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技術 車線内走行支援装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 片岡寛暁
出願日 2016年11月25日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-228970
公開日 2018年5月31日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2018-083578
状態 未査定
技術分野 乗員・歩行者の保護 駆動装置の関連制御、車両の運動制御 交通制御システム
主要キーワード 平坦物 道路舗装面 許容距離 制御モード設定 立体道路 開始距離 接近距離 ハンドル操作力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年5月31日)のものです。
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図面 (8)

課題

ドライバーに与える煩わしさを低減しつつ、自車両と道路端立体物との衝突を低減する車線逸脱抑制制御を実施する。

解決手段

精度演算部14は、道路認識部12が認識した白線検出精度を演算する。LDA制御部13は、制御対象ラインが白線であり、かつ、白線の検出精度が基準レベルに達している場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1車線逸脱抑制制御を実施する。また、LDA制御部13は、制御対象ラインが白線であっても、白線の検出精度が基準レベルに達していない場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを許容しない第2車線逸脱抑制制御を実施する。

概要

背景

従来から、例えば、特許文献1に提案されているように、車線逸脱抑制制御を実施する車線走行支援装置が知られている。車線逸脱抑制制御は、例えば、カメラセンサによって自車両の走行する道路白線を検出し、自車両が白線から外に逸脱するおそれがある場合に、操舵アシストトルクステアリング機構に付与して、自車両が走行車線の外に逸脱しないようにする制御である。また、特許文献1に提案されている車線内走行支援装置は、白線が検出できない場合、ガードレール等の道路端を検出し、この道路端に基づいて車線逸脱抑制制御を実施する。

概要

ドライバーに与える煩わしさを低減しつつ、自車両と道路端の立体物との衝突を低減する車線逸脱抑制制御を実施する。 精度演算部14は、道路認識部12が認識した白線の検出精度を演算する。LDA制御部13は、制御対象ラインが白線であり、かつ、白線の検出精度が基準レベルに達している場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1車線逸脱抑制制御を実施する。また、LDA制御部13は、制御対象ラインが白線であっても、白線の検出精度が基準レベルに達していない場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを許容しない第2車線逸脱抑制制御を実施する。

目的

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ドライバーに与える煩わしさを低減しつつ、自車両と道路端の立体物との衝突を低減することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自車両の走行している道路白線を検出できる場合には前記白線を制御対象ラインに設定し、前記白線を検出できない場合には前記道路の道路端を検出して前記道路端を前記制御対象ラインに設定する制御対象ライン設定手段と、自車両が前記制御対象ラインの外に逸脱するおそれがある場合に、自車両が前記制御対象ラインの外に逸脱することを抑制するための操舵アシストトルクステアリング機構に付与する制御である車線逸脱抑制制御を実施する車線逸脱抑制制御手段とを備えた車線走行支援装置において、前記制御対象ラインが、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる第1制御対象ラインであるのか、自車両が外に逸脱することを許容できない第2制御対象ラインであるのかについて判定するライン判定手段と、前記ライン判定手段が前記第1制御対象ラインであると判定した場合における前記ライン判定手段の判定精度の高さの指標となる判定精度指標を取得する精度取得手段とを備え、前記車線逸脱抑制制御手段は、前記制御対象ラインが前記第1制御対象ラインであると判定され、かつ、前記判定精度指標が閾値よりも高い場合には、自車両が前記制御対象ラインから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した前記車線逸脱抑制制御である第1車線逸脱抑制制御を実施し、前記制御対象ラインが前記第2制御対象ラインであると判定された場合、および、前記制御対象ラインが前記第1制御対象ラインであると判定され、かつ、前記判定精度指標が閾値以下である場合には、自車両が前記制御対象ラインから外に逸脱することを許容しない前記車線逸脱抑制制御である第2車線逸脱抑制制御を実施するように構成された車線内走行支援装置。

技術分野

0001

本発明は、車両が車線内を走行するようにドライバー運転支援する車線内走行支援装置に関する。

背景技術

0002

従来から、例えば、特許文献1に提案されているように、車線逸脱抑制制御を実施する車線内走行支援装置が知られている。車線逸脱抑制制御は、例えば、カメラセンサによって自車両の走行する道路白線を検出し、自車両が白線から外に逸脱するおそれがある場合に、操舵アシストトルクステアリング機構に付与して、自車両が走行車線の外に逸脱しないようにする制御である。また、特許文献1に提案されている車線内走行支援装置は、白線が検出できない場合、ガードレール等の道路端を検出し、この道路端に基づいて車線逸脱抑制制御を実施する。

先行技術

0003

特開2010−271999号公報

0004

車線逸脱抑制制御においては、白線、あるいは、道路端を制御対象ラインに設定して、自車両が制御対象ラインから逸脱しないように操舵アシストトルクをステアリング機構に付与する。しかし、白線が制御対象ラインに設定されている場合には、自車両が制御対象ラインの外側に少しくらい逸脱しても問題はない。むしろ、制御対象ライン(白線)の外側への逸脱を全く許容しないように車線逸脱抑制制御を行うと、操舵アシストが過剰となってドライバーに煩わしさを感じさせてしまう可能性がある。

0005

一方、ガードレールや縁石などが形成された道路端が制御対象ラインに設定されている場合には、自車両の制御対象ラインの外側への逸脱を許容してしまうと、自車両が道路端に形成された立体物衝突してしまう。

0006

そこで、制御対象ラインについて、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインであるのか、自車両が外に逸脱することを許容できない制御対象ラインであるのかを判定すれば、その判定結果に応じて、適正な車線逸脱抑制制御を実施することができる。

