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技術 圧着接続構造体、端子圧着装置、および端子圧着用歯型

出願人 古河電気工業株式会社古河AS株式会社
発明者 川村幸大岳田勝則外池翔木原泰
出願日 2018年4月5日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2018-072963
公開日 2018年7月5日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2018-107149
状態 特許登録済
技術分野 電気接続器の製造又は製造方法(2) はんだ付け、接着又は永久変形による接続
主要キーワード 挿入タブ 装置台 中空四角柱 各電装機器 被覆先端 構成片 端子圧着用 断面中空
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

圧着接続構造体における被覆電線圧着された部分において、圧着部の溶接部近傍において被覆電線の被覆側に飛び出す大きさを減少させることができ、圧着接続構造体における止水性をより一層向上させること。

解決手段

被覆電線200を圧着接続する圧着部30を有する圧着端子10に被覆電線200が接続された圧着接続構造体1であって、圧着部30は長手方向Xの一方の端部が封止され長手方向Xに沿った溶接部W1を有する断面中空筒形状に形成され、圧着部30の他方の端部が被覆電線200と圧着することで封止され、絶縁被覆202が圧着された部分における長手方向Xに対して直角な断面において、圧着部30の溶接部W1を含む近傍における圧着部30から絶縁被覆202への飛び出し量Δtが、溶接部W1を含む近傍以外の部分における絶縁被覆202の被覆厚の0倍以上0.5倍以下である。

概要

背景

近年、自動車多機能化および高性能化に伴い、自動車に様々な電装機器が搭載されるようになったため、自動車の電気回路が複雑化し、各電装機器電力を安定的に供給することが必要不可欠になっている。様々な電装機器が搭載された自動車には、複数本被覆電線束ねることによって形成されたワイヤーハーネス配索され、ワイヤーハーネス同士をコネクタで接続することによって電気回路が形成されている。

また、特許文献1には、ワイヤーハーネス同士を接続するコネクタの内部に設けられ、被覆電線が圧着端子圧着接続されて構成された圧着接続構造体が提案されている。この圧着接続構造体は、端子圧着装置によって圧着端子に被覆電線が圧着される。そして、雄型の圧着端子を有する圧着接続構造体と雌型の圧着端子を有する圧着接続構造体とを嵌合接続することによって、被覆電線同士が接続されるようになっている。

概要

圧着接続構造体における被覆電線が圧着された部分において、圧着部の溶接部近傍において被覆電線の被覆側に飛び出す大きさを減少させることができ、圧着接続構造体における止水性をより一層向上させること。被覆電線200を圧着接続する圧着部30を有する圧着端子10に被覆電線200が接続された圧着接続構造体1であって、圧着部30は長手方向Xの一方の端部が封止され長手方向Xに沿った溶接部W1を有する断面中空筒形状に形成され、圧着部30の他方の端部が被覆電線200と圧着することで封止され、絶縁被覆202が圧着された部分における長手方向Xに対して直角な断面において、圧着部30の溶接部W1を含む近傍における圧着部30から絶縁被覆202への飛び出し量Δtが、溶接部W1を含む近傍以外の部分における絶縁被覆202の被覆厚の0倍以上0.5倍以下である。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、圧着接続構造体における被覆電線が圧着された部分において、圧着部の溶接部近傍において被覆電線の被覆側に飛び出す大きさを減少させることができ、圧着接続構造体における止水性をより一層向上させることができる圧着接続構造体、端子圧着装置、および端子圧着用歯型を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

圧着端子を載置可能に構成された第1の端子圧着用歯型と、前記第1の端子圧着用歯型上に載置された前記圧着端子の圧着部を加締める第2の端子圧着用歯型と、を着脱可能に構成され、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置であって、前記第2の端子圧着用歯型の前記圧着端子と接する押圧面曲率半径が、前記圧着部の前記長手方向に垂直な断面における筒形状の曲率半径より大きいことを特徴とする端子圧着装置。

請求項2

圧着端子を載置可能に構成された第1の端子圧着用歯型と、前記第1の端子圧着用歯型上に載置された前記圧着端子の圧着部を加締める第2の端子圧着用歯型と、を着脱可能に構成され、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置であって、前記第1の端子圧着用歯型と前記第2の端子圧着用歯型との少なくとも一方における前記圧着端子と接触する面内の部分に、凹部が形成されていることを特徴とする端子圧着装置。

請求項3

前記凹部が、前記第1の端子圧着用歯型と前記第2の端子圧着用歯型との少なくとも一方における前記溶接部に対向する位置で、前記溶接部に沿って形成された溝からなることを特徴とする請求項2に記載の端子圧着装置。

請求項4

長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着部を有する圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置に対して、着脱可能に構成されているとともに、前記圧着部を加締めるための端子圧着用歯型であって、前記端子圧着用歯型が、第1の端子圧着用歯型および第2の端子圧着用歯型から構成され、前記第2の端子圧着用歯型における、前記圧着部の加締め時に前記圧着部と接する押圧面の曲率半径が、前記圧着部の前記長手方向に垂直な断面における筒形状の曲率半径より大きいことを特徴とする端子圧着用歯型。

