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技術 STR遺伝子座の迅速な多重増幅のための方法および組成物

出願人 アンディ・コーポレイション
発明者 ジェイムズ・ダブリュー・シュムリチャード・エフ・セルデンユージーン・タン
出願日 2018年4月4日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2018-072429
公開日 2018年8月16日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2018-126151
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 専用ハンドル 検出計器 基本目的 フォイルヒータ 識別用マーカー リニアアレイ検出器 操作セット 飲用グラス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月16日)のものです。
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図面 (20)

課題

核酸一塩基多型(SNP)の存在の検出方法の提供。

解決手段

核酸を含有するサンプル中での少なくとも8つの未標識オリゴヌクレオチドと前記核酸との間のハイブリダイゼーションを可能とする条件下、サンプルと前記オリゴヌクレオチドとを溶液中で接触させ;プライマー伸長生成物を生成し、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで各々標識した複数のジデオキシNTPの存在下で、各生成物プライマー伸長反応により、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで標識し;次いで、前記少なくとも8つの異なる蛍光色素の各々からの蛍光を検出するステップステアモードの検流計及び分光器を用いるレーザー励起蛍光法によって、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで各々標識された前記プライマー伸長生成物を検出することによりSNPを検出する方法。

概要

背景

ポリメラーゼ連鎖反応PCR)は、in vitroでの核酸配列の迅速な指数関数的増幅を促進する酵素的反応である。科学捜査では、PCRを利用して、ショートタンデムリピート(STR)として公知のあるクラスの反復DNAを含有するヒトゲノムの小領域の増幅に基づき個体を同定することができる。所与のSTRリピートの単位長は、2〜10塩基対の間の範囲であり、STRは、一般的に、非コーディングおよび隣接配列分類されるが、時としてコード領域に分類される(Edwardsら, Am. J. Hum. Genet. 1991, 49, 746-756)。ヒトゲノムには平均6〜10kbごとに現れる数十万のSTR遺伝子座が存在し(Beckman and Weber, Genomics 1992, 12, 627-631)、これらの多くは高多型性である(Edwardsら, Trans. Assoc. Am. Physicians 1989, 102, 185-194)。STR分析は、科学捜査用具の中で主要ツールになってきており、法の執行親子鑑定集団災害の際の人物同定および子供のルーチン的分類を含めて、一連の用途は増え続けている。

概要

核酸一塩基多型(SNP)の存在の検出方法の提供。核酸を含有するサンプル中での少なくとも8つの未標識オリゴヌクレオチドと前記核酸との間のハイブリダイゼーションを可能とする条件下、サンプルと前記オリゴヌクレオチドとを溶液中で接触させ;プライマー伸長生成物を生成し、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで各々標識した複数のジデオキシNTPの存在下で、各生成物プライマー伸長反応により、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで標識し;次いで、前記少なくとも8つの異なる蛍光色素の各々からの蛍光を検出するステップステアモードの検流計及び分光器を用いるレーザー励起蛍光法によって、少なくとも8つの異なる蛍光色素の1つで各々標識された前記プライマー伸長生成物を検出することによりSNPを検出する方法。なし

目的

本発明は、STR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および得られたSTR多重は、3.20以上の多重密度を有する;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバーでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出することを含む前記方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマー蛍光色素で標識し、および得られたSTR多重は3.20以上の多重密度を有し;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバーポリメラーゼ連鎖反応PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項2

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを1つの溶液中で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い、および得られたSTR多重は2.0以上の多重密度を有し;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバーでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項3

前記得られたSTR多重が、3.2以上の多重密度を有することを特徴とする請求項2記載の方法。

請求項4

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い、および得られたSTR多重は1044より大きいSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有し;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバーでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項5

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも16の異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって前記少なくとも16の遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも16の増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項6

性別識別のためのマーカーをさらに含むことを特徴とする請求項5記載の方法。

請求項7

前記STRプロフィールが、約2時間未満で生成されることを特徴とする請求項5記載の方法。

請求項8

前記STRプロフィールが、マイクロ流体バイオチップで生成されることを特徴とする請求項5記載の方法。

請求項9

前記STRプロフィールが、完全集積型マイクロ流体バイオチップで生成されることを特徴とする請求項5記載の方法。

請求項10

前記検出方法が、質量分光光度計によるものであることを特徴とする請求項5記載の方法。

請求項11

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも21のSTR遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、前記STR遺伝子座が、D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGA、SE33、DYS391、D6S1043、DYS439、DYS389II、DYS19、DYS392、DYS393、DYS389I、DYS390、DYS385a、DYS385b、DYS437およびDYS438よりなる群からのものであり、ならびに7以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々についての各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項12

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも16の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STR遺伝子座のうちの15が、D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179よりなる群からのものであり、および前記複数のうちの少なくとも1つのSTR遺伝子座が、SE33、Penta C、Penta D、Penta E、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、DYS391およびD6S1043よりなる群から選択され、ならびに6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項13

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも16の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STR遺伝子座のうちの15が、D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179よりなる群からのものであり、および少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために6以上の異なる標識が使用されることを特徴とする前記方法。

請求項14

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも18の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STRのうちの5つが、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11およびFGAであり、および前記複数のうちの少なくとも13のSTR遺伝子座が、D19S433、D2S1338、D16S539、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391、D6S1043、TH01およびvWAよりなる群から選択され、ならびに6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項15

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも15の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STRのうちの5つが、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11およびFGAであり、および前記複数のうちの少なくとも10のSTR遺伝子座が、D19S433、D2S1338、D16S539、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391、D6S1043、TH01およびvWAよりなる群から選択され、ならびに6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項16

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも21の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STRのうちの5つが、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11およびFGAであり、および前記複数のうちの少なくとも16のSTR遺伝子座が、D19S433、D2S1338、D16S539、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391、D6S1043、TH01およびvWAよりなる群から選択され、ならびに6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項17

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも23の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STRのうちの5つが、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11およびFGAであり、および前記複数のうちの少なくとも18のSTR遺伝子座が、D19S433、D2S1338、D16S539、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391、D6S1043、TH01およびvWAよりなる群から選択され、ならびに6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項18

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも18の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、前記STR遺伝子座のうちの少なくとも1つが、DYS19、DYS378I、DYS389II、DYS390、DYS391、DYS392、DYS393、DYS385a/b、DYS437、DYS438、DYS439、DYS472、DYS476、DYS480、DYS481、DYS485、DYS487、DYS488、DYS490、DYS491、DYS492、DYS494、DYS495、DYS497、DYS505、DYS508、DYS511、DYS522、DYS525、DYS530、DYS531、DYS533、DYS537、DYS540、DYS549、DYS554、DYS556、DYS565、DYS567、DYS568、DYS569、DYS570、DYS572、DYS573、DYS575、DYS576、DYS578、DYS579、DYS580、DYS583、DYS589、DYS590、DYS594、DYS617、DYS618、DYS636、DYS640、DYS641およびDYS643よりなる群からのものであり、および6以上の異なる標識が前記増幅遺伝子座を標識するために使用されることを特徴とする前記方法。

請求項19

常染色体STR、ミニSTR、Y-STRおよびX-STRよりなる群から選択される少なくとも1つのさらなるSTRマーカーをさらに含む、請求項12、14、16、18、24または29のいずれか1記載の方法。

請求項20

STR遺伝子座の多重増幅のためのシステムであって、(a)STR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対と共にサンプルを少なくとも1つの溶液中に含むバイオチップ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーは蛍光色素で標識され、および得られたSTR多重は3.20以上の多重密度を有する;および(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅するための増幅システム;および(c)前記少なくとも6つの異なる蛍光標識を検出することができるレーザーを含む検出システムを含む前記システム。

請求項21

核酸遺伝子座の多重増幅のためのシステムであって、(a)STR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対と共にサンプルを少なくとも1つの溶液中に含むバイオチップ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーは蛍光色素で標識され、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識が用いられ、および得られたSTR多重は1044より大きいSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有する;および(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅するための増幅システム;および(c)前記少なくとも6つの異なる蛍光標識を検出することができるレーザーを含む検出システムを含む前記システム。

請求項22

STR遺伝子座の多重増幅のためのシステムであって、(a)STR遺伝子座のための少なくとも16の異なるプライマー対と共にサンプルを少なくとも1つの溶液中に含むバイオチップ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーは蛍光色素で標識され、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識が用いられる;および(b)前記少なくとも16のプライマー対を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅するための増幅システム;および(c)前記少なくとも6つの異なる蛍光標識を検出することができるレーザーを含む検出システムを含む前記システム。

請求項23

複数の遺伝子座を含むDNA分子の多重増幅方法であって、a)少なくとも35の遺伝子座を提供し;b)前記遺伝子座を単一増幅反応で増幅することを含み、ここに、少なくとも1つのSTR遺伝子座が、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11、FGA、TH01、vWA、D19S433、D2S1338、D16S539、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391およびD6S1043よりなる群から選択され、および6以上の異なる標識が、前記遺伝子座の各々のための各プライマー対の一方のメンバーを標識するために用いられることを特徴とする前記方法。

請求項24

少なくとも1つの核酸を含有するサンプルにおける少なくとも3つのSNP多型の存在を検出する方法であって、(a)前記サンプルと少なくとも3つの異なるオリゴヌクレオチドとを溶解状態で接触させ、(b)少なくとも6つの蛍光標識を用いて、少なくとも6つの異なる蛍光シグナルを生じさせ、次いで(c)標識された生成物をサイズ、配列または他の特徴によって分離し、次いで個々の蛍光シグナルを含有する生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項25

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも18の異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって少なくとも16の遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも16の増幅核酸された生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項26

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも21の異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって前記少なくとも16の遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも16の増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出することを含むことを特徴とする前記方法。

請求項27

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも22の異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって前記少なくとも16の遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも16の増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項28

核酸を含有するサンプルからのSTR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも23の異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって前記少なくとも16の遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも16の増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

請求項29

核酸を含有するサンプルからの少なくとも7つの遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)前記サンプルと前記遺伝子座のための少なくとも7つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、および少なくとも7つの異なる蛍光色素標識を用い;(b)1つの反応チャンバーでのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって少なくとも7つの遺伝子座を同時に増幅して、少なくとも7つの増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出する ことを含むことを特徴とする前記方法。

技術分野

0001

本発明は、一般的に、核酸サンプル内のショートタンデムリピート(Short Tandem Repeat)遺伝子座の迅速増幅のための組成物および方法に関する。

0002

(参照による援用)
本願は、次の出願全体を参照により援用している:「Ruggedized Apparatus for Analysis of Nucleic Acid and Proteins」と題する米国特許出願第11/132,712号;「Methodsfor Rapid Multiplexed Amplification of Target Nucleic Acids」と題する米国特許出願第12/080,746号;「Plastic Microfluidic Separation and Detection Platforms」と題する米国特許出願第12/080,745号;「Integrated Nucleic Acid Analysis」と題する米国特許出願第12/080,751号;および「Unitary Biochips」と題する米国特許出願第13/044,485号。

0003

政府支援
本発明は、米国国土安全保障省(Department of Homeland Security)からのSBIR助成金、番号N10PC2010S、のもと政府支援を受けて行ったものである。米国政府は、本発明にある種の権利を有し得る。

背景技術

0004

ポリメラーゼ連鎖反応PCR)は、in vitroでの核酸配列の迅速な指数関数的増幅を促進する酵素的反応である。科学捜査では、PCRを利用して、ショート・タンデム・リピート(STR)として公知のあるクラスの反復DNAを含有するヒトゲノムの小領域の増幅に基づき個体を同定することができる。所与のSTRリピートの単位長は、2〜10塩基対の間の範囲であり、STRは、一般的に、非コーディングおよび隣接配列分類されるが、時としてコード領域に分類される(Edwardsら, Am. J. Hum. Genet. 1991, 49, 746-756)。ヒトゲノムには平均6〜10kbごとに現れる数十万のSTR遺伝子座が存在し(Beckman and Weber, Genomics 1992, 12, 627-631)、これらの多くは高多型性である(Edwardsら, Trans. Assoc. Am. Physicians 1989, 102, 185-194)。STR分析は、科学捜査用具の中で主要ツールになってきており、法の執行親子鑑定集団災害の際の人物同定および子供のルーチン的分類を含めて、一連の用途は増え続けている。

0005

1つの態様において、本発明は、STR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各対の少なくとも一方のプライマー蛍光色素で標識し、および得られたSTR多重は、3.20以上の多重密度を有する;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバーでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出することを含む前記方法を提供する。関連態様において、前記多重STRアッセイは、3.0以上、3.1以上、3.2以上、3.3以上、3.4以上、3.5以上、3.6以上、3.7以上、3.8以上、3.9以上、4.0以上、4.2以上、4.4以上、4.6以上、4.8以上、5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.5以上、8.0以上、8.5以上、9.0以上、9.5以上、または10.0以上の多重密度を有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。蛍光色素の数を増加させることで、より大きい多重密度が可能になる。

0006

もう1つの態様において、本発明は、STR遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)サンプルとSTR遺伝子座のための少なくとも6つの異なるプライマー対とを溶解状態で接触させ、ここに、各対の少なくとも一方のプライマーを蛍光色素で標識し、少なくとも6つの異なる蛍光色素標識を用い、および得られたSTR多重は、1044より大きいSTR遺伝子座サイズ範囲合計(STR Locus Size Range Sum)を有し;(b)前記少なくとも6つのプライマー対を用いて1つの反応チャンバー中でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって同時に増幅して、増幅された核酸生成物を生成し;次いで(c)前記核酸生成物をレーザー励起蛍光法によって検出することを含む前記方法を提供する。関連態様において、前記多重STRアッセイは、1050塩基以上、1075塩基以上、1100塩基以上、1125塩基以上、1150塩基以上、1175塩基以上、1200塩基以上、1225塩基以上、1250塩基以上、1275塩基以上、1300塩基以上、1325塩基以上、1350塩基以上、1375塩基以上、1400塩基以上、1425塩基以上、1450塩基以上、1475塩基以上、1500塩基以上、1600塩基以上、1700塩基以上、1800塩基以上、1900塩基以上、2000塩基以上、2500塩基以上、3000塩基以上、4000塩基以上、または5000塩基以上のSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。蛍光色素の数を増加させることで、より大きいSTR遺伝子座サイズ範囲合計が可能になる。

0007

本明細書に提供するある態様は、多型遺伝子座の多重増幅方法であって、(a)1以上の源から得たもう1つの核酸テンプレートのサンプルと、1以上の核酸テンプレート内の少なくとも6つのSTR遺伝子座のうちの1つに各対がハイブリダイズする少なくとも6つの異なるプライマー対とを1つの溶液中で接触させ、ここに、前記プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、ならびに少なくとも6つ(およびいくらかの態様では5つ、およびさらに他の態様では6つより多く)の異なる標識を用い;(b)前記1以上の核酸中の少なくとも6つのSTR多型遺伝子座を1つの反応チャンバーにおいてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅して、少なくとも6つの核酸生成物を生成することを含む前記方法に関する。いくらかの実施形態では、6以上の遺伝子座を増幅する。いくらかの実施形態では、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、22以上、23以上、24以上、25以上、26以上、27以上、28以上、29以上、30以上、31以上、32以上、34以上、36以上、38以上、または40以上のSTR遺伝子座を増幅する。

0008

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、STR遺伝子座SE33、Penta C、Penta D、Penta E、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、DYS391およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0009

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D16S539、vWA、D21S11、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D16S539、vWA、D21S11、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、STR遺伝子座SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、D22S1045、DYS391およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0010

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、FGA、D8S1179、D6S1043のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、FGA、D8S1179、D6S1043のためのプライマー対と、STR遺伝子座SE33、D10S1248、D2S441、Penta C、D22S1045およびDYS391のセットから選択されるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのさらなるプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0011

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、CSF1PO、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、CSF1PO、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、STR遺伝子座SE33、Penta C、Penta D、TPOX、Penta E、D22S1045およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのさらなるプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0012

