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技術 害獣対策植生シートおよび植生方法

出願人 イビデングリーンテック株式会社
発明者 吉野英次梅村一城
出願日 2017年1月27日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2017-013121
公開日 2018年8月2日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-117597
状態 拒絶査定
技術分野 捕獲、駆除 根切り,山留め,盛土,斜面の安定 植物の栽培
主要キーワード 現場試験 周辺植物 忌避材 亀甲金網 ホワイトクローバー 植生領域 法面地盤 水解性シート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年8月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

食害を防止するとともに踏み荒らしを低減することにより、法面の表層部や生育基盤を保護し、緑豊かな景観を作り、安定性の高い法面を得るための、害獣対策植生シートを提供する。

解決手段

植生領域地盤上に配置する害獣対策植生シートであって、シート材と、前記シート材に互いに重なることがないように分散して平面状に付着する複数の種子と、前記シート材の上面に配置する金網と、からなり、前記種子は、野生動物忌避する忌避植物の種子であることを特徴とする、害獣対策植生シート。

概要

背景

自然破壊防止景観保持のため、法面や平地などの領域に植物を植生するには、植物を植生するための植生領域を設置するのが一般的である。
しかし、植生領域の設置場所が山奥深く入った道路の法面等であって、鹿などの野生植物が出没する地帯では、植生領域に植生された植物が野生動物に食い荒らされるといった食害被害が頻繁に起こっている。
つまり、野生動物が植生領域に侵入して、生え揃ってきた植生植物を食い荒らしたり、踏みつけることによって、植生植物が枯れたり、成長不良を起こしたりして、植生領域に十分な植生を行えなくなってしまうという問題があった。

従来、このような野生動物による食害を防止するために、野生動物に対して忌避材を使用する方法が提案されていた。
例えば、特許文献1(特開2007−20459)は、植生基材又は植生基材を収容した植生袋忌避機能を有するように構成している。
しかし、忌避材が風雨により流亡してしまったり、植生植物自体によって無力化されてしまったりする可能性が非常に高いため、この忌避機能を長期に亘って維持することは困難であると思われる。

また、特許文献2(特開2015−48610)では、植物の種子を含む客土合物スラリーを法面に吹き付けて客土混合物層を形成し、それを覆うように金網を敷設することで食害を抑制している。
しかし、法面に吹き付け作業をした後に直接的に金網を張る作業となるため、作業員による客土層の踏み荒らしが発生してしまう。
また、植物の種子は不嗜好性種子としてヨモギホワイトクローバー等の複数種が挙げられているが、こうした種子はこれまでの法面緑化に一般的に使用されており、こうした種子ではシカに簡単に食い荒らされてしまうことがわかっている。したがって、シカを忌避することができない。

概要

食害を防止するとともに踏み荒らしを低減することにより、法面の表層部や生育基盤を保護し、緑豊かな景観を作り、安定性の高い法面を得るための、害獣対策植生シートを提供する。植生領域の地盤上に配置する害獣対策植生シートであって、シート材と、前記シート材に互いに重なることがないように分散して平面状に付着する複数の種子と、前記シート材の上面に配置する金網と、からなり、前記種子は、野生動物が忌避する忌避植物の種子であることを特徴とする、害獣対策植生シート。

目的

本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

植生領域地盤上に配置する害獣対策植生シートであって、シート材と、前記シート材に互いに重なることがないように分散して平面状に付着する複数の種子と、前記シート材の上面に配置する金網と、からなり、前記種子は、野生動物忌避する忌避植物の種子であることを特徴とする、害獣対策植生シート。

請求項2

請求項1に記載の害獣対策植生シートにおいて、前記忌避植物は、レモングラスを含み、前記シート材に対する前記レモングラスの種子量は20〜300粒/m2とすることを特徴とする、害獣対策植生シート。