請求項5

長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着部を有する圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置に対して、着脱可能に構成されているとともに、前記圧着部を加締めるための端子圧着用歯型であって、前記端子圧着用歯型が、第1の端子圧着用歯型および第2の端子圧着用歯型から構成され、前記第1の端子圧着用歯型および前記第2の端子圧着用歯型の少なくとも一方における前記圧着端子と接触する面内の部分に、凹部が形成されていることを特徴とする端子圧着用歯型。

請求項6

導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線が、前記被覆電線に圧着接続する圧着部を有する圧着端子に接続された圧着接続構造体であって、前記圧着部は長手方向の一方の端部が封止されているとともに、前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成され、前記圧着部の他方の端部は前記被覆電線と圧着されることにより封止され、前記被覆電線の前記被覆部が圧着された部分における前記長手方向に対して直角な断面において、前記圧着部の前記溶接部および前記溶接部の近傍における前記圧着部から前記被覆部への飛び出し量が、前記溶接部および前記溶接部の近傍以外の部分における圧着前の前記被覆部の被覆厚の0倍以上0.5倍以下であることを特徴とする圧着接続構造体。

技術分野

0001

本発明は、被覆電線圧着端子圧着接続された圧着接続構造体端子圧着装置、および端子圧着用歯型に関する。

背景技術

0002

近年、自動車多機能化および高性能化に伴い、自動車に様々な電装機器が搭載されるようになったため、自動車の電気回路が複雑化し、各電装機器電力を安定的に供給することが必要不可欠になっている。様々な電装機器が搭載された自動車には、複数本の被覆電線を束ねることによって形成されたワイヤーハーネス配索され、ワイヤーハーネス同士をコネクタで接続することによって電気回路が形成されている。

0003

また、特許文献1には、ワイヤーハーネス同士を接続するコネクタの内部に設けられ、被覆電線が圧着端子に圧着接続されて構成された圧着接続構造体が提案されている。この圧着接続構造体は、端子圧着装置によって圧着端子に被覆電線が圧着される。そして、雄型の圧着端子を有する圧着接続構造体と雌型の圧着端子を有する圧着接続構造体とを嵌合接続することによって、被覆電線同士が接続されるようになっている。

先行技術

0004

特開2014−116323号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、本発明者は、上述した従来の圧着接続構造体を製造して、圧着端子における被覆電線が圧着された部分について観察を行ったところ、次のような問題があることを知見した。図16は、本発明者により見出された圧着接続構造体の問題点を説明するための、被覆電線および圧着端子の断面図である。

0006

図16に示すように、従来の圧着接続構造体100においては、圧着端子の圧着部102に、アルミニウム芯線101aと被覆101bとからなる被覆電線101が挿入された部分を有する。また、圧着端子の圧着部102においては、平板後方視略O型形状に成形された後、溶接部Wの部分で溶接されて製造される。このような圧着接続構造体100に対して、本発明者が圧着部102の部分の断面を観察したところ、溶接部Wの部分において圧着部102が飛び出して被覆電線101側に入り込んでしまい、凹部103が形成されることを知見した。このように、被覆電線101に凹部103が形成されると、凹部103において被覆101bが薄くなってしまい、圧着接続構造体100の止水性が被覆101bの薄い部分において大幅に低下する問題が生じる。

0007

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、圧着接続構造体における被覆電線が圧着された部分において、圧着部の溶接部近傍において被覆電線の被覆側に飛び出す大きさを減少させることができ、圧着接続構造体における止水性をより一層向上させることができる圧着接続構造体、端子圧着装置、および端子圧着用歯型を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る端子圧着装置は、圧着端子を載置可能に構成された第1の端子圧着用歯型と、前記第1の端子圧着用歯型上に載置された前記圧着端子の圧着部を加締める第2の端子圧着用歯型と、を着脱可能に構成され、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置であって、前記第2の端子圧着用歯型の前記圧着端子と接する押圧面曲率半径が、前記圧着部の前記長手方向に垂直な断面における筒形状の曲率半径より大きいことを特徴とする。

0009

本発明に係る端子圧着装置は、圧着端子を載置可能に構成された第1の端子圧着用歯型と、前記第1の端子圧着用歯型上に載置された前記圧着端子の圧着部を加締める第2の端子圧着用歯型と、を着脱可能に構成され、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置であって、前記第1の端子圧着用歯型と前記第2の端子圧着用歯型との少なくとも一方における前記圧着端子と接触する面内の部分に、凹部が形成されていることを特徴とする。

0010

本発明に係る端子圧着装置は、この構成において、前記凹部が、前記第1の端子圧着用歯型と前記第2の端子圧着用歯型との少なくとも一方における前記溶接部に対向する位置で、前記溶接部に沿って形成された溝からなることを特徴とする。

