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技術 ソノポレーションシステム

出願人 学校法人帝京大学株式会社MU研究所
発明者 丸山一雄鈴木亮宇留賀仁史望月剛
出願日 2016年12月20日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2016-246322
公開日 2018年6月28日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-099059
状態 特許登録済
技術分野 微生物・酵素関連装置
主要キーワード 合成ゴム素材 貯留袋 アタッチメント部材 使い捨て部材 自己修復力 超音波送信装置 容器部内 垂直柱
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図面 (11)

課題

生体細胞を含む混合液への不純物混入を防止しつつソノポレーションを行う。

解決手段

生体細胞袋10からの生体細胞群12、遺伝子袋18の遺伝子群20、及びバブル袋28のバブル群30は、外部から隔離された状態において混合され、これにより混合液が生成される。混合液は、チューブポンプ16の作用により、輸液チューブ14の一部である第2混合液流出路14cを流通して、同じく輸液チューブ14の一部である容器部14dに流入する。超音波送信装置32は、容器部14dの密閉内部空間であるソノポレーション室に流入した混合液に対してソノポレーション用の超音波照射する。これによりソノポレーションが行われる。処理済みの混合液は、外部から隔離された状態を維持しつつ同じく輸液チューブ14の一部である処理済み混合液流出路14eを経由して、処理済み混合液袋38まで流出される。

概要

背景

従来、医療などを目的として、生体細胞内に様々な導入物質(例えば、遺伝子、薬剤、あるいはタンパク質などの活性化物質)を導入することが行われている。生体細胞内に導入物質を導入する方法としては様々な方法が提案されている。例えば、ウィルスの遺伝子に目的の遺伝子を組み込みこれを用いて生体細胞内に遺伝子を導入するウィルスベクター法、リン酸カルシウムなどの薬剤を利用する方法、生体細胞周囲の水の圧力を短時間に加圧する方法、導入物質を金製のナノ粒子に塗布しその粒子高速で生体細胞内に打ち込む方法、及び、電気刺激により生体細胞の細胞膜微小穿孔を形成してその穴から導入物質を挿入するエレクトロポレーションなどが提案されている。それらの中で、比較的に容易に、かつ安全に実施できるという理由で、超音波を用いる方法であるソノポレーションが注目されている。

人工的に作製されターゲット生体細胞周囲に注入されたバブルマイクロバブル)に対して超音波が送信されると、当該バブルにおいて体積振動が生じる。バブルに送信する超音波の音圧振幅)をある程度大きくすると、バブルの体積振動量限界を超え、バブルが圧壊する。バブルが圧壊すると、その周囲の1方向に向かって衝撃波あるいはマイクロストリームと呼ばれる液体の急激な流れが生じる。これら衝撃波又はマイクロストリームがバブル近傍に位置するターゲット生体細胞の細胞膜に微細な孔を生じさせる。細胞外殻に生じた孔から、ターゲット生体細胞周囲又はバブル内に存在していた導入物質が細胞内へ導入される。以上の一連現象がソノポレーションと呼ばれている。

ソノポレーションは、生体内において容易に行うことができるという特徴も有しているが、生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行うことも可能である。その場合は、例えば、特許文献1に開示されているような、シャーレ内物質に超音波を照射するシステムを用い、当該シャーレ内に生体細胞、導入物質、及びバブルを入れた上で超音波を照射する方法を採用し得る。また、生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行うにあたっては、取り出された生体細胞をできる限り生体内と同じ環境に置くことが望ましい。このような観点からは、例えば特許文献2に開示されているような、水槽内に超音波振動子を設置し、生体細胞を入れた容器を水面に設置し、水中から超音波を容器に向けて照射するシステムを用い、当該容器内に生体細胞、導入物質、及びバブルを入れた上で超音波を照射する方法を採用し得る。なお、特許文献3には、上述のエレクトロポレーションにより導入物質を生体細胞に導入するためのシステムが開示されているが、エレクトロポレーションとソノポレーションはその原理が全く異なるものである。

概要

生体細胞を含む混合液への不純物混入を防止しつつソノポレーションを行う。生体細胞袋10からの生体細胞群12、遺伝子袋18の遺伝子群20、及びバブル袋28のバブル群30は、外部から隔離された状態において混合され、これにより混合液が生成される。混合液は、チューブポンプ16の作用により、輸液チューブ14の一部である第2混合液流出路14cを流通して、同じく輸液チューブ14の一部である容器部14dに流入する。超音波送信装置32は、容器部14dの密閉内部空間であるソノポレーション室に流入した混合液に対してソノポレーション用の超音波を照射する。これによりソノポレーションが行われる。処理済みの混合液は、外部から隔離された状態を維持しつつ同じく輸液チューブ14の一部である処理済み混合液流出路14eを経由して、処理済み混合液袋38まで流出される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

ターゲット生体細胞導入物質ソノポレーション用のバブルとの混合液を外部から隔離した状態で生成する混合液生成部と、外部から隔離された内部空間であるソノポレーション室を有する容器と、前記ソノポレーション室に流入した前記混合液に対してソノポレーション用の超音波照射する超音波照射部と、を備えることを特徴とするソノポレーションシステム

