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技術 狼毒抽出物またはその分画物を含む、傷を治療するための組成物、及び個体の傷を治療する方法

出願人 コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
発明者 ノ,ジュウォンキム,ミョンソクイ,ヒジュムン,キルジュオ,サンロクバツレン,デュラムジャブ
出願日 2018年3月28日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-062070
公開日 2018年7月26日 (1年9ヶ月経過) 公開番号 2018-115202
状態 特許登録済
技術分野 化合物または医薬の治療活性 植物物質含有医薬 突然変異または遺伝子工学 化粧料
主要キーワード 防護膜 磁気的力 判読結果 加圧熱水抽出 ヘキサン分画 ゲーマ ブタノール水溶液 焼ける
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年7月26日)のものです。
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図面 (17)

課題

傷治癒過程において、傷を迅速に治療するだけではなく、副作用傷痕なしに治療することができる組成物及び方法の提供。

解決手段

狼毒抽出物またはその分画物を含む、傷を治療するための組成物、傷を治療するのに有効な量の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物、及び傷の改善、皮膚しわ改善または皮膚老化防止のための化粧方法の提供。

概要

背景

皮膚は、外部から身体を保護する防護膜としての役割を行う。皮膚に傷ができれば、生体自然治癒作用により、傷口に血液が充填され、血小板顆粒減少と、ハゲーマ因子(hageman factor)の活性化とが始まり、傷治癒過程が進められる。血液の凝固は、臨時防御作用であり、露出された傷組織を保護し、治癒過程の間、細胞が移動することができる基盤を提供する。

傷の治療及び/または治癒は、大きく見て、3段階でなされる。最初の段階は、外傷部位での炎症を特徴とする炎症期(inflammatory phase)である。炎症期は、重大な感染がない状態で、一般的に短く進められる。2番目の段階は、増殖期(proliferative phase)で、これは、上皮化血管形成肉芽組織形成及びコラーゲン沈着を特徴とする。新たな毛細管形成を伴う血管形成は、栄養素を伝達し、肉芽組織形成維持に使用される。傷内に新たな毛細管の形成なしに、必須栄養素が傷に逹することができず、慢性的に治癒されない傷を生成させる。損傷された傷の表面が、角質形成細胞(keratinocytes)層によって覆われながら、新たな表皮が生成され、上皮層再建される再上皮化が起こる。再上皮化が完了すれば、結合組織の増加と再編とを介して、傷口面積が低減する一連の過程が進められる。傷治癒の最終段階は、線維芽細胞(fibroblast)がコラーゲンに分化する成熟期(maturational phase)である。成熟期の間、回復期組織の凝固した細胞と毛細血管とが少しずつなくなるが、かような組織の細胞と毛細血管とが過形成されたり、正常に分解されたりしない場合、傷痕が生じる。

傷治癒過程において、傷を迅速に治療するだけではなく、副作用や傷痕なしに治療することが重要であるために、かような効能を有する物質を探し出す努力が続けられている。

概要

傷治癒過程において、傷を迅速に治療するだけではなく、副作用や傷痕なしに治療することができる組成物及び方法の提供。狼毒抽出物またはその分画物を含む、傷を治療するための組成物、傷を治療するのに有効な量の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物、及び傷の改善、皮膚しわ改善または皮膚老化防止のための化粧方法の提供。

目的

血液の凝固は、臨時防御作用であり、露出された傷組織を保護し、治癒過程の間、細胞が移動することができる基盤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷を治療するための薬学的組成物であって、前記狼毒抽出物は、前記狼毒の地上部から抽出されたものである組成物

請求項2

前記狼毒抽出物は、水、アセトン、C1−C6アルコール、またはそれらの組み合わせのうちから抽出されたものである,請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記狼毒抽出物は、75(v/v)%ないし100(v/v)%エタノール、75(v/v)%ないし100(v/v)%メタノール、75(v/v)%ないし100(v/v)%ブタノール、またはそれらの組み合わせのうちから抽出されたものである,請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記分画物は、前記狼毒抽出物を水に懸濁させた後、ヘキサン酢酸エチル及びブタノールで順次に分画化して得られた、ヘキサン分画物酢酸エチル分画物ブタノール分画物、またはそれらの組み合わせである,請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記傷は、皮膚にあるものである,請求項1に記載の組成物。

請求項6

前記狼毒抽出物またはその分画物は、組成物重量に対して、0.001重量ないし80重量%である,請求項1に記載の組成物。

請求項7

薬学的に許容可能な賦形剤または担体をさらに含む,請求項1に記載の組成物。

請求項8

細胞中コラーゲン遺伝子発現を促進させる,請求項1に記載の組成物。

請求項9

傷を治療するのに有効な量の、請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法。

技術分野

0001

本発明は、狼毒抽出物またはその分画物を含む、傷を治療するための組成物、傷を治療するのに有効な量の前記組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物、及び傷の改善、皮膚しわ改善または皮膚老化防止のための化粧方法に関する。

背景技術

0002

皮膚は、外部から身体を保護する防護膜としての役割を行う。皮膚に傷ができれば、生体自然治癒作用により、傷口に血液が充填され、血小板顆粒減少と、ハゲーマ因子(hageman factor)の活性化とが始まり、傷治癒過程が進められる。血液の凝固は、臨時防御作用であり、露出された傷組織を保護し、治癒過程の間、細胞が移動することができる基盤を提供する。

0003

傷の治療及び/または治癒は、大きく見て、3段階でなされる。最初の段階は、外傷部位での炎症を特徴とする炎症期(inflammatory phase)である。炎症期は、重大な感染がない状態で、一般的に短く進められる。2番目の段階は、増殖期(proliferative phase)で、これは、上皮化血管形成肉芽組織形成及びコラーゲン沈着を特徴とする。新たな毛細管形成を伴う血管形成は、栄養素を伝達し、肉芽組織形成維持に使用される。傷内に新たな毛細管の形成なしに、必須栄養素が傷に逹することができず、慢性的に治癒されない傷を生成させる。損傷された傷の表面が、角質形成細胞(keratinocytes)層によって覆われながら、新たな表皮が生成され、上皮層再建される再上皮化が起こる。再上皮化が完了すれば、結合組織の増加と再編とを介して、傷口面積が低減する一連の過程が進められる。傷治癒の最終段階は、線維芽細胞(fibroblast)がコラーゲンに分化する成熟期(maturational phase)である。成熟期の間、回復期組織の凝固した細胞と毛細血管とが少しずつなくなるが、かような組織の細胞と毛細血管とが過形成されたり、正常に分解されたりしない場合、傷痕が生じる。

0004

傷治癒過程において、傷を迅速に治療するだけではなく、副作用や傷痕なしに治療することが重要であるために、かような効能を有する物質を探し出す努力が続けられている。

発明が解決しようとする課題

0005

様相は、狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷を治療するための組成物を提供する。

0006

他の様相は、傷を治療するのに有効な量の前述の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法を提供する。

0007

他の様相は、狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物を提供する。

0008

他の様相は、前記化粧料組成物を個体に適用する段階を含む傷の改善、皮膚しわ改善または皮膚老化防止のための化粧方法を提供する。

課題を解決するための手段

0009

一様相は、狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷を治療するための組成物であって、前記狼毒抽出物は、前記狼毒の地上部から抽出されたものである組成物を提供する。