請求項3

請求項1に記載の害獣対策植生シートにおいて、前記忌避植物は、レモングラスおよびエニシダを含む2〜10種類の種子を配合することを特徴とする、害獣対策植生シート。

請求項4

請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載した害獣対策植生シートを用いた植生方法であって、前記地盤上にバーク堆肥からなる植生基盤を吹き付けて造成し、前記植生基盤の上面に前記害獣対策植生シートを敷設することを特徴とする、植生方法。

技術分野

0001

本発明は、植生領域害獣による食害から保護するための害獣対策植生シートおよびそれを用いた植生方法に関するものである。

背景技術

0002

自然破壊防止景観保持のため、法面や平地などの領域に植物を植生するには、植物を植生するための植生領域を設置するのが一般的である。
しかし、植生領域の設置場所が山奥深く入った道路の法面等であって、鹿などの野生植物が出没する地帯では、植生領域に植生された植物が野生動物に食い荒らされるといった食害被害が頻繁に起こっている。
つまり、野生動物が植生領域に侵入して、生え揃ってきた植生植物を食い荒らしたり、踏みつけることによって、植生植物が枯れたり、成長不良を起こしたりして、植生領域に十分な植生を行えなくなってしまうという問題があった。

0003

従来、このような野生動物による食害を防止するために、野生動物に対して忌避材を使用する方法が提案されていた。
例えば、特許文献1(特開2007−20459)は、植生基材又は植生基材を収容した植生袋忌避機能を有するように構成している。
しかし、忌避材が風雨により流亡してしまったり、植生植物自体によって無力化されてしまったりする可能性が非常に高いため、この忌避機能を長期に亘って維持することは困難であると思われる。

0004

また、特許文献2(特開2015−48610)では、植物の種子を含む客土合物スラリーを法面に吹き付けて客土混合物層を形成し、それを覆うように金網を敷設することで食害を抑制している。
しかし、法面に吹き付け作業をした後に直接的に金網を張る作業となるため、作業員による客土層の踏み荒らしが発生してしまう。
また、植物の種子は不嗜好性種子としてヨモギホワイトクローバー等の複数種が挙げられているが、こうした種子はこれまでの法面緑化に一般的に使用されており、こうした種子ではシカに簡単に食い荒らされてしまうことがわかっている。したがって、シカを忌避することができない。

先行技術

0005

特開2007-20459号公報
特開2015-48610号公報

発明が解決しようとする課題

0006

植生領域の植生においては、植物が順調に成長することが重要となる。
しかしながら、これら植物の種子や発芽したばかりの芽が、野生動物、例えば、鹿や猪といった野生動物に食べられてしまい、植物の成長が阻害される、いわゆる食害を受けるといった問題がある。
また、野生動物はとなる植物を求めて何度も往来するので、法面の表層地盤および生育基盤を踏み荒らしてしまい、植物の生育が見込めない状態にまでにいたることが多い。
このような植物の発芽初期植物種子が発芽から生育する1〜2年程度の期間)に食害を受けると、植物の生育により法面地盤中に伸長するはずの植物根が広がらずに衰退するため、本来の植物根によって地盤緊縛する効果が損なわれ、その結果、法面の安定効果を期待することができなくなるとともに、植物の成長もまばらとなるため景観も損なわれる。

0007

本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、野生動物が忌避する植物を選定して植生シートに付着させ、その植生シートを法面に敷設して忌避植物を生育させることで食害を抑制するとともに、植生シート面の全面に金網を敷設することにより動物の往来による踏み荒らしを低減させることにより、初期の植物の発芽生育を促し、法面地盤への植物根の伸長を広げ、法面地盤や生育基盤を保護し、緑豊かな景観を作り、安定性の高い法面を得るための、害獣対策植生シートおよびそれを用いた植生方法を提供することにある。

