度が平均輸送速度を超える。特定の実施形態では、溶液中の異なる標的核酸の数は、アレ
イ中の増幅部位の数を超える、ステップとを含み得る。通常、異なる標的核酸は、複数の
増幅部位への流動性アクセスを有する。さらに、各増幅部位は、場合により、複数の異な
る核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを有し得る。

0011

また、(a)(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を有する溶液
とを含む増幅試薬を準備するステップと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由
来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位
を製造するステップであって、反応させることは、(i)各増幅部位で個々の標的核酸か
ら第1のアンプリコンを製造することと、(ii)各増幅部位で個々の標的核酸から、ま
たは第1のアンプリコンからその次のアンプリコンを製造することとを含み、増幅部位で
その次のアンプリコンが生成される平均速度が、その増幅部位で第1のアンプリコンが生
成される平均速度を超える、ステップとを含む、核酸を増幅する方法も提供される。特定
の実施形態では、溶液中の異なる標的核酸の数は、アレイ中の増幅部位の数を超える。通
常、異なる標的核酸は、複数の増幅部位への流動性アクセスを有する。さらに、各増幅部
位は、場合により、複数の異なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを有し
得る。

0012

本開示内容は、(a)(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を有
する溶液とを含む増幅試薬を準備するステップと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、
溶液に由来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を有する複数
の増幅部位を製造するステップであって、反応させることは、同時に、(i)平均捕捉速
度で、増幅部位で異なる標的核酸を捕捉することと、(ii)平均増幅速度で増幅部位で
捕捉される標的核酸を増幅することとを含み、平均増幅速度は、平均捕捉速度を超える、
ステップとを含む、核酸を増幅する方法をさらに提供する。

0013

また、(a)(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を有する溶液
とを含む増幅試薬を準備するステップと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由
来する個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位
を製造するステップであって、反応させることは、(i)増幅部位で捕捉される個々の標
的核酸から第1のアンプリコンを製造することと、(ii)各増幅部位で捕捉される個々
の標的核酸から、または第1のアンプリコンからその次のアンプリコンを製造することと
を含み、増幅部位でその次のアンプリコンが生成される平均速度が、増幅部位で第1のア
ンプリコンが生成される平均速度を超える、ステップとを含む、核酸を増幅する方法が提
供される。

0014

(a)(i)表面に不連続な、表面の介在領域によって分離されているフィーチャを有
するアレイと、(ii)複数の異なる標的生体分子を有する溶液とを含む試薬を準備する
ステップと、(b)試薬を反応させて、生体分子をフィーチャに輸送し、個々の生体分子
をフィーチャの各々に付着させるステップであって、介在領域に電場印加されて、介在
領域から生体分子を取り払う、ステップとを含み得る、生体分子のパターン化された表面
を作製する方法がさらに提供される。

図面の簡単な説明

0015

動力学排除によって製造されたパターン化されたフローセルの第1の配列決定サイクル後に得られた合成画像(4色チャンネル)を示す図である(図1A)。無作為に位置しているクラスターを有する標準イルミナ(illumina)フローセルの単一配列決定サイクル後に得られた合成画像(4色チャンネル)を示す図である(図1B)。
動力学排除によって製造されたパターン化されたフローセルを使用する第1の配列決定サイクル後に得られた合成画像のPDFおよびNN機能を示す図である。
PhiXゲノムの最初の5ゲノム位置アラインされたクラスターの空間位置の散布図を示す図である。種々のゲノム位置が、エックスアスタリスク四角三角および菱形によって示されている。
フローセル表面からの種の電気化学的脱着のためのフローセル構造を示す図である。電位は、(a)に示されるように一方の導電性表面および電解質にわたって、(b)に示されるように2つの導電性表面にわたって印加され得る。(b)に示されるフローセル配置はまた、(c)に示されるように、数秒で電極表面でDNAの100×を超える濃度を達成する、リアルタイムでのDNAの場支援プルダウンのために使用され得る。
生体分子パターンの電場支援形成の例示的ワークフローを示す図である。
電場の存在下(a)および電場がない場合の(b)、ITOバックグラウンドでの2μm Auフィーチャでの鋳型シーディングおよび鋳型のクラスター増幅を示す図である。ラインプロファイルは、標識された領域にわたる蛍光強度を示す。
電場の存在下でのシーディングおよびクラスタリング後の大区域蛍光画像を示す図である。(a)2μm Auドットを含有するフローセルレーン;(b)200nm Auドットを含有するレーン。クラスターは、マイクロおよびナノパターン化されたフィーチャに大区域にわたってアラインされ、対応するフーリエ変換FFT)によって、これらのクラスターの空間的に規則的な性質が確認される。
電場の存在下での700nmの直径のSiO2部位上でのDNAクラスター形成を示す図である。クラスターは、高度に規則的であり、介在区域からの蛍光はほとんどない。
(a)(1)電場支援P5およびP7プライマーグラフティングする前の、(2)電場支援P5およびP7プライマーをグラフティングした後の、(3)電場支援P5およびP7プライマーをグラフティングし、P5およびP7プライマーを再グラフティングした後の、(4)電場支援P5およびP7プライマーをグラフティングし、SFA再コーティングし、P5およびP7プライマーを再グラフティングした後の、HiSeqフローセルにおけるハイブリダイゼーションアッセイの結果ならびに(b)各ステップ後のフローセルレーンあたりの中程度の蛍光強度を示す図である。
(a)電場を使用する誘電性部位での直接ハイブリダイゼーションの模式図、(b)介在領域で、核酸を取り払う電場の存在下で形成された空間的にパターン化されたクラスターおよび(c)介在領域で、核酸を取り払う電場の不在下で形成された無作為に規則的なクラスターを示す図である。

0016

本開示内容は、核酸ライブラリーおよび核酸ライブラリーを作製する方法を提供する。
特定の実施形態では、本開示内容の核酸ライブラリーは、部位のアレイの形態である。

0017

アレイは、特定のヌクレオチド配列に関してクローナルである部位を有し得る。したが
って、アレイ中の個々の部位は、各々、単一ヌクレオチド配列の複数のコピーを有し得る
。例えば、部位は、ゲノムもしくはその細画分(例えば、エキソーム)またはトランス
リプトーム(例えば、mRNAライブラリーまたはcDNAライブラリー)もしくはその
細画分などの生体サンプルから得られた核酸のクローナルコピーを有し得る。

0018

クローナルであるアレイ中の部位の画分は、ポアソン分布によって予測される画分を超
えることもある。したがって、本明細書に示される方法によって製造されるアレイは、ク
ローナル部位のスーパーポアソン分布を有し得る。アレイの合成の際に、スーパーポア
分布が、起こり得、その後の部位濃縮または部位精製ステップを必要としない(濃縮お
よび精製ステップは、少なくともいくつかの実施形態では、必要に応じて実施され得るが
)。

0019

いくつかの実施形態では、部位は、基板上(または基板中)のフィーチャとして存在し
得る。このような実施形態では、フィーチャは、クローナルであり得、クローナルである
アレイ中のフィーチャの画分は、ポアソン分布を超えることがあり、フィーチャは、反復
パターンで空間的に配置され得る。したがって、部位は、例えば、直線格子六角格子
たはその他の所望のパターンで空間的に規則的であり得る。

0020

本開示内容の核酸ライブラリーは、動力学排除を利用する方法を使用して作製され得る
。動力学排除は、プロセスが、別の事象またはプロセスが起こるのを効果的に除外するの
に十分なほど迅速な速度で起こる場合に起こり得る。核酸アレイの作製を例にとると、ア
レイの部位が溶液に由来する標的核酸を用いて無作為にシーディングされる場合には、増
幅プロセスで標的核酸のコピーが、シーディング部位の各々をいっぱいに満たすよう作製
される。本開示内容の動力学排除法と一致して、シーディングおよび増幅プロセスは、増
幅速度がシーディング速度を超える条件下で同時に進行し得る。そのようなものとして、
コピーが、第1の標的核酸によってシーディングされた部位で作製される比較的迅速な速
度は、第2の核酸が増幅のためにその部位をシーディングするのを効果的に排除する。

0021

動力学排除は、標的核酸または第1のコピーのその後のコピーを作製するための比較的
迅速な速度に対して、標的核酸の第1のコピーを作製するのに比較的遅い速度を利用し得
る。これまでの段落の例では、動力学排除は、増幅が、部位を核酸シードのコピーで満た
すために起こる比較的迅速な速度に対して標的核酸シーディングの比較的遅い速度(例え
ば、比較的遅い拡散または輸送)のために起こる。別の例示的実施形態では、動力学排除
は、部位を満たすためにその後のコピーが作製される比較的迅速な速度に対する、部位に
シーディングされた標的核酸の第1のコピーの形成の遅延(例えば、遅延された活性化ま
たは遅い活性化)のために起こり得る。この例では、個々の部位は、いくつかの異なる標
的核酸(例えば、いくつかの標的核酸が、増幅の前に各部位に存在し得る)でシーディン
グされた可能性がある。しかし、任意の所与の標的核酸の第1のコピーの形成は、無作為
に活性化され得、その結果、第1のコピー形成の平均速度は、その後のコピーが生成され
る速度に対して比較的遅い。この場合には、個々の部位はいくつかの異なる標的核酸でシ
ディングされた可能性があるが、動力学排除は、それらの標的核酸のうち1種のみが増
幅されることを可能にする。より詳しくは、第1の標的核酸が、増幅のために活性化され
ると、部位は、そのコピーで迅速にいっぱいに埋まり、それによって、第2の標的核酸の
コピーがその部位で作製されるのを妨げる。

0022

本明細書に示される方法によって製造されるアレイの利点は、部位のクローナル性は、
その後の分析において正確性を提供するというものである。これによって、検出部位が混
合集団を有する場合に、そうでなければ生じるであろう困惑させる結果が避けられる。

0023

アレイの別の利点は、それらが、クローナル部位のスーパーポアソン分布を有するとい
うことである。これは、そうでなければ、混合部位への隔離によって起こり得る遺伝子含
量の喪失を避けることによって、ライブラリーの複雑性を増大する。

0024

本明細書に示される方法およびアレイのさらなる利点は、基板上にフィーチャを有する
アレイの提供であり、これでは、フィーチャは、反復パターンで空間的に配置される。上
記に示されるように、クローナルであるフィーチャの画分は、ポアソン分布を超えること
もある。ポアソン分布は、最大で37%の占有率を設定する。本明細書に示される方法に
従って、クローナルであるフィーチャの相補体は、40%、50%、60%、75%また
はそれ以上超えることもある。本明細書に示される方法によって製造されるアレイは、ラ
ダムクラスターアレイと比較して、基板のより効率的な充填を提供する。このようなア
レイはまた、ランダムクラスターアレイに通常使用される画像レジストレーション法の複
雑性を避けることによって、分析的に評価することがより容易である。

0025

さらに、本明細書に示される方法は、検出を容易にするようパターン化された基板上で
のアレイの作製にとって有利である。例えば、いくつかの市販のシークエンシングプラッ
トフォームは、配列検出ステップの間の検出試薬(例えば、454 LifeScien
ces (Roche, Basel Switzerlandの子会社)から入手可
プラットフォーム中のピロリン酸またはIon Torrent(Life Tech
nologies, Carlsbad Californiaの子会社)から入手可能
なプラットフォーム中のプロトン)の拡散に対して障壁を提供するウェルを有する基板に
頼っている。本明細書に示される方法は、制限されたポアソンであろう標準クラスター増
幅法と比較して、クローナル集団を用いてロードされるウェルの数の増大にとって有利で
あり得る。本開示内容の方法は、さらにエマルジョンの取り扱いおよびビーズの操作を避
けることによって、ePCR法を上回って有利である。

0026

本明細書において使用される用語は、別に特定されない限り、関連技術分野における普
通の意味をもつと理解される。本明細書において使用されるいくつかの用語およびその意
味は、以下に示される。

0027

本明細書において、用語(tern)「活性シーディング」とは、核酸を位置に向かって、
または位置から離れるよう動かす、1種または複数の核酸に課される非拡散性力を指す。
位置は、アレイの増幅部位であり得る。非拡散性力は、電場または磁場を生成するものの
ような外部供給源または反応容積内で分子密集もしくは化学勾配強制する薬剤によって
提供され得る。

0028

本明細書において、用語「アンプリコン」は、核酸に関連して使用される場合に、核酸
をコピーすることの生成物を意味し、ここで、生成物は、核酸のヌクレオチド配列の少な
くとも一部と同一であるか、またはそれと相補的であるヌクレオチド配列を有する。例え
ば、ポリメラーゼ伸長ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ローリングサークル増幅(R
CA)、ライゲーション伸長またはライゲーション連鎖反応を含めた、アンプリコンは、
核酸またはそのアンプリコンを鋳型として使用する種々の増幅法のいずれかによって製造
され得る。アンプリコンは、特定のヌクレオチド配列(例えば、PCR産物)の単一コピ
ーまたはヌクレオチド配列の複数のコピー(例えば、RCAコンカテマー(concatamer
ic)生成物)を有する核酸分子であり得る。標的核酸の第1のアンプリコンは、通常、相
補的なコピーである。その次のアンプリコンは、第1のアンプリコンの生成後に、標的核
酸から、または第1のアンプリコンから作製されるコピーである。その次のアンプリコン
は、標的核酸と実質的に相補的であるか、または標的核酸と実質的に同一である配列を有
し得る。

0029

本明細書において、用語「増幅部位」とは、1種または複数のアンプリコンが生成され
得るアレイ中またはアレイ上の部位を指す。増幅部位は、その部位で生成される少なくと
も1つのアンプリコンを含有、保持または付着するようさらに構成され得る。

