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図面 (2)

課題

標的コンジュゲート包含するための、更なる非対称二量体PBD化合物を提供する。

解決手段

本発明は、ピロロベンゾジアゼピン(PBDs)に関し、特に、C2〜C3二重結合を有し、各モノマーユニットのC2位にアリール基を有する、ピロロベンゾジアゼピンダイマーに関し、及び標的コンジュゲートへのこれらの包含に関する。異なった置換基は、化合物の調製と使用において利点をもたらし、特に、生物的性質とコンジュゲートの合成において、さらにこれらのコンジュゲートの生物学的特性において、利点をもたらす。

概要

背景

一部のピロロベンゾジアゼピン(PBD)は、特定のDNA配列を認識し、同DNAに結合する能力を有する。好ましい配列は、PuGPuである。最初のPBD抗腫瘍抗生物質であるアントラマイシンは、1965年に発見された(Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5793−5795(1965);Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5791−5793(1965))(非特許文献1および2)。ついで、多くの天然由来のPBDが報告され、10より多くの合成経路が、各種の類似体に対して開発された(Thurston,et al.,Chem.Rev.1994,433−465(1994);Antonow,D.and Thurston,D.E.,Chem.Rev.2011 111(4),2815−2864))(非特許文献3および4)。ファミリーメンバーとしては、アベイマイシン(Hochlowski,et al.,J.Antibiotics,40,145−148(1987))(非特許文献5)、チカマイシン(Konishi,et al.,J.Antibiotics,37,200−206(1984))(非特許文献6)、DC−81(特開昭58−180487号公報(特許文献1)、Thurston,et al.,Chem.Brit.,26,767−772(1990);Bose,et al.,Tetrahedron,48,751−758(1992)(非特許文献7および8)、マゼトラマイシン(Kuminoto,et al.,J.Antibiotics,33,665−667(1980))(非特許文献9)、ネオトラマイシンAおよびB(Takeuchi,et al.,J.Antibiotics,29,93−96(1976))(非特許文献10)、ポロトラマイシン(Tsunakawa,et al.,J.Antibiotics,41,1366−1373(1988))(非特許文献11)、プロトカルシン(Shimizu,et al,J.Antibiotics,29,2492−2503(1982);Langley and Thurston,J.Org.Chem.,52,91−97(1987))(非特許文献12および13)、シバノマイシン(DC−102)(Hara,et al.,J.Antibiotics,41,702−704(1988);Itoh,et al.,J.Antibiotics,41,1281−1284(1988))(非特許文献14および15)、シビロマイシン(Leber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,110,2992−2993(1988))(非特許文献16)および、トママイシン(Arima,et al.,J.Antibiotics,25,437−444(1972))(非特許文献17)があげられる。PBDは、一般構造



である。

前記PBDは、その芳香環Aおよびピロロ環Cの両方における置換基の数、種類および位置、ならびに、前記C環の飽和度合いにおいて異なる。B環には、DNAのアルキル化を担う求電子中心である、N10−C11位に、イミン(N=C)、カルビノールアミン(NH−CH(OH))またはカルビノールアミンメチルエーテル(NH−CH(OMe))のいずれかが存在する。公知の天然物は全て、キラルC11a位において、(S)−型(コンフィグレーション)を有する。キラルC11a位は、前記C環からA環に向かって見た場合、右回りじれを与える。これは、B−型DNAの小溝に対して、イソらせん性(isohelicity)に適した三次元形状を与え、結合部位におけるぴったり合うフィットをもたらす(Kohn,In Antibiotics III.Springer−Verlag,New York,pp.3−11(1975);Hurley and Needham−VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230−237(1986))(非特許文献18および19)。前記小溝に付加体を形成するその能力は、それらが、DNAプロセシングを妨げることを可能にするため、抗腫瘍剤としてのその使用を可能にする。

これらの分子における生物学的活性が、2つのPBDユニットを、そのC8/C’−ヒドロキシル官能基により、フレキシブルアルキレンリンカーを介して、互いに結合させることにより、増強し得ることが以前に開示された(Bose,D.S.,et al.,J.Am.Chem.Soc.,114,4939−4941(1992);Thurston,D.E.,et al.,J.Org.Chem.,61,8141−8147(1996))(非特許文献20および21)。前記PBD二量体は、配列選択的なDNA損傷、例えば、回帰性の5’−Pu−GATC−Py−3’ストランド間架橋を形成すると考えらえる(Smellie,M.,et al.,Biochemistry,42,8232−8239(2003);Martin,C.,et al.,Biochemistry,44,4135−4147)(非特許文献22および23)。前記ストランド間架橋が、その生物学的活性を主に担うと考えられる。PBD二量体の一例である、SG2000(SJG−136):



は、最近、腫瘍学の分野において、第II相臨床試験に入っている(Gregson,S.,et al.,J.Med.Chem.,44,737−748(2001);Alley,M.C.,et al.,Cancer Research,64,6700−6706(2004);Hartley,J.A.,et al.,Cancer Research,64,6693−6699(2004))(非特許文献24から26)。

もっと最近、本発明者らは、以前に国際公開第2005/085251号パンフレット(特許文献2)において、C2アリール置換基を有する二量体PBD化合物、例えば、SG2202(ZC−207):



、および国際公開第2006/111759号パンフレット(特許文献3)において、このようなPBD化合物の重亜硫酸塩、例えば、SG2285(ZC−423):



を開示した。

これらの化合物は、非常に有用な細胞傷害性薬物であることが示された(Howard,P.W.,et al.,Bioorg.Med.Chem.(2009),19(22),6463−6466,doi:10.1016/j.bmcl.2009.09.012)(非特許文献27)。

これらの非常に強力な化合物が、DNAを架橋する方法で作用するために、これらの分子が、対称的に製造されている。これは、予め形成された二量体リンケージを有するPBD部分を同時に構築することによるか、または、予め構築されているPBD部分を、前記二量体結合基と反応させるかのいずれかによる、容易な合成を提供する。

国際公開第2010/043880号パンフレット(特許文献4)には、各モノマーのC2位にアリール基を有する、非対称の二量体PBD化合物が開示されている。これらのアリール基の1つは、別の部分に化合物を結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有する。2011年4月15日に出願された、同時係属の国際出願PCT/US2011/032664号には、標的コンジュゲートにおけるこれらのPBD二量体化合物包含が開示されている。

概要

標的コンジュゲートに包含するための、更なる非対称の二量体PBD化合物を提供する。本発明は、ピロロベンゾジアゼピン(PBDs)に関し、特に、C2〜C3二重結合を有し、各モノマーユニットのC2位にアリール基を有する、ピロロベンゾジアゼピンダイマーに関し、及び標的コンジュゲートへのこれらの包含に関する。異なった置換基は、化合物の調製と使用において利点をもたらし、特に、生物的性質とコンジュゲートの合成において、さらにこれらのコンジュゲートの生物学的特性において、利点をもたらす。なし

目的

これは、予め形成された二量体リンケージを有するPBD部分を同時に構築することによるか、または、予め構築されているPBD部分を、前記二量体結合基と反応させるかのいずれかによる、容易な合成を提供する

効果

実績

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請求項1

式I:による化合物であって、式I中:R2が、式III:であり、式III中、Aが、C5-7アリール基であり、Xが、またはNHRNであり、RNが、HおよびC1-4アルキルを含む群から選択され、ならびに、(i)Q1が、単結合であり、Q2が、単結合および−Z−(CH2)n−から選択され、Zが、単結合、O、SおよびNHから選択され、nが、1から3であるか;または、(ii)Q1が、−CH=CH−であり、Q2が、単結合であるかのいずれかであり;R12が、OH、CO2H、CO2ROから選択される基で置換されているC5-10アリール基であり、ROが、C1-4アルキルから選択され;R6およびR9が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから独立して選択され;RおよびR’が、場合により置換されているC1-12アルキル、C3-20ヘテロシクリルおよびC5-20アリールの基から独立して選択され;R7が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NHRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから選択され;(a)R10が、Hであり、R11が、OH、ORAであり、RAが、C1-4アルキルであるか;(b)R10およびR11が、それらが結合されている窒素原子炭素原子との間に、窒素炭素二重結合を形成するか;または、(c)R10が、Hであり、R11が、SOzMであり、zが、2もしくは3であり、Mが、一価薬学的に許容され得るカチオンであるかのいずれかであり;R”が、C3-12アルキレン基であり、前記アルキレン基は、鎖が、1つ以上のヘテロ原子、例えば、O、S、NRN2(RN2が、HもしくはC1-4アルキルである)および/または芳香環、例えば、ベンゼンもしくはピリジン割り込まれていてもよく;YおよびY’が、O、SまたはNHから選択され;R6’、R7’、R9’が、それぞれ、R6、R7およびR9と同じ基から選択され、ならびに、R10’およびR11’が、R10およびR11と同じであり、R11およびR11’が、SOzMである場合、Mが、二価の薬学的に許容され得るカチオンを表してもよい、化合物またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物

請求項2

R7が、H、OHおよびORから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項3

R7が、C1-4アルキルオキシ基である、請求項2に記載の化合物。

請求項4

Yが、Oである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。

請求項5

R”が、C3-7アルキレンである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。

請求項6

R9が、Hである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。

請求項7

R6が、Hおよびハロから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。

請求項8

Aが、フェニルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。

請求項9

Xが、NH2である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。

請求項10

Q1が、単結合である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。

請求項11

Q2が、単結合である、請求項10に記載の化合物。

請求項12

Q2が、−Z−(CH2)n−であり、Zが、OまたはSであり、および、nが、1または2である、請求項10に記載の化合物。

請求項13

Q1が、−CH=CH−である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。

請求項14

R12が、C5-7アリール基である、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。

請求項15

R12が、フェニルである、請求項14に記載の化合物。

請求項16

R12が、C8-10アリール基である、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。

請求項17

R12が、4−ヒドロキシ−フェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−カルボキシ−フェニル、3−カルボキシ−フェニル、4−メチルオキシカルボニル−フェニル、3−メチルオキシカルボニル−フェニル、4−エチルオキシカルボニル−フェニルおよび4−エチルオキシカルボニル−フェニルからなる群から選択される、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。

請求項18

R10およびR11が、窒素−炭素二重結合を形成する、請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物。

請求項19

R6’、R7’、R9’、R10’、R11’およびY’が、それぞれ、R6、R7、R9、R10、R11およびYと同じである、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物。

請求項20

からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物。

請求項21

増殖性疾患処置するための医薬の製造における、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。

請求項22

増殖性疾患の処置に使用するための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物。

請求項23

式II:の化合物であって、式II中:R2、R6、R7、R9、Y、R”、Y’、R12、R6’、R7’およびR9’が、請求項1から20のいずれか一項に記載の式Iの化合物に規定の通りであり;および、(a)R10が、カルバメート窒素保護基であり、R11が、O−ProtOであり、ProtOが、酸素保護基であるか;(b)R10が、ヘミアミナール窒素保護基であり、および、R11が、オキソ基であるかのいずれかであり;ならびに、R10’およびR11’が、R10およびR11と同じである、化合物。

請求項24

R10が、Trocである、請求項23に記載の化合物。

請求項25

R11が、OTBSである、請求項23または請求項24のいずれかに記載の化合物。

請求項26

R11が、オキソであり、R10が、SEMである、請求項23に記載の化合物。

請求項27

式IV:L−(LU−D)p(IV)を有するコンジュゲートであって、式(IV)中、Lが、リガンドユニットであり、LUが、リンカーユニットであり、pが、1から20であり;および、Dが、請求項1から20のいずれか一項に記載のPBD二量体であるドラッグユニットであり;LUが、前記R2のX置換基を介して、Dに結合されている、コンジュゲートまたはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物。

請求項28

前記リンカーユニット(LU)が、式IIIaまたはIIIbを有する、請求項27に記載のコンジュゲートであって、−A1a−L1s−L2y−、(IIIa)式(IIIa)中:−A1−が、ストレッチャユニットであり、aが、1または2であり、L1−が、特異性ユニットであり、sが、0から12の範囲の整数であり、−L2−が、スペーサユニットであり、および、yが、0、1または2であり、および、pが、1−20であり;または、式(IIIb)中:−A1−が、ストレッチャユニット(L2)に結合されているストレッチャユニットであり、aが、1または2であり、L1−が、ストレッチャユニット(L2)に結合されている特異性ユニットであり、sが、1から12の範囲の整数であり、−L2−が、スペーサユニットであり、yが、1または2であり、および、pが、1から20である、コンジュゲート。

請求項29

前記リンカーユニット(LU)が、式IIIaを有する、請求項28に記載のコンジュゲート。

請求項30

A1が、式中前記アスタリスクが、前記L1への付着点を示し、前記波線が、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nが、0から6であり;式中前記アスタリスクが、前記L1への付着点を示し、前記波線が、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nが、0から6であり;式中前記アスタリスクが、前記L1への付着点を示し、前記波線が、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nが、0もしくは1であり、mが、0から30であり;または、式中前記アスタリスクが、前記L1への付着点を示し、前記波線が、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nが、0もしくは1であり、mが、0から30である、から選択される、請求項29に記載のコンジュゲート。

請求項31

A1が、であり、前記アスタリスクが、前記L1への付着点を示し、前記波線が、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nが、0から6である、請求項29に記載のコンジュゲート。

請求項32

nが、5である、請求項31に記載のコンジュゲート。

請求項33

L1が、アミノ酸配列を含む、請求項28から32のいずれかに記載のコンジュゲート。

請求項34

L1が、ジペプチドである、請求項33に記載のコンジュゲート。

請求項35

L1が、バリンアラニン、バリン−シトルリンおよびフェニルアラニンリジンからなる群から選択される、請求項34に記載のコンジュゲート。

請求項36

yが、0である、請求項28から35のいずれかに記載のコンジュゲート。

請求項37

yが、1または2である、請求項28から36のいずれかに記載のコンジュゲート。

請求項38

L2が、であり、前記アスタリスクが、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線が、前記L1への付着点を示し、Yが、−N(H)−、−O−、−C(=O)N(H)−または−C(=O)O−であり、nが、0から3である、請求項37に記載のコンジュゲート。

請求項39

L2が、である、請求項38に記載のコンジュゲート。

請求項40

増殖性疾患または自己免疫疾患を処置するための医薬の製造における、請求項27から39のいずれか一項に記載のコンジュゲートの使用。

請求項41

増殖性疾患または自己免疫疾患を処置するための、請求項27から39のいずれか一項に記載のコンジュゲートの使用。

請求項42

前記ガンが、血液学的悪性腫瘍、例えば、白血病およびリンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫ならびに、亜型、例えば、DLBCL、辺縁体、マントル層および小胞ホジキンリンパ腫、AMLならびにB細胞またはT細胞由来の他のガンである、請求項40または41に記載の使用。