0007

例えば、カメラセンサによって認識された制御対象ラインが白線であるのか、道路端であるのかについて判定し、白線である場合には、その制御対象ラインを、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインとして扱い、道路端である場合には、その制御対象ラインを、自車両が外に逸脱することを許容できない制御対象ラインとして扱うことができる。また、例えば、カメラセンサによって認識された制御対象ラインが平坦に形成されているのか、立体的道路面に対して高さ方向に突出した形状)に形成されているのかについて判定し、平坦に形成されている場合には、その制御対象ラインを、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインとして扱い、立体的に形成されている場合には、その制御対象ラインを、自車両が外に逸脱することを許容できない制御対象ラインとして扱うことができる。

0008

しかしながら、カメラセンサの誤認識によって制御対象ラインが設定された場合には、適正な車線逸脱抑制制御を実施することができない。例えば、実際には白線が形成されていなく、縁石によって道路端が形成されている道路において、カメラセンサが、縁石を白線として誤認識してしまうことがある。その場合、制御対象ラインは、本来なら、自車両が外に逸脱することを許容できない制御対象ラインとして設定されるべきところ、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインに設定されてしまう。従って、自車両が縁石に衝突する可能性がある。

0009

これを嫌って、カメラセンサによって設定された全ての制御対象ラインを、自車両が外に逸脱することを許容できない制御対象ラインとして取り扱って車線逸脱抑制制御を実施すると、上述したように、操舵アシストが過剰となってドライバーに煩わしさを感じさせてしまう。

0010

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ドライバーに与える煩わしさを低減しつつ、自車両と道路端の立体物との衝突を低減することを目的とする。

0011

上記目的を達成するために、本発明の特徴は、
自車両の走行している道路の白線を検出できる場合には前記白線を制御対象ラインに設定し、前記白線を検出できない場合には前記道路の道路端を検出して前記道路端を前記制御対象ラインに設定する制御対象ライン設定手段(11,12)と、
自車両が前記制御対象ラインの外に逸脱するおそれがある場合に、自車両が前記制御対象ラインの外に逸脱することを抑制するための操舵アシストトルクをステアリング機構に付与する制御である車線逸脱抑制制御を実施する車線逸脱抑制制御手段(13,13’,20)と
を備えた車線内走行支援装置において、
前記制御対象ラインが、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる第1制御対象ラインであるのか、自車両が外に逸脱することを許容できない第2制御対象ラインであるのかについて判定するライン判定手段(12)と、
前記ライン判定手段が前記第1制御対象ラインであると判定した場合における前記ライン判定手段の判定精度の高さの指標となる判定精度指標を取得する精度取得手段(14,14’)と
を備え、
前記車線逸脱抑制制御手段は、
前記制御対象ラインが前記第1制御対象ラインであると判定され(S12:Yes,S22:Yes)、かつ、前記判定精度指標が閾値よりも高い場合(S14:Yes)には、自車両が前記制御対象ラインから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した前記車線逸脱抑制制御である第1車線逸脱抑制制御を実施し(S15)、前記制御対象ラインが前記第2制御対象ラインであると判定された場合(S12:No,S22:No)、および、前記制御対象ラインが前記第1制御対象ラインであると判定され(S12:Yes,S22:Yes)、かつ、前記判定精度指標が閾値以下である場合(S14:No)には、自車両が前記制御対象ラインから外に逸脱することを許容しない前記車線逸脱抑制制御である第2車線逸脱抑制制御を実施する(S13)ように構成されたことにある。

0012

本発明の車線内走行支援装置においては、制御対象ライン設定手段が、自車両の走行している道路の白線を検出できる場合には白線を制御対象ラインに設定し、白線を検出できない場合には道路の道路端を検出して道路端を制御対象ラインに設定する。車線逸脱抑制制御手段は、自車両が制御対象ラインの外に逸脱するおそれがある場合に、自車両が制御対象ラインの外に逸脱することを抑制する(逸脱しにくくする)ための操舵アシストトルクをステアリング機構に付与する制御である車線逸脱抑制制御を実施する。

0013

白線が制御対象ラインに設定されている場合には、自車両が制御対象ライン(白線)の外側への逸脱を全く許容しないように車線逸脱抑制制御を行うと、操舵アシストが過剰となってドライバーに煩わしさを感じさせてしまう可能性がある。一方、ガードレールや縁石などが形成された道路端が制御対象ラインに設定されている場合には、自車両の制御対象ラインの外側への逸脱を許容してしまうと、自車両が道路端に形成された立体物に衝突してしまう。

0014

そこで、本発明の車線内走行支援装置は、ライン判定手段を備えている。ライン判定手段は、制御対象ラインが、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる第1制御対象ラインであるのか、自車両が外に逸脱することを許容できない第2制御対象ラインであるのかについて判定する。

0015

例えば、ライン判定手段は、制御対象ラインが、道路から立設された立体物によって形成された立体ラインである場合には、その制御対象ラインを第2制御対象ラインと判定し、立体物によって形成されていない平坦ラインである場合には、その制御対象ラインを第1制御対象ラインと判定する構成であってもよい。

0016

また、例えば、ライン判定手段は、制御対象ラインが、白線である場合には、その制御対象ラインを第1制御対象ラインと判定し、道路端である場合には、その制御対象ラインを第2制御対象ラインと判定する構成であってもよい。

0017

ライン判定手段の判定精度が高ければ、その判定結果に応じた車線逸脱抑制制御を行えば問題ないが、ライン判定手段が誤判定した場合には、適正に車線逸脱抑制制御を行えなくなる。つまり、本来なら、第2制御対象ラインであると判定すべき制御対象ラインについて、誤って第1制御対象ラインであると判定(誤判定)した場合には、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容した車線逸脱抑制制御を行ってしまうと、自車両が道路端に形成された立体物に衝突してしまう。