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、D22S1045、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、少なくとも2つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、D22S1045、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と少なくとも1つのさらなるプライマー対とを含有し、該少なくとも1つのさらなるプライマー対は、それぞれ、STR遺伝子座Penta C、Penta D、Penta E、SE33およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のためのものである。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0013

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、SE33、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、D22S1045、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、SE33、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、D22S1045、DYS391、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、STR遺伝子座Penta C、Penta D、Penta EおよびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのさらなるプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0014

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、TH01、D18S51、D16S539、vWA、D21S11、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、FGA、D8S1179のためのプライマー対と少なくとも6つのさらなるプライマー対とを含有し、該少なくとも6つのさらなるプライマー対は、各々が、それぞれ、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座を増幅するものである。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、TH01、D18S51、D16S539、vWA、D21S11、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、FGA、D8S1179のためのプライマー対と、STR遺伝子座D19S433、D2S1338、SE33、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D12S391、Penta D、Penta E、D22S1045およびDYS391のセットから選択される少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12のさらなるSTR遺伝子座のための少なくとも1つのプライマー対を含有する少なくとも6つのさらなるプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0015

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、TH01、D18S51、D1S6156、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179のためのプライマー対と少なくとも2つのさらなるプライマー対とを含有し、該少なくとも2つのさらなるプライマー対は、各々が、それぞれ、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座を増幅するものである。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433m D2S1338、TH01、D18S51、D16S539、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D22S1045、FGA、D8S1179のためのプライマー対と少なくとも2つのさらなるプライマー対とを含有し、該少なくとも2つのさらなるプライマー対は、各々が、それぞれ、STR遺伝子座SE33、Penta C、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、DYS391およびD6S1043の群から選択される少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座を増幅するものである。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0016

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D18S51、D16S539、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、CSF1PO、FGA、D8S1179およびD6S1043のためのプライマー対と、少なくとも1つのさらなるSTR遺伝子座のためのプライマー対とを含有する。いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D18S51、D16S539、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、CSF1PO、FGA、D8S1179およびD6S1043のためのプライマー対と少なくとも1つのさらなるプライマー対とを含有し、該少なくとも1つのさらなるプライマー対は、それぞれ、STR遺伝子座SE33、TH01、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、vWA、Penta D、D22S1045、Penta E、SE33およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のためのものである。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0017

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D18S51、D16S539、D10S1248、D2S441、D16S539、vWA、D21S11、D12S391、D5S818、D13S317、D7S820、CSF1PO、D22S1045、FGAおよびD8S1179のためのプライマー対を、少なくとも1つのさらなるプライマー対と共にまたは少なくとも1つのさらなるプライマー対なしに含有し、該少なくとも1つのさらなるプライマー対は、それぞれ、STR遺伝子座SE33、Penta C、Penta D、TPOX、Penta E、DYS391およびD6S1043のセットから選択されるSTR遺伝子座のためのものである。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。いくらかの実施形態では、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合により前記多重に含めることがある。

0018

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、3.0以上、3.1以上、3.2以上、3.3以上、3.4以上、3.5以上、3.6以上、3.7以上、3.8以上、3.9以上、4.0以上、4.2以上、4.4以上、4.6以上、4.8以上、5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.5以上、8.0以上、8.5以上、9.0以上、9.5以上、または10.0以上の多重密度を有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。蛍光色素の数を増加させることで、より大きい多重密度が可能になる。

0019

いくらかの実施形態において、前記多重STRアッセイは、1044塩基以上、1050塩基以上、1075塩基以上、1100塩基以上、1125塩基以上、1150塩基以上、1175塩基以上、1200塩基以上、1225塩基以上、1250塩基以上、1275塩基以上、1300塩基以上、1325塩基以上、1350塩基以上、1375塩基以上、1400塩基以上、1425塩基以上、1450塩基以上、1475塩基以上、1500塩基以上、1600塩基以上、1700塩基以上、1800塩基以上、1900塩基以上、2000塩基以上、2500塩基以上、3000塩基以上、4000塩基以上、または5000塩基以上のSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有する。いくらかの実施形態では、合計4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、30、35、40またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(各プライマー対の一方のメンバーを標識し)、色素標識された断片をレーザー励起および検出に基づいて検出する。蛍光色素の数を増加させることで、より大きいSTR遺伝子座サイズ範囲合計が可能になる。

0020

6以上の蛍光標識(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20またはそれを超える標識)の使用は多くの利点を提供する。例えば、分解したDNAサンプルを用いて作業する場合、所望の増幅生成物すべてを生成する尤度は、多重STR評価の際に小さなアンプリコンを使用すると増加される。6以上の標識色素の使用は、プライマーおよびプライマーダイマーアーティファクトより大きい最小可能範囲でのさらなる遺伝子座の設計を可能にすることにより遺伝子座の平均アンプリコンサイズを低減させることによって分解したDNAサンプルでの成功の機会を増加させる。いくらかの実施形態では、6以上の遺伝子座を多重セットで増幅し、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を使用する。いくらかの実施形態では、12以上の遺伝子座を多重セットで増幅し、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を使用する。いくらかの実施形態では、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、40、45、50またはそれを超える遺伝子座を多重セットで増幅し、ここに、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を使用する。米国政府は時が経てばさらなる遺伝子座を承認することとなることが具体的に予見され、また27より多くの遺伝子座を可能にするための多重セットでの6色以上の使用が予見される。1以上の遺伝子座を置換してもよい。例えば、FBIは、米国CODISデータベースに入るためのサンプルプロフィールについてもTPOX遺伝子座をその現行要求ステータスから推奨ステータスにダウングレードすることを目下、検討中である。

0021

問い合わせることができるSTR遺伝子座の色および数のこの増加は、偶発マッチ発生率も低減させることとなり(http://www.enfsi.org/で利用できるENFSI document on DNA-database management 2010)、多くの他のSTRベースアプリケーションの実行に信頼を加えることとなる。例えば、DNAプロファイリング役割も拡大されて、データベースの近親者検索を含むようになってきており(Bieberら Finding criminals through DNA of their relatives. Science. 2006;312(5778):1315-6;Nothnagelら Potentials and limits of pairwise kinship analysis using autosomal short tandem repeat loci. Int J Legal Med. 2010;124(3):205-15)、血縁関係分析が難民、政治的亡命者および移民申請の際に用いられている(Bakerら Reuniting Families: An Online Database to Aid in the Identification of Undocumented Immigrant Remains*. J Forensic Sci. 2008;53(1):50-3;Preston. US set to begin a vast expansion of DNA sampling; big effect on immigrants; law to cover most people detained or arrested by federal agents. The New York times. 2007:A1, A15)。

0022

6以上の標識の使用のもう1つの利点は、数ヵ国が、様々な犯罪犯人の同定を補助するために利用する国家データベースの作成に使用するためのSTR遺伝子座の標準セットを明確に定めているという事実に基づく(Budowleら Population Data on the ThirteenCODIS Core Short Tandem Repeat Loci in African-Americans, US Caucasians, Hispanics, Bahamians, Jamaicans, and Trinidadians. J Forensic Sci. 1999;44:1277-86;Butler. Genetics and genomics of core short tandem repeat loci used in human identity testing. J Forensic Sci. 2006 Mar;51(2):253-65;Gillら New multiplexes for Europe--Amendments and clarification of strategic development. Forensic Sci Int. 2006; 163(1-2):155-7)。これらの標準セットは、国によって様々である。国境を越えてSTRプロフィールデータ共有したいという要求に応じて、時とともに地域、国家および国際データベースのサイズは増大してきた。データベース検索互換性は、同時に分析することができるSTR遺伝子座の数を増加させることの利益を受けるであろう。6以上の標識の使用は、個々の国で使用されるSTR遺伝子座の本質的にすべてを組み込む新たな国際STR標準の作成を可能にする。

0023

多重STRアッセイに組み込むことができるSTR遺伝子座の幾つかのカテゴリーがある。これらには、常染色体STR(上で開示したものの大部分)、X STR、Y STR、およびミニSTR(常染色体、Y-およびX-STRのより低分子バージョン)が挙げられる。STRアッセイは、所与のアッセイにおける1タイプのSTR遺伝子座よりなることができ、またはSTR遺伝子座の組み合わせよりなることができる(例えば、常染色体、XおよびY-STRを一緒に問い合わせることができる)。

0024

直系の男性から男性への遺伝を評価すべき場合、血縁関係分析、および地理祖先調査は、Y染色体STRマーカー使用から有意な利益を受ける。いくらかの実施形態では、6以上のY染色体STR遺伝子座(いくらかの適用には6、8、10、12、14、15、18、21、24、27、30またはそれを超えるY染色体STR遺伝子座が好ましい)を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。いくらかの実施形態では、18以上の遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。いくらかの実施形態において、少なくとも1つがDYS19、DYS378I、DYS389II、DYS390、DYS391、DYS392、DYS393、DYS385a/b、DYS437、DYS438、DYS439、DYS472、DYS476、DYS480、DYS481、DYS485、DYS487、DYS488、DYS490、DYS491、DYS492、DYS494、DYS495、DYS497、DYS505、DYS508、DYS511、DYS522、DYS525、DYS530、DYS531、DYS533、DYS537、DYS540、DYS549、DYS554、DYS556、DYS565、DYS567、DYS568、DYS569、DYS570、DYS572、DYS573、DYS575、DYS576、DYS578、DYS579、DYS580、DYS583、DYS589、DYS590、DYS594、DYS617、DYS618、DYS636、DYS640、DYS641またはDYS643から選択される18以上の遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。いくらかの実施形態において、少なくとも1つがDYS19、DYS378I、DYS389II、DYS390、DYS391、DYS392、DYS393、DYS385a/b、DYS437、DYS438、DYS439、DYS472、DYS476、DYS480、DYS481、DYS485、DYS487、DYS488、DYS490、DYS491、DYS492、DYS494、DYS495、DYS497、DYS505、DYS508、DYS511、DYS522、DYS525、DYS530、DYS531、DYS533、DYS537、DYS540、DYS549、DYS554、DYS556、DYS565、DYS567、DYS568、DYS569、DYS570、DYS572、DYS573、DYS575、DYS576、DYS578、DYS579、DYS580、DYS583、DYS589、DYS590、DYS594、DYS617、DYS618、DYS636、DYS640、DYS641またはDYS643から選択される24以上の遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。

0025

いくらかの実施形態において、少なくとも1つがDYS19、DYS378I、DYS389II、DYS390、DYS391、DYS392、DYS393、DYS385a/b、DYS437、DYS438、DYS439、DYS472、DYS476、DYS480、DYS481、DYS485、DYS487、DYS488、DYS490、DYS491、DYS492、DYS494、DYS495、DYS497、DYS505、DYS508、DYS511、DYS522、DYS525、DYS530、DYS531、DYS533、DYS537、DYS540、DYS549、DYS554、DYS556、DYS565、DYS567、DYS568、DYS569、DYS570、DYS572、DYS573、DYS575、DYS576、DYS578、DYS579、DYS580、DYS583、DYS589、DYS590、DYS594、DYS617、DYS618、DYS636、DYS640、DYS641またはDYS643から選択される30以上の遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。

0026

血縁関係、科学捜査および人類学における複合欠損ケースでは、X染色体マーカーが分析に特に有用である。男性のX染色体プロフィールは、ハプロタイプとして子孫に伝えられ、それ故、このプロフィールは近親者同定(familial identification)のための高多型併用システムである。いくらかの実施形態では、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30またはそれを超えるX染色体STR遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。いくらかの実施形態では、少なくとも1つがDXS6807、DXS9895、DXS10135、DXS8378、DXS9902、DXS10076、DXS10077、DXS10078、DXS7132、DXS10074、DXS981、DXS6800、DXS9898、DXS6801、DXS6809、DXS6789、DXS7424、DXS101、DXS6797、DXS7133、GATA172D05、HPRTB、DXS10101、DXS9908、DXS8377、DXS10134、DXS7423、DXS10011、DXS10102、DXS10103、DXS10104、DXS10105、DXS10106またはDXS10107から選択される13以上の遺伝子座を、各プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、かつ少なくとも6つの異なる標識を用いて、多重セットで増幅する。

0027

いくらかの実施形態では、13のCODIS遺伝子座(すなわち、CSF1PO、D3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D13S317、D16S539、D18S51、D21S11、FGA、TH01、TPOX、vWA)のうちの少なくとも5つのためのプライマー対と少なくとも1つのYマーカーとを前記多重に組み込む。さらにもう1つの実施形態では、13のCODIS遺伝子座のうちの少なくとも5つのためのプライマー対と、少なくとも1つのYマーカーと、D1S1656、D2S441、D2S1338、D6S1043、D10S1248、D12S391、D19S433、Penta B、Penta C、Penta D、Penta E、D22S1045およびSE33を含む群からの2以上のマーカーとを、前記多重に組み込む。これらの実施形態では、合計5、6、7、8、9、10、11、12またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(1プライマー対につき1標識)、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合によりその多重に組み入れることがある(この任意選択マーカーは、上述の少なくとも1つのYマーカーとは異なる)。

0028

いくらかの実施形態では、13のCODIS遺伝子座(すなわち、CSF1PO、D3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D13S317、D16S539、D18S51、D21S11、FGA、TH01、TPOX、vWA)のうちの少なくとも5つのためのプライマー対と、少なくとも1つのXマーカーとを前記多重に組み込む。さらにもう1つの実施形態では、13のCODIS遺伝子座のうちの少なくとも5つのためのプライマー対と、少なくとも1つのXマーカーと、D1S1656、D2S441、D2S1338、D6S1043、D10S1248、D12S391、D19S433、Penta B、Penta C、Penta D、Penta E、D22S1045およびSE33を含む群からの2以上のマーカーとを、前記多重に組み込む。これらの実施形態では、合計5、6、7、8、9、10、11、12またはそれを超える蛍光色素を利用してプライマーを標識し(1プライマー対につき1標識)、アメロゲニンまたはもう1つの性別識別用マーカーを場合によりその多重に含めることがある(この任意選択マーカーは、上述の少なくとも1つのXマーカーとは異なる)。

0029

いくらかの実施形態では、順方向もしくは逆方向プライマーまたは双方のプライマー対を(例えば、蛍光色素で)ユニークに標識する。いくらかの実施形態において、前記標識は、蛍光色素である。いくらかの実施形態では、レーザー(例えば、サファイア488nmレーザー)を用いて前記蛍光標識アンプリコンを検出する。レーザーを使用する利点は、アッセイの感度および検出限界が例えばプレートリーダーと比較して劇的に向上される点である。

0030

いくらかの実施形態では、核酸生成物を約180分未満、約120分未満、約90分未満、約80分未満、約70分未満、約60分未満、約55分未満、約50分未満、約45分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、約20分未満、約18分未満、約17分未満、約16分未満、約15分未満、約14分未満、約13分未満、約12分未満、約11分未満、約10分未満、約9分未満、約8分未満、約7分未満、約5分未満、または約4分未満の間、増幅する。

0031

本明細書に提供する実施形態のいずれかに記載する方法について、その反応チャンバーは、マイクロ流体バイオチップ上にある場合がある(例えば、Gieseら (2009). "Fast multiplexed polymerase chain reaction for conventional and microfluidic short tandem repeat analysis." J Forensic Sci 54(6): 1287-96を参照されたし)。さらに、前記反応チャンバーは、オペレーター操作を必要としない、サンプル・イントゥーリザルツ・アウト・システム(sample-in to results out system)の設定で1以上のサンプルについて複雑な一連の処理工程を並行して行うことができる完全集積マイクロ流体チップ上にあり得る。いくらかの実施形態において、前記方法は、核酸生成物の電気泳動分離および検出を含む。いくらかの実施形態では、前記マイクロ流体バイオチップを用いて前記核酸生成物の分離および/または検出を行う。

