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技術 エラストマー複合多孔体およびその製造方法

出願人 株式会社ポリテック・デザイン
発明者 倉持浩
出願日 2017年1月24日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2017-009887
公開日 2018年8月2日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-119033
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理
主要キーワード 放熱デバイス ポリマ製 複合多孔体 周囲表面 エラストマー部分 クレイトンポリマージャパン社 カルボニル鉄粉 セルロースナノファイバー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月2日)のものです。
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図面 (5)

課題

コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体およびその製造方法を提供する。

解決手段

コア側およびシェル側エラストマーの粉粒体オイルとを混合し、コア側エラストマーの粒子1にオイルを吸収させるとともに、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子を付着させる。次に、この混合物を加熱することにより、コア側エラストマーの粒子1がコアをなす一方、シェル側エラストマーがコア側エラストマーの粒子1の周囲を取り囲んでシェル3をなしている多数のコアシェル構造要素4を有し、これらのコアシェル構造要素4が互いに焼結されて結合され、かつこれらのコアシェル構造要素4間に孔5が形成されているエラストマー複合多孔体6を得る。

概要

背景

従来のエラストマーからなる多孔体は、例えば特許文献1および2に示されているように、孔部分を除いたエラストマー部分自体は基本的に全体に一様な構造をなしていた。

概要

コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体およびその製造方法を提供する。コア側およびシェル側エラストマーの粉粒体オイルとを混合し、コア側エラストマーの粒子1にオイルを吸収させるとともに、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子を付着させる。次に、この混合物を加熱することにより、コア側エラストマーの粒子1がコアをなす一方、シェル側エラストマーがコア側エラストマーの粒子1の周囲を取り囲んでシェル3をなしている多数のコアシェル構造要素4を有し、これらのコアシェル構造要素4が互いに焼結されて結合され、かつこれらのコアシェル構造要素4間に孔5が形成されているエラストマー複合多孔体6を得る。

目的

本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

非極性コア側エラストマー粉粒体と、前記コア側エラストマーの粉粒体の粒径より小さい粒径を有するシェル側エラストマーの粉粒体と、前記コア側エラストマーと相溶性を有するオイルとを用意する段階を有し、前記コア側エラストマーは常温で前記オイルを比較的に多量に吸収する性質を有する一方、前記シェル側エラストマーは常温で前記オイルを吸収しないかまたは比較的に少量しか吸収しない性質を有し、さらに、前記コア側エラストマーの粉粒体と前記シェル側エラストマーの粉粒体と前記オイルとを混合し、前記コア側エラストマーの粒子に前記オイルを吸収させるとともに、前記コア側エラストマーの粒子の周囲表面に前記シェル側エラストマーの粒子を付着させる段階と、混合された前記コア側エラストマーの粉粒体および前記シェル側エラストマーの粉粒体を前記シェル側エラストマーの融点より高い温度に加熱することにより、前記コア側エラストマーの粒子がコアをなす一方、前記シェル側エラストマーが前記コア側エラストマーの粒子の周囲を取り囲んでシェルをなしている多数のコアシェル構造要素を有し、これらの多数のコアシェル構造要素が互いに焼結されて結合され、これらのコアシェル構造要素間に孔が形成されているエラストマー複合多孔体を得る段階とを有してなるエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項2

前記シェル側エラストマー粉粒体に対し機能性材料を混合する段階を有する請求項1記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項3

前記コア側エラストマーはスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項1または2記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項4

前記コア側エラストマーは加硫ゴムである請求項1または2記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項5

前記シェル側エラストマーはオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項6

前記シェル側エラストマーはジエン熱可塑性エラストマーである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項7

前記シェル側エラストマーはポリエステル系熱可塑性エラストマーである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項8

前記シェル側エラストマーはフッ素系熱可塑性エラストマーである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体の製造方法。

