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技術 PD−1、B7−4の受容体、およびその使用

出願人 デイナファーバーキャンサーインスティチュート,インコーポレイテッドジェネティクスインスティテュート,エルエルシー
発明者 クライブ・ウッドゴードン・ジェイ・フリーマン
出願日 2018年3月1日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-036350
公開日 2018年6月28日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 2018-100291
状態 拒絶査定
技術分野 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 犯罪的 補助部位 自然回復 形成形態 物理的近接 イギリス国 特性確認 切除部分
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

PD−1を介するシグナリングモジュレーションする作用剤免疫細胞を接触させて免疫応答をモジュレーションすることを特徴とする免疫応答をモジュレーションする方法を提供すること。

解決手段

本発明は、PD−1をB7−4に対する受容体として同定する。B7−4は、免疫細胞上の阻害性受容体に結合すると、免疫細胞の活性化を阻害することができる。したがって、本発明は、PD−1、B7−4、ならびにB7−4とPD−1との間の相互作用をモジュレーションするための作用剤を提供して、免疫細胞における共刺激または阻害性シグナルをモジュレーションし、免疫応答のモジュレーションを引き起こすものである。

概要

背景

発明の背景
細胞外来蛋白に対して応答するためには、抗原提示細胞APC)によって2つの
シグナル休止中のTリンパ球に与えられなくてはならない(Jenkins, M. and Schwartz
, R. (1987) J.Exp. Med. 165, 302-319; Mueller, D. L., et al. (1990) J. Immunol.
144,3701-3709)。第1のシグナルは免疫応答特異性を付与するものであり、主要組
適合複合体(MHC)によって提示された外来抗原ペプチドの認識後にT細胞受容体
(TCR)を介して伝達される。第2のシグナルは共刺激(costimulation)と呼ばれる
ものであり、T細胞が増殖し、機能的になるように誘導する(Lenschow et al. 1996. An
nu. Rev.Immunol. 14: 233)。共刺激は抗原特異的でもなく、MHCにより制限されて
もおらず、APCにより発現される1またはそれ以上の別個細胞表面分子によって提供
されると考えられている(Jenkins, M.K., et al. 1988 J. Immunol. 140, 3324-3330; L
insley, P.S.,et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 721-730; Gimmi, C.D., et al., 1991 P
roc. Natl.Acad. Sci. USA. 88, 6575-6579; Young, J.W., et al. 1992 J. Clin. Inve
st. 90,229-237; Koulova, L., et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 759-762; Reiser, H.,
et al.1992 Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 89, 271-275; van-Seventer, G.A., et al.
(1990) J.Immunol. 144, 4579-4586; LaSalle, J.M., et al., 1991 J. Immunol. 147,
774-80;Dustin, M.I., et al., 1989 J. Exp. Med. 169, 503; Armitage, R.J., et al
. 1992 Nature 357,80-82; Liu, Y., et al. 1992 J. Exp. Med. 175, 437-445)。
APCs上に発現されるCD80(B7−1)およびCD86(B7−2)蛋白は重要
共刺激分子である(Freeman et al. 1991. J. Exp. Med. 174:625; Freeman et al. 1
989 J. Immunol.143:2714; Azuma et al. 1993 Nature 366:76; Freeman et al. 1993.
Science 262:909)。B7−2は一次免疫応答の間に重要な役割を果たすように思われ、
B7−1は免疫応答の後半になってアップレギュレーションされ、一次T細胞応答延長
または二次T細胞応答の共刺激において重要である可能性がある(Bluestone. 1995. Imm
unology. 2:555)。
B7−1およびB7−2が結合する1のリガンドであるCD28は、休止中のT細胞上
に構成的に発現され、活性化後に発現が増大する。T細胞受容体を介するシグナリング
に、CD28と共刺激シグナルの伝達が連携してT細胞の増殖およびIL−2分泌を誘導
する(Linsley,P.S., et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 721-730; Gimmi, C.D., et al.
1991 Proc.Natl. Acad. Sci. USA. 88, 6575-6579; June, C.H., et al. 1990 Immunol.
Today. 11,211-6; Harding, F.A., et al. 1992 Nature. 356, 607-609)。CTLA4
(CD152)と呼ばれる第2のリガンドはCD28と相同的であるが、休止中のT細胞
上には発現されず、T細胞活性化後に出現する(Brunet, J. F., et al., 1987 Nature 3
28, 267-270)。CD28とは対照的に、CTLA4はT細胞応答の負の調節において重
要であると思われる(Waterhouse et al. 1995. Science 270:985)。CTLA4のブロ
ックにより阻害シグナルが除去されることが見出されているが、CTLA4の凝集は、T
細胞応答をダウンレギュレーションする阻害シグナルを提供することが見出されている(
Allison andKrummel. 1995. Science 270:932)。B7分子はCD28に対するよりもC
TLA4に対して高いアフィニティーを有し(Linsley, P. S. et al. (1991) J. Exp. M
ed. 174:561-569)、B7−1およびB7−2はCTLA4分子の異なった領域に結合し
、CTLA4に対する異なった結合キネティクスを有することが見出されている(Linsle
y et al. (1994)Immunity 1:793)。CD28およびCTLA4に関連する新たな分子で
あるICOSが同定され、それは新たなB7ファミリーメンバーであるリガンドを有す
るので(AicherA. et al. (2000) J. Immunol. 164:4689-96; Mages H. W. et al. (200
0) Eur. J.Immunol. 30:1040-7; Brodie D. et al. (2000) Curr. Biol. 10:333-6; Lin
g V. et al.(2000) J. Immunol. 164:1653-7; Yoshinaga S. K. et al. (1999) Nature
402:827-32)、IL−10産生において重要であると思われる(Hutloffet al. (1999)
Nature 397:263;WO98/38216)。T細胞がさらなる共刺激シグナルを受け取ることなくT
細胞受容体を介してのみ刺激されるならば、それらは非応答性アネルギー性となるか、
あるいは死滅し、免疫応答のダウンモジュレーションを生じさせる。
B7:CD28/CTLA4共刺激経路重要性がin vitroにおいて示されており、さ
らにin vivoモデル系においても示されている。この共刺激経路をブロックすることは、
ネズミおよびヒトの系において抗原特異的耐性の発生を引き起こす(Harding, F. A. et
al. (1992)Nature 356:607-609; Lenschow, D. J. et al. (1992) Science 257:789-792
; Turka, L. A.et al. (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:11102-11105; Gimmi, C
. D. et al.(1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6586-6590; Boussiotis, V. et al
. (1993) J.Exp. Med. 178: 1753-1763)。逆に、B7陰性ネズミ腫瘍細胞によるB7の
発現により、T細胞により媒介される腫瘍拒絶を伴った特異的な免疫ならびに長期間持続
する腫瘍攻撃に対する防御が誘導される(Chen, L. et al. (1992) Cell 71:1093-1102;
Townsend, S. E.and Allison, J. P. (1993) Science 259:368-370; Baskar, S. et al.
(1993)Proc. Natl. Acad. Sci. 90:5687-5690)。それゆえ、共刺激経路を操作するこ
とにより、ヒトにおいて免疫応答を刺激または抑制する大きな潜在能力が得られる。

概要

PD−1を介するシグナリングをモジュレーションする作用剤免疫細胞を接触させて免疫応答をモジュレーションすることを特徴とする免疫応答をモジュレーションする方法を提供すること。本発明は、PD−1をB7−4に対する受容体として同定する。B7−4は、免疫細胞上の阻害性受容体に結合すると、免疫細胞の活性化を阻害することができる。したがって、本発明は、PD−1、B7−4、ならびにB7−4とPD−1との間の相互作用をモジュレーションするための作用剤を提供して、免疫細胞における共刺激または阻害性シグナルをモジュレーションし、免疫応答のモジュレーションを引き起こすものである。なし

目的

CTLA4のブロ
ックにより阻害シグナルが除去されることが見出されているが、CTLA4の凝集は、T
細胞応答をダウンレギュレーションする阻害シグナルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

本明細書に記載の発明。

技術分野

0001

政府資金援助
本明細書記載の研究は、National Institute of Healthにより付与されたAI3967
1、AI44690、CA84500およびAI41584によりサポートされた。それ
ゆえ、米国政府は本発明において一定の権利を有しうる。

0002

関連出願
本願は、1999年8月23日出願のU.S.S.N.60/150,390に対して
優先権を主張するものである。本願は、1999年11月10日出願のU.S.S.N.
60/164897に対しても優先権を主張するものである。これらの出願はいずれも、
出典明示により本明細書に一体化される。

背景技術

0003

発明の背景
細胞外来蛋白に対して応答するためには、抗原提示細胞APC)によって2つの
シグナル休止中のTリンパ球に与えられなくてはならない(Jenkins, M. and Schwartz
, R. (1987) J.Exp. Med. 165, 302-319; Mueller, D. L., et al. (1990) J. Immunol.
144,3701-3709)。第1のシグナルは免疫応答特異性を付与するものであり、主要組
適合複合体(MHC)によって提示された外来抗原ペプチドの認識後にT細胞受容体
(TCR)を介して伝達される。第2のシグナルは共刺激(costimulation)と呼ばれる
ものであり、T細胞が増殖し、機能的になるように誘導する(Lenschow et al. 1996. An
nu. Rev.Immunol. 14: 233)。共刺激は抗原特異的でもなく、MHCにより制限されて
もおらず、APCにより発現される1またはそれ以上の別個細胞表面分子によって提供
されると考えられている(Jenkins, M.K., et al. 1988 J. Immunol. 140, 3324-3330; L
insley, P.S.,et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 721-730; Gimmi, C.D., et al., 1991 P
roc. Natl.Acad. Sci. USA. 88, 6575-6579; Young, J.W., et al. 1992 J. Clin. Inve
st. 90,229-237; Koulova, L., et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 759-762; Reiser, H.,
et al.1992 Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 89, 271-275; van-Seventer, G.A., et al.
(1990) J.Immunol. 144, 4579-4586; LaSalle, J.M., et al., 1991 J. Immunol. 147,
774-80;Dustin, M.I., et al., 1989 J. Exp. Med. 169, 503; Armitage, R.J., et al
. 1992 Nature 357,80-82; Liu, Y., et al. 1992 J. Exp. Med. 175, 437-445)。
APCs上に発現されるCD80(B7−1)およびCD86(B7−2)蛋白は重要
共刺激分子である(Freeman et al. 1991. J. Exp. Med. 174:625; Freeman et al. 1
989 J. Immunol.143:2714; Azuma et al. 1993 Nature 366:76; Freeman et al. 1993.
Science 262:909)。B7−2は一次免疫応答の間に重要な役割を果たすように思われ、
B7−1は免疫応答の後半になってアップレギュレーションされ、一次T細胞応答延長
または二次T細胞応答の共刺激において重要である可能性がある(Bluestone. 1995. Imm
unology. 2:555)。
B7−1およびB7−2が結合する1のリガンドであるCD28は、休止中のT細胞上
に構成的に発現され、活性化後に発現が増大する。T細胞受容体を介するシグナリング
に、CD28と共刺激シグナルの伝達が連携してT細胞の増殖およびIL−2分泌を誘導
する(Linsley,P.S., et al. 1991 J. Exp. Med. 173, 721-730; Gimmi, C.D., et al.
1991 Proc.Natl. Acad. Sci. USA. 88, 6575-6579; June, C.H., et al. 1990 Immunol.
Today. 11,211-6; Harding, F.A., et al. 1992 Nature. 356, 607-609)。CTLA4
(CD152)と呼ばれる第2のリガンドはCD28と相同的であるが、休止中のT細胞
上には発現されず、T細胞活性化後に出現する(Brunet, J. F., et al., 1987 Nature 3
28, 267-270)。CD28とは対照的に、CTLA4はT細胞応答の負の調節において重
要であると思われる(Waterhouse et al. 1995. Science 270:985)。CTLA4のブロ
ックにより阻害シグナルが除去されることが見出されているが、CTLA4の凝集は、T
細胞応答をダウンレギュレーションする阻害シグナルを提供することが見出されている(
Allison andKrummel. 1995. Science 270:932)。B7分子はCD28に対するよりもC
TLA4に対して高いアフィニティーを有し(Linsley, P. S. et al. (1991) J. Exp. M
ed. 174:561-569)、B7−1およびB7−2はCTLA4分子の異なった領域に結合し
、CTLA4に対する異なった結合キネティクスを有することが見出されている(Linsle
y et al. (1994)Immunity 1:793)。CD28およびCTLA4に関連する新たな分子で
あるICOSが同定され、それは新たなB7ファミリーメンバーであるリガンドを有す
るので(AicherA. et al. (2000) J. Immunol. 164:4689-96; Mages H. W. et al. (200
0) Eur. J.Immunol. 30:1040-7; Brodie D. et al. (2000) Curr. Biol. 10:333-6; Lin
g V. et al.(2000) J. Immunol. 164:1653-7; Yoshinaga S. K. et al. (1999) Nature
402:827-32)、IL−10産生において重要であると思われる(Hutloffet al. (1999)
Nature 397:263;WO98/38216)。T細胞がさらなる共刺激シグナルを受け取ることなくT
細胞受容体を介してのみ刺激されるならば、それらは非応答性アネルギー性となるか、
あるいは死滅し、免疫応答のダウンモジュレーションを生じさせる。
B7:CD28/CTLA4共刺激経路重要性がin vitroにおいて示されており、さ
らにin vivoモデル系においても示されている。この共刺激経路をブロックすることは、
ネズミおよびヒトの系において抗原特異的耐性の発生を引き起こす(Harding, F. A. et
al. (1992)Nature 356:607-609; Lenschow, D. J. et al. (1992) Science 257:789-792
; Turka, L. A.et al. (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:11102-11105; Gimmi, C
. D. et al.(1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6586-6590; Boussiotis, V. et al
. (1993) J.Exp. Med. 178: 1753-1763)。逆に、B7陰性ネズミ腫瘍細胞によるB7の
発現により、T細胞により媒介される腫瘍拒絶を伴った特異的な免疫ならびに長期間持続
する腫瘍攻撃に対する防御が誘導される(Chen, L. et al. (1992) Cell 71:1093-1102;
Townsend, S. E.and Allison, J. P. (1993) Science 259:368-370; Baskar, S. et al.
(1993)Proc. Natl. Acad. Sci. 90:5687-5690)。それゆえ、共刺激経路を操作するこ
とにより、ヒトにおいて免疫応答を刺激または抑制する大きな潜在能力が得られる。

0004

発明の概要
本発明は、少なくとも一部には、PD−1が抗原提示細胞上に発現されたB7−4分子
受容体であるという知見に基づく。PD−1はCTLA4と同様に、免疫細胞に負のシ
ナルを伝達する。B7−4分子は抗原提示細胞表面上に発現され、共刺激シグナルを免
疫細胞に与え、結合する分子に応じて免疫細胞にダウンレギュレーションシグナルを伝達
することができる。かくして、PD−1、B7−4、および/またはB7−4とPD−1
との間の相互作用モジュレーションすることは、免疫応答のモジュレーションを生じさ
せる。

0005

したがって、1の態様において、本発明は、PD−1を介するシグナリングをモジュ
ションする作用剤に免疫細胞を接触させて免疫応答をモジュレーションすることを特徴
とする免疫応答をモジュレーションする方法を提供する。
1の具体例において、免疫応答がダウンレギュレーションされる。
もう1つの具体例において、PD−1を認識する活性化抗体(activating antibody)
阻害性受容体(inhibitoryreceptor)に結合するB7−4の一形態、およびPD−1
に結合する小型分子からなる群より選択される作用剤を用いて、PD−1を介するシグナ
リングが刺激される。
1の具体例において、免疫細胞はT細胞、B細胞および骨髄細胞からなる群より選択さ
れる。
1の具体例において、免疫細胞においてアネルギーが誘導される。
1の具体例において、免疫応答をダウンレギュレーションするさらなる作用剤に免疫細
胞を接触させることをさらに特徴とする方法が提供される。
1の具体例において、免疫応答がアップレギュレーションされる。
1の具体例において、PD−1を認識するブロッキング抗体、B7−4の非活性化形態
、B7−4を認識する抗体、およびPD−1の可溶性形態からなる群より選択される作用
剤を用いて、PD−1を介するシグナリングが阻害される。
1の具体例において、接触工程はin vivoにおいて行われる。もう1つの具体例におい
て、接触工程はinvitroにおいて行われる。

0006

もう1つの態様において、本発明は、免疫細胞上の阻害性受容体とB7−4との相互作
用をモジュレーションする方法に関し、該方法は、B7−4を発現する抗原提示細胞を、
B7−4の一形態、PD−1の一形態からなる群より選択される作用剤、あるいはB7−
4とPD−1との相互作用をモジュレーションする作用剤に接触させて、B7−4と免疫
細胞上の阻害性受容体との相互作用をモジュレーションすることを特徴とする。
1の具体例において、該方法は、免疫応答をモジュレーションするさらなる作用剤に免
疫細胞または抗原提示細胞を接触させることをさらに特徴とする。
1の具体例において、接触工程はin vivoにおいて行われる。もう1つの具体例におい
て、接触工程はinvitroにおいて行われる。
1の具体例において、免疫細胞はT細胞、B細胞および骨髄細胞からなる群より選択さ
れる。

0007

もう1つの態様において、本発明は、非アポトーシス機構を介して免疫細胞における
活性を阻害する方法に関し、該方法は、免疫細胞においてPD−1の活性または発現を増
大させて、免疫細胞活性化を阻害することを特徴とする。

0008

もう1つの態様において、本発明は、抗原と、免疫細胞においてPD−1を介するシグ
ナリングを阻害する作用剤とを含むワクチンに関する。
もう1つの態様において、本発明は、抗原と、免疫細胞においてPD−1を介するシグ
ナリングを促進する作用剤とを含む組成物に関する。

0009

もう1つの態様において、本発明は、免疫応答のアップレギュレーションから利益を受
けるであろう症状を有する対象の治療方法に関し、該方法は、PD−1を介するシグナリ
ングを阻害する作用剤を対象の免疫細胞に投与して、免疫応答のアップレギュレーション
から利益を受けるであろう症状を治療することを特徴とする。
1の具体例において、作用剤は可溶性形態のPD−1またはB7−4を含む。
1の具体例において、該方法は、免疫応答をアップレギュレーションする第2の作用剤
を対象に投与することをさらに特徴とする。
1の具体例において、該症状は、腫瘍、神経学的疾病または免疫抑制疾病からなる群
より選択される。

