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技術 収容容器および収容容器入り加工食品

出願人 公益財団法人東洋食品研究所
発明者 井上竜一稲葉正一
出願日 2018年1月10日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-002093
公開日 2018年7月26日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-115031
状態 未査定
技術分野 環境に敏感な生物、食品又は薬品の包装 食品の調整及び処理一般
主要キーワード 側面突起 密封加熱 圧縮距離 解凍操作 カルシウム添加量 固形食材 まとまり具合 かたさ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年7月26日)のものです。
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図面 (11)

課題

流通時に固形食材の形状が崩れ難い収容容器および収容容器入り加工食品を提供する。

解決手段

ゲル1、および、所望の硬度を有し、ゲル1に少なくとも一部が浸漬して位置を固定してある固形食材2を収容可能であり、少なくとも底部11および側面13の何れか一方にゲル1の剥離を防止する剥離防止部20を備えた収容容器10、および、ゲル1が収容容器10に備えてあり、固形食材2が、固形食材2の位置を固定するゲル1に少なくとも一部が浸漬して備えてある収容容器入り加工食品。

概要

背景

食事において、例えば咀嚼困難や嚥下障害が生じると、食事が困難になって低栄養に陥る場合があり、栄養が不足すると褥瘡床ずれ)にもなり易くなる。食事を単に軟らかくしただけでは、食事のべたつきや口中でのまとまり具合などによって飲み込みが難しくなり、嚥下の機能が損なわれる。例えば食事の飲み込みが難しくなり、誤嚥(ごえん)などが発生した場合は、誤嚥性肺炎などの危険も高まる虞がある。
また、食事が完了して栄養が摂れたとしても、食事自体の見た目や味がしっかりしていないと、本当に食べたいという気持ちにならず、食が細くなり食事をする意欲が失せる虞がある。

特許文献1には、視覚を通じて十分に食欲惹起できる程度の大きさの具材を含みながら、咀嚼・嚥下困難者等が容易に咀嚼・嚥下できる常温保存可能な加工食品について記載してある。具体的には、
1)酵素処理密封加熱処理の前後において該食品素材粒径または長辺の長さが15mmを超え、かつ1000mm以下である
2)酵素処理、密封加熱処理後においても食品素材が素材外観を維持している
3)酵素処理、密封加熱処理後の食品素材のかたさのみで均等につぶせるかたさである、構成を有することが開示してある。

特許文献1において、密封加熱処理に使用する容器は、食品素材を密封し、密封加熱処理できるものであれば、市販の容器、例えば、密封加熱処理が可能な、瓶、耐レトルトプラスチックトレイまたはレトルトアルミパウチ等が使用できることが記載してある。

また、このような加工食品を流通させる場合には、食品素材の形状が崩れるのを防ぐため、粘度0.5Pa・s以上、またはゼリー強度500Pa以上のゼリー状調味液を使用することが記載してある。

概要

流通時に固形食材の形状が崩れ難い収容容器および収容容器入り加工食品を提供する。ゲル1、および、所望の硬度を有し、ゲル1に少なくとも一部が浸漬して位置を固定してある固形食材2を収容可能であり、少なくとも底部11および側面13の何れか一方にゲル1の剥離を防止する剥離防止部20を備えた収容容器10、および、ゲル1が収容容器10に備えてあり、固形食材2が、固形食材2の位置を固定するゲル1に少なくとも一部が浸漬して備えてある収容容器入り加工食品。

目的

本発明の目的は、流通時に固形食材の形状が崩れ難い収容容器および収容容器入り加工食品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ゲル、および、所望の硬度を有し、前記ゲルに少なくとも一部が浸漬して位置を固定してある固形食材を収容可能であり、少なくとも底部および側面の何れか一方に前記ゲルの剥離を防止する剥離防止部を備えた収容容器

請求項2

前記剥離防止部が凹凸部を有する請求項1に記載の収容容器。

請求項3

前記剥離防止部の前記凹凸部が上面視で格子模様を呈する請求項2に記載の収容容器。

請求項4

前記格子の幅を500〜4000μmとしてある請求項3に記載の収容容器。

請求項5

前記凹凸部における凸部の先端が鋭角突起状である請求項2に記載の収容容器。

請求項6

前記凹凸部が断面視で波形を呈する請求項2に記載の収容容器。

請求項7

前記剥離防止部が、前記収容容器の内表面粗さが10μm以上の領域を有する請求項1に記載の収容容器。

請求項8

前記剥離防止部が、前記収容容器の内表面の親水性を向上させた領域を有する請求項1に記載の収容容器。

請求項9

前記剥離防止部が、前記底部および前記ゲルの間に備えられ、前記ゲルとは異なる性質を有するゲル層である請求項1に記載の収容容器。

請求項10

前記剥離防止部が、前記底部および前記ゲルの間に備えられ、前記底部に熱溶着された樹脂製の不織布である請求項1に記載の収容容器。

請求項11

前記剥離防止部が、前記収容容器の側面に備えられ、前記ゲルを押え側面突起である請求項1に記載の収容容器。

請求項12

前記剥離防止部が、前記収容容器の前記側面に備えられ、当該収容容器の強度を増加させる側面補強部である請求項1〜3の何れか一項に記載の収容容器。

請求項13

ゲルが、請求項1〜12の何れか一項に記載の収容容器に備えてあり、所望の硬度を有する固形食材が、前記固形食材の位置を固定する前記ゲルに少なくとも一部が浸漬して備えてある収容容器入り加工食品

技術分野

0001

本発明は、ゲルおよび所望の硬度を有する固形食材を収容可能な収容容器、および、収容容器入り加工食品に関する。

背景技術

0002

食事において、例えば咀嚼困難や嚥下障害が生じると、食事が困難になって低栄養に陥る場合があり、栄養が不足すると褥瘡床ずれ)にもなり易くなる。食事を単に軟らかくしただけでは、食事のべたつきや口中でのまとまり具合などによって飲み込みが難しくなり、嚥下の機能が損なわれる。例えば食事の飲み込みが難しくなり、誤嚥(ごえん)などが発生した場合は、誤嚥性肺炎などの危険も高まる虞がある。
また、食事が完了して栄養が摂れたとしても、食事自体の見た目や味がしっかりしていないと、本当に食べたいという気持ちにならず、食が細くなり食事をする意欲が失せる虞がある。

