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技術 位相変調器と交わる光を変調するための位相変調器

出願人 シーリアルテクノロジーズソシエテアノニム
発明者 クロル,ボライスター,ノルベルト
出願日 2018年2月2日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2018-017490
公開日 2018年7月5日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2018-106178
状態 特許登録済
技術分野 液晶1(応用、原理) 液晶5(電極、アクティブマトリックス) 液晶6(駆動) 液晶3-2(配向部材)
主要キーワード 剛体ロッド 負電圧値 バナナ形状 回折デバイス 回折光学エレメント 全角度範囲 西洋梨 偏光格子
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

位相変調器と交わる円偏光位相変調するための位相変調器を提供する。

解決手段

位相変調器は、第1および第2の基板2、3と、電極構成4と、液晶分子6をもつ液晶層5とを含む。第1の基板2は第2の基板3と向かい合って配置され、液晶層5は2つの基板2、3間に配置される。第1の基板2は第1の表面7を有し、第2の基板3は第2の表面8を有する。第1の表面7は、第1の表面7に隣接して位置する液晶分子6を第1の表面7と実質的に平行に配向させる。第2の表面8は、第2の表面8に隣接して位置する液晶分子6を第2の表面8に実質的に平行に配向させる。電極構成4は、液晶分子配向面内成分を、指定可能な中央配向に関連した約180度の角度範囲内に、例えば、−90度と+90度の間に設定することができるように制御される。

概要

背景

非特許文献1によれば、円偏光が使用され、λ/2板がその面で回転されて、光の位相変調することができる。これを図1に概略的に示す。円偏光がλ/2板に当たる。円偏光の回転方向が変化する。さらに、面内のλ/2板の光軸の角度によって決まる位相が生じる。λ/2板が角度φだけ回転される(図1の下方部分)場合、出口での位相は角度2φだけ変化することになる。このように、位相変化はλ/2板の回転角の2倍となる。したがって、λ/2板を180度だけ回転させることによって、360度(2π)の位相変調または位相変化が達成される。

λ/2板を機械的に回転させる代わりに、液晶(LC)に基づく光変調器において、LC分子長軸を、例えば、電界印加によって引き起こされるように、回転させることが可能である。

しかし、その際、ネマチックLCは、一般に、印加電圧の絶対値にのみ反応し、印加電圧の符号には反応しない。電界がLC分子のある特定の表面配向に対してある角度で印加され、この角度が90度までである場合、その表面配向および画素面内における電界−面内スイッチング液晶モード(IPS LCモード)におけるように−を前提としてのみ、LC分子は0度と最大の90度との間で回転することができる。例えば分極遮蔽スメクチック液晶モード(PSSLCモード)で使用されるようなスメクチックLCは、電界の符号が変化するとき回転方向を変化させることになる。しかし、LCの+90度回転または−90度回転はそれ自体可能ではない。ネマチックLCとは対照的に、スメクチックLC分子は層で配列され、個別の分子の90度回転はこの層構造を維持しながらでは可能ではない。したがって、180度のLC分子回転のうちの所望の角度の範囲は従来のLCモードを使用して達成することができない。

特許文献1および特許文献2はこの問題に対する解決策を説明しており、切替え可能な表面アラインメントを前記LCモードの1つと組み合わせることによって、LC分子回転の角度範囲が拡大される。その解決策の欠点は、それがより精巧でより高価な製造と制御プロセスとを必要とすることである。この理由は、空間光変調器SLM)を製造するときに、今日の表示パネル生産で使用されている標準材料以外のものを含む特別のアラインメント層基板に適用しなければならないからである。SLMをアドレス指定するとき、表面配向を切り替えるため、およびLC分子を直接制御するために別個の信号を発生させることが必要となることがある。これは、2つの信号の組合せによって個別の位相値を設定するために2つの信号が1つずつ必要とされる場合、SLMの画素をアドレス指定するときより速い信号伝送をさらに必要とすることがある。

特許文献3と、非特許文献2および非特許文献3のような同様の内容の刊行物とは、ハイブリッド配向ネマチックLCモード(HAN)を説明している。2つの基板の間に挟まれるLC分子は、一方の基板表面に対して垂直に配向され、他方の基板表面に対して平行に配向される。この表面配向は固定である。平行配向は、例えばIPSまたはツイテッドネマチック(TN)モード構成で一般的であり、一方、垂直配向は垂直アラインメント(VA)モード構成で一般的である。2つの基板は異なるアラインメント層を必要とするが、両方のタイプはLCD産業で知られている標準手順製作することができる。

最も簡単な理論モデルでは、LC分子は、一般に、「剛体ロッド」と呼ばれる。この簡単な仮定から離れて、LC分子は、例えば、湾曲した「バナナ形状の」形態、または棍棒状の「西洋梨形状の」形態を有することもできる。2つの理想的なロッドでは、平行および逆平行の配向はエネルギー的に等しいが、しかし、代替の形状では、特に、広がり形状または曲がり形状におけるような誘起変形の場合、西洋梨またはバナナ形状分子の平行配向は逆平行配向よりも比較的好ましい。

したがって、LCの変形は、対応する分子形状を伴うLC材料において分極を誘起する。これは「フレクソエレクトリック効果」として知られている。フレクソエレクトリック分極がある場合、LC分子は、具体的には、印加電界の符号に反応する。

HAN構成では、そのような変形は、2つの基板表面でのLCの異なる表面配向によって、および(LC層の厚さを横切って平行配向から垂直配向への連続的な移行に起因する)個別のLC間の弾性力によって誘起および引き起こされ、その結果、フレクソエレクトリック分極が生成される。

