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技術 施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びハウス加温方法

出願人 株式会社桂精機製作所安田尚登
発明者 安田尚登戸木文雄富田正浩
出願日 2017年10月19日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-202546
公開日 2018年5月10日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2018-068286
状態 未査定
技術分野 植物の栽培 温室
主要キーワード 吸上げ量 ガス系燃料 二酸化炭素供給装置 直接加温 加温機 湿度検出装置 環境制御システム 園芸用ハウス
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重要な関連分野

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図面 (7)

課題

施設園芸ハウス内の温度管理が行え、結露の発生を防止して二酸化炭素を設園芸用ハウス内に供給でき、飽差を適正範囲内に収めることができる施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びこの統合環境制御システムを用いたハウス加温方法を提供する。

解決手段

燃焼室5で発生した排気ガス排熱により、熱交換室22では施設園芸用ハウス2内の空気を加温し、排気ガスの温度を第1及び第2熱交換器10,11を通して冷却すると共に、排気ガスを冷却した際に生じる水分を施設園芸用ハウス2外に排出する。冷却した排気ガスに含まれる二酸化炭素の全量を施設園芸用ハウス2内に供給する。第1及び第2熱交換器10,11で水分量の少ない外気を乾燥させ、乾燥させた外気をビニールシート2aの表面層に沿って供給する。

概要

背景

ビニールシートから構成されている施設園芸ハウス(以下では、単にハウスとして記載する。)では、冬場にハウス内を加温して、促成栽培を行っている。最も広く普及しているハウスの加温方法は、重油燃焼することによる間熱タイプを用いた加温方法である。間熱タイプは、重油を燃焼してハウス内の空気を直接加温する方法とは異なり、重油を燃焼して生じた排気ガスとハウス内の空気との間で熱交換を行い、熱交換によって加温した空気を温風としてハウス内に戻す方法である。

重油を燃焼して生じる排気ガスには、有毒物質が含まれるため、上述した間接タイプの加温方法では、熱交換後の排気ガスを強制的にハウス外に排出する構成が採用されている。排気ガスをハウス外に排出することは、排気ガスが有している排熱熱エネルギーを外部に廃棄することになり、熱損失が生じることになる。排熱を捨てることによって生じる熱損失を最小にするための技術が開発されてきているが、依然として排気ガスはハウス外に排出される構成が多用されている。

重油を使用したハウス加温技術は、ほぼ確立されている技術ではあるが、一方で、燃料となる重油価格の急激な変動や排気ガスによる汚染、排気ガスに含まれる二酸化炭素をハウス内で利用することに関しては、依然として課題が存在している。単純にハウス内の温度を得るためだけに重油を用いた加温方法は、無駄の多い加温方法であって時代遅れの加温方法になっている。

近年では、灯油などを燃料にして人工的に二酸化炭素を作成し、光合成時に消費される二酸化炭素をハウス内に供給する農法が提案されている。土壌等に生息する微生物が発生する二酸化炭素を利用することもできるが、光合成時に必要とする二酸化炭素を確保するためには、人工的に作成した二酸化炭素をハウス内に供給することが必要になる。

人工的に作成した二酸化炭素をハウス内に供給するものとしては、二酸化炭素供給装置(特許文献1参照)などが提案されている。特許文献1に記載されている二酸化炭素供給装置60は、図6に示す構成になっている。

図6に示すように、二酸化炭素供給装置60は、燃焼装置61、二次熱交換器62、熱駆動冷凍機63、吸熱用熱交換器64を備えた構成になっている。そして、燃焼装置61を燃焼させた際に発生する排気ガスの排熱を二次熱交換器62で熱交換して温水を発生させ、この発生した温水を熱駆動冷凍機63に供給する。熱駆動冷凍機63は、供給された温水をエネルギー源にして冷水を発生させる。

そして、冷水を吸熱用熱交換器64に供給して、燃焼装置61で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する。冷却された排気ガスは、ハウス内の植物に直接供給されている。吸熱用熱交換器64で加熱された冷水は、熱駆動冷凍機63に供給されて冷却され、吸熱用熱交換器64に供給する冷水となる。

概要

施設園芸用ハウス内の温度管理が行え、結露の発生を防止して二酸化炭素を設園芸用ハウス内に供給でき、飽差を適正範囲内に収めることができる施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びこの統合環境制御システムを用いたハウス加温方法を提供する。燃焼室5で発生した排気ガスの排熱により、熱交換室22では施設園芸用ハウス2内の空気を加温し、排気ガスの温度を第1及び第2熱交換器10,11を通して冷却すると共に、排気ガスを冷却した際に生じる水分を施設園芸用ハウス2外に排出する。冷却した排気ガスに含まれる二酸化炭素の全量を施設園芸用ハウス2内に供給する。第1及び第2熱交換器10,11で水分量の少ない外気を乾燥させ、乾燥させた外気をビニールシート2aの表面層に沿って供給する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

施設園芸ハウス内に配設された、前記施設園芸用ハウス内の温度を設定温度に維持する燃焼装置と、前記燃焼装置からの排気ガスを前記施設園芸用ハウス内に排出する排気ダクトと、外気を前記施設園芸用ハウス内に導入する外気導入ダクトと、前記排気ダクト内の前記排気ガスと前記外気導入ダクト内導入外気との間で熱交換を行う熱交換器と、を備え、前記外気導入ダクトの排気口は、前記施設園芸用ハウス内で前記施設園芸用ハウスを構成するビニールシート表面層に沿って設けられていることを特徴とする施設園芸用ハウスの統合環境制御システム