0011

本発明に係る端子圧着用歯型は、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着部を有する圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置に対して、着脱可能に構成されているとともに、前記圧着部を加締めるための端子圧着用歯型であって、前記端子圧着用歯型が、第1の端子圧着用歯型および第2の端子圧着用歯型から構成され、前記第2の端子圧着用歯型における、前記圧着部の加締め時に前記圧着部と接する押圧面の曲率半径が、前記圧着部の前記長手方向に垂直な断面における筒形状の曲率半径より大きいことを特徴とする。

0012

本発明に係る端子圧着用歯型は、長手方向に沿った一方の端部が封止されているとともに前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成された圧着部を有する圧着端子に、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線を圧着させる端子圧着装置に対して、着脱可能に構成されているとともに、前記圧着部を加締めるための端子圧着用歯型であって、前記端子圧着用歯型が、第1の端子圧着用歯型および第2の端子圧着用歯型から構成され、前記第1の端子圧着用歯型および前記第2の端子圧着用歯型の少なくとも一方における前記圧着端子と接触する面内の部分に、凹部が形成されていることを特徴とする。

0013

本発明に係る圧着接続構造体は、導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線が、前記被覆電線に圧着接続する圧着部を有する圧着端子に接続された圧着接続構造体であって、前記圧着部は長手方向の一方の端部が封止されているとともに、前記長手方向に沿った溶接部を有する断面中空筒形状に形成され、前記圧着部の他方の端部は前記被覆電線と圧着されることにより封止され、前記被覆電線の前記被覆部が圧着された部分における前記長手方向に対して直角な断面において、前記圧着部の前記溶接部および前記溶接部の近傍における前記圧着部から前記被覆部への飛び出し量が、前記溶接部および前記溶接部の近傍以外の部分における圧着前の前記被覆部の被覆厚の0倍以上0.5倍以下であることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明に係る圧着接続構造体、端子圧着装置、および端子圧着用歯型によれば、圧着接続構造体における被覆電線が圧着された部分において、圧着部の溶接部近傍において被覆電線の被覆側に飛び出す大きさを減少させることができ、圧着接続構造体における止水性をより一層向上させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

図1は、本発明の実施形態における圧着端子を幅方向中央部で分断した縦断斜視図である。
図2は、本発明の実施形態における圧着端子の製造方法を説明するための斜視図である。
図3は、本発明の実施形態における圧着端子の製造方法を説明するための斜視図である。
図4は、本発明の実施形態において使用される端子圧着装置を説明するための側面図である。
図5は、本発明の実施形態において使用される端子圧着装置のアンビルおよびクリンパの一例を示す斜視図である。
図6は、本発明の実施形態における圧着端子に被覆電線を圧着する前の状態を示す斜視図である。
図7は、本発明の実施形態における圧着端子に被覆電線を圧着した状態を示す斜視図である。
図8は、図7におけるA−A線に沿った圧着部の断面図である。
図9は、本発明の実施形態における第1の実施例による圧着接続構造体の製造方法を説明するための断面図である。
図10は、本発明の実施形態における第1の実施例による圧着接続構造体の製造方法を説明するための断面図である。
図11は、本発明の実施形態における第2の実施例による被覆電線および圧着部を説明するための一部断面図である。
図12は、本発明の実施形態における第4の実施例による圧着接続構造体の製造方法を説明するための断面図である。
図13は、本発明の実施形態における第5の実施例による端子圧着装置および圧着接続構造体の製造方法を説明するための断面図である。
図14は、本発明の実施形態における第5の実施例による端子圧着装置および圧着接続構造体の製造方法を説明するための断面図である。
図15は、本発明の実施形態における第6の実施例による圧着端子の圧着部の溶接部分を説明するための断面図である。
図16は、従来の圧着接続構造体における問題点を説明するための圧着部の断面図である。

実施例

0016

以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付し、重複した説明を適宜省略する。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、以下の実施形態において採用される被覆電線は、JASOD 602:2011規格による、厚肉(AL)、薄肉ALSS)、および超薄肉(ALUS)のHF(ハロゲンフリーアルミニウム低圧電線における寸法と同様の寸法のPVアルミニウム電線(ALV、ALVSS、ALVUS)である。

0017

(圧着端子の構成)
まず、本発明の実施形態による圧着接続構造体を構成する圧着端子について説明する。図1は、本発明の実施形態における圧着端子を幅方向中央部で分断した縦断斜視図である。

0018

図1に示すように、この実施形態における圧着端子10は、ボックス部20と圧着部30とを備える。ボックス部20は、例えば雌型圧着端子として形成され、長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、雄型圧着端子が有する挿入タブが挿入される中空四角柱体を成す。また、圧着部30は、所定長さのトランジション部40および凹状封止部35を介してボックス部20の後方に設けられた後方視略O型形状を成す。

