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技術 ダンパー

出願人 株式会社ニフコ
発明者 冨田重光
出願日 2016年10月26日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2016-209386
公開日 2018年5月10日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-071595
状態 特許登録済
技術分野 弾性リップ型 密封装置 振動減衰装置 流体減衰装置
主要キーワード 筒他端 ヘッドパーツ 断面外郭形状 屈曲外側 雄ジョイント 雌ジョイント 湾曲外側 変形制御
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年5月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

制動対象の移動をその全過程において適正に制御することができると共に、小型化薄型化に適したダンパーを提供。

解決手段

ロッド1を備えたピストンPと、このピストンPを納めるハウジングHとからなり、前記ピストンPの作動により制動力を生じさせるダンパーである。前記ピストンPは、前記ハウジングHの内壁に対するシール部材2と、前記ハウジングHの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダ3とを備えている。前記制動力発生時に、前記スライダ3が前記シール部材2に圧接して、前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iが前記ハウジングHの外側に向けて変形するようになっている。前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iの内方には、前記シール部材2の前記ハウジングHの内方への変形を抑制する変形制御部13備えさせている。

概要

背景

ロッドを備えたピストンと、このピストンを納めるハウジングとからなり、前記ピストンの作動により制動力を生じさせるダンパーとして、本出願人が先に開示した特許文献1に示されるものがある。

特許文献1のダンパーにあっては、前記ピストンは、前記ハウジングの内壁に対するシール部材と、前記ハウジングの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダとを備えている。そして、前記制動力発生時に、前記スライダが前記シール部材に圧接して、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分が前記ハウジングの外側に向けて変形するようになっている。

しかるに、特許文献1のダンパーでは、前記制動力発生時にシール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分は、スカート状を呈しピストンの往動先側に向けて延出されているため、図14に示されるように、ハウジングHの内方屈曲外側とする座屈Fを生じさせる場合がある。このような座屈Fは、ピストンPに高荷重が作用された場合に生じ易く、また、前記ピストンPの移動方向に直交する向きのハウジングHの断面外郭形状を扁平とした場合に生じ易い。このような座屈Fが生じると、シール部材SとハウジングHとの間のシール性が低下しチャンバーCへの通気を制御できなくなると共にシール部材SのハウジングHの内壁への摩擦力も低下するため、ダンパーの制動力の急速な低下が生じる。典型的には、このようにな座屈が生じた場合、制動対象を急速な移動と停止とを交互に繰り返すように運動させてしまう。

概要

制動対象の移動をその全過程において適正に制御することができると共に、小型化薄型化に適したダンパーを提供。ロッド1を備えたピストンPと、このピストンPを納めるハウジングHとからなり、前記ピストンPの作動により制動力を生じさせるダンパーである。前記ピストンPは、前記ハウジングHの内壁に対するシール部材2と、前記ハウジングHの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダ3とを備えている。前記制動力発生時に、前記スライダ3が前記シール部材2に圧接して、前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iが前記ハウジングHの外側に向けて変形するようになっている。前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iの内方には、前記シール部材2の前記ハウジングHの内方への変形を抑制する変形制御部13備えさせている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ロッドを備えたピストンと、このピストンを納めるハウジングとからなり、前記ピストンの作動により制動力を生じさせるダンパーであって、前記ピストンは、前記ハウジングの内壁に対するシール部材と、前記ハウジングの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダとを備えており、前記制動力発生時に、前記スライダが前記シール部材に圧接して、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分が前記ハウジングの外側に向けて変形するようになっていると共に、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分の内方に、前記シール部材の前記ハウジングの内方への変形を抑制する変形制御部を備えさせてなる、ダンパー。

請求項2

前記変形抑制部は、少なくとも、前記シール部材の前記ハウジングの内壁に接する部分における前記ピストンの移動方向に沿う向きにおいて中央となる位置に、前記変形時に接して、前記変形を抑制するようになっている、請求項1に記載のダンパー。

請求項3

前記変形抑制部を、前記スライダに一体に備えさせてなる、請求項1又は請求項2に記載のダンパー。

請求項4

前記変形抑制部を、前記シール部材に一体に備えさせてなる、請求項1又は請求項2に記載のダンパー。

請求項5

前記ピストンの移動方向に直交する向きのハウジングの断面外郭形状が扁平となっている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のダンパー。

