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図面 (5)

課題

漏れ検査検査用ガスなどとして使用される希釈水素ガスを生成するための装置として、高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、ランニングコストの低減を図る。

解決手段

水素ガス希釈用ガスが導入されて、水素希釈した希釈水素ガスを生成するための混合タンクと、水を分解して水素ガスを発生する水素発生器と、希釈用ガスを供給する希釈用ガス供給源と、前記水素発生器から混合タンクに向けて水素ガスを導く水素ガス供給流路と、前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて希釈用ガスを導く希釈用ガス供給流路と、前記水素ガス供給路を経て混合タンクに導かれる水素ガス流量と前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて導かれる希釈用ガス流量との比を制御するためのガス流量比制御手段とを有してなる希釈水素ガス生成装置

概要

背景

各種気体液体を収容した中空部品、あるいは気体や液体を移送するための配管などについては、充分な気密性が要求されることが多い。そこでこれらの部品や配管などについては、その製造工程の最終段階出荷段階、あるいは使用前の段階などにおいて、漏れが生じるか否かをチェックするための検査を行うのが通常である。この種の漏れ検査では、検査対象物(ワーク)内に検査用ガスを導入し、検査対象物の外側においてガス検知装置により検査用ガスの漏出の有無を検出するのが一般的である。

このような漏れ検査用ガスとしては、一般にはヘリウム(He)ガスが用いられている。但し、高価な100%ヘリウムのガスを使用する必要はなく、そこで一般には空気などの希釈用ガス高濃度ヘリウムガスに混合して、ヘリウムガス濃度を所定の低濃度希釈した希釈ヘリウムガスを漏れ検査用ガスとして使用するのが一般的である。
このような漏れ検査用ガスの生成装置、例えば高濃度のヘリウムガスに空気を混合して希釈するためのガス混合装置としては、例えば図4に示されるものが特許文献1によって提案されている。

図4に示す特許文献1の提案のガス混合装置は、基本的には、混合タンク11に、ヘリウムガス配送管12を経て高濃度ヘリウムガスを導入するとともに、空気配送管13を経て希釈用ガスとしての空気を導入して、混合タンク11で混合された検査用ガス(空気で希釈した低濃度ヘリウムガス)を、開閉バルブ15aおよび検査用ガス配送管15を介して図示しない漏れ検査装置送り出す構成とされている。ヘリウムガス配送管12には、その上流端のヘリウムガス供給装置12dから混合タンク11に向けて、減圧弁12c、ヘリウムガス流量センサ16、ヘリウムガス流量調整弁12b、および開閉バルブ12aが介挿されている。また空気配送管13には、その上流端の空気供給装置13dから混合タンク11に向けて、減圧弁13c、空気流量センサ18、空気流量調整弁13b、および開閉バルブ13aが介挿されている。混合タンク11には、圧力計14が接続され、開閉バルブ12a、13aは、圧力計14からの信号と、次に述べるヘリウムガス積算計16a、空気積算計18aからの信号とに応じて、シーケンサ17によって開閉制御されるようになっている。

ヘリウムガス流量センサ16には、ヘリウムガス積算計16aが接続されて、ヘリウムガス配送管12を通過する単位時間当たりのヘリウムガスの積算流量を算出し、また空気流量センサ18には、空気積算計18aが接続されて、空気配送管13を通過する単位時間当たりの空気の積算流量を算出する。

このような図4に示されるガス混合装置においては、シーケンサ17に与えられる、圧力計14からの混合タンク11内の圧力を表す圧力信号と、ヘリウムガス積算計16aから与えられる、ヘリウムガス配送管12における単位時間当たりのヘリウムガス積算流量の信号と、空気積算計18aから与えられる、空気配送管13における単位時間当たりの空気積算流量の信号とによって、開閉バルブ12a、13aをそれぞれ開閉することにより、混合タンク11に導入されるヘリウムガスの量および空気の量をそれぞれ制御し、所要のヘリウムガス濃度の検査用ガスを混合タンク11内で混合生成するとともに、その混合タンク11内の検査用ガスを一定以上の圧力に制御することとされている。

このような図4に示される装置における具体的な制御方式概要は、次の通りと読み取ることができる。

混合タンク11内の検査用ガスが少なくなって、混合タンク11内の圧力が所定の閾値よりも低下したことが検出された際には、シーケンサ17によって各配送管12、13の開閉バルブ12a、13aを同時もしくは時間差をもって開き、混合タンク11内に高濃度のヘリウムガスおよび空気を導入する。この際、各配送管12、13を通過するヘリウムガスの瞬時流量および空気の瞬時流量を、流量センサ16、18によって計測して、各瞬時流量を積算計16a、18aによって積算する。ここで、混合タンク11内へのヘリウムガスの流入量は、積算計16aによって得られる短時間当たりのヘリウムガス積算流量と、開閉バルブ12aを開放している時間との積によって算出される。一方、混合タンク11内への空気の流入量は、積算計18aによって得られる短時間当たりの空気積算流量と、開閉バルブ13aを開放している時間との積によって算出される。そこで、開閉バルブ12a、13aを開いてから、タンク内圧力がある値以上となるとともに、上記の計算によって得られる混合タンク11内へのヘリウムガスの流入量、空気の流入量が、予め定めた混合比となった時点で、シーケンサ17によって開閉バルブ12a、13aをそれぞれ個別に(必ずしも同時ではなく)閉じる。

