図面 (/)

技術 導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置

出願人 株式会社VTSタッチセンサー
発明者 中込友洋
出願日 2016年11月4日 (3年1ヶ月経過) 出願番号 2016-216425
公開日 2018年5月10日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2018-073355
状態 未査定
技術分野 位置入力装置 非絶縁導体
主要キーワード 屈曲角度α 基軸線 折れ線形状 ドライブ電極 基本空間周波数 単層構造体 変位領域 電極線間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年5月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

外観品質の低下を抑えることのできる導電性フィルムタッチパネル、および、表示装置を提供する。

解決手段

透明誘電体層の第1面に位置する複数の電極線は、第1電極方向D1に所定の周期屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数のセンシング電極線33SRを含み、センシング電極線33SRにおける上記周期内での第1電極方向D1における位置が位相であり、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング電極線33SRにて第2電極方向D2に並ぶ部分の位相は互いに異なっている。

概要

背景

タッチパネル入力デバイスとして用いる表示装置は、画像を表示する表示パネルと、表示パネルに重ねられた上記タッチパネルとを備えている。タッチパネルにおける指などの接触位置の検出方式としては、指などがタッチパネルの操作面に接触することを静電容量の変化として検出する静電容量方式が広く用いられている。静電容量方式のタッチパネルにおいて、タッチパネルの備える導電性フィルムは、第1方向に沿って延びる複数の第1電極と、第1方向と直交する第2方向に沿って延びる複数の第2電極と、第1電極と第2電極とに挟まれた透明誘電体層とを備えている。そして、1つの第1電極と複数の第2電極の各々との間における静電容量の変化が第1電極ごとに検出されて、操作面における指などの接触位置が検出される。

こうした導電性フィルムの一例では、複数の第1電極の各々は、第1方向に沿って延びる複数の第1電極線から構成され、複数の第2電極の各々は、第2方向に沿って延びる複数の第2電極線から構成される。電極線としては、銀や銅などの金属からなる細線が用いられる。電極線の材料として金属が用いられることによって、接触位置の検出に際しての迅速な応答性や高い分解能が得られるとともに、タッチパネルの大型化や製造コストの削減が可能となる。

ところで、可視光を吸収、あるいは、反射する金属から電極線が形成される構成では、タッチパネルの操作面から見て、複数の第1電極線と複数の第2電極線とが、これらの電極線が相互に直交した格子状のパターンを形成している。一方で、タッチパネルが積層される表示パネルでも、第1方向と第2方向とに沿って複数の画素区画するブラックマトリクスが、格子状のパターンを形成している。

この際に、相互に隣り合う第1電極線の間の間隔は、相互に隣り合う画素間の第2方向における間隔とは一般に異なり、また、相互に隣り合う第2電極線の間の間隔も、相互に隣り合う画素間の第1方向における間隔とは異なる。そして、タッチパネルの操作面から見て、第1電極線と第2電極線とから形成される格子状の周期構造と、画素を区画する格子状の周期構造とが重なることによって、2つの周期構造のずれが、モアレ(moire)を誘起する場合がある。モアレが視認されると、表示装置にて視認される画像の品質の低下が生じる。

こうしたモアレを抑えるための方策の1つとして、電極線の周期構造の周期性を低下させることが提案されている。複数の電極線から構成されたパターンの周期性が低いと、この電極線パターンは周期構造として認識され難くなるため、画素を区画するパターンと電極線パターンとのずれが、2つの周期構造のずれとして認識され難くなる。それゆえ、モアレが視認されることが抑えられる。

例えば、特許文献1に記載のタッチパネルでは、第1電極線と第2電極線との各々が、山部と谷部とが交互に繰り返される折れ線形状を有しており、これらの電極線から構成されるパターンは、矩形とは異なる多角形繰り返し構造を有する。したがって、こうした電極線パターンの周期性は、矩形が並ぶ格子状の電極線パターンと比較して低くなる。

概要

外観の品質の低下を抑えることのできる導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置を提供する。透明誘電体層の第1面に位置する複数の電極線は、第1電極方向D1に所定の周期屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数のセンシング電極線33SRを含み、センシング電極線33SRにおける上記周期内での第1電極方向D1における位置が位相であり、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング電極線33SRにて第2電極方向D2に並ぶ部分の位相は互いに異なっている。

目的

本発明は、外観の品質の低下を抑えることのできる導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する透明誘電体層と、前記透明誘電体層の前記第1面にて、第1方向に沿って延びるとともに、前記第1方向と交差する第1交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、前記透明誘電体層の前記第2面にて、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるとともに、前記第2方向と交差する第2交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、を備え、前記第1面に位置する複数の前記電極線は、前記第1方向に所定の周期屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数の第1電極線を含み、前記第1電極線における前記周期内での前記第1方向における位置が位相であり、前記第1交差方向に沿って互いに隣り合う前記第1電極線にて前記第1交差方向に並ぶ部分の前記位相は互いに異なっている導電性フィルム

請求項2

前記第1交差方向に沿って互いに隣り合う前記第1電極線の前記位相は反転している請求項1に記載の導電性フィルム。

請求項3

前記第1電極線は、複数の屈曲部と、前記第1電極線に沿って互いに隣り合う前記屈曲部を結ぶ直線形状を有した複数の短線部とを含む請求項1または2に記載の導電性フィルム。

請求項4

複数の前記第1電極線の配列間隔が第1電極線間隔であり、前記第1交差方向において前記第1電極線が占める幅が第1屈曲幅であり、前記第1電極線間隔に対する前記第1屈曲幅の比は、0.75を超え1以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性フィルム。

請求項5

前記第2面に位置する複数の前記電極線は、前記第2方向に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数の第2電極線を含み、前記第2電極線における前記周期内での前記第2方向における位置が位相であり、前記第2交差方向に沿って互いに隣り合う前記第2電極線にて前記第2交差方向に並ぶ部分の前記位相は互いに異なっている請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性フィルム。

請求項6

複数の前記第1電極線の配列間隔が第1電極線間隔であり、前記第1電極線において前記第1交差方向の一方側で隣り合う屈曲部間の前記第1方向における長さが第1屈曲周期であり、複数の前記第2電極線の配列間隔が第2電極線間隔であり、前記第2電極線において前記第2交差方向の一方側で隣り合う屈曲部間の前記第2方向における長さが第2屈曲周期であり、前記第1屈曲周期は、前記第2電極線間隔の2倍の長さであり、前記第2屈曲周期は、前記第1電極線間隔の2倍の長さである請求項5に記載の導電性フィルム。

請求項7

第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する透明誘電体層と、前記透明誘電体層の前記第1面にて、第1方向に沿って延びるとともに、前記第1方向と交差する第1交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、前記透明誘電体層の前記第2面にて、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるとともに、前記第2方向と交差する第2交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、を備え、前記第1面に位置する複数の前記電極線は、屈曲線形状を有する複数の第1電極線を含み、複数の第1仮想屈曲部と複数の第2仮想屈曲部とを有して前記第1方向に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する仮想的な電極線であって、前記第1仮想屈曲部と前記第2仮想屈曲部とが当該電極線に沿って交互に並ぶ電極線が基準電極線であり、前記基準電極線における前記周期内での前記第1方向における位置が位相であって、複数の前記基準電極線は、前記第1交差方向に沿って、互いに隣り合う前記基準電極線にて前記第1交差方向に並ぶ部分の前記位相が互いに異なるように並び、前記複数の第1電極線は、前記複数の基準電極線に対して、前記第1仮想屈曲部および前記第2仮想屈曲部の少なくとも一方である基準屈曲部を、各基準電極線における前記基準屈曲部の並びの順序に対し不規則変位した屈曲線形状を有する導電性フィルム。

請求項8

複数の前記基準電極線の配列間隔が電極線間隔であり、前記基準電極線において前記第1交差方向の一方側で隣り合う2つの前記基準屈曲部の間の前記第1方向における長さが屈曲周期であり、前記第1方向に延び、かつ、前記第1交差方向に隣り合う前記基準電極線の間の中央に位置する底辺を有する二等辺三角形状の仮想的な領域が変位領域であり、前記変位領域は、前記基準屈曲部が前記変位領域内に位置し、当該基準屈曲部を通って前記第1交差方向に延びる仮想的な直線が前記二等辺三角形の頂点と前記底辺の中点とを通る位置に配置され、前記二等辺三角形の高さは、前記電極線間隔の0.05倍以上0.45倍以下であり、前記底辺の長さは、前記屈曲周期の0.1倍以上0.9倍以下であり、前記第1電極線の屈曲部は、前記変位領域内に位置する請求項7に記載の導電性フィルム。

請求項9

複数の前記基準電極線の配列間隔が電極線間隔であり、前記第1交差方向に沿って隣り合う2つの前記第1電極線において、一方の前記第1電極線の有する屈曲部であって、前記第1交差方向において他方の前記第1電極線側に位置する屈曲部と、当該屈曲部に最も近い屈曲部であって、他方の前記第1電極線が有する屈曲部との間の距離は、前記電極線間隔の0.5倍以下である請求項7または8に記載の導電性フィルム。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の導電性フィルムと、前記導電性フィルムを覆うカバー層と、前記第1面に配置された電極線と前記第2面に配置された電極線との間の静電容量を測定する周辺回路と、を備えるタッチパネル

請求項11

格子状に配列された複数の画素を有して情報を表示する表示パネルと、前記表示パネルの表示する前記情報を透過するタッチパネルと、前記タッチパネルの駆動を制御する制御部と、を備え、前記タッチパネルは、請求項10に記載のタッチパネルである表示装置

技術分野

0001

本発明は、複数の電極線を備える導電性フィルム、この導電性フィルムを備えるタッチパネル、および、このタッチパネルを備える表示装置に関する。

背景技術

0002

タッチパネルを入力デバイスとして用いる表示装置は、画像を表示する表示パネルと、表示パネルに重ねられた上記タッチパネルとを備えている。タッチパネルにおける指などの接触位置の検出方式としては、指などがタッチパネルの操作面に接触することを静電容量の変化として検出する静電容量方式が広く用いられている。静電容量方式のタッチパネルにおいて、タッチパネルの備える導電性フィルムは、第1方向に沿って延びる複数の第1電極と、第1方向と直交する第2方向に沿って延びる複数の第2電極と、第1電極と第2電極とに挟まれた透明誘電体層とを備えている。そして、1つの第1電極と複数の第2電極の各々との間における静電容量の変化が第1電極ごとに検出されて、操作面における指などの接触位置が検出される。

0003

こうした導電性フィルムの一例では、複数の第1電極の各々は、第1方向に沿って延びる複数の第1電極線から構成され、複数の第2電極の各々は、第2方向に沿って延びる複数の第2電極線から構成される。電極線としては、銀や銅などの金属からなる細線が用いられる。電極線の材料として金属が用いられることによって、接触位置の検出に際しての迅速な応答性や高い分解能が得られるとともに、タッチパネルの大型化や製造コストの削減が可能となる。