請求項2

前記混合液を外部から隔離した状態で前記ソノポレーション室に流入させるための密閉流入流路、をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のソノポレーションシステム。

請求項3

前記超音波が照射された混合液を外部から隔離した状態で前記ソノポレーション室から流出させる密閉流出流路、をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載のソノポレーションシステム。

請求項4

前記密閉流入流路から前記ソノポレーション室を経由して前記密閉流出流路まで前記混合液を流通させる流通制御部、をさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載のソノポレーションシステム。

請求項5

前記超音波照射部の超音波照射面と前記容器との間に超音波伝播媒質充填される、ことを特徴とする、請求項1に記載のソノポレーションシステム。

請求項6

前記容器はチューブ状である、ことを特徴とする、請求項1に記載のソノポレーションシステム。

請求項7

前記超音波照射部の超音波照射面に対するチューブ状の前記容器の姿勢を規定する姿勢規定部、をさらに備えることを特徴とする、請求項6に記載のソノポレーションシステム。

技術分野

0001

本発明は、ソノポレーションにより生体細胞導入物質を導入するためのソノポレーションシステムに関する。

背景技術

0002

従来、医療などを目的として、生体細胞内に様々な導入物質(例えば、遺伝子、薬剤、あるいはタンパク質などの活性化物質)を導入することが行われている。生体細胞内に導入物質を導入する方法としては様々な方法が提案されている。例えば、ウィルスの遺伝子に目的の遺伝子を組み込みこれを用いて生体細胞内に遺伝子を導入するウィルスベクター法、リン酸カルシウムなどの薬剤を利用する方法、生体細胞周囲の水の圧力を短時間に加圧する方法、導入物質を金製のナノ粒子に塗布しその粒子高速で生体細胞内に打ち込む方法、及び、電気刺激により生体細胞の細胞膜微小穿孔を形成してその穴から導入物質を挿入するエレクトロポレーションなどが提案されている。それらの中で、比較的に容易に、かつ安全に実施できるという理由で、超音波を用いる方法であるソノポレーションが注目されている。

0003

人工的に作製されターゲット生体細胞周囲に注入されたバブルマイクロバブル)に対して超音波が送信されると、当該バブルにおいて体積振動が生じる。バブルに送信する超音波の音圧振幅)をある程度大きくすると、バブルの体積振動量限界を超え、バブルが圧壊する。バブルが圧壊すると、その周囲の1方向に向かって衝撃波あるいはマイクロストリームと呼ばれる液体の急激な流れが生じる。これら衝撃波又はマイクロストリームがバブル近傍に位置するターゲット生体細胞の細胞膜に微細な孔を生じさせる。細胞外殻に生じた孔から、ターゲット生体細胞周囲又はバブル内に存在していた導入物質が細胞内へ導入される。以上の一連現象がソノポレーションと呼ばれている。

0004

ソノポレーションは、生体内において容易に行うことができるという特徴も有しているが、生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行うことも可能である。その場合は、例えば、特許文献1に開示されているような、シャーレ内物質に超音波を照射するシステムを用い、当該シャーレ内に生体細胞、導入物質、及びバブルを入れた上で超音波を照射する方法を採用し得る。また、生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行うにあたっては、取り出された生体細胞をできる限り生体内と同じ環境に置くことが望ましい。このような観点からは、例えば特許文献2に開示されているような、水槽内に超音波振動子を設置し、生体細胞を入れた容器を水面に設置し、水中から超音波を容器に向けて照射するシステムを用い、当該容器内に生体細胞、導入物質、及びバブルを入れた上で超音波を照射する方法を採用し得る。なお、特許文献3には、上述のエレクトロポレーションにより導入物質を生体細胞に導入するためのシステムが開示されているが、エレクトロポレーションとソノポレーションはその原理が全く異なるものである。

先行技術

0005

特開2015−223109号公報
米国特許出願公開第2003/0078227号明細書
特表2008−509653号公報

発明が解決しようとする課題

0006

生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行う場合、生体内から取り出した生体細胞に目的外の物質(不純物)が混入すると、ソノポレーションの好適な結果(効果)が得られなくなる場合がある。例えば、生体細胞を含む混合液が空気に晒されると、空気中に浮遊するバクテリアや塵などが当該混合液に混入する場合がある。特に、ソノポレーションにより導入物質が導入された生体細胞を生体内に戻すという治療行為が行われる場合は、決して不純物が混入してはならないという強い要請がある。

0007

また、生体内から取り出した生体細胞に対してソノポレーションを行う場合、危険な生体細胞あるいは導入物質が作業者暴露する可能性があるという問題も指摘できる。

0008

本発明の目的は、生体細胞を含む混合液への不純物の混入を防止しつつソノポレーションを行うことにある。あるいは、本発明の目的は、生体細胞あるいは導入物質の作業者への暴露を防止しつつソノポレーションを行うことにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、ターゲット生体細胞と導入物質とソノポレーション用のバブルとの混合液を外部から隔離した状態で生成する混合液生成部と、外部から隔離された内部空間であるソノポレーション室を有する容器と、前記ソノポレーション室に流入した前記混合液に対してソノポレーション用の超音波を照射する超音波照射部と、を備えることを特徴とするソノポレーションシステムである。

