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技術 超音波プローブ、及びそれを用いた被検体情報取得装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 香取篤史
出願日 2016年10月24日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-207954
公開日 2018年5月10日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-068363
状態 未査定
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 接点用電極 画像情報生成装置 電流測定信号 焼き切れ 固有音響インピーダンス スイッチ電極 メカ部品 数百マイクロメータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

MUTプローブ内の個別素子で発生した異常を検知し、異常の発生した素子が与える他の素子への影響を抑制した超音波プローブを提供する。

解決手段

間隙を隔てて配置された一対の電極と、該一対の電極のうちの一方の電極を含む振動膜と、を有するセルを配して構成された複数の素子を備えたトランスデューサと、前記素子を構成する前記一対の電極間電圧印加する電圧印加手段と、前記素子を構成する前記一対の電極間の特性変化を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される検出情報に基づき、前記電圧印加を停止する電圧印加停止手段と、を有する超音波プローブ。

概要

背景

音波送受信を行う目的で、静電容量型超音波トランスデューサであるCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が提案されている。CMUTは、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて作製されたものである。

図16は、特許文献1に開示された静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT)のセル2の断面を示す模式図である。図16においては、基板4の上方に薄膜又はダイヤフラム8が間隙キャビティ)8を介して配されており、薄膜8は、支持体6によって支持されている。2つの電極10と12とは、間隙14によって隔てられており、キャパシタンスを形成する。ここで、薄膜8上に電極12が形成されている。53、54は、直流電圧印加手段、交流電圧印加手段、若しくは、GND等の固定電位印加する電圧印加手段である。図16のCMUTセルでは、一対の電極(電極10と12)間にバイアス電圧を印加した状態で、音波が薄膜8に入射することで生じる振動電圧変化として検出する。また、交流電圧を一方の電極に印加することで、2つの電極間容量性の力が変調され、薄膜8(ダイヤフラム)が動かされて音響信号(超音波)を送出する。

また、特許文献1は、センサアレイを構成するCMUTセルがアースへの短絡回路を形成した場合に、短絡したセルを隔離し、残りのセルを適切に動作させる技術を開示する。図17を参照してこれについて説明する。図17では、CMUTセル2が多数のセル群58を構成しており、各セル群58はセル2の頂部電極12を接続体15を用いて直列に接続している。各セル群58は、それぞれのヒューズ64によって共通のバイアス電圧母線線路50に接続されており、各セル群58内の何れかのセル2が不具合により短絡すると、短絡したセル2が属する群58のヒューズ64を流れる電流が増大し、このヒューズ64が溶断するように設計されている。これにより、不具合なセル2が属するセル群58を不動作(このセル群58を隔離)とするが、他のセル群は適正に動作させることができるとしている。

概要

CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を検知し、異常の発生した素子が与える他の素子への影響を抑制した超音波プローブを提供する。間隙を隔てて配置された一対の電極と、該一対の電極のうちの一方の電極を含む振動膜と、を有するセルを配して構成された複数の素子を備えたトランスデューサと、前記素子を構成する前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記素子を構成する前記一対の電極間の特性変化を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される検出情報に基づき、前記電圧印加を停止する電圧印加停止手段と、を有する超音波プローブ。

目的

本発明は、トランスデューサを有するプローブ内の個別素子で発生した異常を検知し、異常の発生した素子が与える他の素子への影響を抑制した超音波プローブを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

間隙を隔てて配置された一対の電極と、該一対電極のうちの一方の電極を含む振動膜と、を有するセルを配して構成された複数の素子を備えたトランスデューサと、前記素子を構成する前記一対の電極間電圧印加する電圧印加手段と、前記素子を構成する前記一対の電極間の特性変化を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される検出情報に基づき、前記電圧印加を停止する電圧印加停止手段と、を有することを特徴とする超音波プローブ

請求項2

前記電圧印加手段は、前記複数の素子毎に電圧を印加するものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。

請求項3

前記トランスデューサは、静電容量型であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波プローブ。

請求項4

前記特性変化は、電気的特性の変化であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の超音波プローブ。

請求項5

前記超音波プローブは、前記振動膜の振動により得られる信号を検出する受信回路を有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の超音波プローブ。

請求項6

前記検出手段は、前記一対の間に印加した電圧と、前記振動膜の振動により得られる信号との、オフセット情報に基づいて、検出を行うものであることを特徴とする請求項5に記載の超音波プローブ。

請求項7

前記検出手段は、前記特性変化の異常を検出するものであることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の超音波プローブ。

請求項8

前記一対の電極に接続された異常検出用の電極を有することを特徴とする請求項7に記載の超音波プローブ。

請求項9

前記検出手段と、前記電圧印加停止手段とがスイッチで構成されていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の超音波プローブ。

請求項10

前記スイッチは、所定の印加電圧以上で、スイッチが導通される動作を行う静電型スイッチであることを特徴とする請求項9に記載の超音波プローブ。

請求項11

前記静電型スイッチが、前記静電容量型トランスデューサと同じ構造をしていることを特徴とする請求項10に記載の超音波プローブ。

請求項12

前記静電型スイッチが、前記静電容量型トランスデューサが形成された基板上に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の超音波プローブ。

