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技術 超音波処理装置

出願人 上村工業株式会社
発明者 山本久光内海雅之西條義司奥田朋士西中豊中西巧典
出願日 2016年11月10日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-219856
公開日 2018年5月17日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-075536
状態 特許登録済
技術分野 液体または蒸気による洗浄
主要キーワード 字型ガイド 境界板 空気箱 軸受け具 セットカラー 密閉処理 破損防止効果 接続台
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年5月17日)のものです。
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図面 (18)

課題

超音波処理ムラを防止し得る超音波処理装置を提供すること。

解決手段

本発明の超音波処理装置は、被処理物に超音波処理を施すための超音波槽と、前記被処理物の表面に超音波発振する第1超音波振動体と、前記被処理物の裏面に超音波を発振する第2超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体は、前記第2超音波振動体と対向しないように配置されていることに要旨を有する。

概要

背景

従来から電子部品プリント基板等の被処理物洗浄には超音波処理装置が用いられている。例えばプリント基板にデスミア処理など様々な処理が行われるが、処理後のプリント基板表面には樹脂等の異物汚れが付着している。そのためプリント基板を処理液に浸漬した後、超音波発振し、キャビテーション作用によってプリント基板表面に付着する異物や汚れを除去する超音波処理が行われている。

超音波処理に付随して生じる問題が従来から指摘されており、それらを改善した超音波処理装置が提案されている。例えば超音波は処理液が循環等で流動していると、その影響を受けて均一な処理が難しくなる。このような問題の解決策として例えば特許文献1には処理液槽内の処理液と雰囲気との間に配置される境界板に向けて超音波を発振する超音波基板処理装置が開示されている。

概要

超音波処理ムラを防止し得る超音波処理装置を提供すること。本発明の超音波処理装置は、被処理物に超音波処理を施すための超音波槽と、前記被処理物の表面に超音波を発振する第1超音波振動体と、前記被処理物の裏面に超音波を発振する第2超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体は、前記第2超音波振動体と対向しないように配置されていることに要旨を有する。

目的

本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、超音波処理ムラを防止し得る超音波処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

超音波処理装置であって、被処理物超音波処理を施すための超音波槽と、前記被処理物の表面側に設けられている第1超音波振動体と、前記被処理物の裏面側に設けられている第2超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体は、前記第2超音波振動体と対向しないように配置されていることを特徴とする超音波処理装置。

請求項2

前記超音波振動体は、複数の超音波発振子と、前記超音波発振子の超音波発振側に接して設けられた板部材とを有する請求項1に記載の超音波処理装置。

請求項3

前記超音波槽は更に、前記被処理物の表面側に設けられている第3超音波振動体と、前記被処理物の裏面側に設けられている第4超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体を構成する超音波発振子の中央部を通る水平線は、前記第3超音波振動体を構成するいずれの超音波発振子の中央部を通る水平線と、重ならないように配置されていると共に、前記第2超音波振動体を構成する超音波発振子の中央部を通る水平線は、前記第4超音波振動体を構成するいずれの超音波発振子の中央部を通る水平線と、重ならないように配置されている請求項1または2に記載の超音波処理装置。

請求項4

前記超音波振動体に対向する反射体を有する請求項1〜3のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項5

前記超音波処理装置は、前記被処理物の搬送機構を有する請求項1〜4のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項6

前記超音波処理装置は、前記超音波槽の入口側に設けられた前槽と、前記超音波槽の出口側に設けられた後槽と、を有し、前記各槽の間には、前記超音波槽側に開く開閉機構が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の超音波装置

請求項7

超音波処理装置であって、被処理物に超音波処理を施す超音波槽と、被処理物に超音波発振する超音波振動体と、前記被処理物の搬送機構と、前記被処理物の表面に対向するガイド手段と、前記被処理物の裏面に対向するガイド手段と、を有し、前記ガイド手段は、複数の線材垂直面上に形成されていると共に、前記線材の長手方向は水平線に対して傾斜して設けられていることを特徴とする超音波処理装置。

請求項8

前記ガイド手段は、前記線材長手方向両端支柱と、前記支柱に近接して設けられた前記線材の折り返し部と、を有し、前記線材は前記一方の支柱の外周を通って前記折り返し部で折り返されて、前記一方の支柱の外周を通って前記他方の支柱に渡されている請求項7に記載の超音波処理装置。

請求項9

前記線材は導電性を有する請求項7または8に記載の超音波処理装置。

請求項10

前記支柱は、螺旋状に溝が形成されている請求項7〜9のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項11

前記支柱には、前記被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構が設けられている請求項7〜10のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項12

前記超音波振動体は、異なる周波数の超音波を発振する複数の超音波発振子で構成されている請求項7〜11のいずれか記載の超音波処理装置。

請求項13

前記超音波振動体は、少なくとも異なる2種類の周波数を同時に発振するものである請求項7〜12のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項14

前記超音波振動体は、周波数を可変に駆動されるものである請求項7〜13のいずれかに記載の超音波処理装置。

請求項15

前記超音波振動体には、前記被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構が設けられている請求項7〜14のいずれかに記載の超音波処理装置。

技術分野

0001

本発明は超音波処理装置に関し、詳細には、処理液に浸漬した被処理物に対して超音波表面処理を行う超音波処理装置に関するものである。

背景技術

0002

従来から電子部品プリント基板等の被処理物の洗浄には超音波処理装置が用いられている。例えばプリント基板にデスミア処理など様々な処理が行われるが、処理後のプリント基板表面には樹脂等の異物汚れが付着している。そのためプリント基板を処理液に浸漬した後、超音波を発振し、キャビテーション作用によってプリント基板表面に付着する異物や汚れを除去する超音波処理が行われている。

0003

超音波処理に付随して生じる問題が従来から指摘されており、それらを改善した超音波処理装置が提案されている。例えば超音波は処理液が循環等で流動していると、その影響を受けて均一な処理が難しくなる。このような問題の解決策として例えば特許文献1には処理液槽内の処理液と雰囲気との間に配置される境界板に向けて超音波を発振する超音波基板処理装置が開示されている。