請求項2

前記熱交換器の上流側における合流地点で前記排気ダクトに連結し、前記施設園芸用ハウス内の空気を前記排気ガスに合流させる空気導入ダクトを備え、前記合流地点の上流側における前記排気ダクト及び空気導入ダクトにそれぞれダンパーが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項3

第1ポンプは、前記熱交換器の下流側における前記排気ダクトに配設され、第2ポンプは、前記熱交換器の下流側における前記外気導入ダクトに配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項4

前記熱交換器の下流側における前記外気導入ダクトに第1自動三方コックが設けられ、また、前記熱交換器の下流側における前記排気ダクトに第2自動三方コックが設けられ、前記第1自動三方コックと前記第2自動切替コックとは、連結ダクトを介して連結され、前記第1自動三方コックは、前記外気導入ダクトと前記連結ダクトとのそれぞれの接続開口量が調整可能に構成され、前記第2自動三方コックは、前記排気ダクトと前記連結ダクトとのそれぞれの接続開口量を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項5

前記熱交換器は、水分を前記施設園芸用ハウス外に排出するドレンを有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項6

前記燃焼装置に供給する燃焼空気は、前記施設園芸用ハウス内の空気であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項7

前記燃焼装置は、燃焼状態切替え制御が行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項8

前記燃焼状態の切替え制御は、前記施設園芸用ハウス内に設置した温度検出装置及び湿度検出装置からの検出信号に基づいて、前記設定温度における飽差が3〜6g/m3を維持する切換え制御であることを特徴とする請求項7に記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システム。

請求項9

前記請求項1乃至8に記載の施設園芸用ハウスの統合環境制御システムを用いたハウス加温方法であって、施設園芸用ハウス内において、前記施設園芸用ハウス内の温度を設定温度に維持する燃焼装置から排出された排気ガスと前記施設園芸用ハウス外から導入した導入外気を熱交換器で熱交換し、前記熱交換器で除湿した前記排気ガスからの水分を前記施設園芸用ハウス外に排出するステップと、前記熱交換器により前記導入外気を温めて生じた乾燥空気を、前記施設園芸用ハウス内で前記施設園芸用ハウスを構成するビニールシートの表面層に沿って供給するステップと、前記熱交換器により除湿されて低温となった前記排気ガスの全量を前記施設園芸用ハウス内に供給するステップと、を含んだことを特徴とするハウス加温方法。

請求項10

前記熱交換器で行う熱交換が、前記排気ガスに前記施設園芸用ハウス内の空気を混合した混合ガスを用いた熱交換であることを特徴とする請求項9に記載のハウス加温方法。

請求項11

前記熱交換器の下流側における前記外気導入ダクトに設けた前記第1自動三方コックと前記熱交換器の下流側における前記排気ダクトに設けた前記第2自動三方コックとを接続する連結ダクトを用いて、前記第1三方コック及び前記第2三方コックにおけるそれぞれの接続開口量を制御することで、前記熱交換器で熱交換された導入外気の一部を前記排気ダクトから前記施設園芸用ハウス内に排出させるステップ、または前記熱交換器で熱交換された排気ガスの一部を前記外気導入ダクトから前記施設園芸用ハウスを構成するビニールシートの表面層に沿って排出するステップを含んだことを特徴とするハウス加温方法。

請求項12

前記施設園芸用ハウス内の設定温度における飽差が3〜6g/m3の範囲を維持するように、前記燃焼装置の燃焼状態の切替え制御を行うステップを含んでいることを特徴とする請求項9または11に記載のハウス加温方法。

技術分野

0001

本発明は、作物栽培する施設園芸ハウス内の環境を統合的に調整する統合環境制御システム及び当該統合環境制御システムを用いたハウス加温方法に関する。

背景技術

0002

ビニールシートから構成されている施設園芸用ハウス(以下では、単にハウスとして記載する。)では、冬場にハウス内を加温して、促成栽培を行っている。最も広く普及しているハウスの加温方法は、重油燃焼することによる間熱タイプを用いた加温方法である。間熱タイプは、重油を燃焼してハウス内の空気を直接加温する方法とは異なり、重油を燃焼して生じた排気ガスとハウス内の空気との間で熱交換を行い、熱交換によって加温した空気を温風としてハウス内に戻す方法である。

0003

重油を燃焼して生じる排気ガスには、有毒物質が含まれるため、上述した間接タイプの加温方法では、熱交換後の排気ガスを強制的にハウス外に排出する構成が採用されている。排気ガスをハウス外に排出することは、排気ガスが有している排熱熱エネルギーを外部に廃棄することになり、熱損失が生じることになる。排熱を捨てることによって生じる熱損失を最小にするための技術が開発されてきているが、依然として排気ガスはハウス外に排出される構成が多用されている。

0004

重油を使用したハウス加温技術は、ほぼ確立されている技術ではあるが、一方で、燃料となる重油価格の急激な変動や排気ガスによる汚染、排気ガスに含まれる二酸化炭素をハウス内で利用することに関しては、依然として課題が存在している。単純にハウス内の温度を得るためだけに重油を用いた加温方法は、無駄の多い加温方法であって時代遅れの加温方法になっている。

0005

近年では、灯油などを燃料にして人工的に二酸化炭素を作成し、光合成時に消費される二酸化炭素をハウス内に供給する農法が提案されている。土壌等に生息する微生物が発生する二酸化炭素を利用することもできるが、光合成時に必要とする二酸化炭素を確保するためには、人工的に作成した二酸化炭素をハウス内に供給することが必要になる。

