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技術 鋼板コンクリート構造

出願人 清水建設株式会社
発明者 田村正太田和也神野靖夫澁谷圭祐平間敏彦
出願日 2017年2月2日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2017-017427
公開日 2018年8月9日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2018-123600
状態 未査定
技術分野 建築構造一般
主要キーワード 弾性限界点 梁理論 部材表 抵抗機構 SC構造 最大反力 支圧強度 排水せん
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

肌隙を考慮してスタッドせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造を提供する。

解決手段

鋼板コンクリート構造のスタッドの弾性限界時のせん断耐力(Qe)を、下記の式(1)を用いて設定する。[数1] ここで、σBはコンクリート圧縮強度、λはコンクリートの反力係数、Bsはスタッドの軸径である。Deはスタッドの不動点深さである。hは肌隙厚さ、aはヤング係数比n(=Es/Ec)に依存した係数、Esはスタッドのヤング係数、Ecはコンクリートのヤング係数である。

概要

背景

従来、鋼板コンクリート構造(以下、SC構造という)Tは、図1に示すように、部材表面を形成する鋼板1、2と、内部のコンクリート3とを一体にして互いの応力を伝達するように構成されている。また、鋼板1、2とコンクリート3の間でせん断力を伝達するために、鋼板1、2のコンクリート3側の面(以下、鋼板裏面という)に頭付きのスタッド4を設けて構成されている。

一方、このようなSC構造Tの実務設計で必要となるスタッド4のせん断耐力算定する際には、多くの実験結果に基づく評価式を用いるようにしている(例えば、特許文献1参照)。

概要

肌隙を考慮してスタッドのせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造を提供する。鋼板コンクリート構造のスタッドの弾性限界時のせん断耐力(Qe)を、下記の式(1)を用いて設定する。[数1] ここで、σBはコンクリートの圧縮強度、λはコンクリートの反力係数、Bsはスタッドの軸径である。Deはスタッドの不動点深さである。hは肌隙厚さ、aはヤング係数比n(=Es/Ec)に依存した係数、Esはスタッドのヤング係数、Ecはコンクリートのヤング係数である。なし

目的

本発明は、肌隙を考慮してスタッドのせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造を提供する

効果

実績

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請求項1

内面側にスタッド植設された鋼板コンクリートとを前記スタッドを介して一体形成してなる鋼板コンクリート構造であって、前記スタッドの弾性限界時のせん断耐力(Qe)が下記の式(1)を用いて設定されていることを特徴とする鋼板コンクリート構造。ここで、σBはコンクリートの圧縮強度、λはコンクリートの反力係数、Bsはスタッドの軸径である。Deはスタッドの不動点深さであり、下記の式(2)で算出される。hは肌隙厚さ、aはヤング係数比n(=Es/Ec)に依存した係数、Esはスタッドのヤング係数、Ecはコンクリートのヤング係数である。tan−1()は0〜πの範囲とする。

請求項2

請求項1記載の鋼板コンクリート構造において、前記スタッドの降伏時のせん断耐力(Qy)が下記の式(3)及び式(4)を用いて設定されていることを特徴とする鋼板コンクリート構造。σyはスタッドの降伏強度、MPはスタッドの全塑性モーメントである。式(4)のαは肌隙の影響による耐力低下率であり、肌隙がない場合(h=0)の降伏時のせん断耐力(Qy,h=0)に対する肌隙がある場合のせん断耐力(Qy)の比である。

請求項3

請求項2記載の鋼板コンクリート構造において、前記スタッドの最大変形時のせん断耐力(Qm)が下記の式(5)を用いて設定されていることを特徴とする鋼板コンクリート構造。ここで、Asはスタッドの軸部断面積である。

