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課題

導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料の製造方法を提供する。

解決手段

導電材料前駆体を現像する際、前記した現像をメソイオン化合物の存在下で行い、かつ現像に使用する現像液ナトリウムイオンカリウムイオン含有モル比(Na/K)を、50/50〜0/100とする導電材料の製造方法。

概要

背景

スマートフォンパーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ノートPC、タブレットPC、OA機器医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイ入力手段としてタッチパネルセンサーが広く用いられている。

タッチパネルセンサーには、位置検出の方法により光学方式超音波方式抵抗膜方式表面型静電容量方式投影型静電容量方式等があり、上記したディスプレイ用途においては抵抗膜方式と投影型静電容量方式が好適に利用されている。抵抗膜方式のタッチパネルセンサーは、透明支持体上に光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、これら導電材料をドットスペーサーを介して対向配置した構造を有しており、タッチパネルセンサーの1点に力を加えることにより光透過性導電層同士が接触し、各光透過性導電層に印加された電圧をもう一方の光透過性導電層を通して測定することで、力の加えられた位置の検出を行うものである。一方、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーは、2層の光透過性導電層を有する導電材料を1枚、または1層の光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、指等を接近させた際の光透過性導電層間の静電容量変化を検出し、指を接近させた位置の検出を行うものである。後者は可動部分がないため耐久性に優れる他、多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPC等で、とりわけ広く利用されている。

上記光透過性導電層を有する導電材料には、透明支持体上に酸化スズ(SnO2)、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化亜鉛(ZnO)等からなる導電膜真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法等のドライプロセスによって設けたものがよく知られている。

また、上記ドライプロセス以外にも、導電性高分子カーボンナノチューブ、例えば金属ナノワイヤ等の金属微粒子ネットワーク構造を使用したウェットプロセスにより形成された光透過性導電層を有する導電材料も提案されている。

現在、光透過性導電層として主流なのはITO導電膜である。しかしながらITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため、全光線透過率が低下する問題や、可撓性が低いため、ITO導電膜が屈曲した際に亀裂が生じて電気抵抗値が高くなる問題があった。また、使用するインジウム枯渇の懸念、生産コスト高も問題点として挙げられ、上述のウェットプロセスにより形成された光透過性導電層を有する導電材料が代替材料として検討されている。

また、近年では銀塩感光材料を導電材料前駆体として用い、金属銀細線からなる網目状金属銀細線パターンを形成し光透過性導電層とする方法も提案されている。例えば直接現像方式を用いて支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する方法が国際公開第2001/51276号パンフレット(特許文献1)、特開2004−221564号公報(特許文献2)に開示され、例えば硬化現像方式を用いて支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する方法が特開2007−59270号公報(特許文献3)に開示される。また特開2003−77350号公報(特許文献4)や特開2005−250169号公報(特許文献5)等では、支持体上に物理現像核層ハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤アルカリ液中で作用させ、支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する銀塩拡散転写法が開示されている。特に銀塩拡散転写法によれば金属の中で最も導電性の高い銀からなる細線を、再現性良く容易に形成できるため、高透過率高導電性両立した導電材料を形成可能である。さらに、この方法で得られた光透過性導電層はITO導電膜よりも可撓性が高く折り曲げに強いという利点があり、可撓性を有する支持体上へ形成するのに適している。

しかしながら、上記した方法で得られた光透過性導電層は、金属銀細線部分が光を透過しないため、網目状金属銀細線パターンが視認されやすいという問題が存在する。これを改善するには金属銀細線の一層の細線化が必要であるが、単純に細線化した場合には金属銀細線の抵抗値が上昇するため、タッチパネルセンサーの感度が低下する。つまり、より高い導電性を有する金属銀細線を有する導電材料の製造方法が求められていた。

一方、導電性に優れた金属銀細線パターンが得られる導電材料の製造方法として、特開2004−207001号公報(特許文献6)には、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層をこの順に有する導電材料前駆体をメソイオン化合物の存在下で現像する導電材料の製造方法が開示されるが、更なる改善が求められていた。

概要

導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料の製造方法を提供する。導電材料前駆体を現像する際、前記した現像をメソイオン化合物の存在下で行い、かつ現像に使用する現像液ナトリウムイオンカリウムイオン含有モル比(Na/K)を、50/50〜0/100とする導電材料の製造方法。なし

目的

本発明の課題は、導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料の製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

支持体上に物理現像核層ハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電材料前駆体を像様に露光し、その後、現像する導電材料の製造方法において、前記した現像をメソイオン化合物の存在下で行い、かつ現像に使用する現像液ナトリウムイオンカリウムイオン含有モル比(Na/K)が、50/50〜0/100であることを特徴とする導電材料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、電磁波シールド材アンテナ回路タッチパネルセンサー電子回路等の製造に用いることができる導電材料の製造方法に関する。

背景技術

0002

スマートフォンパーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ノートPC、タブレットPC、OA機器医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイ入力手段としてタッチパネルセンサーが広く用いられている。