このように図4のガス混合装置では、混合タンク11でのヘリウムガスと空気との混合比は、単位時間当たりの積算流量と供給時間との積から算出される混合タンク11へのヘリウムガス、空気の実際の流入量の比によって制御することとしている。
ここで、図4のガス混合装置においては、ヘリウムガス配送管12にヘリウムガス流量調整弁12bが設けられ、また空気配送管13に空気流量調整弁13bが設けられてはいるが、これらの流量調整弁12b、13bは、混合比の最終的な制御には関与しないと解される。もちろん、これらの流量調整弁12b、13bの開度を、得るべき混合比に対応するように、予備的に設定しておくことも考えられるが、それはあくまで予備的な設定であり、最終的な混合比の制御は、前述のように実際に混合タンク11内に流入するヘリウムガス、空気の流入量によって制御すると解される。

また特許文献1においては、図4におけるヘリウムガス供給装置12dの具体例は記載されていないが、実際上は、高濃度ヘリウムガスを高圧貯留したヘリウムガスボンベを使用せざるを得ないと考えられる。すなわち一般の工場などにおいては、ヘリウムガスは常設配管によってどの現場にもただちに供給し得るようになっていないのが通常であり、したがってヘリウムガス供給装置12dとしてはヘリウムガスボンベを用いざるを得ない。

概要

漏れ検査の検査用ガスなどとして使用される希釈水素ガスを生成するための装置として、高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、ランニングコストの低減をる。水素ガスと希釈用ガスが導入されて、水素を希釈した希釈水素ガスを生成するための混合タンクと、水を分解して水素ガスを発生する水素発生器と、希釈用ガスを供給する希釈用ガス供給源と、前記水素発生器から混合タンクに向けて水素ガスを導く水素ガス供給流路と、前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて希釈用ガスを導く希釈用ガス供給流路と、前記水素ガス供給路を経て混合タンクに導かれる水素ガス流量と前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて導かれる希釈用ガス流量との比を制御するためのガス流量比制御手段とを有してなる希釈水素ガス生成装置。

目的

本発明は以上の事情背景としてなされたもので、例えば漏れ検査における検査用ガスなどとして使用される希釈水素ガスを生成するための装置として、ガス供給源としての高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、同時にランニングコストの低減を図るとともに、ガスの混合比が目標から外れてしまうこと(オーバーシュート)が生じにくいようにした、希釈水素ガス生成装置を提供する

効果

実績

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請求項1

水素ガス希釈用ガスが導入されて、水素希釈した希釈水素ガスを生成するための混合タンクと、水を分解して水素ガスを発生する水素発生器と、希釈用ガスを供給する希釈用ガス供給源と、前記水素発生器から混合タンクに向けて水素ガスを導く水素ガス供給流路と、前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて希釈用ガスを導く希釈用ガス供給流路と、前記水素ガス供給路を経て混合タンクに導かれる水素ガス流量と前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて導かれる希釈用ガス流量との比を制御するためのガス流量比制御手段とを有してなることを特徴とする希釈水素ガス生成装置

請求項2

前記希釈用ガス供給源が、空気から窒素を分離して取り出す窒素分離装置を備えており、その窒素分離装置で分離された窒素ガスを前記希釈用ガスとして、前希釈用ガス供給源から希釈用ガス供給流路を経て前記混合タンクに向けて導くことを特徴とする請求項1に記載の希釈水素ガス生成装置。

請求項3

前記ガス流量比制御手段が、前記水素ガス供給流路に設けられた第1のマスフローコントローラと、前記希釈用ガス供給流路に設けられた第2のマスフローコントローラとを有する構成とされていることを特徴とする請求項1、請求項2のいずれか1項に記載の希釈水素ガス生成装置。

請求項4

前記ガス流量比制御手段が、前記水素ガス供給流路に設けられた第1の音速ノズルと、前記希釈用ガス供給流路に設けられた第2の音速ノズルとを有する構成とされ、水素ガス供給流路における第1の音速ノズルよりも上流側の位置と、希釈用ガス供給流路における第2の音速ノズルよりも上流側の位置とのうち、いずれか一方には、直動式レギュレータが介挿され、他方には外部パイロット式レギュレータが介挿され、前記直動式レギュレータの出側の圧力が前記外部パイロット式レギュレータにパイロット圧力として加えられるように構成されたことを特徴とする請求項1、請求項2のいずれか1項に記載の希釈水素ガス生成装置。

請求項5

生成した前記希釈水素ガスを、漏れ検査のための検査用ガスとして使用する装置であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の希釈水素ガス生成装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば漏れ検査リークテスト)における検査用ガスなどとして使用される、水素ガス希釈した希釈水素ガスを生成する装置に関するものである。

背景技術

0002

各種気体液体を収容した中空部品、あるいは気体や液体を移送するための配管などについては、充分な気密性が要求されることが多い。そこでこれらの部品や配管などについては、その製造工程の最終段階出荷段階、あるいは使用前の段階などにおいて、漏れが生じるか否かをチェックするための検査を行うのが通常である。この種の漏れ検査では、検査対象物(ワーク)内に検査用ガスを導入し、検査対象物の外側においてガス検知装置により検査用ガスの漏出の有無を検出するのが一般的である。

