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技術 医用画像診断支援装置、その制御方法、及びプログラム

出願人 キヤノンメディカルシステムズ株式会社
発明者 今杉祐介
出願日 2016年12月13日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-240782
公開日 2018年6月21日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2018-094042
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 基準断面 グラフ生成ステップ 患者欄 DICOM情報 人体領域 所見欄 PACS 呼吸器学
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この項目の情報は公開日時点(2018年6月21日)のものです。
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図面 (9)

課題

臓器病変部の進行状況直感的にユーザに認識させること。

解決手段

患者対象臓器を含む第1の医用画像と、第1の医用画像と異なる時刻撮影された第2の医用画像であって、患者の前記対象臓器を含む第2の医用画像とを取得し、第1の医用画像の対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、第2の医用画像の対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成する。第1の医用画像における対象臓器の基準断面の位置と、第2の医用画像における対象臓器の基準断面の位置とを特定し、第1グラフと第2グラフとを、第1の医用画像における対象臓器の基準断面の位置と、第2の医用画像における対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する。

概要

背景

近年、COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease;慢性閉塞性呼吸器疾患)を罹患する患者の数は増加傾向にある。COPDとは閉塞性肺疾患一種で、例えば肺胞破壊が進行した後、含気領域が拡大する病態を示すものである。COPDは、その原因の一つとして、喫煙大気汚染などのガス、あるいは有害な微小粒子に起因する異常な炎症反応が挙げられ、慢性の閉塞性気道炎と肺気腫を伴う進行性気流制限を特徴とする疾患である。

そこで近年ではX線CT(Computed Tomography)装置で撮影された医用画像(以下、CT画像とも称する)を用いたCOPDの定量的な測定法提唱されている。そのなかでも「Goddard法」と呼ばれる肺気腫の進行の程度をスコア化する手法は簡便であり、幅広く用いられるようになった(非特許文献1)。そのためGoddard法に則った評価を可能とする解析ソフトウェアが望まれている。

Goddard法に則った評価手法では上肺野大動脈弓付近)、中肺野気管支分岐部の位置)、下肺野(横隔膜より1〜3cm上方の位置)の3つの断面を用いて、左右それぞれの肺野におけるLAA(Low Attenuation Areaの略でCT画像上の正常肺野領域より明らかに低いCT値を持つ領域のことであり、通常はCT値が−950HU以下の領域がLAAの領域とされる)の面積の割合をスコア化し、その総和を基に慢性閉塞性肺疾患重症度を判断する。

概要

臓器病変部の進行状況直感的にユーザに認識させること。患者の対象臓器を含む第1の医用画像と、第1の医用画像と異なる時刻に撮影された第2の医用画像であって、患者の前記対象臓器を含む第2の医用画像とを取得し、第1の医用画像の対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、第2の医用画像の対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成する。第1の医用画像における対象臓器の基準断面の位置と、第2の医用画像における対象臓器の基準断面の位置とを特定し、第1グラフと第2グラフとを、第1の医用画像における対象臓器の基準断面の位置と、第2の医用画像における対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する。

目的

そのためGoddard法に則った評価を可能とする解析ソフトウェアが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

患者対象臓器を含む第1の医用画像と、当該第1の医用画像と異なる時刻撮影された第2の医用画像であって、前記患者の前記対象臓器を含む前記第2の医用画像とを取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記第1の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、前記第2の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成するグラフ生成手段と、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とを特定する特定手段と、前記グラフ生成手段で生成された前記第1グラフと前記第2グラフとを、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする医用画像診断支援装置

請求項2

前記特定手段で特定された前記基準断面の位置に基づいて、前記第1グラフと前記第2グラフとを複数の領域に区分けする区分け手段と、前記区分け手段で区分けされた前記第1グラフと前記第2グラフとの複数の領域を、それぞれ対応する領域同士でグラフの長さを調整する調整手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断支援装置。