0030

本明細書において、用語「アレイ」とは、相対位置に従って互いに区別され得る部位の
集団を指す。アレイの異なる部位にある異なる分子は、アレイ中の部位の位置に従って互
いに区別され得る。アレイの個々の部位は、特定の種類の1つまたは複数の分子を含み得
る。例えば、部位は、特定の配列を有する単一の標的核酸分子を含み得るか、または部位
は、同一配列(および/またはその相補配列)を有するいくつかの核酸分子を含み得る。
アレイの部位は、同一基板上に位置する異なるフィーチャであり得る。例示的フィーチャ
として、制限するものではないが、基板中のウェル、基板中または基板上のビーズ(また
はその他の粒子)、基板からの投影、基板上のリッジまたは基板中のチャネルが挙げられ
る。アレイの部位は、各々異なる分子を有する別個の基板であり得る。別個の基板に付着
している異なる分子は、基板が結合している表面上の基板の位置に従って、または液体
しくはゲル中の基板の位置に従って同定され得る。表面上に別個の基板が位置している例
示的アレイとして、制限されるものではないが、ウェル中にビーズを有するものが挙げら
れる。

0031

本明細書において、部位および核酸物質に関連して使用される場合には用語「キャパシ
ティー(capacity)」とは、部位を占有できる核酸物質の最大量を意味する。例えば、こ
の用語は、特定の条件において部位を占有できる核酸分子の総数を示し得る。例えば、特
定の条件において部位を占有できる、核酸物質の総量または特定のヌクレオチド配列の総
数を含めた、その他の尺度も同様に使用され得る。通常、標的核酸の部位のキャパシティ
ーは、標的核酸のアンプリコンの部位のキャパシティーと実質的に同等となる。

0032

本明細書において、用語「捕捉剤」とは、標的分子(例えば、標的核酸)と付着、保持
または結合できる、物質化学物質、分子またはその部分を指す。例示的捕捉剤として、
制限するものではないが、標的核酸の少なくとも一部と相補的である捕捉核酸、標的核酸
(またはそれに付着している連結部分)と結合できる受容体リガンド結合対メンバー
(例えば、アビジンストレプトアビジンビオチンレクチン炭水化物核酸結合
ンパク質、エピトープ、抗体など)または標的核酸(またはそれに付着している連結部分
)と共有結合を形成できる化学試薬が挙げられる。

0033

本明細書において、用語「クローナル集団」とは、特定のヌクレオチド配列に関して均
一である核酸の集団を指す。均一配列は、通常、少なくとも10ヌクレオチド長であるが
、例えば、少なくとも50、100、250、500または1000ヌクレオチド長を含
め、さらにより長い場合もある。クローナル集団は、単一の標的核酸または鋳型核酸に由
来するものであり得る。通常、クローナル集団中の核酸のすべてが、同一ヌクレオチド
列を有する。クローナル集団では、クローン性から逸脱することなく、少数の突然変異(
例えば、増幅アーチファクトによる)が起こり得るということは理解されよう。

0034

本明細書において、用語「変性サイクル」とは、相補性核酸鎖が互いに離れるようにな
るような増幅反応の経過を変更する核酸増幅反応の操作を指す。例示的操作として、それ
だけには限らないが、核酸を変性する化学試薬を導入することまたは加熱することもしく
はその他の操作によって反応物物理的に変更して、核酸を変性することが挙げられる。
周期性増幅反応には、いくつかの変性サイクルが含まれ得る。プライマーが核酸鎖とハイ
ブリダイズすることを誘導するための周期性操作などのいくつかのその他のサイクルも含
まれ得る。本明細書において示される方法において、1つまたは複数の変性サイクルまた
はその他のサイクルが省略され得る。そのようなものとして、本開示内容の増幅反応は、
少なくともいくつかの実施形態では、周期性操作を伴わずに実施され得る。

0035

本明細書において、用語「異なる」とは、核酸に関連して使用される場合には、核酸が
、互いに同一ではないヌクレオチド配列を有することを意味する。2種以上の核酸は、そ
全長に沿って異なっているヌクレオチド配列を有し得る。あるいは、2種以上の核酸は
、その全長の実質的に一部に沿って異なっているヌクレオチド配列を有し得る。例えば、
2種以上の核酸は、互いに異なっている標的ヌクレオチド配列部分を有するが、互いに同
一であるユニバーサル配列領域も有し得る。

0036

本明細書において、用語「流動性アクセス」とは、流体中の分子および流体と接触して
いる部位に関連して使用される場合には、分子の、流体中をまたは流体を通って移動し、
部位と接触するか、部位に入る能力を指す。この用語はまた、分子の、部位から離れて、
または部位から抜け出て溶液に入る能力も指す。流動性アクセスは、分子が部位に入る、
部位と接触する、部位から離れる、および/または部位を抜け出るのを妨げる障壁がない
場合に起こり得る。しかし、流動性アクセスは、たとえ、拡散が、遅延され、低減または
変更されても、アクセスが完全に妨げられない限りは、存在すると理解される。

0037

本明細書において、用語「二本鎖の」とは、核酸分子に関連して使用される場合には、
核酸分子中のヌクレオチドの実質的にすべてが、相補的ヌクレオチド水素結合されてい
ることを意味する。部分的に二本鎖の核酸は、相補的ヌクレオチドと水素結合しているそ
のヌクレオチドの少なくとも10%、25%、50%、60%、70%、80%、90%
または95%を有し得る。

0038

本明細書において、用語「各」とは、項目収集物に関連して使用される場合には、収
集物中の個々の項目を同定するよう意図されるが、文脈から別に明確に示されない限り、
必ずしも、収集物中のどの項目も指すわけではない。

0039

本明細書において、用語「排除体積」とは、その他のこのような分子の排除のための特
定の分子によって占有される空間の体積を指す。

0040

本明細書において、用語「伸長可能」または「伸長可能な状態」とは、プライマーなど
の核酸に関連して使用される場合に、核酸が、ヌクレオチドの付加(例えば、ポリメラ
触媒作用による)またはオリゴヌクレオチドの付加(例えば、リガーゼ触媒作用)にと
ってコンピテントであることを意味する。「伸長可能でない」または「非伸長可能状態」
にある核酸は、例えば、伸長阻止部分の存在または3’ヒドロキシルの不在のためにその
ようにコンピテントではない。

0041

本明細書において、用語「介在領域」とは、基板または表面のその他の区域を分離する
、基板中または表面上の区域を指す。例えば、介在領域は、アレイの1つのフィーチャを
アレイの別のフィーチャから分離できる。互いに分離される2つの領域は、互いに接触を
欠く別個のものであり得る。別の例では、介在領域は、フィーチャの第1の部分を、フィ
チャの第2の部分から分離し得る。介在領域によって提供される分離は、部分分離また
は完全分離であり得る。介在領域は、通常、表面上のフィーチャの表面物質とは異なる表
面物質を有する。例えば、アレイのフィーチャは、介在領域に存在する量または濃度を超
える捕捉剤またはプライマーの量または濃度を有し得る。いくつかの実施形態では、捕捉
剤またはプライマーは、介在領域に存在しない場合もある。

0042

本明細書において、用語「ポリメラーゼ」は、当技術分野におけるその使用と一致する
ものとし、例えば、鋳型鎖として核酸を使用して核酸分子の相補的な複製物を生成する酵
素を含む。通常、DNAポリメラーゼは、鋳型鎖と結合し、次いで、ヌクレオチドを核酸
伸びていく鎖の3’末端遊離ヒドロキシル基に順次付加しながら鋳型鎖を下へ移動さ
せる。DNAポリメラーゼは、通常、DNA鋳型から相補的DNA分子を合成し、RNA
ポリメラーゼは、通常、DNA鋳型からRNA分子を合成する(転写)。ポリメラーゼは
、鎖の増殖を開始するためにプライマーと呼ばれる短いRNAまたはDNA鎖を使用し得
る。一部のポリメラーゼは、それらが鎖に塩基を付加している部位の上流の鎖を置換でき
る。このようなポリメラーゼは、置換する鎖であるといわれ、ポリメラーゼによって読ま
れている鋳型鎖から相補的な鎖を除去する活性を有することを意味する。鎖置換活性を有
する例示的ポリメラーゼとして、制限するものではないが、Bst(Bacillus
stearothermophilus)ポリメラーゼの大断片、エキソ−クレノウポリ
メラーゼまたはシークエンス等級のT7エキソ−ポリメラーゼが挙げられる。一部のポリ
メラーゼは、それらの前の鎖を分解し、それを効率的に置換し、後ろに鎖が伸びていく(
5’エキソヌクレアーゼ活性)。一部のポリメラーゼは、それらの後ろの鎖を分解する活
性を有する(3’エキソヌクレアーゼ活性)。一部の有用なポリメラーゼは、突然変異に
よって、またはそうでなければ、3’および/または5’エキソヌクレアーゼ活性を低減
もしくは排除するよう修飾されている。

0043

本明細書において、用語「核酸」とは、当技術分野におけるその使用と一致するものと
し、天然に存在する核酸またはその機能的類似体を含む。特に有用な機能的類似体は、配
列特異的に核酸とハイブリダイズできるか、または特定のヌクレオチド配列の複製の鋳型
として使用され得る。天然に存在する核酸は、一般に、リン酸ジエステル結合を含有する
骨格を有する。類似体構造は、当技術分野で公知の種々のもののいずれかを含めた代替
骨格結合を有し得る。天然に存在する核酸は、一般に、デオキシリボース糖(例えば、デ
オキシリボ核酸(DNA)に見られる)またはリボース糖(例えば、リボ核酸(RNA)
に見られる)を有する。

0044

核酸は、当技術分野で公知である、これらの糖部分の種々の類似体のいずれかを含有し
得る。核酸は、天然または非天然塩基を含み得る。これに関して、天然デオキシリボ核酸
は、アデニンチミンシトシンまたはグアニンからなる群から選択される1つまたは複
数の塩基を有し得、リボ核酸は、ウラシル、アデニン、シトシンまたはグアニンからなる
群から選択される1つまたは複数の塩基を有し得る。核酸中に含まれ得る有用な非天然塩
基は、当技術分野で公知である。用語「標的」とは、核酸に関連して使用される場合には
、本明細書に示される方法または組成物との関連で核酸の意味識別子として意図され、必
ずしも、核酸の構造または機能を、そうではなく明確に示されるものを超えて制限しない

0045

本明細書において、用語「速度」とは、輸送、増幅、捕捉またはその他の化学的プロセ
スに関連して使用される場合には、化学反応速度論および生化学反応速度論におけるその
意味と一致するものとする。2つのプロセスの速度は、最大速度(例えば、飽和での)、
定常状態速度(例えば、平衡の前)、動力学的速度定数または当技術分野で公知のその
他の尺度に関して比較され得る。特定の実施形態では、特定のプロセスの速度は、プロセ
スの完了の総時間に関して決定され得る。例えば、増幅速度は、完了されるべき増幅にか
かる時間に関して決定され得る。しかし、特定のプロセスの速度は、プロセスの完了の総
時間に関して決定される必要はない。

0046

本明細書において、用語「リコンビナーゼ」は、当技術分野におけるその使用と一致す
るものとし、例えば、RecAタンパク質、T4 uvsXタンパク質、任意の門に由来
する任意の相同タンパク質またはタンパク質複合体またはその機能的変異体を含む。真核
細胞のRecA相同体は、一般に、同定されるべきこの群の第1のメンバーにちなんでR
ad51と名付けられている。その他の非相同リコンビナーゼ、例えば、RecTまたは
RecOが、RecAの代わりに利用され得る。

0047

本明細書において、用語「一本鎖結合タンパク質」とは、例えば、未熟アニーリング
防ぐために、一本鎖核酸ヌクレアーゼ消化から保護するために、核酸から二次構造を除
去するために、または核酸の複製を促進するために、一本鎖核酸との結合の機能を有する
任意のタンパク質を指すよう意図される。この用語は、国際生化学分子生物連合の命名
委員会(Nomenclature Committee of the Inter
national Union of Biochemistry and Molec
ular Biology)(NC−IUBMB)によって一本鎖結合タンパク質と正式
に同定されるタンパク質を含むものとするが、必ずしもそれに制限されない。例示的一本
鎖結合タンパク質として、それだけには限らないが、大腸菌SSB、T4 gp32、T
7遺伝子2.5SSB、ファージphi29 SSB、任意の門に由来する任意の相同
ンパク質またはタンパク質複合体またはその機能的変異体が挙げられる。

0048

本明細書において、用語「輸送」とは、流体を通る分子の動きを指す。この用語は、そ
濃度勾配に沿った分子の動きなどの受動輸送(例えば、受動拡散)を含み得る。この用
語はまた、分子が、その濃度勾配に沿って、またはその濃度勾配に反して移動し得る能動
輸送も含み得る。したがって、輸送は、1種または複数の分子を所望の方向に、または増
幅部位などの所望の位置に動かすようエネルギーをかけることを含み得る。

0049

本明細書において、用語「ユニバーサル配列」とは、互いに異なる配列の領域も有する
2種以上の核酸分子に共通である配列の領域を指す。分子の収集物の異なるメンバーに存
在するユニバーサル配列は、ユニバーサル配列と相補的であるユニバーサル捕捉核酸の集
団を使用して、複数の異なる核酸の捕捉を可能にする。同様に、分子の収集物の異なるメ
ンバーに存在するユニバーサル配列は、ユニバーサル配列と相補的であるユニバーサルプ
ライマーの集団を使用して複数の異なる核酸の複製または増幅を可能にする。したがって
、ユニバーサル捕捉核酸またはユニバーサルプライマーは、ユニバーサル配列と特異的に
ハイブリダイズし得る配列を含む。標的核酸分子は、例えば、異なる標的配列の一方また
は両方の末端に、ユニバーサルアダプターを取り付けるよう修飾され得る。