請求項9

互いに焼結されて結合された多数のコアシェル構造要素を有し、これらのコアシェル構造要素は、それぞれ、コアをなす、常温で油を比較的に多量に吸収する非極性のエラストマーからなるコア側エラストマーの粒子と、常温では前記オイルを吸収しないかまたは比較的に少量しか吸収しないエラストマーからなり、前記コア側エラストマーの粒子の周囲を取り囲んでシェルをなしているシェル側エラストマーとをそれぞれ有し、前記コアシェル構造要素の間に孔が形成されている連続気泡のエラストマー複合多孔体。

請求項10

前記シェルに機能性材料が添加されている請求項9記載のエラストマー複合多孔体。

請求項11

前記コア側エラストマーはスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項9または10記載のエラストマー複合多孔体。

請求項12

前記コア側エラストマーは加硫ゴムである請求項9または10記載のエラストマー複合多孔体。

請求項13

前記シェル側エラストマーはオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項9乃至12のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体。

請求項14

前記シェル側エラストマーはジエン系熱可塑性エラストマーである請求項9乃至12のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体。

請求項15

前記シェル側エラストマーはポリエステル系熱可塑性エラストマーである請求項9乃至12のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体。

請求項16

前記シェル側エラストマーはフッ素系熱可塑性エラストマーである請求項9乃至12のいずれか1項に記載のエラストマー複合多孔体。

技術分野

0001

本発明は、エラストマーからなる多孔体およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来のエラストマーからなる多孔体は、例えば特許文献1および2に示されているように、孔部分を除いたエラストマー部分自体は基本的に全体に一様な構造をなしていた。

先行技術

0003

特開2002−194131号公報
特開2005−132942号公報

発明が解決しようとする課題

0004

したがって、多孔体を構成するエラストマーが好ましくない特性を有する場合、その欠点を克服することができないという問題があった。

0005

また、エラストマー多孔体に所望の機能性を付与するために、機能性材料をエラストマーに添加する場合、エラストマー全体に一様に機能性材料を分散させざるを得ず、機能性材料をエラストマー多孔体のうちの孔の壁面側部分に集中して存在させることはできなかった。しかし、多くの場合、機能性材料はエラストマー多孔体のうちの孔の壁面側部分に存在していれば機能上十分であり、エラストマー全体に一様に機能性材料を存在させるということは、機能性材料を無駄に使用することになり、不経済であるという問題があった。

0006

本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体およびその製造方法を提供することにある。

0007

本発明の他の目的は、機能性材料を添加する場合、機能性材料をエラストマー多孔体のうちの孔の壁面側部分に集中して存在させることができるエラストマー複合多孔体およびその製造方法を提供することにある。

0008

本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。

課題を解決するための手段

0009

本発明によるエラストマー複合多孔体の製造方法は、
非極性コア側エラストマーの粉粒体と、前記コア側エラストマーの粉粒体の粒径より小さい粒径を有するシェル側エラストマーの粉粒体と、前記コア側エラストマーと相溶性を有するオイルとを用意する段階を有し、前記コア側エラストマーは常温で前記オイルを比較的に多量に吸収する性質を有する一方、前記シェル側エラストマーは常温で前記オイルを吸収しないかまたは比較的に少量しか吸収しない性質を有し、
さらに、前記コア側エラストマーの粉粒体と前記シェル側エラストマーの粉粒体と前記オイルとを混合し、前記コア側エラストマーの粒子に前記オイルを吸収させるとともに、前記コア側エラストマーの粒子の周囲表面に前記シェル側エラストマーの粒子を付着させる段階と、
混合された前記コア側エラストマーの粉粒体および前記シェル側エラストマーの粉粒体を前記シェル側エラストマーの融点より高い温度に加熱することにより、前記コア側エラストマーの粒子がコアをなす一方、前記シェル側エラストマーが前記コア側エラストマーの粒子の周囲を取り囲んでシェルをなしている多数のコアシェル構造要素を有し、これらの多数のコアシェル構造要素が互いに焼結されて結合され、これらのコアシェル構造要素間に孔が形成されているエラストマー複合多孔体を得る段階とを有してなるものである。