請求項3

前記病変部の割合は前記断面ごと臓器実質に対する割合であることを特徴とする請求項1または2に記載の医用画像診断支援装置。

請求項4

前記対象臓器はであって、前記特定手段で特定される前記基準断面の位置は、前記患者の大動脈弓部の位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医用画像診断支援装置。

請求項5

前記対象臓器は肺であって、前記特定手段で特定される前記基準断面の位置は、前記肺の気管支分岐する位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医用画像診断支援装置。

請求項6

前記対象臓器は肺であって、前記特定手段で特定される前記基準断面の位置は、前記患者の横隔膜の位置に基づいて決まる位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医用画像診断支援装置。

請求項7

医用画像診断支援装置が、患者の対象臓器を含む第1の医用画像と、当該第1の医用画像と異なる時刻に撮影された第2の医用画像であって、前記患者の前記対象臓器を含む前記第2の医用画像とを取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得された前記第1の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、前記第2の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成するグラフ生成ステップと、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とを特定する特定ステップと、前記グラフ生成ステップで生成された前記第1グラフと前記第2グラフとを、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する表示制御ステップとを備えることを特徴とする医用画像診断支援装置の制御方法

請求項8

医用画像診断支援装置を、患者の対象臓器を含む第1の医用画像と、当該第1の医用画像と異なる時刻に撮影された第2の医用画像であって、前記患者の前記対象臓器を含む前記第2の医用画像とを取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記第1の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、前記第2の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成するグラフ生成手段と、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とを特定する特定手段と、前記グラフ生成手段で生成された前記第1グラフと前記第2グラフとを、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する表示制御手段として機能させることを特徴とする医用画像診断支援装置で実行可能なプログラム

技術分野

0001

臓器病変部の進行状況直感的にユーザに認識させることの可能な医用画像診断支援装置、その制御方法、及びプログラムに関する。

背景技術

0002

近年、COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease;慢性閉塞性呼吸器疾患)を罹患する患者の数は増加傾向にある。COPDとは閉塞性肺疾患一種で、例えば肺胞破壊が進行した後、含気領域が拡大する病態を示すものである。COPDは、その原因の一つとして、喫煙大気汚染などのガス、あるいは有害な微小粒子に起因する異常な炎症反応が挙げられ、慢性の閉塞性気道炎と肺気腫を伴う進行性気流制限を特徴とする疾患である。

0003

そこで近年ではX線CT(Computed Tomography)装置で撮影された医用画像(以下、CT画像とも称する)を用いたCOPDの定量的な測定法提唱されている。そのなかでも「Goddard法」と呼ばれる肺気腫の進行の程度をスコア化する手法は簡便であり、幅広く用いられるようになった(非特許文献1)。そのためGoddard法に則った評価を可能とする解析ソフトウェアが望まれている。

0004

Goddard法に則った評価手法では上肺野大動脈弓付近)、中肺野気管支分岐部の位置)、下肺野(横隔膜より1〜3cm上方の位置)の3つの断面を用いて、左右それぞれの肺野におけるLAA(Low Attenuation Areaの略でCT画像上の正常肺野領域より明らかに低いCT値を持つ領域のことであり、通常はCT値が−950HU以下の領域がLAAの領域とされる)の面積の割合をスコア化し、その総和を基に慢性閉塞性肺疾患重症度を判断する。

先行技術

0005

日本呼吸器学会編:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断治療のためのガイドライン第2版,株式会社メディカルレビュー社,2004,p12−p13

発明が解決しようとする課題

0006

上述したCOPDのような進行性の疾患の診療を行う際に、医師は患者の疾患の進行度を把握したいことがある。特に前回の診療と比べてどの程度疾患が進行しているかを知ることは重要とされている。

0007

COPDであれば、第1の時期に撮影されたCT画像と、第2の時期に撮影されたCT画像とについて、Goddard法に則ってスコア化し、それぞれの値を比較することで患者のCOPDの進行度を判断することができる。

