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技術 光学プレート、光照射装置、光測定装置、光照射方法、及び、光測定方法

出願人 浜松ホトニクス株式会社
発明者 山本諭福満憲志
出願日 2018年2月28日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-035270
公開日 2018年6月14日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-091865
状態 未査定
技術分野 光学的測定セル 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 背景光ノイズ 光照射ステップ ポイントセンサ 光検出ステップ 改質部分 長方形板 次拡散 表面吸収
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能な光学プレート光照射装置光測定装置光照射方法、及び、光測定方法を提供する。

解決手段

光学プレート50は、測定対象物Aに光を照射するための光学プレートである。光学プレート50は、光の入力するための側面50fと、光を出力するための主面50aと、主面50aに対向する裏面50bと、レーザ光Lの集光により当該光学プレート50の少なくとも内部に形成され、光を拡散するための光拡散部60と、を備える。側面50fは、主面50aと裏面50bとの間の面である。側面50fから入力された光は、光拡散部60において拡散され、主面50aから出力される。

概要

背景

特許文献1には、複数のウェル測定対象物を保持するマイクロプレートに対して光を照射する光照射装置が記載されている。この光照射装置は、複数の凸部が形成された主面と、該主面と反対側の面である裏面と、主面と略直交する側面と、を有する導光部材を備えている。また、この光照射装置は、導光部材の側面から導光部材に光を入射する光源を備えている。導光部材は、凸部の上面がマイクロプレートの裏面に接するように配置される。

概要

所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能な光学プレート、光照射装置、光測定装置光照射方法、及び、光測定方法を提供する。光学プレート50は、測定対象物Aに光を照射するための光学プレートである。光学プレート50は、光の入力するための側面50fと、光を出力するための主面50aと、主面50aに対向する裏面50bと、レーザ光Lの集光により当該光学プレート50の少なくとも内部に形成され、光を拡散するための光拡散部60と、を備える。側面50fは、主面50aと裏面50bとの間の面である。側面50fから入力された光は、光拡散部60において拡散され、主面50aから出力される。

目的

本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能な光学プレート、光照射装置、光測定装置、光照射方法、及び、光測定方法を提供する

効果

実績

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請求項1

対象物に光を照射するための光学プレートであって、前記光を入力するための光入力面と、前記光を出力するための光出力面と、前記光出力面に対向する裏面と、当該光学プレートの少なくとも内部に形成され、前記光を拡散するための光拡散部と、を備え、前記光拡散部は、前記光出力面から前記裏面に向かう方向に延在すると共に、前記光出力面に交差する断面内において互いに離間するように複数の位置に形成されており、前記光入力面は、前記光出力面と前記裏面との間の面であり、前記光入力面から入力された前記光は、前記光拡散部において拡散され、前記光出力面から出力される、ことを特徴とする光学プレート。

請求項2

前記光入力面と前記光入力面に対向する面との間で前記光を導光する導光部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の光学プレート。

請求項3

前記光拡散部が形成された第1の部分と、前記第1の部分と一体に構成された第2の部分と、を含み、前記導光部は、前記第2の部分に構成される、ことを特徴とする請求項2に記載の光学プレート。

請求項4

前記光拡散部が形成された第1の部分と、前記第1の部分と別体に構成された第2の部分と、を接合することにより構成され、前記導光部は、前記第2の部分に構成される、ことを特徴とする請求項2に記載の光学プレート。

請求項5

前記光拡散部は、前記光出力面と前記裏面との間の少なくとも一部にわたって形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学プレート。

請求項6

前記光出力面に交差する方向に沿って延在し前記光を反射する反射部をさらに備える、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学プレート。

請求項7

請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学プレートと、前記光入力面に入力される前記光を出力する光源と、を備える、ことを特徴とする光照射装置

請求項8

請求項7に記載の光照射装置と、前記対象物を保持する保持部材と、前記光出力面から出力された前記光が照射された前記対象物からの測定光撮像する撮像装置と、を備えることを特徴とする光測定装置

請求項9

前記撮像装置は、前記光学プレートを透過して前記裏面から出射された前記測定光を撮像する、ことを特徴とする請求項8に記載の光測定装置。

請求項10

光を出力するための光出力面と、前記光出力面に対向する裏面と、前記光出力面と前記裏面との間の面であり前記光が入力される光入力面と、前記光出力面から前記裏面に向かう方向に延在すると共に、前記光出力面に交差する断面内において互いに離間するように複数の位置に形成された光拡散部と、を備える光学プレートを用意する工程と、前記光学プレートを用いて対象物に前記光を照射する工程と、を備え、前記光を照射する工程においては、前記光入力面に前記光を入力することにより、前記光拡散部において前記光を拡散させると共に前記光出力面から前記光を出力させて前記対象物に前記光を照射する、ことを特徴とする光照射方法

請求項11

光を出力するための光出力面と、前記光出力面に対向する裏面と、前記光出力面と前記裏面との間の面であり前記光が入力される光入力面と、前記光出力面から前記裏面に向かう方向に延在すると共に、前記光出力面に交差する断面内において互いに離間するように複数の位置に形成された光拡散部と、を備える光学プレートを用意する工程と、前記光学プレートを用いて対象物に前記光を照射し、前記光が照射された前記対象物からの測定光を検出する工程と、を備え、前記測定光を検出する工程においては、前記光入力面に前記光を入力することにより、前記光拡散部において前記光を拡散させると共に前記光出力面から前記光を出力させて前記対象物に前記光を照射し、前記光出力面及び前記裏面を透過した前記対象物からの前記測定光を検出する、ことを特徴とする光測定方法

技術分野

0001

本発明は、光学プレート光照射装置光測定装置光照射方法、及び、光測定方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、複数のウェル測定対象物を保持するマイクロプレートに対して光を照射する光照射装置が記載されている。この光照射装置は、複数の凸部が形成された主面と、該主面と反対側の面である裏面と、主面と略直交する側面と、を有する導光部材を備えている。また、この光照射装置は、導光部材の側面から導光部材に光を入射する光源を備えている。導光部材は、凸部の上面がマイクロプレートの裏面に接するように配置される。

先行技術

0003

特開2010−230397号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記特許文献1に記載の光照射装置においては、導光部材の側面から導光部材に入射した光は、導光部材の主面及び裏面で反射されて凸部に入射した後に、凸部の上面からマクロプレートのウェルに入射する。このとき、マイクロプレートのウェルには、ウェルの深さ方向に対して傾斜した光が入射する。このため、光がウェルの深さ方向に沿って入射する場合と比較して、測定対象物に対して均一に光を照射することが可能となる。

0005

ところで、上述した導光部材を用いて、測定対象物に対して均一に光を照射するためには、測定対象物を保持するウェルの配置や形状等に合わせて凸部の形状を加工する必要がある。しかしながら、実際には、導光部材が石英等からなる場合、凸部を形成するための加工に比較的高い加工技術が必要とされ、所望の形状に加工することが難しい。換言すれば、所望の照射条件に合わせて光を照射するように凸部を加工することが容易ではない。

0006

本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能な光学プレート、光照射装置、光測定装置、光照射方法、及び、光測定方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明に係る光学プレートは、対象物に光を照射するための光学プレートであって、光(入力光)の入力するための光入力面と、光(出力光)を出力するための光出力面と、光出力面に対向する裏面と、レーザ光集光により当該光学プレートの少なくとも内部に形成され、光を拡散するための光拡散部と、を備え、光入力面は、光出力面と裏面との間の面であり、光入力面から入力された光(入力光)は、光拡散部において拡散され、光出力面から出力される、ことを特徴とする。

0008

この光学プレートは、光入力面から入力された光を拡散しつつ光出力面から出力させる光拡散部を備えている。つまり、光入力面から入力された光(入力光)は、光拡散部において光学プレート内部で拡散され、出力光として光出力面から出力される。このため、この光学プレートを光出力面が対象物に対向するように配置すれば、光出力面からの出力光を対象物に照射することが可能となる。特に、この光学プレートにおいては、光拡散部が、光学プレートとなる部材にレーザ光を集光することより(すなわちレーザ加工により)形成される。このため、当該部材に対して実際に凸部や凹部を形成する場合と比較して、所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能となる。