0032

本明細書に記載する実施形態のいずれにおいても、前記サンプルは、約1pgから10μgより多くの1以上の核酸(テンプレート)を含むことができる。いくらかの実施形態において、前記サンプルは、1ng未満の1以上の核酸(テンプレート)を含む。ある態様において、前記核酸生成物の各々についてのヘテロ接合体ピーク高比(PHR)は、0.05ngから4.0ngの範囲の核酸テンプレートレベルについては0.6と1.0の間である。

0033

本発明のさらなる態様は、多型遺伝子座の迅速な多重増幅のためのキットであって、(a)塩、バッファー、dNTP、およびポリメラーゼと;(b)前記のものから選択されるSTRプライマー対のセットと、ここに、各プライマー対は、順方向プライマーおよび逆方向プライマーを有し、および1以上の核酸または核酸の混合物における少なくとも6つの遺伝子座のうちの1つにハイブリダイズし、ならびに各プライマー対の前記順方向または逆方向プライマーのいずれかまたは双方が、蛍光色素で標識されている;(c)STR遺伝子座の迅速な多重増幅のための構成要素(例えば、塩、バッファー、マグネシウム、dNTPS、およびポリメラーゼ)とを含み;構成要素(a)、(b)および(c)が単一反応容器内に配置されているものであるキットを提供する。

0034

本明細書に記載する実施形態のいずれにおいても、任意のDNAポリメラーゼを利用することができる。例としては、サームス・エクアティカス(Thermus aquaticus)(Taq)、パイロコッカスフリオサス(Pyrccoccus furiosus)(Pfu)、パイロコッカス・ヴェッセイ(Pyrococcus woesei)(Pwo)、サームス・フラバス(Thermas flavus)(Tfl)、サームス・サーモフィラス(Themus thermophilus)(Tth)、サームス・リトリス(Thermus litoris)(Tli)およびサーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritime)(Tma)が挙げられる。これらの酵素、これらの酵素の修飾バージョン、および酵素の組み合わせは、Roche、Invitrogen、Qiagen、StrategeneおよびApplied Biosystemsを含めた供給メーカーから市販されている。代表的な酵素としては、PHUSION(New England Biolabs、マサチューセッツ州イプスウィッチ)、Hot MasterTaq(商標)(Eppendorf)、PHUSION Mpx(Finnzymes)、PyroStart(Fermentas)、KODEMD Biosciences)、Z-Taq(タカラバイオ株式会社(TAKARA))、およびCS3AC/LA(KlenTaq、ミズーリ州ユニバーシティ・シティー)が挙げられる。

0035

限定されるものではないが、多重エンドポイントPCR、リアルタイムPCR、逆転写PCR、非対称PCR、ネステッドPCR、LATE PCR、タッチダウンPCR、デジタルPCR、等温PCR、ローリングサークル増幅、鎖置換増幅および多置換増幅を含めた任意の核酸増幅アプローチに、本発明の教示を適用することができる。

0036

所与の遺伝子座におけるアレルサイズを変更することにより特徴付けられる任意の多重遺伝子座の分析に本発明の教示を適用することができる。非ヒト哺乳類魚類鳥類爬虫類および両生類種を含めた多種多様生物に多重STR分析を適用することができる。加えて、複数遺伝子可変タンデムリピート分析(Multiple Loci Variable Number Tandem Repeats Analysis :MLVA)および増幅断片長多型(Amplified Fragment Length Polymorphism:AFLP)分析による(病原体を含む)細菌の同定および特徴付けに本発明を適用することができる。これらのアプローチはSTR分析に類似しており、これらのアプローチを植物、真菌および動物における株の分類および特徴付けに広く適用することができる。多型性でない遺伝子座の分析または多型性でない遺伝子座の組み合わせの分析に、本発明の教示を適用することができる。最後に、本発明を一塩基多型(SNP)の多重分析に直接適用することができる。

図面の簡単な説明

0037

図1は、5色26遺伝子座、25-STRフォーマル遺伝子座の設計を示す。
図2Aは、PCRを行うマイクロ流体バイオチップの写真である。
図2Bは、図2Aのバイオチップを受け入れ高速サーマルサイクラーの写真である。
図3は、26遺伝子座、25STRフォーマル・フォーカス・多重反応での各遺伝子座についての増幅生成物の色補正スキャンである。
図4は、25-STR遺伝子座実質的非オーバーラッピングSTRアッセイの設計を示す。
図5は、増幅された遺伝子座セットの生成物を標識するために8つの色素を用いる設計を表示する。
図6は、常染色体STRおよびY STR遺伝子座の増幅されたセットの生成物を標識するために8つの色素を用いる設計を表示する。
図7は、単一反応で26のSTR遺伝子座とアメロゲニン遺伝子座の共増幅を可能にする設計を示す。
図8Aは、本発明の分光器の図面を示す。
図8Bは、前記分光器と共に使用するために選択した収差補正凹面ホログラフィック回折格子を示す。
図8Cは、集積型波長モジュールまたは既存のフィルターおよび別個のPMTを動作させるための計器の容易な構成を可能にする鏡を示す。
図8Dは、6色および8色計器のビーム経路を示す。
図9は、コア5色素セットおよびDyLight 633(DL633)色素についての発光スペクトル図を示す。検出チャネルをこの図の下部に横向きに記載する。相対シグナル強度をY軸上に示す。各ボックス領域内数字は、それぞれの色素各々についての極大発光波長(nm)を表す。
図10は、増幅生成物の8色分離についてのベースラインを減算し色を補正した電気泳動図を示す。実施例6の8色計器を用いて、増幅生成物を分離し、検出した。増幅断片を、それらを標識するために使用した色素ごとに各パネルに示す。
図11Aは、未標識プライマーの5’末端へのGTTTCTTテール付加のiNTAを低減させる効果を示す。
図11Bは、未標識プライマーの5’末端へのG-テール付加のiNTAを低減させる効果を示す。
図11Cは、D8S1179プライマー対の一方のプライマーから他方に色素標識を交換する効果を示す。
図12Aは、GeneBench FX計器での分離後の5色で表示された6色素26遺伝子座多重増幅生成物に関連してアーティファクト削除前の2つのアーティファクトの存在(矢印の下)を示す。
図12Bは、GeneBench FX計器での分離後の5色で表示された6色素26遺伝子座多重増幅生成物におけるアーティファクト削除前の2つのアーティファクトの存在(左パネルにおける矢印の下)およびアーティファクト削除後のそれらの不在右パネルにおける矢印の下)を示す。
図12Cは、GeneBench FX計器での分離後の5色で表示された6色素26遺伝子座多重増幅生成物に関連してアーティファクト削除後の2つのアーティファクトの不在(矢印の下)を示す。
図13は、本発明に記載されるごとき顕色後の6色/8色計器で分離および検出された男性DNAの6色27遺伝子座増幅生成物を示す。
図14Aは、6色/8色計器で分離および検出された男性DNAの6色27遺伝子座増幅生成物を示す。
図14Bは、6色/8色計器で分離および検出された女性DNAの6色27遺伝子座増幅生成物を示す。
図15Aは、CODIS13コアSTR遺伝子座を評価するための5つの色素を利用する設計を表示する。
図15Bは、CODIS13コアSTR遺伝子座を評価するために必要とされるより小さい多重サイズ範囲および達成されるより大きい多重密度を示す、6つの色素を利用する設計を表示する。
図15Cは、CODIS13コアSTR遺伝子座を評価するために必要とされるより小さい多重サイズおよび達成されるより大きい多重密度を示す、8つの色素を利用する設計を表示する。含まれた表は、5色素、6色素および8色素選択肢についての多重サイズ範囲および多重密度の数値を示す。
図16は、24遺伝子座増幅設計を表示する。
図17は、23遺伝子座増幅設計を表示する。
図18は、22遺伝子座増幅設計を表示する。
図19は、21遺伝子座増幅設計を表示する。

実施例

0038

遺伝子分析に有用な方法を本明細書に記載する。前記方法のいくらかの実施形態を、1以上の核酸テンプレートの高特異的遺伝子プロフィール、例えば、ショート・タンデム・リピート(STR)プロフィールを提供するために設計する。各プロフィールが所与の核酸テンプレート内の多数の多型ゲノム遺伝子座のDNA「指紋」を提供し、次いで、いくらかの実施形態では、それを用いて、その核酸テンプレートを得た個体(またはその個体についての情報もしくはその個体の血縁者)を同定することができる。

0039

本発明の目的は、様々な適用に有用な人物同定情報を生成する多重STRアッセイを提供することである。例えば、法医学研究室は、近親者検索、すなわち、可能性のある疑わしい者のリストをデータベース内にプロフィールがある個体の家族に狭めることによって調査を助けるための犯罪現場サンプルから誘導されたプロフィールと州、国家または国際データベース内に存在するプロフィールとの関係性についての検索、の益々大きくなる価値を最近確認した。本発明のアッセイは、近親者検索に対する実質的により大きな信頼をもたらし、大型化するデータベースの検索で得られる偶発的マッチの数をかなり減少させる。

0040

本発明のアッセイのより大きな識別能はまた、移民および難民申請の分析の際のDNAプロファイリングの使用を強化する。こうした中で、米国国民または特定の難民に関する個人の権利に関する米国国務省の政策実施を、正しい結果をより大きく確信して行うことができる。13のCODISSTR遺伝子座は、親子関係および同胞−同胞関係の試験を十分に保証するが、より拡大した関係、例えば祖母−孫またはおば/おじ−甥/姪、の血縁関係分析は、限られた信頼レベルを有する多くの結果をもたらす。試験に使用するSTR遺伝子座数の増加および/またはより多くの多型遺伝子座の選択は、血縁関係分析に使用する尤度比の強度を増加させて、結果に対する信頼を増大させ、潜在的不正リスクを低減させる。本発明のアッセイは、法医学サンプルから得られることがある分解DNAサンプルの評価にも有利である。

0041

STR分析は、証拠判断基準となってきているが、STR遺伝子座セットは、国際標準化されていない。米国では、連邦捜査局が、統合DNAインデックスシステム(Combined DNA Index System:CODIS)との併用に13のSTR遺伝子座およびアメロゲニン遺伝子座(性別判定用)を選択した。この米国セットは、多くの場合、「CODISコア遺伝子座」と呼ばれ、STR遺伝子座CSF1PO、FGA、THO1、TPOX、VWA、D3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D13S317、D16S539、D18S51およびD21S11よりなる。一般的に、各STR遺伝子座は、それが見出される染色体に因んで命名され(例えば、D3S1358は、ヒト染色体3上に位置する)、または近くの遺伝子に因んで命名される(例えば、CSF1POは、コロニー刺激因子-1受容体遺伝子についてのヒトc-fms癌原遺伝子受容体をコードする遺伝子のイントロン内に位置する)。英国コア遺伝子座は、FGA、TH01、VWA、D2S1338、D3S1358、D8S1179、D16S539、D18S51、D19S433、D21S11およびアメロゲニンである。欧州コア遺伝子座は、FGA、ThO1、VWA、D1S1656、D2S441、D3S1358、D8S1179、D10S1248、D12S391、D18S51、D21S11、D22S1045およびアメロゲニンである。オーストリア政府は、欧州コア遺伝子座にD2S1338、D16S539およびD19S433を加えており、ドイツ政府は、遺伝子座SE33を加えている。中国では、多くの場合、遺伝子座D6S1043が、STR遺伝子座CSF1PO、FGA、vWA、D2S1338、D3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D12S391、D13S317、D16S539、D18S51、D19S433、D21S11およびアメロゲニンと併用される。インターポール標準セット遺伝子座は、FGA、TH01、VWA、D3S1358、D8S1179、D18S51、D21S11、および場合によりアメロゲニンである。

0042

本発明は、世界中の国家データベースに組み入れるために選択されたすべてのSTR遺伝子座およびこれらの遺伝子座を含有するサブセットを同時に問い合わせるSTRアッセイを提供する。かかる国際STR標準セットは、社会の安全を向上させるための国家間の有効な協力を劇的に向上させることとなる。多重STRアッセイを設計および構築する際に多くの因子バランスをとらなければならないことは、当業者には理解されるであろう。特に、アッセイにおけるSTR遺伝子座数が18を超えて増加すると、これらの因子のバランスをとることがより困難になる。バランスをとらなければならない因子としては、STRアーティファクト(例えば、iNTA、および2以上のプライマーとサンプル核酸の意図されない相互作用)の防止または除去、絶対および相対シグナル強度、反応効率および時間、STR遺伝子座オーバーラップ、STRアンプリコン分解能、STR遺伝子座サイズ範囲およびオーバーラップ許容可能度、STR遺伝子座ヘテロ接合性、反応に利用する蛍光色素標識の数、多重サイズ範囲、ならびに反応を行う計器(単数または複数)の仕様および性能が挙げられる。これらの因子が、STRアッセイがおよそ3.15より大きい多重密度および1022のSTR遺伝子座サイズ範囲合計での単回同時反応で18より多くのフォーマル遺伝子座を移動させることを妨げてきた。所望の成果に依存して、これらのツールおよび技術を適用して、はるかに多くの数のフォーマル遺伝子座のSTR多重への組み込みを可能にすること、ならびにはるかに大きな多重密度およびSTR遺伝子座サイズ範囲合計の実現を可能にすることができる。

0043

本明細書に用いた用語「STR遺伝子座」(単数および複数)は、標的核酸の所与の遺伝子座における2以上のヌクレオチド反復パターンよりなるヌクレオチド配列を意味する。前記反復パターンは、長さが約2〜約10塩基対(bp)の範囲であり得、典型的には非コーディングイントロン領域内にある。前記反復パターンは、リピート単位に対応しない介在配列を含有することがあり、または1より多くの反復パターンを含有することがある。

0044

本明細書に用いた用語「STRアレル」または「アレル」は、個体のゲノム内で見出されるSTR遺伝子座の1形態をいう。所与のSTR遺伝子座は、ヘテロ接合性であることがあり、これは、2つのアレル(各々の生物学的親から遺伝されるもの)が異なる長さおよび塩基組成であることを意味し、またはホモ接合性であることがあり、これは、双方のアレルが同一の長さ(および常にではないが通常は同一の塩基対組成)であることを意味する。個体が所与のSTR遺伝子座に3以上のアレルを有することはめったにない。まれに、所与のSTR遺伝子座における個体のアレルが、1以上の突然変異のため、彼または彼の親と異なることがある。

0045

本明細書に用いた用語「アレリックラダー」は、各STR遺伝子座について観察された共通アレルに対応する長さのDNAのセットをいう。異なる市販用STRキットは、アレリックラダー内に各遺伝子座を代表する異なるアレルを有する。

0046

本明細書に用いた用語「STR遺伝子座サイズ範囲」または「遺伝子座サイズ範囲」は、その集団内で観察された共通アレルのサイズ範囲をいう。試験される数千万人のうちの一人または数人に関して試験または観察された任意の特定数のDNAサンプルということからして、珍しいアレルは観察されないことがあった。市販用キットは、異なるサイズ範囲を有する(会社は、時が経つにつれて彼らのアレリックラダーに稀なアレルを加える傾向がある)ので、対象となるすべてのSTR遺伝子座についてのSTR遺伝子座サイズ範囲を定義することが重要である。かかる定義は、様々なSTRアッセイの互いの比較を可能にする。珍しいアレルは、任意の特定のアレリックラダーへの組み入れに利用可能でなかったことがあり、または便宜上、組み入れられなかったこともある。さらなるアレルを既存のアレリックラダー成分とのサイズ比較により同定することができるので、アレリックラダーがすべて公知のアレルを含有する必要はない。市販アレリックラダーのセット内の各遺伝子座についての最大アレルと最小アレル間のサイズ差を用いて、標準STR遺伝子座サイズ範囲を定義し、表1に提示する。後続の比較に含めるSTR遺伝子座サイズ範囲を、Applied Biosystems製品AmpFlSTR Identifiler、AmpFlSTR Identifiler Plus、AmpFlSTR Identifiler Direct、AmpFlSTR NGMSelect、AmpFlSTR Sinofiler、ならびにPromega Corporation製品PowerPlex 16 HS、PowerPlexESX 17およびPowerPlex 18Dについてオンライン入手できる商業出版技術資料の比較によって決定した。各遺伝子座について、前述の技術資料に記載されている市販アレリックラダーの複合セットの中の最大および最小アレルを決定した。その後、最大アレルと最小アレル間の塩基でのサイズ差を、リピート数、および4リピート長が遺伝子座に存在するのか、または5リピート長が遺伝子座に存在するのかに基づいて決定した。その遺伝子座についての「遺伝子座標準サイズ範囲」と呼ばれる1つの値を遺伝子座ごとに割り当てた。これらの個々の値を使用して、「マルチ遺伝子座サイズ範囲合計」(すなわち、各多重内に含有されている個々の遺伝子座についてのすべての標準サイズ範囲の合計)を決定した。