0008

しかしながら上記で示した左右6箇所の比較では、縦に長い臓器であるの全体の状態を捉えるものではなく部分的な比較に過ぎない。疾患がどのように進行しているかを肺の全体で視覚的かつ直感的に認知することができる仕組みを以って診断医提示できることが好ましい。

0009

また、肺は臓器自体の大きさが患者の呼吸に応じて変化するという特性があることから、異なるタイミングで撮影されたCT画像において肺同士を単純に比較することは出来ない。そのため異なるタイミングで撮影されたCT画像において臓器同士を簡便に比較することのできる仕組みが求められている。

0010

そこで、本発明は、臓器の病変部の進行状況を直感的にユーザに認識させることの可能な仕組みを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的を達成するために、本発明の医用画像診断支援装置は、患者の対象臓器を含む第1の医用画像と、当該第1の医用画像と異なる時刻に撮影された第2の医用画像であって、前記患者の前記対象臓器を含む前記第2の医用画像とを取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記第1の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第1グラフと、前記第2の医用画像の前記対象臓器の断面における病変部の割合を示す第2グラフとを生成するグラフ生成手段と、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とを特定する特定手段と、前記グラフ生成手段で生成された前記第1グラフと前記第2グラフとを、前記第1の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置と、前記第2の医用画像における前記対象臓器の基準断面の位置とにより位置合わせをして表示するよう制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、臓器の病変部の進行状況を直感的にユーザに認識させることができる。

図面の簡単な説明

0013

本実施形態における医用画像診断支援装置100のハードウェア構成の一例を示す概念図である。
本実施形態における医用画像診断支援装置100の機能構成の一例を示す概念図である。
本実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
生成されるグラフ401の一例を示す概念図である。
図3のフローチャートにおけるグラフの位置合わせ処理の詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
CT画像Aのグラフ601と三次元画像602、及び、CT画像Bのグラフ603と三次元画像604が並列して表示されていることを示す概念図である。
複数のグラフを対応する区間同士で位置合わせを行う処理の内容を説明するための概念図である。
レポート800の一例を示す概念図である。

実施例

0014

本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明を行う。

0015

まず、図1を用いて、本発明の実施形態における医用画像診断支援装置100のハードウェア構成を説明する。尚、図1の医用画像診断支援装置100のハードウェアの構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。

0016

医用画像診断支援装置100は、CPU201、RAM202、ROM203、システムバス204、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208、入力デバイス209、ディスプレイ210、外部メモリ211等を備える。

0017

CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。

0018

RAM202は、CPU201の主メモリワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM202にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。

0019

ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムや、各種装置の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。

0020

入力コントローラ205は、キーボードマウス等のポインティングデバイス(入力デバイス209)からの入力を制御する。

0021

ビデオコントローラ206はディスプレイ210等の表示装置の表示を制御する。ディスプレイ210(表示部)は例えばCRT液晶ディスプレイである。

0022

メモリコントローラ207は、ブートプログラムブラウザソフトウェア、各種のアプリケーションフォントデータ、ユーザファイル、各種データ等を記憶するハードディスクフレキシブルディスク或いはPCMCIAカードスロットアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。

0023

尚、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォント展開ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。

0024

本発明の医用画像診断支援装置100が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等はそれぞれ外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてRAM202にロードされることにより、CPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係るプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブル、医用画像等は外部メモリ211に格納されている。尚、医用画像は外部サーバ等に記憶されており、医用画像診断支援装置100が外部サーバから医用画像を取得するような構成としてもよい。