0003

特許文献1には、視覚を通じて十分に食欲惹起できる程度の大きさの具材を含みながら、咀嚼・嚥下困難者等が容易に咀嚼・嚥下できる常温保存可能な加工食品について記載してある。具体的には、
1)酵素処理密封加熱処理の前後において該食品素材粒径または長辺の長さが15mmを超え、かつ1000mm以下である
2)酵素処理、密封加熱処理後においても食品素材が素材外観を維持している
3)酵素処理、密封加熱処理後の食品素材のかたさのみで均等につぶせるかたさである、構成を有することが開示してある。

0004

特許文献1において、密封加熱処理に使用する容器は、食品素材を密封し、密封加熱処理できるものであれば、市販の容器、例えば、密封加熱処理が可能な、瓶、耐レトルトプラスチックトレイまたはレトルトアルミパウチ等が使用できることが記載してある。

0005

また、このような加工食品を流通させる場合には、食品素材の形状が崩れるのを防ぐため、粘度0.5Pa・s以上、またはゼリー強度500Pa以上のゼリー状調味液を使用することが記載してある。

先行技術

0006

特開2015−159753号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1に記載された加工食品は、通常、通常、底面が平らな形状を呈している容器に収容される。このような容器に内容物である食品素材や上述したゼリー状調味液を収容して流通させる場合は、当該内容物を収容した容器を梱包材等で保護して常温輸送することがあった。

0008

しかし、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいて、例えばゼリー状調味液が容器の底面から剥離することがあり、容器の底面に対して相対移動する虞があった。即ち、輸送時に、固形食材およびゼリー状調味液が容器の底面上を滑ってしまうことにより、固形食材どうしが接触したり、或いは、固形食材と容器の壁面とが接触したりすることで、固形食材の形状が崩れる虞があった。このように固形食材の形状が崩れると、喫食時に見た目の悪さ等によって、食欲を減衰させる虞があった。

0009

従って、本発明の目的は、流通時に固形食材の形状が崩れ難い収容容器および収容容器入り加工食品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するための本発明に係る収容容器の第一特徴構成は、ゲル、および、所望の硬度を有し、前記ゲルに少なくとも一部が浸漬して位置を固定してある固形食材を収容可能であり、少なくとも底部および側面の何れか一方に前記ゲルの剥離を防止する剥離防止部を備えた点にある。

0011

当該剥離防止部は、ゲルが収容容器の底部或いは側面から剥離するのを未然に防止するものである。即ち、収容容器に、ゲルおよび固形食材を収容した状態で密封し、例えば常温で輸送するときにおいて、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、例えばゲルが収容容器の底面或いは側面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面或いは側面から剥離し難くなる。従って、本構成であれば、輸送時に、ゲルおよび固形食材が収容容器の底面上を滑り移動するのを未然に防止できるため、固形食材どうしが接触したり、或いは、固形食材と収容容器の壁面とが接触したりすることで、固形食材の形状が崩れるのを未然に防止することができる。

0012

本発明に係る収容容器の第二特徴構成は、前記剥離防止部が凹凸部を有する点にある。

0013

本構成によれば、剥離防止部の形状を凸部および凹部を有する態様として簡便な形状とすることができる。

0014

本発明に係る収容容器の第三特徴構成は、前記剥離防止部の前記凹凸部が上面視で格子模様を呈する点にある。

0015

本構成によれば、例えば輸送時の振動の方向が変動したとしても、ゲルが収容容器の底面或いは側面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面或いは側面から剥離し難くなる。

0016

本発明に係る収容容器の第四特徴構成は、前記格子の幅を500〜4000μmとした点にある。

0017

本構成によれば、ゲルが収容容器の底面或いは側面から剥離し難くなる好適な格子の幅を設定することができる。

0018

本発明に係る収容容器の第五特徴構成は、前記凹凸部における凸部の先端を鋭角突起状とした点にある。

0019

本構成によれば、固形食材の底面を鋭角な突起状が刺さるように配置した場合、固形食材の位置を確実に固定することができる。従って、輸送時に、固形食材が収容容器の底面に対して相対移動するのを確実に防止することができることとなり、その結果、ゲルおよび固形食材が収容容器の底面上を滑り移動するのを確実に防止できる。

0020

本発明に係る収容容器の第六特徴構成は、前記凹凸部が断面視で波形を呈する点にある。

0021

本構成によれば、剥離防止部の形状を、例えば連続したアップダウンを繰り返す傾斜面を有する態様とすることができ、輸送時に、固形食材が収容容器の底面に対して相対移動するのを確実に防止することができることとなり、その結果、ゲルおよび固形食材が収容容器の底面上を滑り移動するのを確実に防止できる。

0022

本発明に係る収容容器の第七特徴構成は、前記剥離防止部が、前記収容容器の内表面粗さが10μm以上の領域を有する点にある。

0023

本構成によれば、ゲルは表面の粗いザラザラした底面の上に備えることができるため、例えば常温で輸送するときにおいて、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、ゲルが収容容器の底面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面から剥離し難くなる。

0024

本発明に係る収容容器の第八特徴構成は、前記剥離防止部が、前記収容容器の内表面の親水性を向上させた領域を有する点にある。

0025

本構成によれば、収容容器の内表面の親水性を向上させることにより、収容容器の内表面およびゲルの密着性が向上するため、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、ゲルが収容容器の底面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面から剥離し難くなる。

0026

本発明に係る収容容器の第九特徴構成は、前記剥離防止部を、前記底部および前記ゲルの間に備えられ、前記ゲルとは異なる性質を有するゲル層とした点にある。

0027

本構成によれば、前記ゲルとは異なる性質を有するゲル層を接着剤のように使用することができるため、ゲルおよびゲル層が接着し、底部およびゲル層が接着する。これにより、ゲル層を介してゲルが収容容器の底面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面から剥離し難くなる。

0028

本発明に係る収容容器の第十特徴構成は、前記剥離防止部を、前記底部および前記ゲルの間に備えられ、前記底部に熱溶着された樹脂製の不織布とした点にある。

0029

本構成によれば、底部に熱溶着した不織布にゲルが浸透することにより、ゲルが不織布に対して相対移動し難くなる。不織布は底部に熱溶着しているため、相対移動し難い。従って、本構成では、ゲルが収容容器の底面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面から剥離し難くなる。