0003

タッチパネルセンサーには、位置検出の方法により光学方式超音波方式抵抗膜方式表面型静電容量方式投影型静電容量方式等があり、上記したディスプレイ用途においては抵抗膜方式と投影型静電容量方式が好適に利用されている。抵抗膜方式のタッチパネルセンサーは、透明支持体上に光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、これら導電材料をドットスペーサーを介して対向配置した構造を有しており、タッチパネルセンサーの1点に力を加えることにより光透過性導電層同士が接触し、各光透過性導電層に印加された電圧をもう一方の光透過性導電層を通して測定することで、力の加えられた位置の検出を行うものである。一方、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーは、2層の光透過性導電層を有する導電材料を1枚、または1層の光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、指等を接近させた際の光透過性導電層間の静電容量変化を検出し、指を接近させた位置の検出を行うものである。後者は可動部分がないため耐久性に優れる他、多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPC等で、とりわけ広く利用されている。

0004

上記光透過性導電層を有する導電材料には、透明支持体上に酸化スズ(SnO2)、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化亜鉛(ZnO)等からなる導電膜真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法等のドライプロセスによって設けたものがよく知られている。

0005

また、上記ドライプロセス以外にも、導電性高分子カーボンナノチューブ、例えば金属ナノワイヤ等の金属微粒子ネットワーク構造を使用したウェットプロセスにより形成された光透過性導電層を有する導電材料も提案されている。

0006

現在、光透過性導電層として主流なのはITO導電膜である。しかしながらITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため、全光線透過率が低下する問題や、可撓性が低いため、ITO導電膜が屈曲した際に亀裂が生じて電気抵抗値が高くなる問題があった。また、使用するインジウム枯渇の懸念、生産コスト高も問題点として挙げられ、上述のウェットプロセスにより形成された光透過性導電層を有する導電材料が代替材料として検討されている。

0007

また、近年では銀塩感光材料を導電材料前駆体として用い、金属銀細線からなる網目状金属銀細線パターンを形成し光透過性導電層とする方法も提案されている。例えば直接現像方式を用いて支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する方法が国際公開第2001/51276号パンフレット(特許文献1)、特開2004−221564号公報(特許文献2)に開示され、例えば硬化現像方式を用いて支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する方法が特開2007−59270号公報(特許文献3)に開示される。また特開2003−77350号公報(特許文献4)や特開2005−250169号公報(特許文献5)等では、支持体上に物理現像核層ハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤アルカリ液中で作用させ、支持体上に網目状金属銀細線パターンを形成する銀塩拡散転写法が開示されている。特に銀塩拡散転写法によれば金属の中で最も導電性の高い銀からなる細線を、再現性良く容易に形成できるため、高透過率高導電性両立した導電材料を形成可能である。さらに、この方法で得られた光透過性導電層はITO導電膜よりも可撓性が高く折り曲げに強いという利点があり、可撓性を有する支持体上へ形成するのに適している。

0008

しかしながら、上記した方法で得られた光透過性導電層は、金属銀細線部分が光を透過しないため、網目状金属銀細線パターンが視認されやすいという問題が存在する。これを改善するには金属銀細線の一層の細線化が必要であるが、単純に細線化した場合には金属銀細線の抵抗値が上昇するため、タッチパネルセンサーの感度が低下する。つまり、より高い導電性を有する金属銀細線を有する導電材料の製造方法が求められていた。

0009

一方、導電性に優れた金属銀細線パターンが得られる導電材料の製造方法として、特開2004−207001号公報(特許文献6)には、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層をこの順に有する導電材料前駆体をメソイオン化合物の存在下で現像する導電材料の製造方法が開示されるが、更なる改善が求められていた。

先行技術

0010

国際公開第2001/51276号パンフレット
特開2004−221564号公報
特開2007−59270号公報
特開2003−77350号公報
特開2005−250169号公報
特開2004−207001号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明の課題は、導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明の上記課題は、以下の発明によって達成される。
(1)支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電材料前駆体を像様に露光し、その後、現像する導電材料の製造方法において、前記した現像をメソイオン化合物の存在下で行い、かつ現像に使用する現像液ナトリウムイオンカリウムイオン含有モル比(Na/K)が、50/50〜0/100であることを特徴とする導電材料の製造方法。

発明の効果

0013

本発明により、導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料の製造方法を提供することができる。

0014

以下、本発明について説明する。本発明の導電材料の製造方法では、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電材料前駆体を像様に露光した後、メソイオン化合物の存在下で現像する。

0015

本発明においてメソイオン化合物の存在下で現像するとは、導電材料前駆体が露光された後の現像時に、その反応系内にメソイオン化合物が存在していればよく、メソイオン化合物は導電材料前駆体が含有していてもよく、現像液が含有していてもよく、導電材料前駆体と現像液の両方が含有していてもよい。

0016

本発明で用いるメソイオン化合物としては、下記一般式で示される1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート類が好ましく用いられる。該化合物は、例えばリサーチディスクロージャー12巻 17643項(1978年)、リサーチ・ディスクロージャー 6巻 17029項(1978年)、J.Org.Chem.32巻 2245(1976)、J.Chem.Soc.3799(1959)、J.Am.Chem.Soc.80巻 1895(1958)、J.Chem.Soc.Perkin.Trans.I 633(1974)、J.Chem.Soc.Perkin.Trans.I 627(1974)、J.Heterocyclic.Chem.2巻 105(1965)、J.Heterocyclic.Chem.5巻 5277(1968)、Chem.Commun.1222(1971)、Tetrahedron.Lett.5881(1968)、Tetrahedron.Lett.1578(1971)、Tetrahedron.Lett.2933(1972)、Tetrahedron.Lett.1809(1967)、米国特許第4,478,424号、同第4,631,253号、同第4,675,276号、同第4,939,075号、特開平10−186667号、同平11−184031号明細書等に記載の方法により容易に合成できる。