先行技術

0004

特開2000−107710号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者らは、被処理物の表面と裏面の両方を超音波処理するために被処理物の表面側と、被処理物の裏面側の対向する位置に超音波振動体を設けることを検討した。しかしながら対向する位置に超音波振動体を設けると超音波が共振して超音波振動体を構成する複数の超音波発振子の一部が損傷することがあった。損傷した超音波発振子に対向する被処理物には超音波が十分に当たらないため、超音波処理ムラが生じた。また本発明者らは超音波処理時の被処理物の揺れ動き等を抑制するガイドとして被処理物を夾むように被処理物の両側に搬送ローラを設けて搬送ローラ間を移動させることを検討した。しかしながら搬送ローラの外側に超音波振動体を設けると、搬送ローラが超音波の波動干渉して搬送ローラ設置部分に対向する被処理物に当たる超音波が弱くなる。そのため被処理物の上下方向で超音波処理ムラが生じていた。

0006

本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、超音波処理ムラを防止し得る超音波処理装置を提供することである。特に本発明の第1の目的は超音波槽内に設けた超音波振動体を構成する超音波発振子の損傷を防止して超音波処理ムラを抑制できる超音波処理装置を提供することであり、第2の目的は超音波槽内のガイド手段に起因して問題となっていた超音波処理ムラを抑制できる超音波処理装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決し得た本発明の超音波処理装置は、被処理物に超音波処理を施すための超音波槽と、前記被処理物の表面側に設けられている超音波を発振する第1超音波振動体と、前記被処理物の裏面側に設けられている第2超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体は、前記第2超音波振動体と対向しないように配置されていることに要旨を有する。

0008

上記超音波振動体は、複数の超音波発振子と、前記超音波発振子の超音波発振側に接して設けられた板部材とを有することも好ましい。

0009

また上記超音波槽は、前記被処理物の表面側に設けられている第3超音波振動体と、前記被処理物の裏面側に設けられている第4超音波振動体と、を有し、前記第1超音波振動体を構成する超音波発振子の中央部を通る水平線は、前記第3超音波振動体を構成するいずれの超音波発振子の中央部を通る水平線と、重ならないように配置されていると共に、前記第2超音波振動体を構成する超音波発振子の中央部を通る水平線は、前記第4超音波振動体を構成するいずれの超音波発振子の中央部を通る水平線と、重ならないように配置されていることも好ましい実施態様である。

0010

本発明の超音波処理装置は、上記超音波振動体に対向する反射体を有すること、上記被処理物の搬送機構を有することはいずれも好ましい実施態様である。

0011

更に本発明の超音波処理装置は、前記超音波槽の入口側に設けられた前槽と、前記超音波槽の出口側に設けられた後槽と、を有し、前記各槽の間には、前記超音波槽側に開く開閉機構が設けられていることも好ましい。

0012

また本発明の超音波処理装置は、被処理物に超音波処理を施す超音波槽と、被処理物に超音波を発振する超音波振動体と、前記被処理物の搬送機構と、前記被処理物の表面に対向するガイド手段と、前記被処理物の裏面に対向するガイド手段と、を有し、前記ガイド手段は、複数の線材垂直面上に形成されていると共に、前記線材の長手方向は水平線に対して傾斜して設けられていることに要旨を有する超音波処理装置も含まれる。

0013

上記ガイド手段は、前記線材長手方向両端支柱と、前記支柱に近接して設けられた前記線材の折り返し部と、を有し、前記線材は前記一方の支柱の外周を通って前記折り返し部で折り返されて、前記一方の支柱の外周を通って前記他方の支柱に渡されていることも好ましい実施態様である。

0014

更に上記線材は導電性を有すること、また前記支柱は螺旋状に溝が形成されていること、前記支柱には、前記被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構が設けられていることはいずれも好ましい実施態様である。

0015

上記超音波振動体は、異なる周波数の超音波を発振する複数の超音波発振子で構成されていること、上記超音波振動体は、少なくとも異なる2種類の周波数を同時に発振すること、上記超音波振動体は、周波数を可変に駆動されること、前記超音波振動体には、前記被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構が設けられていることは、いずれも本発明の好ましい実施態様である。

発明の効果

0016

本発明の第1の構成によれば、超音波振動体が対向しないように配置されているため、共振が抑制されて超音波発振子の損傷を防止し、超音波処理ムラの発生を抑制できる。また本発明の第2の構成によれば、超音波槽内に設けたガイドの長手方向が水平線に対して傾斜するように設けられているため、被処理物の上下方向の超音波処理ムラの発生を抑制できる。そして本発明の第1の構成と第2の構成をあわせることで、被処理物の超音波処理ムラの発生をより一層効果的に抑制できる超音波槽を提供できる。

図面の簡単な説明

0017

図1は、本発明の一実施態様である超音波処理装置を上方からみた平面図である。
図2は、図1の超音波処理装置をY方向からみた側面図である。
図3は、本発明の他の実施態様であって、被処理物を水平搬送する超音波処理装置の側面図である。
図4は、本発明の他の実施態様であって、被処理物をバスケット搬送する超音波処理装置を上方からみた平面図である。
図5は、本発明の他の実施態様であって、被処理物をバスケット搬送する超音波処理装置を上方からみた平面図である。
図6(A)はガイド手段を上方からみた平面図、図6(B)はガイド手段をX方向からみた側面図である。
図7は、本発明のガイド手段を図6(A)のX方向からみた側面図である。
図8は、図2の超音波槽をZ方向からみた正面図である。
図9(A)は超音波振動体を被処理物側からみた正面図、図9(B)は超音波振動体を底面側(P方向)からみた断面図である。
図10は同一面側に複数の超音波振動体を有する場合の設置状態の一例であって、超音波振動体を被処理物側からみた正面図である。
図11(A)は図1の開閉機構の開状態を上方からみた平面図、図11(B)は開閉機構をS方向からみた開状態の正面図、図11(C)は開閉機構をS1方向からみた開状態の側面図である。
図12(A)は図1の開閉機構の閉状態を上方からみた平面図、図12(B)は開閉機構をS方向からみた閉状態の正面図である。
図13(A)は図1の開閉機構の閉状態を上方からみた平面図、図13(B)は開閉機構の開状態を上方からみた平面図である。
図14(A)は図13(A)の開閉機構のF方向からみた閉状態の側面図、図14(B)は開閉機構をT方向からみた閉状態の正面図である。
図15(A)はガイド手段の一方の支柱側の線材の高さ位置降下前の状態を示す図であり、図15(B)は一方の支柱側の線材の高さ位置降下後の状態を示す図であって、いずれも図1のY方向からみた側面図である。
図16は第1超音波振動体及び反射体と、被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構の概略図であって、図2の超音波槽をZ方向から見た正面図である。
図17はガイド手段を構成する支柱と被処理物との距離を調整するための水平位置調整機構の概略図であって、図2の超音波槽をZ方向から見た正面図である。