0030

本発明に係る収容容器の第十一特徴構成は、前記剥離防止部を、前記収容容器の側面に備えられ、前記ゲルを押え側面突起とした点にある。

0031

本構成によれば、収容容器の側面において側面突起がゲルを上方から押えるため、ゲルが収容容器の底面に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、ゲルが収容容器の底面から剥離し難くなる。

0032

本発明に係る収容容器の第十二特徴構成は、前記剥離防止部を、前記収容容器の前記側面に備えられ、当該収容容器の強度を増加させる側面補強部とした点にある。

0033

本構成によれば、側面補強部を収容容器の側面に備えることで、収容容器の強度を向上させることができる。具体的には、収容容器の底面と側面との境界のR部の強度が向上する。このように側面補強部を収容容器の側面に備えることで収容容器の強度を向上させることができるため、輸送時の振動や衝撃が大きい場合等において収容容器の形状が変形し難くなるため、ゲルが収容容器の底面或いは側面から剥離し難くなる。

0034

本発明に係る収容容器入り加工食品の特徴構成は、ゲルが、第一〜九特徴構成の何れか一項に記載の収容容器に備えてあり、所望の硬度を有する固形食材を、前記固形食材の位置を固定する前記ゲルに少なくとも一部が浸漬して備えた点にある。

0035

本構成によれば、所望の硬度を有する固形食材が、固形食材の位置を固定するゲルに少なくとも一部が浸漬して備えてあるため、固形食材の位置ズレ等を未然に防止して固形食材の形状を維持し易くなる。収容容器入り加工食品を常温で流通させる場合においては、流通時の振動等が発生した場合であっても、固形状態であるゲルによって固形食材の形状が崩れ難くなる。さらに、上述した収容容器にゲルおよび固形食材を収容するため、輸送時に、ゲルが収容容器の底面から剥離するのを未然に防止できるため、固形食材どうしが接触したり、或いは、固形食材と収容容器の壁面とが接触したりすることで、固形食材の形状が崩れるのを未然に防止することができる。

0036

従って、本発明の収容容器入り加工食品では、流通時に固形食材の形状が崩れ難い容器入り加工食品とすることができるだけでなく、咀嚼困難や嚥下障害のある方々が食した場合であっても、しっかりとした見た目であるため、食欲が減衰するのを未然に防止することができる。

図面の簡単な説明

0037

本発明の収容容器を示す断面図(底部に凹凸部を有する態様)である。
本発明の収容容器を示す断面図(凸部の先端が鋭角な突起状となる態様)である。
本発明の収容容器を示す断面図(凹凸部が波形を呈する態様)である。
本発明の別実施形態の収容容器を示す断面図(底部にゲル層を備える態様)である。
本発明の別実施形態の収容容器を示す断面図(側面に側面突起を備える態様)である。
本発明の別実施形態の収容容器を示す上面視の概略図(底部に格子模様を呈する凹凸部を備える態様)である。
本発明の別実施形態の収容容器を示す断面図(側面に側面補強部を備える態様)である。
輸送試験における衝撃加速度の模式図を示した図である。
リブ有かつ凹凸部(格子)形成ラミコンカップにおいて実輸送試験を行った後の収容容器の内部の写真図である。
凹凸部無しラミコンカップにおいて実輸送試験を行った後の収容容器の内部の写真図である。

0038

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3に示したように、本発明の収容容器10は、ゲル1、および、所望の硬度を有し、ゲル1に少なくとも一部が浸漬して位置を固定してある固形食材2を収容可能であり、少なくとも底部11および側面13の何れか一方にゲル1の剥離を防止する剥離防止部20を備える。

0039

収容容器10は、常温流通チルド流通ができる態様であり、実用強度がある成形容器であればよい。また、収容容器10は、加熱殺菌に耐えうる耐熱性酸素ガス遮断するバリア性を有してもよい。その容器の態様は、例えばプラスチックフィルム12をヒートシールを使用して密封できるように構成すればよい。このような収容容器10は、例えば単体の材料(例えば樹脂)で作製するのは勿論のこと、複数の樹脂を積層し作製することもできる。樹脂としては、オレフィン系やポリエステルなどの熱可塑性樹脂および生分解性樹脂など、食品に使用できる樹脂を使用することができる。オレフィン樹脂としては、ポリエチレンポリプロピレンエチレンポリプロピレン共重合体ポリブテン−1、或いはこれらのブレンド物等が挙げられる。また、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート或いはこれらのブレンド物が挙げられる。また、ポリスチレンなどの樹脂も使うことができる。また、生分解性樹脂としては、微生物系バクテリアカビ藻類などの微生物が、代謝の過程体内蓄積したポリエステルを利用するタイプで、バイオポリエステルなどの脂肪族ポリエステル類バクテリアセルロースプルランカードランなどの微生物多糖が含まれる)、天然物系(キトサンセルロース澱粉酢酸セルロース、澱粉などを変性して熱可塑性を与えたもの)、化学合成系化学的生物学的に合成されたモノマー重合することにより得られるもの)等が挙げられる。
更に、ガスバリアー性および酸素吸収能を付加するために、ガスバリアー性樹脂もしくは、ガスバリアー性樹脂と酸素吸収性樹脂を積層することもできる。ガスバリアー性樹脂としては、エチレンビニルアルコール共重合体、MXD6ナイロン等を挙げることができる。酸素吸収性樹脂としては、鉄、アスコルビン酸等の酸素吸収剤反応促進剤を含む樹脂もしくは、主鎖或いは側鎖に脂肪族性炭素炭素二重結合を有する重合体等の酸化性重合体酸化開始剤を含む樹脂が挙げられる。収容容器10の容積は特に限定されるものではないが、200〜600mL程度であればレトルト殺菌の際に扱い易い。
また、収容容器10はプラスチック以外に、紙、ガラス、金属など、剥離防止部20を備えることができるものであればよい。紙を使用した場合は、基本樹脂を積層する形となるため、密封方法はヒートシールとすればよい。ガラスを使用した場合の密封方法は、王冠スクリューキャップによるキャッピング樹脂積層ではキャッピングとヒートシールとすればよい。ステンレスアルミなどの金属を使用した場合は、密封方法は、単体であれば、巻き締め、積層であれば、巻き締めやヒートシールとすればよい。
また、収容容器10は、容器強度を高めるため、後述するように例えば側面にリブなどを付与してもよい。