技術分野

0001

本発明は、鋼板コンクリート構造に関する。

背景技術

0002

従来、鋼板コンクリート構造(以下、SC構造という)Tは、図1に示すように、部材表面を形成する鋼板1、2と、内部のコンクリート3とを一体にして互いの応力を伝達するように構成されている。また、鋼板1、2とコンクリート3の間でせん断力を伝達するために、鋼板1、2のコンクリート3側の面(以下、鋼板裏面という)に頭付きのスタッド4を設けて構成されている。

0003

一方、このようなSC構造Tの実務設計で必要となるスタッド4のせん断耐力算定する際には、多くの実験結果に基づく評価式を用いるようにしている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開2012−178009号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、床スラブ梁部材水平材などをSC構造Tで施工する場合は、表面側の鋼板1の裏面側に肌隙が生じ易い。また、打設による鋼板1の変形抑止のためにリブ鋼板等による補強材が有る場合は、リブ鋼板がコンクリート3の流動性阻害し、リブ背面に肌隙が生じるおそれがある。

0006

このような肌隙が生じると、せん断力の伝達機能を有するスタッド4が有効に働かず、スタッド4のせん断耐力が低下することになる。さらに、このスタッド4の耐力低下は、SC構造Tの床スラブや梁材等の機能の低下を招くことになる。

0007

これに対し、スタッド4のせん断耐力を算定する上記従来の評価式は、肌隙の無い試験体を用いた実験結果に基づき構築したものであるため、肌隙が生じうる部材に適用した場合にはその信頼性が十分とは言い切れない。このため、肌隙が生じうるSC構造Tの部材に対しても十分に適用可能なせん耐力算定手法、設計方法確立することが強く望まれていた。

0008

記事情に鑑み、本発明は、肌隙を考慮してスタッドのせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。

0010

本発明の鋼板コンクリート構造は、内面側にスタッドが植設された鋼板とコンクリートとを前記スタッドを介して一体形成してなる鋼板コンクリート構造であって、前記スタッドの弾性限界時のせん断耐力(Qe)が下記の式(1)を用いて設定されていることを特徴とする。

0011

0012

ここで、σBはコンクリートの圧縮強度、λはコンクリートの反力係数、Bsはスタッドの軸径である。Deはスタッドの不動点深さであり、下記の式(2)で算出される。
hは肌隙厚さ、aはヤング係数比n(=Es/Ec)に依存した係数、Esはスタッドのヤング係数、Ecはコンクリートのヤング係数である。tan−1()は0〜πの範囲とする。

0013

0014

また、本発明の鋼板コンクリート構造においては、前記スタッドの降伏時のせん断耐力(Qy)が下記の式(3)及び式(4)を用いて設定されていることが望ましい。

0015

0016

0017

σyはスタッドの降伏強度、MPはスタッドの全塑性モーメントである。式(4)のαは肌隙の影響による耐力低下率であり、肌隙がない場合(h=0)の降伏時のせん断耐力(Qy,h=0)に対する肌隙がある場合のせん断耐力(Qy)の比である。

0018

さらに、本発明の鋼板コンクリート構造においては、前記スタッドの最大変形時のせん断耐力(Qm)が下記の式(5)を用いて設定されていることがより望ましい。

0019

0020

ここで、Asはスタッドの軸部断面積である。

発明の効果

0021

本発明の鋼板コンクリート構造においては、肌隙を考慮してスタッドのせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造を実現することが可能になる。

図面の簡単な説明

0022

本発明の一実施形態に係る鋼板コンクリート構造を示す斜視図(部分断面図)である。
本発明の一実施形態に係る鋼板コンクリート構造のスタッドのせん断力−ずれ変位の関係を示す図である。
本発明の一実施形態に係る鋼板コンクリート構造のスタッドの模式図(a)、弾性限界時の変形状態(b)、力の釣合い状態(c)を示す図である。
本発明の一実施形態に係る鋼板コンクリート構造のスタッドの降伏時の水平反力分布状態(a)、モーメント分布状態(b)、力の釣合い状態(c)を示す図である。
スタッドの押し抜き試験試験方法を示す図である。
スタッドの押し抜き試験の結果を示す図であり、肌隙1mmのケース:(a)、肌隙8mmのケース:(b)、肌隙15mmのケース:(c)のスタッド1本あたりのせん断力−ずれ変位の関係を示す図である。