請求項13

請求項1から12の何れか1項に記載の超音波プローブと、光源と、前記超音波プローブで検出される光音響波を被検体の情報を表わす信号に変換する信号処理部と、を有することを特徴とする被検体情報取得装置

請求項14

前記光音響波は、前記光源より前記被検体に光を照射することで発生するものであることを特徴とする請求項13に記載の被検体情報取得装置。

技術分野

0001

本発明は、超音波などの音響波送受信(本明細書で送受信と言う場合、送信と受信のうちの少なくとも一方を意味する)を行う超音波プローブ、それを用いた被検体情報取得装置に関する。

背景技術

0002

超音波の送受信を行う目的で、静電容量型超音波トランスデューサであるCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が提案されている。CMUTは、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて作製されたものである。

0003

図16は、特許文献1に開示された静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT)のセル2の断面を示す模式図である。図16においては、基板4の上方に薄膜又はダイヤフラム8が間隙キャビティ)8を介して配されており、薄膜8は、支持体6によって支持されている。2つの電極10と12とは、間隙14によって隔てられており、キャパシタンスを形成する。ここで、薄膜8上に電極12が形成されている。53、54は、直流電圧印加手段、交流電圧印加手段、若しくは、GND等の固定電位印加する電圧印加手段である。図16CMUTセルでは、一対の電極(電極10と12)間にバイアス電圧を印加した状態で、音波が薄膜8に入射することで生じる振動電圧変化として検出する。また、交流電圧を一方の電極に印加することで、2つの電極間容量性の力が変調され、薄膜8(ダイヤフラム)が動かされて音響信号(超音波)を送出する。

0004

また、特許文献1は、センサアレイを構成するCMUTセルがアースへの短絡回路を形成した場合に、短絡したセルを隔離し、残りのセルを適切に動作させる技術を開示する。図17を参照してこれについて説明する。図17では、CMUTセル2が多数のセル群58を構成しており、各セル群58はセル2の頂部電極12を接続体15を用いて直列に接続している。各セル群58は、それぞれのヒューズ64によって共通のバイアス電圧母線線路50に接続されており、各セル群58内の何れかのセル2が不具合により短絡すると、短絡したセル2が属する群58のヒューズ64を流れる電流が増大し、このヒューズ64が溶断するように設計されている。これにより、不具合なセル2が属するセル群58を不動作(このセル群58を隔離)とするが、他のセル群は適正に動作させることができるとしている。

先行技術

0005

特開2006−343315号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1には、受信素子(または、送受信素子)内を複数のグループに分けておいて、不良が発生したグループをヒューズなどで溶断させる技術が記載されている。しかし、ヒューズなどを溶断させるには、一時的に大きな電流が流れる必要があり、溶断するまでの間に、他の素子の特性に影響を与え、素子を破損するなどの可能性がある。

0007

本発明は、トランスデューサを有するプローブ内の個別素子で発生した異常を検知し、異常の発生した素子が与える他の素子への影響を抑制した超音波プローブを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明により提供される超音波プローブは、間隙を隔てて配置された一対の電極と、該一対の電極のうちの一方の電極を含む振動膜と、を有するセルを配して構成された複数の素子を備えたトランスデューサと、前記素子を構成する前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記素子を構成する前記一対の電極間の特性変化を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される検出情報に基づき、前記電圧印加を停止する電圧印加停止手段と、を有することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によると、プローブ内の個別素子で発生した異常を検知し、異常の発生した素子が与える他の素子への影響を抑制した超音波プローブを提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

第1の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第1の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第1の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第2の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第3の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第4の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第5の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第5の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第6の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第6の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第7の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第7の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第7の実施形態に係る超音波プローブを説明する図である。
第8の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する図である。
第9の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する図である。
CMUTセルの断面を示す模式図である。
特許文献1に記載のセンサアレイを説明する図である。

実施例

0011

本発明では、上記課題を解決するにあたり、異常が発生した素子では上下電極間での特性(具体的には、抵抗値電位差、流れる電流など)が変化する点に着目した。本発明のプローブは、上下電極間の抵抗値や電位差、電流値の変化により素子の異常を検出する手段を有しており、検出手段での検出情報を元に、検出した素子へのバイアス電圧印加の停止を可能とする形態を包含する。

0012

本明細書において、音響波とは、光音響波、光超音波、音波、超音波と呼ばれる弾性波を含み、光照射により発生する音響波を、特に「光音響波」と呼ぶ。また、音響波のうち、プローブから送信される音響波を「超音波」と呼び、送信された超音波が被検体内反射したものを特に「反射波」と呼ぶ場合もある。音響波を代表して超音波と記す場合もある。

0013

以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、これらの
実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形、変更が可能である。

0014

(第1の実施形態)
本実施形態の超音波プローブでは、素子毎に上下電極間の特性を測定し、素子に異常が発生したことを検出する手段を有しており、検出手段での検出情報を元に、検出した素子へのバイアス電圧印加を停止する手段を有している。