0040

収容容器10に気体充填する場合、充填する気体は、空気、窒素ガスなどの不活性ガス、或いは、窒素および二酸化炭素混合気体等であればよい。このような気体を気体供給装置よりノズルなどを介して容器10に充填する。この場合、収容容器10に内部の酸素濃度が1%以下になるようにすればよい。

0041

ゲル1は例えば食品用凝固剤として利用できるゼラチン寒天等を使用することができるがこれらに限定されるものではない。本実施形態では、ゲル1として所定の温度で軟化或いは溶解しない耐熱性ゲル1を使用する場合について説明する。
耐熱性ゲル1は、耐熱性を有するものであれば特に制限されない。当該耐熱性ゲル1は、ゲル形成後、所定の温度、例えば100℃以下では軟化或いは溶解せず、一方、通常のレトルト殺菌処理の温度である118℃以上では軟化或いは溶解するものが使用できる。即ち、耐熱性ゲル1は、第一所定温度(100℃以下)で軟化或いは溶解せず、第一所定温度より高い第二所定温度(例えば118℃以上)で加熱した時に軟化或いは溶解するものを使用すればよい。耐熱性ゲル1を電子レンジで加熱する場合は、50〜70℃程度であるため、耐熱性ゲル1は、第一所定温度(100℃以下)であるため軟化或いは溶解しないため、喫食時には耐熱性ゲル1によって固形食材の形状を確実に維持することができる。

0042

耐熱性ゲル1は、収容容器10の少なくとも底部11に備えてある。例えば耐熱性ゲル1は収容容器10の底部11からある程度の厚みを有する態様で充填すればよい。「ある程度の厚み」とは、収容容器10の容積・大きさ、或いは、固形食材2の大きさ等にもよるが、概ね収容容器10の底部11から1〜10mm、好ましくは1〜5mm、より好ましくは2〜3mm程度の厚みで耐熱性ゲル1を充填すればよい。この厚みは、固形食材2の位置を固定する耐熱性ゲル1に少なくとも固形食材2の一部が浸漬するように調製すればよい。
また、耐熱性ゲル1は、固形食材2の上に乗せた固形食材2を当該耐熱性ゲル1で固定するように使用してもよい。

0043

例えば耐熱性ゲル1は、全固形食材2の体積の50%以下とするのがよく、或いは、収容容器10の体積の15%以下とするのがよい。耐熱性ゲル1が、全固形食材2の体積の50%以下、或いは、収容容器10の体積の15%以下であれば、耐熱性ゲル1および固形食材2を適度なバランスで収容容器10に収容することができる。

0044

固形食材2は、所望の硬度を有する。本明細書における「所望の硬度を有する固形食材」とは、収容容器10に充填した後であっても食品素材の型崩れが生じておらず、当該食品素材の外観を維持するものであり、固形食材2の見た目がしっかりしたものである。さらに、例えば咀嚼困難や嚥下障害が生じている使用者が、食事の直前に電子レンジ等で加熱して収容容器10を開封した後であっても、食品素材の型崩れが生じておらず、当該食品素材の外観を維持するものである。

0045

当該固形食材2は、凍結含浸法などを用いて所定の酵素食材内部に浸透させた後、酵素反応させることで軟化させたものである。このような軟化処理で軟化させた固形食材2は、食品素材の外観を維持する固形状態であり、形が崩れない軟らかさとなるように処理したものである。

0046

食材に酵素を浸透させる方法としては、例えば酵素均浸法や凍結含浸法等を適用すればよい。酵素均浸法は、食材ごとに最適な酵素を選び、圧力を変えながら浸透させる技術であり、食材独自の食感を残しながらも、形が崩れない軟らかさとなるように処理することができる。

0047

凍結含浸法は、凍結解凍操作工程および減圧操作工程の2工程を基本工程として食材内部に酵素や調味料などを急速導入する手法である。凍結・解凍操作工程では、食材内部に氷結晶を生成させることで食材は膨張し緩みを生じさせる。減圧操作工程は、食材内部の空気を膨張させ、常圧復帰の際に酵素液と空気が置換され、酵素は食材内部に導入される。凍結・解凍操作工程による組織の緩みが減圧操作工程での酵素導入速度を速めている。本手法では、酵素を食材内部に急速導入することで、食材表面と中心部の酵素反応の時間差を無くすことができる。

0048

固形食材2の形状は特に限定されるものではなく、食材の原型をそのまま使用した形状であってもよいし、適当な大きさにカットした態様でもよい。ただし、上記の軟化処理等の効率を鑑みた場合、固形食材2の厚みは10mm以下とするのがよい。

0049

固形食材2は特に限定されるものではないが、例えばゴボウレンコンニンジン等の野菜類牛肉鶏肉等の肉類魚介類等、公知の固形食材であればよい。これら固形食材2は、上記軟化処理によって、硬度を5.0×105N/m2(ユニバーサルデザインフード規格の「容易にかめる」相当)以下とするのがよい。この硬度であれば、流通時に固形食材の形状が崩れにくい容器入り加工食品とすることができるだけでなく、咀嚼困難や嚥下障害のある方々が食した場合であっても、健常な外観であるため、食欲が減衰するのを未然に防止することができる。

0050

本発明の収容容器10は、少なくとも底部11および側面13の何れか一方に耐熱性ゲル1の剥離を防止する剥離防止部20を備える。

0051

当該剥離防止部20は、耐熱性ゲル1が収容容器10の底部11或いは側面13から剥離するのを未然に防止するものである。即ち、収容容器10に、上述した耐熱性ゲル1および固形食材2を収容した状態で密封し、例えば常温で輸送するときにおいて、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、例えば耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11或いは側面13に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11或いは側面13から剥離し難くなる。従って、本構成であれば、輸送時に、耐熱性ゲル1および固形食材2が収容容器10の底面上を滑り移動するのを未然に防止できるため、固形食材2どうしが接触したり、或いは、固形食材2と収容容器10の壁面とが接触したりすることで、固形食材2の形状が崩れるのを未然に防止することができる。

0052

剥離防止部20は、収容容器10の全面(底面11および側面13)、底面11全面のみ、底面11の一部のみ、側面13全面のみ、側面13の一部などに備えることができる。例えば剥離防止部20は、図1に示したように底部11に凹凸部21を有する態様とすることができる。当該凹凸部21は凸部21Aおよび凹部21Bを有する。本実施形態では底部11にそれぞれ複数の凸部21Aおよび凹部21Bを有する態様について説明する。