0025

以上で、図1に示す医用画像診断支援装置100のハードウェア構成の説明を終了する。

0026

次に、図2を用いて医用画像診断支援装置100の機能構成図の説明を始める。

0027

医用画像診断支援装置100は、機能部として、医用画像取得部1001、肺野領域抽出部1002、肺気腫領域抽出部1003、算出部1004、グラフ生成部1005、表示制御部1006、グラフ調整部1007を備える。医用画像取得部1001は、例えばモダリティで撮影することにより得られた被検体(患者)のCT画像など、医用画像を取得する機能部である。本実施形態では、CT画像を例として説明するがMRI画像など他のモダリティで撮影された医用画像にも本発明は適用可能である。肺野領域抽出部1002は、医用画像取得部1001で取得された医用画像に基づいて被検体の肺野の領域を抽出する機能部である。肺気腫領域抽出部1003は、医用画像取得部1001で取得された医用画像に基づいて被検体の肺気腫の領域を抽出する機能部である。算出部1004は、抽出された肺野領域における肺気腫領域の割合を、CT画像ごとに算出する機能部である。グラフ生成部1005は、算出部1004で算出された肺野領域における肺気腫領域の割合と、割合に対応するCT画像の被検体の位置とを示すグラフを生成する機能部である。表示制御部1006は、被検体の画像とグラフ生成部1005で生成されたグラフを表示画面上に表示させる機能部である。グラフ調整部1007は、グラフ生成部1005で生成されたグラフに含まれる複数の領域を、対応する領域同士でグラフの長さを調整する機能部である。

0028

以上で、図2に示す医用画像診断支援装置100の機能構成の説明を終了する。

0029

次に図3のフローチャートを用いて本実施形態における詳細な処理の流れを説明する。本実施形態では、一例として肺における肺気腫の割合を示すグラフの調整を行うが、他の臓器における何らかの情報をプロットしたグラフであっても適用可能である。例えば心臓拍動における心筋動きを示す値などでもよい。

0030

テップS301では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、例えばX線CT(Computed Tomography)装置で撮影されたスライス画像断層画像アキシャル断面画像)であるCT画像を外部メモリ211から取得する(取得手段に相当する)。本実施形態では、肺を対象臓器として説明をするが、他の臓器を対象臓器としても構わない。ステップS301で取得されるCT画像は、肺を少なくとも含むCT画像である。具体的には、特定の患者のCT画像であって、撮影されたタイミング(時刻)が異なる少なくとも2つのCT画像(群)の指定をユーザから受け付け、指定を受け付けた少なくとも2つのCT画像(第1の医用画像、第2の医用画像に相当する)を取得する。

0031

なお医療分野において、このようなモダリティ装置で撮影された医用画像は、ネットワークを介して接続されたPACS(Picture Archiving Communication System)に送信され、そこで集中管理されることが一般的である。そのため、医用画像診断支援装置100は、医用画像診断支援装置内のみならず、PACSからも医用画像が取得できるように設けられている。なお、医用画像診断支援装置100のCPU201が取得するCT画像はスライス画像のみならず、複数のスライス画像から構成される三次元画像をリスライスして得られたリスライス画像でもよい。

0032

ステップS302では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、取得したスライス画像の人体領域ではない背景部分のCT値を、肺野領域に相当するCT値よりも大きなCT値に置き換える。これは後の肺気腫領域の抽出の際に誤って背景部分のCT値を抽出してしまわないようにするためであり、具体的には−700HUに置き換える。

0033

その後、肺野領域(臓器実質に相当する)を抽出するための所定の閾値(例えば、CT値:−400HU)を基準としてこれより小さなCT値を持つピクセルを特定することにより、CT画像ごとに肺野領域を抽出する。なお、肺野領域の抽出方法はこれに限定されるわけではなく、肺野領域を特定することができればユーザによる操作で肺野領域の指定を受け付けても構わないし、特開2003−70781号公報に記載された方法などいずれの方法を用いても構わない。