0010

もう1つの態様において、本発明は、免疫応答のダウンレギュレーションから利益を受
けるであろう症状を有する対象の治療方法に関し、該方法は、PD−1を介するシグナリ
ングを刺激する作用剤を対象の免疫細胞に投与して、免疫応答のダウンレギュレーション
から利益を受けるであろう症状を治療することを特徴とする。
1の具体例において、作用剤は、PD−1を介するシグナリングを刺激する抗体、二重
特異的(bispecific)抗体、および可溶性B7−4からなる群より選択される。
1の具体例において、該方法は、免疫応答をダウンレギュレーションする第2の作用剤
を対象に投与することをさらに特徴とする。
1の具体例において、該症状は、移植片アレルギー、および自己免疫疾患からなる群
より選択される。

0011

もう1つの態様において、本発明は、B7−4またはPD−1の活性をモジュレーシ
ンする化合物スクリーニングするための、細胞に基づくアッセイに関し、該方法は、B
7−4標的分子またはPD−1標的分子を発現する細胞を試験化合物と接触させ、次いで
、B7−4またはPD−1標的分子の活性をモジュレーションする試験化合物の能力を決
定することを特徴とする。

0012

さらにもう1つの態様において、本発明は、標的分子へのB7−4またはPD−1の結
合をモジュレーションする化合物をスクリーニングするための無細胞アッセイに関し、該
方法は、B7−4もしくはPD−1蛋白またはその生物学的に活性のある部分を試験化合
物と接触させ、次いで、B7−4もしくはPD−1蛋白またはその生物学的に活性のある
部分に結合する試験化合物の能力を決定することを特徴とする。

図面の簡単な説明

0013

図1はヒト分泌B7−4、B7−4Sをコードするヌクレオチド配列を示す(配列番号:1)。
図2はヒト分泌B7−4、B7−4Mをコードするヌクレオチド配列を示す(配列番号:3)。
図3はヒトB7−4Sのアミノ酸配列を示し(配列番号:2)、シグナル、IgV、IgC、および親水性テイルドメインを示す。
図4はヒトB7−4Mのアミノ酸配列を示し(配列番号:4)、シグナル、IgV、IgC、および親水性テイルドメインを示す。
図5はネズミB7−4のヌクレオチド配列を示す(配列番号:22)。
図5はネズミB7−4のヌクレオチド配列を示す(配列番号:22)。
図6はネズミB7−4のアミノ酸配列を示す(配列番号:23)。
図7はヒトおよびネズミのB7−4アミノ酸配列を比較したものである。
図8はB7−4MによりトランスフェクションされたCOS細胞によるCD28Ig、CTLA4−Ig、および対照Igの結合に関するFACS分析の結果を示す。
図8はB7−4MによりトランスフェクションされたCOS細胞によるIgGおよびネズミICOS−his融合蛋白の結合に関するFACS分析の結果を示す。
図10はB7−4MによりトランスフェクションされたCOS細胞へのIgM、BB1および133抗体の結合に関するFACS分析の結果を示す。
図11はB7−4M(292)でトランスフェクションされたCOS細胞がT細胞増殖を共刺激しうることを示す。
図12はB7−4M(292)でトランスフェクションされたCOS細胞がT細胞増殖を共刺激しうることを示す。
図13はB7−4によりトランスフェクションされたCOS細胞へのPD−1の結合を示す。
B7−4MによりトランスフェクションされたCOS細胞へのPD−1の結合に競合する、添加されたPD−1の能力およびFlt4の無能力を示す。
図15フローサイトメトリーにより調べた、B7−4によりトランスフェクションされたCHO細胞に結合するPD−1の能力を示す。
図16はBIACORE分析により調べた、B7−4によりトランスフェクションされたCHO細胞に結合するPD−1の能力を示す。
図17はT細胞に負のシグナルを伝達するB7−4Mの能力を示す。
図18はB7−4存在下でのヒトT細胞におけるT細胞増殖およびサイトカイン産生に対する阻害を示す。
図19はCD28共刺激存在下でT細胞受容体/B7−4活性化がT細胞増殖を阻害することを示す。
図20はB7−4を発現するCHO細胞へのPD−1の結合を示す。
CD28シグナル阻害におけるB7−4の作用を示す。
図22サイトカインELISAにより測定された、PD−1:B7−4系によるサイトカイン産生の阻害を示す。
サイトカインmRNAベルにより測定された、PD−1:B7−4経路によるサイトカイン産生の阻害を示す。
図24はPD−1:B7−4経路の作用機構細胞周期停止であることを示す。
図25はB7−4とPD−1との間の相互作用を阻害する、B7−4に対する抗体の能力を示す。
図26はB7−4とPD−1との間の相互作用を阻害する、PD−1に対する抗体の能力を示す。
図27実験的なネズミの自己免疫性脳脊髄炎モデルにおいて疾病を悪化させる可溶性B7−4Fcの能力を示す。

実施例

0014

発明の詳細な説明
すでに特徴づけられているBリンパ球活性化抗原、例えば、B7−1およびB7−2の
ほかに、免疫細胞の共刺激をモジュレーションする他の抗原が抗原提示細胞表面上に存在
する。例えば、B7−4ポリペプチドケラチノサイトおよび胎盤cDNAライブラリ
ーから単離されている。B7−4はT細胞を共刺激あるいは阻害することも見出されてい
る。

0015

免疫細胞は活性化シグナルを伝達する受容体を有する。例えば、T細胞はT細胞受容体
およびCD3複合体を有し、B細胞はB細胞受容体を有し、骨髄細胞はFc受容体を有す
る。さらに、免疫細胞は、共刺激シグナルを提供するシグナルを伝達する受容体あるいは
受容体により媒介されるシグナリングを阻害するシグナルを伝達する受容体を有する。例
えば、CD28は共刺激シグナルをT細胞に伝達する。T細胞受容体のライゲーション
ligation)後に、CD28のライゲーションは、例えばIL−2rα、IL−2rβおよ
びIL−2rγ受容体のアップレギュレーション、IL−2メッセンジャーRNA転写
増大、サイトカイン(IL−2、IFN−γ、GMCSF、およびTNF−aを包含
遺伝子発現増大により特徴付けられる共刺激シグナルを生じさせる。共刺激シグナルの伝
達により細胞が細胞周期を経ることにより、T細胞増殖が促進される(Greenfield et al
. (1998) Crit.Rev. Immunol. 18:389)。B7−4のごときB7ファミリーの分子によ
る共刺激シグナルを細胞に伝達するT細胞上の受容体への結合(例えば、T細胞のサイト
イン分泌および/または増殖を誘発する共刺激受容体のライゲーション)は共刺激を引
き起こす。よって、B7−4のごときB7ファミリー分子と免疫細胞に共刺激シグナルを
伝達する受容体との間の相互作用を阻害すると、免疫応答のダウンレギュレーションおよ
び/またはアネルギーと呼ばれる特別な無応答が引き起こされる。この相互作用を阻害す
ることは、例えば、抗−CD28Fabフラグメント、B−1、B7−2およb/また
はB7−4に対する抗体を用いることにより、あるいはB7ファミリーのメンバー分子
競争阻害剤として結合しうる可溶性形態の受容体(例えば、CTLA4Ig)を用いるこ
とにより行うことができる。

0016

共刺激分子に結合する阻害性受容体は免疫細胞上においても同定されている。CTLA
4の活性化は、例えば、負のシグナルをT細胞に伝達する。CTLA4の使用によりIL
−2産生が阻害され、細胞周期停止が誘導されうる(Krummel and Allison (1996) J. Ex
p. Med.183:2553)。さらに、CTLA4欠損マウスリンパ球増殖性疾患発症する(
Tivol et al.(1995) Immunity 3:541; Waterhouse et al. (1995) Science 270:985)。
抗体でのCTLA4のブロックにより阻害性シグナルが除去されうるが、抗体とのCTL
A4の凝集により阻害性シグナルが伝達される。それゆえ、共刺激分子が結合する受容体
(例えば、CD28のごとき共刺激受容体またはCTLA4のごとき阻害性受容体)に応
じて、ある種のB7分子はT細胞共刺激または阻害を促進しうる。

0017

PD−1は分子の免疫グロブリンのメンバーである(Ishida et al. (1992)EMBO J. 1
1:3887;Shinohara et al. (1994) Genomics 23: 704)。プログラムされた細胞死に関す
る分子を同定するように設計された引き算クローニングに基づくアプローチによりPD−
1はすでに同定されている(Ishida et al. (1992) EMBO J. 11:3887-95; Woronicz et a
l. (1995) Curr.Top. Microbiol. Immunol. 200:137)。PD−1は、例えば、クローン
選択中のリンパ球生き残りにおいて役割を果たしていると考えられている(Honjo (1992)
Science258:591; Agatab et al. (1996) Int. Immunology. 8:765; Nishimura et al.
(1996) Int.Immunology 8:773)。PD−1はB細胞応答のレギュレーターとしても関与
している(Nishimura(1998) Int. Immunology 10:1563)。T細胞上にのみ見出されるC
TLA4とは異なり、PD−1はB細胞および骨髄細胞上ににおいても見出される。

0018

PD−1がB7−4に結合するという今回の知見は、PD−1をCTLA4とともに阻
害性受容体のファミリーに位置付けるものである。共刺激受容体の使用は免疫細胞におい
て共刺激シグナルを生じさせるが、阻害性受容体、例えば、CTLA4またはPD−1の
使用は(例えば、架橋または凝集により)、免疫細胞において阻害性シグナルの伝達を引
き起こし、免疫細胞応答のダウンレギュレーションおよび/または免疫細胞アネルギーを
引き起こす。阻害性シグナルの伝達は免疫細胞応答のダウンモジュレーションを引き起こ
す(そして全体的な免疫応答のダウンレモジュレーションを引き起こす)が、免疫細胞に
おける阻害性シグナルの防止(例えば、PD−1に対する非活性化抗体を用いることによ
る)は免疫細胞応答のアップモジュレーションを引き起こす(そして免疫応答のアップモ
ジュレーションを引き起こす)。
本発明は、PD−1の活性および/または発現;PD−1とその本来のリガンド(例え
ば、B7−4)との相互作用をモジュレーションするのに有用な作用剤;ならびにPD−
1とその本来のリガンド、例えばB7−4との相互作用のモジュレーションを介して免疫
応答をモジュレーションする作用剤を用いるものである。これらの方法に使用される典型
的なモジュレーション作用剤を以下においてさらに説明する。

0019

B7−4およびPD−1核酸ならびにポリペプチド分子
1の具体例において、PD−1の活性および/または発現をモジュレーションするのに
有用なモジュレーション作用剤はB7−4および/またはPD−1核酸分子、好ましくは
、ヒトB7−4および/またはPD−1核酸分子である。
1の具体例において、本発明の単離核酸分子真核B7−4またはPD−1ポリペプチ
ドをコードする。分子のB7−4ファミリーは、シグナルドメイン、IgVドメインおよ
びIgCドメインを包含する多くの保存された領域を共有する。IgVドメインおよびI
gCdメインは当該分野において認識されているIgスーパーファミリーのメンバーのド
メインである。これらのドメインは、Igフォールドと呼ばれる独特な折り畳みパターン
を有する構造単位に対応する。Igフォールドは2枚のβシートから構成されており、各
シートは5−10個のアミノ酸逆平行β鎖からなり、すべてではないが大部分のドメ
ンにおいて2枚のシート間に保存されたジスルフィド結合が存在する。Ig、TCRおよ
MHC分子のIgCドメインは同じタイプの配列パターンを有し、Igスーパーファ
リー中のC1−セットと呼ばれる。他のIgCドメインは他のセット中に含まれる。Ig
Vドメインも配列パターンを共有しており、Vセットドメインと呼ばれる。IgVドメイ
ンはC−ドメインよりも長く、β鎖のさらなるペアーを形成する。
2つの形態のヒトB7−4分子が同定されている。1の形態は天然に存在するB7−4
可溶性ポリペプチド、すなわち、短い親水性ドメインを有し、膜貫通ドメインを有しない
ものであり、本明細書ではB7−4Sという(配列番号:2に示す)。第2の形態は細胞
結合ポリペプチド、すなわち、膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを有するものであり
、本明細書ではB7−4Mという(配列番号:4に示す)。
B7−4蛋白はシグナル配列、IgVドメインおよびIgCドメインを含む。配列番号
:2のシグナル配列は、ほぼアミノ酸1からほぼアミノ酸18までに示される。配列番号
:4のシグナル配列は、ほぼアミノ酸1からほぼアミノ酸18までに示される。配列番号
:2のIgVドメインは、ほぼアミノ酸19からほぼアミノ酸134までに示され、配列
番号:4のIgVドメインは、ほぼアミノ酸19からほぼアミノ酸134までに示される
。配列番号:2のIgCドメインは、ほぼアミノ酸135からほぼアミノ酸227までに
示され、配列番号:4のIgCドメインは、ほぼアミノ酸135からほぼアミノ酸227
までに示される。配列番号:2に示されるB7−4の親水性テイルは、ほぼアミノ酸22
8からほぼアミノ酸245までに示される親水性テイルを含む。配列番号:4に示される
B7−4ポリペプチドは、配列番号:4のほぼアミノ酸239からほぼアミノ酸259で
示される膜貫通ドメインおよび配列番号:4のほぼアミノ酸260からほぼアミノ酸29
0までで示される細胞質ドメインを含む。
ネズミB7−4分子も同定された。ネズミcDNA配列を図5に示し、ネズミB7−4
アミノ酸配列を図6に示す。本発明はこれらのネズミB7−4配列にも関する。

0020

本明細書においてPD−1はB7−4に結合する受容体として同定されている。PD−
1分子は免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーのメンバーである。PD−1(Ishida
et al.(1992)EMBO J. 11:3887; Shinohara et al. (1994) Genomics 23:704;米国特許
第5698520号)は、免疫グロブリンスーパーファミリードメインを含む細胞外領域
、膜貫通ドメイン、および免疫受容体チロシンベースにした阻害モチーフを含む細胞
内領域(ITIM)を有する。また、これらの特徴は、免疫阻害性受容体と呼ばれる分子
のより大きなファミリーを定義するものであり、該ファミリーはgp49B、PIR−B
、およびキラー阻害性受容体(KIRs)(Vivier and Daeron (1997) Immunol. Today
18:286)をも包含する。これらの受容体のチロシルリン酸化ITIMモチーフは、ホスフ
ァターゼを含むSH2−ドメインと相互作用し、阻害性シグナルを生じさせると考えられ
る。これらの免疫阻害性受容体のサブセットはMHC分子、例えば、KIRsに結合し、
CTLA4はB7−1およびB7−2に結合する。MHC遺伝子とB7遺伝子との間には
系統発生論的関連性があると提案されている(Henry et al. (1999) Immunol. Today 20(
6):285-8)。
PD−1のヌクレオチド配列を配列番号:10および11に示し、PD−1のアミノ酸
配列を配列番号:12に示す(Ishida et al. (1992) EMBO J. 11:3887; Shinohara et a
l. (1994)Genoimics 23:704;米国特許第5698520号参照)。アポトーシス性の細
胞死に関与する蛋白を選択するための引き算クローニングに基づくアプローチを用いてP
D−1がすでに同定されている。本明細書においてPD−1は、B7−4に結合するその
能力に基づいて、分子のCD28/CTLA4ファミリーのメンバーとして同定されてい
る。CTLA4と同様に、PD−1は抗−CD3に応答してT細胞表面上に迅速に誘導さ
れる(Agataet al. (1996) Int. Immunol. 8:765)。しかしながら、CTLA4とは対
照的に、PD−1はB−細胞表面上にも誘導される(抗−IgMに応答して)。PD−1
胸腺細胞および骨髄細胞のサブセット上にも発現される(Agata et al.上記文献;Nish
imura et al. (1996)Int. Immunol. 8:773)。本発明によりB7−4がPD−1のリガ
ンドであると同定される。
本発明の種々の態様を以下のサブセクションにおいてさらに詳細に説明する。

0021

I.定義
本明細書の用語「免疫細胞」は、造血系起源の細胞であって、免疫応答において役割を
果たす細胞を包含する。免疫細胞は、B細胞およびT細胞のごときリンパ球;ナチュラル
キラー細胞単球マクロファージ好酸球肥満細胞好塩基球および顆粒球のごとき
骨髄細胞を包含する。
本明細書の用語「T細胞」は、CD4+細胞およびCD8+細胞を包含する。用語「T
細胞」は、Tヘルパー1型T細胞およびTヘルパー2型T細胞も包含する。用語「抗原提
示細胞」は、専門的な抗原提示細胞(例えば、Bリンパ球、単球、樹状細胞ランゲルハ
ンス細胞)ならびに他の抗原提示細胞(例えば、ケラチノサイト、内皮細胞星状細胞
線維芽細胞オリゴデンドロサイト)を包含する。
本明細書の用語「免疫応答」は、T細胞共刺激のモジュレーションにより影響を受ける
、T細胞により媒介されるおよび/またはB細胞により媒介される免疫応答を包含する。
典型的な免疫応答は、T細胞応答、例えば、サイトカイン産生、および細胞の細胞毒性
包含する。さらに、用語「免疫応答」は、T細胞活性化により間接的に引き起こされる免
疫応答、例えば、抗体産生体液性応答)およびサイトカイン応答性細胞、例えばマクロ
ファージの活性化を包含する。
本明細書の用語「共刺激受容体」は、共刺激シグナルを免疫細胞、例えばCD28に伝
達する受容体を包含する。本明細書の用語「阻害性受容体」は、免疫細胞(例えば、CT
LA4またはPD−1)に負のシグナルを伝達する受容体を包含する。共刺激受容体(C
D28のごとき)が免疫細胞上に存在しなくても阻害性受容体により変換されるような阻
害性シグナルが生じる可能性があり、よって、それは共刺激分子をめぐる阻害性受容体と
共刺激受容体との間の競争の単なる機能ではない(Fallarino et al. (1998) J. Exp. Me
d. 188:205)。免疫細胞への阻害性シグナルの伝達は免疫細胞における無応答またはアネ
ルギーまたはプログラムされた細胞死を引き起こす可能性がある。好ましくは、阻害性シ
グナルの伝達は、アポトーシスを包含しない機構を介して作動するものである。本明細書
の用語「アポトーシス」は、当該分野において知られた方法を用いて特徴づけることので
きるプログラムされた細胞死を包含する。アポトーシス性細胞死は、例えば、細胞収縮
膜の空胞化および細胞断片化を最大化するクロマチン濃縮によって特徴づけることができ
る。アポトーシスを受けている細胞は特徴的なパターンのヌクレオソーム間DNAの開裂
も示す。
受容体に結合するB7−4分子の形態に応じて、シグナルが伝達され得るか(例えば、
受容体の架橋を生じさせる多価形態のB7−4分子により)、あるいは、例えば、受容体
への結合に関して活性化形態のB7−4分子と競争することによりシグナルが阻害され得
るか(例えば、可溶性の1価形態のB7−4分子により)のいずれかである。しかしなが
ら、可溶性分子が阻害性であり得る例がある。本明細書に記載されたような常套的なスク
リーニングアッセイによって種々のモジュレーション作用剤の効果を容易に示すことがで
きる。