面内電界が印加される場合、LC分子、または(SLM基板の表面と平行である)表示面へのLC分子の投影は回転することになる。したがって、フレクソエレクトリック分極に起因して、分子の回転方向は電圧の符号に依存する。特許文献3は、電極がIPS表示装置におけるように配列される構成と、フリンジ電界スイッチングFFS)表示装置におけるように追加のベース電極が同じ基板上に配置される構成とを説明している。特許文献3は、面内電極またはFFS電極が、LC分子の平行配向をもつ基板に、またはLC分子の垂直配向をもつ基板にオプションとして配置される構成をさらに説明している。前者は、そこで、正のΔεをもつLC材料の実施形態として説明され、後者は、負のΔεをもつLC材料の実施形態として説明されている。

特許文献3によれば、これらの構成の目的は、それらのスイッチングプロセスで短い応答時間を実現することであり、これは、2つのスイッチングプロセス(スイッチングオンおよびスイッチングオフ)の両方が異なる符号の電圧が使用されうる1つの電界で制御されるからである。振幅変調では、直線偏光が使用され、所要のLC分子回転角はわずかに−45度から+45度である。

特許文献3および関連する非特許文献2で説明されている電極構成では、同じ電圧がIPS構成と同様に一つおきの電極に印加される。これは、2つの電極間に正電界および負電界が交互構成で生じることを意味する。その結果、LC分子の回転方向は、同様に、画素内の小さい領域で交互になる。これは、振幅変調は回転角の符号ではなく絶対値に依存するため、振幅変調器では問題とならない。しかし、位相変調では、異なる位相値が1つの画素内の異なる領域で現れることになるため、この構成は好適でないことになる。同じことがFFSスタイル電極構成に当てはまる。非特許文献3の図3に示されるように、ある回転方向がグリッドの2つの電極間の空間の半分で実現されることになり、一方、LC分子の異なる回転方向が一つおきの空間で実現されることになる。そのような構成はやはり振幅変調には好適であるが位相変調には好適でないことになる。

概要

位相変調器と交わる円偏光の位相を変調するための位相変調器を提供する。位相変調器は、第1および第2の基板2、3と、電極構成4と、液晶分子6をもつ液晶層5とを含む。第1の基板2は第2の基板3と向かい合って配置され、液晶層5は2つの基板2、3間に配置される。第1の基板2は第1の表面7を有し、第2の基板3は第2の表面8を有する。第1の表面7は、第1の表面7に隣接して位置する液晶分子6を第1の表面7と実質的に平行に配向させる。第2の表面8は、第2の表面8に隣接して位置する液晶分子6を第2の表面8に実質的に平行に配向させる。電極構成4は、液晶分子配向面内成分を、指定可能な中央配向に関連した約180度の角度範囲内に、例えば、−90度と+90度の間に設定することができるように制御される。A

目的

その解決策の欠点は、それがより精巧でより高価な製造と制御プロセスとを必要とすることである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

位相変調器(1)と交わる円偏光の、位相変調するための前記位相変調器(1)であって、第1の基板及び第2の基板(2、3)と、電極構成(4)と、液晶分子(6)を伴う液晶層(5)と、を備え、前記第1の基板(2)は前記第2の基板(3)と向かい合って配置されると共に、前記液晶層(5)は2つの当該基板(2、3)の間に配置され、前記第1の基板(2)は、第1の表面(7)を有し、前記第1の表面(7)は、当該第1の表面(7)と実質的に平行な方向に、当該第1の表面(7)に隣接して位置する前記液晶分子(6)を配向させるように構成され、前記第2の基板(3)は、第2の表面(8)を有し、前記第2の表面(8)は、当該第2の表面(8)と実質的に垂直な方向に、当該第2の表面(8)に隣接して位置する前記液晶分子(6)を配向させるように構成され、前記電極構成(4)は、前記液晶分子の向きの面内成分を、指定可能な中央配向に関連して、約180度の角度範囲内、または−90度と+90度の間に設定することができるように制御される、ことを特徴とする位相変調器。

請求項2

前記位相変調器(1)と交わる前記光を回折によって指定可能な方向に可変的に偏向することにより、偏向格子の機能が達成される、ことを特徴とする請求項1に記載の位相変調器。

請求項3

光線が前記位相変調器に当たる前記位相変調器(1)の位置に応じて、当該光が可変的に指定可能な方向に偏向されるように、前記電極構成(4)が制御される、ことを特徴とする請求項2に記載の位相変調器。

請求項4

前記位相変調器(1)は個別の複数の画素を含み、前記位相変調器(1)の各画素は、前記電極構成(4)の少なくとも2つの電極を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の位相変調器。

請求項5

前記電極構成(4)は、1つの画素の領域において実質的に一定の電圧勾配が実現されるように制御される、ことを特徴とする請求項4に記載の位相変調器。

請求項6

前記電極構成(4)は、2つの隣接する電極間で実質的に一定の電圧差が適用されるように制御される、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の位相変調器。

請求項7

1つの画素の全域で一様な面内電圧勾配を生成する、多電極の櫛形状構成が当該画素に供給される、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の位相変調器。

請求項8

前記位相変調器(1)は、透過または反射環境において動作するように設計される、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の位相変調器。

請求項9

1つの基板の表面は、第1および第2の構造化領域を伴う構造化表面被覆を有し、当該第1および第2の構造化領域は互いに隣接し、かつ隣接する電極間に配列されており、前記第1の構造化領域に接する前記液晶分子が前記第2の構造化領域に接する前記液晶分子に対して実質的に逆平行に配向されるように設計される、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の位相変調器。

請求項10

隣接する面内電極間の電圧差が変化するように、あるフレームに対して前記位相変調器へ書き込まれる位相値は、続くフレームに対して前記位相変調器へ書き込まれる位相値と、位相オフセット分だけ異なる、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の位相変調器。

請求項11

連続するフレーム間に前記複数の電極に適用される電圧は符号の変化を含み、連続するフレームの1つの間、前記位相変調器と交わる前記光は、偏光スイッチング要素により第1の偏光状態にされ、続くフレームの間、前記位相変調器と交わる前記光は、第2の偏光状態にされる、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の位相変調器。