0017

0018

上記した一般式R1、R2、R3は脂肪族基(例えばメチルエチルブチルなどのアルキル基アリル、ブテニルなどのアルケニル基プロパルギルなどのアルキニル基ベンジルなどのアラルキル基など)、芳香族基(例えばフェニルナフチル基など)、複素環基(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、N−モルホリノ、N−ピペリジノ、N−メチル−N′−ピペラジノ、2−チアゾリル基など)を表す。そしてこれらの置換基は、さらに周知の各種置換基により置換されていても良い。その置換基の例としては、上記R1、R2、R3で述べたような基の他にアミノ基、アルコキシ基カルボキシ基アルコキシカルボニル基スルホ基アミド基スルホンアミド基ハロゲン原子などが挙げられる。

0019

以上述べた化合物のうち好ましいものは、R1、R2、R3に存在している置換基を含めての総炭素数が15以下の化合物がより好ましい。これ以上の総炭素数を有するものは、水及び有機溶媒に対する溶解性が乏しいため、前記した現像時の反応系内(アルカリ溶液中)において所望の効果を発揮することができない場合がある。さらに、アミノ基(好ましくはN,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ基など)または塩基性含窒素複素環基(好ましくは3−ピリジル、N−イミダゾリル、N−モルホリノ基など)を置換基として、好ましくはR1がアルキル基である場合のR1上の置換基として有する1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート類は、現像後のハロゲン化銀乳剤層の水洗除去性が良好であり、好ましい。

0020

以下に本発明に用いられるメソイオン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0021

0022

0023

0024

0025

導電材料前駆体がメソイオン化合物を含有する場合、後述する導電材料前駆体が有するハロゲン化銀乳剤層、物理現像核層、中間層や保護層等のいずれかの層がメソイオン化合物を含有することができ、2つ以上の層が含有していてもよい。中でもハロゲン化銀乳剤層がメソイオン化合物を含有することが特に好ましい。メソイオン化合物の含有量は特に限定されないが、0.001〜0.1g/m2であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.05g/m2である。

0026

現像液がメソイオン化合物を含有する場合、その含有量は0.1〜10g/Lであることが好ましく、より好ましくは0.25〜5g/Lである。

0027

導電材料前駆体にメソイオン化合物を含有させる方法は特に限定されず、導電材料前駆体の製造時に各構成層に含有させてもよく、製造後の導電材料前駆体を、水や公知の有機溶剤に溶解させたメソイオン化合物含有溶液に接触させて含有させてもよい。

0028

<導電材料前駆体>
本発明の導電材料の製造方法にて用いる導電材料前駆体について説明する。本発明の導電材料前駆体は、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する。

0029

<支持体>
導電材料前駆体が有する支持体の材質は特に限定されないが、本発明の導電材料をタッチパネルセンサー等の光透過性が必要な用途に利用する場合、導電材料の透明性の観点から、支持体は光透過性を有することが特に好ましい。光透過性を有する支持体としては、ポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂ポリ塩化ビニル塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂エポキシ樹脂ポリアリレートポリサルフォンポリエーテルサルフォンポリイミドフッ素樹脂フェノキシ樹脂トリアセチルセルロースポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンスルファイドポリエチレンナフタレートポリカーボネートアクリル樹脂セロファンナイロンポリスチレン系樹脂ABS樹脂等の各種樹脂フィルム石英ガラス無アルカリガラス等のガラス等が例示できる。導電材料の透明性の観点から、支持体の全光線透過率は60%以上が好ましく、特に好ましくは70%以上であり、同様の観点から支持体のヘイズは0〜3%が好ましく、特に好ましくは0〜2%である。支持体の厚さは10〜300μmであることが取り扱い性や透明性の観点から好ましい。支持体はその表面の少なくとも一方の面に、易接着層ハードコート層反射防止層、防眩層等の公知の層を有していてもよい。

0030

<物理現像核層>
物理現像核層は、支持体上に直接設けてもよく、易接着層等の支持体が有する他の層上に設けてもよい。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等の金属コロイドパラジウム亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。導電材料上の金属銀細線と物理現像核層との接着性の観点から、物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で0.01〜10mg/m2が好ましい。

0031

物理現像核層は上記した物理現像核以外に、後述のハロゲン化銀乳剤層が含有するバインダーとして例示する水溶性高分子化合物や、非水溶性高分子化合物を含有することが好ましく、水溶性高分子化合物を含有することがより好ましく、中でもポリエチレンイミンポリアリルアミン等のアミノ基を有する水溶性高分子化合物を含有することが特に好ましい。物理現像核層が含有する水溶性高分子化合物や非水溶性高分子化合物の含有量は、物理現像核に対して10〜10000質量%が好ましい。

