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技術 マルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法

出願人 日本電信電話株式会社国立大学法人島根大学
発明者 飯田大輔戸毛邦弘真鍋哲也伊藤文彦
出願日 2017年2月20日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2017-028633
公開日 2018年8月30日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2018-136125
状態 特許登録済
技術分野 光学装置、光ファイバーの試験
主要キーワード 任意次数 円対称性 固有値方程式 各伝搬モード モード分離 入射モード 時間遅延差 主モード
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

偏波で分離したLPモードの測定から、LPモードを構成する主モード間の伝搬時間遅延差を求めるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を提供することを目的とする。

解決手段

本発明に係るマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、主モードが光周波数が変換してもそのモードとしての状態は変化しないことを利用しており、被測定光ファイバに光周波数を変えて2回試験光(もしくは繰り返し周波数を変えた2種類のパルス光)を入力し、その出力光を比較することで遅延時間差を算出することとした。

概要

背景

光ファイバ通信において、光ファイバ1本あたりの伝送容量を拡大する技術として、マルチモード光ファイバを用いた通信技術が知られている。マルチモード光ファイバにおいては、複数の伝搬モードを用いて、伝送する情報を多重化させることにより、シングルモード光ファイバよりも伝送容量を拡大することができる。しかし、マルチモード光ファイバ内での各伝搬モードは、伝搬定数が異なるため、モードごとに伝送に係る遅延時間が異なり、通信の受信側で遅延時間差補償した信号処理を行う必要がある。このため、モード間の伝搬遅延時間を正確に測定することは、伝送に用いるマルチモード光ファイバの特性を把握することや、伝送する際の信号処理を高精度に実施する上で非常に重要である。

光ファイバの伝搬モードは、数学的に異なる表現をとる複数の固有伝搬モードが結合したものであると表現される。例えば、マルチモード光ファイバが完全な円である場合、その伝搬モードであるLP11モードは、TE01、TM01、HE21a、HE21bの4つの固有モードが結合している。一般的に、マルチモード光ファイバにおいて、上記4つのモードとは異なる形となるが、独立した4つの固有モードの結合としてLP11は表される。この独立した結合しているモードそれぞれは、光ファイバを伝搬する固有モードであり、単一の伝搬定数と角周波数を持つモードであるため、例えば角周波数が変化しても位相が変わるだけで振幅が変化することはない。

一方、一般的な光ファイバは完全な円形ではなく、製造上の誤差や光ファイバに加わる曲げ側圧によってわずかに変形し、円対称性を失っている。このような場合は、完全な円形の場合の固有モードTE01、TM01、HE21a、HE21bの4つはもはや固有モードであるとは限らず、伝搬とともにこれらは結合しながら進む。また、角周波数が変われば、出力の振幅は変化する。しかし、このように光ファイバが非円の場合にも、固有モードに相当するモードは存在し、それらの出力の電界振幅は角周波数が変化しても1次のオーダーでは変化しない。このように、非円の場合において角周波数が変化しても振幅が変化しないモードを以後主モードと呼ぶ。なお、主モードはTE01、TM01、HE21a、HE21bの4つの固有モードとは限らない。

マルチモード光ファイバの伝搬モードであるLPモードは、数学的には、弱導波路近似により導出される、近似的に縮退した固有モードの結合で表されている伝搬モードである。したがって参考非特許文献1にあるように、このLPモードを構成する主モードは厳密には異なる伝搬定数を持ち、ファイバを伝搬する際にそれらの主モード間で遅延時間差を生じる。例えばパルスを単一のモードとしてLPモードで入射したとしても、この主モード間の遅延時間差によりファイバ伝搬後に時間的にパルス幅が広がる。

概要

偏波で分離したLPモードの測定から、LPモードを構成する主モード間の伝搬時間遅延差を求めるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を提供することを目的とする。本発明に係るマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、主モードが光周波数が変換してもそのモードとしての状態は変化しないことを利用しており、被測定光ファイバに光周波数を変えて2回試験光(もしくは繰り返し周波数を変えた2種類のパルス光)を入力し、その出力光を比較することで遅延時間差を算出することとした。

目的

本発明は、従来技術の上記課題を鑑み、偏波で分離したLPモードの測定から、LPモードを構成する主モード間の伝搬時間遅延差を求めるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マルチモード光ファイバ伝搬する高次直線偏波LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ωレーザ光から任意次数LPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Aを取得する第1測定手順と、前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ω+Δωのレーザ光から前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列AΔを取得する第2測定手順と、前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、を行うことを特徴とするマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法。ただし、jは虚数単位、sは前記主モードを表すベクトルである。