0004

ところで、可視光を吸収、あるいは、反射する金属から電極線が形成される構成では、タッチパネルの操作面から見て、複数の第1電極線と複数の第2電極線とが、これらの電極線が相互に直交した格子状のパターンを形成している。一方で、タッチパネルが積層される表示パネルでも、第1方向と第2方向とに沿って複数の画素区画するブラックマトリクスが、格子状のパターンを形成している。

0005

この際に、相互に隣り合う第1電極線の間の間隔は、相互に隣り合う画素間の第2方向における間隔とは一般に異なり、また、相互に隣り合う第2電極線の間の間隔も、相互に隣り合う画素間の第1方向における間隔とは異なる。そして、タッチパネルの操作面から見て、第1電極線と第2電極線とから形成される格子状の周期構造と、画素を区画する格子状の周期構造とが重なることによって、2つの周期構造のずれが、モアレ(moire)を誘起する場合がある。モアレが視認されると、表示装置にて視認される画像の品質の低下が生じる。

0006

こうしたモアレを抑えるための方策の1つとして、電極線の周期構造の周期性を低下させることが提案されている。複数の電極線から構成されたパターンの周期性が低いと、この電極線パターンは周期構造として認識され難くなるため、画素を区画するパターンと電極線パターンとのずれが、2つの周期構造のずれとして認識され難くなる。それゆえ、モアレが視認されることが抑えられる。

0007

例えば、特許文献1に記載のタッチパネルでは、第1電極線と第2電極線との各々が、山部と谷部とが交互に繰り返される折れ線形状を有しており、これらの電極線から構成されるパターンは、矩形とは異なる多角形繰り返し構造を有する。したがって、こうした電極線パターンの周期性は、矩形が並ぶ格子状の電極線パターンと比較して低くなる。

先行技術

0008

国際公開第2014/115831号

発明が解決しようとする課題

0009

ところで、特許文献1に記載のタッチパネルにおいて、1つの面内に配置された複数の電極線は、折れ線形状を有する1つの電極線が並進された形状を有する。例えば、図17が示すように、第1電極線101は、屈曲しながら第1方向Daに延びる折れ線形状を有し、詳細には、互いに異なる方向に直線状に延びる2種類の短線部110が第1方向Daに沿って交互に並ぶ形状を有する。そして、第2方向Dbに沿って並ぶ複数の第1電極線101は、1つの第1電極線101が第2方向Dbに沿って並進された形状を有する。こうした構成においては、同一の方向に延びる短線部110が第2方向Dbに沿って揃って並ぶ帯状領域110Rが形成され、短線部110の延びる方向が互いに異なる2種類の帯状領域110Rが、第1方向Daに沿って隙間なく交互に並ぶ。その結果、複数の帯状領域110Rの並びが、帯状のパターンとして視認されやすくなる。この帯状のパターンは、特に、表示装置が画像を表示していない非点灯時外光の反射によって視認されやすく、こうした帯状のパターンが視認されると、タッチパネルにおいて指などを接触させる面である操作面から見た外観の品質が低くなる。

0010

本発明は、外観の品質の低下を抑えることのできる導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決する導電性フィルムは、第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する透明誘電体層と、前記透明誘電体層の前記第1面にて、第1方向に沿って延びるとともに、前記第1方向と交差する第1交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、前記透明誘電体層の前記第2面にて、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるとともに、前記第2方向と交差する第2交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、を備え、前記第1面に位置する複数の前記電極線は、前記第1方向に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数の第1電極線を含み、前記第1電極線における前記周期内での前記第1方向における位置が位相であり、前記第1交差方向に沿って互いに隣り合う前記第1電極線にて前記第1交差方向に並ぶ部分の前記位相は互いに異なっている。

0012

上記構成によれば、複数の第1電極線のなかで同一の方向に延びる部分が、第1交差方向に沿って揃って並ぶ帯状の領域が形成されること、さらに、互いに異なる方向に延びる上記部分から構成される2種類の帯状の領域が第1方向に沿って隙間なく交互に並ぶことが抑えられる。したがって、こうした帯状の領域の並びに起因した帯状のパターンが、反射光等によって視認されることが抑えられる。それゆえ、導電性フィルムを用いたタッチパネルの操作面から見た外観の品質が低くなることが抑えられる。

0013

上記構成において、前記第1交差方向に沿って互いに隣り合う前記第1電極線の前記位相は反転していてもよい。
上記構成によれば、複数の第1電極線のなかで同一の方向に延びる部分が、第1交差方向に沿って並ぶことが的確に抑えられる。したがって、帯状のパターンが視認されることが好適に抑えられる。

0014

上記構成において、前記第1電極線は、複数の屈曲部と、前記第1電極線に沿って互いに隣り合う前記屈曲部を結ぶ直線形状を有した複数の短線部とを含んでもよい。
複数の短線部を含む屈曲線形状を有する電極線においては、第1交差方向に並ぶ部分の位相が一致している場合に特に帯状のパターンが視認されやすい。したがって、複数の短線部を含む屈曲線形状を有する電極線において、第1交差方向に並ぶ部分の位相が互いに異なる上記構成によれば、帯状のパターンが視認されにくくなる効果が高く得られる。

0015

上記構成において、複数の前記第1電極線の配列間隔が第1電極線間隔であり、前記第1交差方向において前記第1電極線が占める幅が第1屈曲幅であり、前記第1電極線間隔に対する前記第1屈曲幅の比は、0.75を超え1以下であってもよい。

0016

上記構成によれば、複数の第1電極線からなるパターンにおいて、モアレの誘因となる周期性を低く抑えられるため、電極線パターンと画素パターンとを重ね合わせたパターンにてモアレが視認されることが好適に抑えられる。

0017

上記構成において、前記第2面に位置する複数の前記電極線は、前記第2方向に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する複数の第2電極線を含み、前記第2電極線における前記周期内での前記第2方向における位置が位相であり、前記第2交差方向に沿って互いに隣り合う前記第2電極線にて前記第2交差方向に並ぶ部分の前記位相は互いに異なっていてもよい。

0018

上記構成によれば、複数の第2電極線においても、帯状のパターンが視認されることが抑えられる。したがって、タッチパネルの操作面から見た外観の品質が低くなることがさらに抑えられる。

0019

上記構成において、複数の前記第1電極線の配列間隔が第1電極線間隔であり、前記第1電極線において前記第1交差方向の一方側で隣り合う屈曲部間の前記第1方向における長さが第1屈曲周期であり、複数の前記第2電極線の配列間隔が第2電極線間隔であり、前記第2電極線において前記第2交差方向の一方側で隣り合う屈曲部間の前記第2方向における長さが第2屈曲周期であり、前記第1屈曲周期は、前記第2電極線間隔の2倍の長さであり、前記第2屈曲周期は、前記第1電極線間隔の2倍の長さであってもよい。

0020

上記構成によれば、第1面と対向する方向から見て、第2電極線の屈曲部に対する第1電極線の屈曲部の位置が、これらの電極線が構成するパターン内で一定となる。したがって、電極線パターンにおける電極線の疎密が面内で均等になるように、電極線を配置することができる。その結果、電極線の疎密の差に起因して生じる砂目が視認されることが抑えられる。

0021

上記課題を解決する導電性フィルムは、第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する透明誘電体層と、前記透明誘電体層の前記第1面にて、第1方向に沿って延びるとともに、前記第1方向と交差する第1交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、前記透明誘電体層の前記第2面にて、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるとともに、前記第2方向と交差する第2交差方向に沿って並ぶ複数の電極線と、を備え、前記第1面に位置する複数の前記電極線は、屈曲線形状を有する複数の第1電極線を含み、複数の第1仮想屈曲部と複数の第2仮想屈曲部とを有して前記第1方向に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有する仮想的な電極線であって、前記第1仮想屈曲部と前記第2仮想屈曲部とが当該電極線に沿って交互に並ぶ電極線が基準電極線であり、前記基準電極線における前記周期内での前記第1方向における位置が位相であって、複数の前記基準電極線は、前記第1交差方向に沿って、互いに隣り合う前記基準電極線にて前記第1交差方向に並ぶ部分の前記位相が互いに異なるように並び、前記複数の第1電極線は、前記複数の基準電極線に対して、前記第1仮想屈曲部および前記第2仮想屈曲部の少なくとも一方である基準屈曲部を、各基準電極線における前記基準屈曲部の並びの順序に対し不規則変位した屈曲線形状を有する。

0022

上記構成によれば、複数の第1電極線のなかで同一の方向に延びる部分が、第1交差方向に沿って揃って並ぶ帯状の領域が形成されること、さらに、互いに異なる方向に延びる上記部分から構成される2種類の帯状の領域が第1方向に沿って隙間なく交互に並ぶことが抑えられる。したがって、こうした帯状の領域の並びに起因した帯状のパターンが、反射光等によって視認されることが抑えられる。それゆえ、導電性フィルムを用いたタッチパネルの操作面から見た外観の品質が低くなることが抑えられる。また、第1電極線が不規則に屈曲する屈曲線形状を有するため、規則的な屈曲線からなる電極線パターンと比較して、電極線パターンが有する周期性は低く、電極線パターンと画素パターンを重ね合わせたとき、これらのパターンのずれが、2つの周期構造のずれとして認識され難くなる。したがって、電極線パターンと画素パターンとを重ね合わせたときに、モアレが視認されることが抑えられる。

0023

上記構成において、複数の前記基準電極線の配列間隔が電極線間隔であり、前記基準電極線において前記第1交差方向の一方側で隣り合う2つの前記基準屈曲部の間の前記第1方向における長さが屈曲周期であり、前記第1方向に延び、かつ、前記第1交差方向に隣り合う前記基準電極線の間の中央に位置する底辺を有する二等辺三角形状の仮想的な領域が変位領域であり、前記変位領域は、前記基準屈曲部が前記変位領域内に位置し、当該基準屈曲部を通って前記第1交差方向に延びる仮想的な直線が前記二等辺三角形の頂点と前記底辺の中点とを通る位置に配置され、前記二等辺三角形の高さは、前記電極線間隔の0.05倍以上0.45倍以下であり、前記底辺の長さは、前記屈曲周期の0.1倍以上0.9倍以下であり、前記第1電極線の屈曲部は、前記変位領域内に位置してもよい。

0024

上記構成によれば、変位領域の高さおよび底辺の長さが上記下限値以上であることによって、第1電極線の形状として、基準電極線の周期性が十分に崩れた形状が得られる。一方、変位領域の高さおよび底辺の長さが上記上限値以下であることによって、複数の第1電極線からなるパターンにおいて、互いに隣り合う第1電極線が交差することが抑えられる。