実施例

0018

以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。

0019

図面に基づいて本発明の第1の構成について説明する。図1は本発明の一実施態様である超音波処理装置を上方からみた平面図である。図2図1の超音波処理装置をY方向からみた側面図である。図8図2の超音波処理装置の断面図であって矢印Z方向からみた正面図である。なお、図1図2では被処理物の搬送機構を省略している。

0020

図1に示す様に超音波処理装置には、被処理物4の搬送方向5に沿って、前槽6、超音波槽1、後槽7が順に設けられており、この順で各槽を被処理物4が通過する。各槽には図8に示す固定具31の通路を形成する切り欠き30が設けられている。超音波槽1内で同時に複数の被処理物に超音波処理を施すことができるように複数の超音波振動体が設けられている。

0021

超音波槽1は被処理物4に対する超音波処理を行う処理槽であって、内部には被処理物4に向けて超音波を発振する超音波振動体を有する。超音波振動体は図9に示す様に複数の超音波発振子19と該超音波発振子19の超音波発振側に接して設けられた板部材20を有している。超音波発振子19の振動によって板部材20が振動して処理液に超音波振動伝播する。なお、各超音波振動体は固定部35で超音波槽1の内壁に固定されているが、内壁と接しないように設けた固定柱に超音波振動体を固定してもよい。

0022

図1に示す様に超音波槽1は、被処理物4の表面側に設けられている第1超音波振動体8と、被処理物4の裏面側に設けられている第2超音波振動体9を有する。第1超音波振動体8と第2超音波振動体9は対向しないように設けられている。本発明において対向しないとは、被処理物の一方の面側に設けた超音波振動体の超音波発振面(板部材20側)の正面、すなわち、被処理物4を介して対向する正面位置に他方面側に設けた超音波振動体の超音波発振面がないことをいう。これにより第1超音波振動体8と第2超音波振動体9の共振が抑制され、超音波振動体、具体的には超音波発振子19の損傷を防止できる。なお、本発明において被処理物4の表面、裏面とは、一方の面に対して対向する反対側の面という意味であり、例えば板状の被処理物の場合は、最大面を有する一方を表面、その反対側を裏面という場合と、一方の側面を表面、該側面(表面)に対して反対側の側面を裏面という場合もある。

0023

図1では超音波槽1は、第1超音波振動体8と同じく被処理物の表面側に設けられた第3超音波振動体10と、第2超音波振動体9と同じく被処理物の裏面側に設けられた第4超音波振動体11を有する。複数の超音波振動体が設けられている場合、表面側に設けられた超音波振動体(第1超音波振動体8、第3超音波振動体10)はいずれも、裏面側に設けられた超音波振動体(第2超音波振動体9、第4超音波振動体11)のいずれとも対向しないように配置されている。なお、超音波振動体の数は超音波槽の大きさなどに応じて任意の数の超音波振動体を設けることができ、その場合も上記したように各超音波振動体は対向しないように配置する。

0024

図10は被処理物4に対して表面側に複数の超音波振動体を有する場合の設置状態の一例を示す側面図である。被処理物4の表面側で並ぶ第1超音波振動体8を構成する超音波発振子19の中央部33(超音波発振子の板部材接地中心点)を通る水平線34aは、第3超音波振動体10を構成するいずれの超音波発振子19の中央部33を通る水平線34bと、重ならないように異なる高さ位置に配置されている。これにより発振強度が大きくなる超音波発振子19の高さ位置が超音波振動体毎に異なるため、搬送される被処理物4に対してより一層均一な超音波処理を施すことができる。図示しないが被処理物の裏側で並ぶ第2超音波振動体と第4超音波振動体も同様に、第2超音波振動体を構成する超音波発振子の中央部を通る水平線は、第4超音波振動体を構成するいずれの超音波発振子の中央部を通る水平線と、重ならないように配置されている。

0025

また本発明では超音波振動体に対向する反射体を有する。第1超音波振動体8〜第4超音波振動体11は被処理物4を介してそれぞれ対向する反射体12a〜12dが設けられている。なお、超音波振動体に対向するとは、超音波振動体の超音波発振面(板部材20)の正面、すなわち、被処理物4を介して対向する正面位置に反射体の反射面が存在することをいう。これにより、超音波振動体から発振された超音波は被処理物を介して反射体の反射面で反射し、該反射した超音波(反射波)による被処理物に対する表面処理効果が得られる。反射体12a〜12dは、超音波を反射する性質を有するものであればいずれも使用可能であり、例えば中空状容器空気箱)などが例示される。

0026

本発明の超音波処理装置は超音波槽1の入口側に設けられた前槽6と、超音波槽1の出口側に設けられた後槽7を有する。前槽6と後槽7には、処理液供給手段と、処理液除去手段が設けられている。処理液供給手段は図示しないが、処理液の供給管、処理液の送液ポンプ、処理液を貯留する処理液槽など処理液の供給に必要な手段を備えている。これにより前槽6、及び後槽7に所定量の処理液が供給される。また処理液除去手段は図示しないが、前槽6、及び後槽7の底部に排出口、及び排出口開閉手段を備えている。これにより前槽6、及び後槽7から処理液が排出される。排出口開閉手段としては各種公知の排出口開閉手段を採用でき、例えば排出口を開閉するスライド式蓋などが挙げられる。スライド式蓋の開閉により、前槽6、及び後槽7の干液状態と満液状態を制御できる。

0027

また前槽6、及び後槽7には被処理物4の表面と裏面のそれぞれに対向するリングローラ17が設けられている。被処理物4を対向するリングローラ17の間を搬送させることで、被処理物4の姿勢が維持される。

0028

各槽の搬送方向前後の出入口には開閉機構18a〜dが設けられている。開閉機構を開状態にして被処理物4を通過させて次の処理槽に搬入した後、開閉機構を閉状態とする。開閉機構18a〜dは例えば被処理物が通過できる切り欠き(ゲート通路)を有する固定部材と、ゲート通路に対応して開閉状態を制御するゲート部とを有する構成が好ましい。