0022

活性化された免疫細胞に関する本明細書の用語「共刺激」は、受容体により媒介され、
増殖またはエフェクター機能を誘発する第2の非活性化シグナル(non-activating signa
l)(「共刺激シグナル」という)を提供する共刺激分子の能力を包含する。例えば、共
刺激シグナルは、例えば、T細胞受容体により媒介されるシグナルを受け取ったT細胞に
おけるサイトカイン分泌を引き起こしうる。例えば、活性化受容体(activating recepto
r)を介して細胞受容体により媒介されるシグナルを受け取った免疫細胞は、本明細書に
おいて「活性化された免疫細胞」と呼ばれる。
本明細書の用語「活性化受容体」は、抗原、複合体化抗原(例えば、MHC分子の文脈
において)に結合する、あるいは抗体に結合する免疫細胞受容体を包含する。かかる活性
化受容体は、T細胞受容体(TCR)、B細胞受容体(BCR)、サイトカイン受容体
LPS受容体、補体受容体、およびFc受容体を包含する。

0023

例えば、T細胞受容体はT細胞上に存在し、CD3分子に結合する。MHC分子の文脈
において、抗原により(ならびにポリクローナルT細胞活性化試薬により)T細胞受容体
が刺激される。TCRを介するT細胞活性化は多くの変化、例えば、蛋白リン酸化、膜脂
質の変化、イオンフラックス環状ヌクレオチドの変化、RNA転写の変化、蛋白合成の
変化、および細胞体積の変化を引き起こす。
B細胞受容体はB細胞上に存在する。B細胞抗原受容体は膜Ig(mIg)と他の膜貫
通ポリペプチド(例えば、IgαおよびIgβ)との間の複合体である。mIgのシグナ
トランスダクション機能は、オリゴマーまたは多量体抗原による受容体分子の架橋によ
引き金を引かれる。B細胞は抗免疫グロブリン抗体によっても活性化されうる。BCR
活性化により、チロシンリン酸化を包含する多くの変化がB細胞において起こる。
Fc受容体は免疫応答に関与する多くの細胞上に見出される。Fc受容体(FcRs)
免疫グロブリン分子(Igs)のFc部分に対する細胞表面受容体である。いままで同
定されたヒトFcRsのなかには、IgGを認識するもの(FcγRと命名)、IgE
認識するもの(FcεRI)、IgAを認識するもの(Fcα)、およびポリマー化した
IgM/Aを認識するもの(FcμαR)がある。FcRsは書きの細胞タイプに見出さ
れる:FcεRI(肥満細胞)、FcεRII(多くの白血球)、FcαR(好中球)、
およびFcμαR(顆粒上皮肝細胞)(Hogg, N. (1988) Immunol. Today 9:185-86)
。広範に研究さえrたFcγRsは細胞免疫防御の要であり、炎症のメディエイタおよび
自己免疫性疾患の発症に関与する加水分解酵素の放出を刺激する要因である(Unkeless,
J. C. et al.(1988) Annu. Rev. UImmunol. 6:251-81)。FcγRsは、エフェクター
細胞とIgを分泌するリンパ球との間の重要なリンクを提供する。なぜなら、マクロファ
ージ/単球、多型核白血球、およびナチュラルキラー(NK)細胞のFcγRsは、Ig
Gにより媒介される特異的認識のエレメントを付与するからである。ヒト白血球は、Ig
Gに対する少なくとも3種の異なる受容体を有する。それらはhFcγRI(単球/マク
ロファージ上に見出される)、hFcγII(単球、好中球、好酸球、血小板おそらく
B細胞、およびK562細胞系上に見出される)、およびFcγIII(NK細胞、好中
球、好酸球、およびマクロファージ上に見出される)である。
T細胞に関して、T細胞への共刺激シグナルの伝達は、シクロスポリンAにより阻害さ
れないシグナリング経路を用いるものである。さらに、共刺激シグナルはT細胞における
サイトカイン(例えば、IL−2および/またはIL−10)分泌を誘導する可能性があ
り、そして/あるいは抗原に対する無応答の誘導、アネルギーの誘導、またはT細胞にお
ける細胞死の誘導を妨害する可能性がある。

0024

本明細書の用語「阻害性シグナル(inhibitory signal)」は、免疫細胞上の分子に対
する阻害性受容体(例えば、CTLA4またはPD−1)を介して伝達されるシグナルを
いう。かかるシグナルは活性化受容体を介する(TCR、CD3、BCR、またはFc分
子を介する)シグナルに拮抗し、例えば、第2のメッセンジャー生成阻害;増殖阻害;免
疫細胞におけるエフェクター機能阻害、例えば、食作用低下、抗体産生減少、細胞の細胞
毒性低下、免疫細胞のメディエイタ(サイトカイン(例、IL−2)および/またはアレ
ルギー応答のメディエイタのごとき)産生不能;あるいはアネルギー生起を引き起しうる

本明細書の用語「無応答」は、刺激、例えば、活性化受容体またはサイトカインを介す
る刺激に対する免疫細胞の屈曲(refractivity)を包含する。無応答は、例えば、免疫抑
制剤に対する曝露または高用量の抗原に対する曝露により生じ得る。本明細書の用語「ア
ネルギー」または「寛容」は、活性化受容体により媒介される刺激に対する屈曲を包含す
る。一般的には、かかる屈曲は抗原特異的であり、寛容化剤投与を止めた後も持続する。
例えば、T細胞におけるアネルギー(無応答に対抗するものとしての)は、例えば、IL
−2のごときサイトカイン産生欠如により特徴づけられる。T細胞が抗原に曝露され、第
2のシグナル(共刺激シグナル)の不存在下において最初のシグナル(T細胞受容体また
はCD−3により媒介されるシグナル)を受け取った場合にT細胞アネルギーが生じる。
これらの条件下において、同じ抗原に対する細胞の再曝露は(再曝露が共刺激分子の存在
かにて起こる場合であっても)、サイトカイン産生は起こらず、かくして、増殖は起こら
ない。しかしながら、抗原性T細胞は無関係な抗原に対する応答を備えており、サイトカ
イン(例えば、IL−2)とともに培養された場合には増殖する可能性がある。例えば、
ELISAまたはインジケーター細胞系を用いる増殖アッセイにより測定した場合、Tリ
ンパ球によるIL−2産生欠損によるT細胞アネルギーが観察されうる。あるいはまた、
レポーター遺伝子構築することもできる。例えば、アネルギー性T細胞は、5’IL−
2遺伝子エンハンサーの制御下の異種性プロモーターあるいはエンハンサー中に見出され
る他量体AP1配列により誘導されるIL−2遺伝子転写を開始させることができない
(Kang etal. (1992) Science 257:1134)。

0025

B7−4蛋白および核酸分子は特定の保存された構造上および機能上の特徴を有する分
子のファミリーを構成する。同様に、PD−1蛋白および核酸は保存された構造上および
機能上の特徴を有する分子のファミリーのメンバーである。用語「ファミリー」は、蛋白
および核酸をいう場合には、共通の構造ドメインまたはモチーフを有し、本明細書で定義
される十分なアミノ酸またはヌクレオチド配列の相同性を有する二種またはそれ以上の蛋
白または核酸分子を意味する。かかるファミリーのメンバーは天然に存在するものであっ
てもよく、あるいは天然に存在しないものであってもよく、同じ種由来のものであっても
よく、あるいは異なる種由来のものであってもよい。例えば、ファミリーはヒト起源の第
1の蛋白ならびにヒト起源の他の異なる蛋白を含んでいてもよく、あるいは非ヒト起源の
ホモログを含んでいてもよい。またファミリーのメンバーは共通の機能上の特徴を有して
いてもよい。本明細書に記載のB7−4分子は分子のB7ファミリーのメンバーである。
本明細書の用語「B7ファミリー」または「B7分子」は、B7ポリペプチド、例えばB
7−1、B7−2、B7−3(抗体BB−1により認識される)、B7h(Swallow et a
l. (1999)Immunity 11: 423)、および/またはB7−4に対する配列相同性を有する共
刺激分子を包含する。例えば、デフォールトパラメータを用いるNCBIのBLAST
ログラムを用いて比較した場合(Blosum62 matrix with gap penalities set at existen
ce 11 andextension 1 (http://www.ncbi.nlm.nih.gov参照))、ヒトB7−1とB7−
2とは約26%のアミノ酸同一性がある。
好ましいB7ポリペプチドは共刺激または阻害性シグナルを免疫細胞に提供し、そのこ
とにより免疫細胞の応答を促進しうるものである。例えば、共刺激受容体に結合する場合
において、例えば、可溶性形態で存在する場合には、B7−4は免疫細胞の共刺激を誘導
することができ、あるいは免疫細胞の共刺激を阻害することができる。阻害性受容体に結
合する場合、B7−4分子は阻害性シグナルを免疫細胞に伝達することができる。好まし
いB7ファミリーのメンバーはB7−1、B7−2、B7−3(抗体BB−1により認識
される)、B7hおよびB7−4ならびにそれらの可溶性フラグメントまたは誘導体を包
含する。1の具体例において、B7ファミリーのメンバーは、免疫細胞上の1種またはそ
れ以上の受容体、例えばCTLA4、CD28、ICOS、PD−1および/または他の
受容体に結合し、受容体に応じて、阻害性シグナルまたは共刺激シグナルを免疫細胞、好
ましくはT細胞に伝達する能力を有する。
好ましいPD−1分子は、例えば、可溶性のモノマー形態で存在する場合に、阻害性シ
グナルを免疫細胞に伝達し、そのことにより免疫細胞エフェクター機能を阻害することが
できるものであるか、あるいは免疫細胞の共刺激を促進(例えば、競争的阻害により)で
きるものである。好ましいPD−1ファミリーのメンバーは、抗原提示細胞上の1種また
はそれ以上の受容体、例えば、B7−1、B7−2、B7−4、および/または他の分子
に結合するものである。
さらに、1の具体例において、蛋白ファミリーのメンバーである蛋白は、1またはそれ
以上の他のファミリーのメンバーの蛋白に対して生成した抗体により結合される。例えば
、抗−BB−1抗体はB7−4分子を認識する。

0026

B7−4またはPD−1ポリペプチドについての本明細書の用語「活性」は、B7−4
またはPD−1蛋白の構造に固有の活性を包含する。B7−4に関して用語「活性」は、
例えば、活性化された免疫細胞において共刺激シグナルをモジュレーションすることによ
り免疫細胞の共刺激をモジュレーションする能力、あるいは例えば免疫細胞上の天然受容
体を用いることにより免疫細胞における阻害性シグナルをモジュレーションすることによ
って刺激をモジュレーションする能力を包含する。活性化形態のB7−4分子が共刺激受
容体に結合する場合、共刺激シグナルが免疫細胞に発生する。活性化形態のB7−4分子
が阻害性受容体に結合する場合、阻害性シグナルが免疫細胞に発生する。
共刺激シグナルのモジュレーションは免疫細胞のエフェクター機能のモジュレーション
を引き起こす。したがって、用語「B7−4活性」は、B7−4ポリペプチドがその本来
の受容体に結合する能力、免疫細胞の共刺激または阻害性シグナルをモジュレーションす
る能力、ならびに免疫応答をモジュレーションする能力を包含する。
PD−1に関して、用語「活性」は、例えば抗原提示細胞上の本来的なリガンドを用い
ることによりPD−1ポリペプチドが活性化免疫細胞において阻害性シグナルをモジュレ
ーションする能力を包含する。PD−1は、CTLA4と類似の様式で阻害性シグナルを
免疫細胞に伝達する。免疫細胞における阻害性シグナルのモジュレーションは、免疫細胞
の増殖および/または免疫細胞のサイトカイン分泌のモジュレーションを引き起こす。P
D−1は、B7分子の結合に関して共刺激受容体と競合することにより共刺激シグナルを
モジュレーションすることもできる。したがって、用語「PD−1活性」は、PD−1ポ
リペプチドがその本来のリガンドに結合する能力、免疫細胞の共刺激または阻害性シグナ
ルをモジュレーションする能力、ならびに免疫応答をモジュレーションする能力を包含す
る。

0027

本明細書の用語「天然に存在する」核酸分子は、天然に存在するヌクレオチド配列を有
するRNAまたはDNA分子をいう(例えば、天然蛋白をコードするもの)。
本明細書の用語「アンチセンス」核酸分子は、蛋白をコードする「センス」核酸に相補
的なヌクレオチド配列、例えば、2本鎖cDNA分子コーディング鎖に相補的なヌクレ
オチド配列、mRNA配列に相補的なヌクレオチド配列、または遺伝子のコーディング鎖
に相補的なヌクレオチド配列を含む。したがって、アンチセンス核酸分子センス核酸
子に水素結合することができる。
本明細書の用語「コーディング領域」は、アミノ酸残基翻訳されるコドンを含むヌク
レオチド配列の領域をいい、用語「非コーディング配列」はアミノ酸に翻訳されないヌク
レオチド配列の領域(例えば、5’および3’非翻訳領域)をいう。
本明細書の用語「ベクター」は、それに連結されている別の核酸分子を輸送しうる核酸
分子をいう。1のタイプのベクターは「プラスミド」であり、さらなるDNAセグメント
がその中に連結されうる環状2本鎖DNAループをいう。別のタイプのベクターはウイル
スベクターであり、さらなるDNAセグメントが該ベクター中のウイルスゲノム中に連結
されうる。ある種のベクターは、それが組み込まれた宿主細胞中において自律的複製をす
ることができる。宿主細胞中に導入された後、宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、そのこ
とにより宿主ゲノムとともに複製するものもある(例えば、非エピソーム哺乳動物ベク
ター)。そのうえ、ある種のベクターは、作動可能に連結されている遺伝子の発現を指令
しうる。かかるベクターを本発明において「組み換え発現ベクター」あるいは単に「発現
ベクター」という。一般的には、組み換えDNA法において有用な発現ベクターは、しば
しば、プラスミドの形態である。本明細書において、「プラスミド」および「ベクター」
混用する。なぜなら、プラスミドは最も通常に使用されるベクターの形態だからである
。しかしながら、本発明は、同等の機能を発揮する他の形態のかかるベクター、例えば、
ウイルスベクター(例えば、複製欠損レトトウイルス、アデノウイルスおよびアデノ−関
ウイルス)を包含するものとする。
本明細書の用語「宿主細胞」は、本発明の組み換え発現ベクターのごとき本発明の核酸
分子が導入された細胞をいう。用語「宿主細胞」および「組み換え宿主細胞」は混用され
る。かかる用語は特定の対象細胞のもならずかかる細胞の子孫もしくは潜在的子孫もいう
ことを理解すべきである。ある種の修飾は突然変異または環境の影響のいずれによっても
連続した世代を生じる可能性があり、実際には、かかる子孫は親細胞と同一ではないが、
本明細書の用語の範囲内に包含される。

0028

本明細書の用語「トランスジェニック動物は、その動物の1またはそれ以上の細胞が
導入遺伝子」を含んでいる非ヒト動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはマウス
いう。用語「導入遺伝子」は、トランスジェニック動物が発生する細胞のゲノム中に組み
込まれたDNAであって、成熟動物のゲノム中に残るものであり、例えば、トランスジェ
ニック動物の1またはそれ以上の細胞タイプまたは組織においてコードする遺伝子産物
発現を指令するものである。
本明細書の用語「相同組み換え動物」は、1のタイプのトランスジェニック非ヒト動物
、好ましくは哺乳動物、より好ましくはマウスをいい、該動物においては、内在性遺伝子
と動物の発生前動物細胞(例えば、動物の胚性細胞)に導入された外来性DNA分子と
の間の相同組み換えにより内在性遺伝子が変化している。
本明細書の用語「単離蛋白」は、細胞から単離された場合に、あるいは組み換えDNA
法により製造された場合において、実質的に他の蛋白、細胞性物質および培地を含まない
、あるいは化学合成された場合には化学前駆体または他の化学試薬を含まない蛋白をいう
。「単離」または「精製」された蛋白またはその生物学的に活性のある蛋白は、B7−4
またはPD−1蛋白が由来した細胞または組織源由来の細胞性物質または他の混入蛋白を
実質的に含まず、あるいは化学合成の場合には化学前駆体または他の化学試薬を含まない
。用語「細胞性物質を実質的に含まない」は、B7−4またはPD−1が単離されあるい
組み換え法により製造される細胞の細胞性成分から分離されているB7−4またはPD
−1蛋白の調合物を意味する。1の具体例において、用語「細胞性物質を実質的に含まな
い」は、約30%(乾燥重量で)未満の非B7−4またはPD−1蛋白(本明細書におい
て「混入蛋白」ともいう)、より好ましくは約20%の非B7−4またはPD−1蛋白、
さらに好ましくは約10%未満の非B7−4またはPD−1蛋白、最も好ましくは約5%
未満の非B7−4またはPD−1蛋白を有するB7−4またはPD−1蛋白の調合物を包
含する。また、B7−4またはPD−1蛋白またはその生物学的に活性のある部分が組み
換え法により製造される場合、好ましくは、それは培地を含まないものであり、すなわち
、培地が蛋白調合物の体積の約20%未満、より好ましくは約10%未満、最も好ましく
は約5%未満である。
用語「化学前駆体または他の化学試薬を実質的に含まない」は、蛋白合成に使用される
化学前駆体または化学試薬から蛋白が分離されているB7−4またはPD−1蛋白の調合
物を包含する。1の具体例において、用語「化学前駆体または他の化学試薬を実質的に含
まない」は約30%(乾燥重量で)未満の化学前駆体または非B7−4もしくはPD−1
化学試薬、より好ましくは約20%未満の化学前駆体または非B7−4もしくはPD−1
化学試薬、さらに好ましくは約10%未満の化学前駆体または非B7−4もしくはPD−
1化学試薬、最も好ましくは約5%未満の化学前駆体または非B7−4もしくはPD−1
化学試薬を有するB7−4またはPD−1蛋白調合物を包含する。