0008

上記のような目的を達成する本願の第1発明は、植生領域の地盤上に配置する害獣対策植生シートであって、シート材と、前記シート材に互いに重なることがないように分散して平面状に付着する複数の種子と、前記シート材の上面に配置する金網と、からなり、前記種子は、野生動物が忌避する忌避植物の種子であることを特徴とする、害獣対策植生シートを提供する。
本願の第2発明は、第1発明の害獣対策植生シートにおいて、前記忌避植物は、レモングラスを含み、前記シート材に対する前記レモングラスの種子量は20〜300粒/m2とすることを特徴とする、害獣対策植生シートを提供する。
本願の第3発明は、第1発明の害獣対策植生シートにおいて、前記忌避植物は、レモングラスおよびエニシダを含む2〜10種類の種子を配合することを特徴とする、害獣対策植生シートを提供する。
本願の第4発明は、第1乃至第3発明のいずれかの害獣対策植生シートを用いた植生方法であって、前記地盤上にバーク堆肥からなる植生基盤を吹き付けて造成し、前記植生基盤の上面に前記害獣対策植生シートを敷設することを特徴とする、植生方法を提供する。

発明の効果

0009

本発明の害獣対策植生シートおよび植生方法は以上説明したようになるから、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
(1)忌避植物そのものを植生して緑化するものであり、忌避機能が長期に亘って維持される。
(2)吹き付けた植生基盤の上面に植生シートを敷設するため、作業員による植生基盤の踏み荒らしが少ない。
(3)あらかじめ種子付着したシート材を敷設するため、植生基盤上への播種が容易である。
(4)種子はシート材に複数の種子が概ね均等に分散し、互いに重なることがないように平面状に付着させてあるため、植生基盤材に種子を混合して法面に吹付ける方法よりも種子量は大幅に低減できる。
(5)レモングラスの種子量を概ね20〜300粒/m2とすることにより、レモングラスによる被覆率が10〜100%となり、忌避効果を高めるとともに過密状態での植生による緑化衰退の発生を防ぐことができる。
(6)レモングラスおよびエニシダを含む忌避植物の種子を2〜10種類と複数配合することで、法面には様々な忌避植物が生育し、そうした法面の緑化環境では野生動物の侵入や食害といった被害を大きく低減する効果が発揮される。

図面の簡単な説明

0010

本発明の害獣対策植生シートの説明図
本発明の害獣対策植生シートの断面図
本発明の害獣対策植生シートを用いた植生方法の断面図

0011

下図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。

0012

<1>害獣対策植生シートの構成。
本発明の害獣対策植生シート1は、下シート材21と、下シート材21の上面に接着する上シート材22と、からなるシート材2と、下シート材21と上シート材22との間に挟持にする忌避植物の種子3と、シート材2の上面に敷設する金網4と、からなる(図1)。

0013

<2>シート材。
シート材2の下シート材21と上シート材22は、水溶性フィルムや不織布、紙等からなる水解性シートであり、下シート材21と上シート材22とは水溶性の接着剤により接着する。

0014

<3>種子。
種子3は下シート材21と上シート材22とで挟持するものであり、アクリルポリマー等の樹脂系接着剤によってシート材2に付着する。
種子3は、野生の動物が忌避する忌避植物の種子とする。
鹿に対する忌避植物としては、レモングラスやエニシダ、バミューダグラスススキタデシソ等が挙げられるが、特にレモングラスとエニシダが好適である。
種子3は、こうした種子を含む2〜10種類の忌避植物の種子を配合する。
種子3はシート材2に複数の種子が分散して、互いに重なることがないように平面状に付着させる。

0015

<4>金網。
金網4は、種子3を挟持したシート材2の上面に敷設する。
金網4は、亀甲金網線径Φ0.8mm、鉄線目合40mm)や菱形金網(線径Φ2.0mm、目合50mm)等を適宜選択できる。
金網4の目合は、20mm〜100mm程度が好適である。

0016

<5>植生方法。
次に害獣対策植生シート1を用いた植生方法について説明する。

0017

<5.1>植生基板の造成。
本発明の害獣対策植生シート1はシート材2に付着させた種子3を生育することにより緑化を行い、景観を保持するためのものである。
まず、対象となる法面の、植生領域の地盤G上面に植生基盤5を造成する。
植生基盤5はバーク堆肥を主体とし、肥料ピートモスパーライト高分子樹脂等の接合材を含む。
これらを法面の植生領域上面に吹き付けることで植生基盤5を造成する。
植生基盤5を造成することにより、種子3の生育が促進される。