0032

物理現像核層が水溶性高分子化合物を含有する場合、該水溶性高分子化合物を架橋するために架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤は特に限定されず、公知の架橋剤を用いることができる。具体的にはテトライソプロピルチタネートチタンアセチルアセトネートチタンラクテートノルマルブチルジルコネートジルコニウムモノアセチルアセトネートアルミニウムトリスアセチルアセトネート等の有機金属化合物ホルムアルデヒドグリオキサールグルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒドアジポアルデヒド等のアルデヒド類尿素エチレン尿素等のN−メチロール化合物ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−トリアジン塩等の活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホンジビニルケトンやN,N,N−トリアクリイルヘキサヒドロトリアジン活性三員環であるエチレンイミノ基を2つ以上有する化合物、ソルビトールポリグリシジルエーテルポリグリセロールポリグリシジルエーテルジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテルポリエチレングリコールジグリシジルエーテルポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ基分子中に2個以上有する化合物、硫酸カリウムアルミニウムミョウバン)、その他「高分子化学反応」(大河原 信 著、1972、化学同人社)の2.6.7章、5.2章、9.3章等に記載の架橋剤等が例示できる。中でもグリオキサール、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒド、アジポアルデヒド等のジアルデヒド類やエポキシ基を分子中に2個以上有する化合物が好ましい。架橋剤は、物理現像核層に含まれる水溶性高分子化合物に対して0.1〜80質量%を物理現像核層に含有させることが好ましい。

0033

物理現像核層は、上記した物質以外にも有機溶剤、界面活性剤消泡剤増粘剤等の各種の公知の添加剤を含有してもよい。
<ハロゲン化銀乳剤層>
導電材料前駆体が有するハロゲン化銀乳剤層とは、ハロゲン化銀粒子が均一に分散された(乳化された)ハロゲン化銀乳剤を含有する層であることを意味し、したがってハロゲン化銀乳剤層はハロゲン化銀粒子を含有する。ハロゲン化銀乳剤に関する銀塩写真フィルム印画紙印刷製版用フィルムフォトマスクエマルジョンマスク等で用いられる技術はそのまま用いることができる。

0034

ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀粒子は、塩化銀臭化銀ヨウ化銀およびフッ化銀のいずれであってもよく、これらの組み合わせでもよい。ハロゲン化銀粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の当業界では周知の方法が用いられる。中でも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径の揃ったハロゲン化銀粒子が得られる点において好ましい。本発明において、導電材料の金属銀細線の導電性の観点やハロゲン化銀粒子の分散安定性の観点から、好ましいハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀粒子は、80mol%以上が塩化銀であることが導電材料の金属銀細線の導電性の観点から好ましく、特に好ましくは90mol%以上である。

0035

ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(六角平板状、三角形平板状、四角形平板状など)、八面体状、十四面体状など様々な形状であることができる。

0036

ハロゲン化銀粒子は、その形成あるいは物理熟成過程において必要に応じて亜硫酸塩鉛塩タリウム塩、あるいはロジウム塩もしくはその錯塩イリジウム塩もしくはその錯塩などVIII族金属元素の塩もしくはその錯塩を共存させてもよい。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。

0037

ハロゲン化銀粒子は、必要に応じて分光増感することもできる。また、ハロゲン化銀粒子は必ずしもネガ感光性でなくてもよく、必要に応じてポジ感光性を持つハロゲン化銀粒子としてもよい。これにより、ネガ型ポジ型に、ポジ型をネガ型に変換することができる。ポジ感光性を持つハロゲン化銀粒子に関しては、特開平8−171210号公報、同平8−202041号公報に記載されている方法によって作製することができる。

0038

ハロゲン化銀乳剤層はハロゲン化銀粒子の保護コロイドとしてバインダーを含有することが好ましい。バインダーとしては水溶性高分子化合物、非水溶性高分子化合物が例示できる。

0039

水溶性高分子化合物は限定されず、公知のものを使用できる。具体的にはゼラチンカゼインアルブミンなどのタンパク質澱粉デキストリン等の多糖類セルロースおよびその誘導体(例えばカルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、メチルセルロースなど)、アルギン酸カラギーナングアーガムキサンタンガムフコイダンキトサンヒアルロン酸ポリエチレンオキサイドポリビニルアルコールポリビニルピロリドンポリビニルメチルエーテルポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンポリリジンポリアクリル酸やこれらのグラフト重合ポリマー等が例示できる。またコハク化ゼラチンなど公知の方法で修飾した化合物を用いることもできる。

0040

非水溶性高分子化合物としては公知の単独重合体共重合体が例示できる。単独重合体としては酢酸ビニル塩化ビニルスチレンメチルアクリレートブチルアクリレートメタクリロニトリルブタジエンイソプレンなどがあり、共重合体としてはエチレン・ブタジエン、スチレン・ブタジエン、スチレン・p−メトオキシスチレン、スチレン・酢酸ビニル、酢酸ビニル・塩化ビニル、酢酸ビニル・マレイン酸ジエチルメチルメタクリレートアクリロニトリル、メチルメタクリレート・ブタジエン、メチルメタクリレート・スチレン、メチルメタクリレート・酢酸ビニル、メチルメタクリレート・塩化ビニリデン、メチルアクリレート・アクリロニトリル、メチルアクリレート・ブタジエン、メチルアクリレート・スチレン、メチルアクリレート・酢酸ビニル、アクリル酸・ブチルアクリレート、メチルアクリレート・塩化ビニル、ブチルアクリレート・スチレン等が例示できる。上記非水溶性高分子化合物としては、水に分散させたエマルションを使用することが好ましい。非水溶性高分子化合物のエマルションの平均粒径は0.01〜1.0μmであることが好ましく、特に好ましくは0.05〜0.8μmである。