請求項12

少なくとも1つの光源を伴う照明デバイスと、請求項1から11のいずれか1項に記載の位相変調器とを有する、2次元画像コンテンツと3次元画像コンテンツとの少なくともいずれかを提示するための表示装置であって、前記位相変調器が光伝搬の方向において、前記照明デバイスの下流側に配置される、ことを特徴とする表示装置。

技術分野

0001

本発明は、位相変調器と交わる円偏光位相変調するための位相変調器に関する。本発明は、さらに、2次元画像コンテンツと3次元画像コンテンツとの少なくともいずれかを提示するための表示装置に関する。

背景技術

0002

非特許文献1によれば、円偏光が使用され、λ/2板がその面で回転されて、光の位相を変調することができる。これを図1に概略的に示す。円偏光がλ/2板に当たる。円偏光の回転方向が変化する。さらに、面内のλ/2板の光軸の角度によって決まる位相が生じる。λ/2板が角度φだけ回転される(図1の下方部分)場合、出口での位相は角度2φだけ変化することになる。このように、位相変化はλ/2板の回転角の2倍となる。したがって、λ/2板を180度だけ回転させることによって、360度(2π)の位相変調または位相変化が達成される。

0003

λ/2板を機械的に回転させる代わりに、液晶(LC)に基づく光変調器において、LC分子長軸を、例えば、電界印加によって引き起こされるように、回転させることが可能である。

0004

しかし、その際、ネマチックLCは、一般に、印加電圧の絶対値にのみ反応し、印加電圧の符号には反応しない。電界がLC分子のある特定の表面配向に対してある角度で印加され、この角度が90度までである場合、その表面配向および画素面内における電界−面内スイッチング液晶モード(IPS LCモード)におけるように−を前提としてのみ、LC分子は0度と最大の90度との間で回転することができる。例えば分極遮蔽スメクチック液晶モード(PSSLCモード)で使用されるようなスメクチックLCは、電界の符号が変化するとき回転方向を変化させることになる。しかし、LCの+90度回転または−90度回転はそれ自体可能ではない。ネマチックLCとは対照的に、スメクチックLC分子は層で配列され、個別の分子の90度回転はこの層構造を維持しながらでは可能ではない。したがって、180度のLC分子回転のうちの所望の角度の範囲は従来のLCモードを使用して達成することができない。

0005

特許文献1および特許文献2はこの問題に対する解決策を説明しており、切替え可能な表面アラインメントを前記LCモードの1つと組み合わせることによって、LC分子回転の角度範囲が拡大される。その解決策の欠点は、それがより精巧でより高価な製造と制御プロセスとを必要とすることである。この理由は、空間光変調器SLM)を製造するときに、今日の表示パネル生産で使用されている標準材料以外のものを含む特別のアラインメント層基板に適用しなければならないからである。SLMをアドレス指定するとき、表面配向を切り替えるため、およびLC分子を直接制御するために別個の信号を発生させることが必要となることがある。これは、2つの信号の組合せによって個別の位相値を設定するために2つの信号が1つずつ必要とされる場合、SLMの画素をアドレス指定するときより速い信号伝送をさらに必要とすることがある。

0006

特許文献3と、非特許文献2および非特許文献3のような同様の内容の刊行物とは、ハイブリッド配向ネマチックLCモード(HAN)を説明している。2つの基板の間に挟まれるLC分子は、一方の基板表面に対して垂直に配向され、他方の基板表面に対して平行に配向される。この表面配向は固定である。平行配向は、例えばIPSまたはツイテッドネマチック(TN)モード構成で一般的であり、一方、垂直配向は垂直アラインメント(VA)モード構成で一般的である。2つの基板は異なるアラインメント層を必要とするが、両方のタイプはLCD産業で知られている標準手順製作することができる。

0007

最も簡単な理論モデルでは、LC分子は、一般に、「剛体ロッド」と呼ばれる。この簡単な仮定から離れて、LC分子は、例えば、湾曲した「バナナ形状の」形態、または棍棒状の「西洋梨形状の」形態を有することもできる。2つの理想的なロッドでは、平行および逆平行の配向はエネルギー的に等しいが、しかし、代替の形状では、特に、広がり形状または曲がり形状におけるような誘起変形の場合、西洋梨またはバナナ形状分子の平行配向は逆平行配向よりも比較的好ましい。

0008

したがって、LCの変形は、対応する分子形状を伴うLC材料において分極を誘起する。これは「フレクソエレクトリック効果」として知られている。フレクソエレクトリック分極がある場合、LC分子は、具体的には、印加電界の符号に反応する。

0009

HAN構成では、そのような変形は、2つの基板表面でのLCの異なる表面配向によって、および(LC層の厚さを横切って平行配向から垂直配向への連続的な移行に起因する)個別のLC間の弾性力によって誘起および引き起こされ、その結果、フレクソエレクトリック分極が生成される。

0010

面内電界が印加される場合、LC分子、または(SLM基板の表面と平行である)表示面へのLC分子の投影は回転することになる。したがって、フレクソエレクトリック分極に起因して、分子の回転方向は電圧の符号に依存する。特許文献3は、電極がIPS表示装置におけるように配列される構成と、フリンジ電界スイッチングFFS)表示装置におけるように追加のベース電極が同じ基板上に配置される構成とを説明している。特許文献3は、面内電極またはFFS電極が、LC分子の平行配向をもつ基板に、またはLC分子の垂直配向をもつ基板にオプションとして配置される構成をさらに説明している。前者は、そこで、正のΔεをもつLC材料の実施形態として説明され、後者は、負のΔεをもつLC材料の実施形態として説明されている。