0010

上記構成によれば、混合液生成部により、ソノポレーションに必要な物質を含む混合液、すなわち、ターゲット生体細胞、導入物質、及びソノポレーション用のバブルとの混合液が外部から隔離した状態で生成される。混合液生成部は、外部から隔離した状態で混合液を生成するから、当該混合液には不純物が混入しない。例えば、混合液は空気に触れないから、空気中のバクテリアや塵などが混合液に混入しない。また、当該混合液が作業者に暴露するおそれもない。さらに、混合液が流入する容器は、外部から隔離された内部空間(ソノポレーション室)を有するため、ソノポレーション室に流入した混合液にも不純物は混入しない。もちろん、作業者への暴露のおそれもない。その状態において、超音波照射部により、ソノポレーション室に対して超音波が照射される。これにより、混合液への不純物の混入が防止されつつ、あるいは、混合液の作業者への暴露が防止されつつ、ソノポレーションが行われる。

0011

望ましくは、前記混合液を外部から隔離した状態で前記ソノポレーション室に流入させるための密閉流入流路、をさらに備えることを特徴とする。密閉流入流路によれば、混合液生成部により生成された混合液をソノポレーション室に流入させることができる。密閉流入流路は外部から隔離された状態で混合液をソノポレーション室へ流入させるから、密閉流入流路において混合液に不純物が混入することがない。また、密閉流入流路に流通する混合液が作業者に暴露するおそれがない。

0012

望ましくは、前記超音波が照射された混合液を外部から隔離した状態で前記ソノポレーション室から流出させる密閉流出流路、をさらに備えることを特徴とする。密閉流出流路によれば、ソノポレーションが行われ、導入物質が導入された生体細胞を含む処理済みの混合液をソノポレーション室から流出させることができる。密閉流出流路は外部から隔離された状態で混合液をソノポレーション室から流出させるから、密閉流出流路においても混合液に不純物が混入することがない。また、密閉流出流路に流通する混合液が作業者に暴露するおそれがない。なお、密閉流出流路の接続先は、例えば処理済みの混合液を貯留する貯留袋などであってよい。

0013

望ましくは、前記密閉流入流路から前記ソノポレーション室を経由して前記密閉流出流路まで前記混合液を流通させる流通制御部、をさらに備えることを特徴とする。流通制御部によれば、人の手によらずに、密閉流入流路から密閉流出流路まで混合液を流通させることができる。つまり、流通制御部によれば、混合液が自動的に流れるフロー型のソノポレーションシステムが提供される。これにより、大量の生体細胞に対してソノポレーションを行うことが可能になる。

0014

望ましくは、前記超音波照射部の超音波照射面と前記容器との間に超音波伝播媒質充填される、ことを特徴とする。超音波伝播媒質によれば、超音波照射面からの超音波をより好適に容器内の混合液に伝播させることができる。

0015

望ましくは、前記容器はチューブ状である、ことを特徴とする。容器がチューブ状であることで、ソノポレーション室(チューブ状容器の内部空間)において混合液を好適に流通させることができる。これにより、混合液がソノポレーション室に流入し、ソノポレーション室に流入した混合液に超音波が照射され、処理済みの混合液がソノポレーション室から流出する、という一連の流れをよりスムーズに行うことができる。また、密閉流入流路、容器、及び密閉流出流路を一連のチューブ部材で構成するようにしてもよい。なお、容器としては、市販のチューブ状部材を利用することができる。容器として市販のチューブを利用すれば、容器を交換可能部材(使い捨て部材)とすることができる。

0016

望ましくは、前記超音波照射部の超音波照射面に対するチューブ状の前記容器の姿勢を規定する姿勢規定部、をさらに備えることを特徴とする。チューブ状の容器は、その形状をフレキシブルに変更できるのが一般的である。したがって、チューブ状の容器に超音波照射面からの超音波が好適に照射されるように、チューブ状の容器を超音波照射面に対して位置決めする必要がある。また、チューブ状の容器が交換可能である場合、交換前と交換後におけるチューブ状の容器に対する超音波の照射条件を一定に保つために(つまりソノポレーションの条件を一定に保つために)、超音波照射面に対するチューブ状の容器の姿勢を規定する必要がある。当該構成においては、超音波照射面に対するチューブ状の容器の位置決め、及び姿勢の規定が姿勢規定部によって実現される。

発明の効果

0017

本発明によれば、生体細胞を含む混合液への不純物の混入を防止しつつソノポレーションを行うことができる。あるいは、本発明によれば、生体細胞あるいは導入物質の作業者への暴露を防止しつつソノポレーションを行うことができる。

図面の簡単な説明

0018

本実施形態に係るソノポレーションシステムの構成概略図である。
ソノポレーションの様子を示す概念図である。
超音波送信装置機能ブロックを示す図である。
超音波送信部の外観斜視図である。
超音波照射面に対する輸液チューブの容器部の姿勢が規定された様子を示す第1の図である。
超音波送信部、容器部、及びアタッチメント部材の断面図である。
アタッチメント部材の変形例を示す図である。
超音波照射面に対する輸液チューブの容器部の姿勢が規定された様子を示す第2の図である。
超音波送信部の変形例の斜視図である。
超音波送信部の変形例の断面図である。