0041

上記した中でも、分散安定性が優れたハロゲン化銀粒子が得られることから、ハロゲン化銀乳剤層は水溶性高分子化合物を含有することが好ましく、ゼラチンを含有することが特に好ましい。

0042

導電材料前駆体が有するハロゲン化銀乳剤層の銀/バインダー質量比は1.3以上であることが導電材料の金属銀細線の導電性の観点から好ましく、同じ観点からハロゲン化銀粒子の含有量は銀換算で2g/m2以上であることが好ましい。さらに好ましくは銀/バインダー質量比が1.7〜3.5、ハロゲン化銀粒子の含有量は銀換算で2.5〜4.0g/m2である。銀/バインダー質量比は高すぎるとハロゲン化銀粒子の保護コロイドとしてのバインダーの割合が不足するため、ハロゲン化銀粒子の分散安定性が不足する場合がある。またハロゲン化銀粒子の含有量を増やしすぎることは、長い現像時間が必要となったり、支持体に近い側のハロゲン化銀粒子の感光性が低下したりする場合がある。

0043

ハロゲン化銀乳剤層は、現像主薬を含有してもよい。現像主薬としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができ、後述する現像液が含有していてもよい現像主薬が例示できる。現像主薬は2種以上含有していてもよい。

0044

ハロゲン化銀乳剤層は架橋剤を含有することができるが、本発明において現像後に不要になったハロゲン化銀乳剤層は水洗除去されるため、架橋剤はこれを妨げない範囲で用いることが好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤層は公知の写真用添加剤を含有してもよい。具体的にはResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている添加剤を例示できる。その他、有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、増粘剤等の各種の公知の添加剤を含有してもよい。

0045

<その他の構成層>
導電材料前駆体は、必要に応じて、裏塗り層、中間層、保護層等の非感光性層を有することができる。特に導電材料前駆体は中間層および保護層を有することが好ましい。中間層は現像後に不要になったハロゲン化銀乳剤層の水洗除去を促進する目的で、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層の間に有することが好ましい。保護層はハロゲン化銀乳剤層を傷付きから保護し、現像処理中にハロゲン化銀乳剤層の銀が系外に拡散するのを抑制し、物理現像核上への銀の析出効率を高める目的から、ハロゲン化銀乳剤層の上に有することが好ましい。これらの非感光性層は、主に水溶性高分子化合物からなる層であり、ハロゲン化銀乳剤層が含有するバインダーとして例示した水溶性高分子化合物を含有することができる。非感光性層の水溶性高分子化合物の含有量としては、各々の用途によって異なるが、0.001〜10g/m2の範囲が好ましい。これら非感光性層は架橋剤を含有しても良いが、現像後に不要になった各構成層を水洗除去するため、これを妨げない範囲で用いることが好ましい。

0046

上記した各構成層は、ハロゲン化銀乳剤の感光波長域吸収極大を有する非増感性染料または顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として含有することが好ましい。ハレーション防止剤は、上記裏塗り層あるいは、物理現像核層、中間層等のハロゲン化銀乳剤層と支持体の間に設けられる層に用いることが好ましく、これら2つ以上の層に分けて用いてもよい。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に用いることが好ましい。これら非増感性染料または顔料の添加量は、目的の効果が得られるのであれば特に限定されないが、0.001〜1g/m2の範囲が好ましい。また上記した各構成層は、必要に応じて公知の写真用添加剤、界面活性剤、マット剤滑剤、後述する現像液が含有していてもよい現像主薬等を含有できる。

0047

<導電材料前駆体の製造方法>
上記したハロゲン化銀乳剤層、物理現像核層、中間層や保護層等の、各構成層を支持体上に設ける方法は特に限定されないが、均一な厚みの各構成層を生産性よく設ける観点から、塗布により設けることが特に好ましい。塗布方法としてはディップコーティングスライドコーティングカーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティンググラビアコーティングスプレーコーティング等が例示できるがこれらに限定されず、公知の塗布方法を用いることができる。

0048

<露光工程>
本発明の導電材料の製造方法では、支持体上に所望する幾何学形状の金属銀細線を有する金属銀細線パターンを形成することを目的に、導電材料前駆体を現像する工程の前に、像様に露光する工程を有する。像様に露光する方法としては、所望する金属銀細線パターンに応じた幾何学形状を有する透過原稿を用意し、導電材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層を有する側の面に透過原稿を密着させて露光する方法、あるいは各種レーザー光(例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザーから発振されるレーザー光)を導電材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層を有する側の面に照射し、所望する金属銀細線パターンに応じた幾何学形状に走査露光する方法等が例示できる。

0049

<現像工程>
本発明の導電材料の製造方法は、導電材料前駆体を像様に露光した後に、現像する。例えば、導電材料前駆体にネガ型のハロゲン化銀粒子を用いた場合、露光により光を照射されなかったハロゲン化銀乳剤層に対応する部分が金属銀細線となり、ポジ型のハロゲン化銀粒子を用いた場合、露光により光を照射されたハロゲン化銀乳剤層に対応する部分が金属銀細線となる。