0019

なお、本明細書中において、長手方向Xとは、圧着端子10の長手方向、すなわち圧着部30において圧着接続される被覆電線の長手方向と一致する方向を意味する。また、幅方向Yとは、略水平な平面内において長手方向Xに対し交差する方向を意味する。さらに、高さ方向Zとは、長手方向Xおよび幅方向Yが含まれる平面に対して略直角の方向を意味する。また、本明細書中においては、圧着部30に対するボックス部20側の方向を前方と表記し、逆にボックス部20に対する圧着部30側の方向を後方と表記する。

0020

圧着端子10は、クローズバレル形式の端子である。すなわち、圧着端子10は、表面に錫メッキ(Snメッキ)処理が施された黄銅等の銅合金条平面展開した圧着端子10の形状に打ち抜いた後、銅合金条を中空四角柱体のボックス部20と後方視略O型形状の圧着部30とからなる立体的端子形状曲げ加工し、圧着部30が溶接されている。

0021

ボックス部20は、長手方向Xの後方に向かって折り曲げられ、雄型圧着端子の挿入タブに接触する弾性接触片21を備える。ボックス部20は、底面部22の幅方向Y両側部に連設された側面部23が重なり合うように折り曲げられて、長手方向Xの前方側から見て略四角形状に構成されている。

0022

被覆電線を圧着する前の圧着部30は、圧着面31および圧着面31の幅方向Y両側に延出したバレル構成片32が丸められ、バレル構成片32の対向端部32a同士を突き合せて溶接することによって、後方視略O型形状に形成されている。バレル構成片32の長手方向Xに沿った長さは、被覆電線から露出する導体部の長手方向Xに沿った長さより長くされている。

0023

圧着部30は、被覆電線の絶縁被覆を圧着する被覆圧着範囲30aと、被覆電線から露出した電線を圧着する電線圧着範囲30bと、電線圧着範囲30bより前方側で押しつぶされた封止部30cと、を備える。

0024

また、圧着部30の内面には、幅方向Yに延びる溝からなる電線用係止溝34が、長手方向Xに沿って所定間隔を隔てて複数本形成されている。具体的に、圧着部30における電線圧着範囲30bの内面には、圧着状態において被覆電線から露出した電線が食い込む電線用係止溝34(セレ−ションとも呼ばれる)が、長手方向Xに所定間隔を隔てて、例えば断面矩形凹形状に3本並んで形成されている。また、電線用係止溝34は、圧着面31からバレル構成片32の途中まで形成され、被覆電線から露出した電線を食い込ませることによって圧着部30と被覆電線との間の導通性を向上させている。また、バレル構成片32の内面同士密着させるとともに、長手方向Xの前方側から見て幅方向Yに広い断面略U字状の凹状封止部35が形成されている。

0025

(圧着端子の製造方法)
次に、以上のように構成された圧着端子10の製造方法について説明する。図2および図3は、この実施形態における圧着端子の製造方法を説明するための斜視図である。図2および図3に示すように、この実施形態においては、長手方向溶接箇所(以下、溶接部)W1が高さ方向に変化する溶接を行う。この場合、様々な形状の圧着部30を形成することができる。

0026

すなわち、まず、図2に示すように、プレス加工によって端子形状に打ち抜いた板材としての銅合金条を丸めた後、長手方向Xの前端部分をつぶすことにより、封止部30cを含む圧着部30の形状をあらかじめ形成する。そして、丸めることによって突き合わされる対向端部32a同士を、長手方向Xに沿って、焦点位置を適切に調整させたファイバーレーザー溶接を行う。これにより、図3に示すように、圧着部30が溶接される。また、幅方向Yの幅方向溶接箇所W2に沿って溶接を行う。以上によって圧着部30が形成させる。これにより、図2および図3に示すように、上述したプレス加工からファイバーレーザー溶接までの一連の工程を通じて、圧着端子10を裏返すことなく加工できる。そのため、製造工程を簡略化することができ、例えば数百個/分程度の圧着端子10の量産化が可能になって、量産化に伴う低コスト化を実現できる。

0027

(端子圧着装置)
次に、以上のように構成された圧着端子10に導線を圧着させる際に用いられる端子圧着装置について説明する。図4は、この実施形態による端子圧着装置を示す。図4に示すように、端子圧着装置300は、圧着端子10に被覆電線200を圧着して接続するための装置である。また、端子圧着装置300の前後左右上下方向については、上述した圧着端子10のX方向、Y方向、およびZ方向と同様であり、図4において上方、下方、左方、および右方がそれぞれ、上方、下方、後方、および前方となる。