請求項2

マルチモード光ファイバを伝搬する高次の直線偏波(LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅が角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数繰り返し周波数fの光パルスから任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Bを取得し、変換行列Bを逆フーリエ変換して変換行列Aを取得する第1測定手順と、前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数で繰り返し周波数f−Δfの光パルスから前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列BΔを取得し、変換行列BΔを逆フーリエ変換して変換行列AΔを取得する第2測定手順と、前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、を行うことを特徴とするマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法。ただし、jは虚数単位、sは前記主モードを表すベクトルである。

技術分野

0001

本開示は、マルチモード光ファイバにおける主モード間の伝搬遅延時間を測定する技術に関する。

背景技術

0002

光ファイバ通信において、光ファイバ1本あたりの伝送容量を拡大する技術として、マルチモード光ファイバを用いた通信技術が知られている。マルチモード光ファイバにおいては、複数の伝搬モードを用いて、伝送する情報を多重化させることにより、シングルモード光ファイバよりも伝送容量を拡大することができる。しかし、マルチモード光ファイバ内での各伝搬モードは、伝搬定数が異なるため、モードごとに伝送に係る遅延時間が異なり、通信の受信側で遅延時間差補償した信号処理を行う必要がある。このため、モード間の伝搬遅延時間を正確に測定することは、伝送に用いるマルチモード光ファイバの特性を把握することや、伝送する際の信号処理を高精度に実施する上で非常に重要である。

0003

光ファイバの伝搬モードは、数学的に異なる表現をとる複数の固有伝搬モードが結合したものであると表現される。例えば、マルチモード光ファイバが完全な円である場合、その伝搬モードであるLP11モードは、TE01、TM01、HE21a、HE21bの4つの固有モードが結合している。一般的に、マルチモード光ファイバにおいて、上記4つのモードとは異なる形となるが、独立した4つの固有モードの結合としてLP11は表される。この独立した結合しているモードそれぞれは、光ファイバを伝搬する固有モードであり、単一の伝搬定数と角周波数を持つモードであるため、例えば角周波数が変化しても位相が変わるだけで振幅が変化することはない。

0004

一方、一般的な光ファイバは完全な円形ではなく、製造上の誤差や光ファイバに加わる曲げ側圧によってわずかに変形し、円対称性を失っている。このような場合は、完全な円形の場合の固有モードTE01、TM01、HE21a、HE21bの4つはもはや固有モードであるとは限らず、伝搬とともにこれらは結合しながら進む。また、角周波数が変われば、出力の振幅は変化する。しかし、このように光ファイバが非円の場合にも、固有モードに相当するモードは存在し、それらの出力の電界振幅は角周波数が変化しても1次のオーダーでは変化しない。このように、非円の場合において角周波数が変化しても振幅が変化しないモードを以後主モードと呼ぶ。なお、主モードはTE01、TM01、HE21a、HE21bの4つの固有モードとは限らない。

0005

マルチモード光ファイバの伝搬モードであるLPモードは、数学的には、弱導波路近似により導出される、近似的に縮退した固有モードの結合で表されている伝搬モードである。したがって参考非特許文献1にあるように、このLPモードを構成する主モードは厳密には異なる伝搬定数を持ち、ファイバを伝搬する際にそれらの主モード間で遅延時間差を生じる。例えばパルスを単一のモードとしてLPモードで入射したとしても、この主モード間の遅延時間差によりファイバ伝搬後に時間的にパルス幅が広がる。

先行技術

0006

H. Kogelnik and P. J. Winzer, “Modal Birefringence in Weakly Guiding Fibers”, J. Lightwave Technol., vol.30, no.14, pp.2240−2245, 2015

発明が解決しようとする課題

0007

先に述べたように、マルチモード光ファイバを用いた大容量通信を行う場合、モード間の遅延を補償することは重要である。このため、伝搬するモード間の遅延だけではなく、上記の伝搬するモードを構成する主モード間の遅延を評価し補償することは、マルチモード光ファイバ伝送容量をさらに向上させる上でより重要となる。