0011

特許文献3によれば、これらの構成の目的は、それらのスイッチングプロセスで短い応答時間を実現することであり、これは、2つのスイッチングプロセス(スイッチングオンおよびスイッチングオフ)の両方が異なる符号の電圧が使用されうる1つの電界で制御されるからである。振幅変調では、直線偏光が使用され、所要のLC分子回転角はわずかに−45度から+45度である。

0012

特許文献3および関連する非特許文献2で説明されている電極構成では、同じ電圧がIPS構成と同様に一つおきの電極に印加される。これは、2つの電極間に正電界および負電界が交互構成で生じることを意味する。その結果、LC分子の回転方向は、同様に、画素内の小さい領域で交互になる。これは、振幅変調は回転角の符号ではなく絶対値に依存するため、振幅変調器では問題とならない。しかし、位相変調では、異なる位相値が1つの画素内の異なる領域で現れることになるため、この構成は好適でないことになる。同じことがFFSスタイル電極構成に当てはまる。非特許文献3の図3に示されるように、ある回転方向がグリッドの2つの電極間の空間の半分で実現されることになり、一方、LC分子の異なる回転方向が一つおきの空間で実現されることになる。そのような構成はやはり振幅変調には好適であるが位相変調には好適でないことになる。

0013

独国特許出願第10 2009 045 125.0号
国際特許出願PCT/EP2010/064504号
国際公開第2008/104533A1号
独国特許出願第10 2009 028 626.8号
国際特許出願PCT/EP2010/058625号
米国特許出願公開第2009/0073331A1号
国際公開第2006/066919A1号
独国特許出願公開第10 2009 002 987 A1号

先行技術

0014

S. Pancharatnam、Proc. Ind. Acad. Sci.、137頁、1955年
Eurodisplay 2009 Proceedings、Presentations 4〜6
Imid 2009 Digest、Presentations 1〜3、14〜16頁

発明が解決しようとする課題

0015

したがって、本発明の目的は、約2πの位相値の範囲により光の位相を変調するように働き、その動作原理がLC分子の面内成分の回転に基づくLCベースの光変調器または位相変調器を提供することである。特許文献1に説明されているような切替え可能な表面アラインメントとLCモード、例えばIPSまたはPSSとの組合せよりも製造および制御に関して精巧でなく、高価でない構成を見いだすことが望ましい。

課題を解決するための手段

0016

上述で定めた目的は、請求項1に記載の位相変調器と交わる円偏光の位相を変調するための位相変調器によって解決される。位相変調器は、第1および第2の基板と、電極構成と、液晶分子をもつ液晶層とを含む。第1の基板は第2の基板と向かい合って配置される。第1の基板は、好ましくは、第2の基板と実質的に平行に配置される。液晶層は2つの基板間に配置される。第1の基板は第1の表面または表面層を有し、第2の基板は第2の表面または表面層を有する。第1の表面は、第1の表面と実質的に平行な配向で、第1の表面に隣接して位置する液晶分子を配向させるように製作される。第2の表面は、第2の表面と実質的に垂直な配向で、第2の表面に隣接して位置する液晶分子を配向させるように製作される。電極構成は、液晶分子の配向の面内成分を、指定可能な中央配向に関連して、約180度の角度範囲内に、例えば、−90度と+90度の間に設定することができるように制御される。

0017

本発明による位相変調器または光変調器は、特に、空間光変調器(SLM)の動作原理に従い、すなわち、特に位相変調器の実際の空間位置に依存して、とりわけ位相変調器の実際の制御状態に応じて、位相変調器と交わる光の位相が影響または変調されうる。本発明による位相変調器は円偏光との相互作用のために提供される。光源の光が円偏光を示さない場合、好適な偏光子を本発明による位相変調器の入口側に設けることができる。

0018

本発明によれば、HAN構成は、電界の符号に応じて、例えば0度から+90度または0度から−90度のLC分子配向の面内成分の回転をオプションとして実現するために使用され、その結果、それに応じて、全体で、0と2πとの間の位相変調が印加電界を制御することによって達成される。−90度のLC分子配向の面内成分は0の位相変調に対応し、0度のLC分子配向の面内成分はπの位相変調に対応し、+90度のLC分子配向の面内成分は2πの位相変調に対応する。LC層の厚さは、好ましくは、光学機能がλ/2板の機能となるように選ばれる。LC層の異なる厚さも可能であり、LC層の異なる厚さは、円偏光子が位相変調器の出口側に設けられる場合、位相変調に使用することもできる。しかし、そのとき、位相変調器の透過率は、不利なことに、異なる厚さに起因して低減される。本発明による位相変調器は、好ましくは、光学機能が中間の波長(例えば、緑色)でλ/2板の機能となるように液晶層の厚さが選ばれるので、1つを超える波長(例えば、赤色、緑色、および青色光の)のために設計されうる。一般に、LC層の厚さは、光学機能が遅延板の機能となるように選ばれる。

0019

位相変調SLMでは、画素表面の全域にわたって配置される典型的な多電極の櫛形状構成が、その画素の全域にわたって一様な面内電圧勾配を生成する。電圧勾配の符号はLC分子の回転方向を決定し、勾配の峻度は液晶分子の回転角を決定する。

0020

位相変調器の同様の構成は反射型表示装置で使用することもでき、ここで、光が反射型位相変調SLMを2回通過するため、2πの位相変調、または光学機能が好ましくはλ/4板の機能となるより薄い液晶層を実現するために、および全角度範囲を使用することができるために、+45度と−45度の間のより小さい角度範囲で十分でありうる。その限りにおいて、透過型または反射型環境の両方において動作することができるように、本発明による位相変調器を設計することができる。