0015

図1を用いて、本実施形態を説明する。図1は、本発明の超音波プローブを説明する模式図である。図1は、本発明の超音波プローブの構成要素を表す模式図である。図1においては、チップ(基板)99上に間隙(キャビティ)105を隔てて配置された一対の電極(第1の電極102と第2の電極103)が設けられている。そして、一方の電極(第1の電極102)を載置した振動膜101が支持部104により振動可能に支持されて、セル95が構成されている。100は、複数のセル95を配して構成された素子(エレメント)を表わしている。第1の電極102には、直流電圧発生手段402が接続され、所定の直流電圧Vaが印加される。もう一方の第2の電極103は、受信回路402に接続され、例えば、GND電位付近の固定電位となっている。これにより、第1の電極102と第2の電極103との間にVbias=Va−0Vの電位差を発生させることができる。Vaの値を調整することで、Vbias(バイアス電圧)の値をCMUTのセルが持つ機械特性により決まる所望の電位差(数十Vから数百V程度)と一致させることができる。振動膜101が超音波を受けて振動することにより、第2の電極103に静電誘導により微小電流が発生し、受信回路402により、その電流値を測定することで、受信信号を取り出すことができる。201は、本発明で特徴的な(バイアス)電圧印加停止手段であり、202は、同じく本発明で特徴的な一対の電極間の特性変化を検出する検出手段(異常検知手段)である。また、受信回路402の代わりに、送信の電圧を印加する機能を追加した送受信回路を用いる(不図示)ことも可能である。送受信回路を用いて、第2の電極103に、交流駆動電圧を印加することで、第1及び第2の電極間に交流の静電引力が発生し、振動膜101を或る周波数で振動させて超音波を送信することが可能である。

0016

本発明では、受信(または送受信)を行う素子単位毎(エレメントと呼ぶ)に、第2の電極103は、配線302を介して、同じ受信回路402に接続されている。言い換えると、超音波プローブは、素子数と同じ数の受信回路402を有しており、素子毎に受信信号を取り出す(または、超音波の送信を行う)ことができる。一方、素子単位毎の第1の電極102は、配線302を介して、同じバイアス印加停止手段201に接続されている。各素子に接続されたバイアス印加停止手段201のもう一方の端子は、直流電圧印加手段401に接続されている。各素子に対応するバイアス印加停止手段201を備えているため、直流電圧印加手段401から各素子の上下電極間に電位差を印加する動作を停止することができる。このバイアス印加停止手段201には、高耐圧の半導体スイッチなどを採用することができる。

0017

また、本発明では、素子毎に上下電極間での特性変化(例えば、異常)を検出できる手段202を備えていることがもう一つの特徴である。特性変化は、電気的特性の変化を包含する。この検出手段202は、例えば、素子に上下電極間の抵抗値が低下するという異常が発生した時の、素子毎の上下電極間に起こる特性の変化を検出できる機能を有している。もし、ある素子で上下電極間の抵抗値が低下すると、上下電極間に所望の電位差が印加できなくなる。それに伴い、異常素子以外の正常な素子の上下電極間にも、所望の電位差が印加できなくなり、正常な素子も所望の受信(あるいは、送受信)特性を得ることができなくなる。

0018

本発明の構成では、異常検出手段202が素子の異常を検出すると、異常検出信号501を、バイアス印加停止手段201に送る。バイアス印加停止手段201では、異常検出信号501を元に、異常が発生した素子への直流電圧(バイアス電圧)の印加を停止する。そのため、正常な素子の上下電極間には、所定の直流電圧(バイアス電圧)の印加が印加されたままの状態にでき、正常な素子の動作には影響をほとんど与えなくできる。本発明の超音波プローブは、素子に異常が発生した際、素子の異常を検出し、素子毎に直流電圧(バイアス電圧)の印加を停止することができるため、異常が発生していない素子に影響を与えることを回避することができる。そのため、一部の素子に異常が発生した場合でも、それ以外の素子は、影響を受けることなく使用することができる。本発明では、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難い超音波プローブを提供することができる。

0019

本実施形態の別の形態を、図2を用いて説明する。図2において、211は抵抗である。別の形態では、各素子の第1の電極102と、直流電圧発生手段401の間に、素子毎に抵抗211が配置されていることが、特徴的である。抵抗211があることにより、上下電極間の抵抗値が低下した場合でも、直流電圧発生手段401から各素子への配線の電圧への変動を少なくすることができる。そのため、もし、異常検出手段202が異常を検出し、バイアス印加停止手段201で停止するまでに少しの時間差が発生した場合でも、他の正常な素子により影響を与えにくくなる。また、抵抗211が電流制限機能を有するため、上下電極間にショートが発生した場合でも、配線の焼き切れなどを防ぐことができる。そのため、異常検出手段202が異常を検出する前に、一瞬のうちに配線が焼き切れてしまい、異常が発生したことを検出できないエラー発生を避けることができる。図2に示した別の形態では、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響をより与え難い超音波プローブを提供することができる。加えて、その他の効果として、外部の物体絶縁抵抗が低下した場合でも、外部に流れる電流の大きさを抑制することができる。そのため、より安全性が高く、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響をより与え難い超音波プローブを提供することができる。尚、別の実施形態は、図2で示したように、抵抗211を、バイアス印加停止手段201の直流電圧印加手段401側に配置した構成だけではなく、図3に示すようにバイアス印加停止手段201のCMUT側に配置する構成とすることもできる。