0018

そこで、本発明の車線内走行支援装置は、精度取得手段を備えている。精度取得手段は、ライン判定手段が第1制御対象ラインであると判定した場合におけるライン判定手段の判定精度の高さの指標となる判定精度指標を取得する。

0019

そして、車線逸脱抑制制御手段は、制御対象ラインが第1制御対象ラインであると判定され、かつ、判定精度指標が閾値よりも高い場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した車線逸脱抑制制御である第1車線逸脱抑制制御を実施する。これにより、操舵アシストが過剰とならないようにすることができ、ドライバーに与える煩わしさを低減することができる。

0020

また、車線逸脱抑制制御手段は、制御対象ラインが第2制御対象ラインであると判定された場合、および、制御対象ラインが第1制御対象ラインであると判定され、かつ、判定精度指標が閾値以下である場合には、自車両が制御対象ラインから外に逸脱することを許容しない車線逸脱抑制制御である第2車線逸脱抑制制御を実施する。これにより、自車両と道路端の立体物との衝突を低減することができる。

0021

例えば、第2車線逸脱抑制制御は、第1車線逸脱抑制制御に比べて、自車両と制御対象ラインとの接近度合が小さい段階で車線逸脱制御を開始するように構成されているとよい。また、例えば、第2車線逸脱抑制制御は、第1車線逸脱抑制制御に比べて、操舵アシストトルクを単位時間あたりに変化させることができる量(制御ゲイン)が大きく設定された構成であってもよい。

0022

上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成要件に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。

図面の簡単な説明

0023

本実施形態に係る車両の車線内走行支援装置の概略システム構成図である。
制御対象ラインの分類を表す図である。
道路における白線、および、道路端を表す平面図である。
車線逸脱抑制制御を実施する場合の車線情報である接近距離D、および、ヨー角θyを表す平面図である。
縁石と白線とが形成されている道路を表す斜視図である。
LDA制御モード設定ルーチンを表すフローチャートである。
第2実施形態におけるLDA制御モード設定ルーチンを表すフローチャートである。

実施例

0024

以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、実施形態の車両の車線内走行支援装置の概略システム構成図である。

0025

車両の車線内走行支援装置は、運転支援ECU10と、電動パワーステアリングECU20と、報知器30と、車両状態センサ40とを備えている。以下、電動パワーステアリングECU20をEPS・ECU(Electric Power Steering ECU)20と呼ぶ。ECUは、Electric Control Unitの略である。

0026

EPS・ECU20は、電動パワーステアリング装置制御装置であって、マイクロコンピュータ、および、モータ駆動回路を主要部として備えている。EPS・ECU20は、ステアリングシャフトに設けられた操舵トルクセンサによって、ドライバーが操舵ハンドル(図示略)に入力した操舵トルクを検出し、この操舵トルクに基づいてアシストモータ21を駆動制御することにより、ステアリング機構に操舵トルクを付与して、ドライバーの操舵操作アシストする。尚、本明細書において、マイクロコンピュータは、CPUとROM及びRAM等の記憶装置と等を含み、CPUはROMに格納されたインストラクションプログラム)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。

0027

EPS・ECU20は、運転支援ECU10と接続されている。EPS・ECU20は、運転支援ECU10から操舵指令を受信した場合には、操舵指令で特定される制御量でアシストモータ21を駆動して操舵アシストトルクを発生させる。この操舵アシストトルクは、ドライバーのハンドル操作を軽くするために付与される操舵アシストトルクとは異なり、ドライバーのハンドル操作力とは無関係に、運転支援ECU10からの操舵指令によってステアリング機構に付与されるトルクを表す。

0028

車両状態センサ40は、自車両の車速を検出する車速センサ、自車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ、および、自車両の横方向の加速度を検出する横加速度センサなど、運転支援ECU10がEPS・ECU20に指令する制御量(目標トルク)を演算するために必要となるセンサ類である。

0029

運転支援ECU10は、カメラ11と、マイクロコンピュータによってその機能が実現される道路認識部12、車線逸脱抑制制御部13、および、精度演算部14とを有する。

0030

カメラ11は、例えばステレオカメラであって、自車両の前方を撮影し、撮影して得られた画像データを道路認識部12に送信する。道路認識部12は、カメラ11から送信された画像データを解析して、後述する車線逸脱抑制制御を行うための制御対象ラインTLを決定する。

0031

制御対象ラインTLは、図2に示すように白線WLと、道路端ELとに大別される。道路端ELは、道路から立設された立体物によって区画されたものと、立体物によって形成されていなく車線とほぼ同一高さの平坦物によって区画されたものとに分けられる。立体物によって区画された道路端ELとしては、ガードレール、コンクリート壁、縁石などが挙げられる。また、平坦物よって区画された道路端ELとしては、道路舗装面と草むらとの境界、および、道路舗装面と土面(非舗装面)との境界などが挙げられる。立体物によって区画された道路端ELの連続するラインを特に立体道路端ラインと呼び、平坦物によって区画された道路端ELの連続するラインを特に平坦道路端ラインと呼ぶ。

0032

図3に示すように、道路は、左右の道路端ELの間となる領域を表し、車線は、左右に隣接する白線WLの間となる領域を表す。

0033

道路認識部12は、画像データを解析して白線WLが形成されていると判定した場合には、その白線WLを優先的に制御対象ラインTLに設定する。例えば、画像データの明るさに基づいて、横方向に走査して所定の幅(白線相当の幅)の明るい領域が前後方向に連続して検出されている場合には、その領域を白線WLと判定することができる。