0029

また、本明細書の用語「抗体」は、抗体の「抗原結合部分」(または単に「抗体の一部
」)を包含する。本明細書の用語「抗原結合部分」は、抗原との特異的な結合を保持する
1つまたはそれ以上の抗体のフラグメントをいう(例えば、B7−4)。抗体の抗原結合
機能が完全長抗体のフラグメントにより機能できることが示されている。用語抗体の「抗
原結合部分」中に包含される結合フラグメントの例は、(i)Fabフラグメント、VL
、VH、CLおよびCH1ドメインから成る単価のフラグメント;(ii)ヒンジ部でジ
スルフィド架橋により結合される2つのFabフラグメントから成る二価のフラグメント
であるF(ab’)2フラグメント、;(iii)VHおよびCH1ドメインから成るF
dフラグメント;(iv)抗体の単アームのVLおよびVHドメインから成るFvフラ
メント;(v)VHドメインから成るdAbフラグメント(Ward et al., (1989) Nature
341:544-546);および(vi)単離相補性決定領域(CDR)を包含する。さらに、F
vフラグメントの2つのドメイン、VLおよびVHは、別個の遺伝子によりコードされる
が、これらは組み換え法を使用して、単蛋白鎖として形成可能である合成リンカーにより
結合でき、VLおよびVH領域は対になり、単価の分子(単鎖Fv(scFv)として知
られている:例えば、Bird et al. (1988) Science 242:423-426; およびHuston et al.
(1988) Proc.Natl. Acad. Sci. USA 85: 5879-5883; およびOsbourn et al. 1998, Natu
reBiotechnology 16: 778参照)を形成できる。また、このような単鎖抗体は、用語、抗
体の「抗原結合部分」中に包含されるものとする。完全にIgG分子または他の異性体を
コードする発現ベクターを得るために、特定のscFvのVHおよびVL配列のいずれも
ヒト免疫グロブリン不変領域cDNAまたはゲノム配列に結合できる。また、VHおよ
びVlは、蛋白化学または組み換えDNA法のいずれかを使用して、Fab、Fvまたは
他の免疫グロブリンのフラグメントの精製に使用できる。また、ジアボディー(diabody
)のような単鎖抗体の他の形態も包含される。ジアボディーは、二価の二重特異性抗体
あり、その中において単ポリペプチド鎖上にVHおよびVLドメインが発現されているが
、非常に短いため同一の鎖上の2つのドメイン間を対にすることができないリンカーを使
用して、そのことにより、ドメインに他の鎖の相補的なドメインと対になるように強要
、2つの抗原結合部位を形成させる(例えば、Holliger P., et al. (1993) Proc. Natl.
Acad.Sci. USA 90: 6444-6448; Poljak, R. J., et al.(1994) Structure 2:1121-112
3参照)。

0030

さらに、抗体またはその抗原結合部分は、より大きな免疫付着分子の一部であり、抗体
または抗体の一部と1つまたはそれ以上の蛋白またはペプチドとの共有または非共有結合
により形成されうる。このような免疫付着分子の例は、四量体scFv分子を作るストレ
プトアビジンコア領域の使用(Kipriyanov, S. M. et al. (1995) Human Antibodies and
Hybridomas6:93-101)および2価およびビオチン化scFv分子を作るシステイン残基
標識ペプチドおよびC−末端ポリヒスチジンタグの使用(Kipriyanov, S. M., et al.
(1994) Mol.Immunol. 31: 1047-1058)を含む。FabおよびF(ab’)2フラグメン
トのような抗体の一部は、完全な抗体各々のパパインおよびペプシン消化のような従来の
技術を使用して、完全な抗体から製造できる。さらに、抗体、抗体の一部および免疫付着
分子は、本明細書に記載されている標準的な組み換えDNA法を使用して得ることができ
る。
抗体は、多クローン性または単クローン性;異種、同種または同系;またはその修飾さ
れた形態であってもよく、例えば、ヒト化キメラ等であってもよい。好ましくは、本発
明の抗体は、B7−4分子に特異的または実質的に特異的に結合する。本明細書の用語「
単クローン抗体」および「単クローン抗体組成物」は、抗原の特別なエピトープと免疫反
応する可能性のある抗原結合部位のただ1種を含む抗体分子集団をいい、これに対して
、用語「多クローン抗体」および「多クローン抗体組成物」は、特別な抗原と作用する可
能性のある抗原結合部位の多種を含む抗体分子の集団をいう。単クローン抗体組成物は、
典型的には、それが免疫反応する特別な抗原との単結合性を示す。

0031

本明細書の用語「ヒト化抗体」は、ヒト細胞により作られるより綿密な擬似抗体に変じ
られる可変および不変の領域を有する非ヒト細胞により作られる抗体を包含する。例えば
、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に見られるアミノ酸を組み入れるために非ヒト抗体
アミノ酸配列を変えることによる。本発明のヒト化抗体は、例えばCDR中のヒト生殖
胞系免疫グロブリン配列によりコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでの無
作為または部位特異性突然変異体あるいはインビボでの体細胞突然変異体により導かれる
変異体)を包含する。また、本明細書の用語「ヒト化抗体」は、他の哺乳類の種、例えば
マウスの胚芽細胞系列由来のCDR配列をヒトフレームワーク配列移植した抗体も包含
する。
本明細書の用語「単離抗体」は、異なる抗原特異性を有する他の抗体を実質的に含まな
い抗体をいう(例えば、特異的にB7−4に結合する単離抗体は、B7−4以外の抗原に
特異的に結合する抗体を実質的に含まない)。さらに、単離抗体は、他の細胞物質および
/または化学物質を実質的に含まないものであってもよい。

0032

遺伝学的コード(下記)により定義されるように、特別な蛋白のアミノ酸配列と蛋白を
コードできるヌクレオチド配列間に公知かつ明確な一致がある。同様に、遺伝学的コード
により定義されるように、特別な核酸分子のヌクレオチド配列とその核酸分子によりコー
ドされるアミノ酸配列間に公知かつ明確な一致がある。




重要でよく知られた遺伝学的コードの特徴はその重複であり、したがって、蛋白の作成
に使用されるアミノ酸のほとんどに、1つ以上のコーディングヌクレオチドトリプレット
を使用できる(上図)。したがって、異なるヌクレオチド配列の多くは、与えられるアミ
ノ酸配列をコードできる。結果として、全ての生物で同様のアミノ酸配列を生じるので(
ある種の生物は、他よりも効果的にいくつかの配列に翻訳することができるが)、このよ
うなヌクレオチド配列は、機能的に等価であると見なされる。さらに、時折プリンまた
ピリミジンメチル化変異体を、特定のヌクレオチド配列で発見できる。このようなメ
チル化は、三ヌクレオチドコドンと対応するアミノ酸との間のコーディング関係に影響し
ない。
上記のことを考慮すると、本明細書のB7−4またはPD−1をコードするDNAまた
RNA分子のヌクレオチド配列(またはその一部)は、遺伝学的コードをDNAまたは
RNA分子をアミノ酸配列への翻訳に使用して、B7−4またはPD−1分子アミノ酸配
列を誘導することに使用できる。同様に、B7−4またはPD−1−アミノ酸配列に関し
て、B7−4またはPD−1蛋白をコードできる対応するヌクレオチド配列を、遺伝学的
コードから推論できる(これはその縮重のため、いずれかの特定のアミノ酸配列に対する
複数の核酸配列を生じる)。したがって、また、本明細書のB7−4またはPD−1ヌク
レオチド配列の記載および/または開示は、ヌクレオチド配列によりコードされるアミノ
酸配列の記載および/または開示を包含する。同様に、また、本明細書のB7−4または
PD−1アミノ酸配列の記載および/または開示は、アミノ酸配列をコードできる全ての
可能性あるヌクレオチド配列の記載および/または開示も包含すると見なされるべきであ
る。

0033

II.単離核酸分子
1つの具体例において、請求した方法で使用されるモジュレーション作用剤は、B7−
4またはPD−1蛋白まはたその生物学的部分をコードする単離核酸分子を包含する。ま
た、B7−4またはPD−1−コーディング核酸(例えば、B7−4またはPD−1m
RNA)を同定するためのハイブリッド形成プローブとしての使用に十分な核酸フラグメ
ント、およびB7−4またはPD−1核酸分子の増幅または突然変異のためのPCRプラ
イマーとして使用するフラグメントも提供される。本明細書の用語「核酸分子」は、DN
A分子(例えば、cDNAまたはゲノムDNA)およびRNA分子(例えば、mRNA)
を包含し、DNAまたはRNAアナログは、ヌクレオチドアナログ使用して生成する。核
酸分子は、一重ストランドまたは二重ストランドであってもよいが、好ましくは二重スト
ランドDNAである。

0034

「単離」核酸分子は、核酸分子の天然源に存在する他の核酸分子から分離されたもので
ある。例えば、ゲノムDNAに関しては、用語「単離」は、ゲノムDNAが天然に関連す
クロモソームから分離された核酸分子を包含する。好ましくは、「単離」核酸分子は、
核酸分子をデリバリーする生体のゲノムDNA中の本来的に核酸分子に隣接している配列
(すなわち、核酸の5’および3’末端に位置する配列)を含まない。例えば、種々の具
体例において、単離B7−4またはPD−1核酸分子は、核酸をデリバリーする細胞のゲ
ノムDNA中の本来的に核酸分子に隣接している約5kb、4kb、3kb、2kb、1
kb、0.5kbまたは0.1kb未満のヌクレオチド配列を含むことができる。さらに
cDNA分子のような「単離」核酸分子は、組み換え法により製造される場合、他の細
胞物質または培地から実質的に離れることができ、または化学合成される場合、化学前駆
体または他の化学物質を実質的に含まないものであってもよい。しかし、「単離」B7−
4またはPD−1核酸分子は、通常にはゲノムDNA中のB7−4またはPD−1に隣接
しない他のヌクレオチド配列に結合する(例えば、B7−4またはPD−1ヌクレオチド
配列は、ベクター配列に結合できる)。ある種の好ましい具体例において、また、cDN
A分子のような「単離された」核酸分子は、他の細胞物質を含まないものであってもよい
。しかし、B7−4またはPD−1核酸分子が、他の細胞物質を含まないことは、「単離
された」と見なされることに必要でない(例えば、他の哺乳類DNAから単離され、細菌
細胞に挿入されたB7−4またはPD−1DNA分子は、やはり「単離された」とみなさ
れる)。
本発明の核酸分子、例えば配列番号:1、3、10または11のヌクレオチド配列また
はその一部を有する核酸分子は、標準的な分子生物学の技術および本明細書に提供した配
列情報を使用して単離できる。例えば、ハイブリッド形成プローブとしての配列番号:1
、3、10または11の核酸配列の全てまたは一部を使用して、標準的なハイブリッド
成およびクローニング法を使用してB7−4またはPD−1核酸分子を分離できる(例え
ば、Sambrook,J. et al. Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 2nd, ed., Cold S
pring HarborLaboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor
, NY, 1989記載のように)。
さらに、配列番号:1、3、10または11の全てまたは一部を包含する核酸分子は、
配列番号:1、3、10または11の配列の各々に基づいて設計される合成オリゴヌクレ
オチドプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により単離できる。

0035

本発明の核酸は、cDNA、mRNAまたは各々のゲノムDNAを、テンプレートおよ
び特殊なオリゴヌクレオチドプライマーとして使用して、標準的なPCR増幅法により、
増幅できる。このように増幅された核酸は、適当なベクターにクローン化でき、DNA配
列分析により特徴付けられる。さらに、B7−4またはPD−1ヌクレオチド配列に対応
するオリゴヌクレオチドは、例えば、自動DNAシンセサイザーを使用する標準的な合成
法により製造できる。
好ましい具体例において、本発明の単離核酸分子は、配列番号:1、3、10または1
1に示されるヌクレオチド配列を含む。
他の好ましい具体例において、本発明の単離核酸分子は、配列番号:1、3、10また
は11またはいずれかのヌクレオチド配列の一部に示されるヌクレオチド配列の相補物
ある核酸分子を包含する。配列番号:1、3、10または11に示されるヌクレオチド配
列に相補的な核酸分子は、配列番号:1、3、10または11の各々に示されるヌクレオ
チド配列に十分に相補的な1つであり、したがって、配列番号:1、3、10または11
の各々に示されるヌクレオチド配列とハイブリッド形成でき、したがって安定なデュプレ
クス(duplex)を形成できる。
さらにもう1つの好ましい具体例において、本発明の単離核酸分子は、配列番号:1、
3、10または11に示されるヌクレオチド配列またはいずれかのこれらのヌクレオチド
配列の一部に、少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%
、85%、90%、95%、98%またはそれ以上で一致するヌクレオチド配列を包含す
る。

0036

さらに、本発明の核酸分子は、配列番号:1、3、10または11の核酸配列の一部だ
けを含むことができ、例えば、プローブまたはプライマーをして使用できるフラグメント
またはB7−4またはPD−1蛋白の生物学的部分をコードするフラグメントを含むこと
ができる。B7−4またはPD−1遺伝子のクローニングから決定されるヌクレオチド配
列は、他の種から得られるB7−4またはPD−1ファミリーのホモログならびに、他の
B7−4またはPD−1ファミリーメンバーの同定および/またはクローニングに使用す
るために設計されたプローブまたはプライマーの生成を可能にする。プローブ/プライマ
ーは、典型的には、実質的に好ましいオリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは
、典型的には、ストリジエンドな条件下で、配列番号:1、3、10または11のセン
ス配列、または配列番号:1、3、10または11の天然に生じる対立遺伝子の変異体ま
たは突然変異体の少なくとも約12または15、好ましくは約20または25、より好ま
しくは、約30、35、40、45、50、55、60、65または75個の連続したヌ
クレオチドとハイブリッド形成するヌクレオチド配列の領域を含む。典型的な具体例にお
いて、本発明の核酸分子は、少なくとも350、400、450、500、550、60
0、650、700、750または800ヌクレオチドの長さであり、ストリンジエンド
なハイブリッド形成条件下で、配列番号:1、3、10、または11の核酸分子配列とハ
イブリッド形成するヌクレオチド配列を含む。

0037

他の具体例において、第2の核酸分子は、配列番号:1、3、10、または11の少な
くとも約500、600、700、800、900または1000個の連続したヌクレオ
チドを含む。
1つの具体例において、例えば、プローブとして使用される本発明の核酸分子は、配列
番号:1のヌクレオチド約815〜約850または配列番号:1のヌクレオチドほぼ32
0〜856から得られる配列番号:1の一部を含まない。他の具体例において、本発明の
核酸分子は、配列番号:3のヌクレオチドほぼ314〜734またはヌクレオチドほぼ8
35〜ほぼ860またはほぼヌクレオチド1085〜ほぼ1104またはヌクレオチドほ
ぼ1286〜ほぼ1536から得られる配列番号:3の一部を含まない。
1つの具体例において、本発明の核酸分子は、配列番号:1または配列番号:3の少な
くとも約500個の連続したヌクレオチドを含む。好ましい具体例において、本発明の核
酸分子は、配列番号:1の少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約80
0、少なくとも約900または少なくとも950個の連続したヌクレオチドまたは配列番
号:3の約1000連続ヌクレオチドを含む。他の具体例において、本発明の核酸分子は
、配列番号:3の少なくとも約1500または1550個のヌクレオチドを含む。

0038

好ましくは、本発明の単離核酸分子は、少なくとも配列番号:1(ヌクレオチド59〜
793に示される)または配列番号:3(ヌクレオチド53〜922に示される)のコー
ディング領域の一部を含む。他の具体例において、B7−4核酸分子は、配列番号:1の
ヌクレオチドほぼ1〜ヌクレオチドほぼ319を含む。他の具体例において、B7−4核
酸分子は、配列番号:1のヌクレオチドほぼ855〜ヌクレオチドほぼ968を含む。他
の具体例において、B7−4核酸分子は、配列番号:3のヌクレオチドほぼ1〜ヌクレオ
チドほぼ314を含む。他の具体例において、B7−4核酸分子は、配列番号:3のヌク
レオチドほぼ955〜ヌクレオチドほぼ1285を含む。他の具体例において、B7−4
核酸分子は、配列番号:3のヌクレオチドほぼ1535〜ヌクレオチドほぼ1552を含
む。
他の具体例において、本発明の核酸分子は、配列番号:1または配列番号:3の少なく
とも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なく
とも約900、少なくとも約1000個の連続したヌクレオチドを含む核酸分子と、少な
くとも70%の同一性、より好ましくは80%の同一性、およびさらにより好ましくは9
0%の同一性を有する。
B7−4またはPD−1ヌクレオチド配列に基づくプローブは、同一または相同蛋白を
コードする転写またはゲノム配列の検出に使用できる。好ましい具体例において、さらに
、プローブは付着した標識群を含み、例えば、標識群は、放射性同位体蛍光化合物、酵
素または酵素コファクターであることができる。このようなプローブは、B7−4また
はPD−1蛋白を誤って発現する細胞または組織の同定用の診断試験キットの一部として
被験者から得た細胞の試料中のB7−4またはPD−1コーディング核酸のレベルの測
定、例えば、B7−4またはPD−1mRNAレベルの検出、またはゲノムB7−4ま
たはPD−1遺伝子が変化または欠失しているかどうかを決定することにより使用できる