0047

表1のSTR遺伝子座は、次の4つのカテゴリーに分類することができる:1)1以上の国によって公認されている遺伝子座:CSF1PO、FGA、THO1、TPOX、VWA、D1S1656、D2S441、D2S1338、D3S1358、D5S818、D7S820、D8S1179、D10S1248、D12S391、D13S317、D16S539、D18S51、D19S433、D21S11、D22S1045、SE33およびアメロゲニン;2)中国において広く使用されている遺伝子座:D6S1043;3)米国において使用が提案されている遺伝子座:DYS391;および4)市販用STRキットにおいて使用されている3つの遺伝子座:Penta B、C、DおよびE。まとめて、これら4つのカテゴリーの中に含まれる任意のSTR遺伝子座を「フォーマルSTR遺伝子座」と呼ぶ。一般的に、これらのカテゴリー内に現在ある遺伝子座は、厳格な検証および試験に付された。時が経てば、新たな遺伝子座が上記カテゴリーに加えられるであろう:1)1以上の国によって公認されている新たな遺伝子座;2)公認されてはいないが1以上の国で広く用いられている新たな遺伝子座;3)米国での使用が提案されている新たな遺伝子座;および4)市販用キットにおいて見つけられる新たな遺伝子座。後にこれらのカテゴリーのうちの1つのメンバーとなる新たな遺伝子座に関して、その遺伝子座の最大および最小アレルについて発表されている制限を用いて、各STR遺伝子座についてのサイズ範囲を定義することができる。これらの4つのカテゴリーのうちの1つに入らない「インフォーマル」STR遺伝子座に関しては、その遺伝子座の最大および最小アレルについて発表されている制限を用いて、各STR遺伝子座に関するサイズ範囲を定義することができる。

0048

0049

本明細書に用いた用語「実質的非オーバーラッピングSTRアッセイ」は、極めてまれであるアレルおよびSTR遺伝子座サイズ範囲外であるアレルを除き、STR遺伝子座サイズ範囲のアレルが、同じ色素(または適用可能である場合には他の検出方法)で標識された遺伝子座の任意の他のSTR遺伝子座サイズ範囲とオーバーラップしないSTR多重アッセイをいう。

0050

本明細書に用いた「STR遺伝子座サイズ範囲合計」は、多重STRセットに組み入れられた遺伝子座についての個々のSTR遺伝子座サイズ範囲の合計をいう。例えば、実施例Iの26遺伝子座STRセットは、1487塩基のSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有し、Identifiler遺伝子座(Life Technologies)の16遺伝子座STRセットは、809塩基のSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有する。

0051

本明細書に用いた「多重サイズ範囲」は、所与のSTR多重の任意の遺伝子座における最大アレルと該多重の任意の遺伝子座における最小アレルのサイズの差をいう。これら2つの遺伝子座および多重サイズ範囲が、特定の多重の特徴である。多重サイズ範囲を算出するために:1)最小共通アレルを含有する多重におけるSTR遺伝子座を同定すること;2)前記遺伝子座における最小共通アレルのサイズを(「STR遺伝子座サイズ範囲」について説明したのと同じアプローチを用いて)決定すること;3)最大標準アレルを含有する多重におけるSTR遺伝子座を同定すること;4)前記遺伝子座における最大標準アレルのサイズを(「STR遺伝子座サイズ範囲」について説明したのと同じアプローチを用いて)決定すること;5)前記2つの標準アレル間の差を算出すること。例えば、実施例Iの26遺伝子座STRセットは、411塩基のマルチ遺伝子座サイズ範囲を有し、Identifilerセット(Life Technologies)の16遺伝子座STRセットは、257塩基の多重サイズ範囲を有する。

0052

所与のアッセイにおいて使用する多重サイズ範囲に幾つかの因子が影響を及ぼす。電気泳動および質量分析を含めた様々なアプローチを用いてSTRアレルを特徴付けることができる。電気泳動分離に関して、サイズ下限は、例えば、短いアンプリコンとSTRプライマー、プライマーダイマーまたは他の増幅アーティファクトとの区別が難しくなるサイズによる影響を受け得る。サイズ上限は、1つまたは少数の塩基が異なる大きいアレルを分解する能力低下を有するシステムの分解能による影響を受け得る。類似して、所与のアッセイにおけるアレルが大きいほど、該大きいアレルの増幅を可能にするのに十分な平均断片長を分解DNAサンプルが有さない可能性は高い。

0053

MALDI-TOF(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型)質量分析について、STR断片のサイズは、該断片を含有するサンプルをレーザパルスすること、および質量標準物質と比較して検出器への飛行時間を測定することに基づく。サイズ上限は、質量分光光度計がSTRアレルを検出または分解できないことによる影響を受け得る。MALDI-TOFがSTR断片の正確な分子量を生じさせること、したがって、アレリックラダーを必要としないことに留意されたし。電気泳動に基づく方法との直接比較を可能にするために、STR遺伝子座サイズ範囲合計、多重サイズ範囲、および多重密度を上で説明したように算出する。質量分析に関する精度増加のため、アレリックラダーと比較することなくSTRアレルを容易に型別することができる。電気泳動分析の場合にように(DNAサイズ測定標準との比較での)相対移動度測定ではなく質量分析で絶対質量が測定される。そのとき、GeneTrace設計の遺伝子型判定ソフトウェアは、基準配列PCRプライマー位置、およびリピート単位質量から得た予想アレル質量に基づく遺伝子型に戻って実測ピーク質量を相関させる。標準デスクトップパーソナルコンピュータを使用して、各サンプルをおよそ1秒で処理して遺伝子型判定することができる。

0054

本明細書に用いた「多重密度」は、「多重サイズ範囲」で割った「STR遺伝子座サイズ範囲合計」と定義される。この値は、所与の多重から得ることができるSTR情報の密度の尺度である。より高い値は、多重が、検出が可能な制限サイズ範囲内でより大きいアレル範囲を提示することを示す。例えば、表2は、幾つかのSTRセットについてのSTR遺伝子座の総数、フォーマルSTR遺伝子座の数、色素数、多重サイズ範囲、多重サイズ範囲合計、および多重密度を表示する。この表は、これらの値の決定を可能にする遺伝子座標準サイズ範囲および基礎データも含む。本発明のSTRセットは、少なくとも2以上、2.25以上、2.5以上、2.75以上、2.93以上、3.00以上、3.1以上、3.2以上、3.3以上、3.4以上、3.5以上、3.6以上、3.7以上、3.8以上、3.9以上、4.0以上、4.1以上、4.2以上、4.3以上、4.4以上、4.5以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、または10以上の多重密度を有する。

0055

0056

本明細書に用いた用語「核酸テンプレート」(単数または複数)は、STRプロフィールの合成のための出発原料として機能する核酸(単数または複数)をいう。核酸テンプレート(単数または複数)は、二本鎖であることもあり、または一本鎖であることもある。前記テンプレートは、個体の1以上の全ゲノムからのDNA、個体の部分ゲノムからのDNA、または前記個体のDNAから以前に増幅された生成物を含む場合があり、ならびに2以上の個体からの全および部分ゲノムの混合物を含む場合がある。分析すべきゲノムは、ヒトから採取されることもあり、他の哺乳動物種から採取されることもあり、または混合物であることもある。

0057

本明細書に用いた用語「遺伝子座」(単数および複数)は、本明細書中で定義するとおりの所与の種の全または部分ゲノム内の1カ所以上の特定の位置を意味する。

0058

本明細書に用いた用語「高多型遺伝子座」(単数または複数)は、少なくとも0.5の多型情報含有値を有する遺伝子座(単数)(複数の遺伝子座、それらの各々)をいう。多型情報含有値(polymorphic information content:PIC)[Botstein D, White RL, Skolnick M, and Davis RW, 1980. Am J Hum Genet 32:314-331、この開示は本明細書に援用されている]、その各々が当業者には公知である。次の方程式を用いて特定の遺伝子座のPICを算出することができる:

0059

0060

(式中、piは、第i番目のアレルの頻度であり、およびnは、アレルの数である)。いくらかの実施形態において、高多型遺伝子座は、約0.5以上のPIC値を有する。いくらかの実施形態において、高多型遺伝子座は、約0.5〜約0.7のPIC値を有する。いくらかの実施形態では、本明細書に記載する方法を用いて2以上の高多型遺伝子座を増幅するが、他の実施形態では、本方法を用いて、多型(PIC<0.4)遺伝子座と高多型(PIC≧0.5)遺伝子座の混合物を増幅する。

0061

本明細書に記載するいくらかの実施形態における方法は、6以上の多型遺伝子座の迅速な実質的に同時のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅を提供し、前記多型遺伝子座の一部は、高多型性であることがあり、核酸サンプルの場合は、前記多型のすべてをレーザー励起蛍光法によって検出することとなる。いくらかの実施形態では、35以上までの多型遺伝子座を増幅する。本発明の多重における遺伝子座の一部は、高多型でないことがある。例えば、身体的特徴についての遺伝子座、疾患について遺伝子座、地理的民族性(geoethnicity)に関連した遺伝子座、またはその共用のために組み入れられる遺伝子座が最小限の多型性で存在することもある。実施例の多重では、アメロゲニン遺伝子座が高多型性でない。本明細書に用いた用語「実質的に同時の」は、時間的に直ぐにまたはほぼ直ぐに続くことをいう。

0062

記載した方法は、STR遺伝子座の迅速な増幅を提供する。いくらかの実施形態において、本明細書に記載した方法は、少なくとも0.006ngのヒトゲノムDNAよりなるサンプルからの約45分以下または約20分以下での迅速なPCR増幅多型遺伝子座を提供する。他の実施形態では、多数の多型遺伝子座を約100分以下で増幅する。さらに他の実施形態では、多数の多型遺伝子座を約80分以下、約70分以下、約60分以下、約50分以下、約40分以下、約30分以下、または約20分以下で増幅する。さらに他の実施形態では、多数のSTR遺伝子座を約1分〜約10分で増幅する。

0063

いくらかの実施形態では、標的核酸遺伝子座の少なくとも1つのコピーから出発して、多数の多型遺伝子座を増幅することができる。例えば、分析すべきサンプル(または核酸テンプレート)は、多重増幅反応前に、標的核酸の10,000未満のコピー、1000未満のコピー、400未満のコピー、200未満のコピー、100未満のコピー、50未満のコピー、30未満のコピー、10未満のコピー、6未満のコピー、または少なくとも1コピーを含む場合がある。加えて、標的核酸遺伝子座の1つが、ゲノム内に1コピーで存在する場合、または標的核酸遺伝子座が、ゲノム内に1つより多くのコピーで存在する場合、単一ゲノム当量未満のDNAを増幅に利用することができる。いくらかの実施形態では、本明細書に記載する方法のいくらかの実施形態によるサンプル中の各標的核酸内の少なくとも2つの遺伝子座、かつおよそ250以下の遺伝子座を同時に増幅することができる。いくらかの実施形態では、およそ26または27の多型(または高多型)遺伝子座を同時に増幅する。他の実施形態では、1つまたは多数の標的核酸であって、異なる源または同じ源から各々得たものである標的核酸から、少なくとも2つの遺伝子座、かつおよそ250以下の遺伝子座を同時に増幅することができる。

0064

本明細書に用いる標的核酸は、任意の核酸、例えば、ヒト核酸、細菌核酸、またはウイルス核酸であり得る。前記標的核酸は、例えば、1以上の細胞組織または体液、例えば、血液、尿、精液リンパ液脳脊髄液もしくは羊水、または他の生体サンプル、例えば組織培養細胞、口内スワブマウスウォッシュ糞便組織切片吸引生検材料、および考古学サンプル、例えば、骨またはミイラ組織からの核酸であり得る。標的核酸は、例えば、DNA、RNA、または逆転写に付されたRNAのDNA生成物であり得る。標的サンプルを任意の源から採取することができ、該源としては、限定されるものではないが、真核生物、植物、動物、脊椎動物、魚類、哺乳類、ヒト、非ヒト、細菌、微生物ウイルス、生物源、血清血漿、血液、尿、精液、リンパ液、脳脊髄液、羊水、生検、針穿刺吸引生検、癌、腫瘍、組織、細胞、細胞溶解産物、粗細胞溶解産物、組織溶解産物、組織培養細胞、口内スワブ、マウスウォッシュ、糞便、ミイラ組織、法医学源、剖検、考古学源、感染、院内感染生産源、薬物調製、生体分子生産、タンパク質調製、脂質調製、炭水化物調製、無生物、空気、土壌樹液、金属、化石発掘物、ならびに/または他の地上もしくは地球外材料もしくは源が挙げられる。前記サンプルは、1つの源または異なる源からの材料の混合物を含有することもある。例えば、感染性細菌またはウイルスの核酸は、本開示方法を用いてかかる感染細胞または組織からの核酸を増幅するときにヒト核酸と一緒に増幅することができる。有用な標的サンプルのタイプとしては、真核生物サンプル、植物サンプル、動物サンプル、脊椎動物サンプル、魚類サンプル、哺乳動物サンプル、ヒトサンプル、非ヒトサンプル、細菌サンプル、微生物サンプル、ウイルスサンプル、生体サンプル、血清サンプル血漿サンプル、血液サンプル尿サンプル精液サンプル、リンパ液サンプル、脳脊髄液サンプル、羊水サンプル生検サンプル、針穿刺吸引生検サンプル、癌サンプル腫瘍サンプル、組織サンプル、細胞サンプル、細胞溶解産物サンプル、粗細胞溶解産物サンプル、組織溶解産物サンプル、組織培養細胞サンプル、口内スワブサンプル、マウスウォッシュサンプル、糞便サンプル、ミイラ組織サンプル、剖検サンプル、考古学サンプル、感染サンプル、院内感染サンプル、生産サンプル、薬物調製サンプル、生体分子生産サンプル、タンパク質調製サンプル、脂質調製サンプル、炭水化物調製サンプル、無生物サンプル、空気サンプル土壌サンプル、樹液サンプル、金属サンプル、化石サンプル、発掘物サンプル、および/または他の地上もしくは地球外サンプルが挙げられる。法医学サンプルのタイプとしては、血液、乾燥血液、血痕、口内スワブ、指紋、接触サンプル(例えば、飲用グラスの縁に残った上皮細胞野球帽内縁部、またはタバコ吸い殻)、レーザー切開細胞、チューインガム胃内容物唾液、爪の切り屑、土壌、性的暴行サンプル(精液および膣上皮細胞を含む)、毛髪、骨、皮膚および固形組織が挙げられる。環境サンプルのタイプとしては、濾過されていないおよび濾過された空気および水、土壌、表面からのスワブサンプル、エンベロープ、ならびに紛体が挙げられる。

0065

例えば、いくらかの実施形態において、本明細書に記載する方法は、分析により法医学的解釈に適するデータが得られる増幅核酸サンプル、および特に、法医学的解釈のガイドラインを満たすデータを提供することができる。かかるガイドラインには、シグナル強度遺伝子座間ピーク高バランス、ヘテロ接合体のピーク高比(PHR)、不完全非テンプレートヌクレオチド添加(iNTA)、およびスタッターが含まれる(Scientific Working Group on DNA Analysis Methods, Short Tandem Repeat (STR) Interpretation Guidelines. Forensic Science Communications, 2000, 2(3))。