実施例

0019

以下、本実施形態に係るソノポレーションシステムについて説明する。図1には、本実施形態に係るソノポレーションシステムの構成概略図が示されている。

0020

生体細胞袋10は、例えば樹脂製の密閉袋である。生体細胞袋10は、滅菌処理された上で、生体内から取得した生体細胞群(ターゲット生体細胞群)12が封入される。つまり、生体細胞群12は外部(外界)から隔離された状態で生体細胞袋10内に封入されている。本実施形態においては、生体細胞袋10には、生体細胞群12と生理食塩水とが混合されて封入される。もちろん、生体細胞袋10には、不純物が混入しないように、例えばバクテリアや塵などを含む空気に触れないように、生体内から生体細胞群12が移される。例えば、無菌室クリーンルーム)において、生体細胞群12が生体細胞袋10内に封入される。以下、生体細胞群12と生理食塩水との混合物を単に生体細胞群12と記載する。

0021

生体細胞袋10からは、生体細胞群12を生体細胞袋10から流出させるための生体細胞流出路14aが引き出される。生体細胞流出路14aは、筒状(チューブ状)であり、筒の内側空間が生体細胞群12の流路を形成している。これにより、生体細胞群12は、外部から隔離された状態で生体細胞袋10から生体細胞流出路14aに流出する。

0022

本実施形態では、生体細胞流出路14a以下、後述の処理済み混合液袋38に至るまでの生体細胞群12が流通する経路は一連の輸液チューブ14で構成される。輸液チューブ14は筒状であり、輸液チューブ14の内側空間が生体細胞群12の流路となる。これにより、生体細胞群12は、外部から隔離された状態で、生体細胞袋10から処理済み混合液袋38まで流通される。輸液チューブ14は例えば樹脂製であってよく、詳しくは、例えばポリブタジエンなどの合成ゴム素材で生成される。また、輸液チューブ14は、可撓性を有していてよい。

0023

流通制御部としてのチューブポンプ16は、生体細胞袋10から生体細胞流出路14aに流出した生体細胞群12を下流側(処理済み混合液袋38側)へ送るための装置である。チューブポンプ16は、複数のローラを含んで構成され、当該複数のローラにより輸液チューブ14で構成される生体細胞流出路14aを扱くことにより、生体細胞流出路14aに流出した生体細胞群12を下流側へ送る。これにより、生体細胞流出路14a以下、輸液チューブ14内にある生体細胞群12あるいは後述の混合液が、後述の容器部14dを経由して、処理済み混合液袋38まで流通される。チューブポンプ16により、本実施形態に係るソノポレーションシステムは、生体細胞群12あるいは混合液が自動的に輸液チューブ14内を流通するフロー型のソノポレーションシステムとなっている。

0024

遺伝子袋18には、ソノポレーションにより生体細胞群12に導入される導入物質としての遺伝子群20が封入されている。遺伝子袋18も、生体細胞袋10と同様に樹脂製の密閉袋であり、そこには、不純物が混入しないように遺伝子群20が封入される。本実施形態では、導入物質として遺伝子群20を用いているが、導入物質としてはこれに限られない。導入物質としては、治療を目的として生体内に導入される物質であり、例えば、薬剤あるいはタンパク質などの活性化物質であってもよい。

0025

遺伝子袋18からは、遺伝子群20を遺伝子袋18から流出させるための遺伝子流出路22aが引き出される。遺伝子流出路22aは、輸液チューブ14同様筒状であり、筒の内側空間が遺伝子群20の流路を形成している。これにより、遺伝子群20も、外部から隔離された状態で遺伝子袋18から遺伝子流出路22aに流出する。

0026

遺伝子流出路22aの途中には、遺伝子袋18からの遺伝子群20の流出量を調整するための定量制御装置24aが設けられてよい。定量制御装置24aとしては、例えば開閉量が調整可能な弁などであってよい。

0027

遺伝子流出路22aの下流側端部は、生体細胞流出路14aの下流側端部に合流する。両路の合流点には、両路を結合するための三方活栓26aが設けられる。三方活栓26aにより、生体細胞流出路14aからの生体細胞群12と、遺伝子流出路22aからの遺伝子群20が混合され、両者の混合液が、三方活栓26aから下流側に伸びる第1混合液流出路14bに流出される。

0028

バブル袋28には、ソノポレーションにおいて利用されるバブル(マイクロバブル)群30が封入されている。バブル袋28も、生体細胞袋10などと同様に樹脂製の密閉袋であり、そこには、不純物が混入しないようにバブル群30が封入される。バブル群30に含まれる各バブルは人工の気泡であり、そのサイズは直径0.5μm〜10μm程度である。

0029

バブル袋28からは、バブル袋28内に封入されたバブル群30を流出させるためのバブル流出路22bが引き出される。バブル流出路22bは、遺伝子流出路22aなどと同様筒状であり、筒の内側空間がバブル群30の流路を形成している。これにより、バブル群30も、外部から隔離された状態でバブル袋28からバブル流出路22bに流出する。

0030

バブル流出路22bの途中には、バブル袋28からのバブル群30の流出量を調整するための定量制御装置24bが設けられてよい。定量制御装置24bは、定量制御装置24a同様、開閉量が調整可能な弁などであってよい。