0010

他の様相は、傷を治療するのに有効な量の前述の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法を提供する。前記組成物については、前述のところと同一である。

0011

他の様相は、狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物を提供する。前記狼毒抽出物については、前述のところと同一である。

0012

他の様相は、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物を個体の皮膚に適用する段階を含む、皮膚を化粧するための方法を提供する。

発明の効果

0013

一様相による傷を治療するための組成物によれば、個体の傷を効率的に治療するのに使用される。

0014

一様相による個体の傷を治療する方法によれば、個体の傷を効率的に治療することができる。

0015

一様相による傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物によって、傷を効率的に改善し、皮膚しわ改善または皮膚老化を防止するのに使用される。

0016

一様相による皮膚を化粧するための方法によれば、効率的に傷を改善させたり、皮膚しわを改善させたり、または皮膚老化を防止したりすることができる。

図面の簡単な説明

0017

狼毒地上部のエチルアルコール抽出物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。
狼毒地上部のエチルアルコール抽出物の分画物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。
狼毒地上部のエチルアルコール抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。
狼毒地上部のさまざまな溶媒抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。
狼毒地上部の、異なる濃度のブタノールを使用して抽出されたブタノール抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。
狼毒エチルアルコール抽出物の存在が、MMP−1の発現レベルに及ぼす影響を確認した結果である。
UVB照射されたヒト線維芽細胞において、狼毒エチルアルコール抽出物が、タイプ−1プロコラーゲンの発現に及ぼす程度を測定した結果を現わす。
狼毒抽出物が、動物実験において、開いた傷の上皮化(epithelialization)に及ぼす影響を示した図面である。
狼毒抽出物が、動物実験において、開いた傷の傷口面積低減に及ぼす影響を示した図面である。
狼毒抽出物が、動物実験において、開いた傷の回復を促進させるところをH&E染色法で確認した結果である。
狼毒幹抽出物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。
狼毒幹抽出物の分画物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。
狼毒幹抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。
狼毒幹抽出物の分画物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。
狼毒幹抽出物が、動物実験において開いた傷の回復を促進させるところを臨床学的に確認した結果である。
狼毒幹抽出物が、動物実験において、開いた傷の回復を促進させるところを定量的に確認した結果である。

0018

一様相は、狼毒(stellera chamaejasme)抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷を治療するための組成物であって、前記狼毒抽出物は、前記狼毒の地上部から抽出されたものである組成物を提供する。

0019

前記狼毒抽出物は、前記狼毒地上部の全体、その一部分、またはそれらに由来する材料から、溶媒によって抽出された抽出物でもある。前記一部分は、狼毒の、葉、花または花びらでもある。前記狼毒は、モンゴルの山岳地域で生育されたものでもある。前記地域は、ウランバートル近郊でもある。前記狼毒は、約30ないし40cmの高さに育つことができる。前記狼毒の葉の長さは、約15ないし27mmであり、葉は皮針型(lanceolate)でもある。前記葉の表面は、緑色であり、その裏は、青色がかった灰色でもある。葉の両面いずれも毛がなく、葉柄が短い。抽出に使用された前記狼毒地上部の全体、その一部分、またはそれらに由来する材料は、粉砕されたり細切りされたりするか、あるいは適切に乾燥されたものでもある。

0020

前記溶媒は、水、アセトンアルコール、例えば、C1−C6アルコール、またはそれらの混合物でもある。前記C1−C6アルコールは、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノール、1,3−プロパンジオール、ブタノール、ペンタノールヘキサノールなどでもある。前記溶媒は、例えば、水とアルコールとの混合物、すなわち、アルコール水溶液でもある。該アルコール水溶液のアルコール濃度は、1ないし100(v/v)%、例えば、1ないし99.5(v/v)%、10ないし100(v/v)%、20ないし100(v/v)%、30ないし100(v/v)%、40ないし100(v/v)%、50ないし100(v/v)%、60ないし100(v/v)%、70ないし100(v/v)%、または75ないし100(v/v)%でもある。前記アルコール水溶液は、メタノール水溶液エタノール水溶液またはブタノール水溶液でもある。前記アセトンは、100%濃度でもある。

0021

前記抽出は、前記狼毒地上部の全体、その一部分、またはそれらに由来する材料に対して、前記抽出溶媒を、3ないし10(体積/重量)倍、例えば、3ないし7(体積/重量)倍、3ないし5(体積/重量)倍、5ないし10(体積/重量)倍、または4ないし10倍添加することを含んでもよい。例えば、前記狼毒地上部の全体、その一部分、またはそれらに由来する材料1kgに対して、前記抽出溶媒を3ないし10L添加することを含んでもよい。

0022

前記抽出は、加温された液体抽出、加圧された液体抽出(PLE:pressurized liquidextraction)、超音波支援の抽出(MAE:microwave assisted extraction)、亜臨界抽出(SE:subcritical extraction)、またはそれらの組み合わせによっても行われる。前記亜臨界抽出は、亜臨界水抽出(SWE:subcritical water extraction)でもある。該亜臨界水抽出は、超加熱水抽出(superheated water extraction)、または加圧熱水抽出(PHWE:pressurized hot water extraction:PHWE)ともいう。前記加温された液体抽出は、還流抽出でもある。

0023

前記抽出は、4℃ないし70℃、例えば、4℃ないし50℃、4℃ないし40℃、4℃ないし30℃、10℃ないし70℃、15℃ないし70℃、20℃ないし70℃、4℃ないし50℃、10℃ないし50℃、4℃ないし40℃、4℃ないし30℃、10℃ないし40℃、10℃ないし35℃、または10℃ないし30℃でも行われる。前記抽出時間は、選択された温度によって異なるが、1時間ないし2ヵ月、例えば、1時間ないし1ヵ月、1時間ないし15日、1時間ないし10日、1時間ないし5日、1時間ないし3日、1時間ないし2日、1時間ないし1日、5時間ないし1ヵ月、5時間ないし15日、5時間ないし10日、5時間ないし5日、5時間ないし3日、5時間ないし2日、5時間ないし1日、10時間ないし1ヵ月、10時間ないし15日、10時間ないし10日、10時間ないし5日、10時間ないし3日、または10時間ないし2日でもある。前記抽出は、前記溶媒中に、狼毒地上部の全体、その一部分、またはそれらに由来する材料を混合し、一定時間放置することを含んでもよい。前記放置は、適切な撹拌を含んでもよい。前記抽出は、1回以上、例えば、1ないし5回反復されてもよい。

0024

前記抽出は、植物体残渣及び抽出液濾過などの公知方法によって分離することができる。前記抽出はまた、得られた抽出液から、減圧濃縮のような公知方法によって溶媒を除去することを含んでもよい。前記抽出はまた、得られた抽出物を凍結乾燥のような乾燥によって、乾燥抽出物を製造することを含んでもよい。

0025

前記組成物において、用語「分画物(fraction)」は、前記狼毒抽出物が、その一部の成分に分けられた物質、すなわち、分画された物質を示す。前記分画物は、溶媒分画化(fractionation)によって得られたものでもある。前記溶媒分画化は、該狼毒抽出物を溶媒と混合し、前記溶媒に存在する物質を分離することでもある。前記分画物は、前記狼毒抽出物を水に懸濁させた後、ヘキサン酢酸エチル及びブタノールで順次に分画化して得られたヘキサン分画物酢酸エチル分画物ブタノール分画物、または最終的に残った水分画物でもある。