0050

本開示内容は、核酸を増幅する方法を提供する。本方法は、(a)(i)増幅部位のア
レイと、(ii)複数の異なる標的核酸を有する溶液とを含む増幅試薬を準備するステッ
プと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する個々の標的核酸から得られた
アンプリコンのクローナル集団を有する複数の増幅部位を製造するステップであって、反
応させることは、同時に、(i)異なる標的核酸を、平均輸送速度で増幅部位に輸送する
ことと、(ii)標的核酸を、平均増幅速度で増幅部位で増幅することとを含み、平均増
幅速度は、平均輸送速度を超える、ステップとを含む。特定の実施形態では、溶液中の異
なる標的核酸の数は、アレイ中の増幅部位の数を超える。通常、異なる標的核酸は、複数
の増幅部位への流動性アクセスを有する。さらに、各増幅部位は、場合により、複数の異
なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシティーを有し得る。

0051

また、(i)増幅部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的核酸を有する溶液とを含
む増幅試薬を準備するステップと、(b)増幅試薬を反応させて、各々、溶液に由来する
個々の標的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を有する複数の増幅部位を製
造するステップであって、反応させることは、(i)各増幅部位で、個々の標的核酸から
得られた第1のアンプリコンを製造することと、(ii)各増幅部位で個々の標的核酸か
ら、または第1のアンプリコンから得られるその次のアンプリコンを製造することとを含
み、増幅部位でその次のアンプリコンが生成される平均速度が、増幅部位で第1のアンプ
リコンが生成される平均速度を超える、ステップとを含む、核酸を増幅する方法も提供さ
れる。特定の実施形態では、溶液中の異なる標的核酸の数は、アレイ中の増幅部位の数を
超える。通常、異なる標的核酸は、複数の増幅部位への流動性アクセスを有する。さらに
、各増幅部位は、場合により、複数の異なる核酸中のいくつかの核酸に対するキャパシテ
ィーを有し得る。

0052

本明細書に示される方法において使用される増幅部位のアレイは、1種または複数の基
板として存在し得る。アレイに使用され得る基板物質の例示的種類として、ガラス、修飾
ガラス、官能化ガラス、無機ガラスミクロスフェア(例えば、不活性および/または磁
性粒子)、プラスチック多糖ナイロンニトロセルロースセラミックス樹脂、シ
リカシリカベースの物質、炭素、金属、光ファイバーまたは光ファイバー束ポリマー
およびマルチウェル(例えば、マイクロタイタープレートが挙げられる。例示的プラス
チックとして、アクリルポリスチレンスチレンおよびその他の物質のコポリマー、ポ
リプロピレンポリエチレンポリブチレンポリウレタンおよびテフロン商標)が挙
げられる。例示的シリカベースの物質として、シリコンおよび種々の形態の修飾シリコン
が挙げられる。特定の実施形態では、基板は、ウェル、チューブ、チャネル、キュベット
、ペトリプレートボトルなどといった容器内であるか、またはその一部であり得る。特
に有用な容器として、例えば、US 2010/0111768A1またはBentle
yら、Nature 456:53〜59頁(2008年)に記載されるようなフロー
ルが挙げられ、それらは各々、参照により本明細書に組み込まれる。例示的フローセルと
して、Illumina, Inc.(San Diego, CA)から市販されてい
るものがある。別の特に有用な容器として、マルチウェルプレートまたはマイクロタイタ
ープレート中のウェルがある。

0053

いくつかの実施形態では、アレイの部位は、表面上のフィーチャとして構成され得る。
フィーチャは、種々の所望の形式のいずれかで存在し得る。例えば、部位は、ウェル、ピ
ット、チャネル、リッジ、高くなった領域、ペグポストなどであり得る。上記で示され
るように、部位は、ビーズを含有し得る。しかし、特定の実施形態では、部位は、ビーズ
または粒子を含有する必要はない。例示的部位として、454 LifeScience
s(Roche, Basel Switzerlandの子会社)またはIon To
rrent (Life Technologies, Carlsbad Calif
orniaの子会社)によって販売される市販のシークエンシングプラットフォームのた
めに使用される基板中に存在するウェルが挙げられる。ウェルを有するその他の基板とし
て、例えば、エッチングされた光ファイバーおよびUS6,266,459、US6,3
55,431、US6,770,441、US6,859,570、US6,210,8
91、US6,258,568、US6,274,320、US2009/002608
2A1、US2009/0127589A1、US2010/0137143A1、US
2010/0282617A1またはPCT公開番号WO00/63437に記載される
その他の基板が挙げられ、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつ
かの場合には、ウェル中でビーズを使用する適用のために、基板はこれらの参考文献にお
いて例示される。ウェルを含有する基板は、ビーズを含む場合も含まない場合もあるが、
本開示内容の方法または組成物において使用され得る。いくつかの実施形態では、基板の
ウェルは、参照により本明細書に組み込まれる米国仮出願番号第61/769,289号
に示されるようなゲル物質(ビーズを含むまたは含まない)を含み得る。

0054

アレイの部位は、ガラス、プラスチックまたは上記で例示されるその他の物質などの非
金属表面上の金属フィーチャであり得る。金属層は、ウェットプラズマエッチングドラ
イプラズマエッチング、原子層蒸着イオンビームエッチング化学蒸着真空スパッタ
リングなどといった当技術分野で公知の方法を使用して、表面上に蒸着され得る。例えば
、FlexAL(登録商標)、OpAL(登録商標)、Ionfab 300plus(
登録商標)またはOptofab 3000(登録商標)システム(Oxford In
struments, UK)を含め、種々の市販の機器のいずれも必要に応じて使用し
てよい。金属層はまた、参照により本明細書に組み込まれる、Thornton,Ann
.Rev.Mater.Sci.7:239〜60頁(1977年)に示されるように、
e−ビーム蒸発またはスパッタリングによって蒸着されてもよい。上記で例示されるもの
などの金属層蒸着技術を、フォトリソグラフィー技術と組み合わせて、表面に金属領域
たはパッチを作製してもよい。金属層蒸着技術およびフォトリソグラフィー技術を組み合
わせるための例示的方法は、以下の実施例1および2に、また参照により本明細書に組み
込まれる米国特許出願番号US13/492,661に提供されている。

0055

フィーチャのアレイは、スポットまたはパッチの格子として現れ得る。フィーチャは、
反復パターンで、または不規則な非反復パターンで位置し得る。特に有用なパターンとし
て、六角形のパターン、直線パターン格子パターン鏡映対称を有するパターン、回転
対称を有するパターンなどがある。非対称パターンはまた、有用であり得る。ピッチは、
最近接フィーチャの異なる対間で同一である場合も、またはピッチは、最近接フィーチャ
の異なる対間で異なる場合もある。特定の実施形態では、アレイのフィーチャは、各々、
約100nm2、250nm2、500nm2、1μm2、2.5μm2、5μm2、1
0μm2、100μm2または500μm2より大きい区域を有し得る。あるいはまたは
さらに、アレイのフィーチャは、各々、約1mm2、500μm2、100μm2、25
μm2、10μm2、5μm2、1μm2、500nm2または100nm2より小さい
区域を有し得る。実際、領域は、上記で例示されたものから選択される上限および下限の
間の範囲にある大きさを有し得る。

0056

表面上のフィーチャのアレイを含む実施形態については、フィーチャは、別個の、介在
領域によって分離されているものであり得る。フィーチャの大きさおよび/または領域間
の間隔は、変わり得、その結果、アレイは、高密度、中程度の密度または低密度であり得
る。高密度アレイは、約15μm未満によって分離される領域を有すると特徴づけられる
。中程度の密度のアレイは、約15〜30μmによって分離される領域を有するのに対し
、低密度のアレイは、30μm超によって分離される領域を有する。本発明において有用
なアレイは、100μm、50μm、10μm、5μm、1μmまたは0.5μm未満に
よって分離される領域を有し得る。

0057

特定の実施形態では、アレイは、ビーズまたはその他の粒子の収集物を含み得る。粒子
は、溶液に懸濁されてもよく、または基板の表面に置かれてもよい。溶液中のビーズアレ
イの例として、Luminex (Austin, TX)によって商業化されたものが
ある。表面に置かれたビーズを有するアレイの例として、BeadChipアレイ(Il
lumina Inc., San Diego CA)などのビーズがウェル中に置か
れているものまたは454 LifeSciences(Roche, Basel S
witzerlandの子会社)もしくはIon Torrent(Life Tech
nologies, Carlsbad Californiaの子会社)製のシーク
シングプラットフォームにおいて使用される基板が挙げられる。表面に置かれたビーズ
を有するその他のアレイは、US6,266,459、US6,355,431、US6
,770,441、US6,859,570、US6,210,891、US6,258
,568、US6,274,320、US2009/0026082A1、US2009
/0127589A1、US2010/0137143A1、US2010/02826
17A1またはPCT公開番号WO00/63437に記載され、これらの各々は、参照
により本明細書に組み込まれる。上記の参考文献のうちいくつかは、アレイ基板中または
アレイ基板上にビーズをロードする前に、標的核酸をビーズに取り付ける方法を記載する
。しかし、ビーズは、増幅プライマーを含むよう作製され得、次いで、ビーズは、アレイ
にロードし、それによって、本明細書に示される方法において使用するための増幅部位を
形成するよう使用され得るということは理解されよう。本明細書において先に示されるよ
うに、基板は、ビーズを用いずに使用されてもよい。例えば、増幅プライマーは、ウェル
にまたはウェル中のゲル物質に直接的に付着されてもよい。したがって、本明細書に示さ
れる方法および組成物において使用されるために修飾され得る物質、組成物または装置の
例示が言及される。

0058

アレイの増幅部位は、標的核酸と結合できる複数の捕捉剤を含み得る。例示的捕捉剤と
して、標的核酸に付着されたそれぞれの結合パートナーを有する受容体および/またはリ
ガンドが挙げられ、この例は、本明細書において先に示されている。特に有用な捕捉剤と
して、1種または複数の標的核酸の配列と相補的である捕捉核酸がある。例えば、増幅部
位に存在する捕捉核酸は、各標的核酸アダプター配列中に存在するユニバーサル配列と
相補的であるユニバーサル捕捉配列を有し得る。いくつかの実施形態では、捕捉核酸はま
た、標的核酸の増幅のためのプライマーとして機能し得る(ユニバーサル配列も含有する
か否かに関わらず)。

0059

特定の実施形態では、捕捉核酸などの捕捉剤は、増幅部位に付着され得る。例えば、捕
捉剤は、アレイのフィーチャの表面に付着され得る。付着は、ビーズ、粒子またはゲルな
どの中間体構造を介してもよい。ゲルを介するアレイへの捕捉核酸の付着は、以下の実施
例1に示されており、Illumina Inc.(San Diego, CA)から
市販されているフローセルによってさらに例示され、または参照により本明細書に組み込
まれるWO2008/093098に記載されている。本明細書において示される方法お
よび装置において使用され得る例示的ゲルとして、それだけには限らないが、アガロース
などのコロイド状構造を有するもの、ゼラチンなどのポリマーメッシュ構造を有するもの
またはポリアクリルアミド、SFA(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国
特許出願公開第2011/0059865A1号を参照のこと)もしくはPAZAM(例
えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国仮出願番号第61/753,833号を
参照のこと)などの架橋ポリマー構造を有するものが挙げられる。ビーズを介した付着は
、説明および本明細書において先に示された引用された参考文献において例示されるよう
に達成され得る。

0060

いくつかの実施形態では、アレイ基板の表面上のフィーチャは、不連続であり、表面の
介在領域によって分離されている。アレイのフィーチャと比較して実質的に少量または低
濃度の捕捉剤を有する介在領域は、有利である。捕捉剤を欠く介在領域は、特に有利であ
る。例えば、介在領域に捕捉部分が比較的少量であることまたは存在しないことは、所望
のフィーチャへの標的核酸の局在性およびその後に作製されるクラスターにとって有利に
働く。特定の実施形態では、フィーチャは、表面中の凹面フィーチャ(例えば、ウェル)
であり得、フィーチャは、ゲル物質を含有し得る。ゲル含有フィーチャは、ゲルが実質的
に存在しないか、存在する場合には、ゲルが、核酸の局在性を実質的に支持できない表面
上の介在領域によって互いに分離され得る。ウェルなどのゲル含有フィーチャを有する基
板を作製および使用するための方法および組成物は、参照により本明細書に組み込まれ、
米国仮出願番号第61/769,289号に示されている。

0061

本開示内容の方法または組成物において使用される標的核酸は、DNA、RNAまたは
その類似体から構成され得る。標的核酸の供給源は、ゲノムDNA、メッセンジャーRN
Aまたは天然供給源由来のその他の核酸であり得る。いくつかの場合には、このような供
給源に由来する標的核酸は、本明細書における方法または組成物において使用する前に増
幅され得る。それだけには限らないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ローリング
ークル増幅(RCA)、多重置換増幅(MDA)またはランダムプライム増幅(RPA)
を含め、種々の既知増幅技術のいずれも使用され得る。本明細書に示される方法または組
成物において使用する前の標的核酸の増幅は、任意選択であるということは理解されよう
。そのようなものとして、本明細書に示される方法および組成物のいくつかの実施形態で
は、標的核酸は、使用の前に増幅されない。標的核酸は、場合により、合成ライブラリー
に由来してもよい。合成核酸は、天然DNAまたはRNA組成物を有する場合もあり、そ
の類似体であってもよい。