0021

本発明による位相偏向器は、特に、特許文献1および特許文献2に説明されている位相偏向器と同様に使用することができる。したがって、特許文献1および特許文献2の開示された内容はここに完全に含まれるものとする。観察者追跡のためにホログラフィック表示装置で使用することができる、例えば、位相偏向器などの回折光学エレメントは、例えば特許文献4および特許文献5に説明されており、それらは回折デバイスと呼ばれている。本発明による位相偏向器は、例えば、特許文献4および特許文献5に説明されている回折デバイスと同様に使用することができるので、特許文献4および特許文献5の開示された内容はここに完全に含まれるものとする。

0022

位相変調の原理に基づき、特許文献4および特許文献5に説明されているように使用され、電極ピッチがLC層の厚さとほぼ同じ程度のものである可変偏向格子が、個別の面内電極を個別に制御することによって実現されうる。LC配向の周期的に回転する面内成分は、好ましくは、ここで、偏光格子におけるように設定され、その結果、0度と180度との間のLC分子の面内投影の連続回転が1つの格子周期内で実現される。これは、電極間のそれぞれの電圧勾配と、個別のLC分子間の弾性力との両方によって達成される。それに応じて制御される場合、液晶分子の可変的に調整可能な配向、およびそれと連動して可変的に調整可能な屈折率分布を設定することができ、それにより、結果として、可変格子周期が光学適用において設定されうる。言い換えれば、可変偏光格子が実現される。これは簡単な方法で行うことができ、先行技術文献から分かる。この実現は、例えば、V−COPAと呼ばれる、特許文献6から分かる可変偏光格子におけるよりも簡単である。

0023

特許文献1に説明されている手順とは対照的に、産業界で一般的である方法を使用して製作されるLC分子の従来の固定表面配向が、好ましくは、例えば、基板表面被覆ブラシをかけることによって本発明の情況で使用することができる。したがって、本発明による位相変調器の製造および制御になされる要求は低い。PSSLCモードとは対照的に、ネマチックLCを使用することができる。一般に、後者を処理する(充填、アラインメント)のはより容易である。位相変調について特許文献3に説明されているような速いオンオフスイッチングを利用することがさらに可能である。偏光格子が有する高い回折効率偏向手段のために利用することがさらに可能である。

0024

そこで、位相変調器は、位相変調器と交わる光が、指定可能な方向に回折により可変的に偏向され、それにより、偏向格子の機能が達成されるように設計することができる。次に、本発明による位相変調器は、例えば、特許文献4に説明されているような同様の用途に適することになる。このために、位相変調器の電極構成の電極がそれに応じて制御される場合、液晶分子の指定可能な配向を設定することができ、その結果として、対応する屈折率分布が液晶分子の層に生じ、さらには、偏向格子の機能が実現されることになる。

0025

位相変調器の電極構成の電極は、光線が位相変調器に当たる位相変調器の位置に応じて、光またはこの光線が可変的に指定可能な方向に偏向されるように制御することができる。

0026

代替として、位相変調器は個別の画素を含むことができる。そのため、それは、例えば、ホログラフィック表示装置が3次元情景再構築および示すためにホログラム情報が書き込まれる特許文献7によるホログラフィック表示装置の光学構成要素として働くことができる。位相変調器の各画素は電極構成の少なくとも2つの電極を含む。

0027

電極構成は、実質的に一定の電圧勾配が、特に位相変調器において、画素の領域で実現されるように制御することができる。電極構成は、実質的に一定の電圧差が、特に位相偏向器において、2つの隣接する電極間で実現されるように制御することができる。

0028

LC配向が単に矩形電圧によってしか影響されないIPS光変調器の従来のIPS画素では、2つのインタリーブに似ている電極構造を一般的には使用することになる(これについて、例えば図3を参照)。2つの電圧値のみ、すなわち、一方のそのような櫛に対応する電極(共通電極)への1つの電圧値、および他方の櫛に対応する電極への1つの電圧値が必要とされる。これは、異なる符号をもつ電圧(+Vおよび−V)が交互構成の2つの面内電極間に印加されることを意味する。しかし、本発明による光変調器の画素では、同符号の電圧が2つの隣接する電極間で常に必要とされる。これは、可変的な上昇電圧値、または下降電圧値(位相値に応じて)が、画素内の電極構成の個別の電極に印加されなければならないことを意味する。したがって、画素を制御するために必要とされる電圧値はIPSなどの他のLCモードによりも高くなることがある。

0029

したがって、好ましい実施形態では、基板の表面は、第1および第2の構造化領域をもつ構造化表面被覆またはアラインメント層を有する。第1および第2の構造化領域は、互いに隣接し、かつ隣接する電極間に配列されており、第1の構造化領域に接する液晶が第2の構造化領域に接する液晶に対して実質的に逆平行に配向されるように設計される。したがって、液晶のハイブリッドアラインメントは少なくとも1つの基板の表面に構造化アラインメント層を備えることができる。これは、好ましくは、液晶が表面と平行に実質的に配向される基板の表面である。構造(例えば、配向層ポリイミドで製作され、機械的にラビングされる場合)は、このポリイミドアラインメント層の異なる領域では逆平行ラビング方向に対応する。しかし、アラインメントは、一般に、異なる材料と異なる製造方法とを使用して、例えば、光アラインメントにより達成することもできる。光アラインメントの場合には、空間構造化のためにマスクを使用することが可能であり、その結果、マスクで覆われる領域は、マスクで覆われない領域と表面配向が異なる。この構造は、ある配向が、面内電極をもつ基板上の1対の隣接する電極間の空間に対応し、実質的に、反対の配向が、隣接する対の電極間の空間に対応するように寸法が合わせられる。オプションとして、この構造は、電極を特徴として備えない基板に適用することもできる。しかし、次に、アラインメント層の構造化領域は、向かい合う基板の電極と一致されなければならない。これらの場合、液晶のハイブリッドアラインメントは、正電圧が印加される場合、1つの電極対の液晶は右回りに回転することになるように働く。後続電極対において、負電圧が印加される場合、液晶は右回りに回転することになる。そのような画素は、好ましくは、インタリーブ櫛形状面内電極を備え、従来のIPS LC表示パネルと同じように制御することができる。