0034

道路認識部12は、白線WLを検出できなかった場合には、道路端ELの有無、および、道路端ELの種類を判定する。例えば、道路認識部12は、テクスチャ処理によって、画像上における模様の違いから、道路の舗装面と、舗装面の外側に形成される草地面や土面(非舗装面)とを判別する。これにより、平坦道路端ラインを検出することができる。また、道路認識部12は、例えば、ステレオカメラの左右視差に基づいて、道路から立設された立体物を検出する。これにより、立体道路端ラインを検出することができる。また、例えば、道路認識部12は、道路端ELに立設された立体物の形状の特徴から立体物が何であるか(ガードレール、コンクリート壁、縁石など)を判別する。

0035

尚、画像処理によって白線を検出(認識)する技術、道路に存在する物を検出(認識)する技術、および、道路に存在する物を判別する技術は種々知られているため、道路認識部12は、それらを適宜採用して制御対象ラインTLを設定することができる。

0036

道路認識部12は、自車両の左右に形成された制御対象ラインTLを設定すると、左右の制御対象ラインTLの中央位置を自車両の走行すべき走行ラインとして仮定し、この走行ラインのカーブ半径Rを演算する。

0037

道路認識部12は、走行ラインに対する自車両の向きを演算する。道路認識部12は、図4に示すように、走行ラインの方向と自車両Cの向いている方向とのずれ角θy(以下、ヨー角θyと呼ぶ)を演算する。また、道路認識部12は、自車両Cの基準点Pと、左右の制御対象ラインTLとの間の道路幅方向の距離である接近距離Dを、左右の制御対象ラインTL別に演算する。基準点Pは、本実施形態においては、左右前輪車軸上における左右前輪間の中心位置に設定されている。図4は、基準点Pと右の制御対象ラインTLとの間の距離Dのみを示している。

0038

この道路認識部12が演算したカーブ半径R、ヨー角θy、接近距離Dは、後述する車線逸脱抑制制御に必要となるパラメータであり、以下、これらのパラメータ(R,θy,D)をLDAパラメータと呼ぶ。道路認識部12は、LDAパラメータ(R,θy,D)を車線逸脱抑制制御部13に供給する。

0039

また、道路認識部12は、制御対象ラインTLに関する情報である制御対象ライン情報を車線逸脱抑制制御部13、および、精度演算部14に供給する。制御対象ライン情報には、制御対象ラインTLが白線WLであるのか道路端ELであるのかを識別する情報、および、制御対象ラインTLが道路端ELである場合は、その道路端ELが立体道路端ラインであるのか平坦道路端ラインであるのかを識別する情報が含まれている。好ましくは、道路端ELの種類(ガードレール、コンクリート壁、縁石、草むら境界、土境界など)を識別する情報が含まれているとよい。

0040

車線逸脱抑制制御部13は、車線逸脱抑制制御を実施する。車線逸脱抑制制御は、LDA(Lane Departure Alert)制御と呼ばれ、自車両が制御対象ラインTLの外に逸脱しそうなとき、自車両が制御対象ラインTLの外に逸脱することを抑制するための操舵アシストトルクをステアリング機構に付与することにより、ドライバーに注意を与えながら操舵操作を支援する制御である。以下、車線逸脱抑制制御部13をLDA制御部13と呼び、車線逸脱抑制制御をLDA制御と呼ぶ。

0041

尚、本実施形態のLDA制御部13は、道路認識部12が自車両の左右いずれか一方の制御対象ラインTLしか検出できていない場合においては、その1本の制御対象ラインTLに関してLDA制御を実施するが、必ずしもそうする必要は無く、LDA制御を実施しない構成であってもよい。

0042

LDA制御部13は、道路認識部12によって演算されたLDAパラメータ(R,θy,D)を入力し、自車両が制御対象ラインTLの外に逸脱することを抑制するための目標トルクTLDAを演算する。尚、本実施形態においては、LDA制御部13は、目標トルクTLDAを演算するが、それに代えて、自車両が制御対象ラインTLの外に逸脱することを抑制するための目標舵角θLDAを演算してもよい。

0043

LDA制御部13は、次式(1)によって目標トルクTLDAを演算する。
TLDA=K1・(V2/R)+K2・Dx+K3・θy+K4・(γ*−γ)
・・・(1)
ここで、K1,K2,K3,K4は、それぞれ制御ゲインである。Vは、自車両の車速を表す。また、γ*は目標ヨーレート、γはヨーレートセンサによって検出される自車両の実ヨーレートである。また、Dxは、接近距離Dに対応して設定され、自車両Cの基準点Pが制御対象ラインTLよりも内側(道路中央側)に位置する場合には、基準点Pが制御対象ラインTLよりも内側に位置するほど(Dが大きいほど)小さな値に設定され、基準点Pが制御対象ラインTLに接近するほど(Dが小さいほど)大きな値に設定される。また、Dxは、基準点Pが制御対象ラインTLよりも外側に位置する場合には、基準点Pが制御対象ラインTLから外方向に離れるほど大きな値に設定される。例えば、基準点Pが制御対象ラインTLよりも外側に位置する場合の接近距離Dを負の値で表せば、Dxは、予め設定された基準接近距離Drefから接近距離Dを減算した値に設定すればよい(Dx=Dref−D)。

0044

式(1)の右辺第1項は、道路のカーブ半径Rに応じて決定されるフィードフォワード的に働くトルク成分である。式(1)の右辺第2項は、道路幅方向における自車両の制御対象ラインTLへの接近を抑制するように(道路幅方向の位置偏差を小さくするように)フィードバック的に働くトルク成分である。式(1)の右辺第3項は、ヨー角θyを小さくするように(道路の形成方向に対する自車両の方向の偏差を小さくするように)フィードバック的に働くトルク成分である。目標ヨーレートγ*は、右辺第1項と第2項と第3項との和に基づいた値に決定される。式(1)の右辺第4項は、目標ヨーレートγ*と実ヨーレートとの偏差を小さくするようにフィードバック的に働くトルク成分である。尚、右辺第4項は、目標横加速度Gy*と横加速度センサによって検出される実横加速度Gyとの偏差に制御ゲインを乗算した値を用いることもできる。また、右辺第4項は、省略されてもよい。