0028

図4に示すように、端子圧着装置300は、装置台300a上に設けられた、アンビル設置台302、電線押さえ部材304、ガイド部材305、カットホルダ306、押さえ装置307、および端子載置部308と、後述するクリンパを昇降させる昇降部301と、を備えて構成される。可動の第2の端子圧着用歯型としてのインシュレーションバレル用クリンパ301aおよびワイヤバレル用クリンパ301b(以下、クリンパ301a,301b)は、端子圧着装置300に対して昇降部301で着脱可能に構成され、圧着端子10に対して下降して圧着部30を加締める端子加締め手段である。同様に、固定の第1の端子圧着用歯型としてのアンビル302aは、端子圧着装置300に対してアンビル設置台302上で着脱可能に構成され、圧着端子10の圧着部30を載置するための端子載置手段である。図5は、クリンパ301a,301bおよびアンビル302aの一例を示す斜視図である。クリンパ301a,301bおよびアンビル302aはそれぞれ、圧着される圧着端子10の形状や加締めの方法に応じて、図5に示すような適切な形状のクリンパ301a,301bおよびアンビル302aが選択されて端子圧着装置300に装着される。

0029

また、図4に示すように、電線押さえ部材304は、圧着時に被覆電線200を押さえるためのものであり、インシュレーションバレル用クリンパ301aの後面に上下動可能に設けられている。ガイド部材305は、クリンパ301a,301bに対して後方側に所定距離だけ離れた位置に設けられ、圧着する被覆電線200をガイドする。ガイド部材305は、上縁に被覆電線200を支持する切り欠き305aが形成された板状部材からなり、被覆電線200をガイドする所望の位置に調節可能に構成されている。ガイド部材305は、カットホルダ306との間にスペーサ(図示せず)を挟むことによって、前後方向、すなわち圧着端子10に近接したり離隔したりする方向に移動可能となっている。

0030

カットホルダ306は、スライドカッタ(図示せず)によって、圧着端子10がつながって連続供給される際の細いつなぎ部であるキャリアKを剪断して切断する、キャリア切断手段である。また、押さえ装置307は、加締め時に圧着端子10がズレないように押さえるための装置である。さらに、端子載置部308は、圧着端子10における例えばボックス部20を載置固定するための圧着端子支持手段である。

0031

(圧着接続構造体の製造方法)
次に、以上のように構成された端子圧着装置300を用いて圧着端子10に被覆電線200を圧着させる圧着方法について説明する。図6および図7は、この実施形態による圧着方法を説明するための、圧着端子10および被覆電線200の斜視図である。

0032

まず、図6に示すように、被覆電線200の先端の被覆部である絶縁被覆202を除去することにより、アルミニウム芯線201の先端部である電線露出部201aを露出させる。なお、導線の材料としては、アルミニウム(Al)以外にも銅(Cu)を用いることも可能である。次に、図4に示すように、圧着端子10をアンビル302a上にセットするとともに、ガイド部材305によって被覆電線200の高さ位置および前後方向での位置を調節する。そして、被覆電線200における長手方向Xと直角の円断面における中心を通る長手方向Xに平行な中心軸と、圧着部30の長手方向Xに平行な中心軸とを略一致させた後、図6に示すように圧着部30に被覆電線200を挿入する。これにより、圧着部30の長手方向Xに沿って、被覆電線200の中心軸が平行になるように挿通される。そして、電線露出部201aの先端201aaの長手方向Xの位置が圧着部30における封止部30cより後方になるように、被覆電線200を圧着部30に挿入して配置する。

0033

その後、図4に示すように、切り欠き305aに被覆電線200を支持した状態で、クリンパ301a,301bおよび電線押さえ部材304を下降させる。そして、電線押さえ部材304が被覆電線200を固定保持するとともに、クリンパ301a,301bがそれぞれ、圧着部30の部分を加締めることによって、電線露出部201aおよび被覆電線200が圧着される。これにより、図7に示すように、電線露出部201aの先端201aaから絶縁被覆202の被覆先端202aより後方までが、圧着部30により圧着されて一体的に囲繞される。すなわち、圧着部30が、被覆電線200の絶縁被覆202および電線露出部201aの周面に対して密着した状態で圧着される。

0034

端子圧着装置300による圧着動作において、圧着端子10は、図2および図3に示す帯状のキャリアKに取り付けられた状態である。そのため、被覆電線200を圧着接続する際、または被覆電線200を圧着接続した後、カットホルダ306によって、圧着端子10はキャリアKから分離される。なお、キャリアKから分離された状態で圧着端子10を形成し、被覆電線200を圧着接続することも可能である。

0035

この圧着時に、圧着部30によって囲繞された被覆先端202aより後方の領域における溶接部W1の近傍には、圧着部30の内周面が飛び出して絶縁被覆202に凹部が生じる場合がある。そこで、この実施形態においては、各種の方法に基づいて圧着を行うことにより、飛び出し部の大きさを最小限に抑制する。なお、飛び出し部の飛び出し量を最小限に抑制する各種方法の詳細については、後述する。