0029

開閉機構18aの構成は図11図12が例示される。

0030

開閉機構18aは、固定部材37にゲート通路36となる切り欠きを有しており、固定部材37の切り欠き下部近傍にはL字型ガイドレール39が設けられている。固定部材37は前槽6の内壁に固定されており、該固定部から処理液が漏洩しないように密閉処理が施されている。L字型ガイドレール39のL字形状と固定部材37とでガイド溝となる凹部が形成され、ガイド溝内にゲート部材38がスライドするように置かれている。ゲート部はゲート部材38とシリンダ部43を有し、ゲート部材38とシリンダ部43は接続部を介して固定される。これによりシリンダ部43の往復運動によってガイド溝に沿ってゲート部材38がスライドして開放閉鎖を制御できる。図示例では接続部は、ゲート部材38の上部に設けたL字型の固定部材40と、シリンダ部43を構成するピストンロッド45のエンド部分ロッドエンド42)に設けたT字脚型の接続部材41とが固定された構成である。またシリンダ部43は前槽6または後槽7の上部で固定されている。シリンダ部43に図示しないコンプレッサーからエアが供給されるとピストンロッド45が伸張してゲート部材38がスライドしてゲート通路36と重なることでゲートが閉じ、この状態で維持すると閉状態を維持できる。一方、シリンダ部43からエアを抜くとピストンロッド45が後退してゲート部材38がピストンロッド45の後退方向に引っ張られてスライドしてゲート通路36との重なりが解消されることでゲートが開き、この状態で維持すると開状態を維持できる。

0031

開閉機構18aは、ゲート部材38が前槽6側となるように配置すると、前槽6に充填した処理液の液圧によってゲート部材38が固定部材37に押し付けられて密閉性が高まり、ゲート部材38と固定部材37の接地部分からの処理液の漏洩を抑制できる。また前槽6の処理液を排出すると液圧も開放されるため、ゲート部材38の開閉に必要な駆動力を低減できる。開閉機構18dも開閉機構18aと同様の構成を有している。開閉機構18dもゲート部材38が後槽7側となるように配置することで、同様に密閉性向上と駆動力低減を図ることができる。

0032

開閉機構18cの構成は図13図14が例示される。なお、超音波槽1の天井は省略している。開閉機構18bも同様の構成を有している。

0033

前槽6と超音波槽1の間の開閉機構18bと、後槽7と超音波槽1の間の開閉機構18cは、超音波槽1側にゲート部材38がスイングし、超音波処理槽1と固定台51を介してネジなどの留め具52で固定されている固定部材37に設けられたゲート通路36となる切り欠き部分の開閉が行われる。ゲート部材38の一方側面(縦方向)近傍にはシャフト54が略垂直に設けられている。シャフト54の上端はゲート部材38上端付近に設けた上部軸受け55と、シャフト54の下端はゲート部材下端付近に設けた下部軸受け56と係合している。またシャフト54には複数のヒンジ46a〜cが組み込まれており、ヒンジ46a〜cの一方の羽はゲート部材38、他方の羽は固定部材37と固定されている。上部軸受け55はセットカラーなどの軸受け具53を介してクランクレバー48の一方端のクランクレバーネジ部49と所定の角度で固定(非可動部)されて連結されている。またクランクレバー48の他方端に設けられた貫通孔と、超音波槽1の上部に固定部57で固定されているシリンダ部43を構成するピストンロッド45のロッドエンド42部分に設けた貫通孔とが係合ピン50で連結されており、シリンダの伸縮に応じてクランクレバー48とピストンロッド45で形成される係合ピン50を支点とする角度が変化可能に係合されている(可変係合部分)。シリンダ部43には図示しないエアコンプレッサが接続されており、シリンダ部43にエアが供給されるとピストンロッド45が伸張し、それに伴って係合ピン50を支点とする可変係合部分の角度が減少すると共に、クランクレバー48が固定されている上部軸受け55にピストンロッド45の伸張方向に力が加えられ、これによりシャフト54を軸としてゲート部材38が超音波槽1側に90°回転して開状態となる。この状態を保持するとゲート通路36の開状態を維持できる。シリンダ部43に供給したエアを抜くと、それに伴ってピストンロッド45が後退して係合ピン50を支点とする可変係合部分の角度が拡大すると共に、上部軸受け55にはピストンロッド45後退方向に力が加えられ、これによりシャフト54を軸としてゲート部材38が回転して固定部材37と接して閉状態となる。超音波槽1には処理液が充填されているため、前槽6、後槽7が干液状態の時に超音波槽1側から液圧によってゲート部材38が押し付けられてシール性が高まり、処理液漏れが抑制される。また前槽6、後槽7が満液状態の時には液圧差が解消されており、少ない力で開状態とできる。

0034

超音波処理装置は、例えば搬送方向5と並行する超音波処理装置の側面方向が被処理物4の最大面積を有する表裏面となるように保持した被処理物4を搬送する固定具31と、固定具31を各槽内に搬送するための搬送機構とを備えている。

0035

固定具31は、被処理物4の上部(一辺)をクランプなどの把持部32で保持している。図8に示すように、固定具31は固定具接続台29から切り欠き30を通して各槽内で中空状態に保持されている。なお、固定具31は被処理物4を保持できればよく各種公知の固定具を使用でき、例えばプリント基板などの搬送用に使用される公知のハンガーを使用できる。被処理物としては各種樹脂基板ガラス基板金属基板セラミック基板などの板状被処理物が例示される。被処理物はリジット基板などのように可撓性の低いものであってもよいし、フレキシブル基板などのように可撓性の高いものであってもよい。また被処理物が板状である場合の厚みも数ミリからサブミクロンレベルまで対応可能である。

0036

図8に示す搬送機構は、少なくともガイドレール27、固定具接続台29、搬送用ローラ28で構成され、固定具接続台29の底部にガイドレール27上を移動するための搬送用ローラ28が取り付けられており、図示しないモーターなどの駆動手段によって駆動される。ガイドレール27は超音波処理装置の上部に固定されている。なお、搬送機構は各種公知の固定具搬送手段を用いることができる。