0031

バブル流出路22bの下流側端部は、第1混合液流出路14bの下流側端部に合流する。両路の合流点には、両路を結合するための三方活栓26bが設けられる。三方活栓26bにより、第1混合液流出路14bからの生体細胞群12及び遺伝子群20の混合液と、バブル流出路22bからのバブル群30が混合され、生体細胞群12と、遺伝子群20と、バブル群30との混合液が、三方活栓26bから下流側に伸びる第2混合液流出路14cに流出される。

0032

上述の通り、生体細胞袋10から流出した生体細胞群12、遺伝子袋18から流出した遺伝子群20、及びバブル袋28から流出したバブル群30は、外部から隔離された状態において混合され、生体細胞群12と、遺伝子群20と、バブル群30との混合液(以下単に「混合液」と記載する)が生成される。このように、本実施形態では、混合液生成部は、生体細胞袋10、生体細胞流出路14a、遺伝子袋18、遺伝子流出路22a、三方活栓26a、第1混合液流出路14b、バブル袋28、バブル流出路22b、及び三方活栓26bを含んで構成される。

0033

第2混合液流出路14cは、超音波が照射される容器としての容器部14dに接続される。上述の通り、本実施形態では、容器部14dも輸液チューブ14の一部であり、容器部14dの筒の内側空間(内部空間)がソノポレーション室を構成する。ソノポレーション室も輸液チューブ14の内側であるから、ソノポレーション室も外部から隔離されている。このように、第2混合液流出路14cは、外部から隔離した状態で、生成された混合液をソノポレーション室へ流入させるための流路となる。したがって、本実施形態では、密閉流入流路は第2混合液流出路14cにより構成される。なお、バブル群30をなるべく破損せずにの容器部14dに流通させるため、三方活栓26bと容器部14dとの間の距離はなるべく短い方が好ましい。換言すれば、第2混合液流出路14cは、なるべく短い方が好ましい。

0034

超音波照射部としての超音波送信装置32は、容器部14dの内側であるソノポレーション室に流入した混合液にソノポレーション用の超音波を照射(送信)するものである。超音波送信装置32は、超音波を送信する複数の振動子を有する超音波送信部34、及び、送信される超音波の制御を行う超音波制御部36から構成される。超音波送信装置32の詳細については図3及び図4を参照して後述する。

0035

ソノポレーション室に流入した混合液に超音波が照射されることで、ソノポレーションが生じ、それにより遺伝子群20が生体細胞群12に導入される。

0036

ここで、図2を参照しながら、ソノポレーションについて説明する。図2に、ソノポレーションの様子を示す概念図が示されている。なお、図2は、説明のための模式図に過ぎないものである。図2(a)には、ソノポレーション室に流入した生体細胞群12に含まれる1つの生体細胞50が示されている。生体細胞50は、細胞核50a及び細胞膜50bを有する。さらに、図2には、生体細胞50の近傍に位置する遺伝子群20及びバブル群30が示されている。

0037

ソノポレーション室に流入した混合液に超音波送信装置32により超音波USが照射されると、超音波USは生体細胞50近傍に位置するバブル30aに到達する。すると、バブル30aは体積振動を起こし、やがて圧壊する。バブル30aが圧壊すると、バブル30aから1方向に向けて衝撃波あるいはマイクロストリームが発生する。当該衝撃波などは、生体細胞50へ向けて(図2(a)中の矢印の方向へ向けて)生じる場合があり、その場合において当該衝撃波などによって細胞膜50bに孔52が開けられる。そうすると、図2(b)に示すように、生体細胞50の近傍に位置する1又は複数の遺伝子20aが、孔52を通って生体細胞50内へ取り込まれる。そして、生体細胞50内へ取り込まれた遺伝子20aが細胞核50aと反応すると、遺伝子20aの効果が発現する。なお、細胞膜50bに空いた孔52は、生体細胞50が正常に機能している限りにおいて、生体細胞50の自己修復力により塞がれる。

0038

図1戻り、超音波が照射されソノポレーションが行われた処理済み混合液は、ソノポレーション室から処理済み混合液流出路14eへ流出する。上述の通り、処理済み混合液流出路14eも輸液チューブ14の一部であり、その内側空間は外部から隔離されている。つまり、本実施形態では、密閉流出流路は処理済み混合液流出路14eにより構成される。処理済み混合液流出路14eの下流側端は処理済み混合液袋38に接続される。

0039

処理済み混合液袋38は、生体細胞袋10同様樹脂製の密閉袋である。処理済み混合液袋38には、処理済み混合液流出路14eから流入してくる処理済み混合液40が封入される。つまり、ソノポレーションが行われた後においても、処理済み混合液40は、外部から隔離された状態で処理済み混合液袋38内に封入される。処理済み混合液袋38に封入された処理済み混合液40は、その後適宜処理される。例えば、そのまま生体細胞群12に導入された遺伝子群20の発現が観察されてもよいし、処理済み混合液40が生体内へ戻されてもよい。もちろん、処理済み混合液40を生体内に戻す場合は、処理済み混合液40に不純物が混入しないように生体内に戻される。