0025

上記構成において、複数の前記基準電極線の配列間隔が電極線間隔であり、前記第1交差方向に沿って隣り合う2つの前記第1電極線において、一方の前記第1電極線の有する屈曲部であって、前記第1交差方向において他方の前記第1電極線側に位置する屈曲部と、当該屈曲部に最も近い屈曲部であって、他方の前記第1電極線が有する屈曲部との間の距離は、前記電極線間隔の0.5倍以下であってもよい。

0026

上記構成によれば、複数の第1電極線からなるパターンにおいて、電極線の密度偏りが生じることが抑えられる。
上記課題を解決するタッチパネルは、上記導電性フィルムと、前記導電性フィルムを覆うカバー層と、前記第1面に配置された電極線と前記第2面に配置された電極線との間の静電容量を測定する周辺回路と、を備える。

0027

上記構成によれば、操作面から見た外観の品質が低くなることが抑えられたタッチパネルが実現される。
上記課題を解決する表示装置は、格子状に配列された複数の画素を有して情報を表示する表示パネルと、前記表示パネルの表示する前記情報を透過するタッチパネルと、前記タッチパネルの駆動を制御する制御部と、を備え、前記タッチパネルは、上記タッチパネルである。

0028

上記構成によれば、タッチパネルの操作面から見た外観の品質が低くなることが抑えられた表示装置が実現され、特に、表示装置の非点灯時に外光の反射によって帯状のパターンが視認されることが抑えられる。

発明の効果

0029

本発明によれば、タッチパネルにおいて外観の品質の低下を抑えることができる。

図面の簡単な説明

0030

表示装置の第1実施形態について、表示装置の断面構造を示す断面図。
第1実施形態における導電性フィルムの平面構造を示す平面図。
第1実施形態における表示パネルの画素配列を示す平面図。
第1実施形態におけるタッチパネルの電気的構成を説明するための模式図。
第1実施形態におけるセンシング電極線の構成を示す図。
第1実施形態における複数のセンシング電極線から構成されるパターンであって、電極線間隔に対する屈曲幅の比が1.0であるパターンのFFT解析結果の一例を示す図。
第1実施形態における複数のセンシング電極線から構成されるパターンであって、電極線間隔に対する屈曲幅の比が1.0よりも小さいパターンのFFT解析結果の一例を示す図。
第1実施形態におけるセンシング電極線について、電極線間隔に対する屈曲幅の比とFFT解析結果における周波数成分の強度との関係を示す図。
第1実施形態におけるドライブ電極線の構成を示す図。
第1実施形態における導電性フィルムの一部分の平面構造を示す平面図であって、センシング電極線とドライブ電極線とから構成される電極線パターンの一例を示す図。
第1実施形態における導電性フィルムの一部分の平面構造を示す平面図であって、センシング電極線とドライブ電極線とから構成される電極線パターンの一例を示す図。
導電性フィルムの第2実施形態について、第2実施形態におけるセンシング電極線の構成を示す図。
第2実施形態のセンシング基準電極線を、基準屈曲部の変位領域とともに示す図。
第2実施形態のセンシング基準電極線における基準屈曲部の変位によって作成されたセンシング電極線の一例を示す図。
変形例における表示装置の断面構造を示す断面図。
変形例における表示装置の断面構造を示す断面図。
従来の電極線の構成を示す図。

実施例

0031

(第1実施形態)
図1図11を参照して、導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置の第1実施形態について説明する。なお、各図は、第1実施形態の導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置を説明するためにこれらの構成を模式的に示した図であり、各図に示される構成が有する各部位の大きさの比率は、実際の比率とは異なる場合がある。

0032

[表示装置の構成]
図1を参照して、表示装置の構成について説明する。
図1が示すように、表示装置100は、例えば、液晶パネルである表示パネル10と、タッチパネル20とが、図示しない1つの透明接着層によって貼り合わされた積層体を備え、さらに、タッチパネル20を駆動するための回路やタッチパネル20の駆動を制御する制御部を備えている。なお、表示パネル10とタッチパネル20との相対的な位置が筐体などの他の構成によって固定される前提であれば、上記透明接着層は割愛されてもよい。

0033

表示パネル10の表面には、略矩形形状の表示面が区画され、表示面には、画像データに基づく画像などの情報が表示される。
表示パネル10を構成する構成要素は、タッチパネル20から遠い構成要素から順番に、以下のように並んでいる。すなわち、タッチパネル20から遠い順番に、下側偏光板11、薄膜トランジスタ(以下、TFT)基板12、TFT層13、液晶層14、カラーフィルタ層15、カラーフィルタ基板16、上側偏光板17が位置している。

0034

これらのうち、TFT層13には、サブ画素を構成する画素電極マトリクス状に位置している。また、カラーフィルタ層15が有するブラックマトリクスは、矩形形状を有した複数の単位格子から構成される格子形状を有している。そして、ブラックマトリクスは、こうした格子形状によって、サブ画素の各々と向かい合う領域として矩形形状を有する複数の領域を区画し、ブラックマトリクスの区画する各領域には、白色光を赤色、緑色、および、青色のいずれかの色の光に変える着色層が位置している。

0035

なお、表示パネル10が有色の光を出力するELパネルであって、赤色の光を出力する赤色画素、緑色の光を出力する緑色画素、および、青色の光を出力する青色画素を有する構成であれば、上述したカラーフィルタ層15は割愛されてもよい。この際に、ELパネルにおいて相互に隣り合う画素の境界部分は、ブラックマトリクスとして機能する。また、表示パネル10は放電によって発光するプラズマパネルであってもよく、この場合、赤色の蛍光体層と、緑色の蛍光体層と、青色の蛍光体層とを区画する境界部分がブラックマトリクスとして機能する。

0036

タッチパネル20は、静電容量方式のタッチパネルであり、導電性フィルム21とカバー層22とが透明接着層23によって貼り合わされた積層体であって、表示パネル10の表示する情報を透過する光透過性を有している。

0037

詳細には、タッチパネル20を構成する構成要素のなかで表示パネル10に近い構成要素から順番に、透明基板31、複数のドライブ電極31DP、透明接着層32、透明誘電体基板33、複数のセンシング電極33SP、透明接着層23、カバー層22が位置している。このうち、透明基板31、ドライブ電極31DP、透明接着層32、透明誘電体基板33、および、センシング電極33SPが、導電性フィルム21を構成している。

0038

透明基板31は、表示パネル10の表示面が表示する画像などの情報を透過する光透過性と絶縁性とを有し、表示面の全体に重ねられている。透明基板31は、例えば、透明ガラス基板や、透明樹脂フィルムや、シリコン基板などの基材から構成される。透明基板31に用いられる樹脂としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Polymethyl methacrylate)、PP(Polypropylene)、PS(Polystyrene)などが挙げられる。透明基板31は、1つの基材から構成される単層構造体であってもよいし、2つ以上の基材が重ねられた多層構造体であってもよい。

0039

透明基板31における表示パネル10とは反対側の面は、ドライブ電極面31Sとして設定され、ドライブ電極面31Sには、複数のドライブ電極31DPが配置されている。複数のドライブ電極31DP、および、ドライブ電極面31Sにおいてドライブ電極31DPが位置しない部分は、1つの透明接着層32によって透明誘電体基板33に貼り合わされている。

0040

透明接着層32は、表示面に表示される画像などの情報を透過する光透過性を有し、透明接着層32には、例えば、ポリエーテル接着剤アクリル系接着剤などが用いられる。

0041

透明誘電体基板33は、表示面に表示される画像などの情報を透過する光透過性と、電極間における静電容量の検出に適した比誘電率とを有する。透明誘電体基板33は、例えば、透明ガラス基板や、透明樹脂フィルムや、シリコン基板などの基材から構成される。透明誘電体基板33に用いられる樹脂としては、例えば、PET、PMMA、PP、PSなどが挙げられる。透明誘電体基板33は、1つの基材から構成される単層構造体であってもよいし、2つ以上の基材が重ねられた多層構造体であってもよい。

0042

複数のドライブ電極31DPが透明接着層32によって透明誘電体基板33に貼り合わされる結果、透明誘電体基板33における透明基板31と向かい合う面である裏面には、複数のドライブ電極31DPが並んでいる。

0043

透明誘電体基板33における透明接着層32とは反対側の面である表面は、センシング電極面33Sとして設定され、センシング電極面33Sには、複数のセンシング電極33SPが配置されている。すなわち、透明誘電体基板33は、複数のドライブ電極31DPと、複数のセンシング電極33SPとに挟まれている。複数のセンシング電極33SP、および、センシング電極面33Sにおいてセンシング電極33SPが位置しない部分は、1つの透明接着層23によってカバー層22に貼り合わされている。

0044

透明接着層23は、表示面に表示される画像などの情報を透過する光透過性を有し、透明接着層23には、例えば、ポリエーテル系接着剤やアクリル系接着剤などが用いられる。透明接着層23として用いられる接着剤の種類は、ウェットラミネート接着剤であってもよいし、ドライラミネート接着剤ホットラミネート接着剤であってもよい。

0045

カバー層22は、強化ガラスなどのガラス基板や樹脂フィルムなどから形成され、カバー層22における透明接着層23とは反対側の面は、タッチパネル20における表面であって操作面20Sとして機能する。

0046

なお、上記構成要素のうち、透明接着層23は割愛されてもよい。透明接着層23の省略される構成においては、カバー層22が有する面のなかで透明誘電体基板33と対向する面がセンシング電極面33Sとして設定され、センシング電極面33Sに形成される1つの薄膜パターニングによって、複数のセンシング電極33SPが形成されればよい。

0047

また、タッチパネル20の製造に際しては、導電性フィルム21とカバー層22とが、透明接着層23によって貼り合わされる方法が採用されてもよいし、こうした製造方法とは異なる他の例として、以下の製造方法が採用されてもよい。すなわち、樹脂フィルムなどのカバー層22に、銅などの導電性金属から構成される薄膜層が直に、もしくは、下地層を介して形成され、薄膜層の上にセンシング電極33SPのパターン形状を有したレジスト層が形成される。次いで、塩化第二鉄などを用いたウェットエッチング法によって、薄膜層が複数のセンシング電極33SPに加工されて、第1のフィルムが得られる。また、センシング電極33SPと同様に、透明基板31として機能する他の樹脂フィルムに形成された薄膜層が複数のドライブ電極31DPに加工されて、第2のフィルムが得られる。そして、第1フィルムと第2フィルムとが透明誘電体基板33を挟むように、透明誘電体基板33に対して透明接着層23,32によって貼り付けられる。

0048

[導電性フィルムの平面構造]
図2を参照して、センシング電極33SPとドライブ電極31DPとの位置関係を中心に、導電性フィルム21の平面構造について説明する。なお、図2は、透明誘電体基板33の表面と対向する方向から導電性フィルム21を見た図であり、二点鎖線で囲まれた横方向に沿って延びる帯状領域の各々は、1つのセンシング電極33SPが配置される領域を示し、二点鎖線で囲まれた縦方向に沿って延びる帯状領域の各々は、1つのドライブ電極31DPが配置される領域を示している。なお、センシング電極33SPおよびドライブ電極31DPの数は簡略化して示している。