請求項43

前記ガンが、ガン、肺小細胞ガン、胃腸ガン、腸ガン、結腸ガン、乳ガン腫、卵巣ガン腫、前立腺ガン精巣ガン、肝臓ガン腎臓ガン、膀胱ガン膵臓ガン、脳ガン、肉腫骨肉腫カポジ肉腫またはメラノーマである、請求項40または41に記載の使用。

請求項44

有効量の、請求項27から39のいずれか一項に記載のコンジュゲートを投与することを含む、増殖性疾患または自己免疫疾患を有する哺乳類を処置する方法。

請求項45

式V:LU−D(V)のドラッグリンカーであって、式(V)中、LUが、リンカーユニットであり、Dが、請求項1から20のいずれか一項に記載のPBD二量体であるドラッグユニットであり、LUが、前記R2のX置換基を介して、Dに結合されている、ドラッグリンカーまたはその薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物。

請求項46

式:(a)、式中G1が、リガンドユニットへの結合を形成するためのストレッチャ基であり、L1が、特異性ユニットであり、L2が、共有結合であるか、もしくは、−OC(=O)−と共に自壊性基を形成し;または、(b)G1−L1−L2−D、式中G1が、リガンドユニットへの結合を形成するためのストレッチャ基であり、L1が、特異性ユニットであり、L2が、共有結合もしくは自壊性基であり、L1およびL2が、請求項28から39のいずれか一項に規定の通りである、請求項45に記載のドラッグリンカー。

技術分野

0001

本発明は、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、具体的には、各モノマーユニットにおいて、C2−C3二重結合および前記C2位にアリール基を有するピロロベンゾジアゼピン二量体、ならびに標的コンジュゲートへのその包含に関する。

背景技術

0002

一部のピロロベンゾジアゼピン(PBD)は、特定のDNA配列を認識し、同DNAに結合する能力を有する。好ましい配列は、PuGPuである。最初のPBD抗腫瘍抗生物質であるアントラマイシンは、1965年に発見された(Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5793−5795(1965);Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5791−5793(1965))(非特許文献1および2)。ついで、多くの天然由来のPBDが報告され、10より多くの合成経路が、各種の類似体に対して開発された(Thurston,et al.,Chem.Rev.1994,433−465(1994);Antonow,D.and Thurston,D.E.,Chem.Rev.2011 111(4),2815−2864))(非特許文献3および4)。ファミリーメンバーとしては、アベイマイシン(Hochlowski,et al.,J.Antibiotics,40,145−148(1987))(非特許文献5)、チカマイシン(Konishi,et al.,J.Antibiotics,37,200−206(1984))(非特許文献6)、DC−81(特開昭58−180487号公報(特許文献1)、Thurston,et al.,Chem.Brit.,26,767−772(1990);Bose,et al.,Tetrahedron,48,751−758(1992)(非特許文献7および8)、マゼトラマイシン(Kuminoto,et al.,J.Antibiotics,33,665−667(1980))(非特許文献9)、ネオトラマイシンAおよびB(Takeuchi,et al.,J.Antibiotics,29,93−96(1976))(非特許文献10)、ポロトラマイシン(Tsunakawa,et al.,J.Antibiotics,41,1366−1373(1988))(非特許文献11)、プロトカルシン(Shimizu,et al,J.Antibiotics,29,2492−2503(1982);Langley and Thurston,J.Org.Chem.,52,91−97(1987))(非特許文献12および13)、シバノマイシン(DC−102)(Hara,et al.,J.Antibiotics,41,702−704(1988);Itoh,et al.,J.Antibiotics,41,1281−1284(1988))(非特許文献14および15)、シビロマイシン(Leber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,110,2992−2993(1988))(非特許文献16)および、トママイシン(Arima,et al.,J.Antibiotics,25,437−444(1972))(非特許文献17)があげられる。PBDは、一般構造



である。

0003

前記PBDは、その芳香環Aおよびピロロ環Cの両方における置換基の数、種類および位置、ならびに、前記C環の飽和度合いにおいて異なる。B環には、DNAのアルキル化を担う求電子中心である、N10−C11位に、イミン(N=C)、カルビノールアミン(NH−CH(OH))またはカルビノールアミンメチルエーテル(NH−CH(OMe))のいずれかが存在する。公知の天然物は全て、キラルC11a位において、(S)−型(コンフィグレーション)を有する。キラルC11a位は、前記C環からA環に向かって見た場合、右回りじれを与える。これは、B−型DNAの小溝に対して、イソらせん性(isohelicity)に適した三次元形状を与え、結合部位におけるぴったり合うフィットをもたらす(Kohn,In Antibiotics III.Springer−Verlag,New York,pp.3−11(1975);Hurley and Needham−VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230−237(1986))(非特許文献18および19)。前記小溝に付加体を形成するその能力は、それらが、DNAプロセシングを妨げることを可能にするため、抗腫瘍剤としてのその使用を可能にする。

0004

これらの分子における生物学的活性が、2つのPBDユニットを、そのC8/C’−ヒドロキシル官能基により、フレキシブルアルキレンリンカーを介して、互いに結合させることにより、増強し得ることが以前に開示された(Bose,D.S.,et al.,J.Am.Chem.Soc.,114,4939−4941(1992);Thurston,D.E.,et al.,J.Org.Chem.,61,8141−8147(1996))(非特許文献20および21)。前記PBD二量体は、配列選択的なDNA損傷、例えば、回帰性の5’−Pu−GATC−Py−3’ストランド間架橋を形成すると考えらえる(Smellie,M.,et al.,Biochemistry,42,8232−8239(2003);Martin,C.,et al.,Biochemistry,44,4135−4147)(非特許文献22および23)。前記ストランド間架橋が、その生物学的活性を主に担うと考えられる。PBD二量体の一例である、SG2000(SJG−136):



は、最近、腫瘍学の分野において、第II相臨床試験に入っている(Gregson,S.,et al.,J.Med.Chem.,44,737−748(2001);Alley,M.C.,et al.,Cancer Research,64,6700−6706(2004);Hartley,J.A.,et al.,Cancer Research,64,6693−6699(2004))(非特許文献24から26)。

0005

もっと最近、本発明者らは、以前に国際公開第2005/085251号パンフレット(特許文献2)において、C2アリール置換基を有する二量体PBD化合物、例えば、SG2202(ZC−207):



、および国際公開第2006/111759号パンフレット(特許文献3)において、このようなPBD化合物の重亜硫酸塩、例えば、SG2285(ZC−423):



を開示した。

0006

これらの化合物は、非常に有用な細胞傷害性薬物であることが示された(Howard,P.W.,et al.,Bioorg.Med.Chem.(2009),19(22),6463−6466,doi:10.1016/j.bmcl.2009.09.012)(非特許文献27)。

0007

これらの非常に強力な化合物が、DNAを架橋する方法で作用するために、これらの分子が、対称的に製造されている。これは、予め形成された二量体リンケージを有するPBD部分を同時に構築することによるか、または、予め構築されているPBD部分を、前記二量体結合基と反応させるかのいずれかによる、容易な合成を提供する。

0008

国際公開第2010/043880号パンフレット(特許文献4)には、各モノマーのC2位にアリール基を有する、非対称の二量体PBD化合物が開示されている。これらのアリール基の1つは、別の部分に化合物を結合させるためのアンカーを提供するように設計された置換基を有する。2011年4月15日に出願された、同時係属の国際出願PCT/US2011/032664号には、標的コンジュゲートにおけるこれらのPBD二量体化合物の包含が開示されている。

0009

特開昭58−180487号公報
国際公開第2005/085251号パンフレット
国際公開第2006/111759号パンフレット
国際公開第2010/043880号パンフレット

先行技術

0010

Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5793−5795(1965)
Leimgruber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,87,5791−5793(1965)
Thurston,et al.,Chem.Rev.1994,433−465(1994)
Antonow,D.and Thurston,D.E.,Chem.Rev.2011 111(4),2815−2864)
Hochlowski,et al.,J.Antibiotics,40,145−148(1987)
Konishi,et al.,J.Antibiotics,37,200−206(1984)
Thurston,et al.,Chem.Brit.,26,767−772(1990)
Bose,et al.,Tetrahedron,48,751−758(1992)
Kuminoto,et al.,J.Antibiotics,33,665−667(1980)
Takeuchi,et al.,J.Antibiotics,29,93−96(1976)
Tsunakawa,et al.,J.Antibiotics,41,1366−1373(1988)
Shimizu,et al,J.Antibiotics,29,2492−2503(1982)
Langley and Thurston,J.Org.Chem.,52,91−97(1987)
Hara,et al.,J.Antibiotics,41,702−704(1988)
Itoh,et al.,J.Antibiotics,41,1281−1284(1988)
Leber,et al.,J.Am.Chem.Soc.,110,2992−2993(1988)
Arima,et al.,J.Antibiotics,25,437−444(1972)
Kohn,In Antibiotics III.Springer−Verlag,New York,pp.3−11(1975)
Hurley and Needham−VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230−237(1986)
Bose,D.S.,et al.,J.Am.Chem.Soc.,114,4939−4941(1992)
Thurston,D.E.,et al.,J.Org.Chem.,61,8141−8147(1996)
Smellie,M.,et al.,Biochemistry,42,8232−8239(2003)
Martin,C.,et al.,Biochemistry,44,4135−4147)
Gregson,S.,et al.,J.Med.Chem.,44,737−748(2001)
Alley,M.C.,et al.,Cancer Research,64,6700−6706(2004)
Hartley,J.A.,et al.,Cancer Research,64,6693−6699(2004)
Howard,P.W.,et al.,Bioorg.Med.Chem.(2009),19(22),6463−6466,doi:10.1016/j.bmcl.2009.09.012

0011

本発明者らは、標的コンジュゲートに包含するための、更なる非対称の二量体PBD化合物を開発した。前記更なる非対称の二量体PBD化合物では、別の部分に前記化合物を結合させるためのアンカーを有しない前記C2アリール基上の置換基が、以前に記載されたものとは異なる。これらの異なる置換基は、前記化合物の調製および使用に、特に生物学的特性およびコンジュゲートの合成ならびにこれらのコンジュゲートの生物学的特性において利点を提供し得る。

0012

本発明は、式I:



による化合物または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を含む。

0013

式I中:
R2が、式III:



であり、式III中、Aが、C5-7アリール基であり、Xが、



またはNHRNであり、RNが、HおよびC1-4アルキルを含む群から選択され、ならびに、
(i)Q1が、単結合であり、Q2が、単結合および−Z−(CH2)n−から選択され、Zが、単結合、O、SおよびNHから選択され、nが、1から3であるか;または、
(ii)Q1が、−CH=CH−であり、Q2が、単結合であるかのいずれかであり;
R12が、OH、CO2H、CO2ROから選択される基で置換されているC5-10アリール基であり、ROが、C1-4アルキルから選択され;R6およびR9が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから独立して選択され;RおよびR’が、場合により置換されているC1-12アルキル、C3-20ヘテロシクリルおよびC5-20アリールの基から独立して選択され;R7が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NHRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから選択され;
(a)R10が、Hであり、R11が、OH、ORAであり、RAが、C1-4アルキルであるか;または、
(b)R10およびR11が、それらが結合されている窒素原子炭素原子との間に、窒素炭素二重結合を形成するか;または、
(c)R10が、Hであり、R11が、SOzMであり、zが、2もしくは3であり、Mが、一価の薬学的に許容され得るカチオンであるかのいずれかであり;
R”が、C3-12アルキレン基であり、前記アルキレン基は、鎖が、1つ以上のヘテロ原子、例えば、O、S、NRN2(RN2が、HもしくはC1-4アルキルである)および/または芳香環、例えば、ベンゼンもしくはピリジン割り込まれていてもよく;YおよびY’が、O、SまたはNHから選択され;R6’、R7’、R9’が、それぞれ、R6、R7およびR9と同じ基から選択され、ならびに、R10’およびR11’が、R10およびR11と同じであり、R11およびR11’が、SOzMである場合、Mが、二価の薬学的に許容され得るカチオンを表してもよい。

0014

本発明の第2の態様は、増殖性疾患処置するための医薬の製造における、本発明の第1の態様の化合物の使用を提供する。前記第2の態様は、増殖性疾患の処置に使用するための、本発明の第1の態様の化合物も提供する。

0015

業者であれば、候補コンジュゲートが、具体的な細胞種のいずれかに関する増殖性症状を処置するかどうかを、直ちに決定することができる。例えば、具体的な化合物により提供された活性を評価するのに都合よく使用され得るアッセイは、以下の実施例に記載されている。

0016

本発明の第3の態様は、式II:



の化合物または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を含む。
式II中:
R2が、式III:



であり、式III中、Aが、C5-7アリール基であり、Xが、



またはNHRNであり、RNが、HおよびC1-4アルキルを含む群から選択され、ならびに、
(i)Q1が、単結合であり、Q2が、単結合および−Z−(CH2)n−から選択され、Zが、単結合、O、SおよびNHから選択され、nが、1から3であるか;または、
(ii)Q1が、−CH=CH−であり、Q2が、単結合であるかのいずれかであり;
R12が、OH、CO2H、CO2ROから選択される基で置換されているC5-10アリール基であり、ROが、C1-4アルキルから選択され;R6およびR9が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから独立して選択され;RおよびR’が、場合により置換されているC1-12アルキル、C3-20ヘテロシクリルおよびC5-20アリールの基から独立して選択され;R7が、H、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NHRR’、ニトロ、Me3Snおよびハロから選択され;
(a)R10が、カルバメート窒素保護基であり、R11が、O−ProtOであり、ProtOが、酸素保護基であるか;または、
(b)R10が、ヘミアミナール窒素保護基であり、R11が、オキソ基であるかのいずれかであり;
R”が、C3-12アルキレン基であり、前記アルキレン基は、鎖が、1つ以上のヘテロ原子、例えば、O、S、NRN2(RN2が、HもしくはC1-4アルキルである)および/または芳香環、例えば、ベンゼンもしくはピリジンに割り込まれていてもよく;YおよびY’が、O、SまたはNHから選択され;R6’、R7’、R9’が、それぞれ、R6、R7およびR9と同じ基から選択され、ならびに、R10’およびR11’が、R10およびR11と同じである。

0017

本発明の第4の態様は、式IIの化合物または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物から、前記イミン結合を脱保護することにより、式Iの化合物または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を製造する方法を含む。

0018

本発明の非対称の二量体PBD化合物は、対称的な二量体PBD化合物を製造するのに、以前から使用されたものとは、異なる戦略により製造される。具体的には、本発明者らは、別々の方法工程において、各C2置換基を、対称的なPBD二量体コアに付加することを含む方法を開発した。したがって、本発明の第5の態様は、少なくとも1つの以下に記載される方法工程を含む、本発明の第1または第3の態様の化合物を製造する方法を提供する。

0019

第6の態様では、本発明は、標的化剤に結合されているPBDの二量体を含むコンジュゲートに関する。前記コンジュゲートにおいて、前記PBD二量体は、式Iまたは、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である(上記)。