0062

標的核酸が由来し得る例示的生物学的サンプルとして、例えば、げっ歯類マウス、ラ
ット、ウサギモルモット有蹄動物ウマヒツジブタヤギウシネコイヌ
霊長類、ヒトまたは非ヒト霊長類などの哺乳動物シロイヌナズナ(Arabidopsis thalia
na)、トウモロコシソルガムカラスムギコムギ、イネ、セイヨウアブラナまたはダ
イズなどの植物;コナミドリムシ(Chlamydomonas reinhardtii)などの藻類エレガン
ス線虫(Caenorhabditis elegans)などの線虫キイロショウジョウバエ(Drosophila m
elanogaster)、ショウジョウバエミツバチまたはクモなどの昆虫;ゼブラフィッ
シュなどの爬虫類カエルまたはアフリカツメガエルなどの両生類キイタマホコ
リカビ(dictyostelium discoideum);ニューシスチス・カリニ(pneumocystis carin
ii)などの真菌トラフグ(Takifugu rubripes)、酵母サッカロミセスセレビシエ
(Saccharamoyces cerevisiae)またはシゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyc
es pombe);または熱帯熱マラリア原虫に由来するものが挙げられる。標的核酸はまた、
細菌、大腸菌、ブドウ球菌またはマイコプラズマニューモニエ(mcoplasma pneumoniae
)などの原核生物古細菌C型肝炎ウイルスもしくはヒト免疫不全ウイルスなどのウイ
ルス;またはウイロイドに由来し得る。標的核酸は、上記の生物の同種培養物もしくは集
団に、あるいは、例えば、共同社会または生態系中のいくつかの異なる生物の収集物に由
来し得る。

0063

標的核酸は、天然供給源に由来する必要はなく、代わりに、既知技術を使用して合成さ
れてもよい。例えば、本明細書に示される方法においてアレイを作製するために、遺伝子
発現プローブまたは遺伝子型判定プローブが合成され、使用され得る。

0064

いくつかの実施形態では、標的核酸は、1種または複数の大きな核酸の断片として得ら
れてもよい。断片化は、例えば、噴霧化音波処理、化学的切断、酵素的切断または物理
的剪断を含めた当技術分野で公知の種々の技術のいずれかを使用して実施され得る。断片
化はまた、大きな核酸の一部のみをコピーすることによってアンプリコンを生成する特定
の増幅技術の使用に起因し得る。例えば、PCR増幅は、増幅に使用されるフランキング
プライマーの間の断片の長さによって規定される大きさを有する断片を生成する。

0065

標的核酸の集団またはそのアンプリコンは、本明細書に示される方法または組成物の特
定の適用のために望まれるか、または適当である平均鎖長を有し得る。例えば、平均鎖長
は、約100,000ヌクレオチド、50,000ヌクレオチド、10,000ヌクレオ
チド、5,000ヌクレオチド、1,000ヌクレオチド、500ヌクレオチド、100
ヌクレオチドまたは50ヌクレオチド未満であり得る。あるいはまたはさらに、平均鎖長
は、約10ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、500ヌクレオチド
、1,000ヌクレオチド、5,000ヌクレオチド、10,000ヌクレオチド、50
,000ヌクレオチドまたは100,000ヌクレオチド超であり得る。標的核酸または
そのアンプリコンの集団の平均鎖長は上記で示される最大値最小値の間の範囲にあり得
る。増幅部位で生成した(またはそうではなく、本明細書において作製または使用される
)アンプリコンは、上記で例示されるものから選択される上限および下限の間の範囲にあ
る平均鎖長を有し得るということは理解されよう。

0066

いくつかの場合には、標的核酸の集団は、そのメンバーの最大長を有するよう、条件下
で製造され得るか、そうではなく、構成され得る。例えば、本明細書に示される方法の1
つまたは複数のステップにおいて使用される、または特定の組成物中に存在するメンバー
の最大長は、約100,000ヌクレオチド、50,000ヌクレオチド、10,000
ヌクレオチド、5,000ヌクレオチド、1,000ヌクレオチド、500ヌクレオチド
、100ヌクレオチドまたは50ヌクレオチド未満であり得る。あるいはまたはさらに、
標的核酸またはそのアンプリコンの集団は、そのメンバーの最少長を有するよう、条件下
で製造され得るか、そうではなく、構成され得る。例えば、本明細書に示される方法の1
つまたは複数のステップにおいて使用される、または特定の組成物中に存在するメンバー
の最少長は、約10ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、500ヌク
レオチド、1,000ヌクレオチド、5,000ヌクレオチド、10,000ヌクレオチ
ド、50,000ヌクレオチドまたは100,000ヌクレオチド超であり得る。集団中
の標的核酸の最大および最少鎖長は、上記で示される最大値と最小値の間の範囲にあり得
る。増幅部位で生成した(またはそうではなく、本明細書において作製または使用される
)アンプリコンは、上記で例示される上限と下限の間の範囲にある最大および/または最
少鎖長を有し得るということは理解されよう。

0067

特定の実施形態では、標的核酸は、例えば、動力学排除を促進するために増幅部位の区
域に関連した大きさである。例えば、動力学排除を達成するために、アレイの各部位の区
域は、標的核酸の排除体積の直径よりも大きいものであり得る。例えば、表面上のフィー
チャのアレイを利用する実施形態をとると、各フィーチャの区域は、増幅部位に輸送され
る標的核酸の排除体積の直径よりも大きいものであり得る。標的核酸の排除体積およびそ
の直径は、例えば、標的核酸の長さから決定され得る。核酸の排除体積および排除体積の
直径を決定する方法は、例えば、US7,785,790;Rybenkovら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:5307〜5311頁(1993
年);Zimmermanら、J.Mol.Biol.222:599〜620頁(19
91年);またはSobelら、Biopolymers 31:1559〜1564頁
(1991年)に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる

0068

アレイの増幅部位は、標的核酸からアンプリコンを製造するために使用される複数のプ
ライマーを含み得る。いくつかの実施形態では、増幅部位に存在するプライマーは、各標
的核酸のアダプター配列中に存在するユニバーサル配列と相補的であるユニバーサル誘導
配列を有し得る。特定の実施形態では、複数のプライマーが、増幅部位に付着され得る。
プライマーは、捕捉核酸のために上記に示されるように増幅部位に付着され得る。

0069

本明細書において先に示されるように、アレイ基板の表面上のフィーチャは、不連続で
、表面の介在領域によって分離され得る。特定の実施形態では、介在領域は、アレイのフ
ィーチャと比較して実質的に少量または低濃度のプライマーを有する。プライマーを欠く
介在領域は、特に有利である。例えば、介在領域にプライマーが比較的少量であることま
たは存在しないことは、アレイの表面上のフィーチャへのアンプリコンの局在性にとって
有利に働く。この配置によって、各アレイフィーチャ境界が生じ、それによって、フィ
ーチャに、本明細書に示される方法におけるシーディングされた標的核酸の増幅によって
製造されるアンプリコンに対する有限のキャパシティーを付与する。

0070

本開示内容の方法は、増幅試薬を反応させて各々、部位にシーディングされた個々の標
的核酸から得られたアンプリコンのクローナル集団を含む複数の増幅部位を製造するステ
ップを含み得る。いくつかの実施形態では、増幅反応は、それぞれの増幅部位のキャパシ
ティーを満たすのに十分な数のアンプリコンが作製されるまで進行する。このようにして
、すでにシーディングされた部位をキャパシティーまで満たすことによって、その後の標
的核酸がその部位にランディングすることを排除し、それによって、その部位でアンプリ
コンのクローナル集団を製造する。したがって、いくつかの実施形態では、増幅部位のキ
ャパシティーを満たすためにアンプリコンが生成される速度は、個々の標的核酸がそれぞ
れ、個々の増幅部位に輸送される速度を超えることが望ましい。

0071

いくつかの実施形態では、第2の標的核酸がその部位に到達する前に、増幅部位がキャ
パシティーまで満たされない場合でさえ、見かけのクローン性が達成され得る。いくつか
の条件下では、第1の標的核酸の増幅は、その部位に輸送される第2の標的核酸からのコ
ピーの製造を有効に打ちかすか、または圧倒するのに十分な数のコピーが作製されると
いうところまで進行し得る。例えば、500nmより小さい直径である円形フィーチャで
ブリッジ増幅プロセスを使用する実施形態では、第1の標的核酸の14サイクル指数
増幅後に、同一部位での第2の標的核酸からの汚染は、Illuminaシークエンシン
グプラットフォームでの合成解析によるシークエンシングに悪影響を及ぼすには不十分な
数の汚染アンプリコンしか製造しないということが決定されている。

0072

上記の実施例によって実証されるように、アレイ中の増幅部位は、すべての実施形態に
おいて、完全にクローナルである必要はない。むしろ、いくつかの適用については、個々
の増幅部位には、第1の標的核酸から得られたアンプリコンが主にあり得、低レベルの第
2の標的核酸から得られた汚染アンプリコンも有し得る。アレイは、汚染のレベルが、ア
レイのその後の使用に許容されない影響を有さない限り、低レベルの汚染アンプリコンを
有する1つまたは複数の増幅部位を有し得る。例えば、アレイが、検出適用において使用
される予定である場合には、許容されるレベルの汚染は、許容されない方法で検出技術の
信号対雑音または分解能に影響を与えないレベルとなろう。したがって、見かけのクロー
ン性は、一般に、本明細書に示される方法によって作製されたアレイの特定の使用または
適用と関連する。特定の適用のために個々の増幅部位で許容され得る汚染の例示的レベル
として、それだけには限らないが、多くとも、0.1%、0.5%、1%、5%、10%
または25%の汚染アンプリコンが挙げられる。アレイは、これらの例示的レベルの汚染
アンプリコンを有する1つまたは複数の増幅部位を含み得る。例えば、アレイ中の増幅部
位の最大5%、10%、25%、50%、75%またはさらに100%が、幾分かの汚染
アンプリコンを有し得る。

0073

特定の実施形態では、本開示内容の方法は、同時に、(i)標的核酸を平均輸送速度で
増幅部位に輸送し、(ii)増幅部位にある標的核酸を平均増幅速度で増幅するために実
施され、ここで、平均増幅速度は、平均輸送速度を超える。したがって、このような実施
形態において、比較的遅い速度の輸送を使用することによって、動力学排除が達成され得
る。例えば、所望の平均輸送速度を達成するために、十分に低い濃度の標的核酸が選択さ
れ得、低濃度ほど、遅い平均速度の輸送をもたらす。あるいはまたはさらに、輸送速度を
低下させるために、高粘度溶液および/または溶液における分子密集試薬の存在が使用さ
れ得る。有用な分子密集試薬の例として、それだけには限らないが、ポリエチレングリコ
ール(PEG)、フィコールデキストランまたはポリビニルアルコールが挙げられる。
例示的分子密集試薬および製剤は、参照により本明細書に組み込まれるUS7,399,
590に示されている。所望の輸送速度を達成するために調整され得る別の因子として、
標的核酸の平均の大きさがある。

0074

本方法のいくつかの実施形態では、標的核酸は、増幅の開始の前に、例えば、拡散また
はその他のプロセスによって増幅部位に輸送され得る。この場合には、動力学排除は、そ
の次のアンプリコンが作製される速度と比較して、比較的遅い速度の第1のアンプリコン
の作製を利用することによって達成され得る。例えば、増幅反応を通じて、最初に、一時
的な非伸長可能状態にある、第1のアンプリコン形成のための第1のプライマーおよび伸
長可能状態にある、その次のアンプリコン形成のためのその他のプライマーを使用するこ
とによって、異なる速度のアンプリコン形成が達成され得る。そのようなものとして、第
1のプライマーの伸長可能状態への変換における遅れが、第1のアンプリコン形成におけ
る遅れを引き起こすのに対し、その次のアンプリコン形成は、このような遅れを起こさな
い。このような方法で、増幅部位でその次のアンプリコンが生成される平均速度は、増幅
部位で第1のアンプリコンが生成される平均速度を超える。

0075

異なる速度のアンプリコン形成による動力学排除のより詳細な例は、以下の通りである
。増幅部位は、それに付着されたプライマーの3つの部分集団を含み得る。プライマーの
第1の部分集団は、標的核酸を捕捉する(捕捉配列によって)よう、また第1のアンプリ
コン形成のプライマーとして機能する。プライマーの第1の部分集団は、例えば、3’末
端でジデオキシヌクレオチドによって伸長から可逆的に遮断される。プライマーの第2の
部分集団は、P5プライマー配列を有し得、プライマーの第3の集団は、P7プライマー
配列を有し得る。第1および第2の部分集団のプライマーは、ジデオキシヌクレオチドを
含まず、したがって、十分に伸長適格性である。標的核酸は、(5’から3’に)P7プ
ライマー結合配列、いくつかの異なる標的ヌクレオチド配列のうちの1種P5プライマー
結合配列および捕捉配列相補体を含むよう構築され得る。いくつかの異なる標的核酸は、
プライマーの第1の部分集団とハイブリダイズされ得る(捕捉配列によって)。捕捉プラ
イマーは、次いで、例えば、加ピロリン酸分解条件下(例えば、過剰のピロリン酸塩の存
在下)でのポリメラーゼでの処理によって伸長可能状態に変換され得る。増幅部位を満た
すためにその次のアンプリコンが製造される期間の間に、平均して、捕捉プライマーのう
ち1種のみが伸長可能形態に変換される条件が使用され得る。したがって、個々の増幅部
位にいくつかの汚染する可能性がある標的核酸が存在し得るが、動力学排除は、標的核酸
の1種のみからのアンプリコン形成をもたらし、それによって、増幅部位でアンプリコン
のクローナル集団を作製する。例示目的で、この実施例は、単一増幅部位に関して記載さ
れているが、反応は、増幅部位のアレイでの標的核酸付着および増幅を含み得るというこ
とは理解されよう。