0049

また、センシング電極33SPとドライブ電極31DPとの構成を理解しやすくするために、図2にて最も上側に位置するセンシング電極33SPについてのみ、センシング電極33SPを構成するセンシング電極線を太線で示し、図2にて最も左側に位置するドライブ電極31DPについてのみ、ドライブ電極31DPを構成するドライブ電極線を細線で示している。

0050

図2が示すように、透明誘電体基板33のセンシング電極面33Sにおいて、複数のセンシング電極33SPの各々は、1つの方向である第1電極方向D1に沿って延びる帯形状を有し、かつ、第1電極方向D1と直交する第2電極方向D2に沿って並んでいる。各センシング電極33SPは、隣り合う他のセンシング電極33SPと互いに絶縁されている。

0051

各センシング電極33SPは、複数のセンシング電極線33SRから構成され、センシング電極面33Sには、これら複数のセンシング電極線33SRの集合であるセンシング電極線群が配置されている。センシング電極線33SRの形成材料には、銅や銀やアルミニウムなどの金属膜が用いられ、センシング電極線33SRは、例えば、センシング電極面33Sに成膜された金属膜がエッチングによってパターニングされることにより形成される。複数のセンシング電極33SPの各々は、センシングパッド33Pを介して個別にタッチパネル20の周辺回路の一例である検出回路に接続され、検出回路によって電流値を測定される。

0052

透明基板31のドライブ電極面31Sにおいて、複数のドライブ電極31DPの各々は、第2電極方向D2に沿って延びる帯形状を有し、かつ、第1電極方向D1に沿って並んでいる。各ドライブ電極31DPは、隣り合う他のドライブ電極31DPと互いに絶縁されている。

0053

各ドライブ電極31DPは、複数のドライブ電極線31DRから構成され、ドライブ電極面31Sには、これら複数のドライブ電極線31DRの集合であるドライブ電極線群が配置されている。ドライブ電極線31DRの形成材料には、銅や銀やアルミニウムなどの金属膜が用いられ、ドライブ電極線31DRは、例えば、ドライブ電極面31Sに成膜された金属膜がエッチングによってパターニングされることにより形成される。複数のドライブ電極31DPの各々は、ドライブパッド31Pを介して個別にタッチパネル20の周辺回路の一例である選択回路に接続され、選択回路が出力する駆動信号を受けることによって選択回路に選択される。

0054

透明誘電体基板33の表面と対向する平面視において、センシング電極33SPとドライブ電極31DPとが相互に重なる部分は、図2の二点鎖線によって区画される四角形状を有した容量検出部NDである。1つの容量検出部NDは、1つのセンシング電極33SPと、1つのドライブ電極31DPとが立体的に交差する部分であって、タッチパネル20において使用者の指などが触れている位置を検出することの可能な最小の単位である。

0055

なお、センシング電極線33SRおよびドライブ電極線31DRの形成方法としては、上述のエッチングに限らず、例えば印刷法などの他の方法が用いられてもよい。
[表示パネルの平面構造]
図3を参照して、表示パネル10におけるカラーフィルタ層15の平面構造、すなわち、表示パネル10の画素配列について説明する。

0056

図3が示すように、カラーフィルタ層15のブラックマトリクス15aは、上記第1電極方向D1と上記第2電極方向D2とに沿って並ぶ矩形形状を有した複数の単位格子から構成される格子パターンを有している。1つの画素15Pは、第1電極方向D1に沿って連続する3つの単位格子から構成され、複数の画素15Pは、第1電極方向D1、および、第2電極方向D2に沿って格子状に並んでいる。

0057

複数の画素15Pの各々は、赤色を表示するための赤色着色層15R、緑色を表示するための緑色着色層15G、および、青色を表示するための青色着色層15Bから構成されている。カラーフィルタ層15において、例えば、赤色着色層15R、緑色着色層15G、および、青色着色層15Bが、第1電極方向D1に沿って、この順で、繰り返し並んでいる。また、複数の赤色着色層15Rは、第2電極方向D2に沿って連続して並び、複数の緑色着色層15Gは、第2電極方向D2に沿って連続して並び、複数の青色着色層15Bは、第2電極方向D2に沿って連続して並んでいる。

0058

1つの赤色着色層15R、1つの緑色着色層15G、および、1つの青色着色層15Bは、1つの画素15Pを構成し、複数の画素15Pは、第1電極方向D1における赤色着色層15R、緑色着色層15G、および、青色着色層15Bの並ぶ順番を維持した状態で、第1電極方向D1に沿って並んでいる。また、換言すれば、複数の画素15Pは、第2電極方向D2に沿って延びるストライプ状に配置されている。

0059

画素15Pにおける第1電極方向D1に沿った幅が第1画素幅P1であり、画素15Pにおける第2電極方向D2に沿った幅が第2画素幅P2である。第1画素幅P1、および、第2画素幅P2の各々は、表示パネル10の大きさや表示パネル10に求められる解像度などに応じた値に設定される。

0060

[タッチパネルの電気的構成]
図4を参照して、タッチパネル20の電気的構成を、表示装置100の備える制御部の機能とともに説明する。なお、以下では、静電容量方式のタッチパネル20の一例として、相互容量方式のタッチパネル20における電気的構成を説明する。

0061

図4が示すように、タッチパネル20は、周辺回路として、選択回路34および検出回路35を備えている。選択回路34は、複数のドライブ電極31DPに接続され、検出回路35は、複数のセンシング電極33SPに接続され、表示装置100の備える制御部36は、選択回路34と検出回路35とに接続されている。

0062

制御部36は、各ドライブ電極31DPに対する駆動信号の生成を選択回路34に開始させるための開始タイミング信号を生成して出力する。制御部36は、駆動信号が供給される対象を1番目のドライブ電極31DP1からn番目のドライブ電極31DPnに向けて選択回路34に順次走査させるための走査タイミング信号を生成して出力する。

0063

制御部36は、各センシング電極33SPを流れる電流の検出を検出回路35に開始させるための開始タイミング信号を生成して出力する。制御部36は、検出の対象を1番目のセンシング電極33SP1からn番目のセンシング電極33SPnに向けて検出回路35に順次走査させるための走査タイミング信号を生成して出力する。

0064

選択回路34は、制御部36の出力した開始タイミング信号に基づいて、駆動信号の生成を開始し、制御部36の出力した走査タイミング信号に基づいて、駆動信号の出力先を1番目のドライブ電極31DP1からn番目のドライブ電極31DPnに向けて走査する。

0065

検出回路35は、信号取得部35aと信号処理部35bとを備えている。信号取得部35aは、制御部36の出力した開始タイミング信号に基づいて、各センシング電極33SPに生成されたアナログ信号である電流信号の取得を開始する。そして、信号取得部35aは、制御部36の出力した走査タイミング信号に基づいて、電流信号の取得元を1番目のセンシング電極33SP1からn番目のセンシング電極33SPnに向けて走査する。

0066

信号処理部35bは、信号取得部35aの取得した各電流信号を処理して、デジタル値である電圧信号を生成し、生成された電圧信号を制御部36に向けて出力する。このように、選択回路34と検出回路35とは、静電容量の変化に応じて変わる電流信号から電圧信号を生成することによって、ドライブ電極31DPとセンシング電極33SPとの間の静電容量の変化を測定する。

0067

制御部36は、信号処理部35bの出力した電圧信号に基づいて、タッチパネル20において使用者の指などが触れている位置を検出し、検出した位置の情報を、表示パネル10の表示面に表示される情報の生成などの各種の処理に利用する。なお、タッチパネル20は、上述した相互容量方式のタッチパネル20に限らず、自己容量方式のタッチパネルであってもよい。

0068

[センシング電極の構成]
図5を参照して、センシング電極33SPの構成について説明する。
図5が示すように、複数のセンシング電極線33SRの各々は、第1電極方向D1に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有している。

0069

まず、1つのセンシング電極線33SRの構成について説明する。センシング電極線33SRは、複数の屈曲部33Qと、センシング電極線33SRに沿って互いに隣り合う屈曲部33Qを結ぶ直線形状を有した複数の短線部33Eとを含んでいる。複数の短線部33Eは、第1電極方向D1に沿って並ぶ。屈曲部33Qは、互いに隣り合う2つの短線部33Eの連結される部分であり、図中山部に相当する屈曲部33Qと、図中谷部に相当する屈曲部33Qとが、センシング電極線33SRに沿って1つずつ交互に並んでいる。換言すれば、センシング電極線33SRは、複数の短線部33Eが屈曲部33Qを介して連なり、全体として第1電極方向D1に延びる折れ線形状を有する。

0070

複数の短線部33Eの各々は、短線部33Eの延びる方向に沿って長さLsを有している。複数の短線部33Eにおいて、長さLsは一定である。また、複数の短線部33Eは、第1電極方向D1に沿って延びる直線である基軸線A1に対して角度+θの傾きを有する短線部33Eaと、基軸線A1に対して角度−θの傾きを有する短線部33Ebとから構成され、短線部33Eaと短線部33Ebとは第1電極方向D1に沿って交互に並んでいる。すなわち、複数の短線部33Eにおいて、基軸線A1に対する各短線部33Eの傾きの絶対値は一定であり、上記傾きが正である短線部33Eと、上記傾きが負である短線部33Eとが、第1電極方向D1に沿って交互に繰り返されている。

0071

屈曲部33Qにて接続される短線部33Eaと短線部33Ebとのなす角の角度が屈曲角度αsであり、1つのセンシング電極線33SR内において、屈曲角度αsは一定である。また、屈曲角度αsは、屈曲部33Qを通って第2電極方向D2に沿って延びる直線によって、二等分される。

0072

センシング電極線33SRにおける第2電極方向D2の一方側に位置する複数の屈曲部33Qは、第1電極方向D1に沿って延びる直線上に位置し、センシング電極線33SRにおける第2電極方向D2の他方側に位置する複数の屈曲部33Qもまた、第1電極方向D1に沿って延びる直線上に位置する。これらの直線間の長さ、すなわち、第2電極方向D2の一方側に位置する屈曲部33Qと、第2電極方向D2の他方側に位置する屈曲部33Qとの間の、第2電極方向D2に沿った長さが屈曲幅Hsである。換言すれば、屈曲幅Hsは第2電極方向D2において1つのセンシング電極線33SRが占める幅、すなわち、1つの短線部33Eにおける第2電極方向D2に沿った長さである。

0073

また、上記第2電極方向D2の一方側もしくは他方側にて、第1電極方向D1に沿って隣り合う屈曲部33Q間の距離が屈曲周期Wsであり、1つのセンシング電極線33SR内において、屈曲周期Wsは一定である。換言すれば、屈曲周期Wsは、センシング電極線33SRにおける山部間の長さであり、センシング電極線33SRにおける谷部間の長さであり、センシング電極線33SRにおける1周期の長さである。