0026

具体的には、前記ヘキサン分画物は、前記狼毒抽出物を水と混合し、該混合物をさらにヘキサンと混合した後、一定時間放置した後、ヘキサン層を分離し、分離されたヘキサン層から分画物を分離することによって得られたものでもある。該分画物の分離は、ヘキサン層からヘキサンを除去することを含んでもよい。また、前記酢酸エチル分画物は、前記ヘキサン分画物を分離して残った水層を、酢酸エチルと混合した後、一定時間放置した後、酢酸エチル層を分離し、分離された酢酸エチル層から分画物を分離することによって得られたものでもある。該分画物の分離は、酢酸エチル層から酢酸エチルを除去することを含んでもよい。また、前記ブタノール分画物は、前記酢酸エチル分画物を分離して残った水層を、ブタノールと混合した後、一定時間放置した後、ブタノール層を分離し、分離されたブタノール層から分画物を分離することによって得られたものでもある。該分画物の分離は、ブタノール層からブタノールを除去することを含んでもよい。温度条件圧力条件、時間、使用された溶媒の量または濃度、撹拌のような前記分画化の条件は、前述の狼毒抽出物製造に使用された抽出について説明した通りである。前記分画化は、1回以上、例えば、1ないし5回反復されてもよい。前記分画化の順序は、例示的なものであり、ヘキサン、酢酸エチル及びブタノールを使用した分画化は、任意の順序でも実施される。

0027

前記分画物の分離は、濾過などの公知方法によっても行われる。前記分画化はまた、得られた分画物から、減圧濃縮のような公知方法によって溶媒を除去することを含んでもよい。前記分画化はまた、得られた分画物を、濃縮及び/または乾燥することを含んでもよい。前記濃縮は、減圧濃縮でもある。前記乾燥は、減圧乾燥沸騰乾燥、噴霧乾燥常温乾燥または凍結乾燥を含んでもよい。

0028

前記組成物において、用語「傷(wound)」は、組織が切られるか(cut)、破れるか(torn)、こわれるか(broken)、焼けるか(burned)、外傷を負うか(traumatized)、またはかような損傷を誘発する障害または疾患から発生した人体に対する損傷(injury)を意味する。用語「組織」は、共に集団をなし、特定機能を形成する人体中の細胞の集まりを示す。該組織には、目、粘液腎臓心臓内臓、筋(tendon)、血管組織、骨、皮膚、結合組織及び神経、例えば、脊髄が含まれてもよい。前記傷は、表面が開放された「開放された傷(open wound)」、または表面が開放されていない「閉鎖された傷(closed wound)」でもある。前記傷の一例は、皮膚にある開放された傷でもある。前記傷は、病変(lesion)、できもの(sore)、懐死(necrosis)及び潰瘍(ulcer)を含んでもよい。前記懐死は、感染、損傷または梗塞から生成される死んだ組織に係わるものでもある。前記潰瘍は、懐死組織の脱皮によって生成された、器官または組織の表面の局所的な欠陥またはくぼみでもある。

0029

前記傷の一例は、皮膚の表皮(epidermis);真皮(dermis);表皮及び真皮;または表皮、真皮及び皮下脂肪層が損傷された傷でもある。

0030

また、前記傷の例は、切れ(cut)、切開(incisions)(例:手術的切開)、擦過傷(abrasions)、裂傷または引き裂き(lacerations)、骨折(fracture)、打撲傷(contusions)、火傷(burns)または切断(amputations)を含んでもよい。

0031

本発明によって提供される「治療(treat)」は、自然治癒に比べて短縮された時間に傷が治癒されることを提供するものでもある。前記治療は、傷の改善及び/または緩和を含んでもよい。また、前記治療は、傷、及び/または傷に係わる疾患の治療をいずれも含むものでもある。前記治療は、傷から誘発される損傷された組織の治癒及び/または再生を意味する。前記傷治療は、皮膚再生の意味を含んでもよい。また、前記治療は、前記損傷された組織の本来組成を維持することでもある。また、前記治療は、傷に係わる疾患の余病及び/または傷痕を最小化しながら、前記損傷された組織の治癒及び/または再生を促進させることでもある。

0032

前記組成物は、傷治癒過程の全段階を促進させるためのことでもある。また、前記組成物は、傷治癒段階のうち、増殖期及び/または成熟期を促進させるものもある。従って、前記組成物は、増殖期及び/または成熟期にある傷を治療するためのものでもある。
前記組成物は、組成物総重量に対して、0.001重量%ないし80重量%、例えば、0.01重量%ないし60重量%、0.01重量%ないし40重量%、0.01重量%ないし30重量%、0.01重量%ないし20重量%、0.01重量%ないし10重量%、0.01重量%ないし5重量%、0.05重量%ないし60重量%、0.05重量%ないし40重量%、0.05重量%ないし30重量%、0.05重量%ないし20重量%、0.05重量%ないし10重量%、0.05重量%ないし5重量%、0.1重量%ないし60重量%、0.1重量%ないし40重量%、0.1重量%ないし30重量%、0.1重量%ないし20重量%、0.1重量%ないし10重量%、または0.1重量%ないし5重量%の狼毒抽出物またはその分画物を含んでもよい。

0033

前記組成物は、薬学的組成物でもある。前記組成物は、薬剤学的許容可能な希釈剤または担体を含んでもよい。前記希釈剤は、乳糖とうもろこし澱粉大豆油微晶質セルロースまたはマンニトール滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウムタルク、またはその組み合わせでもある。前記担体は、賦形剤崩壊剤結合剤、滑沢剤、またはその組み合わせでもある。前記賦形剤は、微晶質セルロース、乳糖、低置換度ヒドロキシセルロース、またはその組み合わせでもある。前記崩壊剤は、カルボキシメチルセルロースカルシウム澱粉グリコール酸ナトリウム無水リン酸水素カルシウム、またはその組み合わせでもある。前記結合剤は、ポリビニルピロリドン低置換度ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルセルロース、またはその組み合わせでもある。前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、タルク、またはその組み合わせでもある。

0034

前記組成物は、非経口投与剤形にも剤形化される。該非経口投与剤形は、注射剤または皮膚外用剤でもある。前記皮膚外用剤は、クリームゲル軟膏、皮膚乳化剤、皮膚懸濁液、経皮伝達性パッチ薬物含有包帯ローション、またはその組み合わせでもある。
前記皮膚外用剤は、一般的に、化粧品医薬品などの皮膚外用剤に使用される成分、例えば、水性成分、油性成分、粉末成分アルコール類保湿剤増粘剤紫外線吸収剤美白剤防腐剤酸化防止剤界面活性剤香料色剤、各種皮栄養剤、またはそれらの組み合わせと、必要によって適切に配合されてもよい。

0036

前記組成物は、細胞中コラーゲン遺伝子の発現を促進させるためのものでもある。前記組成物は、コラーゲン発現を増大させることができるか、または前記組成物によって生成されたコラーゲンの活性を上昇させることができる。前記組成物はまた、コラーゲンを生成させる上流(up-stream)の酵素またはタンパク質の活性または発現を増大させることができる。一具体例において、前記組成物は、コラーゲンの発現及び/または活性を上昇させ、傷治療効能を有するものでもある。前記組成物は、コラーゲンの発現及び/または活性を上昇させ、コラーゲンを含む組織の弾力性を維持または上昇させる用途に使用される。例えば、前記組成物は、コラーゲンを含む組織、例えば、皮膚の弾力性を維持または促進させ、組織のしわ生成を低減させ、しわを除去するものでもある。前記コラーゲンは、1型コラーゲン(collagen type I)または3型コラーゲン(collagen type III)でもある。前記コラーゲンをコーディングする遺伝子は、COL1A1及びCOL3A1から構成された群からも選択される。