0066

本明細書に用いた用語「核酸」は、一本鎖および二本鎖DNAおよびRNAならびに、修飾された塩基、糖および主鎖を含有する代替核酸の任意のおよびすべての形態を包含することを意図される。したがって、用語「核酸」を、限定されるものではないが、一本鎖または二本鎖DNAまたはRNA(および部分的に一本鎖または部分的に二本鎖であり得るそれらの形態)、cDNAアプタマーペプチド核酸(「PNA」)、2'-5' DNA(DNAのA立体配座とマッチする塩基間隔を有する短縮主鎖を有する合成材料;2'-5' DNAは、通常、B形態ではDNAとハイブリダイズせず、RNAと容易にハイブリダイズするであろう)、およびロックド核酸(「LNA」)を含むと理解される。核酸類似体は、類似したまたは向上した結合、塩基対合ハイブリダイゼーション特性を有する天然ヌクレオチドの公知類似体を含む。プリンおよびピリミジンの「類似体」形態は当該技術分野において周知であり、それらとしては、限定されるものではないが、アジリジニルシトシン、4-アセチルシトシン、5-フルオロウラシル5-ブロモウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシルイノシン、N6-イソペンテニルアデニン1-メチルアデニン、1-メチルプソイドウラシル、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン5-メチルシトシン、N6-メチルアデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルケオシン、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、プソイドウラシル、ケオシン(queosine)、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸、および2,6-ジアミノプリンが挙げられる。本発明によって提供されるDNA主鎖類似体としては、ホスホジエステルホスホチオリン酸塩、ホスホロジチオリン酸塩、メチルリン酸塩ホスホルアミド酸塩アルキルホスホトリエステルスルファミン酸塩、3'-チオアセタールメチレンメチルイミノ)、3'-N-カルバミン酸塩モルホリノカルバミン酸塩、およびペプチド核酸(PNA)、メチルリン酸塩架橋またはメチルリン酸塩・ホスホジエステル交互架橋(Strauss-Soukup, 1997, Biochemistry 36:8692-8698)、および米国特許第6,664,057号明細書において言及されるようなベンジルリン酸塩結合が挙げられる;OLIGONUCLEOTIDESAND ANALOGUES, A PRACTICALAPPROACH, F. Eckstein編, IRL Press at Oxford University Press (1991);Antisense Strategies, Annals of the New York Academy of Sciences, Volume 600, BasergaおよびDenhardt編 (NYAS 1992); Milligan, 1993, J. Med. Chem. 36:1923-1937;Antisense Research and Applications (1993,CRCPress)も参照されたし。本明細書における核酸は、抽出形態である場合もあり、または当業者に公知の任意の手段に従って合成により調製される場合もある;例えば、前記核酸を化学合成することができ、または、数ある源の中でも、cDNAもしくはmRNAから転写もしくは逆転写することができる。

0067

ある態様では、1以上の標的核酸内の多数の核酸遺伝子座を高速ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって実質的に同時に増幅するための方法を本明細書に記載する。いくらかの実施形態において、かかる方法は、(a)1以上の源から得たもう1つの核酸テンプレートのサンプルと、1以上の核酸テンプレート内の少なくとも6つの遺伝子座のうちの1つに各対がハイブリダイズしている少なくとも6つの異なるプライマー対とを1つの溶液中で接触させ、ここに、前記プライマー対の少なくとも一方のプライマーを標識し、および少なくとも6つの異なる標識を用い;(b)前記1以上の核酸内の少なくとも6つの多型遺伝子座を1つの反応チャンバーにおいてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅して、少なくとも6つの核酸生成物を生成することを含む。サンプルは、単一の個体からまたは1より多くの個体から得た(単離したまたは採取した)1以上の核酸を有する場合がある。前記1以上の核酸を多数の源から、例えば、2以上の個体から、または同じ個体からの2以上の異なる組織サンプル(例えば、器官細胞タイプ)から得ることもできる。前記反応チャンバーは、1以上の核酸の1つのサンプルを有する場合もあり、または1以上の核酸の1つより多くのサンプルを有する場合もある。例えば、本明細書に記載する方法を用いて、同じ核酸サンプルに関するまたは多数の核酸サンプルに関する多数の実質的同時分析(増幅)を実行することができる。

0068

PCR増幅用のプライマーは、標的DNAの遺伝子座にハイブリダイズするように特異的に設計されているオリゴヌクレオチド配列である。これらのプライマーは、ポリメラーゼ伸長のための出発点としての役割を果たす。増幅された(核酸)断片の分析を促進するために、標識プライマーをPCR反応において使用することもできる。標識プライマーは、検出可能部分にカップリング(またはコンジュゲート)されているオリゴヌクレオチドであり、該検出可能部分の非限定的な例としては、蛍光色素、放射性標識、ならびに識別可能な金属、核酸、配列およびタンパク質が挙げられる。蛍光標識プライマーを用いてPCRを行うと、蛍光標識を有するアンプリコン(核酸増幅生成物)が生成される。いくらかの実施形態では少なくとも6、少なくとも7、または少なくとも8以上の蛍光色素を単回増幅反応において(1つの反応チャンバーにおいて)使用する。1以上の色素を使用して、対照配列、例えば、サイズ測定基準またはアレリックラダーを生成することができる。

0069

プライマーセットは、前記のような標的核酸内の多数の個々の遺伝子座の増幅について当業者に公知のいずれのものであってもよい。例えば、ヒト核酸サンプル中の1以上の遺伝子座の増幅に有用なプライマーは、米国特許第5,843,660号、同第6,221,598号、同第6,479,235号、同第6,531,282号および同第7,008,771号明細書、ならびに米国特許出願公開第2003/0180724号、同第2003/0186272号および同第2004/0137504号明細書に記載されており、前記特許文献の各々が参照により本明細書に援用されている。

0070

さらに、ウイルス核酸サンプル中の1以上の遺伝子座の増幅に有用なプライマーは、例えば、米国特許第7,312,036号、同第6,958,210号、同第6,849,407号、同第6,790,952号、および同第6,472,155号明細書に記載されており、前記特許文献の各々が、参照により本明細書に援用されている。

0071

細菌核酸サンプル中の1以上の遺伝子座の増幅に有用なプライマーの例は、米国特許第7,326,779号、同第7,205,111号、同第7,074,599号、同第7,074,598号、同第6,664,080号、および同第5,994,066号明細書に記載されており、前記特許文献の各々が、参照により本明細書に援用されている。

0072

塩およびバッファーとしては、MgCl2、およびTris-HClおよびKClをそれぞれ含むものを含めた当業者によく知られているものが挙げられる。バッファーは、添加剤、例えば、界面活性剤ジメチルスルホキシドDMSO)、グリセロールウシ血清アルブミンBSA)およびポリエチレングリコール(PEG)、ならびに当業者によく知られている他のものを含有し得る。ヌクレオチドは、一般的に、デオキシリボヌクレオチド三リン酸、例えば、デオキシアデノシン三リン酸(dATP)、デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)およびデオキシチミジン三リン酸(dTTP)であり、これらもまた標的核酸の増幅のために適当な量で反応チャンバーに添加される。

0073

場合によっては、前記溶液を核酸ポリメラーゼホットスタート活性化に適する第一の期間、第一の温度に加熱し、保持してもよい。一般的に、前記第一の期間は、約90秒未満である。前記第一の温度は、約90〜98℃であり得る。60秒以下で活性化され得るホットスタート機序を備えているポリメラーゼとしては、抗体媒介ホットスタートおよびアプタマー媒介ホットスタート機序を用いるものが挙げられる。別法として、本明細書に記載する方法にホットスタートポリメラーゼを用いる必要はない。

0074

続いて、その後、反応溶液の温度を、変性状態アニーリング状態および伸長状態の間で所定のサイクル数の間サイクルさせることができる。いくらかの実施形態では、前記1つまたは複数の反応溶液を、変性状態からアニーリング状態に、約1〜約150℃/秒、または約1〜約100℃/秒;または約1〜約80℃/秒;または約1〜約60℃/秒;または約1〜約40℃/秒;または約1〜約30℃/秒;または約1〜約20℃/秒;約4〜約150℃/秒、または約4〜約100℃/秒;または約4〜約80℃/秒;または約4〜約60℃/秒;または約4〜約40℃/秒;または約4〜約30℃/秒;または約4〜約20℃/秒;または約10〜約150℃/秒;または約10〜約100℃/秒;または約10〜約80℃/秒;または約10〜約60℃/秒;約10〜約40℃/秒;または約10〜約30℃/秒;または約10〜約20℃/秒の第一の冷却速度で冷却する。前記1つもしくは複数の反応溶液を、アニーリング状態から伸長状態に、約1〜約150℃/秒、もしくは約1〜約100℃/秒;もしくは約1〜約80℃/秒;もしくは約1〜約60℃/秒;もしくは約1〜約40℃/秒;約1〜約30℃/秒;約1〜約20℃/秒;4〜約150℃/秒、もしくは約4〜約100℃/秒;もしくは約4〜約80℃/秒;もしくは約4〜約60℃/秒;もしくは約4〜約40℃/秒;約4〜約30℃/秒;約4〜約20℃/秒;もしくは約10〜約150℃/秒;もしくは約10〜約100℃/秒;もしくは約10〜約80℃/秒;もしくは約10〜約60℃/秒の;約10〜約40℃/秒;もしくは約10〜約30℃/秒;もしくは約10〜約20℃/秒の第一の加熱速度で加熱することができ、および/または前記1つもしくは複数の反応溶液を、伸長状態から変性状態に、約1〜約150℃/秒、もしくは約1〜約100℃/秒;もしくは約1〜約80℃/秒;もしくは約1〜約60℃/秒;もしくは約1〜約40℃/秒;約1〜約30℃/秒;約1〜約20℃/秒;約4〜約150℃/秒、もしくは約4〜約100℃/秒;もしくは約4〜約80℃/秒;もしくは約4〜約60℃/秒;もしくは約4〜約40℃/秒;約4〜約30℃/秒;約4〜約20℃/秒;もしくは約10〜約150℃/秒;もしくは約10〜約100℃/秒;もしくは約10〜約80℃/秒;もしくは約10〜約60℃/秒の;約10〜約40℃/秒;もしくは約10〜約30℃/秒;もしくは約10〜約20℃/秒の第二の加熱速度で加熱する。最後に、それらの反応溶液を最終状態で保持して、1つまたは複数の増幅核酸生成物を得る。

0075

アニーリング温度および時間は、標的核酸内の特定の遺伝子座へのプライマーの結合の特異性および効率に影響を及ぼす場合があり、多重PCR反応にとって重要であり得る。前記アニーリング工程中のプライマー対の完全セットの正確な結合が、複数の遺伝子座の多重増幅の生産、例えば、許容され得るPHRおよび遺伝子座間シグナル強度バランスを有する1つまたは複数のフルSTRプロフィールを可能にし得る。所与のプライマー対についてのアニーリング状態は、いくらかの実施形態では、約50℃から70℃、および約1秒未満から約30秒より長い時間にわたり得る。実際の時間および温度は、酵素、プライマーおよび標的依存性である。

0076

伸長温度および時間は、アレル生成物収量に影響を及ぼすことがあり、および利用する酵素の固有の特性であることは理解される。所与のプライマー対についての伸長状態は、いくらかの実施形態では、約45℃から80℃、および約1秒未満から約30秒より長い時間にわたり得る。実際の時間および温度は、酵素、プライマーおよび標的依存性である。所定のサイクル数を継続するために、反応溶液を、伸長状態から変性状態に、約1〜約150℃/秒、または約1〜約100℃/秒;または約1〜約80℃/秒;または約1〜約60℃/秒;または約1〜約40℃/秒;または約1〜約30℃/秒;または約1〜約20℃/秒;4〜約150℃/秒、または約4〜約100℃/秒;または約4〜約80℃/秒;または約4〜約60℃/秒;または約4〜約40℃/秒;または約4〜約30℃/秒;または約4〜約20℃/秒;または約10〜約150℃/秒;または約10〜約100℃/秒;または約10〜約80℃/秒;または約10〜約60℃/秒;約10〜約40℃/秒;または約10〜約30℃/秒;または約10〜約20℃/秒の第三の速度で加熱することができる。いくらかの実施形態において、前記所定のサイクル数は、約10〜約50サイクルであるように選択されるが、必要に応じてより少ないまたはより多いサイクル数を使用してもよい。

0077

STR反応についての最終伸長時間を、不完全NTAが増加し始めるまで、かなり短縮することができる。所与の酵素についての最終伸長温度は、いくらかの実施形態では、約60から75℃の範囲であり得、時間は約0から5400秒の範囲であり得る。実際の時間および温度は、酵素、プライマーおよび標的依存性である。

0078

上に示した3段階サーマルサイクリングアプローチに加えて、本発明のこの方法および組成物を2段階サーマルサイクリングアプローチにも適用できる。いくらかの実施形態でのこのアプローチでは、その後、前記反応溶液を変性状態とアニーリング/伸長状態間で所定のサイクル数の間サイクルさせる。このアプローチは、伸長温度でアニールするように設計されたプライマーを利用し、それによりアニーリング工程と伸長工程に同じ温度を共有させることができる。温度転移数低減は、サイクル時間をさらに短縮させる結果となり得る。

0079

いくらかの実施形態では、多数の増幅核酸生成物を約5〜約20分で得る。ある種の他の実施形態では、多数の増幅核酸生成物を約5〜10分、約1〜5分、または5分未満で得る。いくらかの実施形態では、約10ng未満の標的核酸から出発して各増幅核酸生成物を得ることができる。いくらかの実施形態では、約5ng未満または約2ng未満の核酸、または約1ng未満の核酸、または約0.5ng未満の核酸、または約0.2ng未満の核酸、または約0.1ng未満の核酸、または約0.05ng未満の核酸、または約0.006ng未満の核酸から出発して、増幅核酸生成物を生成する。

0080

他の実施形態、例えば臨床もしくは環境サンプル中の生物兵器剤の同定、またはヒト、植物および動物における細菌、ウイルスもしくは真菌感染診断では、標的核酸の少なくとも1つのコピーから出発して増幅核酸生成物を生成することができる。例えば、分析すべきサンプルは、多重増幅反応前に、標的核酸の1000未満のコピー(例えば、1〜1000コピー)、400未満のコピー、200未満のコピー、100未満のコピー、50未満のコピー、30未満のコピー、10未満のコピーまたは1つのコピーを含む場合がある。

0081

上述の方法のいずれにおいても、サーマルサイクリングを所定のサイクル数にわたって行って、当業者が容易に判定できるような標的核酸内の遺伝子座の十分な増幅を達成することができる。例えば、前記所定のサイクル数は、約10サイクルと約50サイクルの間、およびいくらかの実施形態では約20サイクルと50サイクルの間の範囲であり得る。さらに、上述の方法の少なくともいくらかの実施形態では、1つまたは複数の核酸の少なくとも2つの遺伝子座を実質的に同時に増幅することができる。所望の用途に依存して、4より多くの、5〜10、10〜20、20〜30または約10〜250の遺伝子座を同時に増幅することができる。例えば、STR遺伝子座の増幅については、10〜20の遺伝子座を増幅することができる。

0082

本明細書に記載する方法を用いる高速PCR適用での使用に多くの市販ポリメラーゼを適用させることができる。いくらかの実施形態において、前記核酸ポリメラーゼは、少なくとも100塩基/秒の伸長速度を有する。サームス・エクアティカス(Taq)、パイロコッカス・フリオサス(Pfu)、パイロコッカス・ヴェッセイ(Pwo)、サームス・フラバス(Tfl)、サームス・サーモフィラス(Tth)、サームス・リトリス(Tli)およびサーモトガ・マリティマ(Tma)を含む、PCR増幅に利用可能な多数のポリメラーゼ。これらの酵素、これらの酵素の修飾バージョン、および酵素の組み合わせは、Roche、Invitrogen、Qiagen、StrategeneおよびApplied Biosystemsを含めた供給メーカーから市販されている。代表的な酵素としては、PHUSION(New England Biolabs、マサチューセッツ州イプスウィッチ)、Hot MasterTaq(商標)(Eppendorf)、PHUSION Mpx(Finnzymes)、PyroStart(Fermentas)、KOD(EMD Biosciences)、Z-Taq(タカラバイオ株式会社(TAKARA))、およびCS3AC/LA(KlenTaq、ミズーリ州ユニバーシティ・シティー)が挙げられる。STR型判定のためのPCR増幅用に広範に用いられている酵素は、TaqDNAポリメラーゼである。