0076

本明細書に示される方法では、種々の一時的に非伸長可能なプライマーのいずれも、そ
れらのプライマーを伸長可能な状態に変換するためのそれぞれの技術および試薬とともに
使用してもよい。上記の実施例は、加ピロリン酸分解によって除去されるジデオキシヌク
レオチドの使用を記載する。その他の非伸長可能ヌクレオチドが、プライマー上に存在し
、加ピロリン酸分解によって除去され得る。さらに、ジデオキシヌクレオチドまたはその
他の非伸長可能ヌクレオチドは、例えば、ポリメラーゼまたはその他の適当な酵素のエキ
ヌクレアーゼ活性を含めた、その他の既知技術によって除去され得る。その他の実施形
態では、プライマーは、ターミネーターべースの合成法によるシークエンシングにおいて
使用されるものなどの可逆的ターミネーターを含み得る。可逆的ターミネーターおよびそ
の除去のための技術の例は、例えば、Bentleyら、Nature 456:53〜
59頁(2008年)、WO04/018497;US7,057,026;WO91/
06678;WO07/123744;US7,329,492;US7,211,41
4;US7,315,019;US7,405,281およびUS2008/01080
82に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。

0077

異なる速度の第1のアンプリコンおよびその次のアンプリコン形成を引き起こすための
差次的に活性なプライマーの使用は、標的核酸が、増幅の前に増幅部位に存在する実施形
態について上記で例示されているが、方法はまた、標的核酸が、増幅が起こっているとき
に増幅部位に輸送される(例えば、拡散によって)条件下でも実施され得る。したがって
、動力学排除は、その次のアンプリコン形成に対して、第1のアンプリコンの比較的遅い
輸送速度および比較的遅い製造の両方を使用し得る。したがって、本明細書に示される増
幅反応は、(i)第1のアンプリコンの製造および(ii)アレイのその他の部位でのそ
の次のアンプリコンの製造と同時に、標的核酸が溶液から増幅部位に輸送されるように実
施され得る。特定の実施形態では、その次のアンプリコンが増幅部位で生成される平均速
度は、標的核酸が溶液から増幅部位に輸送される平均速度を超え得る。いくつかの場合に
は、個々の増幅部位で単一標的核酸から、それぞれの増幅部位のキャパシティーを満たす
のに十分な数のアンプリコンが生成され得る。それぞれの増幅部位のキャパシティーを満
たすためにアンプリコンが生成される速度は、例えば、個々の標的核酸が溶液から増幅部
位に輸送される速度を超え得る。

0078

本明細書に示される方法において使用される増幅試薬は、増幅部位で標的核酸のコピー
を迅速に作製できることが好ましい。通常、本開示内容の方法において使用される増幅試
薬は、ポリメラーゼおよびヌクレオチド三リン酸NTP)を含む。当技術分野で公知の
種々のポリメラーゼのいずれも使用され得るが、いくつかの実施形態では、エキソヌクレ
アーゼ陰性であるポリメラーゼを使用することが好ましいことであり得る。DNAコピー
が作製される実施形態については、NTPは、デオキシリボヌクレオチド三リン酸(dN
TP)であり得る。通常、DNA増幅試薬中には、4種の天然種、dATP、dTTP、
GTPおよびdCTPが存在するが、必要に応じて、類似体が使用され得る。NTPは
RNAコピーが作製される実施形態については、リボヌクレオチド三リン酸(rNTP
)であり得る。通常、RNA増幅試薬中には、4種の天然種、rATP、rUTP、rG
TPおよびrCTPが存在するが、必要に応じて、類似体が使用され得る。

0079

増幅試薬は、アンプリコン形成を促進する、いくつかの場合には、アンプリコン形成の
速度を増大するさらなる成分を含み得る。一例として、リコンビナーゼがある。リコンビ
ナーゼは、反復された侵入/伸長を可能にすることによってアンプリコン形成を促進し得
る。より詳しくは、リコンビナーゼは、ポリメラーゼによる標的核酸の侵入およびアンプ
リコン形成の鋳型として標的核酸を使用するポリメラーゼによるプライマーの伸長を促進
し得る。このプロセスは、侵入/伸長の各ラウンドから製造されたアンプリコンが、その
後のラウンドで鋳型として働く連鎖反応として反復され得る。このプロセスは、変性サイ
クル(例えば、加熱または化学変性による)が必要ではないので、標準PCRよりも迅速
に起こり得る。そのようなものとして、リコンビナーゼによって促進される増幅は、等温
的に実施され得る。増幅を促進するための、リコンビナーゼによって促進される増幅試薬
中に、ATPまたはその他のヌクレオチド(またはいくつかの場合には、その非加水分解
性類似体)を含むことが一般に望ましい。リコンビナーゼおよび一本鎖結合(SSB)タ
ンパク質の混合物は、SSBが増幅をさらに促進し得るので特に有用である。リコンビナ
ーゼによって促進される増幅のための例示的製剤として、TwistDx(Cambri
dge, UK)によってTwistAmpキットとして市販されているものが挙げられ
る。リコンビナーゼによって促進される増幅試薬の有用な成分および反応条件は、US5
,223,414およびUS7,399,590に示されており、これらの各々は、参照
により本明細書に組み込まれる。

0080

アンプリコン形成を促進する、いくつかの場合には、アンプリコン形成の速度を増大す
るための増幅試薬中に含まれ得る成分の別の例として、ヘリカーゼがある。ヘリカーゼは
、アンプリコン形成の連鎖反応を可能にすることによってアンプリコン形成を促進し得る
。このプロセスは、変性サイクル(例えば、加熱または化学的変性による)が必要ではな
いので、標準PCRよりも迅速に起こり得る。そのようなものとして、ヘリカーゼによっ
て促進される増幅は、等温的に実施され得る。ヘリカーゼおよび一本鎖結合(SSB)タ
ンパク質の混合物は、SSBが増幅をさらに促進し得るので特に有用である。ヘリカーゼ
によって促進される増幅のための例示的製剤として、Biohelix(Beverly
, MA)からIsoAmpキットとして市販されているものが挙げられる。さらに、ヘ
リカーゼタンパク質を含む有用な製剤の例は、US7,399,590およびUS7,8
29,284に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。

0081

アンプリコン形成を促進する、いくつかの場合には、アンプリコン形成の速度を増大す
るための増幅試薬中に含まれ得る成分のさらに別の例として、開始点結合タンパク質があ
る。

0082

増幅反応が起こる速度は、増幅反応の1種または複数の活性成分の濃度または量を増大
することによって高めることができる。例えば、増幅速度を高めるために、ポリメラーゼ
、ヌクレオチド三リン酸、プライマー、リコンビナーゼ、ヘリカーゼまたはSSBの量ま
たは濃度を高めてもよい。いくつかの場合には、量または濃度が増大する(またはそうで
はなく、本明細書に示される方法において操作される)、増幅反応の1種または複数の活
性成分は、増幅反応の非核酸成分である。

0083

増幅速度はまた、温度を調整することによって本明細書に示される方法において高める
ことができる。例えば、部位での温度を、反応速度が変性またはその他の有害事象のため
に低下する最大温度に高めることによって、1つまたは複数の増幅部位での増幅速度を高
めてもよい。所与の増幅反応混合物について、最適または所望の温度は、使用における増
幅成分の既知特性から、または経験的に決定され得る。増幅速度を増大するために、増幅
に使用されるプライマーの特性もまた調整され得る。例えば、配列および/またはプライ
マーの長さを調整してもよい。このような調整は、プライマー融解温度(Tm)の演繹的
予測に基づいて、または経験的に行われ得る。

0084

増幅部位での増幅速度を高めるための別の選択肢は、増幅部位での増幅反応の1種また
は複数の活性成分の局所濃度を高めることである。活性成分は、1種または複数の非核酸
成分を含み得る。いくつかの実施形態では、電気泳動等速電気泳動電流または電圧
直接パルスなどといった電気的操作を使用して、増幅反応の1種または複数の活性成分が
増幅部位に誘引され得る。あるいはまたはさらに、1種または複数の増幅成分は、それを
増幅部位に補充する親和性タグを含み得る。親和性タグは、電気的操作が、適宜タグがつ
けられた成分を増幅部位に誘引し得るよう帯電され得る。非帯電親和性タグも同様に使用
され得る。例えば、捕捉剤の例として本明細書に示されるものなどの当技術分野で公知の
種々のリガンドまたは受容体のいずれも、増幅反応の成分の親和性タグとして使用され得
る。核酸に使用される捕捉剤の場合と同様、増幅部位は、増幅成分の親和性タグの結合パ
トナーを含み得る。したがって、親和性タグがつけられた増幅成分の局所濃度は、増幅
部位での適当なパートナーとの相互作用のために増大され得る。増幅部位が基板の表面で
ある特定の実施形態では、親和性タグの結合パートナーは、表面に付着され得る。

0085

さらに、磁力または光学力を使用して、増幅試薬の局所濃度を高めることができる。こ
のような場合には、1種または複数の増幅試薬は、このような力によって操作され得る磁
性タグまたは光学タグを含み得る。

0086

増幅反応が起こる速度は、1種または複数の増幅試薬の活性を高めることによって高め
ることができる。例えば、ポリメラーゼの伸長速度を高める補因子を、ポリメラーゼが使
用されている反応に付加してもよい。いくつかの実施形態では、マグネシウム亜鉛また
マンガンなどの金属補因子を、ポリメラーゼ反応に付加してもよく、ベタインを付加し
てもよい。

0087

本明細書に示される方法のいくつかの実施形態では、二本鎖である標的核酸の集団を使
用することが望ましい。驚くべきことに、動力学排除条件下での部位のアレイでのアンプ
リコン形成は、二本鎖標的核酸にとって効率的であるということが観察された。例えば、
アンプリコンのクローナル集団を有する複数の増幅部位は、リコンビナーゼおよび一本鎖
結合タンパク質の存在下で、二本鎖標的核酸からより効率的に製造され得る(同一濃度
の一本鎖標的核酸と比較して)。それにもかかわらず、本明細書に示される方法のいくつ
かの実施形態では、一本鎖標的核酸は使用され得るということは理解されよう。

0088

本明細書に示される方法は、種々の増幅技術のいずれも使用できる。使用され得る例示
的技術として、それだけには限らないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ローリング
サークル増幅(RCA)、多重置換増幅(MDA)またはランダムプライム増幅(RPA
)が挙げられる。いくつかの実施形態では、例えば、増幅部位が、アンプリコンを所望の
キャパシティーを有する容量中に含有できる場合には、増幅は、溶液中で実施され得る。
好ましくは、本開示内容の方法において動力学排除の条件下で使用される増幅技術は、固
相で実施される。例えば、増幅に使用される1種または複数のプライマーは、増幅部位で
固相に付着され得る。PCR実施形態では、増幅に使用されるプライマーの一方または両
方が、固相に付着され得る。表面に付着された2種のプライマーを利用する形式は、二本
鎖アンプリコンが、コピーされた鋳型配列の両端に位置する2種の表面に付着されたプラ
イマー間にブリッジ様構造を形成するので、ブリッジ増幅と呼ばれることが多い。ブリッ
ジ増幅のために使用され得る例示的試薬および条件は、例えば、米国特許第5,641,
658号;米国特許公開番号第2002/0055100号;米国特許第7,115,4
00号;米国特許公開番号第2004/0096853号;同2004/0002090
号;同2007/0128624号;および同2008/0009420号に記載され、
これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。固相PCR増幅はまた、固相支持
体に付着された増幅プライマーの一方および溶液中の第2のプライマーを用いて実施され
得る。表面に付着されたプライマーおよび可溶性プライマーの組合せを使用する例示的形
式として、例えば、Dressmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.US
A100:8817〜8822頁(2003年)、WO05/010145または米国特
許公開番号第2005/0130173号または同2005/0064460号に記載さ
れるようなエマルジョンPCRがあり、これらの各々は、参照により本明細書に組み込ま
れる。エマルジョンPCRは、この形式の例示的なものであり、本明細書に示される方法
の目的上、エマルジョンの使用は任意選択であり、実際、いくつかの実施形態については
、エマルジョンは使用されないということは理解されよう。上記で例示されたPCR技術
は、増幅の速度を促進または増大するために、本明細書において別の場所に例示される成
分を使用する非周期性増幅(例えば、等温性増幅)のために修飾され得る。したがって、
上記で例示されるPCR技術は、動力学排除条件下で使用され得る。

0089

RCA技術は、本開示内容の方法における使用のために修飾され得る。RCA反応にお
いて使用され得る例示的成分およびRCAがアンプリコンを製造する原理は、例えば、L
izardiら、Nat.Genet.19:225〜232頁(1998年)およびU
S2007/0099208A1に記載されており、これらの各々は、参照により本明細
書に組み込まれる。RCAに使用されるプライマーは、溶液中であっても、増幅部位で固
相支持体表面に付着されてもよい。上記の参考文献において例示されるRCA技術は、例
えば、特定の適用に適合するよう増幅の速度を高めるために、本明細書における教示に従
って修飾され得る。したがって、RCA技術は、動力学排除条件下で使用され得る。