0020

(第2の実施形態)
本実施形態は、一対の電極間の特性変化を検出する(例えば、異常)検出手段201の構成に関する。それ以外は、第1実施形態と同様である。図4を用いて、本実施形態を説明する。図4は、直流電圧発生手段401と第1の電極102の間の機能ブロックを説明する模式図である。図4において、211は第1の抵抗、212は第2の抵抗、213は第1のコンデンサ、214は第2のコンデンサ、221は電圧測定手段、222は異常検知信号生成手段、501は異常検知信号、502はバイアス電圧測定信号である。本実施形態では、直流電圧発生手段401からの電圧を、第1の抵抗211と第2の抵抗212で分圧し、分圧した電圧を第1の電極102に印加している。ここで、電圧の分圧比は、第1の抵抗211に対する、CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値と、第2の抵抗212の抵抗値の合成抵抗で決まる。CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値に対して、第2の抵抗212は、小さい値に設定しておくことで、分圧比を第1の抵抗211と第2の抵抗212のみで規定することができる。第1のコンデンサ213と、第2のコンデンサ214は、それぞれ分圧前の電圧と、分圧後の電圧を安定化させるためのコンデンサである。

0021

もし、CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値が、第2の抵抗212の抵抗値に近くなる、或いは小さくなると、第1の抵抗211に対して、第2の抵抗212側の実効的な抵抗値が低下してしまい、分圧比が変わるため、第1の電極102に印加される電圧値が減少する。そのため、上下電極間に印加される電位差は、所定の値より小さくなり、受信(または、送受信)の効率が変化してしまう。本実施形態では、電圧を分圧した第2の抵抗212での電圧降下を、電圧測定手段221により測定することで、CMUTの素子に発生した異常を検出する。

0022

電圧測定手段221で測定した電圧は、バイアス電圧測定信号502として、異常検知信号生成手段222に入力される。異常検知信号生成手段222では、基準の電圧値より低下した場合、異常検知信号501を生成し、バイアス印加停止手段201に信号出力する。バイアス印加停止手段201は、異常検知信号501を受け取ると、備えているスイッチなどをOFFとして、CMUT素子側へのバイアス電圧の供給を停止する。

0023

ここで、第1の抵抗211があることで、素子の上下電極間に異常が発生しても、直流電位発生手段401にかかる負荷が急激に増大することを防ぐことができるので、直流電位発生手段401で生成するバイアス電圧の変動が発生しにくくなる。一方、第2の抵抗212での電圧降下を測定することで、上下電極間で発生した異常を正確に検出することができる。本実施形態に係る超音波プローブは、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常をより確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響をより与え難い超音波プローブを提供することができる。また、抵抗で分圧した電圧値を測定しているので、第1の抵抗211と第2の抵抗212を調整することで、異常の発生を最適な条件で検出することが容易にできる。加えて、素子毎に、第1の抵抗211と第2の抵抗212の分圧比を変えることで、素子毎の初期特性の違い(具体的には、最適な上下電極間電位が異なる)を補正して、素子毎に最適な上下電極間電位を印加することができる。そのため、受信(または、送受信)特性のばらつきの小さい超音波プローブを提供することができる。

0024

(第3の実施形態)
本実施形態は、異常検出手段201の構成に関する。それ以外は、第1実施形態と同様である。図5を用いて、本実施形態を説明する。図5は、直流電圧発生手段401と第1の電極102の間の機能ブロックを説明する模式図である。図5において、211は第1の抵抗、212は第2の抵抗、213は第1のコンデンサ、214は第2のコンデンサ、223は電流測定手段、222は異常検知信号生成手段、501は異常検知信号、502はバイアス電圧測定信号である。

0025

本実施形態では、直流電圧発生手段401からの電圧を、第1の抵抗211と第2の抵抗212で分圧し、分圧した電圧を第1の電極102に印加している。ここで、電圧の分圧比は、第1の抵抗211に対する、CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値と、第2の抵抗212の抵抗値の合成抵抗で決まる。CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値に対して、第2の抵抗212は、小さい値に設定しておくことで、分圧比を第1の抵抗211と第2の抵抗212のみで規定することができる。第1のコンデンサ213と、第2のコンデンサ214は、それぞれ分圧前の電圧と、分圧後の電圧を安定化させるためのコンデンサである。

0026

ここで、第2の抵抗212には、バイアス電圧の大きさと、第1の抵抗211と第2の抵抗212の値で決まる定常電流が流れている。もし、CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値が、第2の抵抗212の抵抗値に近くなる、或いは小さくなると、第2の抵抗に流れる電流の大きさが小さくなる。本実施形態では、第2の抵抗212に流れる電流値を、電流測定手段223により測定することで、CMUTの素子に発生した異常を検出する。