0008

実際上、マルチモード光ファイバの固有伝搬モード単一で伝搬させることは困難で、入射モードとしてコントロールできる伝搬モードは固有モードではないLPモードとなる。したがって、上記の主モード間の遅延を測定するためには、LPモードを主モードに分離して測定することが必要となる。LPモードで一番次数が小さいLP01モードの場合、LP01を偏波で分離したLP01xとLP01yが主モードと一致するため、従来知られている群遅延時間(PMD)を解析する方法を用いれば主モード間遅延を測定することが可能である。

0009

しかし、次数が上がってLP11モード以上の次数の伝搬モードで、主モード数が4のLPモードでは、LPモードを偏波で分離したモードと主モードが異なるため、厳密なモード間遅延を解析することが困難という課題がある。

0010

そこで、本発明は、従来技術の上記課題を鑑み、偏波で分離したLPモードの測定から、LPモードを構成する主モード間の伝搬時間遅延差を求めるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために、本発明に係るマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、主モードが光周波数が変換してもそのモードとしての状態は変化しないことを利用しており、被測定光ファイバに光周波数を変えて2回試験光(もしくは繰り返し周波数を変えた2種類のパルス光)を入力し、その出力光を比較することで遅延時間差を算出することとした。

0012

具体的には、本発明に係る第1のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、マルチモード光ファイバを伝搬する高次直線偏波(LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅が角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ωレーザ光から任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Aを取得する第1測定手順と、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ω+Δωのレーザ光から前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列AΔを取得する第2測定手順と、
前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、
を行うことを特徴とする。






ただし、jは虚数単位、sは前記主モードを表すベクトルである。

0013

また、本発明に係る第2のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、マルチモード光ファイバを伝搬する高次の直線偏波(LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅が角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数で繰り返し周波数fの光パルスから任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Bを取得し、変換行列Bを逆フーリエ変換して変換行列Aを取得する第1測定手順と、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数で繰り返し周波数f−Δfの光パルスから前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列BΔを取得し、変換行列BΔを逆フーリエ変換して変換行列AΔを取得する第2測定手順と、
前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、
を行うことを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明は、偏波で分離したLPモードの測定から、LPモードを構成する主モード間の伝搬時間遅延差を求めるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明に係るマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を実現する装置を説明する図である。
本発明に係るマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を実現する装置を説明する図である。

実施例

0016

添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。

0017

(実施形態1)
本実施形態のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、マルチモード光ファイバを伝搬する高次の直線偏波(LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅が角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ωのレーザ光から任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Aを取得する第1測定手順と、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数ω+Δωのレーザ光から前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列AΔを取得する第2測定手順と、
前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、
を行うことを特徴とする。






ただし、jは虚数単位、sは前記主モードを表すベクトルである。

0018

図1は、本実施形態のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を実現する装置を説明する図である。ここで1−1は周波数可変レーザ、1−2は偏波切替手段、1−3は回転位相板などのモード切替手段、1−4は被測定光ファイバ、1−5はモード分波器、1−6は偏光分離手段、1−7はヘテロダイン検波手段、1−8はデータ取得解析手段、1−9はヘテロダイン検波するための周波数シフタ、1−10は測定開始とデータ取得のタイミングを調節する制御手段である。

0019

周波数可変レーザ1−1は制御手段1−10からの指示により既知である光周波数ω及びω+Δωのレーザ光を出力する。偏波切替手段1−2は制御手段1−10からの指示によりx、y偏光切り替えを行う。同時に、モード切替手段1−3によりLP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11byを選択し、被測定光ファイバ1−4に入射する。本実施形態ではLP11モードを例に説明するが、ほかのモードでもモード切替手段を変更すれば同様に可能である。

0020

これらの各モードの被測定光ファイバ1−4を通過した光は、モード分波器1−5と偏光分離手段1−6により、入射と同じようにLP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11byの各モードに分離される。それらの分離された各モードの出力光は、周波数可変レーザ1−1より分岐され、周波数シフタ1−9を通過して周波数がシフトしたローカル光とヘテロダイン検波手段1−7において合波及び検波され、それぞれの複素振幅が、データ取得解析手段1−8において、制御手段1−10の指示により測定される。

0021

この偏波切替手段1−2とモード切替手段1−3を切り替えて繰り返し行う測定を、周波数可変レーザ1−1の周波数がωのとき(第1測定手順)と周波数がω+Δωのとき(第2測定手順)で2回行う。