0009

本発明に係る光学プレートにおいては、光入力面と光入力面に対向する面との間で光を導光する導光部を有してもよい。この場合、光入力面から入力された光は、導光部によって、光入力面とその対向面との間を導光しつつ、光拡散部で拡散されて出力される。このため、光学プレートが配置される領域上の各所わたって存在する対象物に対して、より均一に光を照射することが可能となる。

0010

本発明に係る光学プレートにおいては、光拡散部が形成された第1の部分と、第1の部分と一体に構成された第2の部分と、を含み、導光部は、第2の部分に構成されてもよい。この場合、互いに一体に構成された第1及び第2の部分のうち、例えば第2の部分に光拡散部が形成されないようにレーザ加工を制御すれば、その第2の部分により導光部を構成することができる。つまり、この場合には、レーザ加工の制御によって、光学プレート内に導光部を構成することが可能となる。

0011

本発明に係る光学プレートにおいては、光拡散部が形成された第1の部分と、第1の部分と別体に構成された第2の部分と、を接合することにより構成され、導光部は、第2の部分に構成されてもよい。この場合、レーザ加工により光拡散部が形成された第1の部分と、例えば光拡散部が形成されていない第2の部分とを用意して互いに接合すれば、その第2の部分により導光部を構成することができる。

0012

本発明に係る光学プレートにおいては、光拡散部は、光出力面と裏面との間の少なくとも一部にわたって形成されていてもよい。この場合、光拡散部に近接する領域から出力される光の量を増やすことができる。

0013

本発明に係る光学プレートにおいては、光拡散部は、レーザ光の集光により形成された複数の光拡散層によって構成されてもよい。この場合、光拡散部で拡散される光の量を増やすことができる。

0014

本発明に係る光学プレートにおいては、光出力面に交差する方向に沿って延在し光を反射する反射部をさらに備えてもよい。この場合、対象物に対してより均一に光を照射することが可能となる。

0015

本発明に係る光照射装置は、上述した光学プレートと、光入力面に入力される光(入力光)を出力する光源と、を備えることを特徴とする。また、本発明に係る光測定装置は、上述した光照射装置と、対象物を保持する保持部材と、光出力面から出力された光(出力光)が照射された対象物からの測定光撮像する撮像装置と、を備えることを特徴とする。

0016

また、本発明に係る光照射方法は、光(出力光)を出力するための光出力面と、光出力面に対向する裏面と、光出力面と裏面との間の面であり光(入力光)が入力される光入力面と、レーザ光の集光により形成された光拡散部と、を備える光学プレートを用いて対象物に光を照射する光照射方法であって、光入力面に光(入力光)を入力することにより、光拡散部において当該光を拡散させると共に光出力面から光(出力面)を出力させて対象物に光を照射する、ことを特徴とする。

0017

さらに、本発明に係る光測定方法は、光(出力光)を出力するための光出力面と、光出力面に対向する裏面と、光出力面と裏面との間の面であり光(入力光)が入力される光入力面と、レーザ光の集光により形成された光拡散部と、を備える光学プレートを用いて対象物に光を照射し、光(出力光)が照射された対象物からの測定光を検出する光測定方法であって、光入力面に光(入力光)を入力することにより、光拡散部において当該光を拡散させると共に光出力面から光(出力光)を出力させて対象物に光を照射し、光出力面及び裏面を透過した対象物からの測定光を検出する、ことを特徴とする。

0018

これらの光照射装置及び光測定装置は、上述した光学プレートを備えている。また、これらの光照射方法及び光測定方法は、上述した光学プレートを用いている。したがって、同様の理由から、所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能となる。

0019

なお、本発明に係る光測定装置においては、撮像装置は、光学プレートを透過して裏面から出射された測定光を撮像してもよい。

発明の効果

0020

本発明によれば、所望の照射条件に合わせて光を照射することが可能な光学プレート、光照射装置、光測定装置、光照射方法、及び、光測定方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0021

第1実施形態に係る光測定装置の構成を示す模式的な断面図である。
図1に示された光学プレートの構成を示す図である。
光拡散部を形成する方法の主要な工程を示す図である。
光拡散部を形成する方法の主要な工程を示す図である。
光拡散部において光が拡散される様子を示す模式的な断面図である。
光拡散部の構成と光学プレートから出力される光の強度分布との関係を示す図である。
互いに隣り合う一対の光拡散部からの光が測定対象物に照射される様子を示す模式的な断面図である。
第3の方向からみたときの光強度のシミュレーション結果を示す図である。
光拡散部において拡散された光が測定対象物に照射される様子を示す模式的な断面図である。
複数の光拡散部によって光が順次拡散される様子を示す模式的な断面図である。
反射部をさらに有する光学プレートの例を示す模式的な断面図である。
光学プレートの変形例を示す断面図である。
光学プレートの変形例を示す図である。
光学プレートの変形例を示す図である。
第2実施形態に係る光測定装置の構成を示す模式的な断面図である。
図15に示された光学プレートの構成を示す図である。
光拡散部において光が拡散される様子を示す模式的な断面図である。
ウェルの直下に配置された複数の光拡散部からの光が測定対象物に照射される様子を示す模式的な断面図である。
第3実施形態に係る光測定装置の構成を示す図である。
図19に示された光学プレートの構成を示す図である。
測定対象物がシャーレに保持されている場合の例を示す図である。
測定対象物がシャーレに保持されている場合の別の例を示す図である。
測定対象物がスライドガラスに保持されている場合の例を示す図である。
測定対象物がスライドガラスに保持されている場合の別の例を示す図である。

実施例

0022

以下、本発明に係る光学プレート、光照射装置、及び光測定装置の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図面の説明において、同一の要素同士、或いは相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。以下の図面には、直交座標系Sが示される場合がある。
[第1実施形態]

0023

図1は、第1実施形態に係る光測定装置の構成を示す模式的な断面図である。図1に示されるように、第1実施形態に係る光測定装置1は、対象物保持機構10と、光照射装置20と、光学系30と、撮像装置40と、を備えている。対象物保持機構10は、一例として、マイクロプレート(保持部材)11と、マイクロプレート11を支持するプレートホルダ12と、を有する。

0024

マイクロプレート11は、主面11aと、主面11aの反対側の裏面11bと、主面11aと裏面11bとを接続する側面11cと、を含む。裏面11bは、主面11aに対向する面である。主面11aには、主面11aの延在方向に沿って2次元アレイ状に配列された複数のウェル13が形成されている。ウェル13の数は、一例として、96個または384個である。ウェル13は、ここでは、主面11aから裏面11bに向かって延在する角柱状の凹部である。

0025

したがって、ウェル13の底面13sは、主面11a及び裏面11bと略平行な平面である。マイクロプレート11の底部14は、例えば、ガラス、石英、及び、プラスチック等の材料であって、光を透過する材料から構成される。或いは、マイクロプレート11の全体が、例えば、ガラス、石英、及び、プラスチック等の材料であって、光を透過する材料から構成される。なお、マイクロプレート11の底部14は、マイクロプレート11におけるウェル13の底面13sよりも裏面11b側の部分である。また、ウェル13の底面13sの形状は、U字状やV字状や角錐形状等であってもよい。

0026

マイクロプレート11は、測定対象物(対象物)Aを保持する。測定対象物Aは、ウェル13に収容されている。測定対象物Aは、例えば、幹細胞等の細胞や細胞を含む組織(tissue)等である。ウェル13には、測定対象物Aと共に、例えば、培養液蛍光指示薬、及び評価化合物等の溶液Bが収容されている。測定対象物Aは、ここでは、ウェル13の底面13s上に沈殿している。ただし、測定対象物Aは、浮遊細胞等でもよい。その場合、測定対象物Aは、ウェル13内の培養液中を浮遊している。マイクロプレート11は、このように測定対象物Aを保持した状態において、プレートホルダ12によって支持されている(プレートホルダ12に載置されている)。