0036

図8は、図7に示す圧着接続構造体1のA−A線に沿った断面図である。図8に示すように、以上のように製造された圧着接続構造体1においては、被覆先端202aより後方の圧着部30によって囲繞された絶縁被覆202の部分における溶接部W1の近傍に、絶縁被覆202に対して飛び出し部32pが生じている。これにより、絶縁被覆202においては、圧着部30の溶接部W1の近傍で、圧着前の絶縁被覆202の被覆厚に比して被覆厚が小さくなる部分が生じる。すなわち、飛び出し部32pは、圧着端子10の圧着部30の溶接部W1および溶接部W1の近傍(以下、溶接部W1を含む近傍)において、想定される後方視断面形状(図8中、破線曲線)よりも絶縁被覆202側に飛び出した部分からなる。換言すると、飛び出し部32pは、圧着部30における溶接部W1を含む近傍において、この溶接部W1を含む近傍以外の絶縁被覆202の被覆厚t0よりも被覆厚が小さい領域を形成する圧着部30の部分からなる。

0037

そこで、この実施形態においては、飛び出し部32pの飛び出し量Δtは、溶接部W1を含む近傍において絶縁被覆202が半径方向に最も薄くなった部分における被覆厚tと、溶接部W1の近傍以外における圧着後の絶縁被覆202の被覆厚t0との被覆厚差(t0−t)により規定できる。ここで、この実施形態においては、飛び出し部32pの飛び出し量Δtは、被覆電線200を圧着端子10に圧着させる前の被覆厚に対して、0倍を超えて0.5倍以下であるのが好ましい。さらに、飛び出し部32pの飛び出し量Δtは、被覆電線200を圧着端子10に圧着させる前の被覆厚に対して0倍、すなわち飛び出し部32pが生じないのが最も好ましい。これにより、絶縁被覆202の破断が抑制されて止水性がより一層向上されるとともに、所望の弾性力を保つことができ、信頼性が向上された圧着接続構造体1を得ることができる。

0038

(第1の実施例)
次に、上述のように構成された圧着接続構造体1の製造における、第1の実施例による端子圧着装置を用いた圧着接続構造体の製造方法における端子圧着方法について説明する。図9および図10は、第1の実施例による端子圧着方法を説明するための端子圧着装置の一部および圧着部の断面図である。図9に示すように、この第1の実施例による端子圧着装置においては、圧着部30を加締めるためのクリンパ301a(図4参照)における、圧着部30に対する押圧面に、圧着部30の溶接部W1に略平行に凹部としての溝301aaが形成されている。ここで、バレル構成片32内に生じる応力に起因する溶接部W1を含む近傍の変形を低減するためには、溝301aaは、圧着部30を加締める際に圧着部30の溶接部W1に対応した位置に形成するのが望ましい。

0039

なお、溝の位置は、必ずしも溶接部W1に対応した位置に限定されない。すなわち、加締め時においてクリンパ301aが圧着部30に接触する面である、圧着部30に対する押圧面内の部分に溝を設けても良い。さらに、アンビル302aにおける圧着部30と接触する面である載置面内の部分に、圧着部30の溶接部W1に平行に溝を設けても良い。さらには、バレル構成片32内に生じる応力を圧着部30の外側に向けて逃がすことができれば、必ずしも溝形状に限定されず、クリンパ301aやアンビル302aに離散的で部分的な凹部を設けることも可能である。

0040

このように、溝301aaは、クリンパ301aおよびアンビル302aの少なくとも一方における圧着部30に接触する面に形成される。これによって、図10に示すように、クリンパ301aが下降して圧着部30を加締める際に、圧着部30に作用される外力に応じて生じるバレル構成片32内の応力が、溝301aaに向かって逃げるように作用する。ここで、溶接部W1は、圧着部30における溶接部W1以外の部分に比して強度が劣る。そのため、圧着部30を加締める際には、溶接部W1の部分が最も大きく変形しやすくなる。これに対し、この第1の実施例においては、バレル構成片32内の応力が溝301aaに向かって逃げるように作用するため、溶接部W1に作用する応力を低減できる。そのため、応力に起因する飛び出し部32pの形成が抑制でき、飛び出し部32pの飛び出し量Δtを低減できる。

0041

また、この第1の実施例によるクリンパ301aまたはアンビル302aに形成される溝301aaの溝幅Lwは、溶接部W1の溶接の幅に対して略等しい大きさが好ましい。これは、溝301aaの溝幅Lwが大きいと、溶接部W1の部分やバレル構成片32の部分が圧着部30の外周外側に飛び出る可能性が生じることに起因する。すなわち、溶接部W1の部分やバレル構成片32の部分が圧着部30の外周外側に飛び出してしまうと、この圧着端子10を他のケーシング嵌入させたり設置したりする際に障害になる可能性が生じるので、この障害を回避するためである。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された、所望の圧着接続構造体1が製造される。

0042

(第2の実施例)
次に、上述のように構成された圧着接続構造体1の製造に好適に用いられる、第2の実施例による圧着端子10および被覆電線200について説明する。図11は、第2の実施例による圧着端子10および被覆電線200について説明するための断面図である。