0083

多数の(100より多くの)色素を蛍光励起および検出への適用に利用することができる。利用可能な色素のこの広い範囲により、検出範囲全域にわたる発光波長を有する、したがって最少の発光極大値間オーバーラップしか有さない色素セットの選択が可能になる。オリゴヌクレオチドおよびプライマーへの共有結合化学修飾されている色素を利用することができ、それらとしては、フルオレセインローダミン、AlexaFluor、Bodipy、クマリン、Cascade Dyes、およびシアニン色素ファミリーからのものが挙げられる。蛍光色素は、Invitrogen/Molecular Probes(カリフォルニアカールバッド)、Anaspec(カリフォルニア州フリーモント)、GE Healthcare(ニュージャージーピスカタウェイ)およびPierce/Thermo Fisher(マサチューセッツ州ウォルサム)を含めた多数の商業的供給業者から商業的に入手することができ、かかる色素を、オリゴヌクレオチドに付けるために化学修飾された誘導体(例えば、アミイト、N-ヒドロキシスクシンイミドエステルスクシンイミジルエステルイソチオシアナート)として得ることができる。多数の会社(例えば、Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド;Operon Biotechnologies、アラバマ州ハンツヴィル;IDT、アイオワ州コラールヴィル;Gene Link、ニューヨークホーソーン;AnaSpec Inc.、カリフォルニア州フリーモント;BioSynthesis、テキサスルイスヴィル)が、かかる蛍光標識オリゴヌクレオチドおよび化学修飾オリゴヌクレオチドの合成を提供している。

0084

化学的に活性化された(修飾された)蛍光色素をオリゴヌクレオチドプローブ/プライマーに、オリゴヌクレオチド合成中に付けることができ(アミダイトケミストリー、PhAmケミストリー)、または合成後に付けることができる(NHSエステル、スクシンイミジルエステルもしくはイソチオシアナートで修飾された色素)。第一の方法(成長オリゴ鎖へのホスホロアミダイト結合色素基の組み込み)の方が適便であるが、5'アミノリンカー基を含有するオリゴヌクレオチドへの活性化色素(例えば、NHSエステル)の合成後カップリングも十分に確立されている。それにより、アミノ基は活性化色素と反応して、PCR、ハイブリダイゼーションおよび他の操作中に安定な共有結合を形成する。ホスホロアミダイト結合色素の例は、FAM、JOE、およびいくらかのCy色素である。

0085

蛍光色素は、それらのピーク発光波長から典型的に20〜50nm青色シフトされるピーク励起波長を有する(ストークスシフト)。結果として、広範な発光波長にわたる色素の使用は、その発光波長範囲にわたってそれらの色素の効率的励起を達成するための励起波長に伴って、多数の励起源の使用を必要とし得る。例えば、FAMは、従来の青色アルゴンレーザー(488nmで励起極大)を使用して488nmで非常に効率的に励起されるが、Cy5.5は、同じレーザーによってあまり効率的に励起されない(Cy5.5励起極大は、673nmである)。かかる赤方シフト色素を効率的に励起させるための1つの方法は、蛍光エネルギー移動による方法であり、この方法は、例えば、FAMおよびCy5.5の効率的な単一レーザー励起を可能にする。これは、選択した光源によって効率的に励起される色素(吸収体)を、同じ光源によって励起されないが赤方シフト波長で発光する色素(発光体)の極近傍に付けることにより達成される。発光体の極近傍への吸収体の配置により、吸収したエネルギーの吸収体から発光体への移動が可能になり、その結果、長波長色素のより効率的な励起が可能になる。吸収体と発光体の最適な空間距離フォルスター距離と呼ばれ、吸収体色素と発光体色素の間に適するスペーサー部分を配置することによって実験的に決定される。かかる部分は、単純な炭素スペーサー(例えば、C3、C6、C18リンカー)、オリゴヌクレオチドスペーサー、または修飾ヌクレオチドであり得、それらの2つの色素を化学的に連結させて最適な距離を維持することができる。吸収体色素と発光体色素の間の最適な間隔は、吸収体の励起、発光体へのエネルギー移動、および発光体色素のみの蛍光発光を生じさせる結果となる。色素間の間隔を離し過ぎると、蛍光エネルギー移動が非効率的になり、発光体は、その蛍光極大波長で発光し得る。対照的に、吸収体と発光体の間隔を近づけ過ぎると、蛍光消光(無蛍光/発光)が観察され得る。

0086

最後に、色素は、増幅断片の電気泳動移動度改変することがある。一般的に、これは、改変された移動度が異なる遺伝子座からのアンプリコンとのオーバーラップの原因とならない限り、重要な問題ではない。かかる改変移動度がオーバーラップの原因となる比較的珍しい事象では、(例えば、オーバーラップする遺伝子座の大きい方のアンプリコンを生じさせる遺伝子座の標識プライマーの5’末端に塩基を付加させることにより)そのオーバーラップをなくすようなプライマー設計が必要とされる。

0087

当業者に公知の幾つかのパラメータを用いて、本明細書に記載するPCR増幅を最適化することができる。前記プロトコルの最適化の基準としては、フルプロフィールの生成、シグナル長、ダイナミックレンジ、遺伝子座間シグナル強度バランス、PHR、不完全NTA、スタッター、および総サイクル時間が挙げられる(Hill, CR, Butler, JM, Vallone, PM. A 26plex Autosomal STR Assay to Aid Human Identity Testing. J Forensic Sci 54:1008-1015. 2009. Brownstein, MJ, Carpten, JD, Smith, JR. Modulation of Non-Template Nucleotide Addition by Taq DNA Polymerase: Primer Modifications that Facilitate Genotyping. BioTechniques 30:1004-1010. 1996.SWGDAM Interpretation Guidelines for Autosomal STR Typing by Forensic DNA Testing Laboratories. 2010. http://www.fbi.gov/about-us/lab/codis/swgdam-interpretation-guidelines)。

0088

いくらかの実施形態において、少なくとも10、20または30多重PCRサイクルについての総サイクリング時間は、約1分〜約90分の範囲であり得る。いくらかの実施形態において、少なくとも10、20または30多重PCRサイクルについての総サイクリング時間は、約1分〜約90分;または約1分〜約85分;または約1分〜約80分;または約1分〜約75分;または約1分〜約70分;または約1分〜約65分;または約1分〜約60分;または約1分〜約55分;または約1分〜約50分;または約1分〜約45分;または約1分〜約40分;または約1分〜約35分;または約1分〜約30分;または約1分〜約25分;または約1分〜約20分;または約1分〜約15分;または約1分〜約10分または約1分〜約5分の範囲である。他の実施形態において、少なくとも10、20または30多重PCRサイクルについての総サイクリング時間は、約90分未満である。さらに他の実施形態において、少なくとも10、20または30多重PCRサイクルについての総サイクリング時間は、約89、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、4、3、2または1分未満である。

0089

本明細書に記載する方法を、従来のPCRサーマルサイクラー、例えば、GeneAmp(登録商標)PCR Systems 9700(Applied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー)を使用して行うことができると考えられる。各反応チャンバーを薄壁反応チューブの中に収容することができる。薄壁反応チューブは、約200μm未満の壁厚を好ましくは有する。好ましくは、薄壁反応チューブは、約100μm未満の壁厚を好ましくは有する。

0090

本明細書におけるPCR増幅方法を、マイクロ流体バイオチップ、例えば、「Methodsfor Rapid Multiplexed Amplification of Target Nucleic Acids」と題する米国特許出願第12/080,746号明細書、および「Unitary Biochips」と題する米国特許第13/044,485号明細書に記載されているものを使用して行うことも考えられ、前記特許文献の双方が参照により本明細書に援用されている。各反応チャンバーをバイオチップ(例えば、マイクロ流体バイオチップ)の中に収容することができる。

0091

いくらかの実施形態では、バイオチップを使用して本発明の方法を行うことができる。あるバイオチップ設計は、マイクロ流体分野の基本目的、すなわち、オペレーターなしでのサンプルの挿入から結果の生成までの複雑なプロセスにおけるいくらかの工程またはいくらかの実施形態ではすべての工程の集積化、を達成することができる。いくらかの実施形態において、前記バイオチップを完全集積化することができ;ならびに法医学サンプルからショート・タンデム・リピート(STR)プロフィールを生成するための、細胞溶解、DNA精製、多重増幅、ならびに電気泳動分離および検出を含む、複雑なサンプル・イン・トゥー・リザルツ・アウト分析(sample in to results out analysis);臨床サンプルからDNA配列を生成するための、細胞溶解、DNA精製、多重増幅、サンガーシークエンシング限外濾過ならびに電気泳動分離および検出を含む、複雑なサンプル・イン・トゥー・リザルツ・アウト分析;バイオ脅威(biothreat)サンプルからDNA配列を生成するための、核酸精製、逆転写、多重増幅、サンガーシークエンシング、限外濾過ならびに電気泳動分離および検出を含む、複雑なサンプル・イン・トゥー・リザルツ・アウト分析;ならびにヒト、細菌およびウイルス臨床および研究サンプルからゲノムDNA配列を生成するための、核酸精製、ライブラリー構築および単一分子シークエンシングを含む、複雑なサンプル・イン・トゥー・リザルツ・アウト分析を行うことができる。

0092

いくらかの実施形態では、サンプル操作をバイオチップで行い、該サンプル操作は、核酸抽出と;細胞溶解と;細胞分離と;差次的細胞溶解(differential cell lysis)と;分別濾過と;全核酸精製と;DNA精製と;RNA精製と;mRNA精製と;タンパク質精製と;核酸増幅前清浄化と;核酸増幅(例えば、シンプレックスおよび多重双方のエンドポイントPCR、リアルタイムPCR、逆転写PCR、非対称PCR、ネステッドPCR、LATE PCR、タッチダウンPCR、デジタルPCR、ローリングサークル増幅、鎖置換増幅、ならびに多置換増幅)と;Y-STR増幅と;ミニSTR増幅と;一塩基多型分析と;VNTR分析と;RFLP分析と;核酸増幅後清浄化と;核酸シークエンシング前清浄化と;核酸シークエンシング(例えば、サンガーシークエンシング、パイロシークエンシング、および1分子シークエンシング)と;核酸シークエンシング後清浄化と;逆転写と;逆転写前清浄化と;逆転写後清浄化と;核酸ライゲーションと;SNP分析と;核酸ハイブリダイゼーションと;電気泳動分離および検出と;イムノアッセイと;結合アッセイと;タンパク質アッセイと;酵素的アッセイと;質量分光分析と;核酸およびタンパク質定量との組み合わせを含む。

0093

いくらかの実施形態では、バイオチップにより、未処理生体サンプルからの核酸および他の生体成分を精製、操作および分析することができる。未処理生体サンプルは、個体により採取され、その後、中間処理工程なしで(処理前にサンプル採取デバイスが標識および/または保管されることはあるが)、バイオチップのサンプル受け入れチャンバーに挿入されるサンプルである。オペレーターは、サンプルを採取しまたは別様に得、そのサンプルを装置に挿入し、その装置に計器を挿入し(その装置に予めその計器が配置されていれば必要ない)、そしてスタートタンを押すだけですむ。装置への挿入前にサンプルを処理、操作または修飾する必要はない−オペレーターは、スワブを切断する必要がなく、血液チューブを開ける必要がなく、組織および生体液を採取する必要がなく、サンプルを別のホルダーに移す必要がなく、ならびにサンプルを試薬および条件(例えば、加熱、冷却、振動)に付す必要がない。したがって、オペレーターは、生物科学および検査室技術の広範な訓練を受ける必要がない。場合により、バイオチップは、処理済み生体サンプル(例えば、その後の精製のための細胞溶解産物)を受け入れることがあるが、かかる用途には、技術的訓練を受けたオペレーターが必要とされ得る。

0094

実際、生体サンプルは、無数採取デバイスを使用して採取され、それらのデバイスのすべてを、本明細書に記載する方法で使用することができる。前記採取デバイスは、一般的に市販されているが、所与の用途のために特異的に設計および製造することもできる。臨床サンプルには、鼻咽頭、口内、口腔液、糞便、扁桃子宮頚および創傷スワブを含めた、様々な市販用スワブタイプを利用することができる。サンプル採取デバイスの寸法および材料は様々であり、該デバイスは、専用ハンドルキャップ、切断を促進および指示するためのスコア、ならびに採取マトリックスを含有することがある。血液サンプルは、多種多様な市販チューブに様々な体積で採取され、それらのチューブの一部は、添加剤(抗凝血剤、例えば、ヘパリンクエン酸塩、およびEDTA)、サンプル進入を促進するためのバキューム、針挿入を促進するためのストッパ、およびオペレーターをサンプルへの曝露から防護するためのカバーを含有する。血液チューブとは一般的に異なるチューブに、組織および体液(例えば、状物質吸引物)も採取される。これらの臨床サンプル採取デバイスは、(迅速連鎖球菌テストのための咽頭/扁桃スワブの評価などのある種の試験は、ポイントオブケアで行われる場合があるが)、一般的に、試験のために最新技術の病院または商業臨床研究所に送られる。環境サンプルは、フィルターもしくはフィルター・カートリッジ(例えば、エア・ブリーザエアロゾルまたは水濾過デバイスからのもの)、スワブ、紛体または流体であり得る。

0095

法医学的証拠についての一般採取法は、スワブを使用して行われる。スワブは、Bode(バージニア州ロートン)、Puritan(メイン州ギルフォード)、Fitzco(ミネソタスプリングパーク)、Boca(フロリダ州コーラルスプリングズ)、Copan(カリフォルニア州ムリエタ)およびStarplex(カナダ国オンタリオ州エトビコー)から市販されている。ガーゼ様材料、使い捨てブラシ、または市販の生体サンプル採取キットを使用してスワッビングを行うこともできる。法医学サンプルは、血液、精液、上皮細胞、尿、唾液、糞便、様々な組織、および骨を含有し得る。人に存在する個体からの生物学的証拠は、多くの場合、口内スワブを使用して採取される。広範に使用されている市販用口内スワブは、SecurSwab(The Bode Technology Group、バージニア州ロートン)である。口内サンプルは、スワブを内面に置いてそのスワブを1回以上、上下に動かすように被験者またはオペレーターに指示することによって採取される。

0096

いくらかの実施形態では、本明細書に記載する方法においてバイオチップを用いて、多数のサンプルに関する複雑なプロセスを並行して行う。いくらかの実施形態では、同一の操作セットを用いて多数のサンプルを処理し、または場合に応じた操作セットを使用して各サンプル(もしくはサンプルのサブセット)を処理する。いくらかの実施形態では、幾つかの独立した分析を所与のサンプルについて行う。例えば、法医学サンプルは、DNAを単離し、その後、その精製された材料に関するSTR分析、SNP分析およびミトコンドリアシークエンシングを行うことによって分析することができる。同様に、臨床サンプルは、核酸およびタンパク質を精製し、PCR、逆転写PCR、DNAシークエンシングおよびイムノアッセイを行うことによって分析することができ、(例えば)単一のバイオチップを用いて所与のサンプルを多数の病原体および細胞プロセスについて同時に問い合わせることが可能になる。