0006

人工的に作成した二酸化炭素をハウス内に供給するものとしては、二酸化炭素供給装置(特許文献1参照)などが提案されている。特許文献1に記載されている二酸化炭素供給装置60は、図6に示す構成になっている。

0007

図6に示すように、二酸化炭素供給装置60は、燃焼装置61、二次熱交換器62、熱駆動冷凍機63、吸熱用熱交換器64を備えた構成になっている。そして、燃焼装置61を燃焼させた際に発生する排気ガスの排熱を二次熱交換器62で熱交換して温水を発生させ、この発生した温水を熱駆動冷凍機63に供給する。熱駆動冷凍機63は、供給された温水をエネルギー源にして冷水を発生させる。

0008

そして、冷水を吸熱用熱交換器64に供給して、燃焼装置61で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する。冷却された排気ガスは、ハウス内の植物に直接供給されている。吸熱用熱交換器64で加熱された冷水は、熱駆動冷凍機63に供給されて冷却され、吸熱用熱交換器64に供給する冷水となる。

先行技術

0009

公表2014−010561

発明が解決しようとする課題

0010

引用文献1に記載された二酸化炭素供給装置60は、燃焼装置61で発生した熱を一旦温水に変え、この温水を用いて発生させた冷水を用いて二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する構成になっている。そのため、エネルギーロスが大きくなり、燃焼装置61における燃焼効率が悪い構成になっている。

0011

また、ハウス内の植物が二酸化炭素を用いて光合成を行うためには、飽差(ハウス内の湿度とハウス内の温度における飽和水蒸気量との差)が、3〜6g/m3であることが適正であるとされているが、引用文献1に記載された二酸化炭素供給装置60では、植物に直接二酸化炭素を供給するだけで、この飽差については、何ら検討されていない。

0012

図4図5を用いて、飽差について次に簡単に説明する。
図4は、温度(気温)を縦方向に記載し、相対湿度を横方向に記載しており、温度と相対湿度が交差したところに飽差の値を示している説明図であり、二つの直線で囲まれ、色付けした領域が、飽差が3〜6g/m3の適正範囲であることを概略的に示している範囲である。図5は、植物の光合成が行われる状態を概略的に説明している図である。

0013

土壌48に植えられた植物40は、葉40cの気孔42から水分を蒸発51すると、蒸発51した水分を補給するため、根40aから40bを通って水分47aと養分47bを葉40cに吸上げる。葉40cから蒸発51する水分量は、ハウス内の湿度と温度の影響を受けている。ハウス内の温度に対して、そのときの相対湿度の値が高い場合、即ち、飽差の値が3g/m3よりも小さな場合には飽和水蒸気量に近くなるため、葉40cから蒸発51する水分量が少なくなり、根40aから吸い上げる水分47aと養分47bの吸上げ量も少なくなる。

0014

逆に、上述した同じ温度での相対湿度の値が低い場合、即ち、飽差の値が6g/m3よりも大きい場合には、植物40自身が乾燥し過ぎないようにするため、葉40cは、気孔42を閉じて、葉40cから水分が蒸発51しないように自己防衛する。自己防衛を行っているときも、根40aから吸い上げる水分47aと養分47bの吸上げ量は少なくなる。

0015

ハウス内の温度に対して適切な相対湿度になっているとき、即ち、この温度での飽差の値が3〜6g/m3の適正範囲内にあるときは、葉40cからの水分の蒸発51が活発になり、根40aから吸い上げる水分47aと養分47bの吸上げ量が増大する。そして、太陽49から太陽光49aを浴び、二酸化炭素50の吸収も活発になり、光合成45が促進されることになる。光合成により生成された糖46は、葉40cに貯められると共に成長点43に供給される。
このように、二酸化炭素50の吸収が活発になり、光合成45が促進されるためには、飽差が3〜6g/m3の適正範囲内にあることが必要である。

0016

上述したように、引用文献1に記載された二酸化炭素供給装置60は、冷却した排気ガスをハウス内に供給してハウス内の温度を高めるとともに、排気ガスに含まれる二酸化炭素を植物に供給するだけの構成である。そして、ハウス内の温度における飽差については何も言及していない。そのため、飽差が上述した適正範囲内に存在していない場合には、植物は光合成を行い難い状態になっているか、全く光合成が行えない状態になっている。

0017

また、施設園芸用ハウス内の湿度が100%近くになっている場合には、ハウス内の空気における水分量は飽和水蒸気量に近くなるため、即ち、飽差の値が0g/m3に近づくため、ハウス内の温度と外気の温度との温度差によって、施設園芸用ハウスを構成するビニールシートの表面層結露が発生する。発生した結露は、水滴となって滴下し、余分な水分を植物に供給することになる。また、ハウス内の温度が上昇して結露が蒸発する際には、ハウス内の空気から熱を奪い取って蒸発が行われることになり、ハウス内を温めていた空気のエネルギーロスが発生する。

0018

本発明は、上述したような従来の問題を解決し、施設園芸用ハウスの環境制御システム根本的に変えるものであり、施設園芸用ハウス内の温度管理が行え、結露の発生を防止して二酸化炭素を施設園芸用ハウス内に供給でき、飽差を適正範囲内に収めることができる施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びこの統合環境制御システムを用いたハウス加温方法の提供を目的としている。

