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技術 RNA依存性標的DNA修飾およびRNA依存性転写調節のための方法および組成物

出願人 ザリージェンツオブザユニバーシティオブカリフォルニアユニバーシティオブヴィエナチヤーペンテイエ,エマニユエル
発明者 ジネク,マーテインチヤーペンテイエ,エマニユエルチリンスキー,クシシユトフドウドナ・ケイト,ジエイムズ・ハリソンリム,ウエンデルキイ,レイドウドナ,ジエニフアー・エー
出願日 2018年5月21日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-097369
公開日 2018年9月6日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2018-138054
状態 未査定
技術分野 動物の育種及び生殖細胞操作による繁殖 突然変異または遺伝子工学 微生物・酵素関連装置 酵素・酵素の調製 微生物、その培養処理 核酸・ペプチド類を含むライブラリー技術
主要キーワード 独立関係 頭サイズ アダプト イオン除去水 低フロー 副組合せ 標的距離 接触事象
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図面 (20)

課題

それぞれの新たな標的配列のために新たなタンパク質を設計する必要がない形で、ヌクレアーゼ活性、または他のタンパク質活性を、標的DNA内の異なる場所へ正確にターゲティングすることを可能にする技術を提供する。

解決手段

(i)標的DNA内の配列に対し相補的ヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(ii)部位特異的修飾ポリペプチド相互作用する第二セグメントを含む、DNA標的化RNA。前記第一セグメントは標的DNA内の配列に対し100%の相補性を有する8個のヌクレオチドを含むことが出来る。

概要

背景

細菌の約60%および古細菌の90%が、外来DNAエレメントに対し耐性を付与する
ためのCRISPR(clustered regularly interspace
d short palindromic repeats)/CRISPR関連(Ca
s)系を有している。ストレプトコッカスピオゲネス(Streptococcus
pyogenes)由来II型CRISPR系は、RNAによって誘導される外来DN
サイレンシングに必要充分な、Cas9タンパク質をコードする単一の遺伝子のみと、
2種のRNA(成熟CRISPR RNA(crRNA)および部分的に相補的トラン
作動性RNA(tracrRNA))を含む。

近年、特定のDNA配列を標的とするよう設計された改変ヌクレアーゼ酵素が、標的化
された遺伝子欠失遺伝子置換および遺伝子修復、並びに外来性配列導入遺伝子)のゲ
ノムへの挿入を可能にする、細胞および生物全体を遺伝子操作するための強力なツールと
して、かなりの関心を集めている。部位特異的DNAヌクレアーゼを改変するための2つ
の主な技術が登場しており、それらは共に、配列非特異的DNAエンドヌクレアーゼドメ
インが改変DNA結合ドメインに融合されたキメラエンドヌクレアーゼ酵素構築に基づ
いている。しかし、それぞれの新たなゲノム遺伝子座を標的とするには新規のヌクレアー
ゼ酵素の設計が必要であるが、このことから、これらのアプローチは多大な時間を要し且
つ高価なものとなっている。さらに、これら2つの技術は正確性が限定されているという
欠点を有しており、それにより予測不可能非特異的作用がもたらされる可能性がある。

細胞のゲノムおよび遺伝子再プログラミング系統的照合は、発現または抑制のために
一連の遺伝子を標的とすることを含む。近年の、任意遺伝子を調節のために標的とする最
も一般的なアプローチは、RNA干渉(RNAi)を使用することである。このアプロー
チには限界があり、例えば、RNAiは有意な非特異的作用および毒性を示し得る。

それぞれの新たな標的配列のために新たなタンパク質を設計する必要がない形で、ヌク
レアゼ活性(または他のタンパク質活性)を標的DNA内の異なる場所へ正確にターゲ
ティングすることを可能にする技術が、この分野で必要とされている。さらに、非特異的
な作用を最小限にして遺伝子発現を調節する方法が、当該技術分野において必要とされて
いる。

概要

それぞれの新たな標的配列のために新たなタンパク質を設計する必要がない形で、ヌクレアーゼ活性、または他のタンパク質活性を、標的DNA内の異なる場所へ正確にターゲティングすることを可能にする技術を提供する。(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(ii)部位特異的修飾ポリペプチド相互作用する第二セグメントを含む、DNA標的化RNA。前記第一セグメントは標的DNA内の配列に対し100%の相補性を有する8個のヌクレオチドを含むことが出来る。なし

目的

近年の、任意遺伝子を調節のために標的とする最
も一般的なアプローチは、RNA干渉(RNAi)を使用することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(i)標的DNA内の配列に対し相補的ヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(ii)部位特異的修飾ポリペプチド相互作用する第二セグメントを含む、DNA標的化RNA。

請求項2

前記第一セグメントが標的DNA内の配列に対し100%の相補性を有する8個のヌクレオチドを含む、請求項1に記載のDNA標的化RNA。

請求項3

前記第二セグメントが、配列番号563〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、請求項1に記載のDNA標的化RNA。

請求項4

前記第二セグメントが、配列番号431〜562に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列、またはその相補体を含む、請求項1に記載のDNA標的化RNA。

請求項5

前記部位特異的修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列アミノ酸7〜166または731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のDNA標的化RNA。

請求項6

請求項1に記載のDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む、DNAポリヌクレオチド

請求項7

請求項6に記載のDNAポリヌクレオチドを含む、組み換え発現ベクター

請求項8

前記DNA標的化RNAをコードする前記ヌクレオチド配列がプロモーター作動可能に連結している、請求項7に記載の組み換え発現ベクター。

請求項9

前記プロモーターが誘導性プロモーターである、請求項8に記載の組み換え発現ベクター。

請求項10

請求項1に記載のDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列が複数のクローニング部位をさらに含む、請求項7に記載の組み換え発現ベクター。

請求項11

請求項6に記載のDNAポリヌクレオチドを含む、インビトロ遺伝子改変宿主細胞

請求項12

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む前記部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、組み換え発現ベクター。

請求項13

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、前記標的DNA内の転写が調節される部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む、前記部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、組み換え発現ベクター。

請求項14

(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含むDNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)低減された部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む、変異型部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項15

S.ピオゲネス(S.pyogenes)配列(配列番号8)のH840A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異を含む、請求項14に記載の変異型部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項16

S.ピオゲネス配列(配列番号8)のD10A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異を含む、請求項14に記載の変異型部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項17

(i)S.ピオゲネス配列(配列番号8)のD10A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異;並びに(ii)S.ピオゲネス配列(配列番号8)のH840A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異を両方含む、請求項14に記載の変異型部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項18

(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含むDNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む、キメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項19

図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド

請求項20

前記DNA標的化RNAが、配列番号563〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列をさらに含む、請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項21

前記DNA標的化RNAが、配列番号431〜562に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列をさらに含む、請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項22

前記酵素活性が前記標的DNAを修飾する、請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項23

請求項24

前記酵素活性がヌクレアーゼ活性である、請求項23に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項25

前記ヌクレアーゼ活性が前記標的DNA内で二重鎖切断を引き起こす、請求項24に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項26

前記酵素活性が前記標的DNAと結合した標的ポリペプチドを修飾する、請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項27

前記酵素活性が、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性キナーゼ活性ホスファターゼ活性ユビキチンリガーゼ活性脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリストイル化活性である、請求項26に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項28

前記標的ポリペプチドがヒストンであり、前記酵素活性がメチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性または脱ユビキチン化活性である、請求項26に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項29

請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、RNAポリヌクレオチド。

請求項30

請求項18に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、DNAポリヌクレオチド。

請求項31

請求項30に記載のポリヌクレオチドを含む、組み換え発現ベクター。

請求項32

前記ポリヌクレオチドがプロモーターに作動可能に連結している、請求項31に記載の組み換え発現ベクター。

請求項33

前記プロモーターが誘導性プロモーターである、請求項32に記載の組み換え発現ベクター。

請求項34

請求項30に記載のポリヌクレオチドを含む、インビトロ遺伝子改変宿主細胞。

請求項35

(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含むDNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)前記標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、前記標的DNA内の転写が調節される部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む、キメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項36

前記活性部位が前記標的DNA内の転写を増加させる、請求項35に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項37

前記活性部位が前記標的DNA内の転写を減少させる、請求項35に記載のキメラ部位特異的修飾ポリペプチド。

請求項38

DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む組換え部位特異的修飾ポリペプチドを含む、遺伝子改変細胞

請求項39

前記部位特異的修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項38に記載の遺伝子改変細胞。

請求項40

前記細胞が、古細菌細胞、細菌細胞真核細胞真核単細胞生物体細胞生殖細胞幹細胞植物細胞藻細胞動物細胞無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞魚類細胞カエル細胞、鳥類細胞哺乳類細胞ブタ細胞雌ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される、請求項38に記載の遺伝子改変細胞。

請求項41

ゲノムが、(i)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む組換え部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む導入遺伝子を含んでいる、遺伝子導入非ヒト生物

請求項42

前記部位特異的修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項41に記載の遺伝子導入生物

請求項43

前記生物が、古細菌、細菌、真核単細胞生物、藻、植物、動物、無脊椎動物、ハエ、虫、刺胞動物脊椎動物、カエル、哺乳動物有蹄動物、げっ歯類動物、ラット、マウス、および非ヒト霊長類動物からなる群から選択される、請求項41に記載の遺伝子導入生物。

請求項44

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む前記部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを含む、組成物

請求項45

前記DNA標的化RNAの前記第一セグメントが、前記標的DNA内の配列に対して少なくとも100%の相補性を有する8個のヌクレオチドを含む、請求項44に記載の組成物。

請求項46

前記DNA標的化RNAの前記第二セグメントが、配列番号563〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項44に記載の組成物。

請求項47

前記DNA標的化RNAの前記第二セグメントが、配列番号431〜562に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項44に記載の組成物。

請求項48

前記部位特異的修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項44に記載の組成物。

請求項49

前記酵素活性が前記標的DNAを修飾する、請求項44に記載の組成物。

請求項50

前記酵素活性が、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン活性、酸化活性、ピリミジンダイマー形成活性、インテグラーゼ活性、トランスポサーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、光回復酵素活性またはグリコシラーゼ活性である、請求項49に記載の組成物。

請求項51

前記酵素活性がヌクレアーゼ活性である、請求項50に記載の組成物。

請求項52

前記ヌクレアーゼ活性が前記標的DNA内で二重鎖切断を引き起こす、請求項51に記載の組成物。

請求項53

前記酵素活性が前記標的DNAと結合した標的ポリペプチドを修飾する、請求項44に記載の組成物。

請求項54

前記酵素活性が、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリストイル化活性である、請求項53に記載の組成物。

請求項55

前記標的ポリペプチドがヒストンであり、前記酵素活性がメチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性または脱ユビキチン化活性である、請求項53に記載の組成物。

請求項56

前記DNA標的化RNAが二重分子DNA標的化RNAであり、前記組成物が標的化RNAおよび活性化RNAの両方を含み、その二本鎖形成セグメントは相補的であり、ハイブリダイズして前記DNA標的化RNAの前記第二セグメントを形成する、請求項44に記載の組成物。

請求項57

前記活性化RNAの前記二本鎖形成セグメントが、配列番号431〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項56に記載の組成物。

請求項58

(i)請求項44に記載のDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;および(ii)核酸を安定化させるための緩衝液を含む、組成物。

請求項59

(i)請求項44に記載の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド;並びに(ii)核酸および/またはタンパク質を安定化させるための緩衝液を含む、組成物。

請求項60

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、前記標的DNA内の転写が調節される部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む前記部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを含む、組成物。

請求項61

前記活性部位が前記標的DNA内の転写を増加させる、請求項60に記載の組成物。

請求項62

前記活性部位が前記標的DNA内の転写を減少させる、請求項60に記載の組成物。

請求項63

(i)請求項60に記載の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド;並びに(ii)核酸および/またはタンパク質を安定化させるための緩衝液を含む、組成物。

請求項64

標的DNAの部位特異的修飾の方法であって、前記標的DNAを、(i)(a)前記標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドと接触させることを含む、上記方法。

請求項65

前記標的DNAが染色体外に存在する、請求項64に記載の方法。

請求項66

前記標的DNAが5’−CCY−3’である相補鎖のPAM配列を含み、ここでYはあらゆるDNAヌクレオチドであり、Yは前記標的DNAの相補鎖の標的配列のすぐ5’側である、請求項64に記載の方法。

請求項67

前記標的DNAがインビトロにおける染色体の一部である、請求項64に記載の方法。

請求項68

前記標的DNAがインビボにおける染色体の一部である、請求項64に記載の方法。

請求項69

前記標的DNAが細胞内の染色体の一部である、請求項64に記載の方法。

請求項70

前記細胞が、古細菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、カエル細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、ブタ細胞、雌ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される、請求項69に記載の方法。

請求項71

前記DNA標的化RNAが、配列番号563〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項64に記載の方法。

請求項72

前記DNA標的化RNAが、配列番号431〜562に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項64に記載の方法。

請求項73

前記DNA修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項64に記載の方法。

請求項74

前記酵素活性が前記標的DNAを修飾する、請求項64に記載の方法。

請求項75

前記酵素活性がヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン活性、酸化活性、ピリミジンダイマー形成活性、インテグラーゼ活性、トランスポサーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、光回復酵素活性またはグリコシラーゼ活性である、請求項74に記載の方法。

請求項76

前記DNA修飾酵素活性がヌクレアーゼ活性である、請求項75に記載の方法。

請求項77

前記ヌクレアーゼ活性が前記標的DNA内で二重鎖切断を引き起こす、請求項76に記載の方法。

請求項78

前記接触が非相同末端結合または相同組換え修復許容的な条件下で起こる、請求項77に記載の方法。

請求項79

前記標的DNAをドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、前記ドナーポリヌクレオチド、前記ドナーポリヌクレオチドの一部、前記ドナーポリヌクレオチドのコピー、または前記ドナーポリヌクレオチドのコピーの一部が前記標的DNAに組み込まれる、請求項78に記載の方法。

請求項80

細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず、前記標的DNA内のヌクレオチドが欠失されるように前記標的DNAが修飾される、請求項78に記載の方法。

請求項81

前記酵素活性が前記標的DNAと結合した標的ポリペプチドを修飾する、請求項64に記載の方法。

請求項82

前記酵素活性が、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリストイル化活性である、請求項81に記載の方法。

請求項83

前記標的ポリペプチドがヒストンであり、前記酵素活性がメチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性または脱ユビキチン化活性である、請求項81に記載の方法。

請求項84

複合体が活性化RNAをさらに含む、請求項64に記載の方法。

請求項85

前記活性化RNAが、配列番号431〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項84に記載の方法。

請求項86

標的DNA内の部位特異的転写を調節する方法であって、前記標的DNAを、(i)(a)前記標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)転写を調節する活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドと接触させることを含み、前記接触により前記標的DNA内の転写の調節がもたらされる、上記方法。

請求項87

前記標的DNA内の転写が増加する、請求項86に記載の方法。

請求項88

前記標的DNA内の転写が減少する、請求項86に記載の方法。

請求項89

標的DNAにおける部位特異的修飾の方法であって、前記標的DNAを、(i)(a)前記標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内の転写を調節する活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドと接触させることを含む、上記方法。

請求項90

前記部位特異的修飾ポリペプチドが前記標的DNA内の転写を増加させる、請求項86に記載の方法。

請求項91

前記部位特異的修飾ポリペプチドが前記標的DNA内の転写を減少させる、請求項86に記載の方法。

請求項92

細胞内の標的DNAの部位特異的切断および修飾を促進する方法であって、前記細胞に、(i)(a)前記標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内に二重鎖切断を生成するヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド;を導入することを含み、前記二重鎖切断の部位は前記DNA標的化RNAによって決定され、前記接触は非相同末端結合または相同組換え修復に許容的な条件下で起こり、前記標的DNAが切断および再結合されることで修飾されたDNA配列が生成される、上記方法。

請求項93

前記標的DNAをドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、前記ドナーポリヌクレオチド、前記ドナーポリヌクレオチドの一部、前記ドナーポリヌクレオチドのコピー、または前記ドナーポリヌクレオチドのコピーの一部が標的DNAに組み込まれる、請求項92に記載の方法。

請求項94

前記細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず、前記標的DNA内のヌクレオチドが欠失されるように前記標的DNAが修飾される、請求項92に記載の方法。

請求項95

前記細胞が、古細菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、カエル細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、ブタ細胞、雌ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される、請求項92に記載の方法。

請求項96

前記細胞がインビトロに存在する、請求項92に記載の方法。

請求項97

前記細胞がインビボに存在する、請求項92に記載の方法。

請求項98

対象において遺伝子改変細胞を生産する方法であって、(I)細胞に、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内に二重鎖切断を生成するヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを導入し;ここで、前記二重鎖切断の部位は前記DNA標的化RNAによって決定され、前記接触は非相同末端結合または相同組換え修復に許容的な条件下で起こり、前記標的DNAが切断および再結合されることで修飾されたDNA配列が生成され;これにより前記遺伝子改変細胞を生産すること;並びに(II)前記遺伝子改変細胞を前記対象に移植することを含む、上記方法。

請求項99

前記細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、前記ドナーポリヌクレオチド、前記ドナーポリヌクレオチドの一部、前記ドナーポリヌクレオチドのコピー、または前記ドナーポリヌクレオチドのコピーの一部が前記標的DNAに組み込まれる、請求項98に記載の方法。

請求項100

前記細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず、前記標的DNA内のヌクレオチドが欠失されるように前記標的DNAが修飾される、請求項98に記載の方法。

請求項101

前記細胞が、古細菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、両生類細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、有蹄動物細胞、げっ歯類細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される、請求項98に記載の方法。

請求項102

外来性部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む遺伝子改変細胞内の標的DNAを修飾する方法であって、前記遺伝子改変細胞に、DNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチドを導入することを含み、(i)前記DNA標的化RNAが、(a)前記標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含み;(ii)前記部位特異的修飾ポリペプチドが、(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)ヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む、上記方法。

請求項103

前記部位特異的修飾ポリペプチドが、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項102に記載の方法。

請求項104

前記細胞が、古細菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、両生類細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、有蹄動物細胞、げっ歯類細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される、請求項102に記載の方法。

請求項105

前記細胞がインビボに存在する、請求項102に記載の方法。

請求項106

前記細胞がインビトロに存在する、請求項102に記載の方法。

請求項107

前記部位特異的修飾ポリペプチドの発現が誘導性プロモーターの制御下にある、請求項102に記載の方法。

請求項108

前記部位特異的修飾ポリペプチドの発現が細胞型特異的プロモーターの制御下にある、請求項102に記載の方法。

請求項109

(i)請求項1に記載のDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット

請求項110

細胞に前記DNA標的化RNAを導入するための緩衝液、洗浄緩衝液対照試薬対照発現ベクターまたはRNAポリヌクレオチド、DNAからDNA標的化RNAを転写するための試薬、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される試薬をさらに含む、請求項109に記載のキット。

請求項111

(i)請求項44に記載の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド;並びに(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット。

請求項112

細胞に前記部位特異的修飾ポリペプチドを導入するための緩衝液、洗浄緩衝液、対照試薬、対照発現ベクターまたはRNAポリヌクレオチド、DNAから前記部位特異的修飾ポリペプチドをインビトロ生成するための試薬、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される試薬をさらに含む、請求項111に記載のキット。

請求項113

(i)請求項60に記載の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド;並びに(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット。

請求項114

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む前記部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを含む、キット。

請求項115

(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)前記標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、前記標的DNA内の転写が調節される部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む前記部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを含む、キット。