実施例

0023

以下、図1から図6を参照し、本発明の一実施形態に係る鋼板コンクリート構造について説明する。

0024

ここで、本実施形態は、図1に示すように、部材表面を形成する鋼板1、2と内部のコンクリート3を一体形成してなるSC構造(鋼板コンクリート構造)Tに関するものである。また、本実施形態は、スタッド4のせん断耐力を算定する方法に特徴を有し、特に、肌隙が有る・無しの両ケースについて、スタッド4の弾性限界時、降伏時及び最大時の各事象におけるせん断耐力を好適に算定することが可能なスタッド4のせん断耐力の算定方法、及び肌隙の有無に関わらずスタッド4の設計(本数、径)を可能にする設計方法に特徴を有するSC構造Tに関するものである。

0025

<スタッドのせん断耐力の定式化
はじめに、SC構造Tのスタッド4のせん断力−ずれ変位関係は、図2のように表すことができる。弾性限界時(E)、降伏時(Y)及び最大時(M)の各事象について、肌隙が有る・無しの両ケースに適用できるせん断耐力の評価式を構築する。

0026

1)弾性限界時のせん断耐力(Qe)
本実施形態では、杭材の設計で用いられる弾性支承梁理論準拠し、弾性限界時のせん断耐力(Qe)を導出することとした。

0027

具体的に、まず、日本建築学会「建築基礎構造設計指針(以下、AI基礎指針という)」には、が地上に突出している場合の杭頭固定における理論解が示されており、杭頭の変位(y0)と水平力(H)の関係は次の式(6)、式(7)で与えられる。

0028

0029

0030

hpは地上から杭頭までの距離(突出長さ:mm)、Epは杭のヤング係数(N/mm2)、Ipは杭の断面2次モーメント(mm4)、khは水平地盤反力係数(N/mm3)、Bpは杭径(mm)である。

0031

水平地盤反力係数(kh)は、実地盤を対象にした種々の評価式が提案されているが、本実施形態では理論解として多用されているFrancisの次の式(8)を用いてkhを評価することとした。Eは地盤変形係数(N/mm2)、νは地盤のポアソン比である。

0032

0033

そして、本実施形態では、SC構造に対応させるように、地盤をコンクリートに、杭材をスタッドに置き換えて式(6)〜式(8)を適用することとした。

0034

スタッドとコンクリートのヤング係数比をn(=Es/Ec)、コンクリートのポアソン比を0.23、スタッドの軸径をBsとして断面2次モーメントをIs=πBs4/64とすれば、式(8)のkh・Bs(=kh・Bp)は式(9)となり、特性値βは式(7)と式(9)から式(10)となる。

0035

0036

0037

ここに、Ec(=E)はコンクリートのヤング係数(N/mm2)、Es(=EP)はスタッドのヤング係数(N/mm2)、nはヤング係数比(n=Ec/Es)、Bs(=BP)はスタッドの軸径(mm)、h(=hp)は肌隙厚さ(mm)、Is(=Ip)はスタッドの断面2次モーメント(mm4)である。

0038

ヤング係数比は、高強度コンクリートを用いた場合からクリープを考慮した設計用の値までを考慮すれば9〜15の範囲と考えられる。このため、式(10)から次の式(11)が得られる。aはヤング係数比(n)に依存した係数で、n=9で0.95、n=15で0.83となる。

0039

0040

そして、本実施形態では、SC構造Tの試験体を用いて行った試験終了後のスタッド4の損傷状況の観察から、スタッド4の変形は付け根付近に集中することが確認されているため、この知見に基づいてコンクリート3の表面付近剛性低下を生じる時を弾性限界とみなす