課題を解決するための手段

0019

上記目的を達成するため、本発明に係る施設園芸用ハウスの統合環境制御システムは、施設園芸用ハウス内に配設された、前記施設園芸用ハウス内の温度を設定温度に維持する燃焼装置と、前記燃焼装置からの排気ガスを前記施設園芸用ハウス内に排出する排気ダクトと、外気を前記施設園芸用ハウス内に導入する外気導入ダクトと、前記排気ダクト内の前記排気ガスと前記外気導入ダクト内導入外気との間で熱交換を行う熱交換器と、を備え、
前記外気導入ダクトの排気口は、前記施設園芸用ハウス内で前記施設園芸用ハウスを構成するビニールシートの表面層に沿って設けられていることを特徴としている。

0020

また、本発明に係るハウス加温方法は、本発明に係る施設園芸用ハウスの統合環境制御システムを用いたハウス加温方法であって、施設園芸用ハウス内において、前記施設園芸用ハウス内の温度を設定温度に維持する燃焼装置から排出された排気ガスと前記施設園芸用ハウス外から導入した導入外気を熱交換器で熱交換し、前記熱交換器で除湿した前記排気ガスからの水分を前記施設園芸用ハウス外に排出するステップと、前記熱交換器により前記導入外気を温めて生じた乾燥空気を、前記施設園芸用ハウス内で前記施設園芸用ハウスを構成するビニールシートの表面層に沿って供給するステップと、前記熱交換器により除湿されて低温となった前記排気ガスの全量を前記施設園芸用ハウス内に供給するステップと、を含んだことを特徴としている。

発明の効果

0021

本発明は、従来から行われていた施設園芸用ハウスの環境制御システムを根本的に変えることができ、施設園芸用ハウス内の温度管理を行いながら結露の発生を防止して二酸化炭素を設園芸用ハウス内に供給でき、しかも、飽差を適正範囲内に収めることができる。

図面の簡単な説明

0022

統合環境制御システムの概略構成図である。(実施例1)
統合環境制御システムの他の概略構成図である。(実施例2)
自動三方コックの構成例を示した概略断面図である。(実施例2)
気温と相対湿度とに対応した飽差の値を示すグラフである。(説明図)
植物の光合成を示す説明図である。(説明図)
二酸化炭素供給装置の概略構成図である。(従来例)

0023

本発明の実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本発明に係わる施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びハウス加温方法は、以下において説明する構成例に限定されるものではなく、本発明に係わる施設園芸用ハウスの統合環境制御システムの構成としては、様々な形態で実施することが可能であって、発明の要旨を逸脱しない範囲内で部材の置き換え、変更等を行うことができる。置き換え、変更等を行って構成した施設園芸用ハウスの統合環境制御システム及びハウス加温方法は、本発明の権利範囲包含される。

0024

(構成)
図1を用いて、本発明に係わる施設園芸用ハウスの統合環境制御システム1及びハウス加温方法の構成について説明する。施設園芸用ハウス2(以下では、単にハウス2として記載する。)の統合環境制御システム1は、ビニールシート2aを用いて構成されたハウス2の内部30に、燃焼装置4、燃焼装置4で発生した排気ガスを導く排気ダクト6、外気をハウス2内に導入する外気導入ダクト7、第1熱交換器10、第2熱交換器11、温度検出装置26、湿度検出装置27、ハウス2内の空気を排気ダクト6に導入する空気導入ダクト8を配設した構成になっている。

0025

燃焼装置4は、供給された燃焼空気と燃料とを用いて燃焼を行わせる燃焼室5と、燃焼室5で発生した排気ガスの排熱を熱交換して、ハウス2内の空気を加温する熱交換室21と、ハウス2内の空気を熱交換室21に供給するファン20と、熱交換室21で温められた空気をハウス2内に戻す排出口22が設けられている。燃焼室5で発生した排気ガスは、燃焼室5に接続した排気ダクト6を通って排出される。

0026

燃焼室5は、燃焼室5に燃焼空気を供給する燃焼空気供給管23及び燃料を供給する燃料供給管24が接続している。燃焼空気供給管23は、ハウス2内の空気を供給する構成にしておくことも、外気を供給する構成にしておくこともできる。また、燃焼室5は、ハウス2内の温度を検出する温度検出装置26が、接続コード26aを介して接続され、また、ハウス2内の湿度を検出する湿度検出装置27が、接続コード27aを介して接続されている。

0027

燃料供給管24で供給される燃料は、天然ガス液化石油ガスLPG)などのガス燃料、若しくはGTL(Gas to Liquids)などガス改質液体燃料を用いたガス系燃料が用いられている。重油や灯油などを燃焼させたときには、排気ガス中に有害な物質を含んでいるが、ガス燃料及びガス系燃料は、燃焼した後の排気ガス中に有害な物質を含まない。

0028

また、燃焼室5の燃焼制御をON−OFF制御で行うと、点火時と消火時に不完全燃焼が生じて、一酸化炭素が発生する。そして、有害な物質を含んだ燃料を用いて燃焼させた場合には、等が発生する。

0029

このような問題を解決するため、燃焼室5の燃焼制御は、温度検出装置26及び湿度検出装置27からの検出信号に基づいて、高温燃焼状態と中温燃焼状態及び/又は低温燃焼状態との間で燃焼状態の切替えが可能に構成されている。即ち、ハウス2内の温度を設定温度に維持するための制御として、従来の燃焼装置で行われている燃焼状態から消火状態への切替え制御、即ち、ON−OFF制御は、燃焼室5の燃焼制御としては行っていない。ON−OFF制御の代わりに、常に燃焼状態が維持されるように、燃焼室5の燃焼制御を行っている。