0030

特許文献8は、PSSLCモードに基づく位相変調器用の制御可能デバイスを説明しており、ここで、各LC変調器セルは、実際に書き込まれるべきである位相値に応じて正または負電圧値局所的にアドレス指定される。負電圧は、例えば、0とπとの間の位相値を設定するために使用され、正電圧はπと2πとの間の位相値を設定するために使用される。ここで、表示装置でAC電圧を、すなわち、あるフレームまたは画像の間正電圧が画素に印加され、次のフレームの間負電圧が印加されるようなものを使用するのが一般的な方法であることが留意されなければならない。これは、DC電圧が長い間印加される場合に生じることになるLC材料の化学分解および電荷キャリア効果を回避するように働く。矩形印加電圧によってしか影響されない従来のLCモードでは、電圧の符号の変化はLC配向にいかなる影響もない。しかし、PSSモードが振幅変調器で使用される場合、異なる符号によって引き起こされる2の異なるLC配向があるが、それらは両方とも同じ透過率を有する。対照的に、PSS位相変調器において印加電圧の符号が変化すると、望ましくないように変更される位相値がもたらされることになる。特許文献8は、画素に書き込まれる絶対位相ではなく、2つの隣接する画素間の相対的位相のみが位相変調器の機能には重要であるので、引き続くフレーム間に位相の全体的オフセットを導入する解決策を提案している。この位相オフセットの結果として、電圧の符号は位相変調器のほとんどの画素に対して2つのフレーム間で変化する。このようにして、上述のDC電圧効果は回避される。

0031

HANは、例えば、同じ基板上の2つの隣接する面内電極間の面内電位差がHAN光変調器またはHAN位相偏向器をアドレス指定するように働き、一方、向かい合う基板の電極間の面外電位差がPSSモードデバイスをアドレス指定するのに使用されるという点でPSSと異なる。PSSおよびHANは、振幅表示装置で使用されるとき、印加面内電圧の符号が変化される場合、LC配向は異なるが、得られる透過率は同じであり、位相表示装置で使用されるとき、印加面内電圧の符号の変化は異なる位相値をもたらす点で同じである。

0032

この理由は、ある位相分布がやはりHANモードで作動される位相変調器に(および、特に、HAN光変調器またはHAN位相偏向器に対して)書き込まれるべきであり、ここで、DC電圧の印加は可能な限り避けられるべきであるからである。位相偏向器がマルチユーザシステムとして設計されるホログラフィック表示装置の観察者追跡に使用される場合、異なる眼の位置の間での切替えのために、統計的時間平均では位相偏向器の2つの電極間の正電圧および負電圧の平衡が既に存在することになる。しかし、単一の観察者のシステムでは、観察者がやや長い期間の間固定位置にとどまる特定の場合、一定の格子周期が、例えば、この期間の間設定されることが必要となることがある。これはDC電圧効果の危険性をやはりもたらすことになる。SLMでは、例えば、静止画像の内容が示される場合、DC電圧効果の危険性が内在することになる。

0033

したがって、本発明の好ましい実施形態では、書き込み位相値の位相オフセットが、妨げとなるDC電圧効果を回避するために2つの引き続くフレーム間に導入される。面内電極に印加される電圧の絶対値が符号を必ずしも変化させるのではなく、隣接する面内電極間の電圧差が変化されることに留意しなければならない。これが図9に示され、図面の添付の説明でより詳細に説明される。

0034

代替の実施形態では、引き続くフレームにおいて電極での面内電圧の符号を従来のように変化させ、追加として、偏光スイッチング要素の助けを借りて2つのフレーム間で位相変調SLMまたは位相偏向器の入力偏光を切り替えることによってDC電圧効果を回避することが提案される。これが図10に示され、図面の添付の説明でより詳細に説明される。

0035

2次元画像コンテンツと3次元画像コンテンツとの少なくともいずれかの提示のための表示装置が、少なくとも1つの光源をもつ照明デバイスと、請求項1から11の一項に記載の位相変調器とを含む本発明により提供されうる。位相変調器は光伝搬の方向において照明デバイスの下流側に配置される。本発明による表示装置は、特に、好ましくは、ホログラフィック3次元画像コンテンツの提示のために使用することができ、特許文献7に説明されている原理により作動するように設計される。表示装置は、立体画像コンテンツおよび/または立体多視点画像コンテンツを提示することができるように設計することもできる。そのような表示装置(3D表示装置)は人間の眼で知覚するための3次元方法で3次元画像コンテンツを示すことができる。本発明による表示装置の位相変調器のあり得る実施形態に関して、繰り返しを避けるために上述の説明を参照する。

0036

次に、本発明の教示を具現および継続するためのいくつかの可能性がある。このために、一方では、請求項1に続く従属請求項が参照され、他方では、添付図面を含む以下の本発明の好ましい実施形態の説明が参照される。教示の一般的に好ましい物理的形態および継続は、本発明の好ましい実施形態の説明および添付図面と共に説明される。

図面の簡単な説明

0037

円偏光およびλ/2板の光軸の回転を用いる位相変調の原理を示す図。
フレクソエレクトリック効果に基づく先行技術によるHANセルの原理を示す図。
フレクソエレクトリック効果に基づく先行技術によるHANセルの原理を示す図。
フレクソエレクトリック効果に基づく先行技術によるHANセルの原理を示す図。
先行技術によるIPSスタイル電極構成をもつHANセルを示す図。
本発明による位相変調器の第1の実施形態を示す図。
先行技術によるLCベース偏光格子を示す図。
各々が本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す断面図。
各々が本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す断面図。
各々が本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す断面図。
本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す正面図(上部)および側断面図(下部)を示す概略ダイヤグラム
図7Aおよび図8Aの実施形態の画素の詳細を示す概略3次元図
本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す正面図(上部)および側断面図(下部)を示す概略ダイヤグラム。
図7Aおよび図8Aの実施形態の画素の詳細を示す概略3次元図。
各々が、2つの異なる動作状況(図AおよびB)における本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す正面図を示す概略ダイヤグラム。
各々が、2つの異なる動作状況(図AおよびB)における本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す正面図を示す概略ダイヤグラム。