0027

電流測定手段223で測定した電流は、電流測定信号503として、異常検知信号生成手段222に入力される。異常検知信号生成手段222では、基準の電流値より低下した場合、異常検知信号501を生成し、バイアス印加停止手段201に信号出力する。バイアス印加停止手段201は、異常検知信号501を受け取ると、備えているスイッチなどをOFFとして、CMUT素子側へのバイアス電圧の供給を停止する。

0028

ここで、第1の抵抗211があることで、素子の上下電極間に異常が発生しても、直流電位発生手段401にかかる負荷が急激に増大することを防ぐことができるので、直流電位発生手段401で生成するバイアス電圧の変動が発生しにくくなる。一方、第2の抵抗212での電流値を測定することで、高い耐圧の部品を使うことなく、上下電極間で発生した異常を検出することができる。本実施形態に係る超音波プローブは、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響をより与え難い、簡単な構成の超音波プローブを提供することができる。

0029

(第4の実施形態)
本実施形態は、異常検出手段201の構成に関する。それ以外は、第1実施形態と同様である。図6を用いて、本実施形態を説明する。図6において、222は異常検知信号生成手段、501は異常検知信号、504は受信オフセット信号である。本実施形態では、受信回路402(または、送受信回路403)が、異常検出手段223の一部の機能を兼ねていることが特徴である。受信回路402(または、送受信回路403)では、第2の電極103に発生した交流の微小電流を検出し、電圧信号として超音波プローブ外に出力する機能を有している。本実施形態では、この電流検出機能を、CMUT素子で発生した異常の検出に用いることが特徴である。

0030

CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値が十分高い時は、上下電極間に流れる電流値は、十分無視できる程度まで小さい。しかし、CMUT素子に異常が発生し、CMUTの上下電極間の絶縁抵抗値が低下すると、第1の配線301と第2の配線302間に、漏れ電流が流れる。この漏れ電流は定常的に流れるため、受信回路402から出力される信号のオフセット値DC値)を変化させる。そのため、受信回路402からの出力信号のオフセット値をモニタすることで、漏れ電流値の変化を把握することができ、CMUT素子に発生した異常を把握することができる。即ち、一対の間に印加した電圧と、振動膜の振動により得られる信号との、オフセット情報に基づいて検出がなされる。

0031

具体的には、受信回路402(または、送受信回路403)で受信した信号のオフセット成分を、受信オフセット信号504として、異常検知信号生成手段222に出力する。異常検知信号生成手段222では、予め初期に測定しておいたオフセット値より大きく変化した場合、異常検知信号501を生成し、バイアス印加停止手段201に信号出力する。バイアス印加停止手段201は、異常検知信号501を受け取ると、備えているスイッチなどをOFFとして、CMUT素子側へのバイアス電圧の供給を停止する。このように、図6では、受信回路402(または、送受信回路403)の出力信号を利用することで、素子で発生した異常を検出することができるため、構成要素の増加を抑制することができる。本実施形態では、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難い、簡単な構成の超音波プローブを提供することができる。尚、本実施形態は、受信回路402(または、送受信回路403)の回路構成に寄らず、電流を電圧に変換する機能を有した回路を有したものであれば、どのような構成でも用いることができる。

0032

(第5の実施形態)
本実施形態は、CMUTの上下電極に接続されたパッドの構成に関する。それ以外は、第1から第4の実施形態の何れかと同様である。図7図8を用いて、本実施形態を説明する。まず、図7を用いて、CMUTを用いた超音波プローブの受信部(または、送受信部)の付近の構成例の説明を行う。

0033

図7の超音波プローブでは、CMUT100を備えたチップ99上を、絶縁フィルム141と枠142で囲んで、その間をシリコーン144で充填された構成となっている。

0034

基板(チップ)99上には、CMUT100が形成されている。CMUT100は、振動膜101、第1の電極102、第2の電極103と、支持部104、配線107、108、電極109、110により構成されている。基板上201は、第2の電極103と支持部104が配置されており、支持部104により支持された振動膜101上に第1の電極102が配置されている。第1の電極102と第2の電極103は対向するように配置されており、振動膜101は第1の電極102と一体に振動する構成となっている。配線107、108や電極109、110は、アルミニウムや銅、金、ニッケルチタンなどの金属薄膜成膜することにより形成されている。配線107、108や電極109、110は、数百ナノメーターから数マイクロメーターの厚さで、数マイクロメーターから数百マイクロメーターの線幅線間距離を有している。

0035

第1の電極102と、第2の電極103は、フレキシブル配線基板143を介して、それぞれ直流電圧発生手段401(不図示)と送受信回路402(不図示)に接続されている。第1の電極102は配線107を介して、電極109に接続されており、第2の電極103は配線108を介して、電極109に接続されている。フレキシブル配線基板143は、薄い導電層122が、薄い絶縁膜123と絶縁層124により挟まれた構成になっており、導電層や絶縁層の厚さは数マイクロメーターから数十マイクロメーター程度であり、屈曲しやすい構成となっている。導電層122は、銅などにより構成することができる。絶縁層122、123は、ポリイミドなどにより構成することができる。フレキシブル基板143の両端は、絶縁層が一部形成されず導電層122が露出した電極121となっており、電極121部で後述する電気接続手段により、基板上99の電極と接続されており、もう一方側で回路基板上の直流電圧発生手段401(不図示)や送受信回路402(不図示)に接続されている。