0010

また、本発明によるエラストマー複合多孔体は、
互いに焼結されて結合された多数のコアシェル構造要素を有し、
これらのコアシェル構造要素は、それぞれ、コアをなす、常温で油を比較的に多量に吸収する非極性のエラストマーからなるコア側エラストマーの粒子と、常温では前記オイルを吸収しないかまたは比較的に少量しか吸収しないエラストマーからなり、前記コア側エラストマーの粒子の周囲を取り囲んでシェルをなしているシェル側エラストマーとをそれぞれ有し、
前記コアシェル構造要素の間に孔が形成されているものである。

0011

本発明によれば、コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体を得ることができる。

0012

したがって、コア側エラストマーが好ましくない特性を有していても、シェル側エラストマーに特性上問題ないものを選択することにより、コア側エラストマーの特性の問題を克服できる。また、逆に、シェル側エラストマーが好ましくない特性を有していても、コア側エラストマーに特性上問題ないものを選択することにより、シェル側エラストマーの特性の問題を克服できる場合もある。このようにして、コア側エラストマーとシェル側エラストマーとを最適に組み合わせることにより、理想的な特性のエラストマー多孔体を得ることが可能になる。

0013

また、焼結の際、コア側エラストマーは溶融させない加熱条件を選択するか、またはコア側エラストマーとして分子量が大きく、溶融しても流れないものを選択すれば、機能性材料はシェル側エラストマーからなるシェル中にのみ存在することになるので、機能性材料をエラストマー多孔体のうちの孔の壁面側部分に集中して存在させることができる。

発明の効果

0014

本発明のエラストマー複合多孔体およびその製造方法は、
(イ)コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体を得ることができる、
(ロ)機能性材料を添加する場合、機能性材料をエラストマー多孔体のうちの孔の壁面側部分に集中して存在させることができる、
等の優れた効果を得られるものである。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施例1において、コア側エラストマーの粉粒体、シェル側エラストマーの粉粒体およびオイルを混合することにより、コア側エラストマーの粒子の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子が付着した状態を概念的に示す断面図である。
前記実施例1において、コア側エラストマーの粉粒体、シェル側エラストマーの粉粒体およびオイルの混合物を加熱して焼結し、エラストマー複合多孔体に成形した状態を概念的に示す断面図である。
本発明の実施例2において、コア側エラストマーの粉粒体、シェル側エラストマーの粉粒体、オイルおよび機能性材料を混合することにより、コア側エラストマーの粒子の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子が付着するとともに、シェル側エラストマーの粒子およびコア側エラストマーの粒子の周囲表面に機能性材料の粒子が付着した状態を概念的に示す断面図である。
前記実施例2において、コア側エラストマーの粉粒体、シェル側エラストマーの粉粒体、オイルおよび機能性材料の混合物を加熱して焼結し、エラストマー複合多孔体に成形した状態を概念的に示す断面図である。

0016

本発明におけるコア側エラストマーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー加硫ゴム天然ゴムイソプレンゴムブタジエンゴムスチレン・ブタジエンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等)等を使用することができる。

0017

コア側エラストマーの粒径は100〜300マイクロメートル(μm)が好ましい。

0018

本発明におけるシェル側エラストマーとしては、非極性でオイルと相溶性があるものとしては、例えば、オレフィン系エラストマージエン系エラストマー等を使用することができ、極性でオイルと相溶性がないものとしては、例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマーフッ素系熱可塑性エラストマー等を使用することができる。

0019

シェル側エラストマーの粒径は数μm〜数10μmが好ましい。

0020

コア側エラストマーとシェル側エラストマーとの重量比は1:0.01〜1が好ましくさらに好ましくは1:0.02〜0.05とするとよい。

0021

以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。

0022

次の材料を用いた。

0023

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体)、商品名「セプトン4077」(クラレ社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8150」(ダウケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:流動パラフィン、商品名「ダフニーオイルCP−12N」(コス石油ブリカンツ社製)、100重量部。

0024

まず、常温で(B)シェル側エラストマー粉粒体と(C)オイルとを撹拌混合し、スラリー状の混合物を得る。なお、シェル側エラストマーは常温では結晶化していて上記オイルを比較的に少量しか吸収しない性質を有しているので、オイルはシェル側エラストマーの粒子には少量しか吸収されない。