技術分野

0001

この発明は、ピストンの作動により制動力を生じさせるダンパーの改良に関する。

背景技術

0002

ロッドを備えたピストンと、このピストンを納めるハウジングとからなり、前記ピストンの作動により制動力を生じさせるダンパーとして、本出願人が先に開示した特許文献1に示されるものがある。

0003

特許文献1のダンパーにあっては、前記ピストンは、前記ハウジングの内壁に対するシール部材と、前記ハウジングの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダとを備えている。そして、前記制動力発生時に、前記スライダが前記シール部材に圧接して、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分が前記ハウジングの外側に向けて変形するようになっている。

0004

しかるに、特許文献1のダンパーでは、前記制動力発生時にシール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分は、スカート状を呈しピストンの往動先側に向けて延出されているため、図14に示されるように、ハウジングHの内方屈曲外側とする座屈Fを生じさせる場合がある。このような座屈Fは、ピストンPに高荷重が作用された場合に生じ易く、また、前記ピストンPの移動方向に直交する向きのハウジングHの断面外郭形状を扁平とした場合に生じ易い。このような座屈Fが生じると、シール部材SとハウジングHとの間のシール性が低下しチャンバーCへの通気を制御できなくなると共にシール部材SのハウジングHの内壁への摩擦力も低下するため、ダンパーの制動力の急速な低下が生じる。典型的には、このようにな座屈が生じた場合、制動対象を急速な移動と停止とを交互に繰り返すように運動させてしまう。

先行技術

0005

国際公開2015/93548号

発明が解決しようとする課題

0006

この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のダンパーに、制動対象に対しその運動の全体に亘って一様な制動力を付与し続けることを可能とする構造を、合理的に備えさせる点にある。

課題を解決するための手段

0007

前記課題を達成するために、この発明にあっては、ダンパーを、ロッドを備えたピストンと、このピストンを納めるハウジングとからなり、前記ピストンの作動により制動力を生じさせるダンパーであって、
前記ピストンは、
前記ハウジングの内壁に対するシール部材と、
前記ハウジングの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダとを備えており、
前記制動力発生時に、前記スライダが前記シール部材に圧接して、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分が前記ハウジングの外側に向けて変形するようになっていると共に、
前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分の内方に、前記シール部材の前記ハウジングの内方への変形を抑制する変形制御部を備えさせてなる、ものとした。

0008

かかる構成によれば、前記変形抑制部によって、前記制動力発生時に、前記シール部材における前記ハウジングの内壁に接する部分の内方への変形を抑制できることから、制動対象に対しその運動の全体に亘って一様な制動力を付与し続けることが可能となる。

0009

前記変形抑制部は、少なくとも、前記シール部材の前記ハウジングの内壁に接する部分における前記ピストンの移動方向に沿う向きにおいて中央となる位置に、前記変形時に接して、前記変形を抑制するようにしておくことが、この発明の態様の一つとされる。

0010

また、前記変形抑制部を、前記スライダに一体に備えさせておくことが、この発明の態様の一つとされる。
また、前記変形抑制部を、前記シール部材に一体に備えさせておくことが、この発明の態様の一つとされる。

0011

また、前記ピストンの移動方向に直交する向きの前記ハウジングの断面外郭形状を扁平とすることが、この発明の態様の一つとされる。

発明の効果

0012

この発明によれば、この種のダンパーに、制動対象に対しその運動の全体に亘って一様な制動力を付与し続けることを可能とする構造を、合理的に備えさせることができる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、この発明の一実施の形態にかかるダンパーの斜視図である。
図2は、前記ダンパーの断面構成図である。
図3は、前記ダンパーの要部拡大断面構成図であり、ピストンの往動時の状態を示している。
図4は、前記ダンパーの要部拡大断面構成図であり、ピストンの往動時の状態を示している。
図5は、前記ダンパーの要部拡大断面構成図であり、ピストンの復動時の状態を示している。
図6は、前記ダンパーの分解斜視図である。
図7は、前記ダンパーのピストンを構成するヘッドパーツの斜視図である。
図8は、前記ダンパーのピストンの斜視図である。
図9は、前記ダンパーのピストンを構成するスライダの側面図である。
図11は、前記ダンパーのピストンを構成するスライダの断面図である。
図11は、スライダの変更例の側面図である。
図12は、図11の変更例に係るスライダの断面図である。
図13は、変形制御部をシール部材側に備えさせた変更例を示した断面構成図である。
図14は、従来例における不具合発生状態を示した断面構成図である。

