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技術 希土類酸化物のイオンアシスト蒸着トップコート

出願人 アプライドマテリアルズインコーポレイテッド
発明者 サンジェニファーワイカヌンゴビラジャピーフィロウズドアバヒド
出願日 2017年12月4日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2017-232470
公開日 2018年5月24日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-080396
状態 特許登録済
技術分野 セラミックスの後処理 半導体のドライエッチング 物理蒸着
主要キーワード 亀裂密度 イットリウム金属 相対形状 標準高さ センサリード線 温度調節流体 外側ライナー 算術平均うねり
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2018年5月24日)のものです。
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図面 (20)

課題

解決手段

チャンバコンポーネントの少なくとも1つの表面上に第1保護層を堆積させるために、プラズマ溶射堆積プロセスが実行され、第1保護層が、約50ミクロンよりも大きい厚さと、複数の亀裂及び細孔とを有する耐プラズマ性セラミックスである。その後、第1保護層上に第2保護層を堆積させるために、イオンアシスト蒸着(IAD)プロセスが実行され、第2保護層が、50ミクロン未満の厚さと、1%未満の空孔率とを有する耐プラズマ性希土類酸化物であり、第2保護層が、第1保護層の複数の亀裂及び細孔を封止し、金属との反応を防止するためのバリアとしての役目を果たすチャンバコンポーネント。

概要

背景

概要

エッチングリアクタ用の物品に対する耐プラズマ浸食性チャンバコンポーネント保護膜の提供。チャンバコンポーネントの少なくとも1つの表面上に第1保護層を堆積させるために、プラズマ溶射堆積プロセスが実行され、第1保護層が、約50ミクロンよりも大きい厚さと、複数の亀裂及び細孔とを有する耐プラズマ性セラミックスである。その後、第1保護層上に第2保護層を堆積させるために、イオンアシスト蒸着(IAD)プロセスが実行され、第2保護層が、50ミクロン未満の厚さと、1%未満の空孔率とを有する耐プラズマ性希土類酸化物であり、第2保護層が、第1保護層の複数の亀裂及び細孔を封止し、金属との反応を防止するためのバリアとしての役目を果たすチャンバコンポーネント。B

目的

本発明の実施形態は、物品の1以上のプラズマ対向面上に薄膜保護層を有するエッチ
グリアクタ用の物品(例えば、チャンバコンポーネント)を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

本体と、本体の少なくとも1つの表面上の第1保護層であって、第1保護層は、耐プラズマ性セラミックスを含み、第1保護層は、50ミクロンよりも大きい厚さを有し、複数の亀裂及び細孔を含む第1保護層と、第1保護層の少なくとも一部を覆うコンフォーマルな第2保護層であって、第2保護層は、40〜100モル%の範囲内のY2O3と、0〜60モル%の範囲内のZrO2と、0〜10モル%の範囲内のAl2O3からなり、第2保護層は、50ミクロンよりも小さい厚さを有し、1%未満の空孔率を有し、第1保護層の複数の亀裂及び細孔をシールする第2保護層とを含むチャンバコンポーネント

請求項2

本体は、金属、金属合金、又は金属不純物を有するセラミックスのうちの少なくとも1つを含み、第2保護層は、処理ガスが第1保護層内の複数の亀裂及び細孔を貫通し、本体内の金属と反応するのを防止するためのバリアとしての役割を果たす、請求項1記載のチャンバコンポーネント。

請求項3

第1保護層は、Y3Al5O12、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al5O12、Gd3Al5O12、及びY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物からなる群から選択されるプラズマ溶射層である、請求項1記載のチャンバコンポーネント。

請求項4

第2保護層は、1以上の第2位置ではなく、1以上の第1位置で、本体の少なくとも1つの表面上の第1保護層を覆う、請求項1記載のチャンバコンポーネント。

請求項5

第1保護層に接触する第2保護層の底部は、第1酸素濃度を有し、第2保護層の上部は、より高い第2酸素濃度を有する、請求項1記載のチャンバコンポーネント。

請求項6

物品の一表面上にある第1保護層の少なくとも一領域の上に第2保護層の底部を堆積させるために、毎秒0.25〜1.0オングストロームの第1堆積速度でイオンアシスト蒸着(IAD)を実行する工程であって、第1堆積速度は、より高い堆積速度よりも第1保護層への第2保護層のより改善された適合性及びより良好な接着性を達成する工程と、第1堆積速度でIADプロセスを継続するのに比べてIADプロセスに対する処理時間及びコストを低減させるように、第2保護層の底部上に第2保護層の上部を堆積させるために、毎秒2〜10オングストロームの第2堆積速度でIADプロセスを継続する工程とを含み、第2保護層は、40〜100モル%の範囲内のY2O3と、0〜60モル%の範囲内のZrO2と、0〜10モル%の範囲内のAl2O3からなり、第2保護層は、50ミクロンよりも小さい厚さを有し、第1保護層の複数の亀裂及び細孔をシールする第2保護層とを含む方法。

請求項7

物品は、エッチングリアクタチャンバライナーであり、チャンバライナーは、内壁及び外壁を含む中空円筒形状を有し、第2保護層を堆積するためにIADを実行する工程は、物品の第1開口部にターゲットを配置する工程と、物品の内壁の第1部分をコーティングする工程と、その後、物品の第2開口部にターゲットを配置する工程と、物品の内壁の第2部分をコーティングする工程とを含む、請求項6記載の方法。

請求項8

第2保護層を堆積する前に、以下を実行する工程であって、プラズマへの曝露により物品の他の領域よりも高い浸食速度を示す物品の1以上の領域を特定する工程と、マスクがIADの間に露出される物品の1以上の特定された領域を残すように物品をマスクでマスキングする工程であって、第2保護層は、物品の1以上の特定された領域上に堆積される工程を含む、請求項6記載の方法。

請求項9

物品の表面上に第1保護層を堆積させるためにプラズマ溶射プロセスを実行する工程を含み、第1保護層は、50ミクロンより大きい厚さを有し、Y3Al5O12、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al5O12、Gd3Al5O12、及びY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物からなる群から選択される請求項6記載の方法。

請求項10

第2保護層は、0.5〜0.7ミクロンの厚さを有する、請求項6記載の方法。

請求項11

第1保護層の表面粗さは、0.5〜180マイクロインチである、請求項6記載の方法。

請求項12

処理チャンバのチャンバコンポーネントを含む物品を含む堆積チャンバ内にある流量で酸素ラジカルを流す工程と、物品の少なくとも1つの表面上に耐プラズマ性セラミックスからなる第1保護層を堆積させるために、イットリウムジルコニウム合金からなる金属ターゲットを用いて物理蒸着PVD)を実行する工程であって、金属ターゲットは、酸素ラジカルと反応してPVDの結果としてインサイチューで耐プラズマ性セラミックスからなる第1保護層を形成するように蒸発又はスパッタリングされ、耐プラズマ性セラミックスは、40〜100モル%の範囲内のY2O3と、0〜60モル%の範囲内のZrO2からなり、50ミクロンよりも小さい厚さを有する工程とを含む方法。

請求項13

PVDを実行しながら、酸素イオンを物品に衝突させる工程を含む、請求項12記載の方法。

請求項14

PVDを実行しながら、酸素ラジカルの流量を徐々に増加させる工程を含み、堆積された第1保護層は、第1保護層の底部に第1酸素含有量と、第1保護層の上部により高い第2酸素含有量とを含む、請求項12記載の方法。

請求項15

金属ターゲットを用いてPVDを実行するのと同時に、物品の少なくとも1つの面上に第1保護層を堆積させるための金属ターゲットと同じ組成を有する第2金属ターゲットを用いてPVDを実行する工程を含み、前記金属ターゲット及び前記第2金属ターゲットを用いる共蒸着は、堆積速度の増加をもたらす、請求項12記載の方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、概して、イオンアシスト蒸着(IAD)された薄膜の耐プラズマ
性保護層を有するチャンバコンポーネントに関する。

背景

0002

半導体産業では、ますます減少するサイズの構造を作る多くの製造プロセスによって、
デバイスは製造される。いくつかの製造プロセス(例えば、プラズマエッチング及びプラ
ズマ洗浄プロセス)は、基板エッチング又は洗浄するために、プラズマの高速流に基板
曝露させる。プラズマは、非常に浸食性がある可能性があり、処理チャンバ及びプラズ
マに曝露される他の表面を浸食する可能性がある。

図面の簡単な説明

0003

本発明は、添付図面の図の中で、限定としてではなく、例として示され、同様の参照符
号は同様の要素を示す。この開示における「一」又は「1つの」実施形態への異なる参照
は、必ずしも同じ実施形態への参照ではなく、そのような参照は、少なくとも1つを意味
することに留意すべきである。
処理チャンバの一実施形態の断面図を示す。
イオンアシスト蒸着(IAD)のような高エネルギー粒子を利用した様々な堆積技術に適用可能な堆積メカニズムを示す。
IAD堆積装置の概略図を示す。

1以上の薄膜保護層で覆われた物品の断面側面図を示す。
一実施形態に係る、希土類酸化物耐プラズマ層を有するチャンバライナーを示す。
物品上に1以上の保護層を形成するためのプロセスの一実施形態を示す。
金属ターゲットによるIAD又はPVDを使用して、物品の本体上に薄膜保護層を形成するためのプロセスの一実施形態を示す。

Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とのセラミックス化合物から形成されたプラズマ溶射された保護層上に堆積され、またY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とのセラミックス化合物から形成された薄膜保護層を有する物品の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。

本発明の実施形態に従って形成された薄膜保護層に対する、それぞれCH4−Cl2及びCHF3−NF3−Cl2の化学物質の下での浸食速度を示す。

本発明の実施形態に従って形成された薄膜保護層に対する、それぞれCH4−Cl及びCHF3−NF3−Cl2の化学物質の下での粗さプロファイルを示す。

実施形態の詳細な説明

0004

本発明の実施形態は、物品の1以上のプラズマ対向面上に薄膜保護層を有するエッチ
グリアクタ用の物品(例えば、チャンバコンポーネント)を提供する。保護層は、最大約
300μmの厚さを有することができ、物品を保護するためにプラズマ耐食性を提供する
ことができる。保護層は、イオンアシスト蒸着(IAD)を用いて(例えば、電子ビーム
IAD(EB−IAD)又はイオンビームスパッタリングIAD(IBS−IAD)を用
いて)又は物理蒸着(PVD)を用いて、物品上に形成することができる。薄膜保護層は
、Y3Al5O12、Y2O3、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al
5O12、Gd3Al5O12、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含む
セラミックス化合物、又は、別の希土類酸化物とすることができる。一実施形態では、I
AD又はPVDは、金属ターゲットを用いて実行され、希土類酸化物は、インサイチュー
に形成される。薄膜保護層によって提供される改善された耐食性は、メンテナンス及び製
コストを低減しつつ、物品の耐用年数を向上させることができる。また、IADコーテ
ィングは、プラズマ溶射コーティング上のトップコートとして堆積させることができる。
IADコーティングは、プラズマ溶射コ−ティング内の細孔及び亀裂をシールし、これに
よって処理ガスのチャンバコンポーネントとの反応量並びに微量の金属汚染レベルを大幅
に低減することができる。IADコーティングはまた、粒子欠陥を低減させるためにプラ
ズマ溶射コーティング上に存在した任意の自由な粒子を埋め込むことができる。

0005

図1は、本発明の実施形態に係る薄膜保護層で被覆された1以上のチャンバコンポーネ
ントを有する半導体処理チャンバ100の断面図である。処理チャンバ100は、内部に
腐食性プラズマ環境が提供されるプロセスのために使用することができる。例えば、処
理チャンバ100は、プラズマエッチングリアクタプラズマエッチング装置としても知
られる)、プラズマ洗浄機などのためのチャンバとすることができる。薄膜保護層を含む
ことができるチャンバコンポーネントの例は、基板支持アセンブリ148、静電チャック
ESC)150、リング(例えば、プロセスキットリング又は単一リング)、チャンバ
壁、ベースガス分配プレートシャワーヘッド、チャンバライナー、ライナーキット
シールドプラズマスクリーンフローイコライザ冷却ベース、チャンバビューポート
チャンバ蓋104、ノズル、フローイコライザ(FEQ)などを含む。特定の一実施形
態では、保護層は、チャンバ蓋104及び/又はチャンバノズル132上に塗布される。