0020

一部の実施形態では、前記コンジュゲートは、下記式IV:
L−(LU−D)p (IV)
または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を有する。式(IV)中、Lは、リガンドユニット(すなわち、標的化剤)であり、LUは、リンカーユニットであり、および、Dは、PBD二量体であるドラッグユニットである(以下を参照のこと。)。下付きのpは、1から20である。したがって、前記コンジュゲートは、少なくとも1つのドラッグユニットに、リンカーユニットにより共有結合されているリガンドユニットを含む。以下により完全に記載されている前記リガンドユニットは、標的部分に結合する標的化剤である。前記リガンドユニットは、例えば、細胞成分に特異的に結合することができるか(細胞結合剤)、または、対象となる他の標的分子に特異的に結合することができる。したがって、本発明は、例えば、種々のガンおよび自己免疫疾患の処置のための方法も提供する。これらの方法は、前記リガンドユニットが、標的分子に特異的に結合する標的化剤である、コンジュゲートの使用を包含する。前記リガンドユニットは、例えば、タンパク質ポリペプチドまたはペプチド、例えば、抗体、抗体の抗原結合フラグメント、または他の結合剤、例えば、Fc融合タンパク質であり得る。

0021

本発明のコンジュゲートでは、前記PBD二量体Dは、Xが、



であり、RNが、HおよびC1-4アルキルを含む群から選択され、前記アスタリスクが、前記ドラッグユニットの残部への付着点を示し、前記波線が、前記リンカーユニットへの付着点を示すこと以外は、式Iまたは、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。

0022

前記ドラッグの充填は、リガンドユニット(例えば、抗体)あたりのドラッグ分子の数であるpで表される。ドラッグの充填は、リガンドユニット(例えば、AbまたはmAb)あたりに、1から20個のドラッグユニット(D)の範囲であり得る。組成物に関して、pは、前記組成物におけるコンジュゲートの平均ドラッグ充填を表し、pは、1から20の範囲である。

0023

一部の実施形態では、pは、リガンドユニットあたりに約1から約8個のドラッグユニットである。一部の実施形態では、pは、1である。一部の実施形態では、pは、2である。一部の実施形態では、pは、リガンドユニットあたりに約2から約8個のドラッグユニットである。一部の実施形態では、pは、リガンドユニットあたりに、約2から約6、2から約5または2から約4のドラッグユニットである。一部の実施形態では、pは、リガンドユニットあたりに、約2、約4、約6または約8個のドラッグユニットである。

0024

コンジュゲート反応からの調製におけるリガンドユニットあたりのドラッグユニットの平均数は、従来の手段、例えば、質量分析法ELISAアッセイおよびHPLCにより特徴付けられ得る。pに関して、コンジュゲートの定量分布が決定されてもよい。一部の例では、pが特定の値である場合、他のドラッグ充填によるコンジュゲートからの、均質なコンジュゲートの分離、精製および特徴決定は、逆相HPLCまたは電気泳動等の手段により達成され得る。

0025

第7の態様では、本発明は、結合ユニットに結合されているPBD二量体(上記を参照のこと。)を含む、リンカー−ドラッグ化合物(すなわち、ドラッグ−リンカー)に関する。これらのドラッグ−リンカーは、標的化剤に結合されるPBD二量体を含むコンジュゲートを合成するための中間体として使用され得る。

0026

これらのドラッグ−リンカーは、式V:
LU−D (V)
または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を有する。式(V)中、LUは、リンカーユニットであり、Dは、PBD二量体であるドラッグユニットである。

0027

本発明のドラッグ−リンカーでは、前記PBD二量体Dは、Xが、



であり、RNが、HおよびC1-4アルキルを含む群から選択され、前記アスタリスクが、前記ドラッグユニットの残部への付着点を示し、前記波線が、前記リンカーユニットへの付着点を示すこと以外は、式Iまたは、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物である。

図面の簡単な説明

0028

図1は、2種類の用量での、本発明のコンジュゲートの腫瘍体積における効果を示す。
図2は、種々の腫瘍について、図1におけるのと同じコンジュゲートの腫瘍体積における効果を示す。

0029

定義
薬学的に許容され得るカチオン
薬学的に許容され得る一価および二価のカチオンは、例えば、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、Berge,et al.,J.Pharm.Sci.,66,1−19(1977)に記載されている。
前記薬学的に許容され得るカチオンは、無機でもよいし、または、有機でもよい。

0030

薬学的に許容され得る一価の無機カチオンとしては、例えば、制限されず、アルカリ金属イオン、例えば、Na+およびK+があげられる。薬学的に許容され得る二価の無機カチオンとしては、例えば、制限されず、アルカリ土類カチオン、例えば、Ca2+およびMg2+があげられる。薬学的に許容され得る有機カチオンとしては、例えば、制限されず、アンモニウムイオン(すなわち、NH4+)および置換されているアンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2+、NHR3+、NR4+)があげられる。一部の適切な置換されているアンモニウムイオンは、例えば、エチルアミンジエチルアミンジシクロヘキシルアミントリエチルアミンブチルアミンエチレンジアミンエタノールアミンジエタノールアミンピペラジンベンジルアミンフェニルベンジルアミン、コリンメグルミンおよびトロメタミン、ならびにアミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニン由来するものである。一般的な四級アンモニウムイオンは、例えば、N(CH3)4+である。

0031

置換基
本願明細書で使用する時、「場合により置換されている」の用語は、置換されていなくてもよいし、または、置換されていてもよい元の基に関する。

0032

特に断らない限り、本願明細書で使用する時、「置換されている」の用語は、1つ以上の置換基を有する元の基に関する。「置換基」の用語は、本願明細書において、従来の意味で使用され、元の基に共有的に付着される化学部分、または必要に応じて、元の基に縮合される化学部分を意味する。幅広い各種の置換基が周知であり、それを形成および各種の元の基内に導入するための方法も周知である。

0033

置換基は、例えば、以下に、より詳細に記載される。
C1-12アルキル:本願明細書で使用する時、「C1-12アルキル」の用語は、1から12個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。前記炭化水素化合物は、脂肪族でもよいし、または、脂環式でもよく、飽和でもよいし、または不飽和(例えば、部分的に不飽和、完全に不飽和)でもよい。本願明細書で使用する時、「C1-4アルキル」の用語は、1から4個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。前記炭化水素化合物は、脂肪族でもよいし、または、脂環式でもよく、飽和でもよいし、または不飽和(例えば、部分的に不飽和、完全に不飽和)でもよい。同様に、本願明細書で使用する時、「C1-2アルキル」の用語は、1から2個の炭素原子を有する炭化水素化合物、すなわち、メチルまたはエチルの炭素原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。

0034

このため、「アルキル」の用語は、以下に記載される、部分集合であるアルケニルアルキニルシクロアルキル等を含む。

0035

飽和のアルキル基としては、例えば、制限されず、メチル(C1)、エチル(C2)、プロピル(C3)、ブチル(C4)、ペンチル(C5)、ヘキシル(C6)およびヘプチル(C7)があげられる。

0036

飽和の直鎖状アルキル基としては、例えば、制限されず、メチル(C1)、エチル(C2)、n−プロピル(C3)、n−ブチル(C4)、n−ペンチル(アミル)(C5)、n−ヘキシル(C6)およびn−ヘプチル(C7)があげられる。

0037

飽和の分岐鎖状アルキル基としては、例えば、iso−プロピル(C3)、iso−ブチル(C4)、sec−ブチル(C4)、tert−ブチル(C4)、iso−ペンチル(C5)およびneo−ペンチル(C5)があげられる。

0038

C2-12アルケニル:本願明細書で使用する時、「C2-12アルケニル」の用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基に関する。

0039

不飽和のアルケニル基としては、例えば、制限されず、エテニルビニル、−CH=CH2)、1−プロペニル(−CH=CH−CH3)、2−プロペニル(アリル、−CH−CH=CH2)、イソプロペニル(1−メチルビニル、−C(CH3)=CH2)、ブテニル(C4)、ペンテニル(C5)およびヘキセニル(C6)があげられる。

0040

C2-12アルキニル:本願明細書で使用する時、「C2-12アルキニル」の用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基に関する。

0041

不飽和のアルキニル基としては、例えば、制限されず、エチニル(−C≡CH)および2−プロピニルプロパルギル、−CH2−C≡CH)があげられる。

0042

C3-12シクロアルキル:本願明細書で使用する時、「C3-12シクロアルキル」の用語は、シクリル基でもあるアルキル基;すなわち、環状炭化水素炭素環式)化合物の脂環式環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。前記部分は、3から7個の炭素原子、例えば、3から7個の環原子を有する。

0043

シクロアルキル基としては、例えば、制限されず、
飽和の単環式炭化水素化合物シクロプロパン(C3)、シクロブタン(C4)、シクロペンタン(C5)、シクロヘキサン(C6)、シクロヘプタン(C7)、メチルシクロプロパン(C4)、ジメチルシクロプロパン(C5)、メチルシクロブタン(C5)、ジメチルシクロブタン(C6)、メチルシクロペンタン(C6)、ジメチルシクロペンタン(C7)およびメチルシクロヘキサン(C7);
不飽和の単環式炭化水素化合物:シクロプロペン(C3)、シクロブテン(C4)、シクロペンテン(C5)、シクロヘキセン(C6)、メチルシクロプロペン(C4)、ジメチルシクロプロペン(C5)、メチルシクロブテン(C5)、ジメチルシクロブテン(C6)、メチルシクロペンテン(C6)、ジメチルシクロペンテン(C7)およびメチルシクロヘキセン(C7);ならびに、
飽和の多環式炭化水素化合物ノルカラン(C7)、ノルピナン(C7)、ノルボルナン(C7)に由来するものがあげられる。

0044

C3-20ヘテロシクリル:本願明細書で使用する時、「C3-20ヘテロシクリル」の用語は、複素環化合物の環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関する。前記部分は、3から20個の環原子を有し、その内の1から10個が、環のヘテロ原子である。好ましくは、各環は、3から7個の環原子を有し、その内の1から4個が、環のヘテロ原子である。

0045

この文脈において、接頭辞(例えば、C3-20、C3-7、C5-6等)は、炭素原子またはヘテロ原子であるかに関わらず、環原子の数、または、環原子の数の範囲を意味する。例えば、本願明細書で使用する時、「C5-6ヘテロシクリル」の用語は、5または6個の環原子を有するヘテロシクリル基に関する。

0046

単環式のヘテロシクリル基としては、例えば、制限されず、
N1:アジリジン(C3)、アゼチジン(C4)、ピロリジンテトラヒドロピロール)(C5)、ピロリン(例えば、3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)(C5)、2H−ピロールもしくは3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C5)、ピペリジン(C6)、ジヒドロピリジン(C6)、テトラヒドロピリジン(C6)、アゼピン(C7);
O1:オキシラン(C3)、オキセタン(C4)、オキソランテトラヒドロフラン)(C5)、オキソール(ジヒドロフラン)(C5)、オキサンテトラヒドロピラン)(C6)、ジヒドロピラン(C6)、ピラン(C6)、オキセピン(C7);
S1:チイラン(C3)、チエタン(C4)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C5)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C6)、チエパン(C7);
O2:ジオキソラン(C5)、ジオキサン(C6)およびジオキセパン(C7);
O3:トリオキサン(C6);
N2:イミダゾリジン(C5)、ピラゾリジンジアゾリジン)(C5)、イミダゾリン(C5)、ピラゾリンジヒドロピラゾール)(C5)、ピペラジン(C6);
N1O1:テトラヒドロオキサゾール(C5)、ジヒドロオキサゾール(C5)、テトラヒドロイソキサゾール(C5)、ジヒドロイソキサゾール(C5)、モルホリン(C6)、テトラヒドロオキサジン(C6)、ジヒドロオキサジン(C6)、オキサジン(C6);
N1S1:チアゾリン(C5)、チアゾリジン(C5)、チオモルホリン(C6);
N2O1:オキサジアジン(C6);
O1S1:オキサチオール(C5)およびオキサチアン(チオキサン)(C6);ならびに、
N1O1S1:オキサチアジン(C6)に由来するものがあげられる。

0047

置換されている単環式ヘテロシクリル基としては、例えば、環型の単糖類、例えば、フラノース(C5)、例えば、アラビノフラノースリキソフラノース、リボフラノースおよびキシロフラノース、ならびに、ピラノース(C6)、例えば、アロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノースマンノピラノースグロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノースおよびタロピラノースに由来するものがあげられる。

0048

C5-20アリール:本願明細書で使用する時、「C5-20アリール」の用語は、芳香族化合物芳香族環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、前記部分は、3から20個の環原子を有する。本願明細書で使用する時、「C5-7アリール」の用語は、芳香族化合物の芳香族環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、前記部分は、5から7個の環原子を有する。本願明細書で使用する時、「C5-10アリール」の用語は、芳香族化合物の芳香族環原子から水素原子を除去することにより得られる一価の部分に関し、前記部分は、5から10個の環原子を有する。好ましくは、各環は、5から7個の環原子を有する。

0049

この文脈において、接頭辞(例えば、C3-20、C5-7、C5-6、C5-10等)は、炭素原子またはヘテロ原子であるかに関わらず、環原子の数、または、環原子の数の範囲を意味する。例えば、本願明細書で使用する時、「C5-6アリール」の用語は、5または6個の環原子を有するアリール基に関する。

0050

カルボアリール基」のように、前記環原子が、全て炭素原子でもよい。
カルボアリール基としては、例えば、制限されず、ベンゼン、(すなわち、フェニル)(C6)、ナフタレン(C10)、アズレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、ナフタセン(C18)およびピレン(C16)に由来のものがあげられる。

0051

縮合環を含み、その内の少なくとも1つが芳香族環であるアリール基としては、例えば、制限されず、インダン(例えば、2,3−ジヒドロ−1H−インデン)(C9)、インデン(C9)、イソインデン(C9)、テトラリン(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)およびアセアントレン(C16)に由来する基があげられる。

0052

または、前記環原子は、「ヘテロアリール基」のように、1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。単環式のヘテロアリール基としては、例えば、制限されず、
N1:ピロール(アゾール)(C5)、ピリジン(アジン)(C6);
O1:フラン(オキソール)(C5);
S1:チオフェンチオール)(C5);
N1O1:オキサゾール(C5)、イソキサゾール(C5)、イソキサジン(C6);
N2O1:オキサジアゾールフラザン)(C5);
N3O1:オキサトリアゾール(C5);
N1S1:チアゾール(C5)、イソチアゾール(C5);
N2:イミダゾール(1,3−ジアゾール)(C5)、ピラゾール(1,2−ジアゾール)(C5)、ピリダジン(1,2−ジアジン)(C6)、ピリミジン(1,3−ジアジン)(C6)(例えば、シトシンチミンウラシル)、ピラジン(1,4−ジアジン)(C6);
N3:トリアゾール(C5)、トリアジン(C6);ならびに、
N4:テトラゾール(C5)に由来するものがあげられる。