0027

プレートホルダ12は、マイクロプレート11の裏面11bがプレートホルダ12から露出するように、マイクロプレート11の周囲を支持する。より具体的には、プレートホルダ12は、裏面11bにおけるウェル13に対向する領域が露出するように、裏面11bの外周部及び側面11cを支持する。マイクロプレート11は、手動によりプレートホルダ12に載置される。或いは、対象物保持機構10がプレートローダ(不図示)を有している場合には、マイクロプレート11は、プレートローダにより自動的にプレートホルダ12に載置される。

0028

光照射装置20は、光学プレート50と、光源21と、を有している。光学プレート50は、測定対象物Aに光を照射するためのものである。光源21は、光学プレート50の光入力面から光学プレート50に光を入力するためのものである。すなわち、光源21は、光学プレート50の光入力面に入力される光を出力する。光学プレート50の詳細については後述する。光源21は、例えば、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、SLD(Super Luminescent Diode)、及び、ランプ(例えばキセノンランプ等)等である。光源21は、後述するような光学プレート50の光入力面側に配置される態様に限定されない。すなわち、光源21は、例えば、任意の位置に配置され、ライトガイド等を介して光学プレート50の光入力面に光を入力する態様であってもよい。光源21からの光は、光学プレート50を介してマイクロプレート11に保持された測定対象物Aに照射される。

0029

光学系30は、光源21から光学プレート50を介して光が照射された測定対象物Aからの測定光(例えば蛍光反射光散乱光)を透過し、撮像装置40に結像する。そのために、光学系30は、波長選択フィルタ31と、レンズ32と、を有する。波長選択フィルタ31は、光学プレート50を介して光源21から測定対象物Aに照射される光(励起光)等の光の透過を阻止すると共に、測定対象物Aからの測定光を選択的に透過する。なお、波長選択フィルタ31は、レンズ32と撮像装置40との間に配置されてもよい。

0030

波長選択フィルタ31は、例えば、波長帯域選択フィルタバンドパスフィルタ)、ローパスフィルタ、及び、ハイパスフィルタ等である。波長選択フィルタ31においては、例えば、測定対象物Aを染める色素の蛍光の波長が選択される。例えば、波長選択フィルタ31は、当該色素が膜電位感受性色素であるVSPの場合には450nmと560nmの波長が選択され、カルシウムイオン感受性色素であるFluo−4の場合には518nmの波長が選択されるように、選択される。なお、波長選択フィルタ31は、様々な色素の蛍光の波長を透過するように選択されてもよい。例えば、波長選択フィルタ31は、例えば450nm以上の波長の光を透過するように選択されてもよい。レンズ32は、例えばカメラレンズであり、波長選択フィルタ31を透過した測定光を集光し、撮像装置(撮像素子)40の受光面上に結像する。

0031

撮像装置40は、レンズ32により結像された測定光を撮像する。撮像装置40は、例えば、CCDイメージセンサCMOSイメージセンサ等のエリアイメージセンサである。また、撮像装置40は、各ウェル13からの測定光のそれぞれを検出できるように構成すれば、例えば、光電子増倍管フォトダイオードアバランシェフォトダイオード等のポイントセンサを用いてもよい。

0032

本実施形態においては、光照射装置20、光学系30、及び撮像装置40は、マイクロプレート11の裏面11b側にこの順で配列されている。したがって、撮像装置40は、光照射装置20から光が照射された測定対象物Aから発せられ、マイクロプレート11の裏面11bから出射した後に、光学プレート50を透過して光学プレート50の裏面から出射された測定光を光学系30を介して受け、撮像する。

0033

ここで、図2は、図1に示された光学プレートの構成を示す図である。特に、図2の(b)は、光学プレート50の平面図であり、図2の(a)は、図2の(b)のIIa−IIa線に沿っての断面図である。また、図2の(c)は、図2の(a)の部分拡大図である。図2に示されるように、光学プレート50は、略矩形板状を呈している。光学プレート50は、主面50aと、主面50aの反対側の裏面50bと、を有している。裏面50bは、主面50aに対向する面である。

0034

光学プレート50は、主面50aを含む第1の部分51と、裏面50bを含む第2の部分52と、を有している。第1の部分51及び第2の部分52は、略矩形平板状を呈している。第1の部分51と第2の部分52とは、互いに一体に構成されていてもよいし、互いに別体に構成されて接合されていてもよい。第1の部分51と第2の部分52とを別体に構成する場合には、例えば、蒸着接着等により互いに固着することができる。これにより、第1の部分51と第2の部分52とが光学的に接着される。第1の部分51における主面50aに沿った第1の方向(ここではX軸方向)についての寸法は、第1の方向における第2の部分52の寸法と略同一である。したがって、第1の方向における第1の部分51及び第2の部分52の両端面は、互いに一致して(連続して)光学プレート50の側面50cを構成している。ただし、第1の方向における第1の部分51及び第2の部分52の両端面は、互いに一致していなくてもよい。

0035

一方、第1の部分51における主面50aに沿った第2の方向(第1の方向に交差する方向、ここではY軸方向)についての寸法は、第2の方向における第2の部分52の寸法よりも小さい。したがって、第2の方向における第1の部分51及び第2の部分52の両端面は、互いに一致しておらず、光学プレート50の側面50d,50fを構成している。側面50dは、第1の部分51の端面であり、側面50fは、第2の部分52の端面である。側面50fは、側面50dと略平行であり、且つ、側面50dよりも光学プレート50の外側に突出した面である。これらの側面50c,50d,50fは、主面50aと裏面50bとの間の面である。ただし、第2の方向における第1の部分51及び第2の部分52の両端面は、互いに一致して(連続して)光学プレート50の側面を構成してもよい。

0036

図1に示されるように、ここでは、側面50fに接するように光源21が配置される。したがって、光学プレート50においては、側面50fが、光(入力光)を光学プレート50内に入力するための光入力面である。ただし、側面50dや側面50cを光入力面としてもよい。一方、光学プレート50は、その主面50aがマイクロプレート11に保持された測定対象物A(マイクロプレート11の裏面11b)に対向するように配置される。したがって、光学プレート50においては、測定対象物Aに対向する主面50aが、測定対象物Aに向けて光学プレート50から光(出力光)を出力するための光出力面となる。

0037

ここで、光学プレート50には、複数の光拡散部60が形成されている。ここでは、光拡散部60は、光学プレート50の内部に形成されている。特に、光拡散部60は、第1の部分51に形成されており、第2の部分52に形成されていない。すなわち、第1の部分51は光拡散部60が形成された部分であり、第2の部分52は光拡散部60が形成されていない部分である。光拡散部60が形成されていない部分とは、一例として、互いに対向する端面間に光拡散部60が存在しない部分である。光拡散部60は、側面50fから光学プレート50内に入力された光を、拡散(例えば散乱屈折)しつつ光出力面である主面50aから光学プレート50の外部に出力させる。すなわち、光拡散部60は、光学プレート50の内部で光を拡散させるためのものである。一方、第2の部分52は、互いに対向する一対の側面50f,50fの間で光を拡散させずに導光する導光部として機能する。すなわち、導光部は、第2の部分52に構成される。このように、互いに対向する端面間に光拡散部60が存在しない部分を設けることによって、光出力面(ここでは主面50a)に沿った光強度が略均一となるように光出力面から光を出力することができる。

0038

光拡散部60は、第1の方向(X軸方向)に沿って一対の側面50c,50c間にわたって延在している。また、光拡散部60は、第2の方向(Y軸方向)に沿って略等間隔で配列されている。光拡散部60の配列の間隔は、測定対象物Aに応じて規定されており、例えば、第2の方向におけるウェル13の寸法及び配置により規定される。より具体的には、光拡散部60は、第1及び第2の方向に交差する第3の方向(ここではZ軸方向)からみて、ウェル13と交互になるように(ウェル13を挟むように)配列されている。したがって、大部分の光拡散部60は、第3の方向からみて、互いに隣り合うウェル13の間に位置するように配置される。換言すれば、光拡散部60がそのような配置となるように、マイクロプレート11が配置される。