0037

超音波振動体を対向しないように配置した本発明の超音波処理装置の他の実施形態について説明する。超音波振動体の超音波発振面が被処理物を介して他の超音波振動体の超音波発振面と対向していなければ被処理物の平面の向き、搬送方法は限定されない。図3は、本発明の他の実施態様であって、平面を上下方向に向けた被処理物4を水平搬送する超音波処理装置の側面図である。図3の超音波槽1の入口側には前槽6、出口側には後槽7が設けられており、各槽間には開閉機構が設けられている。超音波槽1内には複数の搬送ローラ23が設けられている。搬送ローラ23は搬送方向5に所定の間隔で配置されると共に、上側の搬送ローラ23と下側の搬送ローラ23の間で被処理物4が水平姿勢で通過する被処理物搬送経路が構成されている。各搬送ローラは図示しない駆動装置により一定の速度で回転することで被処理物4が搬送方向5に上下の搬送ローラ間を移動する。また下側の搬送ローラ23側には、搬送される被処理物4の表面に超音波を発振する第1超音波振動体8が設けられており、被処理物4を介して対向する反射体12aが配置されている。また搬送方向5に沿って被処理物4の裏面に超音波を発振する第2超音波振動体9が設けられており、被処理物4を介して対向する反射体12bが配置されている。第1超音波振動体8と第2超音波振動体9は対向しないように配置されている。第3超音波振動体10、第4超音波振動体11も第1超音波振動体8、第2超音波振動体9と同様に対向する反射体12c、12dが設けられると共に、それぞれ他の超音波振動体と対向しないように配置されている。

0038

また各超音波振動体の構成は図9の構成を有しており被処理物4の下面側で並ぶ第1超音波振動体8を構成する超音波発振子19の中央部33を通る水平線34は、第3超音波振動体10を構成するいずれの超音波発振子19の中央部33を通る水平線34と、重ならないように前後方向(図面手前と奥行き方向)にずらして配置されている。被処理物4の上面側で並ぶ第2超音波振動体9と第4超音波振動体11の超音波発振子も同様に水平線が重ならないように前後方向にずらして配置されている。

0039

なお、前槽6、後槽7には被処理物4を水平搬送できるように搬送ローラ23と同じようにリングローラ17が設けられており、上下に設けたリングローラ17の間を被処理物4が移動できるように構成されている。図2図3の前槽6、後槽7は被処理物4が垂直状態水平状態かで異なるが、処理液供給手段や処理液除去手段など、その他の構成は同様に有する。

0040

図4は本発明の更に他の実施態様であって、被処理物をバスケット搬送する超音波処理装置を上方からみた平面図である。図4の超音波処理装置は、第1超音波槽2と第2超音波槽3で構成されている。第1超音波槽2には被処理物の側面方向から超音波を照射する第1超音波振動体8が設けられており、被処理物4を介して対向する反射体12aが配置されている。また第2超音波槽3も第1超音波槽2と同様に第2超音波振動体9と反射体12bが配置されている。バスケット21は側面を形成するフレーム部材を組み合わせて内部に空間を形成すると共に、底部を有する構成である。バスケット21の内部空間には被処理物4が互いに接触しないように厚み方向に起立状態並列している。被処理物4はバスケット21の底部及びフレーム部材に設けた図示しない保持部で傾倒しないように保持されている。バスケット21は第1超音波槽2で超音波処理された後、図示しない搬送機構でバスケット21を上昇させて第1超音波槽2から取り出した後、移動させ、第2超音波槽3のバスケット搬送位置22に降下させて第2超音波槽3に搬送し、超音波処理される。第1超音波槽2と第2超音波槽3を組み合わせると、第1超音波振動体8と第2超音波振動体9は被処理物4を介して異なる方向から超音波を発振しているが、第1超音波振動体8と第2超音波振動体9は異なる超音波槽に設置されているため対向しない配置である。

0041

図5は本発明の他の実施態様であって、被処理物をバスケット搬送する超音波処理装置を上方からみた平面図である。超音波槽1には、被処理物の表面方向から超音波を発振する第1超音波振動体8が設けられており、被処理物4を介して対向する反射体12aが配置されている。また被処理物の裏面方向から超音波を発振する第2超音波振動体9が設けられており、被処理物4を介して対向する反射体12bが配置されている。第2超音波振動体9と第1超音波振動体8は対向しないように設けられている。バスケット21の構成は上記図4と同様であり、被処理物4も同様に保持されている。バスケット21は第1超音波振動体8側で超音波処理後、図示しない搬送機構でバスケット21をバスケット搬送位置22へ移動させて第2超音波振動体9側で超音波処理される。

0042

次に本発明の第2の構成について説明する。超音波槽1の構成は図1に示す通りであり、上記第1の構成と同じものについては説明を省略する。超音波槽1は被処理物4の表面に対向するガイド手段と、該被処理物4の裏面に対向するガイド手段とを有する。図6(A)は図1に示す超音波槽1内に設けられる一方のガイド手段を上方からみた平面図であり、図6(B)はガイド手段をX方向からみた側面図である。反対側のガイド手段の構成は同じであるため省略する。

0043

ガイド手段は線材13で構成されている。線材13はリングローラ17等と比べると格段に面積が小さいため超音波との干渉も少ない。ガイド手段は垂直面上に複数の線材13が配置されている。線材13を垂直面上に配置することで搬送する被処理物4の揺れ動きを抑制できると共に、超音波の乱反射を抑制できる。また線材13は長手方向が水平線に対して傾斜して設けられている。これにより被処理物の移動に伴って線材13と対向する被処理物4の高さ位置が変化する。その結果、被処理物4の高さ方向で超音波の照射ムラが解消されて超音波処理効果が向上する。線材13の傾斜方向は特に限定されない。

0044

図6(B)に示すガイド手段は、線材13の長手方向両端に線材を保持するため支柱14A、支柱14Bと、支柱14Aと支柱14Bに近接して設けられた線材13の折り返し部15A〜Jを有する。支柱14Aと支柱14Bの端部は超音波槽1の底面と天井面に接して略垂直に姿勢を維持するように設けられている。支柱14A、14Bの近傍には姿勢を支柱と平行するように固定された固定柱16A、固定柱16Bがそれぞれ配置され、固定柱16Aには折り返し部15A、15C、15E、15G、15I、固定柱16Bには折り返し部15B、15D、15F、15H、15Jが設けられており、各折り返し部は高さ位置が異なる。折り返し部15はフック金具などが例示される。支柱16Bに設けた始点24となる折り返し部15Bに接続された線材13を超音波槽1の壁面側から支柱14Bの外周を回して被処理物4側を通って他方の支柱14Aに渡し、支柱14Aの外周を被処理物4側から回して固定柱16Aに設けた折り返し部15Aを通す。そして線材13は該折り返し部15Aで折り返して超音波槽1の壁面側から支柱14Aの外周を回して被処理物4側を通って支柱14B側に渡される。線材13は被処理物4側から支柱14Bの外周を回って折り返し部15Dで折り返され同様にして支柱14Bの外周を回って被処理物側を通って支柱14A側に渡される。線材13は同様にして折り返し部15E→15H→15G→15J→15Iまで折り返されて終点25となる折り返し部15Iに接続される。これにより支柱14Aと支柱14Bの被処理物4側の垂直面上に複数の線材13が配置される。また1本のワイヤーでガイド手段を形成できるため、ガイド手段の作製が容易であり、且つメンテナンスも容易である。