0045

LDA制御部13は、所定の演算周期にて目標トルクTLDAを演算する。従って、制御ゲインK1,K2,K3,K4が大きいほど、目標トルクTLDAの単位時間当たりの変化量を大きくすることができ、応答性を高めることができる。尚、制御ゲインK1,K2,K3は、車速Vに応じた値に可変設定され、例えば、車速Vが高いほど大きな値に設定されるとよい。

0046

LDA制御部13は、自車両が制御対象ラインTLに近づいて、接近距離Dが予め設定されたLDA開始距離(>0)以下に到達すると、演算結果である目標トルクTLDAを表す操舵指令をEPS・ECU20に供給する。尚、目標トルクTLDAの演算については、接近距離DがLDA開始距離以下に到達する前から開始してもよいし、接近距離DがLDA開始距離以下になったタイミングで開始してもよい。

0047

EPS・ECU20は、LDA制御部13から操舵指令を受けると、アシストモータ21を駆動して、目標トルクTLDAを発生させる。これにより、自車両の向きを制御対象ラインTLの内側に向けるように操舵輪転舵されて、自車両が制御対象ラインTLの外側に逸脱することが抑制される。

0048

ところで、LDA制御を実施する場合、白線WLが制御対象ラインTLに設定されている場合には、自車両が制御対象ラインTL(白線WL)の外側に少しくらい逸脱しても問題はない。むしろ、制御対象ラインTL(白線WL)の外側への逸脱を全く許容しないようにLDA制御を行うと、操舵アシストが過剰となってドライバーに煩わしさを感じさせてしまう可能性がある。

0049

一方、道路端ELが制御対象ラインTLに設定されている場合には、自車両の制御対象ラインTLの外側への逸脱を許容してしまうと、例えば、道路端ELが縁石やガードレールなどの立体物によって区画されている場合には、自車両が立体物に衝突してしまう。

0050

そこで、本実施形態においては、白線WLについては、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインTL(本発明における第1制御対象ラインに相当する)とし、道路端ELについては、自車両が外に逸脱することを許容しない制御対象ラインTL(本発明における第2制御対象ラインに相当する)としている。

0051

LDA制御部13は、白線WLが制御対象ラインTLに設定されている場合には、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1LDA制御を実施する。所定の許容度合は、予め設定され、例えば、制御対象ラインTLから外への逸脱許容距離Doutmax(>0)にて表される。例えば、逸脱許容距離Doutmaxが50cmであれば、第1LDA制御は、自車両が制御対象ラインTLから外に50cmを超えて逸脱しないように操舵アシストトルクを発生させる。つまり、50cmまでは制御対象ラインTLから外に自車両が逸脱してもよいが、50cmを超えて制御対象ラインTLから逸脱しないように操舵アシストトルクを発生させる。

0052

一方、道路端ELが制御対象ラインTLに設定されている場合には、LDA制御部13は、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを許容しない第2LDA制御を実施する。尚、第2LDA制御は、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱しないようにすることを目的とした制御であって、逸脱しないことを保証するものではない。

0053

例えば、第1LDA制御は、接近距離DがLDA開始距離D1にまで低下したときに、上記式(1)によって演算される目標トルクTLDAを発生させ、自車両の制御対象ラインTLから外に逸脱する距離が最大で逸脱許容距離DoutmaxとなるLDA制御である。この場合、第2LDA制御は、LDA開始距離が、LDA開始距離D1よりも長いLDA開始距離D2(>D1)に設定されており、接近距離DがLDA開始距離D2にまで低下したタイミングで、上記式(1)によって演算される目標トルクTLDAを発生させる。このため、第2LDA制御は、第1LDA制御に比べて、自車両の制御対象ラインTLへの接近に対して早いタイミングで開始される。これにより、自車両を制御対象ラインTLから外に逸脱させないようにすることができる。例えば、LDA開始距離D2は、LDA開始距離D1よりも逸脱許容距離Doutmaxだけ長い距離に設定される(D2=D1+Doutmax)。

0054

ところで、LDA制御は、道路認識部12において認識された制御対象ラインTLに対しての逸脱抑制制御である。このため、道路認識部12において、制御対象ラインTLが誤認識されて設定されている場合には、適正なLDA制御を実施することができない。例えば、道路認識部12は、本来なら道路端ELと認識すべき立体物を白線WLであると誤認識することがある。例えば、縁石に太陽光反射している場合には、その光反射面がカメラ11の画像に明るく映し出されるため、道路認識部12が、その光反射面を白線WLであると誤認識しやすい。この場合、道路認識部12は、縁石を白線WLとして誤認識してしまう。また、例えば、ガードレールについても、その一部が太陽光を反射して、白線WLであると誤認識される場合がある。

0055

このように、本来なら道路端ELと認識されるべき立体物が白線WLであると誤認識された場合、LDA制御部13は、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1LDA制御を実施するため、自車両が立体物と衝突してしまう可能性がある。

0056

そこで、精度演算部14は、道路認識部12が制御対象ラインTLとして白線WLを検出した場合、白線WLであるという判定精度を演算する。例えば、道路認識部12によって制御対象ラインTLが白線WLであると安定的に判定(認識)されている場合には、道路認識部12が高精度に白線WLを検出していると推定することができる。一方、道路認識部12によって判定された制御対象ラインTLが白線WLと道路端ELとで頻繁に切り替わる場合には、道路認識部12によって制御対象ラインTLが白線WLであると判定されている場合であっても、その判定精度は低いと推定することができる。