0030

そして、燃焼室5における燃焼状態を切替えることで、ハウス2内の設定温度における飽差を3〜6g/m3に維持している。燃焼室5における燃焼状態の切替えは、燃焼空気供給管23から供給する燃焼空気量及び燃料供給管24から供給する燃料供給量を相互に関連させながら調整することで行う。

0031

排気ダクト6は、燃焼室5の排気ガス排出口に接続して、熱交換室21内に配管されている第1排気ダクト6aと、第1排気ダクト6aに接続して、第1熱交換器10内に排気ガスを導入する第2排気ダクト6bと、第1熱交換器10で熱交換されて、除湿して温度が下げられた排気ガスを取り出して、第2熱交換器11内に排気ガスを導入する第3排気ダクト6cと、第2熱交換器11で熱交換されて、更に除湿して温度が下げられた排気ガスを取り出す第4排気ダクト6dと、から構成されている。第4排気ダクト6dの排気口6eは、熱交換室21で温められた空気をハウス2内に排出する排出口22に接続している。

0032

そして、第1ポンプ12は、第4排気ダクト6d内に配設されている。第1ポンプ12によって、排気ガスは、排気ダクト6内と第1熱交換器10及び第2熱交換器11内を圧送され、排気口6eからハウス2内に排出される。

0033

外気導入ダクト7は、外気を吸引して取り入れ、取り入れた導入外気を第2熱交換器11内に導入する第1外気導入ダクト7aと、第2熱交換器11で熱交換されて温められた導入外気を取り出して、第1熱交換器10内に温められた導入外気を導入する第2外気導入ダクト7bと、第1熱交換器10で熱交換されて、更に温められた導入外気を乾燥空気として取り出す第3外気導入ダクト7cと、から構成されている。

0034

第3外気導入ダクト7cの排出口7dは、ハウス2を構成するビニールシート2aの表面層、特に、天井3の面に沿った部位等の結露が発生し易い部位に形成されている。
第1外気導入ダクト7aは、ハウス2の外部31に配設した空気取入れ口と、ハウス2内に配設された第2熱交換器11とを繋ぐ管路として構成されている。

0035

第2ポンプ13は、第3外気導入ダクト7c内に配設されており、第2ポンプ13によって、導入外気は、外気導入ダクト7内と第2熱交換器11及び第1熱交換器10内を圧送され、排出口7dからハウス2を構成するビニールシート2aの表面層に沿って排出される。

0036

排気ダクト6において、第2排気ダクト6bは、第1熱交換器10の上流側における合流箇所16において、空気導入ダクト8と連結している。そして、合流箇所16の上流側において、第2排気ダクト6bには、排気ガスの流量を調整する第1ダンパー14が配設され、空気導入ダクト8には、合流させる空気の流量を調整する第2ダンパー15が配設されている。

0037

空気導入ダクト8は、第2排気ダクト6b内を流れる排気ガスにハウス2内の空気を混入させる。排気ガスに空気が混入した混合ガスは、合流箇所16の上流側における排気ガスの温度よりも温度が下げられている。

0038

第1熱交換器10は、第2排気ダクト6bから導入される混合ガスの排熱と、第2外気導入ダクト7bから導入される第1熱交換器10内に温められた導入外気との間で熱交換を行い、混合ガスの温度を下げるとともに除湿を行う。そして、混合ガスの排熱との間での熱交換により、第2外気導入ダクト7b内の導入外気を更に温め、乾燥空気にする。

0039

第1熱交換器10は、ドレン18aが接続している。ドレン18aは、第1熱交換器10における熱交換によって混合ガスから除湿された水分をハウス2の外部31に排出する。

0040

第2熱交換器11は、第3排気ダクト6cから導入され、第1熱交換器10で除湿及び温度が下げられた混合ガスの排熱と、第1外気導入ダクト7aから導入された導入外気との間で熱交換を行い、混合ガスの温度を更に下げるとともに除湿を行う。そして、混合ガスの排熱との間での熱交換により、第1外気導入ダクト7aで導入された導入外気を加温する。

0041

第2熱交換器11は、ドレン18bが接続している。ドレン18bは、第2熱交換器11における熱交換によって混合ガスから除湿された水分をハウス2の外部31に排出する。

0042

(作用)
燃焼室5は、温度検出装置26及び湿度検出装置27からの検出信号に基づいて、ハウス2内の温度が設定温度となるように燃焼が制御される。燃焼室5の燃焼制御は、高温燃焼状態と中温燃焼状態及び/又は低温燃焼状態との間で燃焼状態の切替えを行うことにより行われ、燃焼状態の切替えを行っても常に燃焼状態は維持されている。これにより、点火時や消火時に発生する不完全燃焼によって一酸化炭素がハウス2内に排出されるのを防止している。

0043

本発明に係るハウスの統合環境制御システムを説明するに当って、以下の条件下で燃焼室5における燃焼制御が高温燃焼状態で行われている場合を例に挙げて説明する。また、燃焼空気供給管23から燃焼室5に供給される燃焼空気の供給量が900m3、燃料供給管24から供給されるLPGの供給量が900m3であるとして、このときの燃焼室5から第1排気ダクト6aに排出される排気ガスの排出量は900m3であるものとして説明を行う。

0044

そしてこのとき、ハウス2内の設定温度は15℃に設定されており、ハウス2内の空気の温度は15℃で、空気中に含まれる水分の割合は約13g/m3(15℃における飽和水蒸気量)であるものとする。そして、外気の温度が5℃で、外気に含まれる水分の割合は、7g/m3であり、第1外気導入ダクト7aからは、1800m3の外気が吸引されて、第2熱交換器11内に導入されているものとする。