0074

続いて、複数のセンシング電極線33SRの配置について説明する。
複数のセンシング電極線33SRは、第2電極方向D2に沿って並べられている。1つのセンシング電極33SPを構成する複数のセンシング電極線33SRの各々は、第1電極方向D1における一方の端部にてセンシングパッド33Pに接続されている。

0075

複数のセンシング電極線33SRは、第1電極方向D1に位相のずれた状態で第2電極方向D2に沿って並んでいる。すなわち、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング電極線33SRにおいて、第2電極方向D2に沿って並ぶ部分の位相は、互いに異なっている。位相は、センシング電極線33SRにおける1周期内での第1電極方向D1における位置であり、例えば、谷部である屈曲部33Qから、この屈曲部33Qと第1電極方向D1に沿って隣り合う谷部である屈曲部33Qまでの部分における位置である。

0076

詳細には、互いに隣り合うセンシング電極線33SRにおいて、第2電極方向D2に沿って並ぶ部分は逆位相になっている。換言すれば、互いに隣り合うセンシング電極線33SRの位相は反転している。例えば、図5に示す領域R1の中央部分では、谷部間を1周期とするとき、図中上側のセンシング電極線33SRの位相は、1周期の開始位置に相当し、図中下側のセンシング電極線33SRの位相は、1周期の2分の1の位置に相当する。こうした構成においては、第2電極方向D2に沿って、山部である屈曲部33Qと谷部である33Qとが交互に並び、また、短線部33Eaと短線部33Ebとが交互に並ぶ。

0077

複数のセンシング電極線33SRは、第2電極方向D2に沿って一定の配列間隔で並び、この配列間隔が電極線間隔Psである。すなわち、電極線間隔Psは、互いに隣り合うセンシング電極線33SRにおける山部間もしくは谷部間の、第2電極方向D2に沿った長さである。また、複数のセンシング電極線33SRにおいて、短線部33Eの長さLs、屈曲角度αs、屈曲幅Hs、屈曲周期Wsの各々は一定である。

0078

屈曲角度αs、屈曲幅Hs、屈曲周期Ws、および、電極線間隔Psの各パラメータは、フーリエ解析を利用して、複数のセンシング電極線33SRからなるパターンと表示パネル10の画素パターンとを重ね合わせたときに、モアレの発生が抑えられる値に設定されることが好ましい。具体的には、複数のセンシング電極線33SRからなるパターンを所定周期の画素パターンと重ね合わせたときに生じるモアレのコントラストや、モアレとして視認されるピッチおよび角度を算出し、モアレが視認され難くなるように、各パラメータの値が設定される。このとき、互いに異なるサイズや互いに異なる解像度の複数の表示パネル10が有する画素パターンに対し、共通してモアレの発生が抑えられる各パラメータの値が求められることが好ましい。重ね合わせの対象となる複数の表示パネル10は、少なくとも、互いに異なるサイズを有する2種類の表示パネル、もしくは、互いに異なる解像度を有する2種類の表示パネルを含んでいればよい。

0079

フーリエ解析では、重ね合わされるパターンに対してフーリエ変換を行って周波数情報を取得し、得られた二次元フーリエパターンの畳み込み(Convolution)を計算した上で、2次元マスクをかけて、逆フーリエ変換によって画像の再構成を行う。モアレのピッチは、重ね合わされる元のパターンの周期より大きいため、上記2次元マスクは、2次元マスクによって高周波成分が取り除かれ、低周波成分のみが取り出されるようにかければよい。マスクの大きさを、人間の視覚応答特性に応じて決まるサイズに設定することによって、画像の再構成後に、モアレのコントラストやピッチや角度を算出することに基づき、視認されるモアレの程度を判断できる。

0080

また、電極線間隔Psは、表示パネル10における第1画素幅P1および第2画素幅P2の10%以上600%以下の範囲で設定されることが好ましい。第1画素幅P1と第2画素幅P2とが異なる場合には、第1画素幅P1および第2画素幅P2のうちの大きい方の画素幅が基準とされればよい。

0081

電極線間隔Psが第1画素幅P1および第2画素幅P2の10%以上であれば、パターン内にて電極線の占める割合が過剰になりすぎないため、タッチパネル20における光の透過率の低下が抑えられる。一方、電極線間隔Psが第1画素幅P1および第2画素幅P2の600%以下であれば、タッチパネルにおける位置の検出精度が高められる。

0082

また、屈曲幅Hsは、上述のように設定された電極線間隔Psに対する屈曲幅Hsの比である占有比Hs/Psが、0.75を超え1.0以下となる範囲で設定されることが好ましい。この占有比Hs/Psの範囲の規定理由について、図6図8を参照して説明する。

0083

図6は、Hs/Ps=1.0である場合について、複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンを、FFT(Fast Fourier Transformation)によって解析した結果であって、複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンの二次元フーリエ変換によるパワースペクトルを示す。図6は、特徴的なピークを強調して示しており、センシング電極線33SRのパターンと関連の低い微弱な点は割愛されている。

0084

図中の原点直流成分のピークを示し、2次元の周波数空間には、屈曲角度αsと屈曲周期Wsとによって規定される方向に、基本空間周波数成分と高次成分とが現れている。
図7は、Hs/Ps<1.0である場合について、複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンを、FFTによって解析した結果を示す。図6と比較して、図7に示すパワースペクトルにおいては、新たな高次成分が生じていることが確認される。

0085

ここで、v軸状に表れている周波数成分gに着目する。周波数成分gは、センシング電極線33SRのパターンに含まれる第2電極方向D2のみの周期性に由来する。周波数成分gの強度が高いことは、センシング電極線33SRのパターンにて第1電極方向D1に延びる要素の周波数成分が大きいことを示し、この場合、同じく第1電極方向D1に延びる表示パネル10の画素パターンとセンシング電極線33SRのパターンとを重ね合わせたときに、これらのパターンが干渉して、コントラストの高いモアレが発生し易くなる。

0086

図8は、占有比Hs/Psを変化させたとき、FFT解析結果における周波数成分gの強度が基本空間周波数成分の強度に対してどのように変化するかを解析した結果を示す。すなわち、図8には、互いに隣り合うセンシング電極線33SR間の隙間の大きさと、周波数成分gの強度との関係が表れている。図8にて、縦軸は、基本空間周波数成分のスペクトル強度に対する周波数成分gのスペクトル強度の比を示し、横軸は、占有比Hs/Psを示す。

0087

図8に示されるように、占有比Hs/Psが小さいほど、すなわち、互いに隣り合うセンシング電極線33SR間の隙間の大きさが大きいほど、基本空間周波数成分に対する周波数成分gの強度が大きくなる。周波数成分gの強度は小さいほど好ましいが、センシング電極線33SRのパターンにてモアレの誘因となる周期性が高くなることを抑えるためには、周波数成分gの強度が基本空間周波数成分の強度よりも低いこと、すなわち、図8に示す強度比が1.0よりも小さいことが好ましい。すなわち、占有比Hs/Psは、0.75よりも大きいことが好ましい。

0088

なお、占有比Hs/Psが1.0を越える場合には、互いに隣り合う電極線が交差し、屈曲線形状のセンシング電極線33SRが並ぶパターンが形成されないため、本実施形態のセンシング電極線33SRのパターンにおいては、占有比Hs/Psは1.0以下となる。

0089

また、屈曲角度αsは、95度以上150度以下であることが好ましく、100度以上140度以下であることがさらに好ましい。屈曲角度αsが95度以上であると、短線部33Eの数が多くなってパターン内で電極線の占める割合が過剰になることが抑えられるため、タッチパネル20における光の透過率の低下が抑えられる。一方、屈曲角度αsが150度以下であると、屈曲周期Wsが大きすぎない範囲に保たれるため、電極線間隔Psと占有比Hs/Psとを適切な範囲内の値に設定することが容易となる。

0090

[ドライブ電極の構成]
図9を参照して、ドライブ電極31DPの構成について説明する。
図9が示すように、ドライブ電極線31DRは、第2電極方向D2に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有し、センシング電極線33SRと同様に、複数のドライブ電極線31DRは、位相のずれた状態で並んでいる。

0091

詳細には、ドライブ電極線31DRは、複数の屈曲部31Qと、ドライブ電極線31DRに沿って互いに隣り合う屈曲部31Qを結ぶ直線形状を有した複数の短線部31Eとを含んでおり、全体として第2電極方向D2に延びる折れ線形状を有している。

0092

複数の短線部31Eの各々は、短線部31Eの延びる方向に沿って長さLdを有している。複数のドライブ電極線31DRにおいて、短線部31Eの長さLdは一定である。また、第2電極方向D2に沿って延びる直線である基軸線A2に対する各短線部31Eの傾きの絶対値は等しく、1つのドライブ電極線31DRにおいては、上記傾きが正である短線部31Eaと、上記傾きが負である短線部31Ebとが、第2電極方向D2に沿って交互に繰り返されている。

0093

屈曲角度αdは、屈曲部31Qにて接続される短線部31Eaと短線部31Ebとのなす角の角度であり、複数のドライブ電極線31DRにおいて、屈曲角度αdは一定である。また、屈曲角度αdは、屈曲部31Qを通って第1電極方向D1に沿って延びる直線によって、二等分される。

0094

ドライブ電極線31DRにおける第1電極方向D1の一方側に位置する複数の屈曲部31Qと、ドライブ電極線31DRにおける第1電極方向D1の他方側に位置する複数の屈曲部31Qとは、第2電極方向D2に沿って延びる別々の直線上に位置する。これらの直線間の長さ、すなわち、第1電極方向D1の一方側に位置する屈曲部31Qと、第1電極方向D1の他方側に位置する屈曲部31Qとの間の、第1電極方向D1に沿った長さが屈曲幅Hdである。複数のドライブ電極線31DRにおいて、屈曲幅Hdは一定である。

0095

また、上記第1電極方向D1の一方側もしくは他方側にて、第2電極方向D2に沿って隣り合う屈曲部31Q間の距離が屈曲周期Wdであり、屈曲周期Wdは、ドライブ電極線31DRにおける1周期の長さである。複数のドライブ電極線31DRにおいて、屈曲周期Wdは一定である。

0096

複数のドライブ電極線31DRは、一定の配列間隔である電極線間隔Pdで、第1電極方向D1に沿って並べられている。1つのドライブ電極31DPを構成する複数のドライブ電極線31DRの各々は、第2電極方向D2における一方の端部にてドライブパッド31Pに接続されている。