0041

スタッド4の弾性限界時のせん断力抵抗機構を模式的に示すと図3のようになる。本実施形態では、図2に示した力−変位関係の第一折れ点せん断抵抗機構を、肌隙Sの有る場合に拡張して弾性限界点(E)を導出することとした。

0042

ここで、コンクリート3の応力ひずみ関係は非線形であるが、圧縮強度の1/3が長期許容圧縮応力度であることを考慮し、コンクリート3の表面付近の最大応力度支圧強度の1/3になる時を剛性低下の開始とする。コンクリート3の支圧強度は、AIJ基礎指針のBromsによる極限水平抵抗力の算定方法(粘性土の場合)に準拠して設定することとした。

0043

すなわち、Bromesは粘性土の支圧強度を非排水せん断強さ(Cu)に対してλ・Cu(λ=8〜12)としており、粘性土の1軸圧縮強度(qu)をqu=2・Cuとすれば、支圧強度はλ/2・quとなる。これに基づき、コンクリート3の支圧強度は、1軸圧縮強度(σB)を用いてλ/2・σBとすることとした。

0044

そして、本実施形態のスタッド4のせん断耐力の算定方法においては、弾性限界時のせん断耐力を算出する算定式として、以下の特徴的な考え方:1−a)に基づいて構築した次の式(12)を用いる。

0045

1−a)コンクリート表面から不動点(図3のA点)までのコンクリート3の反力三角形分布とし、最大反力を1/6・λσBとモデル化して、弾性限界時のせん断耐力を算出する(式(12))。

0046

0047

ここで、σBはコンクリートの圧縮強度(N/mm2)である。λはコンクリートの反力係数であり、8〜12の数値である。Bsはスタッドの軸径(mm)である。Deはスタッドの不動点深さ(mm)であり、下記の式(13)で算出される。

0048

hは肌隙厚さ(mm)である。aはヤング係数比n(=Es/Ec=9〜15)に依存した係数であり、nが9でa=0.95、n=15でa=0.83となる。Esはスタッドのヤング係数(N/mm2)、Ecはコンクリートのヤング係数(N/mm2)である。

0049

なお、tan−1()は0〜πの範囲とする。

0050

2)降伏時のせん断耐力(Qy)
次に、降伏時のせん断抵抗機構は図4に示す通りである。
そして、本実施形態における降伏時のせん断耐力を算出する算定式を、以下の特徴的な考え方:2−a)、2−b)、2−c)に基づいて構築する。

0051

2−a)降伏時は、弾性限界を超えて鋼板1(2)の裏面/内面のスタッド4の付け根部が全塑性モーメントに達した後、スタッド4の中間部でも全塑性モーメントに到達し、両位置で塑性ヒンジが形成された状態を想定する。
2−b)コンクリート3の表面からスタッド4の中間部(図4B点)の塑性ヒンジまでのコンクリート3の反力分布を、支圧強度(λ・σB/2)の一様分布とし、力の釣合いから降伏時のせん断耐力を算出する。
2−c)そして、肌隙Sによる降伏せん断耐力の低下(耐力低下率:α)を算出する。

0052

具体的に、本実施形態では、まず、Bromsの極限水平抵抗力の算定方法に準拠し、降伏時のせん断耐力を導出することとした。

0053

すなわち、二つの塑性ヒンジ間におけるコンクリート3の反力は、全域で支圧強度に達しているとした。力の釣合いから降伏時のせん断耐力(Qy)は式(14)となり、スタッド4の中間部の塑性ヒンジ回りのモーメントから式(15)を得ることができる。

0054

0055

0056

なお、σyはスタッドの降伏強度(N/mm2)、MPはスタッドの全塑性モーメント(式(16))である。

0057

0058

式(14)〜式(16)より、降伏時のせん断耐力(Qy)は次の式(17)となる。

0059

0060

ここで、肌隙Sが無い場合(h=0)の降伏時のせん断耐力(Qy,h=0)に対する肌隙Sが有る場合の耐力(Qy)の比を、肌隙Sの影響による耐力低下率(α)とすれば、αは式(17)から式(18)で与えられる。