0053

縮合環を含むヘテロアリールとしては、例えば、制限されず:
ベンゾフラン(O1)、イソベンゾフラン(O1)、インドール(N1)、イソインドール(N1)、インドリジン(N1)、インドリン(N1)、イソインドリン(N1)、プリン(N4)(例えば、アデニングアニン)、ベンズイミダゾール(N2)、インダゾール(N2)、ベンズオキサゾール(N1O1)、ベンズイソキサゾール(N1O1)、ベンゾジオキソール(O2)、ベンゾフラザン(N2O1)、ベンゾトリアゾール(N3)、ベンゾチオフラン(S1)、ベンゾチアゾール(N1S1)、ベンゾチアジアゾール(N2S)に由来するC9(2縮合環を含む);
クロメン(O1)、イソクロメン(O1)、クロマン(O1)、イソクロマン(O1)、ベンゾジオキサン(O2)、キノリン(N1)、イソキノリン(N1)、キノリジン(N1)、ベンゾキサジン(N1O1)、ベンゾジアジン(N2)、ピリドピリジン(N2)、キノキサリン(N2)、キナゾリン(N2)、シンノリン(N2)、フタラジン(N2)、ナフチリジン(N2)、プテリジン(N4)に由来するC10(2縮合環を含む);
ベンゾジアゼピン(N2)に由来するC11(2縮合環を含む);
カルバゾール(N1)、ジベンゾフラン(O1)、ジベンゾチオフェン(S1)、カルボリン(N2)、ペリジン(N2)、ピリドインドール(N2)に由来するC13(3縮合環を含む);ならびに、
アクリジン(N1)、キサンテン(O1)、チオキサンテン(S1)、オキサントレン(O2)、フェノキサチイン(O1S1)、フェナジン(N2)、フェノキサジン(N1O1)、フェノチアジン(N1S1)、チアントレン(S2)、フェナントリジン(N1)、フェナントロリン(N2)、フェナジン(N2)に由来するC14(3縮合環を含む)があげられる。

0054

単独であるか、または、別の置換基の一部であるかに関わらず、上記基は、それ自体が場合により、それらおよび、以下に列記される更なる置換基から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。

0055

ハロ:−F、−Cl、−Brおよび−I。
ヒドロキシ:−OH。

0056

エーテル:−OR、前記OR中、Rは、エーテル置換基、例えば、C1-7アルキル基(以下に記載される、C1-7アルコキシ基とも言う)、C3-20ヘテロシクリル基(C3-20ヘテロシクリルオキシ基とも言う)または、C5-20アリール基(C5-20アリールオキシ基とも言う)、好ましくは、C1-7アルキル基である。

0057

アルコキシ:−OR、前記OR中、Rは、アルキル基、例えば、C1-7アルキル基である。C1-7アルコキシ基としては、例えば、制限されず、−OMe(メトキシ)、−OEt(エトキシ)、−O(nPr)(n−プロポキシ)、−O(iPr)(イソプロポキシ)、−O(nBu)(n−ブトキシ)、−O(sBu)(sec−ブトキシ)、−O(iBu)(イソブトキシ)および−O(tBu)(tert−ブトキシ)があげられる。

0058

アセタール:−CH(OR1)(OR2)、前記−CH(OR1)(OR2)中、R1およびR2は、独立して、アセタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基であるか、または、「環状」アセタール基の場合、R1およびR2は、それらが付着されている前記2つの酸素原子と、それらが付着されている炭素原子と互いにまとまって、4から8個の環原子を有する複素環を形成している。アセタール基としては、例えば、制限されず、−CH(OMe)2、−CH(OEt)2および−CH(OMe)(OEt)があげられる。

0059

ヘミアセタール:−CH(OH)(OR1)、前記−CH(OH)(OR1)中、R1は、ヘミアセタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。ヘミアセタール基としては、例えば、制限されず、−CH(OH)(OMe)および−CH(OH)(OEt)があげられる。

0060

ケタール:−CR(OR1)(OR2)、前記−CR(OR1)(OR2)中、R1およびR2は、アセタールについて規定の通りである。Rは、水素以外のケタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。ケタール基としては、例えば、制限されず、−C(Me)(OMe)2、−C(Me)(OEt)2、−C(Me)(OMe)(OEt)、−C(Et)(OMe)2、−C(Et)(OEt)2および−C(Et)(OMe)(OEt)があげられる。

0061

ヘミケタール:−CR(OH)(OR1)、前記−CR(OH)(OR1)中、R1は、ヘミアセタールについて規定の通りである。Rは、水素以外のヘミケタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。ヘミケタール基としては、例えば、制限されず、−C(Me)(OH)(OMe)、−C(Et)(OH)(OMe)、−C(Me)(OH)(OEt)および−C(Et)(OH)(OEt)があげられる。

0062

オキソケト、−オン):=O。
チオンチオケトン):=S。

0063

イミノ(イミン):=NR、前記=NR中、Rは、イミノ置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、水素またはC1-7アルキル基である。エステル基としては、例えば、制限されず、=NH、=NMe、=NEtおよび=NPhがあげられる。

0064

ホルミルカルバルデヒドカルボキシアルデヒド):−C(=O)H。

0065

アシル(ケト):−C(=O)R、前記−C(=O)R中、Rは、アシル置換基、例えば、C1-7アルキル基(C1-7アルキルアシルまたはC1-7アルカノイルとも言う)、C3-20ヘテロシクリル基(C3-20ヘテロシクリルアシルとも言う)またはC5-20アリール基(C5-20アリールアシルとも言う)、好ましくは、C1-7アルキル基である。アシル基としては、例えば、制限されず、−C(=O)CH3(アセチル)、−C(=O)CH2CH3(プロピオニル)、−C(=O)C(CH3)3(t−ブチリル)および−C(=O)Ph(ベンゾイルフェノン)があげられる。

0066

カルボキシカルボン酸):−C(=O)OH。
チオカルボキシチオカルボン酸):−C(=S)SH。
チオロカルボキシ(チオロカルボン酸):−C(=O)SH。
チオノカルボキシ(チオノカルボン酸):−C(=S)OH。

0067

イミド酸:−C(=NH)OH。
ヒドロキサム酸:−C(=NOH)OH。

0068

エステルカルボキシレートカルボン酸エステルオキシカルボニル):−C(=O)OR、前記−C(=O)OR中、Rは、エステル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。エステル基としては、例えば、制限されず、−C(=O)OCH3、−C(=O)OCH2CH3、−C(=O)OC(CH3)3および−C(=O)OPhがあげられる。

0069

アシルオキシ(逆エステル):−OC(=O)R、前記−OC(=O)R中、Rは、アシルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。アシルオキシ基としては、例えば、制限されず、−OC(=O)CH3(アセトキシ)、−OC(=O)CH2CH3、−OC(=O)C(CH3)3、−OC(=O)Phおよび−OC(=O)CH2Phがあげられる。

0070

オキシカルボイルオキシ:−OC(=O)OR、前記−OC(=O)OR中、Rは、エステル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。エステル基としては、例えば、制限されず、−OC(=O)OCH3、−OC(=O)OCH2CH3、−OC(=O)OC(CH3)3および−OC(=O)OPhがあげられる。

0071

アミノ:−NR1R2、前記−NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基(C1-7アルキルアミノまたはジ−C1-7アルキルアミノとも言う)、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、HまたはC1-7アルキル基であるか、または、「環状」アミノ基の場合、R1およびR2は、それらが付着されている前記窒素原子と互いにまとまって、4から8個の環原子を有する複素環を形成している。アミノ基は、一級(−NH2)、二級(−NHR1)または三級(−NHR1R2)でもよいし、カチオンの状態において、四級(−+NR1R2R3)でもよい。アミノ基としては、例えば、制限されず、−NH2、−NHCH3、−NHC(CH3)2、−N(CH3)2、−N(CH2CH3)2および−NHPhがあげられる。環状アミノ基としては、例えば、制限されず、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノピペリジノピペラジノモルホリノおよびチオモルホリノがあげられる。

0072

アミドカルバモイルカルバミルアミノカルボニルカルボキシアミド):−C(=O)NR1R2、前記−C(=O)NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。アミド基としては、例えば、制限されず、−C(=O)NH2、−C(=O)NHCH3、−C(=O)N(CH3)2、−C(=O)NHCH2CH3および−C(=O)N(CH2CH3)2、ならびに、R1およびR2が、それらが付着されている前記窒素原子と互いにまとまって、複素環構造、例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニルおよびピペラジノカルボニルを形成しているアミド基があげられる。

0073

チオアミドチオカルバミル):−C(=S)NR1R2、前記−C(=S)NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。アミド基としては、例えば、制限されず、−C(=S)NH2、−C(=S)NHCH3、−C(=S)N(CH3)2および−C(=S)NHCH2CH3があげられる。

0074

アシルアミドアシルアミノ):−NR1C(=O)R2、前記−NR1C(=O)R2中、R1は、アミド置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、水素またはC1-7アルキル基である。R2は、アシル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、水素またはC1-7アルキル基である。アシルアミド基としては、例えば、制限されず、−NHC(=O)CH3、−NHC(=O)CH2CH3および−NHC(=O)Phがあげられる。R1およびR2は共に、例えば、スクシンイミジル、マレイミジルおよびフタルイミジルのような、環状構造を形成し得る。

0075

0076

アミノカルボニルオキシ:−OC(=O)NR1R2、前記−OC(=O)NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。アミノカルボニルオキシ基としては、例えば、制限されず、−OC(=O)NH2、−OC(=O)NHMe、−OC(=O)NMe2および−OC(=O)NEt2があげられる。

0077

ウレイド:−N(R1)CONR2R3、前記−N(R1)CONR2R3中、R2およびR3は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。R1は、ウレイド置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、水素またはC1-7アルキル基である。ウレイド基としては、例えば、制限されず、−NHCONH2、−NHCONHMe、−NHCONHEt、−NHCONMe2、−NHCONEt2、−NMeCONH2、−NMeCONHMe、−NMeCONHEt、−NMeCONMe2および−NMeCONEt2があげられる。

0078

グアノジノ:−NH−C(=NH)NH2。
テトラゾリル:4つの窒素原子と1つの炭素原子とを有する5員の芳香環。

0079

0080

イミノ:=NR、前記=NR中、Rは、イミノ置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、HまたはC1-7アルキル基である。イミノ基としては、例えば、制限されず、=NH、=NMeおよび=NEtがあげられる。

0081

アミジンアミジノ):−C(=NR)NR2、前記−C(=NR)NR2中、各Rは、アミジン置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、HまたはC1-7アルキル基である。アミジン基としては、例えば、制限されず、−C(=NH)NH2、−C(=NH)NMe2および−C(=NMe)NMe2があげられる。

0082

ニトロ:−NO2。
ニトロソ:−NO。
アジド:−N3。

0083

シアノ(ニトリルカーボニトリル):−CN。
イソシアノ:−NC
シアナト:−OCN。
イソシアナト:−NCO。

0084

チオシアノ(チオシアナト):−SCN。
イソチオシアノ(イソチオシアナト):−NCS。
スルフヒドリル(チオール、メルカプト):−SH。

0085

チオエーテルスルフィド):−SR、前記−SR中、Rは、チオエーテル置換基、例えば、C1-7アルキル基(C1-7アルキルチオ基とも言う)、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。C1-7アルキルチオ基としては、例えば、制限されず、−SCH3および−SCH2CH3があげられる。

0086

ジスルフィド:−SS−R、前記−SS−R中、Rは、ジスルフィド置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基(本願明細書では、C1-7アルキルジスルフィドとも言う)である。C1-7アルキルジスルフィド基としては、例えば、制限されず、−SSCH3および−SSCH2CH3があげられる。

0087

スルフィンスルフィニルスルホキシド):−S(=O)R、前記−S(=O)R中、Rは、スルフィン置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルフィン基としては、例えば、制限されず、−S(=O)CH3および−S(=O)CH2CH3があげられる。

0088

スルホンスルホニル):−S(=O)2R、前記−S(=O)2R中、Rは、スルホン置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基、例えば、フッ素化もしくは全フッ素置換されたC1-7アルキル基である。スルホン基としては、例えば、制限されず、−S(=O)2CH3(メタンスルホニル、メシル)、−S(=O)2CF3(トリフリル)、−S(=O)2CH2CH3(エシル)、−S(=O)2C4F9(ノナフリル)、−S(=O)2CH2CF3(トレシル)、−S(=O)2CH2CH2NH2(タウリル)、−S(=O)2Ph(フェニルスルホニル、ベシル)、4−メチルフェニルスルホニルトシル)、4−クロロフェニルスルホニル(クロシル)、4−ブロモフェニルスルホニル(ブロシル)、4−ニトロフェニル(ノシル)、2−ナフタレンスルホナート(ナプシル)および5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−イルスルホナート(ダンシル)があげられる。

0089

スルフィン酸スルフィノ):−S(=O)OH、−SO2H。
スルホン酸スルホ):−S(=O)2OH、−SO3H。

0090

スルフィナート(スルフィン酸エステル):−S(=O)OR;前記−S(=O)OR中、Rは、スルフィナート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルフィナート基としては、例えば、制限されず、−S(=O)OCH3(メトキシスルフィニル;メチルスルフィナート)および−S(=O)OCH2CH3(エトキシスルフィニル;エチルスルフィナート)があげられる。

0091

スルホナート(スルホン酸エステル):−S(=O)2OR、前記−S(=O)2OR中、Rは、スルホナート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルホナート基としては、例えば、制限されず、−S(=O)2OCH3(メトキシスルホニル;メチルスルホナート)および−S(=O)2OCH2CH3(エトキシスルホニル;エチルスルホナート)があげられる。

0092

スルフィニルオキシ:−OS(=O)R、前記−OS(=O)R中、Rは、スルフィニルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルフィニルオキシ基としては、例えば、制限されず、−OS(=O)CH3および−OS(=O)CH2CH3があげられる。

0093

スルホニルオキシ:−OS(=O)2R、前記−OS(=O)2R中、Rは、スルホニルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルホニルオキシ基としては、例えば、制限されず、−OS(=O)2CH3(メシレート)および−OS(=O)2CH2CH3(エシレート)があげられる。

0094

サルフェート:−OS(=O)2OR:前記−OS(=O)2OR中、Rは、サルフェート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。サルフェート基としては、例えば、制限されず、−OS(=O)2OCH3および−SO(=O)2OCH2CH3があげられる。

0095

スルファミルスルファモイル;スルフィン酸アミド;スルフィナミド):−S(=O)NR1R2、前記−S(=O)NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。スルファミル基としては、例えば、制限されず、−S(=O)NH2、−S(=O)NH(CH3)、−S(=O)N(CH3)2、−S(=O)NH(CH2CH3)、−S(=O)N(CH2CH3)2および−S(=O)NHPhがあげられる。