実施例

0038

同一または同等の部分はすべての図において同様の数字が与えられる。

0039

図2は、フレクソエレクトリック効果に基づく先行技術によるHANセルの原理を示す。HANセルでは、一方の表面7の近くに位置するLC分子6は表面7と平行に配向され、他方の表面8の近くに位置するLC分子は表面8に垂直に配向される。液晶分子6が好適な形状を有する場合、この分子配向はフレクソエレクトリック分極を引き起こすことになる。そのとき、液晶分子6の光軸の回転方向は印加電圧Vの符号によって決まることになる。

0040

図2Aは、電極構成4が作動されていない場合のHANセルの詳細を示す断面図(上部)および斜視側面図(下部)を示す。図2Bは、再度、図2Aの同じHANセルを示す。第1のアクティブ動作状況が左側に示され、ここで、Pflexoおよび液晶層5の光軸は右回りに回転する。第2のアクティブ動作状況が図2Bの右側に示され、ここで、Pflexoおよび液晶層5の光軸は左回りに回転する。図2Cは先行技術で知られているHANセルを示し、ここで、第1の動作状況が左側に示され、第2の動作状況が右側に示される。このHANセルでは、電極構成4は第1の基板2に配置され、第1の表面7は、第1の表面7に隣接して位置する液晶分子6の長手方向軸が表面7と平行に実質的に配向されるように製作される。その結果、電極構成4によって生成され、液晶分子6を配向させるように働く面内電界は、配向させるべき液晶分子6が位置するHANセルの部分、すなわち、第1の基板2の第1の表面7に隣接する部分、したがって、第1の表面7と平行に実質的に配向されている液晶分子6に直接に影響を与える。

0041

図3は、先行技術によるIPSスタイル電極構成をもつHANセルを示す。負電圧および正電圧が電極構成にわたって交互になっている。その結果、光軸の回転方向も交互である。回転角の絶対値のみが振幅変調では関係するので、振幅変調画素はそのような構成で動作することができる。対照的に、位相変調は電圧の符号に依存する。したがって、図3に示されるような電極構成は位相変調画素には好適でない。

0042

図4の上部部分は、本発明による位相変調器1の詳細を示す斜視図である。位相変調器1は、第1の基板2、第2の基板3、および電極構成4を含む。液晶分子(図4には図示せず)の層は、第1の基板2と第2の基板3との間に配置される。図4の下方部分は、電極構成4をもつ第2の基板3を概略的に示す断面図である。ここでは、第1の基板は省略されている。この図は、電極構成4が作動されている場合に生じることになる力線をさらに示す。電極構成4はストライプ型設計のものである。電極構成4は、好ましくは、異なる電圧が電極構成4の個別の電極に印加されるように制御される。この異なる電圧は図4ではV1からV6で明示される。本発明による位相変調器1の位相変調画素では、一定電圧勾配が画素の両端に印加されなければならない。言い換えれば、V6−V5=V5−V4=…=V2−V1=ΔVである。位相偏向器では、ストライプ電極は個別に制御される。

0043

図5は、先行技術によるLCベース偏光格子を示す図である。LC分子6は面内で配向され、1つの格子周期にわたって面内で180度だけ回転される。図5(a)は偏光格子の詳細を示す、すなわち、観察者が、表示面と平行に配置されたそのような偏光格子をもつ表示装置を見る方向で見た正面図である。図5(b)は、図5(a)の偏光格子の詳細を示す断面図である。Λは偏光格子の格子周期である。

0044

図6Aは、本発明のさらなる実施形態、すなわち、HANモードに基づく偏光格子を備える本発明による位相変調器1の詳細を示す概略3次元斜視図である。簡単な図は、単に、表面7をもつ第1の基板2、表面8をもつ第2の基板3、および液晶分子6をもつ液晶層5を示す。図6Aの液晶分子6は対称楕円体の形態で示されているが、液晶分子6は、実際には、フレクソエレクトリック効果を引き起こすバナナ形状または西洋梨形状を有する。いずれにしても、第1の基板の表面7に隣接して位置する液晶分子6は、表面7がそれに応じて設計されているので表面7と実質的に平行に配向される。さらに、第2の基板3の表面8に隣接して位置する液晶分子6は、表面8がそれに応じて設計されているので表面8に実質的に垂直に配向される。電極構成は図6Aには示されていない。

0045

図6Bは、本発明による位相変調器1のさらなる実施形態の詳細を示す断面図である。本発明による位相変調器のこの実施形態では、第1の基板2の第1の表面7は層の形態で製作される。液晶分子6をもつ液晶層5に隣接する表面7は、第1の表面7に隣接して位置する液晶分子6が表面7と実質的に平行に配向されるように製作される。実質的にストライプ形状の電極をもつ電極構成4が基板2上に配置され、表面7の層材料によって埋め込まれる。第2の基板3は、表面8に隣接して位置する液晶分子6が表面8に実質的に垂直に配向されるように製作された層の形態の表面8を有する。図6Bの位相変調器1は、16μmの格子周期をもつ偏光フィルタが形成されるように制御される作動電極構成4を有し、作動電極構成4は、ここでは、半分のみが示されている。液晶層5の異なるグレースケール値は実際の電界強度を示す。さらに、実際の電界強度の等電位線が示されている。