0097

バイオチップ動作およびデータ分析のために一連のソフトウェアおよびファームウェアを提供することができる。成分機能を命令し、計器の自己テストを行うソフトウェアおよびファームウェアによって計器ハードウェアを制御する。すべてのスクリプトプロセス工程の適用を含む、計器とバイオチップのすべての相互作用を自動スクリプトが制御する。分析用ソフトウェアは、生データ(例えば、電気泳動図の色補正)の処理と、アッセイ結果の場合は分析(例えば、断片サイズ測定、STRアレルコーリング、DNA配列分析)の双方を行う。前記計器は、ユーザーにプロセスを開始させ、ユーザーにプロセスステータスの情報を伝える、グラフカル・ユーザー・インターフェースを含有することがある。最後に、前記システムは、関連分析コンパレータ(例えば、対象となる個体からのSTRプロフィール、もしくは病原体のDNA配列)を記憶することができ、または前記システムは、外部データベースマッチングおよびさらなる分析のために結果をポートアウトすることができる。

0098

以下の実施例は、本発明の特定の実施形態およびそれらの様々な使用を例示するものである。単に説明を目的として示すものであり、本発明を制限するものと解釈してはならない。

0099

実施例1
STR遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGA、ならびにSE33およびアメロゲニン遺伝子座の5色増幅および分離および検出システムでの同時多重増幅の蛍光検出
この多重設計の第一の工程は、遺伝子座選択を必要とする。幾つかの基準を用いて何十万もの利用可能な多型遺伝子座から選択したが、主要識別因子は、各遺伝子座の多型度であった。より類似した頻度を呈示するより多くのアレルを有する遺伝子座は、より高いヘテロ接合性

0100

0101

(Weir,BS. Genetic Data Analysis II, Chapter 4, p.141. Sinaeur Associates Inc, Publishers 1996)およびより高い多型情報含有値(

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0103

、Botstein, D, White, RL, Skolnick, M, Davis, RW. Construction of a genetic Linkage Map in Manu Using Restriction Fragment Length Polymorphisms, Am J Hum Genet 32:314-331, 1980)を提示する。この特徴は、DNAサンプル源の互いのマッチングにかなり有利である。個体の遺伝子座の高い多型情報含有値は、類縁個体を含む親子および血縁関係分析において特に重要である。ゲノムが、これらの分析に好ましい非連鎖遺伝子座を限られた数しか収容できないからである。それ故、他の因子が選択に影響を及ぼさない限り、多くのアレルを有する高多型遺伝子座を一般的に選択した。

0104

もう1つの重要な因子は、米国および世界中で法の執行のために利用されている遺伝子座を含めることであった。すべての国が同定に同じSTR遺伝子座セットを使用するとは限らない。異なる国が異なる遺伝子座セットを使用するという事実は、ある国のデータベースを別の国で収集されたプロフィールに関して検索することの有用性を低減させる。すべての米国標準STR遺伝子座ならびに世界中の司法管轄区で常例的に利用されているすべての遺伝子座を含むプライマーセットを開発することにより、データベース検索および個体同定は、はるかに情報価値の高いものなるであろう。前記多重は、世界中からのデータベース検索に適する遺伝子座を含有するので、このアプローチは、移民検査および国際犯罪に関係したサンプルの検査での使用についてさらなる利点を提供する。

0105

25STR遺伝子座に加えてアメロゲニン遺伝子座を含有する多重を表3に示すように設計した。この多重は、米国CODISデータベースにおいて是認されている13のSTR遺伝子座すべて(表3、米国CODIS列)ならびにEuropean DNA Profiling(EDNAP)GroupおよびEuropean Network of Forensic Science Institutes(ENFSI)により欧州諸国において標準化に推奨されているもの[Schneider, PM. Expansion of the European Standard Set of DNA Database Loci-The Current Situation. Profiles in DNA, Promega Corporation, March 2009. http://www.promega.com/resources/articles/profiles-in-dna/2009/expansion-of-the-european-standard-set/](表3、欧州EDNAP/ENFSI列)を含む。3つの異なる遺伝子座がオーストリア国家データベースに組み入れられており、ドイツデータベースには1の異なる遺伝子座、SE33、が組み入れられている。最後に、増幅アレル間で観察される分離増加のため価値があるペンタヌクレオチド遺伝子座も含める。

0106

0107

多重内のSTR遺伝子座の配置は、分離システムで検出することができる断片の範囲、分離システムの分解能(識別すべき2つの断片の分子量に基づき変化し得る)および、電気泳動分離の場合、分離中に検出することができる蛍光色素の数を含む、幾つかの考慮事項に基づく。25STR/アメロゲニン多重は、比較的少数の稀なミクロ変異アレル(すなわち、整数のリピート長が他のものと異ならないアレル)を有する4および5塩基リピート遺伝子座をより大きいアンプリコン位置に配置する。このアプローチには、(所与の分離プラットホームおよび所与の分離時間に関して)より高い分子量範囲のアレルの分析を、最低分解能を概して有する領域内にこれらのアレルを配置することによって最適化するという利点がある。高分子量範囲の前記比較的少数の稀なミクロ変異アレルを有するさらなる4および5塩基リピート遺伝子座の配置と同時に、より低い分子量範囲の3つの塩基リピートを含有する高多型遺伝子座(すなわち、D22S1045)およびより高頻度のミクロ変異遺伝子座を配置することが、この多重設計の重要な態様である。高分子量範囲の5塩基分離でのアレルは、より一般的に用いられている4または3塩基STRリピートより容易に分離するので、組み入れられた遺伝子座のフルスペクトルにわたってのアレルのより迅速な分離がこの同じ設計特徴によて可能になる。このアプローチは、多重設計の高分子量範囲の使用向上を可能にし、各色素で標識された高多型特性を有するより多くの遺伝子座の組み入れとを可能にし、最終的には、より多くのこれらの遺伝子座の多重への組み入れを可能にする。25STR遺伝子座およびアメロゲニン遺伝子座を合計4色で標識し(第5の色を使用してサイズマーカーを標識し)、74塩基から485塩基の総分子量範囲にわたって配置した。本発明者らはまた、分解サンプルが何らかの高分子量情報を消去する事象での情報の喪失を制限するために、より大きいアンプリコン箇所の複数の位置に最小共通使用遺伝子座を配置した。

0108

図1は、単一反応での26の遺伝子座の共増幅を可能にする設計を示す。第一のパネルは、遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta Bについてのものを含む、FAMで標識した遺伝子座を示し、第二のパネルは、遺伝子座TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta Cについてのものを含む、JOEで標識した遺伝子座を表示し、第三のパネルは、遺伝子座D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta Dについてのものを含む、カルボキシテトラメチルローダミン(TMR)で標識した遺伝子座を表示し、第四および五のパネルは、遺伝子座D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGAおよびSE33についての5,6-カルボキシローダミン6G(CXR)で標識した遺伝子座を表示する。第六のパネルは、分析に含めたサイズマーカーを構成するCC5標識断片を表示する。

0109

多重STRセットの構築は、該ミックスにおいて計画外のプライマー相互作用によって生じるアーティファクトの削除を必要とすることがある。例えば、ある遺伝子座の標識プライマーが別の遺伝子座の未標識プライマーと協調して作用して、意図されない配列をポリメラーゼ連鎖反応中に増幅することがある。これは、ゲノム標的DNAに関して起こるが、設計したアンプリコンの濃度が反応中に増加するにつれて起こる可能性が高くなる;この増加は、偶発的増幅事象が発生する(その結果、アーティファクト産物が生ずる)より高いテンプレート濃度をもたらす。一旦生成されると、かかるアーティファクトは、問題のあるプライマー対との完全マッチをもたらし、そして後続の増幅ラウンドにおいて効率的に増幅する。

0110

かかるアーティファクトを解消するには、多重の中のどの2つのプライマーが、問題の特異的アーティファクト(単数または複数)を生じさせるのかを特定することが有用である。これは、それらの存在および不在がアーティファクト(単数または複数)の存在および不在とそれぞれ一致する2つの特定のプライマーが同定されるまで、個々のプライマーまたはプライマー群をそのミックスから系統的に削除することによって達成される。原因となるプライマーが同定されたら、それらのアーティファクトを様々な方法で削除することができる。これらには、(1)問題のあるプライマーを含有するプライマー対の一方をより少なく使用すること、(2)3’末端への塩基の付加により、もしくは新たな結合部位に完全に設計し直すことにより、一方もしくは双方の問題のあるプライマーの配列を変更すること、(3)標識プライマーを未標識に変更し、未標識プライマーをプライマー対で標識する(したがって、アーティファクト(単数もしくは複数)を検出不能にする)こと、または(4)意図されない生成物の生成を減少させるように一方もしくは双方の対の中の未標識プライマーに対する標識の比を修飾すること、が挙げられる。経験的分析を用いて、各々のアーティファクトまたはアーティファクトのセットに関してアーティファクト低減を達成するために最も有効な手段を決定する。

0111

遺伝子座対遺伝子座バランスも法医学的に有用な多重セットの作成に重要である。このことに関して、初期プライマー設計は、それらのそれぞれの融解温度が互いに類似しているプライマーの設計を含む。増幅プロセスで用いるアニーリング温度をこの融解温度より低く設定して、すべてのプライマー標的が、主として、変性状態ではなく相補的プライマーを有するデュプレックス状態であることを確実にする。そうであっても、サイクルあたりの相対増幅効率は、遺伝子座によって異なり、その結果、ある遺伝子座を他の遺伝子座より多く提示する最終多重増幅生成物が生ずることがある。このインバランスを克服する1つの方法は、いくらかのプライマーの濃度を増加させる一方で、他のものの濃度を低下させて、増幅プロセスに影響を及ぼす他の因子の一部を補償する方法である。1増幅ラウンドにつき2倍より大きい増加に増幅効率を向上させることは決してできないので、このアプローチには限界がある。

0112

26のSTR遺伝子座の各々についてのプライマー配列を、表4にリストするプライマー配列を含む単一溶液に併せた。

0113

0114

この26プレクス25-STR溶液を用いて、ヒトゲノムDNAテンプレート(株9947)を単一反応容器において個々の遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGAおよびSE33で同時に増幅した。前記PCR増幅をマイクロ流体バイオチップにおいて7μL反応で行った。前記PCRバイオチップ(図2A)をスライド形式射出成形し、図2Bの高速サーマルサイクラーを使用して迅速な多重PCRについて順次試験した。このバイオチップは、25mm×75mm×1.1mm厚である。このシステムは、単一ゲノム当量のヒトDNA(6pgのDNA、本質的に単一コピー検出限界)からのSTR断片に関する多重増幅を可能にする。反応は、本質的にGiese, H.,ら (2009). "Fast multiplexed polymerase chain reaction for conventional and microfluidic short tandem repeat analysis." J Forensic Sci 54(6): 1287-96に記載されているように行った。31サイクルプロトコルを適用して、サーマル・サイクリング・チャンバー内で反応をサイクリングして標識アンプリコンを生成した。サイクリング条件は、次のとおりであった:ホットスタート93℃×20秒、続いて31サイクルの(93℃×4秒、56℃×15秒、そして70℃×7秒)、続いて70℃×90秒の最終伸長。「Methodsfor Rapid Multiplexed Amplification of Target Nucleic Acids」と題する米国特許出願第12/080,746号明細書、および「Unitary Biochips」題する米国特許出願第13/044,485号明細書も参照されたし(これら特許文献の双方が参照により本明細書に援用されている)。下の実施例6において説明するようにNetBioのGenebench-FXを使用して、増幅生成物を分離し、検出した。

0115

図3は、得られた26プレックス反応の各遺伝子座についての増幅生成物の色補正スキャンを示す。26遺伝子座プライマーセットを使用して、NetBio GeneBench FX(商標)計器で分離および検出された各遺伝子座について断片を増幅した。第一のパネルは、遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta Bについてのものを含む、FAMで標識したピークを表示し、第二のパネルは、遺伝子座TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta Cについてのものを含む、JOEで標識したピークを表示し、第三のパネルは、遺伝子座D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta Dについてのものを含む、カルボキシ−テトラメチルローダミン(TMR)で標識したピークを表示し、第四および五のパネルは、遺伝子座D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGAおよびSE33についての5,6-カルボキシローダミン6G(CXR)で標識したピークを表示する。第六のパネルは、サイズマーカーを構成するCC5標識断片を表示する。

0116

実施例1は、25の異なるSTR遺伝子座とアメロゲニン遺伝子座で有効な共増幅が達成されたこと、およびこれらの生成物が分離および検出されたことを実証するものである。これは、用いたプライマー配列が、増幅材料において観察される局所バックグラウンドノイズとは異なる断片に関する26遺伝子座の各々についての増幅生成物を生じさせるように十分よく設計されており、バランスがとられていることを示す。増幅材料は、ヒト株9947からの公知の標準DNAであったので、予想断片は既知であり、確認された。しかし、CXR標識D8S1179、FGAおよびSE33アレル範囲が、各々、他の6つのCXR標識遺伝子座のうちの1以上とかなりオーバーラップするため、5色素に制限したことが、いくらかのサンプルでの解釈を困難にするであろう。この制限を実施例2において克服し、実施例2は、6つの蛍光標識を利用して個々の色素各々の中の一意的サイズ範囲への各遺伝子座のアレルの完全分離を可能にする。

0117

実施例2
25-STR遺伝子座多重。
実施例2は、25の異なるヒトSTR遺伝子座に加えてアメロゲニン遺伝子座の共増幅、ならびに同じ色素で標識した隣接アレルとのオーバーラップのない異なるアレルサイズ範囲へのそれらの共増幅生成物の分離および検出を表示するものである。この遺伝子座セットは、完全13CODIS遺伝子座、8つのさらなる欧州、オーストリアおよびドイツ標準または提案標準遺伝子座、4つのPenta遺伝子座、および性別識別を可能にするためのアメロゲニンを含んだ。このアプローチは、法医学的型判定方法統一、ならびに米国と世界中の多くの国々および機構との間でのより多くの有用なデータの共有を可能にする。この多重を使用してDNAサンプルを分析することができ、すると欧州における、米国における、および世界中のデータベースでの検索を支援することができ、その結果、これらの行為地のすべてにおいて法の執行、テロ対策および自国防衛努力を支援することができる。

0118

遺伝子座アメロゲニン、D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGAおよびSE33の6色増幅および分離および検出システムでの同時多重増幅の蛍光検出。この多重設計例は、実施例1において説明したのと同じ遺伝子座を共増幅するプライマーよりなる。これは、遺伝子座D8S1179、FGAおよびSE33を、実施例1の場合のようなROX標識プライマーではなくこれら3つの遺伝子座のための第六の色素で標識したプライマーを含有するプライマー対を用いて増幅した点で異なる。前記第六の色素はDyLight 633であるが、多数の他の色素を必要に応じて用いることができる。この第六の色素に加えて、この多重における他の色素は、FAM、JOE、TMR、CXRおよびCC5である。

0119

図4は、本発明の多重システムの開発に取り入れたアプローチの利点を例示する。各行の特定の遺伝子座を標識するために使用した色素を左の列にリストする(A488は、ATTO448色素を表す)。各遺伝子座についての近似アレルサイズを、この図の上部に示す縮尺から判定することができる。個体の集団における多くのアレル各々が表示する幾つかの高多型遺伝子座の多重への配置が非常に望ましい。しかし、分離中のDNA断片のより高分子量範囲の分解能の喪失は、作業可能なアンプリコンサイズ範囲に上限を作り、したがって、各蛍光色素で標識された遺伝子座の明確に分離および分析することができる数を制限する。色素の数を増加させることがこの制限を克服する1つの方法である(代替アプローチは、電気泳動システムによって分離される有効MW範囲を増加させることである)。D8S1179、FGAおよびSE33遺伝子座のための特異的プライマーにコンジュゲートさせた第六の蛍光色素の組み入れにより、オーバーラッピングアレルのアンプリコンを生じさせることなく、すなわち、同じ色素で標識されたプライマーを有する別の遺伝子座のアレルのサイズ範囲に出現する1つの遺伝子座を生成することなく、共増幅および独立した可視化を行うことが可能になる。