0045

また、吸引ファン20により燃焼室5にハウス2内の空気が供給されて、第1排気ダクト6a内を流れる排気ガスとの間で熱交換が行われるとき、排熱の約70%が吸引ファン20によって燃焼室5に供給された空気の加温に使われ、排熱の30%を持った排気ガスが第2排気ダクト6bに導入されているものとする。

0046

このように設定した条件の下で試算を行うと、第1排気ダクト6aから第2排気ダクト6bに流入した排気ガスの流入量は、900m3となり、温度は約200℃で、水分の割合は約377g/m3となる。合流箇所16でハウス2内の空気が900m3流入して第2排気ダクト6b内の排気ガス900m3に混入して混合ガスが生成されると、第1熱交換器10に導入される混合ガスの導入量は1800m3となり、温度は約100℃まで下がり、混合ガス中に含まれる水分の割合は約200g/m3となる。

0047

第1熱交換器10では、第2排気ダクト6b内の混合ガスと、第2外気導入ダクト7b内の導入外気との間で熱交換が行われる。そして、第2外気導入ダクト7b内の導入外気は、第2熱交換器11において温度が高められた導入外気になっている。

0048

第1外気導入ダクト7aから吸引されて第2熱交換器11に導入された導入外気(導入量が1800m3で、温度は5℃、水分量は7g/m3)は、第2熱交換器において加温され、導入量の1800m3と水分量の7g/m3はそのままの状態で、温度が37℃に上昇した状態になっている。

0049

第1熱交換器10では、第2外気導入ダクト7bにおける37℃に上昇した導入外気と第2排気ダクト6b内の混合ガスとの間で熱交換が行われ、混合ガスは、除湿と冷却とが行われて、導入量は1800m3のままで、温度が68℃に低下し、水分量は182g/m3となる。混合ガスから除湿された18g/m3の水分は、ドレン18aを介してハウス2の外部31に排出される。

0050

また、第1熱交換器10で加温された導入外気は、導入量の1800m3と水分量の7g/m3はそのままの状態で、温度が68℃に上昇した乾燥空気となって、第3外気導入ダクト7c内に流出することになる。第2ポンプ13によって、外気導入ダクト7内に導入された導入外気は、圧送される。

0051

即ち、第2ポンプ13によって、第1外気導入ダクト7aの空気取入れ口から取り入れた導入外気は、外気導入ダクト7内と第2熱交換器11及び第1熱交換器10内を圧送され、温度が高められた乾燥空気となって排出口7dからビニールシートの表面層、特に、天井3の面や結露が発生し易い面に沿って排出される。

0052

また、第1排気ダクト6a内を流れる排気ガスの排熱は、吸引ファン20により強制的に熱交換室21内に供給されたハウス2内部の空気との間で熱交換が行われ、排気ガスの排熱で温められた空気は、排出口22からハウス2内に戻される。また、熱交換により温度が下げられた排気ガスは、第2排気ダクト6b内を流れる。

0053

そして、第1熱交換器10の処理能力に応じた温度となるように、排気ガスに空気を混合して混合ガスにすることで、第1熱交換器10に導入する混合ガスの温度を下げている。第1ダンパー14及び第2ダンパー15の開閉量を制御することで、第2排気ダクト6b内の排気ガスと混入する空気の割合をそれぞれ調整することができる。

0054

第1熱交換器10で加温された導入外気は乾燥空気となって、天井3側等のビニールシート2aの表面層に沿って排出されるので、ビニールシート2aの表面層に発生し易い結露を防止できる。

0055

第2熱交換器11では、第3排気ダクト6cを流れる混合ガスと、第1外気導入ダクト7aから導入された導入外気との間で熱交換が行われ、熱交換が行われた混合ガスは、その導入量は1800m3のままで、温度が37℃に低下し、水分量は44g/m3となって第4排気ダクト6d内に流入する。第4排気ダクト6d内に流入した混合ガスは、第4排気ダクト6dの排気口6eから、燃焼室5の排出口22を通ってハウス2内に排出される。
排気口6dから排出された混合ガスには、燃焼室5に供給された燃料を燃焼することによって生じた二酸化炭素が全量含まれている。

0056

上述した説明では、二つの熱交換器10、11を用いた構成について説明を行ったが、熱交換器の性能によっては、一つの熱交換器で代用させることもできる。また、三つ以上の熱交換器を用いた構成にしておくこともできる。

0057

燃焼室5における燃焼状態の切替え制御としては、高温燃焼状態と中温燃焼状態及び/又は低温燃焼状態に切替える切換え制御以外にも燃焼状態を多段階に亘って行う切替え制御や高温燃焼から低温燃焼までの間を比例的に変化させて行う比例制御などを行うことができる。説明を行わなかったが、当然、上述した各切替え制御において、燃焼室5における燃焼状態の切替えの一つとして、燃焼室5での燃焼が行われない停止状態が含まれている。

0058

(効果)
本発明に係るハウスの統合環境制御システム及びハウス加温方法では、排気口6dから排出された混合ガスによって、ハウス2内の二酸化炭素の濃度を高めることができ、光合成の活動を活発に行わせることができる。特に、夜間に作動させた燃焼装置4によって、植物の周囲を二酸化炭素の濃度が高い状態にしておくことができ、しかも、温度と湿度を管理することで飽差を適正な範囲内に収めておくことができるので、光合成が活発に行われる日の出の時期には、植物の発育が促進される。