0057

そこで、精度演算部14は、道路認識部12の出力する制御対象ライン情報を入力し、直近の所定時間内(例えば、直近の3秒間)に、道路認識部12の認識している制御対象ラインTLが白線WLから道路端ELに変動した回数、および、道路端ELから白線WLに変動した回数の合計(合計値変動回数と呼ぶ)をカウントする。つまり、直近の所定時間内において、道路認識部12の設定した制御対象ラインTLが白線WLと道路端ELとの間で変動した変動回数をカウントする。そして、直近の所定時間内の変動回数が、設定回数(例えば、2回)以上である場合に、道路認識部12が検出した白線WLの検出精度(白線WLであるという判定精度)が基準レベルに達していないと判断する。従って、上記の直近の所定時間内の変動回数は、本発明の判定精度指標であり、上記の設定回数は、本発明の閾値に相当する。この場合、判定精度指標は、変動回数が多いほど小さくなる。

0058

精度演算部14は、所定の演算周期で、直近の所定時間内の変動回数が設定回数以上であるか否かを判定し、変動回数が設定回数以上である場合には、精度フラグFを、白線WLの検出精度が基準レベルよりも低いことを表す「0」に設定し、変動回数が設定回数未満となる場合には、精度フラグFを、白線WLの検出精度が基準レベル以上であることを表す「1」に設定する。

0059

精度演算部14は、精度フラグFをLDA制御部13に供給する。LDA制御部13は、道路認識部12から制御対象ライン情報と、精度演算部14から供給された精度フラグFとに基づいて、LDA制御を第1LDA制御と第2LDA制御とに切り替える。

0060

図6は、LDA制御部13の実施するLDA制御モード設定ルーチンを表す。LDA制御部13は、図示しない選択スイッチによって、LDA制御の実施が選択されており、かつ、LDA制御の許可条件(例えば、車速が所定速度以上であることなど)が成立している場合に、LDA制御モード設定ルーチンを所定の演算周期にて繰り返し実施する。

0061

LDA制御部13は、LDA制御モード設定ルーチンを開始すると、ステップS11において、現時点の制御対象ライン情報、および、精度フラグFを読み込む。続いて、LDA制御部13は、ステップS12において、制御対象ライン情報に基づいて、白線WLが制御対象ラインTLとして設定されているか否かについて判定する。白線WLが制御対象ラインTLとして設定されていない場合、つまり、道路端WLが制御対象ラインTLとして設定されている場合(S12:No)、LDA制御部13は、ステップS13において、LDA制御モードを第2LDA制御モードに設定する。

0062

一方、白線WLが制御対象ラインTLとして設定されている場合(S12:Yes)、LDA制御部13は、ステップS14において、精度フラグFが「1」であるか否かについて、つまり、白線WLの検出精度が基準レベルに達しているか否かについて判定する。精度フラグFが「1」でない場合(S14:No)、LDA制御部13は、その処理をステップS13に進める。従って、LDA制御モードが第2LDA制御モードに設定される。

0063

また、精度フラグFが「1」である場合(S14:Yes)、LDA制御部13は、ステップS15において、LDA制御モードを第1LDA制御モードに設定する。LDA制御部13は、LDA制御モードを設定すると、本ルーチンを一旦終了する。LDA制御部13は、LDA制御モード設定ルーチンを所定の演算周期にて繰り返し実施する。従って、現時点の制御対象ライン情報、および、精度フラグFに基づいて、LDA制御モードが設定される。

0064

LDA制御部13は、第1LDA制御モードが設定されている場合には、第1LDA制御を実施する。従って、LDA制御部13は、接近距離DがLDA開始距離D1にまで低下したときに、LDA制御を開始する。

0065

一方、第2LDA制御モードが設定されている場合には、LDA制御部13は、第2LDA制御を実施する。従って、LDA制御部13は、接近距離DがLDA開始距離D2にまで低下したときに、LDA制御を開始する。LDA開始距離D2は、LDA開始距離D1よりも長く設定されている。従って、第2LDA制御は、第1LDA制御に比べて、自車両と制御対象ラインTLとの接近度合が小さい段階で開始される。これにより、第2LDA制御では、自車両を制御対象ラインTLから外に逸脱させないようにすることができる。一方、第1LDA制御では、逸脱許容距離Doutmaxまでは、自車両が制御対象ラインTLから外へ逸脱することを許容したLDA制御を実施することができる。

0066

また、LDA制御部13は、LDA制御を実施する場合には、報知器50を作動させて、ドライバーに注意喚起をする。

0067

以上説明した本実施形態の車両の車線内走行支援装置によれば、白線WLが制御対象ラインTLとして設定されている場合であって、その白線WLの検出精度が基準レベルに達している場合には、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1LDA制御が実施される。これにより、操舵アシストが過剰になることがなく、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。

0068

また、白線WLが制御対象ラインTLとして設定されている場合であっても、その白線WLの検出精度が基準レベルに達していない場合には、第2LDA制御が実施される。これにより、道路認識部12において道路端ELの立体物を誤って白線WLとして認識(誤認識)している場合であっても、自車両がその立体物に衝突することを抑制することができる。また、道路端ELが制御対象ラインTLとして設定されている場合には、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを許容しない第2LDA制御が実施される。これにより、自車両が立体物に衝突することを抑制することができる。

0069

また、白線WLの検出精度は、直近の所定時間内に、道路認識部12の認識している制御対象ラインTLが白線WLと道路端ELとの間で変動した回数(変動回数)に基づいて求められる。従って、白線WLの検出精度を簡単に求めることができる。