0022

伝搬モードをk,lで区別し(k,l=LP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11by)、入力がkのときにlのモードで測定される複素振幅をakl(ω)とすると、これらの一連の測定で得られる結果は行列の形で
A=[akl(ω)]
となる。具体的には、LP11axモードの光を入力したとき、被測定光ファイバ1−4を出力する光をLP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11byに分離し、これらの複素振幅をそれぞれ測定する。そして、LP11axモード以外のモードの光についても同様に複素振幅をそれぞれ測定し、“A”を取得する。

0023

周波数可変レーザ1−1の周波数を変えて2回測定するため、
AΔ=[akl(ω+Δω)]
も得る。

0024

主モードは被測定光ファイバの固有モードに相当し、光周波数が変化してもその出力側での振幅は変化しない。また主モードは伝搬する固有モードのため、光周波数が変換してもそのモードとしての状態は変化しないため、主モード状態をvとすると以下の固有値方程式を満たす。



ただし、jは虚数単位である。

0025

なお、主モード状態vは入力に用いた4つの互いに直交するモードLP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11byの線形結合で表すことができ、固有値方程式(1)を満足する固有ベクトルは、この結合係数解釈できる。入力側の主モードsと、出力側の主モードvとの間には
v=As
の関係がある。このとき、伝搬モード間で光損失差がないとするとAはユニタリー行列となる。

0026

これを(1)式に代入すると



が得られる。このとき“

”は測定で得られたAを周波数で微分したものであるから、



と求めることができる。これを(2)式に代入し、



となる。この固有値方程式を解いて“δ(4つの固有値δ1〜δ4の行列)”を求める。

0027

δは(1)式に由来する周波数変化によって現れる主モードの固有値であり、これらが目的である主モードでの遅延時間である。なお、Aはユニタリー行列であるため、Σδ=0である。

0028

(実施形態2)
本実施形態のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、マルチモード光ファイバを伝搬する高次の直線偏波(LP)モードを構成し、前記マルチモード光ファイバから出力する振幅が角周波数変化に影響しない主モード間の伝搬遅延時間差を測定するマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法であって、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数で繰り返し周波数fの光パルスから任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列Bを取得し、変換行列Bを逆フーリエ変換して変換行列Aを取得する第1測定手順と、
前記マルチモード光ファイバを複数の伝搬モードで伝搬可能な光周波数で繰り返し周波数f−Δfの光パルスから前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードの試験光を形成し、前記試験光のモード毎に前記マルチモード光ファイバに結合し、前記マルチモード光ファイバを伝搬して出力された試験光を前記任意次数のLPモードにおける互いに直交するモードに分離したモード分離光を受光し、前記試験光のモードに対する前記モード分離光のモードの振幅を表す複素振幅で構成される変換行列BΔを取得し、変換行列BΔを逆フーリエ変換して変換行列AΔを取得する第2測定手順と、
前記第1測定手順で取得した変換行列Aと前記第2測定手順で取得した変換行列AΔとから数C1で周波数微分を求め、数C2よりδを算出してそれぞれの前記主モードの遅延時間差とする演算手順と、
を行うことを特徴とする。

0029

図2は、本実施形態のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を実現する装置を説明する図である。ここで2−1は繰り返し周波数fのパルスレーザ#1、2−2は偏波切替手段、2−3は回転位相板などのモード切替手段、2−4は被測定光ファイバ、2−5はモード分波器、2−6は偏光分離手段、2−7は光90度ハイブリッドとPD、2−8はデータ取得手段、2−9は繰り返し周波数f−Δfのパルスレーザ#2、2−10は測定開始とデータ取得のタイミングを調節する制御手段、2−11はデータ解析手段である。

0030

パルスレーザ#1(2−1)は繰り返し周波数fで、パルスレーザ#2(2−2)は繰り返し周波数f−Δfで周期的に短パルスを発生する。各切替手段による伝搬モードの切り替えは実施例1と同じである。

0031

測定は、実施形態1の光周波数の異なる2つの光のビート信号取得とは異なり、2つの周期が異なる短パルスの干渉による光サンプリングオシロスコープの測定を行う。具体的には、周期fで被測定光ファイバ2−4を透過したパルスを周期f−Δfのローカルパルスサンプリングする。この干渉は光90ハイブリッド2−7で発生し、信号のIQ成分がPDで検波されデータ取得手段2−8で測定される。