0006

以下でより詳細に説明される薄膜保護層は、イオンアシスト蒸着(IAD)又は物理
着(PVD)によって堆積された希土類酸化物層である。薄膜保護層は、Y2O3及びY
2O3系希土類酸化物複合材料、Er2O3及びEr2O3系希土類酸化物複合材料、G
d2O3及びGd2O3系希土類酸化物複合材料、Nd2O3及びNd2O3系セラミッ
クス、Er系希土類酸化物複合材料、Ga系希土類酸化物複合材料、又はAlNを含むこ
とができる。様々な実施形態では、薄膜保護層は、Y3Al5O12(YAG)、Y4A
l2O9(YAM)、Er3Al5O12(EAG)、Gd3Al5O12(GAG)、
YAlO3(YAP)、Er4Al2O9(EAM)、ErAlO3(EAP)、Gd4
Al2O9(GdAM)、GdAlO3(GdAP)、Nd3Al5O12(NdAG)
、Nd4Al2O9(NdAM)、NdAlO3(NDAP)、及び/又は、Y4Al2
O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物から構成される。薄膜保
護層はまた、Er−Y組成物(例えば、Erを80重量%、及びYを20重量%)、Er
−Al−Y組成物(例えば、Erを70重量%、Alを10重量%、及びYを20重量%
)、ER−Y−Zr系組成物(例えば、Erを70重量%、Yを20重量%、及びZrを
10重量%)、又はEr−Al組成物(例えば、Erを80重量%、及びAlを20重量
%)を含むこともできる。なお、重量%は重量百分率を意味する。対称的に、モル%は、
モル分率である。

0007

薄膜保護層はまた、上記セラミックスのいずれかによって形成された固溶体に基づくこ
とができる。Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物
を参照すると、一実施形態では、セラミックス化合物は、62.93モル比(モル%)の
Y2O3と、23.23モル%のZrO2と、13.94モル%のAl2O3を含む。別
の一実施形態では、セラミックス化合物は、50〜75モル%の範囲内のY2O3と、1
0〜30モル%の範囲内のZrO2と、10〜30モル%の範囲内のAl2O3を含むこ
とができる。別の一実施形態では、セラミックス化合物は、40〜100モル%の範囲内
のY2O3と、0〜60モル%の範囲内のZrO2と、0〜10モル%の範囲内のAl2
O3を含むことができる。別の一実施形態では、セラミックス化合物は、40〜60モル
%の範囲内のY2O3と、30〜50モル%の範囲内のZrO2と、10〜20モル%の
範囲内のAl2O3を含むことができる。別の一実施形態では、セラミックス化合物は、
40〜50モル%の範囲内のY2O3と、20〜40モル%の範囲内のZrO2と、20
〜40モル%の範囲内のAl2O3を含むことができる。別の一実施形態では、セラミッ
クス化合物は、70〜90モル%の範囲内のY2O3と、0〜20モル%の範囲内のZr
O2と、10〜20モル%の範囲内のAl2O3を含むことができる。別の一実施形態で
は、セラミックス化合物は、60〜80モル%の範囲内のY2O3と、0〜10モル%の
範囲内のZrO2と、20〜40モル%の範囲内のAl2O3を含むことができる。別の
一実施形態では、セラミックス化合物は、40〜60モル%の範囲内のY2O3と、0〜
20モル%の範囲内のZrO2と、30〜40モル%の範囲内のAl2O3を含むことが
できる。他の実施形態では、他の配分もまた、セラミックス化合物のために使用すること
ができる。

0008

一実施形態では、Y2O3、ZrO2、Er2O3、Gd2O3、及びSiO2の組み
合わせを含む代替セラミックス化合物が、保護層用に使用される。一実施形態では、代替
セラミックス化合物は、40〜45モル%の範囲内のY2O3と、0〜10モル%の範囲
内のZrO2と、35〜40モル%の範囲内のEr2O3と、5〜10モル%の範囲内の
Gd2O3と、5〜15モル%の範囲内のSiO2を含むことができる。第1実施例では
、代替セラミックス化合物は、40モル%のY2O3、5モル%のZrO2、35モル%
のEr2O3、5モル%Gd2O3、及び15モル%のSiO2を含む。第2実施例では
、代替セラミックス化合物は、45モル%のY2O3、5モル%のZrO2、35モル%
のEr2O3、10モル%Gd2O3、及び5モル%のSiO2を含む。第3実施例では
、代替セラミックス化合物は、40モル%のY2O3、5モル%のZrO2、40モル%
のEr2O3、7モル%Gd2O3、及び8モル%のSiO2を含む。

0009

一実施形態では、Y2O3、ZrO2、Er2O3、及びAl2O3の組み合わせを含
む代替セラミックス化合物が、保護層用に使用される。一実施形態では、代替セラミック
ス化合物は、25モル%のY2O3と、25モル%のZrO2と、25モル%のEr2O
3と、25モル%のAl2O3を含むことができる。

0010

一実施形態では、Y2O3、Gd2O3、及びAl2O3の組み合わせを含む代替セラ
ミックス化合物が、保護層用に使用される。代替セラミックス化合物は、6.9〜22.
1モル%のY2O3と、14.1〜44.9モル%のGd2O3と、33.0〜79モル
%のAl2O3を含むことができる。一実施形態では、代替セラミックス化合物は、22
.1モル%のY2O3、44.9モル%のGd2O3、及び33.0モル%のAl2O3
を含む。別の一実施形態では、代替セラミックス化合物は、16.5モル%のY2O3、
33.5モル%のGd2O3、及び50.0モル%のAl2O3を含む。別の一実施形態
では、代替セラミックス化合物は、12.5モル%のY2O3、25.5モル%のGd2
O3、及び62.0モル%のAl2O3を含む。別の一実施形態では、代替セラミックス
化合物は、6.9モル%のY2O3、14.1モル%のGd2O3、及び79.0モル%
のAl2O3を含む。

0011

上記薄膜保護層のいずれも、微量の他の材料(例えば、ZrO2、Al2O3、SiO
2、B2O3、Er2O3、Nd2O3、Nb2O5、CeO2、Sm2O3、Yb2O
3、又は他の酸化物)を含んでもよい。

0012

薄膜保護層は、酸化物系セラミックス窒化物系セラミックス、及び炭化物系セラミッ
クスを含む異なるセラミックス物品上に塗布されたIADコーティングとすることができ
る。酸化物系セラミックスの例は、SiO2(石英)、Al2O3、Y2O3などを含む
炭化物系セラミックスの例は、SiC、Si−SiCなどを含む。窒化物系セラミック
スの例は、AlN、SiNなどを含む。薄膜保護層はまた、プラズマ溶射された保護層上
に塗布されたIADコーティングとすることができる。プラズマ溶射された保護層は、Y
3Al5O12、Y2O3、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al5O
12、Gd3Al5O12、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラ
ミックス化合物、又は他のセラミックスとすることができる。

0013

図示されるように、蓋130及びノズル132はそれぞれが、一実施形態に係る薄膜保
護層133、134を有する。しかしながら、他のチャンバコンポーネント(例えば、上
に列挙したもの)のいずれも、薄膜保護層もまた含むことができることを理解すべきであ
る。例えば、処理チャンバ100の内側ライナー及び/又は外側ライナーは、薄膜保護層
を含むことができる。

0014

一実施形態では、処理チャンバ100は、内部容積106を囲むチャンバ本体102及
び蓋130を含む。蓋130は、その中心に穴を有し、ノズル132を穴に挿入すること
ができる。チャンバ本体102は、アルミニウムステンレス鋼、又は他の適切な材料か
ら製造することができる。チャンバ本体102は、一般的に、側壁108及び底部110
を含む。蓋130、ノズル132、側壁108、及び/又は底部110のいずれも、プラ
ズマ溶射された保護層及び/又はプラズマ溶射された保護層上のトップコートとしての役
割を果たすことができる薄膜保護層を含むことができる。

0015

外側ライナー116は、チャンバ本体102を保護するために、側壁108に隣接して
配置することができる。外側ライナー116は、プラズマ蒸着された保護層及び/又は薄
膜保護層を含むことができる。一実施形態では、外側ライナー116は、酸化アルミニウ
ムから製造される。一実施形態では、外側ライナー116は、プラズマ溶射されたY2O
3保護層を有するアルミニウム合金(例えば、6061アルミニウム)から製造される。
薄膜保護層は、外側ライナー上のY2O3保護層上のトップコートとしての役割を果たす
ことができる。

0016

排気口126は、チャンバ本体102内に形成されることができ、内部容積106をポ
ンプシステム128に結合することができる。ポンプシステム128は、排気して処理チ
ャンバ100の内部容積106の圧力を調整するために使用される1以上のポンプ及びス
ロットバルブを含むことができる。

0017

蓋130は、チャンバ本体102の側壁108に支持させることができる。蓋130は
、処理チャンバ100の内部容積106へのアクセスを可能にするために開くことができ
、閉じると同時に処理チャンバ100に対するシールを提供することができる。ガスパネ
ル158は、処理チャンバ100に結合され、これによってノズル132を通して内部容
積106に処理ガス及び/又は洗浄ガスを提供することができる。蓋130は、セラミッ
クス(例えば、Al2O3、Y2O3、YAG、SiO2、AlN、SiN、SiC、S
i−SiC、又はY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化
合物)とすることができる。ノズル132もまた、セラミックス(例えば、蓋用に挙げた
これらのセラミックスのいずれか)とすることができる。蓋130及び/又はノズル13
2はそれぞれ、薄膜保護層133、134でコーティングすることができる。

0018

処理チャンバ100内で基板を処理するために使用することができる処理ガスの例は、
ハロゲン含有ガス(例えば、とりわけ、C2F6、SF6、SiCl4、HBr、NF3
、CF4、CHF3、CH2F3、F、NF3、Cl2、CCl4、BCl3、及びSi
F4)及び他のガス(例えば、O2、又はN2O)を含む。キャリアガスの例は、N2、
He、Ar、及び処理ガスに不活性な他のガス(例えば、非反応性ガス)を含む。基板支
アセンブリ148は、蓋130の下の処理チャンバ100の内部容積106内に配置さ
れる。基板支持アセンブリ148は、処理中に基板144を保持する。リング146(例
えば、単一リング)は、静電チャック150の一部を覆うことができ、処理中に覆われた
部分をプラズマへの曝露から保護することができる。リング146は、一実施形態では、
シリコン又は石英とすることができる。

0019

内側ライナー118は、基板支持アセンブリ148の周縁部上で被覆されてもよい。内
側ライナー118は、ハロゲン含有ガスレジスト材料(例えば、外側ライナー116を参
照して説明したもの)とすることができる。一実施形態では、内側ライナー118は、外
側ライナー116と同一の材料から製造することができる。また、内側ライナー118は
、プラズマ溶射された保護層及び/又はIAD堆積された薄膜保護層で被覆することがで
きる

0020

一実施形態では、基板支持アセンブリ148は、台座152を支持する取付板162と
、静電チャック150を含む。静電チャック150は、熱伝導性ベース164と、接着剤
138(一実施形態では、シリコーン接着剤とすることができる)によって熱伝導性ベー
スに接合された静電パック166を更に含む。取付板162は、チャンバ本体102の底
部110に結合され、ユーティリティ(例えば、流体電力線センサリード線など)を
熱導電性ベース164及び静電パック166へルーティングするための通路を含む。