0096

スルホンアミド(スルフィンアモイルスルホン酸アミド;スルホンアミド):−S(=O)2NR1R2、前記−S(=O)2NR1R2中、R1およびR2は、独立して、アミノ基について規定のアミノ置換基である。スルホンアミド基としては、例えば、制限されず、−S(=O)2NH2、−S(=O)2NH(CH3)、−S(=O)2N(CH3)2、−S(=O)2NH(CH2CH3)、−S(=O)2N(CH2CH3)2および−S(=O)2NHPhがあげられる。

0097

スルファミノ:−NR1S(=O)2OH、前記−NR1S(=O)2OH中、R1は、アミノ基について規定のアミノ置換基である。スルファミノ基としては、例えば、制限されず、−NHS(=O)2OHおよび−N(CH3)S(=O)2OHがあげられる。

0098

スルホンアミノ:−NR1S(=O)2R、前記−NR1S(=O)2R中、R1は、アミノ基について規定のアミノ置換基である。Rは、スルホンアミノ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルホンアミノ基としては、例えば、制限されず、−NHS(=O)2CH3および−N(CH3)S(=O)2C6H5があげられる。

0099

スルフィンアミノ:−NR1S(=O)R、前記−NR1S(=O)R中、R1は、アミノ基について規定のアミノ置換基である。Rは、スルフィンアミノ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基である。スルフィンアミノ基としては、例えば、制限されず、−NHS(=O)CH3および−N(CH3)S(=O)C6H5があげられる。

0100

ホスフィノホスフィン):−PR2、前記−PR2中、Rは、ホスフィノ置換基、例えば、−H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスフィノ基としては、例えば、制限されず、−PH2、−P(CH3)2、−P(CH2CH3)2、−P(t−Bu)2および−P(Ph)2があげられる。

0101

ホスホ:−P(=O)2。
ホスフィニルホスフィンオキシド):−P(=O)R2、前記−P(=O)R2中、Rは、ホスフィニル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスフィニル基としては、例えば、制限されず、−P(=O)(CH3)2、−P(=O)(CH2CH3)2、−P(=O)(t−Bu)2および−P(=O)(Ph)2があげられる。

0102

ホスホン酸ホスホノ):−P(=O)(OH)2。
ホスホナート(ホスホノエステル):−P(=O)(OR)2、前記−P(=O)(OR)2中、Rは、ホスホナート置換基、例えば、−H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスホナート基としては、例えば、制限されず、−P(=O)(OCH3)2、−P(=O)(OCH2CH3)2、−P(=O)(O−t−Bu)2および−P(=O)(OPh)2があげられる。

0103

リン酸ホスホノオキシ):−OP(=O)(OH)2。
ホスフェート(ホスホノオキシエステル):−OP(=O)(OR)2、前記−OP(=O)(OR)2中、Rは、ホスフェート置換基、例えば、−H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスフェート基としては、例えば、制限されず、−OP(=O)(OCH3)2、−OP(=O)(OCH2CH3)2、−OP(=O)(O−t−Bu)2および−OP(=O)(OPh)2があげられる。

0104

亜リン酸:−OP(OH)2。
ホスファイト:−OP(OR)2、前記−OP(OR)2中、Rは、ホスファイト置換基、例えば、−H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスファイト基としては、例えば、制限されず、−OP(OCH3)2、−OP(OCH2CH3)2、−OP(O−t−Bu)2および−OP(OPh)2があげられる。

0105

ホスホラミダイト:−OP(OR1)−NR22、前記−OP(OR1)−NR22中、R1およびR2は、ホスホラミダイト置換基、例えば、−H、(場合により置換されている)C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスホラミダイト基としては、例えば、制限されず、−OP(OCH2CH3)−N(CH3)2、−OP(OCH2CH3)−N(i−Pr)2および−OP(OCH2CH2CN)−N(i−Pr)2があげられる。

0106

ホスホラミデート:−OP(=O)(OR1)−NR22、前記−OP(=O)(OR1)−NR22中、R1およびR2は、ホスホラミデート置換基、例えば、−H、(場合により置換されている)C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基またはC5-20アリール基、好ましくは、−H、C1-7アルキル基またはC5-20アリール基である。ホスホラミデート基としては、例えば、制限されず、−OP(=O)(OCH2CH3)−N(CH3)2、−OP(=O)(OCH2CH3)−N(i−Pr)2および−OP(=O)(OCH2CH2CN)−N(i−Pr)2があげられる。

0107

アルキレン
C3-12アルキレン:本願明細書で使用する時、「C3-12アルキレン」の用語は、(特に断らない限り)3から12個の炭素原子を有する炭化水素化合物における、同じ炭素原子から両方、または、2つの異なる炭素原子のそれぞれから1つのいずれかの、2つの水素原子を除去することにより得られる二座部分に関する。前記炭化水素化合物は、脂肪族でもよいし、または、脂環式でもよく、飽和でもよいし、または、部分的に不飽和もしくは完全に不飽和でもよい。このため、「アルキレン」の用語は、以下に記載される、部分集合であるアルケニレンアルキニレンシクロアルキレン等を含む。

0108

鎖状の飽和C3-12アルキレン基としては、例えば、制限されず、−(CH2)n−、nは、3から12の整数であり、例えば、−CH2CH2CH2−(プロピレン)、−CH2CH2CH2CH2−(ブチレン)、−CH2CH2CH2CH2CH2−(ペンチレン)、および−CH2CH2CH2CH−2CH2CH2CH2−(ヘプチレン)があげられる。

0109

分岐鎖状の飽和C3-12アルキレン基としては、例えば、制限されず、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH(CH3)CH2CH2CH2−、−CH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)CH2CH2−、−CH(CH2CH3)−、−CH(CH2CH3)CH2−および−CH2CH(CH2CH3)CH2−があげられる。

0110

直鎖状の部分的に不飽和C3-12アルキレン基(C3-12アルケニレンおよびアルキニレンの基)としては、例えば、制限されず、−CH=CH−CH2−、−CH2−CH=CH2−、−CH=CH−CH2−CH2−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH2−CH2−、−CH=CH−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH=CH−および−CH2−C≡C−CH2−があげられる。

0111

分岐鎖状の部分的に不飽和C3-12アルキレン基(C3-12アルケニレンおよびアルキニレンの基)としては、例えば、制限されず、−C(CH3)=CH−、−C(CH3)=CH−CH2−、−CH=CH−CH(CH3)−および−C≡C−CH(CH3)−があげられる。

0112

脂環式の飽和C3-12アルキレン基(C3-12シクロアルキレン)としては、例えば、制限されず、シクロペンチレン(例えば、シクロペント−1,3−イルエン)およびシクロヘキシレン(例えば、シクロヘキシ−1,4−イルエン)があげられる。

0113

脂環式の部分的に不飽和C3-12アルキレン基(C3-12シクロアルキレン)としては、例えば、制限されず、シクロペンテニレン(例えば、4−シクロペンテン−1,3−イルエン)、シクロヘキセニレン(例えば、2−シクロヘキセン−1,4−イルエン;3−シクロヘキセン−1,2−イルエン;2,5−シクロヘキサジエン−1,4−イルエン)があげられる。

0114

酸素保護基:「酸素保護基」の用語は、ヒドロキシ基マスクする部分を意味し、これらは、当該分野において周知である。数多くの適切な基が、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、Greene,T.W.and Wuts,G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,John Wiley&Sons,Inc.,1999の23から200頁に記載されている。具体的な対象の分類としては、シリルエーテル(例えば、TMS、TBDMS)、置換されているメチルエーテル(例えば、THP)およびエステル(例えば、アセテート)があげられる。

0115

カルバメート窒素保護基:「カルバメート窒素保護基」の用語は、イミン結合における窒素をマスクする部分に関し、これらは、当該分野において周知である。これらの基は、下記化学構造



を有する。前記化合構造中、R’10は、上記規定のRである。数多くの適切な基が、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、Greene,T.W.and Wuts,G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,John Wiley&Sons,Inc.,1999の503から549頁に記載されている。

0116

ヘミアミナール窒素保護基:「ヘミアミナール窒素保護基」の用語は、下記化学構造:



を有する基に関する。前記化合構造中、R’10は、上記規定のRである。数多くの適切な基が、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、Greene,T.W.and Wuts,G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,John Wiley&Sons,Inc.,1999にアミド保護基として633から647頁に記載されている。

0117

コンジュゲート
本発明は、リンカーユニットを介して、リガンドユニットに結合されるPBD二量体を含むコンジュゲートを提供する。一実施形態では、前記リンカーユニットは、ストレッチャユニット(A)、特異性ユニット(L1)およびスペーサユニット(L2)を含む。前記リンカーユニットは、前記リガンドユニット(L)に、一方端で結合されており、前記PBD二量体化合物(D)に、他方端で結合されている。

0118

一態様では、このようなコンジュゲートは、以下に、式IVa:
L−(A1a−L1s−L2y−D)p (IVa)
または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物で示される。式IVa中:Lは、前記リガンドユニットであり;および、−A1a−L1s−L2y−は、リンカーユニット(LU)であり、前記リンカーユニット中、−A1−は、ストレッチャユニットであり、aは、1または2であり、−L1−は、特異性ユニットであり、sは、0から12の範囲の整数であり、−L2−は、スペーサユニットであり、yは、0、1または2であり;−Dは、PBD二量体であり;および、pは、1から20である。

0119

別の態様では、このようなコンジュゲートは、以下に、式IVb:



として示される。および
L−(A1a−L2y(−L1s)−D)p (IVb)
としても示され、または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物で示される。式IVb中:Lは、前記リガンドユニットであり;および、−A1a−L1s(L2y)−は、リンカーユニット(LU)であり、前記リンカーユニット中、−A1−は、ストレッチャユニット(L2)に結合されているストレッチャユニットであり、aは、1または2であり、−L1−は、ストレッチャユニット(L2)に結合されている特異性ユニットであり、sは、0から12の範囲の整数であり、−L2−は、スペーサユニットであり、yは、0、1または2であり;−Dは、PBD二量体であり;および、pは、1から20である。

0120

選択
下記選択が、上記本発明の全ての態様に適用されてもよいし、または、単独の態様に関連し得る。前記選択は、任意の組み合わせで互いに組み合わせられてもよい。

0121

一実施形態では、前記コンジュゲートは、式:
L−(A1a−L1s−L2y−D)p
L−(A1a−Ls1−D)p、
L−(A1−L1−D)pもしくは
L−(A1−D)p
または、その薬学的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を有する。前記式中、L、A1、a、L1、s、L2、D、yおよびpは、上記の通りである。

0122

一実施形態では、前記リガンドユニット(L)は、標的細胞の表面上の標的分子に特異的に結合する、細胞結合剤(CBA)である。典型的な式は、以下に示される。

0123

0124

前記式中、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニット(D)への付着点を示し、CBAは、前記細胞結合剤であり、L1は、特異性ユニットであり、A1は、前記細胞結合剤に、L1を結合させるストレッチャユニットであり、L2は、スペーサユニットであり、前記スペーサユニットは、共有結合、自壊性基であるか、−OC(=O)−と共に自壊性基を形成し、L2は、任意選択である。−OC(=O)−は、必要に応じて、L1またはL2の一部であると見なしてもよい。

0125

別の実施形態では、前記リガンドユニット(L)は、標的細胞の表面上の標的分子に特異的に結合する、細胞結合剤(CBA)である。典型的な式は、以下に示される。

0126

CBA−A1a−L1s−L2y−*

0127

前記式中、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニット(D)への付着点を示し、CBAは、前記細胞結合剤であり、L1は、特異性ユニットであり、A1は、前記細胞結合剤に、L1を結合させるストレッチャユニットであり、L2は、共有結合または自壊性基であるスペーサユニットであり、および、aは、1または2であり、sは、0、1または2であり、yは、0または1または2である。

0128

上記で説明した実施形態では、L1は、開裂性の特異性ユニットであることができ、自壊性基が存在する場合、開裂された時点で、自壊性基(または、複数の自壊性基)であるL2を活性化する、「トリガー」と呼ばれ得る。前記特異性ユニットL1が開裂された場合、または、L1とL2との間の結合(すなわち、前記共有結合)が開裂された場合、前記自壊基は、前記ドラッグユニット(D)を遊離する。

0129

別の実施形態では、前記リガンドユニット(L)は、標的細胞の表面上の標的分子に特異的に結合する、細胞結合剤(CBA)である。典型的な式は、以下に示される。

0130

0131

前記式中、前記アスタリスクは、前記ドラッグ(D)への付着点を示し、CBAは、前記細胞結合剤であり、L1は、L2に結合されている特異性ユニットであり、A1は、前記細胞結合剤に、L2を結合させるストレッチャユニットであり、L2は、自壊性基であり、aは、1または2であり、sは、1または2であり、yは、1または2である。

0132

本願明細書に記載の種々の実施形態では、L1およびL2の性質は、広く変化させ得る。これらの基は、その特徴に基づき選択される。前記特徴は、前記コンジュゲートが生じる部位における条件により、部分的に決定され得る。特異性ユニットL1が開裂性である場合、L1の構造および/または配列は、それが、前記標的部位(例えば、前記標的細胞)に存在する酵素の作用により開裂されるように、選択される。pH(例えば、酸または塩基に不安定)、温度、または放射線(光に不安定)の変化による開裂性のL1ユニットが、使用されてもよい。還元または酸化の条件下において開裂性のL1ユニットも、前記コンジュゲートへの使用が見出され得る。

0133

一部の実施形態では、L1は、1つのアミノ酸またはアミノ酸の連続配列を含んでもよい。前記アミノ酸配列は、酵素のための標的基質でもよい。

0134

一実施形態では、L1は、前記酵素の作用による開裂性である。一実施形態では、前記酵素は、エステラーゼまたはペプチダーゼである。例えば、L1は、リソソームプロテアーゼ、例えば、カテプシンにより開裂され得る。

0135

一実施形態では、L2が存在し、−C(=O)O−と共に、単数または複数の自壊性基を形成する。一部の実施形態では、−C(=O)O−も、自壊性基である。

0136

一実施形態では、L1が前記酵素の作用により開裂性(自壊性)である場合、L2が存在し、前記酵素が、L1とL2との間の結合を開裂させる。これにより、前記自壊性基(または、複数の自壊性基)が、前記ドラッグユニットを遊離する。

0137

存在する場合、L1およびL2は、
−C(=O)NH−、−C(=O)O−、−NHC(=O)−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−、−NHC(=O)O−、−OC(=O)NH−、−NHC(=O)NHおよび−O−(グリコシド結合)から選択される結合により結合され得る。