0034

ステップS303では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS301で取得したスライス画像(アキシャル断面画像)ごとに、肺気腫領域を抽出する。肺気腫領域はスライス画像においてLAA(low attenuation area、低吸収領域)として抽出される。より具体的には、肺気腫に相当する既知の値(例えばCT値:−900HU)より小さなCT値を持つピクセルを特定することにより、肺気腫の領域を抽出する。このような肺気腫の領域抽出方法については、これに限定されるわけではなく、特開2003−70781号公報に記載された方法などの他の方法を用いて肺気腫領域を抽出してもよい。

0035

ステップS304では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS302で抽出した肺野領域に対する、ステップS303で抽出した肺気腫領域の割合をスライス画像ごとに算出する。より具体的には、肺野領域のピクセルの数をM,肺気腫領域のピクセルの数をNとし、NをMで除算することによって、割合を求める。このようにしてスライス画像ごとに肺野領域に対する肺気腫領域の割合を示す値の算出を行う。算出された値は、スライス画像に対応付けて管理しておく。

0036

ステップS305では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS304で算出されたスライス画像ごとの割合を示す値を所定の間隔でプロットすることによってグラフ401を生成する(グラフ生成手段に相当する)。生成されるグラフは、例えば図4に示す401のグラフである。図4の401のグラフには、Goddard法のスコア判定に用いられる基準値であり、肺気腫の割合を示す値の基準値である25%、50%、75%の基準線410が設けられている。図4に示すように、肺気腫の割合の値が0%以上25%未満の範囲内はグラフの線の色を青、25%以上50%未満の範囲内はグラフの線の色をオレンジ、50%以上75%未満の範囲内はグラフの線の色を白、75%以上100%未満の範囲内はグラフの線の色を赤とするようになっている。このように肺気腫領域の割合を示す値に応じて段階的にグラフの線の表示形態を異ならせることで、被検体の肺野全体に対してどの部分に肺気腫が多く存在するのかをより明確にユーザ(診断医)に認識させることができる。なお、表示形態の異ならせる方法として色分けを例として説明したが、線自体の形態を変更するなど他の方法でも構わない。

0037

図4コロナ断面画像402は、ステップS301で取得されたCT画像をリスライスすることにより得られた画像である。コロナル断面画像402とグラフ401とを並列表示することで、プロットされたグラフの値と、該値の身体上の位置とを対応付けて視認させることを可能とする効果がある。言い換えると、ユーザは肺気腫の割合を示す値とこの値に対応する被検体の位置とを容易に比較することができる。つまり、グラフで肺気腫の割合が高い割合を示している部分が、被検体のどの位置に相当するのかをユーザは識別することができ、Goddard法に基づいて算出されるスコアだけではわからない肺気腫の分布状態一目で認識することができる。

0038

グラフ401とコロナル断面画像402とには、患者の身体構造上の位置を示す、補助線404、405、406が重畳されている。補助線404は、患者の大動脈弓部の上側の位置を示す補助線である。大動脈弓部の位置は、ユーザにより指定をされてもよいし、CT画像を解析することによって抽出されてもよい。補助線405は、気管支の分枝位置を示す補助線である。気管支の分枝位置は、ユーザにより指定をされてもよいし、CT画像を解析することによって抽出されてもよい。補助線406は、横隔膜の位置から所定の距離離れた位置を示す補助線である。所定の距離とは例えば3センチメートルである。この位置についても、ユーザにより指定をされてもよいし、CT画像を解析することによって抽出されてもよい。これら補助線404乃至406の位置は、上述したGoddard法により定義された位置である。

0039

ステップS306では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS305で生成された複数のグラフの位置合わせを行うか否かを判定する。グラフの位置合わせを行うと判定された場合には処理をステップS307に進め、そうでない場合には処理をステップS308に進める。グラフの位置合わせを行うか否かの判定については、予めユーザからグラフの位置合わせを行うか否かの指示を受け付けているか否かによって判定してもよいし、ディスプレイ210上に表示させたポップアップ画面上でユーザに指示をさせることによって判定するようにしても構わない。