実施例

0014

以下、図1図13に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかるダンパーは、これを構成するピストンPの作動、つまり、かかるピストンPの移動又は相対的な移動に制動力を生じさせるものであって、典型的には、制動対象となる可動部など(図示は省略する)を備える物品に組み合わされて、かかる制動対象の移動に対し前記制動力を作用させてかかる制動対象の移動を、ゆっくりとしたもの、高級感をもったもの、節度をもったもの、ないしは、突飛なものにしないように、するために用いられるものである。

0015

かかるダンパーは、ロッド1を備えたピストンPと、このピストンPを納めるハウジングHとからなる。典型的には、かかるダンパーは、ロッド1及びハウジングHのいずれか一方を前記制動対象側に直接あるいは間接連係させ、これらの他方をかかる制動対象を移動可能に支持する側に直接あるいは間接に連係させることで、かかる制動対象を備えた物品に組み合わされる。

0016

前記ハウジングHは、一端を開放させ、かつ、他端を閉塞させた筒状を呈している。図示の例では、かかるハウジングHは、厚さを顕著に小さくした扁平筒状を呈している。より具体的には、図示の例では、かかるハウジングHは、その筒軸に直交する断面を、実質的に長方形状としている。ハウジングHの厚さ側を構成する側壁8は、ハウジングHの外側を湾曲外側とする湾曲を持った形状となっている。ハウジングHの閉塞端9の外側には、前記連係のためのブラケット部10が形成されている。

0017

前記ロッド1は、前記ピストンPの移動方向に長い棒状をなしている。ロッド1における前記ハウジングH外に位置される一端には前記連係のためのブラケット部1aが形成されている。図中符号1bで示されるのは、ロッドの幅方向中程の位置に形成されたロッドの長さ方向に沿った長穴であり、図2に示されるように、図示の例ではハウジングHの幅側を構成する側壁11の一方に形成された抜け止め片11aを折り曲げてこの長穴1b内通してハウジングHの幅側を構成する側壁11の他方に抜け止め片11aの先端側を係合させることでハウジングHからのロッド1の抜け出しを防ぐようにしている。

0018

前記ピストンPは、前記ハウジングHの内壁に対するシール部材2と、前記ピストンPの移動方向に摺動可能に備えられると共に前記ハウジングHの内壁に所定の摩擦力をもって接するスライダ3とを備えている。

0019

図示の例では、前記ピストンPは、ハウジングHの閉塞端9に向き合う第一フランジ4と、この第一フランジ4との間で前記シール部材2とスライダ3を保持する第二フランジ5とを備えている。第二フランジ5は、第一フランジ4の後方、つまり、ハウジングHの開放端12側に位置される。第一フランジ4及び第二フランジ5はいずれも、ピストンPの移動方向x、つまり、ハウジングHの筒軸に沿った方向に直交する向きの断面外郭形状を、同じ向きでのハウジングHの断面内郭形状と、相補となる形状としており、これによりピストンPはハウジングHの内壁に案内されてハウジングHの筒軸に沿った方向に往復動するようになっている。

0020

図示の例では、前記第二フランジ5は前記ロッド1の他端に形成されている。第一フランジ4は前記ロッド1と別体のヘッドパーツ6に形成されている。ヘッドパーツ6は、板面をハウジングHの幅側の側壁に向き合わせた板状の胴部6aを有している。この胴部6aにおけるハウジングHの閉塞端9に向けられた側にこの胴部6aを巡る各位置においてこの胴部6aの外面よりもフランジ端を外側に位置させた前記第一フランジ4が一体的に形成されている。また、この胴部6aにおけるハウジングHの開放端12に向けられた端部であって、かかるハウジングHの筒軸上に位置される箇所には、頭部6cと頸部6dとからなり、頸部6dを介して胴部6aに一体化された雄ジョイント部6bが形成されている。第二フランジ5における前記ハウジングHの筒軸上に位置される箇所には、前記雄ジョイント部6bの頭部6cを受け入れ保持する第一凹所5bと、前記雄ジョイント部6bの頸部6cを受け入れ保持すると共に第二フランジ5におけるハウジングHの閉塞端9に向けられた端部において外方に開放された第二凹所5cとからなる雌ジョイント部5aが形成されている。この第一例にあっては、それぞれ、扁平のリング状をなす前記シール部材2とスライダ3をヘッドパーツ6の胴部6aを取り巻くようにヘッドパーツ6と組み合わせた状態から、ヘッドパーツ6の雄ジョイント部6bを第二フランジ5の雌ジョイント部5aにはめ込むことで、かかる第一フランジ4と第二フランジ5との間にシール部材2とスライダ3を保持させてなるピストンPが形成されるようになっている。