0039

光拡散部60は、ここでは、第3の方向に沿っても延在している。より具体的には、光拡散部60は、主面50aから裏面50bに向かって光学プレート50の厚さ方向(第3の方向)に所定の長さを持って延在している。すなわち、光拡散部60は、主面50aと裏面50bとの間の一部にわたって延在するように形成されている。このような光拡散部60は、光学プレート50の元となる部材(以下、「加工対象物」という場合がある)にレーザ光を集光することにより形成される。

0040

光拡散部60の形成方法の一例について説明する。光拡散部60を形成する際の具体的な手順については、以下の例に限定されない。まず、図3の(a)に示されるように、光学プレート50(或いは第1の部分51)の元となる加工対象物70を用意する。加工対象物70には、光拡散部60を形成する位置に対応するように複数の(例えば仮想的な)加工予定ライン5が設定されている。続いて、図3の(b)に示されるように、例えば加工対象物70の主面50aをレーザ光Lの入射面として、第3の方向における所定の位置(所定の深さ)にレーザ光Lの集光点Pを位置させる。集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。

0041

その状態において、レーザ光Lの集光点Pを加工予定ライン5に沿って、加工対象物70に対して相対的に第1の方向に移動させる(すなわちレーザ光Lを第1の方向にスキャンさせる)。これにより、図3の(c)に示されるように、加工対象物70の内部に第1の方向に沿った一列の改質領域7が形成される。この改質領域7は、例えば、第2の方向について最も光学プレート50の外側(側面50d側)に位置する光拡散部60(図2における第1の光拡散部61)を構成する。

0042

続いて、図4の(a)に示されるように、レーザ光Lの集光点Pの第3の方向についての位置を所定の位置(所定の深さ)に維持しつつ、第2の方向についてレーザ光Lの集光点Pの位置をシフトする。この状態において、図4の(b)に示されるように、別の加工予定ライン5に沿って再び第1の方向にレーザ光Lをスキャンさせる(集光点Pを相対移動させる)。これにより、図4の(c)に示されるように、第1の方向に沿った別の一列の改質領域7が形成される。この改質領域7は、例えば、第1の光拡散部61に隣接する光拡散部60(図2における第2の光拡散部62)を構成する。

0043

このように、レーザ光Lの集光点Pの位置を(第3の方向について変えずに)第2の方向について変えながら、それぞれの加工予定ライン5に沿って第1の方向にレーザ光Lのスキャンを行う。そして、全ての加工予定ライン5に沿ったレーザ光Lのスキャンが完了した後に、レーザ光Lの集光点Pの第3の方向についての位置を主面50a側(すなわちレーザ光Lの入射面側)にシフトさせて、同様の工程を繰り返す。これにより、図2に示されるように、第3の方向に沿って配列された複数列の改質領域7からなる光拡散部60が、第1の方向に沿って延在するように、且つ、第2の方向に沿って配列されるように複数形成される。その結果、光学プレート50が作製される。

0044

ここで、改質領域7は、連続的に形成される場合もあるし、断続的に形成される場合もある。また、改質領域7は、列状でも点状でもよい。改質領域7は、少なくとも加工対象物70の内部に形成されていればよい。また、改質領域7を起点に亀裂が形成される場合があり、亀裂及び改質領域7は、加工対象物70の外表面(例えば主面50a)に露出していてもよい。

0045

また、ここでのレーザ光Lは、加工対象物70を透過すると共に加工対象物70の内部の集光点P近傍にて特に吸収され、これにより、加工対象物70に改質領域7が形成される(すなわち、内部吸収型レーザ加工)。よって、加工対象物70の主面50aではレーザ光Lが殆ど吸収されないので、加工対象物70の主面50aが溶融することはない。一般的に、主面50aから溶融され除去されて穴や溝等の除去部が形成される(表面吸収型レーザ加工)場合、加工領域は主面50a側から徐々に裏面50b側に進行する。

0046

本実施形態で形成される改質領域7は、密度屈折率機械的強度やその他の物理特性が周囲と異なる状態になった領域をいう。改質領域7としては、例えば、溶融処理領域クラック領域絶縁破壊領域屈折率変化領域等があり、これらが混在した領域もある。さらに、改質領域7としては、加工対象物70の材料において改質領域7の密度が非改質領域の密度と比較して変化した領域や、格子欠陥が形成された領域がある(これらをまとめて高密転移領域ともいう)。

0047

また、溶融処理領域や屈折率変化領域、改質領域の密度が非改質領域の密度と比較して変化した領域、格子欠陥が形成された領域は、さらに、それら領域の内部や改質領域7と非改質領域との境界に亀裂(割れマイクロクラック等)を内包している場合がある。内包される亀裂は改質領域7の全面に渡る場合や一部分のみや複数部分に形成される場合がある。

0048

また、本実施形態においては、加工予定ライン5に沿って改質スポット加工痕)を複数形成することによって、改質領域7を形成している。改質スポットとは、パルスレーザ光の1パルスショット(つまり1パルスのレーザ照射レーザショット)で形成される改質部分であり、改質スポットが集まることにより(或いは単独で)改質領域7となる。改質スポットとしては、クラックスポット溶融処理スポット、若しくは屈折率変化スポット、又はこれらの少なくとも1つが混在するもの等が挙げられる。図2の(c)、図3の(c)、及び図4の(c)の断面に示される改質領域7は、例えばこの改質スポットである。

0049

改質領域7は、第1の方向に沿って延びる線状の改質スポットが結合して線状に形成されてもよい。その場合、集光点Pにおいて長軸を有する形状のビームスポットのレーザ光Lを用いることにより、その長軸に沿った線状の改質スポットを形成することができる。また、集光点Pにおけるレーザ光Lのビームスポットの長軸の方向を調整することにより、線状の改質スポットの延びる方向を調整することができる。

0050

本実施形態における改質領域7(すなわち光拡散部60)を形成する際のレーザ加工の条件の一例は、以下のとおりである。
レーザ光源半導体レーザ励起Yb:KGWレーザ
レーザ光Lの波長:1030nm
レーザ光Lの繰り返し周波数:50kHz
レーザ光Lのパルス幅:350fs
レーザ光Lの出力:10μJ/パルス

0051

図5は、光拡散部において光が拡散される様子を示す模式的な断面図である。図5においては、矢印により光路が示されている。また、図5においては、説明の容易化のため、光拡散部60が第3の方向について単一の改質領域7(改質スポット)から構成される場合を例示している。図5に示されるように、光学プレート50内に入力され光拡散部60に到達した光は、光拡散部60において各方向に拡散される。

0052

光拡散部60において拡散された光のうち、比較的小さな角度で主面50aに入射する光は、主面50aにおいて屈折しつつ主面50aから出射される。主面50aから出射された光は、マイクロプレート11と光学プレート50との間の中間層M(一例として空気層)を伝播してマイクロプレート11の裏面11bからマイクロプレート11に入射する。マイクロプレート11に入射した光は、ウェル13に保持された測定対象物Aに照射される。そして、測定対象物Aに光が照射されることにより生じる測定対象物Aからの測定光(蛍光や反射光や散乱光等)は、主面50a及び裏面50bを透過して、撮像装置40により検出される。

0053

なお、ここでは、光学プレート50の屈折率よりも中間層Mの屈折率の方が小さい場合を想定している。したがって、光拡散部60において拡散された光は、主面50aと中間層Mとの間においてより広範囲に拡散されるように屈折し(すなわちウェル13の深さ方向に対する角度が大きくなるように屈折し)、測定対象物Aに照射される。一方、光拡散部60において拡散された光のうち、比較的大きな角度で主面50aに入射する光は、主面50aにおいて全反射され、主面50aから出射されない。主面50aにおいて全反射した光は光学プレート50内を伝播し、別の光拡散部60において再び拡散される。なお、光学プレート50の材質が、1.464程度の屈折率の合成石英であり、中間層Mの材質が、屈折率1.00程度の空気である場合には、主面50aにおいて全反射が生じる臨界角は43度程度である。