0046

図6Cは、HANモードに基づく偏光格子を備える位相変調器1の詳細のさらなる実施形態を示す断面図である。HAN構成によれば、LC分子6は一方の表面層または表面7に対して面内に、すなわち、平行に配向されるが、他方の表面層または表面8に対して面外に、すなわち、実質的に垂直に配向される。偏光格子において格子周期にわたり180度だけ回転されるのは面または第1の表面7への液晶分子6の投影であるが、一方、面の外に回転される液晶分子6の角度はほとんど一定のままである。境界の場合は、上部の基板2の近くの単なる面内回転と、下部の基板3の近くの液晶分子自体の軸のまわりの液晶分子6の単なる回転とであるが、後者は、液晶分子がそこで表面7に垂直に配向されているからである。

0047

図7Aは本発明による光変調器の画素の詳細を示す概略図であり、画素は、表示装置の光変調器の一部であり、観察者が光変調器または表示装置を見る方向で見られる。状況をより明確にするために、同じセルまたは画素が下では90度だけ回転されている(電極E2をもつ下部の基板2が右側にある)。上部の図では、下部の液晶分子6は観察者により近い基板に隣接して位置し、図面の面から外を向いている。上部の液晶分子6は観察者からより遠くにある基板に隣接して位置しており、図面の面内にある。図面の面内で同じ回転角を実現するには、正電圧V1が電極E1とE2との間で必要とされ、正電圧V1が電極E2とE3との間でやはり必要とされる。これは、電圧2×V1が電極E3に印加されることを意味する。

0048

図8Aは、液晶分子6が表面7と平行に実質的に配向される側に構造化アラインメント層A1およびA2をもつ構成である。図面の上部は、電極E1とE2との間の上述と同じ分子アラインメントを示す。しかし、電極E2とE3との間で、分子は上部では逆に、すなわち垂直に、および下部では水平に配向される。これは、同じ電圧が印加される場合、反対方向の回転が生じることになることを意味する。0Vの電圧が電極E1に印加され、電圧V1が電極E2に印加され、0Vの電圧が電極E3に再び印加される場合、2つの電極間の電圧の符号は交替するが、回転方向は同じままである。さらなる電極は、電圧V1および0Vを交互に印加され続けることができる。この実施形態は、好ましくは、2つの櫛形状電極しか必要とせず、画素の個別の電極を個別に制御する必要がない。

0049

図7Bおよび図8Bは、図7Aおよび図8Aの上部部分で示した光変調器の同じ詳細を示す3次元図であり、液晶分子6は、大幅に拡大して、および理想化した3次元形状で描かれている。

0050

図9は、各々が本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す正面図を概略的に示す。このダイヤグラムは、特に、HAN位相偏向器における、引き続くフレーム間に導入される位相オフセットの使用を示す。液晶分子6が面配向を有する場合の基板の近くに位置する液晶分子6の配向が単に概略的に示される。図9(B)は、図9(A)の格子周期が位相オフセットの後に維持されているが、DC電圧効果が生じえないように印加電圧が変更されていることを示す。図面は、2つの隣接する電極間に印加される相対電圧を電極の上方に示し、個別の電極に印加される絶対電圧を電極の下方に示す。相対電圧は、ほとんどの電極では正と負との間で変化し、いくつかの電極では、0と正または負との間で同様に変化する。この例では、2つのフレーム間の位相オフセットはπであり、それは、液晶分子6の面内回転角の90度の変化に対応する。一般に、例えば、0、π/2、π、3π/2のシーケンスの後に、結果として生じる時間平均電圧をさらに減少させるために、2つを超えるフレームに異なる位相オフセットを与えることができる。したがって、あるフレームで位相変調器に書き込まれる位相値は、隣接する面内電極間の電圧差が異なるように、引き続くフレームで位相変調器に書き込まれる位相値と位相オフセットだけ異なる。

0051

図10(A)および図10(B)は、各々が本発明による位相変調器のさらなる実施形態の詳細を示す概略正面図である。それらは、位相偏向器の平面配向をもつ基板の近くに位置する液晶分子6の配向を概略的に示す。すべての印加電圧の符号が図10(A)のダイヤグラムと10(B)のダイヤグラムとの間で変更されている。これにより、液晶の配向分布がもたらされ、その液晶の配向分布から、位相変調器と交わる光の屈折率分布が導き出される。この屈折率分布は、同じ格子周期をもつ偏光格子であるが、円偏光の光の回転方向が反対である効果がある。同じ入力偏光の光に対して、この偏光格子は異なる符号をもつ位相プロファイルに対応し、異なる方向に光を偏向させることになる。しかし、その上、入射光の偏光が図10(A)および図10(B)に示した2つの動作状況の間で、例えば、左回り円偏光から右回り円偏光(矢印で示された)に変更される場合、図10(B)の液晶分子6の配向は、最初の偏光にとっての図10(A)の液晶分子6の配向に比べて、変更された偏光にとって同じ位相プロファイルをもたらす。印加電圧の時間平均が今では2つのフレームの後に0になるのが、この実施形態の有利な態様である。図示の実施形態はすべて位相偏向器である。しかし、説明した概念は、特に、透過および反射光変調器に同様に適用することができる。偏光スイッチング要素は、例えば、平面(非画素化)電極をもつLCベースのオン/オフ切替え可能λ/2板の形態で実現することができる。言い換えれば、2つの引き続くフレームの間に、本発明による位相変調器の電極構成の電極に印加される電圧は符号の変化を受ける。多数のフレームのうちの1つの間、位相変調器と交わる光は偏光スイッチング要素により第1の偏光状態にされる。引き続くフレームの間、位相変調器と交わる光は第2の偏光状態にされる。

0052

最後に、上述の実施形態は主張する教示を示すためにのみ理解されるべきであり、主張する教示はこれらの実施形態に限定されないことに注意されたい。

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