0003

このような漏れ検査用ガスとしては、一般にはヘリウム(He)ガスが用いられている。但し、高価な100%ヘリウムのガスを使用する必要はなく、そこで一般には空気などの希釈用ガス高濃度ヘリウムガスに混合して、ヘリウムガス濃度を所定の低濃度に希釈した希釈ヘリウムガスを漏れ検査用ガスとして使用するのが一般的である。
このような漏れ検査用ガスの生成装置、例えば高濃度のヘリウムガスに空気を混合して希釈するためのガス混合装置としては、例えば図4に示されるものが特許文献1によって提案されている。

0004

図4に示す特許文献1の提案のガス混合装置は、基本的には、混合タンク11に、ヘリウムガス配送管12を経て高濃度ヘリウムガスを導入するとともに、空気配送管13を経て希釈用ガスとしての空気を導入して、混合タンク11で混合された検査用ガス(空気で希釈した低濃度ヘリウムガス)を、開閉バルブ15aおよび検査用ガス配送管15を介して図示しない漏れ検査装置送り出す構成とされている。ヘリウムガス配送管12には、その上流端のヘリウムガス供給装置12dから混合タンク11に向けて、減圧弁12c、ヘリウムガス流量センサ16、ヘリウムガス流量調整弁12b、および開閉バルブ12aが介挿されている。また空気配送管13には、その上流端の空気供給装置13dから混合タンク11に向けて、減圧弁13c、空気流量センサ18、空気流量調整弁13b、および開閉バルブ13aが介挿されている。混合タンク11には、圧力計14が接続され、開閉バルブ12a、13aは、圧力計14からの信号と、次に述べるヘリウムガス積算計16a、空気積算計18aからの信号とに応じて、シーケンサ17によって開閉制御されるようになっている。

0005

ヘリウムガス流量センサ16には、ヘリウムガス積算計16aが接続されて、ヘリウムガス配送管12を通過する単位時間当たりのヘリウムガスの積算流量を算出し、また空気流量センサ18には、空気積算計18aが接続されて、空気配送管13を通過する単位時間当たりの空気の積算流量を算出する。

0006

このような図4に示されるガス混合装置においては、シーケンサ17に与えられる、圧力計14からの混合タンク11内の圧力を表す圧力信号と、ヘリウムガス積算計16aから与えられる、ヘリウムガス配送管12における単位時間当たりのヘリウムガス積算流量の信号と、空気積算計18aから与えられる、空気配送管13における単位時間当たりの空気積算流量の信号とによって、開閉バルブ12a、13aをそれぞれ開閉することにより、混合タンク11に導入されるヘリウムガスの量および空気の量をそれぞれ制御し、所要のヘリウムガス濃度の検査用ガスを混合タンク11内で混合生成するとともに、その混合タンク11内の検査用ガスを一定以上の圧力に制御することとされている。

0007

このような図4に示される装置における具体的な制御方式概要は、次の通りと読み取ることができる。

0008

混合タンク11内の検査用ガスが少なくなって、混合タンク11内の圧力が所定の閾値よりも低下したことが検出された際には、シーケンサ17によって各配送管12、13の開閉バルブ12a、13aを同時もしくは時間差をもって開き、混合タンク11内に高濃度のヘリウムガスおよび空気を導入する。この際、各配送管12、13を通過するヘリウムガスの瞬時流量および空気の瞬時流量を、流量センサ16、18によって計測して、各瞬時流量を積算計16a、18aによって積算する。ここで、混合タンク11内へのヘリウムガスの流入量は、積算計16aによって得られる短時間当たりのヘリウムガス積算流量と、開閉バルブ12aを開放している時間との積によって算出される。一方、混合タンク11内への空気の流入量は、積算計18aによって得られる短時間当たりの空気積算流量と、開閉バルブ13aを開放している時間との積によって算出される。そこで、開閉バルブ12a、13aを開いてから、タンク内圧力がある値以上となるとともに、上記の計算によって得られる混合タンク11内へのヘリウムガスの流入量、空気の流入量が、予め定めた混合比となった時点で、シーケンサ17によって開閉バルブ12a、13aをそれぞれ個別に(必ずしも同時ではなく)閉じる。

0009

このように図4のガス混合装置では、混合タンク11でのヘリウムガスと空気との混合比は、単位時間当たりの積算流量と供給時間との積から算出される混合タンク11へのヘリウムガス、空気の実際の流入量の比によって制御することとしている。
ここで、図4のガス混合装置においては、ヘリウムガス配送管12にヘリウムガス流量調整弁12bが設けられ、また空気配送管13に空気流量調整弁13bが設けられてはいるが、これらの流量調整弁12b、13bは、混合比の最終的な制御には関与しないと解される。もちろん、これらの流量調整弁12b、13bの開度を、得るべき混合比に対応するように、予備的に設定しておくことも考えられるが、それはあくまで予備的な設定であり、最終的な混合比の制御は、前述のように実際に混合タンク11内に流入するヘリウムガス、空気の流入量によって制御すると解される。

0010

また特許文献1においては、図4におけるヘリウムガス供給装置12dの具体例は記載されていないが、実際上は、高濃度ヘリウムガスを高圧貯留したヘリウムガスボンベを使用せざるを得ないと考えられる。すなわち一般の工場などにおいては、ヘリウムガスは常設配管によってどの現場にもただちに供給し得るようになっていないのが通常であり、したがってヘリウムガス供給装置12dとしてはヘリウムガスボンベを用いざるを得ない。