0036

図1で、基板99は、支持部材146上にフレキシブル配線基板143と並んで配置されており、電極109、110と電極121間は、ワイヤー131により電気的に接続されている。ワイヤー131は、封止材132により覆われており、ワイヤー131が基板やフレキシブル配線基板143と固定され、外部からの衝撃などによる変形から保護されている。封止材132は、エポキシなどの樹脂接着剤を用いて、容易に実現することができる。

0037

支持部材146は、樹脂などにより構成することができる。また、枠142の一部が有する凹部に、支持部材145が有する凸部がはめ込める構造になっており、組み立てることにより枠142と支持部材145を所望の位置関係に設定することができる。それにより、枠202に対して、支持部材145上の基板99に形成したCMUT100との位置の相対関係を所望のものにすることができる。尚、上記説明と逆の構成すなわち、枠142が凸部を有し、支持部材145が凹部を有する構成も同様に用いることができる。

0038

基板99上のCMUT100の表面上には、シリコーンの層144が形成されており、更にシリコーン層144上には、シート状の絶縁フィルム141が配置されている。基板99の端面(側面)は、枠142により四方を完全に囲まれている。シート状のフィルム141は、枠142の端面と隙間が全くなくなるように全周を接着されおり、枠202をフィルム141で蓋をしている構成となっている。

0039

図7の構成では、CMUT100上は、絶縁のシリコーン144で充填されているが、充填が不完全な部分があったり、シリコーンの剥がれなどがあると、上下電極間の絶縁抵抗値が低下することがある。また、超音波プローブは、被検体との間に、超音波ゲルや水などの媒質を介して使用する。そのため、更に、外部とは絶縁フィルム141と枠142で囲まれているが、絶縁フィルム141の剥がれや、傷、破れなどが発生すると、外部からの媒質がCMUTの電極及びその配線付近に侵入し、上下電極間の絶縁抵抗値の低下につながる。本発明を用いることで、このような故障モードに寄る上下電極間の絶縁抵抗値を検出することができる。図8に、本実施形態の超音波プローブの上面からの模式図を示す。図8では、絶縁フィルム141と、シリコーン144をなくした状態で、示している。図8のX−X‘断面は、図7の断面の模式図に対応している。

0040

本実施形態では、チップ99上に、第1の電極102と電気的に接続された第1の異常検出用電極151と、第2の電極103と電気的に接続された第2の異常検出用電極152を備えていることが特徴である。

0041

第1の異常検出用電極151と、第2の異常検出用電極152は、チップ99上に分散して配置されている。これにより、CMUT100を備えたチップ99とシリコーン144間や、絶縁フィルム141などによる異常が発生した場合に、より早く異常を検出することができる。また、第1の異常検出用電極151と、第2の異常検出用電極152を、チップ99の角や辺の近くに配置することで、枠142と絶縁フィルム141間の接着している部分に故障が発生し、絶縁フィルム141が剥がれたことによる異常が発生する際には、より早く異常を検出することができる。

0042

本実施形態の超音波プローブによると、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常をより早い段階で確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難い超音波プローブを提供することができる。尚、本実施形態では、CMUT100を備えたチップ99を、枠141と絶縁フィルム142で囲んだ構成で説明したが、本発明はこの構成に限らない。CMUT100を備えたチップ99が、枠とシリコーンなどでできた音響レンズで囲まれた構成など、超音波プローブとして用いられる構成であれば、同様に用いることができる。

0043

(第6の実施形態)
本実施形態は、バイアス印加停止手段201と異常検出手段202に関する。第1と第5の実施形態の何れかと同様である。本実施形態では、バイアス印加停止手段201と異常検出手段202が、静電型スイッチ190で構成されていることが特徴である。図9図10を用いて、説明する。図9図10において、99は基板(チップ)、180は梁、181は上部スイッチ電極、182は接点用電極、183は下部スイッチ電極、184は支持部、230は抵抗である。

0044

本実施形態で、直流電圧が印加されていない状態を図9に示す。静電型スイッチ190は、基板(チップ)99上に形成されている。梁180は、支持部184により一方を固定され、もう一方には上部スイッチ電極181が配置され、片持ち梁の構造となっている。下部スイッチ電極183は、グランド電位に接続されているため、上部電極181に高電圧が印加されると、上部スイッチ電極181と下部スイッチ電極183間に電位差が発生し、電極間に静電引力が発生する。発生する静電引力は、電位差に対応して、指数関数的に増加し、片持ち梁180のバネ復元力を超えた静電引力が印加されると、梁180が、基板(チップ)99側に引き込まれて、梁180と下部スイッチ電極183が接触する(図10の状態)。ここで、梁180は絶縁性の材料、または表面が絶縁されており、下部スイッチ電極183と対応する上部スイッチ電極181の下部には梁180が配置されていることが特徴である。これにより、上部スイッチ電極181と下部スイッチ電極183は、電気的には接続されず、上部スイッチ電極181がグランド電位に短絡されないようになっている。