0040

以下、図3及び図4を参照して、超音波送信装置32の詳細について説明する。図3には、超音波送信装置32の機能ブロック図が示されている。上述の通り、超音波送信装置32は、超音波送信部34及び超音波制御部36から構成される。

0041

超音波送信部34は、複数の振動子60を含んで構成される。振動子60は、電圧が加えられると歪みを生じる圧電素子である。振動子60は、超音波制御部36から供給される電圧信号であるパルス波により振動させられ、それによりソノポレーション用の超音波USを生じさせる。振動子60は、超音波制御部36からのパルス波の特性(電圧、周波数など)に応じた特性の超音波USを生じさせる。上述のように、振動子60が生じさせる超音波USは、ソノポレーション室に流入した混合液に対して照射される。

0042

超音波制御部36は、コントローラ62及び送信回路64を含んで構成される。

0043

コントローラ62は、例えばマイクロコントローラなどから構成され、送信回路64(より詳しくは送信回路64に含まれる後述の発振回路66及び増幅回路68)に対して、これらを制御する制御信号を送信する。コントローラ62は、超音波制御部36が有する記憶部(不図示)に記憶されたプログラムに従って、送信回路64に対して制御信号を送信する。

0044

送信回路64は、振動子60を駆動するためのパルス波を生成して振動子60に供給するものであり、発振回路66及び増幅回路68を含んで構成されている。

0045

発振回路66は、振動子60を駆動するためのパルス波を生成する。パルス波は、例えば所定の周波数を有する正弦波あるいは方形波などである。また、コントローラ62から送られる制御信号は、発振回路66から出力されるパルス波の周波数を指示する信号を含んでいる。したがって、発振回路66は、制御信号によって指示された周波数のパルス波を出力する。増幅回路68は、発振回路66が出力したパルス波の電圧振幅の変更を行う。増幅回路68はコントローラ62からの制御信号が示す電圧振幅へパルス波の電圧振幅を変更する。増幅回路68により処理されたパルス波は、超音波送信部34が有する各振動子60に送られる。

0046

図4には、超音波送信部34の外観斜視図が示されている。図4に示される通り、本実施形態における超音波送信部34は平面視で円形となっている。その上面近傍において複数の振動子60が埋設されており、各振動子60から上方に向けて超音波が照射される。したがって、超音波送信部34の上面が超音波照射面70となる。超音波照射面70も平面視で円形となっている。

0047

超音波照射面70の側面及び底面を取り囲むように枠体72が設けられる。枠体72は、剛性をもった部材で形成されており、例えばベーク材などの樹脂で形成される。図4に示される通り、超音波照射面70は、枠体72の上面72aに対して少し低くなっており、つまり、枠体72の一部が、超音波照射面70の径方向端部から立設する円筒状の側壁を構成している。当該側壁により、超音波照射面70の上側に平面視で円形のシャーレを置いたときに、シャーレの水平方向のずれが防止されると共に、超音波照射面70とシャーレとの間に液状の超音波伝播媒質(例えば脱気水あるいはエコーゼリーなど)を充填させたときに、当該超音波伝播媒質の漏れが防止される。

0048

超音波照射面70から上方に向けて超音波が照射されるから、輸液チューブ14の容器部14dは、超音波照射面70の上方に配置される。本実施形態では、容器部14dが超音波照射面70の超音波照射領域から外れないように、容器部14dが超音波照射面70に対して位置決めされる。換言すれば、超音波照射面70に対する容器部14dの姿勢が規定される。

0049

図5に、超音波照射面70に対する容器部14dの姿勢が規定された様子が示されている。図5に示すように、本実施形態では、姿勢規定部としてのアタッチメント部材80により、容器部14dの姿勢が規定される。アタッチメント部材80は剛体で形成される部材である。例えば、プラスチックなどの樹脂、あるいはガラスなどで形成される。また、アタッチメント部材80は超音波送信部34に対して脱着可能な部材である。

0050

アタッチメント部材80は円筒形状となっている。その直径は超音波照射面70の直径よりも小さくなっている。したがって、アタッチメント部材80は、超音波照射面70の上側であって、枠体72が構成する側壁内に設置可能となっている。

0051

アタッチメント部材80の側面には、輸液チューブ14を通すための2つの切り欠き80a及び80bが設けられている。本実施形態においては、2つの切り欠き80a及び80bは、アタッチメント部材80の対向する側面に設けられているが、切り欠き80a及び80bが設けられる位置はそれに限られない。また、本実施形態では切り欠き80a及び80bにより輸液チューブ14が通されているが、切り欠き80a及び80bに代えて、輸液チューブ14を通すことが可能な2つの孔をアタッチメント部材80の側面に設けるようにしてもよい。

0052

2つの切り欠き80a及び80bに輸液チューブ14が挿通されることで、超音波照射面70の上方において輸液チューブ14(容器部14d)の姿勢が規定される。図5に示されるように、姿勢が規定された輸液チューブ14において、切り欠き80aよりもアタッチメント部材80の外側の部分が第2混合液流出路14cであり、切り欠き80bよりもアタッチメント部材80の外側の部分が処理済み混合液流出路14eであり、切り欠き80aと80bの間の部分、すなわち、超音波照射面70の上方に位置する部分が容器部14dとなる。