0138

L2に結合するL1のアミノ基は、アミノ酸のN−末端であるか、または、アミノ酸側鎖、例えば、リジンのアミノ酸側鎖のアミノ基に由来し得る。

0139

L2に結合するL1のカルボキシル基は、アミノ酸のC−末端であるか、または、アミノ酸側鎖、例えば、グルタミン酸のアミノ酸側鎖のカルボキシル基に由来し得る。

0140

L2に結合するL1のヒドロキシ基は、アミノ酸側鎖、例えば、セリンのアミノ酸側鎖のヒドロキシ基に由来し得る。

0141

一実施形態では、−C(=O)O−およびL2は共に、基:



を形成する。前記基中、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記L1への付着点を示し、Yは、−N(H)−、−O−、−C(=O)N(H)−または−C(=O)O−であり、nは、0から3である。前記フェニレン環は、場合により、本願明細書に記載の、1、2または3つの置換基で置換されている。

0142

一実施形態では、Yは、NHである。
一実施形態では、nは、0または1である。好ましくは、nは、0である。

0143

YがNHである場合、nは、0であり、前記自壊性基は、p−アミノベンジルカルボニルリンカー(PABC)と呼ばれ得る。

0144

前記自壊性基は、前記リンカーにおける遠隔部が活性化された際、(n=0に関して、)以下に示される方向に沿って進行して、前記ドラッグユニット(すなわち、前記非対称PBD)の遊離を可能にするであろう。

0145

0146

前記アスタリスクは、前記ドラッグへの付着を示し、L*は、前記リンカー残部の活性型であり、前記遊離されたドラッグユニットは示されていない。これらの基は、前記ドラッグから活性化部位を分離する利点を有する。

0147

別の実施形態では、−C(=O)O−およびL2は互いに、



から選択される基を形成する。前記基中、前記アスタリスク、前記波線、Yおよびnは、上記の通りである。各フェニレン環は、場合により、本願明細書に記載の、1、2または3つの置換基で置換されている。一実施形態では、前記Y置換基を有する前記フェニレン環は、場合により、置換されており、前記Y置換基を有さない前記フェニレン環は、置換されていない。

0148

別の実施形態では、−C(=O)O−およびL2は共に、



から選択される基を形成する。前記基中、前記アスタリスク、前記波線、Yおよびnは、上記の通りである。Eは、O、SまたはNRであり、Dは、N、CH、またはCRであり、Fは、N、CHまたはCRである。

0149

一実施形態では、Dは、Nである。
一実施形態では、Dは、CHである。
一実施形態では、Eは、OまたはSである。
一実施形態では、Fは、CHである。

0150

好ましい実施形態では、L1とL2との間の共有結合は、カテプシンに不安定な(例えば、開裂性の)結合である。

0151

一実施形態では、L1は、ジペプチドを含む。前記ジペプチドにおけるアミノ酸は、天然のアミノ酸および非天然のアミノ酸の任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態では、前記ジペプチドは、天然のアミノ酸を含む。前記リンカーが、カテプシンに不安定なリンカーである場合、前記ジペプチドは、カテプシン媒介性開裂に対する作用部位である。その結果、前記ジペプチドは、カテプシンに対する認識部位である。

0152

一実施形態では、ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−および−Trp−Cit−から選択される。Citは、シトルリンである。このようなジペプチドでは、−NH−は、X1のアミノ基であり、COは、X2のカルボニル基である。

0153

好ましくは、前記ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−および−Val−Cit−から選択される。

0154

最も好ましくは、前記ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−、−Val−Citまたは−Val−Ala−である。

0155

対象となる他のジペプチドの組み合わせとしては、−Gly−Gly−、−Pro−Pro−および−Val−Glu−があげられる。

0156

他のジペプチドの組み合わせ、例えば、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、Dubowchik et alにより記載されたものが使用されてもよい。

0157

一実施形態では、前記アミノ酸側鎖は、必要に応じて、化学的に保護される。前記側鎖の保護基は、以下に記載の基であり得る。保護されたアミノ酸配列は、酵素により開裂可能である。例えば、Boc側鎖保護されたLys残基を含むジペプチド配列は、カテプシンにより開裂可能である。

0158

前記アミノ酸の側鎖に関する保護基は、当該分野において周知であり、Novabiochemのカタログに記載されている。更なる保護基の戦略は、Organic Synthesis,Greene and Wutsにおける、保護基から始められる。

0159

有用な側鎖保護基は、反応性側鎖官能基を有するアミノ酸について、以下に示される。
Arg:Z、Mtr、Tos;
Asn:Trt、Xan;
Asp:Bzl、t−Bu;
Cys:Acm、Bzl、Bzl−OMe、Bzl−Me、Trt;
Glu:Bzl、t−Bu;
Gln:Trt、Xan;
His:Boc、Dnp、Tos、Trt;
Lys:Boc、Z−Cl、Fmoc、Z;
Ser:Bzl、TBDMS、TBDPS
Thr:Bz;
Trp:Boc;
Tyr:Bzl、Z、Z−Br。

0160

一実施形態では、−X2−は、前記ドラッグユニットに、間接的に結合される。このような実施形態では、前記スペーサユニットL2が存在する。

0161

一実施形態では、−X2−は、前記ドラッグユニットに、直接結合される。このような実施形態では、前記スペーサユニットL2は存在しない。

0162

一実施形態では、前記ジペプチドは、自壊性基(または、複数の自壊性基)(前記スペーサユニット)との組み合わせで使用される。前記自壊性基(または、複数の自壊性基)は、−X2−に結合されてもよい。

0163

自壊性基が存在する場合、−X2−は、前記自壊性基に直接結合される。一実施形態では、−X2−は、前記自壊性基の基Yに結合される。好ましくは、前記基−X2−CO−は、Yに結合され、Yは、NHである。

0164

一実施形態では、−X1−は、A1に直接結合される。好ましくは、前記基NH−X1−(前記X1のアミノ末端)は、A1に結合される。A1は、官能基−CO−を含み得るため、−X1−とアミド結合を形成する。

0165

一実施形態では、L1およびL2は−OC(=O)−と共に、基−X1−X2−PABC−を含む。前記PABC基は、前記ドラッグユニットに直接結合される。一実施形態では、前記自壊性基および前記ジペプチドは共に、基Phe−Lys−PABC−を形成する。前記基は、以下に説明される。

0166

0167

前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記L1の残部への付着点または前記A1への付着点を示す。好ましくは、前記波線は、前記A1への付着点を示す。

0168

または、前記自壊性基および前記ジペプチドは共に、基Val−Ala−PABC−を形成する。前記基は、以下に説明される。

0169

0170

前記アスタリスクおよび前記波線は、上記規定の通りである。

0171

別の実施形態では、L1およびL2は、−OC(=O)−と共に、



を表し、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記A1への付着点を示す。Yは、共有結合または官能基であり、Eは、開裂に感受性であることで、自壊性基を活性化する基である。

0172

Eは、前記基が、例えば、光または酵素作用による開裂に感受性であるように選択される。Eは、−NO2またはグルクロン酸(例えば、β−グルクロン酸)でもよい。前者は、ニトロレダクターゼの作用に、後者は、β−グルクロニダーゼの作用に、感受性であり得る。

0173

前記基Yは、共有結合でもよい。
前記基Yは、−C(=O)−、−NH−、−O−、−C(=O)NH−、−C(=O)O−、−NHC(=O)−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−、−NHC(=O)O−、−OC(=O)NH−、−NHC(=O)NH−、−NHC(=O)NH、−C(=O)NHC(=O)−、SO2および−S−から選択される官能基でもよい。

0174

前記基Yは、好ましくは、−NH−、−CH2−、−O−および−S−である。

0175

一部の実施形態では、L1およびL2は、−OC(=O)−と共に、



を表し、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記Aへの付着点を示す。Yは、共有結合または官能基であり、Eは、グルクロン酸(例えば、β−グルクロン酸)である。Yは、好ましくは、−NH−から選択される官能基である。

0176

一部の実施形態では、L1およびL2は共に、



を表し、前記アスタリスクは、前記L2の残部または前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記A1への付着点を示し、Yは、共有結合または官能基であり、Eは、グルクロン酸(例えば、β−グルクロン酸)である。Yは、好ましくは、−NH−、−CH2−、−O−および−S−から選択される官能基である。

0177

一部の更なる実施形態では、Yは、上記説明の官能基である。前記官能基は、アミノ酸に結合され、前記アミノ酸は、前記ストレッチャユニットA1に結合される。一部の実施形態では、アミノ酸は、β−アラニンである。このような実施形態では、前記アミノ酸は、前記ストレッチャユニットの一部と同等と見なされる。

0178

前記特異性ユニットL1および前記リガンドユニットは、前記ストレッチャユニットを介して、間接的に結合される。

0179

L1およびA1は、−C(=O)NH−、−C(=O)O−、−NHC(=O)−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−、−NHC(=O)O−、−OC(=O)NH−および−NHC(=O)NH−から選択される結合により結合されてもよい。

0180

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0181

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0182

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0183

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0184

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0185

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0186

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0187

一実施形態では、前記基A1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0188

一実施形態では、前記リガンドユニットとA1との間の結合は、前記リガンドユニットのチオール残基と、A1のマレイミド基とによる。

0189

一実施形態では、前記リガンドユニットとA1との間の結合は、



であり、前記アスタリスクは、前記A1、L1、L2またはDの残部への付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示す。この実施形態では、前記S原子は、典型的には、前記リガンドユニットに由来する。

0190

上記各実施形態では、以下に示される代替となる官能基が、前記マレイミドに由来する基に代えて使用されてもよい。

0191

0192

前記波線は、前述のように、前記リガンドユニットへの付着点を示し、前記アスタリスクは、前記A1基の残部、またはL1、L2もしくはDへの結合を示す。

0193

一実施形態では、前記マレイミドに由来する基は、基:



により置き替えられる。前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、前記アスタリスクは、前記A1基の残部、またはL1、L2もしくはDへの結合を示す。

0194

一実施形態では、前記マレイミドに由来する基は、場合により、リガンドユニット(例えば、細胞結合剤)と共に、C(=O)NH−、−C(=O)O−、−NHC(=O)−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−、−NHC(=O)O−、−OC(=O)NH−、−NHC(=O)NH−、−NHC(=O)NH、−C(=O)NHC(=O)−、−S−、−S−S−、−CH2C(=O)−、−C(=O)CH2−、=N−NH−および−NH−N=から選択される基で置き替えられる。

0195

前記カルボニル基が、−NH−に結合される場合、これらの中でも、−C(=O)CH2−が、特に好ましくあり得る。

0196

一実施形態では、前記マレイミドに由来する基は、場合により、前記リガンドユニットと共に、



から選択される基で置き替えられる。前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点、または、前記A1基の残部への結合のいずれかを示し、前記アスタリスクは、前記リガンドユニットへの他の付着点、または、前記A1基の残部への他の結合を示す。

0197

前記細胞結合剤にL1を結合させるのに適切な他の基は、国際公開第2005/082023号パンフレットに記載されている。

0198

一実施形態では、前記ストレッチャユニットA1が存在し、前記特異性ユニットL1が存在し、スペーサユニットL2が存在しない。このため、L1および前記ドラッグユニットが、結合を介して直接結合される。同等にこの実施形態では、L2は、結合である。

0199

L1およびDは、−C(=O)N<、−OC(=O)N<および−NHC(=O)N<から選択される結合により結合されてもよい。N<は、Dの一部である。

0200

一実施形態では、L1およびDは、好ましくは、結合:−C(=O)N<により結合される。

0201

一実施形態では、L1は、ジペプチドを含み、前記ジペプチドの一方端は、Dに結合される。前述のように、前記ジペプチドのアミノ酸は、天然のアミノ酸および非天然のアミノ酸の任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態では、前記ジペプチドは、天然のアミノ酸を含む。前記リンカーが、カテプシンに不安定なリンカーである場合、前記ジペプチドは、カテプシン媒介性開裂に対する作用部位である。ついで、前記ジペプチドは、カテプシンに対する認識部位である。

0202

一実施形態では、前記ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−および−Trp−Cit−から選択される。Citは、シトルリンである。このようなジペプチドでは、−NH−は、X1のアミノ基であり、COは、X2のカルボニル基である。

0203

好ましくは、前記ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−および−Val−Cit−から選択される。

0204

最も好ましくは、前記ジペプチドにおける基−X1−X2−、−NH−X1−X2−CO−は、−Phe−Lys−または−Val−Ala−である。

0205

対象となる他のジペプチドの組み合わせとしては、−Gly−Gly−、−Pro−Pro−および−Val−Glu−があげられる。

0206

他のジペプチドの組み合わせは、例えば、上記のものが使用されてもよい。

0207

一実施形態では、L1−Dは、



であり、−NH−X1−X2−COは、前記ジペプチドであり、−N<は、前記ドラッグユニットの一部であり、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットの残部への付着点を示し、前記波線は、前記L1の残部への付着点または前記A1への付着点を示す。好ましくは、前記波線は、前記A1への付着点を示す。

0208

一実施形態では、前記ジペプチドは、バリンアラニンであり、L1−Dは、



であり、前記アスタリスク、−N<および前記波線は、上記の通りである。

0209

一実施形態では、前記ジペプチドは、フェニルアラニン−リジンであり、L1−Dは、



であり、前記アスタリスク、−N<および前記波線は、上記の通りである。

0210

一実施形態では、前記ジペプチドは、バリン−シトルリンである。

0211

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0212

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0213

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0214

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から7、好ましくは3から7、最も好ましくは3または7である。

0215

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0216

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0217

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0218

一実施形態では、前記基A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0219

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、Sは、前記リガンドユニットの硫黄基であり、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0220

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、Sは、前記リガンドユニットの硫黄基であり、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0221

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、Sは、前記リガンドユニットの硫黄基であり、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0222

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から7、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0223

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0224

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0225

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0226

一実施形態では、前記基L−A1−L1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L2またはDへの付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットの残部への付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0227

一実施形態では、前記ストレッチャユニットは、アセトアミドユニットであり、式:



を有し、前記アスタリスクは、前記ストレッチャユニット、L1またはDの残部への付着点を示し、前記波線は、前記リガンドユニットへの付着点を示す。

0228

リンカー−ドラッグ
他の実施形態では、リンカー−ドラッグ化合物が、リガンドユニットへの結合のために提供される。一実施形態では、前記リンカー−ドラッグ化合物は、細胞結合剤への結合のために設計される。

0229

一実施形態では、前記ドラッグリンカー化合物は、式:



を有し、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニット(D、上記規定)への付着点を示し、G1は、リガンドユニットへの結合を形成するためのストレッチャ基(A1)であり、L1は、特異性ユニットであり、L2(スペーサユニット)は、共有結合であるか、または、−OC(=O)−と共に、自壊性基(または、複数の自壊性基)を形成する。