0037

前記組成物は、角質細胞(keratinocyte)分化因子の生成を増大させることができる。前記組成物は、例えば、角質形成細胞の分化因子遺伝子の発現を促進させることができる。前記分化因子は、フィラグリンFLG:filaggrin)、ロリクリーン(LOR:loricrin)またはインボルクリン(IVC:involucrin)でもある。前記組成物は、角質形成細胞の傷への移動を促進させることができる。

0038

前記組成物は、コラーゲン遺伝子自体の発現を増大させることができるか、あるいは前記組成物によって生成されたコラーゲンの活性を上昇させることができる。また、前記組成物は、コラーゲンを生成させる上流の酵素またはタンパク質の活性または発現を増大させることができる。

0039

他の様相は、傷を治療するのに有効な量の前述の組成物を個体に投与する段階を含む、個体の傷を治療する方法を提供する。前記組成物については、前述のところと同一である。

0040

前記投与は、当業界に公知の方法によって投与される。前記投与は、例えば、静脈内、筋肉内、経皮(transdermal)、粘膜内(intranasal)、器官内(intratracheal)または皮下投与のような経路で、任意の手段によって、個体に直接にも投与される。前記投与は、全身的または局所的にも投与される。前記投与は、傷が存在する部位に局所的に投与するものでもある。

0041

前記個体は、哺乳動物、例えば、ヒト、ヤギまたはでもある。前記個体は、傷を有するものでもある。前記傷は、皮膚に存在するものでもある。

0042

前記投与は、狼毒抽出物を個体当たり、0.1mgないし1,000mg、例えば、0.1mgないし500mg、0.1mgないし100mg、0.1mgないし50mg、0.1mgないし25mg、0.1mgないし5mg、1mgないし1,000mg、1mgないし500mg、1mgないし100mg、1mgないし50mg、1mgないし25mg、5mgないし1,000mg、5mgないし500mg、5mgないし100mg、5mgないし50mg、1mgないし5mg、5mgないし25mg、10mgないし1,000mg、10mgないし500mg、10mgないし100mg、10mgないし50mg、または10mgないし25mgを投与するものでもある。

0043

他の様相は、狼毒抽出物またはその分画物を有効成分として含む、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物を提供する。前記狼毒抽出物については、前述のところと同一である。

0044

用語「傷の改善用」は、傷の程度を低くしたり緩和させたりする用途を含んでもよい。例えば、前記傷改善は、すでに発生した傷の程度を低くしたり緩和させたりするものでもある。用語「皮膚しわ改善」とは、皮膚の弾力性を維持し、しわが生成されることを防止するか、あるいは生成されたしわを除去することを含む。

0045

前記抽出物は、線維芽細胞において、コラーゲンの生成を促進させる。該コラーゲンは、皮膚真皮層の主要成分であり、弾力タンパク質として、水分と結合する力が強い性質を有している。すなわち、該コラーゲンは、皮膚に弾力性を付与する性質を有しており、それにより、しわが生じることを防止する効果を有する。人間が、加齢により、皮膚のコラーゲン量が減り、皮膚は、弾力性を失い、しわが生じる老化過程を経る。従って、前記抽出物を含む、請求された発明の組成物は、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物として使用される。前記化粧料組成物は、前記抽出物以外の、他のしわ改善防止効果または老化防止効果を有する活性成分を含まないものでもある。

0046

前記化粧料組成物は、局所適用に適する全ての剤形として提供される。例えば、溶液水相油相を分散させて得たエマルジョン、油相に水相を分散させて得たエマルジョン、懸濁液、固体、ゲル、粉末ペーストマスクパックシート泡沫(foam)またはエアゾール組成物の剤形でも提供される。かような剤形の組成物は、当分野の一般的な方法によっても製造される。

0047

前記化粧料組成物は、保湿剤、エモリエント剤、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、pH調整剤有機顔料及び無機顔料、香料、冷感剤または制汗剤をさらに含んでもよい。前記保湿剤などの追加成分の配合量は、本発明の目的及び効果を損傷させない範囲内で、当業者が容易に選定可能であり、その配合量は、組成物全体重量を基準に、0.01ないし5重量%、具体的には、0.01ないし3重量%でもある。

0048

前記組成物は、組成物総重量に対して、0.001重量%ないし80重量%、例えば、0.01重量%ないし60重量%、0.01重量%ないし40重量%、0.01重量%ないし30重量%、0.01重量%ないし20重量%、0.01重量%ないし10重量%、0.01重量%ないし5重量%、0.05重量%ないし60重量%、0.05重量%ないし40重量%、0.05重量%ないし30重量%、0.05重量%ないし20重量%、0.05重量%ないし10重量%、0.05重量%ないし5重量%、0.1重量%ないし60重量%、0.1重量%ないし40重量%、0.1重量%ないし30重量%、0.1重量%ないし20重量%、0.1重量%ないし10重量%、または0.1重量%ないし5重量%の狼毒抽出物またはその分画物を含んでもよい。

0049

他の様相は、傷の改善用、皮膚しわ改善用または皮膚老化防止用の化粧料組成物を個体の皮膚に適用する段階を含む、皮膚を化粧するための方法を提供する。
前記方法は、傷を改善させたり、皮膚しわを改善させたり、皮膚老化を防止したりするものでもある。

0050

前記方法において、前記化粧料組成物は、頭皮を含み、皮膚、及び毛髪の多くの処理、特に、美容処理で適用される。

0051

前記方法において、皮膚に適用する段階は、皮膚に前記組成物を接触させ、前記組成物の成分を皮膚内に浸透させることを含む。皮膚に適用する段階は、前記組成物を皮膚内に浸透させることの一助となる他の手段、例えば、イオントフォレーシスのような電気的力または磁気的力のような手段とも組み合わされる。

0052

以下、本発明について、実施例を介してさらに詳細に説明する。しかし、それら実施例は、本発明について例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲は、それら実施例に限定されるものではない。

0053

実施例1:狼毒抽出物及びその分画物の製造
本実施例においては、狼毒から狼毒抽出物を製造し、狼毒抽出物及び前記分画物が傷治療に及ぼす効果を確認した。

0054

1.狼毒抽出物及びその分画物の製造
(1)狼毒エタノール抽出物の製造
狼毒抽出物は、モンゴル・ウランバートル近郊で生育したものであり、地上部のみを採集した。採集された地上部を水で洗浄して乾燥させた。乾燥された狼毒地上部は、押し切り(straw cutter)を利用して、2〜3cmに細切りして使用した。ガラス三角フラスコに、前記細切りされた狼毒地上部100gと、水内95(v/v)%のエタノール1Lとを入れて混合した。該混合物を約20℃の常温で、48時間150rpmで撹拌して抽出した。