0025

次に、やはり常温で、この混合物と(A)コア側エラストマー粉粒体とを撹拌混合する。すると、図1のように、オイルの存在のため、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子2が付着した状態となる。また、コア側エラストマーの粒子1は常温で前記オイルを比較的に多量に吸収する性質を有しているので、オイルはコア側エラストマーの粒子1に多量に吸収された状態となる。

0026

なお、本実施例において、最初から全部の材料を一緒に混合するのではなく、上述のようにまずシェル側エラストマー粉粒体とオイルとを混合した後、この混合物にコア側エラストマーの粉粒体を混合しているのは、このようにした方が全体をよく混合できるからである。ただし、シェル側エラストマー粉粒体とコア側エラストマーの粉粒体とオイルとを最初から一緒に混合することも可能である。

0027

次に、シェル側エラストマーの融点より高い100℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0028

これにより、図2のように、それぞれコア側エラストマーの粒子1の周囲を取り囲んでシェル側エラストマーがシェル3をなしている多数のコアシェル構造要素4が形成されるとともに、これらのコアシェル構造要素4が互いに焼結されて結合され、かつこれらのコアシェル構造要素4の間に孔5が形成されている連続気泡のエラストマー複合多孔体6が得られる。

0029

本実施例におけるコア側エラストマーであるスチレン系熱可塑性エラストマーは耐薬品性が低いという欠点を有しているが、本実施例では、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面に耐薬品性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーであるシェル側エラストマーからなるシェル3が形成されるので、コア側エラストマー固有の欠点を克服できる。

0030

本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば化粧用パフ等に使用するに好適である。

0031

次の材料を用いた。

0032

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体)、商品名「クレイトン1651」(クレイトンポリマージャパン社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:パラフィン系オイル、商品名「ダイアプロセスオイルPW90」(出光興産社製)、100重量部、
(D)機能性材料(高誘電率を付与する材料):チタン酸バリウム、50重量部、
(E)シランカップリング剤、0.1重量部。

0033

まず、常温で(B)シェル側エラストマー粉粒体、(C)オイル、(D)機能性材料および(E)シランカップリング剤を撹拌混合し、スラリー状の混合物を得る。本実施例においても、シェル側エラストマーは常温では結晶化していて上記オイルを比較的に少量しか吸収しない性質を有しているので、オイルはシェル側エラストマーの粒子には少量しか吸収されない。

0034

次に、やはり常温で、この混合物と(A)コア側エラストマー粉粒体とを撹拌混合する。すると、図3のように、オイルの存在のため、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面にシェル側エラストマーの粒子2が付着するとともに、機能性材料の粒子7がコア側エラストマーの粒子1およびシェル側エラストマーの粒子2の周囲表面に付着した状態となる。また、コア側エラストマーの粒子1は常温で前記オイルを比較的に多量に吸収する性質を有しているので、オイルはコア側エラストマーの粒子1に多量に吸収された状態となる。

0035

なお、本実施例においても、最初から全部の材料を一緒に混合するのではなく、まずシェル側エラストマー粉粒体、オイルおよび機能性材料を混合した後、この混合物にコア側エラストマーの粉粒体を混合しているのは、このようにした方が全体をよく混合できるからであるが、シェル側エラストマー粉粒体、コア側エラストマーの粉粒体、オイルおよび機能性材料を最初から一緒に混合することも可能である。

0036

次に、シェル側エラストマーの融点より高い120℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0037

これにより、図4のように、それぞれコア側エラストマーの粒子1の周囲を取り囲んでシェル側エラストマーがシェル3をなしている多数のコアシェル構造要素4が形成されるとともに、これらのコアシェル構造要素4が互いに焼結されて結合され、これらのコアシェル構造要素4の間に孔5が形成されている連続気泡のエラストマー複合多孔体6が得られる。機能性材料7はシェル3中に存在することになる(コア側エラストマーは、溶けない場合は勿論、溶ける場合も、分子量が大きいため、溶けても流れにくいので、コア側エラストマーの方には機能性材料7は入って行かない)。