0054

ここで、光照射方法及び光測定方法の一実施形態について説明する。本実施形態に係る光照射方法においては、上述したように、光学プレート50を用いる。すなわち、本実施形態に係る光照射方法においては、光を出力するための主面50a(光出力面)と、主面50aに対向する裏面50bと、主面50aと裏面50bとの間の面であり光が入力される側面50f(光入力面)と、レーザ光Lの集光により形成された光拡散部60と、を備える光学プレート50を用いて、測定対象物A(対象物)に光を照射する。

0055

より具体的には、本実施形態に係る光照射方法においては、まず、光源21を用いて側面50fに光を入力し、側面50fから光学プレート50内に光を入力する。光学プレート50内に入力された光は、光学プレート50内を導光する。光学プレート50内を導光して光拡散部60に到達した光は、光拡散部60において拡散される。そして、光拡散部60において拡散された光の少なくとも一部(比較的小さな角度で主面50aに入射する光)は、主面50aから出力され、測定対象物Aに照射される。

0056

つまり、本実施形態に係る光照射方法は、側面50fに光を入力する光入力テップと、側面50fから入力された光を光拡散部60において拡散させる光拡散ステップと、光拡散部60において拡散された光を主面50aから出力させる光出力ステップと、主面50aから出力された光を測定対象物Aに照射する光照射ステップと、を含む。さらに、本実施形態に係る光照射方法は、側面50fから入力された光を光学プレート50内において導光する光導光ステップを含むことができる。

0057

また、本実施形態に係る光測定方法は、上述した光照射方法の後に、さらに、光学プレート50からの光が照射された測定対象物Aからの測定光(蛍光や反射光や散乱光等)を撮像装置40により検出(撮像)する。特に、ここでは、主面50a及び裏面50bを透過した測定対象物Aからの測定光を検出する。つまり、本実施形態に係る光測定方法は、上述した光照射方法の各ステップに加えて、主面50a及び裏面50bを透過した測定対象物Aからの測定光を検出する光検出ステップをさらに含む。

0058

図6は、光拡散部の構成と光学プレートから出力される光の強度分布との関係を示す図である。図6の(a)は、図5のように光拡散部60が第3の方向について単一の改質領域7(改質スポット)から構成される場合を示している。また、図6の(b)は、図2の(c)のように光拡散部60が第3の方向について複数の改質領域7(改質スポット)から構成される場合を示している。つまり、図6の(b)は、光拡散部60が主面50aから裏面50bに向かって光学プレート50の厚さ方向(第3の方向)に所定の長さをもって延在している場合を示している。

0059

図6の(a)に示されるように、光拡散部60が第3の方向について単一の改質領域7から構成される場合には、光拡散部60に対応する(第2の方向についての)中心位置から離れるにつれて減衰するような強度分布となる。一方、図6の(b)に示されるように、光拡散部60が第3の方向について複数の改質領域7から構成される場合には、光拡散部60の一つの改質領域7から第3の方向に向かう光が、別の改質領域7を通過する際に再び拡散される。このため、この場合には、光拡散部60に対応する(第2の方向の)中心位置において強度が低下するが、その両サイドにおける強度を向上させることができる。つまり、主面50aから裏面50bに向かって第3の方向に延在する光拡散部60の長さを調節することにより、光拡散部60に対応する(第2の方向の)中心位置及びその両サイドの光強度を調整することができる。

0060

図7は、互いに隣り合う一対の光拡散部からの光が測定対象物に照射される様子を示す模式的な断面図である。図2,7に示されるように、ここでは、第3の方向からみてウェル13の両側に光拡散部60が配置される。このため、ウェル13に保持された測定対象物Aには、一方の光拡散部60において拡散されて光学プレート50の主面50aから出力された光L1と、他方の光拡散部60において拡散されて光学プレート50の主面50aから出力された光L2とが、互いに重ね合されて照射される。換言すれば、第3の方向からみてウェル13の外側からの光L1,L2によって、測定対象物Aを照明することができる。このため、測定対象物Aに対して斜照明(つまり、暗視野による照明)を好適に行うことができる。

0061

図8は、第3の方向からみたときの光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。図8においては、色の濃淡により光強度の大小を示している。図8の(a)は、光学プレート50から出力される光の強度の分布を示す図であり、図8の(b)は、光学プレート50上にマイクロプレート11を配置した状態における光強度の分布を示す図である。図8に示されるように、本実施形態に係る光学プレート50によれば、複数のウェル13に対して概ね均一の強度の光を照射することが可能である。

0062

以上説明したように、本実施形態に係る光測定装置1は、光学プレート50を有する光照射装置20を備えている。光学プレート50は、側面50f(光入力面)から入力された光を拡散しつつ主面50a(光出力面)から出力させる光拡散部60を含む。したがって、光学プレート50をその主面50a(光出力面)が測定対象物Aに対向するように配置すれば、光拡散部60において拡散された光を測定対象物Aに均一に照射することが可能となる。特に、光学プレート50においては、光拡散部60が、光学プレート50となる部材(加工対象物70)にレーザ光Lを集光することより(すなわちレーザ加工により)形成される。このため、光拡散部60の形成が容易であり、測定対象物Aの形状(例えばウェル13の形状や寸法や配置)等の照射条件に応じた光の照射が可能となる。

0063

また、本実施形態に係る光測定装置1においては、図9に示されるように、光学プレート50の主面50aに交差(略直交)する第3の方向に沿って延在する光拡散部60が光学プレート50に形成されている。このため、光拡散部60に隣接する領域から出力される光量を増やすことができる。なお、光拡散部60に隣接する領域とは、例えば、第3の方向からみて、上述したように光拡散部60がウェル13の間に位置するように直線状に形成される場合には、ウェル13に重複する光拡散部60の両サイドの領域である。或いは、光拡散部60に隣接する領域とは、例えば、第3の方向からみて、後述するように光拡散部60がウェル13を囲うように形成される場合には、ウェル13に重複する光拡散部60の外側の環状の領域である。光拡散部60は、第3の方向からみて、ウェル13を挟むように(囲むように)配置される。そして、光学プレート50に入力された光L1,L2は、これらの光拡散部60において拡散された後に光学プレート50の主面50aから出力され、マイクロプレート11のウェル13の底面13sからウェル13に入射する。

0064

このため、ウェル13に進入する光L1,L2は、ウェル13の底面13sに対して90度よりも小さい入射角でウェル13に入射する。また、光L1,L2は、ウェル13の底面13sを相対的に強く照明する。換言すれば、光L1,L2は、ウェル13の底面13sに沈殿した測定対象物Aに主に照射される。したがって、光学プレート50からの光がウェル13の溶液Bに照射されることによる背景光ノイズが低減される。

0065

ここで、光学プレート50は、互いに対向する側面(光入力面)50f,50fの間で光を導光する導光部として機能する第2の部分52を含む。このため、側面50fから入力された光は、導光部としての第2の部分52によって、側面50f,50f間を導光しつつ、光拡散部60で拡散されて出力される。したがって、光学プレート50が配置される領域上の各所わたって存在する測定対象物Aに対して、より均一に光を照射することが可能となる。

0066

また、光学プレート50を、光拡散部60が形成された第1の部分51と、第1の部分51と一体に構成され光拡散部60が形成されていない第2の部分52とから構成すると共に、その第2の部分52に導光部を構成してもよい。この場合、互いに一体に構成された第1の部分51及び第2の部分52のうち、第2の部分52に光拡散部60が形成されないようにレーザ加工を制御すれば、その第2の部分52により導光部を構成することができる。つまり、この場合には、レーザ加工の制御によって、光学プレート50内に導光部を構成することが可能となる。