先行技術

0011

特許第4329921号公報

発明が解決しようとする課題

0012

前述のようにヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、次のような問題がある。
すなわちボンベが空になれば、検査を中断してボンベを新たなものと交換する必要がある。しかしながら、この種のボンベは重量が大きく、その運搬や設置に多大な労力と時間を要する。もちろん実際上は、複数のボンベを漏れ検査現場に用意しておき、一つのボンベが空になった時に別のボンベに切り替えることも多いが、その場合でも、ボンベを漏れ検査現場に運搬、設置しなければならない点では同じ問題がある。
またこのようにヘリウムガス供給源としてボンベを使用する場合、漏れ検査には、漏れ検査を行う現場だけでなくボンベ保管箇所も関係するから、漏れ検査に当たっては、検査現場だけではなく、検査現場から離れたボンベ保管場所でのボンベの管理も必要であり、したがって管理のための手間、労力も無視することができない。

0013

また図4に示される特許文献1の装置では、混合タンク内圧力が低下して開閉バルブ12a、13aを開いてから、タンク内圧力がある値以上となるとともに、前述のような各積算流量と各供給継続時間との積の計算によって得られる混合タンク11内へのヘリウムガスの流入量、空気の流入量が、予め定めた混合比となった時点で、シーケンサ17によって開閉バルブ12a、13aを個別に閉じることとしている。しかしながらこの場合、実際上は、混合比が目標とする比から外れてしまう現象、すなわちいわゆるオーバーシュートが生じてしまう懸念がある。

0014

一方、最近では、漏れ検査用のガスとして、高価なヘリウムガスに代えて、比較的安価な水素ガスを使用した漏れ検査装置が開発されるに至っている。
この場合、高濃度の水素ガスをそのまま漏れ検査に用いるのではなく、希釈用ガスによって低濃度に希釈した水素ガス(希釈水素ガス)を検査用ガスとして用いることになる。またその場合、希釈用ガスとしては、水素ガスに対して不活性なガス、例えば窒素ガスを使用することが望まれる。

0015

ここで、図4に示される特許文献1の装置におけるヘリウムガス供給装置12dを水素ガス供給装置に変更する場合、その水素ガス供給装置として高圧で窒素ガスを貯留した水素ガスボンベを使用するのが一般的であり、そのため前述のようなボンベ使用による問題を解消することはできない。さらに、水素ガス希釈用ガスとして窒素ガスを用いる場合には、図4に示されるガス混合装置における空気供給装置13dに代えて、窒素ガスボンベを使用するのが通常であり、その場合には、ボンベの種類、数がいっそう多くなって、前述のボンベ使用による問題が顕著となってしまう。

0016

また水素ガスは、ヘリウムガスと比較すれば相対的に安価ではあるが、高圧ボンベとしてガス製造業者などから購入する以上は、かなりのコストを要さざるを得ない。したがって、高価なヘリウムガスに代えて、比較的水素ガスを使用しても、漏れ検査のランニングコストを顕著に低減することはできず、その点が、漏れ検査のランニングコストの大幅な低減のネックとなっていたのが実情である。

0017

本発明は以上の事情背景としてなされたもので、例えば漏れ検査における検査用ガスなどとして使用される希釈水素ガスを生成するための装置として、ガス供給源としての高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、同時にランニングコストの低減を図るとともに、ガスの混合比が目標から外れてしまうこと(オーバーシュート)が生じにくいようにした、希釈水素ガス生成装置を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0018

上述の課題を解決するため、本発明の希釈水素ガス生成装置では、水素ガス供給源として、水素ガスボンベを使用せず、水の分解によって水素を発生する水素発生器を用いることとし、これによって低コスト化を図ることとした。また混合タンクにおける混合比(希釈水素ガスの水素濃度)は、特許文献1の技術のように各ガスの供給流路における積算流量と供給継続時間との積として計算により求められる混合タンク内への各ガスの実際の流入量の比によって制御するのではなく、各ガスの供給流路での流量の比によって制御することとし、これによって混合比の制御性を高めて、オーバーシュートが生じにくいようにした。
具体的には、本発明の各態様は、次の(1)〜(5)の通りである。

0019

(1)水素ガスと希釈用ガスが導入されて、水素を希釈した希釈水素ガスを生成するための混合タンクと、
水を分解して水素ガスを発生する水素発生器と、
希釈用ガスを供給する希釈用ガス供給源と、
前記水素発生器から混合タンクに向けて水素ガスを導く水素ガス供給流路と、
前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて希釈用ガスを導く希釈用ガス供給流路と、
前記水素ガス供給路を経て混合タンクに導かれる水素ガス流量と前記希釈用ガス供給源から混合タンクに向けて導かれる希釈用ガス流量との比を制御するためのガス流量比制御手段と
を有してなることを特徴とする希釈水素ガス生成装置。

0020

(2) 前記希釈用ガス供給源が、空気から窒素を分離して取り出す窒素分離装置を備えており、その窒素分離装置で分離された窒素ガスを前記希釈用ガスとして、前希釈用ガス供給源から前記希釈用ガス供給流路を経て混合タンクに向けて導くことを特徴とする、前記(1)に記載の希釈水素ガス生成装置。

0021

(3) 前記ガス流量比制御手段が、前記水素ガス供給流路に設けられた第1のマスフローコントローラと、前記希釈用ガス供給流路に設けられた第2のマスフローコントローラとを有する構成とされていることを特徴とする、前記(1)、(2)のいずれかに記載の希釈水素ガス生成装置。