0039

「B7−4またはPD−1蛋白の生物学的活性部分」をコードする核酸フラグメント
、B7−4またはPD−1生物学的活性(B7−4またはPD−1蛋白の生物学的活性は
本明細書に記載されている)を有し、B7−4またはPD−1蛋白のコードされた一部を
発現し(例えば、インビトロでの組み換え発現により)、およびB7−4またはPD−1
蛋白のコードされた一部の活性を評価するポリペプチドをコードする配列番号:1、3、
10または11のヌクレオチド配列の一部を単離することにより調製できる。
遺伝学的コードの縮重のため配列番号:1、3、10または11と異なっているが、配
列番号:1、3、10または11によりコードされたものと同一のB7−4またはPD−
1蛋白をコードする核酸分子は、本発明に包含される。したがって、他の具体例において
、本発明の単離核酸分子は、配列番号:2、4または12に示されたアミノ酸配列を有す
る蛋白をコードするヌクレオチド配列を有する。他の具体例において、本発明の単離核酸
分子は、B7−4またはPD−1蛋白をコードするヌクレオチド配列を有する。
配列番号:1、3、10または11に示されたB7−4またはPD−1ヌクレオチド配
列に加えて、B7−4またはPD−1蛋白のアミノ酸配列の変化を導くDNA配列多型
、集団(例えば、ヒト集団)中に存在できることは、当業者により理解されるだろう。こ
のようなB7−4またはPD−1遺伝子のゲノム多型は、天然の対立遺伝子の変異のため
集団中の個体に存在できる。本明細書の用語「遺伝子」および「組み換え遺伝子」は、B
7−4またはPD−1蛋白、好ましくは、哺乳類のB7−4またはPD−1蛋白をコード
するオープンリーディングフレーム(open reading frame)を含み、さらに、非コーディ
ング調節配列およびイントロンを含むことができる核酸分子をいう。このような天然の対
立遺伝子の変異は、機能的および非機能的なB7−4またはPD−1蛋白の両方を含み、
典型的には、B7−4またはPD−1遺伝子のヌクレオチド配列中の1〜5%の変異を起
こすことができる。天然の対立遺伝子の変異の結果得られ、B7−4またはPD−1蛋白
機能活性が変化しないB7−4またはPD−1遺伝子中のこのようなヌクレオチドの変
異および得られたアミノ酸多型は、本発明の範囲に含まれる。
さらに、他のB7−4またはPD−1ファミリーのメンバーをコードしているが、配列
番号:1、3、10または11のB7−4またはPD−1ファミリー配列とは異なるヌク
レオチド配列を有する核酸分子は、本発明に含まれる。例えば、他のB7−4またはPD
−1cDNAは、ヒトB7−4またはPD−1のヌクレオチド配列に基づいて同定でき
る。さらに、異なる種から得られるB7−4またはPD−1蛋白をコードしているが、配
列番号:1、3、10または11のB7−4またはPD−1配列とは異なるヌクレオチド
配列を有する核酸分子は、本発明の範囲に含まれる。例えば、マウスB7−4またはPD
−1 cDNAは、ヒトB7−4またはPD−1分子のヌクレオチド配列に基づいて同定
できる。

0040

本発明のB7−4またはPD−1cDNAの天然の対立遺伝子変異体およびホモログ
に対応する核酸分子は、本明細書に開示されるB7−4またはPD−1核酸に対する相同
性に基づいて、標準的なハイブリッド形成法によるハイブリッド形成プローブとして本明
細書に開示されるcDNAまたはその一部を使用して、単離できる。例えば、B7−4ま
たはPD−1 DNAは、ヒトゲノムDNAライブラリーから、ハイブリッド形成プロー
ブとして配列番号:1、3、10または11の全てまたは一部、および標準的なハイブリ
ッド形成法を使用して単離できる(例えば、Sambrook, J., et al. Molecular Cloning:
A Laboratory Manual.2nd, ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor
, NY, 1989に記載のように)。さらに、B7−4またはPD−1遺伝子の全てまたは一部
を含む核酸分子は、配列番号:1、3、10または11の配列に基づいて設計されるオリ
ヌクレオチドプライマーを使用して、ポリメラーゼ連鎖反応により単離できる。例えば
、mRNAは細胞から単離でき(例えば、The guanidinium-thiocyanate extraction pro
cedure ofChirgwin et al. (1979) Biochemistry 18: 5294-5299により)、およびcD
NAは逆転写を使用して調製できる(例えば、Moloney MLV reverse transcriptase, ava
ilable fromGibco/BRL, Bethesda, MD; or AMV reverse transcriptase, available fro
m SeikagakuAmerica, Inc., St. Petersburg,FL)。PCR増幅用の合成オリゴヌクレオ
チドプライマーは、配列番号:1、3、10または11に示されたヌクレオチド配列に基
づいて設計できる。本発明の核酸分子は、にテンプレートとしてcDNA、または代わり
ゲノムDNA、および適当なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して標準的なPCR増
幅法によって増幅できる。そのようにして増幅された核酸は、適当なベクター中にクロー
ン化でき、DNA配列分析により特徴付けられる。さらに、B7−4またはPD−1ヌク
レオチド配列に対応するオリゴヌクレオチドは、標準的な合成法により、例えば、自動D
NAシンセサイザーを使用して調製できる。

0041

他の具体例において、本発明の単離核酸分子は、少なくとも15、20、25、30ま
たはそれ以上のヌクレオチドの長さであり、ストリンジエンドな条件下で、配列番号:1
、3、10または11のヌクレオチド配列を含む核酸分子とハイブリッド形成する。他の
具体例において、核酸分子は、少なくとも30、50、100、150、200、250
、300、350、400、450、500、550または600ヌクレオチドの長さで
ある。本明細書の用語「ストリンジエンドな条件下でのハイブリッド形成」は、ハイブリ
ッド形成ならびにヌクレオチド配列が、互いに少なくとも30%、40%、50%または
60%の相同性で、典型的に互いにハイブリッド形成したままでの洗浄のための条件を説
明するものである。好ましくは、配列が、互いに少なくとも約70%、より好ましくは少
なくとも約80%、さらにより好ましくは少なくとも約85%または90%の相同性で、
典型的に、互いにハイブリッド形成したままであるような条件である。このようなストリ
ンジエンドな条件は、当業者に公知のものであり、Current Protocols in Molecular Bio
logy, JohnWiley & Sons, N. Y. (1989), 6.3.1.- 6.3.6.に見ることができる。厳しい
ハイブリッド形成条件の好ましく非制限的な例は、約45℃で6Xの塩化ナトリウム/ク
エン酸ナトリウムSSC)中でのハイブリッド形成、ついで、50〜65℃で0.2X
のSSC、0.1%のSDSでの1回またはそれ以上の洗浄である。好ましくは、ストリ
ンジエンドな条件下での、配列番号:1、3、10または11の配列とハイブリッド形成
する本発明の単離核酸分子は、天然に生じる核酸分子に対応する。

0042

本明細書の用語「天然に生じる」核酸分子は、天然に生じる(例えば、天然蛋白をコー
ドする)ヌクレオチド配列を有するRNAまたはDNA分子をいう。配列番号:1、3、
10および11に示されるB7−4またはPD−1ヌクレオチド配列に加えて、B7−4
またはPD−1のヌクレオチドまたはアミノ酸配列の軽微な変化を導くDNA配列多型が
、集団に存在しうることは当業者により理解されるだろう。B7−4またはPD−1遺伝
子中のこのようなゲノム多型は、天然対立遺伝子の変異により集団中の個体に存在できる
。このような天然対立遺伝子の変異は、典型的に、遺伝子のヌクレオチド配列中に1〜2
%の変異を与えることができる。天然対立遺伝子の変異の結果得られ、B7−4またはP
D−1ポリペプチドの機能活性を変じないB7−4またはPD−1中のこのようなヌクレ
オチド変異体および得られたアミノ酸多型は、本発明の範囲に含まれる。
集団中に存在できるB7−4またはPD−1の天然に生じる対立遺伝子の変異体に加え
て、さらに、当業者は、例えば、配列番号:1、3、10または11のヌクレオチド配列
への突然変異により軽微な変化を導くとこができ、したがって、B7−4またはPD−1
蛋白の機能活性を変えること無しに、コードされた蛋白のアミノ酸配列の変化を導くこと
ができることを理解するだろう。例えば、「非必須」なアミノ酸残基でのアミノ酸置換
導くヌクレオチド置換は、配列番号:1、3、10または11の配列で形成できる。「非
必須」なアミノ酸残基は、B7−4またはPD−1分子の機能活性を変えることなしに、
B7−4核酸分子の野生型の配列(例えば、配列番号:1、3、10または11の配列)
から変化させることができる残基である。好ましくは、B7−4を受容体に、またはPD
−1を天然リガンド(例えば、アラニン走査(scanning)突然変異誘発スクリーンアッセ
イまたは他の認知されたスクリーンアッセイを使用して同定された)に結合させるために
必要であると考えられるB7−4またはPD−1の細胞外液ドメイン中の残基は、変化さ
せない。B7−4分子に関して、非必須であり、したがって、置換されやすい代表的な残
基は、B7ファミリーメンバー(またはB7−4ファミリーメンバー)のアミノ酸配列の
並置比較を行い、保存されない残基を決定することにより、当業者により同定できる。こ
のような残基は保存されないので、より置換されやすい傾向がある。

0043

したがって、本発明の他の態様は、B7−4またはPD−1活性に必須でないアミノ酸
残基の変化を含むB7−4またはPD−1蛋白をコードする核酸分子に関する。このよう
なB7−4またはPD−1蛋白は、配列番号:2、4または12から得るアミノ酸配列と
は異なっているが、やはり固有のB7−4活性を維持し、あるいはPD−1の場合には、
B7−4への結合能力を維持する。B7−4またはPD−1蛋白の非天然変異体をコード
する単離核酸分子は、コードされる蛋白中に1つまたはそれ以上のアミノ酸置換、付加ま
たは欠失が導入されるように、配列番号;1、3、10または11のヌクレオチド配列中
に1つまたはそれ以上のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入することができる。突
然変異は、位置特異的突然変異誘発およびPCR媒介突然変異誘発のような標準的な方法
により、配列番号:1、3、10または11中に導入されることができる。好ましくは、
保存的アミノ酸置換は、1つまたはそれ以上の非必須アミノ酸残基で起こる。「保存的ア
ミノ酸置換」は、アミノ酸残基を同様の側鎖を有するアミノ酸残基で置換する方法の1つ
である。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該分野で定義され、塩基性
側鎖(例えば、リシンアルギニンヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸
グルタミン酸)、非電荷極性側鎖(例えば、グリシンアスパラギングルタミン
セリントレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン
ロイシンイソロイシンプロリンフェニルアラニンメチオニントリプトファン
)、ベータ分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖
(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。したが
って、好ましくは、B7−4またはPD−1中の非必須なアミノ酸残基は、同様の側鎖フ
ァミリーの他のアミノ酸残基に置換される。
あるいは、他の具体例において、突然変異体は、例えば、飽和突然変異誘発により、B
7−4またはPD−1コーディング配列の全てまたは一部と共にランダムに導かれ、得ら
れた突然変異体は、DNAに結合するおよび/または転写を活性化する能力をスクリーニ
ングでき、機能活性を維持する突然変異体を同定できる。突然変異誘発についで、コード
されたB7−4またはPD−1突然変異蛋白は、宿主細胞中に、組み換え法により発現で
き、突然変異蛋白の機能活性は、B7−4またはPD−1活性を評価するための当該分野
で利用できる分析を使用して決定できる。

0044

したがって、本発明の他の態様は、活性化に必須でないアミノ酸残基の変化を含むB7
−4またはPD−1蛋白をコードする核酸分子に関する。
さらなる本発明の他の態様は、B7−4またはPD−1融合蛋白をコードする単離核酸
分子に関する。B7−4またはPD−1蛋白、ポリペプチドまたはペプチドをコードする
第2のヌクレオチド配列に作動可能に結合される、少なくともB7−4またはPD−1蛋
白、ポリペプチドまたはペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列を含むこのような
核酸分子は、標準的な組み換えDNA法により調製できる。
好ましい具体例において、突然変異B7−4蛋白は、:1)活性化された免疫細胞の増
殖および/またはエフェクター機能の共同刺激(または、例えば、可溶性形態中にあって
は共同刺激の阻害);2)抗−B7ファミリー−または抗B7−4−抗体への結合;およ
び/または3)B7−4(例えばPD−1)の天然受容体への結合の能力に関してアッセ
イされうる。
好ましい具体例において、突然変異PD−1蛋白は:1)(例えば、可溶性形態の場合
)活性化された免疫細胞の増殖および/またはエフェクター機能の共同刺激の阻害;2)
抗−PD−1抗体への結合;および/または3)PD−1の天然リガンド(例えば、B7
−4)への結合の能力に関してアッセイされうる。

0045

上記B7−4またはPD−1蛋白をコードする核酸分子に加えて、さらに、アンチセン
スな単離核酸分子は、モジュレーション作用剤として使用できる。「アンチセンス」核酸
は蛋白をコードする「センス」核酸に相補的なヌクレオチド配列、、例えば、二重ストラ
ンドcDNA分子のコーディングストランドに相補的なヌクレオチド配列、またはmRN
A配列に相補的なヌクレオチド配列を含む。したがって、アンチセンス核酸は、センス核
酸と水素結合しうる。アンチセンス核酸は、B7−4またはPD−1コーディングストラ
ンド全体、またはその蛋白にのみ相補的であり得る。1つの具体例において、アンチセン
ス核酸分子は、B7−4またはPD−1をコードするヌクレオチド配列のコーディングス
トランドの「コーディング領域」に対してアンチセンスである。用語「コーディング領域
」は、アミノ酸残基に翻訳されるコドンを含むヌクレオチド配列の領域をいう。他の具体
例において、アンチセンス核酸分子は、B7−4またはPD−1をコードするヌクレオチ
ド配列のコーディングストランドの「非コーディング領域」にアンチセンスである。用語
「非コーディング領域」は、アミノ酸に翻訳されないコーディング領域に隣接する5’お
よび3’配列をいう(例えば、また、5’および3’非翻訳領域をいう)。

0046

本明細書で開示されたB7−4またはPD−1をコードするコーディングストランド配
列が得られたならば、本発明のアンチセンス核酸は、Watson and Crick塩基対合法則
により設計できる。アンチセンス核酸分子は、B7−4またはPD−1mRNAの完全
なコーディング領域に相補的でありえるが、より好ましくは、B7−4またはPD−1
mRNAのコーディングまたは非コーディング領域の蛋白だけにアンチセンスなオリゴヌ
クレオチドである。例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、B7−4またはPD−
1 mRNAの翻訳開始部位の周囲の領域に相補的であり得る。アンチセンスオリゴヌク
レオチドは、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45または5
0ヌクレオチドの長さであり得る。本発明のアンチセンス核酸は、化学合成および当該分
野で公知の工程を使用する酵素ライゲーション反応(enzymatic ligation reaction)を
使用して構築できる。例えば、アンチセンス核酸分子(例えば、アンチセンスヌクレオチ
ド)は、天然に生じるヌクレオチドまたは分子の生物学的安定性を増加し、アンチセンス
とセンス核酸の間に形成される二重鎖物理的安定性を増加するように設計された様々に
修飾されたヌクレオチドを使用して化学的に合成でき、例えば、ホスホロチオエート誘導
体およびアクリジン置換ヌクレオチドが使用できる。アンチセンス核酸の生成に使用でき
修飾ヌクレオチドの例は、5−フルオロウラシル5−ブロモウラシル、5−クロロウ
シル、5−ヨウドウラシル、ヒポキサンチンキサンチン、4−アセチルシトシン、5
−(カルボキシヒドロキシメチルウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−
チオウリジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシルジヒドロウラシル、ベータ
−D−ガラクトシルエオシンイノシン、N6−イソペンテニルデシン、1−メチル
グアニン、1−メチルリノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−
メチルグアニン、3−メチルシトシン5−メチルシトシン、N6−アデニン、7−メチ
ルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオ
ラシル、ベータ−D−マンノシルクエオシン、5’−メトキシカルボキシメチルウラシル
、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6−イソペンテニルアデニン、ウラシル−
5−オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、クエオシン、2−チオシ
トシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メ
ルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸(
v)、5−メチル−2−チオウラシル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシプロ
ピル)ウラシル、(acp3)w、および2,6−ジアミノプリンを包含する。代わりに
、アンチセンス核酸は、核酸をアンチセンス配向(すなわち、挿入核酸から転写されたR
NAは、関連する標的核酸にアンチセンス配向であり、これは以下のサブセクションにさ
らに記載する)にサブクローニングする発現ベクターを使用して生物学的に生産できる。

0047

本発明のアンチセンス核酸分子は、典型的には、対象に投与され、またはin situにお
いて生産され、これらはハイブリッド形成し、またはB7−4またはPD−1蛋白をコー
ドする細胞のmRNAおよび/またはゲノムDNAに結合し、したがって、例えば、転写
および/または翻訳を阻害することにより、蛋白の発現を阻害する。ハイブリッド形成は
、保存ヌクレオチド相補性により、または例えば、DNAデュプレックスに結合するアン
センス核酸分子の場合、二重螺旋の主要な溝での特別な相互作用により、安定なデュプ
レックスを形成できる。本発明のアンチセンス核酸分子の投与経路の例は、組織部位での
直接注入を含む。別法として、アンチセンス核酸分子を修飾して選択された細胞を標的化
し、ついで、全身に投与できる。例えば、全身投与するために、例えば、アンチセンス核
酸分子を、細胞表面の受容体または抗原に結合するペプチドまたは抗体に結合することに
より、アンチセンス分子が選択された細胞表面で発現した受容体または抗原に結合するよ
うに特異的に修飾できる。また、アンチセンス核酸分子は、本明細書記載のベクターを使
用して細胞にデリバリーできる。アンチセンス分子の十分な細胞内濃度を実現させるため
、アンチセンス核酸分子が、強力なpolIIまたはpolIIIプロモーターの制御下
に置かれるベクター構造が好ましい。