0021

熱伝導性ベース164及び/又は静電パック166は、1以上のオプション埋設され
加熱素子176、埋設された熱絶縁体174、及び/又は導管168、170を含み、
これによって支持アセンブリ148の横方向の温度プロファイルを制御することができる
。導管168、170は、導管168、170を介して温度調節流体循環させる流体源
172に流体結合させることができる。埋設された熱絶縁体174は、一実施形態では、
導管168、170間に配置することができる。ヒータ176は、ヒータ電源178によ
って調整される。導管168,170及びヒータ176は、熱伝導性ベース164の温度
を制御するために利用され、これによって静電パック166及び処理される基板(例えば
ウェハ)を加熱及び/又は冷却することができる。静電パック166及び熱伝導性ベー
ス164の温度は、コントローラ195を使用して監視することができる複数の温度セン
サ190、192を使用して監視することができる。

0022

静電パック166は、複数のガス通路(例えば、溝、メサ、及びパック166の上面内
に形成可能な他の表面構造)を更に含むことができる。ガス通路は、パック166内に開
けられた穴を介して熱伝達(又は裏面)ガス(例えばHe)の供給源に流体結合させるこ
とができる。稼働時には、裏面ガスは制御された圧力でガス通路内へ供給され、これによ
って静電パック166と基板144との間の熱伝達を向上させることができる。

0023

静電パック166は、チャッキング電源182によって制御された少なくとも1つのク
ランピング電極180を含む。電極180(又はパック166又はベース164内に配置
された他の電極)は、処理チャンバ100内で処理ガス及び/又は他のガスから形成され
たプラズマを維持するために整合回路188を介して1以上のRF電源184、186に
更に結合させることができる。電源184、186は、一般的に、約50kHz〜約3G
Hzの周波数及び最大約10000ワット電力を有するRF信号を生成することができ
る。

0024

図2Aは、イオンアシスト蒸着(IAD)及びPVDなどの高エネルギー粒子を利用し
た様々な堆積技術に適用可能な堆積メカニズムを示す。いくつかの実施形態は、IADを
参照して説明される。しかしながら、代替の実施形態はまた、PVD堆積法でも使用する
ことができることを理解すべきである。典型的なIAD法は、イオン衝突を組み込む堆積
プロセス(例えば、耐プラズマ性コーティングを形成するためのイオン衝突の存在下での
蒸着(例えば、活性化反応性蒸着法(ARE)又は電子ビームイオンアシスト蒸着(EB
−IAD))及びスパッタリング(例えば、イオンビームスパッタリングイオンアシスト
蒸着(IBS−IAD)))を含む。EB−IADは、蒸着によって実行することができ
る。IBS−IADは、固体ターゲット材料をスパッタリングすることによって実行する
ことができる。

0025

図示されるように、薄膜保護層215は、イオン(例えば、酸素イオン又は窒素イオン
)などの高エネルギー粒子203の存在下で堆積材料202の蓄積によって物品210上
に又は複数の物品210A、210B上に形成される。物品210A、210Bは、金属
(例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼など)、セラミックス(例えば、Al2O3
、Y2O3、AlN、SiO2など)、又は高分子系材料とすることができる。物品21
0A、210Bは、少なくとも1つの表面にプラズマ溶射コーティング(例えば、Y2O
3コーティング)を既に有していてもよい。IAD又はPVDプロセスは、プラズマ溶射
コーティングの上にトップコートを提供するために実行してもよい。

0026

堆積材料202は、原子、イオン、ラジカルなどを含むことができる。高エネルギー
子203は、薄膜保護層215が形成されるとき、薄膜保護層215に衝突し、圧縮する
ことができる。IAD又はPVD法のいずれも、反応性ガス種(例えば、O2、N2、ハ
ゲンなど)の存在下で実行することができる。このような反応種は、堆積の前及び/又
は堆積中に表面の有機汚染物質焼失させることができる。

0027

一実施形態では、薄膜保護層215を形成するために、EB−IADが利用される。別
の一実施形態では、IBS−IADが、薄膜保護層215を形成するために利用される。
あるいはまた、PVDが、薄膜保護層215を形成するために利用される。図2Bは、I
AD堆積装置の概略図を示している。図示されるように、材料源250は、堆積材料20
2のフラックスを提供し、一方、高エネルギー粒子源255は、高エネルギー粒子203
のフラックスを提供し、これらの両方とも、IADプロセスを通して物品210、210
A、210Bに衝突する。高エネルギー粒子源255は、酸素窒素、又は他のイオン源
とすることができる。高エネルギー粒子源255はまた、粒子の発生源由来(例えば、プ
ラズマ、反応性ガス由来、又は堆積材料を提供する材料源由来)の他の種類の高エネルギ
ー粒子(例えば、不活性ラジカル中性子原子、及びナノサイズ粒子)を提供することが
できる。

0028

IADコーティングターゲット材料は、か焼粉末、予め形成された(例えば、グリーン
プレスホットプレスなどによって形成された)塊、(例えば、50〜100%の密度
を有する)焼結体、又は(例えば、セラミックス、金属、又は金属合金とすることができ
る)機械加工体とすることができる。一実施形態では、堆積材料を提供するために使用さ
れる材料源(例えば、ターゲット本体)は、薄膜保護層215を構成する同じセラミック
スに対応するセラミックスである。一実施形態では、材料源は、薄膜保護層215を構成
する同じセラミックスに対応するバル焼結セラミックスである。例えば、材料源は、バ
ルク焼結セラミックス複合体、又はバルク焼結YAG、Er2O3、Gd2O3、Er3
Al5O12、又はGd3Al5O12、又は上述した他のセラミックスとすることがで
きる。他のターゲット材料(例えば、粉末、か焼粉末、予め成形された(例えば、グリ
ン体プレス又はホットプレスによって形成された)材料、又は機械加工体(例えば、溶融
材料)もまた使用することができる。材料源250の異なる種類のすべてが、堆積中に溶
融材料源に溶融される。しかしながら、出発物質の異なる種類は、溶融するのに異なる時
間量が掛かる。溶融材料及び/又は機械加工体は、最も速く溶かすことができる。予め成
形された材料は、溶融材料よりもゆっくり溶け、か焼粉末は、予め成形された材料よりも
ゆっくり溶け、標準粉末は、か焼粉末よりもゆっくりと溶ける。

0029

別の一実施形態では、堆積材料を提供するために使用される材料源(例えば、ターゲッ
ト本体)は、金属ターゲットである。セラミックスターゲットではなく金属ターゲットの
使用は、典型的には、IAD又はPVD堆積された層の堆積速度を増加させる。金属ター
ゲット材料は、蒸発又はスパッタリングさせることができ、セラミックス層を形成するた
めに、インサイチューで1以上のガスと反応することができる。一実施形態では、酸素又
窒素ラジカルが、IAD堆積中に堆積チャンバ内に流される。蒸発又はスパッタリング
された金属は、酸化物又は窒化物セラミックス層を形成するために、酸素又は窒素ラジカ
ルと反応する。例えば、イットリウム金属ターゲットを、蒸発又はスパッタリングさせる
ことができ、Y2O3のIAD堆積層を形成するために、酸素ラジカルと反応することが
できる。別の一例では、アルミニウム金属ターゲットは、蒸発又はスパッタリングさせ、
AlNのIAD堆積層を形成するために、窒素ラジカルと反応する。ターゲットとして使
用することができる他の例の希土類金属は、アルミニウム、エルビウム、及びガドリニウ
ムを含む。

0030

複合酸化物組成物を形成するために、種々の金属合金が、ターゲット材料として使用可
能である。耐プラズマ性希土類酸化物層を堆積させるために使用することができるいくつ
かの例の金属合金は、イットリウムジルコニウム合金、イットリウム・ジルコニウム
アルミニウム合金、エルビウム・アルミニウム合金、ガドリニウム・アルミニウム合金、
イットリウム・エルビウム・ジルコニウム・アルミニウム合金、イットリウム・エルビウ
ム・ジルコニウム・ガドリニウム・シリコン合金、及びイットリウム・ガドリニウム・ア
ルミニウム合金を含む。

0031

形成される薄膜保護層215中の酸素含有量又は窒素含有量を制御するために、酸素又
は窒素ラジカルの流量を調整することができる。一実施形態では、酸素又は窒素ラジカル
の低い流速が最初に使用され、これによって低濃度の酸素又は窒素を有する金属系コーテ
ィングを堆積させる。これは、薄膜保護層215と物品210との間の物理的特性の違い
によって誘導される任意の不整合応力を最小化又は排除することができる。堆積プロセス
が続くにつれて、酸素又は窒素ラジカルの流量は、徐々に増加させることができる。流量
は、例えば、堆積プロセスの間に、直線的に、指数関数的に、又は対数的に、増加させる
ことができる。その後、薄膜保護層215の上部は、酸素又は窒素の高い濃度を有し、酸
化物又は窒化物とすることができる。例えば、堆積は、Al金属を蒸発させることにより
、アルミニウム合金からなる基板上で開始することができる。酸素の最小濃度による本質
的にアルミニウムコーティングの堆積を1μmした後に、チャンバ内の酸素ラジカルの濃
度を増加させることができ、これによって堆積のもう1μmを、酸素のより大きな濃度を
有するAlとして、チャンバ内の酸素ラジカルの濃度は、更に増加して、コーティングの
残りをAl2O3にすることができる。イオンアシストはまた、中性イオン(例えばAr
)を含むことができる。蒸発及び堆積時に、材料が酸素を失った場合、酸素欠損は、チャ
ンバ内に酸素を流出させることによって補償することができる。

0032

IADは、材料及び高エネルギーイオン源を提供するために、1以上のプラズマ又はビ
ーム(例えば、電子ビーム)を利用することができる。反応種もまた、耐プラズマ性コー
ティングの堆積中に供給することができる。一実施形態では、高エネルギー粒子203は
、非反応種(例えば、Ar)又は反応種(例えば、O又はN)のうちの少なくとも1つを
含む。例えば、酸素イオン又は窒素イオンは、IAD堆積中に物品210に衝突させるた
めに使用することができる。これらの酸素又は窒素イオンは、インサイチューで蒸発した
又はスパッタリングされた金属と更に反応する可能性がある。酸素又は窒素イオンの衝突
は、インサイチューで蒸発した又はスパッタリングされた金属と反応するために、処理チ
ャンバ内に酸素又は窒素ラジカルを流すことの代わりに、又はそれに加えて使用してもよ
い。

0033

更なる実施形態では、反応種(例えば、CO)及びハロゲン(Cl、F、Brなど)も
また、耐プラズマコーティングの形成中に導入し、これによって薄膜保護層215に最も
弱く結合された堆積材料を選択的に除去する傾向を更に高めることができる。

0034

IADプロセスによって、高エネルギー粒子203は、高エネルギーイオン(又は他の粒
子)源255によって、他の堆積パラメータとは独立して制御することができる。エネル
ギー(例えば、速度)、高エネルギーイオンフラックスの密度及び入射角は、薄膜保護層
組成、構造、結晶配向及び粒径を制御するために調整することができる。調整可能な追
加のパラメータは、堆積中の物品の温度、並びに堆積の期間である。

0035

イオンアシストエネルギーは、コーティングを高密度化し、基板の表面上への材料の堆
積を加速するために使用される。イオンアシストエネルギーは、イオン源の電圧電流
両方を使用して変更することができる。電圧と電流は、コーティングの応力と、コーティ
ングの結晶化度を操作するために、高い及び低いコーティング密度を達成するように調整
することができる。イオンアシストエネルギーは、約50〜500ボルト(V)及び約1
〜50アンペア(A)の範囲とすることができる。イオンアシストエネルギーはまた、コ
ーティングの化学量論を意図的に変更するために使用することができる。例えば、金属タ
ゲットは、堆積中に使用することができ、金属酸化物転換される。