0022

(4) 前記ガス流量比制御手段が、前記水素ガス供給流路に設けられた第1の音速ノズルと、前記希釈用ガス供給流路に設けられた第2の音速ノズルとを有する構成とされ、水素ガス供給流路における第1の音速ノズルよりも上流側の位置と、希釈用ガス供給流路における第2の音速ノズルよりも上流側の位置とのうち、いずれか一方には、直動式レギュレータが介挿され、他方には外部パイロット式レギュレータが介挿され、前記直動式レギュレータの出側の圧力が前記外部パイロット式レギュレータにパイロット圧力として加えられるように構成されたことを特徴とする、前記(1)、(2)のいずれかに記載の希釈水素ガス生成装置。

0023

(5) 生成した前記希釈水素ガスを、漏れ検査のための検査用ガスとして使用する装置であることを特徴とする、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の希釈水素ガス生成装置。

発明の効果

0024

本発明によれば、例えば漏れ検査における検査用ガスなどとして使用される希釈水素ガスを生成するための装置として、ガス供給源としての高圧ガスボンベの使用を極力抑制して、ガスボンベ使用による不利益を最小限に抑え、同時にランニングコストの低減を図るとともに、混合比(水素の希釈度)の制御性を高めて、オーバーシュートの発生を抑えることができる。

図面の簡単な説明

0025

本発明の第1の実施形態の希釈水素ガス生成装置を示すブロック図である。
第1の実施形態で使用されるマスフローコントローラの一例を原理的に示す略解図である。
本発明の第2の実施形態の希釈水素ガス生成装置を示すブロック図である。
従来提案されている漏れ検査用ガス生成のためのガス混合装置の一例を示すブロック図である。

実施例

0026

以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0027

図1に、本発明の第1の実施形態の希釈水素ガス生成装置を示す。なお第1の実施形態は、高濃度水素ガスを窒素ガスにより希釈して漏れ検査用ガスを生成する例として示している。

0028

図1において、混合タンク21は、水素ガス供給流路22を経て、高濃度水素ガスが導入されるとともに、希釈用ガス供給流路としての窒素ガス供給流路23を経て、希釈用ガスとしての窒素ガスが導入されて、高濃度水素ガスと窒素ガスと混合し(すなわち高濃度水素ガスを窒素ガスで希釈し)、その混合ガス、すなわち窒素ガスで希釈した低濃度水素ガスを、開閉バルブ24および検査用ガス配送管25を介して図示しない漏れ検査装置に送り出す構成とされている。なお以下では、上記の高濃度水素ガスを、単に水素ガスと称することとする。

0029

水素ガス供給流路22には、その上流端の水素発生器26から混合タンク21に向けて、減圧弁27A、水素ガス用マスフローコントローラ(第1のマスフローコントローラ)28A、水素ガス用開閉バルブ29Aがその順に介挿されている。一方、窒素ガス供給流路23には、その上流端の空気ポンプ30から混合タンク21に向けて、減圧弁27B、窒素ガス分離用膜モジュール31、窒素ガス用マスフローコントローラ(第2のマスフローコントローラ)28B、窒素ガス用開閉バルブ29Bがその順に介挿されている。

0030

混合タンク21には、圧力計32が接続されて、混合タンク11内の圧力が常時計測されるようになっている。圧力計32の出力(混合タンク内圧力検出信号)は、シーケンサ33に送られるようになっている。このシーケンサ33は、混合タンク内圧力検出信号に応じて開閉バルブ29A、29Bを開閉制御するためのものである。

0031

このような第1の実施形態においては、外部から空気を取り入れて圧送するための空気ポンプ30と、空気から窒素ガスを分離する窒素分離装置としての膜モジュール31が、希釈用ガスを供給するための希釈用ガス供給源35を構成している。すなわち、希釈用ガス供給源として、窒素ガスボンベを用いず、大気中で空気を取り入れ、その空気から分離された窒素ガスを希釈用ガスとして用いることとしている。

0032

第1の実施形態において、水素ガス供給流路22、窒素ガス供給流路23に介挿された各マスフローコントローラ28A、28Bは、流体(本実施形態では水素ガスもしくは窒素ガス)の質量流量を計測して流量制御を瞬時に行う装置であり、水素ガス供給流路22を経て混合タンク21に導かれる水素ガス流量と希釈用ガス供給源35から混合タンク21に向けて導かれる希釈用ガス流量との比を制御するためのガス流量比制御手段36を構成している。

0033

マスフローコントローラ28A、28Bとしては、市販されている一般的なものを使用することができるが、代表的なマスフローコントローラの例を図2に原理的に示し、その概略を次に説明する。

0034

マスフローコントローラは、基本的には、流路51を、毛細管からなるセンサ側流路51aとバイパス流路51bとに分流させるとともに、これらの流路51a、51bの合流箇所51cよりも下流側に流量制御バルブ52を設けておき、センサ側流路51aを通過する流体の質量流量を流量センサ53によって計測し、その計測結果に基づいて、流量制御バルブ52の開度を制御するものである。具体的には、センサ側流路51aの上流側と下流側にそれぞれ抵抗体54a、54bを巻いておいて、その抵抗体54a、54bをブリッジ回路55に組み込んで流量センサ53としている。そして、ブリッジ回路55の出力を、増幅回路56によって増幅し、補正回路57を経て比較制御回路58に流量計測信号S1として与え、その流量計測信号S1を外部からの流量設定信号S2と比較して、その差信号S3をバルブ駆動回路59に与え、ソレノイド方式もしくはピエゾ方式バルブアクチュエータ60を駆動させ、流量制御バルブ52の開度を制御する。