0018

<5.2>シート材の敷設。
次に、植生基盤5上にシート材2を敷設する。
シート材2は下シート材21と上シート材22によって種子3を挟持しているため、シート材2を敷設すると、同時に種子3が植生領域に均等かつ容易に播種されることとなる。
シート材2はロール状に巻回した状態で運搬することができるため、現場への運搬および敷設作業が容易である。

0019

<5.3>金網の敷設。
敷設したシート材2の上面に、金網4を敷設する。植生基盤5上にシート材2が敷設されているため、金網4敷設作業時に植生基盤5が踏み荒らされることがない。
そして、固定用アンカーピン41をシート材2の上面からシート材2および植生基盤5を貫通して地盤Gに打ち込んで固定する。
また、金網4はあらかじめシート材2と一体にしてロール状に巻き回しておくことにより、シート材2と同時に敷設することもできる。シート材2の敷設と金網4の敷設を同時に行うことができるため、敷設作業時の植生基盤5の踏み荒らしが少なくなる。
金網4はシート材2の補強材としての機能も有する。

0020

<5.4>育成
シート材2は水解性であり、降雨等によって水がかかると、シート材2の分解が始まり、シート材2で挟持した種子3が植生基盤5上に着床することで発芽・生育する。
種子3は野生動物が忌避する忌避植物であるため、野生動物による食害を受けることがない。そして、忌避植物そのもので緑化することにより、忌避機能が長期に亘って維持される。

0021

<5.5>金網の作用。
猪や鹿等の野生動物は金網4のような構造物が引っかかったり、足を滑らせることを避けようとしたりする。このため、金網4は野生動物に対する歩行障害物としての機能を有する。
また、野生動物が侵入した場合、植生基盤5上を踏むことになるが、金網4が存在しているため、野生動物による植生基盤5の踏み荒らしを極力防止することができる。

0022

このように害獣から法面の表層部や植生基盤5を保護し、緑豊かな景観を作り、安定性の高い法面を得ることができる。
また、法面に限らず、平地においても適用することができる。

0023

<5.6>緑量の調整。
鹿等の大型草食動物は、主に視覚に頼って採食行動をとるため、草が多く茂る緑量の多い場所ほど食害が発生しやすい。
表1は、発明者による現場試験の結果である。
発明者による現場試験では、忌避植物による面積1m2当たりの被覆率はレモングラス100粒/m2の配合で30〜40%を占有した。この結果から、目標被覆率を100%と設定した場合、レモングラスの種子量は概ね300粒/m2をすればよい。これ以上の種子量の増加は植生が過密状態となるばかりで忌避効果を高めることが望めないと考えられる。また、過密な状態での植生は生育基盤からの養分を多量に吸収するので、早期の緑化衰退が発生するおそれもあり、これ以上の種子配合は好ましくない。また、初期被覆率として最小値を10%と設定すれば、種子量は概ね20粒/m2とすればよい。このようなことから、忌避植物であるレモングラスによる被覆率の目標を10〜100%と設定した場合、その種子量は概ね20〜300粒/m2の範囲で限定すればよいことがわかる。

0024

実施例

0025

レモングラスの種子量は20〜300粒/m2と少なくするが、レモングラスは株状に生育し広がり見た目の緑量は多い。緑量が多いほど食害が発生しやすくなるが、レモングラスは忌避効果が非常に高いため、緑量が確保される。さらに2〜10種類の複数の忌避植物がレモングラスの葉の広がりの下で着実に生育する環境を得ることができる。
これにより、忌避植物による緑量を初期の段階から一定量確保することができるとともに、視覚的に採食行動を減衰できることから、大型草食動物による法面への侵入を抑制することになり、結果として植物の生育基盤が保持され、自然による周辺植物の侵入や遷移を促す効果が期待できる。

0026

1害獣対策植生シート
2シート材
21 下シート材
22 上シート材
3 種子
4金網
41アンカーボルト
5 植生基盤

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