0059

燃焼室5に供給する燃焼空気として、ハウス2内の空気(900m3)を用いた場合、合流箇所16において排気ガスに混入させる空気(900m3)はハウス2内の空気を用いているので、第4排気ダクト6dの排気口6dから混合ガス(排出量1800m3)がハウス2内に流入しても、ハウス2内の空気量としては変動を生じない。

0060

また、例えば、18000m3の容積を有するハウス2では、一般的に容積の約10%〜15%に相当する空気が、自然換気されている。即ち、18000m3の容積の10%である1800m3の空気が自然換気されている。

0061

上述した説明では、自然換気される1800m3の換気量を例に挙げて、この換気量に相当する量と同じ量の外気を取り入れた場合について説明を行った。そして、外気を乾燥空気にしてハウス2内に供給しているので、ハウス2内の圧力を高めた状態にしている。ハウス2内の圧力を高めても、自然換気されていくことになるので、ハウス2内の圧力が異常に高くなることはない。

0062

しかも、取り入れた導入外気を乾燥空気にして、ハウス2内の結露が発生し易い場所に向けて強制的に排出している。これによって、ハウス2の上層部に配したビニールシートの表面層や結露が発生し易いビニールシートの面における結露の発生を効率的に防止しておくことができる。しかも、結露が蒸発するときにハウス2内から熱を奪うというエネルギーロスを発生させず、燃焼装置4における発熱効率を高めておくことができる。

0063

また、燃料として天然ガスやLPGなどのガス燃料、GTLなどのガス改質液体燃料を用いているので、クリーンな排気ガスを生成でき、二酸化炭素を含んだ排気ガス(上述した説明では、混合ガス)を除湿した状態で直接ハウス2内に供給することができる。

0064

このように、燃焼室5で発生した排気ガスが有していた排熱を利用して、ハウス2内の空気を間熱タイプで加温するとともに、導入外気を加温して乾燥空気にすることができる。

0065

第1熱交換器10と第2熱交換器11における熱交換時に混合ガスから除湿した水分は、ハウス2外に排出しているので、ハウス2内に供給する混合ガスに含まれる水蒸気によって、ハウス2内が過湿状態になるのを防止できる。また、混合ガスを除湿することによって、ハウス2内に供給する混合ガスの潜熱を利用することができ、潜熱はハウス2内の空気の加温に寄与する。

0066

燃焼装置4によって、ハウス2内の空気の加温と湿度の調整が同時に行えるので、ハウス2内の温度を設定温度に制御すると同時に湿度の管理も行える。そして、設定温度における飽差が、植物の発育に適した3〜6g/m3の適正範囲内に収まるように、温度及び湿度の管理が同時に行える。これによって、ハウス内の環境を統合的に調整することができる。

0067

(構成)
図2に示すように実施例2の構成では、実施例1の構成における第3外気導入ダクト7cに配した第2ポンプ13の下流側の部位に自動三方コック35を配設し、第4排気ダクト6dに配した第1ポンプ12の下流側の部位に自動三方コック38を配設した構成になっている。そして、自動三方コック35と自動三方コック38とを連結ダクト39によって連結している。

0068

他の構成は、実施例1における構成と同様の構成になっており、実施例1で用いた部材符号と同じ部材符号を用いることで、それらの部材に関する重複した説明を省略している。

0069

自動三方コック35、38は、同一の構成を有しているので、図3を用いて自動三方コック35の構成について説明する。図3に示すように、自動三方コック35内には弁体35aが設けられており、弁体35a内には略T字状の流路36a、36bが形成されている。流路36aは、第3外気導入ダクト7cを連通させる流路として形成されており、流路36bは、流路36aから分岐して連結ダクト39に対して選択的に連通する流路として形成されている。

0070

図3(a)に示す弁体35aの回動位置では、図2に示すように第3外気導入ダクト7cを第2ポンプ13と排出口7dとを連通させると共に、第2ポンプ13に接続した第3外気導入ダクト7cを、流路36bを介して連結ダクト39に連通させることができる。

0071

また、弁体35aを図3(a)に示した回動位置から流路36aの中心線回転軸として、あるいは流路36bの中心線と流路36aの中心線との交点をとおる紙面に垂直な軸を回転軸として180度回転させると、図3(b)に示すように、第3外気導入ダクト7cを第2ポンプ13と排出口7dとを連通させる状態を維持して、流路36bと連結ダクト39とを遮断する位置に回動させることができる。

0072

流路36bの流路径と流路36aの流路径とは同じ形状に形成した構成を示しているが、流路36bの中心線と流路36aの中心線との交点をとおる紙面に垂直な軸を回転軸とした場合には、流路36bの流路径を連結ダクト39の流路径と同じあるいは狭い流路径に形成し、流路36aの流路径を第3外気導入ダクト7cの流路径よりも広く形成しておくこともできる。このように形成しておくことにより、弁体35aの回動量に応じて、連結ダクト39に流出させる導入外気の流量を制御することができる。

0073

自動三方コック35の構成としては、図3(c)に示す自動三方コック35’の構成とすることもできる。図3(c)では、自動三方コック35’内に略T字状の流路35’aが形成されており、T字状の流路35’aの下流側には、それぞれ開閉量制御可能なダンパー37a、37bが配設されている。外部からの制御信号等により、各ダンパー37a、37bの開閉量を制御することで、自動三方コック35’から第3外気導入ダクト7cや連結ダクト39に流出させる導入外気の排出流量を制御することができる。