0036

コーティング温度は、堆積チャンバ及び/又は基板を加熱するためのヒータを使用し、
堆積速度を調節することによって制御することができる。一実施形態では、IAD堆積チ
ャンバ(及びその中の物品)は、堆積前に160℃以上の開始温度まで加熱される。一実
施形態では、開始温度は、160℃〜500℃である。一実施形態では、開始温度は、2
00℃〜270℃である。その後、チャンバ及び物品の温度は、堆積中、開始温度に維持
することができる。一実施形態では、IADチャンバは、加熱を行う加熱ランプを含む。
代替実施形態では、IADチャンバ及び物品は、加熱されない。チャンバが加熱されない
場合、IADプロセスの結果として、自然に約160℃まで温度が上昇する。堆積中のよ
り高い温度は、保護層の密度を高めることができるが、保護層の機械的応力もまた増大さ
せる可能性がある。能動冷却は、コーティング中に低い温度を維持するためにチャンバに
加えることができる。一実施形態では、160℃以下で最低0℃までの任意の温度で、低
温を維持することができる。一実施形態では、物品は、堆積中に、150℃以下の温度を
維持するために冷却される。IAD堆積中にプラズマ溶射保護層が物品から剥離するのを
防止するために、物品は150℃以下に維持することができる。堆積温度は、膜応力、結
晶化度、及び他のコーティング特性を調整することために使用することができる。

0037

調整することができる追加のパラメータは、作動距離270及び入射角度272である
。作動距離270は、材料源250と物品210A、210Bとの間の距離である。一実
施形態では、作動距離は、0.2〜2.0メートルであり、特定の一実施形態では、作動
距離は1.0メートル以下である。作動距離を減少させると、堆積速度が増加し、イオン
エネルギーの有効性が増加する。しかしながら、特定の点よりも下に作動距離を減少させ
ると、保護層の均一性を低下させる可能性がある。最も高い均一性を有するコーティング
を達成するために、作動距離は変えることができる。また、作動距離は、堆積速度及びコ
ーティングの密度に影響を与える可能性がある。一実施形態では、1.0メートル未満の
作動距離が使用され、これによって薄膜保護層内に最大5〜10%の不均一性を導入する
ことを犠牲にして増加した堆積速度を提供する。

0038

入射角は、堆積材料202が物品210A、210Bに衝突する角度である。入射角は
、基板の位置及び/又は向きを変えることによって変更することができる。一実施形態で
は、入射角は、10〜90度であり、特定の一実施形態では、入射角は約30度である。
入射角を最適化することにより、三次元幾何学的形状内の均一なコーティングを達成する
ことができる。

0039

IADコーティングは、約0.5マイクロインチ(μin)から約180μinまでの
粗さを有する表面状態の広い範囲の上に塗布することができる。しかしながら、より滑ら
かな表面は、均一なコーティングによる被覆を促進する。コーティングの厚さは、最大約
1000ミクロン(μm)とすることができる。製造時に、コンポーネント上のコーティ
ングの厚さは、意図的に、コーティング層スタックの底部に、希土類酸化物系の着色剤
例えば、Nd2O3、Sm2O3、Er2O3など)を添加することによって評価するこ
とができる。厚さはまた、偏光解析法を用いて正確に測定することができる。

0040

IADコーティングは、コーティングを作成するために使用される希土類酸化物複合材
料に応じてアモルファス又は結晶性とすることができる。例えば、EAG及びYAGは、
アモルファスコーティングであり、一方、Er2O3及びY4Al2O9とY2O3−Z
rO2の固溶体とを含むセラミックス化合物は、典型的には結晶性である。アモルファス
コーティングは、より適合性があり(コンフォーマルであり)、格子不整合に誘導される
エピタキシャルな亀裂を減らし、一方、結晶性コーティングは、耐食性がより高い。

0041

コーティング構造は、二層又は多層構造とすることができる。二層構造では、エピタキ
シャルな亀裂を最小化するためにアモルファス層バッファ層として堆積し、続いて耐食
性とすることができる結晶性の層を最上部に堆積することができる。多層設計では、層材
料は、基板から最上層まで滑らかな熱勾配を生じさせるために使用することができる。

0042

複数の電子ビーム(e−ビームを用いた複数のターゲットの共蒸着は、より厚いコ
ーティング並びに層構造を作成するために達成することができる。例えば、同一の材料タ
イプを有する2つのターゲットを同時に使用することができる。各ターゲットは、異なる
電子ビーム銃によって衝突させることができる。これは、堆積速度と保護層の厚さを増加
させることができる。別の一実施例では、2つのターゲットは、異なるセラミックス材料
又は異なる金属材料とすることができる。第1の電子ビーム銃は、第1の保護層を堆積さ
せるために第1のターゲットに衝突させることができ、第2の電子ビーム銃は、その後、
第1の保護層とは異なる材料組成を有する第2の保護層を形成するために、第2のターゲ
ットに衝突させることができる。あるいはまた、2つの電子ビーム銃は、2つのターゲッ
トに同時に衝突し、これによって複雑なセラミックス化合物を作ることができる。したが
って、複雑なセラミックス化合物を形成するために、単一の金属合金ではなく、2つの異
なる金属ターゲットを使用することができる。

0043

コーティング後の熱処理は、改善されたコーティング特性を達成するために使用するこ
とができる。例えば、それは、より高い耐食性を有する結晶性コーティングにアモルファ
スコーティングを変質させるために使用することができる。別の一実施例は、反応ゾーン
又は遷移層を形成することによりコーティングの基板への接合強度を改善するためのもの
である。

0044

一実施形態では、物品が、IADチャンバ内で並列に処理される。例えば、一実施形態
では、最大5つの蓋及び/又はノズルを、並列に処理することができる。各物品は、異な
固定具によって支持することができる。あるいはまた、単一の固定具が、複数の物品を
保持するように構成されてもよい。固定具は、堆積中に支持されている物品を移動させる
ことができる。

0045

一実施形態では、物品(例えば、チャンバライナー)を保持するための固定具は、金属
コンポーネント(例えば、冷間圧延鋼)又はセラミックス(例えば、Al2O3、Y2O
3)などから設計することができる。固定具は、材料源及び電子ビーム銃の上又は下でチ
ャンバライナーを支持するために使用することができる。固定具は、より安全かつ簡単に
ハンドリングするため、並びにコーティング中に、蓋及びノズルをチャックするためのチ
ャッキング機能を有することができる。また、固定具は、チャンバライナーの向きを変え
る、又は位置合わせする機能を有することができる。一実施形態では、固定具は、支持さ
れたチャンバライナーの向きを原材料へと変えるために再配置及び/又は1以上の軸の周
りに回転させることができる。固定具はまた、堆積前及び/又は堆積中に、作動距離及び
/又は入射角を変更するために再配置することができる。固定具は、コーティング中に物
品の温度を制御するための冷却又は加熱チャネルを有することができる。IADは直進
プロセスであるので、チャンバライナーを再配置し回転させる機能は、3D表面(例えば
、穴)の最大コーティング被覆を可能にするかもしれない。

0046

表1は、92%のAl2O3(アルミナ)の基板に対する、及び92%のAl2O3の
基板を被覆する様々なIAD薄膜保護層に対する材料特性を示す。表中の「C」は、結晶
構造を表し、「A」は、非晶質構造を表す。図示のように、アルミナ基板は、363ボル
ト/ミル(V/mil)の絶縁破壊電圧を有する。対照的に、Y4Al2O9とY2O3
−ZrO2の固溶体とを含むIAD堆積されたセラミックス化合物の5ミクロン(μm)
のコーティングは、(アルミナに対する363ボルト/ミルの正規化された値よりもはる
かに大きい)427Vの絶縁破壊電圧を有する。IAD堆積されたYAGの5μmのコー
ティングは、1223Vの絶縁破壊電圧を有する。IAD堆積されたEr2O3の5μm
のコーティングは、527Vの絶縁破壊電圧を有する。IAD堆積されたEAGの5μm
のコーティングは、900Vの絶縁破壊電圧を有する。IAD堆積されたY2O3の5μ
mのコーティングは、1032Vの絶縁破壊電圧を有する。IAD堆積されたYZ20の
5μmのコーティングは、423Vの絶縁破壊電圧を有する。

0047

アルミナの体積抵抗率は、室温で約0.01×1016(0.01E16)Ω・cmで
ある。セラミックス化合物薄膜保護層の体積抵抗率は、室温で約4.1E16Ω・cmで
あり、YAG薄膜保護層の体積抵抗率は、室温で約11.3E16Ω・cmである。

0048

アルミナの誘電率は、約9.2であり、セラミックス化合物薄膜の誘電率は、約9.8
3であり、YAG薄膜の誘電率は、約9.76であり、Er2O3薄膜の誘電率は、約9
.67であり、EAG薄膜の誘電率は約9.54である。アルミナの損失正接は、約5E
−4であり、セラミックス化合物薄膜の損失正接は、約4E−4であり、YAG薄膜の損
正接は、約4E−4であり、Er2O3薄膜の損失正接は、約4E−4であり、EAG
薄膜の損失正接は、約4E−4である。92%アルミナの熱伝導率は、約18W/m・K
である。92%アルミナ上のセラミックス化合物薄膜の5μmコーティングのスタックの
熱伝導率は、約19.9W/m・Kである。92%アルミナ上のYAG薄膜の5μmコー
ティングのスタックの熱伝導率は、約20.1W/m・Kである。92%アルミナ上のE
r2O3薄膜の5μmコーティングのスタックの熱伝導率は、約19.4W/m・Kであ
る。92%アルミナ上のEAG薄膜の5μmコーティングのスタックの熱伝導率は、約1
9.2W/m・Kである。

0049

アルミナ基板は、一実施形態では約8〜16マイクロインチの初期粗さを有することが
でき、その初期粗さは、薄膜保護層のすべてでほぼ変わらなくすることができる。一例で
は、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物のプラズ
マ溶射コーティングを有する物品は、比較的高い表面粗さを有する。プラズマ溶射コーテ
ィングの表面は、211マイクロインチ(μinch)の算術平均うねり(Wa)及び標
偏差STDEV)が43、230μinchの算術平均粗さ(Ra)及びSTDEV
が14、272μmの平均長さ(RSm)及びSTDEVが69、19μmの標準高さ
Rc)及びSTDEVが5、及び1,726,330μm2の表面積及び標準偏差が37
,336を有することができる。Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含む
セラミックス化合物の5μm厚の薄膜保護層の堆積後、これらの粗さの測定値の各々は、
低減させることができる。提供された例では、Waは187μinch(STDEVは3
5)まで低減し、Raは191μinch(STDEVは30)まで低減し、RSmは1
78μm(STDEVは34)まで低減し、Rcは17μm(STDEVは3.7)まで
低減し、及び表面積は1,695,045μm2(STDEVは258,900)まで低
減している。Waは、うねり凹凸平均絶対偏差を測定する。Raは、粗さの凹凸の平
絶対偏差を測定する。Saは、曲線の表面積を測定する。Rcは、曲線要素内の高さの
平均値を測定する。RSmは、曲線要素の長さの平均値を測定する。

0050

アルミナ基板への薄膜保護層の接着強度は、セラミックス化合物薄膜に対して28メガ
パスカル(MPa)を超え、YAG薄膜に対して32MPaを超えることができる。接着
強度は、基板から薄膜保護層を分離するために使用される力の量を測定することによって
決定することができる。ヘルミシティは、薄膜保護層を用いて達成することができるシー
能力を測定する。図示されるように、アルミナを使用して約1E−6立方センチメート
毎秒(cm3/s)のHe漏れ速度を達成でき、セラミックス化合物を使用して約1.
2E−9のHe漏れ速度を達成でき、YAGを使用して約4.4E−10のHe漏れ速度
を達成でき、Er2O3を使用して約5.5E−9のHe漏れ速度を達成でき、YZ20
を使用して約1.6E−7のHe漏れ速度を達成でき、EAGを使用して約9.5E−1
0のHe漏れ速度を達成できる。より低いHe漏れ速度は、改善されたシールを示す。実
施例の薄膜保護層の各々は、典型的なAl2O3よりも低いHe漏れ速度を有する。

0051

Y3Al5O12、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al5O12、
Gd3Al5O12、及び、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラ
ミックス化合物の各々は、プラズマ処理中摩耗に耐えることができる高い硬度を有する
。図示されるように、アルミナは、約12.14ギガパスカル(GPa)のビッカース
さ(5kgf)を有し、セラミックス化合物は、約7.825GPaでの硬度を有し、Y
AGは、約8.5GPaの硬度を有し、Er2O3は、約5.009GPaの硬度を有し
、YZ20は、約5.98GPaの硬度を有し、EAGは、約9.057GPaの硬度を
有する。アルミナの測定された摩耗速度は、高周波時間当り約0.2ナノメートル(nm
/RF時間)、セラミックス化合物の摩耗速度は、約0.14nm/RF時間、Er2O
3の摩耗速度は、約0.113nm/RF時間、EAGの摩耗速度は、約0.176nm
/RF時間である。