0043

図11に示すように、第2の実施例においては、被覆電線200が挿入される圧着部30の内径Dを被覆電線200の外径と略等しくする。より詳細には、圧着部30内に被覆電線200を挿入するために、圧着部30の内径Dが被覆電線200の外径c以上(D≧c)であることを前提として、圧着部30の内周と被覆電線200の外周との間隙を可能な限り小さくするのが望ましい。具体的に、この第2の実施例において、圧着部30の内径Dと被覆電線200の外径cとの差を、被覆電線200の外径cに対して0%以上0.75%以下とする。すなわち、以下の(1)式が成立する。
0≦100(D−c)/c≦0.75 ……(1)
これによって、圧着部30を構成するバレル構成片32と被覆電線200の絶縁被覆202との間隙が極めて小さくなるか、または無くなる。

0044

一方、バレル構成片32と絶縁被覆202との間隙が大きいと、加締め時にバレル構成片32の部分が絶縁被覆202側に向かって間隙内に入り込み、入り込んだ部分が絶縁被覆202に作用して飛び出し部32pが生じやすくなる可能性がある。これに対し、この第2の実施例によれば、バレル構成片32と絶縁被覆202との間隙が極めて小さいことにより、圧着時において溶接部W1を含む近傍に飛び出し部32pが生じる可能性を極めて低くできる。さらに、バレル構成片32と絶縁被覆202との間隙が小さい場合には、圧着部30の圧着を、被覆電線200を圧着部30の溶接部W1に接触させつつ行うことによって、飛び出し部32pの飛び出し量Δtをより一層低減できる。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された所望の圧着接続構造体1が製造される。

0045

(第3の実施例)
次に、上述のように構成された圧着接続構造体1の製造に好適に用いられる、第3の実施例による被覆電線200について説明する。この第3の実施例による被覆電線200においては、絶縁被覆202を硬くする処理を行うことによって、絶縁被覆202の硬度を、圧着端子10に被覆電線200を圧着させることができ、かつ圧着部30の溶接部W1近傍に飛び出し部32pが生じにくい硬度にする。これにより、圧着端子10と被覆電線200とを圧着できるとともに、絶縁被覆202に弾性変形を生じさせるのに必要な力を極めて大きくできるので、圧着時において溶接部W1を含む近傍において、飛び出し部32pの形成を抑制できる。また、圧着部30の圧着時において絶縁被覆202の少なくとも溶接部W1に接する部分、すなわち絶縁被覆202の表面における少なくとも溶接部W1に対応する部分に、硬化樹脂を塗布する処理を行うことも可能である。これにより、絶縁被覆202の少なくとも溶接部W1に接する部分の硬度を高くすることができるので、上述と同様の効果を得ることができる。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された所望の圧着接続構造体1が製造される。

0046

(第4の実施例)
次に、上述のように構成された圧着接続構造体1における、第4の実施例による圧着接続構造体の製造方法における端子圧着方法について説明する。図12は、第4の実施例による端子圧着方法を説明するための断面図である。

0047

図12に示すように、この第4の実施例においては、端子圧着装置300を用いた圧着方法において、圧着端子10と被覆電線200とを圧着させる際に、溶接部W1をアンビル302a側に位置させて圧着を行う。上述したように、端子圧着装置300においては、アンビル302aが固定されており、クリンパ303Aが昇降可能に構成されている。そこで、この第4の実施例においては、圧着部30の溶接部W1を固定されたアンビル302a側に位置させつつ、クリンパ303Aを下降して圧着部30を加締める。これにより、可動側のクリンパ303Aによって、圧着部30に作用される外力がクリンパ303Aと圧着部30との接触面で拡散される。そのため、バレル構成片32内に生じた応力に起因して、溶接部W1に作用する応力が低減するので、応力に起因して形成される飛び出し部32pの飛び出し量Δtを低減できる。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された、所望の圧着接続構造体1が製造される。

0048

(第5の実施例)
次に、上述のように構成された、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された圧着接続構造体1の製造における、第5の実施例による端子圧着装置を用いた圧着接続構造体の製造方法における端子圧着方法について説明する。図13および図14は、第5の実施例による端子圧着方法を説明するための端子圧着装置の一部および圧着部の断面図である。

0049

図13に示すように、この第5の実施例による端子圧着装置においては、上述したクリンパ301aの代わりに、圧着部30に接する部分における接触面の曲率半径が、圧着部30の後方視断面における曲率半径よりも大きいクリンパ303Bを用いる。すなわち、クリンパ303Bにおける圧着部30に接する頂点部分の曲率半径が、クリンパ301aの頂点部分の曲率半径より大きい。これにより、図14に示すように、クリンパ303Bが下降して圧着部30を加締める際に、圧着部30に作用される外力に応じて生じるバレル構成片32の内力が、クリンパ303Bの外側に向かって逃げるように作用する。そのため、強度的に劣る溶接部W1の部分に作用する応力が低減されるので、この応力に起因する飛び出し部32pの形成を抑制でき、飛び出し部32pの飛び出し量Δtを低減できる。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された、所望の圧着接続構造体1が製造される。