0050

<現像液>
本発明において使用する現像液は、ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比(Na/K)が、50/50〜0/100である。ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比を50/50〜0/100の範囲に調整する方法としては、後述するアルカリ性剤保恒剤可溶性銀錯塩形成剤、およびpH緩衝剤等として使用する各種化合物を適宜選択し、調整する方法が挙げられる。また現像液はナトリウムイオンやカリウムイオン以外にも、例えばリチウムイオンなどの他のカチオン成分を含有しても良いが、得られる導電性の観点から、全カチオン成分の90モル%以上がナトリウムイオンおよびカリウムイオンであることが好ましく、95モル%以上がナトリウムイオンおよびカリウムイオンであることがより好ましい。

0051

現像液は拡散転写現像を行うために可溶性銀錯塩形成剤を含有することが好ましい。可溶性銀錯塩形成剤としては、具体的にはチオ硫酸アンモニウムチオ硫酸ナトリウムのようなチオ硫酸塩チオシアン酸ナトリウムチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩亜硫酸ナトリウム亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、1,10−ジチア−18−クラウン−6、2,2′−チオジエタノールなどのチオエーテル類、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸およびその誘導体、ウラシルのような環状イミド類アルカノールアミンジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475)」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。これらの可溶性銀錯塩形成剤の中で特にアルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミンとしては、例えばN−(2−アミノエチルエタノールアミンジエタノールアミンN−メチルエタノールアミントリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。これらの可溶性銀錯塩形成剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。導電材料の金属銀細線の導電性の観点から、現像液中の可溶性銀錯塩形成剤量の含有量としては0.1〜40g/Lが好ましく、より好ましくは1〜20g/Lである。

0052

導電材料前駆体が有する各構成層が現像主薬を含有する場合、現像液は必ずしも現像主薬を含有する必要はないが、かかる現像液は、現像可能となる潜像核を有するハロゲン化銀粒子の還元を可能とするためのアルカリ性剤を含有する。アルカリ性剤として、例えば水酸化カリウム水酸化ナトリウム水酸化リチウム、第3リン酸ナトリウム、あるいは各種アミン化合物が挙げられる。現像液のpHは10以上が好ましくさらに11〜14の範囲が好ましい。

0053

前述の導電材料前駆体が有する各構成層が、現像可能となる潜像核を有するハロゲン化銀粒子の還元を可能とする量の現像主薬を含有しない場合、上記した現像液は現像主薬を含有する。現像液が含有する現像主薬としては、例えば、ハイドロキノンカテコールピロガロールメチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−p−クロロフェニル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノールパラアミノフェノールパラヒドロキシフェニルグリシンパラフェニレンジアミンアスコルビン酸等が挙げられ、これらを2種類以上併用してもよい。導電材料の金属銀細線の導電性の観点から、現像液中の現像主薬の含有量は1〜100g/Lであることが好ましい。

0054

現像液はその他に、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カリウム等の保恒剤や、pHを好ましい範囲に保つために炭酸塩リン酸塩等のpH緩衝剤を含有することが好ましい。さらに臭化物イオンベンズイミダゾールベンゾトリアゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール等、現像核を持たないハロゲン化銀粒子が還元されないように加えられるカブリ防止剤を含有していてもよい。

0055

現像条件
導電材料前駆体に接触させる現像液の温度は特に限定されないが、現像速度の観点、およびハロゲン化銀乳剤層が現像液中に溶出するのを防止する観点から15℃〜30℃が好ましく、18℃〜27℃が特に好ましい。現像時間は生産効率を考慮して120秒以下が好ましい。

0056

像様に露光した後の導電材料前駆体に現像液を接触させる方式としては、浸漬方式塗布方式を例示できる。浸漬方式は、例えば、タンクに大量に貯流された現像液中に、露光済みの導電材料前駆体を浸漬しながら搬送するものであり、塗布方式は、例えば導電材料前駆体上に現像液を1m2あたり40〜120mL程度塗布するものである。

0057

水洗工程>
上記方法に従い導電材料前駆体を現像した後、水洗することが好ましい。かかる水洗により、現像後に不要となったハロゲン化銀乳剤層等の各構成層を除去し、金属銀細線を支持体上に露出させることができる。水洗は水単体で行ってもよく、炭酸塩やリン酸塩等のpH緩衝剤を含有する水で行ってもよく、腐敗を防止する目的で防腐剤を含有する水で行ってもよい。

0058

水洗方法としては、スクラビングローラ等を用いて温水シャワー噴射しながら除去する方法や温水ノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。また、シャワースリット複数個設けて、除去の効率を高めることもできる。また、ハロゲン化銀乳剤層を除去する際には、水洗除去の代わりに、剥離紙等に転写剥離する方法を用いてもよい。剥離紙等で転写剥離する方法としては、ハロゲン化銀乳剤層上の余分な現像液を予めローラ等で絞り取っておき、ハロゲン化銀乳剤層等と剥離紙を密着させてハロゲン化銀乳剤層等をプラスチック樹脂フィルムから剥離紙に転写させて剥離する方法である。剥離紙としては吸水性のある紙や不織布、あるいは紙の上にシリカのような微粒子顔料とポリビニルアルコールのようなバインダーとで吸水性の空隙層を設けたものが用いられる。