0090

MDA技術は、本開示内容の方法における使用のために修飾され得る。MDAのいくつ
かの基本原理および有用な条件は、例えば、Deanら、Proc Natl.Acad
.Sci.USA 99:5261〜66頁(2002年);Lageら、Genome
Research 13:294〜307頁(2003年);Walkerら、Mol
ecular Methodsfor Virus Detection、Acade
mic Press, Inc.、1995年;Walkerら、Nucl.Acids
Res.20:1691〜96頁(1992年);US5,455,166;US5,
130,238;およびUS6,214,587に記載されており、これらの各々は、参
照により本明細書に組み込まれる。MDAに使用されるプライマーは、溶液中であっても
、増幅部位で固相支持体表面に付着されてもよい。上記の参考文献において例示されるM
DA技術は、例えば、特定の適用に適合するよう増幅の速度を高めるために、本明細書に
おける教示に従って修飾され得る。したがって、MDA技術は、動力学排除条件下で使用
され得る。

0091

特定の実施形態では、動力学排除条件下でアレイを作製するために、上記で例示される
増幅技術の組合せが使用され得る。例えば、RCAおよびMDAが、組み合わせて使用さ
れ得、これでは、RCAは、溶液中で(例えば、溶液相プライマーを使用して)コンカテ
マーアンプリコンを作製するために使用される。次いで、アンプリコンは、増幅部位で固
相支持体表面に付着されているプライマーを使用するMDAの鋳型として使用され得る。
この例では、組み合わされたRCAおよびMDAステップ後に製造されるアンプリコンは
、増幅部位の表面に付着される。

0092

上記の実施形態のいくつかに関して例示されるように、本開示内容の方法は、周期性増
幅技術を使用する必要はない。例えば、標的核酸の増幅は、変性サイクルを欠き、増幅部
位で実施され得る。例示的変性サイクルとして、増幅反応への化学的変性剤の導入および
/または増幅反応の温度の増大が挙げられる。したがって、標的核酸の増幅は、増幅溶液
を、標的核酸およびアンプリコンを変性する化学試薬で置換するステップを含む必要はな
い。同様に、標的核酸の増幅は、溶液を、標的核酸およびアンプリコンを変性する温度に
加熱することを含む必要はない。したがって、増幅部位で標的核酸を増幅することは、本
明細書に示される方法の期間、等温的に実施され得る。実際、本明細書に示された増幅方
法は、標準条件下でいくつかの増幅技術のために実施される1つまたは複数の周期性操作
を用いずに起こり得る。さらに、いくつかの標準固相増幅技術では、洗浄は、標的核酸が
基板上にロードされた後で、増幅が開始される前に実施される。しかし、本方法の実施形
態では、洗浄ステップは、反応部位への標的核酸の輸送と増幅部位での標的核酸の増幅の
間で実施される必要はない。代わりに、輸送(例えば、拡散による)および増幅が同時に
起こり、動力学排除を提供するよう許可される。

0093

いくつかの実施形態では、動力学排除条件下で起こる増幅サイクルを反復することが望
ましいものであり得る。したがって、周期性操作を用いずに、個々の増幅部位で標的核酸
のコピーが作製され得るが、増幅部位のアレイは、各サイクル後にアンプリコンを含有す
る部位の数を増大するよう周期的に処理され得る。特定の実施形態では、増幅条件は、サ
イクルごとに修飾され得る。例えば、輸送の速度を変更するために、または増幅の速度を
変更するために、上記で示される1種または複数の条件が、サイクルの間で調整され得る
。そのようなものとして、輸送の速度は、サイクルごとに増大され得、輸送の速度は、サ
イクルごとに低下され得、増幅の速度は、サイクルごとに増大され得るか、または増幅の
速度は、サイクルごとに低下され得る。

0094

本明細書に示される方法は、アレイの増幅部位への標的核酸の電場(e−field)
支援輸送を使用するよう修飾され得る。例えば、アレイの各増幅部位は、標的核酸を誘引
する電荷を生成するよう電源に電気的に結合され得る。1つの配置では、増幅部位での正
電荷が、負に帯電した糖−リン酸骨格を介して核酸を誘引し得る。核酸をアレイの部位へ
誘引するために電場支援を使用するための例示的方法および装置は、参照により本明細書
に組み込まれるUS2009/0032401A1に記載されている。電場支援は、例え
ば、各増幅ステップの間に、核酸標的が、増幅部位のアレイへの流動性アクセスを有する
ように複数の異なる標的核酸が溶液中にある条件下で本開示内容の方法において使用され
得る。各増幅部位での電荷は、動力学排除を達成するよう調整され得る。さらにまたはあ
るいは、電荷を調整するために、標的核酸輸送速度を変更するために、または増幅速度を
変更するために本明細書に示されるその他の条件が、動力学排除を達成するよう調整され
得る。したがって、増幅がアレイの種々の増幅部位で同時に起こりながら、アレイの増幅
部位での電荷が標的核酸を誘引するよう調整され得、ここで、平均増幅速度は、標的核酸
が増幅部位に輸送される(すなわち、電場支援輸送下)平均速度を超える。

0095

標的核酸の増幅部位への電場支援輸送を利用する特定の実施形態では、電場は、増幅反
応の過程を通じて一貫して印加され得る。あるいは、電場は、増幅反応が進むにつれ、ま
た増幅部位がアンプリコンで満たされるにつれ、変更(例えば、増大または低減)され得
る。例えば、電場を増大することは、標的核酸(すなわち、順に、各部位でアンプリコン
のクローナル集団を製造するよう増幅される)を獲得する増幅部位の数を増大するという
利益を提供し得る。電場が増大する速度および増大の振幅レンジは、経時的な標的核酸輸
送の増大速度を、同一期間をかけて効率的に満たされた増幅部位の増大数と釣り合いをと
るよう選択され得る。やはり、本方法によって製造されたアレイの適用に応じて、有効に
満たすということは、増幅部位が、その部位での任意の二次標的核酸の増幅を防ぐことに
よって、第1の標的核酸のコピーでキャパシティーまで満たされるようになったというこ
とであり得る。あるいは、有効に満たすということは、特定の増幅部位での二次標的核酸
の増幅が、無視できると考えられるか、そうではなくアレイの所望の使用のために許容さ
れる十分に低い割合の汚染アンプリコンをもたらすことであり得る。

0096

一般に、電場支援は、アレイの1つまたは複数の増幅部位への標的核酸の輸送に対する
さらなるレベルの制御を可能にする。電場支援の使用は、アレイの種々の部位で起こる増
幅と同時の、増幅部位のアレイへの標的核酸の輸送との関連で上記に例示されているが、
代替実施形態では、電場支援は、その部位での増幅の開始に先立って、標的核酸を増幅部
位へ輸送するために使用され得る。電場支援は、本明細書に示される方法または組成物に
おいて、アレイのフィーチャなどの対象の部位へ標的核酸以外の標的生体分子を輸送する
ために使用され得る。

0097

特定の実施形態では、電場は、アレイの増幅部位のすべてに、実質的に均一に印加され
得る。したがって、溶液中にある標的核酸は、任意の所与の増幅部位に輸送される等しい
可能性を有する。代替実施形態では、電場は、アレイ中に存在する増幅部位のサブセット
のみに印加され得る。このような方法で、電場支援は、その他のものを上回っていくつか
の部位を選択的に満たすよう使用され得る。さらに、必要に応じて、標的核酸を部位の第
1のサブセットに輸送するために、増幅部位の第1のサブセットで誘因性電荷が印加され
得、一方で、標的核酸がそれらの部位に輸送されるのを阻害するために、または標的核酸
を部位の第2のサブセットから除去する(例えば、脱離または分解による)ために、反発
電荷が増幅部位の第2のサブセットに印加され得る。同様に、以下および実施例3にさら
に詳細に示されるように、標的核酸が介在領域輸送されるのを阻害するために、または標
的核酸を介在領域から除去する(例えば、脱離または分解による)ために、反発電荷が、
アレイの介在領域に印加され得る。

0098

特定の実施形態では、アレイの介在領域は、標的核酸またはその他の生体分子の結合を
阻害するか、標的核酸またはその他の生体分子を除去する電荷を生成するよう電源に電気
的に結合され得る。1つの配置では、介在領域での負電荷が、負に帯電した糖−リン酸骨
格を介して核酸を反発し得る。あるいはまたはさらに、介在領域中の電荷は、核酸および
生体分子を電気化学的に損傷させる表面に局在するpH電荷を生成するよう使用され得る

0099

電場反発は、例えば、核酸標的が、各増幅ステップの間に、増幅部位のアレイへの流動
性アクセスを有するように、複数の異なる標的核酸が溶液中にある条件下で、本開示内容
の方法において使用され得る。アレイの介在領域での電荷は、核酸が、アレイのフィーチ
ャで捕捉され、場合により、動力学排除条件下でフィーチャで増幅されながら、核酸を反
発するよう(例えば、除去または結合阻害によって)調整され得る。さらにまたはあるい
は、電荷を調整するために、フィーチャへの標的核酸輸送速度を変更するための、または
増幅速度を変更するための本明細書に示されるその他の条件が、動力学排除を達成するよ
う調整され得る。したがって、アレイの介在領域での電荷は、増幅がアレイの種々の増幅
部位で同時に起こりながら、標的核酸を反発するよう調整され得、ここで、平均増幅速度
は、標的核酸が増幅部位輸送される平均速度を超える。したがって、介在領域での電場反
発は、核酸(またはその他の生体分子)をアレイのフィーチャに輸送するための、また動
力学排除を達成するための本明細書に示されるその他の方法と組み合わせて使用され得る

0100

本明細書に示される方法および装置を使用する介在領域での電場反発は、介在領域の代
わりにフィーチャでの核酸(またはその他の生体分子)の特異的局在性の改善という利点
を提供し得る。このような利点によって、反発が、核酸および生体分子の表面に局在する
電気化学的損傷によって、核酸またはその他の生体分子の結合を阻害する電荷反発の機序
によって、またはその他の機序によって、働くかどうかをたどることができる。介在領域
での電場反発は、特に、対象のフィーチャが、表面に局在した電気化学的損傷の範囲より
高い高さを有する場合には、核酸またはその他の生体分子の対象のフィーチャへの特異的
局在性を改善するために使用され得る。

0101

いくつかの実施形態は、アレイのフィーチャへの核酸(またはその他の生体分子)の電
場支援輸送を、アレイの介在領域からの核酸(またはその他の生体分子)の電場支援反発
と組み合わせて利用できる。誘引性電場および反発的電場は、アレイに同時に印加しても
よく、2つの場を別個に印加してもよい。例えば、場が交互に印加されるように、2つの
場を別個に印加してもよい(例えば、反発的場がオフでありながら、誘引性場がフィーチ
ャに印加され得、次いで、反発的場が介在領域に印加されながら、誘引性場がオフであり
得、この一続きが1回または複数回反復され得る)。

0102

電場は、アレイの領域および電解質にわたって印加され得るか、またはアレイの領域お
よび第2の表面にわたって印加され得る。例えば、図4Aは、電場がアレイの介在領域お
よび電解質にわたって印加され得る配置を示し、図4Bは、電場がアレイの介在領域およ
び第2の表面にわたって印加され得る配置を示す。同様の配置が、アレイのフィーチャに
誘引性場を印加するために使用され得る。さらに、電場は、フィーチャに印加されるか、
介在領域に印加されるかに関わらず、アレイの適当な領域への交流電流または直流電流
印加によって形成され得る。

0103

したがって、本開示内容は、生体分子のパターン化された表面を作製する方法を提供し
、ここで、本方法は、(a)(i)表面上に不連続フィーチャを有するアレイであって、
前記フィーチャは、表面の介在領域によって分離されている、アレイと、(ii)複数の
異なる標的生体分子を有する溶液とを含む試薬を準備するステップと、(b)試薬を反応
させて、生体分子をフィーチャに輸送し、個々の生体分子を、各フィーチャに付着させる
ステップであって、介在領域から生体分子を反発するよう、電場が介在領域に印加される
ステップとを含み得る。本方法において使用するための特に有用な生体分子として、核酸
がある。核酸は、本明細書において別の場所に示されるものなどの動力学排除条件下でこ
の方法においてフィーチャで増幅され得る。電場を使用するいくつかの実施形態では、ア
レイに使用される基板は、透明導電体の層を含み得る。導電体の層は、バッテリーなどの
電源または信号発生器を接続する電極として使用され得る。必要に応じて、アレイのフィ
ーチャ(例えば、ウェルのアレイ中のウェルの内表面)は、露出したまたは絶縁された導
電性層を含有し得、ここで、導電性層両端の電圧は、核酸および/または増幅試薬に対す
る力を操作して、部位への輸送、部位での捕捉、部位からの除去および/または部位での
増幅の速度を制御するために使用され得る。特定の実施形態では、電場は、容器壁を透過
する電場が、容器内の試薬に対する電気力を誘導し、輸送、捕捉、除去および/または増
幅の速度にわたってある程度の制御を提供するように、ウェルの外表面に印加され得る。