0035

ここで、上記のセンサ側流路51aを流体が通過する際には、上流側と下流側の抵抗体54a、54bに温度差が生じ、その温度差によって抵抗体54a、54bの電気抵抗に差が生じ、その差出力によって、センサ側流路51aを通過する流体の質量流量に対応する流量計測信号S1が得られるところから、流路51を流れる流体の質量流量が、流量設定信号S2により設定した流量となるように、流量制御バルブ58によって直ちにかつ正確に制御することができる。

0036

そして図1に示す第1の実施形態では、このようなマスフローコントローラを水素ガス供給流路22、窒素ガス供給流路23のそれぞれに、水素ガス用、窒素ガス用のマスフローコントローラ28A、28Bとして介挿して、それぞれの流量を設定することによって、水素ガス供給流路22を流れる水素ガスの流量と窒素ガス供給流路23を流れる窒素ガスの流量の比を制御することができる。

0037

以上のような図1に示される第1の実施形態における全体的な機能を次に説明する。

0038

予め、混合タンク21から図示しない漏れ検査装置において検査用ガスとして使用する希釈水素ガスの水素濃度を定めておく。漏れ検査用ガスにおける水素濃度は特に限定されるものではなく、漏れ検査の態様や検査対象物の形状、あるいは漏れガス検出精度などに応じて適宜選定可能であるが、一般には1%〜20%の範囲内が好ましく、より好ましくは、1〜5%の範囲内とする。なお、検査対象物を真空チャンバー内に配置せずに、外部空間において直接対象物の漏れ検査を行う場合、漏れがあれば、漏れた水素が大気中に直接放出されることになるから、検査用ガスの水素濃度は、安全のために比較的低い濃度、例えば5%以下とすることが望ましい。以下の説明では、代表的な例として、水素濃度が5%の希釈水素ガスを生成するものとして説明する。

0039

図1に示す第1の実施形態の装置においては、予め、水素ガス用マスフローコントローラ(第1のマスフローコントローラ)28Aおよび窒素ガス用マスフローコントローラ(第2のマスフローコントローラ)28Bを、それぞれの出側流量が、検査用ガスの混合比(例えば5:95)となるように設定しておく。

0040

漏れ検査時には、混合タンク21に収容された検査用ガス(水素濃度が5%となるように窒素によって希釈されたガス)が、開閉バルブ24および検査用ガス配送管25を介して図示しない漏れ検査装置に連続的に供給される。その間、圧力計32によって混合タンク21内の圧力が計測され、その圧力計測信号は、シーケンサ33に送られる。そして混合タンク21内の圧力が予め定めた圧力以下に低下した時に、開閉バルブ29A、29Bが開いて、次に説明する供給動作によって、水素ガス供給流路22を経て水素ガスが混合タンク21に導入されるとともに、窒素ガス供給流路23を経て窒素ガスが混合タンク21に導入される。

0041

水素ガス供給流路22の上流端においては、水(精製水もしくは純水)が水素発生器26によって分解されて、水素ガスが取り込まれ、減圧弁27Aを経て水素ガス用マスフローコントローラ28Aに導入される。そしてその水素ガス用マスフローコントローラ28Aに予め設定した流量で、水素ガスが流れ出て、開閉弁29Aを介して混合タンク21に送り込まれる。

0042

一方、窒素ガス供給流路23の上流端においては、空気ポンプ30により外部から空気が取り込まれ、その空気が減圧弁27Bを経て窒素ガス分離用膜モジュール31に送りこまれ、空気から窒素ガスが分離される。分離された窒素ガスは、窒素ガス用マスフローコントローラ28Bに導入される。そしてその窒素ガス用マスフローコントローラ28Bに予め設定した流量で、窒素ガスが流れ出て、開閉弁29Bを介して混合タンク21に送り込まれる。

0043

したがって、混合タンク21には、水素ガス用マスフローコントローラ28Aに設定した流量と窒素ガス用マスフローコントローラ28Bに設定した流量との比に相当する混合比で水素ガス及び窒素ガスが導入されて、混合タンク21内の圧力が上昇する。そして、圧力計32で検出する混合タンク21内の圧力が、予め定めた圧力に達すれば、シーケンサ33によって開閉弁29A、29Bが閉じられ、供給動作が停止される。
このようにして、混合タンク21の圧力が低下した際に、水素ガス、窒素ガスが所定の比率で供給されて、所定の水素濃度の検査用ガス(希釈水素ガス)が生成され、引き続いて漏れ検査を行うことが可能となる。

0044

なお第1の実施形態において、水素発生器26としては、要は高純度の水(精製水)を電気分解して水素を発生させる装置であれば特に限定されるものではなく、公知の固体電解質膜を用いた水素発生器など、任意の装置を用いることができる。

0045

また希釈用ガス供給源35としては、第1の実施形態では窒素分離装置である膜モジュールを用いて、いわゆる膜分離法によって空気から窒素ガスを分離することとしているが、そのほか、深冷分離法、あるいはPSA法吸着法)などによって空気から窒素ガスを分離するように構成してもよい。但し、これらのうちでも、コスト面からは、膜モジュールを用いた膜分離法を適用することが最も有利である。