0059

<現像後の後処理>
導電材料前駆体を現像し得られた金属銀細線の表面に対し、公知の金属表面処理を施してもよい。例えば特開2008−34366号公報に記載されているような還元性物質水溶性リンオキソ酸化合物水溶性ハロゲン化合物を作用させてもよく、特開2013−196779号公報に記載されているような分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体を作用させてもよく、特開2011−209626号公報に記載されているように硫化反応による黒化処理を施してもよい。あるいは特開2007−12404号公報に記載されているようにタンパク質分解酵素等の酵素を含有する処理液で処理し、残存するゼラチン等の除去を促進してもよい。

0060

<導電材料>
本発明の導電材料の製造方法により得られた導電材料の、支持体上の金属銀細線の線幅は特に限定されないが、1〜500μmであることが導電材料の信頼性の観点から好ましい。

0061

本発明の導電材料の製造方法により得られた導電材料をタッチパネルセンサーに利用する場合、導電材料は金属銀細線からなる網目状金属銀細線パターンを有することが好ましい。網目状金属銀細線パターンは複数の単位格子を網目状に配置した幾何学形状を有することがセンサーの感度、視認性(センサーの形状が見えにくい)等の観点から好ましい。単位格子の形状としては、例えば正三角形二等辺三角形直角三角形等の三角形、正方形長方形菱形平行四辺形台形等の四角形、六角形八角形十二角形、二十角形等のn角形、星形等を組み合わせた形状が挙げられ、またこれらの形状の単独の繰り返し、あるいは2種類以上の複数の形状の組み合わせが挙げられる。中でも単位格子の形状としては正方形もしくは菱形が好ましい。またボロノイ図形やドロネー図形、ペンローズタイル図形等に代表される不規則幾何学形状も好ましい網目状金属銀細線パターンの形状の一つである。

0062

本発明の導電材料の製造方法により得られた導電材料をタッチパネルセンサーに利用する場合、得られた導電材料の金属銀細線を有する側の面、あるいはもう一方の側の面には、前述の導電材料や、化学強化ガラスソーダガラス、石英ガラス、無アルカリガラス等のガラス、ポリエチレンテレフタレート等の各種樹脂からなるフィルム、および上記したガラスやフィルムの少なくとも一方の面にハードコート層、反射防止層、防眩層、偏光層、ITO等からなる導電膜等の公知の機能層を有する材料を、接着層を介して有することができる。接着層は特に限定されず、特開平9−251159号公報や特開2011−74308号公報等に例示されているような透明性の高いアクリル系粘着剤を使用した光学用粘着テープや、特開2009−48214号公報、特開2010−257208号公報等に例示されているような透明性の高い硬化型樹脂等、公知のものを使用できる。光学用粘着テープ、透明性の高い硬化型樹脂はともに市販されており、前者では住友スリエム(株)製高透性接着剤転写テープ(8171CL/8172CL/8146−1/8146−2/8146−3/8146−4等)、日東電工(株)製光学用透明粘着シート(LUCIACS CS9622T/CS9862UA等)、積水化学工業(株)製高透明両面テープ5400Xシリーズ(5405X−75/5407X−75等)等が例示でき、後者ではデクセリアルズ(株)製光学弾性樹脂SVRシリーズ(SVR1150、SVR1320等)、協立化学産業(株)製WORLD ROCKシリーズ(HRJ−46、HRJ−203等)、ヘンケルジャパン(株)製紫外線硬化型光学透明接着剤Loctite LOCAシリーズ(Loctite3192、3193、3195、5192等)を例示でき、いずれも好ましく用いることができる。

0063

以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。

0064

<導電材料前駆体1の作製>
支持体として、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。なお、支持体の全光線透過率は92%、ヘイズは0.8%であった。

0065

次に下記組成物理現像核層塗液を支持体上に塗布、乾燥して物理現像核層を設けた。

0066

硫化パラジウムゾルの調製>
A液塩化パラジウム5g
塩酸40mL
蒸留水1000mL
B液硫化ソーダ8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。

0067

<物理現像核層塗液/1m2あたり>
前記硫化パラジウムゾル(固形分として) 0.4mg
2質量%グリオキサール水溶液0.2mL
界面活性剤(S−1) 4mg
デナコールEX−830 25mg
(ナガセケムテックス(株)製ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
10質量%SP−200水溶液 0.5g
((株)日本触媒製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)

0068

0069

続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層1、ハロゲン化銀乳剤層1、および保護層1を上記物理現像核層の上に塗布、乾燥して、導電材料前駆体1を得た。ハロゲン化銀乳剤層1が含有するハロゲン化銀乳剤は、コントロールドダブルジェット法で製造した。このハロゲン化銀乳剤が含有するハロゲン化銀粒子は、塩化銀95mol%と臭化銀5mol%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀粒子を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は、銀1gあたり0.5gのゼラチンを保護コロイド(バインダー)として含有する。

0070

<中間層1組成/1m2あたり>
ゼラチン0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
染料1 5mg

0071

0072

<ハロゲン化銀乳剤層1組成/1m2あたり>
ハロゲン化銀乳剤3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール3mg
界面活性剤(S−1) 20mg