0021

シール部材2は、典型的には、ゴムゴム状弾性を備えたプラスチックから構成され、扁平なリング状を呈している。前記ヘッドパーツ6の胴部6aを前記雄ジョイント部6bの側からシール部材2の内側に挿通することで、かかるヘッドパーツ6とシール部材2とが組み合わされる。

0022

図示の例では、シール部材2は、前記第一フランジ4に対する前端部2aと、ヘッドパーツ6の胴部6aの外面に対する内面部2bと、ハウジングHの内壁に対する外面部2cとを有している。また、シール部材2におけるハウジングHの開放端12側に向けられた側には、前記内面部2bと外面部2cとの間に周回溝2dが形成されている。この周回溝2dを挟んだ外面部2c側は、シール部材2の全周方向に亘ってハウジングHの開放端12側に向けて延出されて、ハウジングHの筒軸を取り巻く周回帯状を呈している。これによりシール部材2はスカート状部2eを備えており、ピストンPの移動方向xにおいてシール部材2の外面部2cは内面部2bよりも寸法を大きくしている。シール部材2の外面部2cは、前記前端部2aからスカート状部2eの端末2fに向かうに連れて次第にシール部材2を太くさせる向きに傾斜している。また、シール部材2の前端部2aには、周回突条2gが形成されている。なお、図示の例では、シール部材2の外面であって、ハウジングHの幅側を構成する側壁11に接する部分におけるハウジングHの筒軸を挟んだ左右にそれぞれ、ピストンPの移動方向xに沿った溝2hが形成されている(図6図8参照)。

0023

スライダ3は、典型的には、プラスチックから構成され、扁平なリング状を呈している。前記のようにヘッドパーツ6とシール部材2とを組み合わせた状態から、ヘッドパーツ6の胴部6aを前記雄ジョイント部6bの側からスライダ3の内側に挿通することで、かかるヘッドパーツ6とスライダ3とが組み合わされる。

0024

図示の例では、スライダ3は、ピストンPの移動方向xに直交する断面内郭形状を同じ向きでの前記ヘッドパーツ6の胴部6aの断面外郭形状と相補となる形状とした短寸筒状のベース3aと、このベース3aの外側に一体に形成されたリップ3dとを備えてなる。リップ3dは、図示の例では、ベース3aを取り巻くように形成された周回ひれ状体となっている。リップ3dは、前記ベース3aにおけるシール部材2側に位置される前端3bとハウジングHの開放端12側に位置される後端3cとの間において、このベース3aの外面部に一体化された基部3eを持つと共に、この基部3eからハウジングHの開放端12側に向けて延び出す延出部3fを備えている。基部3eと延出部3fとの間には肩部3hが形成されている。延出部3fは、前記肩部3hからその端末3gに向かうに連れて次第にベース3aとの距離を大きくする傾斜を持っている。

0025

前記第一フランジ4と第二フランジ5との間において、シール部材2とスライダ3は、共にピストンPの移動方向xに沿った若干の移動を許容された状態で保持されている。シール部材2の外面部2cはその全周に亘ってハウジングHの内壁に接し、スライダ3の延出部3fもその全周に亘ってその端末3g側でハウジングHの内壁に接するようになっている。また、スライダ3のベース3aの前端3bと前記リップ3dの基部3eとの間にある箇所はシール部材2のスカート状部2eの内側に位置し、また、スライダ3のリップ3dの肩部3hはシール部材2のスカート状部2eの端末2fに向き合うようになっている(図2図5)。

0026

そして、この実施の形態にあっては、前記制動力発生時に、前記スライダ3が前記シール部材2に圧接して、前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分が前記ハウジングHの外側に向けて変形するようになっている。

0027

より具体的には、図示の例では、前記制動力発生時に、前記スライダ3が前記シール部材2に圧接して、前記シール部材2における前記スカート状部2eが前記ハウジングHの外側に向けて変形するようになっている。

0028

図示の例では、ピストンPがハウジングHの閉塞端9から離れる向きに往動するときピストンPと閉塞端9との間に形成されるチャンバーCが負圧となり、これにより前記制動力の一部となる圧力変化による抵抗が生じるようになっている(図3図4)。また、このとき、前記スライダ3がシール部材2を前記のように変形させてシール部材2とハウジングHとの間の摩擦力を増大させ、これにより前記制動力の一部となる摩擦抵抗が生じるようになっている(図3図4)。