0052

なお、Y3Al5O12、Y4Al2O9、Er2O3、Gd2O3、Er3Al5O
12、Gd3Al5O12、及びセラミックス化合物は、いくつかの実施形態では、上で
特定される材料の特性及び特徴が、最大30%変化できるように改質することができるこ
とに留意すべきである。したがって、これらの材料特性に対して記載された値は、実施例
の達成可能な値として理解されるべきである。本明細書内で記載されるセラミックス薄膜
保護層は、提供された値に限定して解釈されるべきではない。

0053

図3A図4Cは、1以上の薄膜保護層によって覆われた物品(例えば、チャンバコン
ポーネント)の断面側面図を示す。図3Aを参照すると、物品300のベース又は本体3
05の少なくとも一部は、薄膜保護層308によってコーティングされる。物品300は
、チャンバコンポーネント(例えば、基板支持アセンブリ、静電チャック(ESC)、リ
ング(例えば、プロセスキットリング又は単一リング)、チャンバ壁、ベース、ガス分配
板又はシャワーヘッド、チャンバライナー、ライナーキット、シールド、プラズマスクリ
ーン、フローイコライザ、冷却ベース、チャンバビューポート、チャンバ蓋など)とする
ことができる。物品300の本体305は、金属、セラミックス、金属−セラミックス複
合材料ポリマー、又はポリマー−セラミックス複合材料とすることができる。

0054

様々なチャンバコンポーネントは、異なる材料から構成される。例えば、静電チャック
は、陽極酸化アルミニウムベースに結合されたセラミックス(例えば、Al2O3(アル
ミナ)、AlN(窒化アルミニウム)、TiO(酸化チタン)、TiN(窒化チタン)、
又はSiC(炭化ケイ素))で構成することができる。Al2O3、AlN、及び陽極
化アルミニウムは、悪いプラズマ耐食性を有する。フッ素化学及び/又は還元化学を有す
るプラズマ環境に曝露された場合、静電チャックの静電パックは、処理の約50高周波時
間(RF時間)後に、劣化したウェハチャッキング、増加したHe漏れ速度、ウェハの正
面側及び裏面側の粒子生成、及びウェハ上の金属汚染を示す可能性がある。高周波時間は
、処理の1時間である。

0055

Al2O3は、高い曲げ強度と高い熱伝導率を有するので、導体エッチングプロセスに
用いられるプラズマエッチング装置用の蓋は、Al2O3などの焼結セラミックスとする
ことができる。しかしながら、フッ素化学(化学物質)に曝露されるAl2O3は、ウェ
ハ上AlF粒子並びにアルミニウム金属汚染を形成する。いくつかのチャンバ蓋は、粒子
の生成及び金属汚染を最小限にするために、及び蓋の寿命延長するために、プラズマ対
向面に厚膜保護層を有する。しかしながら、大部分の厚膜コーティングは、ウェハ上の欠
陥性能を低下させる可能性のある固有の亀裂及び細孔を有する。

0056

プロセスキットリング及び単一リングは、他のチャンバコンポーネントを封止及び/又
は保護するために使用され、通常は、石英又はシリコンから製造される。これらのリング
は、均一なプラズマ密度(及び均一なエッチング)を確保するために、支持されている基
板(例えば、ウェハ)の周りに配置することができる。しかしながら、石英及びシリコン
は、様々なエッチング化学(例えば、プラズマエッチング化学)の下で非常に高い浸食速
度を有する。また、このようなリングは、プラズマ化学に曝露される場合、粒子汚染を引
き起こす可能性がある。プロセスキットリング及び単一リングはまた、焼結セラミックス
(例えば、YAG及び/又はY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセラ
ミックス化合物)からなることができる。

0057

誘電体エッチングプロセスを実行するために使用されるエッチング装置用のシャワー
ッドは、通常、SiCフェースプレートに結合された陽極酸化アルミニウムで作られる。
このようなシャワーヘッドは、フッ素を含むプラズマ化学に曝露されると、陽極酸化され
アルミニウムベースとのプラズマ相互作用に起因して、AlFを形成する可能性がある
。また、陽極酸化アルミニウムベースの高い浸食速度は、アーク放電をもたらし、最終的
にはシャワーヘッドのためのクリーニングの間の平均時間を減少させる可能性がある。

0058

チャンバのビューポート(エンドポイントウィンドウとしても知られている)は、通常
、石英又はサファイア製の透明なコンポーネントである。様々な光センサは、ビューポー
トによって保護可能であり、ビューポートを介して光センサの読み取りを行うことができ
る。また、ビューポートは、ユーザが処理中にウェハを視覚的に検査又は見ることを可能
にするかもしれない。石英及びサファイアの両方は、悪いプラズマ耐食性を有している。
プラズマ化学は、ビューポートを浸食し、粗面化するので、ビューポートの光学特性は変
化する。例えば、ビューポートは、曇る可能性があり、及び/又はビューポートを通過し
光信号は、歪む可能性がある。これは、正確な測定値を収集するための光学センサの能
力を損なう可能性がある。しかしながら、厚膜保護層は、ビューポートでの使用に不適切
な可能性があり、なぜなら、これらのコーティングは、ビューポートを閉塞する可能性が
あるからである。

0059

チャンバライナーは、浸食及び腐食防止のためにプラズマ溶射イットリウム系コーティ
ングによりアルミニウム合金(例えば、6061アルミニウム)から従来は作られている
。プラズマ溶射コーティングは、かなりの量の亀裂、細孔、及び遊離粒子を有する粗い多
孔性コーティングである。処理ガスは、アルミニウム合金と反応するために亀裂及び孔を
介してプラズマ溶射コーティングを貫通することができる。これは、チャンバの内部に金
属汚染を導入する。また、多孔性プラズマ溶射コーティングは、処理中に処理ガスを吸収
することができる。処理ガスの吸収は、処理の開始時に発生する可能性があり、最初の数
枚のウェハを処理するために利用可能な処理ガスの量を減少させる可能性がある。この効
果は、「最初のウェハ効果」として知られている。最初のウェハ効果は、プラズマ溶射コ
ーティングの上に薄膜保護層のトップコートを塗布することによって最小化又は除去する
ことができる。

0060

上で提供された例は、本明細書の実施形態に記載されるように、薄膜保護層を使用する
ことによって性能を改善することができるほんのいくつかのチャンバコンポーネントを説
明している。

0061

図3Aを再び参照すると、物品300の本体305は、1以上の表面構造(例えば、図
3Aに示されるメサ)を含むことができる。静電チャックの場合は、表面構造は、メサ、
シーリングバンドガスチャネルヘリウム穴などを含むことができる。シャワーヘッド
の場合は、表面構造は、接着ライン、ガス分配用の数百又は数千の孔、ガス分配孔の周囲
ディボット又はバンプなどを含むことができる。他のチャンバコンポーネントは、他の
表面構造を有することができる。

0062

本体305上に形成された薄膜保護層308は、本体305の表面構造に適合させるこ
とができる。図示のように、薄膜保護層308は、本体305の上面の相対形状を維持す
る(例えば、メサの形状を伝える)。また、薄膜コーティングは、シャワーヘッドの孔又
は静電チャック内のHe孔を塞がないように十分に薄くすることができる。一実施形態で
は、薄膜保護層308は、約1000ミクロン以下の厚さを有する。一実施形態では、薄
膜保護層308は、約50ミクロン以下の厚さを有する。更なる一実施形態では、薄膜保
護層は、約20ミクロン以下の厚さを有する。更なる一実施形態では、薄膜保護層は、約
0.5ミクロン〜約7ミクロンの間の厚さを有する。

0063

薄膜保護層308は、イオンアシスト蒸着(IAD)プロセス又は物理蒸着(PVD)
プロセスを用いて、物品300の本体305上に形成することができる堆積されたセラミ
ックス層である。IAD又はPVD堆積された薄膜保護層308は、(例えば、プラズマ
溶射法又はスパッタリング法による膜応力と比較して)比較的低い膜応力を有することが
できる。比較的低い膜応力は、直径12インチの本体に対して本体全体に亘って約50ミ
クロン未満の曲率を有するように、本体305の下面を非常に平坦にすることができる。
IAD又はPVD堆積された薄膜保護層308は更に、1%未満である空孔率、いくつか
の実施形態では、約0.1%未満である空孔率を有することができる。したがって、IA
D又はPVD堆積された保護層は、チャンバコンポーネントへの応用に対して性能上の利
益を有することができる緻密な構造である。また、IAD又はPVD堆積された薄膜保護
層308は、本体305の上面を最初に粗面化する、又は他の時期を消費する表面準備工
程を実行することなしに堆積させることができる。本体を粗面化することは、本体305
の絶縁破壊電圧を低下させる可能性があるので、本体305を最初に粗面化することなく
、薄膜保護層308を塗布することができるのは、いくつかの用途に対して(例えば、静
電チャックに対して)有益である可能性がある。

0064

図3Bは、薄膜保護層358によってコーティングされた本体355を有する物品35
0の一実施形態の断面側面図を示す。図示されるように、本体355は、構造(フィー
ャー)を欠いていてもよい。一実施形態では、本体355は、薄膜保護層358の堆積前
研磨される。本体355内に構造を有するのではなく、構造は、薄膜保護層358内に
形成することができる。例えば、薄膜保護層358は、マスクされ、次いでエッチング又
ビーズブラストされ、これによって薄膜保護層358のマスクされていない部分を除去
することができる。構造はまた、基板をマスクして、その後、薄いコーティングを塗布す
ることによっても形成することができる。形成された構造は、メサ、チャネル、シールリ
ング、(例えば、シャワーヘッドの)露出した接着ラインなどを含むことができる。また
、穴は、例えば、レーザ穿孔によって、薄膜保護層に穿孔することができる。構造が薄膜
保護層358内に形成される場合、薄膜保護層は、好ましくは、機能を収容するのに十分
に大きい厚さを有するべきである。例えば、12μmのメサが薄膜保護層内に形成される
場合、薄膜保護層358は、12μmよりも大きい厚さを有するべきである。他の実施形
態では、いくつかの構造は、本体355内に形成することができ、他の構造は、薄膜保護
層358内に形成することができる。

0065

図4Aは、本体405の少なくとも1つの表面をコーティングする厚い保護層410及
び薄膜保護層415を有する物品400の一実施形態の断面側面図を示す。厚い保護層4
10は、Y3Al5O12、Y4Al2O9、Y2O3、又はY4Al2O9とY2O3
−ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物とすることができる。他の耐プラズマ性
セラミックスもまた、厚い保護層410用に使用することができる。

0066

厚い保護層410は、本体405上に溶射(例えば、プラズマ溶射)された可能性のあ
る厚膜保護層とすることができる。本体405の上面は、その上に厚膜保護層をプラズマ
溶射する前に粗面化してもよい。粗面化は、例えば、本体405をビーズブラストするこ
とによって実行することができる。本体の上面を粗面化することは、より良好な接着のた
めに、プラズマ溶射された厚膜保護層と本体405との間に機械的結合を作成するための
アンカーポイントを提供する。厚膜保護層は、最大約200ミクロン又はそれよりも厚い
溶射厚さを有することができ、いくつかの実施形態では、約50ミクロンの最終厚さまで
研削することができる。プラズマ溶射厚膜保護層は、約2〜4%の空孔率を有することが
できる。

0067

あるいはまた、厚い保護層410は、本体405に接合されたバルク焼結セラミックス
することができる。厚い保護層410は、例えば、約200ミクロンの厚さを有する薄い
セラミックスウェハとして提供することができる。