0070

<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下、上述した実施形態を第1実施形態と呼ぶ。上述した第1実施形態では、白線WLについては、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインTL(第1制御対象ライン)とし、道路端ELについては、自車両が外に逸脱することを許容しない制御対象ラインTL(第2制御対象ライン)とした。これに対して、第2実施形態では、制御対象ラインTLが立体物によって形成されていない場合には、その制御対象ラインTLを、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインTL(第1制御対象ライン)とし、制御対象ラインTLが立体物によって形成されている場合には、自車両が外に逸脱することを許容しない制御対象ラインTL(第2制御対象ライン)とする。

0071

従って、第2実施形態では、白線WLおよび平坦道路端ライン(舗装面と草むらとの境界、舗装面と土との境界など)については、自車両が所定の許容度合で外に逸脱することを許容できる制御対象ラインTLに設定される。一方、立体道路端ライン(ガードレール、コンクリート壁、縁石など)については、自車両が外に逸脱することを許容しない制御対象ラインTLに設定される。この場合、白線WLおよび平坦道路端ラインについての判定精度が悪いと、適正なLDA制御を実施することができない。例えば、道路認識部12は、本来なら立体道路端ラインであると認識すべき道路端を、誤って白線WLあるいは平坦道路端ラインであると認識(誤認識)することがある。そうした場合には、自車両が立体物と衝突してしまう可能性がある。

0072

そこで、第2実施形態においては、道路認識部12によって設定された制御対象ラインTLが平坦に形成されているライン(白線WLおよび平坦道路端ライン)であると判定されている場合には、制御対象ラインTLが平坦に形成されているラインであるという道路認識部12の判定精度を演算する。

0073

第2実施形態の運転支援ECU10は、精度演算部14に代えて精度演算部14’、LDA制御部13に代えてLDA制御部13’を備えている。

0074

精度演算部14’は、道路認識部12の出力する制御対象ライン情報を入力し、直近の所定時間内(例えば、直近の3秒間)に、道路認識部12の設定した制御対象ラインTLが、平坦に形成されているライン(白線WLおよび平坦道路端ライン)であるという判定が変動した回数(変動回数と呼ぶ)をカウントする。以下、白線WLおよび平坦道路端ラインを総称して平坦ラインと呼ぶ。例えば、精度演算部14’は、道路認識部12の認識している制御対象ラインTLが、平坦ラインから立体道路端ラインに変動した回数と、立体道路端ラインから平坦ラインに変動した回数の合計をカウントする。

0075

精度演算部14’は、直近の所定時間内の変動回数が、設定回数(例えば、2回)以上である場合に、道路認識部12が検出した平坦ラインの検出精度(平坦ラインであるという判定精度)が基準レベルに達していないと判断する。従って、上記の直近の所定時間内の変動回数は、本発明の判定精度指標であり、上記の設定回数は、本発明の閾値に相当する。この場合、判定精度指標は、変動回数が多いほど小さくなる。

0076

精度演算部14’は、所定の演算周期で、直近の所定時間内の変動回数が設定回数以上であるか否かを判定し、変動回数が設定回数以上である場合には、精度フラグFを、平坦ラインの検出精度が基準レベルよりも低いことを表す「0」に設定し、変動回数が設定回数未満となる場合には、精度フラグFを、平坦ラインの検出精度が基準レベル以上であることを表す「1」に設定する。

0077

精度演算部14’は、精度フラグFをLDA制御部13’に供給する。LDA制御部13’は、道路認識部12から制御対象ライン情報と、精度演算部14’から供給された精度フラグFとに基づいて、LDA制御を第1LDA制御と第2LDA制御とに切り替える。

0078

図7は、LDA制御部13’の実施するLDA制御モード設定ルーチンを表す。LDA制御部13’は、図示しない選択スイッチによって、LDA制御の実施が選択されており、かつ、LDA制御の許可条件(例えば、車速が所定速度以上であることなど)が成立している場合に、LDA制御モード設定ルーチン(図7)を所定の演算周期にて繰り返し実施する。

0079

LDA制御モード設定ルーチン(図7)は、第1実施形態のLDA制御モード設定ルーチン(図6)において、ステップS12に代えてステップS22を実施するもので、他の処理については、第1実施形態のLDA制御モード設定ルーチンと同様である。従って、第1実施形態のLDA制御モード設定ルーチンと同様の処理については、共通のステップ符号を付して簡単な説明に留める。

0080

LDA制御部13’は、LDA制御モード設定ルーチン(図7)を開始すると、ステップS11において、現時点の制御対象ライン情報、および、精度フラグFを読み込む。続いて、LDA制御部13は、ステップS22において、制御対象ライン情報に基づいて、平坦ライン(つまり、白線WL、あるいは、平坦道路端ライン)が制御対象ラインTLとして設定されているか否かについて判定する。平坦ラインが制御対象ラインTLとして設定されていない場合(S22:No)、LDA制御部13’は、ステップS13において、LDA制御モードを第2LDA制御モードに設定する。

0081

一方、平坦ラインが制御対象ラインTLとして設定されている場合(S22:Yes)、LDA制御部13’は、ステップS14において、精度フラグFが「1」であるか否かについて判定し、精度フラグFが「1」でない場合は、LDA制御モードを第2LDA制御モードに設定する(S13)。

0082

また、精度フラグFが「1」である場合(S14:Yes)、LDA制御部13’は、ステップS15において、LDA制御モードを第1LDA制御モードに設定する。LDA制御部13’は、LDA制御モードを設定すると、本ルーチンを一旦終了する。LDA制御部13’は、LDA制御モード設定ルーチンを所定の演算周期にて繰り返し実施する。従って、現時点の制御対象ライン情報、および、精度フラグFに基づいて、LDA制御モードが設定される。

0083

LDA制御部13’は、第1LDA制御モードが設定されている場合には、第1LDA制御を実施し、第2LDA制御モードが設定されている場合には、第2LDA制御を実施する。