0046

以上のような第1の実施形態の希釈水素ガス生成装置においては、水素ガス供給源としては、水の分解によって水素を発生させる水素発生器26を用い、一方希釈用ガス供給源は、膜モジュールなどによって空気から窒素ガスを分離する構成としているため、これらのガスを貯留した高価なガスボンベが不要である。そのため、漏れ検査のランニングコストを低減することができる。また重量の大きいガスボンベを運搬したり設置したりする作業が不要となるため、その作業のための手間、労力が不要となる。また、予備のガスタンク保管しておく必要もないため、ガスボンベの保管場所が不要となるとともに、保管場所での予備タンクの管理も不要となり、したって管理が漏れ検査現場のみで足り、いわゆるオンサイト化が可能となる。さらに、装置全体を一つの筐体に収めて、1ボックス化を図ることも可能となる。また、特許文献1に示されているガス混合比(希釈度)の制御方式(混合タンク内に実際に流入したガス流量によって制御する方式)とは異なり、各ガスが混合タンクに流入する以前の各ガス供給流路におけるガスの流量比によってガス混合比(希釈度)を設定、制御する方式であるため、混合比の制御性が良好であって、ガス混合比が目標から外れてしまうような事態(オーバーシュート)が生じるおそれを少なくすることができる。

0047

図3には、本発明の第2の実施形態の希釈水素ガス生成装置を示す。なお第2の実施形態も、第1の実施形態と同様に、高濃度水素ガスを窒素ガスにより希釈して漏れ検査用ガスを生成する例として示している。

0048

第2の実施形態では、ガス流量比制御手段36として、第1の実施形態におけるマスフローコントローラ28A、28Bに代えて音速ノズル43A、43Bを用いている。さらに第2の実施形態の希釈水素ガス生成装置では、音速ノズル43A、43Bに流入するガスの圧力を等しくするために、直動式レギュレータ41と外部パイロット式レギュレータ42とを組み合わせた構成としている。

0049

すなわち、図3において、水素ガス供給流路22には、水素発生器26と開閉バルブ29Aとの間に、外部パイロット式レギュレータ42と水素ガス用音速ノズル(第1の音速ノズル)43Aとが、上流側から下流側に向けてその順に介挿されている。また、窒素ガス供給流路23には、窒素ガス供給源35の膜モジュール31と開閉バルブ29Bとの間に、直動式レギュレータ41と窒素ガス用音速ノズル(第2の音速ノズル)43Bとが、上流側から下流側に向けてその順に介挿されている。また水素ガス供給流路22の外部パイロット式レギュレータ42には、窒素ガス供給流路23の直動式レギュレータ41の出側圧力分流路44を経てパイロット圧力として加えられるように構成されている。

0050

ここで、音速ノズルとは、ノズルの流路に、内径小径に絞ったスロート部を設けておき、気体の上流側圧力下流側圧力との比を臨界圧力比以下に保てば、スロート部(ノズルの最小口径部)における流速音速に固定され、その結果、流入側圧力とスロート部の口径が一定であれば、常に一定の流量を発生させることができるノズルである。このような音速ノズルでは、高精度で所定の質量流量を得ることができる。ここで、音速ノズルの下流側の流量は、一定の流入側圧力のもとで、スロート部の口径に依存するから、水素ガス供給流路22に介挿された水素ガス用音速ノズル43Aのスロート部口径と、窒素ガス供給流路23に介挿された窒素ガス用音速ノズル43Bのスロート部口径との比を定めておくことにより、混合タンク21に導かれる水素ガスの流量と窒素ガスの流量との比を設定することができる。

0051

但し、音速ノズルにおいて流出側流量は、流入側圧力と比例関係にあるから、流入側のガス圧力が変動すれば、流出するガス流量も変動する。そこで第2の実施形態では、窒素ガス供給流路23における窒素ガス用音速ノズル43Bの上流に設けた直動式レギュレータ41の出側圧力を、分流路44を経て水素ガス供給流路22における外部パイロット式レギュレータ42にパイロット圧力として加えることによって、各レギュレータ41,42の出側圧力を等圧に制御して、窒素ガス用音速ノズル43Bの入側圧力と水素ガス用音速ノズル43Aの入側圧力とを、常に等しい圧力に維持するようにしている。

0052

結局、図3に示される第2の実施形態では、直動式レギュレータ41と外部パイロット式レギュレータ42とを組み合わせて、水素ガス用音速ノズル43Aの入側圧力と窒素ガス用音速ノズル43Bの入側圧力を等圧とするとともに、水素ガス用音速ノズル43Aのスロート部口径と、窒素ガス供給流路23に介挿された窒素ガス用音速ノズル43Bのスロート部口径との比を適切な比に設定することによって、混合タンク21に導かれる水素ガスの流量と窒素ガスの流量との比を適切に制御し、これによって混合タンク21で水素ガスと窒素ガスを適切な比で混合し、所要の低い水素濃度の希釈水素ガス(検査用ガス)を生成することができるのである。