0053

図5に示されたように超音波照射面70の上方に位置決めされた輸液チューブ14内に、チューブポンプ16の作用により混合液が流れていき、その過程においてソノポレーションが行われる。詳しくは、第2混合液流出路14c内を流通してきた混合液が容器部14d内のソノポレーション室に流入すると、ソノポレーション室内を流通する混合液に対して振動子60からの超音波が照射される。ソノポレーション室内を流通していく混合液に対しては、それがソノポレーション室内にある限りにおいて超音波が照射され続ける。本実施形態においては、ソノポレーションを生じさせるために混合液に対して約10秒程度超音波を照射することとしている。したがって、混合液が容器部14dの始点(切り欠き80aの位置)から容器部14dの終点(切り欠き80bの位置)まで流通するのに約10秒程度かかるようにチューブポンプ16において流速が調整される。ソノポレーションが行われた後の処理済み混合液は、そのまま処理済み混合液流出路14eから流出される。

0054

アタッチメント部材80を用いることで、超音波照射面70に対する容器部14dの姿勢が規定されるから、輸液チューブ14が交換された場合においても、再度セットされた容器部14dは、交換前の容器部14dの姿勢と同等の姿勢を容易に取ることができる。これにより、容器部14dに対する超音波の照射条件が一定に保たれる。

0055

超音波送信部34からの超音波がより好適に混合液に照射されるよう、超音波照射面70と容器部14dとの間は超音波伝播媒質で充填されるのが望ましい。

0056

図6には、超音波照射面70と容器部14dとの間に超音波伝播媒質としての脱気水90が充填された様子が示されている。図6は、容器部14d、超音波送信部34、及びアタッチメント部材80の断面図が示されている。上述の通り、アタッチメント部材80は円筒形状を有しているから、その内側に脱気水90を注入することができる。なお、脱気水90をアタッチメント部材80の内側に注入する場合は、アタッチメント部材80の切り欠き80a及び80bは、輸液チューブ14を挿通した上で封止される。これにより、アタッチメント部材80の内側において脱気水90が充填され、つまり、超音波照射面70と容器部14dとの間に脱気水90が充填される。これにより、超音波照射面70と容器部14dとの間に空気層がなくなり、超音波照射面70から照射された超音波の反射が低減され、容器部14d内のソノポレーション室92に流入した混合液94に対してより好適に超音波が照射される。なお、本実施形態では、超音波伝播媒質として脱気水90が用いられているが、超音波伝播媒質としては、それに限られず、例えばエコーゼリーなどであってもよい。

0057

図7には、アタッチメント部材の変形例の斜視図が示されている。また、図8には、アタッチメント部材の変形例の平面図が示されている。図7に示される通り、変形例に係るアタッチメント部材100は、アタッチメント部材80と同様に、円筒形状であり、輸液チューブ14を挿通させるための切り欠き100a及び100bが側面に設けられている。そして、アタッチメント部材100も、超音波照射面70の上側であって、枠体72が構成する側壁内に設置される。

0058

アタッチメント部材100には、アタッチメント部材100の側面上端を直線的に繋ぐように設けられる2本の梁部100c及び100dが設けられる。また、アタッチメント部材100は、梁部100cから垂直下方に伸びる垂直柱100e、及び、梁部100dから垂直下方に伸びる垂直柱100fが設けられる。垂直柱100eは、平面視において切り欠き100aからなるべく離れた位置であって、切り欠き100aと切り欠き100bを結ぶ直線からなるべく離れた位置に設けられるのが望ましく、垂直柱100fは、平面視において切り欠き100bからなるべく離れた位置であって、切り欠き100aと切り欠き100bを結ぶ直線からなるべく離れた位置に設けられるのが望ましい。また、垂直柱100e及び100fは、超音波照射面70の中心点に対して点対象となる位置に配置されるのが望ましい。

0059

図8に示されるように、アタッチメント部材100においては、輸液チューブ14は、切り欠き100aに挿通された後、垂直柱100eに引っ掛けられ、その後さらに垂直柱100fに引っ掛けられた上で切り欠き100bに挿通されてアタッチメント部材100の外側へと引き出される。そうすると、図8に示すように、容器部14dは、超音波照射面70の上方において蛇行するような姿勢となる。

0060

これにより、輸液チューブ14における容器部14dとしての長さが長くなり、つまり超音波が照射されるソノポレーション室の長さが長くなる。これにより、少なくともアタッチメント部材80を使用した場合に比して、ソノポレーション室内の混合液に対して十分な時間超音波を照射させることを担保しつつ、輸液チューブ14を流れる混合液の流速を向上させることができる。つまり、ソノポレーションの処理速度を向上させることができる。

0061

それと共に、容器部14dが超音波照射面70上を蛇行するから、アタッチメント部材80を使用したときに比して、超音波送信部34が有する複数の振動子60が送信する超音波を効率的に利用することができる。具体的には、アタッチメント部材80を使用したときは、直線状の容器部14dの下に位置する振動子60からの超音波しか混合液に照射されないが、アタッチメント部材100を使用したときは、図8に示すように、容器部14dがより多くの振動子60の上を通過するから、より多くの振動子60からの超音波を混合液に照射させることができる。