請求項116

(i)請求項12に記載の組み換え発現ベクター;および(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット。

請求項117

(i)請求項13に記載の組み換え発現ベクター;および(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット。

請求項118

(i)請求項7に記載の組み換え発現ベクター;および(ii)再構成および/または希釈のための試薬を含む、キット。

請求項119

(i)請求項7に記載の組み換え発現ベクター;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む組み換え発現ベクターを含む、キット。

請求項120

(i)請求項7に記載の組み換え発現ベクター;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、前記標的DNA内の転写が調節される部位が前記DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む組み換え発現ベクターを含む、キット。

請求項121

請求項1に記載の2つ以上のDNA標的化RNA、またはそれらをコードするDNAポリヌクレオチドを含む標的DNAを標的とするためのキットであって、前記2つ以上のDNA標的化RNAのうちの少なくとも1つの第一セグメントが、前記2つ以上のDNA標的化RNAのうちの少なくとも別の1つの第一セグメントと、少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なる、上記キット。

請求項122

宿主細胞において標的DNAの転写を選択的に調節する方法であって、前記宿主細胞に、a)i)前記標的DNA内の標的配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;ii)部位特異的ポリペプチドと相互作用する第二セグメント;およびiii)安定性制御配列を含むDNA標的化RNA、または前記DNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;並びにb)i)前記DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;およびii)低減されたエンドデオキシリボヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む変異型Cas9部位特異的ポリペプチド、または前記変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸を導入することを含み、前記DNA標的化RNAおよび前記変異型Cas9ポリペプチドが前記細胞内で複合体を形成し、前記複合体が前記細胞内の標的DNAの転写を選択的に調節する、上記方法。

請求項123

前記変異型Cas9部位特異的ポリペプチドが、前記標的DNAの非相補鎖を切断することはできるが、前記標的DNAの相補鎖を切断する低減された能力を有する、請求項122に記載の方法。

請求項124

前記変異型部位特異的ポリペプチドが、図39Aに示されるアミノ酸配列のH840A変異、または配列番号1〜256および795〜1346に記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応する変異を含む、請求項123に記載の方法。

請求項125

前記変異型部位特異的ポリペプチドが、前記標的DNAの相補鎖を切断することはできるが、前記標的DNAの非相補鎖を切断する低減された能力を有する、請求項122に記載の方法。

請求項126

前記変異型部位特異的ポリペプチドが、図39Aに示されるアミノ酸配列のD10A変異、または配列番号1〜256および795〜1346に記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応する変異を含む、請求項125に記載の方法。

請求項127

前記変異型部位特異的ポリペプチドが、前記標的DNAの相補鎖を切断する低減された能力、および前記標的DNAの非相補鎖を切断する低減された能力を有する、請求項122に記載の方法。

請求項128

前記変異型部位特異的ポリペプチドが、(i)図41に示されるアミノ酸配列のD10A変異、または配列番号1〜256および795〜1346に記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応する変異;並びに(ii)配列番号8のH840A変異、または配列番号1〜256および795〜1346に記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応する変異、の両方を含む、請求項127に記載の方法

請求項129

前記宿主細胞が原核細胞である、請求項122に記載の方法。

請求項130

前記宿主細胞が真核細胞である、請求項122に記載の方法。

請求項131

前記真核細胞が哺乳類細胞である、請求項130に記載の方法。

請求項132

前記標的DNAの転写が前記複合体非存在下における前記標的DNAの転写と比較して少なくとも約10%だけ阻害される、請求項122に記載の方法。

請求項133

前記変異型Cas9部位特異的ポリペプチドが異種ポリペプチドを含む、請求項122に記載の方法。

請求項134

前記異種ポリペプチドが、細胞内局在配列、検出可能な標識、安定性制御ペプチド転写調節配列タンパク質結合配列、またはそれらの組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。

請求項135

前記異種ポリペプチドが安定性制御ペプチドを含む、請求項134に記載の方法。

請求項136

前記安定性制御ペプチドがデグロン配列を含む、請求項135に記載の方法。

請求項137

前記異種ポリペプチドが、転写活性化因子転写抑制因子、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンリジン脱メチル化酵素、ヒストンリジンアセチルトランスフェラーゼ、ヒストンリジン脱アセチル化酵素、DNAメチラーゼ、DNA脱メチル化酵素、境界エレメント周辺リクルートメントエレメント、タンパク質ドッキングエレメント、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項133に記載の方法。

請求項138

前記標的DNAの転写が、前記複合体非存在下における前記標的DNAの転写と比較して少なくとも約1.2倍だけ増加される、請求項133に記載の方法。

請求項139

前記異種ポリペプチドが、転写活性化因子、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンリジン脱メチル化酵素、ヒストンリジンアセチルトランスフェラーゼ、DNA脱メチル化酵素、タンパク質ドッキングエレメント、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項138に記載の方法。

請求項140

前記DNA標的化RNAが単一分子DNA標的化RNAである、請求項122に記載の方法。

請求項141

前記DNA標的化RNAが二分子DNA標的化RNAである、請求項122に記載の方法。

請求項142

請求項122に記載の方法であって、前記宿主細胞に、第二のDNA標的化RNA、または前記第二のDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸を導入することをさらに含み、前記第二のDNA標的化RNAが、前記標的DNA内の第二の標的配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;部位特異的ポリペプチドと相互作用する第二セグメント;および安定性制御配列を含む、上記方法。

請求項143

前記第二セグメントが、約30ヌクレオチド〜約60ヌクレオチドの長さを有し、1)5’−GUUUUAGAGCUA−(リンカー)−UAGCAAGUUAAAA−3’;2)5’−GUUUAGAGCUG−(リンカー)−CAGCAAGUUAAA−3’;3)5’−GUUUUAGAGCUG−(リンカー)−CAGCGAGUUAAA−3’;4)5’−GUUUUUGUACUCU−(リンカー)−AGAAGCUACAAAGAU−3’;5)5’−GUUGUAGCUCC−(リンカー)−GUUGCUACAAU−3’;および6)5’−GUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCG−3’から選択されるヌクレオチド配列に対して少なくとも約95%のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項122に記載の方法。

請求項144

a)標的DNA内の標的配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;b)部位特異的ポリペプチドと相互作用する第二セグメント;およびc)安定性制御配列を含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む単離核酸

請求項145

前記DNA標的化RNAをコードする前記ヌクレオチド配列がプロモーターに作動可能に連結している、請求項144に記載の単離核酸。

請求項146

前記核酸が、野生型Cas9と比較して低減されたエンドデオキシリボヌクレアーゼ活性を示す変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項144に記載の単離核酸。

請求項147

前記変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列がプロモーターに作動可能に連結している、請求項146に記載の単離核酸。

請求項148

請求項24に記載の核酸を含む、組み換え発現ベクター。

請求項149

請求項24に記載の単離核酸、または請求項28に記載の組み換え発現ベクターを含む、遺伝子改変宿主細胞。

請求項150

複数のメンバーを含む核酸のライブラリーであって、各核酸メンバーが、a)標的DNA内の標的配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;b)部位特異的ポリペプチドと相互作用する第二セグメント;およびc)安定性制御配列を含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含み、各メンバーが前記第一セグメントの前記ヌクレオチド配列においてライブラリーの他のメンバーと異なる、上記ライブラリー。

請求項151

前記DNA標的化RNAをコードする前記ヌクレオチド配列がプロモーターに作動可能に連結している、請求項150に記載のライブラリー。

請求項152

a)i)標的DNA内の標的配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;ii)部位特異的ポリペプチドと相互作用する第二セグメント;およびiii)安定性制御配列を含むDNA標的化RNA、または前記DNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;並びにb)緩衝液を含む、キット。

請求項153

野生型Cas9と比較して低減されたエンドデオキシリボヌクレアーゼ活性を示す変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをさらに含む、請求項152に記載のキット。

請求項154

前記DNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む前記核酸が、野生型Cas9と比較して低減されたエンドデオキシリボヌクレアーゼ活性を示す変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項152に記載のキット。

請求項155

野生型Cas9と比較して低減されたエンドデオキシリボヌクレアーゼ活性を示す変異型Cas9部位特異的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含む、請求項152に記載のキット。

技術分野

0001

相互参照
本出願は、2012年5月25日に出願された米国仮特許出願第61/652,086
号、2012年10月19日に出願された同第61/716,256号、2013年1月
28日に出願された同第61/757,640号、および2013年2月15日に出願さ
れた同第61/765,576号の利益を主張するものであり、それぞれの米国仮特許出
願はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。

0002

連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
本発明は、アメリカ国立衛生研究所によって与えられた助成金番号GM081879を
基に、政府援助を得てなされたものである。米国政府は本発明において一定の権利を有す
る。

0003

テキストファイルとして提供される配列表の参照による組み込み
配列表は、2013年3月13日に作成され7645KBのサイズを有するテキスト
イルBERK−187WO−SeqList_ST25.txt」として、本明細書
に提供される。テキストファイルの内容は、それらの全体が参照によって本明細書に組み
込まれる。

背景技術

0004

細菌の約60%および古細菌の90%が、外来DNAエレメントに対し耐性を付与する
ためのCRISPR(clustered regularly interspace
d short palindromic repeats)/CRISPR関連(Ca
s)系を有している。ストレプトコッカスピオゲネス(Streptococcus
pyogenes)由来II型CRISPR系は、RNAによって誘導される外来DN
サイレンシングに必要充分な、Cas9タンパク質をコードする単一の遺伝子のみと、
2種のRNA(成熟CRISPR RNA(crRNA)および部分的に相補的トラン
作動性RNA(tracrRNA))を含む。

0005

近年、特定のDNA配列を標的とするよう設計された改変ヌクレアーゼ酵素が、標的化
された遺伝子欠失遺伝子置換および遺伝子修復、並びに外来性配列導入遺伝子)のゲ
ノムへの挿入を可能にする、細胞および生物全体を遺伝子操作するための強力なツールと
して、かなりの関心を集めている。部位特異的DNAヌクレアーゼを改変するための2つ
の主な技術が登場しており、それらは共に、配列非特異的DNAエンドヌクレアーゼドメ
インが改変DNA結合ドメインに融合されたキメラエンドヌクレアーゼ酵素構築に基づ
いている。しかし、それぞれの新たなゲノム遺伝子座を標的とするには新規のヌクレアー
ゼ酵素の設計が必要であるが、このことから、これらのアプローチは多大な時間を要し且
つ高価なものとなっている。さらに、これら2つの技術は正確性が限定されているという
欠点を有しており、それにより予測不可能非特異的作用がもたらされる可能性がある。

0006

細胞のゲノムおよび遺伝子再プログラミング系統的照合は、発現または抑制のために
一連の遺伝子を標的とすることを含む。近年の、任意遺伝子を調節のために標的とする最
も一般的なアプローチは、RNA干渉(RNAi)を使用することである。このアプロー
チには限界があり、例えば、RNAiは有意な非特異的作用および毒性を示し得る。

0007

それぞれの新たな標的配列のために新たなタンパク質を設計する必要がない形で、ヌク
レアゼ活性(または他のタンパク質活性)を標的DNA内の異なる場所へ正確にターゲ
ティングすることを可能にする技術が、この分野で必要とされている。さらに、非特異的
な作用を最小限にして遺伝子発現を調節する方法が、当該技術分野において必要とされて
いる。

0008

本開示は、ターゲティング配列を含み、修飾ポリペプチドと共に、標的DNAおよび/
または標的DNAと結合したポリペプチドの部位特異的修飾を与える、DNA標的化RN
Aを提供する。本開示はさらに、部位特異的修飾ポリペプチドを提供する。本開示はさら
に、標的DNAおよび/または標的DNAと結合したポリペプチドの部位特異的修飾の方
法を提供する。本開示は、標的核酸酵素的に不活性なCas9ポリペプチドおよびDN
A標的化RNAと接触させることを一般的に含む、標的細胞内の標的核酸の転写を調節す
る方法を提供する。該方法を実行するためのキットおよび組成物も提供される。本開示は
、Cas9を産生する遺伝子改変細胞;およびCas9遺伝子導入非ヒト多細胞生物を提
供する。

0009

特徴
本開示の特徴には、(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
一セグメント;および(ii)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグ
ントを含むDNA標的化RNAが含まれる。いくつかの例において、第一セグメントは、
標的DNA内の配列に対して100%の相補性を有する8個のヌクレオチドを含む。いく
つかの例において、第二セグメントは、配列番号431〜682(例えば、431〜56
2)に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の
連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む
。いくつかの例において、第二セグメントは、配列番号563〜682に記載のヌクレオ
チド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわ
たって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの例におい
て、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列
アミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256およ
び795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に
対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0010

本開示の特徴には、DNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列を含むDNAポ
リヌクレオチドが含まれる。いくつかの例において、組み換え発現ベクターは、DNAポ
リヌクレオチドを含む。いくつかの例において、DNA標的化RNAをコードするヌクレ
オチド配列は、プロモーター作動可能に連結している。いくつかの例において、プロモ
ーターは、誘導性プロモーターである。いくつかの例において、DNA標的化RNAをコ
ードするヌクレオチド配列は、複数のクローニング部位をさらに含む。本開示の特徴には
、DNAポリヌクレオチドを含むインビトロ遺伝子改変宿主細胞が含まれる。

0011

本開示の特徴には、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列
を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セ
グメントを含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列;並びに(ii)(a
)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性
を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決定される、活
性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、を含む組み換
発現ベクターが含まれる。

0012

本開示の特徴には、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列
を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セ
グメントを含むDNA標的化RNAをコードするヌクレオチド配列;並びに(ii)(a
)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)標的DNA内の転写
を調節する活性部位であって、標的DNA内の転写が調節される部位がDNA標的化RN
Aによって決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレ
オチド配列、を含む組み換え発現ベクターが含まれる。

0013

本開示の特徴には、(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)低減された部位特異
的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決定
される、活性部位を含む変異型部位特異的修飾ポリペプチドが含まれる。いくつかの例に
おいて、変異型部位特異的修飾ポリペプチドは、S.ピオゲネス(S. pyogene
s)配列(配列番号8)のH840A変異、または配列番号1〜256および795〜1
346として記載されるアミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異を含む。いくつか
の例において、変異型部位特異的修飾ポリペプチドは、S.ピオゲネス配列(配列番号8
)のD10A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載される
アミノ酸配列のいずれかにおける対応する変異を含む。いくつかの例において、変異型部
位特異的修飾ポリペプチドは、(i)S.ピオゲネス配列(配列番号8)のD10A変異
、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のい
ずれかにおける対応する変異;並びに(ii)S.ピオゲネス配列(配列番号8)のH8
40A変異、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ
酸配列のいずれかにおける対応する変異を両方含む。

0014

本開示の特徴には、(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)部位特異的酵素活性
を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決定される、活
性部位を含むキメラ部位特異的修飾ポリペプチドが含まれる。いくつかの例において、キ
メラ部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列の
アミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256およ
び795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に
対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつ
かの例において、DNA標的化RNAは、配列番号431〜682(例えば、配列番号5
63〜682)に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なく
とも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド
配列をさらに含む。いくつかの例において、DNA標的化RNAは、配列番号431〜5
62に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の
連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列をさら
に含む。いくつかの例において、キメラ部位特異的修飾ポリペプチドの酵素活性は、標的
DNAを修飾する。いくつかの例において、キメラ部位特異的修飾ポリペプチドの酵素活
性は、ヌクレアーゼ活性メチルトランスフェラーゼ活性脱メチル化酵素活性、DNA
修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性アルキル化活性、脱プ
リン活性酸化活性ピリミジンダイマー形成活性、インテグラーゼ活性トランスポ
ーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性リガーゼ活性ヘリカーゼ活性、光
回復酵素活性またはグリコシラーゼ活性である。いくつかの例において、キメラ部位特異
的修飾ポリペプチドの酵素活性は、ヌクレアーゼ活性である。いくつかの例において、ヌ
クレアーゼ活性は、標的DNA内で二重鎖切断を引き起こす。いくつかの例において、キ
メラ部位特異的修飾ポリペプチドの酵素活性は、標的DNAと結合した標的ポリペプチド
を修飾する。いくつかの例において、キメラ部位特異的修飾ポリペプチドの酵素活性は、
メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性
脱アセチル化酵素活性キナーゼ活性ホスファターゼ活性ユビキチンリガーゼ活性
脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUM
O化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリスト
ル化活性である。

0015

本開示の特徴には、キメラ部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
を含むポリヌクレオチドが含まれる。いくつかの例において、該ポリヌクレオチドは、R
NAポリヌクレオチドである。いくつかの例において、該ポリヌクレオチドは、DNAポ
リヌクレオチドである。本開示の特徴には、該ポリヌクレオチドを含む組み換え発現ベク
ターが含まれる。いくつかの例において、該ポリヌクレオチドは、プロモーターに作動可
能に連結している。いくつかの例において、プロモーターは誘導性プロモーターである。
本開示の特徴には、該ポリヌクレオチドを含むインビトロ遺伝子改変宿主細胞が含まれる

0016

本開示の特徴には、(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)標的DNA内の転写
を調節する活性部位であって、標的DNA内の転写が調節される部位がDNA標的化RN
Aによって決定される、活性部位を含むキメラ部位特異的修飾ポリペプチドが含まれる。
いくつかの例において、活性部位は標的DNA内の転写を増加させる。いくつかの例にお
いて、活性部位は標的DNA内の転写を減少させる。

0017

本開示の特徴には、DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および部位特
異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決
定される、活性部位を含む組換え部位特異的修飾ポリペプチド、を含む遺伝子改変細胞が
含まれる。いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCa
s9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、
または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうち
のいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有す
るアミノ酸配列を含む。いくつかの例において、細胞は、古細菌細胞、細菌細胞真核
胞、真核単細胞生物体細胞生殖細胞幹細胞植物細胞藻細胞動物細胞無脊椎
動物細胞、脊椎動物細胞魚類細胞カエル細胞、鳥類細胞哺乳類細胞ブタ細胞、雌
ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト
類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される。

0018

本開示の特徴には、ゲノムが、(i)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部
位;および(ii)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDN
A標的化RNAによって決定される、活性部位を含む、組換え部位特異的修飾ポリペプチ
ドをコードするヌクレオチド配列を含む、導入遺伝子を含む、遺伝子導入非ヒト生物が含
まれる。いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCas
9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、ま
たは配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちの
いずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有する
アミノ酸配列を含む。いくつかの例において、該生物は、古細菌、細菌、真核単細胞生物
、藻、植物、動物無脊椎動物ハエ、虫、刺胞動物脊椎動物、カエル、、哺乳
動物、有蹄動物、げっ歯類動物、ラット、マウス、および非ヒト霊長類動物からなる群か
ら選択される。