0055

次に、該混合物を濾過紙(Whatman、NO.2、8μm)に通過させて得られた濾過液を得た。得られた濾過液を、回転式減圧濃縮機(EYELA、N−1100)を使用して減圧濃縮し、残っている溶媒を除去するために、48時間凍結乾燥(Operon、FDCF−12003)を実施し、溶媒が除去された乾燥された狼毒抽出物3gを得た。

0056

(2)狼毒エタノール抽出物分画物の製造
(2.1)エタノール抽出物の分画物
乾燥された狼毒エタノール抽出物3g、及び水100mLを三角フラスコに入れて懸濁した後、250mL分別漏斗に入れ、そこにn−ヘキサン(extra pure grade、100(v/v)%)100mLを添加し、十分に振った後、常温で3時間放置した。前記混合物を、分別漏斗を利用して、ヘキサン層のみを取り、前述のような過程を3反復して実施し得られたヘキサン層は、減圧濃縮(EYELA、N−1100)を行い、ヘキサン分画物を得た。

0057

また、同一方法により、前記ヘキサン分画物分離過程で残った水層に対して、100(v/v)%酢酸エチルを添加して混合した後、同一過程を経て、酢酸エチル分画を得た。また、同一方法により、前記酢酸エチル分画物分離過程で残った水層に、水泡化ブタノールを添加して混合した後、同一過程を経て、ブタノール分画を得た。その後、残ったものを水分画物として使用した。

0058

前記狼毒エタノール抽出物とその分画物は、ジメチルスルホキシドDMSOdimethylsulfoxide)に、20mg/ml濃度で溶かした後、下記実験に利用した。

0059

(2.2)他の溶媒抽出物、及びその分画物
(2.1)における溶媒としてのエタノールの代わりに、100(v/v)%アセトン、指定された濃度のメタノール、またはブタノールを使用したことを除いては、同一過程によって、他の溶媒を使用した抽出物及びその分画物を得た。

0060

2.ヒト角質形成細胞の移動増加
前記狼毒抽出物またはその分画物が、ヒト角質形成細胞が移動(migration)することを増大させるか否かということを、下記のように確認した。

0061

牛胎児血清が2.5(v/v)%に含有されたDMEM(Hyclone、Dulbecco’s Modified Eagle’s Media)培地1mlが入っている24ウェル平板培養器(24−well microtiter plate)のウェルに、HaCaTヒト角質形成細胞を2×105細胞/ウェルになるように入れた。次に、前記角質形成細胞を、コンフルエンスが80%になるまで、37℃及び5% CO2培養器で培養させた後、培地中の細胞単一層をp10ピペットチップで引っ掻き、「引っ掻き損傷」を誘導した。

0062

次に、前記引っ掻かれた細胞単一層上に、無血清DMEM200μlと、前記狼毒抽出物またはその分画物とを、5μg/ml培地及び10μg/ml培地の濃度に添加した。その後、前述の培養条件同一条件で、ヒト角質形成細胞を24時間培養させた。陰性対照群としては、前記抽出物を溶かすのに使用したDMSOを同量処理し、陽性対照群としては、草抽出物(10μg/ml)を指定された濃度で使用した。その後、クリスタルバイオレット(crystal violet)試薬細胞層を染色した後、引っ掻き傷が回復する程度を確認した。前記壺草抽出物は、バイオスクトラム(韓国)から購入したものである。

0063

図1は、狼毒地上部のエタノール抽出物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。図2は、狼毒地上部のエタノール抽出物の分画物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。図1において、A、B、C及びDは、DMSO(陰性対照群)、5μg/ml狼毒抽出物、10μg/ml狼毒抽出物及び10μg/ml壺草抽出物(陽性対照群)をそれぞれ示す。図2において、A、B、C、D、E、F、G及びHは、DMSO(陰性対照群)、5μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物のヘキサン分画物、5μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物の酢酸エチル分画物、5μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物のブタノール分画物、5μg/ml壺草抽出物、10μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物のヘキサン分画物、10μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物の酢酸エチル分画物、及び10μg/ml狼毒地上部のエタノール抽出物のブタノール分画物をそれぞれ示す。

0064

図1及び図2に示されているように、陰性対照群が処理された細胞の引っ掻き損傷は、24時間後、相対的に治癒されていないまま残っているのに対し、狼毒地上部のエタノール抽出物が処理された細胞においては、傷端の細胞増殖及び細胞移動により、引っ掻き損傷が治癒され、24時間後、引っ掻き面積が低減した。

0065

3.線維芽細胞における、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現増大
前記狼毒抽出物がヒト線維芽細胞において、コラーゲン遺伝子の発現を促進させるか否かということを下記のように確認した。

0066

牛胎児血清が2.5(v/v)%に含有されたDMEM(Hyclone:Dulbecco’s Modified Eagle’s Media)培地2mlが入っている6ウェル平板培養器(6−well microtiter plate)のウェルに、ヒト線維芽細胞(HDF:human dermal fibroblasts、American Type Culture Collection、米国)を、2×106細胞/ウェルになるように入れ、コンフルエンスが80%になるまで、前述のところと同一条件で培養した。

0067

かように培養した細胞に、前記狼毒抽出物を、それぞれ1μg/ml、5μg/ml及び10μg/mlの濃度で添加し、24時間、前述のところと同一条件で培養させた。陰性対照群としては、前記抽出物を溶かすのに使用したDMSOを同量使用し、陽性対照群としては、壺草抽出物(バイオスペクトラム、韓国)を使用した。24時間後、RTPCRアッセイを介して、コラーゲン遺伝子が発現されるか否かということを確認した。具体的には、24時間経過後、細胞から、TRIzol試薬(Invitrogen、Carlsbad、CA、米国)を使用して、総RNAを収穫して逆転写させた後、RT−PCRを次のように行った。まず、cDNA合成のために、前記RNAを逆転写酵素(reversetranscriptase)を使用して逆転写させた。RT−PCRは、次の特定プライマープライマーとして使用して行った。各遺伝子の相対的なmRNA発現量値は、β−アクチン値で標準化した。

0068

図3は、狼毒地上部のエタノール抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。

0069

図3に示されているように、狼毒地上部のエタノール抽出物は、コラーゲン合成関連因子であるCOL1A1及びCOL3A1から構成された群のうちから選択される1以上遺伝子の発現を活性化させる効果が顕著であるということが分かった。

0070

図4は、狼毒地上部のさまざまな溶媒抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。図4において、試料番号1,2,3,4,5,6及び7は、アセトン抽出物、アセトン抽出物、100%エタノール抽出物、25%メタノール抽出物、50%メタノール抽出物、75%メタノール抽出物及び100%メタノール抽出物を示す。

0071

図5は、狼毒地上部の、異なる濃度のブタノールを使用して抽出されたブタノール抽出物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。図5において、試料番号1,2,3及び4は、25%ブタノール抽出物、50%ブタノール抽出物、75%ブタノールを抽出物及び100%ブタノール抽出物を示す。

0072

図4及び図5に示されているように、狼毒地上部のアセトン抽出物、メタノール抽出物、エタノール抽出物及びブタノール抽出物は、コラーゲン合成関連因子であるCOL1A1及びCOL3A1から構成された群のうちから選択される1以上遺伝子の発現を活性化させる効果が顕著であるということが分かった。

0073

4.UV照射によって老化が誘導された線維芽細胞におけるコラーゲン分解酵素−1分泌抑制測定実験
前記狼毒エタノール抽出物のコラーゲン分解酵素−1(MMP−1:matrix metalloproteinase−1)の生成を抑制する効能を測定した。