0045

図7図6に用いる支柱14A、14Bの好ましい実施態様であり、固定柱16A、16Bを省略した図面である。図6に示す支柱14A、14Bには、図7に示すように支柱上側から下側に一連の螺旋状の溝26が設けられていることが望ましい。溝26内に線材13を配置できるように支柱14A、14Bに溝26が形成されている。線材13は支柱14Aの溝26に沿って支柱14Aの外周を回して折り返し部や支柱14Bに渡され、線材13は支柱14Bでも同様にして折り返し部や支柱14Aに渡される。被処理物4のサイズ(特に厚み)や材質などによって被処理物4のたわみや折れ曲がりの発生し易さが異なるため、図7に示す様に支柱14A、14Bに溝を設けると共に、支柱14A、14Bをその縦軸を中心に回転できるように設置することで被処理物4の折れ曲がりやたわみなどの防止に有効な位置に線材13の傾斜角や高さ位置を変動させることができる。すなわち、支柱をその縦軸を中心に回転させると、溝26の回転に伴って線材13が支柱上を移動して高さ位置が変動し、その結果、線材13の傾斜角を変化させることができる。例えば支柱14Bを縦軸を中心に回転させると溝26に沿って支柱14B側の線材13の高さが降下し、図15(A)、(B)に示すように水平線に対して線材13の長手方向の傾斜角が変動し、線材13の高さ位置が被処理物4の上面よりも低くなる(X1→X2)。また支柱14Bを逆方向に回転させることで、線材13の高さ位置を上昇(X2→X1)させることができる。同様に支柱14Aをその縦軸を中心に回転さて支柱14A側の線材13の高さ位置を変化させることができる。支柱14Aと支柱14Bを同時に同じ方向に回転させることで、線材13の傾斜角を維持したまま高さ位置を変化させることができる。なお、溝26は支柱14A、14Bの少なくとも一方に形成されていればよいが、両方に形成することが望ましい。また支柱の回転手段は特に限定されず、例えば超音波槽1台座の底面や天井面に回転台、回転台の駆動手段、回転制御部を設けて該回転台に支柱の上下端部を接続すればよい。制御部からの動作命令をモーターなどの駆動手段に伝達して回転台を動作させて支柱を回転させることができる。

0046

線材13としては金属製ワイヤー、樹脂製ワイヤーなどが例示される。特に金属製ワイヤーなど導電性を有する線材であれば、図示しない電源、及び通電検知装置電気的に接続して常時通電することによって、線材13が切断した場合に通電検知装置で検知することが可能であり、迅速に補修できる。なお、線材13は被処理物4が線材13と接触して損傷するのを抑制するために樹脂などで被覆された金属製ワイヤーでもよい。

0047

次に超音波処理装置を用いた表面処理について図1、2、8を参照しながら説明する。予め搬送手段の固定具31の把持部32で被処理物4の上部を保持し、被処理物4が縦吊状態(両面が垂直になる状態)で取り付けられている。超音波処理装置を稼働させると、まず開閉機構18aが開状態となる。搬送機構によって被処理物4が前槽6内に搬入された後、開閉機構18aが閉状態とる。

0048

各槽に設けられた開閉機構18a〜dは、制御部(図示せず)と電気的に接続されて制御されており、制御部から動作指令を受けるとシリンダ部43のピストンロッド45が伸長する。それによってゲート部材38が移動してゲート通路36が開放状態となり、被処理物4が搬入される。被処理物4が通過した後、制御部からの動作指令を受けて伸長しているピストンロッド45が圧縮する。それによってゲート部材38が移動してゲート通路36は閉状態となり、各槽が区切られて独立した空間となる。

0049

本発明において制御部は、各種演算処理を行うCPU、プログラムの記憶と読み出しを行うメモリ(RAM、ROM)、制御用プログラムやデータなどの記録媒体磁気ディスクなど)を備えており、記録媒体に収納されている各種処理プログラムをメモリに読み出し、その内容にしたがってCPUが超音波処理装置の各部の動作、処理を制御する。なお、動作に電気の供給が必要な装置は図示しない電源に接続され、必要な電力が供給されている。

0050

また被処理物4の搬送機構は、モーターと制御部(図示せず)とが電気的に接続されて制御されており、制御部からの動作命令を受けたモーターに駆動されて搬送用ローラ28が回転してガイドレール27上を所定の位置まで移動する。これにより搬送機構の固定具31で保持されている被処理物4が移動する。

0051

前槽6に搬入された被処理物4は所定の位置で停止した後、超音波槽1と同じ処理液が供給される。具体的には制御手段から動作命令を受けた供給ポンプ加圧され、貯液槽から処理液供給管を介して処理液が前槽6に供給される。処理液の供給量センサー(図示しない)など検知手段によって管理されており、処理液が超音波槽1と同等の液面レベルに達したことを検知すると制御部に信号が送信されて処理液の供給が停止される。これにより前槽6は満液状態となる。

0052

前槽6が満液状態となった後、開閉機構18bが開状態となり、被処理物4は搬送機構によって処理液が満たされている超音波槽1に搬入される。被処理物4が超音波槽1に搬入された後、ゲートが閉じて開閉機構18bは閉状態となる。被処理物4を前槽6で処理液に浸漬させた後で超音波槽1に搬入しているため、開閉機構18bを開状態にしても処理液の流動が抑えられると共に、被処理物4の揺れ動きによる折れ曲がり等の破損を抑えられる。

0053

開閉機構18bが閉状態となった後、前槽6を満たしていた処理液は排出される。具体的には制御手段によって排出口開閉手段を開状態にすると前槽6内の処理液が排出口に接続された排出管を通って排出される。これにより前槽6内は干液状態となる。排出された処理液は廃棄または異物のフィルター除去など適切な処理を施して再利用してもよい。処理液を排出した後、排出口を閉状態とする。前槽6を干液状態とした後、開閉機構18aを開状態として次の被処理物4の搬入が行われる。