0019

本開示の特徴には、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列
を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セ
グメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;
並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)
部位特異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによ
って決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードする
ポリヌクレオチド、を含む組成物が含まれる。いくつかの例において、DNA標的化RN
Aの第一セグメントは、標的DNA内の配列に対して少なくとも100%の相補性を有す
る8個のヌクレオチドを含む。いくつかの例において、DNA標的化RNAの第二セグメ
ントは、配列番号431〜682(例えば、配列番号563〜682)に記載のヌクレオ
チド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわ
たって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの例におい
て、DNA標的化RNAの第二セグメントは、配列番号431〜562に記載のヌクレオ
チド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわ
たって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの例におい
て、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCas9/Csn1アミノ酸配列の
アミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して、または配列番号1〜256およ
び795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれかにおける対応部分に
対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつ
かの例において、酵素活性は標的DNAを修飾する。いくつかの例において、酵素活性は
、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、DNA修復
活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン
活性、酸化活性、ピリミジンダイマー形成活性、インテグラーゼ活性、トランスポサーゼ
活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、光回復
酵素活性またはグリコシラーゼ活性である。いくつかの例において、酵素活性はヌクレア
ーゼ活性である。いくつかの例において、ヌクレアーゼ活性は標的DNA内で二重鎖切断
を引き起こす。いくつかの例において、酵素活性は標的DNAと結合した標的ポリペプチ
ドを修飾する。いくつかの例において、酵素活性は、メチルトランスフェラーゼ活性、脱
メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ
活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化
活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボ
シル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリストイル化活性である。いくつかの例にお
いて、標的ポリペプチドはヒストンであり、酵素活性はメチルトランスフェラーゼ活性、
脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナ
ゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性または脱ユビキチン化活性である
。いくつかの例において、DNA標的化RNAは二重分子DNA標的化RNAであり、組
成物は標的化RNAおよび活性化RNAの両方を含み、その二本鎖形成セグメントは相補
的でありハイブリダイズしてDNA標的化RNAの第二セグメントを形成する。いくつか
の例において、活性化RNAの二本鎖形成セグメントは、配列番号431〜682に記載
のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレ
オチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。

0020

本開示の特徴には、(i)本開示のDNA標的化RNA、またはそれをコードするDN
Aポリヌクレオチド;および(ii)核酸を安定化させるための緩衝液を含む組成物が含
まれる。本開示の特徴には、(i)本開示の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれを
コードするポリヌクレオチド;並びに(ii)核酸および/またはタンパク質を安定化さ
せるための緩衝液を含む組成物が含まれる。本開示の特徴には、(i)(a)標的DNA
内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異
的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそ
れをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相
互作用するRNA結合部位;および(b)標的DNA内の転写を調節する活性部位であっ
て、標的DNA内の転写が調節される部位がDNA標的化RNAによって決定される、活
性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチド、
を含む組成物が含まれる。いくつかの例において、活性部位は、標的DNA内の転写を増
加させる。いくつかの例において、活性部位は、標的DNA内の転写を減少させる。本開
示の特徴には、(i)部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレ
オチド;並びに(ii)核酸および/またはタンパク質を安定化させるための緩衝液、を
含む組成物が含まれる。

0021

本開示の特徴には、標的DNAを部位特異的修飾する方法が含まれ、該方法は、標的D
NAを、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第一セ
グメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメントを含
むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(ii
)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵
素活性を示す活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリ
ヌクレオチド、と接触させることを含む。いくつかの例において、標的DNAは染色体外
に存在する。いくつかの例において、標的DNAは、5’−CCY−3’である相補鎖
PAM配列を含み、ここでYはあらゆるDNAヌクレオチドであり、Yは標的DNAの相
補鎖の標的配列のすぐ5’側である。いくつかの例において、標的DNAはインビトロに
おける染色体の一部である。いくつかの例において、標的DNAはインビボにおける染色
体の一部である。いくつかの例において、標的DNAは細胞内の染色体の一部である。い
くつかの例において、細胞は、古細菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細
胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、
魚類細胞、カエル細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、ブタ細胞、雌ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツ
ジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞か
らなる群から選択される。いくつかの例において、DNA標的化RNAは、配列番号43
1〜682(例えば、配列番号563〜682)に記載のヌクレオチド配列のうちのいず
れか1つに対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60
%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの例において、DNA標的化RN
Aは、配列番号431〜562に記載のヌクレオチド配列のいずれかに対して、一連の少
なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオ
チド配列を含む。いくつかの例において、DNA修飾ポリペプチドは、図3に示されるC
as9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して
、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のう
ちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有
するアミノ酸配列を含む。いくつかの例において、酵素活性は標的DNAを修飾する。い
くつかの例において、酵素活性は、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、
脱メチル化酵素活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ
活性、アルキル化活性、脱プリン活性、酸化活性、ピリミジンダイマー形成活性、インテ
グラーゼ活性、トランスポサーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガー
ゼ活性、ヘリカーゼ活性、光回復酵素活性またはグリコシラーゼ活性である。いくつかの
例において、DNA修飾酵素活性はヌクレアーゼ活性である。いくつかの例において、ヌ
クレアーゼ活性は標的DNA内で二重鎖切断を引き起こす。いくつかの例において、接触
は、非相同末端結合または相同組換え修復に許容的な条件下で起こる。いくつかの例にお
いて、該方法は、標的DNAをドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、
ドナーポリヌクレオチド、ドナーポリヌクレオチドの一部、ドナーポリヌクレオチドのコ
ピー、またはドナーポリヌクレオチドのコピーの一部は標的DNAに組み込まれる。いく
つかの例において、該方法は、細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず
、標的DNA内のヌクレオチドが欠失されるように標的DNAが修飾される。いくつかの
例において、酵素活性は標的DNAと結合した標的ポリペプチドを修飾する。いくつかの
例において、酵素活性は、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチ
トランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性
、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、
SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル
化活性または脱ミリストイル化活性である。いくつかの例において、標的ポリペプチドは
ヒストンであり、酵素活性はメチルトランスフェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセ
チルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ
性、ユビキチンリガーゼ活性または脱ユビキチン化活性である。いくつかの例において、
複合体は活性化RNAをさらに含む。いくつかの例において、活性化RNAは、配列番号
431〜682に記載のヌクレオチド配列のうちのいずれか1つに対して、一連の少なく
とも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%の同一性を有するヌクレオチド
配列を含む。

0022

本開示の特徴には、標的DNA内の部位特異的転写を調節する方法が含まれ、該方法は
、標的DNAを、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含
む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメ
ントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並び
に(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)転写
を調節する活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌ
クレオチドと接触させることを含み、該接触により標的DNA内の転写の調節がもたらさ
れる。いくつかの例において、標的DNA内の転写は増加される。いくつかの例において
、標的DNA内の転写は減少される。

0023

本開示の特徴には、標的DNAにおける部位特異的修飾の方法が含まれ、該方法は、標
的DNAを、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む第
一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメント
を含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに(
ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)標的DN
A内の転写を調節する活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコード
するポリヌクレオチドと接触させることを含む。いくつかの例において、部位特異的修飾
ポリペプチドは、標的DNA内の転写を増加させる。いくつかの例において、部位特異的
修飾ポリペプチドは、標的DNA内の転写を減少させる。

0024

本開示の特徴には、細胞内の標的DNAの部位特異的切断および修飾を促進する方法が
含まれ、該方法は、細胞に、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチ
ド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する
第二セグメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオ
チド;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および
(b)標的DNA内に二重鎖切断を生成するヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む部位
特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを導入することを含
み;二重鎖切断の部位はDNA標的化RNAによって決定され、接触は非相同末端結合ま
たは相同組換え修復に許容的な条件下で起こり、標的DNAが切断および再結合されるこ
とで修飾されたDNA配列が生成される。いくつかの例において、該方法は標的DNAを
ドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、ドナーポリヌクレオチド、ドナ
ーポリヌクレオチドの一部、ドナーポリヌクレオチドのコピー、またはドナーポリヌクレ
オチドのコピーの一部が標的DNA内に組み込まれる。いくつかの例において、該方法は
、細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず、標的DNA内のヌクレオチ
ドが欠失されるように標的DNAが修飾される。いくつかの例において、該細胞は、古細
菌細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、
藻細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、カエル細胞、鳥類細胞、
哺乳類細胞、ブタ細胞、雌ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞
、マウス細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される。いくつか
の例において、該細胞はインビトロに存在する。いくつかの例において、該細胞はインビ
ボに存在する。

0025

本開示の特徴には、対象において遺伝子改変細胞を生産する方法が含まれ、該方法は、
(I)細胞に、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメン
トを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに
(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)標的D
NA内に二重鎖切断を生成するヌクレアーゼ活性を示す活性部位を含む部位特異的修飾ポ
ペプチド、またはそれをコードするポリヌクレオチドを導入すること(ここで、二重鎖
切断の部位はDNA標的化RNAによって決定され、接触は非相同末端結合または相同
換え修復に許容的な条件下で起こり、標的DNAが切断および再結合されることで修飾さ
れたDNA配列が生成され;それによって遺伝子改変細胞が生産される)、並びに(II
)遺伝子改変細胞を対象に移植することを含む。いくつかの例において、該方法は細胞を
ドナーポリヌクレオチドと接触させることをさらに含み、ドナーポリヌクレオチド、ドナ
ーポリヌクレオチドの一部、ドナーポリヌクレオチドのコピー、またはドナーポリヌクレ
オチドのコピーの一部が標的DNAに組み込まれる。いくつかの例において、該方法は、
細胞をドナーポリヌクレオチドと接触させることを含まず、標的DNA内のヌクレオチド
が欠失されるように標的DNAが修飾される。いくつかの例において、該細胞は、古細菌
細胞、細菌細胞、真核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻
細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、両生類細胞、鳥類細胞、哺
乳類細胞、有蹄動物細胞、げっ歯類細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群
から選択される。

0026

本開示の特徴には、外来性部位特異的修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
を含む遺伝子改変細胞内の標的DNAを修飾する方法が含まれ、該方法は、遺伝子改変細
胞にDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチドを導入するこ
とを含み、(i)該DNA標的化RNAは(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌク
レオチド配列を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作
用する第二セグメントを含み;(ii)該部位特異的修飾ポリペプチドは、(a)DNA
標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)ヌクレアーゼ活性を示す活性
部位を含む。いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるC
as9/Csn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166もしくは731〜1003に対して
、または配列番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のう
ちのいずれかにおける対応部分に対して、少なくとも約75%のアミノ酸配列同一性を有
するアミノ酸配列を含む。いくつかの例において、該細胞は、古細菌細胞、細菌細胞、真
核細胞、真核単細胞生物、体細胞、生殖細胞、幹細胞、植物細胞、藻細胞、動物細胞、無
脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、両生類細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、有蹄動物
細胞、げっ歯類細胞、非ヒト霊長類細胞、およびヒト細胞からなる群から選択される。い
くつかの例において、該細胞はインビボに存在する。いくつかの例において、該細胞はイ
ビトロに存在する。いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドの発現は誘導
性プロモーターの制御下にある。いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドの
発現は細胞型特異的プロモーターの制御下にある。

0027

本開示の特徴には、DNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオ
チド;並びに再構成および/または希釈のための試薬を含むキットが含まれる。いくつか
の例において、キットは、細胞にDNA標的化RNAを導入するための緩衝液、洗浄緩衝
液、対照試薬対照発現ベクターまたはRNAポリヌクレオチド、DNAからDNA標的
化RNAを転写するための試薬、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される試
薬をさらに含む。

0028

本開示の特徴には、本開示の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポ
リヌクレオチド;並びに再構成および/または希釈のための試薬を含むキットが含まれる
。いくつかの例において、キットは、細胞に部位特異的修飾ポリペプチドを導入するため
の緩衝液、洗浄緩衝液、対照試薬、対照発現ベクターまたはRNAポリヌクレオチド、D
NAから部位特異的修飾ポリペプチドをインビトロ生成するための試薬、およびそれらの
組み合わせからなる群から選択される試薬をさらに含む。

0029

本開示の特徴には、本開示の部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポ
リヌクレオチド;並びに再構成および/または希釈のための試薬を含むキットが含まれる
。本開示の特徴には、(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含む
第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セグメン
トを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;並びに
(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特
異的酵素活性を示す活性部位であって、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決
定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド、またはそれをコードするポリヌ
クレオチドを含むキットが含まれる。

0030

本開示の特徴には、(i)(a)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列
を含む第一セグメント;および(b)部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用する第二セ
グメントを含むDNA標的化RNA、またはそれをコードするDNAポリヌクレオチド;
並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)
標的DNA内の転写を調節する活性部位であって、標的DNA内の転写が調節される部位
がDNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチド
、またはそれをコードするポリヌクレオチドを含むキットが含まれる。

0031

本開示の特徴には、(i)上記の組み換え発現ベクターのいずれか;並びに(ii)再
構成および/または希釈のための試薬を含むキットが含まれる。本開示の特徴には、(i
)上記の組み換え発現ベクターのいずれか;並びに(ii)(a)DNA標的化RNAと
相互作用するRNA結合部位;および(b)部位特異的酵素活性を示す活性部位であって
、酵素活性の部位がDNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む部位特異的
修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む組み換え発現ベクター、を含むキ
ットが含まれる。本開示の特徴には、(i)上記の組み換え発現ベクターのいずれか;並
びに(ii)(a)DNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部位;および(b)標
的DNA内の転写を調節する活性部位であって、標的DNA内の転写が調節される部位が
DNA標的化RNAによって決定される、活性部位を含む部位特異的修飾ポリペプチドを
コードするヌクレオチド配列を含む組み換え発現ベクター、を含むキットが含まれる。

0032

本開示の特徴には、2つ以上のDNA標的化RNA、またはそれらをコードするDNA
ポリヌクレオチドを含む、標的DNAをターゲティングするためのキットが含まれ、2つ
以上のDNA標的化RNAのうちの少なくとも1つの第一セグメントは、2つ以上のDN
A標的化RNAのうちの少なくとも別の1つの第一セグメントと、少なくとも1つのヌク
レオチドだけ異なる。