0097

ドライブ電極線31DRにおける位相は、ドライブ電極線31DRにおける1周期内での第2電極方向D2における位置である。複数のドライブ電極線31DRは、第2電極方向D2に位相のずれた状態で第1電極方向D1に沿って並んでおり、すなわち、第1電極方向D1に沿って互いに隣り合うドライブ電極線31DRにおいて、第1電極方向D1に沿って並ぶ部分の位相は、互いに異なっている。詳細には、互いに隣り合うドライブ電極線31DRにおいて、第1電極方向D1に沿って並ぶ部分は逆位相になっており、互いに隣り合うドライブ電極線31DRの位相は反転している。

0098

ドライブ電極線31DRにおいて、屈曲角度αd、屈曲幅Hd、屈曲周期Wd、および、電極線間隔Pdの各々は、上述のセンシング電極線33SRの説明にて屈曲角度αs、屈曲周期Ws、屈曲幅Hs、および、電極線間隔Psの各々について示した条件と同じ条件を満たすように設定されることが好ましい。

0099

すなわち、屈曲角度αd、屈曲幅Hd、屈曲周期Wd、および、電極線間隔Pdの各パラメータは、複数のドライブ電極線31DRのパターンと表示パネル10の画素パターンとを重ね合わせたときに、モアレの発生が抑えられる値に設定されることが好ましい。そして、屈曲角度αdは、95度以上150度以下であることが好ましく、100度以上140度以下であることがさらに好ましい。また、電極線間隔Pdは、表示パネル10における第1画素幅P1および第2画素幅P2の10%以上600%以下の範囲で設定されることが好ましい。また、屈曲幅Hdと電極線間隔Pdとは、電極線間隔Pdに対する屈曲幅Hdの比(Hd/Pd)が、0.75を超え1.0以下となる範囲で設定されることが好ましい。

0100

センシング電極線33SRとドライブ電極線31DRとにおいて、短線部33Eの長さLsと短線部31Eの長さLd、屈曲角度αsと屈曲角度αd、屈曲幅Hsと屈曲幅Hd、屈曲周期Wsと屈曲周期Wd、および、電極線間隔Psと電極線間隔Pdの各々は、一致していてもよいし、異なってもよい。ただし、センシング電極線33SRの屈曲周期Wsは、ドライブ電極線31DRの電極線間隔Pdの2倍であり(Ws=2×Pd)、ドライブ電極線31DRの屈曲周期Wdは、センシング電極線33SRの電極線間隔Psの2倍である(Wd=2×Ps)ことが好ましい。この理由は、センシング電極線33SRとドライブ電極線31DRとが重ね合わされたパターンを参照して、以下で説明する。

0101

[導電性フィルムの詳細構造
図10および図11を参照して、複数のセンシング電極線33SRと複数のドライブ電極線31DRとが重ね合わされることによって形成されるパターンである電極線パターンについて説明する。

0102

図10が示すように、導電性フィルム21では、透明誘電体基板33の表面と対向する方向から見て、上述の複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンと、複数のドライブ電極線31DRから構成されるパターンとが重ね合わされたパターンが形成されている。このとき、センシング電極33SPとドライブ電極31DPとが直交するように、すなわち、センシング電極線33SRの延びる方向とドライブ電極線31DRの延びる方向とが直交するように、これらの電極線が重ねられている。

0103

直線状に延びる電極線が交差するパターンのように、同一形状の矩形が繰り返されるパターンと比較して、本実施形態の電極線パターンは、矩形とは異なる多角形であって、かつ、2種類以上の形状の多角形が並ぶパターンであるため、パターンの周期性が低い。したがって、画素パターンと電極線パターンとのずれが、2つの周期構造のずれとして認識され難くなるため、本実施形態の電極線パターンを表示パネル10の画素パターンと重ね合わせた場合に、モアレが視認されることが抑えられる。その結果、表示装置100にて視認される画像の品質の低下が抑えられる。特に、屈曲角度αs,αd、屈曲幅Hs,Hd、屈曲周期Ws,Wd、および、電極線間隔Ps,Pdの各々が、モアレの生じ難い値に設定されている構成では、画素パターンと電極線パターンとを重ね合わせた場合に、モアレが視認されることがより好適に抑えられる。

0104

そして、複数のセンシング電極線33SRと複数のドライブ電極線31DRとの各々において、互いに隣り合う電極線の位相がずれていることにより、第1電極方向D1や第2電極方向D2に沿って、同一の傾きの短線部33E,31Eが並ぶことは起こらない。それゆえ、同一の傾きの短線部33E,31Eが並ぶ帯状の領域が電極線の並ぶ方向に延びるように形成されること、さらに、短線部33E,31Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が交互に並ぶことは起こらない。そのため、帯状のパターンが、特に、表示装置100の非点灯時に外光の反射によって視認されることが抑えられ、操作面20Sから見た外観の品質が低くなることが抑えられる。

0105

ここで、Ws=2×Pd、かつ、Wd=2×Psである場合、透明誘電体基板33の表面と対向する方向から見て、ドライブ電極線31DRに対するセンシング電極線33SRの配置、すなわち、ドライブ電極線31DRの屈曲部31Qや短線部31Eに対するセンシング電極線33SRの屈曲部33Qや短線部33Eの位置が、面内で一定となる。したがって、電極線パターンにおける電極線の疎密が面内で均等になるように、電極線を配置することができる。

0106

例えば、図10が示すように、センシング電極線33SRの屈曲部33Qは、互いに隣り合うドライブ電極線31DRの間の中央部で、これらの電極線間の隙間と重なり、ドライブ電極線31DRの屈曲部31Qは、互いに隣り合うセンシング電極線33SRの間の中央部で、これらの電極線間の隙間と重なる。そして、透明誘電体基板33の表面と対向する方向から見て、センシング電極線33SRの短線部33Eの中点と、ドライブ電極線31DRの短線部31Eの中点とが交差する。この場合、電極線パターンは、互いに異なる形状の2種類の八角形が、第1電極方向D1と第2電極方向D2との各方向に沿って交互に並ぶパターンとなり、これらの八角形は、いずれも、互いに向かい合う2つの優角を有する八角形となる。

0107

これに対し、図11が示すように、センシング電極線33SRとドライブ電極線31DRとの間で、Ws=2×Pd、かつ、Wd=2×Psが満たされていない場合、ドライブ電極線31DRの屈曲部31Qや短線部31Eに対するセンシング電極線33SRの屈曲部33Qや短線部33Eの位置が、面内の部位によって異なる。したがって、電極線が密に配置される領域と電極線が疎らである領域が生じざるを得ない。こうした構成によっても、帯状のパターンが視認されることは抑えられるが、一方で、電極線の疎密の差は、電極線パターンが位置する領域内に明るさ等のムラを生じさせ、結果として、砂目と呼ばれる現象を引き起こす要因となる場合がある。砂目は、タッチパネル20の操作面20Sから見て、砂状分布するちらつきや画面のぎらつきが感じられる現象である。したがって、センシング電極線33SRとドライブ電極線31DRとにおいて、Ws=2×Pd、かつ、Wd=2×Psが満たされていることが好ましい。

0108

なお、第1実施形態において、透明誘電体基板33は透明誘電体層の一例である。そして、透明誘電体基板33の表面を第1面とするとき、透明誘電体基板33の裏面が第2面であり、センシング電極線33SRが第1電極線であり、ドライブ電極線31DRが第2電極線であり、第1電極方向D1が、第1方向かつ第2交差方向であり、第2電極方向D2が、第2方向かつ第1交差方向である。また、透明誘電体基板33の表面を第2面とするとき、透明誘電体基板33の裏面が第1面であり、センシング電極線33SRが第2電極線であり、ドライブ電極線31DRが第1電極線であり、第1電極方向D1が、第2方向かつ第1交差方向であり、第2電極方向D2が、第1方向かつ第2交差方向である。

0109

以上説明したように、第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)互いに隣り合うセンシング電極線33SRの位相がずれていることにより、複数のセンシング電極線33SRのなかで同一の方向に延びる短線部33Eが、第2電極方向D2に沿って並ぶ帯状の領域が形成されること、さらに、短線部33Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が第1電極方向D1に沿って交互に並ぶことが抑えられる。したがって、こうした帯状の領域の並びに起因した帯状のパターンが、反射光等によって視認されることが抑えられ、操作面20Sから見た外観の品質が低くなることが抑えられる。同様に、互いに隣り合うドライブ電極線31DRの位相がずれていることにより、複数のドライブ電極線31DRのなかで同一の方向に延びる短線部31Eが、第1電極方向D1に沿って並ぶ帯状の領域が形成されること、さらに、短線部31Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が第2電極方向D2に沿って交互に並ぶことが抑えられる。したがって、こうした帯状の領域の並びに起因した帯状のパターンが視認されることが抑えられ、操作面20Sから見た外観の品質が低くなることが抑えられる。

0110

(2)特に、互いに隣り合うセンシング電極線33SRの位相が反転しているため、同一の方向に延びる短線部33Eが第2電極方向D2に沿って並ぶこと、さらに、短線部33Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が第1電極方向D1に沿って交互に並ぶことが的確に抑えられる。同様に、互いに隣り合うドライブ電極線31DRの位相が反転しているため、同一の方向に延びる短線部31Eが第1電極方向D1に沿って並ぶこと、さらに、短線部31Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が第2電極方向D2に沿って交互に並ぶことが的確に抑えられる。したがって、帯状のパターンが視認されることが好適に抑えられる。

0111

(3)センシング電極線33SRにおいて、電極線間隔Psに対する屈曲幅Hsの比である占有比Hs/Psが、0.75を超え1.0以下である。こうした構成によれば、複数のセンシング電極線33SRからなるパターンにおいて、モアレの誘因となる周期性を低く抑えられるため、電極線パターンと画素パターンとを重ね合わせたパターンにてモアレが視認されることが好適に抑えられる。同様に、ドライブ電極線31DRにおいて、占有比Hd/Pdが、0.75を超え1.0以下である構成では、複数のドライブ電極線31DRからなるパターンにおいて、モアレの誘因となる周期性を低く抑えられる。

0112

(4)センシング電極線33SRの屈曲周期Wsが、ドライブ電極線31DRの電極線間隔Pdの2倍であり、ドライブ電極線31DRの屈曲周期Wdが、センシング電極線33SRの電極線間隔Psの2倍である構成によれば、透明誘電体基板33の表面と対向する方向から見て、ドライブ電極線31DRの屈曲部31Qに対するセンシング電極線33SRの屈曲部33Qの位置が、これらの電極線が構成するパターン内で一定となる。それゆえ、電極線パターンにおける電極線の疎密が面内で均等になるように、電極線を配置することができる。したがって、電極線の疎密の差に起因して生じる砂目が視認されることが抑えられるため、表示装置100にて視認される画像の品質の低下が抑えられる。

0113

(第2実施形態)
図12図14を参照して、導電性フィルム、タッチパネル、および、表示装置の第2実施形態について説明する。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。