0074

まず、2.5%の牛胎児血清が含有されたDMEM培地が入っている24孔平板培養器にヒト線維芽細胞を、1×105細胞/孔(well)になるように入れ、90%ほどのコンフルエンスに育つまで培養した。その後、無血清DMEM培地に溶解された前記狼毒エタノール抽出物を、1,5及び10μg/ml濃度で添加し、24時間培養した後、UV照射機を利用して、UVB、すなわち、15mJを照射した。その後、無血清DMEM培地に溶解された前記狼毒エタノール抽出物を、1,5及び10μg/ml濃度で追加して添加した。24時間経過後、細胞培養液採取し、遠心分離し、上澄み液だけ収穫した。

0075

その後、採取した上澄み液から、コラーゲンMMP−1ELISAキット(QIA55、Merck & Co.、米国)を利用して、前記上澄み液中のMMP−1のレベルを測定した。まず、一次抗体として、マウス抗MMP−1抗体が均一に塗布された96孔平板(96−well plate)のウェルに、前記上澄み液を入れ、2時間常温でインキュベーションし、抗原抗体複合体を形成させた。2時間後、発色団として、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(horseradish peroxidase)が接合された抗MMP−1抗体を、96孔平板のウェルに入れ、1時間インキュベーションさせた。1時間後、発色基質として、テトラメチルベンジジン(tetramethylbenzidine)を入れ、室温で30分間インキュベーションさせ、発色を誘発させた後、さらに終結バッファを入れて反応を中止させれば、反応液の色は、黄色を帯び、反応進行の程度によって、黄色の程度が異なって示された。黄色を帯びる96孔平板ウェルの吸光度を、吸光計を利用して、450/540nmで測定した。

0076

図6は、狼毒エタノール抽出物の存在が、MMP−1の発現レベルに及ぼす影響を確認した結果である。その結果、図6に示されているように、狼毒エタノール抽出物が、MMP−1遺伝子発現の抑制にすぐれた効果を有するということが分かった。陽性対照群としては、エピカルカテキン(EGCG:epigallocatechin gallate)を使用した。

0077

5.UVによって老化が誘導された線維芽細胞におけるコラーゲン生成増進測定実験
前記狼毒エタノール抽出物のタイプ−1プロコラーゲン(type−1 procollagen)の発現を促進させるか否かということを確認した。

0078

まず、2.5%の牛胎児血清が含有されたDMEM培地が入っている24孔平板培養器に、ヒト線維芽細胞を1×105細胞/孔(well)になるように入れ、90%ほどのコンフルエンスまで育つまで培養した。その後、無血清DMEM培地に溶解された前記狼毒エタノール抽出物を、1,5及び10μg/ml濃度で24時間処理した後、UV照射機を利用して、UVB、すなわち、15mJを照射した。その後、無血清DMEM培地に溶解された前記狼毒抽出物を、1,5及び10μg/ml濃度で追加して添加し、同一に培養した。24時間経過後、細胞培養液を採取して遠心分離し、上澄み液だけ収穫し、プロコラーゲンタイプIC−ペプチドEIAキット( PIP(Procollagen Type IC−Peptide) EIA Kit)(Cat.#MK101、Takara Bio Inc.、日本)を使用して、収獲された上澄み液のうちプロコラーゲンタイプ−IC−ペプチド(PIP:procollagen type−I C−peptide)のレベルを測定した。PIPは、生体内でコラーゲンを合成する過程において、プロコラーゲンからコラーゲンに転換される過程において切られて出るペプチドであり、PIPのレベルは、コラーゲンのレベルと比例するために、当業界において、コラーゲンレベル確認に指標として使用されているペプチドである。

0079

具体的に見れば、マウス抗PIPダンクロン抗体が均一にコーティングされた96孔平板のウェルに、ホースラディッシュペルオキシダ、ムゼ(horseradish peroxidase)(POD)が接合されたマウス抗PIPダンクロン抗体(「抗体・POD接合体」ともいう)を添加し、その後、前記細胞培養液及び標準溶液(standard solution)をそれぞれ添加し、37℃で3時間置いた。その後、ウェルを洗浄し、過酸化水素とテトラメチルベンジジン(tetramethylbenzidine)とを含んだ基質溶液を添加し、室温で15分インキュベーションした。その後、ウェルに反応中止溶液(stop solution)を入れ、反応を中止させ、吸光計(plate reader)を利用して、450nmで吸光度を測定した。

0080

図7は、UVB照射されたヒト線維芽細胞において、狼毒エタノール抽出物が、タイプ−1プロコラーゲンの発現に及ぼす程度を測定した結果を示す。その結果、図7に示されているように、狼毒エタノール抽出物が、タイプ−1プロコラーゲンの発現を促進させるのにすぐれた効果を有するということが分かった。

0081

6.動物実験での傷回復増進
前記狼毒抽出物が、動物実験において、傷部位の回復を促進するか否かということを下記のように確認した。

0082

(1)実験動物
SD(Sprague-Dawley)ラット(雄、7週齢)を(株)コアテックから入手し、25±1℃、湿度50±10%を維持し、明暗は、昼夜12時間で自動調節しながら維持した。また、一般食餌飼料及び水は、自由に摂取するようにし、全ての実験動物は、1週間動物室環境に適応させた後、実験に使用した。実験群に投与した食餌、投与用量及び投与方法は、下記表2に示した。

0083

(2)傷誘発及び処置
SDラットを、麻酔前24時間節食させ、100mlの水を供給した。全ての実験群に傷を誘発させる1時間前、100%のゾレチルと100%のロムプンとを1:2比率で混合し、全ての実験群に対して、得られた混合物を0.1cc/kg使用して、筋肉注射で麻酔させた。その後、全ての実験群に対して、電気除毛機でラット背部位の毛を除去した。背部位に、それぞれ10%のポビドンヨードと、70(v/v)%のエタノールとを塗布して消毒した後、背部位に、消毒された手術用はさみを利用して、直径2cmx2cmの正方形サイズに、真皮層を含んだ全層欠損傷(full-thickness excisional wound)を誘発させた。

0084

(3)肉眼的傷変化の観察
それぞれの前記狼毒抽出物(1%あるいは3%(v/v))、及び傷治癒に効能があると知られている壺草抽出物(1%あるいは3%(v/v))を、2週間1日1回傷ついた皮膚に塗布した。該壺草抽出物は、実施例1の2に記載されたところと同一である。それぞれの試験物質を傷に塗布して、それぞれ1日目、4日目、8日目、11日目及び15日目に傷部位を撮影し、ImageJ(NIH、米国)を利用して、傷口面積を測定して分析した。

0085

(4)組織学的検査
それぞれの試験物質投与後14日目、全ての実験群をエーテル吸入麻酔させ、試験物質の投与部位を、10%中性緩衝ホルマリン溶液で固定した。病理組織学的検査のために、傷口面を等しく検査することができるように、固定が完了した皮膚組織を、傷口面の長軸を基準に、縦横2cmx2cmの正方形サイズにそれぞれ1部位ずつ切断した。切断された組織を、一般的な組織処理方法によって、パラフィン包埋した後、約3〜4μm厚に組織切片製作し、スライドガラスに付着させた。付着が完了した切片に、ヘマトキシリンエオシン(H&E)染色を行い、染色された切片を、光学顕微鏡(Olympus BX53、日本)で検査した。傷組織(例:創傷)に対する判読は、Nisbetら(Tissue Eng Part A. 2010, Sep; 16 (9): 2833-42)とBaratiら(Diagn Pathol. 2013; 8: 120)とが評価した方法を基に点数を決め、それぞれ所見に係る基準は、下表3の通りである。