図面の簡単な説明

0033

図1A〜Bは、二つの例示的な対象DNA標的化RNAの略図を提供し、それぞれ、部位特異的修飾ポリペプチドおよび標的DNAに関連する。
Cas9/Csn1部位特異的修飾ポリペプチドおよびDNAターゲティングRNAを使用して導入された二重鎖DNA切断による標的DNA編集描写する。
ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号8)のCas9/Csn1タンパク質のアミノ酸配列を示す。Cas9は、HNHおよびRuvCエンドヌクレアーゼの双方と相同であるドメインを有する。モチーフ1〜4に上線が引かれる。
ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号8)のCas9/Csn1タンパク質のアミノ酸配列を示す。Cas9は、HNHおよびRuvCエンドヌクレアーゼの双方と相同であるドメインを有する。ドメイン1および2に上線が引かれる。
図4A〜Bは、複数の種からのCas9/Csn1タンパク質間パーセント同一性を示す。(A)ストレプトコッカス・ピオゲネスに関する配列同一性。たとえば、図3Bで示される通り、ドメイン1はストレプトコッカス・ピオゲネスのCas9/Csn1のアミノ酸7〜166、ドメイン2はストレプトコッカス・ピオゲネスのCas9/Csn1のアミノ酸731〜1003である。(B)ナイセリアメニンギティディス(Neisseria meningitidis)に関する配列相同性である。たとえば、ドメイン1はナイセリア・メニンギティディス(配列番号79)のCas9/Csn1のアミノ酸13〜139、ドメイン2はナイセリア・メニンギティディス(配列番号79)のCas9/Csn1のアミノ酸475〜750である。
図32の系統表から選択された様々な多種多様の種からのCas9/Csn1タンパク質のモチーフ1〜4の多重配列アラインメントを示す。(図32、図3Aおよび表1を参照)(ストレプトコッカス・ピオゲネス(配列番号8)、レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)(配列番号17)、ガンマ・プロテオバクテリウム(Gamma proteobacterium)(配列番号107)、リステリア・イノキュア(Listeria innocua)(配列番号3)、ラクトバチルスガセリ(Lactobacillus gasseri)(配列番号152)、ユーバクテリウム・レクタレ(Eubacterium rectale)(配列番号99)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)(配列番号185)、マイコプラズマシノビエ(Mycoplasma synoviae)(配列番号22)、マイコプラズマ・モービレ(Mycoplasma mobile)(配列番号16)、ウォリネラ・サクシノゲネス(Wolinella succinogenes)(配列番号10)、フラボバクテリウムコラムナレ(Flavobacterium columnare)(配列番号235)、フィブロバクター・サクシノゲネス(Fibrobacter succinogenes)(配列番号121)、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)(配列番号21)、アシドサーマスセルロリティカス(Acidothermus cellulolyticus)(配列番号42)およびビフィドバクテリウム・デンティウム(Bifidobacterium dentium)(配列番号131))。
図6A〜Bは、様々な種からの天然tracrRNA(「活性化RNA」)配列のアラインメントを提供する(L.イノキュア(L. innocua)(配列番号268);S.ピオゲネス(配列番号267);S.ミュータンス(S.mutans)(配列番号269);S.サーモフィラス(S.thermophilus)1(配列番号270);M.モービレ(M. mobile)(配列番号274);N.メニンギティデス(N. meningitides)(配列番号272);P.マルトシダ(P.multocida)(配列番号273);S.サーモフィラス2(配列番号271);およびS.ピオゲネス(配列番号267))。(A)類似した構造および大変類似したCas9/Csn1配列のCRISPR/Cas座位に関連する、選択されたtracrRNAオルソログ(AlignX、VectorNTパッケージインビトロジェン社(Invitrogen))の多重配列アラインメントである。黒色の枠は共有されるヌクレオチドを示す。(B)異なる構造および非近縁種であるCas9/Csn1配列のCRISPR/Cas座位に関連する、選択されたtracrRNAオルソログ(AlignX、VectorNTIパッケージ、インビトロジェン社)の多重配列アラインメントである。N.メニンギティディス(N. meningitidis)およびP.マルトシダのtracrRNAオルソログの配列類似性に留意されたい。黒色の枠は共有されるヌクレオチドを示す。より多くの例示的活性化RNA配列に関しては、配列番号431〜562を参照されたい。
図7A〜Bは、様々な種からのcrRNA(「標的化RNA」)配列の天然二本鎖形成セグメントのアラインメントを提供する(L.イノキュア(配列番号//);S.ピオゲネス(配列番号//);S.ミュータンス(配列番号//);S.サーモフィラス1(配列番号//);C.ジェジュニ(C.jejuni)(配列番号//);S.ピオゲネス(配列番号//);F.ノビシダ(F.novicida)(配列番号//);M.モービレ(配列番号//);N.メニンギティデス(配列番号//);P.マルトシダ(配列番号//);およびS.サーモフィラス2(配列番号//)。(A)類似した構造および大変類似したCas9/Csn1配列の座位に関連する、標的化RNA配列の例示的二本鎖形成セグメントの多重配列アラインメント(AlignX、VectorNTIパッケージ、インビトロジェン社)である。(B)異なる構造および多種多様のCas9配列の座位に関連する、標的化RNA配列の例示的二本鎖形成セグメントの多重配列アラインメント(AlignX、VectorNTIパッケージ、インビトロジェン社)である。黒色の枠は共有されるヌクレオチドを示す。より多くの例示的二本鎖形成セグメント標的化RNA配列に関しては、配列番号563〜679を参照されたい。
crRNA(「標的化RNA」)の天然二本鎖形成セグメントと、対応するtracrRNAオルソログ(「活性化RNA」)の二本鎖形成セグメントとのハイブリダイゼーションの概略を提供する。上の配列が標的化RNAであり;下の配列が、対応する活性化RNAの二本鎖形成セグメントである。CRISPR座位はII型(Nmeni/CASS4)CRISPR/Casシステムに属する。命名法は、CRISPRデータベース(CRISPR DB)に従う。S.ピオゲネス(配列番号//および//);S.ミュータンス(配列番号//および//);S.サーモフィラス1(配列番号//および//);S.サーモフィラス2(配列番号//および//);L.イノキュア(配列番号//および//);T.デンティコラ(T.denticola)(配列番号//および//);N.メニンギティデス(配列番号//および//);S.ゴルドニ(S.gordonii)(配列番号//および//);B.ビフィダム(B.bifidum)(配列番号//および//);L.サリバリウス(L.salivarius)(配列番号//および//);F.ツラレンシス(F.tularensis)(配列番号//および//);およびL.ニューモフィラ(L. pneumophila)(配列番号//および//)。いくつかの種にはそれぞれ二つのII型CRISPR座位が含まれていることに留意されたい。より多くの例示的活性化RNA配列に関しては、配列番号431〜562を参照されたい。より多くの例示的二本鎖形成セグメント標的化RNA配列に関しては、配列番号563〜679を参照されたい。
二つの種からの例示tracrRNA(活性化RNA)およびcrRNA(標的化RNA)配列を示す。ある程度の互換性が存在する;たとえば、S.ピオゲネスCas9/Csn1タンパク質はL.イノキュア由来のtracrRNAおよびcrRNAと機能する。「|」は、標準的なワトソンクリック塩基対を表し、一方で、「・」はG−Uゆらぎ塩基対を表す。「可変20nt」または「20nt」は標的DNAに相補的なDNA標的断片を意味する(この領域は長さが最大約100ntであり得る)。また、標的化RNAおよび活性化RNAの特色を組み込む単一分子DNA標的化RNAの設計も示される(幅広い種類の種からのCas9/Csn1タンパク質配列が図3で示され、配列番号1〜256および795〜1346として示される)。ストレプトコッカス・ピオゲネス:上から下:(配列番号//、//、//);リステリア・イノキュア:上から下:(配列番号//、//、//)。提供される配列は、非制限的な例であり、単一分子DNA標的化RNAおよび二分子DNA標的化RNAが、幅広い種類の種からの天然に存在する配列を基に、どのように設計され得るかを図示することを目的とする。幅広い種類の種からの適切な配列の様々な例が次のように示される(Cas9タンパク質:配列番号1〜259;tracrRNA:配列番号431〜562、またはそれらの補体;crRNA:配列番号563〜679、またはそれらの補体;および例示単一分子DNA標的化RNA:配列番号680〜682)。
Cas9が、二つのRNA分子によって誘導されたDNAエンドヌクレアーゼであることを示す。
同上。
同上。
同上。
Cas9が、二つのRNA分子によって誘導されたDNAエンドヌクレアーゼであることを示す。(上から下で、配列番号278〜280および//)。
図11A〜Bは、Cas9が二つのヌクレアーゼドメインを用いて標的DNAの二つの鎖を切断することを示す。
標的DNAのCas9触媒性切断が、tracrRNAの活性化ドメインを必要とし、crRNAのシード配列によって支配されることを図示する。
同上。
標的DNAのCas9触媒性切断が、tracrRNAの活性化ドメインを必要とし、crRNAのシード配列によって支配されることを図示する。(上から下で、配列番号278〜280および//)。
標的DNAのCas9触媒性切断が、tracrRNAの活性化ドメインを必要とし、crRNAのシード配列によって支配されることを図示する。(上から下で、配列番号281〜290)。
標的DNAのCas9触媒性切断が、tracrRNAの活性化ドメインを必要とし、crRNAのシード配列によって支配されることを示す。(上から下で、配列番号291〜292、283、293〜298)。
PAMがCas9−tracrRNA:crRNA複合体による標的DNA切断を認可するために必要であることを示す。
同上。
同上。
tracrRNAおよびcrRNAの特色を組み合わせる単一の操作RNA分子を用いて、Cas9をプログラムすることができることを図示する。キメラA(配列番号299);キメラB(配列番号300)。
同上。
同上。
II型RNA媒介性CRISPR/Cas免疫経路を示す。
図16A〜Bは、Cas9ヌクレアーゼの精製を示す。
二重tracrRNA:crRNAに誘導されるCas9がプロトスペーサープラスミドおよびオリゴヌクレオチドDNAを切断することを示す。
二重tracrRNA:crRNAに誘導されるCas9がプロトスペーサープラスミドおよびオリゴヌクレオチドDNAを切断することを示す。(上から下で、配列番号301〜303および//)。
二重tracrRNA:crRNAに誘導されるCas9がプロトスペーサープラスミドおよびオリゴヌクレオチドDNAを切断することを示す。(上から下で、配列番号304〜306および//)。
Cas9が3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を伴うMg2+依存エンドヌクレアーゼであることを示す。
同上。
標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性Cas9切断は部位特異的であることを図示する。
同上。
標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性Cas9切断は部位特異的であることを図示する。(上から下で、配列番号307〜309、//、337〜339および//)。
標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性Cas9切断が速く効率的であることを示す。
同上。
図21A〜Bは、Cas9のHNHおよびRuvC様ドメインがそれぞれ相補DNAおよび非相補DNA鎖の切断を指示することを示す。
tracrRNAが標的DNA認識のために必要であることを示す。
tracrRNAの最小領域が標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性切断を誘導することが可能であることを示す。
同上。
Cas9による二重tracrRNA:crRNA誘導標的DNA切断が種特異的であることを示す。
同上。
同上。
同上。
crRNAのシード配列がCas9による標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性切断を支配することを示す。標的DNAプローブ1(配列番号310);スペーサー4 crRNA(1〜42)(配列番号311);tracrRNA(15〜89)(配列番号//)。
crRNAのシード配列がCas9による標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性切断を支配することを示す。パネル左(配列番号310)。
crRNAのシード配列がCas9による標的DNAの二重tracrRNA:crRNA指示性切断を支配することを示す。
PAM配列がCas9−tracrRNA:crRNAによるプロトスペーサープラスミドDNA切断および細菌細胞内でのCas9媒介性プラスミドDNA干渉に必要不可欠であることを示す。
PAM配列がCas9−tracrRNA:crRNAによるプロトスペーサープラスミドDNA切断および細菌細胞内でのCas9媒介性プラスミドDNA干渉に必要不可欠であることを示す。(上から下で、配列番号312〜314)。
PAM配列がCas9−tracrRNA:crRNAによるプロトスペーサープラスミドDNA切断および細菌細胞内でのCas9媒介性プラスミドDNA干渉に必要不可欠であることを示す。(上から下で、配列番号315〜320)。
二重tracrRNA:crRNAを模倣する単一のキメラRNAに誘導されるCas9がプロトスペーサーDNAを切断することを示す。
同上。
二重tracrRNA:crRNAを模倣する単一のキメラRNAに誘導されるCas9がプロトスペーサーDNAを切断することを示す。(上から下で、配列番号321〜324)。
緑色蛍光タンパク質(GFP遺伝子配列を標的とするキメラRNAの新規の設計を示す。
緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子配列を標的とするキメラRNAの新規の設計を示す。(上から下で、配列番号325〜326)。
緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子配列を標的とするキメラRNAの新規の設計を示す。GFP1標的配列(配列番号327);GFP2標的配列(配列番号328);GFP3標的配列(配列番号329);GFP4標的配列(配列番号330);GFP5標的配列(配列番号331);GFP1キメラRNA(配列番号332);GFP2キメラRNA(配列番号333);GFP3キメラRNA(配列番号334);GFP4キメラRNA(配列番号335);GFP5キメラRNA(配列番号336)。
緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子配列を標的とするキメラRNAの新規の設計を示す。
ヒト細胞内のCas9および誘導RNAの同時発現が標的座位において二重鎖DNAの切断をもたらすことを示す。
同上。
ヒト細胞内のCas9および誘導RNAの同時発現が標的座位において二重鎖DNAの切断をもたらすことを示す。(上から下で、配列番号425〜428)。
ヒト細胞内のCas9および誘導RNAの同時発現が標的座位において二重鎖DNAの切断をもたらすことを示す。
同上。
図30A〜Bは、細胞可溶化物が活性Cas9:sgRNAを含み、部位特異的DNA切断を支援することを示す。
sgRNA構築物の3’伸展が部位特異的NHEJ媒介性変異誘発強化することを示す。(上から下で、配列番号428〜430)。
sgRNA構築物の3’伸展が部位特異的NHEJ媒介性変異誘発を強化することを示す。
様々な有機体からの代表Cas9配列の系統樹を示す。
様々な有機体からの代表Cas9配列の系統樹の主要グループに関するCas9座位構造を示す。
選択された細菌種からのII型CRISPR−Casの構造を示す。
同上。
同上。
同上。
同上。
選択されたII型CRISPR CasシステムのtracrRNAおよびpre−crRNAの同時プロセシングを示す。(上から下で、配列番号//、//、//、//、//、//、//、//)。
選択されたII型CRISPR CasシステムのtracrRNAおよびpre−crRNAの同時プロセシングを示す。(上から下で、配列番号//、//、//、//)。
tracrRNA配列の多様性を示すtracrRNAオルソログの配列アラインメントを示す。
ディープRNAシークエンシングによって明らかになった細菌tracrRNAオルソログおよびcrRNAの発現を示す。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
座標(対象の領域)および対応するcDNA配列(5’から3’)を含む、研究される細菌種のシークエンシングによって回収されるtracrRNAオルソログおよび成熟crRNAを全て列挙する。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
シグネチャー遺伝子cas9の存在を特徴とするII型CRISPR−Cas座位を含む細菌種の表を示す。これらの配列を系統発生分析のために使用した。
同上。
図39A〜Bは、CRISPR干渉(CRISPRi)システムの設計を示す。
CRISPRiが転写伸長および開始を効果的にサイレンシングすることを示す。
同上。
同上。
同上。
同上。
図41A〜Bは、CRISPRiが転写伸長を遮断することで機能することを示す。
CRISPRiシステムの標的特異性を示す。
同上。
同上。
サイレンシング効果に影響を及ぼす因子の特徴を示す。
同上。
同上。
同上。
同上。
同上。
CRISPRi遺伝子ノックダウンを使用した複合体制ネットワークの機能性プロファイリングを示す。
同上。
同上。
哺乳動物細胞でCRISPRiを用いた遺伝子サイレンシングを示す。
同上。
S.ピオゲネスのII型CRISPRシステムメカニズムを示す。
図47A〜Bは、dCas9およびsgRNAで同時形質転換された大腸菌(E.coli)細胞培養成長曲線を示す。
CRISPRiが複数コピープラスミド上のレポーター遺伝子の発現をサイレンシングできることを示す。
異なる遺伝子を標的とするsgRNAを伴う細胞のRNA−seqデータを示す。
同上。
同上。
近接する二重ミスマッチを伴うsgRNAのサイレンシング効果を示す。
同上。
同上。
同上。
同上。
図51A〜Cは、二つのsgRNAを用いて単一の遺伝子を制御することの組み合わせサイレンシング効果を示す。
sgRNA抑制は標的座位および転写開始からの相対的な距離に依存することを示す。
図53A〜Cは、変異形Cas9部位特異的ポリペプチド(dCas9)が、dCas9がRuvC1ドメインのみ(たとえば、D10A)、HNHドメインのみ(たとえば、H840A)、または双方のドメイン(たとえば、D10AおよびH840A)で活性を低下させる場合、対象方法のための機構であることを示す実験結果である。
対象変異形Cas9部位特異的ポリペプチドのための適切な融合パートナー(またはそれらの断片)の例を列挙する。例には列挙されたものが含まれるが、これらに限定されない。
同上。
同上。
キメラ部位特異的ポリペプチドがヒト細胞の転写を活性化(増加)するために使用され得ることを示す。
同上。
同上。
同上。
キメラ部位特異的ポリペプチドがヒト細胞の転写を抑制(低下)するために使用され得ることを示す。
天然tracrRNAおよびcrRNAとおよそ50%の同一性を共有する人工配列が、DNA標的化RNAのタンパク質結合ドメインの構造が保存される限り、Cas9と一緒に機能して標的DNAを切断し得ることを示す。
同上。

0034

定義(第一部)
本明細書で同義的に使用される用語「ポリヌクレオチド」および「核酸」は、あらゆる
長さのヌクレオチドの重合体形態を指し、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオ
チドを指す。従って、この用語には、限定はされないが、一本鎖二本鎖、または多鎖の
DNAまたはRNA、ゲノムDNA、cDNADNA−RNAハイブリッド、またはプ
リンおよびピリミジン塩基もしくは他の天然の、化学的もしくは生化学的に修飾された、
非天然の、もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含む重合体が含まれる。「オリゴ
ヌクレオチド」は、一般的には、約5〜約100ヌクレオチドのポリヌクレオチドである
一本鎖または二本鎖DNAを指す。しかし、本開示の目的上、オリゴヌクレオチドの長さ
には上限は無い。オリゴヌクレオチドは、「オリゴマー」または「オリゴ」としても知ら
れており、当該技術分野において公知の方法によって、遺伝子から単離、または化学合成
することができる。用語「ポリヌクレオチド」および「核酸」は、記載されている実施形
態に適用可能な場合、一本鎖ポリヌクレオチドセンスまたはアンチセンス等)および二
本鎖ポリヌクレオチドを含むものと理解すべきである。

0035

ステムループ構造」とは、主に一本鎖のヌクレオチド(ループ部分)の領域によって
一方の端で連結されている二本鎖(ステップ部分(step portion))を形成
することが知られている、または予想されるヌクレオチド領域を含む二次構造を有する核
酸を指す。用語「ヘアピン」および「フォールドバック」構造も、ステムループ構造を指
して、本明細書では使用される。そのような構造は、当該技術分野において周知であり、
これらの用語は当該技術分野において公知のそれらの意味と共に、一貫して使用される。
当該技術分野で知られているように、ステムループ構造は正確な塩基対形成を必要としな
い。従って、ステムは一つまたは複数の塩基ミスマッチを含む場合がある。あるいは、そ
の塩基対形成は正確である、すなわち、いかなるミスマッチも含まない場合がある。

0036

ハイブリッド可能な」または「相補的な」または「実質的に相補的な」とは、核酸(
例えばRNA)が、温度および溶液イオン強度が適切なインビトロおよび/またはインビ
ボ条件下で、配列特異的逆平行的に、別の核酸に、非共有結合することを可能にする、
すなわち、ワトソン・クリック塩基対形成および/もしくはG/U塩基対形成、「アニ
ル」、または「ハイブリダイズ」することを可能にするヌクレオチド配列を含む(すなわ
ち、核酸が相補的核酸に特異的に結合する)ことを意味する。当該技術分野で知られてい
るように、標準的なワトソン・クリック塩基対形成には、アデニン(A)とチミジン(T
)の対合、アデニン(A)とウラシル(U)の対合、およびグアニン(G)とシトシン
C)の対合[DNA、RNA]が含まれる。さらに、2つのRNA分子間の(例えば、d
sRNA)ハイブリダイゼーションにおいては、グアニン(G)がウラシル(U)と塩基
対合することも当該技術分野において周知である。例えば、G/U塩基対形成は、mRN
A内のコドンtRNAアンチコドン塩基対形成との関係において、遺伝暗号縮重
すなわち、重複性)に部分的に関与している。本開示に照らして、主題のDNA標的化R
NA分子のタンパク質結合セグメント(dsRNA二本鎖)のグアニン(G)は、ウラ
ル(U)に対し相補的であるとみなされ、逆の場合も同じである。従って、G/U塩基対
が主題のDNA標的化RNA分子のタンパク質結合セグメント(dsRNA二本鎖)の所
与のヌクレオチド位置で形成可能である場合、その位置は非相補的であるとはみなさず、
代わりに、相補的であるとみなされる。

0037

ハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は周知であり、Sambrook, J., Fritsch, E
. F. and Maniatis, T. Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Co
ld Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor (1989)、特にその第11章お
よび表11.1;およびSambrook, J. and Russell, W., Molecular Cloning: A Laborato
ry Manual, Third Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbo
r (2001)に例示されている。温度およびイオン強度の条件は、ハイブリダイゼーションの
ストリンジェンシー」を決定する。

0038

ハイブリダイゼーションは2本の核酸が相補的な配列を含有することを必要とするが、
塩基間のミスマッチは可能である。2本の核酸間のハイブリダイゼーションに適した条件
は、当該技術分野において周知の可変要素であるそれらの核酸の長さおよび相補性の程度
に依存する。2つのヌクレオチド配列間の相補性の程度が高い程、それらの配列を有する
核酸から成るハイブリッドの融解温度(Tm)値はより高くなる。短い相補性(例えば、
35以下、30以下、25以下、22以下、20以下、または18以下のヌクレオチドに
わたる相補性)を有する核酸間のハイブリダイゼーションにおいては、ミスマッチの位置
が重要となる(Sambrook et al.、上記、11.7〜11.8を参照)。典型的に、ハイブリッド
可能な核酸の長さは、少なくとも約10ヌクレオチドである。ハイブリッド可能な核酸の
最小の長さの例は、少なくとも約15ヌクレオチド;少なくとも約20ヌクレオチド;少
なくとも約22ヌクレオチド;少なくとも約25ヌクレオチド;および少なくとも約30
ヌクレオチドである。さらに、温度および洗浄液塩濃度が、相補的な領域の長さおよび
相補性の程度等の要素に応じ、必要に応じて調整されてもよいことは当業者に認識される

0039

ポリヌクレオチド配列が、特異的にハイブリッド可能であるために、またはハイブリ
ド可能であるために、その標的核酸のポリヌクレオチド配列に対し100%相補的である
必要は無いことは、当該技術分野において理解される。さらに、ポリヌクレオチドは、介
在セグメントまたは隣接セグメントがハイブリダイゼーション事象に含まれないように(
例えば、ループ構造またはヘアピン構造)、一つまたは複数のセグメントにわたってハイ
ブリダイズし得る。ポリヌクレオチドは、標的とする標的核酸配列内の標的領域に対して
、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なく
とも99%、または100%の配列相補性を含み得る。例えば、アンチセンス化合物の2
0中18のヌクレオチドが標的領域に対し相補的であり、従って特異的にハイブリダイズ
するアンチセンス核酸は、90%の相補性を示すであろう。この例において、残りの非相
補的ヌクレオチドは、クラスター化しているか、または相補的ヌクレオチドと共に散在
ている場合があり、互いに、または相補的ヌクレオチドに近接している必要は無い。核酸
内の特定の一続き核酸配列間の相補性パーセントは、当該技術分野において公知のBL
ASTプログラム(基本的な局所アライメント検索ツール)およびPowerBLAS
Tプログラム(Altschul et al., J. Mol. Biol., 1990, 215, 403-410; Zhang and Madde
n, Genome Res., 1997, 7, 649-656)を用いて、またはGapプログラム(Wiscon
sin配列解析パッケージ、Unix(登録商標)用バージョン8、Genetics
Computer Group, University Research Park
, Madison Wis.)を用いて、Smith and Waterman(Adv
. Appl. Math., 1981, 2, 482-489)のアルゴリズムを使用する初期設定を用いて、通常の
方法で決定することができる。

0040

用語「ペプチド」、「ポリペプチド」、および「タンパク質」は、本明細書で同義的に
使用され、コードされたアミノ酸およびコードされていないアミノ酸、化学的または生化
学的に修飾または誘導体化されたアミノ酸、並びに修飾ペプチド骨格を有するポリペプチ
ドを含み得る、あらゆる長さのアミノ酸重合体形態を指す。

0041

「結合」とは、本明細書で使用される場合(例えばポリペプチドのRNA結合ドメイン
に関連して)、高分子間(例えば、タンパク質および核酸間)の非共有結合性相互作用を
指す。非共有結合性相互作用の状態において、高分子は、「会合」または「相互作用」ま
たは「結合」していると言われる(例えば、分子Xが分子Yと相互作用すると言われる場
合、分子Xが非共有結合的に分子Yに結合することを意味する)。結合性相互作用の全て
の成分が配列特異的である必要は無いが(例えば、DNA骨格内リン酸塩残基との接触
)、結合性相互作用のいつくかの部分は配列特異的である場合がある。結合性相互作用は
、一般的には、10−6M未満、10−7M未満、10−8M未満、10−9M未満、1
0−10M未満、10−11M未満、10−12M未満、10−13M未満、10−14
M未満、または10−15M未満の解離定数(Kd)を特徴とする。「親和性」は結合の
強さを指し、結合親和性の増加はより低いKdと相関する。