0114

[センシング電極線群の構成]
図12を参照して、第2実施形態のセンシング電極線34SRの構成について説明する。図12が示すように、第2実施形態のセンシング電極線34SRは、不規則な屈曲線形状を有し、第1実施形態の規則的な屈曲線形状を基に作成される。

0115

第2実施形態のセンシング電極線34SRでは、短線部33Eの長さLsおよび基軸線A1に対する短線部33Eの傾きの絶対値の各々は、1つのセンシング電極線34SRにおいて第1電極方向D1に沿って並ぶ複数の短線部33Eの間で、短線部33Eの並びの順序に対し不規則に変化している。

0116

第2電極方向D2に沿って隣り合う2つのセンシング電極線34SRにおいて、一方のセンシング電極線34SRの有する屈曲部33Qであって、第2電極方向D2において他方のセンシング電極線34SR側に位置する屈曲部33Qと、この屈曲部33Qに最も近い、他方のセンシング電極線34SRの屈曲部33Qとを結ぶ仮想的な線分が、仮想線Ksである。

0117

仮想線Ksの長さ、すなわち、互いに隣り合う2つのセンシング電極線34SRにおいて隣接する屈曲部33Q間の長さが、屈曲部間距離Tsである。屈曲部間距離Tsは0以上であり、センシング電極線34SRの基となる規則的な屈曲線の配置間隔に対する屈曲部間距離Tsの比は、0.5以下であることが好ましく、0.3以下であることがさらに好ましい。

0118

また、第2電極方向D2に延びる基軸線A2と仮想線Ksとのなす角度は、屈曲部間角度βsである。屈曲部間角度βsは、互いに隣り合う2つのセンシング電極線34SRの短線部33E同士が交差しない範囲で設定されればよく、具体的には、−90度以上+90度以下の範囲で設定されればよい。

0119

屈曲部間距離Tsは、互いに隣り合う2つのセンシング電極線34SRにおいて設定される複数の仮想線Ksの間で、仮想線Ksの並びの順序に対し不規則に変化している。屈曲部間角度βsもまた、互いに隣り合う2つのセンシング電極線34SRにおいて設定される複数の仮想線Ksの間で、仮想線Ksの並びの順序に対し不規則に変化している。

0120

[センシング電極線の作成方法
図13および図14を参照して、第2実施形態のセンシング電極線34SRの形状の作成方法について説明する。第2実施形態のセンシング電極線34SRは、第1実施形態のセンシング電極線33SRと同様の形状を有する基準電極線における屈曲部の位置を不規則に変位させることによって得られる。

0121

図13が示すように、センシング基準電極線40KRは、センシング電極線34SRの作成に際して設定される仮想的な電極線であって、第1実施形態のセンシング電極線33SRと同様の形状を有する。すなわち、センシング基準電極線40KRは、第1電極方向D1に所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状を有し、複数の基準屈曲部40Qと、センシング基準電極線40KRに沿って互いに隣り合う基準屈曲部40Qを結ぶ直線形状を有した複数の基準短線部40Eとから構成される。換言すれば、複数の基準屈曲部40Qのうち、センシング基準電極線40KRにおける第2電極方向D2の一方側に位置する基準屈曲部40Qが第1仮想屈曲部であり、第2電極方向D2の他方側に位置する基準屈曲部40Qが第2仮想屈曲部であり、第1仮想屈曲部と第2仮想屈曲部とがセンシング基準電極線40KRに沿って周期的に交互に並んでいる。そして、複数の第1仮想屈曲部と複数の第2仮想屈曲部とは、第1電極方向D1に延びる別々の直線上に位置する。

0122

また、センシング基準電極線40KRにおける位相は、センシング基準電極線40KRにおける1周期内での第1電極方向D1における位置であり、複数のセンシング基準電極線40KRは、第1電極方向D1に位相のずれた状態で第2電極方向D2に沿って並んでいる。互いに隣り合うセンシング基準電極線40KRの位相は反転している。

0123

センシング基準電極線40KRにおける屈曲角度αk、屈曲幅Hk、屈曲周期Wk、および、電極線間隔Pkの各々は、第1実施形態のセンシング電極線33SRにおける屈曲角度αs、屈曲幅Hs、屈曲周期Ws、および、電極線間隔Psの各々に対応する。なお、センシング電極線34SRにおける屈曲部間距離Tsの長さについて、上述の規則的な屈曲線の配置間隔は、電極線間隔Pkであり、すなわち、屈曲部間距離Tsの長さは、電極線間隔Pkの0.5倍以下であることが好ましく、0.3倍以下であることがさらに好ましい。

0124

センシング基準電極線40KRの基準屈曲部40Qの位置を、基準屈曲部40Qを囲む三角形状の変位領域Sk内で動かした位置に、センシング電極線34SRの屈曲部33Qが配置される。1つのセンシング電極線34SRは、1つのセンシング基準電極線40KRにおける各基準屈曲部40Qの位置を、基準屈曲部40Qごとの変位領域Sk内で基準屈曲部40Qの並びの順序に対して不規則に変位した形状を有する。

0125

変位領域Skは、第1電極方向D1に沿って延びる底辺Bkを有する二等辺三角形状を有し、底辺Bkがセンシング基準電極線40KRの外側に向けられ、基準屈曲部40Qを通って第2電極方向D2に延びる直線が、二等辺三角形の頂点と底辺Bkの中点とを通るように配置される。底辺Bkは、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング基準電極線40KRの間の中央に配置される。そして、底辺Bkは、一方のセンシング基準電極線40KRの基準屈曲部40Qに対して設定される変位領域Skと、この基準屈曲部40Qと向かい合う、他方のセンシング基準電極線40KRの基準屈曲部40Qに対して設定される変位領域Skとの間で共有されている。すなわち、変位領域Skの底辺Bkは、第2電極方向D2におけるセンシング基準電極線40KRの中央の位置から、第2電極方向D2に電極線間隔Pkの2分の1の長さだけ離れた位置に配置される。

0126

底辺Bkの長さdbは、屈曲周期Wkの0.1倍以上0.9倍以下であることが好ましい。また、変位領域Skである三角形の高さdhは、電極線間隔Pkの0.05倍以上0.45倍以下であることが好ましい。

0127

長さdbおよび高さdhが上記下限値以上であれば、センシング電極線34SRとして、センシング基準電極線40KRの周期性が十分に崩れた電極線形状が得られる。一方、長さdbおよび高さdhが上記上限値以下であれば、基準屈曲部40Qを不規則に変位させることによって得られたセンシング電極線34SRのパターンにおいて、互いに隣り合うセンシング電極線34SRが交差したり接触したりすることが抑えられる。

0128

図14は、複数のセンシング基準電極線40KRにおける各基準屈曲部40Qの位置を、基準屈曲部40Qごとに設定された変位領域Sk内で不規則に変位させることによって得られたセンシング電極線34SRのパターンの一例を示す。図14では、センシング基準電極線40KRを細線で示し、センシング電極線34SRを太線で示す。

0129

基準屈曲部40Qは、作成されたセンシング電極線34SRのパターンが、互いに隣り合う2つのセンシング電極線34SRに対して設定される複数の仮想線Ksの間で、屈曲部間距離Tsと屈曲部間角度βsとの各々が、仮想線Ksの並びの順序に対し不規則に変化するパターンとなるように動かされる。例えば、互いに隣り合う2つのセンシング基準電極線40KRにおいて向かい合う2つの基準屈曲部40Qの組について、1組の基準屈曲部40Qが変位領域Sk内で任意の位置に動かされて変位後の屈曲部33Qにおける屈曲部間距離Tsと屈曲部間角度βsとの各々がこれらのパラメータの初期値として設定される。そして、疑似乱数を用いて、仮想線Ksの並びの順序に沿って屈曲部間距離Tsと屈曲部間角度βsとが設定され、これに基づき、各組の基準屈曲部40Qの変位後の位置が決定される。

0130

基準屈曲部40Qを変位領域Sk内で変位した位置に、センシング電極線34SRの屈曲部33Qが位置し、この屈曲部33Qを結ぶ位置に、センシング電極線34SRの短線部33Eが位置する。複数のセンシング基準電極線40KRにおける各基準屈曲部40Qの位置を、各センシング基準電極線40KRにおける基準屈曲部40Qの並びの順序に対し不規則に変位することによって、複数のセンシング電極線34SRから構成されるパターンが形成される。

0131

同様に、第2実施形態のドライブ電極線は、第1実施形態のドライブ電極線31DRと同様の形状を有する基準電極線における屈曲部の位置を、この屈曲部の並びの順序に対し不規則に変位させることによって得られる。すなわち、第2実施形態のドライブ電極線も、不規則な屈曲線形状を有する。

0132

以上のように、第2実施形態においては、センシング電極線34SRのパターンは、センシング基準電極線40KRのパターンの周期性が崩されたパターンであり、第2実施形態におけるセンシング電極線34SRのパターンの周期性は、第1実施形態のセンシング電極線33SRのパターンの周期性よりも低い。同様に、第2実施形態におけるドライブ電極線のパターンの周期性は、第1実施形態のドライブ電極線31DRのパターンの周期性よりも低い。

0133

このように、第1実施形態と比較して、第2実施形態の電極線パターンの周期性、すなわち、第1電極方向D1および第2電極方向D2の各々における構造体の有無の周期性はより低く、それゆえ、こうした電極線パターンが用いられる場合、画素パターンと電極線パターンとのずれが、2つの周期構造のずれとしてより認識され難くなる。したがって、本実施形態の電極線パターンを表示パネル10の画素パターンと重ね合わせた場合に、モアレが視認されることがさらに抑えられる。

0134

以上説明したように、第2実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(5)複数のセンシング電極線34SRは、位相のずれた状態で並ぶ複数のセンシング基準電極線40KRの基準屈曲部40Qを、各センシング基準電極線40KRでの基準屈曲部40Qの並びの順序に対し不規則に変位した屈曲線形状を有する。したがって、複数のセンシング電極線34SRのなかで同一の方向に延びる短線部33Eが、第2電極方向D2に沿って並ぶ帯状の領域が形成されること、さらに、短線部33Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が第1電極方向D1に沿って交互に並ぶことが抑えられる。それゆえ、こうした帯状の領域の並びに起因した帯状のパターンが視認されることが抑えられ、操作面20Sから見た外観の品質が低くなることが抑えられる。さらに、センシング電極線34SRが不規則に屈曲する屈曲線形状を有するため、規則的な屈曲線からなる電極線パターンと比較して、電極線パターンが有する周期性は低い。したがって、電極線パターンと画素パターンとを重ね合わせたときに、モアレが視認されることが抑えられ、表示装置100にて視認される画像の品質の低下が抑えられる。

0135

また同様に、ドライブ電極線についても、複数のドライブ電極線が、位相のずれた状態で並ぶ複数の基準電極線の屈曲部を、各基準電極線での屈曲部の並びの順序に対し不規則に変位した屈曲線形状を有するため、帯状のパターンが視認されることが抑えられることに加えて、モアレが視認されることが好適に抑えられる。