0120

換言すれば、この25遺伝子座アッセイは、実質的非オーバーラッピングSTRアッセイである。実質的非オーバーラッピングアッセイの価値は、それらが、同じ様式で標識された隣接遺伝子座からのオーバーラッピングアレルから生ずる混乱の可能性を本質的になくすことである。STR遺伝子座サイズ範囲外に分類される稀なアレルのみがかかる混乱を引き起こし得る。実施例5の本発明者らの27プレックスアッセイの設計は、4つのかかる稀なオーバーラッピングアレルを有し、16プレックスABIIdentifilerアッセイは、少なくとも6つの稀なオーバーラッピングアレルを有し、およびPowerplex 16プレックスアッセイは、8つのかかる稀なオーバーラッピングアレルを有する。これらの稀なアレルの大部分が、1回または数回の出現に基づき文献に報告されている。然るが故に、多数のSTR遺伝子座の評価を可能にし、その上、それらを実質的非オーバーラッピングアッセイとして維持することを可能にするような多重の設計が、本発明の主要な利点である。

0121

実施例Iのアッセイを除いて、本実施例に提供するSTRアッセイのすべてが実質的非オーバーラッピングである。したがって、アレルを代表する断片をサイズもしくは色または双方による可視化および分析のために自信をもって分離する。これは、多くの集団に関する実質的集団データを多重に組み入れられた遺伝子座に利用できるため可能なのである。これらのデータを用いなければ、より少数の高多型遺伝子座の各々の色での表示を可能にするためにアレル範囲を実質的に互いに分離する必要があり、またはそれらを互いに近くに配置する場合には、同じ色の隣接遺伝子座のアレルサイズ範囲の実質的オーバーラップのリスクを処理する必要がある。

0122

この実施例では、DNAテンプレート(株9947)を、個々の遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、FAM標識したPenta B遺伝子座、JOEで標識した遺伝子座TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441およびPenta C、TMRで標識した遺伝子座D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニンおよびPenta Dで同時に増幅し、遺伝子座D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1POおよびPenta EをCXRで標識し、ならびに遺伝子座D8S1179、FGAおよびSE33を単一の反応容器で第六の色素で標識する。実施例1において説明したようにPCR増幅を行う。増幅された生成物をCC5標識サイズマーカーと混合し、その後、実施例1において説明したようにNetBioのGenebench-FX(商標)を使用して分離し、検出する。

0123

実施例3
35-STR遺伝子座多重設計
遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGA、SE33、D17S974、D9S1122、D14S1434、D4S2408、D9S2157、D20S1082、D6S1043、D1SGATA113、D10S1435およびD11S4463の8色増幅および分離および検出システムでの同時多重増幅の蛍光検出。この35プレックス設計は、実施例1および2の25のSTR遺伝子座およびアメロゲニン遺伝子座とさらなる9つのSTR遺伝子座を含む。

0124

図5は、増幅された遺伝子座セットの標識生成物に8つの色素を用いる設計を表示する(参照により本明細書に援用されている、「Methodsfor Rapid Multiplexed Amplification of Target Nucleic Acids」と題する米国特許出願第12/080,746号明細書を参照されたし)。遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045およびPenta Bを色素1で標識し、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441およびPenta Cを色素2で標識し、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニンおよびPenta Dを色素3で標識し、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1POおよびPenta Eを色素4で標識し、D8S1179、FGAおよびSE33を色素6で標識し、D17S974、D9S1122、D14S1434、D4S2408、D9S2157およびD20S1082を色素7で標識し、ならびにD6S1043、D1SGATA113、D10S1435およびD11S4463を色素8で標識する。サイズ標準を色素5で標識する。

0125

D6S1043遺伝子座は、染色体6上のSE33遺伝子座と物理的に近く、したがって、それと遺伝的に連鎖している。この多重システムに組み入れたD6S1043遺伝子座は、中国で使用されている。D17S974、D9S1122、D14S1434、D4S2408、D9S2157、D20S1082、D1SGATA113、D10S1435およびD11S4463遺伝子座は、Hillら(2009、同誌)によって報告されている。これらの遺伝子座は、すべて、この多重セットに組み入れた他のすべての遺伝子座から実質的な物理的(染色体)距離を隔てて位置し、それが、この多重内での他の遺伝子座との遺伝連鎖の可能性を低くさせる。

0126

多重システムへの34のSTR遺伝子座とアメロゲニン遺伝子座の組み入れは、以前に開発されたSTR多重セットに対して有意な複雑性を加える。少なくとも70のプライマーをこのミックスに組み入れ、それにより、アーティファクト発生の有害な帰結を伴うことなく同時共増幅が生ずる結果となる。8つの別個の色素標識を、各々に関してより少ない遺伝子座が増幅されるように組み込み、かくして高分子量アンプリコンのサイズ制限を可能にする。そしてまた、これが、増幅生成物のより迅速で正確な分離を可能にする。

0127

実施例4
遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045、Penta B、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441、Penta C、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニン、Penta D、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1PO、Penta E、D8S1179、FGA、SE33、DYS391、D6S1043、DYS439、DYS389II、DYS19、DYS392、DYS393、DYS389I、DYS390、DYS385a、DYS385b、DYS437およびDYS438の8色増幅、分離および検出システムでの同時多重増幅の蛍光検出。
この38-プレックス設計は、実施例1および2の25STR遺伝子座およびアメロゲニン遺伝子座、実施例3のD6S1043遺伝子座、ならびにさらなる11のY染色体STR遺伝子座を含む。

0128

前記Y染色体遺伝子座は、血縁関係の判定において男性から男性への遺伝を調査しているときに有効である。常染色体STRとY STRの複合多重は、この多次元分析別途有用性をもたらす。これらのYSTR遺伝子座を使用して、数ある関係の中でも、おじ関係、祖父孫関係、男性同士の連鎖により関係づけられる男性のいとこ、および同じ父親からの男性半同胞関係を確立することができる。Y STRは、数世代の期間にわたって血縁関係を確立するために使用されている。それらは、2名の人を分析する際、介在する親族の男性が分析から抜けている場合(例えば、姪の父親であるおじの兄弟からのサンプルがない、おじと姪)に特に役立つ。それらはまた、父系の地理的祖先の決定に使用することができる点で付加価値をもたらす。したがって、これらの遺伝子座は、調査分析および血縁関係判定に極めて有用である。

0129

この実施例は、増幅された遺伝子座セットの生成物を標識するための8つの色素の使用を含む。これは、各々の色素標識で生成された増幅生成物を個別的に分離および検出する能力を提供する。

0130

図6は、増幅された遺伝子座セットの生成物を標識するために8つの色素を用いる設計を表示する。遺伝子座D3S1358、D19S433、D2S1338、D22S1045およびPenta Bを色素1で標識し、TH01、D18S51、D1S1656、D10S1248、D2S441およびPenta Cを色素2で標識し、D16S539、vWFA31、D21S11、D12S391、アメロゲニンおよびPenta Dを色素3で標識し、D5S818、D13S317、D7S820、TPOX、CSF1POおよびPenta Eを色素4で標識し、D8S1179、FGAおよびSE33を色素6で標識し、DYS391、D6S1043、DYS439、DYS389II、DYS19およびDYS392を色素7で標識し、ならびにDYS393、DYS389I、DYS390、DYS385、DYS437およびDYS438を色素8で標識する。サイズ標準を色素5で標識する。

0131

多重システムへの38のSTR遺伝子座とアメロゲニン遺伝子座の組み入れは、以前に開発されたSTR多重セットに対して有意な複雑性を加える。少なくとも76のプライマーをこのミックスに組み入れ、それにより、アーティファクト発生の有害な帰結を伴うことなく同時に共増幅が生ずる結果となる。8つの別個の色素標識を、各々に関してより少ない遺伝子座が増幅されるように組み込み、かくして高分子量アンプリコンのサイズ制限を可能にする。そしてまた、これが、増幅生成物のより迅速で正確な分離を可能にする。

0132

実施例5
遺伝子座選択および多重設計。
STR遺伝子座を、米国および欧州データベースでのそれらの使用是認に主として基づき、27遺伝子座多重アッセイへの組み入れに選択した。これらの遺伝子座は、表5に収載されており、13CODISコアSTR遺伝子座(Budowleら Population Data on the Thirteen CODIS Core Short Tandem Repeat Loci in African-Americans, US Caucasians, Hispanics, Bahamians, Jamaicans, and Trinidadians. J Forensic Sci. 1999;44:1277-86)、欧州標準12 STR遺伝子座(これらのうちの7つは、CODIS遺伝子座と重複している)、オーストリアデータベースで使用されているアメロゲニン遺伝子座、D2S1138およびD19S433遺伝子座、ならびにドイツデータベースで使用されているSE33遺伝子座(Parsonら Efficient DNA database laboratory strategy for high through-put STR typingof reference samples. Forensic Sci Int. 2001;122(1):1-6;Schneider. Expansion of the European Standard Set of DNA Database Loci−the Current Situation. Profiles in DNA. 2009;12(1):6-7)を含む。加えて、拡張CODISコアSTRセットへの組み入れが最近提案されたPenta D、Penta EおよびDYS391遺伝子座(Hares. Expanding the CODIS core loci in the United States. Forensic Sci Int Genet. 2012;6(1):e52-4)、中国で一般的に使用されているD6S1043遺伝子座を組み入れ、およびその大きいリピート長のためさらなるペンタヌクレオチド遺伝子座、Penta Cも組み入れた。

0133

27遺伝子座の共増幅を可能にするための多重設計の作成には反復的プライマー設計および試験が必要であった。増幅生成物は、500塩基未満であった。なぜなら法医学サンプル抽出物が、時にはこの長さ以下の長さのDNAサンプルを含有するからである。各遺伝子座についての必要最小および最大アンプリコン長は、各遺伝子座について入手できるNIST STRbaseデータおよびNCBIDNA配列の再調査から決定した(米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)ホームページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/unists/;米国国立標準技術研究所(National Institute for Standardsand Technology)ホームページ:http://www.cstl.nist.gov/strbase/)。幾つかのケースでは、新たなアレルが市販用キットの導入後に発見されたので、この多重におけるアンプリコン範囲を、市販のアレリックラダーによって代表される範囲と比較して拡張した。この実施例に記載する多重におけるさらなる11の遺伝子座の組み入れおよび個々の遺伝子座の指定アンプリコン範囲の拡大にもかかわらず、この27プレックスアッセイは、隣接遺伝子座にわたってアレルがオーバーラップする可能性のあるケースを4ケースしか有さず、これらは非常に稀なアレルでしか起こらないであろう。これは、6対の隣接遺伝子座がオーバーラップする可能性のあるIdentifiler Kit、および8対の隣接遺伝子座がオーバーラップする可能性のあるPowerplex 16 Systemに好適に比較される − 双方のキットは、27遺伝子座アッセイと比較して遺伝子座同士のオーバーラップに関してはるかに低いSTR遺伝子座サイズ範囲合計を有する。

0134

前記選択遺伝子座についての大きな遺伝子座数および拡大されたアンプリコンサイズ範囲に対応するために、6つの蛍光色素を使用してPCRプライマーを標識した。この多重設計を図7に模式的形式で表示する。図7は、27遺伝子座多重設計を示す。27遺伝子座すべてについてのアレルを代表する増幅生成物の近似サイズ範囲をサイズマーカーの上に表示する。各サイズマーカー断片をその対応する塩基サイズと共に示す。各アンプリコンを標識するために使用した蛍光色素をそれぞれの遺伝子座名各々の左に示す。次の遺伝子座略号を用いる:A=アメロゲニン、D10=D10S1248、D22=D22S1045、Y=DYS391

0135

0136

実施例6
5、6および8色光学検出および電気泳動器具
NetBioのGenebench-FX(商標)を使用して、実施例1の増幅生成物を分離し、検出した。この計器は、STR分析、DNAシークエンシングおよびSNP型判定のために開発および最適化されたものであり、研究室および先行予測医療利用のために堅牢化されている。それは、Gieseら (2009). "Fast multiplexed polymerase chain reaction for conventional and microfluidic short tandem repeat analysis." J Forensic Sci 54(6): 1287-96、ならびに「Ruggedized Apparatus for Analysis of Nucleic Acidsand Proteins」と題する米国特許出願第11/132,712号、「Plastic Microfluidic Separation and Detection Platforms」と題する米国特許出願第12/080,745号、「Integrated Nucleic Acid Analysis」と題する米国特許出願第 12/080,751号、および「Unitary Biochips」と題する米国特許出願第13/044,485号に記載されており、前記文献のすべてが参照により本明細書に援用されている。2.7μLの各増幅生成物に、9.87μLのホルムアミドおよび1.02μLのCC5-ILS(内部レーン標準、Promega Corporation、カタログ#DG1521)を添加した。サンプルを分離バイオチップに負荷し、350V/cmの電場を90秒間印加することによって分離チャネルに電気泳動で移動させた。この後、150V/cmの電場をその分離チャネルに沿って印加して、DNA断片を分離した。すべての分離を50℃で行った。分離された生成物に付いている色素を固体(488nm)レーザーで励起させ、蛍光をダイクロイックフィルターおよびバンドパスフィルターによって波長分離し、1セット5本の光電子倍増管によって検出した。得られたプロフィールをデータ処理および色分離ソフトウェアに付して、それらの個々の色素中の代表される断片を表示した。

0137

前記Genebench FX計器は、先行予測型医療用途用に堅牢化されており、低い電力消費量を有し、Low Voltage Directive 73/23/EECで市販されているCEである。分離および検出を行うために、マイクロ流体バイオチップをこの計器のバイオチップチャンバーに配置する。そのバイオチップチャンバーが高電圧、励起および検出、ならびにサーマルサブシステムの連結をバイオチップにもたらす。1セットの電極板によってバイオチップに高電圧を印加する。この計器とバイオチップ間の接触は、チップチャンバーのカバー上のポゴピン接続部によって果たされる。高電圧サブシステムが分離チャネルへの10KVまでの印加を可能にし、および場合により、サンプル負荷チャネルへの1.5KVまでの印加を可能にする。空気圧を用いて分離チャネルにサンプルを負荷することもできる。予めプログラムされたスクリプトが、切換え構成、電圧レベル、および電力供給のタイミングを制御することにより自動動作を可能にする。バイオチップを正確かつ一貫して加熱するために、抵抗フォイルヒーターをバイオチップチャンバー内のヒータープレートに取り付ける。

0138

レーザー、検出器および光路よりなる前記光学システムは、分離チャネルに沿ってバイオチップの励起および検出窓へと電気泳動により進む色素標識DNA分子をレーザーで励起させ、蛍光を検出する。光励起は、200mW、488nmレーザー(Coherent、カリフォルニア州サンタクララ)によって遂行する。ダイクロイックミラーとバンドパスフィルター(Omega Optical、バーモント州ブラトルバラ)と5本の光電子倍増管(PMT)(Hamamatsu、ニュージャージー州ブリッジウォーター)のセットによって多色検出を遂行する。レンズ検流計と10倍対物レンズのセットが、バイオチップをレーザーおよび検出器につなぐ。検出は、ステップステア・アプローチを用いて遂行し、このアプローチでは、第一のチャネルを励起させるおよびこのチャネルからの蛍光を一定の積分時間にわたって収集する位置に検流計を配置する。その後、隣接チャネルからの蛍光を励起させ、収集する位置に検流計を配置し、バイオチップ内のすべてのチャネルに問い合わせるまでこのプロセスを繰り返す。単色または多色定量に加えて、この光学構成は、4色DNA配列分析、1〜5色SNP分析、ならびに4色および5色多重DNA断片サイズ測定アッセイを行うことができる。

0139

6色および8色反応の増幅生成物を、Genebench FX光路の改良に基づく計器で分離した。このアプローチは、「Integrated Nucleic Acid Analysis」と題する米国特許第8,018,593号明細書に記載されている。この改良計器は、Genebench FX計器のダイクロイックミラー、バンドパスフィルターおよび個別の光電子倍増管検出器の代わりに分散回折格子およびリニアアレイ検出器を備えた分光器よりなる検出システムの開発に基づく。

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