0053

当該凸部21Aの凹部21Bに対する高さは特に限定されるものではないが、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止できる程度の高さを有するように構成すればよい。例えば凸部21Aの高さを耐熱性ゲル1の厚みの0.5〜70%程度とするのがよい。凸部21Aの高さは、固形食材2が位置する場所と固形食材2が位置しない場所によって変更してもよく、固形食材2が位置する場所では固形食材2の種類に応じて変更してもよい。

0054

また、凸部21Aの形状は、例えは線状、円錐多角錐円柱状および多角柱状等、種々の形状とすることが可能である。さらに、凹部21Bの形状も線状、穴状等、種々の形状とすることが可能である。凸部21Aおよび凹部21Bの形状を線状とした場合、複数の線状凸部(あるいは線状凹部)を平行に設けてもよいし、平行に設けなくてもよい。当該複数の線状凸部(あるいは線状凹部)は、等間隔でもよいし、等間隔でなくてもよい。凸部21Aの形状或いは凹部21Bの形状は、上記の形状を単独で使用してもよいし、複数の形状を組み合わせて使用してもよい。

0055

底部11に凸部21Aを形成する範囲は特に限定されるものではないが、底部11の全面に設けてもよいし、底部11の周囲或いは中央等に設けた領域を形成してもよい。複数の凸部21Aの間隔は等間隔としてもよいが、特に限定されるものではない。

0056

凸部21Aの上面は平坦な面21aとすることができる。この場合、固形食材2を平坦な面21aに直接載置するようにしてもよいし、固形食材2および平坦な面21aの間に耐熱性ゲル1が位置する、即ち、固形食材2および平坦な面21aが離間した状態になるようにしてもよい。

0057

収容容器10に凹凸を付与する方法としては、例えばスタンプローラープレス(加熱した凹凸つき金属板ローラー圧着転写する)、ポリマーアロイインジェクションブラスト加工ポリマーブラシ無機有機粒子を表面に分散させ、凹凸を付与する方法、凹凸を持つ金型から凹凸を転写する方法(真空圧空成型マッチモールド)、レーザー加工フォトエッチング切削加工エンボス加工、凹凸の無い容器に、凹凸を付与した樹脂フィルム中敷きを積層し、熱溶着させる方法等、公知の手法を使用できる。

0058

また、凸部21Aは、図2に示したように、凸部21Aの先端が鋭角な突起状21bとなるように構成してもよい。この場合、突起の形状は側面視で対象となる態様、或いは、非対称となる態様としてもよい。また、突起の方向は垂直方向だけでなく、斜めでも良い(角度は0°<θ≦90°)

0059

本構成では、固形食材2の底面を鋭角な突起状21bが刺さるように配置した場合、固形食材2の位置を確実に固定することができる。従って、輸送時に、固形食材2が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを確実に防止することができることとなり、その結果、耐熱性ゲル1および固形食材2が収容容器10の底面11上を滑り移動するのを確実に防止できる。

0060

また、凹凸部21は、図3に示したように、断面視で波形21cを呈するように構成してもよい。本構成であれば、剥離防止部20の形状を、例えば連続したアップダウンを繰り返す傾斜面を有する態様とすることができ、輸送時に、固形食材2が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを確実に防止することができることとなり、その結果、耐熱性ゲル1および固形食材2が収容容器10の底面11上を滑り移動するのを確実に防止できる。

0061

上述した耐熱性を有する耐熱性ゲル1として、ジェランガムや、ペクチン、耐熱性寒天等が使用できるが、これらに限定されるものではない。

0062

例えばジェランガムは、Sphingomonas elodeaが産出する多糖類であり、食品や化粧品の増粘安定剤として主に使用されている。液体培地に上記菌を接種無菌的に培養し、菌体外生産された粘質物培養液から回収し、乾燥、粉砕などの工程を経て粉末状に製品化されるものである。ジェランガムには、脱アシル型のジェランガムとネイティブ型のジェランガムがあり、脱アシル型のジェランガム(脱アシル化ジェランガム)は粘質物を分離する過程で、グリセリル基アセチル基を除去(脱アシル化)して回収したものである。脱アシル化ジェランガムはデザートゼリージャム様食品フィリング等様々な食品に利用されている。一方、ネイティブ型のジェランガムは加工せずに回収したものである。

0063

耐熱性ゲル1に含まれる脱アシル化ジェランガムは、0.5〜1.5%、好ましくは0.75〜1%とするのがよい。尚、脱アシル化ジェランガムは、商品名「ゲルメイトKA」(大日本製薬社製)として入手可能である。

0064

耐熱性ゲル1としてジェランガムを用いる場合には、ゼリー溶液カルシウム溶液を添加するのがよい。ジェランガムは、二価陽イオンの存在下で非常に耐熱性の高いゲルを形成する。カルシウム溶液は、乳酸カルシウム塩化カルシウム炭酸カルシウムクエン酸カルシウムリン酸カルシウム等のカルシウム塩を含む水溶液であればよい。乳酸カルシウム溶液は、脱アシル化ジェランガムとの反応により、均一なゲルを形成し得る。

0065

乳酸カルシウム溶液は、例えばゲル濃度の50〜75%量とするのがよい。ゲルとカルシウムが反応してゲル化するため、カルシウム添加量は、ゲル濃度に依存する。

0066

耐熱性ゲル1には、上述したジェランガムおよびカルシウム溶液以外に、例えばゲル化剤としてカラギーナンローカストビーンガムキサンタンガムアルギン酸ナトリウムタラガムグアーガム等を1種以上混合させてもよい。これらを加えることで、弾力性に富み、口当たりのよい耐熱性ゲル1とすることができる。これらは、耐熱性ゲル1に対して、0.05重量%〜2.0重量%程度添加すればよい。
さらに、前記ゲル化剤以外に、ショ糖トレハロース等の糖類、ソルビトール等の糖アルコール着色料果肉果汁、あるいはクエン酸、アスコルビン酸等の有機酸又はその塩、あるいはトコフェロール等の酸化防止剤等を添加してもよい。

0067

上記の糖類、果肉および果汁等を添加することで、耐熱性ゲル1自体も喫食することができる。上記の糖類、果肉および果汁等を添加しない場合であっても耐熱性ゲル1の喫食は可能である。