0067

或いは、光学プレート50を、光拡散部60が形成された第1の部分51と、第1の部分51と別体に構成され光拡散部60が形成されていない第2の部分52と、を光学的に接合することにより構成すると共に、その第2の部分52により導光部を構成してもよい。この場合、レーザ加工により光拡散部60が形成された第1の部分51と、光拡散部が形成されていない第2の部分52とを用意して互いに光学的に接合すれば、その第2の部分52により導光部を構成することができる。

0068

ここで、光拡散部60同士の作用について説明する。図10は、複数の光拡散部によって光が順次拡散される様子を示す模式的な断面図である。図10に示されるように、光学プレート50に入力された光は、まず、第1の光拡散部61により拡散されるものとする。第1の光拡散部61において初めて拡散された光を、1次拡散光と称する。1次拡散光のうちの一部の光L1は、第1の光拡散部61に隣接する第2の光拡散部62において続けて拡散される。このように第2の光拡散部62において拡散をされた光を、2次拡散光と称する。さらに、2次拡散光のうちの一部の光L2は、複数の光拡散部60において順次拡散される。一例として、n番目の光拡散部6nにおいてさらに拡散された光をn次拡散光と称する。

0069

光学プレート50の主面50aから出力されて測定対象物Aの照明に供される光は、1次拡散光に加えて、2次拡散光からn次拡散光に至る高次拡散光の影響も加味される。したがって、測定対象物Aに対する照射ムラを低減するためには、2次拡散光からn次拡散光に至る高次の拡散光を減らすか、或いは、2次拡散からn次拡散といった高次の拡散を光学プレート50の全体において均一に生じさせればよい。

0070

そのために、光学プレート50は、図11に示されるように、一対の反射部80をさらに有することができる。反射部80は、光学プレート50における光出力面である主面50aに交差する第3の方向に沿って延在している。反射部80は、少なくとも、光源21からの光を反射する。反射部80は、光学プレート50の側面50d上に配置される第1の反射領域81と、主面50aから第3の方向に突出した第2の反射領域82と、を含む。

0071

反射部80が第1の反射領域81を有していると、例えば所定の光拡散部60において拡散されて側面50dに入射する光L1が、第1の反射領域81により反射され、別の光拡散部60に続けて拡散されることとなる。これは、第1の反射領域81において反射された光L1を掃引した位置に擬似的な光拡散部60(光拡散部60P)を形成することにより、光L1をその擬似的な光拡散部60Pにおいて拡散された光L2とみなすことに相当する。つまり、第1の反射領域81は、擬似的に高次の拡散を生じさせる。このため、光学プレート50の全体において、均一に高次の拡散が生じることになり、測定対象物Aに対する照射ムラを低減させることが可能となる。なお、このような第1の反射領域81を形成するには、側面50d上にミラー等の反射部材を設ける方法や、側面50dに反射加工を行う方法等がある。

0072

一方、反射部80が第2の反射領域82を有していると、例えば所定の光拡散部60において拡散された後に主面50aから出射され、本来であれば測定対象物Aから逸れる光L3が、第2の反射領域82において反射され、測定対象物Aに照射される。これは、第2の反射領域82において反射された光L3を掃引した位置に擬似的に光学プレート50(光学プレート50P)を生じさせ、その擬似的な光学プレート50Pからの光L4を測定対象物Aに照射することに相当する。これにより、照射ムラをさらに低減することができる。このような第2の反射領域82を形成するには、主面50aから第3の方向に突出するようにミラー等の反射部材を設ける方法等がある。

0073

以上説明した光学プレート50は、種々の変形が可能である。図12は、光学プレートの変形例を示す断面図である。図12の(a)に示されるように、光学プレート50においては、主面50aに達すると共に裏面50bに達しないように光拡散部60を形成することができる。つまり、光拡散部60は、少なくとも光学プレート50の内部に形成されていればよい。

0074

また、図12の(b)に示されるように、光学プレート50においては、第1の部分51から第2の部分52にわたって延在するように、光学プレート50の内部のみに光拡散部60を形成してもよい。この場合にも、第2の部分52に導光部が構成される。より具体的には、この場合には、第2の部分52における光拡散部60が形成されていない裏面50b側の一部分が、互いに対向する一対の側面50f,50f間で光を導光する導光部として機能する。

0075

また、図12の(c)に示されるように、光学プレート50においては、裏面50bに達すると共に主面50aに達しないように光拡散部60を形成することができる。この場合には、例えば、第1の部分51の端面である側面50d上に光源21を配置して、側面50dを光学プレート50に光を入力するための光入力面とすることができる。この場合、第1の部分51における光拡散部60が形成されていない主面50a側の一部分を、互いに対向する一対の側面50d,50d間で光を導光する導光部として機能させることができる。換言すれば、この場合には、第1の部分51が、導光部が構成される部分(上述した第2の部分52)に相当する。また、この場合には、第2の部分52が、光拡散部60が形成された部分(上述した第1の部分51)に相当する。また、裏面50bを、光を出力するための光出力面とすることができる。

0076

さらに、図12の(d)に示されるように、第3の方向における形成位置、及び第3の方向についての長さを光拡散部60ごとにランダムに設定してもよい。

0077

引き続き、光学プレート50の変形例について説明する。図13は、光学プレートの変形例を示す図である。図13の(a)は、図13の(b)の平面図におけるXIIIa−XIIa線に沿っての断面図である。また、図13の(c)は、図13の(d)の平面図におけるXIIIc−XIIIc線に沿っての断面図である。図13に示されるように、光学プレート50においては、測定対象物Aを保持するマイクロプレート11のウェル13の形状に対応するように、光拡散部60を形成することができる。

0078

例えば、マイクロプレート11のウェル13が、二次元アレイ状に配置された角柱状の凹部である場合には、図13の(a),(b)に示されるように、それぞれのウェル13の外形に沿うような角筒状に光拡散部60を形成することができる。或いは、マイクロプレート11のウェル13が、二次元アレイ状に配置された円柱状の凹部である場合には、図13の(c),(d)に示されるように、それぞれのウェル13の外形に沿うような円筒状の光拡散部60を形成することができる。これらの光拡散部60を形成する場合には、ウェル13のそれぞれに対して光拡散部60のそれぞれが配置されるように、光学プレート50及びマイクロプレート11の配置を設定することができる。

0079

図14の(a)は、図14の(b)の平面図におけるXIVa−XIVa線に沿っての断面図である。また、図14の(c)は、図14の(d)の平面図におけるXIVc−XIVc線に沿っての断面図である。図14の(a),(b)に示されるように、光学プレート50においては、主面50aに沿って格子状に光拡散部60を形成してもよい。このとき、第3の方向からみて、一方向に沿った光拡散部60と別の方向に沿った光拡散部60とは、それぞれ互いに隣り合うウェル13の間を通るように形成される。

0080

また、このとき、第3の方向からみて、一方向に沿った光拡散部60と別の方向に沿った光拡散部60とは、互いに90度の角度で交わるようにしてもよいし、それ以外の角度(例えば45度)で交わるようにしてもよい。以上の場合には、第3の方向からみて、ウェル13を囲うように光拡散部60を形成することにより、ウェル13の外側からの光によって、測定対象物Aに対して斜照明(すなわち、暗視野による照明)を好適に行うことができる。また、光学プレート50においては、光拡散部60を主面50aに沿って直線状に形成する場合に限らず、図14の(c),(d)に示されるように、主面50aに沿って曲線状に光拡散部60を形成してもよい。