0054

超音波槽1に搬入された被処理物4は搬送機構によって一定の速度で開閉機構18cに向かって移動する。超音波槽1内に設けた第1〜第4超音波振動体8〜11から発振された超音波振動が処理液を伝播して移動する被処理物4に印加され、被処理物4の表面に付着している異物等が除去される。処理液としては水、或いは界面活性剤が添加された水など各種公知の超音波処理液を使用できる。超音波振動体の具体的な動作については後記する。

0055

超音波槽1内の処理液は図示しない排出口から抜き出されてフィルターなどの浄化設備によって処理液中の異物を除去した後、図示しない供給口から超音波槽1内に供給される。これにより超音波槽1内の処理液の清浄度を維持しつつ超音波処理できる。処理液の供給量と排出量をコントロールして超音波処理槽1内の処理液の液面レベルは一定に維持される。

0056

被処理物4が開閉機構18cに近づくと開閉機構18cはゲート部材38がスイングして開状態となり、被処理物4は処理液で満たされている後槽7に搬入される。後槽7は予め満液状態となるように液体が供給されており、被処理物4は超音波槽1から後槽7に液中移動する。被処理物4が後槽7に搬入された後、開閉機構18cのゲートが閉状態となる。後槽7に搬入された被処理物4は所定の位置で停止する。後槽7への処理液の供給は前槽6と同じであるため説明を省略する。後槽7を予め満液状態としておくことで被処理物4は超音波槽1から液中を移動して搬出されるため、開閉機構18cを開状態にしても処理液の流動が抑えられると共に、被処理物4の揺れ動きによる折れ曲がり等の破損も抑えられる。

0057

開閉機構18cが閉状態となった後、後槽7を満たしていた処理液が排出される。後槽7内の処理液の排出は前槽6と同じであるため説明を省略する。後槽7内が干液状態となった後、開閉機構18dが開状態となり、被処理物4は後槽7から搬出される。被処理物4を搬出後、開閉機構18dは閉状態となる。その後、後槽7に処理液が供給されて満液状態となる。

0058

次に超音波槽1内に設ける超音波振動体について説明する。超音波振動体には超音波発振子を駆動する超音波発振器(図示せず)を備えている。超音波発振器は電源(図示せず)、及び制御部と電気的に接続されており、制御部からの動作命令を受けて所定の間隔、周波数で超音波を発振する。超音波振動体は常に稼働していてもよいし、オンオフを制御してもよい。

0059

同一の周波数の発振を続けると定在波が発生し、被処理物には超音波処理ムラや被処理物の損傷が発生することがある。このような問題を解決する手段として(ア)超音波振動体を異なる周波数の超音波を発振する複数の超音波発振子で構成すること、(イ)超音波振動体から少なくとも2種類の周波数を同時に発振させること、(ウ)超音波振動体から発振される周波数を可変にすることなどが挙げられ、いずれかを単独、あるいは組み合わせて用いることができる。

0060

(ア)異なる周波数の超音波発振子
超音波振動体は異なる周波数の超音波を発振する複数の超音波発振子で構成されていてもよい。これにより被処理物の同一箇所に同じ周波数の超音波が当たり続けた場合に問題となる超音波処理ムラや被処理物の損傷を抑制できる。複数の超音波発振子とは周波数の異なる2以上の超音波発振子の組み合わせであればよい。異なる2種類の周波数の超音波発振子の組み合わせとして例えば、周波数40kHzの超音波発振子と周波数75kHzの超音波発振子を組み合わせた超音波振動体、周波数28kHzの超音波発振子と周波数40kHzの超音波発振子を組み合わせた超音波振動体が挙げられる。また異なる3種類の周波数の超音波発振子の組み合わせとしては例えば、周波数28kHzの超音波発振子、周波数45kHzの超音波発振子、周波数100kHzの超音波発振子を組み合わせた超音波振動体、周波数35kHzの超音波発振子、周波数70kHzの超音波発振子、周波数100kHzの超音波発振子を組み合わせた超音波振動体等が挙げられる。異なる4種類以上の周波数の超音波発振子を組み合わせた超音波振動体を用いることもできる。異なる周波数の超音波発振子の組み合わせは上記に限定されず、適宜組み合わせることが可能である。

0061

(イ)少なくとも2種類の異なる周波数を同時に発振
また異なる周波数の超音波を発振する超音波発振子を複数組み合わせた超音波振動体は、同時に全ての超音波発振子から超音波が発振するように制御してもよいし、或いは同一周波数の超音波発振子毎に異なるタイミングで超音波を発振するように制御してもよい。異なる周波数を同時に発振させると超音波処理ムラや被処理物の損傷を抑制できる。

0062

(ウ)発振される周波数を可変にすること
超音波発振子を駆動する超音波発振器は振幅変調回路(AM変調回路)や周波数変調回路FM変調回路)を備えていてもよい。これにより振動振幅を変化させて超音波振動体から発振される周波数を可変できる。振動振幅変動は、AM変調、あるいはFM変調のいずれでもよく、或いは両者を組み合わせて用いてもよい。このように振動振幅を変化させることで、超音波処理ムラや被処理物の損傷を抑制できる。

0063

超音波振動体から発振された超音波は、その波長により処理液中で音圧強弱分布が生じる。超音波による被処理物に対する洗浄等の表面処理効果は音圧が最大値のときに最も効果が高くなる。そのため被処理物のサイズなどに応じて超音波振動体と被処理物間の間隔を調整する手段を設けることが好ましい。超音波振動体と被処理物との水平方向の距離調整手段として図16に示す水平位置調整機構が例示される。