0040

ステップS306でグラフ位置合わせを行わないと判定された場合の、ステップS308で表示される画面の例について説明を行う。ステップS308では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS305で生成されたグラフをそれぞれ比較可能に表示する。例えば図6では、CT画像Aのグラフ601(第1グラフに相当する)と三次元画像602、及び、CT画像Bのグラフ603(第2グラフに相当する)と三次元画像604が並列して表示されている。なお、複数のグラフをそれぞれ分けて並列して表示するようにしたが、同じ領域の範囲内に複数のグラフを重畳して表示するようにしても構わない。

0041

異なるタイミングで撮影されたCT画像に基づくグラフを調整することなく比較表示をした場合、図6に示すように補助線404乃至406の位置のように対応する断面がずれてしまうことが分かる。これは、肺の特性である、肺の上部に比べて下部の方が呼吸により肺の大きさへの影響を受けやすいという特性に起因する。肺の最上位置から補助線404までの区間、補助線404から補助線405までの区間、補助線405から補助線406までの区間、補助線406から肺の最下位置までの区間といった、それぞれの区間の長さをグラフ601とグラフ603とで比較すると、肺の最上位置から補助線404までの区間、補助線404から補助線405までの区間、補助線405から補助線406までの区間、の順でグラフ601とグラフ603間で区間同士の大きさの変化率が異なっている(上がっている)ことが分かる。そのため、図6のようにCT画像Aのグラフ601と三次元画像602、及び、CT画像Bのグラフ603と三次元画像604を並列して表示したとしても、2つのグラフの対応する位置関係が保持されているわけではないため、医師は対応する位置を探して比較をしなければならないという手間が生じてしまっていた。

0042

ステップS307では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS305で作成された複数のグラフの位置合わせを行う位置合わせ処理を行う。位置合わせ処理の詳細な処理の流れは図5のフローチャートを用いて説明する。

0043

図5は、位置合わせ処理の詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。

0044

ステップS501では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS305で作成されたグラフの基準位置(基準断面に相当する)を特定する処理を行う(特定手段に相当する)。

0045

グラフの基準位置の特定方法について説明を行う。基準位置とは、患者の身体構造上の肺と異なる他の部位に基づいて特定される位置を示しており、例えば上述した補助線404、405、406の位置である。これらの位置は、上述の通り肺の呼吸動作により肺の大きさが変動したとしても、身体構造に対する相対的に決まる位置である。

0046

ステップS502では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS501で特定された位置に基づいてCT画像Aのグラフ601とCT画像Bのグラフ603とで、それぞれ区間を特定する処理を行う(区分け手段に相当する)。グラフの区間とは、肺の最上位置から補助線404までの区間、補助線404から補助線405までの区間、補助線405から補助線406までの区間、補助線406から肺の最下位置までの区間である。図7の700Aに示す、区間701と区間711、区間702と区間712、区間703と区間713、区間704と区間714とがそれぞれ、グラフ601とグラフ603とで対応関係にある区間である。

0047

ステップS503では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS502で特定された区間のうち、対応する区間同士で位置合わせを行う処理を行う(調整手段に相当する)。具体的には、対応する区間同士の長さを同一にする処理である。本実施形態では、グラフ601の区間の長さで、グラフ603の対応する区間の長さを調整する。

0048

図7の700Aで具体的に説明すると、区間711の長さを区間701と同一に、区間712の長さを区間702と同一に、区間713の長さを区間703と同一に、区間714の長さを区間704と同一にする処理を行う。具体的には、区間701の長さと同一にするために、グラフのプロットの間隔を広げる、もしくは狭める処理を行う。区間同士の長さを調整する方法は他の方法であっても構わない。

0049

ステップS503での位置合わせを行う処理を行った後の例が、図7に示す700Bである。700Bに示すように、患者の身体構造上の肺と異なる他の部位に基づいて特定される区間ごとにグラフの長さを調整することで、グラフの並列表示(重畳表示でもよい)をした際に、医師が一目で特定の臓器の疾患の進行度を認識させることが可能となるという効果がある。