0086

図8は、狼毒エタノール抽出物が、動物実験において、開いた傷の上皮化(epithelialization)に及ぼす影響を示した図面である。図8において、横軸のG1、G2、G3、G4及びG5は、表2に示されているような実験群を示し、縦軸の点数(score)は、表3に定義される上皮化基準によって測定された値である。

0087

図8に示されているように、本願発明の狼毒抽出物G4及びG5は、対照群G1に比べ、有意に上皮化を増大させた。図8及び図9において、*は、シェッフェ試験(Scheffe’s test)p<0.05によるANOVAを示す。

0088

図9は、狼毒エタノール抽出物が、動物実験において、開いた傷の傷口面積低減に及ぼす影響を示した図面である。図9において、傷口面積は、狼毒抽出物を傷に塗布した後、1日目、4日目、8日目、11日目及び15日目に傷口面積を測定した結果を示す。図9において、横軸のG1、G2、G3、G4及びG5は、表2に示されているような実験群を示し、縦軸は、傷口面積を示す。図9に示されているように、本願発明の狼毒抽出物G4及びG5は、対照群G1に比べ、傷口面積を顕著に低減させた。

0089

図10は、狼毒エタノール抽出物が、動物実験において、開いた傷の回復を促進させるところを、H&E染色法で確認した結果である。図10に示されているように、本願発明の狼毒抽出物は、対照群に比べ、傷の再上皮化を促進した。図8のH&E組織染色によれば、2層を確認することができるが、上層の濃いピンク色が表皮であり、下層の薄いピンク色が真皮である。対照群と、試料と処理した群とを比較したとき、上層の表皮の厚みや割れが、試料処理群において、回復するということを確認することができる。

0090

以上の結果から、狼毒抽出物は、動物実験において、開いた傷の再上皮化を促進し、回復を顕著に促進した。以上の結果は、狼毒地上部のエタノール抽出物を使用して得られた結果に基づいたものであるが、狼毒地上部のエタノール抽出物のヘキサン分画物、酢酸エチル分画物またはブタノール分画物、狼毒地上部のアセトン抽出物、メタノール抽出物またはブタノール抽出物、またはそのヘキサン分画物、酢酸エチル分画物またはブタノール分画物についても、類似した結果を得た。

0091

また、前述の実施例によれば、紫外線が照射された条件で狼毒抽出物は、ヒト線維芽細胞から、MMP−1の発現を低減させ、コラーゲン発現を促進させると確認された。すなわち、前記狼毒抽出物は、ヒト線維芽細胞において、紫外線が照射された条件で、コラーゲン分解酵素の発現は低減させながら、コラーゲンの発現を促進させた。従って、前記狼毒抽出物は、ヒト線維芽細胞を含む組織において、例えば、皮膚において、コラーゲン合成を促進させ、その組織の弾力性を維持して促進させることができる。従って、前記狼毒抽出物は、ヒト線維芽細胞を含む組織、例えば、皮膚しわを改善させるか、あるいは皮膚老化を防止するのに効果がある。

0092

実施例2:狼毒幹抽出物及びその分画物の製造
本実施例においては、狼毒から、狼毒幹抽出物及びその分画物を製造し、狼毒幹抽出物及び前記分画物が傷治療に及ぼす効果を確認した。

0093

1.狼毒幹抽出物及びその分画物の製造
(1)狼毒幹抽出物の製造
狼毒抽出物は、モンゴルウランバートル近郊で生育したものであり、地上部のうち幹のみを採集した。採集された幹を水で洗浄して乾燥させた。乾燥された狼毒幹は、押し切りを利用して、2〜3cmに細切りして使用した。ガラス三角フラスコに、前記細切りされた狼毒幹100gと、95%のエタノール1Lとを入れて混合した。該混合物を常温(約20℃)で48時間150rpmで撹拌して抽出した。

0094

次に、該混合物を濾過紙(Whatman、NO.2、8μm)に通過させて得られた濾過液を得た。得られた濾過液を、回転式減圧濃縮機(EYELA、N−1100)を使用して、減圧濃縮し、残っている溶媒を除去するために、48時間凍結乾燥(Operon、FDCF−12003)を実施し、溶媒が除去された乾燥された狼毒抽出物3gを得た。

0095

(2)狼毒幹抽出物分画物の製造
乾燥された狼毒抽出物3gと水100mLとを三角フラスコに入れて懸濁した後、分別漏斗(250mL)に入れ、ここに、n−ヘキサン(extra pure grade、95%以上)100mLを添加して十分に振った後、常温で3時間放置した。前記混合物から、分別漏斗を利用してヘキサン層のみを取り、前述のような過程を3反復して実施し得られたヘキサン分画は、減圧濃縮(EYELA、N−1100)を行い、ヘキサン分画を得た。

0096

また、同一方法により、前記ヘキサン分画が除去された水分画に対して、酢酸エチルを添加して混合した後、同一過程を経て、酢酸エチル分画を得た。

0097

また、同一方法により、前記酢酸エチル分画が除去された水分画に、水泡化ブタノールを添加して混合した後、同一過程を経て、ブタノール分画を得た。

0098

前記狼毒抽出物とその分画物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)に20mg/ml濃度で溶かした後、下記実験に利用した。

0099

2.ヒト角質形成細胞の移動増加
前記狼毒幹抽出物またはその分画物が、ヒト角質形成細胞が移動することを増大させるか否かということを下記のように確認した。

0100

牛胎児血清が2.5(v/v)%に含有されたDMEM(Hyclone:Dulbecco’s Modified Eagle’s Media)培地1mlが入っている24ウェル平板培養器のウェルに、HaCaTヒト角質形成細胞を2×105細胞/ウェルになるように入れた。次に、前記角質形成細胞を、コンフルエンスが80%になるまで、37℃及び5% CO2培養器で培養させた後、培地中の細胞単一層をp10ピペットチップで引っ掻き、「引っ掻き損傷」を誘導した。

0101

次に、前記引っ掻かれた細胞単一層上に、無血清DMEM200μlと、前記狼毒抽出物またはその分画物とを、5μg/ml培地及び10μg/ml培地の濃度で添加した。その後、前述の培養条件と同一条件で、ヒト角質形成細胞を24時間培養させた。陰性対照群としては、前記抽出物を溶かすのに使用したDMSOを同量処理し、陽性対照群としては、PPARδ活性体であるGW501516(Sigma Aldrich、米国)または壺草抽出物を、指定された濃度で使用した。その後、クリスタルバイオレット(crystal violet)試薬で細胞層を染色した後、引っ掻き傷が回復する程度を確認した。前記壺草抽出物は、バイオスペクトラム(韓国)から購入したものである。