0038

本実施例においても、コア側エラストマーであるスチレン系熱可塑性エラストマーは耐薬品性が低いという欠点を有しているが、コア側エラストマーの粒子1の周囲表面に耐薬品性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーであるシェル側エラストマーからなるシェル3が形成されるので、コア側エラストマー固有の欠点を克服できる。

0039

また、機能性材料としてチタン酸バリウムが添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に高誘電率を付与できる。

0040

また、機能性材料7をエラストマー複合多孔体6のうちの孔5の壁面側部分に集中して存在させることができる。

0041

本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば静電アクチュエータ等に使用するに好適である。

0042

次の材料を用いた。

0043

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体)、商品名「セプトン4077」(クラレ社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:パラフィン系オイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW90」(出光興産社製)、100重量部、
(D)機能性材料(軟磁性を付与する材料):カルボニル鉄粉、100重量部、
(E)シランカップリング剤、0.2重量部。

0044

実施例2の場合と同様にして上記材料を混合する。次に、実施例2と同じ加熱条件、すなわちシェル側エラストマーの融点より高い120℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0045

これにより、実施例2の場合と同様に、それぞれコア側エラストマーの粒子1の周囲を取り囲んでシェル側エラストマーがシェル3をなしている多数のコアシェル構造要素4が形成されるとともに、これらのコアシェル構造要素4が互いに焼結されて結合され、これらのコアシェル構造要素4の間に孔5が形成されている連続気泡のエラストマー複合多孔体6が得られる。機能性材料7はシェル3中に存在することになる。

0046

本実施例においても、前記各実施例の場合と同様に、コア側エラストマーの固有の欠点をシェル側エラストマーからなるシェル3を形成することにより克服できる。

0047

また、機能性材料としてカルボニル鉄粉が添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に軟磁性(保磁力が小さく、透磁率が大きい)を付与できる。

0048

また、機能性材料7をエラストマー複合多孔体6のうちの孔5の壁面側部分に集中して存在させることができる。

0049

本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば磁性アクチュエータ等に使用するに好適である。

0050

次の材料を用いた。

0051

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSBBS(スチレン・ブタジエン・ブチレン・スチレンブロック共重合体)、商品名「タフテックJT−90」(旭化成社製 )、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:PAO(ポリアルファオレフィン)、商品名「ルーカントHC−40」(三井化学社製)、100重量部、
(D)機能性材料(高熱伝導性および高電気絶縁性を付与する材料):窒化ケイ素、50重量部、
(E)架橋剤:BPO(ベンゾイルパーオキサイド)、1重量部、
(F)シランカップリング剤、0.2重量部。

0052

まず、常温で(B)シェル側エラストマー粉粒体、(C)オイル、(D)機能性材料、(E)架橋剤および(F)シランカップリング剤を撹拌混合し、スラリー状の混合物を得る。

0053

次に、やはり常温で、この混合物と (A)コア側エラストマー粉粒体とを撹拌混合する。

0054

次に、シェル側エラストマーの融点より高い110℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0055

これにより、実施例2および3の場合と同様にして、機能性材料を添加されたエラストマー複合多孔体6が得られる。

0056

本実施例においても、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。

0057

また、機能性材料として窒化ケイ素が添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に高熱伝導性および高電気絶縁性を付与できる。したがって、本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば電子回路放熱デバイス等に使用するに好適である。

0058

また、本実施例では、架橋剤によりコア側エラストマーおよびシェル側エラストマーが架橋されるので、これらのエラストマーの耐熱性が向上する。ただし、両エラストマーの耐熱性を向上する必要がない場合は、架橋剤を添加する必要はない。

0059

次の材料を用いた。

0060

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体)、商品名「クレイトンG−1651」(クレイトンポリマージャパン社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:パラフィン系オイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」(出光興産社製)、100重量部、
(D)機能性材料(高導電性および高熱伝導性を付与する材料):グラファイト、30重量部、
(E)シランカップリング剤、0.2重量部。