0062

なお、アタッチメント部材100を用いた場合であっても、アタッチメント部材100の内側に脱気水90が注入されてよい。

0063

図9には、超音波送信部の変形例の斜視図が示されている。図9に示される通り、変形例に係る超音波送信部110は、輸液チューブ14の延伸方向に伸びる細長形状の枠体112を有している。枠体112は、超音波送信部34(図4など参照)の枠体72と同様に剛性をもった部材で形成される。枠体112の短手断面は略U字型となっており、上方が開いた形状を有している。つまり、枠体112は2つの側壁と底板を有している。枠体112の2つの側壁及び底板には、それぞれ複数の振動子114が埋設されている。より詳しくは、枠体112の2つの側壁及び底板それぞれには、枠体112(つまり輸液チューブ14)の延伸方向に沿って整列された複数の振動子114が設けられている。枠体112の2つの側壁及び底板が含む複数の振動子114は、それぞれ、断面U字状の枠体112の内側領域に向けて超音波を照射するものである。つまり、超音波送信部110の超音波照射面は、枠体112の2つの側壁の内側面、及び底板の上側面(底面)となる。

0064

枠体112の上側開放部から輸液チューブ14が枠体112の内側領域に落とし込まれる。図9には、枠体112に輸液チューブ14が落とし込まれた状態が示されている。また、枠体112に輸液チューブ14が落とし込まれた状態における短手断面が図10に示されている。変形例においては、輸液チューブ14のうち、枠体112に挟み込まれた部分が容器部14dを構成する。なお、変形例においても、超音波送信部110の超音波照射面と容器部14dとの間には超音波伝播媒質が充填される。ここでは、超音波伝播媒質としてエコーゼリー116が充填される。なお、枠体112の長手方向端部からの漏れが防止されるならば、超音波送信部110において超音波伝播媒質として脱気水を用いることもできる。

0065

図9及び図10に示された状態において、各振動子114から超音波が照射されると、超音波送信部110が有する全ての振動子114から、容器部14d(つまりソノポレーション室92に流入した混合液94)に対して超音波が照射されることになる。したがって、超音波送信部110によれば、効率良く、つまり無駄な超音波の照射を低減しつつ混合液94にソノポレーション用の超音波を照射することができる。

0066

以上説明した本実施形態に係るソノポレーションシステムによれば、生体細胞群12と、遺伝子群20と、バブル群30との混合液の生成され、混合液がソノポレーション室へ流通され、ソノポレーション室において混合液に超音波が照射されてソノポレーションが行われ、処理済みの混合液がソノポレーション室から処理済み混合液袋38まで流通するまでの間の一連の処理が外部から隔離された状態で行われる。これにより、混合液に不純物が混入することが防止されつつソノポレーションを行うことができる。それと共に、混合液の作業者への暴露が防止されつつソノポレーションを行うことができる。

0067

なお、本実施形態に係るソノポレーションシステムにおいては、生体から取り出された生体細胞群12が一旦生体細胞袋10に封入され、また、処理済みの混合液が処理済み混合液袋38に封入されていたが、本発明によれば、将来的には、生体内からの生体細胞群12を直接生体細胞流出路14aに流入させ、また、処理済みの混合液を処理済み混合液流出路14eから直接生体内へ戻すことも実現可能となる。

0068

以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。

0069

例えば、混合液生成部としては、上記実施形態の態様に限られず、外部から隔離した状態で、生体細胞群12と、遺伝子群20と、バブル群30との混合液が生成できる限りにおいて、様々な態様を取ることができる。例えば、上記実施形態においては、まず生体細胞群12と遺伝子群20とが混合され、次いでバブル群30が混合されているが、そのような態様には限られない。しかし、上述のように、混合液が容器部へ到達するまでにできるだけバブル群30を崩壊させない観点からは、バブル群30は容器部からできるだけ近い位置で混合されるのが望ましい。

0070

また、上記実施形態においては、容器部を輸液チューブ14の一部としていたが、容器部としては、その内部空間(ソノポレーション室)に混合液が外部から隔離された状態において一定期間貯留される限りにおいて様々な態様を取ることができる。例えば容器部としては密閉内部空間を有するビニール袋などであってもよい。また、輸液チューブ14の一部以外を容器部として用いる場合、当該容器部には、混合液を密閉状態で容器部に流入させるための密閉流入流路、及び処理済みの混合液を密閉状態で容器部から流出させるための密閉流出流路が接続される。

0071

また、超音波送信装置32としては、容器部内のソノポレーション室に流入した混合液に対してソノポレーション用の超音波が照射できる限りにおいて、様々な態様を取ることができる。例えば、超音波送信部34の形状としては上述の実施形態及び変形例に限られない。

0072

10生体細胞袋、12 生体細胞群、14輸液チューブ、14a 生体細胞流出路、14b 第1混合液流出路、14c 第2混合液流出路、14d容器部、14e処理済み混合液流出路、16チューブポンプ、18 遺伝子袋、20遺伝子群、22a 遺伝子流出路、22bバブル流出路、24a,24b 定量制御装置、26a,26b三方活栓、28 バブル袋、30 バブル群、32超音波送信装置、34超音波送信部、36 超音波制御部、38 処理済み混合液袋、40 処理済み混合液。

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