0045

一方、接点用電極182と対応する上部スイッチ電極181の下部には梁180が配置されていないことが特徴である。これにより、梁180と下部スイッチ電極183が接触した図10の状態では、上部スイッチ電極181と接点用電極182は接触し、電気的に接続された状態になっている。そのため、直流電圧発生手段401からバイアス電圧が、静電型スイッチ190を介して、第1の電極102に印加される。

0046

もし、CMUT100の上下電極間に異常が発生すると、第1の電極102の電圧が低下していく。ここで、各素子には、抵抗230を備えているため、異常がある素子の電圧だけが低下して、他の正常な素子の電圧には変化は起こらない。異常素子では、第1の電極102の電圧が低下するために静電引力が減少して、片持ち梁180のバネの復元力の方が大きくなると、梁180が離れて、接点用電極182と上部スイッチ電極181の接続がオフになる。これにより、静電型スイッチ190により、電極間の異常を検出して、検出した素子へのバイアス電圧印加を停止する動作を行うことができる。静電型スイッチは、所定の印加電圧以上で、スイッチが導通される動作を行うものを採用可能である。

0047

ここで、梁180は、所定のバイアス電圧で、下部電極183と接触するように、梁の構造や、電極の間隔を決めればよい。また、製造上の誤差や、異常を検出するマージンを見込んで、接触・非接触が発生する閾値の電圧を設定すればよい。

0048

本実施形態では、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難く、追加の構成要素の少ない超音波プローブを提供することができる。尚、本実施形態では、梁180を片持ち梁として説明したが、本発明はこれに限らず、同様の動作を行うことができるものであれば、両持ち梁を始めとして様々な構造のものも、同様に用いることができる。尚、本実施形態では、静電型スイッチ190はMEMS技術を用いて形成した構成で説明したが、本発明はこれに限らない。印加電圧の大きさにより、電気的な導通のON/OFFが行えるものであれば、メカ部品電気部品などで実現したものを始めとして、同様に用いることができる。

0049

(第7の実施形態)
本実施形態は、バイアス印加停止手段201と異常検出手段202に関する。第6の実施形態と同様である。図11図12を用いて、具体的に説明する。図11において、161は上部スイッチ電極、162は接点用電極、163は下部スイッチ電極、402は、受信回路である。図12において、403は、送受信回答であり、図11図12との違いは、受信回路402を用いているか送受信回路403を用いているかである。本実施形態では、超音波の受信(または、送受信)を行う素子100と、静電型スイッチ190を、同じ基板99上に、ほぼ同じ構造で備えていることが特徴である。本実施形態での静電型スイッチ190は、振動膜101上に、上部スイッチ電極161を備えており、振動膜101の中央部は孔があいており、上部スイッチ電極161が振動膜101の下面まで露出している構造となっている。振動膜101の中央部の孔に対応する領域のチップ99上には、接点用電極162が配置されており、それを囲むように、ドーナツ状に下部スイッチ電極163が配置されている。第6の実施形態と同様に、下部スイッチ電極163は、グランド電位に固定されており、振動膜101は絶縁材料、または表面が絶縁された構造となっている。尚、本実施形態の静電型スイッチ190は、CMUT100とほぼ同じ形状のパラメータメンブレンの直径、振動膜の厚さ、空隙の高さなど)で構成することで、実現することができる。メンブレン中央部の孔や、電極形状が異なることや、電圧ばらつきや変動のマージンを考慮して、静電型スイッチ190の形状パラメータを最適なものにすることで、所望の動作を容易に得ることができる。

0050

本実施形態では、CMUT100と同じ製造プロセスで、静電型スイッチ190を同じチップに作り込むことができるので、チップの外部に構成要素を追加することなく、欲しい機能を実現することとができる。そのため、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難く、追加の構成要素がほとんどない超音波プローブを提供することができる。尚、本実施形態では、静電型スイッチ190は、CMUT100に近接して配置する必要はなく、チップ上のあいたスペースに配置することができる。また、静電型スイッチ190に超音波が到達することで、静電型スイッチ190のON/OFF特性に影響を与える場合には、図13で示すように、静電型スイッチ190の測定対象側に、超音波遮蔽部材170を備えることが望ましい。超音波遮蔽部材170は、外部からの超音波を反射または吸収して、静電型スイッチ190まで到達させないものであれば、用いることができる。これにより、外部からの超音波により、静電型スイッチ190のON/OFF特性が影響を受けることを防ぎ、より安定した動作をさせることができる。