0050

以上で図5に示すフローチャートの説明を終了する。
図3のフローチャートの説明に戻る。

0051

ステップS308では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS305で生成されたグラフを比較可能にディスプレイ210に表示する(表示制御手段に相当する)。本実施形態では、グラフを並列表示するが、重畳表示するようにしても構わない。例えば、図6に示す画面例である。図6はステップS307の位置合わせ処理を行わなかった場合の画面例であり、図6のグラフ601とグラフ603とを、図7の700Bのグラフ601とグラフ603とに置き換えたものが、ステップS307の位置合わせ処理を行った場合の画面例となる。

0052

このように、位置合わせを行わなかった場合には、グラフ同士が対応していないためグラフ同士を比較する場合にはユーザ(医師など)が肺の特徴を加味して対応する箇所を特定しなければならなかった。グラフの区間ごとに長さの調整を行った画面をディスプレイ210に表示することにより、例えば肺のような医用画像が撮影されたタイミングによって、均一に大きさが変動するのではなく区間ごとに大きさの変動率が変わって大きさが変化する臓器であったとしても、適切に疾患の進行状況をユーザ(医師など)に認識させることが可能な仕組みを提供できる。

0053

ステップS309では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ユーザからレポート出力指示を受け付けたか否かを判定する。レポート出力指示を受け付けたと判定された場合には処理をステップS310に進め、そうでない場合には処理をステップS312に進める。

0054

ステップS310では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS309での判定に応じてステップS308で比較可能に表示されたグラフに関しての所見入力画面を介して、ユーザから所見の入力を受け付ける。所見の入力を受け付けた後処理をステップS311に進める。

0055

ステップS311では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ステップS308で比較可能に表示されたグラフとステップS310で入力を受け付けた所見とを含むレポートを出力する処理を行う。例えば、図8に示すレポート800である。レポート800には患者の情報(例えばDICOM情報から得られる患者の情報)を示す患者欄803と、ステップS310で入力を受け付けた所見が入力された所見欄804と、比較可能に表示されたグラフ601およびグラフ603が並列して表示されている(グラフは重畳表示でもよい)。それぞれのグラフに対応するGoddard法に基づくスコア801及びスコア802も併せて表示されている。このようにして、患者の疾患の進行が一目でわかるレポートを出力することができるという効果がある。図8のレポートでは、コロナル断面画像の表示を省略しているが、コロナル断面画像を並列して表示するようにしてもよい。出力されたレポート800は外部メモリ211に記憶してもよいし、サーバに送信するようにしてもよい。

0056

ステップS312では、医用画像診断支援装置100のCPU201が、ユーザから終了指示を受け付けたか否かを判定する。終了指示を受け付けたと判定された場合には処理を終了し、そうでない場合には、処理をステップS309に戻す。

0057

以上で図3に示すフローチャートの説明を終了する。

0058

以上、本発明によれば、臓器の病変部の進行状況を直感的にユーザに認識させることができる。

0059

本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置の情報処理装置が前記供給されたプログラムコード読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。

0060

したがって、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するために、前記情報処理装置にインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。

0061

その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコードインタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。

0062

プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ不揮発性メモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。

0063

その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータブラウザを用いてインターネットホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。

0064

また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。

0065

また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行して情報処理装置にインストールさせて実現することも可能である。

0066

また、情報処理装置が、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、情報処理装置上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。

0067

さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、情報処理装置に挿入された機能拡張ボードや情報処理装置に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。

0068

なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。

0069

100医用画像診断支援装置
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204システムバス
205入力コントローラ
206ビデオコントローラ
207メモリコントローラ
208通信I/Fコントローラ
209キーボード
210ディスプレイ
211 外部メモリ

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