0068

薄膜保護層415は、IAD又はPVDを使用して、厚い保護層410上に塗布するこ
とができる。薄膜保護層415は、トップコートとしての役割を果たすことができ、及び
耐食性バリアとしての役割を果たし、厚い保護層410の露出面を封止する(例えば、厚
い保護層410内の固有の表面亀裂及び細孔を封止する)ことができる。

0069

図4Bは、物品420の本体425上に薄膜保護層スタック438が堆積された物品4
20の一実施形態の断面側面図を示す。薄膜保護層スタック438内の各薄膜保護層43
0、435は、上記のセラミックス材料のうちの1つとすることができる。一実施形態で
は、同一のセラミックス材料は、隣接する2つの薄膜保護層に対して使用されない。しか
しながら、別の一実施形態では、隣接する層は、同じセラミックスで構成されてもよい。

0070

図4Cは、厚い保護層450と、厚い保護層450上に堆積された薄膜保護層スタック
470とを有する物品440の別の一実施形態の断面側面図を示す。

0071

薄膜保護層スタック(例えば、図示したもの)は、任意の数の薄膜保護層を有すること
ができる。スタック内の薄膜保護層は、全て同じ厚さを有することができる、又はそれら
は、様々な厚さを有することができる。薄膜保護層の各々は、いくつかの実施形態では、
約20ミクロン未満、及び約10ミクロン未満の厚さを有することができる。一実施例で
は、第1層430は、4ミクロンの厚さを有し、第2層435は、1ミクロンの厚さを有
することができる。もしも第1層がアモルファスで、第2層が結晶性であるならば、その
ような2層構造は、増強された耐食性を提供しながら、亀裂の発生の可能性を低減するこ
とができる。別の一実施例では、第1層455は、2ミクロンの厚さを有するYAG層
することができ、第2層460は、1ミクロンの厚さを有する化合物セラミックス層とす
ることができ、第3層465は、1ミクロンの厚さを有するYAG層とすることができる

0072

使用するセラミックス層の数とセラミックス層の組成の選択は、所望のアプリケーショ
ン及び/又はコーティングされる物品の種類に基づいてもよい。IAD及びPVDによっ
て形成されるEAG及びYAG薄膜保護層は、典型的には、アモルファス構造を有する。
対照的に、IAD及びPVD堆積された化合物セラミックス及びEr2O3層は、典型的
には、結晶又はナノ結晶構造を有する。結晶及びナノ結晶セラミックス層は、一般的に、
アモルファスセラミックス層よりも高い耐食性とすることができる。しかしながら、いく
つかの場合には、結晶構造又はナノ結晶構造を有する薄膜セラミックス層は、時折鉛直方
向の亀裂(ほぼ膜厚方向で、コーティングされる面に対して略垂直に走る亀裂)を経験す
る可能性がある。このような鉛直方向の亀裂は、格子不整合に起因する可能性があり、プ
ラズマ化学にとっての攻撃の点となる可能性がある。物品が加熱及び冷却されるたびに、
薄膜保護層とそれを被覆する基板との間の熱膨張係数の不整合が、薄膜保護層に応力を生
じさせる。このような応力は、鉛直方向の亀裂に集中する可能性がある。これは、薄膜保
護層が、それを被覆する基板から最終的に剥離して離れることを引き起こす可能性がある
。対照的に、鉛直方向の亀裂がない場合は、応力は、薄膜全域に亘ってほぼ均等に分散さ
れる。したがって、一実施形態では、薄膜保護層スタック438内の第1層430は、ア
モルファスセラミックス(例えば、YAG又はEAG)であり、薄膜保護層スタック43
8内の第2層435は、結晶又はナノ結晶セラミックス(例えば、セラミックス化合物又
はEr2O3)である。そのような一実施形態では、第2層435は、第1層430に比
べてより高い耐プラズマ性を提供することができる。本体425上に直接ではなく第1層
430上に第2層435を形成することにより、第1層430は、バッファの役割を果た
し、これによって後続の層の格子不整合を最小限に抑える。こうして、第2層435の寿
命を増加させることができる。

0073

別の一実施例では、本体、Y3Al5O12(YAG)、Y4Al2O9、Er2O3
、Gd2O3、Er3Al5O12、Gd3Al5O12、Y4Al2O9とY2O3−
ZrO2の固溶体とを含むセラミックス化合物は、異なる熱膨張係数を有することができ
る。2つの隣接する材料間の熱膨張係数の不整合が大きければ大きいほど、それらの材料
の一方が最終的に、割れ、剥がれ、又はそうでなければ他方の材料とのその結合を失う可
能性がより大きくなる。保護層スタック438、470は、隣接する層間(又は層と本体
425、445との間)の熱膨張係数の不整合を最小限にするように形成することができ
る。例えば、本体405は、アルミナとすることができ、EAGは、アルミナの熱膨張
数に最も近い熱膨張係数を有することができ、YAGの熱膨張係数がそれに続き、化合物
セラミックスの熱膨張係数がそれに続く。したがって、一実施形態では、第1層455は
、EAGとすることができ、第2層460は、YAGとすることができ、第3層465は
、化合物セラミックスとすることができる。

0074

別の一実施例では、保護層スタック470内の層は、2つの異なるセラミックスの交互
層とすることができる。例えば、第1層455と第3層465は、YAGとすることがで
き、第2層460と第4層(図示せず)は、化合物セラミックスとすることができる。こ
のような交互層は、交互層内で使用される一方の材料がアモルファスであり、交互層内で
使用される他方の材料が結晶又はナノ結晶である場合に、上記のものと同様の利点を提供
することができる。

0075

いくつかの実施形態では、薄膜保護層スタック438、470内の1以上の層は、熱処
理を用いて形成された遷移層である。本体425、445が、セラミックス体の場合は、
薄膜保護層と本体との間の相互拡散を促進するために、高温熱処理を実行することができ
る。また、熱処理は、隣接する薄膜保護層間又は厚い保護層と薄膜保護層との間の相互拡
散を促進するために実行してもよい。特に、遷移層は、非多孔質層とすることができる。
遷移層は、2つのセラミックス間拡散接合の役割を果たすことができ、隣接するセラミ
ックス間の改善された接着性を提供することができる。これは、プラズマ処理中に保護層
が割れる、剥離する、はがれるのを防止するのを助けることができる。

0076

熱処理は、最長約24時間(例えば、一実施形態では3〜6時間)の間、最高約140
0〜1600℃の加熱処理とすることができる。これは、第1薄膜保護層と、隣接するセ
ラミックス体、厚い保護層、又は第2薄膜保護層のうちの1以上との間に相互拡散層を作
ることができる。セラミックス体がAl2O3であり、保護層が化合物セラミックスY4
Al2O9と固溶体Y2−xZrxO3(Y2O3−ZrO2固溶体)で構成される場合
、Y3Al5O12(YAG)界面層が形成される。同様に、熱処理は、EAGの遷移層
をEr2O3とAl2O3の間に形成させる。熱処理はまた、YAGの遷移層をY2O3
とAl2O3の間に形成させる。熱処理はまた、GAGをGd2O3とAl2O3の間に
形成させる。Al2O3上のイットリア安定化ジルコニア(YSZ)の熱処理は、Y4A
l2O9(YAM)と固溶体Y2−xZrxO3の化合物セラミックスの遷移層を形成す
ることができる。他の遷移層を、他の隣接するセラミックス間に形成してもよい。

0077

一実施形態では、着色剤は、第1の保護層308、408の堆積中に添加される。した
がって、第2の保護層310、410がすり減った場合、オペレータは、蓋又はノズルを
再生又は交換する時期である視覚的なキューを有することができる。

0078

図5は、中空円筒体505を有するチャンバライナー500を示す。中空円筒体505
は、一実施形態では、アルミニウム又はアルミニウム合金とすることができる。中空円筒
体505は、本体505の内面をコーティングするプラズマ溶射イットリウム系プラズマ
耐性層510を有する。プラズマ溶射イットリウム系プラズマ耐性層510は、多数の亀
裂及び細孔を有する可能性がある。例えば、プラズマ溶射イットリウム系プラズマ耐性層
510は、一実施形態では、約2〜4%の空孔率を有することができる。チャンバライナ
ー500は、プラズマ溶射イットリウム系プラズマ耐性層510をコーティングする薄膜
保護層515を更に含む。薄膜保護層515は、耐プラズマ性希土類酸化物(例えば、本
明細書に上述したもの)から構成することができる。薄膜保護層515は、コンフォーマ
ルで緻密であり、1%未満の空孔率を有することができる。一実施形態では、空孔率は、
実際上、0%(例えば、0.1%未満)である。薄膜保護層515は、プラズマ溶射イッ
トリウム系プラズマ耐性層510の亀裂及び細孔を封止することができる。

0079

チャンバライナー500は、第1側520と第2側525を有する。薄膜保護層515
は、複数のパスでIAD又はPVDによって堆積させることができる。一実施形態では、
ターゲット材料及び電子ビーム銃は、堆積プロセス中、最初に第1側520に配置される
。チャンバライナー500は、処理中、回転させて、チャンバライナー500の内面の一
部又は全部をコーティングすることができる。第1側520により近いチャンバライナー
500の領域は、ターゲット材料及び銃により近くすることができ、こうして第1側から
遠い領域よりも厚く堆積された薄膜保護層515を受け取ることができる。したがって、
チャンバライナー500は、ターゲット材料及び電子ビーム銃が、堆積プロセスの第2の
部分の間、チャンバライナー500の第2側525に配置されるように、再配置すること
ができる。これは、チャンバライナーの内側表面の全領域が、比較的均一なコーティング
を受けることを保証することができる。

0080

チャンバライナー500のいくつかの場所は、他の領域よりも腐食しやすいかもしれな
い。一実施形態では、チャンバライナー500は、薄膜保護層515の堆積前にマスクさ
れる。マスクは、浸食がより少ない傾向にある領域を覆い、腐食がより多い傾向にある領
域を露出させることができる。したがって、堆積された薄膜保護層515は、より低い浸
食速度を経験するそれらの領域を覆うことなく、より高い浸食速度を経験するそれらの領
域覆うことができる。

0081

図6Aは、物品(例えば、チャンバコンポーネント)の本体上に薄膜保護層を形成する
ためのプロセス600の一実施形態を示す。プロセス600のブロック605では、物品
が提供される。ブロック610では、物品上に厚膜保護層を堆積するか否かの判断がなさ
れる。厚膜保護層が形成される場合、本方法はブロック615に進む。そうでない場合は
、本方法はブロック620へと継続する。

0082

ブロック615では、溶射プロセス(例えば、プラズマ溶射プロセス)が、物品上に厚
膜保護層を堆積させるために実行される。溶射プロセスを実行する前に、物品の本体は、
いくつかの実施形態では、粗面化されてもよい。厚膜保護層は、任意の耐プラズマ性セラ
ミックスとすることができる。厚膜保護層のいくつかは、Y3Al6O12、Y4A12
O9、Y2O3、YSZ、又はY4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを含むセ
ラミックス化合物を含む。厚膜保護層が形成された後、いくつかのアプリケーションのた
めに、厚膜保護層の表面上に表面構造が形成される。例えば、物品がESCの場合、メサ
及びHe孔を形成することができる。代替の一実施形態では、厚膜保護層を溶射するので
はなく、耐プラズマ性セラミックスディスク又は他のセラミックス構造を、物品の本体に
接合させてもよい。

0083

ブロック620では、物品の本体上に薄膜保護層を堆積させるために、IAD又はPV
Dが実行される。厚膜保護層がブロック615で形成された場合、薄膜保護層は、トップ
コートとして、厚膜保護層上に形成することができる。一実施形態では、薄膜保護層を堆
積させるために、IADを実行する前に、チャンバの表面処理(準備)が実行される。例
えば、イオン銃は、表面有機物汚染物を燃焼させ、残留表面粒子を分散させるために、酸
素及び/又はアルゴンイオンを用いることによって、物品の表面を調製することができる