0102

図11は、狼毒幹抽出物が角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。

0103

図12は、狼毒幹抽出物の分画物が、角質形成細胞の移動を促進させるところを確認した結果である。

0104

図11及び図12に示されているように、陰性対照群が処理された細胞の引っ掻き損傷は、24時間後に相対的に治癒されていないまま残っているのに対し、狼毒幹抽出物または分画物が処理された細胞においては、傷端の細胞増殖及び細胞移動で引っ掻き損傷が治癒され、24時間後、引っ掻き面積が低減した。図11において、GWは、GW501516を示す。

0105

3.線維芽細胞における、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現増大
前記狼毒幹抽出物またはその分画物が、ヒト線維芽細胞において、コラーゲン遺伝子の発現を促進させるか否かということを下記のように確認した。

0106

牛胎児血清が2.5(v/v)%に含有されたDMEM培地2mlが入っている6ウェル平板培養器のウェルに、ヒト線維芽細胞(HDF:human dermal fibroblasts、American Type Culture Collection、米国)を2×106細胞/ウェルになるように入れ、コンフルエンスが80%になるまで、前述のところと同一条件で培養した。

0107

かように培養した細胞に、前記狼毒幹抽出物を、それぞれ1μg/ml、5μg/ml、及び10μg/ml、狼毒幹抽出物の分画物を、それぞれ5μg/ml及び10μg/mlの濃度で添加し、24時間、前述のところと同一条件で培養させた。陰性対照群としては、前記抽出物を溶かすのに使用したDMSOを同量処理し、陽性対照群としては、壺草抽出物(バイオスペクトラム、韓国)を使用した。24時間後、RT−PCRアッセイを介して、コラーゲン遺伝子が発現されるか否かということを確認した。具体的には、24時間経過後、細胞から、TRIzol試薬(Invitrogen、Carlsbad、CA、米国)を使用して、総RNAを収穫して逆転写させた後、RT−PCRを、次のように行った。まず、cDNA合成のために、前記RNAを逆転写酵素(reverse transcriptase)を使用して逆転写させた。RT−PCRは、表1の特定プライマーをプライマーとして使用して行った。各遺伝子の相対的なmRNA発現量値は、β−アクチン値で標準化した。

0108

図13は、狼毒幹抽出物が線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。

0109

図14は、狼毒幹抽出物の分画物が、線維芽細胞において、COL1A1遺伝子及びCOL3A1遺伝子の発現を促進させるところを確認した結果である。

0110

図13及び図14に示されているように、狼毒幹抽出物またはその分画物は、コラーゲン合成関連因子であるCOL1A1及びCOL3A1から構成された群のうちから選択される1以上遺伝子の発現を活性化させる効果が顕著であるということが分かった。

0111

4.動物実験での傷回復増進
前記狼毒幹抽出物が、動物実験において、傷部位の回復を促進するか否かということを下記のように確認した。

0112

(1)実験動物
SD(Sprague-Dawley)ラット(雄、7週齢)を(株)コアテックから入手し、25±1℃、湿度50±10%を維持し、明暗は、昼夜12時間で自動調節しながら保管した。また、一般食餌の飼料及び水は自由に摂取するようにし、全ての実験動物は、1週間動物室環境に適応させた後、実験に使用した。実験群に投与した食餌、投与用量及び投与方法は、下記表4に示した。

0113

(2)傷誘発及び処置
SDラットを、麻酔前24時間節食させ、100mlの水を供給した。全ての実験群に、傷を誘発する1時間前、100%のゾレチルと100%のロムプンとを1:2比率で混合し、全ての実験群に対して、得られた混合物を0.1cc/kg使用して、筋肉注射で麻酔させた。その後、全ての実験群に対して、電気除毛機でラットの背部位毛を除去した。背部位に、それぞれ10%のポビドン・ヨードと70%エタノールとを塗布して消毒した後、背部位に、消毒された手術用はさみを利用して、直径2cmx2cmの正方形サイズに真皮層を含んだ全層欠損傷(full-thickness excisional wound)を誘発させた。

0114

(3)肉眼的傷変化の観察
それぞれの前記狼毒幹抽出物及び傷治癒に効能があると知られている壺草抽出物を、2週間3%(v/v)で、1日1回傷ついた皮膚に塗布した。壺草抽出物は、実施例1の2に記載されたところと同一である。それぞれの試験物質を傷に塗布して、それぞれ1日目、4日目、8日目、11日目及び14日目に傷部位を撮影し、ImageJ(NIH、米国)を利用して、傷口面積を測定して分析した。

0115

(4)組織学的検査
それぞれの試験物質投与後14日目、全ての実験群に対して、エーテルで吸入麻酔し、試験物質の投与部位を10%の中性緩衝ホルマリン溶液で固定した。病理組織学的検査のために、傷口面を等しく検査することができるように、固定が完了した皮膚組織を、傷口面の縦方向(longitudinal)に、縦横で2cmx2cmの正方形サイズに、それぞれ1部位ずつ切断した。切断された組織を、一般的な組織処理方法によって、パラフィンで包埋した後、約3〜4μm厚に組織の切片を製作し、スライドガラスに付着させた。付着が完了した切片に、ヘマトキシリン・エオシン染色を行い、染色された切片を光学顕微鏡(Olympus BX53、日本)で検査した。傷組織に対する判読は、当該技術分野に公知の評価方法で点数を決めて行った(Nisbetら(Tissue Eng Part A. 2010, Sep; 16 (9): 2833-42))及びBaratiら(Diagn Pathol. 2013; 8: 120))。判読時、それぞれの所見に係る基準は、下記表5に示されている通りであり、その判読結果を表6に示した。

0116

表6に示されているように、狼毒幹抽出物は、線維組織形成、血管形成及び上皮化が顕著であるということが分かる。

0117

図15は、狼毒幹抽出物が、動物実験において、開いた傷の回復を促進させるところを臨床学的に確認した結果である。図16は、狼毒幹抽出物が、動物実験において、開いた傷の回復を促進させるところを定量的に確認した結果である。また、図15及び図16に示されているように、狼毒抽出物は、傷部位の再上皮化を促進させ、開いた傷を回復する効果が顕著であるということが分かる。

0118

0119

製剤1:薬学的製剤の製造
1.軟質カプセル制の製造
狼毒幹エタノール抽出物または分画物150mg、パーム油2mg、パーム硬化油8mg、黄4mg及びレシチン6mgを混合し、一般的な方法によって、1カプセル当たり400mgずつ充填し、軟質カプセル剤を製造した。

0120

2.錠剤の製造
狼毒幹エタノール抽出物または分画物150mg、ブドウ糖100mg、紅参抽出物50mg、澱粉96mg及びステアリン酸マグネシウム4mgを混合し、30%エタノールを40mg添加して顆粒を形成した後、60℃で乾燥させ、打錠機を利用して、錠剤に打錠して錠剤を製造した。

0121

3.顆粒剤の製造
狼毒幹エタノール抽出物または分画物150mg、ブドウ糖100mg、紅参抽出物50mg及び澱粉600mgを混合し、30%エタノールを100mg添加し、顆粒を形成した後、60℃で乾燥させて顆粒を形成した後、包みに充填した。内容物の最終重量は、1gにした。

0122

製剤2:化粧料組成物の製造
本製剤例に使用された狼毒抽出物は、幹のエタノール抽出物である。

0123

1.柔軟化粧水(スキンローション)の製造

0124

2.栄養化粧水ミルクローション)の製造

0125

3.栄養クリームの製造

0126

4.マッサージクリームの製造

0127

5.パックの製造

0128

6.軟膏の製造

実施例

0129

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