0073

<保護層1組成/1m2あたり>
ゼラチン1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg

0074

<導電材料前駆体2〜6の作製>
上記した導電材料前駆体1の作製において、ハロゲン化銀乳剤層にメソイオン化合物としてM1、M6、M9、M11をそれぞれ6mg/m2含有させた以外は導電材料前駆体1と同様にして、導電材料前駆体2〜5を得た。また導電材料前駆体1の作製において、保護層1にメソイオン化合物としてM11を6mg/m2含有させた以外は導電材料前駆体1と同様にして、導電材料前駆体6を得た。

0075

<現像液1〜4の作製>
下記組成の現像液1〜4を作製した。

0076

<現像液1>
水酸化ナトリウム18g
ハイドロキノン18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン2g
亜硫酸ナトリウム64g
N−メチルエタノールアミン15g
臭化ナトリウム1g
全量を水で1000mLとした。
ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比(Na/K)
100/0

0077

<現像液2>
水酸化ナトリウム18g
ハイドロキノン18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン2g
亜硫酸カリウム35g
亜硫酸ナトリウム36g
N−メチルエタノールアミン15g
臭化ナトリウム1g
全量を水で1000mLとした。
ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比(Na/K)
70/30

0078

<現像液3>
水酸化カリウム1g
水酸化ナトリウム17.2g
ハイドロキノン18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン2g
亜硫酸カリウム80g
N−メチルエタノールアミン15g
臭化ナトリウム1g
全量を水で1000mLとした。
ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比(Na/K)
30/70

0079

<現像液4>
水酸化カリウム25g
ハイドロキノン18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン2g
亜硫酸カリウム80g
N−メチルエタノールアミン15g
臭化カリウム1.2g
全量を水で1000mLとした。
ナトリウムイオンとカリウムイオンの含有モル比(Na/K)
0/100

0080

<導電材料1〜11の作製>
上記した導電材料前駆体1〜6それぞれについて、線幅5.0μm、一辺の長さが300μmの正方形を単位格子とする網目状パターンからなるポジ型透過原稿を密着し、水銀灯光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介して露光した。その後、露光済みの導電材料前駆体1〜6と上記した現像液1〜4を、後述する表1の組み合わせにて現像し(露光済みの導電材料前駆体を20℃の現像液中に60秒間浸漬し)、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、および保護層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理することで、網目状金属銀細線パターンを有する導電材料1〜11を得た。導電材料1〜11の網目状金属銀細線パターンを構成する金属銀細線の線幅を顕微鏡で観察したところ、いずれも5.0μmであった。なお導電材料前駆体4および5を用いた場合、導電材料前駆体2および3を用いた場合よりも、ハロゲン化銀乳剤層や保護層等の水洗除去が短時間で完了した。

0081

導電性評価
導電材料1〜11の網目状金属銀細線パターンの表面抵抗率を、(株)三菱化学アナリティック製、ロレスタ−GP/ESプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。導電材料1が有する網目状金属銀細線パターンの表面抵抗率を基準とし、表面抵抗率が、導電材料1の表面抵抗率の50%以下まで低下したものを「○」、50%以下まで低下しなかったものを「×」として導電性の評価を実施した。この結果を表1に示す。

0082

0083

表1の結果から明らかなように、導電材料前駆体の構成層がメソイオン化合物を含有し、メソイオン化合物の存在下で現像が行われることで、導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料が得られることが判る。なお表中、メソイオン化合物M11をハロゲン化銀乳剤層に含有した導電材料前駆体を利用して得られた導電材料10と、メソイオン化合物M11を保護層に含有する導電材料前駆体を利用して得られた導電材料11の導電性評価結果は共に「○」であったが、導電材料11の表面抵抗率は導電材料10よりも20%ほど高目であった。

0084

<現像液5の作製>
現像液2の作製において、メソイオン化合物としてM1を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液5を得た。

0085

<現像液6の作製>
現像液3の作製において、メソイオン化合物としてM1を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液6を得た。

0086

<現像液7の作製>
現像液1の作製において、メソイオン化合物としてM9を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液7得た。

0087

<現像液8の作製>
現像液2の作製において、メソイオン化合物としてM9を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液8得た。

0088

<現像液9の作製>
現像液3の作製において、メソイオン化合物としてM9を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液9得た。

0089

<現像液10の作製>
現像液4の作製において、メソイオン化合物としてM9を0.5g/L追加した以外は同様にして、現像液10得た。

0090

<導電材料12〜17の作製>
前記した導電材料前駆体1を用い、先の導電材料1の作製と同様に網目状パターンからなるポジ型透過原稿を露光した。その後、前記した現像液1に代わり、上記現像液5〜10を用いた以外は同様にして、導電材料12〜17を得た。導電材料12〜17の網目状金属銀細線パターンを構成する金属銀細線の線幅を顕微鏡で観察したところ、いずれも5.0μmであった。

0091

<導電性評価>
導電材料12〜17の網目状金属銀細線パターンの表面抵抗率を、(株)三菱化学アナリティック製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。先の導電材料1が有する網目状金属銀細線パターンの表面抵抗率を基準とし、表面抵抗率が、導電材料1の表面抵抗率の50%以下まで低下したものを「○」、50%以下まで低下しなかったものを「×」として導電性の評価を実施した。この結果を表2に示す。

0092

実施例

0093

表2の結果から明らかなように、現像液がメソイオン化合物を含有し、メソイオン化合物の存在下で導電材料前駆体の現像が行われることで、導電性に優れた金属銀細線を有する導電材料が得られることが判る。

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