0048

さらなる具体例において、本発明のアンチセンス核酸分子は、α−アノマー核酸分子で
ある。α−アノマー核酸分子は、相補的なRNAと特異的な二重ストランドハイブリッド
を形成し、そこでは通常のβ−ユニットとは対照的にストランドは互いに平行に伸長する
(Gaultieret al. (1987) Nucleic Acids. Res. 15:6625-6641)。また、アンチセンス
核酸分子は、2’−o−メチルリボヌクレオチドを含むことができ(Inoue et al. (1987
) Nucleic AcidsRes. 15:6431-6148)またはキメラRNA−DNAアナログを含むことが
できる(Inoueet al. (1987) FEBSLett. 215:327-330)。
さらなる他の具体例において、本発明のアンチセンス核酸分子は、リボザイムである。
リボザイムは、それに相補的な領域を有するmRNAのような一重ストランド核酸分子を
切断することができるリボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNA分子である。したがって
、リボザイム(例えば、ハンマーヘッドリボザイム(hammerhead ribozymes)(Haseloff
andGerlach (1988) Nature 334:585-591に記載)は、B7−4またはPD−1 mRN
転写物を触媒的に切断でき、したがって、B7−4またはPD−1mRNAの翻訳を
阻害することに利用できる。B7−4またはPD−1−コーディング核酸に対して特異性
を有するリボザイムは、本明細書に記載のB7−4またはPD−1cRNAのヌクレオ
チド配列(すなわち、配列番号:1、3、10または11)に基づいて設計できる。例え
ば、TetrahymenaL−19 IVS RNAの誘導体は、活性部位のヌクレオチド配列が、
B7−4またはPD−1−コーディングmRNAに切断されるヌクレオチド配列に相補的
であるように構築できる。例えば、Cech らの米国特許第4,987,071号;およびC
echらの米国特許第5,116,742号参照。別法として、B7−4またはPD−1m
RNAは、RNA分子のプールから特異的なリボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNAを
選択することに使用できる。例えば、Bartel, D. and Szostak, J. W. (1993) Science 2
61:1411-1418参照。

0049

代わりに、B7−4またはPD−1遺伝子発現は、B7−4またはPD−1の調節領域
(regulatoryregion)(例えば、B7−4またはPD−1プロモーターおよび/または
エンハンサー)に相補的なヌクレオチド配列をターゲティングすることにより阻害でき、
標的細胞中のB7−4またはPD−1遺伝子の転写を防ぐ三重螺旋構造を形成する。一般
的に、Helene,C. (1991) Anticancer Drug Des. 6(6): 569-84; Helene, C. et al (199
2) Ann. N.Y.Acad. Sci. 660:27-36; and Maher, L. J. (1992) Bioessays 14(12):807-
15参照。
さらなる他の具体例において、本発明のB7−4またはPD−1核酸分子は、塩基部、
糖部、またはリン酸骨格において修飾でき、例えば、安定性、ハイブリッド形成、または
分子の溶解性を改善できる。例えば、核酸分子のデオキシリボースリン酸骨格は、ペプチ
ド核酸を生じるよう修飾できる(Hyrup, B. and Nielsen, P. E. (1996) Bioorg. Med. C
hem. 4(1):5-23)。本明細書の用語「ペプチド核酸」または「PNA」は、デオキシリボ
スリン酸骨格を、擬似ペプチド骨格により置換し、4つの天然核塩基だけを維持た核酸
模倣物、例えば、DNA模倣物を意味する。PNAの天然の骨格は、低イオン強度の環境
下でDNAおよびRNAに特異的なハイブリッド形成を可能にすることが示されている。
PNAオリゴマーの合成は、標準的な、Hyrup and Nielsen (1996) supra and Perry-O'K
eefe et al.(1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:14670-675に記載のように固相ペプ
チド法を使用して実行できる。

0050

B7−4またはPD−1核酸分子のPNAは、治療および診断用に使用できる。例えば
、PNAは、アンチセンスまたは抗原作用剤として、遺伝子発現の配列特異的なモジュレ
ーションに、例えば、転写または翻訳の停止を誘発し、または複製を阻害することにより
、使用できる。また、B7−4またはPD−1核酸分子のPNAは、遺伝子中の単塩基対
突然変異体の分析に(例えば、PNA−指向性PCR制限)、他の酵素を組み合わせて使
用される場合には「人工制限酵素」として(例えば、上記S1ヌクレアーゼ(Hyrup and
Nielsen (1996)supra))、またはDNA配列またはハイブリッド形成用のプローブまた
はプライマーとして(Hyrup and Nielsen (1996) supra; Perry-O'Keefe et al. (1996)
supra)使用できる。
他の具体例において、B7−4またはPD−1のPNAは、親油性または他のヘルパー
基をPNAに付着することにより、PNA−DNAキメラの形成により、またはリポソー
ムまたは当業者に公知の薬剤デリバリーの他の方法により、(例えば、安定性または細胞
摂取を高めるため)修飾できる。例えば、PNAおよびDNAの有利な特性を組み合わせ
ることができるB7−4またはPD−1核酸分子のPNA−DNAキメラを得ることがで
きる。このようなキメラは、DNA認識酵素(例えば、RNAseHおよびDNAポリ
メラーゼ)に、DNA部分との相互作用を可能ならしめ、その一方で、PNA部分は、高
い結合アフェニティーおよび特異性を提供するであろう。PNA−DNAキメラは、塩基
積み重ね、核塩基間の結合の数、および配向性に関して選択される適当な長さのリンカ
ーを使用して結合できる(Hyrup B. and Nielsen (1996) supra)。PNA−DNAキメ
ラの合成は、HyrupB. and Nielsen(1996) supra および Finn P. J. et al. (1996) Nuc
leic AcidsRes.24(17):3357-63に記載のように実行できる。例えば、DNA鎖は、標準
的なホスホラミドカプリング化学物質を使用して、固体支持体上で合成できる。修飾ヌ
クレオシドアナログ(例えば、5’−(4−メトキシトリチル)アミノ−5’−デオキシ
チミジンホスホラミド)は、PNAとDNAの5’末端間のリンカーとして使用できる
(Mag, M.et al. (1989) Nucleic acid Res. 17:5973-88)。ついで、PNAモノマー
キメラ分子を生成する段階的な方法で、5’PNAセグメントおよび3’DNAセグ
ントとカップリングする(Finn P. J. et al. (1996) supra)。代わりに、キメラ分子は
、5’DNAセグメントおよび3’PNAセグメントで合成できる(Peterser, K. H. et
al.(1975) Bioorganic Med. Chem. Lett. 5:1119-11124)。

0051

他の具体例において、オリゴヌクレオチドは、ペプチドのような他の付加基(例えば、
インビボでの宿主細胞受容体のターゲティングのために)、あるいは細胞膜(例えば、Le
tsinger et al.(1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:6553-6556; Lemaitre et al. (
1987) Proc.Natl. Acad. Sci. USA 84:648-652; PCT出願WO88/09810参照
)または血液脳関門(例えば、PCT出願WO89/10134)の貫通を促進する作用
剤を包含する。加えて、オリゴヌクレオチドは、ハイブリッド形成により誘発される切断
剤(例えば、Krolet al. (1988) Biotechniques 6:958-976参照)または挿入剤(例えば
、Zon(1988) Pharm. Res. 5:539-549参照)で修飾できる。このために、オリゴヌクレオ
チドは、他の分子(例えば、ペプチド、ハイブリッド形成により誘発される架橋剤、運搬
剤またはハイブリッド形成により誘発される切断剤)に結合できる。

0052

III.単離されたB7−4またはPD−1蛋白および抗B7−4またはPD−1抗体
さらに、単離されたB7−4またはPD−1蛋白、およびその生物活性部分、並びに抗
B7−4またはPD−1蛋白は、モジュレーション(モジュレーション)剤としても使用
され得る。一態様において、天然B7−4またはPD−1蛋白は、標準蛋白精製技術を用
いた適当な精製計画により細胞または組織供給源から単離され得る。一態様において、B
7−4またはPD−1蛋白は、組換えDNA技術により製造される。組換え発現に代わる
ものとして、B7−4またはPD−1蛋白またはポリペプチドは、標準ペプチド合成技術
を用いて化学合成され得る。

0053

本発明の別の態様は、単離されたB7−4またはPD−1蛋白に関するものである。好
ましくは、B7−4またはPD−1蛋白は、配列番号1、3、10または11によりコー
ドされるアミノ酸配列を含む。別の好ましい態様の場合、蛋白は、配列番号2、4または
12のアミノ酸配列を含む。他の態様において、蛋白は、少なくとも50%、少なくとも
60%アミノ酸同一性、さらに好ましくは70%アミノ酸同一性、さらに好ましくは80
%、およびさらに好ましくは90%または95%アミノ酸同一性を有しており、アミノ酸
配列は配列番号2、4または12に示されている。

0054

他の態様において、本発明は、B7−4またはPD−1蛋白の単離部分を提供する。例
えば、B7−4蛋白は、シグナル配列、およびIgVドメインおよびIgCドメインを含
む。配列番号2のシグナル配列は、アミノ酸1付近からアミノ酸18付近に示されている
。配列番号4のシグナル配列は、アミノ酸1付近からアミノ酸18付近に示されている。
配列番号2のIgVドメインは、アミノ酸19付近からアミノ酸134付近に示されてお
り、配列番号4のIgVドメインはアミノ酸19付近からアミノ酸134付近に示されて
いる。配列番号2のIgCドメインは、アミノ酸135付近からアミノ酸227付近に示
されており、配列番号4のIgCドメインは、アミノ酸135付近からアミノ酸227付
近に示されている。配列番号2に例示されているB7−4分子の親水性テイルは、アミノ
酸228付近からアミノ酸245付近に示された親水性テイルを含む。配列番号4に例示
されたB7−4ポリペプチドは、配列番号4のアミノ酸239付近からアミノ酸259付
近に示された膜貫通ドメインおよび配列番号4のアミノ酸260付近からアミノ酸290
付近に示された細胞質ドメインを含む。PD−1ポリペプチドは288アミノ酸長であり
、そのドメイン構造は当業界では公知である(Shinoharaら(1994)Genomics 23:
704)。予測される蛋白成熟形態は、約268アミノ酸を含み、細胞外ドメイン(14
7アミノ酸)、膜貫通ドメイン(27アミノ酸)、膜貫通領域(27アミノ酸)および細
胞質ドメイン(94アミノ酸)を含む。4つの潜在的N−グリコシル化部位細胞外ドメ
インに見出される(米国特許5698520)。2個のシステイン残基(cys54およびc
ys123)間の68アミノ酸残基は、Vセット配列のジスルフィド結合免疫グロブリンド
メインとの類似点をもつ(米国特許5698520)。

0055

さらに本発明は、B7−4またはPD−1蛋白の可溶性形態に関するものである。かか
る形態は、例えば配列番号2に示されているように天然に存し得るかまたは遺伝子工学的
に製造され得、例えばB7−4またはPD−1蛋白の細胞外ドメインを含み得る。典型的
B7−4細胞外ドメインは、配列番号4のほぼアミノ酸19−238を含む。典型的PD
−1細胞外ドメインは、配列番号12のほぼアミノ酸21−288を含む。

0056

一態様において、B7−4ポリペプチドの細胞外ドメインは、B7−4ポリペプチドの
成熟形態、例えば、IgVおよびIgCドメインを含むが、B7−4ポリペプチドの膜貫
通および細胞質ドメイン(例、配列番号4のアミノ酸19付近からアミノ酸238)また
は配列番号2のアミノ酸19付近からアミノ酸245は含まない。

0057

一態様において、PD−1ポリペプチドの細胞外ドメインは、PD−1ポリペプチドの
成熟形態、例えば、免疫グロブリンスーパーファミリードメイン(例、Vセット配列)を
含むが、PD−1ポリペプチドの膜貫通および細胞質ドメイン(例、配列番号12のアミ
ノ酸21−288付近)は含まない。

0058

B7−4またはPD−1蛋白の生物活性部分は、B7−4またはPD−1蛋白のアミノ
酸配列と充分な相同性を示すかまたはそこから誘導されたアミノ酸配列を含むペプチドを
含んでおり、完全長B7−4またはPD−1蛋白より少ないアミノ酸を含み、B7−4ま
たはPD−1蛋白の少なくとも一活性、好ましくは天然結合相手への結合能力を呈する。
典型的には、生物活性部分は、B7−4またはPD−1蛋白の少なくとも一活性を伴うド
メインまたはモチーフを含む。B7−4またはPD−1蛋白の生物活性部分は、例えば少
なくとも10、25、50、100、150、200またはそれ以上のアミノ酸長である
ポリペプチドであり得る。

0059

2つのアミノ酸配列または2つの核酸配列の同一性パーセントを測定するため、最適な
比較を目的として配列を並置する(例、ギャップは、最適なアラインメント(並置)のた
めに第1および第2アミノ酸または核酸配列の一方または両方に導入され得、非相同性
列は比較目的に関しては無視され得る)。好ましい態様において、比較目的用に並置させ
レファレンス配列の長さは、レファレンス配列の長さの少なくとも30%、好ましくは
少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも6
0%、さらに好ましくは少なくとも70%、80%または90%である。次いで、対応す
る位置にある残基を比較し、一配列における位置を他の配列で対応する位置と同じ残基が
占めるとき、分子はその位置において同一である。従って、2配列間の同一性パーセント
は、2配列が共有する同一位置の数の関数である(すなわち、同一性%=同一位置の#/
位置の総#×100)。2配列間の同一性%は、2配列の最適アラインメントのために導
入される必要がある、ギャップの数および各ギャップの長さを考慮した上での、配列が共
有する同一位置の数の関数である。ここで使用されているアミノ酸または核酸「同一性」
は、アミノ酸または核酸「相同性」と均等内容である。

0060

列比較および2配列間の同一性パーセントの測定は、数学アルゴリズムを用いて遂
行され得る。好ましい態様において、2アミノ酸配列間の同一性パーセントは、ブロサム
62マトリックスまたはPAM250マトリックス、および16、14、12、10、8
、6または4のギャップ重量(gap weight)および1、2、3、4、5または6の長さ重
量(lengthweight)を用いた、GCソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで
入手可能)におけるGAPプログラムを用いて測定される。さらに別の好ましい態様にお
いて、2ヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、NWSgapdna.CMPマトリックス
および40、50、60、70または80のギャップ重量および1、2、3、4、5また
は6の長さ重量を用いた、GCGソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで入手可
能)におけるGAPプログラムを用いて測定される。

0061

さらに本発明の核酸および蛋白配列を「クウェリー(query)配列」として使用するこ
とにより、パブリックデータベースに対する検索遂行され、例えば他のファミリー構成
員または関連配列が同定され得る。かかる検索は、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.
215:403−10のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0
)を用いて遂行され得る。BLASTヌクレオチド検索を、NBLASTプログラム、ス
コア=100、ワード長=12で遂行することにより、本発明のB7−4またはPD−1
核酸分子と相同的なヌクレオチド配列が得られる。BLAST蛋白検索を、XBLAST
プログラム、スコア=50、語長=3で遂行することにより、本発明のB7−4またはP
D−1蛋白分子と相同的なアミノ酸配列が得られる。比較目的用のギャップトアライン
ントを得るためには、Altschulら(1997)Nucleic AcidsRes.25(17):338
9−3402記載の要領でギャップトBLASTが利用され得る。BLASTおよびギャ
ップトBLASTプログラムを用いるとき、それぞれのプログラム(例、XBLASTお
よびNBLAST)のデフォルトパラメーターが使用され得る。例えば、存在11および
伸長1で設定されたギャップペナルティーデフォルトBlastnマトリックス1−3を用い
て、本発明のヌクレオチド配列を分析した。デフォルト設定:存在11および伸長1で設
定されたギャップペナルティーでのブロサム62マトリックスを用いて、本発明のアミノ
酸配列を分析した。http://www.ncbi.nlm.nih.gov参照。

0062

本発明はまた、B7−4またはPD−1キメラまたは融合蛋白を提供する。ここで使用
されているB7−4またはPD−1「キメラ蛋白」または「融合蛋白」は、非B7−4ま
たはPD−1ポリペプチドに機能し得るように結合されたB7−4またはPD−1ポリペ
プチドを含む。「B7−4またはPD−1ポリペプチド」は、B7−4またはPD−1ポ
リペプチドに対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含し、「非B7−4または
PD−1ポリペプチド」は、B7−4またはPD−1蛋白と実質的に相同的ではない蛋白
、例えばB7−4またはPD−1蛋白とは異なり、同一または異なる生物体に由来する蛋
白に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含する。B7−4またはPD−1融
合蛋白内では、B7−4またはPD−1ポリペプチドは、B7−4またはPD−1蛋白の
全部または一部に対応し得る。好ましい態様において、B7−4またはPD−1融合蛋白
は、B7−4またはPD−1蛋白の少なくとも1つの生物活性部分、例えばB7−4また
はPD−1蛋白の細胞外ドメインを含む。融合蛋白内では、「機能し得るように結合され
た」の語は、B7−4またはPD−1ポリペプチドおよび非B7−4またはPD−1ポリ
ペプチドが互いに枠内(in-frame)融合されていることを示すものとする。非B7−4ま
たはPD−1ポリペプチドは、B7−4またはPD−1ポリペプチドのN−末端またはC
−末端に融合され得る。

0063

例えば、一態様では、融合蛋白は、B7−4またはPD−1配列がGST配列のC−末
端に融合されているGST−B7−4またはGST−PD−1融合蛋白である。別の態様
では、融合蛋白は、B7−4またはPD−1ヌクレオチド配列がベクター、例えばpCE
P4−HAベクター(Herrscher,R.F.ら(1995)Genes Dev.9:3067−3082
)に挿入されているB7−4またはPD−1−HA融合蛋白であり、例えばB7−4また
はPD1配列はインフルエンザ血球凝集素エピトープ標識に枠内融合されている。かかる
融合蛋白は、組換えB7−4またはPD−1蛋白の精製を容易にし得る。

0064

B7−4またはPD−1融合蛋白は、B74活性を有する第1ペプチドをコードするヌ
クレオチド配列および第1ペプチドの溶解性、親和力、安定性または結合価改変する部
分、例えば免疫グロブリン定常部に対応する第2ペプチドをコードするヌクレオチド配列
の組換え発現により製造され得る。好ましくは、第1ペプチドは、B7−4ポリペプチド
の一部(例、活性化免疫細胞の共刺激または阻害をモジュレーションするのに充分である
配列番号4に示された配列のアミノ酸残基1−238または19−238(シグナル配列
開裂後)の一部)から成る。別の好ましい態様において、第1ペプチドは、PD−1ポリ
ペプチドの一部(例、活性化免疫細胞の共刺激または阻害をモジュレーションするのに充
分である配列番号12に示された配列のアミノ酸残基1−288(またはシグナルペプチ
ド開裂後の21−288)の一部)から成る。第2ペプチドは、免疫グロブリン定常部、
例えばヒトCγ1ドメインまたはCγ4(例、ヒトIgCγ1またはヒトIgCγ4のヒ
ンジ、CH2およびCH3領域、例えばCaponら、米国特許5116964、55807
56、5844095など参照、出典明示により本明細書の一部とする)を含み得る。生
成した融合蛋白は、改変されたB7−4またはPD−1溶解性、結合親和力、安定性およ
び/または結合価(すなわち1分子当たりで利用可能な結合部位の数)を有し得、蛋白精
製効率を高め得る。組換え技術により製造される融合蛋白およびペプチドは、蛋白または
ペプチドを含む細胞および培地の混合物から分泌され単離され得る。別法として、蛋白ま
たはペプチドを細胞質により保持し、細胞を採取し、溶解し、蛋白を単離し得る。細胞培
養物は、典型的には宿主細胞、培地および他の副産物を含む。細胞培養に適した培地は当
該分野で公知である。蛋白およびペプチドは、蛋白およびペプチド精製に関し当該分野で
公知の技術を用いて細胞培養培地、宿主細胞またはその両方から単離され得る。宿主細胞
をトランスフェクションし、蛋白およびペプチドを精製する技術は当該分野で公知である