0061

この式(18)は、肌隙Sによる耐力低下がコンクリート3とスタッド4の強度比(σB/σy)、並びに肌隙Sの厚さとスタッド4の軸径の比(h/BS)に関係することを示す。

0062

0063

3)最大変形時のせん断耐力(Qm)
次に、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法では、最大変形時のせん断耐力を算出する算定式を、以下の特徴的な考え方:3−a)に基づいて構築する。

0064

3−a)肌隙Sが無い場合の既往最大せん断耐力に耐力低下率(α)を乗じることにより、肌隙Sの有る・無しの両ケースについて最大せん断耐力を算定する。

0065

肌隙Sが無い場合の最大変形時のせん断耐力(Qm,h=0)は幾つかの評価式が提案されているが、本実施形態では日本建築学会「各種合成構造設計指針・同解説」に採用されている式(19)を耐力式に用いることとした。この式はJ.W.Fisherらが提案した実験式に基づいており、建築の分野では実務設計で多用されているものである。また、コンクリート4のヤング係数(Ec)は式(20)を評価式として用いる。

0066

ここで、式(19)中の√(σB・Ec)は500N/mm2以上900N/mm2以下とし、900N/mm2を超える場合は900N/mm2とする。また、スタッド4の軸径は13mm以上22mm以下とし、かつその長さ(L)と軸径(BS)の比は4以上(L/Bs≧4)とする。なお、Asはスタッド4の軸部断面積(mm2)、γはコンクリート3の気乾単位体積重量(kN/m3)である。

0067

0068

0069

次に、肌隙Sが有る場合の最大時のせん断耐力は、上記の式(19)の耐力値より低下する。その耐力低下率は降伏時の場合と同程度とみなせば肌隙Sの有る場合を含めた最大時のせん断耐力は、式(21)で与えられる。

0070

0071

(実施例)
ここで、肌隙が有る場合の押し抜き試験を行い、試験結果と本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法による計算結果の比較を行い、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法の妥当性を検討した結果について説明する。

0072

本実施例でのスタッドの押し抜き試験の概要試験条件図5及び表1に示す通りである。

0073

0074

図6はせん断力−ずれ変位関係の試験結果を示している。なお、図6(a)は肌隙1mmのケース、図6(b)は肌隙8mmのケース、図6(c)は肌隙15mmのケースの結果である。また、図中に、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法と肌隙無しの既往評価式によるせん断耐力の計算結果を併せて示している。

0075

これらの図から、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法によるせん断耐力は、試験結果のせん断耐力と良く整合していることが確認された。すなわち、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法は設計に好適に用いることが可能であることが実証された。

0076

したがって、本実施形態においては、肌隙の有る・無しの両ケースについて、スタッドの弾性限界時、降伏時および最大時のせん断耐力を簡便に算定することができる。

0077

また、床スラブや梁等の水平部材をSC構造Tで設計する場合に、肌隙Sが生じやすいにも関わらず、現状で考慮できなかった肌隙Sによるスタッド4の耐力低下を見込んだSC構造部材の設計が可能になる。

0078

よって、本実施形態のSC構造Tにおいては、肌隙Sを考慮してスタッド4のせん断耐力が設定され、信頼性に優れた鋼板コンクリート構造Tを実現することが可能になる。

0079

さらに、本実施形態のスタッドのせん断耐力の算定方法を用いてスタッド4の設計を行うことで、スタッド4の本数及び径を適切に決定することが可能になるため、コストの削減及び施工性の向上を図ることが可能になる。

0080

また、壁などの鉛直部材に加えて水平部材にもSC構造Tで設計可能になり、これまで以上にSC構造Tの建築や土木の分野などへの適用性の拡大を図ることができる。

0081

以上、本発明に係る鋼板コンクリート構造の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

0082

1鋼板
2 鋼板
3コンクリート
4スタッド
S 肌隙
T 鋼板コンクリート構造

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