0029

図示の例では、ピストンPが往動されるときは、スライダ3は前記リップ3dの形状によりこの往動方向に移動し難くなるため、スライダ3の肩部3hがシール部材2のスカート状部2eの端末2fに圧接され、シール部材2の前端部2aに形成された周回突条2gが第一フランジ4に密着されてこの前端部2aと第一フランジ4との間がシールされると共に、スカート状部2eが外側に向けて変形されてシール部材2の外面部2cとハウジングHの内壁との間がシールされる(図3図4)。これにより、図示の例では、ピストンPが往動されるときは、チャンバーCに対する通気は、ピストンPを構成するヘッドパーツ6におけるハウジングHの筒軸上に位置される箇所において、第一フランジ4の縁部から胴部6aにおけるハウジングHの開放端12に向けられた端部に亘って形成された溝7(図6図7参照)により形成される通気路に限定され、前記圧力変化による抵抗が生じるようになっている。また、シール部材2のスカート状部2eの前記外側に向けた変形により、前記摩擦抵抗が生じるようになっている。すなわち、前記スライダ3は、前記シール部材2に対し前記ロッド1側から圧接される圧接部を備えており、図示の例では前記肩部3hがこの圧接部として機能するようになっている。

0030

この実施の形態にあって、前記ピストンPの作動速度に応じて、前記シール部材2の変形量が増加するようになる。これを別の観点から見るならば、前記ピストンPの作動速度に応じて、前記スライダ3の摺動量が増加するようになる。したがって、この実施の形態にかかるダンパーは、制動対象となる制動対象の移動速度に応じて制動力を変化させる速度応答型ないしは荷重応答型のダンパーとなる。

0031

前記制動力の全部あるいは大半を前記圧力変化による抵抗で賄うこととすると、ピストンの作動の開始時では制動力は小さく、作動が進むと急速に制動力が大きくなる。このため、このような手法では、場合によっては前記制動対象が移動の過程で停止したり、さらには移動の途中から移動前の位置に向けて勝手に復動を始めたりするなどの事態が生じることがあり、前記制動対象の移動をその全過程において適正に制御し難い。

0032

これに対し、この実施の形態にかかるダンパーでは、前記制動力は前記圧力変化による抵抗と前記摩擦抵抗とから賄われることから、前記制動対象の移動をその全過程において適正に制御することができる。すなわち、この実施の形態にかかるダンパーによれば、前記制動対象が移動の過程で停止したり、さらには移動の途中から移動前の位置に向けて勝手に復動を始めたりするなどの事態が生じることが可及的に防止できる。また、この実施の形態にかかるダンパーは、前記ハウジングHの断面積を小さくしても所望の制動力を発生し易く、小型化、薄型化し易い特長を有している。

0033

一方、図示の例では、ピストンPがハウジングHの閉塞端9に近づく向きに復動するときは、前記チャンバーCが正圧になり難く、かつ、このときは前記摩擦抵抗も小さくなるようになっている(図5)。図示の例では、ピストンPが複動されるときは、シール部材2とスライダ3は第二フランジ5側に移動して第一フランジ4とシール部材2の前端部2aとの間に隙間yが形成されると共に、前記リップ3dの形状によりスライダ3はピストンPの復動方向に移動しやすくなるためスライダ3はシール部材2に圧接されることなく、シール部材2とハウジングHの内壁との間の摩擦抵抗も増加されない。チャンバーCに対しては、前記溝7により形成される通気路に加え、第一フランジ4とシール部材2の前端部2aとの間の隙間y及びシール部材2とハウジングHの内壁との間を通じても連絡がなされる。これにより、図示の例では、ピストンPの復動に大きな力を必要としないようになっている。また、制動対象が移動の途中から移動前の位置に向けて復動するような事態は、ピストンPが復動しようとすると同時にチャンバーCの通気路が拡大されるため、生じることがない。

0034

また、この実施の形態にあっては、前記制動力発生時に、前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分の内方、つまり、前記スカート状部2eの内方に、前記シール部材2の前記ハウジングHの内方への変形を抑制する変形制御部13を備えさせている。

0035

前記変形制御部13は、少なくとも、前記シール部材2の前記ハウジングHの内壁に接する部分2iにおける前記ピストンの移動方向に沿う向きにおいて中央となる位置2jに、前記変形時に接して、前記変形を抑制するようになっている(図3図13参照)。