0065

特に好ましいB7−4またはPD−1Ig融合蛋白は、免疫グロブリン定常部(例、
Fc領域)に結合されたヒトB7−4またはPD−1の細胞外ドメイン部分または可変部
様ドメインを含む。免疫グロブリン定常部は、免疫グロブリン構造に固有のエフェクター
活性を低減化または排除する遺伝子修飾を含み得る。例えば、B7−4またはPD−1ポ
リペプチドの細胞外部分をコードするDNAは、例えばWO97/28267で示されて
いる通り、位置指定突然変異導入法により修飾されたヒトIgGγ1および/またはIg
Gγ4のヒンジ、CH2およびCH3領域をコードするDNAに連結され得る。

0066

好ましくは、本発明のB7−4またはPD−1融合蛋白は、標準組換えDNA技術によ
り製造される。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグメントは、慣
用的技術に従い枠内で一緒に連結され、例えば平滑端状またはスタッガー端状末端を用い
て連結させ、制限酵素消化により適当な末端を提供し、適当な場合付着末端を補充し、ア
カリホスファターゼ処理により望ましくない連結を回避し、酵素連結反応させる。別
の態様において、融合遺伝子は、自動DNA合成装置を含む慣用的技術により合成され得
る。別法として、遺伝子フラグメントのPCR増幅は、アンカープライマーを用いて実施
され得、これらは2つの連続遺伝子フラグメント間に相補的オーバーハングを生じさせ、
それに続いてアニーリングさせ、再増幅させてキメラ遺伝子配列を生成させ得る(例えば
、CurrentProtocols in Molecular Biology、Ausubelら編、ジョン・ウィリーアンド
サンズ:1992参照)。さらに、既に融合部分(例、GSTポリペプチドまたはHA
エピトープ標識)をコードする多くの発現ベクターが市販されている。B7−4またはP
D−1をコードする核酸は、融合部分がB7−4またはPD−1蛋白へ枠内融合されるよ
うにかかる発現ベクター中へクローン化され得る。

0067

別の態様では、融合蛋白は、そのN−末端に異種シグナル配列を含むB7−4またはP
D−1蛋白である。ある種の宿主細胞(例、哺乳類宿主細胞)では、B7−4またはPD
−1の発現および/または分泌は、異種シグナル配列の使用を通して高められ得る。

0068

本発明のB7−4またはPD−1融合蛋白は、医薬組成物に組込まれ、対象にインビボ
投与され得る。B7−4またはPD−1融合蛋白の使用は、免疫疾患、例えば自己免疫
患の処置、または移植体の拒絶阻害の症例に治療上有用である。さらに、本発明のB7−
4またはPD−1融合蛋白を免疫原として使用することにより、対象において抗B7−4
またはPD−1抗体が産生され、B7−4またはPD−1が精製され、スクリーニングア
セイでB7−4とB7−4受容体、例えばPD−1との相互作用を阻止する分子が同定
され得る。

0069

好ましくは、本発明のB7−4またはPD−1キメラまたは融合蛋白は、標準組換えD
NA技術により製造される。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグ
メントは、慣用的技術に従い枠内で一緒に連結され、例えば平滑端状またはスタッガー端
状末端を用いて連結させ、制限酵素消化により適当な末端を提供し、適当な場合付着末端
を補充し、アルカリ性ホスファターゼ処理により望ましくない連結を回避し、酵素連結反
応させる。別の態様において、融合遺伝子は、自動DNA合成装置を含む慣用的技術によ
り合成され得る。別法として、遺伝子フラグメントのPCR増幅は、アンカープライマー
を用いて実施され得、これらは2つの連続遺伝子フラグメント間に相補的オーバーハング
を生じさせ、それに続いてアニーリングさせ、再増幅させてキメラ遺伝子配列を生成させ
得る(例えば、CurrentProtocols in Molecular Biology、Ausubelら編、ジョン・ウィ
リー・アンド・サンズ:1992参照)。さらに、既に融合部分(例、GSTポリペプチ
ド)をコードする多くの発現ベクターが市販されている。B7−4またはPD−1をコー
ドする核酸は、融合部分がB7−4またはPD−1蛋白へ枠内融合されるようにかかる発
現ベクターへクローン化され得る。

0070

本発明はまた、B7−4またはPD−1アゴニスト(ミメティクス(擬似物質)mimeti
cs)としてまたはB7−4またはPD−1アンタゴニストとして機能するB7−4または
PD−1蛋白の変異体に関するものである。B7−4またはPD−1蛋白の変異体は、突
変異導入、例えばB7−4またはPD−1蛋白の離散した点突然変異または末端切断に
より生成され得る。B7−4またはPD−1蛋白のアゴニストは、B7−4またはPD−
1蛋白の天然に存する形態の生物活性と実質的に同じものまたはそのサブセットを保持し
得る。B7−4またはPD−1蛋白のアンタゴニストは、例えばB7−4またはPD−1
蛋白の細胞活性を競争的にモジュレーションすることにより、B7−4またはPD−1の
蛋白の天然に存する形態の活性の一つまたはそれ以上を阻害し得る。すなわち、特異的生
物作用は、制限された機能の変異型で処理することにより誘導され得る。一態様では、蛋
白の天然に存する形態の生物活性のサブセットを有する変異体で対象を処置すると、B7
−4またはPD−1蛋白の天然に存する形態で処置した場合に対して対象における副作用
が少なかった。

0071

一態様において、B7−4またはPD−1アゴニスト(ミメティクス)としてまたはB
7−4またはPD−1アンタゴニストとして機能するB7−4またはPD−1蛋白の変異
体は、B7−4またはPD−1蛋白アゴニストまたはアンタゴニスト活性についてB7−
4またはPD−1蛋白の突然変異体、例えば先端切除突然変異体の組み合わせライブラリ
ーをスクリーニングすることにより同定され得る。一態様において、B7−4またはPD
−1変異体の雑多なライブラリーは、核酸レベルでの組み合わせ突然変異導入により生成
され、雑多な遺伝子ライブラリーによりコードされる。B7−4またはPD−1変異体の
雑多な(variegated)ライブラリーは、例えば、合成オリゴヌクレオチドの混合物を遺伝
子配列へ酵素的に連結させることにより製造され得、その場合潜在的B7−4またはPD
−1配列の縮重セットは、個々のポリペプチドとして、または別法として、そこにB7−
4またはPD−1配列のセットを含む大型融合蛋白(例、ファージディスプレーの場合)
のセットとして発現可能である。縮重オリゴヌクレオチド配列から潜在的B7−4または
PD−1変異体のライブラリーを製造するのに使用され得る様々な方法がある。縮重遺伝
子配列の化学合成は、自動DNA合成装置で遂行され得、次いで合成遺伝子は適当な発現
ベクターへ結合され得る。遺伝子の縮重セットの使用により、一混合物で、潜在的B7−
4またはPD−1配列の目的とするセットをコードする配列が全て提供され得る。縮重オ
リゴヌクレオチドの合成方法は当業界では公知である(例えば、Narang,S.A.(1983
)Tetrahedron39:3、Itakuraら(1984)Annu.Rev.Biochem.53:323、Itak
uraら(1984)Science198:1056、Ikeら(1983)NucleicAcid Res.11
:477参照)。

0072

さらに、B7−4またはPD−1蛋白コーディング配列のフラグメントのライブラリー
を用いて、B7−4またはPD−1フラグメントの雑多な集団を生成することにより、B
7−4またはPD−1蛋白の変異体がスクリーニングされ、それに続いて選択され得る。
一態様において、コーディング配列フラグメントのライブラリーは、1分子につきほぼ1
回のみニッキングが行なわれ、二本鎖DNA変性させ、DNAを再生することにより異
なるニック産物からセンス/アンチセンス対を含み得る二本鎖DNAを形成させ、S1ヌ
クレアーゼ処理により再形成二本鎖から一本鎖部分を除去し、そして生成したフラグメン
トライブラリーを発現ベクターへ結合させる条件下、ヌクレアーゼでB7−4またはPD
−1コーディング配列の二本鎖PCRフラグメントを処理することにより生成され得る。
この方法により、様々なサイズのB7−4またはPD−1蛋白のN−末端、C−末端およ
び内部フラグメントをコードする発現ライブラリーが誘導され得る。

0073

点突然変異または先端切除により製造された組み合わせライブラリーの遺伝子産物をス
クリーニングするため、および選択された特性を有する遺伝子産物に関してcDNAライ
ブラリーをスクリーニングするための幾つかの技術が当業界では知られている。上記技術
は、B7−4またはPD−1蛋白の組み合わせ突然変異導入により生成された遺伝子ライ
ブラリーの迅速なスクリーニングに適合し得る。高処理量分析ができる、大きな遺伝子ラ
イブラリーのスクリーニングに最も広範に使用されている技術は、典型的には遺伝子ライ
ブラリーを複製可能な発現ベクターへクローニングし、生成したベクターのライブラリー
で適当な細胞を形質転換し、そして目的とする活性の検出により、産物が検出された遺伝
子をコードするベクターの単離が容易になる条件下で組み合わせ遺伝子を発現させること
を含む。再帰アンサンブル突然変異導入法(Recursive ensemble mutagenesis,REM
という、ライブラリーにおける機能性突然変異体頻度を高める新規技術を、スクリーニ
ングアッセイと組み合わせて使用することにより、B7−4またはPD−1変異体が同定
され得る(ArkinおよびYouvan(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA89:7811−7
815、Delagraveら(1993)ProteinEng.6(3):327−331)。

0074

一態様では、細胞に基くアッセイを利用することにより、雑多なB7−4またはPD−
1ライブラリーが分析され得る。例えば、発現ベクターのライブラリーは、B7−4また
はPD−1を普通に合成し、分泌する細胞系へトランスフェクションされ得る。次いで、
B7−4またはPD−1および特定突然変異体B7−4またはPD−1が分泌されるよう
にトランスフェクション細胞を培養すると、細胞上清でのB7−4またはPD−1活性に
対する突然変異体の発現効果が、例えば若干数の機能的アッセイのいずれかにより検出さ
れ得る。次いで、プラスミドDNAを細胞から回収し、B7−4またはPD−1活性の阻
害または別法として強化について評価し、そして個々のクローンはさらに特性確認され得
る。

0075

天然に存するアミノ酸のみで構成されるB7−4またはPD−1ポリペプチドに加えて
、B7−4またはPD−1ペプチドミメティクスもまた提供される。ペプチド類似体は、
鋳型ペプチドの場合と類似した特性をもつ非ペプチド薬剤として製薬業界では常用されて
いる。これらのタイプの非ペプチド化合物は、「ペプチド・ミメティクス」または「ペプ
チドミメティクス」と呼ばれ(Fauchere,J.(1986)Adv.Drug Res.15:29、Vebe
rおよび Freidinger(1985)TINS392頁、および Evansら、(1987)J.Med.C
hem.30:1229、出典明示により本明細書の一部とする)、通常コンピューター化分
モデリングの助けにより開発される。治療上有用なペプチドと構造的に類似したペプチ
ドミメティクスを用いることにより、均等内容の治療または予防効果が生成され得る。一
般的に、ペプチドミメティクスは、パラダイムポリペプチド(すなわち、生物または薬理
活性を有するポリペプチド)、例えばヒトB7−4またはPD−1と構造的に類似してい
るが、当業界では公知であり、さらに次の参考文献:Spatola,A.F.、“Chemistry and Bi
ochemistry ofAmino Acids,Peptides,and Proteins”中、Weinstein,B.編、Marcel Dekk
er、ニューヨーク、267(1983)、Spatola,A.F.、VegaData(1983年3月)
、第1巻、3刷、“PeptideBackbone Modifications”(概観)、Morley,J.S.(198
0)TrendsPharm.Sci.463−468頁(概観)、Hudson,D.ら(1979)Int.J.Pept
.Prot.Res.14:177−185(−CH2NH、CH2CH2−)、Spatola,A.F.ら(
1986)LifeSci.38:1243−1249(−CH2−S)、Hann,M.M.(1982
)J.Chem.Soc.PerkinTrans.I.307−314(−CH−CH−、シスおよびトランス)
、Almquist,R.G.ら(190)J.Med.Chem.23:1392−1398(−COCH2−)
、Jennings−White,C.ら(1982)TetrahedronLett.23:2533(−COCH2
−)、Szelke,M.ら、ヨーロッパ出願EP45665(1982)CA:97:3940
5(1982)(−CH(OH)CH2−)、Holladay,M.W.ら(1983)Tetrahedron
Lett.(1983)24:4401−4404(−C(OH)CH2−)、およびHruby
,V.J.(1982)LifeSci.(1982)31:189−199(−CH2−S−)に記
載されている方法により(各々、出典明示により本明細書の一部とする)、−CH2NH
−、CH2S−、−CH2−CH2−、−CH=CH−(シスおよびトランス)、−CO
CH2−、−CH(OH)CH2−および−CH2SO−から成る群から選択された結合
によって所望により置換されていてもよい1個またはそれ以上のペプチド結合を有する。
特に好ましい非ペプチド結合は−CH2NH−である。かかるペプチドミメティクスは、
例えば、生産性がより経済的である、化学的安定性が大きい、薬理学的特性半減期、吸
収、有効性効力等)が高い、特異性が改変されている(例、広域スペクトルの生物活性
)、抗原性が低いことなどを含め、ポリペプチド態様を凌ぐ顕著な利点を有し得る。ペプ
チドミメティクスの標識は、直接的またはスペーサー(例、アミド基)を介して、定量的
構造活性データおよび/または分子モデリングにより予測されるペプチドミメティクス上
非干渉性位置(複数も可)への1個またはそれ以上の標識の共有結合を通常伴う。上記
非干渉性位置は、一般的にペプチドミメティクスが結合することにより治療効果を生じる
高分子(複数も可)との直接接触を形成しない位置である。ペプチドミメティクスの誘導
体化(例、標識)は、ペプチドミメティクスの目的とする生物学的または薬理学的活性
実質的には干渉するものであってはならない。

0076

B7−4またはPD−1アミノ酸配列の1個またはそれ以上のアミノ酸を同じタイプの
D−アミノ酸(例、L−リシンの代わりにD−リシン)と系統的に置換する方法を用いる
ことにより、さらに安定したペプチドが生成され得る。さらに、B7−4またはPD−1
アミノ酸配列または実質的に同一となる配列変化を含む強制的(constrained)ペプチド
は、例えば、ペプチドを閉環する分子内ジスルフィド架橋を形成し得る内部システイン残
基を付加することによる、当該分野で公知の方法により生成され得る(RizoおよびGieras
ch(1992)Annu.Rev.Biochem.61:387、出典明示により本明細書の一部とする
)。

0077

ここで同定されたB7−4またはPD−1ポリペプチドのアミノ酸配列によると、当業
者であれば、B7−4またはPD−1ペプチド配列およびその配列変異型に対応するポリ
ペプチドを製造することは可能なはずである。上記ポリペプチドは、多くの場合大型ポリ
ペプチドの一部として、B7−4またはPD−1ペプチド配列をコードするポリヌクレオ
チドの発現により原核生物または真核生物宿主細胞で製造され得る。別法として、上記ペ
プチドは、化学的方法により合成され得る。組換え宿主における異種蛋白の発現、ポリペ
プチドの化学合成およびインビトロ翻訳に関する方法は、当業界ではよく知られており、
Maniatisら、MolecularCloning:A Laboratory Manual(1989)、第2版、コールド
スプリングハーバー、ニューヨーク、Bergerおよび Kimmel、Methodsin Enzymology、1
52巻、Guideto Molecular Cloning Techniques(1987)、アカミックプレス
、インコーポレイテッド、サンディエゴ、カリフォルニア、Merrifield,J.(1969)J
.Am.Chem.Soc.91:501、ChaikenI.M.(1981)CRCCrit.Rev.Biochem.11:2
55、Kaiserら(1989)Science243:187、Merrifield,B.(1986)Scien
ce232:342、Kent,S.B.H.(1988)Annu.Rev.Biochem.57:957、およびO
fford,R.E.(1980)SemisyntheticProteins、ウィリー・パブリッシング(これらは
出典明示により本明細書の一部とする)にさらに詳述されている。

0078

ペプチドは、典型的には直接化学合成により製造され、例えばB7−4/PD−1相互
作用のアゴニストまたはアンタゴニストとして使用され得る。ペプチドは、非ペプチド部
分がN−末端および/またはC−末端への共有結合により結合している、修飾ペプチド
して製造され得る。ある好ましい態様では、カルボキシ末端またはアミノ末端、またはそ
の両方が化学的に修飾されている。末端アミノおよびカルボキシ基の最も一般的な修飾は
、それぞれアセチル化およびアミド化である。アミノ末端修飾、例えばアシル化(例、ア
セチル化)またはアルキル化(例、メチル化)およびカルボキシ末端修飾、例えばアミド
化、並びに他の末端修飾、例えば閉環は、本発明の様々な態様に組込まれ得る。ある種の
アミノ末端および/またはカルボキシ末端修飾および/またはコア配列へのペプチド伸長
により、有利な物理的、化学的、生化学的および薬理学的特性、例えば高い安定性、強い
効力および/または有効性、血清プロテアーゼに対する耐性、望ましい薬物動態学的特性
などが提供され得る。ペプチドを治療に使用することにより、例えば患者における共刺激
を改変することによって病気が処置され得る。