0032

伝搬モードをk,lで区別し(k,l=LP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11by)、入力がkのときにlのモードで測定される複素振幅をbkl(t)とすると、これらの一連の測定で得られる結果は行列の形で
B=[bkl(t)]
となる。具体的には、LP11axモードのパルス光を入力したとき、被測定光ファイバ2−4を出力するパルス光をLP11ax、LP11bx、LP11ay、LP11byに分離し、これらの複素振幅をそれぞれ測定する。そして、LP11axモード以外のモードのパルス光についても同様に複素振幅をそれぞれ測定し、“B”を取得する。

0033

この時間を変数とした行列を逆フーリエ変換することにより






も得る。

0034

以後の計算は実施形態1と同様である。式(4)の固有値方程式を式(5)で求められたA(ω)を用いて解けばよい。

0035

[付記]
以下は、各実施形態のマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法を説明したものである。

0036

〔1〕:マルチモード光ファイバの伝搬モード間遅延時間差を測定する方法であって、被測定マルチモード光ファイバに、偏波切替手段と伝搬モード切替手段を用いて、伝搬モードを切り替えて光を入射し、被測定マルチモード光ファイバを伝搬して出力された光を伝搬モード分波器変更分離手段で、伝搬モードごとに分離しそれぞれをヘテロダイン検波し、その出力伝搬モードの各複素振幅をデータ取得手段により取得し、得られたデータから、被測定光ファイバへの入射モードに対する出力モードへの変換行列を計算し、前記測定を入射する光の周波数を変更してもう一度行いデータを取得し、得られた複素振幅からもう一つの変換行列を計算し、二つの光周波数による変換行列から式(3)により、周波数微分を求め、式(4)により、固有値であるδを計算し、伝搬モードを固有モードとして構成するマルチモード光ファイバの主モードの伝搬遅延時間差を計算する、マルチモード光ファイバ主モード間遅延時間差測定方法

0037

〔2〕:マルチモード光ファイバの伝搬モード間遅延時間差を測定する方法であって、被測定マルチモード光ファイバに、偏波切替手段と伝搬モード切替手段を用いて、伝搬モードを切り替えて周期的な短パルス光を入射し、被測定マルチモード光ファイバを伝搬して出力された光を伝搬モード分波器と変更分離手段で、伝搬モードごとに、別の、入射した短パルスと周期が微小に異なる短パルスと、光90度ハイブリッドで合波し、それぞれをヘテロダイン検波し、その出力伝搬モードの各複素振幅をデータ取得手段により取得し、得られたデータから、被測定光ファイバへの入射モードに対する出力モードへの変換行列を計算し、前記変換行列の各項を逆フーリエ変換して変換行列の変数を周波数に変換し、この変換行列の変数の周波数から任意の2つの周波数での行列を抽出し、その2つの変換行列の差から式(3)により、周波数微分を求め、式(4)により、固有値であるδを計算し、伝搬モードを固有モードとして構成するマルチモード光ファイバの主モードの伝搬遅延時間差を計算する、マルチモード光ファイバ主モード間遅延時間差測定方法。

0038

(発明の効果)
本発明によるマルチモード光ファイバモード間群遅延解析方法は、従来技術に対して、以下の優位性を持つ。
マルチモード光ファイバの伝搬モード間遅延時間差の測定において、LP11以上の高次の伝搬モード内の固有モード(主モード)の伝搬モードの遅延時間差を、伝搬モードを分離することなく、伝搬モードの測定から求められる行列から容易に計算することができる。これにより、伝搬モードの厳密な伝搬遅延に関する知見を得ることができ、さらに高精度なモード間伝搬遅延補償を実現することが可能である。

0039

1−1:周波数可変レーザ
1−2:偏波切替手段
1−3:モード切替手段
1−4:被測定光ファイバ
1−5:モード分波器
1−6:偏光分離手段
1−7:ヘテロダイン検波手段
1−8:データ取得解析手段
1−9:周波数シフタ
1−10:制御手段
2−1:繰り返し周波数fのパルスレーザ#1
2−2:偏波切替手段
2−3:回転位相板などのモード切替手段
2−4:被測定光ファイバ
2−5:モード分波器
2−6:偏光分離手段
2−7:光90度ハイブリッドとPD
2−8:データ取得手段
2−9:パルスレーザ#2
2−10:制御手段
2−11:データ解析手段

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