0042

結合ドメイン」とは、別の分子に非共有結合的に結合することが可能なタンパク質ド
メインを意味する。結合ドメインは、例えば、DNA分子DNA結合タンパク質)、R
NA分子(RNA結合タンパク質)および/またはタンパク質分子(タンパク質結合タン
パク質)に結合し得る。タンパク質ドメイン結合タンパク質の場合、それ自体に結合する
ことができ(ホモ二量体ホモ三量体等を形成)、および/または一つもしくは複数の異
なるタンパク質から成る一つもしくは複数の分子に結合することができる。

0043

用語「保存的アミノ酸置換」とは、類似の側鎖を有するアミノ酸残基のタンパク質にお
ける互換性を指す。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸群は、グリシンアラニン、バ
リン、ロイシン、およびイソロイシンから成る;脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ
酸群はセリンおよびスレオニンから成る;アミド含有側鎖を有するアミノ酸群はアスパラ
ギンおよびグルタミンから成る;芳香族側鎖を有するアミノ酸群はフェニルアラニン、チ
シン、およびトリプトファンから成る;塩基性側鎖を有するアミノ酸群はリジンアル
ギニン、およびヒスチジンから成る;酸性側鎖を有するアミノ酸群はグルタミン酸塩およ
アスパラギン酸から成る;並びに硫黄含有側鎖を有するアミノ酸群はシステインおよび
メチオニンから成る。例示的な保存的アミノ酸置換基は、バリン−ロイシン−イソロイシ
ン、フェニルアラニン−チロシン、リジン−アルギニン、アラニン−バリン、およびアス
パラギン−グルタミンである。

0044

ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、別のポリヌクレオチドまたはポリペプチドに
対してある特定の「配列同一性」パーセントを有し、このことは、アライメントされた場
合にそのパーセンテージの塩基またはアミノ酸が同一であること、および、2つの配列を
比較する場合には同一の相対位置にあることを意味する。配列同一性は、いくつかの異な
る方法で決定することができる。配列同一性を決定するために、様々な方法およびncb
i.nlm.nili.gov/BLAST、ebi.ac.uk/Tools/msa
/tcoffee/、ebi.ac.uk/Tools/msa/muscle/、ma
fft.cbrc.jp/alignment/software/を含むサイトにおい
ワールドワイドウェブ上で利用可能なコンピュータプログラム(例えば、BLAST、
T−COFFEE、MUSCLE、MAFFT等)を用いて、配列をアライメントするこ
とができる。例えば、Altschul et al. (1990), J. Mol. Bioi. 215:403-10を参照された
い。

0045

特定のRNAを「コードする」DNA配列は、RNAに転写されるDNA核酸配列であ
る。DNAポリヌクレオチドは、タンパク質に翻訳されるRNA(mRNA)をコードす
る場合もあるし、あるいは、DNAポリヌクレオチドは、タンパク質に翻訳されないRN
A(例えばtRNA、rRNA、またはDNA標的化RNA;「非コード」RNAまたは
「ncRNA」とも称される)をコードする場合もある。

0046

タンパク質コード配列」または特定のタンパク質もしくはポリペプチドをコードして
いる配列は、適切な制御配列の制御下に置かれた場合、インビトロまたはインビボにおい
て、(DNAの場合)mRNAに転写され、(mRNAの場合)ポリペプチドに翻訳され
る、核酸配列である。コード配列境界は、5’末端N末端)の開始コドンおよび3’
末端(C末端)の翻訳終止ナンセンスコドンによって決定される。コード配列には、限定
はされないが、原核生物または真核生物のmRNAから得られるcDNA、原核生物また
は真核生物のDNAから得られるゲノムDNA配列、および合成核酸が含まれ得る。転写
終結配列は通常、コード配列の3’側に位置している。

0047

本明細書で使用される場合、「プロモーター配列」は、RNAポリメラーゼと結合する
ことができ、下流(3’方向)のコード配列または非コード配列の転写を開始することが
できるDNA調節領域である。本発明を定義する目的において、プロモーター配列は、転
開始点によってその3’末端に結合しており、上流(5’方向)に伸びて、バックグラ
ウンドを超えた検出可能なレベルで転写を開始させるのに必要な最小数の塩基またはエレ
メントを含む。プロモーター配列内には、転写開始点、およびRNAポリメラーゼの結合
に関与するタンパク質結合ドメインが存在する。真核生物のプロモーターはしばしば(常
にではないが)、「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを含有する。誘導性
モーターを含む種々のプロモーターを使用して、本発明の種々のベクターを駆動させる
ことができる。

0048

プロモーターは、恒常活性型プロモーター(すなわち、恒常的に活性/「ON」状態
であるプロモーター)であってもよく、誘導性プロモーター(すなわち、活性/「ON」
または不活性/「OFF」状態が、外部刺激、例えば、特定の温度、化合物、またはタン
パク質の存在によって制御されるプロモーター)であってもよく、空間限定的(spat
ially restricted)プロモーター(すなわち、転写調節領域エンハン
サー等)(例えば、組織特異的プロモーター、細胞型特異的プロモーター等)であっても
よく、時間限定的(temporally restricted)プロモーター(すな
わち、プロモーターが、胚発生の特定の段階の間、または生物学的プロセス特定の段階、
例えば、マウスにおける毛包周期の間に、「ON」状態または「OFF」状態にある)で
あってもよい。

0049

適切なプロモーターはウイルス由来であってもよく、従ってウイルス性プロモーターと
称されてもよく、あるいは、適切なプロモーターは原核生物または真核生物を含むあらゆ
る生物に由来していてもよい。適切なプロモーターを用いることで、いかなるRNAポリ
メラーゼ(例えば、polI、polII、polIII)によっても発現を駆動するこ
とができる。プロモーターの例としては、限定はされないが、SV40初期プロモータ
マウス乳癌ウイルス末端反復配列LTR)プロモーター;アデノウイルス主要後期
ロモーター(AdMLP);単純疱疹ウイルス(HSV)プロモーター、サイトメガロウ
イルス(CMV)プロモーター、例えば、CMV最初期プロモーター領域(CMVIE
ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター、ヒトU6核内低分子プロモーター(U6
)(Miyagishi et al. , Nature Biotechnology 20, 497 - 500 (2002))、高感度U6プ
ロモーター(例えば、Xia et al., Nucleic AcidsRes. 2003 Sep 1;31(17))、ヒトH1
プロモーター(H1)等が挙げられる。

0050

誘導性プロモーターの例としては、限定はされないが、T7RNAポリメラーゼプロモ
ーター、T3RNAポリメラーゼプロモーターイソプロピル−β−D−チオガラクト
ラノシド(IPTG)調節性プロモーターラクトース誘導性プロモーター、熱ショック
プロモーター、テトラサイクリン調節性プロモーター、ステロイド調節性プロモーター、
金属調節性プロモーター、エストロゲン受容体調節性プロモーター等が挙げられる。従っ
て誘導性プロモーターは、ドキシサイクリン;RNAポリメラーゼ、例えば、T7RNA
ポリメラーゼ;エストロゲン受容体;エストロゲン受容体融合物;等を含むがこれらに限
定はされない分子によって調節され得る。

0051

いくつかの実施形態において、プロモーターは、多細胞生物においてプロモーターが一
部の特定の細胞内で活性(すなわち、「ON」)であるような、空間限定的プロモーター
(すなわち、細胞型特異的プロモーター、組織特異的プロモーター等)である。空間限定
的プロモーターは、エンハンサー、転写調節領域、制御配列等とも称され得る。いかなる
好都合な空間限定的プロモーターも使用することができ、適切なプロモーター(例えば、
脳特異的プロモーター、一部のニューロンにおける発現を駆動するプロモーター、生殖
系列における発現を駆動するプロモーター、における発現を駆動するプロモーター、
筋肉における発現を駆動するプロモーター、膵臓島細胞における発現を駆動するプロモ
ーター等)の選択は、生物によって異なる。例えば、植物、ハエ、虫、哺乳動物、マウス
等において、種々の空間限定的プロモーターが知られている。従って、空間限定的プロモ
ーターを用いることで、生物に応じて、種々様々な異なる組織および細胞型において主題
の部位特異的修飾ポリペプチドをコードする核酸の発現を制御することがでる。また、い
くつかの空間限定的プロモーターは、プロモーターが、胚発生の特定の段階の間、または
生物学的プロセスの特定の段階(例えば、マウスにおける毛包周期)の間に、「ON」状
態または「OFF」状態にあるように、時間限定的である。

0052

例示を目的として、空間限定的プロモーターの例としては、限定はされないが、ニュー
ロン特異的プロモーター、脂肪細胞特異的プロモーター、心筋細胞特異的プロモーター、
平滑筋特異的プロモーター光受容体特異的プロモーター等が挙げられる。ニューロン特
異的空間限定的プロモーターとしては、限定はされないが、ニューロン特異的エノラーゼ
(NSE)プロモーター(例えば、EMBLHSENO2、X51956を参照);芳
香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)プロモーター;神経フィラメントプロモーター(例
えば、GenBankHUMNFL、L04147を参照);シナプシンプロモーター
(例えば、GenBank HUMSYNIB、M55301を参照);thy−1プロ
モーター(例えば、Chen et al. (1987) Cell 51:7-19;およびLlewellyn, et al. (2010)
Nat. Med. 16(10):1161-1166を参照);セロトニン受容体プロモーター(例えば、Ge
nBank S62283を参照);チロシン水酸化酵素プロモーター(TH)(例えば
、Oh et al. (2009) Gene Ther 16:437; Sasaoka et al. (1992) Mol. Brain Res. 16:27
4; Boundy et al. (1998) J. Neurosci. 18:9989;およびKaneda et al. (1991) Neuron 6
:583-594を参照);GnRHプロモーター(例えば、Radovick et al. (1991) Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA 88:3402-3406を参照);L7プロモーター(例えば、Oberdick et al
. (1990) Science 248:223-226を参照);DNMTプロモーター(例えば、Bartge et al
. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:3648-3652を参照);エンケファリンプロモー
ター(例えば、Comb et al. (1988)EMBO J. 17:3793-3805を参照);ミエリン塩基性
ンパク質(MBP)プロモーター;Ca2+−カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ
II−α(CamKIIα)プロモーター(例えば、Mayford et al. (1996) Proc. Natl
. Acad. Sci. USA 93:13250;およびCasanova et al. (2001) Genesis 31:37を参照);C
MVエンハンサー/血小板由来増殖因子−βプロモーター(例えば、Liu et al. (2004)
Gene Therapy 11:52-60を参照);等が挙げられる。

0053

脂肪細胞特異的空間限定的プロモーターとしては、限定はされないが、aP2遺伝子プ
ロモーター/エンハンサー、例えば、ヒトaP2遺伝子の−5.4kb〜+21bpの領
域(例えば、Tozzo et al. (1997) Endocrinol. 138:1604; Ross et al. (1990) Proc. N
atl. Acad. Sci. USA 87:9590;およびPavjani et al. (2005) Nat. Med. 11:797を参照)
グルコーストランスポーター−4(GLUT4)プロモーター(例えば、Knight et al
. (2003) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:14725を参照);脂肪酸トランスロカーゼ
FAT/CD36)プロモーター(例えば、Kuriki et al. (2002) Biol. Pharm. Bull.
25:1476;およびSato et al. (2002) J. Biol. Chem. 277:15703を参照);ステアロイル
CoA飽和酵素−1(SCD1)プロモーター(Tabor et al. (1999) J. Biol. Chem.
274:20603);レプチンプロモーター(例えば、Mason et al. (1998) Endocrinol. 139:
1013;およびChen et al. (1999) Biochem. Biophys. Res. Comm. 262:187を参照);アデ
ィポネクチンプロモーター(例えば、Kita et al. (2005) Biochem. Biophys. Res. Comm
. 331:484;およびChakrabarti (2010) Endocrinol. 151:2408を参照);アディプシン
ロモーター(例えば、Platt et al. (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7490を参照
);レジスチンプロモーター(例えば、Seo et al. (2003) Molec. Endocrinol. 17:1522
を参照);等が挙げられる。

0054

心筋細胞特異的空間限定的プロモーターとしては、限定はされないが、以下の遺伝子に
由来する制御配列が挙げられる:ミオシン軽鎖−2、α−ミオシン重鎖AE3、心筋
ロポニンC、心筋アクチン等が挙げられる。Franz et al. (1997) Cardiovasc. Res. 35:
560-566; Robbins et al. (1995) Ann. N.Y. Acad. Sci. 752:492-505; Linn et al. (19
95)Circ. Res. 76:584-591; Parmacek et al. (1994) Mol. Cell. Biol. 14:1870-1885;
Hunter et al. (1993) Hypertension 22:608-617;およびSartorelli et al. (1992) Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA 89:4047-4051。

0055

平滑筋特異的空間限定的プロモーターとしては、限定はされないが、SM22αプロモ
ーター(例えば、Akyurek et al. (2000) Mol. Med. 6:983;および米国特許第7,16
9,874号を参照);スムーセリン(smoothelin)プロモーター(例えば、
国際公開第2001/018048号);α−平滑筋アクチンプロモーター;等が挙げら
れる。例えば、SM22αプロモーターの0.4kb領域は、その中に2つのCArGエ
レメントが存在しており、血管平滑筋細胞特異的な発現を媒介することが示されている(
例えば、Kim, et al. (1997) Mol. Cell. Biol. 17, 2266-2278; Li, et al., (1996) J.
Cell Biol. 132, 849-859;およびMoessler, et al. (1996) Development 122, 2415-242
5を参照)。

0056

光受容体特異的空間限定的プロモーターとしては、限定はされないが、ロドプシンプロ
モーター;ロドプシンキナーゼプロモーター(Young et al. (2003) Ophthalmol. Vis. S
ci. 44:4076);βホスホジエステラーゼ遺伝子プロモーター(Nicoud et al. (2007) J.
Gene Med. 9:1015);網膜色素変性症遺伝子プロモーター(Nicoud et al. (2007)、上
記);光受容体間レチノイド結合タンパク質(IRBP)遺伝子エンハンサー(Nicoud e
t al. (2007)、上記);IRBP遺伝子プロモーター(Yokoyama et al. (1992) Exp Eye
Res. 55:225);等が挙げられる。

0057

本明細書で同義的に使用される用語「DNA制御配列」、「調節領域」、および「調節
エレメント」は、非コード配列(例えば、DNA標的化RNA)もしくはコード配列(例
えば、部位特異的修飾ポリペプチド、またはCas9/Csn1ポリペプチド)の転写を
もたらすおよび/もしくは調節する、並びに/またはコードされるポリペプチドの翻訳を
調節する、プロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化シグナルターミネーター、タ
ンパク質分解シグナル等の、転写および翻訳の調節配列を指す。

0058

核酸、ポリペプチド、細胞、または生物に適用されて本明細書で使用される用語「自然
発生的な」または「無修飾の」は、天然に存在する核酸、ポリペプチド、細胞、または生
物を指す。例えば、天然源から単離することができ、実験室でヒトによって意図的に修飾
されていない、生物(ウイルスを含む)内に存在するポリペプチドまたはポリヌクレオチ
ド配列は、自然発生的である。

0059

核酸またはポリペプチドに適用されて本明細書で使用される用語「キメラ」とは、異な
供給源に由来する構造によって定義される2つの成分を指す。例えば、「キメラ」がキ
メラポリペプチド(例えば、キメラCas9/Csn1タンパク質)に関連して使用され
る場合、そのキメラポリペプチドは、異なるポリペプチドに由来するアミノ酸配列を含む
。キメラポリペプチドは、修飾された、または自然発生的なポリペプチド配列のいずれか
を含んでいてもよい(例えば、修飾または無修飾Cas9/Csn1タンパク質由来の第
一アミノ酸配列;およびCas9/Csn1タンパク質以外の第二アミノ酸配列)。同様
に、キメラポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関連した「キメラ」は、異なる
コード領域に由来するヌクレオチド配列を含む(例えば、修飾または無修飾Cas9/C
sn1タンパク質をコードする第一ヌクレオチド配列;およびCas9/Csn1タンパ
ク質以外のポリペプチドをコードする第二ヌクレオチド配列)。

0060

用語「キメラポリペプチド」は、アミノ配列の2つの組み合わされていなければ離れて
いるセグメントの組み合わせ(すなわち、「融合」)によって、通常は人の介在によって
作製される、ポリペプチドを指す。キメラアミノ酸配列を含むポリペプチドはキメラポリ
ペプチドである。いくつかのキメラポリペプチドは「融合変異体」と称され得る。

0061

「異種」とは、本明細書で使用される場合、天然の核酸またはタンパク質にそれぞれ存
在していないヌクレオチド配列またはポリペプチド配列を意味する。例えば、キメラCa
s9/Csn1タンパク質では、自然発生的な細菌性Cas9/Csn1ポリペプチド(
またはその変異体)のRNA結合ドメインは、異種ポリペプチド配列(すなわち、Cas
9/Csn1以外のタンパク質に由来するポリペプチド配列または別の生物由来のポリペ
プチド配列)に融合されている場合がある。異種ポリペプチド配列は、キメラCas9/
Csn1タンパク質によっても示される活性(例えば、酵素活性)を示し得る(例えば、
メチルトランスフェラーゼ活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、キナーゼ活性、ユビ
キチン化活性等)。異種核酸配列が自然発生的な核酸配列(またはその変異体)に(例え
ば、遺伝子操作によって)連結されることで、キメラポリペプチドをコードするキメラヌ
クレオチド配列が作製され得る。別の例として、融合変異型Cas9部位特異的ポリペプ
チドでは、変異型Cas9部位特異的ポリペプチドは、異種ポリペプチド(すなわち、C
as9以外のポリペプチド)に融合されている場合があり、融合変異型Cas9部位特異
的ポリペプチドによっても示される活性を示す。異種核酸配列が変異型Cas9部位特異
的ポリペプチドに(例えば、遺伝子操作)によって連結されることで、融合変異型Cas
9部位特異的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が作製され得る。