0053

なお、図3では、窒素ガス供給流路23に直動式レギュレータ41を介挿し、水素ガス供給流路22に外部パイロット式レギュレータ42を介挿しているが、場合によっては、逆に水素ガス供給流路22に直動式レギュレータ41を介挿し、窒素ガス供給流路23に外部パイロット式レギュレータ42を介挿してもよい。この場合、水素ガス供給流路22における直動式レギュレータ41の出側圧力を分流して、窒素ガス供給流路23の外部パイロット式レギュレータ42にパイロット圧力として加えるように構成すればよい。

0054

なお、音速ノズルにおける出側の流量は、スロート部の最小口径に依存するから、スロート部の口径が異なるノズルに交換することによって、出側流量を変えることができる。したがって、検査用ガスの混合比(窒素ガスによる水素ガスの希釈度)を変更したい場合には、予めスロート部の口径が異なるノズルをいくつか用意しておき、適宜、異なるスロート部口径の音速ノズルに交換すれば、音速ノズル43A、43Bのいずれか一方もしくは双方の出側流量を変更し、これによって混合比を変更することができる。この場合、音速ノズルの装置全体ではなく、スロート部のみを交換して、出側流量を変えることも可能である。

0055

なおまた、検査用ガスの混合比(窒素ガスによる水素ガスの希釈度)を変更したい場合においては、上述のような音速ノズルもしくはそのスロート部の交換に依らずに、開閉バルブ29A,29Bの開放時間を変えることによっても、混合比を変更することも可能である。

0056

第2の実施形態の希釈水素ガス生成装置でも、第1の実施形態の希釈水素ガス生成装置と同様に、水素ガスボンベおよび窒素ガスボンベが不要であり、そのため前記と同様に、漏れ検査のランニングコストを低減することができるとともに、大重量のガスボンベを運搬したり設置したりする作業が不要となり、さらにガスボンベの保管、管理も不要であって、漏れ検査のオンサイト化が可能となり、また、装置全体を1ボックス化することも可能となる。さらに、第1の実施形態と同様に、混合比の制御性が良好であって、ガス混合比(水素希釈度)が目標から外れてしまうような事態(オーバーシュート)が生じるおそれを少なくすることができる。
また図4に示される特許文献1の装置の場合、実際の制御においては、混合タンク内への供給を開始してから、圧力がある値以上に高くなった時点で直ちに開閉バルブが閉じられるとは限らず、そのためタンク内の圧力が過剰に高くなってしまうことが懸念されるのに対し、図3に示す本発明の第2の実施形態の場合は、図4の装置と比較して応答性が良好であり、そのため混合タンクの圧力が過剰に高くなってしまうような事態が生じるおそれが少ない。

0057

なお、以上の第1、第2の各実施形態では、希釈用ガスとして窒素ガスを使用することとしているが、場合によっては、漏れ検査の対象物に悪影響を与えたり、水素爆発のおそれを招いたりすることなく、水素を希釈することができるガスであれば、窒素ガス以外のガス、例えばArガスなどの不活性ガスや、CO2ガスなどを希釈用ガスとして用いることも許容される。

0058

このように不活性ガスや、CO2ガスなどを希釈用ガスとして用いる場合は、希釈用ガス供給源としては、図1の第1の実施形態もしくは図3の第2の実施形態における窒素分離のための膜モジュール31などの代わりに、不活性ガスや、CO2ガスなどのガスを貯留したガスボンベを使用すればよい。なおこの場合も、水素ガスは、水素発生器において水の分解によって発生させるから、水素ガス供給源としての水素ガスボンベは不要であり、したがってトータルとしてのボンベの種類および数は、水素ガス供給ボンベを用いる場合よりも少なくなる。そのためボンベの交換のための労力や時間も最小限に抑えることができ、またボンベ使用によるコストを抑えることもできる。

0059

さらに、漏れ検査の対象物(ワーク)が酸化しにくい材料である場合や、対象物の酸化が問題とならないような場合には、希釈用ガスとして空気を用いることも許容される。但しその場合には、水素濃度が4%未満、好ましくは3%以下となるように水素を空気によって希釈することが望ましい。すなわち、空気と水素ガスを混合した場合でも、水素爆発のおそれがあるのは、水素濃度が4%〜75%の場合であることが知られており、したがって水素濃度が4%未満、好ましくは3%以下となるように水素を空気と混合すれば、水素爆発のおそれを回避することができる。

0060

このように希釈用ガスとして空気を用いる場合、図1の第1の実施形態もしくは図3の第2の実施形態における膜モジュール31などの窒素分離装置を省くことができる。したがって希釈用ガスとして空気を用いれば、より一層の低コスト化を図ることができる。

0061

なお以上の説明では、本発明の希釈水素ガス生成装置によって得られた希釈ガス水素含有混合ガス)を、漏れ検査用のガスとして使用することとしたが、そのほかの用途に本発明の装置によって得られた希釈水素ガスを使用してもよいことはもちろんである。

0062

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。

0063

21…混合タンク、22…水素ガス供給流路、23…窒素ガス供給流路(希釈用ガス供給流路)、26…水素発生器、28A…水素ガス用マスフローコントローラ(第1のマスフローコントローラ)、28B…窒素ガス用マスフローコントローラ(第2のマスフローコントローラ)、31…膜モジュール(窒素分離装置)、35…希釈用ガス供給源、36…ガス流量比制御手段、41…直動式レギュレータ、42…外部パイロット式レギュレータ、43A…水素ガス用音速ノズル(第1の音速ノズル)、43B…窒素ガス用音速ノズル(第2の音速ノズル)

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