0068

耐熱性ゲル1の硬度は、5000〜500000Paとするのがよい。このような硬度を有することで、容器入り加工食品を常温で流通させる場合においては、流通時の振動等が発生した場合であっても、当該硬度範囲を有する耐熱性ゲル1によって固形食材2の位置ズレを未然に防止して固形食材2の形状が崩れ難くなる。

0069

上述したように、収容容器10には、耐熱性ゲル1および固形食材2が収容されており、必要に応じて気体を充填する場合がある。また、必要に応じて、固形食材2の味付け用パウチ容器を収容してもよい。当該味付け用パウチ容器には、例えば市販の調味液をそのまま、または薄めたものであってもよいし、出汁砂糖、塩、酢、醤油味噌、味醂、カレー等の香辛料等の調味料としてもよい。

0070

また、上述した収容容器10を使用して、収容容器入り加工食品を製造することができる。即ち、当該収容容器入り加工食品は、所定の温度で軟化或いは溶解しない耐熱性ゲル1が、上述した収容容器10に備えてあり、所望の硬度を有する固形食材2が、固形食材2の位置を固定する耐熱性ゲル1に少なくとも一部が浸漬して備えてある。

0071

本構成の収容容器入り加工食品は、所望の硬度を有する固形食材2が、固形食材2の位置を固定する耐熱性ゲル1に少なくとも一部が浸漬して備えてあるため、固形食材2の位置ズレ等を未然に防止して固形食材2の形状を維持し易くなる。収容容器入り加工食品を常温で流通させる場合においては、流通時の振動等が発生した場合であっても、固形状態である耐熱性ゲル1によって固形食材2の形状が崩れ難くなる。さらに、上述した収容容器10に耐熱性ゲル1および固形食材2を収容するため、輸送時に、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離するのを未然に防止できるため、固形食材2どうしが接触したり、或いは、固形食材2と収容容器10の壁面とが接触したりすることで、固形食材2の形状が崩れるのを未然に防止することができる。

0072

〔別実施形態1〕
上述した実施形態では、剥離防止部20を底部11に凹凸部21を有する態様とする場合について説明したが、このような態様に限定されるものではない。例えば剥離防止部20として、収容容器10の内表面粗さが10μm以上の領域を有するように構成してもよい。

0073

上述したように耐熱性ゲル1は、収容容器10の底部11に備えてあるが、本構成では、収容容器10の底部11の表面粗さが10μm以上の領域を有するように構成することができる。即ち、耐熱性ゲル1は表面の粗いザラザラした底面11の上に備えることができるため、例えば常温で輸送するときにおいて、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0074

収容容器10の内表面は、サンドブラスト等のブラスト加工等、公知の手法によって粗面加工することができる。このような手法によって内表面粗さを10〜1000μm程度に調製すればよい。

0075

収容容器10の底部11の表面粗さは、底部11の全面を10μm以上の表面粗さを有するようにしてもよいし、底部11の一部を10μm以上の表面粗さを有するようにしてもよい。また、底部11の異なる領域でそれぞれ異なる表面粗さ(10μm以上)を有するようにしてもよい。

0076

〔別実施形態2〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、収容容器10の内表面の親水性を向上させた領域を有するように構成することができる。
収容容器10の内表面の親水性を向上させるには、収容容器10の内表面の材質が親水性を有するものとするか、或いは、後処理によって親水性を付与するとよい。

0077

親水性を有する材質としては、例えばPET樹脂などがあるが、これに限定されるものではない。後処理によって親水性を付与する場合、例えば、コロナ放電やSiOx蒸着など、公知の手法によって行えばよい。

0078

本構成のように、収容容器10の内表面の親水性を向上させることにより、収容容器10の内表面および耐熱性ゲル1の密着性が向上するため、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0079

〔別実施形態3〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、底部11および耐熱性ゲル1の間に備えられ、耐熱性ゲル1とは異なる性質を有するゲル層30を備えるように構成することができる(図4)。即ち、本態様では、耐熱性ゲル1は底部11に直接備えるのではなく、ゲル層30を介して底部11付近に備えることとなる。

0080

当該ゲル層は、例えば油分を含むもの(油性ゲル状組成物)を使用することができる。このような油性ゲル状組成物としては、公知のゲル形成剤油相成分を含有するものとすればよい。

0081

本構成では、耐熱性ゲル1とは異なる性質を有するゲル層30を接着剤のように使用することができるため、耐熱性ゲル1およびゲル層30が接着し、底部11およびゲル層30が接着する。これにより、ゲル層30を介して耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0082

〔別実施形態4〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、底部11および耐熱性ゲル1の間に備えられ、底部11に熱溶着された樹脂製の不織布を備えるように構成することができる。当該不織布は、図4のゲル層30に替えて配設することができる。即ち、本態様では、耐熱性ゲル1は底部11に直接備えるのではなく、不織布を介して底部11付近に備えることとなる。

0083

当該不織布は、熱により底部11に溶着できるもの、例えば低密度ポリエチレン樹脂エチレン酢酸ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂を不織布状に形成したものなど、公知のものを使用することができる。

0084

本構成では、底部11に熱溶着した不織布に耐熱性ゲル1が浸透することにより、耐熱性ゲル1が不織布に対して相対移動し難くなる。不織布は底部11に熱溶着しているため、相対移動し難い。従って、本構成では、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0085

〔別実施形態5〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、収容容器10の側面13に備えられ、耐熱性ゲル1を押える側面突起22を備えるように構成することができる(図5)。

0086

側面突起22は、収容容器10の側面13の全周に亘って設けてもよく、一部に設けてもよい。即ち、側面突起22は、収容容器10の側面13において耐熱性ゲル1を上方から押える態様であれば、その形状等は限定されるものではない。

0087

本構成では、収容容器10の側面13において側面突起22が耐熱性ゲル1を上方から押えるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0088

〔別実施形態6〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、上述した実施形態の凹凸部21が上面視で格子模様を呈するように構成することができる(図6)。

0089

格子は等間隔の平行線群交わりによって生じる模様であり、凹凸部21が上面視で格子模様を呈するようにするには、例えば複数の平行な線状の凹部21B1を形成し、これら線状の凹部21B1に交わるように複数の平行な線状の凹部21B2を形成するとよい。これら線状の凹部は凸部であってもよい。

0090

凹部21B1および凹部21B2の深さは50〜500μm程度とすればよい。また、凹部21B1間の幅(ピッチ)P1は500〜4000μm、好ましくは500〜2000μmとすればよい。同様に、凹部21B2間の幅(ピッチ)P2は500〜4000μm、好ましくは500〜2000μmとすればよい。