0051

(第8の実施形態)
第1から第7の何れかの実施形態に記載の超音波トランスデューサ(CMUT)は、光音響効果を利用した光音響波(超音波)の受信に用いることができ、それを備えた被検体情報取得装置に適用することができる。図14は、本実施形態の被検体情報取得装置を説明する模式図である。図14において、700は被検体、701は静電容量型トランスデューサ(CMUT)、702はトランスデューサの保持部材、704は光源、705は画像情報生成装置である。そして、706は画像表示器、601は発光指示信号、602は光、603は光602の照射により発生した音響波(超音波)、604は光音響波受信信号、605は光音響信号による再現画像情報である。

0052

発光指示信号601に基づいて、光源704から光602(パルス光)を発生させることにより、測定対象物(被検体)700に光602を照射する。測定対象物700では光602の照射により光音響波(超音波)603が発生し、この超音波603を複数の超音波トランスデューサ702で受信する。被検体700との間には、気泡による音響波(超音波)の減衰を避けるために、媒質707が充填されている。受信信号の大きさや形状、時間の情報が光音響波の受信信号604として、信号処理部である画像情報生成装置705に送られる。一方、光源704で発生させた光602の大きさや形状、時間の情報(発光情報)が、光音響信号の画像情報生成装置705に記憶される。光音響信号の画像情報生成装置705では、光音響波受信信号603と発光情報を基に測定対象物700の画像信号を生成して、光音響信号による再現画像情報605として出力する。画像表示器706では、光音響信号による再現画像情報605を基に、測定対象物700を画像として表示する。

0053

本発明の超音波プローブは、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難い。そのため、異常を検出して、動作を停止した素子があっても、他の素子にほとんど影響を与えずに、画像データの取得を行うことができる。更に、異常を検出した素子の情報を、被検体情報取得装置に提供する構成にすることが、より望ましい。これにより、被検体情報取得装置側で、異常を検出して動作を停止している素子を把握することができ、画像を再現する際に、受信動作を停止している素子の情報を補間する処理を行い、画像を生成することができる。そのため、動作を停止している素子があっても、取得する画像の劣化を極力抑えることができる。

0054

本実施形態に係る超音波プローブを用いた被検体情報取得装置は、素子に異常が発生しても、画質の低下が少ない画像を提供することができる。

0055

(第9の実施形態)
第1から第7の何れかの実施形態に記載の超音波トランスデューサ(CMUT)は、超音波の送受信を利用した超音波イメージングに用いることができ、それを備えた被検体情報取得装置に適用することができる。その際、受信回路402の代わりに、受信機能に加えて、CMUTに送信信号を与える機能も付加された送受信回路403を用いる必要がある。

0056

図15において、900は測定対象、901は被検体情報取得装置、902は超音波トランスデューサ(CMUT)、903は画像情報生成装置、904は画像表示器、801、802は超音波、800は超音波送信情報、803は超音波受信信号、804は再現画像情報である。超音波トランスデューサ902は、送受信素子であるCMUTのエレメントを複数のアレイ状に並べたもので構成されている。超音波トランスデューサ902から測定対象900に向かって出力された超音波801は、測定対象900の表面でその界面での固有音響インピーダンスの差により、反射する。反射した超音波802は、超音波トランスデューサ(CMUT)902で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号803として画像情報生成装置903に送られる。一方、超音波トランスデューサ(CMUT)902から、送信超音波の大きさや形状、時間の情報が超音波送信情報803として、画像情報生成装置904に送られている。画像情報生成装置904では、超音波受信信号803と超音波送信情報800を基に、測定対象900の画像信号を生成して再現画像情報804として送り、画像表示器904で表示される。

0057

本発明の超音波プローブは、CMUTプローブ内の個別素子で発生した異常を確実に検知し、異常の発生した素子が他の素子への影響を与え難い。そのため、異常を検出して、動作を停止した素子があっても、他の素子にほとんど影響を与えずに、画像データの取得を行うことができる。更に、異常を検出した素子の情報を、被検体情報取得装置に提供する構成にすることが、より望ましい。これにより、被検体情報取得装置側で、異常を検出して動作を停止している素子を把握することができるので、超音波を送信する際に、動作を停止している素子には、不要の高電圧の送信信号を印加しない動作を行える。CMUTの上下電極間で異常が発生している素子に、高電圧の送信信号を印加すると、更なる異常が発生する可能性があるので、この動作を行うことは望ましい。

0058

更に、送信動作を停止している素子を補間するように、他の素子の送信条件を変えて、影響を低減することができる。また、画像を再現する際に、受信動作を停止している素子の情報を補間する処理を行い、画像を生成することができる。そのため、送受信動作を停止している素子があっても、取得する画像の劣化を極力抑えることができる。尚、本明細書中の実施形態では、第1の電極102に直流電圧発生手段401を、第2の電極103を受信回路402に接続して説明しているが、本発明はこの形態に限らない。第1の電極102に受信回路402を、第2の電極103を直流電圧発生手段401に接続した構成にも同様に用いることができる。

0059

99チップ(基板)
100素子単位(エレメント)
101振動膜
102 第1の電極(上電極
103 第2の電極(下電極
104 支持部
105間隙(キャビティ)
201電圧印加停止手段
202電極間の特性変化を検出する検出手段
401 電圧印加手段

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