0079

単離されたB7−4またはPD−1蛋白、またはその一部もしくはフラグメント(また
はかかるポリペプチドをコードする核酸分子)を免疫原として使用すると、標準的なポリ
クローナルおよびモノクローナル抗体製造技術を用いることによりB7−4またはPD−
1に結合する抗体が産生され得る。完全長B7−4またはPD−1蛋白も使用され得、ま
たは別法として、本発明は、免疫原として使用されるB7−4またはPD−1の抗原性ペ
プチドフラグメントを提供する。B7−4またはPD−1の抗原性ペプチドが、少なくと
も8個のアミノ酸残基を含み、B7−4またはPD−1のエピトープを含むことから、ペ
プチドに対して産生した抗体はB7−4またはPD−1との特異的免疫複合体を形成する
。好ましくは、抗原性ペプチドは、少なくとも10個のアミノ酸残基、さらに好ましくは
少なくとも15個のアミノ酸残基、さらに好ましくは少なくとも20個のアミノ酸残基、
および最も好ましくは少なくとも30個のアミノ酸残基を含む。

0080

別法として、B7−4またはPD−1ポリペプチドの抗原性ペプチドフラグメントは、
免疫原として使用され得る。B7−4またはPD−1ポリペプチドの抗原性ペプチドフラ
グメントは、典型的には配列番号2、4または12に示されたアミノ酸配列の少なくとも
8個のアミノ酸残基を含み、B7−4またはPD−1ポリペプチドのエピトープを含むこ
とにより、ペプチドに対して産生した抗体はB7−4またはPD−1分子との免疫複合体
を形成する。抗原性ペプチドに含まれる好ましいエピトープは、蛋白表面に位置するB7
−4またはPD−1の領域、例えば親水性領域である。一態様において、抗体は、B7−
4またはPD−1分子に実質的には特異的に結合する。別の態様において、抗体はB7−
4またはPD−1ポリペプチドに特異的に結合する。

0081

好ましくは、抗原性ペプチドは、少なくとも約10個のアミノ酸残基、さらに好ましく
は少なくとも約15個のアミノ酸残基、さらに好ましくは少なくとも約20個のアミノ酸
残基、および最も好ましくは少なくとも約30個のアミノ酸残基を含む。抗原性ペプチド
に含まれる好ましいエピトープは、蛋白表面に位置するB7−4またはPD−1ポリペプ
チドの領域、例えば親水性領域であり、B7−4またはPD−1ポリペプチドに特有であ
る。一態様において、上記エピトープは、一つの種、例えばマウスまたはヒト由来のB7
−4またはPD−1蛋白に特異的であり得る(すなわち、種全体にわたって保存されてい
るわけではないB7−4またはPD−1ポリペプチドの領域に及ぶ抗原性ペプチドが免疫
原として使用される。上記非保存残基はアラインメント、例えば本明細書記載のものを用
いて測定され得る)。B7−4またはPD−1蛋白の標準的な疎水性分析を遂行すること
により、親水性領域が確認され得る。

0082

典型的にはB7−4またはPD−1免疫原を用いて、適当な対象(例、ウサギヤギ
マウスまたは他の哺乳類)を免疫原で免疫化することにより抗体が産生される。適当な免
疫原性製品は、例えば組換え発現B7−4またはPD−1蛋白または化学合成B7−4ま
たはPD−1ペプチドを含み得る。さらにこの製品は、アジュバント、例えばフロイント
完全または不完全アジュバント、または同様の免疫刺激剤を含み得る。免疫原性B7−4
またはPD−1製品で適当な対象を免疫化すると、ポリクローナル抗B7−4またはPD
−1抗体応答が誘導される。

0083

別の態様において、核酸ワクチンは、様々な手段、例えば注射(例、筋肉内、皮内、ま
たは粒子加速装置または圧縮ガスを用いて粒子を皮膚へ注入する遺伝子銃による表皮への
DNAコーティング金粒子バイオリスティック注射)により投与され得る(Haynesら、
1996、J.Biotechnol.44:37)。別法として、核酸ワクチンは非侵襲性手段によ
り投与され得る。例えば、純粋または脂質製剤化DNAは、呼吸器系または標的とされる
他の場所にデリバリーされ得る、例、DNAの経口デリバリーによるパイエル板(Schubb
ert、1997、Proc.Natl.Acad.Sci.USA94:961)。弱毒化微生物粘膜表面への
デリバリーに使用され得る(Sizemoreら、1995、Science、270:29)。

0084

ポリクローナル抗B7−4またはPD−1抗体は、適当な対象をB7−4またはPD−
1免疫原で免疫化することにより上記要領で製造され得る。免疫化対象における抗B7−
4またはPD−1抗体力価は、標準的技術、例えば固定化B7−4またはPD−1ポリペ
プチドを用いた酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)により時間経過ととも
モニターされ得る。所望ならば、B7−4またはPD−1ポリペプチドに対して指向
た抗体分子を、哺乳類から(例、血液から)単離し、さらに公知技術、例えばプロテイン
クロマトグラフィーにより精製すると、IgGフラクションが得られる。免疫後適当な
時点で、例えば抗B7−4またはPD−1抗体力価が最高であるとき、抗体産生細胞は、
対象から入手され、標準的技術、例えばKohlerおよびMilstein(1975)Nature 25
6:495−497により最初に報告されたハイブリドーマ技術(また、Brownら(19
81)J.Immunol.127:539−46、Brownら(1980)J.Biol.Chem.255:4
980−83、Yehら(1976)Proc.Natl.Acad.Sci.76:2927−31、および
Yehら(1982)Int.J.Cancer29:269−75も参照)、さらに最近のヒトB細胞
ハイブリドーマ技術(Kozborら(1983)Immunol.Today 4:72)、EBVハイブ
ドーマ技術(Coleら(1985)MonoclonalAntibodies and Cancer Therapy、アラン
R.リス、インコーポレイテッド、77−96頁)またはトリオーマ技術によるモノクロ
ナル抗体の製造に使用され得る。モノクローナル抗体ハイブリドーマ製造技術は公知で
ある(一般的には、Kenneth,R.H.、MonoclonalAntibodies: A New Dimension In Biolog
ical Analyses、プレナム・パブリッシング・コーポレーション、ニューヨーク、ニュー
ヨーク(1980)、Lerner,E.A.(1981)Yale J.Biol.Med.54:387−402
、Gefter,M.L.ら(1977)SomaticCell Genet.3:231−36参照)。簡単に述べ
ると、不死細胞系(代表的には骨髄種)を、上記要領でB7−4またはPD−1免疫原に
より免疫化した哺乳類からのリンパ球(代表的には脾臓細胞)に融合させ、生成したハイ
ブリドーマ細胞の培養上清をスクリーニングにかけると、B7−4またはPD−1ポリペ
プチと好ましくは特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマが同定
される。

0085

リンパ球および不死化細胞系の融合に用いられる多くの公知プロトコルのいずれかが、
抗B7−4またはPD−1モノクローナル抗体産生目的に適用され得る(例えば、Galfre
,G.ら(1977)Nature266:55052、Gefterら(1977)前出、Lerner(1
981)前出、Kenneth(1980)前出参照)。さらに、当業者にとって、同様に有用
である上記方法の多くの変形があることは明らかである。典型的には、不死細胞系(例、
骨髄種細胞系)は、リンパ球と同じ種の哺乳類に由来する。例えば、ネズミハイブリド
マは、本発明免疫原性製品により免疫化したマウスからのリンパ球を不死化マウス細胞系
と融合させることにより製造され得る。好ましい不死細胞系は、ヒポキサンチン、アミノ
プテリンおよびチミジンを含む培養培地(「HAT培地」)に感受性を示すマウス骨髄種
細胞系である。若干の骨髄種細胞系のいずれかは、標準的技術による融合相手として使用
され得、例えばP3−NS1/1−Ag4−1、P3−x63−Ag8.653またはS
p2/O−Ag14骨髄種系がある。これらの骨髄種系は、メリーランド、ロックビル
アメリカン・タイプ・カルチャーコレクションATCC)から入手可能である。典型
的には、HAT感受性マウス骨髄種細胞は、ポリエチレングリコール(「PEG」)を用
いてマウス脾臓細胞に融合される。次いで、融合から生成したハイブリドーマ細胞はHA
T培地を用いて選択され、この場合非融合および非生産的融合骨髄種細胞は殺される(非
融合脾臓細胞は、形質転換されていないため数日後に死ぬ)。本発明モノクローナル抗体
を産生するハイブリドーマ細胞は、例えば標準ELISAアッセイを用いて、B7−4ま
たはPD−1分子と結合する抗体についてハイブリドーマ培養上清をスクリーニングする
ことにより検出される。

0086

別のモノクローナル抗体分泌性ハイブリドーマ製造方法として、モノクローナル抗B7
−4またはPD−1抗体は、B7−4またはPD−1を伴う組換え組み合わせ免疫グロ
リンライブラリー(例、抗体ファージディスプレーライブラリー)のスクリーニングによ
って、B7−4またはPD−1ポリペプチドと結合する免疫グロブリンライブラリー構成
員が単離されることにより同定および単離され得る。ファージディスプレーライブラリー
を作成し、スクリーニングするキットは市販されている(例、ファルマシアレコンビナ
ント・ファージ・アンチボディー・システムカタログ番号27−9400−01、およ
ストラタジーンSurfZAP(商標)ファージ・ディスプレー・キット、カタログ番号24
0612)。さらに、抗体ディスプレーライブラリーの作成およびスクリーニングにおい
て特に使用され易い方法および試薬の例は、例えばLadnerら、米国特許第5223409
号、Kangら、国際公開番号WO92/18619、Dowerら、国際公開番号WO91/1
7271、Winterら、国際公開WO92/20791、Marklandら、国際公開番号WO9
2/15679、Breitlingら、国際公開WO93/01288、McCaffertyら、国際公
開番号WO92/01047、Garrardら、国際公開番号WO92/09690、Ladner
ら、国際公開番号WO90/02809、Fuchsら(1991)Biotechnology(NY)9:1
369−1372、Hayら(1992)Hum.Antibod.Hybridomas3:81−85、Huseら
(1989)Science246:1275−1281、Griffithsら(1993)EMBOJ. 1
2:725−734、Hawkinsら(1992)J.Mol.Biol.226:889−896、Clar
ksonら(1990)Nature352:624−628、Gramら(1992)Proc.Natl.Acad
.Sci.USA89:3576−3580、Garrardら(1991)Biotechnology(NY)9:13
73−1377、Hoogenboomら(1991)NucleicAcidsRes.19:4133−413
7、Barbasら(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA88:7978−7982、およびM
cCaffertyら(1990)Nature348:552−554において見出され得る。

0087

さらに、組換え抗B7−4またはPD−1抗体、例えばキメラおよびヒト化モノクロー
ナル抗体は、ヒトおよび非ヒト部分の両方を含み、標準的組換えDNA技術を用いて製造
され得るものであり、本発明の範囲内に包含される。上記キメラおよびヒト化モノクロー
ナル抗体は、例えばRobinsonら、国際特許公開PCT/US86/02269、Akiraら
、ヨーロッパ特許出願184187、Taniguchi,M.、ヨーロッパ特許出願171496、
Morrisonら、ヨーロッパ特許出願173494、Neubergerら、PCT出願WO86/0
1533、Cabillyら、米国特許第4816567号、Cabillyら、ヨーロッパ特許出願1
25023、Betterら(1988)Science240:1041−1043、Liuら(198
7)Proc.Natl.Acad.Sci.USA84:3439−3443、Liuら(1987)J.Immunol.
139:3521−3526、Sunら(1987)Proc.Natl.Acad.Sci. 84:214−
218、Nishimuraら(1987)CancerRes.47:999−1005、Woodら(198
5)Nature314:446−449、およびShawら(1988)J.Natl.CancerInst.8
0:1553−1559、Morrison,S.L.(1985)Science229:1202−1207
、Oiら(1986)Biotechniques4:214、Winter 米国特許5225539、Jones
ら(1986)Nature321:552−525、Verhoeyanら(1988)Science239
:1534、およびBeidlerら(1988)J.Immunol.141:4053−4060に記
載された方法を用いることにより、当業界で公知の組換えDNA技術により製造され得る

0088

さらに、ヒト化抗体は、標準的プロトコル、例えば米国特許5565332に開示され
たものに従い製造され得る。別の態様において、抗体鎖または特異的結合対構成成分は、
当業界公知の技術を用いて、例えば米国特許5565332、5871907または57
33743の記載に従い、特異的結合対構成成分のポリペプチド鎖および複製可能遺伝子
ディスプレーパッケージの一成分の融合体をコードする核酸分子を含むベクターおよび単
結合対構成成分の第2ポリペプチド鎖をコードする核酸分子を含むベクター間の組換えに
より製造され得る。細胞内抗体の使用による細胞での蛋白機能の阻害もまた、当該分野で
公知である(例えばCarlson,J.R.(1988)Mol.Cell.Biol.8:2638−2646
、Biocca,S.ら(1990)EMBOJ.9:101−108、Werge,T.M.ら(1990)FEBS
Lett.274:193−198、Carlson,J.R.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA9
0:7427−7428、Marasco,W.A.ら(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA90:7
889−7893、Biocca,S.ら(1994)Biotechnology(NY)12:396−399、
Chen,S-Yら(1994)Hum.GeneTher.5:595−601、Duan,L.ら(1994)Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA91:5075−5079、Chen,S-Yら(1994)Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 91:5932−5936、Beerli,R.R.ら(1994)J.Biol.Chem.269
:23931−23936、Beerli,R.R.ら(1994)Biochem.Biophys.Res.Commun.2
04:666−672、Mhashilkar,A.M.ら(1995)EMBO J.14:1542−155
1、Richardson,J.H.ら(1995)Proc.Natl.Acad.Sci.USA92:3137−3141
、MarascoらによるPCT公開番号WO94/02610、およびDuanらによるPCT公
開番号WO95/03832参照)。

0089

一態様において、本発明で使用される抗体は、二重特異性抗体である。二重特異性抗体
は、単一抗体分子内に2種の異なる抗原に関する結合部位を有する。抗原結合は、同時ま
たは逐次的であり得る。トリオーマおよびハイブリッドハイブリドーマは、二重特異性
体を分泌し得る細胞系の2例である。ハイブリッドハイブリドーマまたはトリオーマが産
生する二重特異性抗体の例は、米国特許4474893に開示されている。二重特異性抗
体は、化学的手段(Staerzら(1985)Nature314:628、およびPerezら(19
85)Nature316:354)およびハイブリドーマ技術(StaerzおよびBevan(198
6)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、83:1453、およびStaerzおよびBevan(1986)
Immunol,Today7:241)により構築された。二重特異性抗体はまた、米国特許595
9084に記載されている。二重特異性抗体のフラグメントは米国特許5798229に
記載されている。

0090

二重特異性薬剤はまた、異なる抗体を産生するハイブリドーマまたは他の細胞を融合す
ることによって異種ハイブリドーマを製造した後、両抗体を生産および共構築(co-assen
mling)するクローンを同定することにより生成され得る。それらはまた、完全免疫グロ
ブリン鎖またはその一部分、例えばFabおよびFv配列の化学的または遺伝子的コン
ュゲーションにより生成され得る。抗体成分はPD−1またはB7−4に結合し得る。

0091

抗B7−4またはPD−1抗体(例、モノクローナル抗体)を用いると、標準的技術、
例えばアフィニティークロマトグラフィーまたは免疫沈降によりB7−4またはPD−1
ポリペプチドが単離され得る。抗B7−4またはPD−1抗体により、細胞からの天然B
7−4またはPD−1ポリペプチドおよび宿主細胞において発現される遺伝的組換えによ
り製造されたB7−4またはPD−1ポリペプチドの精製は容易になり得る。さらに、抗
B7−4またはPD−1抗体は、B7−4またはPD−1蛋白の検出(例、細胞リゼイト
または細胞上清において)に使用され得る。抗体を検出可能な物質にカップリング(すな
わち、物理的結合)させることにより検出は容易になり得る。従って、一態様において、
本発明の抗B7−4またはPD−1抗体は、検出可能な物質により標識される。検出可能
な物質の例には、様々な酵素、補欠分子族蛍光物質ルミネセンス発光)物質および
放射性物質がある。適当な酵素の例には、セイヨウワサビペルオキシダーゼアルカリ性
ホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼまたはアセチルコリンエステラーゼがあり、適当
な補欠分子族複合体の例にはストレプトアビジンビオチンおよびアビジン/ビオチンが
あり、適当な蛍光性物質の例には、ウンベリフェロンフルオレセイン、フルオレセイン
イソチオシアネートローダミンジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダン
クロリドまたはフィコエリスリンがあり、ルミネセンス物質の例にはルミノールがあり
、そして適当な放射性物質の例には125I、131I、35Sおよび3Hがある。

0092

本発明のさらに別の態様は、次の工程を含む方法により得られる抗B7−4またはPD
−1抗体に関するものである:
(a)免疫原性B7−4またはPD−1蛋白またはB7−4またはPD−1ポリペプチ
ドに特有なその免疫原性部分により動物を免疫化し、そして
(b)B7−4またはPD−1蛋白に特異的に結合する抗体を動物から単離する。

0093

IV.組換え発現ベクターおよび宿主細胞
B7−4またはPD−1ファミリーの蛋白(またはその一部分)をコードする核酸分子
は、ベクター、好ましくは発現ベクターに含まれ得る。ここで使用されている「ベクター
」の語は、それに結合されている別の核酸を輸送し得る核酸分子を包含する。ベクターの
一タイプは「プラスミド」であり、追加的DNAセグメントが連結され得る環状二本鎖D
NAループを包含する。別のタイプのベクターはウイルスベクターであり、その場合追加
的DNAセグメントがウイルスゲノムへ連結され得る。ある種のベクターは、それらが導
入される宿主細胞において自己複製し得る(例、細菌性複製起点を有する細菌性ベクター
およびエピソーム性哺乳類ベクター)。他のベクター(例、非エピソーム性哺乳類ベクタ
ー)は、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノムへ組込まれ、それによって宿主ゲノムと
一緒に複製される。さらに、ある種のベクターは、それらが機能し得るように結合されて
いる遺伝子の発現を指令し得る。上記ベクターは、ここでは「発現ベクター」と称される
。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターはプラスミド形態であることが
多い。本明細書の場合、プラスミドがベクターの最も一般的に使用される形態であること
から、「プラスミド」および「ベクター」は互換的に使用され得る。しかしながら、本発
明は、かかる他の形態の発現ベクターで均等内容の機能を果たすもの、例えばウイルスベ
クター(例、複製能欠損レトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ伴生ウイルス)を
包含するものと考えられる。

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