0050

(第6の実施例)
次に、上述のように構成された、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された圧着接続構造体1の製造に好適に用いられる、第6の実施例による圧着端子10について説明する。図15は、第6の実施例による圧着端子10について説明するための断面図である。第6の実施例においては、圧着端子10の圧着部30における溶接部W1の接合幅である溶接幅dを従来の溶接幅より小さくし、具体的には50μm以上250μm以下、好適には150μm以上250μm以下とする。これにより、圧着部30を被覆電線200に圧着させる際に、バレル構成片32の変形によって溶接部W1に作用する内力が大きくなる場合であっても、溶接部W1の幅dに依存する溶接部W1から内側方向の絶縁被覆202側に向かって変形する部分の変形量が低減される。これにより、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された所望の圧着接続構造体1が製造される。

0051

(第7の実施例)
次に、上述のように構成された、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された圧着接続構造体1の製造における、第7の実施例による端子圧着装置を用いた圧着接続構造体の製造方法について説明する。すなわち、第7の実施例においては、図4に示す端子圧着装置300におけるクリンパ301aおよびアンビル302aと、圧着端子10の圧着部30との間の摩擦係数を低下させる摩擦係数低減処理を行う。

0052

具体的には、クリンパ301aと圧着部30との間、またはアンビル302aと圧着部30との間に潤滑剤などを供給したり、クリンパ301aやアンビル302aにおける圧着部30に接する面を研磨したりする。これにより、クリンパ301aやアンビル302aと圧着端子10との間に生じる摩擦力が低減されるので、圧着時に圧着部30に加えられる外力は、圧着部30の断面円周方向のみならず長手方向Xに沿って分散される。そして、圧着時に圧着部30に対して作用する外力を圧着部30の表面内において均一化できるので、圧着部30の収縮を特定の部分に偏らせないようにできる。すなわち、圧着時に生じるバレル構成片32内の応力が、焼きなまされて強度が低い部分である溶接部W1に集中するのを抑制できるので、飛び出し部32pの飛び出し量Δtを低減できる。以上により、飛び出し部32pの飛び出し量Δtが低減された所望の圧着接続構造体1が製造される。

0053

以上説明した本発明の実施形態によれば、飛び出し部32pの飛び出し量Δtを低減させることによって、所望の圧着接続構造体1を製造することができる。そのため、圧着接続構造体1における被覆電線200の絶縁被覆202の弾性力を確保することができ、絶縁被覆202の破断を防止することができるので、圧着接続構造体1における止水性をより一層向上させることができる。

0054

以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いても良い。

0055

例えば上述の実施形態においては、圧着端子10は雌型圧着端子として形成されているが、圧着部30を有する圧着端子であれば、圧着端子10はボックス部20に挿入接続される挿入タブと圧着部30とを備える雄型圧着端子であっても良い。また、ボックス部20や挿入タブが無く、複数の圧着部30のみを備え、複数本の被覆電線の導体をそれぞれ挿入して圧着して一体に接続する圧着端子であっても良い。

0056

また、上述の実施形態においては、対向端部32a同士を長手方向Xの溶接部W1に沿ってファイバーレーザー溶接を行っているが、圧着部30の底面側で対向端部32a同士を突き合わせて溶接しても良い。

0057

また、上述の実施形態においては、電線用係止溝34は、圧着面31からバレル構成片32の途中まで形成されているが、圧着面31からバレル構成片32までの範囲内で連続的に形成されていても良く、この場合、圧着部30内において環状の溝から構成される。

0058

また、上述の一実施形態においては、クリンパ301a,301bを可動とし、アンビル302aを固定としているが、必ずしもこれに限定されず、アンビル302aを可動にしたり、クリンパ301a,301bを固定にしたりすることも可能である。

0059

1圧着接続構造体
10圧着端子
20ボックス部
21弾性接触片
22 底面部
23 側面部
30圧着部
30a被覆圧着範囲
30b電線圧着範囲
30c封止部
31圧着面
32バレル構成片
32a対向端部
32p 飛び出し部
34電線用係止溝
35 凹状封止部
40トランジション部
200被覆電線
201アルミニウム芯線
201a 電線露出部
201aa 先端
202絶縁被覆
202a被覆先端
300端子圧着装置
300a装置台
301昇降部
301aインシュレーションバレル用クリンパ
301aa 溝
301bワイヤバレル用クリンパ
302アンビル設置台
302a アンビル
303A,303B クリンパ
304電線押さえ部材
305ガイド部材
305a切り欠き
306カットホルダ
307押さえ装置
308端子載置部
W1 溶接部

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