0104

例えば、本明細書に示される方法によって製造されている本開示内容のアレイは、種々
の適用のいずれかのために使用され得る。特に有用な適用として、核酸シークエンシング
がある。一例として、合成によるシークエンシング(SBS)がある。SBSでは、鋳型
中のヌクレオチドの配列を決定するために、核酸鋳型(例えば、その標的核酸またはアン
プリコン)に沿った核酸プライマーの伸長がモニタリングされる。根底にある化学的プロ
セスは、重合(例えば、ポリメラーゼ酵素によって触媒されるような)であり得る。特定
のポリメラーゼベースのSBS実施形態では、プライマーに付加されるヌクレオチドの順
序および種類検出が使用されて、鋳型の配列が決定され得るように、蛍光標識されたヌク
レオチドが、鋳型依存性にプライマーに付加される(それによってプライマーを伸長する
)。本明細書に示されるアレイの異なる部位で、複数の異なる鋳型が、種々の鋳型のため
に生じている事象が、アレイ中のその位置によって区別され得る状態下でSBS技術に付
され得る。

0105

フローセルは、本開示内容の方法によって製造され、SBSまたはサイクルにおいて試
薬の反復された送達を含むその他の検出技術に付されるアレイを収容する好都合な形式を
提供する。例えば、第1のSBSサイクルを開始するために、1種または複数の標識ヌク
レオチド、DNAポリメラーゼなどが、核酸鋳型のアレイを収容するフローセル中フロ
セルを通って流され得る。プライマー伸長が標識されたヌクレオチドが組み込まれるよ
うにするアレイのそれらの部位が、検出され得る。場合により、ヌクレオチドは、一旦、
ヌクレオチドがプライマーに付加されると、さらなるプライマー伸長を終結する可逆的終
結特性をさらに含み得る。例えば、可逆的ターミネーター部分を有するヌクレオチド類
体は、その部分を除去するために、デブロッキング剤が送達されるまで、その後の伸長が
起こり得ないように、プライマーに付加され得る。したがって、可逆的終結を使用する実
施形態について、デブロッキング試薬は、フローセルに送達され得る(検出が起こる前ま
たは後)。洗浄は、種々の送達ステップの間で実施され得る。次いで、サイクルは、プラ
イマーをn個のヌクレオチドだけ伸長するためにn回反復され得、それによって、長さn
の配列を検出する。本開示内容の方法によって製造されたアレイとともに使用するための
、容易に適応され得る、例示的SBS手順、流動系および検出プラットフォームは、例え
ば、Bentleyら、Nature 456:53〜59頁(2008年)、WO04
/018497;US7,057,026;WO91/06678;WO07/1237
44;US7,329,492;US7,211,414;US7,315,019;U
S7,405,281およびUS2008/0108082に記載されており、これらの
各々は、参照により本明細書に組み込まれる。

0106

ピロシークエンシングなどの周期性反応を使用するその他のシークエンシング手順が使
用され得る。ピロシークエンシングは、特定のヌクレオチドが新生核酸鎖中に組み込まれ
る時の無機ピロリン酸(PPi)の放出を検出する(Ronaghiら、Analyti
cal Biochemistry 242(1)、84〜9頁(1996年);Ron
aghi、Genome Res.11(1)、3〜11頁(2001年);Ronag
hiら Science281(5375)、363頁(1998年);US6,210
,891;US6,258,568およびUS6,274,320、これらの各々は参照
により本明細書に組み込まれる)。ピロシークエンシングでは、放出されたPPiは、A
TPスルフリラーゼによってアデノシン三リン酸(ATP)に直ちに変換されることによ
って検出され得、生じたATPのレベルは、ルシフェラーゼによって製造される光子を介
して検出され得る。したがって、シークエンシング反応は、ルミネセンス検出系を介して
モニタリングされ得る。蛍光ベースの検出システムのために使用される励起放射供給源は
、ピロシークエンシング手順には、必要ではない。本開示内容のアレイへのピロシークエ
ンシングの適用のために使用され得る、有用な流動系、検出器および手順は、例えば、W
IPO特許出願番号PCT/US11/57111、US2005/0191698A1
、US7,595,883およびUS7,244,559に記載されており、これらの各
々は、参照により本発明に組み込まれる。

0107

例えば、各々、参照により本明細書に組み込まれる、Shendureら、Scien
ce 309:1728〜1732頁(2005年);US5,599,675;および
US5,750,341に記載されるものを含め、ライゲーション反応によるシークエン
シングもまた有用である。いくつかの実施形態は、例えば、各々参照により本明細書に組
み込まれるBainsら、Journal of Theoretical Biolo
gy 135(3)、303〜7頁(1988年);Drmanacら、Nature
Biotechnology 16、54〜58頁(1998年);Fodorら、Sc
ience 251(4995)、767〜773頁(1995年);およびWO198
9/10977に記載されるような、ハイブリダイゼーション手順によるシークエンシン
グを含み得る。ライゲーションによるシークエンシングおよびハイブリダイゼーション手
順によるシークエンシングの両方において、アレイの部位に存在する標的核酸(またはそ
のアンプリコン)が、オリゴヌクレオチド送達および検出の反復サイクルに付される。本
明細書において、または本明細書において引用される参考文献に示されるようなSBS法
のための流動系を、ライゲーションによるシークエンシングまたはハイブリダイゼーショ
ン手順によるシークエンシングのための試薬の送達に、容易に適応させることができる。
通常、本明細書における、または本明細書において引用される参考文献におけるSBS手
順に関して記載されるものと同様に、オリゴヌクレオチドが、蛍光標識され、蛍光検出器
を使用して検出され得る。

0108

いくつかの実施形態は、DNAポリメラーゼ活性リアルタイムモニタリングを含む方
法を利用できる。例えば、ヌクレオチド組み込みは、フルオロフォア保有ポリメラーゼと
γ−リン酸標識ヌクレオチド間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)相互作用によって
、またはゼロモード導波管ZMW)を用いて検出され得る。FRETベースのシークエ
ンシングのための技術および試薬は、例えば、Leveneら、Science 299
、682〜686頁(2003年);Lundquistら、Opt. Lett. 3
3、1026〜1028頁(2008年);Korlachら、Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 105、1176〜1181頁(2008年)に記載されてお
り、これらの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

0109

いくつかのSBS実施形態は、ヌクレオチドの伸長生成物への組み込みの際に放出され
たプロトンの検出を含む。例えば、放出されたプロトンの検出に基づくシークエンシング
は、Ion Torrent (Guilford, CT、Life Technol
ogiesの子会社)から市販されている電気検出器および関連技術または各々、参照に
より本明細書に組み込まれる、US2009/0026082A1;US2009/01
27589A1;US2010/0137143A1;もしくはUS2010/0282
617A1に記載されるシークエンシング法およびシステムを使用できる。動力学排除を
使用して標的核酸を増幅するための本明細書に示される方法は、プロトンを検出するため
に使用される基板に容易に適用され得る。より詳しくは、本明細書に示される方法は、プ
トンを検出するために使用されるアレイの部位でアンプリコンのクローナル集団を製造
するために使用され得る。

0110

例えば、本明細書に示される方法によって製造されている、本開示内容のアレイの別の
有用な適用として、遺伝子発現解析がある。遺伝子発現は、デジタルRNAシークエンシ
ングと呼ばれるものなどのRNAシークエンシング技術を使用して検出され、定量化され
得る。RNAシークエンシング技術は、上記で示されるものなどの当技術分野で公知のシ
クエンシング方法論を使用して実施され得る。遺伝子発現はまた、アレイとの直接ハイ
ブリダイゼーションによって実施されるハイブリダイゼーション技術を使用して、または
生成物がアレイ上で検出されるマルチプレックスアッセイを使用して検出され、定量化さ
れ得る。例えば、本明細書に示される方法によって製造されている本開示内容のアレイは
また、1つまたは複数の個体から得たゲノムDNAサンプル遺伝子型を決定するために
使用され得る。本開示内容のアレイで実施され得るアレイベースの発現および遺伝子型判
定解析のための例示的方法は、米国特許第7,582420号;同6,890,741号
;同6,913,884号もしくは同6,355,431号または米国特許公開番号第2
005/0053980A1号;同2009/0186349A1号またはUS2005
/0181440A1に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込
まれる。

0111

本明細書に示される方法の利点は、それらが種々の核酸ライブラリーのいずれかからの
アレイの迅速な、効率的な作製を提供するということである。したがって、本開示内容は
、本明細書に示される1種または複数の方法を使用してアレイを作製できる、さらに、上
記で例示されるものなどの当技術分野で公知の技術を使用してアレイ上の核酸を検出でき
統合システムを提供する。したがって、本開示内容の統合システムは、ポンプバルブ
リザーバー流動ラインなどといった、増幅試薬を増幅部位のアレイに送達できる流動
成分を含み得る。特に有用な流動成分として、フローセルがある。フローセルは、本開示
内容のアレイを作製するために、またアレイを検出するために、統合システムにおいて構
成されおよび/または使用され得る。例示的フローセルは、例えば、US2010/01
11768A1および米国特許出願番号第13/273,666号に記載されており、こ
れらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。フローセルについて例示されるよう
に、統合システムの1種または複数の流動成分は、増幅方法のために、また検出方法のた
めに使用され得る。核酸シークエンシング実施形態を例としてとると、統合システムの1
種または複数の流動成分は、本明細書に示される増幅方法のために、また、上記で例示さ
れるものなどのシークエンシング方法におけるシークエンシング試薬の送達のために使用
され得る。あるいは、統合システムは、増幅方法を実施するための、また、検出方法を実
施するための別個の流動系を含み得る。核酸のアレイを作製できる、また核酸の配列を決
定できる統合されたシークエンシングシステムの例として、制限するものではないが、M
iSeqプラットフォーム(Illumina, Inc., San Diego,
CA)および参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願番号第13/273,66
6号に記載されたデバイスが挙げられる。このようなデバイスは、本明細書に示される案
内に従って動力学排除を使用してアレイを作製するよう修飾され得る。

0112

本明細書に示される方法を実施できるシステムは、検出デバイスと統合される必要はな
い。むしろ、独立型システムまたはその他のデバイスと統合されたシステムもあり得る。
統合システムとの関連で上記で例示されたものと同様の流動成分は、このような実施形態
で使用され得る。

0113

本明細書に示される方法を実施できるシステムは、検出能力と統合されているかいない
かに関わらず、本明細書に示される方法、技術またはプロセスの1つまたは複数のステッ
プを実施するための一連命令を実行できるシステムコントローラーを含み得る。例えば
、命令は、動力学排除条件下でアレイを作製するためのステップの実施を指示できる。場
合により、命令は、本明細書において先に示された方法を使用して核酸を検出するステッ
プの実施をさらに指示できる。有用なシステムコントローラーは、マイクロコントローラ
ー、縮小命令セットコンピュータRISC)、アプリケーション特異的統合サーキット
ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイFPGA)、ロジックサーキ
ット、および任意のその他のサーキットまたは本明細書に記載された機能を実行できるプ
ロセッサーを使用するシステムを含め、任意のプロセッサーベースのまたはマイクロプロ
セッサーベースのシステムを含み得る。システムコントローラーの一連の命令は、ソフト
ウェアプログラムの形態であり得る。本明細書において、用語「ソフトウェア」および「
ファームウェア」は、交換可能であり、RAMメモリROMメモリEPROMメモリ
EEPROMメモリおよび不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含め、任意のコンピ
ュータによる実行のためにメモリ中に保存されるコンピュータプログラムを含む。ソフト
ウェアは、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアなど種々の形態で
あり得る。さらに、ソフトウェアは、別個のプログラムの収集物または大きなプログラム
内のプログラムモジュールまたはプログラムモジュールの一部の形態であり得る。ソフト
ウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュラープログラミングを含
み得る。

0114

本開示内容のアレイのいくつかの適用は、アンサンブル検出との関連で上記で例示され
ており、ここで、各増幅部位に存在する複数のアンプリコンは一緒に検出される。代替実
施形態では、単一核酸は、標的核酸またはそのアンプリコンかに関わらず、各増幅部位で
検出され得る。例えば、増幅部位は、検出されるべき標的ヌクレオチド配列および複数の
フィラー核酸を有する単一核酸分子を含有するよう構成され得る。この例では、フィラー
核酸は、増幅部位のキャパシティーを満たすよう機能し、必ずしも検出されるよう意図さ
れない。検出されるべき単一分子は、フィラー核酸のバックグラウンド中の単一分子を区
別できる方法によって検出され得る。例えば、獲得を増大して、またはより感受性の標識
を使用して部位を検出するための上記で示されるアンサンブル検出技術の修飾を含め、種
々の単一分子検出技術のいずれも、使用され得る。使用され得る単一分子検出法のその他
の例は、US2011/0312529A1;米国特許出願番号第61/578,684
号;および同61/540,714号に示され、これらの各々は、参照により本明細書に
組み込まれる。

0115

単一分子核酸検出にとって有用なアレイは、本明細書に示される1種または複数の方法
を使用し、以下の修飾を行って作製され得る。複数の異なる標的核酸は、検出されるべき
標的ヌクレオチド配列およびフィラーアンプリコンを作製するよう増幅されるべき1種ま
たは複数のフィラーヌクレオチド配列の両方を含むよう構成され得る。本明細書において
別の場所に示されるものなどの複数の異なる標的核酸が増幅試薬中に含まれ得、フィラー
ヌクレオチド配列が増幅部位を満たすよう、動力学排除条件下で増幅部位のアレイと反応
される。標的配列の増幅を妨げながら、フィラー配列が増幅されるのを可能にするために
使用され得る例示的配置として、例えば、増幅部位に存在する増幅プライマーの結合部位
が両端に位置するフィラー配列を含む第1の領域と、フランキングされた領域の外側に標
的配列を有する第2の領域とを有する単一標的分子が挙げられる。別の配置では、標的核
酸は、標的配列およびフィラー配列をそれぞれ保持する、別個の分子または鎖を含み得る
。別個の分子または鎖は、粒子に付着され得るか、または核酸デンドリマーまたはその他
分岐構造アームとして形成され得る。