0136

(6)基準屈曲部40Qが動かされる範囲である変位領域Skは、互いに隣り合うセンシング基準電極線40KRの間の中央に位置して第1電極方向D1に延びる底辺Bkを有する二等辺三角形状を有し、基準屈曲部40Qを通って第2電極方向D2に延びる仮想的な直線が二等辺三角形の頂点と底辺Bkの中点とを通る位置に配置される。そして、上記二等辺三角形の高さdhは、電極線間隔Pkの0.05倍以上0.45倍以下であり、底辺Bkの長さdbは、屈曲周期Wkの0.1倍以上0.9倍以下である。こうした構成によれば、変位領域Skの高さdhおよび底辺Bkの長さdbが上記下限値以上であることによって、センシング電極線34SRの形状として、センシング基準電極線40KRの周期性が十分に崩れた形状が得られる。一方、変位領域Skの高さdhおよび底辺Bkの長さdbが上記上限値以下であることによって、複数のセンシング電極線34SRからなるパターンにおいて、互いに隣り合うセンシング電極線34SRが交差することが抑えられる。

0137

(7)複数のセンシング電極線34SRにおける屈曲部間距離Tsが、センシング基準電極線40KRにおける電極線間隔Pkの0.5倍以下である構成では、複数のセンシング電極線34SRからなるパターンにおいて、電極線の密度に偏りが生じることが抑えられる。

0138

(変形例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・第1実施形態において、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング電極線33SRにおいて、第2電極方向D2に並ぶ部分の位相は、逆位相に限らず、互いに異なっていればよい。互いに隣り合うセンシング電極線33SRの位相が反転していなくとも、ずれている構成であれば、同一の方向に延びる短線部33Eが、第2電極方向D2に沿って揃って並ぶことは抑えられ、短線部33Eの延びる方向が互いに異なる2種類の帯状の領域が隙間なく第1電極方向D1に沿って交互に並ぶことは起こらない。したがって、図17に示した従来の構成、すなわち、互いに隣り合うセンシング電極線33SRの位相が一致している構成と比較して、帯状のパターンが視認されることは抑えられる。同様に、第1電極方向D1に沿って互いに隣り合うドライブ電極線31DRにおいて、第1電極方向D1に並ぶ部分の位相は、逆位相に限らず、互いに異なっていればよい。

0139

また同様に、第2実施形態において、第2電極方向D2に沿って互いに隣り合うセンシング基準電極線40KRにおいて、第2電極方向D2に並ぶ部分の位相は、逆位相に限らず、互いに異なっていればよく、ドライブ電極線の作成の基となる複数の基準電極線も、位相のずれた状態で並んでいればよい。

0140

・上記各実施形態では、屈曲部33Q,31Qは、直線形状の短線部33E,31Eを繋ぐ点状の部分である。これに限らず、屈曲部33Q,31Qは、電極の延びる方向に互いに隣り合う短線部33E,31E、すなわち、互いに異なる傾きを有する2つの短線部33E,31Eを曲線状に繋ぐ部分であってもよいし、直線状に繋ぐ部分であってもよい。すなわち、センシング電極線やドライブ電極線は、屈曲部33Q,31Qとそれに繋がる短線部33E,31Eの端部とによって、山部もしくは谷部が形成され、山部と谷部とが交互に位置する屈曲線形状を有していればよい。

0141

なお、第2実施形態においては、基準電極線の基準屈曲部を変位した後に、基準屈曲部の付近を、短線部を繋ぐ曲線状または直線状の部分に置き換えることによって、センシング電極線やドライブ電極線の形状が決定されればよい。

0142

さらに、第1実施形態におけるセンシング電極線33SRやドライブ電極線31DR、第2実施形態における基準電極線は、所定の周期で屈曲を繰り返す屈曲線形状であれば、上記各実施形態で示した屈曲線形状とは異なる形状であってもよい。ただし、互いに異なる傾きの2種類の短線部33E,31Eが交互に並ぶ構成では、従来のように、互いに隣り合う電極線の位相が一致している場合に帯状のパターンが視認されやすいため、第1実施形態や第2実施形態の構成が適用されることによって、帯状のパターンが視認されにくくなる効果が高く得られる。

0143

・複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンと、複数のドライブ電極線31DRから構成されるパターンとのいずれか一方のみが、第1実施形態にて説明した位相のずれた電極線の並ぶパターンであってもよい。こうした構成によっても、複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンと、複数のドライブ電極線31DRから構成されるパターンの双方において、並列された電極線の位相が揃っている構成と比較して、帯状のパターンが視認されることを抑える効果は得られる。また、複数のセンシング電極線33SRから構成されるパターンと、複数のドライブ電極線31DRから構成されるパターンとのいずれか一方のみが、第2実施形態にて説明した不規則に屈曲する屈曲線形状を有する電極線の並ぶパターンであってもよい。

0144

また、センシング電極線とドライブ電極線との各々は、少なくとも帯状のパターンが視認されることを抑制したい領域、例えば、操作面20Sから見た中央の領域等に配置される部分において、第1実施形態や第2実施形態の形状を有していればよい。

0145

・第2実施形態においては、センシング電極線34SRにおける第2電極方向D2の少なくとも一方側にて、屈曲部の位置が屈曲部の並びの順序に対して不規則であればよい。すなわち、センシング電極線34SRは、センシング基準電極線40KRにおける第1仮想屈曲部と第2仮想屈曲部との一方のみが、不規則に変位した形状を有していてもよい。例えば、センシング電極線において、第1電極方向D1に沿って延びる1つの直線上に各谷部が位置してもよく、同様に、ドライブ電極線において、第2電極方向D2に沿って延びる1つの直線上に各谷部が位置してもよい。

0146

・センシング電極線とドライブ電極線との重ね合わせに際して、センシング電極線の延びる方向である第1電極方向D1とドライブ電極線の延びる方向である第2電極方向D2とは直交していなくてもよく、これらの方向は交差していればよい。すなわち、一方の電極線の延びる方向である第1方向と、他方の電極線の延びる方向である第2方向とは、直交していなくてもよい。なお、第1方向と第2方向とが直交する構成では、センシング電極線とドライブ電極線とが重ね合わされた電極線パターンが容易に得られ、また、導電性フィルム21の製造に際して、センシング電極線とドライブ電極線との位置合わせが容易である。

0147

また、センシング電極線の延びる方向とセンシング電極線の並ぶ方向とは、互いに直交していなくてもよく、これらの方向は交差していればよい。同様に、ドライブ電極線の延びる方向とドライブ電極線の並ぶ方向とは、互いに直交していなくてもよく、これらの方向は交差していればよい。すなわち、一方の電極線の延びる方向である第1方向と、一方の電極線の並ぶ方向である第1交差方向とは互いに交差する方向であればよく、他方の電極線の延びる方向である第2方向と、他方の電極線の並ぶ方向である第2交差方向とは、互いに交差する方向であればよい。

0148

また、上記実施形態では、第1方向と第2交差方向とは同一の方向であり、第2方向と第1交差方向とは同一の方向であるが、これらの方向のすべてが互いに異なる方向であってもよい。

0149

図15が示すように、タッチパネル20を構成する導電性フィルム21において、透明基板31および透明接着層32が割愛されてもよい。こうした構成では、透明誘電体基板33の面のなかで、表示パネル10と対向する裏面がドライブ電極面31Sとして設定され、ドライブ電極面31Sには、ドライブ電極31DPが位置する。そして、透明誘電体基板33における裏面と反対側の面である表面はセンシング電極面33Sであって、センシング電極面33Sには、センシング電極33SPが位置する。なお、こうした構成において、ドライブ電極31DPは、例えば、透明誘電体基板33の一方の面に形成された1つの薄膜が、エッチングによってパターニングされることにより形成され、センシング電極33SPは、例えば、透明誘電体基板33の他方の面に形成された1つの薄膜が、エッチングによってパターニングされることにより形成される。

0150

なお、上記各実施形態のように、センシング電極33SPとドライブ電極31DPとが互いに異なる基材上に形成されている構成では、1つの基材の両面に電極線が形成されている構成と比較して、電極線の形成が容易である。

0151

図16が示すように、タッチパネル20において、表示パネル10に近い構成要素から順番に、ドライブ電極31DP、透明基板31、透明接着層32、透明誘電体基板33、センシング電極33SP、透明接着層23、カバー層22が位置してもよい。

0152

こうした構成において、例えば、ドライブ電極31DPは、透明基板31のドライブ電極面31Sとなる1つの面に形成され、センシング電極33SPは、透明誘電体基板33のセンシング電極面33Sとなる1つの面に形成される。そして、透明基板31においてドライブ電極面31Sの反対側の面と、透明誘電体基板33においてセンシング電極面33Sの反対側の面とが、透明接着層32によって接着される。この場合、透明基板31、透明接着層32、および、透明誘電体基板33が、透明誘電体層を構成し、透明基板31のドライブ電極面31Sが、第1面および第2面の一方であり、透明誘電体基板33のセンシング電極面33Sが、第1面および第2面の他方である。

0153

・表示パネル10とタッチパネル20とは、個別に形成されていなくともよく、タッチパネル20は、表示パネル10と一体に形成されてもよい。こうした構成では、例えば、導電性フィルム21のうち、複数のドライブ電極31DPがTFT層13に位置する一方、複数のセンシング電極33SPがカラーフィルタ基板16と上側偏光板17との間に位置するインセル型の構成とすることができる。あるいは、導電性フィルム21がカラーフィルタ基板16と上側偏光板17との間に位置するオンセル型の構成でもよい。こうした構成においては、ドライブ電極31DPとセンシング電極33SPとに挟まれる層が、透明誘電体層を構成する。

0154

A1,A2…基軸線、D1…第1電極方向、D2…第2電極方向、Ks…仮想線、ND…容量検出部、Ps,Pd,Pk…電極線間隔、Hs,Hd,Hk…屈曲幅、Ws,Wd,Wk…屈曲周期、Sk…変位領域、Ts…屈曲部間距離、αs,αd,αk…屈曲角度、βs…屈曲部間角度、10…表示パネル、11…下側偏光板、12…薄膜トランジスタ基板、13…TFT層、14…液晶層、15…カラーフィルタ層、15P…画素、16…カラーフィルタ基板、17…上側偏光板、20…タッチパネル、21…導電性フィルム、22…カバー層、23…透明接着層、31…透明基板、31S…ドライブ電極面、31DP…ドライブ電極、31DR…ドライブ電極線、31E…短線部、31Q…屈曲部、33…透明誘電体基板、33SP…センシング電極、33SR,34SR…センシング電極線、33S…センシング電極面、33E…短線部、33Q…屈曲部、34…選択回路、35…検出回路、36…制御部、40KR…センシング基準電極線、40E…基準短線部、40Q…基準屈曲部、100…表示装置。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