0062

組換え型」とは、本明細書で使用される場合、特定の核酸(DNAまたはRNA)が
、天然系に存在する内在性核酸と区別可能構造コード配列または構造非コード配列を有
する構築物をもたらす、クローニング制限処理(restriction)、ポリメラ
ーゼ連鎖反応PCR)および/またはライゲーションテップの種々の組換えの産物で
あることを意味する。ポリペプチドをコードするDNA配列をcDNA断片から、または
一連の合成オリゴヌクレオチドから構築することで、細胞内また無細胞の転写系および
翻訳系内に含有される組換え型転写単位からの発現が可能な合成核酸を作製することがで
きる。関連配列を含むゲノムDNAは、組換え型の遺伝子または転写単位の形成にも使用
することができる。非翻訳DNAの配列はオープンリーディングフレームの5’側または
3’側に存在し得、そこで、係る配列は、コード領域の操作または発現に干渉せず、実際
には、種々の機構による所望の生成物の産生を調節するように作用し得る(下記の「DN
A制御配列」を参照)。あるいは、翻訳されないRNA(例えば、DNA標的化RNA)
をコードするDNA配列も、組換え型と見なされ得る。従って、例えば、用語「組換え型
」核酸は、自然発生的でない、例えば、通常は人の介在により、配列の2つの組み合わさ
れていなければ離れているセグメントの人為的な組み合わせによって作製される、核酸を
指す。この人工的な組み合わせは、多くの場合、化学合成手段によって、または核酸の単
離セグメントの人為的操作、例えば、遺伝子工学技術によって達成される。そのような人
工的組み合わせは、通常は、コドンを、同一のアミノ酸、保存的アミノ酸、または非保存
的アミノ酸をコードするコドンと置換するために行われる。あるいは、所望の機能を有す
核酸セグメントを結合して、所望の機能的組み合わせを生み出すために行われる。この
人工的な組み合わせは、多くの場合、化学合成手段によって、または核酸の単離セグメン
トの人為的操作、例えば、遺伝子工学技術によって達成される。組換え型ポリヌクレオチ
ドがポリペプチドをコードする場合、コードされるポリペプチドの配列は、自然発生的(
野生型」)であってもよいし、あるいは自然発生的配列の異型(例えば、変異体)であ
ってもよい。従って、用語「組換え型」ポリペプチドは、必ずしも、配列が自然発生的で
ないポリペプチドを指すわけではない。実際には、「組換え型」ポリペプチドは組換えD
NA配列によってコードされているが、該ポリペプチド配列は、自然発生的(「野生型」
)であってもよいし、あるいは非自然発生的(例えば、異型、変異体等)であってもよい
。従って、「組換え型」ポリペプチドは人の介在の産物であるが、自然発生的なアミノ酸
配列であり得る。

0063

「ベクター」または「発現ベクター」は、別のDNAセグメント、すなわち「インサ
ト」が結合されるていることで、細胞内で結合されたセグメントの複製を引き起こすこと
ができる、プラスミド、ファージ、ウイルス、またはコスミド等のレプリコンである。

0064

発現カセット」は、プロモーターに作動可能に連結しているDNAコード配列を含む
。「作動可能に連結された」とは、そのように記載された成分が、それらの意図される様
式で機能することを可能とする関係にある並列を指す。例えば、プロモーターがコード配
列の転写または発現に影響を与えている場合、プロモーターはコード配列に作動可能に連
結している。

0065

用語「組み換え発現ベクター」、または「DNA構築物」は、本明細書で同義的に使用
されて、ベクターおよび少なくとも1つのインサートを含むDNA分子を指す。組み換え
発現ベクターは通常、インサート(複数可)を発現および/もしくは増幅(propag
ate)させるため、または他の組換えヌクレオチド配列の構築のために、作製される。
インサート(複数可)は、プロモーター配列に作動可能に連結していてもしていなくても
よく、DNA制御配列に作動可能に連結していてもしていなくてもよい。

0066

細胞は、外来性DNA(例えば、組み換え発現ベクター)が細胞内に導入されている場
合、係るDNAによって「遺伝子改変」または「形質転換」または「形質移入」されてい
る。外来性DNAの存在は、永続的または一過性遺伝的変化をもたらす。形質転換DN
Aは、細胞のゲノムに組み込まれても組み込まれなくてもよい(共有結合的に連結してい
てもしていなくてもよい)。例えば、原核生物、酵母、および哺乳類細胞では、形質転換
DNAはプラスミド等のエピソームエレメント上に維持されている場合がある。真核細胞
について、安定に形質転換された細胞は、染色体複製を通じて娘細胞に遺伝されるように
形質転換DNAが染色体内に組み込まれた細胞である。この安定性は、真核細胞が、形質
転換DNAを含有する娘細胞集団を含む細胞株またはクローン樹立する能力によって説
明される。「クローン」とは、有糸分裂によって単一細胞または共通の祖先に由来する細
胞集団である。「細胞株」とは、何世代にもわたってインビトロにおいて安定な増殖が可
能な初代細胞のクローンである。

0067

遺伝子改変(「形質転換」とも称される)の適切な方法としては、例えば、ウイルス感
染またはバクテリオファージ感染トランスフェクション接合(conjugatio
n)、原形質融合リポフェクションエレクトロポレーションリン酸カルシウム沈殿
ポリエチレンイミン(PEI介在性トランスフェクション、DEAEデキストラン
介在性トランスフェクション、リポソーム介在性トランスフェクション、パーティクル
ン法、リン酸カルシウム沈殿、直接微量注入ナノ粒子介在性核酸送達(例えば、Panyam
et., al Adv Drug Deliv Rev. 2012 Sep 13. pii: S0169-409X(12)00283-9. doi: 10.10
16/j.addr.2012.09.023を参照)等が挙げられる。

0068

遺伝子改変の方法の選択は、一般的には形質転換される細胞の種類および形質転換が起
こる環境(例えば、インビトロ、エキソビボ、またはインビボ)に依存する。これらの方
法の総括的な考察は、Ausubel, et al., Short Protocols in Molecular Biology, 3rd e
d., Wiley & Sons, 1995に見出すことができる。

0069

本明細書で使用される「標的DNA」は、「標的部位」または「標的配列」を含むDN
Aポリヌクレオチドである。用語「標的部位」または「標的配列」または「標的プロトス
ペーサー(protospacer)DNA」は、本明細書では同義的に使用され、結合
に十分な条件が存在する場合に主題のDNA標的化RNAのDNA標的化セグメントが結
合する(図1および図39を参照)標的DNA内に存在する核酸配列を指す。例えば、標
的DNA内の標的部位(または標的配列)5’−GAGCATATC−3’(配列番号/
/)は、RNA配列5’−GAUAGCUC−3’(配列番号//)の標的とされる(
またはそれと結合する、またはそれにハイブリダイズする、またはそれに対し相補的であ
る)。適切なDNA/RNA結合条件には、細胞内に通常存在する生理的条件が含まれる
。他の適切なDNA/RNA結合条件(例えば、無細胞系における条件)は、当該技術分
野において公知である(例えば、Sambrook、上記参照)。DNA標的化RNAに対し相補
的でそれとハイブリダイズする標的DNA鎖は「相補鎖」と称され、「相補鎖」に対し相
補的な(従ってDNA標的化RNAに対し相補的でない)標的DNA鎖は「非相補鎖(n
oncomplementary strand)」または「非相補鎖(non−com
plementary strand)」と称される(図12を参照)。

0070

「部位特異的修飾ポリペプチド」または「RNA結合部位特異的ポリペプチド」または
「RNA結合部位特異的修飾ポリペプチド」または「部位特異的ポリペプチド」とは、R
NAと結合し特定のDNA配列に標的化されるポリペプチドを意味する。本明細書に記載
される部位特異的修飾ポリペプチドは、それが結合しているRNA分子によって特定のD
NA配列に標的化される。RNA分子は、標的DNA内の標的配列に対し相補的であるこ
とから、結合したポリペプチドを標的DNA(標的配列)内の特定の位置に標的化する配
列を含む。

0071

「切断(cleavage)」とは、DNA分子の共有結合性骨格の切断(break
age)を意味する。切断は、ホスホジエステル結合の酵素的または化学的な加水分解
含むがこれらに限定はされない種々の方法によって開始され得る。一本鎖切断および二本
鎖切断は共に可能であり、二本鎖切断は2つの別々の一本鎖切断事象の結果として起こる
可能性がある。DNA切断は平滑末端または付着末端の生成をもたらす可能性がある。あ
る特定の実施形態では、DNA標的化RNAおよび部位特異的修飾ポリペプチドを含む複
合体が標的二本鎖DNAの切断のために使用される。

0072

「ヌクレアーゼ」および「エンドヌクレアーゼ」は、本明細書で同義的に使用され、D
NA切断の触媒活性を有する酵素を意味する。

0073

ヌクレアーゼの「切断ドメイン」または「活性ドメイン」または「ヌクレアーゼドメイ
ン」とは、DNA切断の触媒活性を有するヌクレアーゼ内のポリペプチド配列またはポリ
ペプチドドメインを意味する。切断ドメインが1本鎖ポリペプチド内に含まれている場合
もあるし、あるいは、切断活性が2つの(またはそれ以上の)ポリペプチドの結合によっ
てもたらされる場合もある。単一のヌクレアーゼドメインは、所与のポリペプチド内の2
つ以上の単離されたアミノ酸鎖から成り得る。

0074

部位特異的修飾ポリペプチドに結合し該ポリペプチドを標的DNA内の特定の位置に標
的化するRNA分子は、「DNA標的化RNA」または「DNA標的化RNAポリヌクレ
オチド」と称される(「誘導RNA」または「gRNA」とも称される)。主題のDNA
標的化RNAは、「DNA標的化セグメント」および「タンパク質結合セグメント」の2
つのセグメントを含む。「セグメント」とは、分子のセグメント/セクション/領域(例
えば、RNA内の連続するヌクレオチド鎖)を意味する。セグメントは、セグメントが2
つ以上の分子の領域を含み得るような、複合体の領域/セクションを意味する場合もある
。例えば、いくつかの例においては、DNA標的化RNAのタンパク質結合セグメント(
下記)は1つのRNA分子であり、そのため、タンパク質結合セグメントは、そのRNA
分子の領域を含む。他の場合においては、DNA標的化RNAのタンパク質結合セグメン
ト(下記)は、相補的領域に沿ってハイブリダイズしている2つの別々の分子を含む。例
としては、限定はされないが、2つの別々の分子を含むDNA標的化RNAのタンパク質
結合セグメントは、(i)100塩基対長の第一RNA分子の塩基対40〜75;および
(ii)50塩基対長の第二RNA分子の塩基対10〜25を含み得る。「セグメント」
の定義は、特定の文脈において特に定義されていない限り、特定の全塩基対数に限定され
ず、いかなる特定の、所与のRNA分子由来の任意の特定の塩基対数にも限定されず、複
合体内の特定の数の別々の分子に限定されず、任意の全長であるRNA分子の領域を含ん
でいてもよく、他の分子に対し相補性を有する領域を含んでいても含んでいなくてもよい

0075

DNA標的化セグメント(または「DNA標的化配列」)は、標的DNA内の特定の配
列に対し相補的なヌクレオチド配列(標的DNAの相補鎖)を含む。タンパク質結合セグ
メント(または「タンパク質結合配列」)は、部位特異的修飾ポリペプチドと相互作用す
る。部位特異的修飾ポリペプチドがCas9またはCas9関連ポリペプチド(以下によ
り詳細に記載)である場合、標的DNAの部位特異的切断は、(i)DNA標的化RNA
と標的DNAの間の塩基対形成の相補性;および(ii)標的DNA内のショートモチー
フ(short motif)(プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)と称される)
の両方によって決定される位置で起こる。

0076

主題のDNA標的化RNAのタンパク質結合セグメントは、互いにハイブリダイズして
二本鎖RNA二本鎖(double stranded RNA duplex)(ds
RNA二本鎖)を形成する、2本の相補的なヌクレオチド鎖を含む。

0077

いくつかの実施形態において、主題の核酸(例えば、DNA標的化RNA、DNA標的
化RNAをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;部位特異的ポリペプチドをコードす
る核酸;等)は、追加の所望の特徴(例えば、修飾または調節された安定性;細胞内標的
化;追跡(例えば、蛍光標識);タンパク質またはタンパク質複合体に対する結合部位;
等)を与える修飾または配列を含む。例としては、限定はされないが、5’キャップ(例
えば、7−メチルグアニル酸キャップ(m7G));3’ポリアデニル化尾部(すなわち
、3’ポリ(A)尾部);リボスイッチ配列(例えば、安定性の調節、並びに/またはタ
ンパク質および/もしくはタンパク質複合体による接触のし易さの調節を可能にする);
安定性制御配列;dsRNA二本鎖を形成する配列(すなわち、ヘアピン));RNAを
細胞内位置(例えば、核、ミトコンドリア葉緑体等)に標的化する修飾または配列;追
跡(例えば、蛍光分子への直接結合蛍光検出を促進する部分、蛍光検出を可能にする配
列への結合等)をもたらす修飾または配列;タンパク質(例えば、転写活性化因子、転写
抑制因子DNAメチルトランスフェラーゼ、DNA脱メチル化酵素、ヒストンアセチル
トランスフェラーゼヒストン脱アセチル化酵素等を含むDNAに作用するタンパク質)
に対する結合部位を与える修飾または配列;並びにそれらの組み合わせが挙げられる。

0078

いくつかの実施形態において、DNA標的化RNAは、上記の特徴のうちのいずれかを
与える追加のセグメントを5’末端または3’末端のいずれかに含む。例えば、適切な第
三セグメントは、5’キャップ(例えば、7−メチルグアニル酸キャップ(m7G));
3’ポリアデニル化尾部(すなわち、3’ポリ(A)尾部);リボスイッチ配列(例えば
、安定性の調節、並びに/またはタンパク質およびタンパク質複合体による接触のし易さ
の調節を可能にする);安定性制御配列;dsRNA二本鎖を形成する配列(すなわち、
ヘアピン));RNAを細胞内位置(例えば、核、ミトコンドリア、葉緑体等)に標的化
する配列;追跡(例えば、蛍光分子への直接結合、蛍光検出を促進する部分、蛍光検出を
可能にする配列への結合等)をもたらす修飾または配列;タンパク質(例えば、転写活性
化因子、転写抑制因子、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNA脱メチル化酵素、ヒス
トンアセチルトランスフェラーゼ、ヒストン脱アセチル化酵素等を含むDNAに作用する
タンパク質)に対する結合部位を与える修飾または配列;並びにそれらの組み合わせを含
み得る。

0079

主題のDNA標的化RNAおよび主題の部位特異的修飾ポリペプチド(すなわち、部位
特異的ポリペプチド)は、複合体を形成する(すなわち、非共有結合性相互作用によって
結合する)。DNA標的化RNAは、標的DNAの配列に対し相補的なヌクレオチド配列
を含むことによって、標的特異性を複合体に与える。複合体の部位特異的修飾ポリペプチ
ドは部位特異的活性を与える。言い換えれば、部位特異的修飾ポリペプチドは、それ自体
がDNA標的化RNAのタンパク質結合セグメントと結合することによって、標的DNA
配列(例えば、染色体核酸内の標的配列;染色体外核酸(例えば、エピソーム核酸、ミニ
サークル等)内の標的配列;ミトコンドリア核酸内の標的配列;葉緑体核酸内の標的配列
;プラスミド内の標的配列;等)に誘導される。

0080

いくつかの実施形態において、主題のDNA標的化RNAは、2つの別々のRNA分子
(RNAポリヌクレオチド:「活性化RNA」および「標的化RNA」、以下を参照)を
含み、「二重分子DNA標的化RNA」または「二分子DNA標的化RNA」と称される
。他の実施形態では、主題のDNA標的化RNAは単一RNA分子(単一RNAポリヌク
レオチド)であり、「単一分子DNA標的化RNA」、「単一誘導RNA」、または「s
gRNA」と称される。用語「DNA標的化RNA」または「gRNA」は、二重分子D
NA標的化RNAおよび単一分子DNA標的化RNA(すなわち、sgRNA)の両方を
包括的に指す。

0081

例示的な二分子DNA標的化RNAは、crRNA様(「CRISPR RNA」また
は「標的化RNA」または「crRNA」または「crRNAリピート」)分子および対
応するtracrRNA様(「トランス作動性CRISPR RNA」または「活性化R
NA」または「tracrRNA」)分子を含む。crRNA様分子(標的化RNA)は
、DNA標的化RNAのDNA標的化セグメント(一本鎖)およびDNA標的化RNAの
タンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖の半分を形成するヌクレオチド鎖(「二本
鎖形成セグメント」)の両方を含む。対応するtracrRNA様分子(活性化RNA)
は、DNA標的化RNAのタンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖のもう半分を形
成するヌクレオチド鎖(二本鎖形成セグメント)を含む。言い換えれば、crRNA様分
子のヌクレオチド鎖は、tracrRNA様分子のヌクレオチド鎖に対し相補的でそれと
ハイブリダイズして、DNA標的化RNAのタンパク質結合ドメインのdsRNA二本鎖
を形成する。従って、それぞれのcrRNA様分子は、対応するtracrRNA様分子
を有すると言うことができる。crRNA様分子はさらに、一本鎖DNA標的化セグメン
トを与える。従って、crRNA様分子およびtracrRNA様分子は(対応する対と
して)ハイブリダイズしてDNA標的化RNAを形成する。所与のcrRNA分子または
tracrRNA分子の正確な配列は、RNA分子が存在する種類に特有である。様々な
crRNAおよびtracrRNAが図8の対応する相補的対合に示されている。主題の
二重分子DNA標的化RNAは、いかなる対応するcrRNAおよびtracrRNA対
を含んでいてもよい。主題の二重分子DNA標的化RNAは、いかなる対応するcrRN
AおよびtracrRNA対を含んでいてもよい。

0082

用語「活性化RNA」は、二重分子DNA標的化RNAのtracrRNA様分子を意
味して、本明細書では使用される。用語「標的化RNA」は、二重分子DNA標的化RN
AのcrRNA様分子を意味して、本明細書では使用される。用語「二本鎖形成セグメン
ト」は、対応する活性化RNA分子または標的化RNA分子のヌクレオチド鎖にハイブリ
ダイズすることでdsRNA二本鎖の形成に寄与する、活性化RNAまたは標的化RNA
のヌクレオチド鎖を意味して、本明細書では使用される。言い換えれば、活性化RNAは
、対応する標的化RNAの二本鎖形成セグメントに対し相補的な二本鎖形成セグメントを
含む。従って、活性化RNAは二本鎖形成セグメントを含み、一方、標的化RNAは二本
鎖形成セグメントおよびDNA標的化RNAのDNA標的化セグメントの両方を含む。従
って、主題の二重分子DNA標的化RNAは、いかなる対応する活性化RNAおよび標的
化RNA対から成っていてもよい。

0083

宿主細胞」は、本明細書で使用される場合、インビボまたはインビトロにおける真核
細胞、原核細胞(例えば、細菌細胞または古細菌細胞)、または単細胞独立体として培
養される多細胞生物由来の細胞(例えば、細胞株)を示し、真核細胞または原核細胞は核
酸のレシピエントとして使用され得る、もしくは使用されており、核酸によって形質転換
された原細胞子孫が含まれる。単一細胞の子孫は、自然変異偶発的変異、または意図
的な変異があるために、形態において、またはゲノムもしくは全DNAの相補体(com
plement)において、元の親と必ずしも完全に同一でなくてもよいことが理解され
る。「組換え宿主細胞」(「遺伝子改変宿主細胞」とも称される)は、異種核酸(例えば
、発現ベクター)を導入された宿主細胞である。例えば、主題の細菌宿主細胞は、適切な
細菌宿主細胞への外来性核酸(例えば、プラスミドまたは組み換え発現ベクター)の導入
による遺伝子改変された細菌性宿主細胞であり、主題の真核生物宿主細胞は、適切な真核
生物性宿主細胞への外来性核酸の導入による遺伝子改変された真核生物性宿主細胞(例え
ば、哺乳類生殖細胞)である。