0081

さらに、以上の光拡散部60は、それぞれ、主面50aに沿う方向(すなわち、第1及び/又は第2の方向)に複数の光拡散層(改質領域7を含む層)から構成されてもよい。すなわち、光拡散部60のそれぞれは、レーザ光Lの集光により形成された複数の光拡散層によって構成されてもよい。より具体的には、例えば、光拡散部60のそれぞれが、図2に示される態様である場合には、第1の方向に沿って延びると共に第3の方向に配列された複数の改質領域7を含む第1の光拡散層と、当該第1の光拡散層に近接して形成され、第1の方向に沿って延びると共に第3の方向に配列された別の複数の改質領域7を含む(1又は複数の)第2の光拡散層と、から構成されてもよい。

0082

また、例えば、光拡散部60が図13の(a),(b)に示される態様である場合には、角筒状の改質領域7を含む第1の光拡散層と、当該第1の光拡散層を囲うような角筒状の別の改質領域7を含む(1又は複数の)第2の光拡散層と、から構成されてもよい。さらに、例えば、光拡散部60が図13の(c),(d)に示される態様である場合には、円筒状の改質領域7を含む第1の光拡散層と、第1の光拡散層と同心の円筒状の別の改質領域7を含む(1又は複数の)第2の光拡散層と、から構成されてもよい。
[第2実施形態]

0083

引き続いて、第2実施形態に係る光測定装置について説明する。図15は、第2実施形態に係る光測定装置の構成を示す模式的な断面図である。図15に示されるように、第2実施形態に係る光測定装置1Aは、光照射装置20に代えて光照射装置20Aを備える点、及び、各要素の位置関係において、光測定装置1と相違している。

0084

光照射装置20Aは、光学プレート50に代えて光学プレート50Aを有する点において光照射装置20と相違している。光学プレート50Aの詳細については後述する。光源21は、光学プレート50Aの光入力面から光学プレート50Aに光を入力する。光学系30は、光源21から光学プレート50を介して光が照射された測定対象物Aからの測定光(例えば蛍光や反射光や散乱光)を透過し、撮像装置40に結像する。撮像装置40は、光学系30のレンズ32により結像された測定光を撮像する。

0085

本実施形態においては、光照射装置20Aがマイクロプレート11の裏面11b側に配置されており、光学系30及び撮像装置40がマイクロプレート11の主面11a側にこの順に配置されている。したがって、撮像装置40は、光照射装置20Aから光が照射された測定対象物Aから発せられ、マイクロプレート11の主面11a側から出射された測定光を、光学系30を介して受け、撮像する。

0086

図16は、図15に示された光学プレートの構成を示す図である。特に、図16の(a)は、光学プレート50Aの平面図であり、図16の(b)は、光学プレート50Aの部分断面図である。図16に示されるように、光学プレート50Aは、光拡散部60の形成の態様が、光学プレート50と相違している。より具体的には、光学プレート50Aにおいては、光拡散部60は、第1の方向(X軸方向)に沿って一対の側面50c,50c間にわたって延在している。

0087

また、光拡散部60は、第2の方向(Y軸方向)に沿って略等間隔で配列されている。光拡散部60の配列の間隔は、第3の方向(Z軸方向)からみてウェル13と複数列の光拡散部60とが重複するように設定されている。したがって、第3の方向からみて、1つのウェル13の直下には複数列の光拡散部60が配置されている。一方、ここでは、光拡散部60は、第3の方向について1つの改質領域7(改質スポット)から構成されている。ただし、光拡散部60は、第1実施形態と同様に、第3の方向について複数の改質領域7から構成されてもよい。光拡散部60の形成方法は、第1実施形態と同様である。

0088

図17は、光拡散部において光が拡散される様子を示す模式的な断面図である。第1実施形態においては、マイクロプレート11と光学プレート50との間の中間層Mが、光学プレート50の屈折率よりも小さい材質(例えば空気)からなるものであった。本実施形態においては、マイクロプレート11と光学プレート50Aとの間の中間層Mは、光学プレート50の材質の屈折率よりも高い屈折率の材質からなる場合を想定している。この場合の中間層Mの一例としては、例えば、光学プレート50Aの主面50aとマイクロプレート11の裏面11bとの間に、シリコーン等の樹脂や油や水等を配置して構成されるものが挙げられる。

0089

したがって、光拡散部60において拡散された光は、主面50aと中間層Mとの間において拡散の度合いが小さくなるように屈折し(すなわち、ウェル13の深さ方向に対する角度が小さくなるように屈折し)、主面50aから出射される。上述したように、光拡散部60は、ウェル13の直下にも配置される。このため、比較的広がりが小さな光であっても、十分に測定対象物Aが照明される。

0090

図18は、ウェルの直下に配置された複数の光拡散部からの光が測定対象物に照射される様子を示す模式的な断面図である。図18に示されるように、ここでは、互いに隣り合う光拡散部60において拡散された光L1,L2が、交互に重ね合されて、ウェル13に保持された測定対象物Aに照射される。換言すれば、第3の方向からみてウェル13の直下からの光L1,L2によって、測定対象物Aを照明することができる。このため、測定対象物Aに対して透過照明(つまり、明視野による照明)を好適に行うことができる。

0091

以上のように、本実施形態に係る光測定装置1Aにおいても、第1実施形態に係る光測定装置1と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射を行うことができる。特に、光測定装置1Aにおいては、ウェル13の直下に配置された複数の光拡散部60において拡散されて光が、ウェル13の深さ方向(第3の方向)に対する角度が比較的小さな状態でウェル13に保持された測定対象物Aに照射される。したがって、明視野による照明を好適に行うことができる。

0092

なお、第1実施形態に係る光学プレート50の各種の変形例は、本実施形態に係る光学プレート50Aにおいても有効である。すなわち、第3の方向からみたときに1つのウェル13に対して複数の光拡散部60が配置される範囲において、角筒状や円筒状に光拡散部60を形成してもよいし、主面50aに沿った格子状や曲線状に光拡散部60を形成してもよい。或いは、第3の方向についての光拡散部60の形成位置や長さを適宜設定してもよい。さらに、反射部80をさらに有することもできる。
[第3実施形態]

0093

引き続いて、第3実施形態に係る光測定装置について説明する。図19は、第3実施形態に係る光測定装置の構成を示す図である。特に、図19の(a)は、図19の(b)の平面図におけるXIXa−XIXa線に沿っての模式的な断面図であり、図19の(c)は側面図である。図19に示されるように、第3実施形態に係る光測定装置1Bは、光照射装置20に代えて光照射装置20Bを備える点において、光測定装置1と相違している。なお、図19においては、光学系30及び撮像装置40が省略されている。

0094

光照射装置20Bは、光学プレート50に代えて光学プレート50Bを有する点において、光照射装置20と相違している。光学プレート50Bは、一対の反射部90を有している。反射部90は、光学プレート50Bにおける光出力面である主面50aに交差する第3の方向に沿って延在している。反射部90は、光学プレート50Bにおける光入力面である側面50fに交差する側面50c上に設けられている。反射部90は、上述した反射部80の第1の反射領域81と同様の効果を奏する。

0095

また、光学プレート50Bの主面50a上には、マスク97が設けられている。マスク97は、第3の方向からみて矩形環状を呈しており、主面50aの外周部に設けられている。したがって、主面50aは、その外周部を除く部分のみが、マスク97の開口部97hから露出している。マスク97の開口部97hの寸法は、第3の方向からみて、マイクロプレート11のウェル13が形成された領域の全体が、主面50aの開口部97hからの露出部分に含まれるように規定される。

0096

さらに、光学プレート50Bは、マスク97上に立設された反射部95を有している。反射部95は、光学プレート50Bにおける光出力面である主面50aに交差する第3の方向に沿って延在している。反射部95は、第3の方向からみて、マスク97の開口部97hの外縁に沿うように矩形環状を呈している。反射部95は、上述した反射部80の第2の反射領域82と同様の効果を奏する。

0097

ここで、光学プレート50Bは、図19及び図20に示されるように、第3の方向からみて、主面50aに沿って2次元アレイ状に配列された複数のドット状の光拡散部60を有している。それぞれの光拡散部60は、第1及び第2の方向について、単一の改質領域7(改質スポット)から構成されている。一方、それぞれの光拡散部60は、第3の方向について複数(ここでは2つ)の改質領域7(改質スポット)から構成されている。光拡散部60の形成方法は、第1実施形態と同様である。