0061

前記各実施例の場合と同様の手順で上記材料を混合する。次に、シェル側エラストマーの融点より高い100℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0062

これにより、実施例2〜4の場合と同様にして、機能性材料を添加されたエラストマー複合多孔体6が得られる。

0063

本実施例においても、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。

0064

また、機能性材料としてグラファイトが添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に高導電性および高熱伝導性を付与できる。したがって、本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば電極等に使用するに好適である。

0065

次の材料を用いた。

0066

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体)、商品名「セプトン4077」(クラレ社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:PAO(ポリアルファオレフィン)、商品名「ルーカントHC−40」(三井化学社製)、100重量部、
(D)機能性材料(研磨性を付与する材料):酸化セリウム、30重量部、
(E)シランカップリング剤、0.2重量部、
(F)セルロースナノファイバー、3重量部。

0067

前記各実施例の場合と同様の手順で上記材料を混合する。次に、シェル側エラストマーの融点より高い100℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0068

これにより、実施例2〜5の場合と同様にして、機能性材料を添加されたエラストマー複合多孔体6が得られる。

0069

本実施例においても、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。

0070

また、機能性材料として酸化セリウムが添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に研磨性を付与できる。したがって、本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば潤滑性精密研磨剤等に使用するに好適である。

0071

なお、セルロースナノファイバーは補強材としてエラストマー複合多孔体6の強度を向上するために添加されている。

0072

次の材料を用いた。

0073

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体)、商品名「クレイトンG−1654」(クレイトンポリマージャパン社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマーであるエチレン・オクテン共重合体、商品名「エンゲージ8452」(ダウ・ケミカル日本社製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:パラフィン系オイル、商品名「ダフニーオイルPW−90」(出光興産社製)、100重量部、
(D)機能性材料(吸着性を付与する材料):ゼオライト、15重量部、
(E)シランカップリング剤、0.2重量部。

0074

前記各実施例の場合と同様の手順で上記材料を混合する。次に、シェル側エラストマーの融点より高い100℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0075

これにより、実施例2〜6の場合と同様にして、機能性材料を添加されたエラストマー複合多孔体6が得られる。

0076

本実施例においても、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。

0077

また、機能性材料としてゼオライトが添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に吸着性を付与できる。したがって、本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば吸着材等に使用するに好適である。

0078

次の材料を用いた。

0079

(A)コア側エラストマー粉粒体:スチレン系熱可塑性エラストマーであるSVIS(スチレン・ビニルイソプレン・スチレンブロック共重合体)、商品名「ハイブラー」(クラレ社製))、粒径100〜300μm、100重量部、
(B)シェル側エラストマー粉粒体:オレフィン系熱可塑性エラストマー、商品名「プライムTPO M−142E」(プライムポリマ製)、粒径数μm〜数10μm、10重量部、
(C)オイル:ポリブテン、商品名「HV−100」(JX日鉱日石社製)、50重量部、
(D)機能性材料(吸振性、吸音性を付与する材料):硫酸バリウム、50重量部、
(E)シランカップリング剤、0.1重量部。

0080

前記各実施例の場合と同様の手順で上記材料を混合する。次に、シェル側エラストマーの融点より高い100℃で5〜10分加熱し、シェル側エラストマーの粒子2を溶融し、前記混合物を焼結する。

0081

これにより、実施例2〜7の場合と同様にして、機能性材料を添加されたエラストマー複合多孔体6が得られる。

0082

本実施例においても、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。

実施例

0083

また、機能性材料として硫酸バリウムが添加されているので、最終的に得られるエラストマー複合多孔体6に吸振性、吸音性を付与できる。したがって、本実施例のエラストマー複合多孔体6は、例えば吸振性クッション、吸音性クッション等に使用するに好適である。

0084

以上のように本発明によるエラストマー複合多孔体およびその製造方法は、コアシェル構造を有するエラストマー複合多孔体を提供するもので、有用である。

0085

1コア側エラストマーの粒子
2シェル側エラストマーの粒子
3シェル
4コアシェル構造要素
5 孔
6 エラストマー複合多孔体
7機能性材料の粒子

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