0091

本構成のように凹凸部21が上面視で格子模様を呈するように構成することで、輸送時の振動の方向が変動したとしても、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11或いは側面13に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11或いは側面13から剥離し難くなる。

0092

〔別実施形態7〕
さらに剥離防止部20の別実施形態として、収容容器10の側面13に備えられ、当該収容容器10の強度を増加させる側面補強部23を形成することができる(図7)。当該側面補強部23は、側面13に凸設あるいは凹設するリブによって構成してもよいし、側面13の厚さを肉厚にすることによって構成してもよい。本実施形態では、側面補強部23を、側面13に収容容器10の内側に向かって凹設するリブとした場合について説明する。

0093

側面補強部23を収容容器10の側面13に備えることで、収容容器10の強度を向上させることができる。具体的には、収容容器10の底面11と側面13との境界のR部14の強度が向上する。このように側面補強部23を収容容器10の側面13に備えることで収容容器10の強度を向上させることができるため、輸送時の振動や衝撃が大きい場合等において収容容器10の形状が変形し難くなるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11或いは側面13から剥離し難くなる。

0094

〔実施例1〕
収容容器10として使用するラミコンカップ(東罐興業株式会社製)の材料であるラミコンシートの表面に対してコロナ放電処理を行った。当該ラミコンカップは、ガスバリアー性樹脂であるエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)のシートの両面に接着剤層を介してポリプロピレン(PP)のシートを接着した多層シート(ラミコンシート)から、トレー状成型した容器(サイズ:115×115×25mm)である。

0095

ラミコンシートは、コロナ放電処理前の濡れ張力は31mN/mであった。濡れ張力は、樹脂板状に載置した円柱状(直径25mm、高さ30mm)の型枠内に80℃に加温した耐熱性ゲル1溶液を注ぎ、耐熱性ゲル1溶液にプランジャーを浸漬させ、20分後に耐熱性ゲル1が固まった後にプランジャーを上方に引っ張ることにより、濡れ張力を測定した。

0096

コロナ放電処理は、コロナ放電部と可動式サンプ設置台の間隔を4.5mmに設定し、電圧4Aでコロナ放電させた状態で、ラミコンシートを180cm/分で通過させることによって行った。コロナ放電処理の後、上記の手法により濡れ張力を測定したところ、41mN/mに向上した。このようにコロナ放電処理を行うことにより、収容容器10の内表面の親水性を向上させることができ、収容容器10の内表面および耐熱性ゲル1の密着性が向上するものと認められた。これにより、輸送時の振動や衝撃が大きい場合や、振動や衝撃の回数が多い場合などにおいても、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11に対して相対移動するのを未然に防止することができるため、耐熱性ゲル1が収容容器10の底面11から剥離し難くなる。

0097

尚、再度、収容容器10の内表面に対して2度目のコロナ放電処理を行ったのち濡れ張力を測定したところ、42mN/mであった。これにより、コロナ放電処理の回数を増やしても、収容容器10の内表面の親水性はあまり向上しないものと認められた。

0098

〔実施例2〕
剥離防止部20として凹凸部21を適用した場合の耐熱性ゲル1の収容容器10の内表面に対する接着力を調べた。接着力は上記の濡れ張力を測定する手法により測定した。

0099

凹凸部21は、平行な複数の線状の凸部を適用したもの、および、格子模様を呈するものとした。線状の凸部における高さおよび幅(ピッチ)を表1に示したように種々変更した。また、格子模様における高さは100μmとし、幅(ピッチ)を表2に示したように種々変更した。さらに、耐熱性ゲル1の収容容器10の内表面に対する接着力の相対比についても表1および表2に示した。

0100

0101

0102

この結果、平行な複数の線状の凸部の高さを50〜150μm、幅を150〜1000μmとした場合、収容容器の内表面に凹凸部を形成しない(高さ0、幅0)場合に比べて、耐熱性ゲル1の収容容器10の内表面に対する接着力の相対比は1.3〜2.0であり、良好であった。

0103

また、格子における高さを100μm、幅を500〜4000μmとした場合、収容容器10の内表面に凹凸部を形成しない(高さ0、幅0)場合に比べて、耐熱性ゲル1の収容容器10の内表面に対する接着力の相対比は1.7〜2.1であり、良好であった。

0104

〔実施例3〕
収容容器の強度を調べた。
収容容器10としてラミコンカップ(東罐興業株式会社製)を使用し、剥離防止部20として収容容器10の側面13にリブ(側面補強部23)を形成したものを使用した(実施例3−1)。

0105

比較例の収容容器として、剥離防止部20としてリブを備えないラミコンカップ(東罐興業株式会社製)を使用した。

0106

収容容器の強度の測定は、収容容器10の底面11を上に向けた状態で、収容容器10の底面11と側面13との境界のR部14に対して円柱状のプランジャー(直径15mm)を圧縮速度10mm/秒(圧縮距離5mm)の条件で圧縮することにより行った。測定結果を表3に示した。

0107

0108

この結果、比較例の収容容器の強度に対して、実施例3−1のリブ有ラミコンカップの強度(相対比)は2.0倍であった。このように剥離防止部20としてリブを備えた収容容器10はその強度が向上するものと認められた。

0109

〔実施例4〕
収容容器に耐熱性ゲル1および固形食材2を収容した状態で落下試験を行い、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数を調べた。

0110

収容容器10として上記の実施例3−1のラミコンカップを使用したもの(実施例4−1)を使用し、比較例の収容容器として、剥離防止部20を備えないラミコンカップを使用した。

0111

実施例4−1の収容容器10には、35gの固形食材2(ゴボウ、ニンジンを各10g、レンコン、タケノコ、鶏肉を各5g)、および、12gの0.75%脱アシル化ジェランガムを収容した。
また、実施例4−2の収容容器10には、25gの固形食材2(ゴボウ、ニンジン、レンコン、タケノコ、鶏肉を各5g)、および、10gの0.75%脱アシル化ジェランガムを収容した。
固形食材2の形状は、ゴボウは5mm厚で斜めにカットし、ニンジン、レンコン、タケノコは5mm厚で扇型にカットし、鶏肉は7mmにカットした。
固形食材2は、凍結含浸法による軟化処理で硬さを2×104N/m2以下とした。この固形食材2を収容容器10に充填してシール後、121℃で9分間の殺菌処理を行った。殺菌処理後オーバーキャップを被せてサンプルとして実験に供した。