0084

薄膜保護層は、Y3Al6O12、Y4A12O9、Er2O3、Gd2O3、Er3
Al5O12、Gd3Al5O12、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とを
含むセラミックス化合物、又は本明細書に記載される他の耐プラズマ性セラミックスのい
ずれかとすることができる。薄膜保護層の堆積速度は、約0.25〜10オングストロ
ム毎秒(A/s)とすることができ、堆積パラメータを調整することによって変化させる
ことができる。一実施形態では、複数の堆積速度が、薄膜保護層の堆積中に使用される。
例えば、0.25〜1A/sの初期堆積速度が使用され、これによって適合して良好に接
着するコーティングを達成することができる。その後、2〜10A/sの堆積速度を使用
し、これによってより短く、より費用効果の高いコーティングの運転でより厚いコーティ
ングを達成することができる。薄膜保護層は、非常に適合性をもつことができ、厚さを均
一とすることができ、それらが上に堆積される本体/基板に対して良好な接着性を有する
ことができる。

0085

一実施形態では、物品は約150℃以下に物品の温度を維持するために、薄膜保護層の
堆積中に冷却される。一実施形態では、ターゲット材料と物品との間の作動距離は、1メ
ートル未満に設定される。

0086

一実施形態では、物品は、エッチングリアクタのチャンバライナーであり、チャンバラ
イナーは、中空円筒形状を有する。IADプロセスを実行する工程は、ターゲットが物品
の第1開口部になるように、第1位置に物品を配置する工程を含むことができる。物品が
第1位置にある間に、物品の内部の第1部分は、コーティング可能である。その後、物品
は、ターゲットが物品の第2開口部になるように、第2位置に配置することができる。物
品が第2位置にある間に、物品の内部の第2部分は、コーティング可能である。

0087

一実施形態では、物品の他の領域に比べて高い浸食速度を示す物品の1以上の領域が特
定される。その後、物品は、特定された1以上の領域を露出するマスクによってマスクさ
れる。その後、特定された1以上の領域に薄膜保護層を形成するために、IAD堆積が実
行される。

0088

ブロック625では、追加の薄膜保護層を堆積するかどうかに関しての判断がなされる
。追加の薄膜保護層が堆積される場合、プロセスはブロック630へと継続する。ブロッ
ク630では、他の薄膜保護層が、第1薄膜保護層上に形成される。他の薄膜保護層は、
第1薄膜保護層のセラミックスとは異なるセラミックスで構成されてもよい。一実施形態
では、他の薄膜保護層は、Y3Al6O12、Y4A12O9、Er2O3、Gd2O3
、Er3Al5O12、Gd3Al5O12、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固
溶体とを含むセラミックス化合物、又は本明細書に記載される他のセラミックス材料のい
ずれかのうちの1つとすることができる。その後、本方法は、ブロック625に戻る。ブ
ロック625で追加の薄膜保護層が塗布されない場合は、プロセスは終了する。薄膜保護
層のいずれかが堆積された後、その薄膜保護層内に表面構造を形成してもよい。

0089

図6Bは、金属ターゲットによるIAD又はPVDを用いて、物品の本体上に薄膜保護
層を形成するためのプロセス650の一実施形態を示す。プロセス600のブロック65
5では、物品が、堆積チャンバ内に提供される。ブロック660では、窒素又は酸素ラジ
カルが、ある流量で堆積チャンバ内に流入される。ブロック665では、窒素又は酸素イ
オンが、物品に衝突させるために使用される。ブロック670では、物品上に薄膜保護層
を堆積させるために、IAD又はPVDが、金属ターゲットを用いて実行される。電子
ームは、金属ターゲットを蒸発又はスパッタリングさせ、これは窒素又は酸素ラジカル及
び/又はイオンと反応し、これによってインサイチューでセラミックスを形成する。窒素
ラジカル及び/又はイオンが使用された場合、セラミックスは、窒化物となる。酸素ラジ
カル及び/又はイオンが使用された場合、セラミックスは、酸化物となる。

0090

ブロック675では、薄膜保護層中の酸素又は窒素の含有量を増加させるかどうかの判
断がなされる。酸素又は窒素の含有量を増加させる場合は、プロセスはブロック680へ
と継続する。ブロック680では、酸素ラジカル又は窒素ラジカルの流れを増加させるこ
とができる。代替的に又は追加的に、酸素イオン又は窒素イオンによる衝突を増大させる
ことができる。その後、プロセスは、ブロック670へと戻る。ブロック675で、薄膜
保護層中の酸素又は窒素含有量を増加させない判断がなされた場合は、プロセスはブロッ
ク685へと進む。

0091

ブロック685では、薄膜保護層が所望の厚さに達したかどうかの判断がなされる。所
望の厚さに達していた場合、処理は終了する。所望の厚さに達していない場合は、プロセ
スはブロック670に戻る。

0092

IADプロセスによって、高エネルギー粒子は、高エネルギーイオン(又は他の粒子)
源によって、他の堆積パラメータとは独立して制御することができる。エネルギー(例え
ば、速度)に応じて、高エネルギーイオンフラックスの密度及び入射角、薄膜保護層の組
成、構造、結晶配向及び粒径を、操作することができる。調整可能な追加のパラメータは
、堆積中の物品の温度、並びに堆積の期間である。イオンエネルギーは、大ざっぱに、低
エネルギーイオンアシストと高エネルギーイオンアシストに分類することができる。低エ
ネルギーイオンアシストは、約230Vの電圧及び約5Aの電流を含むことができる。高
エネルギーイオンアシストは、約270Vの電圧及び約7Aの電流を含むことができる。
イオンアシスト用の低及び高エネルギーは、本明細書で言及した値に限定されない。高及
低レベルの指定は、IADプロセスを実行するために使用されるイオンの種類及び/又
は使用されるチャンバの幾何学形状に更に依存する可能性がある。イオンは、低エネルギ
ーイオンアシストを用いた場合よりも高エネルギーイオンアシストを用いてより高い速度
で発射される。堆積中の基板(物品)の温度は、大ざっぱに、低温(典型的な室温である
一実施形態では、約120〜150℃)と、高温(一実施形態では、約270℃)に分け
ることができる。高温IAD堆積プロセスのために、蓋又はノズルを堆積前及び堆積時に
加熱してもよい。

0093

表2A〜2Bは、様々な堆積パラメータによるIADを用いて形成された複数の実施例
の薄膜保護層を示す。実験結果は、適合する高密度の微細構造を得るために、イオンアシ
ストエネルギー、堆積速度、及び温度を変化させる多因子実験計画法DOE)に基づ
いて、最適化されたコーティングプロセスを特定する。コーティングは、材料特性(微細
構造及び/又は結晶相)及び機械的特性(硬度及び密着性)、並びに亀裂密度及び真空
ール性の点で特徴づけられる。IADコーティングプロセスの最適化は、低残留応力を有
する高密度薄膜を有するIADコーティングを生成することができる。最適化されたパラ
メータは、ほとんどの希土類酸化物系コーティング材料に対して使用することができる。

0094

Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とのセラミックス化合物から形成された
薄膜保護層に対して、6つの異なる実施例が示される。第1実施例の化合物セラミックス
薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、低エネルギーイオンアシスト及び焼結プラグ
ーゲット、270℃の堆積温度、及び2オングストローム毎秒(A/s)の堆積速度によ
るIADを用いて形成された。X線回折は、第1実施例の化合物セラミックス薄膜保護層
が結晶構造を有することを示した。第1実施例の化合物セラミックス薄膜保護層はまた、
4.11GPaの硬度を有し、目視検査は、下地基板への良好な適合性、並びにいくつか
の鉛直方向の亀裂といくつかのスパイクを示した。

0095

第2実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、6ミクロンの厚さを有し、低エネルギ
ーイオンアシスト及び焼結プラグターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の2ミクロ
ンに対して1A/sの堆積速度、それに続く4ミクロンに対して2A/sの堆積速度によ
るIADを用いて形成された。X線回折は、第2実施例の化合物セラミックス薄膜保護層
が(内部で一部が結晶で一部がアモルファスの)ナノ結晶構造を有することを示した。シ
ールとして使用される場合、第2実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、最低5E−
立方センチメートル毎秒(cm3/s)までの真空を維持することができた。第2実施
例の化合物セラミックス薄膜保護層の目視検査は、良好な適合性、及び第1実施例の化合
物セラミックス薄膜保護層よりも少ない鉛直方向の亀裂を示した。

0096

第3実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、低エネルギ
ーイオンアシスト及び焼結プラグターゲット、270℃の堆積温度、及び1A/sの堆積
速度によるIADを用いて形成された。X線回折は、第3実施例の化合物セラミックス薄
膜保護層がナノ結晶構造を有することを示した。シールとして使用される場合、第3実施
例の化合物セラミックス薄膜保護層は、最低6.3E−6cm3/sまでの真空を維持す
ることができた。第3実施例の化合物セラミックス薄膜保護層の目視検査は、良好な適合
性、及び第1実施例の化合物セラミックス薄膜保護層よりも少ない鉛直方向の亀裂を示し
た。

0097

第4実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギ
ーイオンアシスト及び焼結プラグターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の1ミクロ
ンに対して1A/s、それに続く4ミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを
用いて形成された。X線回折は、第3実施例の化合物セラミックス薄膜保護層がほぼアモ
ファス構造を有することを示した。シールとして使用される場合、第3実施例の化合物
セラミックス薄膜保護層は、最低1.2E−9cm3/sまでの真空を維持することがで
きた。第4実施例の化合物セラミックス薄膜保護層の目視検査は、良好な適合性、滑らか
な表面、及び非常に少ない鉛直方向の亀裂を示した。また、第4実施例の化合物セラミッ
クス薄膜保護層は、7.825GPaの硬度を有する。

0098

第5実施例の化合物薄膜保護層は、第4実施例の化合物薄膜保護層と同じパラメータだ
が、堆積温度は室温(約120〜150℃)及びか焼粉末ターゲットを用いて形成された
。第5実施例の化合物薄膜保護層は、第4実施例の化合物薄膜保護層と同様の特性を示し
た。

0099

第6実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギ
ーイオンアシスト及びか焼粉末ターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の1ミクロン
に対して1A/s、それに続く4ミクロンに対して4A/sの堆積速度によるIADを用
いて形成された。X線回折は、第3実施例の化合物セラミックス薄膜保護層がほぼアモル
ファス構造を有することを示した。シールとして使用される場合、第3実施例の化合物セ
ラミックス薄膜保護層は、最低1.2E−9cm3/sまでの真空を維持することができ
た。第4実施例の化合物セラミックス薄膜保護層は、7.812GPaの硬度を有する。

0100

第1実施例のYAG薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、低エネルギーイオンアシ
スト及び溶融した塊のターゲット、270℃の堆積温度、及び2.5A/sの堆積速度に
よるIADを用いて形成された。X線回折は、第1YAGセラミックス薄膜保護層がアモ
ルファス構造を有することを示した。第1YAGセラミックス薄膜保護層はまた、5.7
GPaの硬度を有しており、目視検査は、良好な適合性、最小限の亀裂、及び滑らかな表
面を示した。

0101

第2実施例のYAG薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオンアシ
スト及び溶融した塊のターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の1ミクロンに対して
1A/s、それに続く4ミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用いて形成
された。X線回折は、第2YAG薄膜保護層がアモルファス構造を有することを示した。
第2YAG薄膜保護層はまた、8.5GPaの硬度を有しており、目視検査は、良好な適
合性、第1YAG薄膜と比べて亀裂の減少、及び滑らかな表面を示した。

0102

化合物セラミックス及びYAGの交互層を有する一実施例の薄膜保護層スタックは、5
ミクロンの厚さを有し、低エネルギーイオンアシスト、270℃の堆積温度、及び2A/
sの堆積速度によるIADを用いて形成された。X線回折は、交互層が(YAG層に対し
て)アモルファスであり、(化合物セラミックス層に対して)結晶又はナノ結晶であるこ
とを示した。目視検査は、化合物セラミックス層に対して鉛直方向の亀裂の減少を示した