0230

別の実施形態では、前記ドラッグリンカー化合物は、式:
G1−L1−L2−*
を有し、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニット(D)への付着点を示し、G1は、リガンドユニットへの結合を形成するためのストレッチャ基(A1)であり、L1は、特異性ユニットであり、L2(スペーサユニット)は、共有結合または自壊性基(または、複数の自壊性基)である。

0231

L1およびL2は、上記の通りである。A1への結合への言及は、ここでは、G1への結合への言及と理解され得る。

0232

一実施形態では、L1は、アミノ酸を含む場合、そのアミノ酸の側鎖は、保護されてもよい。任意の適切な保護基が使用され得る。一実施形態では、前記側鎖の保護基は、存在する場合、前記化合物における他の保護基により除去可能である。他の実施形態では、前記保護基は、存在する場合、前記分子における他の保護基に対して直交でもよい。

0233

アミノ酸側鎖に適した保護基としては、Novabiochemのカタログ2006/2007に記載の基があげられる。カテプシンに不安定なリンカーに使用するための保護基は、Dubowchik et alにも記載されている。

0234

本発明の特定の実施形態では、前記基L1としては、Lysアミノ酸残基があげられる。このアミノ酸の側鎖は、BocまたはAlloc保護基により保護されてもよい。Boc保護基が、最も好ましい。

0235

前記官能基G1は、リガンドユニット(例えば、細胞結合剤)との反応において、結合基を形成する。

0236

一実施形態では、前記官能基G1は、前記リガンドユニット上の適切な基との反応のための、アミノ、カルボン酸、ヒドロキシ、チオールまたはマレイミドの基であるか、または、同基を含む。好ましい実施形態では、G1は、マレイミド基を含む。

0237

一実施形態では、前記基G1は、アルキルマレイミド基である。この基は、前記細胞結合剤に存在する、例えば、抗体に存在する、チオール基、特に、システインのチオール基との反応に適している。

0238

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0239

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0240

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から2、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0241

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0242

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0243

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0から6である。一実施形態では、nは、5である。

0244

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から2、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0245

一実施形態では、前記基G1は、



であり、前記アスタリスクは、前記L1、L2またはDへの付着点を示し、nは、0または1であり、mは、0から30である。好ましい実施形態では、nは、1であり、mは、0から10、1から8、好ましくは4から8、最も好ましくは4または8である。

0246

上記各実施形態では、以下に示される代替となる官能基が、前記マレイミド基に代えて使用されてもよい。

0247

0248

前記アスタリスクは、前記G基の残部への結合を示す。

0249

一実施形態では、前記マレイミドに由来する基は、基:



により置き替えられる。前記アスタリスクは、前記G基の残部への結合を示す。

0250

一実施形態では、前記マレイミド基は、−C(=O)OH、−OH、−NH2、−SH、−C(=O)CH2X(Xは、Cl、BrまたはIである。)、−CHO、−NHNH2、−C≡CHおよび−N3(アジド)から選択される基で置き替えられる。

0251

特に、前記カルボニル基が、−NH−に結合される場合、これらの中でも、−C(=O)CH2Xが、好ましい。

0252

一実施形態では、L1が存在し、G1は、−NH2、−NHMe、−COOH、−OHまたは−SHである。

0253

一実施形態では、L1が存在し、G1は、−NH2または−NHMeである。各基は、L1のアミノ酸配列におけるN−末端であり得る。

0254

一実施形態では、L1が存在し、G1は、−NH2であり、L1は、上記アミノ酸配列−X1−X2−である。

0255

一実施形態では、L1が存在し、G1は、COOHである。この基は、L1のアミノ酸配列におけるC−末端であり得る。
一実施形態では、L1が存在し、G1は、OHである。
一実施形態では、L1が存在し、G1は、SHである。

0256

前記基G1は、1つの官能基から別のものに変換可能である。一実施形態では、L1が存在し、G1は、−NH2である。この基は、マレイミド基を含む別の基G1に変換可能である。例えば、前記基−NH2は、上記で示したマレイミドを含む、G1基における酸または活性化酸(例えば、N−スクシンイミド型)と反応し得る。
したがって、前記基G1は、リガンドユニットとの反応に、より適切な官能基に変換され得る。

0257

上記のように、一実施形態では、L1が存在し、G1は、−NH2、−NHMe、−COOH、−OHまたは−SHである。更なる実施形態では、これらの基は、化学的に保護された形態で提供される。このため、前記化学的に保護された形態は、官能基により提供される前記リンカーに対する前駆体である。

0258

一実施形態では、G1は、化学的に保護された形態における−NH2である。前記基は、カルバメート保護基で保護され得る。前記カルバメート保護基は、Alloc、Fmoc、Boc、Troc、Teoc、CbzおよびPNZからなる群から選択され得る。

0259

好ましくは、G1は、−NH2である場合、前記−NH2は、AllocまたはFmocの基で保護される。

0260

一実施形態では、G1は、−NH2である場合、前記−NH2は、Fmoc基で保護される。

0261

一実施形態では、前記保護基は、キャッピング基における前記カルバメート保護基と同様である。

0262

一実施形態では、前記保護基は、前記キャッピング基における前記カルバメート保護基と同様でない。この実施形態では、前記保護基は、前記キャッピング基における前記カルバメート保護基を除去しない条件下において除去可能であることが好ましい。

0263

前記化学的な保護基は、リガンドユニットに対する結合を形成する官能基を提供するために除去され得る。その結果、場合により、この官能基は、上記別の官能基に変換され得る。

0264

一実施形態では、前記活性基は、アミンである。このアミンは、好ましくは、ペプチドのN末端アミンであり、本発明の好ましいジペプチドにおけるN末端アミンであり得る。

0265

前記活性基は、リガンドユニットへの結合を形成することを目的とする官能基を産生するために反応し得る。

0266

他の実施形態では、前記リンカーユニットは、前記活性基を有するリンカーユニットに対する前駆体である。この実施形態では、前記リンカーユニットは、前記活性基を含み、前記活性基は、保護基経由で保護される。前記保護基は、前記活性基を有するリンカーユニットを提供するために、除去されてもよい。

0267

前記活性基がアミンである場合、前記保護基は、アミン保護基、例えば、Green and Wutsに記載のものであり得る。

0268

前記保護基は、存在する場合、好ましくは、前記リンカーユニットにおける他の保護基に対して直交している。

0269

一実施形態では、前記保護基は、前記キャッピング基に対して直交している。このため、前記キャッピング基を残しながら、前記活性基の保護基は、除去可能である。他の実施形態では、前記保護基および前記キャッピング基は、前記キャッピング基を除去するのに使用されるものと同じ条件下で除去可能である。

0270

一実施形態では、前記リンカーユニットは、



であり、前記アスタリスクは、前記ドラッグユニットへの付着点を示し、前記波線は、前記リンカーユニットの残部への付着点、場合により、または、前記G1への付着点を示す。好ましくは、前記波線は、前記G1への付着点を示す。

0271

一実施形態では、前記リンカーユニットは、



であり、前記アスタリスクおよび前記波線は、上記規定の通りである。

0272

L1と前記細胞結合剤との間の結合の形成に使用するのに適切な他の官能基は、国際公開第2005/082023号パンフレットに記載されている。

0273

リガンドユニット
前記リガンドユニットは、任意の種類でもよく、標的分子に特異的に結合するタンパク質、ポリペプチド、ペプチドおよび非ペプチド剤を含む。一部の実施形態では、前記リガンドユニットは、タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドでもよい。一部の実施形態では、前記リガンドユニットは、環状ポリペプチドでもよい。これらのリガンドユニットは、少なくとも1つの標的分子結合部位を含む、抗体もしくは抗体のフラグメントリンホカインホルモン成長因子または、標的に特異的に結合し得る、任意の他の細胞結合分子もしくは物質を含み得る。本願明細書では、前記リガンドユニットは、「結合剤」または「標的剤」とも呼ばれる。

0274

「特異的に結合する」および「特異的に結合すること」の用語は、所定の分子(例えば、抗原)に対する、抗体または他のタンパク質、ポリペプチドもしくはペプチドの結合を意味する。典型的には、前記抗体または他の分子は、少なくとも約1×107M-1の親和性で結合し、前記所定の分子に対して、前記所定の分子または密接に関連する分子以外の非特異的な分子(例えば、BSA、カゼイン)に対するその結合親和性より、少なくとも2倍大きい親和性で結合する。

0275

リガンドユニットとしては、例えば、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、国際公開第2007/085930号パンフレットにおいて、使用するために記載されている剤があげられる。

0276

一部の実施形態では、前記リガンドユニットは、細胞上の細胞外標的に結合する、細胞結合剤である。このような細胞結合剤は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチドまたは非ペプチド剤であり得る。一部の実施形態では、前記細胞結合剤は、タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドでもよい。一部の実施形態では、前記細胞結合剤は、環状ポリペプチドでもよい。前記細胞結合剤は、抗体または抗体の抗原結合フラグメントでもよい。このため、一実施形態では、本発明は、抗体−ドラッグ−コンジュゲート(ADC)を提供する。

0277

一実施形態では、前記抗体は、モノクローナル抗体キメラ抗体ヒト化抗体;完全にヒトの抗体;または一本鎖抗体である。前記抗体の一実施形態は、生物学的活性を有するこれらの抗体の1つのフラグメントである。このようなフラグメントとしては、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFvフラグメントがあげられる。

0278

前記抗体は、二重特異性抗体ドメイン抗体(DAB)または一本鎖抗体でもよい。
一実施形態では、前記抗体は、モノクローナル抗体である。

0279

本発明に使用する抗体としては、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、国際公開第2005/082023号パンフレットに記載の抗体があげられる。腫瘍関連抗原用の抗体が、特に好ましい。当該分野において公知のそれらの抗原としては、例えば、制限されず、国際公開第2005/082023号パンフレットに提示される、腫瘍関連抗原があげられる。例えば、41−55頁を参照のこと。

0280

一部の実施形態では、前記コンジュゲートは、その細胞表面抗原を介して腫瘍細胞を標的とするように設計される。前記抗原は、異常なタイミングもしくは細胞種で、過剰発現または発現のいずれかがされている、細胞表面抗原でもよい。好ましくは、前記標的抗原は、増殖性細胞(好ましくは、腫瘍細胞)のみで発現される。ただし、これは、実際には稀にしか見られない。結果として、標的抗原は、通常、増殖性組織と健康な組織との間の異なる発現に基づいて選択される。

0281

抗体は、標的特異的な腫瘍関連抗原、例えば、Cripto、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、糖タンパク質NMB、CanAg、Her2(ErbB2/Neu)、CD56(NCAM)、CD70、CD79、CD138、PSCA、PSMA(前立腺特異的膜抗原)、BCMA、E−selectin、EphB2、メラノトランスフェリン、Muc16およびTMEFF2に対して生じている。本願明細書において提供されるいずれかの実施形態において、前記リガンドユニットは、前記Cripto抗原、CD19抗原、CD20抗原、CD22抗原、CD30抗原、CD33抗原、糖タンパク質NMB、CanAg抗原、Her2(ErbB2/Neu)抗原、CD56(NCAM)抗原、CD70抗原、CD79抗原、CD138抗原、PSCA、PSMA(前立腺特異的膜抗原)、BCMA、E−selectin、EphB2、メラノトランスフェリン、Muc16抗原またはTMEFF2抗原に対して特異的に結合するモノクローナル抗体であり得る。

0282

前記リガンドユニットは、前記リンカーユニットに結合される。一実施形態では、前記リガンドユニットは、存在する場合、前記リンカーユニットのAに結合される。

0283

一実施形態では、前記リガンドユニットと前記リンカーユニットとの間の結合は、チオエーテル結合による。

0284

一実施形態では、前記リガンドユニットと前記リンカーユニットとの間の結合は、ジスルフィド結合による。

0285

一実施形態では、前記リガンドユニットと前記リンカーユニットとの間の結合は、アミド結合による。

0286

一実施形態では、前記リガンドユニットと前記リンカーユニットとの間の結合は、エステル結合による。

0287

一実施形態では、前記リガンドユニットと前記リンカーとの間の結合は、前記リガンドユニットのシステイン残基におけるチオール基と、前記リンカーユニットのマレイミド基との間で形成される。

0288

前記リガンドユニットのシステイン残基は、結合を形成するために、前記リンカーユニットの官能基との反応に利用可能でもよい。他の実施形態では、例えば、前記リガンドユニットが抗体である場合、前記抗体のチオール基は、鎖内ジスルフィド結合に関与してもよい。これらの鎖内結合は、前記リンカーユニットの官能基との反応の前に、例えば、前記抗体をDTTで処理することにより、遊離のチオール基に変換されてもよい。

0289

一部の実施形態では、前記システイン残基は、前記抗体の重鎖または軽鎖に導入される。抗体の重鎖または軽鎖に、置換により挿入されるシステインの位置としては、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる、公開された米国出願番号2007−0092940号および国際公開第2008/070593号パンフレットに記載のものがあげられる。

0290

処置方法
本発明の化合物またはコンジュゲートは、治療方法に使用され得る。処置を必要とする対象に、治療的に有効量の、式Iの化合物またはそのコンジュゲートを投与することを含む、処置方法も提供される。「治療的に有効量」の用語は、患者に対して、利点を示すのに十分な量である。このような利点は、少なくとも1つの兆候の少なくとも改善であり得る。投与される実際の量ならびに投与の速度およびタイムコースは、処置される性質および重症度により決まるであろう。処置の処方、例えば、用量の決定は、一般医および他の医師責任内である。

0291

化合物またはコンジュゲートは、単独または、処置される症状に応じて、同時または連続のいずれかで、他の処置との組み合わせで投与され得る。処置および治療としては、例えば、制限されず、化学療法活性剤、例えば、薬剤の投与);手術;および放射線療法があげられる。

0292

本発明に基づく、および本発明に基づいて使用するための、薬学的組成物は、前記活性成分、すなわち、式Iの化合物またはそのコンジュゲートに加えて、薬学的に許容され得る賦形剤キャリアバッファー、安定剤または、当業者に周知の他の材料を含んでもよい。このような材料は、非毒性であるべきであり、前記活性成分の効能を妨げないべきである。前記キャリアまたは他の材料の正確な性質は、投与経路により決まるであろう。前記投与経路は、経口または注射、例えば、皮膚、皮下または静脈内でもよい。

0293

経口投与用の薬学的組成物は、錠剤カプセル剤粉末または液体の形態であり得る。錠剤は、固体状のキャリアまたは補助剤を含んでもよい。液体状の薬学的組成物は、一般的には、液体状のキャリア、例えば、水、石油動物もしくは植物のオイル鉱油または合成油を含む。生理食塩水デキストロースまたは他の糖類の溶液またはグリコール、例えば、エチレングリコールプロピレングリコールもしくはポリエチレングリコールが含まれてもよい。カプセル剤は、固体状のキャリア、例えば、ゼラチンを含んでもよい。