0064

図16は第1超音波振動体8、及び反射体12aと被処理物4との距離を調整する水平位置調整機構の概略図であって、図2の超音波槽1をZ方向から見た正面図である。水平位置調整機構により、第1超音波振動体8と被処理物4の距離を調整できる。水平位置調整機構は第1超音波振動体8を移動させるスクリュー軸60と該スクリュー軸60を回転させる駆動機構とを有しており、駆動機構はスクリュー軸回転制御用のモーター61と図示しない電源、モーター61の制御を行う制御部を有する。モーター61とスクリュー軸60は棒状の回転軸であるシャフト62で接続されている。シャフト62は略垂直に設置されており、モーター61からの動力をスクリュー軸60に伝達するために一方端はモーター61と接続されていると共に、他方端はスクリュー軸60に回転を伝達する手段であるベベルギア64が設けられている。シャフト62は超音波槽1の内壁に固定された軸受け63の開口部を通すことで回転可能に設置されている。シャフト62のベベルギア64は、螺旋状のネジ溝が形成されたスクリュー軸60の一方端に設けられたベベルギア64と接続され、モーター61の動力はシャフト62からスクリュー軸60に伝達可能に配置されている。スクリュー軸60の他方端は被処理物4方向に延伸しており、スクリュー軸60が水平になるように設置されている。スクリュー軸60には軸受63、ナット65、軸受63がこの順番で取り付けられている。スクリュー軸60は超音波槽1の底部に固定された軸受63の開口部を通すことで回転可能に設置されている。またスクリュー軸60は第1超音波振動体8の底面に取り付けられたナット65の開口部を通している。スクリュー軸60の回転によってスクリュー軸60に形成された螺旋状の凹凸に対応する螺旋状の凹凸が開口部に形成されたナット63がスクリュー軸60上を移動する。第1超音波振動体8はレール58によりスクリュー軸60設置方向と同じ水平方向59、すなわち被処理物4と超音波槽1側面の間を水平に摺動可能に支持されている。図示例では第1超音波振動体8の上下位置にレール58がそれぞれ平行に配置されているが、レール58は第1超音波振動体8の姿勢を維持したまま移動させるために第1超音波振動体8の上下左右四隅近傍に各レールが平行になるように配置する。レール58の一方端は超音波槽1の側面で固定されており、被処理物4方向に向けて伸張している。第1超音波振動体8にはレール58を通すための貫通孔が設けられている。スクリュー軸60が回転してナット65が移動すると、それに伴って各レール58に支持された第一超音波振動体8が水平方向59に移動する。レール58とスクリュー軸60は移動した第一超音波振動体8が被処理物4に接触しない長さを有する。反射体12aの水平位置調整機構も同様の構成を有する。

0065

第2超音波振動体9、第3超音波振動体10、第4超音波振動体11、及び反射体12b〜dにも第一超音波振動体8と同様の上記水平位置調整機構を設けることで、超音波による表面処理効果を向上できる。

0066

上記水平位置調整機構と同様の構成を上記ガイド手段に設けてガイド手段と被処理物4との距離を調整することも好ましい実施態様である。上記水平位置調整機構によって被処理物のサイズ、特に厚みに応じてガイド手段と被処理物間の距離を調整することで被処理物のたわみや折れ曲がり等の破損防止効果を一層向上できる。上記ガイド手段に上記水平位置調整機構を設けた構成例を図17に示す。

0067

図17はガイド手段を構成する支柱14Aと被処理物4との距離を調整するための水平位置調整機構の概略図であって、図2の超音波槽1をZ方向から見た正面図である。水平位置調整機構は支柱14A、及び固定柱16Aが略垂直となるように載置されている台座66を移動させるスクリュー軸60と該スクリュー軸60を回転させる駆動機構とを有しており、駆動機構の構成は上記した通りである。またスクリュー軸60とシャフト62の構成、設置、接続方法は上記した通りであり、モーター61の動力がシャフト62からスクリュー軸60に伝達される。ナット65は台座66の底面部に固定されている。棒状のレール58はスクリュー軸60と水平となるように超音波槽1の床面などで固定されると共に、台座66がレール58上を摺動可能となるようにレール58は台座66の開口部を通して設置されている。スクリュー軸60が回転してナット65が移動すると、それに伴ってレール58に支持された台座66が水平方向に移動する。これによりガイド手段と被処理物4との距離を調整できる。同様の水平位置調整機構を支柱14B、固定柱16B側にも設けると共に、ガイド手段の両側に設けた水平位置調整機構を連動して移動させることでガイド手段を平行移動できる。

0068

水平位置調整機構の駆動は、制御部において超音波振動体と被処理物4との適切な距離、すなわち、制御部の記録媒体に超音波の波長や被処理物4のサイズ等に応じた適切な距離をモーターの回転数と関連付けて記録しておくことで、本発明の超音波処理装置で被処理物4を連続的に処理する際にサイズの異なる被処理物4が含まれていても迅速に超音波振動体を適切な位置に移動できるため、高い処理効率を維持できる。

0069

同様に制御部においてガイド手段と被処理物4との適切な距離、すなわち、制御部の記録媒体に被処理物4のサイズ等に応じた適切な距離をモーターの回転数と関連付けて記録しておくことで、本発明の超音波処理装置で被処理物4を連続的に処理する際にサイズの異なる被処理物4が含まれていても迅速にガイド手段を適切な位置に移動できる。

0070

なお、水平位置調整機構は、上記駆動機構に代えて手動でシャフト62を回転させてもよい。例えばモーター61に代えて回転ハンドルクランクハンドルなどのハンドルとシャフト62を接続してもよい。

0071

また超音波振動体やガイド手段を水平方向に移動させる手段として上記スクリューナットに代えてアクチュエーターやシリンダなどの各種公知の水平移動手段を用いてもよい。制御部からの動作命令をモーターなどの駆動手段に伝達してアクチュエーターやシリンダを動作させて超音波振動体や支柱を所定の位置まで移動させることができる。

0072

1超音波槽
2 第1超音波槽
3 第2超音波槽
4被処理物
5 搬送方向
6 前槽
7 後槽
8 第1超音波振動体
9 第2超音波振動体
10 第3超音波振動体
11 第4超音波振動体
12a〜12d反射体
13線材
14A,14B支柱
15A〜J 折り返し部
16A,16B固定柱
17リングローラ
18a〜d開閉機構
19超音波発振子
20板部材
21バスケット
22 バスケット搬送位置
23搬送ローラ
24 始点
25終点
26 溝
27ガイドレール
28搬送用ローラ
29固定具接続台
30切り欠き
31 固定具
32把持部
33 超音波発振子の中央部
34a、34b 中央部を通る水平線
35 固定部
36ゲート通路
37固定部材
38ゲート部材
39 L字型ガイドレール
40 固定部材
41接続部材
42ロッドエンド
43シリンダ部
45ピストンロッド
46a〜cヒンジ部材
48クランクレバー
49 クランクレバーネジ部
50係合ピン
51固定台
52留め具
53軸受け具
54シャフト
55上部軸受け
56下部軸受け
57 固定部
58 レール
59 水平方向
60スクリュー軸
61モーター
62 シャフト
63軸受
64ベベルギア
65ナット
66 台座

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