0074

(作用)
このように構成されているので、自動三方コック35を制御することで、第3外気導入ダクト7cや連結ダクト39に流出させる導入外気の排出流量をそれぞれ制御することができる。

0075

第4排気ダクト6dに設けた自動三方コック38も自動三方コック35、35’と同様に構成されているので、連結ダクト39に排出された導入外気の一部を熱交換器11の下流側に配した第4排気ダクト6dに供給することができ、第4排気ダクト6d内を流れる排気ガスに連結ダクト39からの導入外気を混合させることができる。

0076

また、第4排気ダクト6d内を流れる排気ガスの圧力が、第3外気導入ダクト7c内を流れる導入外気よりも高圧のときには、連結ダクト39を介して、第4排気ダクト6d内を流れる排気ガスの一部を導入外気に混入させることができ、混合ガスを排出口7dからハウス2の天井側に排出させることができる。

0077

(効果)
従来から、ハウス内でガス系燃料(天然ガス、LPG、ガス改質燃料など)を燃焼させ、その排ガスをハウス内に導入することで、排ガスの排熱を利用する構成が用いられてきている。このように構成することで、省エネ効果生むと同時に排ガスの二酸化炭素を有効に利用することができる。しかも、この方法を採用することによって、二酸化炭素の排出削減にもつながる。

0078

ただ、単純に排ガスをハウス内に導入すると、不要に過剰な水蒸気がハウス内に導入されることになる。それを解決するために本発明では、ガス系燃料を燃焼させる加温機の外部に別途熱交換器を配し、燃焼排ガスに対してハウス内の空気を混合させたものと、ハウス外から導入した低温の外気との間で熱交換を行わせ、熱交換で温度が下がった排ガスから除湿を行うことができる構成になっている。

0079

本発明の構成によって、加温機本体で生成される温風(加温機本体22の熱交換温風)に加え、外部からの導入外気を排ガスとの間で熱交換することによって、性質の異なる2種類の空気を生成することができる。一つの種類の空気は、低温・低湿度の導入外気が熱交換によって高温・低湿度の「熱交換外気」となったものである。もう一つの種類の空気は、燃焼排ガスが低温の外気によって熱交換される際に一部が除湿された「熱交換後の排ガス」が生成されたものである。

0080

このようにして、本発明では2種類の空気を生成することができるので、それぞれの特性を生かして利用することができる。特に実施例1の構成によって、次のような効果を奏することができる。

0081

1)大量に生成される加温機本体からの温風(熱交換室22から排出される温風)は、群落に導入される。
2)熱交換された排ガスは、導入外気との間で熱交換されることによって、一部除湿され、加温機本体からの温風に混合されて群落に導入することができ、加温機本体からの温風に対して熱的な付加を加えることができる。
3)一方、熱交換された導入外気は、低湿度・高温の状態となり、ハウス上層に放出される。この放出によって、2層のハウス内空気が形成され、ハウス上層に放出された導入外気における湿度によって、ハウス上層での結露を減少させることができる。その結果、結露による熱損失を減少させることができ、省エネにつなげることができる。

0082

実施例2の構成を採用することによって、実施例1の奏する効果に加えて、更に、次のような効果を奏することができる。即ち、実施例2の構成では、実施例1における利用方法に加えて、熱交換した導入外気と熱交換した排ガスの使い方として、次の2通りの利用方法がある。

0083

1)熱交換した導入外気と熱交換後の排ガスを混合し、すべてハウスの上層部に排出させることができる。

0084

例えば、ハウス内をより除湿する必要がある場合には、ハウスに結露水送り出す機能があれば、若干の熱損失を伴うものの、熱交換した導入外気と熱交換後の排ガスとの混合空気を、すべてハウスの上層部に排出することで、排出流量を増大させることができるのでかなり多くの除湿が可能である。

0085

即ち、加湿を嫌い、適正な飽差を維持したい場合や、また群落や植物体果実への結露を防ぐことが必要な場合には、この手法が効果的な手法になる。

0086

2)熱交換した導入外気と熱交換後の排ガスを混合し、すべてを群落に送り出すことができる。

0087

例えば、群落の温度を上昇させたい場合や、より高温を好む植物種がハウス内に植えられている場合には、この方法を用いることで、温度維持優先させることができる。しかも、ハウス全体を加温するのではなく、群落を中心に昇温させることができる。

0088

3)上述した利用方法に加えて、ハウスの大きさ、季節における気温や湿度の状態、群落の種類等に応じて、ハウスの上層部に排出する熱交換した導入外気と熱交換後の排ガスの混合割合を調整することができる。また、熱交換した導入外気と熱交換後の排ガスとの混合割合を適宜の割合に調整して、調整した上記混合ガスを加熱器本体で生成された温風に混合させることができる。

実施例

0089

この出願は、2016年10月20日に出願された日本出願特願2016−206200を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

0090

本発明の技術思想は、施設園芸用ハウス内の環境を統合的に調整するものとして適用することができる。

0091

1・・・統合環境制御システム、2・・・ハウス、4・・・燃焼装置、5・・・燃焼室、6・・・排気ダクト、7・・・外気導入ダクト、8・・・空気導入ダクト、10・・・第1熱交換器、11・・・第2熱交換器、21・・・熱交換室、35,35’、38・・・自動三方コック、39・・・連結ダクト、40・・・植物、40c・・・葉、42・・・気孔、45・・・光合成、49・・・太陽、50・・・二酸化炭素、51・・・蒸発、61・・・燃焼装置、62・・・二次熱交換器、63・・・熱駆動冷凍機、64・・・吸熱用熱交換器。

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