0294

静脈内、皮膚もしくは皮下の注射または苦痛の部位での注射に関して、前記活性成分は、発熱物質を含まず、適切なpH、等張性および安定性を有する、非経口的に許容され得る水溶液の形態であろう。当業者は、等張性の媒体、例えば、塩化ナトリウム注射剤リンゲル液乳酸リンゲル液を使用して、適切な溶液を調製することが十分に可能である。保存剤、安定剤、バッファー、抗酸化剤および/または他の添加剤が、必要に応じて含まれてもよい。

0295

前記化合物およびコンジュゲートは、増殖性疾患および自己免疫疾患を処置するのに使用され得る。「増殖性疾患」の用語は、望ましくない過剰もしくは異常な細胞の、望ましくなく、または、制御できない細胞増殖、例えば、in vitroまたはin vivoに関わらず、腫瘍性増殖または過形成増殖に関する。

0296

増殖性の症状としては、例えば、制限されず、良性、前悪性および悪性の細胞増殖、例えば、制限されず、新生物および腫瘍(例えば、組織細胞種、グリオーマ星状細胞種、骨腫)、ガン(例えば、ガン、肺小細胞ガン、胃腸ガン、腸ガン、結腸ガン、乳ガン腫、卵巣ガン腫、前立腺ガン精巣ガン、肝臓ガン腎臓ガン、膀胱ガン膵臓ガン、脳ガン、肉腫骨肉腫カポジ肉腫またはメラノーマ)、白血病乾癬骨疾患、(例えば、結合組織の)線維増殖障害ならびにアテローム硬化症があげられる。他の対象となるガンとしては、制限されず、血液学的悪性腫瘍、例えば、白血病およびリンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫ならびに、亜型、例えば、DLBCL、辺縁体、マントル層および小胞ホジキンリンパ腫、AMLならびにB細胞またはT細胞由来の他のガンがあげられる。

0297

自己免疫疾患としては、例えば、下記:関節リウマチ自己免疫脱髄性疾患(例えば、多発性硬化症アレルギー性脳脊髄炎)、乾癬性関節炎内分泌性眼障害脳膜ブドウ膜炎全身性エリテマトーデス重症筋無力症グレーブス病糸球体腎炎、自己免疫肝臓障害炎症性腸疾患(例えば、クローン病)、アナフィラキシーアレルギー性反応シェーグレン症候群I型糖尿病原発性胆汁性肝硬変ウェゲナー肉芽腫症線維筋痛症多発筋炎皮膚真菌症多発性内分泌障害シュミット症候群、自己免疫ブドウ膜炎、アジソン病副腎炎甲状腺炎橋本病、自己免疫甲状腺疾患悪性貧血萎縮慢性肝炎ルポイド肝炎、アテローム硬化症、亜急性皮膚エリテマトーデス上皮小体機能低下症ドレスラー症候群、自己免疫血小板減少症特発性血小板減少性紫斑病溶血性貧血尋常性天疱瘡天疱瘡ヘルペス性皮膚炎円形脱毛症類天疱瘡強皮症全身性進行性硬化症、CRES症候群石灰沈着症レイノー現象食道運動障害手指硬化症および毛細血管拡張症)、男性および女性自己免疫性不妊硬直性脊椎炎潰瘍性大腸炎混合性結合組織疾患結節性多発動脈炎全身性壊死性血管炎アトピー性皮膚炎アトピー性鼻炎グッドパスチャ症候群、シャーガス病サルコイドーシスリウマチ熱喘息、反復流産、抗リン脂質症候群、農夫肺多発性紅斑、心切開術後症候群、クッシング症候群、自己免疫性慢性活動性肝炎愛鳥家肺中毒性表皮剥離症、アルポート症候群肺胞炎アレルギー性肺胞炎線維肺胞症、間質性肺炎結節性紅斑壊疽性膿皮症輸血反応高安動脈炎、多発筋痛側頭動脈炎住血吸虫症巨細胞性動脈炎回虫症アスペルギルス症サムター症候群、皮膚炎リンパ腫様肉芽腫症、ベーチェット病カプラン症候群、川崎病デング熱脳脊髄炎心内膜炎心内膜心筋線維症眼内炎持久性隆起性紅斑、乾癬、胎児赤芽球症好酸球性筋膜炎シャルマン症候群、フェルティ症候群フィラリア症毛様体炎慢性毛様体炎、異時性毛様体炎、フックス毛様体炎、IgA腎症ヘノッホ−シェーンライン紫斑病移植片対宿主病移植拒絶心筋症イートン−ランバート症候群再発性多発性軟骨炎クリオグロブリン血症、ヴァルデンストロームマクログロブリン血症エバンス症候群および自己免疫性機能不全があげられる。

0298

一部の実施形態では、前記自己免疫疾患は、Bリンパ球の障害(例えば、全身性エリテマトーデス、グッドパスチャ症候群、関節リウマチおよびI型糖尿病)、Th1−リンパ球の障害(例えば、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬、シェーグレン症候群、橋本病、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、ウェゲナー肉芽腫症、結核症もしくは移植片対宿主病)または、Th2−リンパ球の障害(例えば、アトピー性皮膚炎、全身性エリテマトーデス、アトピー性喘息、鼻炎結膜炎アレルギー性鼻炎、オーメン症候群、全身性硬化症もしくは慢性移植片対宿主病)である。一般的に、樹状性細胞による障害は、Th−1リンパ球またはTh−2リンパ球の障害による。一部の実施形態では、前記自己免疫障害は、T細胞媒介性免疫不全である。

0299

一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.01から約10mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.01から約5mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.05から約5mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.1から約5mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.1から約4mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.05から約3mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.1から約3mg/kgの範囲である。一部の実施形態では、投与される前記コンジュゲートの量は、投与あたりに約0.1から約2mg/kgの範囲である。

0300

他の形態を含む
特に断らない限り、周知のイオン、塩、溶媒和物およびこれらの置換基の保護型は、上記に含まれる。例えば、カルボン酸(−COOH)への言及は、アニオン(カルボキシレート)型(−COO-)、その塩または溶媒和物および従来の保護型も含む。同様に、アミノ基への言及は、プロトン化された形態(−N+HR1R2)、前記アミノ基の塩または溶媒和物、例えば、塩化水素塩、ならびにアミノ基の従来の保護型も含む。同様に、ヒドロキシル基への言及は、アニオン型(−O-)、その塩または溶媒和物および従来の保護型も含む。

0301


前記活性化合物の対応する塩、例えば、薬学的に許容され得る塩を調製、精製および/または取り扱うのが、都合がよく、または、望ましい場合がある。薬学的に許容され得る塩は、例えば、Berge,et al.,J.Pharm.Sci.,66,1−19(1977)に記載されている。

0302

例えば、前記化合物がアニオン性であるか、または、アニオン性であり得る官能基(例えば、−COOHが、−COO-であり得る。)を有する場合には、塩は、適切なカチオンとで形成されてもよい。適切な無機カチオンとしては、例えば、制限されず、アルカリ金属イオン、例えば、Na+およびK+、アルカリ土類カチオン、例えば、Ca2+およびMg2+、ならびに、他のカチオン、例えば、Al+3があげられる。適切な有機カチオンとしては、例えば、制限されず、アンモニウムイオン(すなわち、NH4+)および置換されているアンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2+、NHR3+、NR4+)があげられる。一部の適切な置換されているアンモニウムイオンは、例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミンおよびトロメタミンならびに、アミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニン由来のものである。一般的な四級アンモニウムイオンは、例えば、N(CH3)4+である。

0303

前記化合物がカチオン性であるか、または、カチオン性であり得る官能基(例えば、−NH2が、−NH3+であり得る。)を有する場合には、塩は、適切なアニオンとで形成されてもよい。適切な無機アニオンとしては、例えば、制限されず、下記の無機酸:塩酸臭化水素酸ヨウ化水素酸硫酸亜硫酸硝酸亜硝酸、リン酸および亜リン酸に由来するものがあげられる。

0305

溶媒和物
前記活性化合物の対応する溶媒和物を調製、精製および/または取り扱うのが、都合がよく、または、望ましい場合がある。本願明細書において、「溶媒和物」の用語は、媒質(例えば、活性化合物、活性化合物の塩)と溶媒との錯体を意味する、従来の意味で使用される。前記溶媒が水の場合、前記溶媒和物は、便宜上、水和物、例えば、一水和物二水和物三水和物等を意味し得る。

0306

カルビノールアミン
本発明は、前記PBD部分のイミン結合に溶媒が付加する化合物を含み、これは以下に説明され、ここで、前記溶媒は水またはアルコール(RAOH、RAが、C1-4アルキルである。)である。

0307

0308

これらの型は、前記PBDにおけるカルビノールアミンおよびカルビノールアミンエーテル型と言うことができる。これらの平衡バランスは、化合物が見出される条件および前記部分自体の性質により決まる。

0309

これらの具体的な化合物は、例えば、凍結乾燥により、固体状で単離され得る。

0310

異性
特定の化合物は、1つ以上の具体的な幾何学型、光学型、鏡像型、ジアステレオ異性型、エピマー型、アトロプ型、立体異性型互変異性型、立体構造型またはアノマー型、例えば、制限されず、cis−およびtrans−型;E−およびZ−型;c−、t−およびr−型;endo−およびexo−型;R−、S−およびmeso−型;D−およびL−型;d−およびl−型;(+)および(−)型;ケト−、エノール−およびエノレート型;syn−およびanti−型;シンクナル−およびアンチクリナル−型;α−およびβ−型;アキシャルおよびエカトリアル型;boat−、chair−、twist−、envelope−およびhalfchair−型;ならびに、それらの組み合わせの型で存在してもよい。以下、まとめて「異性体」(または「異性型」)と言う。

0311

互変異性型に関して以下に説明する場合以外は、本願明細書で使用する時、構造(または構造)異性体(すなわち、空間における単に原子の位置よりもむしろ、原子間の結合が異なる異性体)は、「異性体」の用語から特に除外されることに留意するべきである。例えば、メトキシ基、−OCH3への言及は、その構造異性体である、ヒドロキシメチル基、−CH2OHへの言及として理解されるべきではない。同様に、オルト−クロロフェニルへの言及は、その構造異性体である、メタ−クロロフェニルへの言及として理解されるべきではない。ただし、構造の分類への言及は、その分類内にある構造的異性型を十分に含み得る(例えば、C1-7アルキルは、n−プロピルおよびiso−プロピルを含み;ブチルは、n−、iso−、sec−およびtert−ブチルを含み;メトキシフェニルは、オルト−、メタ−およびパラ−メトキシフェニルを含む。)。

0312

上記除外は、互変異性型、例えば、ケト−、エノール−およびエノレート型、例えば、下記互変異対における場合、ケト/エノール(以下に説明)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エネチオール、N−ニトロソ/ヒドロキシアゾおよびニトロ/aci−ニトロには関連しない。

0313

0314

1つ以上の同位体置換を有する化合物が、「異性体」の用語に特に含まれることに留意すべきである。例えば、Hは、任意の同位体型、例えば、1H、2H(D)および3H(T)でもよく;Cは、任意の同位体型、例えば、12C、13Cおよび14Cでもよく;Oは、任意の同位体型、例えば、16Oおよび18O;等でもよい。

0315

特に断らない限り、特定の化合物への言及は、全てのこのような異性型、例えば、(全体的にまたは部分的に)ラセミおよびそれらの他の混合物を含む。このような異性型を調製(例えば、非対称合成)および分離(例えば、分別結晶およびクロマトグラフの手段)をするための方法は、当該分野において公知であるか、または、本願明細書で教示される方法もしくは公知の手法における公知の方法を採用することにより直ちに取得されるかのいずれかである。

0316

一般的な合成経路
前記PBD化合物の合成は、下記参考文献において広く記載されている。その記載は、その全体が、全ての目的に関して、参照により本願明細書に取り込まれる。
a)国際公開第00/12508号パンフレット(14から30頁);
b)国際公開第2005/023814号パンフレット(3から10頁);
c)国際公開第2004/043963号パンフレット(28から29頁);および、
d)国際公開第2005/085251号パンフレット(30から39頁)。

0317

合成経路
R10およびR11が、それらが結合されている窒素原子と炭素原子との間に、窒素−炭素二重結合を形成している場合、本発明の化合物は、式2:



の化合物から合成され得る。

0318

式2中、R2、R6、R7、R9、R6’、R7’、R9’、R12、X、X’およびR”は、式Iの化合物について規定の通りであり、ProtNは、合成用の窒素保護基であり、および、ProtOは、合成用の酸素保護基または、標準的な方法によりイミン結合を脱保護することによるオキソ基である。

0319

産生された前記化合物は、使用される溶媒に応じて、そのカルビノールアミン型またはカルビノールアミンエーテル型であり得る。例えば、ProtNがTrocであり、ProtOが合成用の酸素保護基である場合には、前記脱保護は、Cd/Pbカップリングを使用して行われて、前記式(I)の化合物を産生する。ProtNがSEMまたは類似する基であり、ProtOがオキソ基である場合には、前記オキソ基は、還元により除去され得る。前記還元は、保護されたカルビノールアミン中間体をもたらし、ついで、前記中間体は、水の除去後に、前記SEM保護基を除去するのに処理され得る。式2の化合物の還元は、例えば、スーパーヒドリドまたはリチウムテトラボロヒドリドによりなされ得る。一方、前記SEM保護基を除去するのに適切な手段は、シリカゲルによる処理である。

0320

式2の化合物は、式3a:



の化合物から合成され得る。

0321

式3a中、R2、R6、R7、R9、R6’、R7’、R9’、X、X’およびR”は、R12を含む有機金属誘導体、例えば、有機ホウ素誘導体をカップリングすることによる、式2の化合物について規定の通りである。前記有機ホウ素誘導体は、ボロナートまたはボロン酸であり得る。

0322

式2の化合物は、式3b:



の化合物から合成され得る。

0323

式3b中、R12、R6、R7、R9、R6’、R7’、R9’、X、X’およびR”は、R2を含む有機金属誘導体、例えば、有機ホウ素誘導体をカップリングすることによる、式2の化合物について規定の通りである。前記有機ホウ素誘導体は、ボロナートまたはボロン酸であり得る。

0324

式3aおよび3bの化合物は、式4:



の化合物から合成され得る。

0325

式4中、R2、R6、R7、R9、R6’、R7’、R9’、X、X’およびR”は、R2またはR12を含む約一価(例えば、0.9または1から1.1または1.2)の有機金属誘導体、例えば、有機ホウ素誘導体をカップリングすることによる、式2の化合物について規定の通りである。

0326

上記カップリングは、通常、パラジウム触媒、例えば、Pd(PPh3)4、Pd(OCOCH3)2、PdCl2、Pd2(dba)3の存在下で行われる。前記カップリングは、標準的な条件下で行われてもよいし、または、マイクロ波条件下で行われてもよい。

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