0084

以上説明した第2実施形態の車両の車線内走行支援装置によれば、平坦ラインが制御対象ラインTLとして設定されている場合であって、その平坦ラインの検出精度が基準レベルに達している場合には、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを所定の許容度合で許容した第1LDA制御が実施される。これにより、操舵アシストが過剰になることがなく、ドライバーに煩わしさを感じさせないようにすることができる。

0085

また、平坦ラインが制御対象ラインTLとして設定されている場合であっても、その平坦ラインの検出精度が基準レベルに達していない場合には、第2LDA制御が実施される。これにより、道路認識部12において道路端ELの立体物を誤って平坦ラインとして認識(誤認識)している場合であっても、自車両がその立体物に衝突することを抑制することができる。また、立体道路端ラインが制御対象ラインTLとして設定されている場合には、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを許容しない第2LDA制御が実施される。これにより、自車両が立体物に衝突することを抑制することができる。

0086

また、平坦ラインの検出精度は、直近の所定時間内に、制御対象ラインTLが平坦ラインであるという判定が変動した回数(変動回数)に基づいて求められる。従って、平坦ラインの検出精度を簡単に求めることができる。

0087

<変形例1>
上述した第1、第2実施形態においては、LDA制御を開始するタイミングを異ならせることによって、第1LDA制御と第2LDA制御とが設定されるように構成されていた。この変形例では、それに代えて、LDA制御における目標トルクTLDAの変化率、つまり、単位時間あたりに目標トルクTLDAを変化させることができる量を、第1LDA制御と第2LDA制御とで異なるようにする。具体的には、目標トルクTLDAの演算式(1)における制御ゲインを、第1LDA制御と第2LDA制御とで異なるように設定する。

0088

この場合、第1LDA制御と第2LDA制御とで、演算式(1)における制御ゲインK1,K2,K3,K4の全てを異なるようにする必要は無く、任意の項の制御ゲインを異なるように設定すればよい。第2LDA制御では、自車両の制御対象ラインからの逸脱を許容しないようにする必要があるため、第1LDA制御に比べて、制御ゲインを大きくする必要がある。

0089

例えば、上記の演算式(1)で第1LDA制御の目標トルクTLDAが決定されるとすると、第2LDA制御では、制御ゲインK2に代えて制御ゲインK2’が、制御ゲインK3に代えて制御ゲインK3’が設定される。この場合、制御ゲインK2’は、制御ゲインK2より大きい値(K2’>K2)であり、制御ゲインK3’は、制御ゲインK3より大きい値(K3’>K3)である。

0090

このように制御ゲインを設定することによって、第1LDA制御を、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを所定の許容度合で許容したLDA制御とし、第2LDA制御を、自車両が制御対象ラインTLから外に逸脱することを許容しないLDA制御とすることができる。

0091

この変形例は、上述した第1実施形態および第2実施形態の何れにも適用することができる。

0092

<変形例2>
上述した第1実施形態においては、直近の所定時間内における制御対象ラインTLが白線WLと道路端ELとの間で変動した変動回数に基づいて、白線WLの検出精度を演算し、第2実施形態においては、直近の所定時間内における制御対象ラインTLが平坦ラインと立体物道路端ラインとの間で変動した変動回数に基づいて、平坦ラインの検出精度を演算した。

0093

しかし、必ずしも、このような手法で検出精度を演算する必要は無く、例えば、直近の所定時間内に、道路認識部12の認識している制御対象ラインTLの種類が変動した回数(変動回数と呼ぶ)をカウントし、この変動回数に基づいて、第1実施形態では、白線WLの検出精度を判定し、第2実施形態では、平坦ラインの検出精度を判定してもよい。

0094

制御対象ラインTLの種類とは、図2で示されるように、白線WLと道路端ELとの区別だけでなく、道路端ELの種類、例えば、ガードレール、コンクリート壁、縁石、草むら境界、土境界などを表す。制御対象ラインTLの種類が頻繁に変動する場合には、その制御対象ラインTLの検出精度は低いと推定される。従って、この変形例2では、道路認識部12は、道路端ELの種類を判別できるように構成されている。

0095

この変形例2は、第1実施形態および第2実施形態の何れにも適用することができる。例えば、第1実施形態においては、精度演算部14は、直近の所定時間内における制御対象ラインTLの種類の変動回数をカウントし、この変動回数が設定回数以上である場合には、精度フラグFを、白線WLの検出精度が基準レベルよりも低いことを表す「0」に設定し、変動回数が設定回数未満となる場合には、精度フラグFを、白線WLの検出精度が基準レベル以上であることを表す「1」に設定する。また、第2実施形態においては、精度演算部14’は、直近の所定時間内における制御対象ラインTLの種類の変動回数をカウントし、この変動回数が設定回数以上である場合には、精度フラグFを、平坦ラインの検出精度が基準レベルよりも低いことを表す「0」に設定し、変動回数が設定回数未満となる場合には、精度フラグFを、平坦ラインの検出精度が基準レベル以上であることを表す「1」に設定する。

0096

以上、本実施形態および変形例に係る車両の車線内走行支援装置について説明したが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。

0097

例えば、目標トルクTLDAの演算式は、上記式(1)に限るものでは無く、任意に設定することができる。

0098

10…運転支援ECU、11…カメラ、12…道路認識部、13…車線逸脱抑制制御部、14…精度演算部、20…電動パワーステアリングECU、21…アシストモータ、30…報知器、40…車両状態センサ、50…報知器、D…接近距離、D1,D2…LDA開始距離、Doutmax…逸脱許容距離、EL…道路端、F…精度フラグ、TL…制御対象ライン、WL…白線。

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