0036

図1図8に示される例では、前記変形制御部13は、前記スライダ3に一体に備えられている。前記変形制御部13は、短寸で扁平の筒状を呈している。変形制御部13の外面13aは、リップ3dの外面3iより内方に位置し、リップ3dの外面3iと変形制御部13の外面13aとの間には、シール部材2のスカート状部2eの厚さ寸法(内外寸法)よりもやや大きい距離が形成されており、スカート状部2eがハウジングHの内方に向けて変形しない状態ではスカート状部2eに変形制御部13の外面13aは接しないようになっている。変形制御部13の内面13bは、ベース3aの外面3jと実質的に同面上に位置するようになっている。変形制御部13の筒一端13cは、前記スライダ3のベース3aの前端3bに一体化されている。変形制御部13の筒一端13cと肩部3hとの間には、スカート状部2eの端末2fの内面に形成された周回隆起部2kが納まる隙間が形成されている。また、変形制御部13の筒他端13dは、シール部材2の周回溝2d内に位置されるようになっている。

0037

前記制動力発生時にシール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iは、スカート状部2eによって形成されており、ピストンPの往動先側、つまり、ハウジングHの開放端12側に向けて延出されているため、前記変形制御部13がない場合、ハウジングHの内方を屈曲外側とする座屈を生じさせる場合がある。このような座屈は、ピストンPに高荷重が作用された場合に生じ易く、また、前記ピストンPの移動方向xに直交する向きのハウジングHの断面外郭形状を扁平とした場合に生じ易い。このような座屈が生じると、シール部材2とハウジングHとの間のシール性が低下しチャンバーCへの通気を制御できなくなると共にシール部材2のハウジングHの内壁への摩擦力も低下するため、ダンパーの制動力の急速な低下が生じる。典型的には、このようにな座屈が生じた場合、制動対象を急速な移動と停止とを交互に繰り返すように運動させてしまう。

0038

この実施の形態にあっては、前記変形制御部13によって、前記制動力発生時に、前記シール部材2における前記ハウジングHの内壁に接する部分2iの内方への変形を抑制できることから、制動対象に対しその運動の全体に亘って一様な制動力を付与し続けることが可能となる。

0039

図11及び図12は、図1図10示されるダンパーを構成するスライダ3のリップ3dの基部3eに、ハウジングHの内壁側に向けて突き出す周回突条3kを形成させた例を示している。

0040

図13に示される例では、前記変形制御部13は、前記シール部材2に一体に備えられている。この例では、前記変形制御部13は、前記シール部材2の前記ハウジングHの内壁に接する部分2iにおける前記ピストンの移動方向に沿う向きにおいて中央となる位置2jに形成された周回突条13eにより構成されている。より具体的には、この例では、シール部材2におけるスカート状部2eの端末2fと基部との間であって、スカート状部2eの内面に、周回突条13eが形成されている。スカート状部2eがハウジングHの内方に向けて変形しない状態では周回突条13eはスライダのベースの外面には接しないようになっている。

0041

図示は省略するが、前記変形制御部13は、前記シール部材2及び前記スライダ3と物理的に独立した構成のものであってもよい。この場合は変形制御部13は、シール部材2のスカート状部2eとスライダ3のベース3aとの間に介在される扁平環状体として構成されることとなる。

0042

なお、当然のことながら、本発明は以上に説明した実施態様に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得るすべての実施態様を含むものである。

0043

Pピストン
Hハウジング
1ロッド
13変形制御部
2シール部材
2i ハウジングHの内壁に接する部分
3 スライダ

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    【課題】モータ駆動の出力軸の回転速度に拘わらず密封性能を維持し得る長寿命の密封装置を提供する。【解決手段】ケーシング103の開口部105と、モータの出力軸102との間を密封する密封装置1で、出力軸の軸... 詳細

  • KYB株式会社の「 ストッパ」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】本発明は、地震時には車体の台車に対する大きな変位を許容して脱線を防止できるとともに地震後にはストッパ機能を自動復帰させ得るストッパの提供を目的とする。【解決手段】本発明のストッパSは、フレーム... 詳細

  • KYB株式会社の「 ダンパ」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】搭載性を損なうことなく低減衰力と高減衰力を発揮できるダンパの提供を目的とする。【解決手段】本発明のダンパDは、ロッド側室R1からピストン側室R2へ向かう液体の流れに抵抗を与える伸側高減衰バルブ... 詳細

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