0112

実施例4−1、比較例ごとに異なる段ボール箱(130×220×135mm)に収容容器を積層して収容した。このとき、サンプルの収容容器10は段ボール箱の中における衝撃加速度が最も大きい最上段に配置し、最上段以外にはダミーの空の収容容器を配置した。落下試験の高さは、衝撃加速度が約26Gとなる高さ25cmで実施した。収容容器内の耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数を調べた結果を表4に示した。

0113

0114

この結果、比較例における耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数に対して、実施例4−1のリブ有ラミコンカップの回数の相対比は2.1であった。このように剥離防止部20を備えた収容容器10は、耐熱性ゲル1が収容容器10から剥離し難いものと認められた。

0115

〔実施例5〕
実施例4では収容容器10として使用したラミコンカップには、剥離防止部20としてリブ(側面補強部23)を形成したものを使用した(実施例4−1)。
本実施例の落下試験では、収容容器10として使用するラミコンカップには当該リブは形成せず、剥離防止部20として底部11に凹凸部21を形成したものを使用した。

0116

凹凸部21は、平行な複数の線状の凸部を適用したもの、および、格子模様を呈するものとした。線状の凸部における高さ(H)および幅(P:ピッチ)、格子における高さおよび幅(ピッチ)を表5に示した(単位はμm)。また、収容容器内の耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数(凹凸部なしのラミコンカップに対する相対比)の結果も表5に示した。

0117

0118

この結果、平行な複数の線状の凸部の高さ(H)を50〜150μm、幅(P)を150〜1000μmとした場合、収容容器の内表面に凹凸部を形成しない場合に比べて、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数の相対比は1.2〜2.6であり、良好であった。

0119

また、格子における高さ(H)を100μm、幅(P)500μmとした場合、収容容器の内表面に凹凸部を形成しない場合に比べて、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数の相対比は2.7であり、良好であった。

0120

〔実施例6〕
実施例4では収容容器10として使用したラミコンカップには、剥離防止部20としてリブ(側面補強部23)を形成したものを使用した(実施例4−1)。
本実施例の落下試験においては、収容容器10として使用するラミコンカップに当該リブを形成しないものを使用した。

0121

さらに、当該収容容器10には、剥離防止部20として底部11に凹凸部21を形成したものを使用した。凹凸部21は、平行な複数の線状の凸部を適用したもの、および、格子模様を呈するものとした。線状の凸部における高さおよび幅(ピッチ)を表6に示したように種々変更した。また、格子模様における高さは100μmとし、幅(ピッチ)を表7に示したように種々変更した。さらに、収容容器内の耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数(凹凸部なしのラミコンカップに対する相対比)の結果を表6、表7に示した。

0122

0123

0124

この結果、ラミコンカップに剥離防止部20として底部11に凹凸部21として線状の凸部を形成した実施例では、平行な複数の線状の凸部の高さを50〜150μm、幅を150〜1000μmとした場合、収容容器の内表面に凹凸部を形成しない場合に比べて、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの回数の相対比は1.2〜2.6であり、良好であった。

0125

また、格子における高さを100μm、幅を500〜4000μmとした場合、収容容器10の内表面に凹凸部を形成しない(高さ0、幅0)場合に比べて、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離するまでの落下回数の相対比は2.4〜3.0であり、良好であった。さらに、格子における高さを100μm、幅を500〜2000μmとした場合、前記相対比は2.7〜3.0であり、より良好であった。

0126

〔実施例7〕
収容容器に耐熱性ゲル1および固形食材2を収容した状態で実輸送試験を行い、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離する割合を調べた。

0127

本実施例の実輸送試験では、収容容器10として使用するラミコンカップにはリブ(側面補強部23)を形成し、剥離防止部20として底部11に凹凸部21(格子)を形成したものを使用した。格子における高さ(H)は100μm、幅(P)は500μmとした。

0128

収容容器10には、35gの固形食材2(ゴボウ、ニンジンを各10g、レンコン、タケノコ、鶏肉を各5g)、および、12gの0.75%脱アシル化ジェランガムを収容した。固形食材2は、凍結含浸法による軟化処理で硬さを2×104N/m2以下とした。この固形食材2を収容容器10に充填してシール後、121℃で9分間の殺菌処理を行った。殺菌処理後、オーバーキャップを被せてサンプルとして実験に供した。

0129

上記の収容容器10を段ボール箱(130×220×135mm)に収容し、段ボール箱の中における衝撃加速度が最も大きい最上段に配置した(最上段以外にはダミーの空の収容容器を配置した)。また、段ボール箱の中には加速度計、GPSを同した。

0130

輸送経路庫〜神奈川の往復とし、往復の輸送距離は約1000kmであった。衝撃加速度の模式図を図8に示した。実輸送試験における15G以上の衝撃加速度の平均は26.5Gであり、15G以上の衝撃の平均回数は10.3回(n=6)であった。結果を表8に示した。

0131

0132

この結果、本実施例のリブ有かつ凹凸部(格子)形成ラミコンカップにおいて、耐熱性ゲル1が収容容器10から剥離しなかった割合は100%であった。従って、リブ有かつ凹凸部(格子)形成ラミコンカップを使用することで、長距離(約1000km)の輸送時においても耐熱性ゲル1が収容容器10から剥離するのを防止することができたと認められた。図9において、実輸送試験後の収容容器10の内部の写真図を示した。これによれば、耐熱性ゲル1が収容容器10から剥離せず、固形食材2の崩壊も認められなかった。

実施例

0133

尚、凹凸部無しラミコンカップにおいても同様の実輸送試験を行ったところ、耐熱性ゲル1が収容容器から剥離しなかった割合は0%であった。図10において、実輸送試験後の収容容器10の内部の写真図を示した。これによれば、耐熱性ゲル1が収容容器10から剥離し、固形食材2の一部が崩壊していた。

0134

本発明は、ゲルおよび所望の硬度を有する固形食材を収容可能な収容容器、および、収容容器入り加工食品に利用できる。

0135

1耐熱性ゲル
2固形食材
10収容容器
11 底部
13 側面
20剥離防止部
21凹凸部
21A 凸部
21b鋭角な突起状
21c波形
22側面突起
23 側面補強部
30 ゲル層

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