0098

第3の方向からみたときの光拡散部60の配置は、次のように規定される。すなわち、図20の(b)に示されるように、第3の方向からみたとき、撮像装置(撮像素子)40の単一の画素PAの面積に対する光拡散部60の面積の比が10%未満となるように、光拡散部60の寸法や配置等が規定される。例えば、撮像装置40の画素PAが約0.25mm×0.25mmであるとき、その画素PA内に約0.02mm×0.02mmの光拡散部60を1つ配置すれば、当該面積比は、約0.64%となる。このように光拡散部60の加工面積視野サイズ未満とすれば、撮像装置40の撮像の際に、光拡散部60がイメージとして顕在化せず、撮像ムラを避けることが可能となる。

0099

以上のように、本実施形態に係る光測定装置1Bにおいても、第1実施形態に係る光測定装置1と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射が可能となる。また、上述したとおり、撮像ムラを避けることが可能となる。

0100

以上説明した実施形態は、本発明に係る光学プレート、光照射装置、及び光測定装置の一実施形態について説明したものである。したがって、本発明に係る光学プレート、光照射装置、及び光測定装置は、上述したものに限定されない。

0101

例えば、上記第1〜3実施形態においては、測定対象物Aがマイクロプレート11のウェル13に保持されている場合について説明した。しかしながら、本発明に係る光学プレート(すなわち、光照射装置、光測定装置、光照射方法、及び光測定方法)は、測定対象物Aがシャーレやスライドガラス等の他の保持部材に保持されている場合にも適用可能である。

0102

図21は、測定対象物がシャーレに保持されている場合の例を示す図である。図21の(b)は、図21の(a)のXXIb−XXIb線に沿った断面図である。図21に示されるように、ここでは、測定対象物Aはシャーレ(保持部材)16に保持されており、それに応じて光学プレート50Cが用いられる。光学プレート50Cには、第3の方向からみてシャーレ16を囲むように、円環状に配列された複数の光拡散部60が形成されている。すなわち、シャーレ16の直下には、光拡散部60が形成されていない。また、それぞれの光拡散部60は、第3の方向について、複数の改質領域7(改質スポット)から構成されている。すなわち、光拡散部60は、第3の方向に沿って延在している。

0103

この場合にも、上記実施形態と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射が可能である。また、第3の方向からみてシャーレ16の外側からの光によって、測定対象物Aを照明することができので、測定対象物Aに対する斜照明(つまり、暗視野による照明)を好適に行うことができる。

0104

図22は、測定対象物がシャーレに保持されている場合の別の例を示す図である。図22の(b)は、図22の(a)のXXIIb−XXIIb線に沿った断面図である。図22に示されるように、ここでは、測定対象物Aはシャーレ(保持部材)16に保持されており、それに応じて光学プレート50Dが用いられる。光学プレート50Dには、主面50aに沿って複数の光拡散部60が形成されている。より具体的には、光学プレート50Dには、第3の方向からみてシャーレ16に重複するように複数の光拡散部60が形成されている。したがって、第3の方向からみて、シャーレ16の直下には複数の光拡散部60が配置されている。それぞれの光拡散部60は、第3の方向について、単一の改質領域7(改質スポット)から構成されている。

0105

この場合にも、上記実施形態と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射が可能である。また、第3の方向からみてシャーレ16の直下からの光によって測定対象物Aを照明することができるので、測定対象物Aに対する透過照明(つまり、明視野による照明)を好適に行うことができる。

0106

図23は、測定対象物がスライドガラスに保持されている場合の例を示す図である。図23の(b)は、図23の(a)のXXIIIb−XXIIIb線に沿っての断面図である。図23に示されるように、ここでは、測定対象物Aは、長方形板状のスライドガラス(保持部材)17に保持されており、それに応じて光学プレート50Eが用いられる。光学プレート50Eには、第3の方向からみてスライドガラス17を囲むように、矩形環状に配列された複数の光拡散部60が形成されている。すなわち、スライドガラス17の直下には、光拡散部60が形成されていない。また、それぞれの光拡散部60は、第3の方向について、複数の改質領域7(改質スポット)から構成されている。すなわち、光拡散部60は、第3の方向に沿って延在している。

0107

この場合にも、上記実施形態と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射が可能である。また、第3の方向からみてスライドガラス17の外側からの光によって測定対象物Aを照明することができので、測定対象物Aに対する斜照明(つまり、暗視野による照明)を好適に行うことができる。

0108

図24は、測定対象物がスライドガラスに保持されている場合の別の例を示す図である。図24の(b)は、図24の(a)のXXIVb−XXIVb線に沿っての断面図である。図24に示されるように、ここでは、測定対象物Aはスライドガラス(保持部材)17に保持されており、それに応じて光学プレート50Fが用いられる。光学プレート50Fには、主面50aに沿って複数の光拡散部60が形成されている。より具体的には、光学プレート50Fには、第3の方向からみてスライドガラス17に重複するように複数の光拡散部60が形成されている。したがって、第3の方向からみて、スライドガラス17の直下には複数の光拡散部60が配置されている。それぞれの光拡散部60は、第3の方向について、単一の改質領域7(改質スポット)から構成されている。

0109

この場合にも、上記実施形態と同様に、所望の照射条件に応じた光の照射が可能である。また、第3の方向からみてスライドガラス17の直下からの光によって測定対象物Aを照明することができるので、測定対象物Aに対する透過照明(つまり、明視野による照明)を好適に行うことができる。

0110

以上のように、光学プレートにおける光拡散部の形成は、種々の態様が想定され得る。光学プレートにおける光拡散部の形成の態様は、一例として以下のように決定される。すなわち、まず、光学系の仕様を設定する。より具体的には、光源からの励起波長と、中間層の距離及び数を設定する。ここでの中間層とは、例えば、光学プレートの主面とマイクロプレート等の保持部材の裏面との間の層(例えば中間層M)、及び、マイクロプレート等の保持部材の裏面から保持部材における測定対象物の載置面(例えばウェル13の底面13s)までの層(例えばマイクロプレート11の底部14)の少なくとも1つである。また、中間層の距離とは、それらの層の第3の方向における寸法である。

0111

続いて、光学系の仕様の設定の後に、照明対称の仕様を設定する。より具体的には、照明対称(保持部材及び測定対象物)の形状の設定(すなわち、照射条件の設定)、入射光の仕様(例えば配光特性、明視野か暗視野か、及び、照射ムラの許容程度等)の設定、及び、要求される光量の設定を行う。

0112

その後、光学プレートの屈折率、中間層の屈折率、及び、光学プレートの形状を設定する。以上の設定により、光学プレートに形成する光拡散部の態様が決定される。すなわち、光学プレートに形成する光拡散部の第1〜3の方向についての位置やパターンが決定される。したがって、光学プレートにおける光拡散部の態様は、上述した具体例に限定されるものではなく、種々の条件に応じて適宜設定され得る。

0113

また、照明対象物(例えば測定対象物A)は、細胞や細胞を含む組織(tissue)に限定されず、半導体デバイスフィルム等の工業製品であってもよい。また、上記実施形態の光測定装置は、光学顕微鏡デジタルスライドスキャナ等の顕微鏡装置であってもよい。この場合、必要に応じて対物レンズをさらに備えることができる。

0114

1…光測定装置、11…マイクロプレート(保持部材)、16…シャーレ(保持部材)、17…スライドガラス(保持部材)、20,20A,20B…光照射装置、21…光源、40…撮像装置、50,50A,50B,50C,50D,50E,50F…光学プレート、50a…主面(光出力面)、50b…裏面(光出力面)、50d,50f…側面(光入力面)、51…第1の部分、52…第2の部分、60,61,62…光拡散部、80,90,95…反射部、A…測定対象物(対象物)、L1,L2,L3,L4…光、L…レーザ光。

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