0084

用語「幹細胞」は、自己複製し、且つ分化細胞型を生み出す能力を有する細胞(例えば
、植物幹細胞、脊椎動物幹細胞)を指して本明細書で使用される(Morrison et al. (199
7) Cell 88:287-298を参照)。細胞の個体発生に関連して、形容詞分化型の」、または
分化中の」は、相対語である。「分化細胞」は、比較されている細胞よりも発生経路
さらに進行した細胞である。従って、多能性幹細胞(下記)は、系統が限定された前駆細
胞(例えば、中胚葉幹細胞)に分化可能であり、系統が限定された前駆細胞はその後、さ
らに限定された細胞(例えば、ニューロン前駆細胞)に分化可能であり、さらに限定され
た細胞は最終段階の細胞(すなわち、高分化型細胞、例えば、ニューロン、心筋細胞等)
に分化可能であり、最終段階の細胞はある特定の組織型において特徴的な役割を果たし、
さらに増殖する能力は保持していても保持していなくてもよい。幹細胞は、特定のマーカ
ー(例えば、タンパク質、RNA等)の存在および特定のマーカー非存在の両方を特徴
とし得る。また幹細胞は、インビトロおよびインビボの両方における機能分析、特に、
細胞が複数の分化した子孫を生じさせる能力に関したアッセイによって同定され得る。

0085

目的とする幹細胞には多能性幹細胞(PSC)が含まれる。用語「多能性幹細胞」また
は「PSC」は、その生物の全ての細胞型を生み出すことが可能な幹細胞を意味して、本
明細書では使用される。従って、PSCは、その生物の全ての胚葉(例えば、脊椎動物の
内胚葉中胚葉、および外胚葉)の細胞を生じることができる。多能性細胞は、生体にお
いて、奇形腫を形成することができ、外胚葉、中胚葉、または内胚葉組織に寄与すること
が可能である。植物の多能性幹細胞は、その植物の全ての細胞型(例えば、根、、葉等
の細胞)を生じることができる。

0086

動物のPSCはいくつかの異なる方法で得ることができる。例えば、胚性幹細胞ES
C)は内部細胞塊から得られ(Thomson et. al, Science. 1998 Nov 6;282(5391):11
45-7)、一方、誘導多能性幹細胞(iPSC)は体細胞から得られる(Takahashi et. al
, Cell. 2007 Nov 30;131(5):861-72; Takahashi et. al, Nat Protoc. 2007;2(12):3081
-9; Yu et. al, Science. 2007 Dec 21;318(5858):1917-20. Epub 2007 Nov 20)。用語
PSCは多能性幹細胞をそれらの由来にかかわらず指すため、用語PSCは用語ESC
よび用語iPSC、並びにPSCの別の例である用語胚性生殖幹細胞EGSC)を包含
する。PSCは株化細胞系形態であってもよいし、一次胚組織から直接得てもよいし、あ
るいは、体細胞に由来していてもよい。PSCは本明細書に記載の方法の標的細胞であり
得る。

0087

「胚性幹細胞」(ESC)とは、胚から、典型的には胚盤胞の内部細胞塊から単離され
たPSCを意味する。ESC系はNIH Human Embryonic Stem
Cell Registryに記載されており、例えば、hESBGN−01、hESB
GN−02、hESBGN−03、hESBGN−04(ブレサジェン社(BresaG
en, Inc.);HES−1、HES−2、HES−3、HES−4、HES−5、
HES−6(ECセルインターナシナル社(ES Cell Internatio
nal));Miz−hES1(ミズメディ病院ソウル大学校(MizMedi Ho
spital−Seoul National University));HSF−1
、HSF−6(カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of
California at San Francisco));およびH1、H7、H
9、H13、H14(ウイスコンシン同窓研究基金(Wisconsin Alumni
Research Foundation)(ウィセル・リサーチ・インスティテュー
ト社(WiCell Research Institute)))等である。目的とす
る幹細胞には、アカゲザル幹細胞およびマーモセット幹細胞等の他の霊長類由来の胚性幹
細胞も含まれる。該幹細胞は、あらゆる哺乳類種、例えば、ヒト、ウマ、ウシ、ブタ、イ
ヌ、ネコ、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、ハムスター)、霊長類等から得られてい
てもよい(Thomson et al. (1998) Science 282:1145; Thomson et al. (1995) Proc. Na
tl. Acad. Sci USA 92:7844; Thomson et al. (1996) Biol. Reprod. 55:254; Shamblott
et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:13726, 1998)。培養において、ESCは典型
的に、大きな核−細胞質比、明確な境界および顕著な核小体を有する平坦コロニーとし
て増殖する。さらに、ESCは、SSEA−3、SSEA−4、TRA−1−60、TR
A−1−81、およびアルカリホスファターゼを発現するが、SSEA−1は発現しない
。ESCを作製および特徴付けする方法の例は、例えば、米国特許第7,029,913
号、同第5,843,780号、および同第6,200,806号に見出すことができ、
これらの開示は参照によって本明細書に組み込まれる。未分化型のhESCを増殖させる
ための方法は、国際公開第99/20741号、同第01/51616号、および同第0
3/020920号に記載される。

0088

「胚性生殖幹細胞」(EGSC)または「胚性生殖細胞」または「EG細胞」とは、生
殖細胞および/または生殖細胞前駆細胞、例えば始原生殖細胞(すなわち精子および卵子
になるであろう細胞)に由来するPSCを意味する。胚性生殖細胞(EG細胞)は、上記
の胚性幹細胞と類似した特性を有すると考えられている。EG細胞を作製および特徴付け
する方法の例は、例えば、米国特許第7,153,684号;Matsui, Y., et al., (1992
) Cell 70:841; Shamblott, M., et al. (2001) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 98: 113;
Shamblott, M., et al. (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95:13726;およびKoshimiz
u, U., et al. (1996) Development, 122:1235に見出すことができ、これらの開示は参照
によって本明細書に組み込まれる。

0089

「誘導多能性幹細胞」または「iPSC」とは、PSCではない細胞(すなわち、PS
Cよりも分化した細胞)に由来するPSCを意味する。iPSCは、複数の異なる細胞型
(例えば、高分化型細胞)から得ることができる。iPSCはES細胞様形態を有し、大
きな核−細胞質比、明確な境界および顕著な核を有する平坦なコロニーとして増殖する。
さらに、iPSCは、当業者に公知の、一つまたは複数の重要な多能性マーカーを発現し
、例えば、限定はされないが、アルカリホスファターゼ、SSEA3、SSEA4、So
x2、Oct3/4、Nanog、TRA160、TRA181、TDGF1、Dnmt
3b、FoxD3、GDF3、Cyp26a1、TERT、およびzfp42等である。
iPSCを作製および特徴付けする方法の例は、例えば、米国特許出願公開第US200
90047263号、同第US20090068742号、同第US200901911
59号、同第US20090227032号、同第US20090246875号、およ
び同第US20090304646号に見出すことができ、これらの開示は参照によって
本明細書に組み込まれる。一般的に、iPSCを作製するために、多能性幹細胞になるよ
うに体細胞を再プログラムするための、当該技術分野において公知の再プログラム因子
例えば、Oct4、SOX2、KLF4、MYC、Nanog、Lin28等)が体細胞
に与えられる。

0090

「体細胞」とは、実験的操作の非存在下では、生物における全細胞型を通常生じない、
生物におけるあらゆる細胞を意味する。言い換えれば、体細胞は、生体の3種の全胚葉(
すなわち、外胚葉、中胚葉および内胚葉)の細胞を自然には生じない程十分に分化した細
胞である。例えば、体細胞にはニューロンおよび神経前駆細胞の両方が含まれ、その後者
は、中枢神経系の全てまたはいくつかの細胞型を自然に生じることができ得るが、中胚葉
または内胚葉系統の細胞を生じることはできない。

0091

有糸分裂細胞」とは、有糸分裂を行っている細胞を意味する。有糸分裂は、真核細胞
がその核に含まれる染色体を2つの別々の核の2つの同一のセットに分離するプロセスで
ある。通常、その直後に細胞質分裂が起こり、核、細胞質細胞小器官および細胞膜が、
これらの細胞成分をおおよそ等しい割合で含有する2つの細胞に分割される。

0092

分裂終了細胞」とは、有糸分裂から脱出した、すなわち、「静止状態」にある、すな
わち、それ以上分裂を行わない細胞を意味する。この静止状態は一時的、すなわち可逆的
な場合もあるし、あるいは永続的な場合もある。

0093

減数分裂細胞」とは、減数分裂を行っている細胞を意味する。減数分裂は、細胞が配
偶子または胞子をつくることを目的としてその核内物質を分割するプロセスである。有糸
分裂と異なり、減数分裂では、染色体は染色体間遺伝物質を組み換える組換えステップ
を行う。さらに、有糸分裂から生み出される2つの(遺伝的に同一の)二倍体細胞に対し
て、減数分裂は4つの(遺伝的に特有の)一倍体細胞をもたらす。

0094

「組換え」とは、2つのポリヌクレオチド間の遺伝情報交換のプロセスを意味する。
本明細書で使用される場合、「相同組換え修復(HDR)」は、例えば、細胞における二
重鎖切断の修復中に起こる、特殊な形態のDNA修復を指す。このプロセスはヌクレオチ
ド配列相同性を必要とし、「ドナー」分子を「標的」分子(すなわち、二重鎖切断を受け
た分子)の鋳型修復に用い、ドナーから標的への遺伝情報の移動をもたらす。相同組換え
修復は、ドナーポリヌクレオチドが標的分子と異なり、ドナーポリヌクレオチド配列の一
部または全てが標的DNA内に組み込まれた場合に、標的分子配列の変化(例えば、挿入
、欠失、変異)をもたらし得る。いくつかの実施形態において、ドナーポリヌクレオチド
、ドナーポリヌクレオチドの一部、ドナーポリヌクレオチドのコピー、またはドナーポリ
ヌクレオチドのコピーの一部は、標的DNAに組み込まれる。

0095

「非相同末端結合(NHEJ)」とは、相同的鋳型を必要とせずに(修復を導くために
相同配列を必要とする相同組換え修復とは対照的)、切断末端を互いに直接ライゲーショ
ンすることによる、DNA内の二重鎖切断の修復を意味する。NHEJは多くの場合、二
重鎖切断部位の近くのヌクレオチド配列の損失(欠失)をもたらす。

0096

用語「処置」、「処置すること」等は、所望の薬理学的および/または生理学的効果
得ることを通常意味して、本明細書では使用される。効果は、疾患もしくはその症状を完
全にまたは部分的に予防するという点から予防的なものであってもよいし、および/また
は、疾患および/もしくはその疾患に起因する有害作用の部分的もしくは完全な治癒とい
う点から治療的なものであってもよい。本明細書で使用される「処置」は、哺乳動物にお
ける疾患または症状のあらゆる処置を包含し、(a)疾患または症状にかかる傾向がある
が、まだそれを有しているとは診断されていない対象において、疾患または症状が発症
ることを予防すること;(b)疾患または症状を抑制すること、すなわち、その発達を止
めること;あるいは(c)疾患を軽減すること、すなわち、疾患の後退を引き起こすこと
、を含む。治療薬は、病気または傷害の発生の前に投与されてもよいし、発生中に投与さ
れてもよいし、発生後に投与されてもよい。進行中の疾患の処置であって、患者の望まし
くない臨床症状を安定化または低減する処置は、特に重要である。そのような処置は、患
部組織における完全な機能喪失の前に行われることが望ましい。主題の治療は、疾患の対
症段階の間、および場合によっては疾患の対症段階の後に、投与されることが望ましい。

0097

用語「個体」、「対象」、「宿主」、および「患者」は、本明細書で同義的に使用され
、診断、処置、または治療が望ましいあらゆる哺乳類対象、特にヒトを指す。

0098

分子生化学および細胞生化学における一般的な方法は、Molecular Cloning: A Laborat
ory Manual, 3rd Ed. (Sambrook et al., HaRBor Laboratory Press 2001); Short Proto
cols in Molecular Biology, 4th Ed. (Ausubel et al. eds., John Wiley & Sons 1999)
; Protein Methods (Bollag et al., John Wiley & Sons 1996); Nonviral Vectors for
Gene Therapy (Wagner et al. eds., Academic Press 1999); Viral Vectors (Kaplift &
Loewy eds., Academic Press 1995); Immunology Methods Manual (I. Lefkovits ed.,
Academic Press 1997);およびCell and Tissue Culture: Laboratory Procedures in Bio
technology (Doyle & Griffiths, John Wiley & Sons 1998)等の標準的な教科書に見出す
ことができ、これらの開示は参照によって本明細書に組み込まれる。

0099

本発明をさらに説明する前に、本発明が記載される特定の実施形態に限定されず、従っ
て、当然のことながら、変更され得ることを理解されたい。本明細書で使用される専門用
語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明の範囲は添付の特許請
求の範囲によってのみ限定されるため、限定を意図するものではないことも理解されたい

0100

数値の範囲が与えられた場合、その範囲の上限値と下限値の間の、文脈によって特に明
示されない限りは下限値の単位の10分の1までの、間に挟まれた各値、およびその記載
の範囲内のあらゆる他の記載された、または間に挟まれた数値は、本発明に包含されるこ
とを理解されたい。これらのより小さな範囲の上限値および下限値は、そのより小さな範
囲内に独立して含まれてもよく、これもまた本発明に包含されるが、記載範囲の具体的に
除外される境界値が適用される。記載範囲が一方または両方の境界値を含む場合、それら
の含まれる境界値の一方または両方を除外した範囲もまた、本発明に含まれる。

0101

ある特定の範囲は、「約」という用語に先行された数値を用いて、本明細書で提供され
る。本明細書において「約」という用語は、それに続くまさにその数値、およびその用語
に続く数値に近いまたは近似した数値のための字義通りのサポートを提供するのに使用さ
れる。ある数値が具体的に記載された数値に近いまたは近似しているかどうかを決定する
際、近いまたは近似している未記載の数値は、それが提示された文脈において、具体的に
記載された数値の実質的な等価物を提供する数値であり得る。

0102

別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、本発
明が属する技術分野において当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書に記載されるものと同様または等価であるいかなる方法および材料も本発明の実
施または試験使用可能ではあるが、ここで、好ましい方法および材料が記載される。本
明細書で言及される全ての刊行物は、引用された刊行物と関連した方法および/または材
料を開示および説明するために、参照によって本明細書に組み込まれる。

0103

本明細書において引用した全ての刊行物および特許は、あたかも個々の刊行物または特
許がそれぞれ、具体的かつ個々に、本明細書に参照によって組み込まれることが示される
ように、本明細書に参照によって組み込まれており、関連して刊行物が引用される方法お
よび/または材料を開示および説明するために、本明細書に参照によって組み込まれる。
いかなる出版物の引用も、出願日よりも前のその開示に対するものであり、先願発明によ
りそのような刊行物に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。さ
らに、提供される刊行物の日付は、実際の刊行日とは異なる場合があり、別に確認される
必要があり得る。

0104

本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、お
よび「the」は、文脈によって特に明示されない限り、複数の指示対象を含むことに注
意されたい。従って、例えば、「ポリヌクレオチド」への言及には、複数のそのようなポ
リヌクレオチドが含まれ、「ポリペプチド」への言及には、一つまたは複数のポリペプチ
ドおよび当業者に公知のその等価物への言及が含まれる、等である。さらに、特許請求の
範囲は、いかなる任意の要素も除外するように起案することができることを注意されたい
。従って、この記載は、請求項の要素の列挙に関連して、「単に(solely)」、「
のみ(only)」等の排他的な用語の使用、または「否定的な」制限の使用に先立つ基
準としての役割を果たすことが意図される。

0105

明確化のために別々の実施形態に関して記載される本発明のある特定の特徴は、単一の
実施形態において組み合わされて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔さのた
めに単一の実施形態に関して記載される本発明の種々の特徴は、別々に提供されてもよい
し、あるいは任意の適切な副組合せで提供されてもよい。本発明に関連する全ての実施形
態の組み合わせは、それぞれおよび全ての組み合わせがあたかも個々に且つ明示的に開示
されたかの如く、本発明に具体的に包含され、本明細書で開示される。さらに、種々の実
施形態およびその要素の全ての副組合せも、それぞれおよび全てのそのような副組み合わ
せがあたかも個々に且つ明示的に本明細書で開示されたかの如く、本発明に具体的に包含
され、本明細書で開示される。

0106

本明細書で考察される刊行物は、本出願の出願日よりも前のその開示のみに対して提供
される。本明細書に記載のものはいずれも、本発明が、先願発明によりそのような刊行物
に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。さらに、提供される刊
行物の日付は、実際の刊行日とは異なる場合があり、別に確認される必要があり得る。

0107

発明を実施するための形態(第一部)
本開示は、ターゲティング配列を含み、修飾ポリペプチドと共に、標的DNAおよび/
または標的DNAと結合したポリペプチドの部位特異的修飾を与える、DNA標的化RN
Aを提供する。本開示はさらに、部位特異的修飾ポリペプチドを提供する。本開示はさら
に、標的DNAおよび/または標的DNAと結合したポリペプチドの部位特異的修飾の方
法を提供する。本開示は、標的核酸を酵素的に不活性なCas9ポリペプチドおよびDN
A標的化RNAと接触させることを一般的に含む、標的細胞内の標的核酸の転写を調節す
る方法を提供する。該方法を実行するためのキットおよび組成物も提供される。本開示は
、Cas9を産生する遺伝子改変細胞;およびCas9遺伝子導入非ヒト多細胞生物を提
供する。

0108

核酸
DNA標的化RNA
本開示は、標的DNA内の特定の標的配列に対し、結合したポリペプチド(例えば、部
位特異的修飾ポリペプチド)の活性を向ける、DNA標的化RNAを提供する。主題のD
NA標的化RNAは、第一セグメント(本明細書では「DNA標的化セグメント」または
「DNA標的化配列」とも称される)および第二セグメント(本明細書では「タンパク質
結合セグメント」または「タンパク質結合配列」とも称される)を含む。

0109

DNA標的化RNAのDNA標的化セグメント
主題のDNA標的化RNAのDNA標的化セグメントは、標的DNA内の配列に対し相
補的なヌクレオチド配列を含む。言い換えれば、主題のDNA標的化RNAのDNA標的
化セグメントは、ハイブリダイゼーション(すなわち、塩基対形成)を介して配列特異的
に標的DNAと相互作用する。従って、DNA標的化セグメントのヌクレオチド配列は変
動してもよく、DNA標的化RNAおよび標的DNAが相互作用する標的DNA内の位置
を決定する。主題のDNA標的化RNAのDNA標的化セグメントは、標的DNA内のい
かなる所望の配列にもハイブリダイズするように、(例えば、遺伝子操作によって)修飾
することができる。

0110

DNA標的化セグメントは、約12ヌクレオチド〜約100ヌクレオチドの長さを有し
得る。例えば、DNA標的化セグメントは、約12ヌクレオチド(nt)〜約80nt、
約12nt〜約50nt、約12nt〜約40nt、約12nt〜約30nt、約12n
t〜約25nt、約12nt〜約20nt、または約12nt〜約19ntの長さを有し
得る。例えば、DNA標的化セグメントは、約19nt〜約20nt、約19nt〜約2
5nt、約19nt〜約30nt、約19nt〜約35nt、約19nt〜約40nt、
約19nt〜約45nt、約19nt〜約50nt、約19nt〜約60nt、約19n
t〜約70nt、約19nt〜約80nt、約19nt〜約90nt、約19nt〜約1
00nt、約20nt〜約25nt、約20nt〜約30nt、約20nt〜約35nt
、約20nt〜約40nt、約20nt〜約45nt、約20nt〜約50nt、約20
nt〜約60nt、約20nt〜約70nt、約20nt〜約80nt、約20nt〜約
90nt、または約20nt〜約100ntの長さを有し得る。標的DNAのヌクレオチ
ド配列(標的配列)に対し相補的なDNA標的化セグメントのヌクレオチド配列(DNA
標的化配列)は、少なくとも約12ntの長さを有し得る。例えば、標的DNAの標的配
列に対し相補的なDNA標的化セグメントのDNA標的化配列は、少なくとも約12nt
、少なくとも約15nt、少なくとも約18nt、少なくとも約19nt、少なくとも約
20nt、少なくとも約25nt、少なくとも約30nt、少なくとも約35ntまたは
少なくとも約40ntの長さを有し得る。例えば、標的DNAの標的配列に対し相補的な
DNA標的化セグメントのDNA標的化配列は、約12ヌクレオチド(nt)〜約80n
t、約12nt〜約50nt、約12nt〜約45nt、約12nt〜約40nt、約1
2nt〜約35nt、約12nt〜約30nt、約12nt〜約25nt、約12nt〜
約20nt、約12nt〜約19nt、約19nt〜約20nt、約19nt〜約25n
t、約19nt〜約30nt、約19nt〜約35nt、約19nt〜約40nt、約1
9nt〜約45nt、約19nt〜約50nt、約19nt〜約60nt、約20nt〜
約25nt、約20nt〜約30nt、約20nt〜約35nt、約20nt〜約40n
t、約20nt〜約45nt、約20nt〜約50nt、または約20nt〜約60nt
の長さを有し得る。標的DNAのヌクレオチド配列(標的配列)に対し相補的なDNA標
的化セグメントのヌクレオチド配列(DNA標的化配列)は、少なくとも約12ntの長
さを有し得る。