0116

特定の実施形態では、フィラー配列および標的配列の両方を各々含有する増幅部位を有
するアレイは、プライマー伸長アッセイまたは合成技術によるシークエンシングを使用し
て検出され得る。このような場合には、多量のフィラー配列でとは対照的に標的ヌクレオ
チド配列で、適宜位置付けられたプライマー結合部位の使用によって特異的伸長が達成さ
れ得る。例えば、シークエンシングプライマーの結合部位は、標的配列の上流に位置付け
られ、フィラー配列のいずれにも存在しないものであり得る。あるいはまたはさらに、標
的配列は、標準ヌクレオチドと水素結合できない、1種または複数の非天然ヌクレオチド
類似体を含み得る。非天然ヌクレオチドは、プライマー結合部位の下流に(例えば、標的
配列中、または標的配列とプライマー結合部位に介在する領域中)位置付けられ得、その
ようなものとして、適当なヌクレオチドパートナー(すなわち、標的配列中の非天然類似
体と水素結合できるもの)が付加されるまで、伸長または合成によるシークエンシングを
妨げる。ヌクレオチド類似体イソシトシンイソC)およびイソグアニン(イソG)は、
それらが、互いに特異的に対を形成するが、ほとんどの伸長および合成技術によるシーク
エンシング−において使用されるその他の標準ヌクレオチドとは対を形成しないので、特
に有用である。標的配列または標的配列の上流においてイソCおよび/またはイソGを使
用することのさらなる利益は、増幅に使用されるヌクレオチド混合物からそれぞれのパー
トナーを省くことによって、増幅ステップの間の標的配列の望まない増幅を妨げることで
ある。

0117

例えば、本明細書に示される方法によって製造されている、本開示内容のアレイは、検
出法のために使用される必要はないということは理解されよう。むしろ、アレイは、核酸
ライブラリーを保存するために使用され得る。したがって、アレイは、中に核酸を保存す
る状態で保管され得る。例えば、アレイは、乾燥した状態で、凍結した状態で(例えば、
液体窒素中)または核酸を保護する溶液中で保管され得る。あるいはまたはさらに、アレ
イは、核酸ライブラリーを複製するために使用され得る。例えば、アレイは、アレイ上の
1つまたは複数の部位から複製物アンプリコンを作製するために使用され得る。

0118

本発明のいくつかの実施形態は、標的核酸をアレイの増幅部位に輸送することおよび増
幅部位で捕捉された標的核酸のコピーを作製することに関して本明細書において例示され
ている。同様の方法が、非核酸標的分子のために使用され得る。したがって、本明細書に
示される方法は、例示される標的核酸の代わりに、その他の標的分子を用いて使用され得
る。例えば、本開示内容の方法は、種々の標的分子の集団から個々の標的分子を輸送する
ために実施され得る。各標的分子は、捕捉の部位で反応を開始するために、アレイの個々
の部位に輸送され得る(いくつかの場合には、捕捉される)。各部位での反応は、例えば
、捕捉された分子のコピーを製造し得るか、または反応は、捕捉された分子を単離または
隔離するよう部位を変更し得る。いずれかの場合には、最終結果は、種々の種類の標的分
子を含有していた集団に由来して存在する標的分子の種類に関して各々純粋であるアレイ
の部位であり得る。

0119

核酸以外の標的分子を使用する特定の実施形態では、種々の標的分子のライブラリーは
、動力学排除を利用する方法を使用して作製され得る。例えば、標的分子アレイは、アレ
イの部位が溶液に由来する標的分子を用いてランダムにシーディングされ、標的分子のコ
ピーが、シーディングされた部位の各々をキャパシティーまで満たすよう作製される条件
下で作製され得る。本開示内容の動力学排除法に従って、シーディングおよびコピー作製
プロセスは、コピーが作製される速度が、シーディング速度を超える条件下で同時に進行
し得る。そのようなものとして、第1の標的分子によってシーディングされている部位で
コピーが作製される比較的迅速な速度は、第2の標的分子が部位をシーディングするのを
効果的に排除する。いくつかの場合には、標的分子のシーディングは、標的分子をコピー
すること以外のプロセスによって部位をキャパシティーまで満たす反応を開始する。例え
ば、部位での標的分子の捕捉は、最終的に部位を第2の標的分子を捕捉できないようにす
る連鎖反応を開始し得る。連鎖反応は、標的分子が捕捉される速度を超える速度で起こり
得、それによって、動力学排除の条件下で起こる。

0120

標的核酸について例示されるように、動力学排除は、その他の標的分子に適用される場
合には、アレイの部位で反復反応(例えば、連鎖反応)を開始するために、比較的遅い速
度を、対して、一旦開始した反復反応を継続するためには比較的迅速な速度を利用し得る
。これまでの段落の例では、動力学排除は、例えば、標的分子シードのコピーで部位を満
たすために反応が起こる比較的迅速な速度に対する、標的分子シーディングの比較的遅い
速度(例えば、比較的遅い拡散)のために起こる。別の例示的実施形態では、動力学排除
は、部位を満たすためにその後のコピーが作製される比較的迅速な速度に対する、部位に
シーディングされた標的分子の第1のコピーの形成の遅延(例えば、遅延されたまたは遅
い活性化)のために起こり得る。この例では、個々の部位は、いくつかの異なる標的分子
でシーディングされた可能性がある。しかし、任意の所与の標的分子の第1のコピーの形
成は、ランダムに活性化され得、その結果、第1のコピー形成の平均速度は、その後のコ
ピーが作製される速度と比較して比較的遅い。この場合には、個々の部位は、いくつかの
異なる標的分子でシーディングされた可能性があるが、動力学排除はそれらの標的分子の
うち1種のみがコピーされることを可能にする。

0121

したがって、本開示内容は、(a)(i)部位のアレイと、(ii)複数の異なる標的
分子を有する溶液とを含む試薬を準備するステップであって、溶液中の標的分子の数は、
アレイ中の部位の数を超え、異なる標的分子は、複数の部位への流動性アクセスを有し、
部位の各々は、複数の異なる標的分子中のいくつかの標的分子に対するキャパシティーを
含む、ステップと;(b)試薬を反応させて、各々、複数に由来する単一の標的分子を有
する複数の部位を製造するか、または各々、溶液に由来する個々の標的分子から得られた
コピーの純粋な集団を有する複数の部位を製造するステップであって、反応させることが
、同時に(i)平均輸送速度で種々の分子を部位に輸送することおよび(ii)平均反応
速度で、部位をキャパシティーまで満たす反応を開始することを含み、平均反応速度が、
平均輸送速度を超える、ステップとを含み得る、分子のアレイを作製する方法を提供する
。いくつかの実施形態では、ステップ(b)は、試薬を反応させて、各々、複数に由来す
る単一の標的分子を有する複数の部位を製造するか、または各々、溶液に由来する個々の
標的分子から得られたコピーの純粋な集団を有する複数の部位を製造することによって代
わりに実施され得、ここで、反応させることは、(i)反復反応(例えば、連鎖反応)を
開始して、各部位で標的分子から生成物を形成すること、および(ii)各部位で反応を
継続して、その後の生成物を形成することを含み、反応が部位で起こる平均速度が、反応
がその部位で開始される平均速度を超える。

0122

上記の非核酸実施形態では、標的分子は、アレイの各部位で起こる反復反応のイニシ
ーターであり得る。例えば、反復反応は、その他の標的分子がその部位を占有するのを妨
げるポリマーを形成し得る。あるいは、反復反応は、部位に輸送された標的分子の分子コ
ピーを構成する1種または複数のポリマーを形成し得る。

0123

以下の実施例は、例示するよう意図されるものであって、本発明を制限するものではな
い。

0124

(実施例1)
フローセル上でのクラスターアレイのスーパーポアソン形成
本実施例は、Illumina (San Diego, CA)シークエンシングプ
ラットフォームのためのフローセルでのクラスターアレイのスーパーポアソン形成を達成
する方法を記載する。本明細書に記載される方法は、フィーチャにライブラリーエレメン
ト(例えば、ゲノム断片)を捕捉し、ライブラリーエレメントを同時にクローン的に増幅
するプロセスである。この実施例では、プロセスの重要なフィーチャは、捕捉速度対増幅
速度を制御することおよび同種のプロセスにおいてそのようにすることである。Illu
minaフローセルの高密度シーディングのために開発された多数の前処理は、ライブラ
リーエレメントの捕捉を、クローナル増幅プロセスから分離する。この例では、フィーチ
ャでの捕捉事象が、クローナル増殖事象を開始する。

0125

パターン化されたフローセルは、以下のように調製する。ガラスフローセル(Illu
mina, Inc., San Diego, CA)を、リフトオフアプローチを使
用して金パッチでコーティングする。手短には、フォトレジスト層を、ガラスフローセル
の表面上に均一にコーティングし、フォトリソグラフィーによってフォトレジストのパッ
チを除去し、ガラス表面のパッチを露出させる。次いで、金の層を表面に蒸着して、フォ
トレジスト領域およびガラスパッチ上に連続薄膜を形成する。金は、参照により本明細書
に組み込まれるThornton、Ann.Rev.Mater.Sci.7:239〜
60頁(1977年)に示されるように、e−ビーム蒸発またはスパッタリングを使用し
て蒸着してもよい。次いで、アセトンリフトオフによってフォトレジスト層を除去し、丸
い形であり、1ミクロン未満である直径を有し、ガラス表面の介在領域によって囲まれて
いる金パッチを残す。次いで、WO2008/093098(本明細書に組み込まれる)
に記載されるように、金パターン化されたフローセルをシラン不含アクリルアミドSF
A)でコーティングする。P5およびP7プライマーを、ニトロベンジルUV切断可能部
分(Glenn Research, Sterling, VA)を介して重合された
SFAにグラフトする。金パッチが、パッチ上に付着されたプライマーのマスクを作製し
、一方で、介在領域上に付着された任意のプライマーが、UV光曝露によって切断される
ように、フローセルを、UV(302nm)光源上に置く。金パッチに残るP5およびP
7プライマーは、ライブラリーのクローナル増幅を支援できる(P5/P7)。

0126

ライブラリーエレメントは、以下の通りに製造する。ゲノムDNA(gDNA)ライブ
ラリーを断片化し、Illumina市販サンプル調製プロトコールに従って、P5およ
びP7プライマーと相補的であるプライマー結合部位を有するフォーク型アダプターをg
DNA断片とライゲーションする。

0127

スーパーポアソンクラスターアレイ形成は、以下の通りに実施する。ライブラリーエレ
メント(二本鎖形態で)およびTwistAmp Basic試薬(TwistDx,
Cambridge UK)を含有する溶液を調製する。TwistAmp Basic
試薬は、表面での鋳型依存性増幅を支援し得る酵素混合物(DNAポリメラーゼ、一本鎖
結合タンパク質およびリコンビナーゼ)を含有している。溶液中のライブラリーエレメン
トの濃度は、任意のフィーチャによるライブラリーエレメントのハイブリダイゼーション
捕捉の速度が、クローナル増幅および別のライブラリーエレメントを捕捉するためにフィ
ーチャ上で利用可能なオリゴの十分な消耗の速度よりもかなり低いように制御される。

0128

溶液のライブラリーエレメントの最適濃度またはそうでなければ所望の濃度は、上記の
スーパーポアソンクラスターアレイ形成プロトコールを使用する滴定と、それに続くIl
luminaシークエンシングデバイス(例えば、GenomeAnalyzer(商標
)、HiSeq(商標)またはMiSeq(商標))でのシークエンシング実施によって
経験的に決定され得る。

0129

(実施例2)
動力学排除条件下で作製されたパターン化されたクラスターアレイの特性決定
この実施例は、動力学排除条件を使用するパターン化されたフィーチャでのモノクロ
ナルクラスターのスーパーポアソンローディングを実証する。

0130

パターン化されたフローセルを以下の通りに調製した。ガラスフローセル(Illum
ina, Inc., San Diego, CA)を、参照により本明細書に組み込
まれる米国特許出願番号第13/492,661号に記載されるようにリフトオフアプロ
ーチを使用して金パッドでコーティングした。手短には、フォトレジスト層を、ガラスフ
ローセルの表面上に均一にコーティングし、フォトリソグラフィーによってフォトレジ
トのパッチを除去し、ガラス表面のパッチを露出させる。次いで、金の層を表面に蒸着し
て、フォトレジスト領域およびガラスパッチ上に連続薄膜を形成する。金は、参照により
本明細書に組み込まれるThornton、Ann.Rev.Mater.Sci.7:
239〜60頁(1977年)に示されるように、e−ビーム蒸発を使用して蒸着させた
。次いで、アセトンリフトオフによってフォトレジスト層を除去し、金パッドの六角形の
パターンを残し、これでは、金パッドの各々は、丸い形であり、500nmの直径を有し
、ガラス表面の介在領域によって囲まれていた。次いで、WO2008/093098(
本明細書に組み込まれる)に記載されるように、金パターン化されたフローセルを、シラ
ン不含アクリルアミド(SFA)でコーティングした。プライマーを、ニトロベンジルU
V切断可能部分(Glenn Research, Sterling, VA)を介し
て重合されたSFAにグラフトした。金パッドが、パッド上に付着されたプライマーのマ
スクを作製し、一方で、介在領域上に付着された任意のプライマーがUV光曝露によって
切断されるように、フローセルをUV(302nm)光源上に置いた。切断されたプライ
マーを洗浄除去し、金パッド上に付着されたプライマーを残した。

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