0103

第1実施例のEr2O3薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、低エネルギーイオン
アシスト及び焼結した塊のターゲット、270℃の堆積温度、及び2A/sの堆積速度に
よるIADを用いて形成された。X線回折は、第1Er2O3セラミックス薄膜保護層が
結晶構造を有することを示した。目視検査は、良好な適合性と鉛直方向の亀裂を示した。

0104

第2実施例のEr2O3薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオン
アシスト及び焼結した塊のターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の1ミクロンに対
して1A/sの堆積速度、その後の4ミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIAD
を用いて形成された。X線回折は、第2Er2O3セラミックス薄膜保護層が結晶構造を
有することを示した。目視検査は、良好な適合性と、第1Er2O3セラミックス薄膜保
護層と比べてより小さい鉛直方向の亀裂を示した。

0105

第1実施例のEAG薄膜保護層は、7.5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオン
アシスト及びか焼粉末ターゲット、270℃の堆積温度、及び最初の1ミクロンに対して
1A/sの堆積速度、その後のミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用い
て形成された。X線回折は、第1EAGセラミックス薄膜保護層がアモルファス構造を有
し、層が8.485GPaの硬度を有することを示した。目視検査は、良好な適合性と最
小限の亀裂を示した。

0106

第2実施例のEAG薄膜保護層は、7.5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオン
アシスト、120〜150℃の堆積温度、及び最初の1ミクロンに対して1A/sの堆積
速度、その後のミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用いて形成された。
X線回折は、第2EAGセラミックス薄膜保護層がアモルファス構造を有し、層が9.0
57GPaの硬度を有することを示した。目視検査は、良好な適合性と、第1EAGセラ
ミックス薄膜保護層と比べてより少ない亀裂を示した。

0107

第3実施例のEAG薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオンアシ
スト及びか焼粉末ターゲット、及び最初の1ミクロンに対して1A/sの堆積速度、その
後のミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用いて形成された。X線回折は
、第3EAGセラミックス薄膜保護層がアモルファス構造を有することを示した。

0108

一実施例のY2O3薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオンアシ
スト及び溶融した塊のターゲット、270℃の温度、及び最初の1ミクロンに対して1A
/sの堆積速度、その後のミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用いて形
成された。X線回折は、第3EAGセラミックス薄膜保護層が結晶構造を有することを示
した。

0109

一実施例のYZ20薄膜保護層は、5ミクロンの厚さを有し、高エネルギーイオンアシ
スト及び粉末ターゲット、120〜150℃の温度、及び最初の1ミクロンに対して1A
/sの堆積速度、その後のミクロンに対して2A/sの堆積速度によるIADを用いて形
成された。X線回折は、YZ20薄膜保護層が結晶構造を有することを示した。シールと
して使用される場合、YZ20薄膜保護層は、最低1.6E−7cm3/sまでの真空を
維持することができた。YZ20薄膜保護層は、5.98GPaの硬度を有した。

0110

図7A図7Eは、Y4Al2O9とY2O3−ZrO2の固溶体とのセラミックス化
合物から形成されたプラズマ溶射された保護層上に堆積され、これもまたY4Al2O9
とY2O3−ZrO2の固溶体とのセラミックス化合物から形成された薄膜保護層を有す
る物品の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。図7Aは、プラズマ溶射層でコーティ
ングされた物品の平面領域トップダウンSEM像を示す。図7AのSEM像は、約1
万倍の倍率と約22μmの視野を有する。プラズマ溶射層は、複数の亀裂(例えば、亀裂
710)を含む。図7Bは、薄膜保護層がプラズマ溶射層上に堆積された後の物品の平面
領域のトップダウンのSEM像を示す。図7BのSEM像は、約1万倍の倍率と約23μ
mの視野を有する。薄膜保護層は、プラズマ溶射層内の亀裂を封止している。封止された
亀裂715が図示される。

0111

図7Cは、プラズマ溶射保護層720をコーティングする薄膜保護層725を有する物
品の平坦な領域の断面側面図SEM像を示す。図7CのSEM像は、約1万倍の倍率と約
23μmの視野を有する。図7Dは、プラズマ溶射保護層730をコーティングする薄膜
保護層735を有する物品の水平格子領域の断面側面図SEM像を示す。図7DのSEM
像は、約1万倍の倍率と約23μmの視野を有する。図7Eは、プラズマ溶射保護層74
0をコーティングする薄膜保護層745を有する物品の垂直格子領域の断面側面図SEM
像を示す。図7EのSEM像は、約4000倍の倍率と約56μmの視野を有する。

0112

図7A図7EのSEM像に図示されるように、薄膜保護層は、プラズマ溶射保護層の
表面に適合する。また、薄膜保護層は、平坦な領域、水平格子領域、及びと垂直格子領域
内において、プラズマ溶射保護層内の亀裂及び細孔を封止する。

0113

実施形態に従って生成された複数の異なるIADコーティングの浸食速度を含む誘電体
エッチングCF4化学に曝露される様々な材料のサンプル浸食速度が、ここで説明される
。92%アルミナの浸食速度は、約1.38ミクロン毎高周波時間(μm/Rf時間)で
ある。99.8%アルミナの浸食速度は、約1.21μm/Rf時間である。IAD堆積
されたYAGの浸食速度は、約0.28μm/Rf時間である。IAD堆積されたEAG
の浸食速度は、約0.24μm/Rf時間である。IAD堆積されたY2O3の浸食速度
は、約0.18μm/Rf時間である。IAD堆積されたEr2O3の浸食速度は、約0
.18μm/Rf時間である。IAD堆積された化合物セラミックスの浸食速度は、約0
.18μm/Rf時間である。高周波時間は、処理の1時間である。

0114

図8〜9は、本発明の実施形態に従って形成された薄膜保護層に対する浸食速度を示す
図8は、CH4/Cl2プラズマ化学に曝露されたときの薄膜保護層の浸食速度を示す
。図示されるように、IAD堆積された薄膜保護層は、Al2O3と比べてはるかに改善
された耐食性を示す。例えば、92%の純度を有するアルミナは、高周波時間当り約18
ナノメートル(nm/RF時間)の浸食速度を示し、99.8%の純度を有するアルミナ
は、約56nm/RF時間の浸食速度を示した。対照的に、IAD堆積された化合物セラ
ミックス薄膜保護層は、約3nm/RF時間の浸食速度を示し、IAD堆積されたYAG
薄膜保護層は、約1nm/RF時間の浸食速度を示した。

0115

図9は、H2/NF3プラズマ化学に曝露されたときの薄膜保護層の浸食速度を示す。
図示されるように、IAD堆積された薄膜保護層は、Al2O3と比べてはるかに改善さ
れた耐食性を示す。例えば、92%の純度を有するアルミナは、約190nm/RF時間
の浸食速度を示し、99.8%の純度を有するアルミナは、約165nm/RF時間の浸
食速度を示した。対照的に、IAD堆積されたYAG薄膜保護層は、約52nm/RF時
間の浸食速度を示した。同様に、低エネルギーイオンによるIADを使用して堆積された
化合物セラミックス薄膜保護層は、約45nm/RF時間の浸食速度を示し、高エネルギ
ーイオンによるIADを使用して堆積された化合物セラミックス薄膜保護層は、約35n
m/RF時間の浸食速度を示した。高い堆積温度(例えば、約270℃)でIADを使用
して堆積されたEAG薄膜保護層は、約95nm/RF時間の浸食速度を示し、低い堆積
温度(例えば、約120〜150℃)でIADを使用して堆積されたEAG薄膜保護層は
、約70nm/RF時間の浸食速度を示した。高エネルギーイオンによるIADを使用し
て堆積されたEr2O3薄膜保護層は、約35nm/RF時間の浸食速度を示した。

0116

図10〜11は、本発明の実施形態に従って形成された薄膜保護層に対する粗さプロフ
イルを示す。図10は、100RF時間の間のCH4/Cl2プラズマ化学への曝露前
後の図8の薄膜保護層の表面粗さプロファイルを示す。図示されるように、IAD堆積さ
れた薄膜保護層は、100RF時間の間のCH4/Cl2プラズマ化学への曝露後、表面
粗さの最小の変化を示す。

0117

図11は、35RF時間の間、H2/NF3プラズマ化学への曝露前後の図9の薄膜保
護層の表面粗さプロファイルを示す。図示されるように、IAD堆積された薄膜保護層は
、35RF時間の間のH2/NF3プラズマ化学への曝露後、表面粗さの最小の変化を示
す。

0118

バイアスでCF4−CHF3トレンチ化学に曝露される様々な材料の浸食速度が、こ
こで簡単に説明される。92%アルミナの浸食速度は、約0.26ミクロン毎高周波時間
(μm/RF時間)であり、IAD堆積されたEAGの浸食速度は、約0.18μm/R
F時間であり、IAD堆積されたYAGの浸食速度は、約0.15μm/Rf時間であり
、プラズマ蒸着された化合物セラミックスの浸食速度は、約0.09μm/Rf時間であ
り、IAD堆積されたY2O3の浸食速度は、約0.08μm/Rf時間であり、IAD
堆積された化合物セラミックスの浸食速度は、約0.07μm/Rf時間であり、バルク
Y2O3の浸食速度は、約0.07μm/Rf時間であり、バルクセラミックス化合物の
浸食速度は、約0.065μm/Rf時間であり、及びIAD堆積されたEr2O3の浸
食速度は、約0.05μm/Rf時間である。これらの材料が、高バイアスでCF4−C
HF3トレンチ化学を使用してエッチングされた場合、同様のエッチング結果が発生する
。例えば、高バイアスで、92%アルミナのエッチング速度は、約1.38μm/RF時
間であり、IAD堆積されたEAGの浸食速度は、約0.27μm/RF時間であり、I
AD堆積されたYAGの浸食速度は、約0.27μm/Rf時間であり、プラズマ蒸着さ
れた化合物セラミックスの浸食速度は、約0.35μm/Rf時間であり、IAD堆積さ
れたY2O3の浸食速度は、約0.18μm/Rf時間であり、IAD堆積されたセラミ
ックス化合物の浸食速度は、約0.19μm/Rf時間であり、バルクY2O3の浸食速
度は、約0.4μm/Rf時間であり、バルクセラミックス化合物の浸食速度は、約0.
4μm/Rf時間であり、及びIAD堆積されたEr2O3の浸食速度は、約0.18μ
m/Rf時間である。

0119

前述の説明は、本発明のいくつかの実施形態の良好な理解を提供するために、具体的な
システム、コンポーネント、方法等の例などの多数の具体的な詳細を説明している。しか
しながら、本発明の少なくともいくつかの実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施
することができることが当業者には明らかであろう。他の例では、周知のコンポーネント
又は方法は、本発明を不必要に不明瞭にしないために、詳細には説明しないか、単純なブ
ロック図形式提示されている。したがって、説明された具体的な詳細は、単なる例示で
ある。特定の実装では、これらの例示的な詳細とは異なる場合があるが、依然として本発
明の範囲内にあることが理解される。

0120

本明細書全体を通して「1つの実施形態」又は「一実施形態」への参照は、その実施形
態に関連して記載された特定の構成、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含ま
れることを意味している。したがって、本明細書を通じて様々な場所における「1つの実
施形態では」又は「一実施形態では」という語句出現は、必ずしも全て同じ実施形態を
指すものではない。また、用語「又は」は、排他的な「又は」ではなく包含的な「又は」
を意味することを意図している。用語「約」又は「およそ」は、本明細書で使用される場
合、これは、提示された公称値が±30%以内で正確であることを意味することを意図し
ている。

0121

本明細書内の本方法の操作が、特定の順序で図示され説明されているが、特定の操作を
逆の順序で行うように、又は特定の操作を少なくとも部分的に他の操作と同時に実行する
ように、各方法の操作の順序を変更することができる。別の一実施形態では、異なる操作
命令又は副操作は、断続的及び/又は交互の方法とすることができる。

0122

なお、上記の説明は例示であり、限定的ではないことを意図していることが理解される
べきである。上記の説明を読み理解することにより、多くの他の実施形態が当業者にとっ
て明らかとなるであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、その
ような特許請求の範囲が権利を与える均等物の全範囲と共に参照して決定されるべきであ
る。

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