0111

いくつかの例において、標的DNAの標的配列に対し相補的なDNA標的化セグメント
のDNA標的化配列は、20ヌクレオチド長である。いくつかの例において、標的DNA
の標的配列に対し相補的なDNA標的化セグメントのDNA標的化配列は、19ヌクレオ
チド長である。

0112

DNA標的化セグメントのDNA標的化配列および標的DNAの標的配列の間の相補性
パーセントは、少なくとも60%(例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少な
くとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも9
5%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%)であ
り得る。いくつかの例において、DNA標的化セグメントのDNA標的化配列および標的
DNAの標的配列の間の相補性パーセントは、標的DNAの相補鎖の標的配列の7個の連
続する5’末端ヌクレオチドにわたって100%である。いくつかの例において、DNA
標的化セグメントのDNA標的化配列および標的DNAの標的配列の間の相補性パーセン
トは、約20個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも60%である。いくつかの例に
おいて、DNA標的化セグメントのDNA標的化配列および標的DNAの標的配列の間の
相補性パーセントは、標的DNAの相補鎖の標的配列の14個の連続する5’末端ヌクレ
オチドにわたって100%であり、残りの配列にわたっては0%という低さである。その
ような場合、DNA標的化配列は、14ヌクレオチド長であるとみなすことができる(図
12D〜Eを参照)。いくつかの例において、DNA標的化セグメントのDNA標的化配
列および標的DNAの標的配列の間の相補性パーセントは、標的DNAの相補鎖の標的配
列の7個の連続する5’末端ヌクレオチドにわたって100%であり、残りの配列にわた
っては0%という低さである。そのような場合、DNA標的化配列は7ヌクレオチド長で
あるとみなすことができる。

0113

DNA標的化RNAのタンパク質結合セグメント
主題のDNA標的化RNAのタンパク質結合セグメントは、部位特異的修飾ポリペプチ
ドと相互作用する。主題のDNA標的化RNAは、結合したポリペプチドを上記のDNA
標的化セグメントを介して標的DNA内の特定のヌクレオチド配列に導く。主題のDNA
標的化RNAのタンパク質結合セグメントは、互いに相補的な2本のヌクレオチド鎖を含
む。タンパク質結合セグメントの相補的ヌクレオチドは、ハイブリダイズして二本鎖RN
A二本鎖(dsRNA)を形成する(図1Aおよび図1Bを参照)。

0114

主題の二重分子DNA標的化RNAは、2つの別々のRNA分子を含む。主題の二重分
子DNA標的化RNAの2つの各RNA分子は、それら2つのRNA分子の相補的なヌク
レオチドがハイブリダイズしてタンパク質結合セグメントの二本鎖RNA二本鎖を形成す
るような、互いに相補的なヌクレオチド鎖を含む(図1A)。

0115

いくつかの実施形態において、活性化RNAの二本鎖形成セグメントは、配列番号43
1〜562に記載の活性化RNA(tracrRNA)分子の1つ、またはその相補体に
対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも約60%同一で
ある。例えば、活性化RNAの二本鎖形成セグメント(または活性化RNAの二本鎖形成
セグメントをコードするDNA)は、配列番号431〜562に記載のtracrRNA
配列の1つ、またはその相補体に対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわ
たって、少なくとも約60%同一、少なくとも約65%同一、少なくとも約70%同一、
少なくとも約75%同一、少なくとも約80%同一、少なくとも約85%同一、少なくと
も約90%同一、少なくとも約95%同一、少なくとも約98%同一、少なくとも約99
%同一、または100%同一である。

0116

いくつかの実施形態において、標的化RNAの二本鎖形成セグメントは、配列番号56
3〜679に記載の標的化RNA(crRNA)配列の1つ、またはその相補体に対して
、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも約60%同一である。
例えば、標的化RNAの二本鎖形成セグメント(または標的化RNAの二本鎖形成セグメ
ントをコードするDNA)は、配列番号563〜679に記載のcrRNA配列の1つ、
またはその相補体に対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって、少な
くとも約65%同一、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少なくとも約
80%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約95%同
一、少なくとも約98%同一、少なくとも約99%同一、または100%同一である。

0117

二分子DNA標的化RNAは、標的化RNAの活性化RNAとの調節された(すなわち
条件的な)結合を可能にするように設計することができる。二分子DNA標的化RNA
は活性化RNAおよび標的化RNAの両方が機能的な複合体の形態でdCas9と結合し
ない限り機能的にならないため、活性化RNAおよび標的化RNAの結合を誘導性とする
ことによって、二分子DNA標的化RNAを、誘導性(例えば、薬剤誘導性)にすること
ができる。1つの非限定例として、RNAアプタマーを用いることで、活性化RNAの標
的化RNAとの結合を制御(すなわち、調節)することができる。従って、活性化RNA
および/または標的化RNAは、RNAアプタマー配列を含み得る。

0118

RNAアプタマーは当該技術分野において公知であり、一般的にリボスイッチの合成バ
ージョンである。用語「RNAアプタマー」および「リボスイッチ」は本明細書で同義的
に使用されて、合成核酸配列および天然核酸配列であって、それらが一部として含まれる
RNA分子の構造(および、従って、特定の配列の利用能)の誘導性調節を与える合成核
酸配列および天然核酸配列の両方を包含する。RNAアプタマーは通常、特定の構造(例
えば、ヘアピン)に折り畳まれる配列を含み、その配列が特定の薬剤(例えば、小分子)
と特異的に結合する。薬剤の結合はRNAの折り畳みにおける構造変化をもらたし、それ
によって、アプタマーが一部として含まれる核酸の特徴が変化される。非限定例として、
(i)アプタマーを有する活性化RNAは、アプタマーが適切な薬剤と結合しない限り、
同種の(cognate)標的化RNAに結合することができず;(ii)アプタマーを
有する標的化RNAは、アプタマーが適切な薬剤と結合しない限り、同種の活性化RNA
に結合することができず;(iii)異なる薬剤と結合する異なるアプタマーをそれぞれ
含む標的化RNAおよび活性化RNAは、両方の薬剤が存在しない限り、互いに結合する
ことができない。これらの例によって説明される通り、二分子DNA標的化RNAは誘導
性となるように設計することができる。

0119

アプタマーおよびリボスイッチの例は、例えば、Nakamura et al., Genes Cells. 2012
May;17(5):344-64; Vavalle et al., Future Cardiol. 2012 May;8(3):371-82;Citarta
n et al., Biosens Bioelectron. 2012 Apr 15;34(1):1-11;およびLiberman et al., Wil
ey Interdiscip Rev RNA. 2012 May-Jun;3(3):369-84に見出すことができ、これらは全て
それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。

0120

二分子DNA標的化RNAに含まれ得るヌクレオチド配列の非限定例としては、配列番
号431〜562に記載される配列のいずれか、またはその相補体が、ハイブリダイズし
てタンパク質結合セグメントを形成することができる、配列番号563〜679に記載さ
れるいずれかの配列、またはその相補体と対合して、挙げられる。

0121

主題の単一分子DNA標的化RNAは、互いに相補的であり、介在ヌクレオチド(「リ
ンカー」または「リンカーヌクレオチド」)によって共有結合的に連結しており、ハイブ
リダイズしてタンパク質結合セグメントの二本鎖RNA二本鎖(dsRNA二本鎖)を形
成し、それによってステムループ構造をもたらす、2本のヌクレオチド鎖(標的化RNA
および活性化RNA)を含む(図1B)。標的化RNAおよび活性化RNAは、標的化R
NAの3’末端および活性化RNAの5’末端を介して共有結合的に連結し得る。あるい
は、標的化RNAおよび活性化RNAは、標的化RNAの5’末端および活性化RNAの
3’末端を介して共有結合的に連結し得る。

0122

単一分子DNA標的化RNAのリンカーは、約3ヌクレオチド〜約100ヌクレオチド
の長さを有し得る。例えば、リンカーは、約3ヌクレオチド(nt)〜約90nt、約3
ヌクレオチド(nt)〜約80nt、約3ヌクレオチド(nt)〜約70nt、約3ヌク
レオチド(nt)〜約60nt、約3ヌクレオチド(nt)〜約50nt、約3ヌクレオ
チド(nt)〜約40nt、約3ヌクレオチド(nt)〜約30nt、約3ヌクレオチド
(nt)〜約20ntまたは約3ヌクレオチド(nt)〜約10ntの長さを有し得る。
例えば、リンカーは、約3nt〜約5nt、約5nt〜約10nt、約10nt〜約15
nt、約15nt〜約20nt、約20nt〜約25nt、約25nt〜約30nt、約
30nt〜約35nt、約35nt〜約40nt、約40nt〜約50nt、約50nt
〜約60nt、約60nt〜約70nt、約70nt〜約80nt、約80nt〜約90
nt、または約90nt〜約100ntの長さを有し得る。いくつかの実施形態において
、単一分子DNA標的化RNAのリンカーは4ntである。

0123

例示的な単一分子DNA標的化RNAは、ハイブリダイズしてdsRNA二本鎖を形成
する2本の相補的なヌクレオチド鎖を含む。いくつかの実施形態において、単一分子DN
A標的化RNAの2本の相補的なヌクレオチド鎖の一方(またはその配列をコードするD
NA)は、配列番号431〜562に記載される活性化RNA(tracrRNA)分子
のうちの1つ、またはその相補体に対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドに
わたって少なくとも約60%同一である。例えば、単一分子DNA標的化RNAの2本の
相補的なヌクレオチド鎖の一方(またはその配列をコードするDNA)は、配列番号43
1〜562に記載されるtracrRNA配列のうちの1つ、またはその相補体に対して
、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって、少なくとも約65%同一、少な
くとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少なくとも約80%同一、少なくとも約
85%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約95%同一、少なくとも約98%同
一、少なくとも約99%同一または100%同一である。

0124

いくつかの実施形態において、単一分子DNA標的化RNAの2本の相補的なヌクレオ
チド鎖の一方(またはその配列をコードするDNA)は、配列番号563〜679に記載
される標的化RNA(crRNA)配列のうちの1つ、またはその相補体に対して、一連
の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって少なくとも約60%同一である。例えば
、単一分子DNA標的化RNAの2本の相補的なヌクレオチド鎖の一方(またはその配列
をコードするDNA)は、配列番号563〜679に記載されるcrRNA配列のうちの
1つ、またはその相補体に対して、一連の少なくとも8個の連続ヌクレオチドにわたって
、少なくとも約65%同一、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少なく
とも約80%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約9
5%同一、少なくとも約98%同一、少なくとも約99%同一または100%同一である

0125

crRNAおよびtracrRNAの適切な自然発生的な同種対は、適切な同種対を決
定する場合に、種の名前および塩基対形成(タンパク質結合ドメインのdsRNA二本鎖
のための)を考慮することにより、配列番号431〜679について通常の方法によって
決定することができる(非限定例として図8を参照)。

0126

主題の単一分子DNA標的化RNAおよび主題の二重分子DNA標的化RNAについて
、図57は、自然発生的なtracrRNAおよびcrRNAとほとんど共通していない
(およそ50%の同一性)人工配列であっても、DNA標的化RNAのタンパク質結合ド
メインの構造が保存されていさえすれば、Cas9と一緒に機能して標的DNAを切断す
ることができることを示す。従って、DNA標的化RNAの自然発生的なタンパク質結合
ドメインのRNA折り畳み構造が、人工タンパク質結合ドメイン(二分子または単一分子
バージョンのいずれか)を設計するために、考慮され得る。非限定例として、図57の機
能的人工DNA標的化RNAは、自然発生的なDNA標的のタンパク質結合セグメントの
構造に基づいて設計された(例えば、RNA二本鎖に沿った同じ数の塩基対を含み、自然
発生的なRNA内に存在するものと同じ「バルジ(buldge)」領域を含む)。構造
は、当業者によって、いかなる種からもいかなる自然発生的なcrRNA:tracrR
NA対について容易に生み出すことができるため(種々様々な種由来のcrRNA配列お
よびtracrRNA配列については配列番号431〜679を参照)、人工的DNA標
的化RNAは、所与の種に由来するCas9(または関連Cas9、図32Aを参照)を
用いた場合その種の天然構造を模倣するように設計することができる。(図24Dおよび
実施例1における関連の詳細を参照)。従って、適切なDNA標的化RNAは、自然発生
的なDNA標的化RNAのタンパク質結合ドメインの構造を模倣するように設計されたタ
ンパク質結合ドメインを含む、人工的に設計されたRNA(非自然発生的な)であっても
よい。(配列番号431〜679を参照、適切な同種対を決定する場合は種の名称を考慮
)。

0127

タンパク質結合セグメントは、約10ヌクレオチド〜約100ヌクレオチドの長さを有
し得る。例えば、タンパク質結合セグメントは、約15ヌクレオチド(nt)〜約80n
t、約15nt〜約50nt、約15nt〜約40nt、約15nt〜約30ntまたは
約15nt〜約25ntの長さを有し得る。

0128

また、主題の単一分子DNA標的化RNAおよび主題の二重分子DNA標的化RNAに
関して、タンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖は、約6塩基対(bp)〜約50
bpの長さを有し得る。例えば、タンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖は、約6
bp〜約40bp、約6bp〜約30bp、約6bp〜約25bp、約6bp〜約20b
p、約6bp〜約15bp、約8bp〜約40bp、約8bp〜約30bp、約8bp〜
約25bp、約8bp〜約20bpまたは約8bp〜約15bpの長さを有し得る。例え
ば、タンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖は、約8bp〜約10bp、約10b
p〜約15bp、約15bp〜約18bp、約18bp〜約20bp、約20bp〜約2
5bp、約25bp〜約30bp、約30bp〜約35bp、約35bp〜約40bp、
または約40bp〜約50bpの長さを有し得る。いくつかの実施形態において、タンパ
ク質結合セグメントのdsRNA二本鎖は、36塩基対の長さを有する。ハイブリダイズ
してタンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖を形成するヌクレオチド配列間の相補
性パーセントは少なくとも約60%であり得る。例えば、ハイブリダイズしてタンパク質
結合セグメントのdsRNA二本鎖を形成するヌクレオチド配列間の相補性パーセントは
、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%
、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%
、または少なくとも約99%であり得る。いくつかの例において、ハイブリダイズしてタ
ンパク質結合セグメントのdsRNA二本鎖を形成するヌクレオチド配列間の相補性パー
セントは100%である。

0129

部位特異的修飾ポリペプチド
主題のDNA標的化RNAおよび主題の部位特異的修飾ポリペプチドは複合体を形成す
る。DNA標的化RNAは、(上記で言及したように)標的DNAの配列に対し相補的な
ヌクレオチド配列を含むことにより複合体に標的特異性を与える。複合体の部位特異的修
飾ポリペプチドは部位特異的活性を与える。言い換えれば、部位特異的修飾ポリペプチド
は、それがDNA標的化RNAの少なくともタンパク質結合セグメントと結合することに
より、DNA配列(例えば、染色体配列または染色体外配列、例えば、エピソーム配列、
ミニサークル配列、ミトコンドリア配列、葉緑体配列等)に誘導される(上記)。

0130

主題の部位特異的修飾ポリペプチドは、標的DNAを修飾し(例えば、標的DNAの切
断またはメチル化)、および/または標的DNAと結合したポリペプチドを修飾する(例
えば、ヒストン尾部のメチル化またはアセチル化)。部位特異的修飾ポリペプチドは、本
明細書において「部位特異的ポリペプチド」または「RNA結合部位特異的修飾ポリペプ
チド」とも称される。

0131

いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドは、自然発生的な修飾ポリペプチ
ドである。他の場合においては、部位特異的修飾ポリペプチドは自然発生的なポリペプチ
ドではない(例えば、下記のキメラポリペプチドまたは改変(例えば、変異、欠失、挿入
)された自然発生的ポリペプチド)。

0132

例示的な自然発生的な部位特異的修飾ポリペプチドは、自然発生的なCas9/Csn
1エンドヌクレアーゼの非限定的且つ非網羅的な列挙として配列番号1〜255に記載さ
れる。本明細書に記載されるこれらの自然発生的なポリペプチドは、DNA標的化RNA
と結合し、それによって標的DNA内の特定の配列に向けられ、標的DNAを切断して二
重鎖切断を起こす。主題の部位特異的修飾ポリペプチドは、2つの部分、RNA結合部位
および活性部位を含む。いくつかの実施形態において、主題の部位特異的修飾ポリペプチ
ドは、(i)標的DNA内の配列に対し相補的なヌクレオチド配列を含むDNA標的化R
NAと相互作用するRNA結合部位;および(ii)部位特異的酵素活性を示す活性部位
(例えば、DNAメチル化活性、DNA切断活性、ヒストンアセチル化活性、ヒストンメ
チル化活性等)を含み、酵素活性の部位はDNA標的化RNAによって決定される。

0133

他の実施形態では、主題の部位特異的修飾ポリペプチドは、(i)標的DNA内の配列
に対し相補的なヌクレオチド配列を含むDNA標的化RNAと相互作用するRNA結合部
位;および(ii)標的DNA内の転写を調節する活性部位(例えば、転写を増加または
減少させるための)を含み、標的DNA内の調節される転写の部位はDNA標的化RNA
によって決定される。

0134

いくつかの例において、主題の部位特異的修飾ポリペプチドは、標的DNAを修飾する
酵素活性を有する(例えば、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、脱メチ
ル化酵素活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、
アルキル化活性、脱プリン活性、酸化活性、ピリミジンダイマー形成活性、インテグラー
ゼ活性、トランスポサーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性
、ヘリカーゼ活性、光回復酵素活性またはグリコシラーゼ活性)。

0135

他の場合においては、主題の部位特異的修飾ポリペプチドは、標的DNAと結合したポ
リペプチド(例えば、ヒストン)を修飾する酵素活性を有する(例えば、メチルトランス
フェラーゼ活性、脱メチル化酵素活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、脱アセチル化
酵素活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン
化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボ
シル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性または脱ミリストイル化活性)。

0136

例示的な部位特異的修飾ポリペプチド
いくつかの例において、部位特異的修飾ポリペプチドは、図3に示されるCas9/C
sn1アミノ酸配列のアミノ酸7〜166または731〜1003に対して、または配列
番号1〜256および795〜1346として記載されるアミノ酸配列のうちのいずれか
における対応部分に対して、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約8
5%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、または100%
のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

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